JP5331871B2 - 無線通信システム、無線基地局及び閉塞制御方法 - Google Patents

無線通信システム、無線基地局及び閉塞制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の無線基地局により構成される無線通信システム、当該無線通信システム内の無線基地局、及び、当該無線通信システムにおける閉塞制御方法に関する。
無線通信システムにおいて、無線基地局のメンテナンス等が実施される場合、当該無線基地局は、送信電力を停止する処理(閉塞処理)を行う。この閉塞処理において、無線基地局は、無線端末によって新規に発生する呼を示す新規呼を受け付けないようにする。また、無線基地局は、無線端末と無線基地局との間で通信継続中である呼を示す既存呼が存在している場合には、当該既存呼が終了するのを待ち、終了後に送信電力を停止する。このような既存呼の終了を待つ処理は、予閉塞処理と称される。但し、閉塞処理の開始から所定時間経過しても既存呼が存在する場合には、無線基地局は、当該既存呼を強制的に切断し、送信電力を停止する(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−5395号公報
しかしながら、上述した従来の閉塞処理の手法では、無線端末は、閉塞処理前の無線基地局の通信エリア(セル)に位置していたとしても、閉塞処理によってセルの圏外に位置することになると、閉塞処理前は受け付け可能であった新規呼が受け付けられなくなる。すなわち、閉塞によって、通信サービスを受けることができなくなるエリアが生じる。
あるいは、無線端末は、閉塞処理によってセルの圏外に位置することになると、閉塞された無線基地局の周辺に位置する他の無線基地局、換言すれば、無線端末から離れた位置に存在する他の無線基地局に対して新規呼の受け付けを要求することになり、当該新規呼が受け付けられたとしても、通信品質が劣化する場合がある。
また、上述した従来の閉塞処理の手法では、閉塞処理の開始から所定時間経過すると、既存呼が強制切断されてしまうため、通信サービスの品質の劣化を招く。
上記問題点に鑑み、本発明は、通信サービスの品質の劣化を防止した無線通信システム、無線基地局及び閉塞制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、第1無線基地局(無線基地局1)と、前記第1無線基地局の周辺に位置する第2無線基地局(無線基地局2A乃至2F)とを含む無線通信システム(無線通信システム10)であって、前記第1無線基地局は、前記第2無線基地局の情報を記憶する記憶部(記憶部103)と、予閉塞を開始する際に、前記記憶部に記憶された前記第2無線基地局の情報に基づいて特定される前記第2無線基地局に対し、予閉塞を開始することを示す予閉塞開始通知を送信する予閉塞開始通知送信部(予閉塞開始通知送信処理部154)と、送信電力を低下させる送信電力低下処理部(送信電力低下処理部156)とを備え、前記第2無線基地局は、前記予閉塞開始通知を受信する予閉塞開始通知受信部(予閉塞開始通知受信処理部162)と、前記予閉塞開始通知受信部により前記予閉塞開始通知が受信された場合に、送信電力を上昇させる送信電力上昇処理部(送信電力上昇処理部166)とを備えることを要旨とする。
このような無線通信システムでは、予閉塞対象の第1無線基地局は、送信電力を低下させる一方、第1無線基地局の周辺の第2無線基地局は、送信電力を上昇させる。したがって、第1無線基地局の通信エリアが狭くなると、第2無線基地局の通信エリアが広くなって、通信不可能なエリアが生じることを防止することにより、通信サービスの品質を劣化させることがない。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記送信電力低下処理部は、所定時間内に所定量ずつ送信電力を低下させ、前記送信電力上昇処理部は、前記所定時間内に前記所定量ずつ送信電力を上昇させる。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1又は第2の特徴に係り、前記第1無線基地局は、自無線基地局と前記第2無線基地局との距離を測定する距離測定部(距離測定部152)を備え、前記予閉塞開始通知送信部は、前記距離測定部により測定された距離が所定の閾値以下となる前記第2無線基地局に対し、前記予閉塞開始通知を送信することを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第1乃至第3の特徴の何れかに係り、前記第2無線基地局は、前記第1無線基地局の方向を特定する方向特定部(方向特定部164)を備え、前記送信電力上昇処理部は、前記方向特定部により特定された前記第1無線基地局の方向への送信電力を上昇させる。
本発明の第5の特徴は、本発明の第1乃至第4の特徴の何れかに係り、前記第1無線基地局は、自無線基地局における既存呼がなくなった場合に、前記第2無線基地局に対し、既存呼がなくなったことを示す既存呼不存在通知を送信する既存呼不存在通知送信部(既存呼不存在通知送信処理部158)を備え、前記第2無線基地局は、前記既存呼不存在通知を受信する既存呼不存在通知受信部(既存呼不存在通知受信処理部168)を備え、前記送信電力上昇処理部は、前記既存呼不存在通知受信部により前記既存呼不存在通知が受信された場合に、前記送信電力の上昇を停止させることを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第1乃至第5の特徴の何れかに係り、前記第1無線基地局及び前記第2無線基地局を接続して制御する基地局制御装置を備え、前記予閉塞開始通知送信部は、前記第2無線基地局に対して、前記基地局制御装置を介して前記予閉塞開始通知を送信することを要旨とする。
本発明の第7の特徴は、無線通信システムを構成する無線基地局であって、自無線基地局の周辺に位置する他の無線基地局の情報を記憶する記憶部と、予閉塞を開始する際に、前記記憶部に記憶された前記他の無線基地局の情報に基づいて特定される前記他の無線基地局に対し、予閉塞を開始することを示す予閉塞開始通知を送信する予閉塞開始通知送信部と、送信電力を低下させる送信電力低下処理部とを備えることを要旨とする。
本発明の第8の特徴は、無線通信システムを構成する無線基地局であって、他の無線基地局からの、前記他の無線基地局において予閉塞が開始されることを示す予閉塞開始通知を受信する予閉塞開始通知受信部と、前記予閉塞開始通知受信部により前記予閉塞開始通知が受信された場合に、送信電力を上昇させる送信電力上昇処理部とを備えることを要旨とする。
本発明の第9の特徴は、第1無線基地局と、前記第1無線基地局の周辺に位置する第2無線基地局とを含む無線通信システムにおける閉塞制御方法であって、前記第1無線基地局が、予閉塞を開始する際に、記憶部に記憶された前記第2無線基地局の情報に基づいて特定される前記第2無線基地局に対し、予閉塞を開始することを示す予閉塞開始通知を送信するステップと、前記第1無線基地局が、送信電力を低下させるステップと、前記第2無線基地局が、前記予閉塞開始通知を受信するステップと、前記第2無線基地局が、前記予閉塞開始通知が受信された場合に、送信電力を上昇させるステップとを備えることを要旨とする。
本発明の第10の特徴は、第1無線基地局(無線基地局1)と、前記第1無線基地局の周辺に位置する第2無線基地局(無線基地局2A乃至2F)とを含む無線通信システム(無線通信システム10)であって、前記第1無線基地局は、前記第2無線基地局の情報を記憶する記憶部(記憶部103)と、閉塞処理を行う前に前記記憶部に記憶された前記第2無線基地局の情報に基づいて特定される前記第2無線基地局に対し、準備信号を送信する送信部(予閉塞開始通知送信処理部154)と、送信電力を低下させる送信電力低下処理部(送信電力低下処理部156)とを備え、前記第2無線基地局は、前記準備信号を受信する受信部(予閉塞開始通知受信処理部162)と、前記受信部により受信された準備信号に従って送信電力を上昇させる送信電力上昇処理部(送信電力上昇処理部166)とを備えることを要旨とする。
