JP5333351B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の制御装置に関し、特に、内燃機関の出力軸に巻回されたベルトの保護を行う車両の制御装置に関する。
一般に、車両に搭載されるエンジンは、出力軸としてのクランクシャフトを有しており、このクランクシャフトには、吸排気バルブの開閉と、ピストンの上下動とのタイミングを適切に計るためタイミングベルトや、補機類に動力を伝達するための補機ベルトなどのベルトが巻回されている。
このベルトには、エンジンの始動時に大きな力や偏った力がかかるとともに、経年変化により劣化し、張力が低下してしまうということが知られている。このようにベルトが劣化してしまうと、吸気バルブと排気バルブの開閉タイミングがずれてしまったり、ベルトのスリップに起因して補機類への動力伝達の効率が低下する可能性が生じる。
このため、クランクシャフトと発電機の回転軸とに巻回されたベルトのスリップを検出した場合に、発電機の負荷を所定時間低下させ、ベルトのスリップを解消することにより発電効率の低下を防止する制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この制御装置は、エンジンと、ベルトを介してエンジンから伝達される駆動力により発電する発電機と、発電機からの電力を蓄電する蓄電池と、発電機および蓄電池からの電力で駆動する駆動モータと、を備えた車両に設置される。そして、制御装置は、エンジンの回転速度と発電機の回転速度との実速比を算出し、この実速比が許容範囲を逸脱した場合には、ベルトにスリップが発生していると判断する。そして、発電機の負荷を所定時間低下させ、実速比が許容範囲に収まるよう発電機のトルクを制御するようになっている。
特開平10−94295号公報
しかしながら、上述のような特許文献1に記載の従来の制御装置にあっては、ベルトの劣化に起因してスリップが発生した場合に発電機に対する制御を開始するようになっているものの、ベルトが劣化する前にベルトに加わる負荷を低減するようなものではなかった。そのため、ベルトの劣化を抑制しベルトを長寿命化することができないという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、ベルトの劣化を抑制しベルトを長寿命化することができる車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車両の制御装置は、上記目的達成のため、(1)内燃機関と、前記内燃機関から出力された動力により発電が可能な発電機と、前記内燃機関の出力軸および少なくとも一つの回転軸に巻回されたベルトと、を備え、前記内燃機関の駆動により前記ベルトが前記出力軸の回転を前記少なくとも一つの回転軸に伝達する車両の制御装置であって、前記発電機に対する発電要求の度合いを算出する要求度合い算出手段と、前記要求度合い算出手段により算出された発電要求の度合いに応じて前記内燃機関による出力が増大するよう前記内燃機関を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記要求度合い算出手段により算出された発電要求の度合いが低い場合には高い場合と比較して、前記発電機が前記内燃機関に与える負荷の単位時間当たりの上昇率を低減することを特徴とする。
この構成により、発電を目的とする内燃機関の出力上昇など内燃機関に対する出力の急激な増加が要求されていない場合には、内燃機関に与えられる負荷の単位時間当たりの上昇率を低減することができる。これにより、内燃機関の出力軸に巻回されたベルトに急激な負荷がかかることを防止でき、ベルトの劣化を低減し長寿命化を図ることが可能となる。また、内燃機関の始動時において内燃機関に負荷が急激に加わったりエンジン回転数が急上昇することを抑制できるので、貧潤滑状態に起因する焼き付きやスカッフの発生を防止できる。
また、上記(1)に記載の車両の制御装置において、(2)前記制御手段は、前記要求度合い算出手段により算出された発電要求の度合いが低い場合には高い場合と比較して、前記内燃機関の機関回転数の単位時間当たりの上昇率を低減することを特徴とする。
この構成により、発電を目的とする内燃機関の出力上昇など内燃機関に対する出力の急激な増加が要求されていない場合には、内燃機関の機関回転数の単位時間当たりの上昇率を低減することができる。これにより、内燃機関の出力軸に巻回されたベルトに急激な負荷がかかることを防止でき、ベルトの劣化を低減し長寿命化を図ることが可能となる。
また、上記(1)または(2)に記載の車両の制御装置において、(3)前記車両に対する運転者の加速要求の大きさを検出する加速要求検出手段を備え、前記制御手段は、前記加速要求検出手段により運転者の加速要求がないと検出された場合には加速要求があると検出された場合と比較して、前記発電機が前記内燃機関に与える負荷の単位時間当たりの上昇率を低減することを特徴とする。
この構成により、内燃機関の出力が車両の駆動に用いられる可能性が低く出力の急激な上昇が必要とされない場合には、内燃機関に与えられる負荷の上昇率を低減することにより、内燃機関の出力軸に巻回されたベルトに急激な負荷がかかることを防止でき、ベルトの劣化を低減し長寿命化を図ることが可能となる。
また、上記(3)に記載の車両の制御装置において、(4)前記制御手段は、前記加速要求検出手段により運転者の加速要求がないと検出された場合には加速要求があると検出された場合と比較して、前記内燃機関の機関回転数の単位時間当たりの上昇率を低減することを特徴とする。
この構成により、内燃機関の出力が車両の駆動に用いられる可能性が低く出力の急激な上昇が必要とされない場合には、内燃機関の機関回転数の上昇率を低減することにより、内燃機関の出力軸に巻回されたベルトに急激な負荷がかかることを防止でき、ベルトの劣化を低減し長寿命化を図ることが可能となる。
また、上記(1)から(4)に記載の車両の制御装置において、(5)前記ベルトは、前記出力軸と、前記内燃機関の吸気カムシャフトおよび前記排気カムシャフトに巻回され、前記出力軸の回転を前記吸気カムシャフトおよび前記排気カムシャフトに伝達するタイミングベルトにより構成されていることを特徴とする。
