JP5335016B2 - 弁構造体および該弁構造体を備えた逆止弁 - Google Patents
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本発明の弁構造体は、
弁室と、該弁室の内部に固定された弁座部材と、該弁室の内部に収容された弁本体と、を備えた弁構造体であって、
前記弁座部材には、少なくとも、前記弁室の内部に圧入される圧入部が形成されているとともに、前記弁座部材の一端側には、前記弁室の内部に収容された弁本体が接離するシート面が形成されており、
前記弁座部材が、前記シート面が形成されていないその他端側から弁室の内部に挿入されて、前記弁室の内部の所定の位置に位置するまでその圧入部が前記弁室の内部に圧入されることで、前記弁座部材が前記弁室の内部に固定され、
さらに、前記弁座部材の外周面には凹部が形成され、前記弁座部材の圧入部が前記弁室の内部に圧入され、前記弁座部材が所定の位置に位置している状態で、前記弁座部材の凹部に対応する前記弁室の所定の箇所を外側から押圧して、前記弁室の内壁に凸部を形成することで、該凸部と前記弁座部材の凹部とが嵌合しており、
前記弁座部材の凹部と圧入部との間には、圧入部よりも小さな外径で形成された縮径部が形成されていることを特徴とする。
また、このような縮径部が凹部と圧入部との間に形成されていれば、弁室の内壁に凸部を形成する際において、圧入部と接触する弁室の弁座部材固定部の変形を緩和することができる。よって、弁座部材と弁室の内壁との間のシール性を低下させることなく、弁室の内壁の凸部を形成することができる。
前記弁座部材が前記弁室の内部に固定されている状態において、前記弁座部材の一端側の周縁端と、前記弁室の内壁との間には隙間が形成されていることが望ましい。
前記弁座部材には、少なくとも、前記圧入部よりも大きな外径で形成されたストッパ部が形成されているとともに、
前記弁室には、その内部に前記弁本体が収容される弁本体収容部と、該弁本体収容部よりも小さい内径に形成された弁座部材固定部と、を備えるとともに、該弁本体収容部と弁座部材固定部との間には段差部が形成され、
前記弁座部材が、前記弁室の弁本体収容部側から弁室の内部に挿入され、前記弁座部材のストッパ部と前記弁室の段差部とが当接する位置まで前記弁座部材の圧入部が前記弁室の弁座部材固定部に圧入されることで、前記弁座部材が前記弁室の内部に固定されていることが望ましい。
前記弁座部材の凹部には、その断面において底部よりも頂部の方が幅広となるような2つのテーパー部が形成されており、該2つのテーパー部の内、圧入方向先端側に位置するテーパー部が前記弁室の凸部と当接することで、前記弁室の凸部と前記弁座部材の凹部とが嵌合していることが望ましい。
前記弁座部材の外周面に形成されている凹部が、前記圧入部よりも圧入方向先端側の位置に形成されていることが望ましい。
前記弁室は、前記弁座部材よりも軟らかい材質によって形成されていることが望ましい。
前記弁構造体は、
前記弁室の弁座部材が固定されている側に連続して形成された入口側継手部と、前記弁室の弁本体が収容されている側に連続して形成された出口側継手部と、を備えるとともに、
前記弁室、前記入口側継手部、および前記出口側継手部が、それぞれ同一の配管を加工することで形成されたものであることが望ましい。
前記弁室と、前記入口側継手部および/または前記出口側継手部との間には、前記弁室から離れる方向に向かってその外径が次第に小さくなる漸縮部が形成されるとともに、
前記漸縮部は、その外周面の少なくとも一部が断面略凹凸状に形成されていることが望ましい。
上述した弁構造体を備え、
前記入口側継手部から前記弁室に流体が流入する場合には、前記弁本体が前記弁座部材のシート面から離間して、前記弁座部材に形成されている弁ポートが開放されるとともに、前記出口側継手部から前記弁室に流体が流入する場合には、前記弁本体が前記弁座部材のシート面と当接して、前記弁座部材に形成されている弁ポートが閉止されるように構成されていることを特徴とする。
図1は、本発明の逆止弁を示した断面図、図2は、図1の逆止弁の一部を示した部分拡大断面図であり、図2の(a)はa部の拡大図、図2の(b)はb部の拡大図である。
