JP5345364B2 - 背もたれの取り付け構造 - Google Patents

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Description

本発明は、椅子の背もたれの取り付け構造に関する。さらに詳述すると、本発明は、背もたれを起立位置に復元させる力を常時付勢する反力付与機構を介して後傾動(リクライニング)可能に支持する背もたれの取り付け構造の改良に関する。
椅子の背もたれは、クッション構造によりその構造は異なるが、おおむね着座者の背中を受け支える構造物たる背もたれ本体と該背もたれ本体を反力付与機構の回転軸に連結するアーム部(背もたれ支持桿や下部背フレームなどと呼ばれる)とで構成されている。
この背もたれを反力付与機構の回転軸に連結して支える構造では、背もたれにかかる力を反力付与機構の回転軸と背もたれとの連結部だけで支えるため、背もたれの本体(着座者の背中を支える部分)を支えて反力付与機構の回転軸に連結されるアーム部とその先端の軸受け部分に十分な強度・剛性を必要とすると共に回転軸に対して強固に連結される構造であることが必要である。このため、反力付与機構の回転軸の両端に角軸部を形成する一方、該角軸部に嵌合する角穴を有する軸受け部を両アーム部の先端に設け、左右のアーム部の軸受け部の角穴を回転軸の両端の角軸に嵌め込むことで回転軸とアーム部とが連結される構造が一般に採られる。しかし、背もたれ本体とアーム部が一体に成形された背もたれでは、左右のアーム部の間隔を拡げるようにアーム部を弾性変形させて軸受け部を角軸に嵌め込むことは難しい。特に、背もたれがアルミダイカストや繊維強化プラスチック(FRP)などの剛性が高く弾性変形しない材料で一体的に成形される場合には困難である。
そこで、従来の背もたれの反力付与機構の回転軸への取付構造としては、背もたれ本体と分離されたアーム部を予め反力付与機構の回転軸に嵌合させて固定した後に、自由端となっているアーム部の後端に背もたれ本体の背フレームを連結して一体化させる構造が一般的である(特許文献1)。
また、背もたれ本体とアーム部が一体に成形された背もたれをシンクロロッキング機構(反力付与機構)に連結する構造として、アーム部にシンクロ軸に係合するL形の爪と反力付与機構の回転軸に下から宛がわれる円弧状の当接面を有する爪とを設け、反力付与機構の回転軸に固定されると共にシンクロ軸に回転可能に連結される連結手段の穴を通してL形の爪をシンクロ軸に引っかける一方、背もたれの後傾力を利用してアーム部の先端の爪を反力付与機構の回転軸に下から宛がって背もたれを支持するものが提案されている(特許文献2)。
特開2006−87615 国際公開WO2005-120291
しかしながら、特開2006−87615に示されるような一般的な背もたれの取り付け構造では、アルミダイカストや繊維強化プラスチック(FRP)などの剛性が高く弾性変形しない材料で一体的に成形される背もたれに適用することは困難である。
また、国際公開WO2005-120291に示されるような背もたれの取り付け構造では、次の問題がある。
1背もたれをシンクロ軸に引っかける爪に対しての強度面に不安が生ずる。
爪には通常の状態においても背フレームおよび背もたれの荷重がかかるが、さらにロッキング状態においては、ロッキング時に発生する荷重が多くかかるため、これをシンクロ軸に係合する2箇所の爪のみで支えることには強度的に不安である。
2背もたれの組み付けおよび取り外し作業に煩雑さが生ずる。
反力付与機構の回転軸とシンクロ軸とを連結する連結手段の穴に背もたれの後側のL形の爪を通してからシンクロ軸に引っかける構造では、L形の爪を連結手段の穴に差し込むには背もたれ全体を一度ほぼ水平状態にした状態で連結手段の穴に挿入し、背もたれを起こすように回転させるようにしてL形の爪を回しこむ様な形で差し込む必要がある。このため、連結手段の穴と爪の位置合わせが確認しづらく、またL形の爪が他の部材に干渉しないようにスムーズに挿入されるように背もたれをしゃくり上げるように回転させることは容易ではなく、係合組み付けあるいは取り外しの作業が面倒なものとなる。
3シンクロロッキングさせる構造として不安が生ずる。