本発明の第11の特徴は、前記送信電力低下処理部は、送信電力低下率に応じて送信電力を低下させ、前記送信電力上昇処理部は、送信電力上昇率に応じて送信電力を上昇させることを要旨とする。
本発明の第12の特徴は、前記第1無線基地局は、自無線基地局と前記第2無線基地局との距離を測定する距離測定部(距離測定部152)を備え、前記送信部は、前記距離測定部により測定された距離が所定の閾値以下となる前記第2無線基地局に対し、前記準備信号を送信することを要旨とする。
本発明の第13の特徴は、前記第2無線基地局は、前記第1無線基地局の方向を特定する方向特定部(方向特定部164)を備え、前記送信電力上昇処理部は、前記方向特定部により特定された前記第1無線基地局の方向への送信電力を上昇させることを要旨とする。
本発明の第14の特徴は、前記第1無線基地局は、自無線基地局における既存呼がなくなった場合に、前記第2無線基地局に対し、既存呼がなくなったことを示す既存呼不存在通知を送信する既存呼不存在通知送信部(既存呼不存在通知送信処理部158)を備え、前記第2無線基地局は、前記既存呼不存在通知を受信する既存呼不存在通知受信部(既存呼不存在通知受信処理部168)を備え、前記送信電力上昇処理部は、前記既存呼不存在通知受信部により前記既存呼不存在通知が受信された場合に、前記送信電力の上昇を停止させることを要旨とする。
本発明の第15の特徴は、前記第1無線基地局及び前記第2無線基地局を接続して制御する基地局制御装置を備え、前記送信部は、前記第2無線基地局に対して、前記基地局制御装置を介して前記準備信号を送信することを要旨とする。
本発明の第16の特徴は、閉塞処理を行う無線基地局であって、自無線基地局の周辺に位置する他の無線基地局の情報を記憶する記憶部と、閉塞処理を行う前に前記記憶部に記憶された前記他の無線基地局の情報に基づいて特定される前記他の無線基地局に対し、準備信号を送信する送信部と、送信電力を低下させる送信電力低下処理部とを備えることを要旨とする。
本発明の第17の特徴は、閉塞処理を行う閉塞無線基地局と接続された無線基地局であって、前記閉塞無線基地局から閉塞処理を行う前に送信された準備信号を受信する受信部と、前記受信部により受信された準備信号に従って送信電力を上昇させる送信電力上昇処理部とを備えることを要旨とする。
本発明の第18の特徴は、前記第1無線基地局が、自無線基地局における既存呼がなくなった場合に、前記第2無線基地局の受信レベルを測定する閉塞処理部(閉塞処理部258)と、前記閉塞処理部で測定した受信レベルが閾値以上になった第2無線基地局に対して送信電力変更停止通知を送信する送信電力変更停止通知送信部(送信電力変更停止通知送信部259)とを備え、前記第2無線基地局が、前記送信電力変更停止通知を受信したときに前記送信電力の上昇を停止させる送信電力変更停止通知受信処理部(送信電力変更停止通知受信処理部268)を備えることを要旨とする。
本発明によれば、通信サービスの品質を劣化させることがない。また、本発明によれば、無線基地局の閉塞処理中に一部のエリアで不通になることを抑止することで通信サービスの品質を向上させる無線通信システム、無線基地局及び閉塞制御方法を提供するものである。
図1は、本発明の実施形態に係る無線通信システムの全体概略構成図である。 図2は、本発明の実施形態に係る無線基地局の構成図である。 図3は、本発明の実施形態に係る無線基地局内の制御部の第1の機能ブロック構成図である。 図4は、他の無線基地局の位置情報の一例を示す図である。 図5は、予閉塞開始通知の一例を示す図である。 図6は、既存呼不存在通知の一例を示す図である。 図7は、本発明の実施形態に係る無線基地局内の制御部の第2の機能ブロック構成図である。 図8は、本発明の実施形態に係る無線通信システムの動作を示すシーケンス図である。 図9は、本発明の実施形態に係る予閉塞処理中の無線通信システムの全体概略構成図である。 図10は、追加実施形態に係る無線基地局内の制御部の第1の機能ブロック構成図である。 図11は、追加実施形態に係る無線基地局内の制御部の第2の機能ブロック構成図である。 図12は、追加実施形態に係る無線通信システムの動作を示すシーケンス図である。 図13は、追加実施形態の第1無線基地局の動作を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
次に、図面を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。具体的には、(1)無線通信システムの構成、(2)無線基地局の動作、(3)作用・効果、(4)その他の実施形態について説明する。以下の実施形態における図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
(1)無線通信システムの構成
まず、本発明の実施形態に係る無線通信システムの構成について、(1.1)無線通信システムの全体概略構成、(1.2)無線基地局の構成の順に説明する。
(1.1)無線通信システムの全体概略構成
図1は、本発明の実施形態に係る無線通信システム10の全体概略構成図である。
図1に示す無線通信システム10は、3GPP(Third Generation Partnership Project)で策定された規格であるLTE(Long Term Evolution)を採用している。図1に示すように、無線通信システム10は、無線基地局1と、当該無線基地局1の周辺に位置する無線基地局2A乃至2Fと、基地局制御装置6とを含む。この無線通信システム10は、無線端末5に対して、無線通信サービスを提供する。
無線基地局1は、所定の送信電力で無線信号を送信しており、通信エリアとしてのセル3を提供する。同様に、無線基地局2A乃至2Fは、それぞれ所定の送信電力で無線信号を送信しており、通信エリアとしてのセル4A乃至4Fを提供する。これらセル4A乃至4Fは、無線基地局2A乃至2Fを中心に放射状に複数のセクタ(不図示)に分割されている。図1において、無線端末5は、無線基地局1が提供するセル3に在圏している。このため、無線端末5は、無線基地局との間で、無線信号の送信及び受信を行うことができる。
基地局制御装置6は、無線基地局1と、無線基地局2A乃至2Fを制御する。基地局制御装置6は、不図示の有線回線によって、無線基地局1と、無線基地局2A乃至2Fを接続している。
(1.2)無線基地局の構成
図2は、無線基地局1の構成図である。図2に示すように、無線基地局1は、制御部102、記憶部103、有線通信部104、無線通信部106及びアンテナ108を含む。なお、無線基地局2A乃至2Fも、無線基地局1と同様の構成である。
制御部102は、例えばCPUによって構成され、無線基地局1が具備する各種機能を制御する。記憶部103は、例えばメモリによって構成され、無線基地局1における制御などに用いられる各種情報を記憶する。
有線通信部104は、基地局制御装置6との間で、データの送信及び受信を行う。無線通信部106は、RF回路、ベースバンド回路等を含み、変調及び復調、符号化及び復号等を行い、アンテナ108を介して、無線端末5との間で、無線信号の送信及び受信を行う。
図3は、無線基地局1内の制御部102の機能ブロック構成図である。図3に示すように、無線基地局1内の制御部102は、距離測定部152、予閉塞開始通知送信処理部154、送信電力低下処理部156及び既存呼不存在通知送信処理部158を含む。
距離測定部152は、無線基地局1と他の無線基地局との間の距離を測定する。
具体的には、記憶部103には、自無線基地局である無線基地局1の経度及び緯度が記憶されている。また、記憶部103には、他の無線基地局の位置情報が記憶されている。図4は、他の無線基地局の位置情報の一例を示す図である。図4に示す他の無線基地局の位置情報は、対応する無線基地局のID(基地局ID)と、対応する無線基地局の位置である経度及び緯度とを含む。
