JP5339360B2 - オープンラック型気化装置の散水機構 - Google Patents

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Description

本発明は、液化天然ガス(以下「LNG」という)、その他の低温液化ガスの気化に使用されるオープンラック型気化装置の散水機構に関し、更に詳しくは、トラフにおける偏流抑制を図ったオープンラック型気化装置の散水機構に関する。
オープンラック型気化装置は、多数の伝熱管がパネル状に配列された熱交換パネルの両面を外側から熱媒体により加熱して、伝熱管内を通過する低温の液化ガスを気化する熱交換器の一種であり、従来からLNGの気化に多用されている。ここにおける熱媒体としては海水が多用され、熱交換パネルの上部両側に設けられたトラフから熱交換パネルの両面に海水等の熱媒体を供給する。
オープンラック型気化装置の一般的な構造を図5(a)(b)に示す。垂直な熱交換パネル1は多数本の伝熱管2をパネル状に連結して構成されている。個々の伝熱管2は熱交換効率を高めるためにフィン付き管とされている。熱交換パネル1の最下部は水平な下部ヘッダー3と接続されており、最上部は水平な上部ヘッダー4と接続されている。
このような熱交換パネル1は所定間隔で多数並列配置されている。各熱交換パネル1の上部両側には、パネル両面に熱媒体を供給するために角樋状のトラフ5,5が配置されている各トラフ5は両端部が閉塞された長尺の箱であり、トラフに接続された供給管6からトラフ内に海水等の熱媒体を供給される。
LNGは下部ヘッダー3から熱交換パネル1内に流入する。一方、熱媒体は両側のトラフ5内に供給され、トラフ5の両側に溢れ出することにより、熱交換パネル1の両面に液膜を形成しつつ下方へ流下し、その両面を加熱する。これにより、熱交換パネル1内を上昇するLNGが、その上昇過程で気化し、上部ヘッダー4から天然ガス(NG)として取り出される。トラフ5の両側の側壁7,7の最上部は、熱交換パネル1の表面への熱媒体の効率的な供給のために外側へ且つ下向きに傾斜しており、この部分はトラフエッジ8,8と呼ばれている。
このようなオープンラック型気化装置では、熱交換パネル1を横幅方向で均一に加熱するため、トラフ5から両側への溢流量をトラフ長手方向で均一に管理することが必要である。一方、近年の天然ガス需要の高まりとオープンラック型気化装置の設置スペースの制約とにより、オープンラック型気化装置1基当たりのガス発生量は増加傾向となり、低温の液化ガスを完全に気化させるだけの熱交換量を確保するためには熱媒体の量も増やす必要がある。このため、トラフ5内へ大量に供給された熱媒体は、激しい乱れを伴いながら長手方向に流動拡散し、トラフ5の両側へ溢れ出る。その結果、トラフ5から溢れ出る熱媒体にトラフ長手方向の流動成分が多く残り、溢流量のトラフ長手方向の不均一が避けられない。
トラフ長手方向における溢流量の不均一は偏流と呼ばれ、オープンラック型気化装置における大きな問題の一つとされている(特許文献1)。すなわち、偏流が顕著であると、局部的に溢流量の少ないところが発生し、ここで熱交換量が不足し、低温の液化ガスを完全に気化できないままガスを供給してしまうことになる。つまり、偏流率の−(マイナス)側の増大が問題になる。
オープンラック型気化装置おける偏流の問題を解決するために様々な対策が考えられているが、その一つとして、図6(a)(b)に示すように、トラフ5の両側壁7,7の内側に仕切り壁9,9を設けることは、以前より実施されている(特許文献2)。仕切り壁9、9はトラフ5の両側壁7,7より高く、トラフ5の中央部底面に開口する噴出口6’の外側に、その底面との間に隙間をあけて設置されている。噴出口6’からトラフ5内へ供給された熱媒体は、一旦、仕切り壁9、9間で流れの乱れが抑制され、しかる後に仕切り壁9,9とトラフ底面との隙間を通って、仕切り壁9、9と両側壁7,7との間に下から流入し、この間を上昇して両側壁7,7の外側へ溢れ出る。