上記構造では、爪をシンクロ軸に軸着させている構造をとっている為、背もたれ後傾時の座のシンクロに影響が及ぶ場合がある。また、L形の爪に不具合が発生した時点でシンクロしなくなる等の不都合も発生する。
そこで本発明は、背もたれの反力付与機構の回転軸への装着、また回転軸からの取り外しが容易な背もたれの取り付け構造を提供することを目的とする。また、本発明は、背もたれの反力付与機構の回転軸への取り付け強度が高く、確実かつ安全に装着できる背もたれの取り付け構造を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明は、背もたれを原位置に復元させる力を常時付勢する反力付与機構を介して後傾動可能に支持される背もたれの取り付け構造において、前記背もたれは着座者の背中を支える背もたれの本体と該背もたれ本体を支えて前記反力付与機構の回転軸に連結されるアーム部及び該アーム部の基部で前方へ突出する底板部とを一体に成形しており、前記反力付与機構の回転軸の両端に連結されて連動する軸部と前記背もたれの底部を受け支える座部とを有し前記反力付与機構と連動して揺動する左右一対のレバー部で構成される揺動フレームを備え、前記アーム部の先端には前記背もたれを前記揺動フレームに沿って後方へ移動させる際に前記揺動フレームの軸部の前面側と係合するオーバーハング部を備え、前記背もたれのアーム部の先端の前記オーバーハング部を前記揺動フレームの軸部に係合させて前記背もたれの前記底板部を前記揺動フレームの座部の上に載置することで前記背もたれを前記揺動フレームで支持するようにしている。
したがって、本発明の背もたれの取り付け構造によると、反力付与機構の回転軸の両端に予め連結された左右一対のレバー部から成る揺動フレームの軸部に背もたれのアームの先端のオーバーハング部を引っ掛けるように挿入しながら揺動フレームの座部の上に背もたれの座板部を載置することで、反力付与機構の回転軸の両端に連結された揺動フレームと背もたれとが連動する関係に保たれる。即ち、背もたれが着座者の体重あるいは背もたれの自重によって揺動フレームに沿って後方へ移動しようとしても、背もたれのアーム部の先端のオーバーハング部が反力付与機構の回転軸の両端に連結された揺動フレームの軸部にひっかかってその移動が阻止され、背もたれの重力方向(床面)への荷重に対しては揺動フレームの座部が支持する。したがって、背もたれは揺動フレームに対して連結せずとも、載置するだけで連動する関係に保持される。つまり、背もたれは反力付与機構に支持されながら後傾動作(リクライニング動作)を行うことができる。
ここで、本発明の背もたれの取り付け構造は、背もたれの構造に特に限定されるものではなく、着座者の背中を支える背もたれの本体と該背もたれ本体を支えて反力付与機構の回転軸に連結されるアーム部及び該アーム部の基部で前方へ突出する底板部を有しているものであれば実施可能であるが、特にこれらが一体に成形しているもの、中でも背もたれが背もたれ本体を構成する背アウターシェルとアーム部とをアルミダイカストで一体成形した背板によって構成されているものへの適用が好ましい。
また、請求項3記載の発明は、請求項記載の背もたれの取り付け構造において、背もたれの底板部と揺動フレームの座部とが重ね合わされた状態で締結され一体化されているものである。
また、請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1つに記載の背もたれの取り付け構造において、左右のレバー部が軸部とは逆の先端が互いに向き合って当接あるいは接近し、全体として半円形を成す座部を形成するようにしている。
さらに、請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか1つに記載の背もたれの取り付け構造において、レバー部の軸部にはC型の溝が形成され、背もたれのアーム部の先端には溝と嵌合するC形の爪部が形成され、溝と爪部とが嵌合した状態において溝の両端面と爪部の先端との間に隙間が設けられると共に下部側の爪部の先端並びに溝が軸部の軸平面よりも前方に回り込み、この回り込み部分がオーバーハング部を構成しているものである。