距離測定部152は、記憶部103に記憶されている無線基地局1の経度及び緯度と、他の無線基地局の経度及び緯度とに基づいて、無線基地局1と他の無線基地局との間の距離を測定する。
予閉塞開始通知送信処理部154は、距離測定部152によって測定された無線基地局1と周辺の無線基地局との間の距離に基づいて、無線基地局1との間の距離が所定の閾値以下となる他の無線基地局の基地局IDを特定する。ここでは、予閉塞開始通知送信処理部154は、無線基地局1からの距離が所定の閾値以下である周辺の無線基地局として、無線基地局2A乃至2Fの基地局IDを特定するものとする。
次に、予閉塞開始通知送信処理部154は、予閉塞処理が要求されたとき、無線基地局1が予閉塞を開始することを示す予閉塞開始通知を生成する。具体的には、予閉塞開始通知送信処理部154は、単位時間あたりの送信電力の低下量を示す送信電力低下率と、予閉塞の開始時刻とを設定するとともに、特定した基地局IDに対応する無線基地局2A乃至2Fを宛先として設定した予閉塞開始通知を生成する。ここで、予閉塞の開始時刻は、ネットワーク管理者等から予閉塞が要求されたときの時刻に所定時間を加えた時刻である。
図5は、予閉塞開始通知の一例を示す図である。図5に示す予閉塞開始通知は、当該予閉塞開始通知の送信元の無線基地局の基地局ID(ここでは無線基地局1のID)と、宛先である無線基地局の基地局ID(ここでは無線基地局2A乃至2FのID)と、予閉塞時の送信電力低下率と、予閉塞の開始時刻とを含む。
更に、予閉塞開始通知送信処理部154は、生成した予閉塞開始通知を有線通信部104へ出力する。有線通信部104は、予閉塞開始通知を、基地局制御装置6を介して、無線基地局2A乃至2Fへ送信する。
送信電力低下処理部156は、設定された予閉塞の開始時刻が到来すると、設定された送信電力低下率に応じて、アンテナ108からの送信電力を低下させるとともに、無線端末5からの新規呼を受け付けないようにする。
既存呼不存在通知送信処理部158は、無線基地局1において既存呼が存在するか否かを判定する。例えば、無線端末5と無線基地局1との間で通信継続中の場合、換言すれば、既存呼が存在する場合に、無線基地局1が送信電力低下率に応じて送信電力を低下させると、その後、無線端末5は、無線基地局1と通信することができなくなり、無線基地局2A等にハンドオーバを試みることになる。
既存呼が存在しない場合、既存呼不存在通知送信処理部158は、既存呼不存在通知を生成する。具体的には、既存呼不存在通知送信処理部158は、無線基地局1において送信電力がゼロとなる時刻(電力停止時刻)を設定するとともに、予閉塞開始通知送信処理部154によって特定された基地局IDに対応する無線基地局2A乃至2Fを宛先として設定した既存呼不存在通知を生成する。電力停止時刻は、無線基地局1において既存呼が存在しないことが判定された時刻に所定時間を加えた時刻である。
図6は、既存呼不存在通知の一例を示す図である。図6に示す既存呼不存在通知は、当該既存呼不存在通知の送信元の無線基地局の基地局ID(ここでは無線基地局1のID)と、宛先である無線基地局の基地局ID(ここでは無線基地局2A乃至2FのID)と、電力停止時刻とを含む。
更に、既存呼不存在通知送信処理部158は、生成した既存呼不存在通知を有線通信部104へ出力する。有線通信部104は、既存呼不存在通知を、基地局制御装置6を介して、無線基地局2A乃至2Fへ送信する。
その後、送信電力低下処理部156は、設定された電力停止時刻が到来すると、アンテナ108からの送信電力をゼロにする制御を行う。
図7は、無線基地局2A乃至2F内の制御部102の機能ブロック構成図である。図7に示すように、無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、予閉塞開始通知受信処理部162、方向特定部164、送信電力上昇処理部166及び既存呼不存在通知受信処理部168を含む。
予閉塞開始通知受信処理部162は、基地局制御装置6及び有線通信部104を介して、無線基地局1からの予閉塞開始通知を受信する。
方向特定部164は、予閉塞開始通知の送信元である無線基地局1の方向を特定する。
具体的には、記憶部103には、無線基地局1内の記憶部103と同様、自無線基地局である無線基地局2A乃至2Fの何れかの経度及び緯度が記憶されている。また、記憶部103には、他の無線基地局の位置情報が記憶されている。
方向特定部164は、予閉塞開始通知内の送信元基地局IDを抽出し、記憶部103に記憶されている他の無線基地局の位置情報のうち、抽出した送信元基地局IDを含む位置情報を特定する。更に、方向特定部164は、特定した位置情報内の経度及び緯度、換言すれば、予閉塞開始通知の送信元である無線基地局1の経度及び緯度と、記憶部103に記憶されている自無線基地局の経度及び緯度とに基づいて、無線基地局1の方向を特定する。
送信電力上昇処理部166は、予閉塞開始通知内の送信電力低下率に基づいて、単位時間あたりの送信電力の上昇量(送信電力上昇率)を設定する。具体的には、送信電力上昇処理部166は、単位時間あたりの送信電力の上昇量を、送信電力低下率によって示される、単位時間あたりの送信電力の減少量の絶対値に一致させる。
更に、送信電力上昇処理部166は、予閉塞開始通知内の予閉塞の開始時刻が到来すると、設定した送信電力上昇率に応じて、アンテナ108からの送信電力を上昇させる。この際、送信電力上昇処理部166は、セル4A乃至4Fの何れかを構成するセクタのうち、方向特定部164によって特定された方向のセクタに向かう送信電力のみを上昇させる。
既存呼不存在通知受信処理部168は、基地局制御装置6及び有線通信部104を介して、無線基地局1からの既存呼不存在通知を受信する。
その後、送信電力低下処理部156は、既存呼不存在通知内の電力停止時刻が到来すると、アンテナ108からの送信電力の上昇を停止させ、所定値に維持する制御を行う。ここで、所定値とは、無線基地局2A乃至2Fのセル4A乃至4Fが、無線基地局1を含む大きさとなるような値である。
(2)無線通信システムの動作
次に、無線通信システム10の動作を説明する。図8は、無線通信システム10の動作を示すフローチャートである。
ステップS100において、無線基地局1内の制御部102は、無線基地局1と他の無線基地局との間の距離を測定する。
ステップS101において、予閉塞処理が要求されたとき、無線基地局1内の制御部102は、送信電力低下率と、予閉塞の開始時刻とを含み、無線基地局1との距離が所定の閾値以下となる無線基地局2A乃至2Fを宛先として設定した予閉塞開始通知を生成する。
ステップS102において、無線基地局1内の制御部102は、基地局制御装置6に向けて、予閉塞開始通知を送信する。基地局制御装置6は、無線基地局1からの予閉塞開始通知を受信する。更に、ステップS103において、基地局制御装置6は、無線基地局2A乃至2Fに向けて、予閉塞開始通知を送信する。無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、基地局制御装置6からの予閉塞開始通知を受信する。
ステップS104において、無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、無線基地局1の方向を特定する。
その後、ステップS105において、無線基地局1内の制御部102は、設定した予閉塞の開始時刻が到来すると、設定した送信電力低下率に応じて、アンテナ108からの送信電力を低下させるとともに、無線端末5からの新規呼を受け付けないようにする。
一方、ステップS106において、無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、特定した無線基地局1の方向と一致する方向のセクタを送信電力の上昇対象のセクタとして特定する。また、無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、受信した予閉塞開始通知に含まれる送信電力低下率に応じて、送信電力上昇率を設定する。更に、無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、受信した予閉塞開始通知に含まれる予閉塞の開始時刻が到来すると、設定した送信電力低下率に応じて、アンテナ108からの送信電力を低下させる。