仕切り壁9、9間への一時的な滞留や流路長の増大、流動抵抗の増大により、トラフエッジ8,8から熱媒体が溢れ出る頃にはトラフ長手方向の流動成分は小さくなり、偏流は抑制される。しかしながら、長手方向の流動成分が完全になくなるわけではなく、その結果、図6(a)に示すように、熱媒体はトラフエッジ8,8上で様々な方向の長手方向の流動成分を残しながら、熱交換パネル1の表面に供給される。そして、トラフエッジ8,8上で流れが集合する箇所〔図6(a)中のX〕では溢流量が増加傾向となり、反対に流れが拡散する箇所〔図6(a)中のY〕では溢流量が減少傾向となり、結果として、偏流の問題は残ることになる。
トラフ5の仕切り壁9、9からトラフ5の底面までの隙間を小さくし、流動抵抗を大きくすることにより、長手方向の流動成分は減少し、偏流は効果的に抑制される。しかし、熱媒体として海水が一般に使用されるため、これらの隙間を小さくすると、貝類などの海中生息物の付着による流通障害が問題になる。
特開平7−208881公報 実公昭62−46958公報
本発明の目的は、トラフ長手方向の偏流を、メンテナンス等の点から設置や分解が容易な構造で長期間、効果的に抑制できる熱交換性能に優れたオープンラック型気化装置の散水機構を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のオープンラック型気化装置の散水機構は、複数の伝熱管がパネル状に配列された熱交換パネルの上部両側に配設されたトラフから熱媒体をパネルの両面に沿って流下させることにより前記伝熱管内を通過する液化ガスを気化させるオープンラック式気化装置の散水機構において、前記パネル側に配置されたトラフ側壁の内側に、前記トラフ側壁より高い外側仕切り壁が、前記トラフ側壁との間及び前記トラフの底面との間に隙間をあけた状態でトラフ長手方向の全部又は一部にわたって設けられると共に、前記外側仕切り壁の更に内側に、前記外側仕切り壁より低い内側仕切り壁が、前記外側仕切り壁との間に隙間をあけると共に前記トラフの底面に接した状態でトラフ長手方向の全部又は一部にわたって設けられることにより、トラフ長手方向の全域又は一部域に前記外側仕切り壁及び前記内側仕切り壁の両方が存在する二重仕切り壁が設けられていることを構成上の特徴点とする。
本発明のオープンラック型気化装置の散水機構においては、外側仕切り壁及び内側仕切り壁は、トラフ長手方向の全域又は一部に設けられる。外側仕切り壁及び内側仕切り壁の両方が設けられた二重仕切り壁の箇所では、内側仕切り壁が外側仕切り壁より低く、外側仕切り壁がトラフ側壁より高いために、トラフ内に導入された熱媒体が、内側仕切り壁上をオーバーフローして内側仕切り壁と外側仕切り壁との間に流入し、この間を流下した後、外側仕切り壁の下の隙間から外側仕切り壁とトラフ側壁との間に流入し、ここを上昇してトラフの外側(熱交換パネル側)に溢出し、熱交換パネルの表面に沿って流下する。
内側仕切り壁の内側では、トラフ内に導入された熱媒体の乱れた流れがトラフ長手方向へと整流される。内側仕切り壁と外側仕切り壁との間、及び外側仕切り壁とトラフ側壁との間を経由することにより、熱媒体噴出口からトラフエッジまでの流路長が増大する。内側仕切り壁と外側仕切り壁との間では、熱媒体が流下するため、鉛直方向の強い流れが形成される。これらにより、トラフ長手方向の流動成分は弱まり、偏流が抑制される。トラフの熱媒体噴出口は、通常はトラフの底板における外側仕切り壁の内側、又は内側仕切り壁の内側に設けられる。トラフの天板や端板に設けられることもあるが、周辺に障害物がなければ、トラフの底板に設けられるのが一般的である。