請求項1記載の背もたれの取り付け構造によれば、反力付与機構の回転軸の両端に予め連結された左右一対のレバー部から成る揺動フレームの軸部に背もたれのアームの先端のオーバーハング部を引っ掛けるように挿入しながら揺動フレームの座部の上に背もたれの座板部を載置するだけで、反力付与機構の回転軸の両端に連結された揺動フレームと背もたれとが連動する関係に保たれる。したがって、背もたれ本体とアーム部が一体に成形された背もたれを反力付与機構の回転軸への組み付けおよび取り外し作業が簡単なものにできる。つまり、背もたれのアーム部の先端のオーバーハング部を揺動フレームの露出した軸部の最下部を潜るように挿入するだけの簡単な作業で組み付けが完了する。勿論、背もたれの取り外しも背もたれを持ち上げながら僅かに回転させて手前側に引っ張るだけの簡単な作業で完了する。
しかも、背もたれは揺動フレームの軸部と座部とで広範囲に亘って受け支えられるため強度面の不安がない。また、反力付与機構の回転軸に対して揺動フレームを構成する左右一対のレバー部が両側から囲むように軸着されており、回転軸に強固に連結可能である。
さらに、反力付与機構の回転軸に対する取付部を揺動フレームの軸部によって外観上見栄え良く構成することができるので、取付部を隠さずに露出させることができることから、デザイン上の融通性が利くものとなる。
さらに請求項2記載の発明によれば、背アウターシェルとアーム部とが一体に成形されたデザインであるため、今までにない簡潔で機能美に優れた外観の背もたれの取り付け構造を提供できる。
さらに請求項3記載の発明によれば、左右一対のレバー部で構成される揺動フレームが背もたれの底板部と締結されて連結一体化されることにより、揺動フレーム自体の剛性がさらに高まる。しかも、背もたれの底板部と揺動フレームの座部とを締結する手段例えばねじには、アーム部先端のオーバーハング部による軸部との係合により、揺動フレームの座部に沿った方向の剪断力が発生しないため、負荷がかからない構造となっているので、ねじの剪断を心配する必要がない。換言すれば、特にねじで背もたれの底板部と揺動フレームの座部とを締結しなくとも、背もたれと揺動フレームとはロッキング動作あるいはシンクロロッキング動作に対して連動するものである。
さらに請求項4記載の発明によれば、半円形を成す揺動フレームの座部に背もたれの底板部が全面的に支持されるので、より背もたれの支持剛性が高まる。
さらに請求項5記載の発明によれば、C形の溝と爪部との嵌合により反力付与機構の回転軸に連結された揺動フレームの軸部と背もたれのアーム部との係合並びにオーバーハング部の形成を行うことができるので、製造が容易であると共に背もたれの取付け作業並びに取り外し作業時のオーバーハング部における引っかかりの解除も僅かな背もたれの回転動作により簡単に行い得る。しかも、溝と爪部との両端には隙間が形成されているので、逃がしとなって爪部の挿入が一層容易となる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1から図4並びに図6〜図14に本発明の背もたれ板の取り付け構造の実施の一形態を示す。この実施形態は、反力付与機構により背もたれと座とを連動させてその傾きを変化させるシンクロロッキング機構に適用したものである。因みに、反力付与機構はリクライニング椅子(ロッキング椅子とも呼ばれる)あるいは座と背もたれとが同期して傾動するシンクロロッキング椅子に一般的に使用されているものであることから図示し詳細な説明を割愛するが、概ね背もたれを原位置に復元させる力を常時付勢するものであり、圧縮コイルばねモジュールを回転軸の回転によって揺動するレバーで圧縮するようにしたものである。尚、図中の符号1は脚であり、その頂部に座10及び背もたれ4を支持する座受け部材2を備えている。
本実施形態の背もたれの取り付け構造は、図6並び図7に示すように、座10を支持する座受け部材2に内蔵されている反力付与機構(図示省略)の回転軸3の両端に連結されて揺動可能とされる揺動フレーム8の上に背もたれ4を載置することで構成されている。
背もたれ4は、着座者の背中を支える背もたれの本体と該背もたれ本体を支えて反力付与機構の回転軸(本実施形態においては、以下、反力付与支持軸と呼ぶ)3に連結されるアーム部6及び該アーム部6の基部で前方へ突出する底板部7とを一体に成形している。具体的には、図1あるいは図9などに示すように、上張り地に覆われたクッション11をインナーシェル12を脱着自在に取り付ける背アウターシェル5とアーム部6並びに底板部7とを例えばアルミダイカストによって一体に成形したものである。