まず、内・外径が均一に形成されている1本の配管を用意する。この配管の内径は、上述した弁室10の弁本体収容部12の内径と等しくなっている。そして、この配管をスピニング加工によって縮径して弁座部材固定部14と、段差部36aとを形成する。また、この配管の一端部側を同じくスピニング加工によって縮径して入口側継手部4を形成し、図3の(a)に示した状態とする。
図4は、本発明の別の実施形態の逆止弁を示した断面図、図5は、図4の逆止弁の一部を示した部分拡大断面図であり、図5の(a)はa部の拡大図、図5の(b)はb部の拡大図である。また、図6Aおよび図6Bは、本発明の別の実施形態の逆止弁の変形例を説明するための断面図である。
本実施形態の逆止弁1は、図4に示したように、弁座部材30に、ストッパ部36が形成されておらず、シート面30aが形成されている弁座部材30の一端側が、圧入部32と同一の外径に形成されている。そして、図5の(a)に示したように、この弁座部材30の一端側の周縁端39と、弁室10の内壁10aとの間に隙間dが形成されている点が、上述した実施形態と異なっている。
図7A,図7Bは、本発明の更に別の実施形態の逆止弁を示した断面図である。図8は、図7A,図7Bの逆止弁の一部を示した部分拡大断面図であり、図8の(a)は図7Aのa部の拡大図、図8の(b)は図7Bのb部の拡大図である。また、図9A,図9Bは、本発明の更に別の実施形態の逆止弁の変形例を説明するための図であり、図9Aは、この変形例の逆止弁の部分破断側面図、図9Bは、図9AのA−A線における断面図である。
本実施形態の逆止弁1は、図7Aおよび図7Bに示したように、弁室10と入口側継手部4との間に、弁室10から入口側継手部4に向かってその外径が次第に小さくなっている入口側漸縮部5が形成されている。また、弁室10と出口側継手部6との間にも、弁室10から出口側継手部6に向かってその外径が次第に小さくなっている出口側漸縮部7が形成されている。そして、その他の点については、上述した図1に示した実施形態の逆止弁1と同様の構成となっており、逆止弁1全体の長さ、および弁室10の長さも同じ長さとなっている。
このような漸縮部5,7が形成されている逆止弁1は、上述した図1に示した逆止弁1と比べて、弁室10と入口側継手部4および出口側継手部6との間に漸縮部5,7が形成されている分だけ、逆止弁1全体の外周面の面積が大きくなっており、放熱性に優れている。
なお、上述したような漸縮部5,7における凹凸状の断面は、弁室10、入口側継手部4、および出口側継手部6のそれぞれを同一の配管を加工することによって形成する際に、上述したスピニング加工やプレス加工によって容易に形成することが可能である。
例えば、上述した実施形態では、本発明の弁構造体が逆止弁1である場合を例に説明したが、本発明の弁構造体はこれに限定されない。すなわち、本発明は、弁室10と、弁室10の内部に固定された弁座部材30と、弁室10の内部に収容され、弁座部材30に形成されている弁ポート40を開放または閉止するように作動する弁本体20と、を備えた弁構造体であればよいものである。
4 入口側継手部
5 漸縮部(入口側漸縮部)
5a 外周面
6 出口側継手部
7 漸縮部(出口側漸縮部)
7a 外周面
9a 凸部
9b 凹部
10 弁室
10a 内壁
12 弁本体収容部
14 弁座部材固定部
20 弁本体
22 シール部
24 ガイド部
30 弁座部材
30a シート面
32 圧入部
34 凹部
34a 凸部
35a、35b テーパー部
36 ストッパ部
36a 段差部
37 溝部
38 縮径部
39 周縁端
40 弁ポート
100 逆止弁
104 入口側継手部
106 出口側継手部
110 弁室
110a 内壁
112a テーパー部
120 弁本体
122 シール部
124 ガイド部
130 弁座部材
132 シール部材
134 凹部
134a 凸部
140 弁ポート
200 逆止弁
210 弁室
210a 内壁
220 弁本体
222 コイルバネ
230 弁座部材
230a シート面
232 開口部
236a 段差部
240 弁ポート
Claims (9)
