JP5328908B2

JP5328908B2 - アクセス技術ドメイン間の近隣関係の自動構成

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Publication number: JP5328908B2
Application number: JP2011516213A
Authority: JP
Inventors: ルーン、ヨハン; サクス、ヨアキム
Original assignee: テレフオンアクチーボラゲットエルエムエリクソン（パブル）
Priority date: 2008-07-02
Filing date: 2009-02-25
Publication date: 2013-10-30
Anticipated expiration: 2029-02-25
Also published as: US8391238B2; US20100003980A1; EP2324666B1; JP2011527136A; NZ589061A; WO2010002317A1; MX2010012932A; EP2324666A1

Description

本開示の技術分野は、異なるアクセス技術のドメインすなわちアクセス技術ドメイン間の近隣セルの情報が維持される近隣関係マップを、自動的に構成することに関する。

特に無線通信についての様々な種類のアクセス技術が、ますます遍在するようになってきている。ＧＳＭ／ＧＰＲＳ／ＥＤＧＥ、ＷＣＤＭＡ／ＨＳＰＡ、ＣＤＡＭ２０００、ＷＬＡＮ、ＷｉＭＡＸ、ＬＴＥ等が例に含まれる。ベンダにより提供される無線端末は、各通信セッションに使用するためのアクセスの選択に自由度および柔軟性を認めるために、これまで以上にアクセスインターフェースを含むことによってこの多数のアクセス技術に適合する。

第３世代パートナーシッププロジェクト（「３ＧＰＰ」と短縮される）では、アクセスネットワーク発見選択機能（Access Network Discovery and Selection Function）（「ＡＮＤＳＦ」と短縮される）が説明されている。３ＧＰＰ内でシステムアーキテクチャエボリューション（「ＳＡＥ」と短縮される）の一部として定義されるＡＮＤＳＦは、ポリシーおよびアクセスネットワーク発見選択情報（「アクセス情報」と短縮される）をユーザ機器（「ＵＥ」と短縮される）に提供する。ＡＮＤＳＦについての基礎は、仕様書“ＸＰ００２５３２５１９：３ＧＰＰＴＳ２３．４０２Ｖ８．２．０（２００８−０６）”で見つけられることが可能である。ＵＥは、非３ＧＰＰアクセスに関する情報についてＡＮＤＳＦに問い合わせることができる。それに応じて、ＡＮＤＳＦは、いつどこで非３ＧＰＰアクセスが利用可能であり得るかを示すアクセス情報を提供する。

図１に示されるとおり、ＡＮＤＳＦ１１０およびＵＥ１２０は、定義されている通信インターフェースＳ１４上で互いに通信する。ＡＮＤＳＦは、アクセスネットワーク発見選択情報を提供する。そして、ＵＥは、この情報を使用して、どのアクセスをスキャンすべきかを判定し、またハンドオーバに関する運用者のポリシーを決定することができる。ＵＥは、例えばそのホームである３ＧＰＰアクセスネットワークのようなその時点のアクセスネットワークに留まることを決定し、または非３ＧＰＰアクセスネットワークへのハンドオーバを実行することを決定することができる。ＡＮＤＳＦは、また、非３ＧＰＰアクセスに接続されているＵＥに、３ＧＰＰアクセスについての情報を提供することができる。

アクセスネットワークの発見および選択を効率的にサポートするために、ＡＮＤＳＦは、他のアクセスの利用可能性についての正確な情報をＵＥに提供すべきであり、また、その情報は、ＵＥの現在位置に適合されるべきである。残念ながら、この情報でＡＮＤＳＦを構成するための簡単な手法はない。局地的な近隣関係情報でＡＮＤＳＦを構成するタスクは、莫大であり費用がかかりそうである。情報は、手動で構成され得る。しかしながら、３ＧＰＰアクセスネットワーク（ＧＳＭ、ＷＣＤＭＡ、Ｅ−ＵＴＲＡＮ、ＬＴＥ、等）の各セルと周辺の非３ＧＰＰセルとの間の関係を手動で構成し維持することは、退屈でかつ煩わしい。さらに、手動のプロセスは本質的に間違いを起こしやすい。ＷＯ２００７／１０３９７５は、端末に記憶されている情報を使用することによるネットワーク選択技術を開示している。端末は、以前に検出された無線ネットワークからの情報、および／またはネットワークの選択に有用であり得る他の情報を記憶し得る。端末は、そのような情報に基づいて無線ネットワークを選択し得る。

本開示の限定されない形態は、アクセス技術ドメイン間の近隣関係のマップを自動的に構成するための方法および装置に関する。ここで使用されるドメインは、３ＧＰＰアクセス技術のセット等のアクセス技術のセットを指す。３ＧＰＰアクセス技術のセットでは、セット内のアクセスの選択および発見のためにＡＮＤＳＦが必要とされない。近隣関係マップは、ドメイン外近隣関係（ドメインセルとその近隣の非ドメインセルとの間の近隣関係）および非ドメイン近隣関係（互いに近隣にある２つの非ドメインセル間の近隣関係）に関する情報を含む。

限定されない実施形態では、ＡＮＤＳＦは、レポーティング無線端末によりレポーティングされる近隣関係データに基づき近隣関係マップを構成する。近隣関係データは、ドメイン外近隣セルに関するデータ（ドメインセルの近隣にある非ドメインセルに関するデータ、および／若しくは非ドメインセルの近隣にあるドメインセルに関するデータ）並びに／または非ドメイン近隣セルに関するデータ（互いに近隣にある非ドメインセルに関するデータ）を含むことができる。

