JP5341553B2 - 電子債権共同管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、電子債記録機関システムに電子債権を登録する際に使用される金融機関側のシステムに関する。特に、特定多数の金融機関による電子債権の共同管理を実現するシステムに関する。なお、この明細書において「電子債権」とは、電子的に記録管理される債情報をいうものとする。
電子記録債権法の施行に伴い、電子債権記録機関の設立や金融機関による電子債権管理システムの開発準備など、金融インフラの整備が進められている。また現在において、法人や個人事業主における電子債権の電子債権記録機関への登録には、金融機関が管理運営する電子債権管理システムを用いる構想になっている。このため、各金融機関の電子債権管理システムには、取引先企業の決済情報や譲渡情報を含めた電子債権情報が保有されることになると考えられている。
入金と電子債権との対応を確実に管理し、消込管理を実現する売掛金消込管理システムには、例えば特許文献1に記載の売掛金管理システムがある。この売掛金管理システムは、買掛債務者端末より買掛金債務の情報が入力された場合、入力のあった情報に一意の電子債権コードを割り振り、買掛債務情報として電子債権原簿データベースに登録する。また、電子債権コードを指定した入金情報が金融機関の端末より取得された場合、売掛金管理システムは、入金情報を入金データベースに格納する。この後、売掛金管理システムは、入金情報に基づいて電子債権原簿データベースを検索し、検索処理で特定された電子債権情報のレコードを電子債権原簿データベースから削除する等して消込処理を実行する。特許文献1には、このような手順により電子債権を管理する仕組みが開示されている。
ところで、一般の商取引において発生する納品伝票や請求書等は、税務上の証憑書類である。このため、それらの電子化を目的とした電子帳簿システムとして、例えば特許文献2に記載のシステムが提案されている。この電子帳簿システムは、企業A及び企業B間の商取引時に取り交わされる書類を、認証・公証局において電子債権等データとして管理するための仕組みを開示する。まず、認証・公証局のサーバ装置は、企業Aから受信した電子債権等データをセントラルリポジトリに登録し、その旨を企業Bに通知する。この電子債権等データは、その取引内容を示す実データと、その状態変化の履歴情報と、企業A、企業B及び第三機関のうち少なくともいずれか1つの電子署名を含んで構成されている。
また、与信としての債権額を管理するサービス提供システムとして、特許文献3に記載のシステムが提案されている。このシステムは、利用者装置から一回の限度額が規定されている属性証明書と債権額を含む債権情報とを受信すると、債権額が一回の限度額以下であるかを確認した後に債権情報を登録する。
特開2007−102457号公報 特開2002−216063号公報 特開2008−204025号公報
前述したように、電子債権記録機関に対する電子債権の登録には、金融機関が管理運営する電子債権管理システムを用いることが想定されている。しかしながら、電子債権を取り扱う金融機関が、独自に電子債権管理システムを構築するのは非効率であり、コストもかかる。
また一般的に、監査人による監査手続としての売掛金残高の実在性確認は、監査対象会社の主な取引先に対して金額欄をブランクにした売掛金残高確認書を送付し、金額記入後に返信してもらう手順で行われている。しかし、この手法では、監査対象会社の担当者と取引先の担当者同士が共謀して虚偽の報告を行うことが可能である。このように、現在用いられている売掛金残高確認書は、第三者機関により発行された証明書ではないために証憑性が乏しいという課題がある。
そこで、発明者らは、以下に示す第1の処理機能部と第1のデータベースとを有する電子債権共同管理システムを提案する。第1の処理機能部は、電子債権情報を電子的に記録管理する電子債権記録機関システムに対し、特定多数の金融機関の各取引先に関する電子債権情報の登録に関する請求データを発信する機能と、電子債権記録機関システムから電子債権情報の登録に関する通知データを受信する機能とを有している。第1のデータベースは、特定多数の金融機関の各取引先に関する電子債権情報を共通のデータ形式により管理する。
また、発明者らは、これらの電子債権共同管理システムに、以下に示す第2の処理機能部と第2のデータベースを追加した構成を有する電子債権共同管理システムを提案する。第2のデータベースは、電子債権情報の当事者の管理に電子債権記録機関システムが使用する利用者識別番号と、当事者の取引先としての各金融機関の勘定系システムに固有の顧客番号とを関連付けて管理する。第2の処理機能部は、特定多数の金融機関で使用する顧客番号に基づいて電子債権情報に関する還元データの送信要求を受け付けた場合に、特定の顧客番号に対応する利用者識別番号について登録されている電子債権情報を第2のデータベースより読み出し、還元データとして出力する機能を有することが望ましい。
なお、還元データは、特定の顧客番号で管理される当事者について登録されている売掛債権の残高を証明するデータを含むことが望ましい。
発明者らの提案する電子債権共同管理システムを用いれば、特定多数の金融機関は独自仕様の電子債権管理システムを構築せずに済む。これにより、各金融機関のコスト負担を削減することができる。
また、発明者らの提案する電子債権共同管理システムの場合、債権者又は債務者に関する電子債権情報を還元データとして提供することができる。電子債権共同管理システムは、金融機関によって管理運営されるシステムであり、債権債務関係にある当事者自身が提供する場合に比してデータの信憑性を高めることができる。特に、証憑書類としての売掛金残高証明書の信憑性を高めることができる。
電子債権共同管理システムを用いた金融システムの構築例を示す図である。 電子債権共同管理システムにおいて使用するデータベースにおけるデータ構造例を示す図である。 電子債権利用者登録処理に係る処理フロー例を示す図である。 電子債権発行登録処理に係る処理フロー例を示す図である。 電子債権承認登録処理に係る処理フロー例を示す図である。 電子債権消込管理処理に係る処理フロー例を示す図である。 売掛金残高証明書発行処理に係る処理フロー例を示す図である。 企業端末の表示画面例を示す図である。 金融機関端末の表示画面例を示す図である。 金融機関端末の表示画面例を示す図である。 売掛金残高証明書のレイアウト例を示す図である。
