<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態に係る車載装置及び路側装置について説明する。まず、本発明の第1の実施の形態に係る車載装置及び路側装置を含む通信システムの一例について図1を用いて説明する。図1に示すように通信システムは車載装置100、路側装置101、課金管理装置102、施設端末103から構成されている。路側装置101は、ネットワーク104を介して課金管理装置102及び施設端末103と接続されている。なお、課金管理装置102や施設端末103は1つに限られるものではなく、複数あってもよい。
施設端末103は、街中にある企業や店舗などの施設に設置されていたり、管理者のオフィスなどに設置されていたりと、設置の場所にこだわるものでなく、例えば施設の宣伝広告のために、路側装置101の後述する施設管理データ(上述した施設情報)中の施設の評価値に宣伝広告費又は宣伝広告費を所定の関数によって数値化した値を登録する際に用いるものである。一般に、この宣伝広告費が多ければ利用者に目立たせるように施設表示が調整される。課金管理装置102は、例えば上述した施設端末103によって登録された施設に対する宣伝広告費などの課金を管理するものであり、施設端末103に課金請求をするものである。路側装置101は、後述する施設管理データなどを管理するものである。車載装置100は、路側装置101と通信を行うことにより施設管理データなどの必要な情報を取得するものである。なお、車載装置100及び路側装置101についての詳細は後述する。また、ここでは、車載装置100と路側装置101を別個の装置としているが、車載装置100と路側装置101を一体とした装置であっても実施可能である。
次に、本発明の第1の実施の形態における路側装置101の構成の一例について図2を用いて説明する。図2に示すように、路側装置101は、通信手段200、情報処理手段201、地点管理データ格納手段202、画像データ格納手段203、施設管理データ格納手段204から構成されている。通信手段200は、外部(例えば、車載装置100や施設端末103など)との間でやりとりされる情報の送受信を行うものである。情報処理手段201は、路側装置101の動作の制御を行うものであり、例えば車載装置100からの要求に応じて該当する画像データを検索し、検索された画像データを通信手段200に引き渡すものである。
地点管理データ格納手段202は、該当する画像データが撮像された位置の情報などを含む地点管理データを格納するものである。ここで、地点管理データの一例を図3に示す。図3に示すように、地点データ番号、緯度、経度、画像データ番号から構成されている。地点データ番号は、あらかじめ決められた地点(所定のポイント)における画像データを管理するための番号である。緯度及び経度は所定のポイントの位置の情報である。画像データ番号は、後述する画像データ格納手段203に格納された画像データに関連して付された番号である。
画像データ格納手段203は、車載装置100に送信するための画像データを格納するものであり、上述した画像データ番号に関連付けて画像データを格納している。施設管理データ格納手段204は、施設管理データを格納するものである。ここで、施設管理データの一例を図4に示す。図4に示すように、施設管理データは施設番号、施設名称、地点データ番号、施設方角、評価値から構成されている。
施設番号はそれぞれの施設名称に付された番号である。施設名称は該当する施設の名称である。地点データ番号は上述した地点管理データの地点データ番号である。施設方角は、所定の方向に対する施設が存在する方角を示すものであり、例えば所定の方向に対して反時計回りに45°向いた方向に施設があれば−45°と登録される。評価値は、例えば施設の支払う宣伝広告費や宣伝広告費を所定の関数で数値化した値であり、例えば情報処理手段201によって数値化されて格納される。なお、この評価値は宣伝広告費のみに限られるものではなく、他の評価指標によっても実施可能である。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る車載装置の構成の一例について図5を用いて説明する。図5に示すように、車載装置100は、通信手段500、情報処理手段501、現在位置取得手段502、地図データ格納手段503、表示手段504、表示制御手段505から構成されている。通信手段500は、外部(例えば、路側装置101など)との間でやりとりされる情報の送受信を行うものである。情報処理手段501は、車載装置100の動作の制御を行うものであり、例えば路側装置101から受信した情報に基づいて画像データを表示手段504(ディスプレイなど)に表示させるよう表示制御手段505に指示するものである。
現在位置取得手段502は、車両の現在位置を取得するものであり、例えばGPS(Global Positioning System)などに相当する。地図データ格納手段503は、表示手段504に表示される案内用の地図データを格納するものである。表示手段504は、地図情報及び施設の画像データなどを表示するものである。また、表示制御手段505は、利用者が表示画面のどの位置に触れた(タッチした)かを検知し、触れた画面上の位置などを取得するものである。
ここで、表示手段504の画面上の表示の一例について図6を用いて説明する。図6に示すように、表示画面は、施設の画像(上述した周囲画像)を表示する画像領域600と車両が走行するエリアの地図を表示する地図領域601とに分けられる。画像領域600には、ある地点(所定のポイント)における全方角画像が表示され、例えばその地点周辺で宣伝広告費を最も多く支払った施設が画像領域600の中心に位置するように表示される。なお、ここでのある地点は利用者によって地図領域601を触れた地点に最も近いあらかじめ設定された地点(選択地点)となり、地図領域601上の選択地点に画像表示地点マーカー602が表示制御手段505によって表示される。画像表示地点マーカー602には方向を示す方向表示部603が付されており、方向表示部603が指す方向が画像領域600の中心になる。この場合、方向表示部603が指す方向にはABCコーヒーショップが存在する。