この構成により、タイミングベルトに急激な負荷がかかることを防止でき、タイミングベルトの劣化を低減し長寿命化を図ることが可能となる。
また、上記(1)から(4)に記載の車両の制御装置において、(6)前記ベルトは、前記出力軸と、前記発電機のロータに巻回され、前記出力軸の回転を前記ロータに伝達する補機ベルトにより構成されていることを特徴とする。
この構成により、補機ベルトに急激な負荷がかかることを防止でき、補機ベルトの劣化を低減し長寿命化を図ることが可能となる。
また、上記(1)から(6)に記載の車両の制御装置において、(7)前記ベルトの劣化度合いを算出する劣化度合い算出手段を備え、前記制御手段は、前記劣化度合い算出手段により算出された劣化度合いが所定値を超えていることを条件に、前記要求度合い算出手段により算出された発電要求の度合いが低い場合には高い場合と比較して、前記発電機が前記内燃機関に与える負荷の単位時間当たりの上昇率を低減することを特徴とする。
この構成により、ベルトの劣化度合いが所定値を超え、ベルトの劣化が急速に進行する可能性が高まった場合においても、ベルトに急激な負荷がかかることを防止することにより、ベルトの劣化の急速な進行を防止し、ベルトの長寿命化を図ることが可能となる。
また、上記(7)に記載の車両の制御装置において、(8)前記制御手段は、前記劣化度合い算出手段により算出された劣化度合いが所定値を超えていることを条件に、前記要求度合い算出手段により算出された発電要求の度合いが低い場合には高い場合と比較して、前記内燃機関の機関回転数の単位時間当たりの上昇率を低減することを特徴とする。
この構成により、ベルトの劣化度合いが所定値を超え、ベルトの劣化が急速に進行する可能性が高まった場合においても、ベルトに急激な負荷がかかることを防止することにより、ベルトの劣化の急速な進行を防止し、ベルトの長寿命化を図ることが可能となる。
本発明によれば、ベルトの劣化を抑制しベルトを長寿命化することができる。
本発明の実施の形態に係る制御装置を搭載した車両の概略構成図である。 本発明の実施の形態に係るエンジンの概略斜視図である。 本発明の実施の形態に係るSOCの時間変化を表すグラフである。 本発明の実施の形態に係るエンジンの燃費曲線を表すグラフである。 本発明の実施の形態に係るエンジン始動制御を説明するためのグラフである。 本発明の実施の形態に係るエンジン始動制御処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るタイミングベルトの寿命を説明するためのS−N線図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明においては、モータジェネレータのみによる走行が可能なパラレルシリーズ式のハイブリッド車両に本発明に係る車両の制御装置が適用される場合を例に説明する。
図1に示すように、ハイブリッド車両11は、内燃機関としてのエンジン12と、エンジン12から入力された動力を駆動軸としてのドライブシャフト13を介して駆動輪14L、14Rに伝達する動力伝達装置15と、ハイブリッド車両11全体を制御するハイブリッド用電子制御ユニット(以下、ハイブリッドECUという)100と、を備えている。
エンジン12は、ガソリンあるいは軽油などの燃料を燃焼させて動力を出力するようになっており、エンジン12の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)101によって燃料噴射制御や点火制御、吸入空気量調節制御などの運転制御が行われるようになっている。
エンジンECU101は、ハイブリッドECU100と高速CAN(Controller Area Network)を介して通信するようになっており、ハイブリッドECU100から入力される制御信号に基づいてエンジン12を運転制御するとともに、必要に応じてエンジン12の運転状態に関するデータをハイブリッドECU100に出力するようになっている。
動力伝達装置15は、モータジェネレータMG1と、モータジェネレータMG2と、モータジェネレータMG2のロータシャフト36に接続される減速機17と、エンジン12およびモータジェネレータMG1の間で動力分配を行う動力分配機構18と、を備えている。
動力分配機構18は、エンジン12の出力軸としてのクランクシャフト19に軸中心を貫通された中空のサンギヤ軸20に結合されたサンギヤ21と、サンギヤ21と中心軸を同一とするリングギヤ22と、サンギヤ21とリングギヤ22との間に配置され、サンギヤ21の外周を自転しながら公転する複数のピニオンギヤ23と、クランクシャフト19の端部にダンパ24を介して結合された入力軸26と、を備えている。また、動力分配機構18は、各ピニオンギヤ23の回転軸を支持するキャリア25を備えており、サンギヤ21、リングギヤ22およびキャリア25を回転要素として差動作用を行う遊星歯車機構を構成している。
モータジェネレータMG1は、この動力分配機構18による動力の分配や統合に応じて、発電機および電動機として機能する。すなわち、ハイブリッド車両11の走行時において、動力分配機構18は、エンジン12からキャリア25に入力された動力を、サンギヤ21側と、リングギヤ22側と、にそのギヤ比に応じて分配することにより、モータジェネレータMG1を発電機として機能させるとともに、その動力を駆動輪14L、14Rにも伝達するようになっている。また、ハイブリッド車両11の走行時において、モータジェネレータMG1が電動機として機能するときには、動力分配機構18は、キャリア25から入力されるエンジン12からの動力と、サンギヤ21から入力されるモータジェネレータMG1からの動力と、を統合してリングギヤ22側に出力するようになっている。
さらに、ハイブリッド車両11の停止中にエンジン12が始動した場合には、動力分配機構18は、エンジン12からの動力をモータジェネレータMG1に伝達するようになっており、この動力によりモータジェネレータMG1は発電機として機能するようになっている。