揺動フレーム8は、図12及び図13に示すように、反力付与支持軸3の両端に連結されて連動する軸部13と背もたれ4の底板部7を受け支える座部17とを有し反力付与機構と連動して揺動する左右一対のレバー部8a,8bで構成されている。本実施形態では、反力付与支持軸3の両端に嵌合される軸部13と、該軸部13から椅子の後方へ向けて突出する1/4円形の左右一対のレバー部8a,8bによって揺動フレーム8は構成されている。そして、反力付与支持軸3を左右から挟み込むように左右のレバー部8a,8bの軸部13を嵌合させると共に、互いの先端を突き合わせて半円形に構成されている。各レバー部8a,8bの先端は、互いに噛み合うL形の凸部と凹部とを有し、突き合わされたときに互いに噛み合うように重なり合い、外観には分割線19が露出するだけの形態をとっている。このレバー部8a,8bの半円形の座部17は、座板5の底板部7を受け支える座面として機能し、座板5の先端の爪部18を揺動フレームの軸部13の溝14に係合させて底板部7を載置したときに、これを受け支えるようにしている。尚、レバー部8a,8bには座10の後端を図示していない連結ピンで回転自在に支持するブラケット9が各々備えられており、座10の後端を揺動フレーム8に連結することで、座10と背もたれ4の後傾動作が連動するシンクロロッキング機構が構成されている。
揺動フレーム8を構成する一対のレバー部8a,8bの各軸部13には、図11及び図14に示すように、反力付与支持軸3に嵌合して連結されるための凹部22が形成されている。この揺動フレーム8の両端の軸部13の凹部22と反力付与支持軸3の軸端とは、嵌合状態において相対回転不能とするために非円形の外周面例えば六角形を成している。つまり、左右一対のレバー部8a,8bの軸部13は反力付与支持軸3の両端の六角軸部に嵌合することによって回転方向には係合されるように設けられている。本実施形態ではさらに各軸部13の六角穴22に嵌合される反力付与支持軸3の先端に開口する貫通孔23を設けて、反力付与支持軸3に嵌合された揺動フレーム8の軸部13をねじ(図示省略)で外側から固定し、左右方向に抜け落ちないように設けられている。
ここで、左右のレバー部8a,8bの各軸部13には、背もたれのアーム部6の先端には形成されるC形の爪部18が嵌合されるC型の溝14が形成されている。他方、アーム部6の先端には、反力付与支持軸3の両端に嵌合される揺動フレーム8の軸部13に設けられたC形の溝14に嵌合されるC形の爪部18が形成されている。さらに、下部側の爪部18aの先端並びに溝14が軸部13の軸平面Aよりも前方に回り込み、この回り込み部分がオーバーハング部15を構成するようにしている。このオーバーハング部15は背もたれ4を揺動フレーム8に沿って後方へ移動させる際に揺動フレーム8の軸部13の前面側とアーム部6の先端の下部爪部18aが係合することによって、背もたれ4の後方への移動を阻止するものである。
また、溝14は、図4並びに図14に示すように、爪部18が嵌合した状態において溝14の両端面16と爪部18の先端との間に隙間が設けられている。また、溝14は真円で形成されておらず、爪部18の上半分の内周面と溝底部との間に漸次隙間が細くなる逃げ部が形成されている。この逃げ部を利用して爪部18の上半分を溝14の底面に押しつけることにより下部の爪部18aと溝14の底面との間に隙間をあけて、下部爪部18aの溝14の底の最下部の通過を可能として、アーム部6の先端の下部の爪部18aのオーバーハング部15への挿入を容易なものとしている。
揺動フレーム8と背もたれ4とは、アーム部6の先端の爪部18を揺動フレーム8の軸部13の溝14にオーバーハング部15で係合させてから揺動フレーム8の座部17の上に背もたれ4の底板部7を重ねるように載置することで後傾動作方向に連動する関係とされる。このままでも、シンクロロッキング動作あるいはロッキング動作に支障は来さないが、さらに両部材の離反を未然に防ぐためにねじで締結することが好ましい。そこで、底板部7には締結用のねじ(図示省略)を貫通させる孔21が、レバー部8a,8bにはねじ穴20がそれぞれ設けられ、背アウターシェル5の底板部7と揺動フレーム8の座部17とを重ね合わせた状態でねじ止めにより締結して一体化可能とされている。