以下、本発明に係る電子債権共同管理システムの形態例を説明する。なお言うまでも無く、本発明は、後述する形態例や説明に限定されるものではなく、既知の技術と組み合わせた他の態様にも適用できる。
(1)形態例
(1−1)金融システムの全体構成
図1に、電子債権共同管理システム100を用いて構築される金融システムの全体構成例を示す。なお、形態例に係る電子債権共同管理システム100は、後述するように顧客別の売掛金残高証明書を発行するシステムとしても使用される。この意味において、電子債権共同管理システム100は、売掛金残高証明書発行システムとしても使用される。
この金融システムは、電子債権共同管理システム100と、金融機関Bの勘定系システム120と、金融機関Aの勘定系システム125と、金融機関Aの端末130と、金融機関Bの端末135と、売掛債権者の端末140と、買掛債務者の端末145と、電子債権記録機関システム170と、金融機関A及びBのインターネットバンキングシステム190と、これらを接続するネットワーク150、155、160で構成される。
電子債権共同管理システム100は、セキュリティが確保された有線系の閉域網150を通じ、電子債権記録機関システム170と接続される。また、電子債権共同管理システム100は、閉域網や公衆回線網で構成されるネットワーク155(以下、「ネットワーク」155という。)を通じ、金融機関Aの勘定系システム125、金融機関Bの勘定系システム120、金融機関Aの端末130、金融機関Bの端末135、売掛債権者の端末140、買掛債務者の端末145、金融機関A及びBのインターネットバンキングシステム190と接続される。また、電子債権共同管理システム100は、有線系の閉域網160を通じ、金融機関A及びBのインターネットバンキングシステム190と接続される。
因みに、金融機関Aの勘定系システム125と金融機関Bの勘定系システム120とは、為替電文を使用して電子債権の資金決済を行うために、全国銀行データ通信システム180(以下、「全銀システム」180という。)に接続されている。
全銀システム180は、全国銀行内国為替制度に加盟している金融機関間を相互に結び、テレ為替やMTデータ伝送の実行のために全国銀行協会が運営しているシステムである。
また、電子債権記録機関システム170は、全国銀行協会を中心に設立されようとしている電子債権の管理を行う記録機関のシステムである。電子記録債権事業では、企業や個人事業主等からの依頼を受けた金融機関が、電子債権に関する記録や請求等を電子債権記録機関システム170に対して行う仕組みを想定する。電子債権記録機関システム170は、コンピュータ(論理演算部、制御回路、記憶装置、入出力装置)、データベース装置、通信装置その他で構成される。
この仕組みにおいて、電子債権共同管理システム100は、特定多数の金融機関の代理機関(いわゆる共同センタ)としての役割が期待される。すなわち、電子債権共同管理システム100は、各金融機関が電子債権記録機関システム170とネットワーク経由で実行する電子債権に関する通信処理の実行主体として機能する。なお、この明細書では、電子債権共同管理システム100の運用に参加する複数の金融機関を「特定多数の金融機関」という。
図1の場合、金融機関A及びBは、いずれも特定多数の金融機関を想定する。なお、図中に示す端末130及び135は、各金融機関の営業店内に設置されている端末を想定する。この形態例の場合、端末130及び135は、インターネットのブラウザを実装するものとする。また、図中に示す売掛債権者の端末140や買掛債務者の端末145は、それぞれ電子債権の発行主体となる買い手企業や売り手企業のクライアント端末を想定する。これらのクライアント端末についても、インターネットのブラウザを実装するものとする。
(1−2)電子債権共同管理システムの機能構成
続いて、電子債権共同管理システム100が有する電子債権管理機能について説明する。なお、以下の説明では、電子債権共同管理システム100が実装する各種の処理機能のうち売掛金残高証明書の発行に関連する機能構成を主に説明する。
因みに、以下に説明する電子債権共同管理システム100の機能は、いわゆるコンピュータ上で実行されるプログラムの機能として実現される。従って、ハードウェアとしての電子債権共同管理システム100は、コンピュータ(論理演算部、制御回路、記憶装置、入出力装置)、ストレージ装置、通信装置その他で構成される。
また、この電子債権共同管理システム100は、物理的に1つの筐体内に格納されている必要はなく、ネットワーク経由で接続された複数のコンピュータやストレージ装置として構築することもできる。また、ここでの電子債権共同管理システム100は、国又は国に準じる地域を跨ぐように構築されていても良い。また、電子債権共同管理システム100は、特定多数の金融機関において実質的に管理運用されていれば良く、システムの運用や管理の全部又は一部を他の事業者に委託することもできる。
(a)利用者情報登録機能
(a−1)概略
まず、電子債権共同管理システム100がプログラムの機能として実現する利用者情報登録機能を説明する。
電子債権の発行主体には、買い手企業と売り手企業のいずれもがなりうるが、これらの当事者が電子債権を発行するためには、当事者の情報が電子債権記録機関システム170に予め登録されている必要がある。
この登録は、おおよそ以下のように進行する。まず、当事者が、電子債権記録機関に対する利用者登録の申込を取引先金融機関に申請する。取引先金融機関では、金融機関Aの端末130や金融機関Bの端末135を使用して電子債権共同管理システム100にアクセスする。電子債権共同管理システム100では、申請に従って当事者から申請のあった利用者情報を電子債権記録機関システム170に登録する。
ところで、電子債権記録機関の利用者となるためには、その前提として、買い手企業及び売り手企業のそれぞれが、取引先の金融機関に決済口座を開設していることが必要となる。一般に、金融機関の勘定系システムでは、口座開設時に、自行の勘定系システム内で顧客を一意に特定する顧客番号を口座開設者に付与している。