ステップS107において、無線基地局1内の制御部102は、無線基地局1に対する既存呼が存在するか否かを判定する。既存呼が存在する場合には、ステップS105における、無線基地局1での送信電力の低下と、ステップS106における無線基地局2A乃至2Fでの送信電力の上昇とが継続される。
無線端末5と無線基地局1との間で通信継続中の場合、換言すれば、既存呼が存在する場合に、無線基地局1が送信電力低下率に応じて送信電力を低下させると、その後、無線端末5は、無線基地局1と通信することができなくなり、無線基地局2A等にハンドオーバを試みることになる。したがって、無線基地局1における送信電力の低下と、周辺の無線基地局2A乃至2Fにおける送信電力の上昇とが継続されると、やがて、無線基地局1には既存呼は存在しなくなる。
一方、既存呼が存在しない場合には、無線基地局1内の制御部102は、電力停止時刻を含み、無線基地局2A乃至2Fを宛先として設定した既存呼不存在通知を生成する。
ステップS108において、無線基地局1内の制御部102は、基地局制御装置6に向けて、既存呼不存在通知を送信する。基地局制御装置6は、無線基地局1からの既存呼不存在通知を受信する。更に、ステップS109において、基地局制御装置6は、無線基地局2A乃至2Fに向けて、既存呼不存在通知を送信する。無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、基地局制御装置6からの既存呼不存在通知を受信する。
その後、ステップS110において、無線基地局1内の制御部102は、設定した電力停止時刻が到来すると、アンテナ108からの送信電力をゼロにする制御を行う。
一方、ステップS111において、無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、受信した既存呼不存在通知に含まれる電力停止時刻が到来すると、アンテナ108からの送信電力の上昇を停止させ、所定値に維持する制御を行う。
(3)作用・効果
本発明の実施形態に係る無線通信システム10において、予閉塞対象である無線基地局1は、送信電力を低下させる一方、当該無線基地局1の周辺の無線基地局2A乃至2Fは、送信電力を上昇させる。
図9は、予閉塞処理中の無線通信システム10の全体概略構成図である。図9を図1と比較すると、無線基地局1の通信エリアであるセル3が狭くなる一方、無線基地局2A乃至2Fの通信エリアであるセル4A乃至4Fが広くなっており、通信不可能なエリアが生じて、新規呼が受け付けられなくなることが防止される。
また、無線基地局2A乃至2Fの通信エリアであるセル4A乃至4Fが広くなることによって、予閉塞処理前に無線基地局1のセル3内に存在した無線端末5からの新規呼が、無線基地局2A乃至2Fに受け付けられても、その後の通信における品質は維持される。
また、無線基地局1における送信電力の低下率と、無線基地局2A乃至2Fにおける送信電力の上昇率とは、絶対値が等しくなっている。また、無線基地局1における送信電力の低下と、無線基地局2A乃至2Fにおける送信電力の上昇とは、開始タイミングの同期がとられている。更には、無線基地局1の送信電力は、徐々に低下する一方、無線基地局2A乃至2Fの送信電力は、無線基地局1の送信電力の低下の度合いに応じて、徐々に上昇する。
このため、予閉塞処理前に無線基地局1のセル3内に存在し、予閉塞処理中に無線基地局1のセル3の圏外に存在する無線端末5(図1及び図9参照)は、予閉塞処理中に、ハンドオーバによって接続先を無線基地局1から無線基地局2A乃至2Fの何れかに切り替えて通信を継続することができ、既存呼の強制切断が防止され、常に予閉塞処理が行われるようになる。
また、無線基地局1は、自無線基地局に近い無線基地局2A乃至2F、換言すれば、予閉塞処理において無線基地局1のセル3から外れたエリアを、送信電力を上昇させることによって通信エリアとすることが可能な無線基地局2A乃至2Fに対してのみ、予閉塞開始通知を送信して、送信電力の上昇を促すことができる。したがって、不要な予閉塞開始通知の送信、更には、不要な送信電力の上昇によって処理負担が増加することを抑えることができる。
また、無線基地局2乃至2Fは、無線基地局1の方向を特定し、当該方向のセクタに向かう送信電力のみを増加させ、他の方向の送信電力については増加させない。このため、無線基地局2A乃至2Fのセル4A乃至4Fがそれぞれ真円状に拡大することで、隣接する無線基地局のセルと重なる領域が広くなり、干渉が大きくなることが防止される。
また、無線基地局1は、自無線基地局に対する既存呼が存在しない場合には、無線基地局2A乃至2Fに対して既存呼不存在通知を送信する。更に、同じタイミングで、無線基地局1は、送信電力をゼロにし、無線基地局2A乃至2Fは、送信電力の上昇制御を停止して、送信電力を所定値に維持する。したがって、無線基地局2A乃至2Fの送信電力が上昇し続け、その結果、干渉が大きくなってしまうことが防止される。
(4)その他の実施形態
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
上述した実施形態では、無線基地局1は、予閉塞開始通知や既存呼不存在通知を、基地局制御装置6を介して無線基地局2A乃至2Fへ送信したが、基地局制御装置を介さずに、直接に無線基地局2A乃至2Fへ送信してもよい。
上述した実施形態では、予閉塞対象の無線基地局1が送信電力を低下させ、当該無線基地局1の周辺に位置する無線基地局2A乃至2Fが送信電力を上昇させる場合について説明したが、無線基地局2A乃至2Fの何れかが予閉塞対象となって送信電力を低下させ、無線基地局1が送信電力を上昇させる場合にも、同様に本発明を適用することができる。
この場合、無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、図2に示す機能ブロック構成となり、無線基地局1内の制御部102は、図6に示す機能ブロック構成となる。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
(第2実施形態)
次に、図面を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。具体的には、(1)無線通信システムの構成、(2)無線基地局の動作、(3)作用・効果、(4)その他の実施形態について説明する。以下の実施形態における図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
(1)無線通信システムの構成
まず、本発明の実施形態に係る無線通信システムの構成について、(1.1)無線通信システムの全体概略構成、(1.2)無線基地局の構成の順に説明する。
(1.1)無線通信システムの全体概略構成
図1は、本発明の実施形態に係る無線通信システム10の全体概略構成図である。
図1に示すように、無線通信システム10は、無線基地局1と、当該無線基地局1の周辺に位置する無線基地局2A乃至2Fと、基地局制御装置6とを含む。この無線通信システム10は、無線端末5に対して、無線通信サービスを提供する。
無線基地局1は、所定の送信電力で無線信号を送信しており、通信エリアとしてのセル3を提供する。同様に、無線基地局2A乃至2Fは、それぞれ所定の送信電力で無線信号を送信しており、通信エリアとしてのセル4A乃至4Fを提供する。これらセル4A乃至4Fは、無線基地局2A乃至2Fを中心に放射状に複数のセクタ(不図示)に分割されている。図1において、無線端末5は、無線基地局1が提供するセル3に在圏している。このため、無線端末5は、無線基地局との間で、無線信号の送信及び受信を行うことができる。
基地局制御装置6は、無線基地局1と、無線基地局2A乃至2Fを制御する。基地局制御装置6は、不図示の有線回線によって、無線基地局1と、無線基地局2A乃至2Fを接続している。