限定されない実施形態では、レポーティング無線端末は、周囲をスキャンする場合に近隣関係データを記録する。代わりにまたはさらに、レポーティング無線端末は、ドメイン外遷移（ドメインセルと非ドメインセルとの間におけるハンドオーバまたは再選択）または非ドメイン遷移（２つの非ドメインセル間におけるハンドオーバまたは再選択）を実行する場合に、近隣関係データを記録する。レポーティング無線端末は、記録される近隣関係データをＡＮＤＳＦにレポーティングする。

限定されない実施形態では、近隣関係データの記録およびレポーティングに関するレポーティング無線端末の振るまいは、ＡＮＤＳＦからの駆動指示を通して動的に構成される。

限定されない実施形態では、ＡＮＤＳＦは、この継続的に発展する近隣関係マップを使用して、受信無線端末に正確なアクセス情報を提供する。したがって、ＡＮＤＳＦは、効率的なアクセス案内を提供する。可能な非ドメインアクセスに関する情報を提供するアクセス情報は、受信無線端末の位置に適合される。

開示される技術の有益な特徴の限定的なリストは、以下のものを含む：
・近隣関係データおよびアクセス情報のバッチレポーティング；
・アクセス技術を含む近隣関係の記録およびレポーティング；
・近隣関係の検出のためにアイドルモードでのセル切替えを利用すること；
・近隣関係データの記録およびレポーティングに関する無線端末の振るまいがＡＮＤＳＦに制御されて構成されること；
・無線端末に伝達されるアクセス情報の中に、各近隣関係に関連付けられる有用性指標、タイムスタンプ、等を含めること；
・例えば冗長なレポーティングを最小化するために、ＡＮＤＳＦへの近隣関係データのレポート内で（相対的に直近で）頻繁に検出される近隣関係を抑制すること；
・ビジタ端末から近隣関係データを受信し、ビジタ端末にアクセス情報を提供するための、ビジタ無線端末の取扱い；
・アクセス情報の中に物理セルＩＤを含め、したがって来るべきハンドオーバを潜在的に単純化すること；
・一定のＡＮＤＳＦのポリシーおよびルールの枠組みの中で、近隣関係データの記録およびレポーティングに関する無線端末の振るまいについてのＡＮＤＳＦによる構成を、統合すること；
・端末のアクセスケイパビリティ、近隣関係マップのアップデートの必要性等に基づき、アクセス情報、並びに近隣関係データの記録およびレポーティングに関する無線端末への指示を、フィルタリングすること。

本発明の上記のおよび他の目的、特徴、および有利な点は、添付の図面に図示されているような好適な実施形態の以下のより詳細な説明から明らかになるであろう。当該図面では、参照文字は様々な図をとおして同一の部分を指す。図面は、必ずしも一定の縮尺ではない。
定義されているインターフェース上でＡＮＤＳＦと通信することをＵＥに可能とする、例示的な３ＧＰＰアクセスネットワークのアーキテクチャの設定を説明する。ドメインの説明のための限定しない例を説明する。運用者ネットワーク、コアネットワーク、アクセスネットワークおよびセルの間における関係階層の限定しない例を説明する。ＡＮＤＳＦと無線端末との間における情報交換の限定しない例を説明する。近隣関係マップを構成しアクセス情報を提供するためにＡＮＤＳＦにより実行される方法の限定しない例を説明する。近隣関係データをレポーティングし非３ＧＰＰアクセスをスキャンするために無線端末により実行される方法の限定しない例を説明する。一定のＡＮＤＳＦのポリシーおよびルールの枠組みの中で、近隣関係データの記録およびレポーティングに関する無線端末の振るまいについてのＡＮＤＳＦによる構成を統合することの、限定しない実現例を説明する。一定のＡＮＤＳＦのポリシーおよびルールの枠組みの中で、近隣関係データの記録およびレポーティングに関する無線端末の振るまいについてのＡＮＤＳＦによる構成を統合することの、限定しない実現例を説明する。一定のＡＮＤＳＦのポリシーおよびルールの枠組みの中で、近隣関係データの記録およびレポーティングに関する無線端末の振るまいについてのＡＮＤＳＦによる構成を統合することの、限定しない実現例を説明する。ＡＮＤＳＦと無線端末との間における情報交換の限定しない例を説明する。無線端末の実施形態の限定しない例を説明する。近隣関係データを記録しＡＮＤＳＦにそれらをレポーティングするために無線端末が実行する方法の限定しない例を説明する。ＡＮＤＳＦの実施形態の限定しない例を説明する。無線端末からの近隣関係データに基づき近隣関係マップを作り上げるためにＡＮＤＳＦが実行する方法の限定しない例を説明する。無線端末に駆動指示を提供するためにＡＮＤＳＦが実行する方法の限定しない例を説明する。無線端末にアクセス情報を提供するためにＡＮＤＳＦが実行する方法の限定しない例を説明する。アクセス情報を受信し使用するために無線端末が実行する方法の限定しない例を説明する。

限定ではなく説明のために、特定のアーキテクチャ、インターフェース、技術等の具体的な詳細が説明される。しかしながら、ここで説明される技術は、これらの具体的な詳細から逸脱する他の実施形態で実施され得るということは、当業者にとって明らかであろう。すなわち、ここで明示的には説明され示されないが、説明される技術の原理を具現化する様々な構成を、当業者は、案出することができるだろう。