また、モータジェネレータMG2は、エンジン12の停止中における発進時および軽負荷走行時に、駆動源として機能し動力を駆動輪14L、14Rに伝達するようになっている。
モータジェネレータMG1は、回転磁界を形成するステータ28と、ステータ28の内部に配置され、複数個の永久磁石が埋め込まれているロータ29と、を備えており、ステータ28は、ステータコアおよびステータコアに巻回される三相コイルを備えている。
ロータ29は、動力分配機構18のサンギヤ21と一体的に回転するサンギヤ軸20に結合されており、ステータ28のステータコアは、例えば、電磁鋼板の薄板を積層して形成され、本体ケース51の内周部に固定されている。したがって、モータジェネレータMG1は本体ケース51に収納されている。
このように構成されるモータジェネレータMG1は、ロータ29に埋め込まれた永久磁石による磁界と三相コイルによって形成される磁界との相互作用によりロータ29を回転駆動する電動機として動作するようになっている。また、モータジェネレータMG1は、永久磁石による磁界とロータ29の回転との相互作用により三相コイルの両端に起電力を生じさせる発電機としても動作するようになっている。
また、モータジェネレータMG2は、回転磁界を形成するステータ32と、ステータ32の内部に配置され複数個の永久磁石が埋め込まれたロータ33と、を備えており、ステータ32は、ステータコアおよびステータコアに巻回される三相コイルを備えている。
ロータ33のロータシャフト36は、減速機17に接続されており、ステータ32のステータコアは、例えば、電磁鋼板の薄板を積層して形成され、本体ケース51の内周部に固定されている。したがって、モータジェネレータMG2は本体ケース51に収納されている。
モータジェネレータMG2は、永久磁石による磁界とロータ33の回転との相互作用によって三相コイルの両端に起電力を生じさせる発電機としても動作するようになっている。また、モータジェネレータMG2は、永久磁石による磁界と三相コイルによって形成される磁界との相互作用によりロータ33を回転駆動する電動機としても動作するようになっている。
また、減速機17は、キャリア38が動力伝達装置15の本体ケース51に固定された構造を有することにより減速を行うようになっている。具体的には、減速機17は、ロータ33のロータシャフト36に結合されたサンギヤ37と、動力分配機構18のリングギヤ22と一体的に回転するリングギヤ39と、リングギヤ39およびサンギヤ37に噛合し、サンギヤ37の回転をリングギヤ39に伝達するピニオンギヤ40と、ピニオンギヤ40を回転自在に支持する支持軸を有するキャリア38と、を備えている。
また、減速機17は、サンギヤ37、リングギヤ39およびキャリア38を回転要素として差動作用を行う遊星歯車機構を構成している。
さらに、減速機17のリングギヤ39および動力分配機構18のリングギヤ22には、カウンタドライブギヤ52が一体回転するように設けられている。カウンタドライブギヤ52は、ギヤ機構56に接続され、ギヤ機構56は、デファレンシャルギヤ57に接続されている。カウンタドライブギヤ52に出力された動力は、カウンタドライブギヤ52からギヤ機構56を介して、デファレンシャルギヤ57に伝達されるようになっている。
デファレンシャルギヤ57は、ドライブシャフト13に接続され、ドライブシャフト13は、駆動輪14L、14Rに接続されている。デファレンシャルギヤ57に伝達された動力は、ドライブシャフト13を介して、駆動輪14L、14Rに出力するようになっている。
また、モータジェネレータMG1およびモータジェネレータMG2は、インバータ61およびインバータ62を介してバッテリ63との間で電力のやりとりを行うようになっている。
インバータ61およびインバータ62とバッテリ63とを接続する電力ライン64は、インバータ61およびインバータ62が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータジェネレータMG1、MG2のいずれか一方で発電される電力を他方のモータジェネレータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ63は、モータジェネレータMG1およびモータジェネレータMG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。
また、モータジェネレータMG1およびモータジェネレータMG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)102により駆動制御されるようになっている。
モータECU102には、モータジェネレータMG1およびモータジェネレータMG2を駆動制御するために必要な信号、例えば、モータジェネレータMG1およびモータジェネレータMG2の回転子の回転位置をそれぞれ検出する回転位置検出センサ111および回転位置検出センサ112から入力される信号や図示しない電流センサにより検出されるモータジェネレータMG1およびモータジェネレータMG2に印加される相電流等が入力されている。一方、モータECU102は、インバータ61およびインバータ62にスイッチング制御信号を出力するようになっている。
モータECU102は、ハイブリッドECU100と高速CANを介して通信するようになっており、ハイブリッドECU100から入力される制御信号に応じてインバータ61およびインバータ62を制御することにより、モータジェネレータMG1およびモータジェネレータMG2を駆動するようになっている。また、モータECU102は、必要に応じてモータジェネレータMG1およびモータジェネレータMG2の運転状態に関するデータをハイブリッドECU100に出力するようになっている。