この形態例における電子債権共同管理システム100では、電子債権記録機関への利用者登録に際し、申請した企業の情報、代表者名等の利用者属性情報、決済口座情報、自行の勘定系システムで一意な顧客番号を、申請者の利用者情報として利用者データベース111に登録する。ここで、利用者データベース111は、電子債権共同管理システム100に属するデータベースである。利用者データベース111は、物理的に他のデータベースから独立していても良いし、論理的に他のデータベースから独立していても良い。
(a−2)利用者登録
続いて、利用者登録の詳細処理を説明する。電子債権記録機関に対する利用者登録の申込を企業等から受け付けた各金融機関では、企業情報、利用者属性情報、決済口座情報、顧客番号等で構成される利用者情報を端末130や135に入力する。入力作業自体は、金融機関の従業員によって行われる。
端末130又は135に入力された利用者情報に対応する利用者登録データは、ネットワーク155、金融機関のインターネットバンキングシステム190、閉域網160を通じ、電子債権共同管理システム100に送信される。この利用者登録データは、電子債権共同管理システム100において受信される。電子債権共同管理システム100は、プログラム利用者登録請求部104の処理機能を通じて利用者情報毎に利用者登録請求電文を作成し、電子債権記録機関システム170に作成された利用者登録電文を発信する。また、利用者登録電文の作成時、電子債権共同管理システム100は、利用者登録情報を利用者登録請求情報として利用者登録請求データベース112に登録する。この利用者登録請求データベース112も、電子債権共同管理システム100に属するデータベースである。やはり、利用者登録請求データベース112も、物理的に他のデータベースから独立していても良いし、論理的に他のデータベースから独立していても良い。
電子債権記録機関システム170は、閉域網150を通じて利用者登録請求電文を受信すると、電子債権記録機関システム170内で使用する利用者識別番号(以下、「利用者ID」という。)を登録申請人たる利用者に採番する。この後、電子債権記録機関システム170は、利用者IDを利用者登録通知として閉域網150を通じて電子債権共同管理システム100に発信する。
電子債権共同管理システム100は、閉域網150を通じ、この利用者登録通知を受信する。電子債権共同管理システム100は、利用者管理部108において、各利用者登録通知に対応する利用者登録情報を利用者登録請求データベース112から取得する。次に、電子債権共同管理システム100は、取得した利用者登録情報と共に利用者IDを利用者データベース111に登録する。これにより、利用者データベース111には、電子債権記録機関システム170から通知された利用者IDに、企業情報、利用者属性情報、決済口座情報、顧客番号情報を関連付けたデータが格納される。この利用者データベース111に対する利用者情報の登録処理は、利用者管理部108により実行される。
この利用者管理部108による利用者情報の登録処理が完了すると、電子債権属性等通知部107は、利用者データベース111に利用者登録された利用者登録情報を抽出し、利用者登録通知電文を作成する。作成された利用者登録通知電文は、閉域網160、金融機関A及びBのインターネットバンキングシステム190、ネットワーク155を通じ、依頼元である金融機関Aの端末130又は金融機関Bの端末135に利用者登録結果として通知される。
(b)電子債権登録機能
次に、電子債権共同管理システム100がプログラムの機能として実現する電子債権登録機能を説明する。
買い手企業Bと売り手企業Aは、e−MP(Electronic Market Place:電子商取引市場)にて売買契約を締結する。買い手企業Bは、物品・サービスの購入後、瑕疵がなければ、ネットワークを介して買掛債務者の端末145より取引先銀行である金融機関Bのインターネットバンキングに接続して電子債権を登録する。
電子債権共同管理システム100は、ネットワーク155、金融機関A及びBのインターネットバンキングシステム190、閉域網160を通じ、登録された電子債権登録情報を受信する。電子債権請求受付部103は、電子債権登録情報毎に一意の電子債権請求コードの割り振りを実行し、電子債権登録情報を電子債権請求情報として電子債権請求データベース110に登録する。
続いて、買い手企業Bの取引先銀行である金融機関Bは、端末135において、買い手企業Bが登録した電子債権登録情報の内容を確認する。電子債権登録情報の内容に不備がなければ、金融機関Bは、端末135から電子債権請求コードを指定した請求発信オペレーションにより、電子債権共同管理システム100を通して、電子債権記録機関システム170に電子債権記録請求を行う。
電子債権共同管理システム100は、ネットワーク155、金融機関A及びBのインターネットバンキングシステム190、閉域網160を通じ、電子債権請求発信情報を受信する。次に、電子債権共同管理システム100は、電子債権請求発信部101の機能により、各電子債権請求発信情報内の電子債権請求コードを検索キーとして電子債権請求データベース110から該当レコードを検索する。ここで、電子債権請求データベース110は、電子債権共同管理システム100に属するデータベースである。電子債権請求データベース110も、物理的に他のデータベースから独立していても良いし、論理的に他のデータベースから独立していても良い。
電子債権請求発信部101は、検索処理において該当した電子債権請求情報のレコードに基づいて電子債権記録請求電文を作成し、電子債権記録機関システム170に送信する。電子債権記録機関システム170は、ネットワーク150を通じて電子債権記録請求電文を受信すると、電子債権記録機関システム170に固有の電子債権番号を採番する。発行された電子債権番号は、電子債権発行結果通知として電子債権共同管理システム100に送信される。