- 弁室と、該弁室の内部に固定された弁座部材と、該弁室の内部に収容された弁本体と、を備えた弁構造体であって、
前記弁座部材には、少なくとも、前記弁室の内部に圧入される圧入部が形成されているとともに、前記弁座部材の一端側には、前記弁室の内部に収容された弁本体が接離するシート面が形成されており、
前記弁座部材が、前記シート面が形成されていないその他端側から弁室の内部に挿入されて、前記弁室の内部の所定の位置に位置するまでその圧入部が前記弁室の内部に圧入されることで、前記弁座部材が前記弁室の内部に固定され、
さらに、前記弁座部材の外周面には凹部が形成され、前記弁座部材の圧入部が前記弁室の内部に圧入され、前記弁座部材が所定の位置に位置している状態で、前記弁座部材の凹部に対応する前記弁室の所定の箇所を外側から押圧して、前記弁室の内壁に凸部を形成することで、該凸部と前記弁座部材の凹部とが嵌合しており、
前記弁座部材の凹部と圧入部との間には、圧入部よりも小さな外径で形成された縮径部が形成されていることを特徴とする弁構造体。 - 前記弁座部材が前記弁室の内部に固定されている状態において、前記弁座部材の一端側の周縁端と、前記弁室の内壁との間には隙間が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の弁構造体。
- 前記弁座部材には、少なくとも、前記圧入部よりも大きな外径で形成されたストッパ部が形成されているとともに、
前記弁室には、その内部に前記弁本体が収容される弁本体収容部と、該弁本体収容部よりも小さい内径に形成された弁座部材固定部と、を備えるとともに、該弁本体収容部と弁座部材固定部との間には段差部が形成され、
前記弁座部材が、前記弁室の弁本体収容部側から弁室の内部に挿入され、前記弁座部材のストッパ部と前記弁室の段差部とが当接する位置まで前記弁座部材の圧入部が前記弁室の弁座部材固定部に圧入されることで、前記弁座部材が前記弁室の内部に固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の弁構造体。 - 前記弁座部材の凹部には、その断面において底部よりも頂部の方が幅広となるような2つのテーパー部が形成されており、該2つのテーパー部の内、圧入方向先端側に位置するテーパー部が前記弁室の凸部と当接することで、前記弁室の凸部と前記弁座部材の凹部とが嵌合していることを特徴とする請求項1に記載の弁構造体。
- 前記弁座部材の外周面に形成されている凹部が、前記圧入部よりも圧入方向先端側の位置に形成されていることを特徴とする請求項1または4に記載の弁構造体。
- 前記弁室は、前記弁座部材よりも軟らかい材質によって形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の弁構造体。
- 前記弁構造体は、
前記弁室の弁座部材が固定されている側に連続して形成された入口側継手部と、前記弁室の弁本体が収容されている側に連続して形成された出口側継手部と、を備えるとともに、
前記弁室、前記入口側継手部、および前記出口側継手部が、それぞれ同一の配管を加工することで形成されたものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の弁構造体。 - 前記弁室と、前記入口側継手部および/または前記出口側継手部との間には、前記弁室から離れる方向に向かってその外径が次第に小さくなる漸縮部が形成されるとともに、
前記漸縮部は、その外周面の少なくとも一部が断面略凹凸状に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の弁構造体。 - 請求項7または8に記載の弁構造体を備え、
前記入口側継手部から前記弁室に流体が流入する場合には、前記弁本体が前記弁座部材のシート面から離間して、前記弁座部材に形成されている弁ポートが開放されるとともに、前記出口側継手部から前記弁室に流体が流入する場合には、前記弁本体が前記弁座部材のシート面と当接して、前記弁座部材に形成されている弁ポートが閉止されるように構成されていることを特徴とする逆止弁。
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