バッテリ63は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)103によって蓄電容量や温度などの状態を管理されており、バッテリECU103には、バッテリ63の状態を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ63の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧、バッテリ63の出力端子に接続された電力ライン64に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流、バッテリ63に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度などが入力されるようになっている。また、バッテリECU103は、必要に応じてバッテリ63の状態に関するデータをハイブリッドECU100に出力するようになっている。また、バッテリECU103は、バッテリ63の状態を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量を表すSOC(State of charge)も算出するようになっている。
一方、図1に示すように、ハイブリッドECU100は、CPU(Central processing unit)100aを中心とするマイクロプロセッサから構成されている。ハイブリッドECU100は、さらに、処理プログラムを記憶するROM(Read only memory)100bと、データを一時的に記憶するRAM(Random access memory)100cと、図示しない入出力ポートおよび通信ポートと、を備えている。
ハイブリッドECU100には、イグニッションスイッチ(IG)113からのイグニッション信号Ig、運転手により手動操作されるシフトレバー91の操作位置を検出するシフトポジションセンサ114からのシフトポジション信号SP、運転手により踏み込まれるアクセルペダル92の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ115からのアクセル開度信号Acc、ブレーキペダル93の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ116からのブレーキペダルポジション信号BP、車速センサ117からの車速信号Vなどが、それぞれ入力ポートを介して入力されるようになっている。ここで、アクセルペダルポジションセンサ115は、本発明に係る加速要求検出手段を構成する。
なお、ハイブリッドECU100は、前述したように、エンジンECU101やモータECU102、バッテリECU103と高速CANを介して互いに接続されており、エンジンECU101やモータECU102、バッテリECU103と各種制御信号やデータのやりとりを行うようになっている。
図2に示すように、エンジン12は、吸気カムシャフト73および排気カムシャフト74が、図示しないシリンダヘッドの上部に回転可能に設けられている。
吸気カムシャフト73には、吸気バルブ71の上端に当接する吸気カム75が設けられており、吸気カムシャフト73が回転すると、吸気カム75により吸気バルブ71が開閉駆動されるようになっている。
また、排気カムシャフト74には、排気バルブ72の上端に当接する排気カム76が設けられており、排気カムシャフト74が回転すると、排気カム76により排気バルブ72が開閉駆動されるようになっている。
吸気カムシャフト73の一端部には、吸気カムシャフト73を吸気カムスプロケット88に対して回転させる吸気側回転位相コントローラ77が設けられている。また、排気カムシャフト74の一端部には、排気カムシャフト74を排気カムスプロケット89に対して回転させる排気側回転位相コントローラ78が設けられている。一方、駆動側回転軸であるクランクシャフト19には、クランクスプロケット79が取り付けられている。
なお、吸気側回転位相コントローラ77は、エンジンECU101を介してハイブリッドECU100に制御されることにより、吸気カムシャフト73を吸気カムスプロケット88に対して回転させ、遅角制御を行うことができるようになっている。また、排気側回転位相コントローラ78は、エンジンECU101を介してハイブリッドECU100に制御されることにより、排気カムシャフト74を排気カムスプロケット89に対して回転させ、遅角制御を行うことができるようになっている。
これら吸気カムスプロケット88、排気カムスプロケット89およびクランクスプロケット79には、タイミングベルト80が巻き掛けられている。これにより、タイミングベルト80によって、クランクスプロケット79の回転が、吸気カムスプロケット88および排気カムスプロケット89に伝達される。すなわち、駆動側回転軸としてのクランクシャフト19の回転が、タイミングベルト80を介して、従動側回転軸としての吸気カムシャフト73および排気カムシャフト74に伝達される。これにより、吸気カムシャフト73および排気カムシャフト74に駆動される吸気バルブ71および排気バルブ72が、シリンダヘッドに形成された吸気ポートおよび排気ポートをクランクシャフト19に同期して開閉するようになっている。
また、タイミングベルト80は、テンショナ81およびアイドラプーリ82によって経路が規制されている。さらに、タイミングベルト80は、テンショナ81によって適度なテンションが与えられ、吸気カムスプロケット88、排気カムスプロケット89およびクランクスプロケット79から外れることが防止されている。
上記のように、タイミングベルト80は、エンジン12の出力軸であるクランクシャフト19の回転力を、吸気バルブ71および排気バルブ72を駆動する吸気カムシャフト73および排気カムシャフト74に伝達するようになっている。
エンジン12には、さらに、クランク角センサ65、吸気カム角センサ66および排気カム角センサ67が設置されている。
吸気カム角センサ66は、エンジンECU101を介してハイブリッドECU100によって制御されることにより、吸気カムシャフト73の回転数を検出して、検出した回転数に応じた検出信号をエンジンECU101を介してハイブリッドECU100に出力するようになっている。より詳しくは、吸気カム角センサ66は、吸気カムシャフト73に設けられた吸気カムセンサプレート85の所定の位置、すなわち、所定の回転角を検出し、吸気カムシャフト73の回転角の検出を行うようになっている。