電子債権共同管理システム100は、閉域網150を通じて電子債権発行結果通知を受信すると、電子債権管理部105の機能を通じて電子債権発行結果通知に対応した電子債権請求情報を電子債権請求データベース110から取得する。この後、電子債権管理部105は、電子債権発行結果通知内の電子債権番号と共に電子債権情報を電子債権データベース109に登録する。この電子債権データベース109も、電子債権共同管理システム100に属するデータベースである。電子債権データベース109も、物理的に他のデータベースから独立していても良いし、論理的に他のデータベースから独立していても良い。
この電子債権管理部105による電子債権情報登録処理が完了すると、電子債権共同管理システム100は、電子債権属性等通知部107の機能を通じ、電子債権登録処理が実行された電子債権情報を電子債権データベース109より抽出する。更に、電子債権属性等通知部107は、企業A及び企業Bに対する電子債権発行結果通知電文を作成する。作成された電子債権発行結果通知電文は、閉域網160、金融機関A及びBインターネットバンキングシステム190、ネットワーク155を通じ、売掛債権者端末140及び買掛債務者端末145に発信される。
(c)電子債権決済管理機能
次に、電子債権共同管理システム100がプログラムの機能として実現する電子債権決済管理機能を説明する。
電子債権の決済は、全銀システムを利用したテレ為替電文により、買い手企業Bの取引先金融機関Bに開設された買い手企業決済口座から引き落とした資金を売り手企業Aの取引先金融機関Aに開設された売り手企業決済口座に入金する構想となっている。
電子債権共同管理システム100は、買い手企業Bの取引先銀行である金融機関Bの勘定系システム120から電子債権決済のための資金引き落し通知データを、ネットワーク155を通じて受信する。
電子債権共同管理システム100は、プログラム機能として実現される消込管理部106により資金引き落し通知データ上の電子債権番号を検索キーとし、電子債権データベース109の電子債権情報を検索する。
この後、消込管理部106は、検索処理により特定された電子債権情報のレコードのステータスを消込済に設定する消込処理を実行する。なお、この決済処理には、各金融機関の勘定系システムの顧客情報データベース121、126と決済口座情報データベース122、127とが用いられる。
(d)売掛金残高証明書発行機能
次に、電子債権共同管理システム100がプログラムの機能として実現する売掛金残高証明書発行機能について説明する。
電子債権共同管理システム100は、売掛金残高証明書の発行を要求する顧客番号データを、発行を要求する売り手企業Aの取引先銀行である金融機関Aの勘定系システム125よりネットワーク155を通じて受信する。
電子債権共同管理システム100のプログラム機能として実現される売掛金残高証明書発行部102は、金融機関Aの金融機関コードと顧客番号データとをキーとし、利用者データベース111の利用者情報を検索する。
売掛金残高証明書発行部102は、特定された利用者情報の利用者IDを全て抽出し、電子債権データベース109からステータスが消込済みになっておらず、しかも、抽出した利用者IDが債権者利用者IDと一致する電子債権情報を抽出する。この後、売掛金残高証明書発行部102は、抽出された電子債権情報により、顧客番号単位の売掛金残高証明書データを作成する。
売掛金残高証明書発行部102は、作成した顧客番号単位での売掛金残高証明書データを、ネットワーク155を通じて、金融機関Aの勘定系システム125に発信する。
金融機関Aの勘定系システム125は、ネットワーク155を通じて受信した売掛金残高証明書データを銀行固有の書式に加工し、売掛金残高証明書を作成する。この後、金融機関Aは、作成された売掛金残高証明書を最終的な依頼元の売り手企業Aに発送する。
(1−3)データベース構造
次に、形態例に係る電子債権共同管理システム100が利用するデータベースの構造について説明する。
図2(A)は、電子債権データベース109のデータ構造例である。図2(B)は、電子債権請求データベース110のデータ構造例である。図2(C)は、利用者データベース111のデータ構造例である。図2(D)は、利用者登録請求データベース112のデータ構造例である。
電子債権データベース109は、電子債権記録機関システム170からの電子債権発行結果通知に対応した電子債権請求情報を電子債権請求データベース110から取得し、電子債権発行結果通知内の電子債権記録機関170で採番された電子債権番号と共に電子債権情報を格納するデータベースである。電子債権データベース109は、例えば電子債権番号をキーとして、電子記録年月日、支払金額、支払期日、債権者利用者ID、債務者利用者ID、入金日、ステータスといった情報を関連づけたレコードの集合体である。
また、電子債権請求データベース110は、買い手企業や売り手企業が登録した電子債権発行請求内容を買掛債務者の端末135よりネットワーク155、金融機関A及びBのインターネットバンキングシステム190、閉域網160を介して取得し、これを格納するデータベースである。電子債権請求データベース110は、例えば電子債権共同管理システム100が採番した電子債権請求番号をキーとして、請求区分、支払金額、支払期日、登録者利用者ID、請求者利用者ID、債権者利用者ID、債務者利用者ID、発信ステータスといった情報を関連づけたレコードの集合体である。
利用者データベース111は、電子債権記録機関システム170から受信した利用者登録通知に対応した利用者情報を利用者登録請求データベース112から取得し、利用者登録通知内の電子債権記録機関システム170で採番された電子債権利用者IDと共に利用者情報を格納するデータベースである。利用者データベース111は、例えば利用者IDをキーとして、企業名、代表者名、電話番号その他で構成される企業情報等と、金融機関コード、支店コード、顧客番号、口座番号、顧客番号種別、その他で構成される決済口座等を関連づけたレコードの集合体である。
利用者登録請求データベース112は、企業が取引先金融機関に依頼した利用者登録情報内容を金融機関Aの端末130又は金融機関Bの端末135よりネットワーク155、金融機関A及びBのインターネットバンキングシステム190、閉域網160を介して取得し、これをログ情報として格納するデータベースである。利用者登録請求データベース112は、例えば利用者登録請求日時と、請求区分と、企業名、代表者名、電話番号その他で構成される企業情報等と、金融機関コード、支店コード、顧客番号、口座番号、顧客番号種別その他で構成される決済口座等とを関連づけたレコードの集合体である。