場合によっては、不要な詳細で説明を不明りょうにしないように、周知の装置、回路および方法の詳細な説明は省略される。原理、特徴、実施形態および例を列挙するここでの全ての記載は、構造的に等価なものおよび機能的に等価なものの両方を包含することを意図されている。さらに、そのような等価なものには、現在知られている等価なものおよび将来生み出される等価なものの両方が含まれるということが、意図されている。将来生み出される等価なものとは、すなわち構造に関わらず同様の機能を実行する生み出される要素である。

したがって、例えば、ブロック図は本技術の原理を具現化する説明用の電気回路構成の概念図をここで表し得ることが、理解されるであろう。同様に、いずれのフローチャート、状態遷移図、擬似コード等も、コンピュータに読み取り可能な媒体の中に実質的に表され、したがってコンピュータまたはプロセッサが明示的に示されなくてもコンピュータまたはプロセッサにより実行される様々なプロセスを表す、ということが理解されるであろう。

「プロセッサ」または「コントローラ」としてラベルが付されまたは説明される機能ブロックを含む様々な要素の機能は、専用ハードウェアや関連するソフトウェアを実行可能なハードウェアによって提供され得る。プロセッサにより提供される場合、機能は、単一の専用プロセッサ、単一の共有プロセッサ、または一部が共有され若しくは分配され得る複数の個別のプロセッサにより提供され得る。さらに、「プロセッサ」または「コントローラ」という言葉の明示的な使用は、もっぱらソフトウェアを実行可能なハードウェアのみを指すと解釈されるべきではなく、限定することなく、デジタルシグナルプロセッサ（「ＤＳＰ」と短縮される）ハードウェア、ソフトウェアを記憶するための読出し専用メモリ（「ＲＯＭ」と短縮される）、ランダムアクセスメモリ（「ＲＡＭ」と短縮される）、および不揮発性の記憶装置を含み得る。

本文書では、「セル」、「セクタ」、「アクセスポイント」、「基地局」等の言葉は、文脈に応じて置き換え可能なように使用され得る。「セル」は「基地局」と同等ではないことに留意すべきである。セル（またはセクタ）は、無線サービスエリアを指し、また基地局（またはアクセスポイント）は、対応するサービスエリアに無線受信可能範囲を提供する無線通信装機器を指す。

例えば、無線通信機器は、３ＧＰＰのｅＮｏｄｅＢ、ＷｉＦｉ（「ＷＬＡＮ」とも呼ばれる）のアクセスポイント、およびＷｉＭＡＸの基地局を含む。単一の機器は、典型的には多数のアンテナを独立して動作させることにより、多数のセルをサポートしまたは多数のセルにサービスを提供することができる。多数のアンテナは、例えば、セル毎に１つのアンテナ、または各セルについての調整されたアンテナのセット等である。セルは重なり合い得る。それでもなお、各セルは個別に識別可能であると考えられる。例えば、各セルはグローバルセルＩＤを有する。

また、本文書では、３ＧＰＰが、説明目的のための例として主に用いられる。しかしながら、本開示の範囲は、３ＧＰＰアクセス技術のセットに限定されない。その範囲は、多数のアクセス技術ドメインを包含することができる。

上記のとおり、多数のアクセス技術が無線通信のために利用可能である。この多数のアクセス技術に適合するために、マルチアクセス無線端末も利用可能である。これは、各通信セッションに使用するためのアクセスの選択に、より大きな自由度および柔軟性を認める。

この高まる柔軟性の便益を活用するために、進行中の通信セッションについて可能な限り効率的に利用可能なアクセスインターフェースおよびアクセスネットワークを無線端末が使用することを保証するために、アクセスの選択を効率的に制御することが望まれる。効率的な動作のために考慮すべき事項には、その時点で使用されているアプリケーション、アクセスネットワーク技術およびその属性、アクセスネットワーク運用者およびユーザのホーム運用者との関係、運用者ネットワークポリシー、負荷等のネットワークのその時点の状態、無線端末の現在位置、加入制限、時刻、並びにその他多くのものが含まれる。バッテリー資源を節約できるように、全てのアクセスを継続的にスキャンすることを無線端末に要求することなく、利用可能なアクセスの発見において無線端末をサポートすることも望ましい。

マルチアクセス、すなわち様々なアクセス技術にわたったアクセスが、重要な要素として多くの人に認められる。３ＧＰＰでは、マルチアクセスは、アクセス技術の３ＧＰＰドメイン（例えば、ＧＳＭ、ＷＣＤＭＡ、Ｅ−ＵＴＲＡＮ（ＳＡＥ／ＬＴＥ）、ＵＴＲＡＮ、ＧＥＲＡＮ）と非３ＧＰＰドメイン（例えば、ＷｉＭＡＸ、ＷＬＡＮ）との間およびその逆の間で３ＧＰＰＵＥが移動しおよび選択するための、アクセスの選択およびアクセスの発見の制御のサポートを含む。明確にするために、以下の用語も導入される：
・３ＧＰＰ外アクセス選択／発見 − ３ＧＰＰアクセスと非３ＧＰＰアクセスとの間およびその逆の間における３ＧＰＰＵＥについてのアクセスの選択／発見；
・３ＧＰＰ外近隣セル − ３ＧＰＰセルの近隣セル（ネイバ：negihbor）である非３ＧＰＰセルおよび近隣セルが３ＧＰＰセルである非３ＧＰＰセル；；
・３ＧＰＰ外近隣関係 − ３ＧＰＰセルと３ＧＰＰ外近隣セルとの間の近隣関係およびその逆の近隣関係；
・３ＧＰＰ外ハンドオーバ − ３ＧＰＰドメインと非３ＧＰＰドメインとの間における３ＧＰＰＵＥのハンドオーバおよびその逆方向のハンドオーバ；
・３ＧＰＰ外セル再選択 − ３ＧＰＰドメインと非３ＧＰＰドメインとの間における３ＧＰＰＵＥのアイドルモードでの移動およびその逆方向の移動。