偏流抑制の観点から、外側仕切り壁及び内側仕切り壁は、共に、トラフの全長にわたって設けるのがよい。熱媒体噴出口との干渉等のために、内側仕切り壁を噴出口の近傍等で部分的に省略することは可能である。同様に、外側仕切り壁についても、構造的な制約等から、トラフ長手方向の一部で部分的に省略することが可能である。外側仕切り壁、或いは内側仕切り壁を、トラフ長手方向の一部で部分的に省略しても、外側仕切り壁及び内側仕切り壁の両方が存在する箇所で、前述した二重仕切り壁による偏流抑制機能が得られることにより、偏流は抑制される。
偏流抑制の観点から、内側仕切り壁はその高さが、外側仕切り壁はトラフ底面までの隙間の大きさが、それぞれ調整可能な構成が好ましい。これらの一方又は両方を調節することにより、偏流抑制効果の向上が可能になり、両方を調整する方が偏流抑制効果はより向上する。
内側仕切り壁の高さ、外側仕切り壁からトラフ底面までの隙間は、いずれについてもトラフ長手方向において部分単位の調整をすることが可能であり、これにより、偏流抑制効果をより高めることができる。
なお、トラフ側壁と外側仕切り壁との間隔、外側仕切り壁とトラフ底面との隙間、外側仕切り壁と内側仕切り壁との間隔は、貝類等の海中生息物の付着による流通障害抑制の観点から、いずれも50mm以上の範囲内で調整するのが好ましい。これらの間隔を50mm以上と大きくしても、前述した二重仕切り壁による複合作用により偏流は十分に抑制される。熱媒体に工業用水等を用いて流通障害物が生じない場合は、これらの間隔は際限なく小さくでき、偏流は更に抑制される。内側仕切り壁の高さも調整可能とすることで、一対の内側仕切り壁間からの溢流量の調整が可能となり、偏流がより効果的に抑制されることは前述したとおりである。
これらの間隔の上限については大きすぎると流通抵抗が小さくなると共に、流路長が短くなり、また仕切り壁を設けるに当たってのトラフ内における設計的な制約が大となる。この観点から150mm以下の範囲内で調整するのが好ましい。
熱交換パネルは、通常は複数枚が並列配置される。隣接するパネル間に配置されるトラフでは、両側の側壁がパネル側となり、その結果として、両側の側壁の内側に一対の外側仕切り壁が設けられ、一対の外側仕切り壁の更に内側に一対の内側仕切り壁が設けられることになる。熱交換パネルの並列枚数は多いので、多くのトラフがこの構成を採用する。両端のトラフでは片側の側壁のみがパネル側となる。この場合、熱交換パネルとは反対側の側壁は、通常は益流をさせないためにパネル側の側壁より高く設計され、その内側に外側仕切り壁や内側仕切り壁が設けられることはない。
本発明のオープンラック型気化装置は、トラフ側壁の内側に外側仕切り壁を設けると共に、その更に内側に内側仕切り壁を設け、外側仕切り壁と内側仕切り壁との間で熱媒体を流下させ、トラフ側壁と外側仕切り壁との間で熱媒体が上昇するように両仕切り壁を構成することにより、トラフ側壁と仕切り壁との間隔、仕切り壁とトラフ底面との隙間を小さくせずに偏流を抑制することができる。したがって、長期間安定して高度の偏流抑制効果を享受でき、優れた気化性能を安定的に発揮し得る。また、両仕切り壁とも設置や分解が容易なため、メンテナンス性に優れる。
(a)(b)は本発明の一実施形態を示すオープンラック型気化装置の散水機構であるトラフの構造説明図で、(a)は平面図、(b)は図(a)中のA−A線断面矢示図である。 (a)(b)は外側仕切り壁の構造説明図で、(a)は平面図、(b)は縦断側面図である。 内側仕切り壁の取付け構造の説明図で、図1(a)中のB−B線断面矢示図である。 (a)(b)はトラフ長手方向における偏流率の分布を、比較例及び本発明例について示すグラフであり、(a)は比較例、(b)は本発明例を示す。 (a)(b)はオープンラック型気化装置の一般的な構造の説明図で、(a)は側面図、(b)は図(a)中のC−C線断面矢示図である。 (a)(b)は従来のオープンラック型気化装置に装備されるトラフの構造説明図で、(a)は平面図、(b)は図(a)中のD−D線断面矢示図である。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態のオープンラック型気化装置の全体構造は、図6(a)(b)に示した従来の気化装置と実質的に同一である。図6(a)(b)に示した従来の気化装置に偏流抑制機能を持たせるのは、熱交換パネル1の上部両側に設けられるトラフ5である。
本実施形態のオープンラック型気化装置に使用されるトラフ5は、図1(a)(b)に示すように、熱交換パネルの横幅方向全長にわたって設けられる樋状のトラフ本体10と、トラフ本体10の両側の側壁11,11の内側に所定の隙間をあけて設けられた一対の外側仕切り壁20,20と、外側仕切り壁20,20の更に内側に隙間をあけて設けられた一対の内側仕切り壁30,30とを備えている。
トラフ本体10は、長手方向両端にその両端を閉じる端板12,12を有し、底板13の長手方向中央部に、熱媒体である海水を導入するための噴出口14を有している。噴出口14は、トラフ本体10の横幅より若干小さい円形の開口部である。側壁11,11の上端部は外側へ向かって下降傾斜したトラフエッジ15,15である。
一対の外側仕切り壁20,20は、トラフ本体10の側壁11,11に平行な垂直板であり、底板13の噴出口14の外側にトラフ本体10の全長にわたって設けられている。各外側仕切り壁20は、トラフ本体10の側壁11より十分に高く、底板13との間に所定の隙間を形成している。この外側仕切り壁20は、トラフ長手方向において分割された複数の可動仕切り板21からなる。個々の可動仕切り板21は、図2(a)(b)に示すように、両側の支柱22,22の対向面に設けられた縦溝23,23に挿入されることにより支持されており、可動仕切り板21の下方に位置して縦溝23,23に挿入されるスペーサー24,24の高さにより、底板13との間の隙間の大きさが可動仕切り板21毎に調節可能となっている。
そして、この隙間の大きさは、ここでは側壁11との間隔と共に50mm以上に設定されると共に、トラフ本体10の長手方向中央部より両端部で大とされている。なお、スペーサー24,24はここでは仕切り板21から分離しているが、仕切り板21に一体化されていてもよい。
一対の内側仕切り壁30,30は、外側仕切り壁20,20に平行な垂直板であり、底板13の噴出口14との干渉を回避するために、噴出口14の近傍(トラフ本体10の長手方向中央部)を除く領域に分かれて設けられている。各内側仕切り壁30は、トラフ本体10の底板13に接しており、高さは外側の外側仕切り壁20より低く、ここではトラフ本体10の側壁11より更に低く設定されている。この内側仕切り壁30は、外側仕切り壁20との間に所定の間隔をあけて外側仕切り壁20にボルト31により脱着可能に取付けられている。内側仕切り壁30の交換によりその高さは任意に調整される。外側仕切り壁20との間隔は、外側仕切り壁20からトラフ側壁11までの距離や底板13までの距離と同様に50mm以上に設定されている。
内側仕切り壁30の端板12側の端部は端板12に接している。内側仕切り壁30の中央部側では、外側仕切り壁20と内側仕切り壁30との隙間が閉止板40により閉止されている。この閉止により、外側仕切り壁20と内側仕切り壁30との隙間への、熱媒体の横から流入が阻止される。
本実施形態のオープンラック型気化装置の散水機構の機能は以下のとおりである。