(1−4)処理動作例
続いて、電子債権共同管理システムにより実現される売掛金残高証明書発行システムの処理動作例を説明する。
(a)電子債権利用者登録の処理動作
図3に、形態例に係る電子債権利用者登録処理の動作例を示す。
電子債権を利用したい企業は、取引先の金融機関に書面などで電子債権利用者の登録申込を行う(ステップ300)。この申し込みは、売り手企業Aと買い手企業Bのそれぞれが行う。利用者登録の申込を受領した金融機関は、申込内容に基づいて、電子債権共同管理システム100に対する利用者登録請求を端末130又は135から送信する。この利用者登録請求は、電子債権共同管理システム100の利用者登録請求部104によって、電子債権記録機関システム170に送信される。
この登録処理の際、金融機関の端末担当者は、電子債権共同管理システム100が提供する電子債権システムへのログイン画面900(図9)からログインする。金融機関の端末担当者がログインすると、端末画面には初期画面901が表示される。
金融機関の端末担当者は、電子債権メニューの利用者登録ボタンを操作し、利用者登録画面(不図示)を表示する。金融機関の端末担当者は、この利用者登録画面の入力項目に、申込内容に基づいて利用者の情報を登録する(ステップ301)。電子債権共同管理システム100は、端末130又は135から送信された利用者登録データを受信すると、利用者登録請求電文を作成して電子債権記録機関システム170に送信すると共に、利用者登録請求情報を利用者登録請求データベース112に登録する(ステップ302)。
電子債権共同管理システム100は、利用者登録請求電文の結果通知を電子債権記録機関システム170から受信し、通知結果内容の判定を行う(ステップ303)。
通知内容が登録エラーの場合(判定結果がNの場合)、電子債権共同管理システム100は、金融機関端末に登録不可通知を送信する(ステップ304)。これにより、金融機関端末の画面には登録不可通知が受け付けられた旨が表示される(ステップ305)。
一方、通知内容が登録正常の場合(判定結果がYの場合)、電子債権共同管理システム100は、利用者データベース111に利用者IDや利用者情報を登録する(ステップ306)。また、電子債権共同管理システム100は、金融機関端末に登録通知を行う(ステップ307)。これにより、金融機関端末の画面には登録通知が受け付けられた旨が表示される(ステップ308)。
(b)電子債権発行登録の処理動作
図4に、形態例に係る電子債権発行登録処理の動作例を示す。
電子債権の発行を希望する企業の端末担当者は、電子債権共同管理システム100が提供する電子債権システムへのログイン画面800(図8)からログインする。企業の端末担当者がログインすると、端末画面には初期画面801が表示される。
企業の端末担当者は、電子債権メニューの発行登録ボタンを操作し、発行登録画面802を表示する。企業の端末担当者は、この発行登録画面802を用い、売買契約の締結内容に基づき、電子債権発行登録を行う(ステップ400)。電子債権メニュー画面802には、ログイン時に入力された利用者IDが表示される。図8の場合は、メイン画面の右下隅に利用者IDが表示される。
電子債権共同管理システム100は、企業側の端末からの電子債権発行登録データを受信すると、一意の電子債権請求コード(番号)を割り振り、電子債権発行登録情報を電子債権請求データベース110に登録する(ステップ401)。
その後、電子債権共同管理システム100は、申請企業の取引先の金融機関に電子債権請求情報が登録されたことを通知する(ステップ402)。申請企業の取引先の金融機関は、端末130又は135において発信依頼の通知を受信する(ステップ403)。この後、取引先の金融機関の端末担当者は、電子債権共同管理システム100が提供する電子債権システムのログイン画面900(図9)からログインする。ここで、端末担当者が初期画面901において、登録内容照会ボタンを操作すると、図10に示す登録内容照会画面1000が端末画面に表示される。
この後、金融機関の端末担当者は、電子債権請求コード(番号)を検索キーとして、電子債権発行登録情報を呼び出して登録内容を確認する。この際、対応する確認画面欄には、呼び出された電子債権の登録内容として、債権者ID、債務者ID、登録者ID、支払期日、支払金額などが表示される。ただし、これらの表示項目はあくまでも内容確認用であり、この画面を通じて情報を入力することはできない。この確認画面欄を用い、金融機関の端末担当者は、電子債権請求情報の登録内容に不備がないか否かを判定する(ステップ404)。
登録内容に不備がある場合(判定結果がNの場合)、金融機関の端末担当者は、端末画面の却下ボタンを操作して、電子債権共同管理システム100に登録却下を通知する。この登録却下の通知を受信した電子債権共同管理システム100は、電子債権の発行を依頼した企業の端末に対し、プログラム処理による自動発信機能により登録不可通知を通知する(ステップ405)。これにより、企業側の端末画面には電子債権の登録不可通知の旨が表示される(ステップ406)。
一方、登録内容に問題がない場合(判定結果がYの場合)、金融機関の端末担当者は、端末130又は135を操作し、図10に示す電子債権請求発信画面1001を表示する。この電子債権請求発信画面1001は、電子債権メニュー欄の請求発信ボタンの操作によって実行される。この電子債権請求発信画面1001において、金融機関の端末担当者は、電子債権請求コード(番号)を指定し、電子債権記録機関システム170に対して電子債権請求電文を発信するオペレーションを行う(ステップ407)。尚、未発信又は発信済の電子債権請求電文の通番照会は、図9に示す発信状況照会画面902で確認することができる。なお、発信状況照会画面902は、電子債権メニュー欄において、発信状況照会ボタンを操作することにより表示できる。