マルチアクセスは、２つの非３ＧＰＰアクセス技術ドメイン間、すなわち１つの非３ＧＰＰアクセス（例えば、ＷｉＭＡＸ、ＷＬＡＮ）と別の非３ＧＰＰアクセス（例えば、ＷｉＭＡＸ、ＷＬＡＮ）との間における３ＧＰＰＵＥについての移動および選択のサポートも含む。明確にするために、以下の用語も導入される。
・非３ＧＰＰアクセス選択／発見 − ２つの非３ＧＰＰアクセスネットワーク間における３ＧＰＰＵＥについてのアクセスの選択／発見；
・非３ＧＰＰ近隣セル − 互いに近隣セルである（同一の種類のまたは異なる種類の）異なるアクセスネットワークの２つの非３ＧＰＰセル；
・非３ＧＰＰ近隣関係 − ２つの非３ＧＰＰ近隣セル間の近隣関係；
・非３ＧＰＰハンドオーバ − ２つの非３ＧＰＰアクセスネットワーク間における３ＧＰＰＵＥのハンドオーバ；
・非３ＧＰＰセル再選択 − （同一の種類のまたは異なる種類の）２つの非３ＧＰＰアクセスネットワーク間における３ＧＰＰＵＥのアイドルモードでの移動。

この文脈では、非３ＧＰＰセル再選択は、それぞれのセルの検出の間に「大幅な」時間間隔がない、非３ＧＰＰセル間における３ＧＰＰＵＥのアイドルモードでの移動としても説明され得る。非３ＧＰＰアクセスネットワークは、同一のアクセス技術を用い得る。または、非３ＧＰＰアクセスネットワークは、異なるアクセス技術を用いることができる。

３ＧＰＰでは、３ＧＰＰアクセス技術（例えば、ＧＳＭ、ＷＣＤＭＡ、Ｅ−ＵＴＲＡＮ、ＵＴＲＡＮ、ＧＥＲＡＮ）のセル間のアクセスは、通常ＡＮＤＳＦに関与しない。なぜならば、３ＧＰＰの内在するメカニズムが、相互間におけるアクセスの選択および発見を処理するためのサポートを含むためである。例えば、Ｅ−ＵＴＲＡＮのセルからＵＴＲＡＮのセルへのＵＥのハンドオーバは、３ＧＰＰのメカニズム内で処理される。したがって、ＡＮＤＳＦは、３ＧＰＰ内のアクセスの選択には求められない。ＡＮＤＳＦは、ＷｉＦｉおよびＷｉＭＡＸ等の３ＧＰＰドメイン外にあるアクセスネットワークについての、および３ＧＰＰドメインと非３ＧＰＰアクセスとの間における、アクセスの選択および発見を可能とする。

この文脈では、「３ＧＰＰ外」および「非３ＧＰＰ」という用語は、開示される技術の範囲を３ＧＰＰに限定することを意味しない。むしろ、３ＧＰＰは、アクセス技術のセットのドメイン（または単に「ドメイン」）の例である。ドメイン内、すなわち当該ドメインを構成するアクセス技術のセット内では、ＡＮＤＳＦからの支援なしで、当該セットの内在するメカニズムが、セット内のアクセスネットワーク間におけるアクセスの選択および発見をサポートする。すなわち、ＡＮＤＳＦは、ドメイン内のアクセスの選択および発見には求められない。

したがって、適当な場合には、「ドメイン外」および「非ドメイン」という用語が用いられる。この文脈では、上記のように導入される用語は、以下のように言い換えられ、定義される：
・ドメイン外アクセス選択／発見 − ドメインアクセスと非ドメインアクセスとの間およびその逆の間における無線端末についてのアクセスの選択／発見；
・ドメイン外近隣セル − ドメインセルの近隣セルである非ドメインセルおよび近隣セルがドメインセルである非ドメインセル；
・ドメイン外近隣関係 − ドメインセルとそのドメイン外近隣セルとの間の近隣関係およびその逆の近隣関係；
・ドメイン外ハンドオーバ − ドメインセルからドメインセルへの無線端末のハンドオーバおよびその逆方向のハンドオーバ；
・ドメイン外セル再選択 − ドメインセルから非ドメインセルへの無線端末のアイドルモードでの移動およびその逆方向の移動；
・非ドメインアクセス選択／発見 − 非ドメインアクセス間における無線端末についてのアクセスの選択／発見；
・非ドメイン近隣セル − 別の非ドメインセルの近隣セルである非ドメインセル；
・非ドメイン近隣関係 − ２つの非ドメイン近隣セル間の近隣関係；
・非ドメインハンドオーバ − （同一の種類のまたは異なる種類の）異なるアクセスネットワークの２つの非ドメインセル間における無線端末のハンドオーバ；
・非ドメインセル再選択 − （同一の種類のまたは異なる種類の）異なるアクセスネットワークの２つの非ドメインセル間における無線端末のアイドルモードでの移動。