排気カム角センサ67は、吸気カム角センサ66と同様に、ハイブリッドECU100によって制御されることにより、排気カムシャフト74の回転数を検出して、検出した回転数に応じた検出信号をエンジンECU101を介してハイブリッドECU100に出力するようになっている。より詳しくは、排気カム角センサ67は、排気カムシャフト74に設けられた排気カムセンサプレート86の所定の位置、すなわち、所定の回転角を検出し、排気カムシャフト74の回転角の検出を行うようになっている。
また、クランクシャフト19には、クランクシャフト19とともに回転するクランクセンサプレート84が設けられている。クランク角センサ65は、電磁ピックを有し、クランクセンサプレート84の信号歯の突起により、クランクシャフト19が回転すると、コイル部を通過する磁束が増減し、起電力が発生される。この発生電圧は、クランクセンサプレート84の突起部がクランク角センサ65に近づくときと離れるときとでは逆向きになるため、交流電流として現れる。また、クランク角センサ65は、この信号を矩形波に整形して、Ne信号としてエンジンECU101を介してハイブリッドECU100に出力するようになっている。
図1に戻り、ハイブリッドECU100は、エンジン12の停止時において、バッテリECU103から入力された情報に基づき、SOCが低下しバッテリ63に対する充電が必要と判断した場合には、エンジンECU101を介してエンジン12を始動し、エンジン12の出力をモータジェネレータMG1に伝達することにより、モータジェネレータMG1による発電を実行するようになっている。
ハイブリッドECU100は、バッテリECU103によって上述のように算出されたSOCが、図3に示す制御上限値と制御下限値との間になるようエンジン12およびモータジェネレータMG1を制御するようになっている。
バッテリ63のSOCは、モータジェネレータMG1を回生ブレーキとして使用する場合にバッテリ63がエネルギーを回収できるよう、通常は60%程度に設定される。また、SOCの上限値と下限値とは、バッテリ63の劣化を抑制するために、たとえば、上限値を80%とし、下限値を30%として設定され、ハイブリッドECU100は、モータECU102を介してSOCが上限値および下限値を超えないようにモータジェネレータMG1による発電や回生、モータ出力を制御するようになっている。なお、上述したSOCの上限値や下限値などの値は単なる一例である。
また、ハイブリッドECU100は、SOCの低下が急激であり充電が特に必要な場合には、エンジン12の出力を増加してモータジェネレータMG1による発電量を増大し、バッテリ63に対する充電量を増加するようになっている。
以下、本発明の実施の形態に係る車両の制御装置の特徴的な構成について、図1ないし図4を参照して説明する。
ハイブリッド車両11の制御装置を構成するハイブリッドECU100は、エンジン12の停止中において、バッテリECU103により算出されたSOCが所定値を下回った場合には、モータジェネレータMG1に対する発電要求が発生したと判断するようになっている。このとき、バッテリECU103は、電流センサにより検出されたバッテリ63からの放電電流の大きさをハイブリッドECU100に送信するようになっており、ハイブリッドECU100は、この放電電流が大きいほどバッテリ63におけるSOCの低下が急速であるためモータジェネレータMG1による発電量を増加する必要が高いと判断するようになっている。
したがって、ハイブリッドECU100は、発電機に対する発電要求の度合いを算出する要求度合い算出手段を構成する。
また、ハイブリッドECU100は、SOCが30%付近まで低下すると、このSOCを60%の近傍に上昇させるため、モータジェネレータMG1において発電に要するトルクに対応した目標エンジン負荷Kltと、この目標エンジン負荷Kltに応じた目標エンジン回転数Netとを設定する。なお、モータジェネレータMG1において発電に要するトルクは、インバータ61に対する制御信号の送信時間や送信間隔を制御することにより調節されるようになっており、発電に要するトルクとインバータに対する制御信号の送信時間および送信間隔は、インバータ制御マップとして予めROM100bに記憶されている。
また、ハイブリッドECU100は、エンジンECU101を介して、停止中のエンジン12を始動してアイドル運転を実行させ、このアイドル運転が安定した場合には、エンジン負荷Klおよびエンジン回転数Neがそれぞれ目標エンジン負荷Kltおよび目標エンジン回転数Netに上昇するようエンジン12を制御する。
また、ハイブリッドECU100は、アイドル運転時のエンジン負荷Kliから目標エンジン負荷Kltまでの上昇率を設定する。この上昇率は、バッテリ63に対する急速な充電が要求されていない場合には、例えば60秒でアイドル運転時のエンジン負荷Kliから目標エンジン負荷Kltに到達するように設定する。
一方、バッテリ63に対する急速な充電が要求されている場合には、バッテリ63に対する急速な充電が要求されていない場合と比較して上昇率を高く設定する。この場合、上昇率は予め定められた所定値であってもよいが、ハイブリッドECU100は、SOCの低下速度が大きいほど上昇率が高くなるよう設定すると好適である。このため、ハイブリッドECU100は、SOCの低下速度とエンジン負荷Klの上昇率とを対応付けたマップをROM100bに記憶しておくようにする。
したがって、ハイブリッドECU100は、要求度合い算出手段により算出された発電要求の度合いが低い場合には高い場合と比較して、発電機が内燃機関に与える負荷の単位時間当たりの上昇率を低減する制御手段を構成する。