また、地図領域601に表示される地図は北向き(ノースアップ)でも進行方向を上(ヘッドアップ)でもよい。また、宣伝広告費を最も多く支払った施設が画像領域600の中心に位置するように表示されなくても、その施設が最も画像領域600内で目立つように表示、例えばその施設に色を付けたり、その施設の画像データを最も大きくしたり、その施設の画像に矩形や円形などのマーカーを付するようにしてもよい。また、画像領域600又は地図領域601のいずれかの領域に、例えば後述するような北を示す印などを表示するようにしてもよい。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る車載装置から路側装置へ要求される画像データの要求処理フローの一例について図7を用いて説明する。図7に示すように、車載装置100の表示制御手段505が、地図領域601が表示されている表示画面上において利用者によるタッチを検知する(ステップS701)。表示制御手段505はタッチされた位置の地図上での緯度Tlat、経度Tlonを算出する(ステップS702)。情報処理手段501は算出された緯度Tlat及び経度Tlonと、車両の識別情報とを付加した要求メッセージを生成し(ステップS703)、通信手段501は生成された要求メッセージを路側装置101へ送信する(ステップS704)。路側装置101の通信手段200が車載装置100から送信された要求メッセージを受信する(ステップS705)。路側装置101の情報処理手段201は、受信した緯度Tlat及び経度Tlonに基づいて、地点管理データ格納手段202に格納された地点管理データから最も近い緯度及び経度を選択し、その緯度、経度、地点データ番号、画像データ番号をそれぞれPlat、Plon、Pno、Pimnとして取得する(ステップS706)。
情報処理手段201は、施設管理データ格納手段204から、Pnoと同じ地点データ番号を持つ施設を抽出し、その中で最も評価値の高い施設の施設方角Pdirを取得する(ステップS707)。また、情報処理手段201は、画像データ格納手段203から、Pimnに対応する画像データPimgを取得する(ステップS708)。通信手段200は、Plat、Plon、Pdir、Pimgと、受信した車両の識別情報とを含む応答メッセージを車載装置100に送信する(ステップS709)。なお、情報処理手段201は、最も評価値の高い施設の施設方角Pdirを取得するのではなく、Pnoと同じ地点データ番号を持つ施設の施設管理データすべてを取得し、通信手段200にそれらを送信させるようにしてもよい。この場合、車載装置100側で最も評価値の高い施設の施設方角Pdirを選択することになる。
次に、第1の実施の形態に係る車載装置における画像データ及び地図データの表示処理フローの一例について図8を用いて説明する。図8に示すように、通信手段500が路側装置101から応答メッセージを受信する(ステップS801)。情報処理手段501は、応答メッセージに自車の識別情報が含まれているか否かを判断する(ステップS802)。応答メッセージに自車の識別情報が含まれていると判断した場合、情報処理手段501は地図領域の地図上に既に画像表示地点マーカー及び方向表示部が表示されているか否かを判断する(ステップS803)。
表示されていると判断した場合、表示された画像表示地点マーカー及び方向表示部を消去する(ステップS804)。表示された画像表示地点マーカー及び方向表示部を消去した後、又はあらかじめ画像表示地点マーカー及び方向表示部が表示されていなかった場合、表示制御手段505は地図上のPlat、Plonの地点に画像表示地点マーカーを表示させる(ステップS805)。表示制御手段505は、画像表示地点マーカーにおけるPdirの方向に方向表示部を表示させる(ステップS806)。
表示制御手段505は、Pdirの方向の施設が画像領域の中心となるように画像データPimgを加工して表示手段504に表示する(ステップS807)。なお、ステップS802において、応答メッセージに自車の識別情報が含まれていない場合には処理をせずに終了する。なお、このとき、第7の実施の形態で後述するように、方向表示部の回転と加工された画像の回転(移動)とが連動して表示されるようにしてもよい。
ここで、表示制御手段505における画像データPimgの加工処理の一例について図9を用いて説明する。図9に示すように、画像データPimgは、例えば所定の方向(0°)を基準とした画像データである。ここで、方向表示部が示す施設は施設900である場合に、画像データ全体をa°ずらすようにして施設900が画像領域の中心になるように加工する。
このように、第1の実施の形態によれば、宣伝広告費などの評価値に基づいて、利用者の目につきやすいように施設などを画像表示させることができる。また、街の風景画像を見せるだけで広告表示をさせないため、利用者に受け入れられやすく、自然な形で目立たせることができる。また、各地点で画像を1枚取得するだけでよく、データを揃える手間を省くことができる。また、通常、利用者の多くは住宅などよりも店や映画館などの施設に興味があるため、このような第1の実施の形態により、見たいものへのアクセス時間を低減できる。なお、上述した第1及び後述する第2の実施の形態以降では、例えば2階以上の高層階にある施設などの場合については述べていないがこの場合にも同様に実施可能である。この場合、例えば左右方向の画像データのみならず、上下方向の画像データを用意するなどにより実施可能である。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態は、全方角画像を用いるのではなく、施設などを撮像した画像(上述した動静止画像)によって施設を表示させるものである。具体的な表示の一例を図10に示す。図10に示すように、画像領域1000には各施設の画像が表示されており、表示される画像のサイズは、評価値(例えば、宣伝広告費の大小などに応じた値)の大きさに応じて変わる。すなわち、評価値が大きいほど表示される画像のサイズが大きくなる。
図10の場合、“ABCコーヒーショップ”という施設が最も評価値が大きいために表示されるサイズも最も大きくなる。なお、地図領域1001に表示される地図は第1の実施の形態で述べたものと同様であるため説明を省略する。また、画像表示地点マーカー1002及び方向表示部1003についても第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。また、このとき、第7の実施の形態で後述するように、方向表示部の回転と加工された画像(画像領域1000に表示される各施設の画像)の回転(移動)とが連動して表示されるようにしてもよい。
次に、第2の実施の形態で用いられる路側装置の地点管理データ格納手段に格納される地点管理データの一例について図11を用いて説明する。なお、第2の実施の形態に係る車載装置及び路側装置は、第1の実施の形態に係る車載装置及び路側装置と同様の構成であるため、以下、第2の実施の形態に係る車載装置及び路側装置を説明する際、図2及び図5を用いて説明する。図11に示すように、路側装置101の地点管理データ格納手段202に格納される地点管理データは、例えば地点データ番号、緯度、経度から構成されている。なお、それぞれの構成要素については第1の実施の形態の場合の該当する構成要素と同様である。
