JP5334539B2 - 畜舎用防虫断熱材 - Google Patents

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Description

本発明は、合成樹脂製フォームからなる防虫断熱材に関し、特に、家禽舎や豚舎、牛舎、馬舎、羊舎などの家畜舎に使用され、長期に亘って優れた防虫性を発揮する防虫断熱材に関する。
近年、家禽舎や豚舎、牛舎、馬舎、羊舎などの畜舎では、食肉や卵、乳等の畜産物の生産効率化を目的として、施設の大型化・集積化・省力化(自動化)・飼育環境の最適化が進み、換気や給温、光線管理などの環境調節が容易なウィンドウレスタイプのものが普及の一途を辿っている。
その一方、周年を通して、不快害虫のガイマイゴミムシダマシなどが大量発生しやすい傾向があり、畜舎の合成樹脂製フォームからなる断熱材を食い荒らす食害が起き、その結果、フォームの断熱効果を著しく低下させる問題が発生している。特に、ガイマイゴミムシダマシは、吸湿して変質した飼料や穀粉を最も好み、鶏糞からも発生するといわれ、畜舎でよくみられる害虫である。
そこで、このような害虫から断熱材を保護するために、予め、断熱材の切断面(小口面)をホットメルトで樹脂被覆したり、該小口面にテープやシールド材を貼ったりして、物理的に虫の侵入を防止する対策を講じている。しかし、当該断熱材を現場施工する際に、畜舎の躯体に合わせて断熱材を切断する必要が多々あるので、その場合には、新たに切断された小口面から虫が侵入し万全とはいえなかった。
これに対し、現場施工時において、新たに切断された小口面に、樹脂液を塗布したり、テープ・シールド材を貼ったりして対策をとることはできるものの、施工自体に余計な手間がかかり施工性が大幅に低下してしまう。加えて、前記の如き対策をとっても、例えば、鶏舎内で飼育されている鶏などが断熱材を突くことで生じる穴から虫が侵入してしまうケースがあった。
このように、小口面への樹脂塗布やテープ・シールド材貼りなどの処理では、合成樹脂製フォームからなる断熱材をガイマイゴミムシダマシなどの害虫から完全に護るのは困難であり、抜本的な防除方法の開発が望まれていた。
これまで、合成樹脂製フォームからなる断熱材に防虫性能を付与する方法として、当該フォーム中に、ペルメトリンなどのピレスロイド化合物(特許文献1)や、35〜150℃の融点を有する防虫剤(特許文献2)を混入させた防虫断熱材が提案されている。しかし、これら先提案の防虫断熱材においては、白蟻による食害の防止効果については言及されているものの、前述のガイマイゴミムシダマシに代表される畜舎でよく見られる害虫による食害に対する検討は十分になされていない。
特許第3275008号公報 特開2008−88807公報
本発明は、以上のような現状を考慮し、畜舎でよく見られる害虫による食害を長期に亘って確実に防止でき、現場施工時における小口面処理の手間が解消される防虫断熱材を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、合成樹脂製フォームからなる断熱材自体に防虫剤を混入する従来公知の技術に着目し、検討を重ねた結果、合成樹脂製フォーム中に、ペルメトリン[3-フェノキシベンジル-3-(2,2-ジクロロビニル)-2,2-ジメチルシクロプロパンカルボキシラート]と共力剤と忌避剤とを含有させると共に、合成樹脂製フォーム中のペルメトリン濃度を最適なものにすることで、ガイマイゴミムシダマシなどの畜舎でよく見られる害虫に対し優れた防虫効果を長期に亘って発揮する防虫断熱材が得られることを見出した。
この知見の下で、さらに検討を進めた結果、本発明者らは、上記合成樹脂製フォームを複数層とし、各層のペルメトリンの含有濃度を変えることで、安全性ばかりでなく、防虫性能やその徐放性までもがより高められることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいてなされたもので、合成樹脂製フォームからなる防虫断熱材であって、前記合成樹脂製フォーム中に、ペルメトリンと共力剤と忌避剤とを含有し、該合成樹脂製フォーム中に含まれるペルメトリン濃度が0.1〜3重量%である防虫断熱材を要旨とする。
このとき、合成樹脂製フォームが、硬質ポリウレタンフォームであってもよく、また合成樹脂製フォームは、複数層からなり、各層のペルメトリンの含有濃度が異なることが好ましい。