電子債権共同管理システム100は、金融機関の端末から発信オペレーション電文を受信すると、指定された電子債権請求コード(番号)を検索キーとして、電子債権請求データベース110を検索する。この後、電子債権共同管理システム100は、検索キーに該当した電子債権請求情報レコードに基づいて電子債権記録機関システム170に送信する電子債権記録請求電文を作成する(ステップ408)。また、電子債権共同管理システム100は、作成した電子債権記録請求電文を電子債権記録機関システム170に送信すると共に、該当する電子債権請求情報レコードの発信ステータスを発信済みに更新する。
電子債権記録機関システム170は、電子債権記録請求電文を閉域網150経由で受信すると、電子債権発行請求として受け付ける。この後、電子債権記録機関システム170は、請求された電子債権の発行結果を結果通知として電子債権共同管理システム100に通知する。
電子債権共同管理システム100は、電子債権記録請求電文の結果通知を電子債権記録機関システム170から閉域網150経由で受信すると、通知結果の内容をプログラム処理により判定する(ステップ409)。通知内容が登録エラーの場合(通知内容がNの場合)、電子債権共同管理システム100は、登録請求者である買掛債務者端末145に登録不可通知を行う(ステップ410)。この通知により、買掛債務者端末145の表示画面には、登録不可通知の旨が表示される(ステップ411)。
一方、通知内容が登録正常の場合(通知内容がYの場合)、電子債権共同管理システム100は、電子債権データベース109に電子債権情報を登録する(ステップ412)。また、電子債権共同管理システム100は、買掛債務者端末145と売掛債権者端末140の両方に登録通知を行う(ステップ413)。これにより、買掛債務者端末145と売掛債権者端末140の各表示画面には登録通知の旨が表示される(ステップ414、415)。
(c)電子債権承認登録の処理動作
図5に、形態例に係る電子債権承認登録処理の動作例を示す。
電子債権を承認したい企業の端末担当者は、電子債権共同管理システム100が提供する電子債権システムへのログイン画面800(図8)からログインする。ここで、端末担当者が初期画面801において、承認登録ボタンを操作すると、端末画面には承認登録画面803が表示される。端末担当者は、この承認登録画面803において、電子債権番号を検索キーとした検索の実行を指示する。すると、端末画面には、電子債権の内容が表示される。表示内容は、債権者ID、債務者ID、支払期日、支払金額が表示される。ただし、これらの表示項目はあくまでも内容確認用であり、この画面を通じて情報を入力することはできない。表示内容に問題がない場合、端末担当者は、画面上の承認ボタンを操作する。これにより、電子債権承認登録イベントが発生する(ステップ500)。
電子債権共同管理システム100は、この電子債権承認登録データを受信すると、一意の電子債権請求コードを割り振り、電子債権発行登録情報を電子債権請求データベース110に登録する(ステップ501)。この後、電子債権共同管理システム100は、電子債権の登録を承認した企業の取引先金融機関の端末に、電子債権請求情報が登録されたことを通知する(ステップ502)。
企業の取引先金融機関は、発信依頼の通知を受信すると(ステップ503)、電子債権共同管理システム100が提供する電子債権システムのログイン画面900からログインする。ここで、端末担当者が初期画面901において、登録内容照会ボタンを操作すると、図10に示す登録内容照会画面1000が端末画面に表示される。
この後、金融機関の端末担当者は、電子債権請求コード(番号)を検索キーとして、電子債権発行登録情報を呼び出して登録内容を確認する。この確認画面欄を用い、金融機関の端末担当者は、電子債権請求情報の登録内容に不備がないか否かを判定する(ステップ504)。
登録内容に不備がある場合(判定結果がNの場合)、金融機関の端末担当者は、端末130又は135を通じて電子債権共同管理システム100に登録の却下を通知する(ステップ505)。この却下の通知を受信した電子債権共同管理システム100は、電子債権の承認を依頼した企業の端末に対し、プログラム処理による自動発信機能により登録不可通知を通知する。これにより、企業側の端末画面には電子債権の登録不可通知の旨が表示される(ステップ506)。
一方、登録内容に問題がない場合(判定結果がYの場合)、金融機関の端末担当者は、端末130又は135を操作し、図10に示す電子債権請求発信画面1001を表示する。この電子債権請求発信画面1001は、電子債権メニュー欄の請求発信ボタンの操作によって実行される。この電子債権請求発信画面1001において、金融機関の端末担当者は、電子債権請求コード(番号)を指定し、電子債権記録機関システム170に対して電子債権請求電文を発信するオペレーションを行う(ステップ507)。なお、未発信又は発信済の電子債権請求電文の通番照会は、図9に示す発信状況照会画面902で確認することができる。なお、発信状況照会画面902は、電子債権メニュー欄において、発信状況照会ボタンを操作することにより表示できる。
電子債権共同管理システム100は、金融機関の端末から発信オペレーション電文を受信すると、指定された電子債権請求コード(番号)を検索キーとして、電子債権請求データベース110を検索する。この後、電子債権共同管理システム100は、検索キーに該当した電子債権請求情報レコードに基づいて電子債権記録機関システム170に送信する電子債権記録請求電文を作成する(ステップ508)。また、電子債権共同管理システム100は、作成した電子債権記録請求電文を電子債権記録機関システム170に送信すると共に、該当する電子債権請求情報レコードの発信ステータスを発信済みに更新する。
電子債権記録機関システム170は、電子債権記録請求電文を受信すると、電子債権発行請求として受け付ける。この後、電子債権記録機関システム170は、請求された電子債権の発行結果を結果通知として電子債権共同管理システム100に通知する。
電子債権共同管理システム100は、電子債権記録請求電文の結果通知を電子債権記録機関システム170から受信すると、通知結果の内容をプログラム処理により判定する(ステップ509)。通知内容が登録エラーの場合(通知内容がNの場合)、電子債権共同管理システム100は、売掛債権者の端末140に登録不可通知を行う(ステップ510)。この通知により、売掛債権者端末140の表示画面には、登録不可通知の旨が表示される(ステップ511)。