次に、第2の実施の形態で用いられる路側装置の施設管理データ格納手段に格納される施設管理データの一例について図12を用いて説明する。図12に示すように、路側装置101の施設管理データ格納手段204に格納される施設管理データは、例えば施設番号、施設名称、地点データ番号、施設方角、評価値、画像データ番号から構成されている。なお、それぞれの構成要素については第1の実施の形態の場合の該当する構成要素と同様である。また、画像データ番号については地点管理データの構成要素としてもよい。
次に、第2の実施の形態に係る車載装置から受信する画像データの要求メッセージに対する処理フローの一例について図13を用いて説明する。図13に示すように、路側装置101の通信手段200が車載装置100から送信された要求メッセージを受信する(ステップS1301)。路側装置101の情報処理手段201は、受信した緯度Tlat及び経度Tlonに基づいて、地点管理データ格納手段202に格納された地点管理データから最も近い緯度及び経度を選択し、その緯度、経度、地点データ番号をそれぞれPlat、Plon、Pnoとして取得する(ステップS1302)。
情報処理手段201は、施設管理データ格納手段204から、Pnoと同じ地点データ番号を持つ施設を抽出する(ステップS1303)。また、通信手段200は、抽出したすべての施設についての施設方角、評価値、画像データ番号に対応する画像データ、車両の識別情報、Plat、Plonを含む応答メッセージを車載装置100に送信する(ステップS1304)。
次に、第2の実施の形態に係る車載装置における画像データ及び地図データの表示処理フローの一例について図14を用いて説明する。図14に示すように、通信手段500が路側装置101から応答メッセージを受信する(ステップS1401)。情報処理手段501は、応答メッセージに自車の識別情報が含まれているか否かを判断する(ステップS1402)。応答メッセージに自車の識別情報が含まれていると判断した場合、情報処理手段501は地図領域の地図上に既に画像表示地点マーカー及び方向表示部が表示されているか否かを判断する(ステップS1403)。
表示されていると判断した場合、表示された画像表示地点マーカー及び方向表示部を消去する(ステップS1404)。表示された画像表示地点マーカー及び方向表示部を消去した後、又はあらかじめ画像表示地点マーカー及び方向表示部が表示されていなかった場合、表示制御手段505は地図上のPlat、Plonの地点に画像表示地点マーカーを表示させる(ステップS1405)。表示制御手段505は受信した施設情報の中で最も評価値の高い施設の画像を画像領域の中央に表示する(ステップS1406)。
表示制御手段505は、画像表示地点マーカーの、その最も評価値の高い施設の施設方角の方向に方向表示部を表示させる(ステップS1407)。表示制御手段505は他の施設の画像、例えば評価値が2番目から5番目までの施設の画像について、中央に配置された施設の画像の周りにそれぞれの施設方角に応じて順に表示手段504に表示する(ステップS1408)。なお、ステップS1402において、応答メッセージに自車の識別情報が含まれていない場合には処理をせずに終了する。
ここで、例えば評価値が2番目から5番目までの施設の画像を中央に配置された施設の画像の周りにそれぞれの施設方角に応じて順に表示する場合について図15を用いて説明する。図15に示すように、画像領域1000の中央には評価値の最も高い施設の画像1500が配置される。そして、評価値が2番目から5番目の施設の画像については、中央の最も評価値の高い施設の画像1500の周りに配置される。2番目から5番目の施設の画像が配置される位置は、中央の最も評価値の高い施設を基準にした実際の位置関係で決定される。
すなわち、中央の最も評価値の高い施設の画像1500の右隣に配置される画像1501の施設は、2番目から5番目の施設のうち、中央の最も評価値の高い施設の右隣方向において最も近い施設であることとなる。また、表示される画像のサイズは評価値の大きさに応じて変わる。なお、画像領域1000に表示される画像の枚数は5枚に限られるものではない。また、評価値の最も高い施設の画像を画像領域の中央に配置するようにしなくてもよい。
このように、第2の実施の形態によれば、施設単位での画像の更新が容易に行うことができる。また、複数の施設であっても評価値に応じて目立つように画像を表示することができる。
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態では、利用者に地図との対応を理解させやすくするために画像領域上に目印、例えば北の方角に北の方角を示す表示を行う。
第3の実施の形態における画像領域の表示の一例について図16を用いて説明する。図16に示すように、画像領域1602に表示された全方角画像において、例えば北の方角を指すところを中心として北を示す印1600を表示させる。なお、このとき、方向表示部が示す評価値の最も高い施設に対しては、着目させるための着目施設方向目印線1601(上述した目印線に相当)を表示させる。例えば、北の方角を指すところを中心として北を示す印1600の表示や着目施設方向目印線1601の表示は、他の実施の形態における態様においても実施可能である。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る車載装置における画像データ及び地図データの表示処理フローの一例について図17を用いて説明する。なお、第3の実施の形態に係る車載装置及び路側装置は、第1の実施の形態に係る車載装置及び路側装置と同様の構成であるため、以下、第3の実施の形態に係る車載装置及び路側装置を説明する際、図2及び図5を用いて説明する。
図17に示すように、通信手段500が路側装置101から応答メッセージを受信する(ステップS1701)。情報処理手段501は、応答メッセージに自車の識別情報が含まれているか否かを判断する(ステップS1702)。応答メッセージに自車の識別情報が含まれていると判断した場合、情報処理手段501は地図領域の地図上に既に画像表示地点マーカー及び方向表示部が表示されているか否かを判断する(ステップS1703)。