図２Ａは、ドメインの概念を説明するための限定しない例を提供する。これらのアクセス技術ドメインが図に示されている。すなわち、ドメイン「Ａ」（例えば、３ＧＰＰ）、ドメイン「Ｂ」（例えば、ＷｉＭＡＸ）、およびドメイン「Ｃ」（例えば、ＷＬＡＮ）である。各ドメイン内には、１つ以上のアクセスネットワークがあり、また各アクセスネットワーク内には、無線端末に無線インターフェースサービスを提供する少なくとも１つのセルがある。説明のために、Ａの視点が用いられる。

ドメインＡの視点からすると、セル「ａ１」および「ａ２」は両方ともドメインセルであり、セル「ｂ３」および「ｃ４」は非ドメインセルである。セルｂ３は、セルａ１のドメイン外近隣セルである。同様に、セルｃ４は、セルａ２のドメイン外近隣セルである。最後に、セルｂ３およびｃ４は、非ドメイン近隣セルである。単純化された例では、近隣関係は順序ペアとして表現され得る。当該順序ペアでは、（ａ１，ｂ３）および（ａ２，ｃ４）はドメイン外近隣関係であり、（ｂ３，ｃ４）が非ドメイン近隣関係である。簡潔にするため、ハンドオーバおよび再選択は総称的に「遷移」と呼ばれ、略して「←→」で表現される。したがって、ａ１←→ｂ３およびａ２←→ｃ４はドメイン外遷移の例であり、ｂ３←→ｃ４は非ドメイン遷移の例である。

一般化された文脈におけるＡＮＤＳＦは、ドメイン外アクセスおよび非ドメインアクセスの選択並びに発見を可能とする。ＡＮＤＳＦはドメイン内アクセスの選択および発見に求められない一方、ＡＮＤＳＦはそのような目的で使用されることを必ずしも防止されるわけではないということに、読者は留意すべきである。しかしながら、ドメイン内アクセスの選択および発見についてＡＮＤＳＦよりもより効率的なメカニズムがあり得ることを認めて、本文書では、ドメイン外および非ドメインがドメイン内よりも強調され説明される。

説明される実施形態の詳細の幾分かを理解するための文脈を提供するために、運用者ネットワークの構成内のアクセスネットワークとＡＮＤＳＦとの間の関係が、図２Ｂを参照して説明される。運用者ネットワークは、特定の運用者により運用される通信システム全体として見られることが可能である。図示のとおり、運用者ネットワークは、無線端末（図中の「ＷＴ」）との通信を可能とする１つ以上のアクセスネットワークを含む。各アクセスネットワークは、無線端末と通信するために特定のアクセス技術を使用する。アクセス技術の限定的な例は、３ＧＰＰ（ＧＳＭ／ＧＥＲＡＮ、ＵＴＲＡＮ、Ｅ−ＵＴＲＡＮ、等）、ＷＬＡＮとも呼ばれるＷｉＦｉ、およびＷｉＭＡＸを含む。

各アクセスネットワークは、１つ以上のセルを含む。この図では、セルは、ＷｉＭＡＸのための基地局（「ＢＳ」と短縮される）、ＷｉＦｉのためのアクセスポイント（「ＡＰ」と短縮される）、ＵＴＲＡＮのためのＮｏｄｅＢ、Ｅ−ＵＴＲＡＮのためのｅＮｏｄｅＢ等の無線通信機器と関連付けられている。当該無線通信機器は、無線端末に無線インターフェースを提供する。図示されていないが、各アクセスネットワークは、無線通信機器に加えて、セルをサポートするノード要素（ゲートウェイ、無線ネットワークコントローラ、等）を含み得る。

運用者ネットワークは、論理的な階層の中でアクセスネットワークの上に位置するコアネットワークも含む。コアネットワークは、移動性管理、セッション管理、ユーザ管理、ローミング等の機能を提供する。コアネットワークは、多数のアクセスネットワークをサポートすることができ、特定のアクセスネットワークに固有の機能も含むことができる。図２では、ＡＮＤＳＦはコアネットワーク内に含まれている。

示されるとおり、１つの運用者は複数のアクセスネットワークを運用することができ、各アクセスネットワークはドメインのアクセス技術を使用する。例えば、１つのアクセスネットワークは３ＧＰＰを使用し、別のアクセスネットワークはＷｉＭＡＸを使用する。示されていないが、運用者は、運用の目的または別の理由で、１つのアクセス技術ドメイン内で２つ以上のアクセスネットワークを実装することを選択し得る。例えば、運用者は、３ＧＰＰアクセス技術を用いるＥ−ＵＴＲＡＮおよびＧＥＲＡＮのアクセスネットワークを設置することを選択し得る。

また、無線端末が、定義されたインターフェース上の加入を端末ユーザが有する同じ運用者ネットワーク内で、アクセス情報を受信するためにＡＮＤＳＦと通常通信し、ここで開示される技術の１つ以上の実施形態に従って近隣関係データをレポーティングすることに、「ホーム」の指定が関連する。上記の定義されたインターフェースは、例えば、３ＧＰＰ内のＳ１４インターフェースである。この手法でアクセス可能なＡＮＤＳＦは、その無線端末の視点からのホームＡＮＤＳＦである。

ビジタ（visitor）無線端末（すなわち、そのユーザが別の運用者ネットワークの加入を有する端末）にとって、同じＡＮＤＳＦは、その訪問先ＡＮＤＳＦである。ビジタ無線端末は、そのホームＡＮＤＳＦとのものと同一の種類のインターフェース、例えば３ＧＰＰ内のＳ１４インターフェースを介して、若しくは別の種類のインターフェースを介して、訪問先ＡＮＤＳＦと直接的に通信し得る。または、ビジタ無線端末は、ホームＡＮＤＳＦを介して間接的に訪問先ＡＮＤＳＦと通信し得る。一般的に、ＡＮＤＳＦは、無線端末へアクセス情報を提供可能な任意のエンティティを指す。