本発明の防虫断熱材は、ポリウレタンフォーム、ウレタン変性イソシアヌレートフォーム、ウレアフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリフェノールフォームなどの合成樹脂製フォームからなる。中でも、硬質ポリウレタンフォームであることが好ましい。
本発明の防虫断熱材は、このような合成樹脂製フォーム中に、ペルメトリンと共力剤と忌避剤とを含有するものであり、該合成樹脂製フォーム中に含まれるペルメトリン濃度が0.1〜3重量%であることが重要である。
合成樹脂製フォーム中に含まれるペルメトリン濃度が0.1重量%よりも少なければ、周年を通して快適な畜舎に生息し繁殖力や抵抗力の強い不快害虫から、断熱材の食害を長期に亘って防止することが困難となり、所望の防虫効果が得られない。また、該ペルメトリン濃度が3重量%より多くても、防虫効果は飽和しコスト的にも無駄であるばかりか、家畜やその畜産物に関する安全性からも好ましくないので、ペルメトリンの濃度は上記範囲内とし、0.15〜0.2重量%が好ましい。
また、本発明の合成樹脂製フォーム中に含有される共力剤は、ペルメトリンと併用することで、ガイマイゴミムシダマシ等の畜舎でよく見られる害虫への薬効を相乗効果的に高めることができるものである。そして、この共力剤は、合成樹脂製フォーム中に0.3〜15重量%含有することが好ましい。共力剤の含有量が、0.3重量%未満の場合は、ペルメトリンとの相乗効果は得られ難く、15重量%を超えると、家畜やその畜産物に関する安全性から好ましくない。
上記共力剤としては、PBO(ピペロニルブトキシド)[(3,4-(メチレンジオキシ)-6-プロピルベンジル)ブチルジエチレングリコールエーテル]、S−421(慣用名)[オクタクロロジプロピルエーテル]、IBTE(慣用名)[イソボルニルチオシアノエチルエーテル]、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル、フェニトロチオン等が挙げられ、これらは単独あるいは2種以上を併用してもよい。
中でも、ペルメトリンと併用することで、ガイマイゴミムシダマシ等の畜舎でよく見られる害虫に対して相乗的に良好に働くPBOが好適である。
また、本発明の合成樹脂製フォーム中に含有される忌避剤は、上記畜舎でよく見られる害虫が嫌って寄り付かない効果を発現するものである。そして、この忌避剤は、合成樹脂製フォーム中に0.1〜3重量%含有することが好ましい。忌避剤の含有量が0.1重量%未満の場合は、断熱材において、畜舎でよく見られる害虫により“穿孔”は発生せずとも“かじり痕”が発生する虞がある。また、3重量%を超えると、忌避効果は飽和し、又家畜やその他の畜産物に関する安全性から好ましくない。
上記忌避剤としては、ジブチルサクシネート、N-オクチルビシクロヘプテンジカルボキシイミド((株)エーピーアイ コーポレーション製 商品名“サイネピリン222”など)、N-(2-エチルヘキシル)-1-イソプロピル-4-メチルビシクロ[2,2,2]オクト-5-エン-2,3-カルボキシイミド((株)エーピーアイ コーポレーション製 商品名“サイネピリン500”など)、ジエチルトルアミド等が挙げられ、これらは単独あるいは2種以上を併用してもよい。
中でも、前述のガイマイゴミムシダマシに対する忌避効果の高さからジブチルサクシネートが好適である。
このように、本発明の防虫断熱材では、ガイマイゴミムシダマシ等の畜舎でよく見られる害虫に対して、長期に亘って優れた防虫効果を発揮し続けるためには、合成樹脂製フォーム中に、ペルメトリンを0.1〜3重量%、共力剤としてピペロニルブトキシドを0.3〜15重量%、忌避剤としてジブチルサクシネートを0.1〜3重量%含ませることが最適である。
さらに、本発明の防虫断熱材では、合成樹脂製フォーム中に、上記ペルメトリンや、共力剤、忌避剤として挙げた薬剤の他に、ピレトリン、アレスリン、フタルスリン、レスメトリン、フラメトリン、フェノトリン、エムペントリン、プラレトリン、イミプロトリン、トランスフルトリン、シフルトリン、プロフルトリン、メトフルトリン、シラフルオフェン等のピレスロイド系殺虫剤を含有させてもよい。
本発明では、以上のような薬剤(すなわち、ペルメトリン、共力剤、忌避剤など)を、ケロシン等の溶剤に溶解してから含有させてもよい。
このような溶剤を使用することで、薬剤をポリウレタン原料液中に容易に分散させることができる。また、溶剤の使用量としては、フォームのセル荒れを起こさない範囲内であることが好ましい。