表示されていると判断した場合、表示された画像表示地点マーカー及び方向表示部を消去する(ステップS1704)。表示された画像表示地点マーカー及び方向表示部を消去した後、又はあらかじめ画像表示地点マーカー及び方向表示部が表示されていなかった場合、表示制御手段505は地図上のPlat、Plonの地点に画像表示地点マーカーを表示させる(ステップS1705)。表示制御手段505は、画像表示地点マーカーにおけるPdirの方向に方向表示部を表示させる(ステップS1706)。
表示制御手段505は、画像領域に画像データPimgを表示し、北にあたる方向に北を示すマークを表示する(ステップS1707)。表示制御手段505は、画像データPimg上でPdirの方向にあたるところに着目施設方向目印線を表示する(ステップS1708)。なお、ステップS1702において、応答メッセージに自車の識別情報が含まれていない場合には処理をせずに終了する。
このように、第3の実施の形態によれば、利用者は一定の方角(通常は北)を基準に考えられる。また地図が一定の方角を向いているときに地図との対応関係が理解しやすくなる。
<第4の実施の形態>
第4の実施の形態は、複数の施設を評価値の順位に応じて表示の仕方を調整するものである。
第4の実施の形態における画像領域の表示の一例について図18を用いて説明する。図18に示すように、画像領域1802に表示された全方角画像において、最も評価値の高い施設1800を中心に表示し、その際、後述する施設方角Sdir1とSdir2との範囲内の、例えば矩形1801によって該当する施設を囲むように表示する。すなわち、施設の画像と矩形を重畳的に表示する。なお、囲む際には矩形に限られるものではなく、円形などであってもよい。また、上位N個の評価値の高い施設についても同様にして表示する。
次に、本発明の第4の実施の形態における路側装置の施設管理データ格納手段に格納された施設管理データの一例について図19を用いて説明する。なお、第4の実施の形態に係る車載装置及び路側装置は、第1の実施の形態に係る車載装置及び路側装置と同様の構成であるため、以下、第4の実施の形態に係る車載装置及び路側装置を説明する際、図2及び図5を用いて説明する。
図19に示すように、路側装置101の施設管理データ格納手段204に格納される施設管理データは、例えば施設番号、施設名称、地点データ番号、施設方角、評価値から構成されている。ここで、施設方角は第1の実施の形態と異なり2つの方角Sdir1、Sdir2から構成されている。2つの方角の値は上述した矩形1801で施設の画像を囲む際に用いられ、2つの方角の値の範囲内で施設の画像を矩形1801で囲むことになる。なお、その他の構成要素については第1の実施の形態の場合の該当する構成要素と同様である。また、地点管理データについては第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
次に、第4の実施の形態に係る車載装置から受信する画像データの要求メッセージに対する処理フローの一例について図20を用いて説明する。図20に示すように、路側装置101の通信手段200が車載装置100から送信された要求メッセージを受信する(ステップS2001)。路側装置101の情報処理手段201は、受信した緯度Tlat及び経度Tlonに基づいて、地点管理データ格納手段202に格納された地点管理データから最も近い緯度及び経度を選択し、その緯度、経度、地点データ番号、画像データ番号をそれぞれPlat、Plon、Pno、Pimnとして取得する(ステップS2002)。
情報処理手段201は、施設管理データ格納手段204から、Pnoと同じ地点データ番号を持つすべての施設を抽出し、それらの施設番号Sno、施設方角Sdir1、Sdir2、評価値Svを取得する(ステップS2003)。また、情報処理手段201は、Pimnに対応する画像データPimgを取得する(ステップS2004)。通信手段200は、抽出したすべての施設についての施設番号Sno、施設方角Sdir1、Sdir2、評価値Sv、画像データ番号に対応する画像データPimg、車両の識別情報、Plat、Plonを含む応答メッセージを車載装置100に送信する(ステップS2005)。
次に、本発明の第4の実施の形態に係る車載装置における画像データ及び地図データの表示処理フローの一例について図21を用いて説明する。図21に示すように、通信手段500が路側装置101から応答メッセージを受信する(ステップS2101)。情報処理手段501は、応答メッセージに自車の識別情報が含まれているか否かを判断する(ステップS2102)。応答メッセージに自車の識別情報が含まれていると判断した場合、情報処理手段501は地図領域の地図上に既に画像表示地点マーカー及び方向表示部が表示されているか否かを判断する(ステップS2103)。
表示されていると判断した場合、表示された画像表示地点マーカー及び方向表示部を消去する(ステップS2104)。表示された画像表示地点マーカー及び方向表示部を消去した後、又はあらかじめ画像表示地点マーカー及び方向表示部が表示されていなかった場合、表示制御手段505は地図上のPlat、Plonの地点に画像表示地点マーカーを表示させる(ステップS2105)。表示制御手段505は、評価値Svが最大の施設のSdir1とSdir2の中間の方向Dirに、画像表示地点マーカーの方向表示部を表示する(ステップS2106)。
表示制御手段505は、Dirが中心となるように加工した画像データPimgを表示手段504に表示する(ステップS2107)。表示制御手段505は、評価値Svの上位N個の施設について、それぞれSdir1とSdir2が両端となる矩形を該当する施設の画像に重畳的に表示する(ステップS2108)。表示制御手段505は評価値Svに応じて矩形の色を調整する(ステップS2109)。なお、ステップS2102において、応答メッセージに自車の識別情報が含まれていない場合には処理をせずに終了する。また、ステップS2109において、矩形の色を調整せずに単に矩形を表示するのみであってもよい。
このように、第4の実施の形態によれば、複数の施設を目立たせることができる。また、評価値に応じて矩形の色を変えることにより、複数の施設があっても評価値の順位に応じて目立たせ具合を調整することができる。
<第5の実施の形態>
第5の実施の形態は、評価値に応じて施設の画像を画像領域に表示するのみでなく、評価値に応じて施設の広告画像を重畳的に画像領域に表示するものである。
第5の実施の形態における画像領域の表示の一例について図22を用いて説明する。図22に示すように、画像領域2202に表示された全方角画像において、最も評価値の高い施設の広告画像2200を中心に施設の画像に対して重畳的に表示する。また、他の施設の広告画像2201も施設の画像に対して重畳的に表示される。なお、それぞれの施設の画像の配置の方法は第1の実施の形態と同様である。