以上のように構成された本発明の背もたれの取り付け構造によれば、反力付与機構の回転軸3の両端に予め連結された左右一対のレバー部8a,8bから成る揺動フレーム8の軸部13に背もたれ4のアーム部6の先端の爪部18のオーバーハング部15(下部爪部18a)を引っ掛けるように挿入しながら揺動フレーム8の座部17の上に背もたれ4の底板部7を載置することで、反力付与機構の回転軸3の両端に連結された揺動フレーム8と背もたれ4とが連動する関係に保たれる。即ち、背もたれ4が着座者の体重あるいは背もたれの自重によって揺動フレーム8に沿って後方へ移動しようとしても、背もたれ4のアーム部6の先端のオーバーハング部15が揺動フレーム8の軸部13にひっかかってその移動が阻止され、背もたれ4の重力方向(床面)への荷重に対しては揺動フレーム8の座部17が支持する。したがって、背もたれ4は揺動フレーム8に対して連結せずとも、載置するだけで連動する関係に保持される。つまり、背もたれ4は反力付与機構に支持されながら後傾動作(リクライニング動作)を行うことができる。さらに、必要に応じて、底板部7の孔21から揺動フレーム8のねじ穴20にねじをねじ込んで、背アウターシェル5と一体の底板部7と左右一対のレバー部8a,8bとをそれぞれ連結して、一対のレバー部8a,8bを底板部7を介して一体化することが望ましい。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば本実施形態では、背もたれ本体を構成する背アウターシェル5とアーム部6並びに底板部7とがアルミニウムダイカストで一体成形された背板を背もたれ4の一例に挙げて主に説明したが、この背もたれの構造に特に限定されるものではなく、背もたれ本体を構成する部材とこの背もたれ本体を構成する部材を支えて反力付与機構の回転軸3に連結するアーム部6及び揺動フレーム8の上に載置される底板部7を有しているものであればその材質や構造にかぎらず実施可能である。即ち、背もたれ本体を伸縮性繊維を用いたメッシュ地、平織り地等の布地、または合成樹脂製フィルム等からなる伸縮性を有するシート材とこれを周辺で支えて張力を付与しながら支持する枠状の背フレームとから成るものとし、その背フレームとアーム部とをアルミダイカストや繊維強化プラスチックで一体成型したものであっても実施可能である。さらに、場合によっては、背もたれ本体とアーム部とを同一素材あるいは別素材で予め別部材として成形して、連結手段によって一体化した背もたれ構造についても適用できることは言うまでもない。
また、本実施形態では背と座が同期して傾きを変えるシンクロ機構を有する椅子に適用した例を挙げて主に説明しているが、これに特に限られるものではなく、背もたれのみが反力付与機構で傾動するリライニング椅子・ロッキング椅子に適用できることはいうまでもない。
さらに、本実施形態では、左右一対の1/4円形のレバー部8a,8bを互いに突き合わせて全体として半円形を成す揺動フレームを構成して半円形の座面を形成しているが、これに特に限定されるものではなく、直線状あるいはJ形のレバー部によってフォーク状に先端が開放された揺動フレームを構成して背板を支えるようにしても良い。この場合でも、背板はレバー部に載置されて支えられ、左右一対のレバー部8a,8bが背板の連結によって一体化されて剛性が増すため強度的問題は解消される。そして、揺動フレームの上部に載置されることによって、背板と揺動フレームとが一体化されて、ロッキング動作惹いてはシンクロロッキング動作が起こされる。
また、アーム部6の先端の爪部と揺動フレームの軸部との関係は、上述のC形の爪部と溝との関係に限られず、例えば図5に示すように、アーム部6の先端の爪部18が係合する揺動フレーム8の軸部13’の形状を角断面として断続的に円弧状の溝14’が形成され、回転中心軸を通る鉛直軸Aよりも前方側において上方へ傾斜する面でオーバーハング部15を形成するようにしても良い。この場合、アーム部6の先端の爪部は、下部の爪部18aが傾斜したL形を成すように設けられている。