熱交換パネルの上部両側に設けられるトラフ5として、図1(a)(b)に示す構造のものが使用されている。このトラフ5においては、トラフ本体10の底板13の中央部に設けられた噴出口14から、熱媒体である海水が激しい乱流を伴いながらトラフ本体10内に流入する。トラフ本体10内に流入した熱媒体は激しい乱流を伴いながら長手方向両側に広がり、トラフ本体10内を満たす。
トラフ本体10内の中央部においては、熱媒体は長手方向両側に広がりつつ、一対の外側仕切り壁20,20間に直接流入し、トラフ本体10の底板13との隙間を通ってトラフ本体10の側壁11と外側仕切り壁20との間に下から流入し、この間を上昇しトラフエッジ15に導かれてトラフ本体10の外側に溢れ出る。外側仕切り壁20,20間に一旦流入すること、トラフ本体10の側壁11と外側仕切り壁20との間を経由することにより、熱媒体流れの長手方向成分が減少することは、図6(a)(b)を参照して説明したとおりである。
トラフ本体10内の中央部を除く部分においては、熱媒体は長手方向両側に広がりつつ、一対の内側仕切り壁30,30間に一旦流入し、その後、内側仕切り壁30,30間から溢れ出て外側仕切り壁20と内側仕切り壁30との間に流入し、この間を重力も加わって流下する。その後は、中央部と同様に、外側仕切り壁20とトラフ本体10の底板13との隙間を通って外側仕切り壁20とトラフ本体10の側壁11との間に下から流入し、この間を上昇しトラフエッジ15に導かれてトラフ本体10の外側に溢れ出る。
一対の内側仕切り壁30,30間では、熱媒体の乱れた流れがトラフ長手方向へ整流される。その後、内側仕切り壁30と外側仕切り壁30との間、及び外側仕切り壁20とトラフ本体10の側壁11との間を経由することにより、熱媒体噴出口14からトラフエッジ15までの流路長が増大する。内側仕切り壁30と外側仕切り壁20との間では、熱媒体が流下するため、鉛直方向の強い流れが形成される。これらにより、トラフ本体10内の中央部を除く部分においては、熱媒体のトラフ長手方向の流れは弱まり、トラフエッジ15では、その流れは殆どがトラフ長手方向に直角な流動成分となる。
かくして、本実施形態のオープンラック型気化装置の散水機構においては、トラフ5における偏流が顕著に抑制され、熱交換パネルの横幅方向で均一な加熱が行われる。すなわち、トラフ本体10の長手方向中央部では仕切り壁が一重に設けられているが、それ以外の部分では二重仕切り壁構造が採用され、この部分で偏流が顕著に抑制される結果、長手方向全体としても偏流が顕著に抑制される。外側仕切り壁20と底板13との隙間の大きさがトラフ本体10の長手方向中央部より両端部で大とされていることが、この偏流抑制に寄与していることは言うまでもない。また、その偏流抑制のために、この隙間の大きさが仕切り板21ごとに微調整され、内側仕切り壁30の高さも調整されていることは言うまでもない。
内側仕切り壁30は、ここではトラフ長手方向で均一な高さとなっているが、外側仕切り壁20と同様にトラフ長手方向で複数の仕切り板に分割し、高さの異なる仕切り板を組合せる手法などにより、その高さをトラフ長手方向で独立に調整し不均一とすることも可能である。
図1〜図3に示すオープンラック型気化装置を使用して本発明の効果を確認した。トラフの寸法は、全長が約4500mm、幅が約450mm、高さが約800mmである。まず比較のために、外側仕切り壁のみを設けた(内側仕切り壁を排除した)。外側仕切り壁はトラフ全長にわたって設けられ、高さは約1000mm、トラフ側壁との間隔は約60mm、トラフ底板との隙間の大きさは、仕切り板ごとに調整を繰り返して60〜100mmとし、中央部で小さく両端部で大きくした。
これに対し、本発明例では、前記外側仕切り壁の内側に更に内側仕切り壁を設けた。熱媒体噴出口との干渉を回避するために、中央部の約1500mmの領域では内側仕切り壁を省略した。外側仕切り壁とトラフ底板との間隔は、仕切り板ごとの再調整の結果、比較例と同じ60〜100mmとし、中央部で小さく両端部で大きくした。内側仕切り壁の高さは、複数種類の仕切り壁を付け替えて調整を行った結果、約700mm(トラフ長手方向において一定)とした。また、外側仕切り壁との間隔は約60mmとした。