アクセス情報を提供するために、近隣関係のマップが構成される。すなわち、近隣関係のマップが、ＡＮＤＳＦ内で作り上げられ、維持される。近隣関係マップを構成し使用するためのＡＮＤＳＦと無線端末との間における相互作用の限定しない例が、図３Ａ、図３Ｂ、および図３Ｃを参照して説明される。図３Ａは、ＡＮＤＳＦと無線端末との間の情報交換の限定しない例を概括的に説明する。図３Ｂは、マップを作り上げ、アクセス情報を提供するためにＡＮＤＳＦにより実行される方法の限定しない例を概括的に説明する。図３Ｃは、近隣関係データをレポーティングし、潜在的な（典型的には非ドメイン）アクセスをスキャンするために無線端末により実行される方法を限定しない例を概括的に説明する。

限定しない実施形態では、ＡＮＤＳＦは、近隣関係マップを自動的に構成する（ステップＳ３１０）。マップは、ドメイン間セルすなわち異なるアクセス技術ドメインで近隣にあるセルの局地的近隣関係、または異なるアクセスネットワークに属する同じアクセス技術ドメインのセル（例えば、別のＷｉＭＡＸネットワーク内のＷｉＭＡＸセルと近隣にあるＷｉＭＡＸセル）間の近隣関係を含む。特に、マップは、ドメイン外近隣関係および非ドメイン近隣関係を含む。３ＧＰＰドメインについて、マップは、３ＧＰＰ外関係および非３ＧＰＰ関係を含む。

近隣関係マップで、ＡＮＤＳＦは、端末の位置に合された正確なアクセス情報を無線端末に提供する（ステップＳ３２０）。正確なアクセス情報を備えて、見込まれるアクセスのために、無線端末は１つ以上のセル（ドメインおよび／または非ドメイン）を効率的にスキャンすることができる（Ｓ３２５）。端末は、無駄なスキャンを最小化できる。それは、セルが利用可能であると最も見込まれる場合にセルをスキャンすることにより不要な電力消費を最小化し、利用可能性が疑わしいアクセスをスキャンすることを避ける。

不十分なアクセス情報を提供された無線端末は、ドメインセル内に位置する場合に、非ドメインアクセスを散発的にスキャンし、または非ドメインセル内に位置する場合、若しくはどのセルにも全く位置しない（例えば、無線サービス範囲外）場合に、ドメインアクセスおよび非ドメインアクセスの両方をスキャンする

図示されるとおり、ドメイン外遷移または非ドメイン遷移、すなわちハンドオーバまたはセル再選択を実行する場合に無線端末が記録しレポーティングする（ステップＳ３１５）近隣関係データに基づき、ＡＮＤＳＦは近隣関係マップを作り上げる（ステップＳ３１０）。別の限定しない実施形態では、周囲をスキャンする場合に無線端末が記録しレポーティングする（Ｓ３１５）近隣関係データ基づき、ＡＮＤＳＦはマップを作り上げる（Ｓ３１０）。近隣関係マップは、近隣のセルの関係に関する情報を含む。近隣関係マップは、ドメイン外近隣関係および非ドメイン近隣関係の情報を含む。

図３Ａ、図３Ｂ、および図３Ｃは、ＡＮＤＳＦおよび無線端末の両方が近隣関係マップを作り上げるのに参加し、両方が他方の参加から利益を受けることを、示す。ＡＮＤＳＦは、マップを作り上げるために無線端末から近隣関係データを受信することで利益を受ける。また、無線端末は、ＡＮＤＳＦから（マップに基づき得られる）正確なアクセス情報を受信することにより利益を受ける。

近隣関係マップの（全てが必要であるわけではないが）望ましい特性として、以下のものが含まれる：
・正確性 − 含まれる近隣関係の情報は、ある程度の信頼性を有するべきである；
・広範囲であること − 広い地理的な範囲、可能な限り多くのアクセス技術、等；
・再構成可能であること − 変化する環境に継続的に適合する（例えば、新たに設置されるアクセスネットワークの近隣関係を素早く収集する）。

これらのおよび他の望ましいマップ特性を維持するために、ＡＮＤＳＦは、最新の近隣関係データを継続的に提供されるべきである。しかしながら、そのような継続的な提供は、そうでなければ運用者にとっての収入を生み出す加入者サービスを提供するために使用することが可能なシステムリソースを消費する可能性がある。さらに、近隣関係データの過度の提供は、関与する無線端末内のバッテリー電力を消費する。したがって、ＡＮＤＳＦへの「質の高い」近隣関係データの配信を最大化し、システムに課されるストレスおよび負荷並びに配信における端末のバッテリー消費を最小化するために、システムの動作を最適化することが望ましい。「質の高い」という言葉は、不要なおよび／または重要でないデータよりむしろ必要なおよび／または重要なデータが配信されるべきであることを、単に示している。重複する近隣関係データは、不要なデータの例である。