(1.2)無線基地局の構成
図2は、無線基地局1の構成図である。図2に示すように、無線基地局1は、制御部102、記憶部103、有線通信部104、無線通信部106及びアンテナ108を含む。なお、無線基地局2A乃至2Fも、無線基地局1と同様の構成である。
制御部102は、例えばCPUによって構成され、無線基地局1が具備する各種機能を制御する。記憶部103は、例えばメモリによって構成され、無線基地局1における制御などに用いられる各種情報を記憶する。
有線通信部104は、基地局制御装置6との間で、データの送信及び受信を行う。無線通信部106は、RF回路、ベースバンド回路等を含み、変調及び復調、符号化及び復号等を行い、アンテナ108を介して、無線端末5との間で、無線信号の送信及び受信を行う。
図3は、無線基地局1内の制御部102の機能ブロック構成図である。図3に示すように、無線基地局1内の制御部102は、距離測定部152、予閉塞開始通知送信処理部154、送信電力低下処理部156及び既存呼不存在通知送信処理部158を含む。
距離測定部152は、無線基地局1と他の無線基地局との間の距離を測定する。
具体的には、記憶部103には、自無線基地局である無線基地局1の経度及び緯度が記憶されている。また、記憶部103には、他の無線基地局の位置情報が記憶されている。図4は、他の無線基地局の位置情報の一例を示す図である。図4に示す他の無線基地局の位置情報は、対応する無線基地局のID(基地局ID)と、対応する無線基地局の位置である経度及び緯度とを含む。
距離測定部152は、記憶部103に記憶されている無線基地局1の経度及び緯度と、他の無線基地局の経度及び緯度とに基づいて、無線基地局1と他の無線基地局との間の距離を測定する。
予閉塞開始通知送信処理部154は、距離測定部152によって測定された無線基地局1と周辺の無線基地局との間の距離に基づいて、無線基地局1との間の距離が所定の閾値以下となる他の無線基地局の基地局IDを特定する。ここでは、予閉塞開始通知送信処理部154は、無線基地局1からの距離が所定の閾値以下である周辺の無線基地局として、無線基地局2A乃至2Fの基地局IDを特定するものとする。
次に、予閉塞開始通知送信処理部154は、予閉塞処理が要求されたとき、無線基地局1が予閉塞を開始することを示す予閉塞開始通知(準備信号)を生成する。具体的には、予閉塞開始通知送信処理部154は、単位時間あたりの送信電力の低下量を示す送信電力低下率と、予閉塞の開始時刻とを設定するとともに、特定した基地局IDに対応する無線基地局2A乃至2Fを宛先として設定した予閉塞開始通知を生成する。ここで、予閉塞の開始時刻は、ネットワーク管理者等から予閉塞が要求されたときの時刻に所定時間(余裕分をもった時間)を加えた時刻である。
図5は、予閉塞開始通知の一例を示す図である。図5に示す予閉塞開始通知は、当該予閉塞開始通知の送信元の無線基地局の基地局ID(ここでは無線基地局1のID)と、宛先である無線基地局の基地局ID(ここでは無線基地局2A乃至2FのID)と、予閉塞時の送信電力低下率と、予閉塞の開始時刻とを含む。
更に、予閉塞開始通知送信処理部154は、生成した予閉塞開始通知を有線通信部104へ出力する。有線通信部104は、予閉塞開始通知を、基地局制御装置6を介して、無線基地局2A乃至2Fへ送信する。
送信電力低下処理部156は、設定された予閉塞の開始時刻が到来すると、設定された送信電力低下率に応じて、アンテナ108からの送信電力を低下させるとともに、無線端末5からの新規呼を受け付けないようにする。
既存呼不存在通知送信処理部158は、無線基地局1において既存呼が存在するか否かを判定する。例えば、無線端末5と無線基地局1との間で通信継続中の場合、換言すれば、既存呼が存在する場合に、無線基地局1が送信電力低下率に応じて送信電力を低下させると、その後、無線端末5は、無線基地局1と通信することができなくなり、無線基地局2A等にハンドオーバを試みることになる。
既存呼が存在しない場合、既存呼不存在通知送信処理部158は、既存呼不存在通知を生成する。具体的には、既存呼不存在通知送信処理部158は、無線基地局1において送信電力がゼロとなる時刻(電力停止時刻)を設定するとともに、予閉塞開始通知送信処理部154によって特定された基地局IDに対応する無線基地局2A乃至2Fを宛先として設定した既存呼不存在通知を生成する。電力停止時刻は、無線基地局1において既存呼が存在しないことが判定された時刻に所定時間(余裕分をもった時間)を加えた時刻である。
図6は、既存呼不存在通知の一例を示す図である。図6に示す既存呼不存在通知は、当該既存呼不存在通知の送信元の無線基地局の基地局ID(ここでは無線基地局1のID)と、宛先である無線基地局の基地局ID(ここでは無線基地局2A乃至2FのID)と、電力停止時刻とを含む。
更に、既存呼不存在通知送信処理部158は、生成した既存呼不存在通知を有線通信部104へ出力する。有線通信部104は、既存呼不存在通知を、基地局制御装置6を介して、無線基地局2A乃至2Fへ送信する。
その後、送信電力低下処理部156は、設定された電力停止時刻が到来すると、アンテナ108からの送信電力をゼロにする制御を行う。
図7は、無線基地局2A乃至2F内の制御部102の機能ブロック構成図である。図7に示すように、無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、予閉塞開始通知受信処理部162、方向特定部164、送信電力上昇処理部166及び既存呼不存在通知受信処理部168を含む。
予閉塞開始通知受信処理部162は、基地局制御装置6及び有線通信部104を介して、無線基地局1からの予閉塞開始通知を受信する。
方向特定部164は、予閉塞開始通知の送信元である無線基地局1の方向を特定する。
具体的には、記憶部103には、無線基地局1内の記憶部103と同様、自無線基地局である無線基地局2A乃至2Fの何れかの経度及び緯度が記憶されている。また、記憶部103には、他の無線基地局の位置情報が記憶されている。
方向特定部164は、予閉塞開始通知内の送信元基地局IDを抽出し、記憶部103に記憶されている他の無線基地局の位置情報のうち、抽出した送信元基地局IDを含む位置情報を特定する。更に、方向特定部164は、特定した位置情報内の経度及び緯度、換言すれば、予閉塞開始通知の送信元である無線基地局1の経度及び緯度と、記憶部103に記憶されている自無線基地局の経度及び緯度とに基づいて、無線基地局1の方向を特定する。
送信電力上昇処理部166は、予閉塞開始通知内の送信電力低下率に基づいて、単位時間あたりの送信電力の上昇量(送信電力上昇率)を設定する。具体的には、送信電力上昇処理部166は、単位時間あたりの送信電力の上昇量を、送信電力低下率によって示される、単位時間あたりの送信電力の減少量の絶対値に一致させる。
更に、送信電力上昇処理部166は、予閉塞開始通知内の予閉塞の開始時刻が到来すると、設定した送信電力上昇率に応じて、アンテナ108からの送信電力を上昇させる。この際、送信電力上昇処理部166は、セル4A乃至4Fの何れかを構成するセクタのうち、方向特定部164によって特定された方向のセクタに向かう送信電力のみを上昇させる。
既存呼不存在通知受信処理部168は、基地局制御装置6及び有線通信部104を介して、無線基地局1からの既存呼不存在通知を受信する。
その後、送信電力低下処理部156は、既存呼不存在通知内の電力停止時刻が到来すると、アンテナ108からの送信電力の上昇を停止させ、所定値に維持する制御を行う。ここで、所定値とは、無線基地局2A乃至2Fのセル4A乃至4Fが、無線基地局1を含む大きさとなるような値である。
(2)無線通信システムの動作
次に、無線通信システム10の動作を説明する。図8は、無線通信システム10の動作を示すフローチャートである。
ステップS100において、無線基地局1内の制御部102は、無線基地局1と他の無線基地局との間の距離を測定する。