次に、本発明の第5の実施の形態における路側装置の施設管理データ格納手段に格納された施設管理データの一例について図23を用いて説明する。なお、第5の実施の形態に係る車載装置及び路側装置は、第1の実施の形態に係る車載装置及び路側装置と同様の構成であるため、以下、第5の実施の形態に係る車載装置及び路側装置を説明する際、図2及び図5を用いて説明する。
図23に示すように、路側装置101の施設管理データ格納手段204に格納される施設管理データは、例えば施設番号、施設名称、地点データ番号、施設方角、評価値、広告画像番号から構成されている。ここで、広告画像番号は、例えば路側装置101の画像データ格納手段203に格納された施設の広告画像を検索する際に用いられるものであり、広告画像と広告画像番号は対応付けられている。なお、その他の構成要素については第1の実施の形態の場合の該当する構成要素と同様である。また、地点管理データについては第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
次に、第5の実施の形態に係る車載装置から受信する画像データの要求メッセージに対する処理フローの一例について図24を用いて説明する。図24に示すように、路側装置101の通信手段200が車載装置100から送信された要求メッセージを受信する(ステップS2401)。路側装置101の情報処理手段201は、受信した緯度Tlat及び経度Tlonに基づいて、地点管理データ格納手段202に格納された地点管理データから最も近い緯度及び経度を選択し、その緯度、経度、地点データ番号、画像データ番号をそれぞれPlat、Plon、Pno、Pimnとして取得する(ステップS2402)。
情報処理手段201は、施設管理データ格納手段204から、Pnoと同じ地点データ番号を持つすべての施設を抽出し、それらの施設番号Sno、施設方角Sdir、評価値Sv、広告画像番号Sadnを取得する(ステップS2403)。また、情報処理手段201は、Pimnに対応する画像データPimgを取得する(ステップS2404)。情報処理手段201は、各施設のSadnに対応する広告画像データSimgを取得する(ステップS2405)。通信手段200は、抽出したすべての施設についての施設番号Sno、施設方角Sdir、評価値Sv、画像データ番号に対応する画像データPimg、広告画像番号に対応する広告画像データSimg、車両の識別情報、Plat、Plonを含む応答メッセージを車載装置100に送信する(ステップS2406)。
次に、本発明の第5の実施の形態に係る車載装置における画像データ及び地図データの表示処理フローの一例について図25を用いて説明する。図25に示すように、通信手段500が路側装置101から応答メッセージを受信する(ステップS2501)。情報処理手段501は、応答メッセージに自車の識別情報が含まれているか否かを判断する(ステップS2502)。応答メッセージに自車の識別情報が含まれていると判断した場合、情報処理手段501は地図領域の地図上に既に画像表示地点マーカー及び方向表示部が表示されているか否かを判断する(ステップS2503)。
表示されていると判断した場合、表示された画像表示地点マーカー及び方向表示部を消去する(ステップS2504)。表示された画像表示地点マーカー及び方向表示部を消去した後、又はあらかじめ画像表示地点マーカー及び方向表示部が表示されていなかった場合、表示制御手段505は地図上のPlat、Plonの地点に画像表示地点マーカーを表示させる(ステップS2505)。表示制御手段505は、評価値Svが最大の施設のSdirの方角Dirに、画像表示地点マーカーの方向表示部を表示する(ステップS2506)。
表示制御手段505は、Sdirの方向の施設が画像領域の中心となるように画像データPimgを加工して表示手段504に表示する(ステップS2507)。表示制御手段505は、例えば評価値Svの上位N個の施設について、それぞれの広告画像データSimgを対応する施設の画像上に重畳的に表示する(ステップS2508)。なお、ステップS2102において、応答メッセージに自車の識別情報が含まれていない場合には処理をせずに終了する。
ここで、重畳的に表示された広告画像を取り除く方法の一例について図26を用いて説明する。図26に示すように、車載装置の表示制御手段505は、広告画像が表示されている画面上を利用者が触れた(タッチした)と検知する(ステップS2601)。表示制御手段505は、利用者が触れた位置が広告画像上か否かを判断する(ステップS2602)。なお、触れた位置が広告画像上である場合、触れられた広告画像を画面領域から消去する(ステップS2603)。なお、広告画像を消去する代わりに、インターネット上などにある該当する施設の他の情報を表示するようにしてもよい。一方、触れた位置が広告画像上でない場合、処理をせずに終了となる。
このように、第5の実施の形態によれば、評価値に応じて実際の街画像には存在しない広告情報を出して利用者の目を引きつけることができる。なお、実際の外観が利用者の目を引かなくてもよく、施設内に入らないとわからない施設の雰囲気を広告画像としてアピールするようにしてもよい。
<第6の実施の形態>
第6の実施の形態は、路側装置の画像データ格納手段に格納される画像データが一般者から投稿されたものであり、一般者によって撮像された画像データは不図示の一般者端末を図1のネットワーク104に接続させ、画像データ格納手段にアップロードする。
ここで、第6の実施の形態における路側装置の構成の一例について図27を用いて説明する。図27に示すように、路側装置2700は、通信手段2701、情報処理手段2702、地点管理データ格納手段2703、投稿画像データ格納手段2704、施設管理データ格納手段2705、施設情報管理処理手段2706(上述した算出手段に相当)から構成されている。通信手段2701は、外部(例えば、車載装置、施設端末、不図示の一般者端末など)との間でやりとりされる情報の送受信を行うものである。情報処理手段2702は、路側装置2700の動作の制御を行うものであり、例えば車載装置からの要求に応じて該当する画像データを検索し、検索された画像データを通信手段2701に引き渡すものである。