そのような最適化を達成する多数の実装がある。開示される技術の１つ以上の限定しない実装により、ＡＮＤＳＦは、プロセスで消費されるリソースに関する近隣関係（すなわち、ドメイン外近隣関係および非ドメイン近隣関係）マップの作成および維持を最適化することを最終目的として、近隣関係の収集、記録およびレポーティングに関する無線端末の振るまいを調整するために、そのような実装／最適化のうちのどれを使用すべきか、およびそれらをどのように使用すべきかについての指示を、無線端末に送信することが可能となる。

１つのそのような実装は、冗長な近隣関係データのレポーティングを最小化する。レポーティングを可能とするために、システムリソースは、無線端末とＡＮＤＳＦとの間における３ＧＰＰのＳ１４接続等の接続を確立するために消費される。リソースは接続を切るためにも消費され得る。冗長なレポーティングを最小化することは、ＡＮＤＳＦが既に有するデータをレポーティングするためのリソースの消費を最小化する。

別の実装は、セルをブラックリストにのせること、すなわち特定のセルに関するデータを記録／レポーティングしないことである。例として、ネットワークの運用者は、別のネットワークとの整備されたローミングの合意を有していないかもしれない。したがって、当該他のネットワークに関するデータは役に立たない。別の例は、例えば運用者ネットワークがある種類のアクセス技術をサポートしていないため、この種類のアクセスネットワーク（すなわち、この種類のアクセス技術）をブラックリストに載せている。ブラックリストによって、リソースは、役に立たないデータを記録／レポーティングするために消費される必要がない。

別の実装は、無線端末がレポーティングすべき最小数の近隣関係を有するまで無線端末が待機することである。端末がレポートを送信できるように無線端末とＡＮＤＳＦとの間の接続を確立するために、シグナリングのオーバーヘッドが通常生じ、このオーバーヘッドは接続毎に大体一定である。オーバーヘッドには、接続を切るためにも同様に通常発生するものもある。最小数の関係が積み重ねられるまで待機することは、少量のデータを転送するための頻繁な接続を回避する。これは、その結果、オーバーヘッドのために消費されるリソースの量を相対的に減らす

別の実装は、無線端末が日和見的なレポーティングを使用することである。特に近隣関係データをレポーティングする目的でＡＮＤＳＦとの接続を確立する代わりに、端末は、他の目的で既に確立されている接続上でＡＮＤＳＦへレポートを送信する。これは、シグナリングオーバーヘッドによるリソース消費を最小化する。オプションとして、まさに上記の最小数が、日和見的なレポーティングについて一時停止され得る。オーバーヘッドコストが生じない（または非常に小さい）ためである。

別の最適化の実装では、ＡＮＤＳＦを含むシステムが余分なキャパシティを有しそうな場合に、夜間、週末等の稼働が少ない時間の間に、無線端末がデータをレポーティングすることができる。これは、システムへの負担および／またはストレスを最小化する。オプションとして、最小数の関係等の制約は、同様にこれらの時間の間一時停止され得る。

別の手法では、無線端末は、近隣関係データのレポーティングに優先順位をつけることができる。１つの例では、新たに設置されたアクセスネットワークまたはアクセス技術に関するデータのレポーティングは、他のものよりも優先され得る。これにより、ＡＮＤＳＦは、変化した環境を比較的素早く反映するために、マップをアップデートすることが可能となる。別の例では、特定の地域の近隣関係が古く（最後のアップデートがずっと以前に発生した）、当該地域の情報の正確性が疑われ得る。無線端末は、マップを素早くアップデートするために、この地域について近隣関係データのレポーティングを優先させることができる。オプションとして、高い優先度のデータのレポーティングについて、制約が一時停止されまたは低くされ得る。

これらは、利用可能な最適化の技術のほんの少しの例である。無線端末は近隣関係データを収集し、記録し、レポーティングする実際のエンティティであるため、上記のおよび他の最適化が実装されるように、無線端末の近隣関係データの記録およびレポーティング（「データ記録／レポーティング」と短縮される）の振るまいを構成することが望ましい。最適化は、必要なおよび／または重要なアップデートがマップに行われることが可能なように、近隣関係マップに基づくべきである。ＡＮＤＳＦは近隣関係マップを構成し維持するため、ＡＮＤＳＦはどのようなアップデートが必要または望ましいかを判定するのに適している。したがって、限定されない実施形態では、必要なデータがタイムリーに利用可能で、それにより必要なまたは望ましいアップデートが行われることが可能であるように、ＡＮＤＳＦは無線端末のデータ記録／判定の振るまいを動的に構成する。

限定されない実施形態では、近隣関係データの記録およびレポーティングの構成は、ＡＮＤＳＦのポリシー／ルールの枠組みに統合される。例えば、「近隣関係の記録およびレポーティングのポリシー」を定義することができる。ＡＮＤＳＦは、近隣関係データの記録およびレポーティングの様々な形態で無線端末を駆動させるために、このポリシーを無線端末に提供することができる。すなわち、ポリシーは、何を、どこで、いつ、および／またはどのように記録しレポーティングすべきかについて無線端末を駆動させることができる。ポリシーは、Ｓ１４インターフェースについての３ＧＰＰに既存のメカニズム等、典型的な配信メカニズムを用いて配信されることが可能である。ポリシーは、付属される条件付きの範囲を有することができる。例えば、ポリシーの提供のいくつかは、時刻、システムの負荷、無線端末の位置、無線端末のマルチアクセスのケイパビリティ等に応じて有効であり得る。