本発明の防虫断熱材は、後述のようにボード状の成形板として製造される。防虫断熱材の厚さについては、特に制限は無く、一般的な畜舎用途の合成樹脂製フォームからなる断熱材の厚さ、例えば5〜75mm程度とすればよい。
以上のような防虫断熱材は、例えば、合成樹脂製フォームが硬質ポリウレタンフォームである場合、以下のような手順で製造することができる;
(1)ポリオール成分、イソシアネート成分、発泡剤(以下、これら2つの主成分と発泡剤を併せて「ポリウレタン原料」ともいう)に、所定量のペルメトリン、共力剤、忌避剤などの薬剤(以下、これら薬剤を併せて「薬剤成分」ともいう)を常温(室温)にて添加するか、あるいは、薬剤成分を融点以上の温度に加熱融解してから添加するか、または、薬剤成分を前述の溶剤に予め溶解させたものを添加し、攪拌・混合する。
このとき、薬剤成分を防虫断熱材中に均一に分散させるためには、ウレタン反応が起きる前のポリウレタン原料液中に添加混合させる必要があるので、ポリオール成分またはイソシアネート成分の何れかに予め添加・混合しておくことが好ましい。一般的にイソシアネート成分は反応性が高いので、ポリオール成分の方に一度に、あるいは攪拌しながら連続的に添加混合しておくことがより好ましい。なお、発泡剤については、予めポリオール成分に添加し、後述する難燃剤や触媒などの添加剤と共に混合しておいてもよいし、あるいはポリオール成分とイソシアネート成分とを混合する際に、添加混合してもよい。
(2)次に、図1に示すように、薬剤成分を含むポリウレタン原料1を、ノズル4から面材2に定量供給し、ダブルコンベアで搬送される2枚の面材2,2’の間でポリオール成分とイソシアネート成分とを反応・発泡(すなわち、ウレタン反応を生起)させることで、硬質ポリウレタンフォームが2枚の面材2,2’の間に密着一体化した状態で得られる。なお、ノズル4には、イソシアネート成分とポリオール成分の供給部40,41がそれぞれ接続しており、図1では、薬剤成分や発泡剤などを、予めポリオール成分に添加し、混合しておく態様を示している。
上記面材としては、クラフト紙等の紙、合成樹脂板、合成樹脂フィルム、金属板、金属箔、石膏ボードなどの断熱材の面材として使用される公知の面材が使用可能であるが、家畜による破損や傷害を防ぐ効果を得るためには、ポリエステルフィルム付アルミ箔ライナー紙、ポリエチレンフィルム付ライナー紙、などが好適である。
上記ポリオール成分におけるポリオールとしては、分子中に1個以上の水酸基を有するポリオールであれば特に限定されず、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリマーポリオール等、通常のポリウレタンフォームの製造に使用されるものが用いられ、中でも、ポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールが、前記薬剤成分と比較的よく混合し、イソシアネート成分との反応(すなわち、ウレタン反応)をスムーズに進行させて、所期性能を有するポリウレタンフォームを得ることができる点や、入手のしやすさ、あるいはコストの面で好ましい。
これらのポリオールは、いずれかを単独であるいは適宜の組み合わせによる2種以上を混合して使用することができる。
上記イソシアネート成分におけるイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水素添加TDI、水素添加MDI、メタキシリレンジイソシアネート等、通常のポリウレタンフォームの製造に使用されるものが用いられ、中でも、MDIが、前記薬剤成分を含有したポリオール成分との反応(すなわち、ウレタン反応)をスムーズに進行させて、所期性能を有するポリウレタンフォームを得ることができる点や、製品フォームの性能や、入手のしやすさ、あるいはコストの面で好ましい。
なお、これらポリオール成分、イソシアネート成分は、それぞれ必要に応じて、難燃剤、整泡剤、触媒、着色剤、可塑剤、充填剤、架橋剤、防カビ剤、増粘剤、減粘剤、分散剤、界面活性剤等の各種添加剤を適宜配合して調整することができる。
上記発泡剤としては、フロンガス、炭酸ガス、水の他、プロパンやブタン、ペンタンなどの炭化水素ガス等の通常使用される発泡剤を使用することができるが、前記薬剤成分によって本来の発泡性能を阻害されないばかりか、環境問題などを考慮して、炭化水素ガスや水を用いることが特に好ましい。