地点管理データ格納手段2703は、投稿された画像が撮像された位置の情報などを含む地点管理データを格納するものである。ここで、地点管理データの一例を図28に示す。図28に示すように、地点データ番号、緯度、経度、注目方角、画像データ番号から構成されている。地点データ番号は、あらかじめ決められた地点(所定のポイント)における画像データを管理するための番号である。緯度及び経度は所定のポイントの位置の情報である。画像データ番号は、所定のポイントにおける周囲画像に関連付けられた番号である。この画像データ番号に基づいて、例えば地点管理データ格納手段2703の所定の領域に格納された周囲画像を取得することができる。
なお、周囲画像はあらかじめ用意された全方角画像ではなく、投稿された画像であってもよく、また投稿された画像に基づいて、例えば施設情報管理処理手段2706が加工して生成した全方角画像であってもよい。以下に注目方角について図29を用いて説明する。
図29に示すように、ある所定の地点Aを中心にした半径Rの円内の地点c1〜c4において投稿される画像が撮像されたとする。このとき、c1〜c4のそれぞれの地点において撮像した方向はそれぞれの地点における矢印の方向である。半径Rの円とc1〜c4のそれぞれの矢印を延ばした直線とが交わる交点をそれぞれx1〜x4とする。そして、地点Aを中心に一定角度の範囲(ここでは45°単位)ごとに交点の数を求める。そうすると、45°〜89°の範囲に交点が3つ存在することになり、最も交点数の多いこの範囲が最も多く撮像された方角となる。この方角を上述した注目方角とする。なお、ここでは、45°〜89°の中間角度である67°を注目方角とする。
投稿画像データ格納手段2704は、一般者から投稿された画像データ(投稿画像データ)を格納するものである。ここで、投稿画像データの一例を図30に示す。図30に示すように、投稿画像データはユニークに付された画像データ名、撮像地点を示す撮像緯度及び撮像経度、撮像方向から構成されている。画像データ名は、後述する施設情報管理処理手段2706によって生成される。なお、投稿画像データは、画像データ名に関連付けられて、例えば投稿画像データ格納手段2704の所定の領域に格納されている。施設管理データ格納手段2705は、施設に関する施設管理データを格納するものである。なお、第6の実施の形態に係る車載装置は、第1の実施の形態に係る車載装置と同様の構成であるため、以下、第6の実施の形態に係る車載装置を説明する際、図2を用いて説明する。
次に、本発明の第6の実施の形態における路側装置の施設情報管理処理手段の処理フローの一例について図31を用いて説明する。図31に示すように、路側装置2700の通信手段2701が利用者端末から画像投稿メッセージを受信する(ステップS3101)。なお、画像投稿メッセージは、画像データの他に、撮像した位置の情報である緯度及び経度の情報、撮像した方向の情報が含まれている。施設情報管理処理手段2706は、受信した画像データに対して通信システムでユニークな画像データ名を生成する(ステップS3102)。施設情報管理処理手段2706は、受信した画像データを生成された画像データ名に関連付けて投稿画像データ格納手段2704に投稿画像データとして格納する(ステップS3103)。
施設情報管理処理手段2706は、受信した投稿画像データの撮像地点に最も近い地点を地点画像管理データから選択する(ステップS3104)。施設情報管理処理手段2706は、選択された地点を中心とした半径Rの円で撮像された投稿画像データを、投稿画像データに基づいて投稿画像データ格納手段2704から抽出する(ステップS3105)。施設情報管理処理手段2706は、上述したように、最も多く撮像されている方角を求める(ステップS3106)。施設情報管理処理手段2706は、地点画像管理データの該当する注目方角にその方角の情報を格納する(ステップS3107)。
次に、本発明の第6の実施の形態に係る車載装置から路側装置へ要求される投稿画像データの要求処理フローの一例について図32を用いて説明する。図32に示すように、車載装置100の表示制御手段505が、地図領域が表示されている表示画面上において利用者のタッチを検知する(ステップS3201)。表示制御手段505はタッチされた位置の地図上での緯度Tlat、経度Tlonを算出する(ステップS3202)。情報処理手段501は算出された緯度Tlat及び経度Tlonと、車両の識別情報とを付加した要求メッセージを生成し(ステップS3203)、通信手段500は生成された要求メッセージを路側装置101へ送信する(ステップS3204)。
路側装置2700の通信手段2701が車載装置100から送信された要求メッセージを受信する(ステップS3205)。路側装置2700の情報処理手段2702は、受信した緯度Tlat及び経度Tlonに基づいて、地点管理データ格納手段2703に格納された地点管理データから最も近い緯度及び経度を選択し、その緯度、経度、注目方角、画像データ番号に関連付けられた画像データをそれぞれPlat、Plon、Pdir、Pimgとして取得する(ステップS3206)。通信手段2701は、Plat、Plon、Pdir、Pimgと、受信した車両の識別情報とを含む応答メッセージを車載装置100に送信する(ステップS3207)。なお、画像データPimgがあらかじめ用意された全方角画像ではなく、投稿された画像である場合には、画像データ番号と該当する投稿画像とが関連付けられて格納されている。
次に、第6の実施の形態に係る車載装置における画像データ及び地図データの表示処理フローの一例について図33を用いて説明する。図33に示すように、通信手段500が路側装置101から応答メッセージを受信する(ステップS3301)。情報処理手段501は、応答メッセージに自車の識別情報が含まれているか否かを判断する(ステップS3302)。応答メッセージに自車の識別情報が含まれていると判断した場合、情報処理手段501は地図領域の地図上に既に画像表示地点マーカー及び方向表示部が表示されているか否かを判断する(ステップS3303)。
表示されていると判断した場合、表示された画像表示地点マーカー及び方向表示部を消去する(ステップS3304)。表示された画像表示地点マーカー及び方向表示部を消去した後、又はあらかじめ画像表示地点マーカー及び方向表示部が表示されていなかった場合、表示制御手段505は地図上のPlat、Plonの地点に画像表示地点マーカーを表示させる(ステップS3305)。表示制御手段505は、画像表示地点マーカーにおけるPdirの方向に方向表示部を表示させる(ステップS3306)。
表示制御手段505は、Pdirの方向が画像領域の中心となるように画像データPimgを加工して表示手段504に表示する(ステップS3307)。なお、ステップS3302において、応答メッセージに自車の識別情報が含まれていない場合には処理をせずに終了する。また、表示制御手段505における画像データPimgの加工処理については第1の実施の形態と同様に考えられるため説明を省略する。