なお、ハイブリッドECU100は、アクセルペダルポジションセンサ115からアクセル開度信号Accを入力し、アクセル開度が0でありハイブリッド車両11に対する運転者の加速要求がないと判断した場合には、エンジン12に対する駆動力の急速な増加の必要性が低いと判断し、エンジン負荷Klの上昇率を低く設定する。一方、アクセル開度が0より大きくハイブリッド車両11に対する運転者の加速要求があると判断した場合には、エンジン12に対する駆動力の急速な増加の必要性が高いと判断し、エンジン負荷Klの上昇率を高く設定するようにしてもよい。
また、ハイブリッドECU100は、エンジン負荷Klの上昇率をSOCの低下速度とアクセル開度信号Accとの両方から算出するようにしてもよい。この場合、SOCの低下速度およびアクセル開度とエンジン負荷Klの上昇率とを対応付けた2次元マップをROM100bに記憶しておくようにする。
また、ハイブリッドECU100は、エンジン負荷Klの上昇に応じてエンジン回転数Neを上昇させるようにする。
この場合、ハイブリッドECU100は、エンジンECU101を介してエンジン12に接続された吸気管に設置されているスロットル弁の開度や、燃料噴射量などを制御することにより、図4に示す燃費曲線にしたがってエンジン回転数Neを上昇させるようにする。燃費曲線は、エンジン回転数Neとエンジン負荷Klとを燃費が最適化されるよう対応付けたものであり、燃費曲線マップとして予めROM100bに記憶されている。ハイブリッドECU100は、エンジン負荷Klに応じたエンジン回転数Neを、この燃費曲線マップを参照して算出し、エンジン12がこのエンジン回転数NeとなるようエンジンECU101を介してエンジン12を制御する。
図5に示すように、ハイブリッドECU100は、エンジン12が停止している時刻T1においてバッテリ63に対する充電が必要と判断すると、エンジン12を始動し、時刻T2までアイドル運転を実行する。このとき、ハイブリッドECU100は、エンジン負荷Klを5%、エンジン回転数Neを800rpmに設定している。ここで、時刻T2は、エンジン12における燃焼状態の安定などエンジン12のアイドル運転が安定するために必要な時間であり、予め実験的な測定により定められている。
また、ハイブリッドECU100は、時刻T1において、バッテリECU103から入力されるSOCの状態に基づいて、目標エンジン負荷Kltおよび目標エンジン負荷Kltに対応した目標エンジン回転数Netを設定する。本実施の形態においては、目標エンジン負荷Kltを50%、目標エンジン回転数Netを2000rpmに設定する。
また、ハイブリッドECU100は、時刻T1において、バッテリECU103から入力される情報に基づいて、バッテリ63に対する急速な充電が要求されていないと判断した場合には、急速な充電が要求されている場合と比較して、現在のエンジン負荷Klから目標エンジン負荷Kltまでのエンジン負荷上昇率を低く設定する。本実施の形態においては、エンジン負荷上昇率は、上述したようにT2からT3までの時間ΔTが約60秒になるよう設定されている。
そして、ハイブリッドECU100は、時刻T2からT3までの時間ΔTにわたって、設定されたエンジン負荷上昇率でエンジン負荷Klを目標エンジン負荷kltまで上昇させるとともに、エンジン回転数Neを目標エンジン回転数Netまで上昇させる。
このように、本実施の形態におけるハイブリッドECU100は、エンジン12の停止中に発電要求が発生した場合には、時刻T2からT3まで任意の時間をかけてエンジン負荷Klおよびエンジン回転数Neを上昇させるので、従来のようにエンジン12の始動直後に常に目標エンジン負荷Kltおよび目標エンジン回転数Netに到達するようエンジン12を制御する場合と比較して、タイミングベルト80に加わる負荷を低減し、タイミングベルト80の長寿命化を図ることができる。
図6は、本発明の実施の形態に係るエンジン始動制御処理を説明するためのフローチャートである。
なお、以下の処理は、ハイブリッドECU100を構成するCPU100aによって所定の時間間隔で実行されるとともに、CPU100aによって処理可能なプログラムを実現する。
まず、ハイブリッドECU100は、ハイブリッド車両11がエンジン12により駆動されているか否かを判断する(ステップS11)。ハイブリッドECU100は、エンジン12の停止中など、ハイブリッド車両11がエンジン12により駆動されていないと判断した場合には(ステップS11でNO)、ステップS12に移行する。一方、ハイブリッドECU100は、ハイブリッド車両11がエンジン12により駆動されていると判断した場合には(ステップS11でYES)、RETURNに移行する。
次に、ハイブリッドECU100は、発電要求が発生しているか否かを判断する(ステップS12)。具体的には、ハイブリッドECU100は、SOCが下限値の近傍まで低下していることを表す信号をバッテリECU103から入力した場合には、発電要求が発生していると判断する。
ハイブリッドECU100は、発電要求が発生していると判断した場合には(ステップS12でYES)、ステップS13に移行する。一方、発電要求が発生していないと判断した場合には(ステップS12でNO)、RETURNに移行する。
次に、ハイブリッドECU100は、目標エンジン負荷Kltを設定する(ステップS13)。目標エンジン負荷Kltは、ハイブリッド車両11の各走行状況に応じて使用される値がそれぞれROM100bに記憶されている。したがって、ハイブリッドECU100は、30%付近に低下したSOCを60%まで上昇させる場合に使用する目標エンジン負荷KltをROM100bから取得する。
次に、ハイブリッドECU100は、目標エンジン回転数Netを設定する(ステップS14)。本実施の形態においては、目標エンジン回転数Netは、燃費曲線において目標エンジン負荷Kltに対応する値が設定される。
次に、ハイブリッドECU100は、エンジン負荷上昇率を設定する(ステップS15)。具体的には、ハイブリッドECU100は、SOCの減少速度あるいは電流センサにより検出されたバッテリ63からの放電電流が所定値を超えている場合には、所定値を超えていない場合と比較して、エンジン負荷上昇率を高く設定する。