このように合成樹脂製フォームが硬質ポリウレタンフォームである場合、以上のポリウレタン原料(ポリオール成分、イソシアネート成分、発泡剤)の配合割合は、一般的なポリウレタンフォーム断熱材におけるものと同様でよく、具体的には、重量比で、50:100:1〜150:100:30、好ましくは70:100:2〜90:100:15が適している。
本発明の防虫断熱材では、合成樹脂製フォームを複数層とし、各層のペルメトリンの含有濃度を異なるものとしてもよい。層数については、特に限定されず、また、例えば3層とした場合、うち2層は同一の濃度とし、残り1層の濃度だけ異なるものとしてもよい。具体的には、例えば2層とした場合、家畜がついばむ行為など接触する可能性が高い畜舎内側の層の濃度を薄くし、畜舎外壁側の濃度を濃くすることで、害虫が断熱材の表面をかじり、侵入を試みたとしても、断熱材内部における営巣を確実に防止することができる。あるいは、より厚みのある断熱材のときなど3層とした場合、断熱材の中層の濃度のみ高め、両外層の濃度を同一としてもよく、また、長年に亘る防虫剤の徐放性に重点をおく際には、畜舎の内側の層から外壁側の層に向けて、濃度を高めていってもよい。
合成樹脂製フォームを複数層とし、各層のペルメトリンの含有濃度を異なるものとする方法については、特に限定されないが、例えば、
A)ペルメトリンの含有濃度がそれぞれ異なる合成樹脂製フォーム層を製造し、接着剤などで張り合わせることで、各層を一体化してから、面材を貼着する。
B)合成樹脂製フォームを製造し、該フォームをペルメトリン溶液に含浸もしくは、該フォームにペルメトリン溶液を一定の圧力下で噴霧することで、1枚のフォーム中に濃度勾配を設けてから、面材を貼着する。
C)図2に示すように、ノズル5,6を複数設け、各ノズルからペルメトリンの含有濃度が異なるポリウレタン原料11,21を面材22,22’に供給させる。なお、図2では、ノズルを2つ設置することで、2層の合成樹脂製フォームからなる防虫断熱材を製造する例を示している。
合成樹脂製フォームがポリスチレンフォームである場合には、上記B)の方法を好適に用いることができ、また、硬質ポリウレタンフォームである場合には、面材との接着工程が省略できるため(すなわち、ウレタン反応、発泡、面材との接着が同時に行われるため)、上記C)の方法を好適に用いることができる。
本発明の防虫断熱材は、畜舎でよく見られる害虫による食害を長期に亘って確実に防止でき、現場施工時における小口面処理の手間が解消も可能となる。
このため、本発明の防虫断熱材は、畜舎の内壁面や天井などに好適に使用することができる。
実施例1〜3、比較例1〜6
ポリオールおよびその他の添加剤を、下記に示す割合で混合し、ポリオール成分(以下、「プレミックスレジン」とも言う)を調製した。

(プレミックスレジン原料)
・4種類のポリオール(*1) 111.5重量部
・整泡剤(*2) 1.5重量部
・3種類の触媒(*3) 1.26重量部
・水 2重量部

*1:(1)ポリオールA;旭硝子ウレタン社製のポリエーテルポリオール80%とポリエステルポリオール20%混合品(水酸基価780)、
(2)ポリオールB;旭硝子ウレタン社製のポリエーテルポリオール78%とポリエステルポリオール20%とポリマーポリオール2%混合品(水酸基価470)、
(3)ポリオールC;大日本インキ化学工業社製の飽和ポリエステル樹脂(水酸基価845)、
(4)ポリオールD;住化バイエルウレタン社製のポリエーテルポリオール(水酸基価460)、
を等量づつ使用
*2:シリコーン整泡剤(日本ユニカー社製 商品名"L5420")
*3:(1)触媒A;ペンタメチレンジエチレントリアミン(花王社製 商品名"カオーライザーNo.3")、
(2)触媒B;トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン(エアプロダクツ社製 商品名"ポリキャット41")、
(3)触媒C;オクチル酸鉛(大日本インキ化学社製 商品名"Pb−Oc")
を等量づつ使用
このプレミックスレジン63.9重量部に対し、表1,2に示す薬剤成分を、表1,2に示す割合(重量部)でそれぞれ室温にて添加し、均一に分散する様よく攪拌した後、発泡剤(シクロペンタン(日本ゼオン社製))を12.6重量部添加し、よくなじむまで攪拌した。
続いて、イソシアネート(MDI:ジフェニルメタンジイソシアネート(住化バイエルウレタン社製))100重量部をそれぞれ添加・混合攪拌し、直ちに発泡用容器に投入し、ブロック状発泡体(合成樹脂製フォーム)を得た。