一方、通知内容が登録正常の場合(通知内容がYの場合)、電子債権共同管理システム100は、電子債権データベース109に電子債権情報を登録する(ステップ512)。また、電子債権共同管理システム100は、買掛債務者の端末145と売掛債権者の端末140の両方に登録通知を行う(ステップ513)。これにより、買掛債務者の端末145と売掛債権者の端末140の各表示画面には登録通知の旨が表示される(ステップ514、515)。
(d)電子債権消込管理の処理動作
図6に、形態例に係る電子債権消込管理処理の動作例を示す。
電子債権の支払期日に、買掛債権者の取引先銀行である金融機関Bの勘定系システムでは、買掛債権者の支払口座から決済金額の資金の引落しを実行する(ステップ600)。この際、勘定系システムでは、資金引落し可否の判断を行う(ステップ601)。
残高不足により資金の引落としが不可能な場合(判定結果がNの場合)、金融機関Bの勘定系システムは、電子債権共同管理システム100を通しての電子債権記録機関システム170への支払記録通理は行わない。この場合、電子債権共同管理システム100は、支払期日から所定日数の経過後、支払不能登録処理を実行する(ステップ617)。
また、電子債権共同管理システム100は、電子債権データベース109にアクセスして、支払期日から所定日数を経過しているにもかかわらずステータスが消込済(入金不能、支払不能など消込済と同等のステータスを含む。)でない電子債権レコードを検索し、検索条件に該当する全てのレコードのステータスを支払不能に更新する。
一方、支払口座からの資金引落としが可能な場合(判定結果がYの場合)、金融機関Bの勘定系システムは資金決済用の振込電文を作成し、全銀システムに振込電文を発信する(ステップ602)。また、金融機関Bの勘定系システムは、支払通知を電子債権共同管理システム100に対して送信する(ステップ605)。電子債権共同管理システム100は、支払通知電文を受信すると(ステップ606)、通知電文上の電子債権記録番号を検索キーとして電子債権データベース109を検索する。そして、電子債権共同管理システム100は、検索キーに該当した電子債権レコードのステータスを消込済みに更新すると共に、支払記録通知を電子債権記録機関システム170に送信する(ステップ607)。
また、前述した振込電文は、全銀システムを経由して(ステップ603)、入金先の売掛債権者の取引先銀行である金融機関Aの勘定系システム側で受信される(ステップ604)。金融機関Aの勘定系システムでは、入金先口座の存在確認などのチェックを実施し、入金可否の確認を行う(ステップ608)。
入金可能な場合(判定結果がYの場合)、金融機関Aの勘定系システムは入金処理を行う(ステップ609)。一方、入金不可能な場合(判定結果がNの場合)、金融機関Bの勘定系システムは、金融機関Aの勘定系システムから入金不能通知を受信する(ステップ610)。この際、雑為替(付替)により資金が返送される。
この入金不能通知を受けた金融機関Bの勘定系システムは、電子債権共同管理システム100に対して入金不能通知を発信する(ステップ611)。電子債権共同管理システム100は、入金不能通知電文を受信すると(ステップ612)、入金不能通知電文上の電子債権記録番号を検索キーとして、電子債権データベース109を検索する。この後、電子債権共同管理システム100は、検索キーに該当した電子債権レコードのステータスを入金不能に更新し、支払記録停止通知電文を作成し、電子債権記録機関システム170に送信する(ステップ613)。電子債権記録機関システム170では、この電文に基づいて、支払等の記録を停止する。
前述した振込電文の取消しや組戻しが行われた場合、金融機関Bの勘定系システムは、支払不能通知を電子債権共同管理システム100に発信する(ステップ614)。電子債権共同管理システム100は、支払不能通知電文を受信すると(ステップ615)、支払不能通知電文上の電子債権記録番号を検索キーとして、電子債権データベース109を検索する。続いて、電子債権共同管理システム100は、検索キーに該当した電子債権レコードのステータスを支払不能に更新して支払記録停止通知電文を作成し、電子債権記録機関システム170に送信する(ステップ616)。これにより、電子債権記録機関システム170は、支払等記録停止をデータベースに記録する。
(e)売掛金残高証明書発行の処理動作
図7に、形態例に係る売掛金残高証明書発行処理の動作例を示す。
売掛債権者は、売掛金残高証明書発行の申込を取引先である金融機関Aに依頼する(ステップ700)。
金融機関Aは、売掛金残高証明書申込登録を金融機関Aの勘定系システムで行い、顧客情報データベース121に売掛金残高証明書発行の申込を登録する(ステップ701)。金融機関Aの勘定系システムは、申込情報に基づいて顧客情報データベース121を検索し、売掛金残高証明書の発行対象の顧客番号を抽出する。ここでの顧客番号は、金融機関Aの勘定系システムに固有の管理番号である。この後、金融機関Aの勘定系システムは、売掛金残高証明書の発行対象者を特定する顧客番号データを作成し、電子債権共同管理システム100に配信する(ステップ702)。
電子債権共同管理システム100は、売掛金残高証明書の発行対象者を特定する顧客番号データを受信すると(ステップ703)。電子債権共同管理システム100は、売掛金残高証明書の発行対象者を特定する顧客番号を検索キーとして利用者データベース111を検索し、検索キーに該当する利用者レコードの利用者IDを全て抽出する。この検索の際、顧客番号の管理体系の違いにより、電子債権共同管理システム100は、以下のように検索キーを生成する。
例えば全店舗共通の顧客番号体系を採用する金融機関から売掛金残高証明書の発行が申し込まれた場合、電子債権共同管理システム100は、金融機関コードと顧客番号との2つで構成される検索キーにより検索処理を実行する。また例えば店別の顧客番号体系を採用する金融機関から売掛金残高証明書の発行が申し込まれた場合、電子債権共同管理システム100は、金融機関コードと支店コードと顧客番号との3つで構成される検索キーにより検索処理を実行する。