次に、ハイブリッドECU100は、ステップS15において設定されたエンジン負荷上昇率に基づいてエンジン負荷Klを上昇させる(ステップS16)。エンジン負荷Klの上昇は、インバータ61に対する制御信号の送信時間を長くするとともに、送信間隔を短くすることにより行われる。
次に、ハイブリッドECU100は、エンジンECU101を介してスロットル弁の制御、燃料噴射量の制御など各種制御を実行し、エンジン回転数Neを上昇させる(ステップS17)。
以上のように、本発明の実施の形態に係る車両の制御装置は、発電を目的とするエンジン12の出力上昇などエンジン12に対する出力の急激な増加が要求されていない場合には、エンジン負荷Klの単位時間当たりの上昇率を低減することができる。これにより、クランクシャフト19に巻回されたベルトに急激な負荷がかかることを防止でき、ベルトの劣化を低減し長寿命化を図ることが可能となる。また、エンジン12の始動時においてエンジン12に負荷が急激に加わったりエンジン回転数が急上昇することを抑制できるので、貧潤滑状態に起因する焼き付きやピストンの摺動面におけるスカッフの発生を防止できる。
また、エンジン12の出力がハイブリッド車両11の駆動に用いられる可能性が低く出力の急激な上昇が必要とされない場合には、エンジン負荷Klおよびエンジン回転数Neの上昇率を低減することにより、クランクシャフト19に巻回されたベルトに急激な負荷がかかることを防止でき、ベルトの劣化を低減し長寿命化を図ることが可能となる。
また、クランクシャフト19の回転数が急上昇することを抑制できるので、クランクシャフト19に巻回されたタイミングベルト80に急激な負荷がかかることを防止でき、タイミングベルト80の劣化を低減し長寿命化を図ることが可能となる。
なお、以上の説明においては、エンジン12の駆動力が駆動輪14L、14Rに伝達可能なパラレルシリーズ式のハイブリッド車両に本発明に係る制御装置が適用される場合について説明したが、これに限定されず、エンジンからの出力が発電機のみに伝達するシリーズ式のハイブリッド車両に本発明に係る制御装置が適用されるようにしてもよい。
この場合、ハイブリッド車両は、エンジンのクランクシャフトと補機ベルトを介して接続されエンジンの出力により発電する発電機と、発電機により発電された電力を蓄電するバッテリと、バッテリに蓄電された電力によりトルクを発生するモータと、を備えており、このモータから出力されたトルクを駆動力として走行するようになっている。
そして、ハイブリッドECUは、ハイブリッド車両が走行中であるか否かにかかわらず、エンジンの停止中にバッテリのSOCが下限値付近まで低下した場合には、発電要求が発生したと判断し、エンジンを始動する。このとき、ハイブリッドECUは、上述したように、SOCの低下速度が遅く発電要求の度合いが低いと判断した場合には、SOCの低下速度が速く発電要求の度合いが高いと判断した場合と比較して、エンジンの機関負荷Klの上昇率を低減する。
このような構成を有することにより、本発明に係る車両の制御装置は、クランクシャフト19の回転数が急上昇することを抑制できるので、クランクシャフト19に巻回された補機ベルトに急激な負荷がかかることを防止でき、補機ベルトの劣化を低減し長寿命化を図ることが可能となる。
また、ハイブリッドECU100は、発電要求が発生したときに、目標負荷Kltを設定し、この目標負荷Kltに応じて目標エンジン回転数Netを設定する場合について説明したが、これに限定されず、ハイブリッドECU100は、目標エンジン回転数Netを先に設定し、この目標エンジン回転数Netに応じて目標負荷Ktlを設定するようにしてもよい。また、ハイブリッドECU100は、燃費曲線にかかわらず、目標負荷Kltおよび目標エンジン回転数Netをそれぞれ独立して設定するようにしてもよい。さらには、ハイブリッドECU100は、エンジン負荷Klの上昇率を設定する代わりに、エンジン回転数Neの上昇率を設定してもよく、エンジン負荷Klの上昇率およびエンジン回転数Neの上昇率の両方を設定するようにしてもよい。
また、以上の説明においては、ハイブリッドECU100は、バッテリ63の蓄電状態に基づいて発電要求の度合いを算出する場合について説明したが、これに限定されず、ハイブリッドECU100は、エアコンなど各種補機に要求される電力の大きさに基づいて発電要求の度合いを算出するようにしてもよい。この場合、ハイブリッドECU100は、例えばエアコンECUなど各補機を制御するECUからこれらの機器の駆動状態を取得し、これらの補機の駆動状態に基づいて、必要とされている電力の大きさを発電要求の度合いとして算出する。
また、以上の説明においては、ハイブリッド車両11が駆動状態でなく、かつ、発電要求が発生している場合には、常に、ハイブリッドECU100は、エンジン12の負荷上昇率を設定する場合について説明したが、これに限定されず、ハイブリッドECU100は、タイミングベルト80の劣化度合いが所定値を超えた場合にのみエンジン12の負荷上昇率を設定するようにしてもよい。
この場合、ハイブリッドECU100は、以下のようにタイミングベルト80の劣化度合いを測定する。
図7に示すように、タイミングベルト80の寿命は、有効張力(N)と、繰り返し回数(n)と、によって求められる。有効張力(N)とは、タイミングベルト80がどれくらいの力で引っ張られているかを示す値であり、繰り返し回数(n)とは、何回すなわち何回転されたかを示すものである。
例えば、タイミングベルト80が有効張力aで回転し続けた場合には、c回転で寿命が来ることを示している。また、タイミングベルト80が有効張力bで回転し続けた場合には、d回転で寿命が来ることを示している。したがって、タイミングベルト80に加わる有効張力(N)が、aからbとなった場合、タイミングベルト80の寿命は、c回転からd回転まで延長される。このように、タイミングベルト80の寿命は、有効張力(N)と、繰り返し回数(n)と、によって求められる面積によって、おおむね把握することができるようになっている。