ステップS101において、予閉塞処理が要求されたとき、無線基地局1内の制御部102は、送信電力低下率と、予閉塞の開始時刻とを含み、無線基地局1との距離が所定の閾値以下となる無線基地局2A乃至2Fを宛先として設定した予閉塞開始通知を生成する。
ステップS102において、無線基地局1内の制御部102は、基地局制御装置6に向けて、予閉塞開始通知を送信する。基地局制御装置6は、無線基地局1からの予閉塞開始通知を受信する。更に、ステップS103において、基地局制御装置6は、無線基地局2A乃至2Fに向けて、予閉塞開始通知を送信する。無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、基地局制御装置6からの予閉塞開始通知を受信する。
ステップS104において、無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、無線基地局1の方向を特定する。
その後、ステップS105において、無線基地局1内の制御部102は、設定した予閉塞の開始時刻が到来すると、設定した送信電力低下率に応じて、アンテナ108からの送信電力を低下させるとともに、無線端末5からの新規呼を受け付けないようにする。送信電力低下率による送信電力の低下については、一定時間毎に一定量低下してもよいし、連続した時間で低下してもよい。
一方、ステップS106において、無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、特定した無線基地局1の方向と一致する方向のセクタを送信電力の上昇対象のセクタとして特定する。また、無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、受信した予閉塞開始通知に含まれる送信電力低下率に応じて、送信電力上昇率を設定する。更に、無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、受信した予閉塞開始通知に含まれる予閉塞の開始時刻が到来すると、設定した送信電力低下率に応じて、アンテナ108からの送信電力を低下させる。
ステップS107において、無線基地局1内の制御部102は、無線基地局1に対する既存呼が存在するか否かを判定する。既存呼が存在する場合には、ステップS105における、無線基地局1での送信電力の低下と、ステップS106における無線基地局2A乃至2Fでの送信電力の上昇とが継続される。なお、ステップS107の動作は周期的に実行される。
無線端末5と無線基地局1との間で通信継続中の場合、換言すれば、既存呼が存在する場合に、無線基地局1が送信電力低下率に応じて送信電力を低下させると、その後、無線端末5は、無線基地局1と通信することができなくなり、無線基地局2A等にハンドオーバを試みることになる。したがって、無線基地局1における送信電力の低下と、周辺の無線基地局2A乃至2Fにおける送信電力の上昇とが継続されると、やがて、無線基地局1には既存呼は存在しなくなる。
一方、既存呼が存在しない場合には、無線基地局1内の制御部102は、電力停止時刻を含み、無線基地局2A乃至2Fを宛先として設定した既存呼不存在通知を生成する。
ステップS108において、無線基地局1内の制御部102は、基地局制御装置6に向けて、既存呼不存在通知を送信する。基地局制御装置6は、無線基地局1からの既存呼不存在通知を受信する。更に、ステップS109において、基地局制御装置6は、無線基地局2A乃至2Fに向けて、既存呼不存在通知を送信する。無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、基地局制御装置6からの既存呼不存在通知を受信する。
その後、ステップS110において、無線基地局1内の制御部102は、設定した電力停止時刻が到来すると、アンテナ108からの送信電力をゼロにする制御を行う。
一方、ステップS111において、無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、受信した既存呼不存在通知に含まれる電力停止時刻が到来すると、アンテナ108からの送信電力の上昇を停止させ、所定値に維持する制御を行う。
(3)作用・効果
本発明の実施形態に係る無線通信システム10において、予閉塞対象である無線基地局1は、送信電力を低下させる一方、当該無線基地局1の周辺の無線基地局2A乃至2Fは、送信電力を上昇させる。
図8は、予閉塞処理中の無線通信システム10の全体概略構成図である。図8を図1と比較すると、無線基地局1の通信エリアであるセル3が狭くなる一方、無線基地局2A乃至2Fの通信エリアであるセル4A乃至4Fが広くなっており、通信不可能なエリアが生じて、新規呼が受け付けられなくなることが防止される。
また、無線基地局2A乃至2Fの通信エリアであるセル4A乃至4Fが広くなることによって、予閉塞処理前に無線基地局1のセル3内に存在した無線端末5からの呼が、無線基地局2A乃至2Fにハンドオーバでき、その既存呼の通信における品質は維持される。
また、無線基地局1における送信電力の低下率と、無線基地局2A乃至2Fにおける送信電力の上昇率とは、絶対値が等しくなっている。また、無線基地局1における送信電力の低下と、無線基地局2A乃至2Fにおける送信電力の上昇とは、開始タイミングの同期がとられている。更には、無線基地局1の送信電力は、徐々に低下する一方、無線基地局2A乃至2Fの送信電力は、無線基地局1の送信電力の低下の度合いに応じて、徐々に上昇する。
このため、予閉塞処理前に無線基地局1のセル3内に存在し、予閉塞処理中に無線基地局1のセル3の圏外に存在する無線端末5(図1及び図8参照)は、予閉塞処理中に、ハンドオーバによって接続先を無線基地局1から無線基地局2A乃至2Fの何れかに切り替えて通信を継続することができ、既存呼の強制切断が防止され、常に予閉塞処理が行われるようになる。
また、無線基地局1は、自無線基地局の所定圏内にある無線基地局2A乃至2Fに予閉塞開始通知を送信してそれらの無線基地局の送信電力を上昇させることによって、自無線基地局のセル3を他の無線基地局のセルでカバーする。このため、自無線基地局の所定圏外の他の無線基地局に影響を及ぼすことがない(すなわち、所定圏外の他の無線基地局に予閉塞開始通知の送信を送信すると、不要に送信電力を上昇させ、さらに処理負担が増加することを抑えることができる)。
また、仮に、無線基地局1の所定圏内にある無線基地局2A乃至2Fのセル4A乃至4Fがそれぞれ真円状に拡大させると、隣接する無線基地局のセルと重なる領域が広くなるため、無線基地局2乃至2Fは、無線基地局1の方向を特定し、当該方向のセクタに向かう送信電力のみを増加させ、他の方向の送信電力については増加させない。このため、無線基地局2A乃至2Fは、隣接する無線基地局のセルと重なる領域が広くなることによる干渉が増大することを防止している。
また、無線基地局1は、無線基地局2A乃至2Fに対して既存呼不存在通知を送信すると共に、送信電力をゼロにし、既存呼不存在通知を受けた無線基地局2A乃至2Fは、送信電力の上昇制御を停止して、送信電力を所定値に維持する。したがって、無線基地局2A乃至2Fの送信電力が上昇し続け、その結果、干渉が大きくなってしまうことが防止される。
(4)その他の実施形態
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
上述した実施形態では、無線基地局1は、予閉塞開始通知や既存呼不存在通知を、基地局制御装置6を介して無線基地局2A乃至2Fへ送信したが、基地局制御装置を介さずに、直接に無線基地局2A乃至2Fへ送信してもよい。
上述した実施形態では、予閉塞対象の無線基地局1が送信電力を低下させ、当該無線基地局1の周辺に位置する無線基地局2A乃至2Fが送信電力を上昇させる場合について説明したが、無線基地局2A乃至2Fの何れかが予閉塞対象となって送信電力を低下させ、無線基地局1が送信電力を上昇させる場合にも、同様に本発明を適用することができる。この場合、無線基地局2A乃至2F内の制御部102は、図2に示す機能ブロック構成となり、無線基地局1内の制御部102は、図6に示す機能ブロック構成となる。