本発明の背もたれの取り付け構造を実施したシンクロロッキング椅子を背もたれ部分を縦断面して示す概略図である。 同シンクロロッキング椅子の脚部の図示を省略した正面図である。 同シンクロロッキング椅子の揺動フレームと背もたれを構成する背アウターシェル並びにアーム部との関係を示す拡大縦断面図である。 揺動フレームの軸部とアーム部の先端の爪部との一実施例を示す拡大縦断面図である。 揺動フレームの軸部とアーム部の先端の爪部との他の実施例を示す拡大縦断面図である。 本発明の背もたれの取り付け構造を実施したシンクロロッキング椅子を、背もたれと揺動フレームと座受け部材を備える脚部とに分解して示す斜視図である。 同シンクロロッキング椅子を、背もたれと揺動フレームと座受け部材を備える脚部とに分解した状態を後方から見て示す斜視図である。 背もたれと揺動フレームとを分離して上から見て示す斜視図である。 背もたれと揺動フレームとを分離して正面側の上から見て示す斜視図である。 背もたれと揺動フレームとを分離して状態の底面図である。 背もたれと揺動フレームとを組み立てた状態の正面側の上から見た斜視図である。 揺動フレームの側面図である。 揺動フレームの平面図である。 揺動フレームムの軸部の溝とアーム部の先端の爪部とが嵌合した状態を示す説明図である。
符号の説明
3 反力付与機構の回転軸(反力付与支持軸)
4 背もたれ
5 背もたれの本体を構成する背アウターシェル
6 アーム部
7 底板部
8 揺動フレーム
8a,8b 揺動フレームを構成する左右一対のレバー部
13 反力付与支持軸に連結される揺動フレームの軸部
14 アーム部の先端の爪部が係合される溝
15 オーバーハング部
16 溝の両端面
17 揺動フレームの座部
18 アーム部先端の爪部
18a オーバーハング部を構成する下部爪部
20 レバー部と底板部とを連結するねじをねじ込むたれのレバー部のねじ穴
21 レバー部と底板部とを連結するねじを通す底板部の貫通孔
22 六角孔(反力付与支持軸に嵌合する凹部)

Claims (5)

  1. 背もたれを原位置に復元させる力を常時付勢する反力付与機構を介して後傾動可能に支持される背もたれの取り付け構造において、前記背もたれは着座者の背中を支える背もたれの本体と該背もたれ本体を支えて前記反力付与機構の回転軸に連結されるアーム部及び該アーム部の基部で前方へ突出する底板部とを一体に成形しており、前記反力付与機構の回転軸の両端に連結されて連動する軸部と前記背もたれの底板部を受け支える座部とを有し前記反力付与機構と連動して揺動する左右一対のレバー部で構成される揺動フレームを備え、前記アーム部の先端には前記背もたれを前記揺動フレームに沿って後方へ移動させる際に前記揺動フレームの軸部の前面側と係合するオーバーハング部を備え、前記背もたれのアーム部の先端の前記オーバーハング部を前記揺動フレームの軸部に係合させて前記背もたれの前記底板部を前記揺動フレームの座部の上に載置することで前記背もたれを前記揺動フレームで支持することを特徴とする背もたれの取り付け構造。
  2. 前記背もたれは背もたれ本体を構成する背アウターシェルと前記アーム部とをアルミダイカストで一体成形した背板である請求項1記載の背もたれの取り付け構造。
  3. 前記背もたれの底板部と前記揺動フレームの座部とは重ね合わされた状態で締結され一体化されているものである請求項記載の背もたれの取り付け構造
  4. 前記左右のレバー部は前記軸部とは逆の先端が互いに向き合って当接あるいは接近し、全体として半円形を成す座部を形成していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の背もたれの取り付け構造
  5. 前記レバー部の軸部にはC型の溝が形成され、前記背もたれの前記アーム部の先端には前記溝と嵌合するC形の爪部が形成され、前記溝と前記爪部とが嵌合した状態において前記溝の両端面と前記爪部の先端との間に隙間が設けられると共に下部側の前記爪部の先端並びに前記溝が前記軸部の軸平面よりも前方に回り込み、この回り込み部分が前記オーバーハング部を構成していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の背もたれの取り付け構造
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