この後、電子債権共同管理システム100は、電子債権データベース109においてステータスが消込済みになっていない、かつ、抽出した利用者IDが債権者利用者IDと一致する電子債権情報を全て抽出する。この抽出された電子債権情報より、電子債権共同管理システム100は、顧客番号単位での売掛金残高証明書データを作成し、金融機関Aに還元する(ステップ704)。
売掛債権者や監査人には、電子債権共同管理システム100又は金融機関Aで編集した図11に示すような顧客番号毎の売掛金残高証明書が最終的に発送される。図11に示す売掛金残高証明書には、売掛金残高証明書で証明される債権の所有者、売掛金残高証明書の発行主体である金融機関、証明書で証明される債権を確認した日又は日時、債権額の総額、個別の債権の詳細などが記述される。勿論、これらの記述は一例であって、レイアウトや記載内容は様々である。
(1−5)まとめ
以上説明したように、形態例に係る電子債権共同管理システム100を用いれば、以下に示す効果が実現される。
まず、電子債権の管理システムを、金融機関が個別に開発せずに済むことになり、金融機関のコスト負担を削減することができる。また、運用開始後の管理コスト等についても削減することができる。
また、電子債権共同管理システム100を用いれば、個々の金融機関の勘定系システムに固有の体系に基づいて設定された顧客番号と、電子債権記録機関システム170に登録された利用者IDとを関連付けて管理することができる。このため、電子債権共同管理システム100に参加した各金融機関は、自行内の顧客番号別に基づいて電子債権に関する還元データの提供を受けることができる。具体的には、顧客番号毎の売掛金残高証明書を、電子債権共同管理システム100より受け取ることが可能になる。この売掛金残高証明書は、債権の当事者が発行する場合に比して信憑性が高い。従って、監査人による監査手続においても、売掛金残高の実在性の確認に利用することができる。
(2)他の形態例
前述の形態例においては、企業又は個人事業主が、取引先である金融機関に対して売掛金残高証明書の発行を申し込み、その申し込みに基づいて、当該金融機関が売掛金残高証明書を発行する場合について説明した。しかし、売掛金残高証明書は、電子債権共同管理システム100の管理者である機関より直接発行しても良い。
また前述の形態例においては、売掛金残高証明書を書面で発行する場合について説明したが、電子証明書付きのデータとして発行しても良い。
また前述の形態例においては、還元データの一形態例として売掛金残高証明書データについて説明した。しかしながら、還元データは、買掛金残高その他のデータでも良い。
100 電子債権共同管理システム
101 電子債権請求発信部
102 売掛金残高証明書発行部
103 電子債権請求受付部
104 利用者登録請求部
105 電子債権管理部
106 消込管理部
107 電子債権属性等通知部
108 利用者管理部
109 電子債権データベース
110 電子債権請求データベース
111 利用者データベース
112 利用者登録請求データベース
120 金融機関Bの勘定系システム
121 顧客情報データベース
122 決済口座情報データベース
125 金融機関Aの勘定系システム
126 顧客情報データベース
127 決済口座情報データベース
130 金融機関Aの端末
135 金融機関Bの端末
140 売掛債権者の端末
145 買掛債務者の端末
150 閉域網
155 閉域網及び公衆回線網
160 閉域網
170 電子債権記録機関システム
180 全銀システム
190 金融機関A及びBのインターネットバンキングシステム

Claims (3)

  1. 電子債権情報を電子的に記録管理する電子債権記録機関システムに対し、特定多数の金融機関の各取引先に関する電子債権情報の登録に関する請求データを発信すると共に、前記電子債権記録機関システムから電子債権情報の登録に関する通知データを受信する第1の処理機能部と、
    特定多数の金融機関の各取引先に関する電子債権情報を共通のデータ形式により管理する第1のデータベースと
    前記電子債権情報の当事者の管理に電子債権記録機関システムが使用する利用者識別番号と、前記当事者の取引先としての各金融機関の勘定系システムに固有の顧客番号とを関連付けて管理する第2のデータベースと、
    前記特定多数の金融機関で使用する顧客番号に基づいて電子債権情報に関する還元データの送信要求を受け付けた場合に、前記特定の顧客番号に対応する利用者識別番号について登録されている電子債権情報を前記第2のデータベースより読み出し、前記還元データとして出力する第2の処理機能部と
    を有する電子債権共同管理システム。
  2. 前記還元データは、前記特定の顧客番号で管理される当事者について登録されている売
    掛債権の残高を証明するデータである
    請求項に記載の電子債権共同管理システム。
  3. 前記第1の処理機能部は、
    前記電子債権情報の当事者の一方の端末より電子債権登録情報を受信した場合、電子債
    権登録情報毎に一意の電子債権請求コードを割り振り、電子債権登録情報を電子債権請求
    情報として前記第1のデータベースを構成する電子債権請求データベースに登録する電子
    債権請求受付部と、
    前記当事者を取引先とする金融機関の勘定系システムより前記電子債権請求コードを指
    定して対応する電子債権情報の前記電子債権記録機関システムへの登録が請求された場合
    、前記電子債権請求コードを検索キーとして前記電子債権請求データベースの該当レコー
    ドを検索し、検索されたレコードの電子債権情報について生成した電子債権記録請求電文
    を電子債権記録機関システムにネットワーク経由で送信する電子債権請求発信部と、
    前記電子債権記録請求電文に対する電子債権発行結果電文を前記電子債権記録機関シス
    テムからネットワーク経由で受信した場合、受信した電子債権発行結果電文内の電子債権
    番号と電子債権情報を、前記第1のデータベースを構成する電子債権データベースに登録
    する電子債権管理部と
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子債権共同管理システム。
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