熱媒体である海水をトラフ内に約500m3 /hの流量で供給したときの偏流率を、トラフ長手方向について調査した。結果を図4(a)(b)に示す。
外側仕切り壁も内側仕切り壁も設けない場合、−(マイナス)側の偏流率は最大で50%に達する。このような−(マイナス)側の偏流率の大きな箇所では、熱交換パネルの表面が凍結するおそれがある。外側仕切り壁のみを設けた比較例では、図4(a)に示すように、底板までの隙間の大きさの調整操作もあって、偏流は相当に緩和されるが、それでも−(マイナス)側の偏流率は20%程度もある。これに対し、外側仕切り壁及び内側仕切り壁を設けた本発明例では、図4(b)に示すように、トラフ長手方向中央部で内側仕切り壁を省略しているにもかかわらず、−(マイナス)側の偏流率は10%以下に抑制される。
トラフの両側壁の内側に外側仕切り壁及び内側仕切り壁を配置し、両仕切り壁間で下降流を形成する本発明の構成の偏流抑制に対する効果は顕著である。
10 トラフ本体
11 側壁
12 端板
13 底板
14 噴出口
15 トラフエッジ
20 外側仕切り壁
21 仕切り板
22 支柱
23 縦溝
24 スペーサー
30 内側仕切り壁
40 閉止板

Claims (4)

  1. 複数の伝熱管がパネル状に配列された熱交換パネルの上部両側に配設されたトラフから熱媒体をパネルの両面に沿って流下させることにより前記伝熱管内を通過する液化ガスを気化させるオープンラック式気化装置の散水機構において、前記パネル側に配置されたトラフ側壁の内側に、前記トラフ側壁より高い外側仕切り壁が、前記トラフ側壁との間及び前記トラフの底面との間に隙間をあけた状態でトラフ長手方向の全部又は一部にわたって設けられると共に、前記外側仕切り壁の更に内側に、前記外側仕切り壁より低い内側仕切り壁が、前記外側仕切り壁との間に隙間をあけると共に前記トラフの底面に接した状態でトラフ長手方向の全部又は一部にわたって設けられることにより、トラフ長手方向の全域又は一部域に前記外側仕切り壁及び前記内側仕切り壁の両方が存在する二重仕切り壁が設けられていることを特徴とするオープンラック型気化装置の散水機構。
  2. 請求項1に記載のオープンラック型気化装置の散水機構において、外側仕切り壁とトラフ底面との間隔、又は内側仕切り壁の高さ、若しくはこれらの両方が調整可能であるオープンラック型気化装置の散水機構。
  3. 請求項2に記載のオープンラック型気化装置の散水機構において、外側仕切り壁とトラフ底面との間隔、又は内側仕切り壁の高さ、若しくはこれらの両方が、トラフ長手方向において部分単位の調整が可能であるオープンラック型気化装置の散水機構。
  4. 複数の伝熱管がパネル状に配列された熱交換パネルの上部両側に配設されたトラフから熱媒体をパネルの両面に沿って流下させることにより前記伝熱管内を通過する液化ガスを気化させるオープンラック式気化装置の散水機構において、前記パネル側に配置されたトラフ側壁の内側に、外側仕切り壁が前記トラフの底面との間に隙間をあけると共にトラフ長手方向の全部又は一部にわたって設けられ、前記外側仕切り壁の更に内側に、内側仕切り壁が前記トラフの底面に接すると共にトラフ長手方向の全部又は一部にわたって設けられており、且つ前記外側仕切り壁と前記トラフ底面との間隔、又は前記内側仕切り壁の高さ、若しくはこれらの両方が、トラフ長手方向において部分単位の調整が可能であるオープンラック型気化装置の散水機構。
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