以下、追加の実施形態について説明する。なお、追加の実施形態については、無線基地局1が送信電力を停止する前に、予閉塞処理に伴い無線基地局1でカバーしていた通信エリアが隣接基地局でカバーできているのかを確認する実施形態について説明している。以下に説明する図に示す制御部102について、「(1)無線通信システムの構成」で説明したもの同じものには同じ符号を付している。
図10は、無線基地局1の制御部102のブロック図である。図10に示すように、無線基地局1内の制御部102は、測定部252、予閉塞開始通知送信処理部154、送信電力低下処理部156、閉塞処理部258、及び送信電力変更停止通知送信部259を含む。
図11は、無線基地局2の制御部102のブロック図である。図11に示すように、無線基地局2の制御部102は、予閉塞開始通知受信処理部162、方向特定部164、送信電力上昇処理部166及び送信電力変更停止通知受信処理部268を含む。
図12は、追加の実施形態の無線通信システムの動作を示すフローチャートである。
ステップS200において、無線基地局1内の制御部102(測定部252)は、無線基地局1と他の無線基地局との間の距離を測定すると共に、他の無線基地局の受信レベル(例えば、RSSI)を測定する。予閉塞処理が要求されたとき、無線基地局1内の制御部102(予閉塞開始通知送信処理部154)は、ステップS201において、無線基地局1との距離が所定の閾値以下となる無線基地局2A乃至2Fのうち、他の無線基地局の受信レベル(例えば、RSSI)が一定以上のものを隣接基地局として決定する。
ステップS201において、無線基地局1内の制御部102(予閉塞開始通知送信処理部154)は、送信電力低下率と、予閉塞の開始時刻とを含み、隣接基地局を宛先として設定した予閉塞開始通知(準備信号)を生成する。
ステップS102において、無線基地局1内の制御部102(予閉塞開始通知送信処理部154)は、基地局制御装置6に向けて、予閉塞開始通知を送信する。基地局制御装置6は、無線基地局1からの予閉塞開始通知を受信する。更に、ステップS103において、基地局制御装置6は、隣接基地局に向けて、予閉塞開始通知を送信する。隣接基地局の制御部102(予閉塞開始通知受信処理部162)は、基地局制御装置6からの予閉塞開始通知を受信する。
ステップS104において、隣接基地局の制御部102(方向特定部164)は、無線基地局1の方向を特定する。
その後、ステップS105において、無線基地局1内の制御部102(送信電力低下処理部156)は、設定した予閉塞の開始時刻が到来すると、設定した送信電力低下率に応じて、アンテナ108からの送信電力を低下させるとともに、無線端末5からの新規呼を受け付けないようにする。
一方、ステップS106において、隣接基地局の制御部102(方向特定部164)は、特定した無線基地局1の方向と一致する方向のセクタを送信電力の上昇対象のセクタとして特定する。また、隣接基地局の制御部102(送信電力上昇処理部166)は、受信した予閉塞開始通知に含まれる送信電力低下率に応じて、送信電力上昇率を設定する。更に、隣接基地局の制御部102は、受信した予閉塞開始通知に含まれる予閉塞の開始時刻が到来すると、設定した送信電力低下率に応じて、アンテナ108からの送信電力を低下させる。
ステップS107において、無線基地局1内の制御部102(閉塞処理部258)は、無線基地局1に対する既存呼が存在するか否かを判定する。既存呼が存在する場合には、ステップS105における、無線基地局1での送信電力の低下と、ステップS106における隣接基地局での送信電力の上昇とが継続される。なお、ステップS107の動作は周期的に実行される。
無線端末5と無線基地局1との間で通信継続中の場合、換言すれば、既存呼が存在する場合に、無線基地局1が送信電力低下率に応じて送信電力を低下させると、その後、無線端末5は、無線基地局1と通信することができなくなり、無線基地局2A等にハンドオーバを試みることになる。したがって、無線基地局1における送信電力の低下と、隣接基地局における送信電力の上昇とが継続されると、やがて、無線基地局1には既存呼は存在しなくなる。
一方、既存呼が存在しない場合には、ステップS110において、無線基地局1内の制御部102(閉塞処理部258)は、アンテナ108からの送信電力をゼロにする制御(停波)を行う。
次に、ステップS202において、無線基地局1内の制御部102(閉塞処理部258)は、隣接基地局からの信号強度(RSSI)をモニタし、信号強度が一定閾値以上になったか否か判定する。信号強度が一定閾値以上になった場合には、ステップS203において、無線基地局1内の制御部102(送信電力変更停止通知送信部259)は、該当する隣接基地局に送信電力変更停止通知を送信する。送信電力変更停止通知を受信した基地局制御装置6は、ステップS204において、送信電力変更停止通知を中継して対象の隣接基地局に送信する。
次に、ステップS111において、隣接基地局の制御部102(送信電力変更停止通知受信処理部268)は、送信電力変更停止通知を受信すると、アンテナ108からの送信電力の上昇を停止させ、上昇した分の送信電力を維持する制御を行う。
図13は、追加の実施形態の無線基地局1の動作を示すフローチャートである。無線基地局1と他の無線基地局との間の距離や他の無線基地局の受信レベルは既知である。
予閉塞処理が要求されたとき、無線基地局1内の制御部102(測定部252)は、ステップS201において、無線基地局1との距離が所定の閾値以下となる無線基地局2A乃至2Fのうち、受信レベル(例えば、RSSI)が一定以上のものを隣接基地局として決定する。
ステップS102において、無線基地局1内の制御部102(予閉塞開始通知送信処理部154)は、基地局制御装置6に向けて、送信電力低下率と、予閉塞の開始時刻とを含み、隣接基地局を宛先として設定した予閉塞開始通知を送信する。その後、ステップS105において、無線基地局1内の制御部102(送信電力低下処理部156)は、設定した予閉塞の開始時刻が到来すると、設定した送信電力低下率に応じて、アンテナ108からの送信電力を低下させるとともに、無線端末5からの新規呼を受け付けないようにする。
ステップS107において、無線基地局1内の制御部102(閉塞処理部258)は、無線基地局1に対する既存呼が存在するか否かを判定する。既存呼が存在する場合には、ステップS105における、無線基地局1での送信電力の低下と、隣接基地局での送信電力の上昇とが継続される。一方、既存呼が存在しない場合には、ステップS110において、無線基地局1内の制御部102(閉塞処理部258)は、アンテナ108からの送信電力をゼロにする制御(停波)を行う。
次に、ステップS202において、無線基地局1内の制御部102(閉塞処理部258)は、隣接基地局からの受信レベルが一定閾値以上になったか否か判定する。受信レベルが閾値以上になった場合には、ステップS203において、無線基地局1の制御部102(送信電力変更停止通知送信部259)は、該当する隣接基地局に送信電力変更停止通知を送信する。受信レベルが閾値未満である場合に、再度、ステップS202が繰り返される。
以上説明したように、追加の実施形態では、無線基地局1が送信電力を停止する前に、無線基地局1でカバーしていた通信エリアが隣接基地局でカバーできているのかを確認するため、通信エリアを予閉塞処理に伴い一時的に不通の状態にすることなく安定した通信サービスを無線端末に提供することができる。
なお、日本国特許出願第2009−043192号(2009年2月25日出願)の全内容と、日本国特許出願第2009−144055号(2009年6月17日出願)の全内容とが、参照により、本願明細書に組み込まれている。
本発明の無線通信システム、無線基地局及び閉塞制御方法は、通信サービスの品質の劣化を防止しており、無線通信システム等として有用である。

Claims (18)

  1. 第1無線基地局と、前記第1無線基地局の周辺に位置する第2無線基地局とを含む無線通信システムであって、