このように、第6の実施の形態によれば、利用者が投稿した画像から多くの人が見ている方向を示すため、見逃しが減ることになる。
<第7の実施の形態>
第7の実施の形態は、利用者の嗜好に合った施設を目立たせるように画像を表示するものである。また、地図と画像を連動させるようにするものである。
ここで、第7の実施の形態における路側装置の構成の一例について図34を用いて説明する。図34に示すように、路側装置3400は、通信手段3401、情報処理手段3402、地点管理データ格納手段3403、画像データ格納手段3404、施設管理データ格納手段3405、分析手段3406から構成されている。通信手段3401は、外部(例えば、車載装置、施設端末など)との間でやりとりされる情報の送受信を行うものである。情報処理手段3402は、路側装置3400の動作の制御を行うものであり、例えば車載装置からの要求に応じて該当する画像データを検索し、検索された画像データを通信手段3401に引き渡すものである。
地点管理データ格納手段3403は、該当する画像データが撮像された位置の情報などを含む地点管理データを格納するものであって、第1の実施の形態のものと同様のものである。画像データ格納手段3404は、後述する車載装置に送信するための画像データを格納するものであり、上述した画像データ番号に関連付けて画像データを格納している。施設管理データ格納手段3405は、施設管理データを格納するものである。ここで、施設管理データの一例を図35に示す。図35に示すように、施設管理データは施設番号、施設名称、ジャンル(上述した種類情報に相当)、地点データ番号、施設方角、評価値から構成されている。
施設番号はそれぞれの施設名称に付された番号である。施設名称は該当する施設の名称である。ジャンルはその施設が該当する施設の種類を示すものであって、例えばレストラン、カフェ、洋服屋などの種類を示す。地点データ番号は地点管理データの地点データ番号である。施設方角は、所定の方向に対する施設が存在する方角を示すものであり、例えば所定の方向に対して反時計回りに45°向いた方向に施設があれば−45°と登録される。評価値は、例えば施設の支払う宣伝広告費や宣伝広告費を所定の関数によって数値化した値が登録される。
なお、この評価値は宣伝広告費のみに限られるものではなく、他の評価指標によっても実施可能である。分析手段3406は、後述する車載装置の通信手段から、利用者が見た施設の情報を受信することにより、利用者がどのような対象に対して興味を持っているかを分析するものである。この分析により、宣伝広告費などの設定に反映させることができる。
次に、本発明の第7の実施の形態に係る車載装置の構成の一例について図36を用いて説明する。図36に示すように、車載装置3600は、通信手段3601、情報処理手段3602、現在位置取得手段3603、地図データ格納手段3604、表示手段3605、嗜好データ格納手段3606、表示制御手段3607から構成されている。通信手段3601は、外部(例えば、路側装置3400など)との間でやりとりされる情報の送受信を行うものである。情報処理手段3602は、車載装置3600の動作の制御を行うものであり、例えば路側装置3400から受信した情報に基づいて画像データを表示手段3605(ディスプレイなど)に表示させるものである。
現在位置取得手段3603は、車両の現在位置を取得するものであり、例えばGPS(Global Positioning System)などに相当する。地図データ格納手段3604は、表示手段3605に表示される案内用の地図データを格納するものである。表示制御手段3607は、地図情報及び施設の画像データなどを表示させるものである。また、表示制御手段3607は、利用者が表示画面のどの位置に触れた(タッチした)かを検知し、触れた画面上の位置や触れたままドラッグした際の移動量などを取得するものである。なお、表示制御手段3607は、ドラッグによる移動量で画像を回転させるだけでなく、表示対象の長押しやダブルクリックなどによる操作で表示方法を変えるようにしてもよい。嗜好データ格納手段3606は、後述する利用者の嗜好データを格納するものである。
ここで、表示手段3605の画面上の表示の一例について図37を用いて説明する。図37に示すように、表示画面は、施設の画像を表示する画像領域3700と車両が走行するエリアの地図を表示する地図領域3701とに分けられる。また、画像領域3700の上部には、画像を回転(移動)させるための回転ボタン3702が表示される。画像領域3700には、ある地点における全方角画像が表示され、例えばその地点周辺で宣伝広告費を最も多く支払った施設が画像領域の中心に位置するように表示される。
なお、ここでのある地点は利用者によって地図領域3701を触れた地点に最も近いあらかじめ設定された地点であり、地図領域3701上のその地点に画像表示地点マーカー3703が表示される。画像表示地点マーカー3703には方向を示す方向表示部3704が付されており、方向表示部3704が指す方向が画像領域3700の中心になる。この場合、方向表示部3704が指す方向にはABCコーヒーショップが存在する。
また、地図領域3701に表示される地図は北向き(ノースアップ)でも進行方向を上(ヘッドアップ)でもよい。また、宣伝広告費を最も多く支払った施設が画像領域3700の中心に位置するように表示されなくても、その施設が最も画像領域3700内で目立つように表示、例えばその施設に色を付けたり、その施設の画像データを最も大きくしたり、上述したような矩形を施設の画像上に重畳的に表示したりするようにしてもよい。
また、利用者が回転ボタン3702に触れると、触れたボタンの方向に画像が回転する(画像が移動する又は画像をスクロールする)ようにすることも可能である。すなわち、例えば中央に表示されている施設の画像が触れたボタンの方向に移動し、中央に表示されていた施設の隣に表示されていた施設の画像が中央に表示される。さらに、ボタンへのタッチを続けることにより触れたボタンの方向に画像が移動していく。
具体的な処理フローの一例について図38を用いて説明する。図38に示すように、表示制御手段3607は、回転ボタン3702の左回転ボタンの押下か右回転ボタンの押下かを検知する(ステップS3801)。表示制御手段3607は、画像領域3700に表示されている画像を、あらかじめ設定された角度(例えば、10°など)分だけ回転した画像に変更する(ステップS3802)。なお、回転ボタン3702の押下する時間により回転させる角度を決定してもよい。表示制御手段3607は、地図領域3701に表示されている方向表示部3704を連動させて回転された角度分だけ回転して表示する(ステップS3803)。