つまり、タイミングベルト80の寿命は、タイミングベルト80にかかった有効張力の総和によってわかるので、予め実験的な測定によりこの総和に応じたタイミングベルト80の寿命を算定し、この算定値をタイミングベルト80の寿命判定値として、ハイブリッドECU100のROM100bに記憶しておく。
そして、ハイブリッドECU100は、タイミングベルト80にかかった有効張力の総和を劣化度合いとして算出し、この劣化度合いが所定値を超えるまでは、エンジン12によりハイブリッド車両11を駆動する場合と同様にエンジン回転数Neを上昇させ、劣化度合いが所定値を超えた場合には、エンジン回転数Neの上昇率を低減する、エンジン負荷Klの上昇率を低減する、あるいは両方を低減するという上述したエンジン始動制御処理を実行するようにする。なお、劣化度合いの所定値としては、例えばタイミングベルト80の寿命判定値に対する有効張力の総和の割合として定められる。したがって、ハイブリッドECU100は、本発明に係る劣化度合い算出手段を構成する。
また、タイミングベルト80にかかった有効張力の総和は、フラッシュメモリなど書き込みおよび消去が可能なメモリに記憶するようにし、エンジン12の駆動に従って加算していくようにする。
このような構成を有することにより、本発明の実施の形態に係る車両の制御装置は、ベルトの劣化度合いが所定値を超え、ベルトの劣化が急速に進行する可能性が高まった場合においても、ベルトに急激な負荷がかかることを防止することにより、ベルトの劣化の急速な進行を防止し、ベルトの長寿命化を図ることが可能となる。
以上のように、本発明に係る車両の制御装置は、ベルトの劣化を抑制しベルトを長寿命化することができるという効果を奏するものであり、内燃機関の出力軸に巻回されたベルトの保護を行う車両の制御装置に有用である。
11 ハイブリッド車両
12 エンジン
13 ドライブシャフト
15 動力伝達装置
17 減速機
18 動力分配機構
19 クランクシャフト
20 サンギヤ軸
21 サンギヤ
22 リングギヤ
23 ピニオンギヤ
25 キャリア
26 入力軸
28 ステータ
29 ロータ
32 ステータ
33 ロータ
61 インバータ
62 インバータ
63 バッテリ
71 吸気バルブ
72 排気バルブ
73 吸気カムシャフト
74 排気カムシャフト
75 吸気カム
76 排気カム
80 タイミングベルト
100 ハイブリッドECU
101 エンジンECU
102 モータECU
103 バッテリECU

Claims (8)

  1. 内燃機関と、前記内燃機関から出力された動力により発電が可能な発電機と、前記内燃機関の出力軸および少なくとも一つの回転軸に巻回されたベルトと、を備え、前記内燃機関の駆動により前記ベルトが前記出力軸の回転を前記少なくとも一つの回転軸に伝達する車両の制御装置であって、
    前記発電機に対する発電要求の度合いを算出する要求度合い算出手段と、
    前記要求度合い算出手段により算出された発電要求の度合いに応じて前記内燃機関による出力が増大するよう前記内燃機関を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記要求度合い算出手段により算出された発電要求の度合いが低い場合には高い場合と比較して、前記発電機が前記内燃機関に与える負荷の単位時間当たりの上昇率を低減することを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記要求度合い算出手段により算出された発電要求の度合いが低い場合には高い場合と比較して、前記内燃機関の機関回転数の単位時間当たりの上昇率を低減することを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記車両に対する運転者の加速要求の大きさを検出する加速要求検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記加速要求検出手段により運転者の加速要求がないと検出された場合には加速要求があると検出された場合と比較して、前記発電機が前記内燃機関に与える負荷の単位時間当たりの上昇率を低減することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記加速要求検出手段により運転者の加速要求がないと検出された場合には加速要求があると検出された場合と比較して、前記内燃機関の機関回転数の単位時間当たりの上昇率を低減することを特徴とする請求項3に記載の車両の制御装置。
  5. 前記ベルトは、前記出力軸と、前記内燃機関の吸気カムシャフトおよび前記排気カムシャフトに巻回され、前記出力軸の回転を前記吸気カムシャフトおよび前記排気カムシャフトに伝達するタイミングベルトにより構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項に記載の車両の制御装置。
  6. 前記ベルトは、前記出力軸と、前記発電機のロータに巻回され、前記出力軸の回転を前記ロータに伝達する補機ベルトにより構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項に記載の車両の制御装置。
  7. 前記ベルトの劣化度合いを算出する劣化度合い算出手段を備え、
    前記制御手段は、前記劣化度合い算出手段により算出された劣化度合いが所定値を超えていることを条件に、前記要求度合い算出手段により算出された発電要求の度合いが低い場合には高い場合と比較して、前記発電機が前記内燃機関に与える負荷の単位時間当たりの上昇率を低減することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1の請求項に記載の車両の制御装置。
  8. 前記制御手段は、前記劣化度合い算出手段により算出された劣化度合いが所定値を超えていることを条件に、前記要求度合い算出手段により算出された発電要求の度合いが低い場合には高い場合と比較して、前記内燃機関の機関回転数の単位時間当たりの上昇率を低減することを特徴とする請求項7に記載の車両の制御装置。
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