なお、各表中には、算出した各合成樹脂製フォームに含まれるペルメトリン濃度(重量%)を併記しておく。

※1→ETB乳剤(大日本除虫菊社製 商品名“動物用金鳥ETB乳剤”):ペルメトリン4重量%、ピペロニルブトキシド、ジブチルサクシネートのケロシン溶液
※2→ダンサイドE−50(住化エンビロサイエンス社製):ペルメトリン50重量%のグリコールエーテル系溶液

※1→ETB乳剤(大日本除虫菊社製 商品名“動物用金鳥ETB乳剤”):ペルメトリン4重量%、ピペロニルブトキシド、ジブチルサクシネートのケロシン溶液
※2→ダンサイドE−50(住化エンビロサイエンス社製):ペルメトリン50重量%のグリコールエーテル系溶液
※3→ピペロニルブトキシド:薬剤原体
(防虫試験)
得られた実施例1〜3および比較例1〜6の合成樹脂製フォームから、25mm厚×30mm×40mmの寸法に試料を切り出し、これを防虫試験用試料とした。防虫試験を、次の方法にて行った。
図3に示すように、蓋に縦・横1cm間隔にてφ3.5mmの通気孔を設けた、直径約100mm、容積236ccのプラスチック製カップ30の底面に上記防虫試験用試料31(25mm厚×30mm×40mm)を両面粘着テープで固定し、その反対側の側壁付近に薬サジ1杯の餌32を置いた。このカップ30に、ガイマイゴミムシダマシの成虫10匹と終令幼虫10匹を投入し、これを1検体として、30±2℃に設定された飼育Box中に静置した。
そして、7日後、14日後の防虫試験用試料31の状態を観察し、かじり痕数と穿孔数を測定した。結果を、併せて表1,2に示す。
なお、各表中の「かじり痕」と「防虫性総合評価」の基準は下記のとおりである;
<かじり痕>
○:かじり痕が5個未満
×:かじり痕が5個以上
<防虫性総合評価>
○:防虫効果に優れる
△:防虫効果が認められる
×:防虫効果なし
実施例1,2では、かじり痕が5個未満、穿孔数が0個であったため、防虫効果に優れると判断できる。実施例3については、穿孔数が3個あったものの、かじり痕は5個未満であり防虫効果が認められると判断できる。
なお、実施例1〜3の合成樹脂製フォームは、いずれも、フォーム荒れや収縮などは見られず、断熱性が十分確保できるフォームが形成されていた。
比較例1〜6では、殆どの成虫や終令幼虫が試料に穿孔してその中に入っていて、数匹程度しかその姿を認めることはできなかった。
(残効試験−効果持続性試験−)
上記実施例1および2の合成樹脂製フォームを、5〜9月までの夏季の約5ヶ月間、約30〜40℃の室温環境に暴露したものを防虫試験用試料として、前記同様の条件で防虫試験を行った。結果を表3に示す。
表3の結果から、実施例1,2の合成樹脂製フォームは、残効性にも優れていることがわかった。
本発明の防虫断熱材は、畜舎でよく見られる害虫による食害を長期に亘って確実に防止でき、現場施工時における小口面処理の手間が解消されるものである。
このような優れた諸特性を有する本発明による防虫断熱材は、建築物、特に畜舎の断熱材として適しており、壁体、天井などに好適に使用することができる。
本発明の防虫断熱材を製造する一実施態様を例示した図である。 本発明の防虫断熱材を製造する他の実施態様を例示した図である。 防虫試験の方法を示した説明図である。
符号の説明
1,11,21 合成樹脂製フォーム原料
2,2’,22,22’ 面材
30 プラスチック製カップ
31 試料
32 餌
4,5,6 ノズル
40,50,60 イソシアネート成分供給部
41,51,61 ポリオール成分供給部

Claims (4)

  1. 合成樹脂製フォームからなる畜舎用防虫断熱材であって、
    前記合成樹脂製フォーム中に、ペルメトリンと共力剤と忌避剤とを含有し、該合成樹脂製フォーム中に含まれるペルメトリン濃度が0.1〜3重量%であることを特徴とする畜舎用防虫断熱材。
  2. 合成樹脂製フォームが、硬質ポリウレタンフォームであることを特徴とする請求項1に記載の畜舎用防虫断熱材。
  3. 合成樹脂製フォームが複数層からなり、各層のペルメトリンの含有濃度が異なることを特徴とする請求項1または2に記載の畜舎用防虫断熱材。
  4. 前記共力剤がピペロニルブトキシド、前記忌避剤がジブチルサクシネートであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の畜舎用防虫断熱材。
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