    前記第1無線基地局は、
    前記第2無線基地局の情報を記憶する記憶部と、
    予閉塞を開始する際に、前記記憶部に記憶された前記第2無線基地局の情報に基づいて特定される前記第2無線基地局に対し、予閉塞を開始することを示す予閉塞開始通知を送信する予閉塞開始通知送信部と、
    送信電力を低下させる送信電力低下処理部と
    を備え、
    前記第2無線基地局は、
    前記予閉塞開始通知を受信する予閉塞開始通知受信部と、
    前記予閉塞開始通知受信部により前記予閉塞開始通知が受信された場合に、送信電力を上昇させる送信電力上昇処理部と
    を備える無線通信システム。
  2. 前記送信電力低下処理部は、所定時間内に所定量ずつ送信電力を低下させ、
    前記送信電力上昇処理部は、前記所定時間内に前記所定量ずつ送信電力を上昇させる請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記第1無線基地局は、自無線基地局と前記第2無線基地局との距離を測定する距離測定部を備え、
    前記予閉塞開始通知送信部は、前記距離測定部により測定された距離が所定の閾値以下となる前記第2無線基地局に対し、前記予閉塞開始通知を送信する請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  4. 前記第2無線基地局は、前記第1無線基地局の方向を特定する方向特定部を備え、
    前記送信電力上昇処理部は、前記方向特定部により特定された前記第1無線基地局の方向への送信電力を上昇させる請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  5. 前記第1無線基地局は、自無線基地局における既存呼がなくなった場合に、前記第2無線基地局に対し、既存呼がなくなったことを示す既存呼不存在通知を送信する既存呼不存在通知送信部を備え、
    前記第2無線基地局は、前記既存呼不存在通知を受信する既存呼不存在通知受信部を備え、
    前記送信電力上昇処理部は、前記既存呼不存在通知受信部により前記既存呼不存在通知が受信された場合に、前記送信電力の上昇を停止させる請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  6. 前記第1無線基地局及び前記第2無線基地局を接続して制御する基地局制御装置を備え、
    前記予閉塞開始通知送信部は、前記第2無線基地局に対して、前記基地局制御装置を介して前記予閉塞開始通知を送信する請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  7. 無線通信システムを構成する無線基地局であって、
    自無線基地局の周辺に位置する他の無線基地局の情報を記憶する記憶部と、
    予閉塞を開始する際に、前記記憶部に記憶された前記他の無線基地局の情報に基づいて特定される前記他の無線基地局に対し、予閉塞を開始することを示す予閉塞開始通知を送信する予閉塞開始通知送信部と、
    送信電力を低下させる送信電力低下処理部と
    を備える無線基地局。
  8. 無線通信システムを構成する無線基地局であって、
    他の無線基地局からの、前記他の無線基地局において予閉塞が開始されることを示す予閉塞開始通知を受信する予閉塞開始通知受信部と、
    前記予閉塞開始通知受信部により前記予閉塞開始通知が受信された場合に、送信電力を上昇させる送信電力上昇処理部と
    を備える無線基地局。
  9. 第1無線基地局と、前記第1無線基地局の周辺に位置する第2無線基地局とを含む無線通信システムにおける閉塞制御方法であって、
    前記第1無線基地局が、予閉塞を開始する際に、記憶部に記憶された前記第2無線基地局の情報に基づいて特定される前記第2無線基地局に対し、予閉塞を開始することを示す予閉塞開始通知を送信するステップと、
    前記第1無線基地局が、送信電力を低下させるステップと、
    前記第2無線基地局が、前記予閉塞開始通知を受信するステップと、
    前記第2無線基地局が、前記予閉塞開始通知が受信された場合に、送信電力を上昇させるステップと
    を備える閉塞制御方法。
  10. 第1無線基地局と、前記第1無線基地局の周辺に位置する第2無線基地局とを含む無線通信システムであって、
    前記第1無線基地局は、
    前記第2無線基地局の情報を記憶する記憶部と、
    閉塞処理を行う前に前記記憶部に記憶された前記第2無線基地局の情報に基づいて特定される前記第2無線基地局に対し、準備信号を送信する送信部と、
    送信電力を低下させる送信電力低下処理部と
    を備え、
    前記第2無線基地局は、
    前記準備信号を受信する受信部と、
    前記受信部により受信された準備信号に従って送信電力を上昇させる送信電力上昇処理部と
    を備える無線通信システム。
  11. 前記送信電力低下処理部は、送信電力低下率に応じて送信電力を低下させ、
    前記送信電力上昇処理部は、送信電力上昇率に応じて送信電力を上昇させる請求項10に記載の無線通信システム。
  12. 前記第1無線基地局は、自無線基地局と前記第2無線基地局との距離を測定する距離測定部を備え、
    前記送信部は、前記距離測定部により測定された距離が所定の閾値以下となる前記第2無線基地局に対し、前記準備信号を送信する請求項10又は11に記載の無線通信システム。
  13. 前記第2無線基地局は、前記第1無線基地局の方向を特定する方向特定部を備え、
    前記送信電力上昇処理部は、前記方向特定部により特定された前記第1無線基地局の方向への送信電力を上昇させる請求項10又は11に記載の無線通信システム。
  14. 前記第1無線基地局は、自無線基地局における既存呼がなくなった場合に、前記第2無線基地局に対し、既存呼がなくなったことを示す既存呼不存在通知を送信する既存呼不存在通知送信部を備え、
    前記第2無線基地局は、前記既存呼不存在通知を受信する既存呼不存在通知受信部を備え、
    前記送信電力上昇処理部は、前記既存呼不存在通知受信部により前記既存呼不存在通知が受信された場合に、前記送信電力の上昇を停止させる請求項10又は11に記載の無線通信システム。
  15. 前記第1無線基地局及び前記第2無線基地局を接続して制御する基地局制御装置を備え、
    前記送信部は、前記第2無線基地局に対して、前記基地局制御装置を介して前記準備信号を送信する請求項10又は11に記載の無線通信システム。
  16. 閉塞処理を行う無線基地局であって、
    自無線基地局の周辺に位置する他の無線基地局の情報を記憶する記憶部と、
    閉塞処理を行う前に前記記憶部に記憶された前記他の無線基地局の情報に基づいて特定される前記他の無線基地局に対し、準備信号を送信する送信部と、
    送信電力を低下させる送信電力低下処理部と
    を備える無線基地局。
  17. 閉塞処理を行う閉塞無線基地局と接続された無線基地局であって、
    前記閉塞無線基地局から閉塞処理を行う前に送信された準備信号を受信する受信部と、
    前記受信部により受信された準備信号に従って送信電力を上昇させる送信電力上昇処理部と
    を備える無線基地局。
  18. 前記第1無線基地局は、
    自無線基地局における既存呼がなくなった場合に、前記第2無線基地局の受信レベルを測定する閉塞処理部と、
    前記閉塞処理部で測定した受信レベルが閾値以上になった第2無線基地局に対して送信電力変更停止通知を送信する送信電力変更停止通知送信部とを備え、
    前記第2無線基地局は、
    前記送信電力変更停止通知を受信したときに前記送信電力の上昇を停止させる送信電力変更停止通知受信処理部を備える請求項10乃至13の何れかに記載の無線通信システム。
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