次に、利用者の嗜好に合った画像を表示させるための前処理として、利用者の嗜好をどのように判断するかの一例について図39を用いて説明する。図39に示すように、表示制御手段3607は、利用者が方向表示部3704に触れてドラッグ(回転)させていることを検知する(ステップS3901)。表示制御手段3607は、利用者によってドラッグされた角度を計算する(ステップS3902)。表示制御手段3607は、方向表示部3704を計算された角度分だけ回転させて表示する(ステップS3903)。表示制御手段3607は、方向表示部3704の回転角度分に対応した回転を画像領域3700に表示された画像に対して行い表示する(ステップS3904)。
ここで、表示制御手段3607は利用者の指が画面上から離れたか否かを判断する(ステップS3905)。利用者の指が離れたと判断された場合、情報処理手段3602は、施設管理データから最も近い施設を選択する(ステップS3906)。利用者は選択された施設のジャンルに興味があるとして、嗜好データの該当するジャンルの注視回数に1を加える(ステップS3907)。このようにすることによって、利用者の嗜好がどのようなものであるか判断することができる。
ここで、嗜好データについて図40を用いて説明する。図40に示すように、嗜好データはジャンルと注視回数から構成されている。ジャンルは、上述したように施設の種類を示すものであり、例えばジャンルの1はレストランを示すものであり、ジャンルの2はカフェを示すものであり、ジャンルの3は洋服屋を示すものである。また、注視回数は該当するジャンルの施設に対して上述したような注視を何回行ったかを示すものである。なお、嗜好データは個人単位で、路側装置で管理するようにしてもよい。これにより、車載装置が起動していなくても路側装置で分析などが可能になる。
次に、本発明の第7の実施の形態に係る車載装置から路側装置へ要求される画像データの要求処理フローの一例について図41を用いて説明する。図41に示すように、車載装置3600の表示制御手段3607が、地図領域3701が表示されている表示画面上において利用者によるタッチを検知する(ステップS4101)。表示制御手段3607はタッチされた位置の地図上での緯度Tlat、経度Tlonを算出する(ステップS4102)。情報処理手段3602は算出された緯度Tlat及び経度Tlonと、車両の識別情報とを付加した要求メッセージを生成し(ステップS4103)、通信手段3601は生成された要求メッセージを路側装置3400へ送信する(ステップS4104)。
路側装置3400の通信手段3401が車載装置3600から送信された要求メッセージを受信する(ステップS4105)。路側装置3400の情報処理手段3402は、受信した緯度Tlat及び経度Tlonに基づいて、地点管理データ格納手段3403に格納された地点管理データから最も近い緯度及び経度を選択し、その緯度、経度、地点データ番号、画像データ番号をそれぞれPlat、Plon、Pno、Pimnとして取得する(ステップS4106)。
情報処理手段3402は、施設管理データ格納手段3405から、Pnoと同じ地点データ番号を持つ施設を抽出する(ステップS4107)。また、情報処理手段3402は、画像データ格納手段3404から、Pimnに対応する画像データPimgを取得する(ステップS4108)。通信手段3401は、抽出された施設管理データ、Pimg、受信した車両の識別情報を含む応答メッセージを車載装置3600に送信する(ステップS4109)。
次に、第7の実施の形態に係る車載装置における画像データ及び地図データの表示処理フローの一例について図42を用いて説明する。図42に示すように、通信手段3601が路側装置3400から応答メッセージを受信する(ステップS4201)。情報処理手段3602は、応答メッセージに自車の識別情報が含まれているか否かを判断する(ステップS4202)。応答メッセージに自車の識別情報が含まれていると判断した場合、情報処理手段3602は地図領域の地図上に既に画像表示地点マーカー及び方向表示部が表示されているか否かを判断する(ステップS4203)。
表示されていると判断した場合、表示された画像表示地点マーカー及び方向表示部を消去する(ステップS4204)。表示された画像表示地点マーカー及び方向表示部を消去した後、又はあらかじめ画像表示地点マーカー及び方向表示部が表示されていなかった場合、表示制御手段3607は地図上のPlat、Plonの地点に画像表示地点マーカーを表示させる(ステップS4205)。情報処理手段3602は、嗜好データ格納手段3606に格納された嗜好データに基づいて注視回数の最も多いジャンルを取得する(ステップS4206)。
情報処理手段3602は、受信した施設管理データのうち、取得したジャンルに該当するジャンルがあるか否かを判断する(ステップS4207)。該当するジャンルがある場合、情報処理手段3602は該当するジャンルのうち、評価値が最も高い施設の施設方角を取得する(ステップS4208)。一方、ステップS4207において、該当するジャンルがない場合、受信した施設管理データのうち、評価値の最も高い施設の施設方角を取得する(ステップS4209)。表示制御手段3607は、取得された施設方角に基づいて、画像表示地点マーカーの方向表示部を表示する(ステップ4210)。
表示制御手段3607は、取得された施設方角が画像領域の中心となるように画像データPimgを加工して表示手段3605に表示する(ステップS4211)。通信手段3601は、路側装置3400の分析手段3406にその施設の情報を送信する(ステップS4212)。なお、ステップS4202において、応答メッセージに自車の識別情報が含まれていない場合には処理をせずに終了する。また、表示制御手段3607における画像データPimgの加工処理については第1の実施の形態と同様に考えられるため説明を省略する。なお、表示制御手段3607は利用者の車両の走行軌跡を地図上に表示するようにしてもよい。
このように、第7の実施の形態によれば、利用者の嗜好に合った施設の画像を目立つように表示することができる。また、利用者が興味を持つ対象が特定でき、宣伝広告費などの設定、マーケティングなどに利用することができる。また、地図と画像の回転を連動させることにより、どの方向の画像が表示されているか確認することが容易となる。
また、これまで車載装置及び路側装置について説明したが、本発明は装置に限定されるものではなく、画像の提供方法やコンピュータ上において実施可能な画像提供プログラムでも保護されるものである。