この枠組みは、図４Ａ、図４Ｂ、および図４Ｃを参照して説明される。これらの図は、近隣関係の記録およびレポーティングのポリシーの実装の限定しない例を説明する。この枠組みでは、シーケンス（１）〜（６）が行われ、それにより、必要なおよび／または望ましい近隣関係データが、無線端末によって収集され、またＡＮＤＳＦへレポーティングされる。当該シーケンスのうちいくつかはＡＮＤＳＦにより行われ、いくつかは無線端末により行われる。

シーケンス（１）では、ＡＮＤＳＦは以下を行う（図４Ｂも参照）；
・近隣関係マップの中の近隣関係の利用可能性および正確性を判定する。例えば、ＡＮＤＳＦは、例えば特定地域内の最後のアップデートから予め定められた時間が経過したことをタイムスタンプが示している等、特定地域の近隣関係の情報が古いと判定し得る。または、ＡＮＤＳＦは、マップが特定のアクセスネットワークのデータを欠いていると判定し得る。
・マップ内の近隣関係の完全性および品質を改善する、近隣関係の記録およびレポーティングのルールを決定する。これらのルールは、範囲を限定されることが可能である。例えば、ある地理的な地域、あるアクセスネットワーク、あるアクセス技術、等のみのために、近隣関係が記録されるべきであることを、ルールが特定し得る。別の例では、レポーティングは稼働が少ない時間の間のみに実行されるべきであることを、ルールが特定し得る。
・どの無線端末が近隣関係の記録およびレポーティングに参加するかを決定する。例として、あるアクセス技術のケイパビリティを有し、特定の加入の下にあり、耐久性のある電力供給（車の充電器等）を有する、等の無線端末を選択することができる。

シーケンス（２）では、ＡＮＤＳＦ１１０は、近隣関係の記録およびレポーティングのルールを、選択された無線端末に送信する。

シーケンス（３）では、無線端末は、データを記録するために以下を行う（図４Cも参照）：
・近隣関係が決定されるべきかを判定する。限定されない実施形態では、無線端末は、１つ以上の近隣関係の記録およびレポーティングのルールを有し得る。無線端末は、条件がいずれかのルールに合っているかを判定する。
・例えば、利用可能なセルをスキャンすることにより、または遷移（すなわち、ハンドオーバまたはアイドルモードでの移動）を実行することにより、条件が合ったルールについての近隣関係を決定する。
・オプションで、ＡＮＤＳＦからの記録ルールに従って、またはローカルで記憶されたフィルタリング原理に基づき、いずれかの決定された近隣関係をフィルタリングする。例えば、ブラックリストにのせられたアクセスネットワークのセルに関するデータが、除かれまたは全く記録されないことが可能である。
・残りの近隣関係を記録する。

シーケンス（４）では、無線端末は、データをレポーティングするために以下を行う：
・ローカルで記憶された近隣関係がＡＮＤＳＦへレポーティングされるべきか、および当該近隣関係がいつレポーティングされるべきかを判定する。これは、ＡＮＤＳＦにより提供されたレポーティングルール、またはローカルに記憶されたレポーティング原理に依存し得る。例えば、無線端末がシグナリング手続きを実行するときはいつでも（位置／追跡／ルーティングエリアのアップデート等）、無線端末がＡＮＤＳＦとのシグナリング手続き中であるときはいつでも、タイマが期限切れとなる場合はいつでも、近隣レポートの数が閾値を超える場合、ＡＮＤＳＦからポーリング要求を受信する場合等に、レポートは送信されることが可能である。
・オプションで、ＡＮＤＳＦからのレポーティングルールに従って、またはローカルで記憶されたフィルタリングルールに従って、レポーティング前に近隣関係をフィルタリングする。例えば、ある地理的な位置についての近隣関係のみがレポーティングされ得る。

シーケンス（５）では、無線端末は、ＡＮＤＳＦへ近隣関係データを送信する。

シーケンス（６）では、ＡＮＤＳＦは、近隣関係のレポートを受信し、それに応じて近隣関係マップをアップデートする（図４Ｂを参照）。

限定されない実施形態では、近隣関係の記録およびレポーティングのルールは、ＡＮＤＳＦから無線端末に提供される駆動指示の中に含まれる。無線端末は、当該駆動指示に従って近隣関係データを記録しレポーティングし、ＡＮＤＳＦは、無線端末からのデータに基づき近隣関係マップを構成する。近隣関係マップに基づき、ＡＮＤＳＦは無線端末にアクセス情報を提供する。当該アクセス情報では、発見情報が無線端末の位置に適合されている。

この交換は、図５に図示されている。図５は、より詳細化された図３Ａの例として見られ得る。図５で無線端末からＡＮＤＳＦへ送信されるように図示されている、無線端末の位置に関する情報は、他の手段でもＡＮＤＳＦへ伝達され得る、ということに留意する。例えば、当該情報は、例えばＳＡＥコアネットワーク内の移動性管理エンティティ（ＭＭＥ）ネットワークノード、ホーム加入者サーバ（ＨＳＳ）、ポリシー／課金ルール機能（ＰＣＲＦ）またはアプリケーション機能（ＡＦ）サーバといったネットワークノードから送信される。

図６は、無線端末の限定されない実施形態を説明する。当該無線端末は、とりわけ、処理部６１０、通信部６２０、および記憶部６３０を含む。無線端末は、位置部６４０を含むことができる。処理部６１０は、ユーザに通信サービスを提供するために無線端末の他の部を制御するように構成される。通信部６２０は、複数のアクセスネットワークおよび複数のアクセス技術のセルと通信するように構成される。さらに、通信部６２０は、定義されたインターフェースを通してＡＮＤＳＦと通信するように構成される。記憶部６３０は、無線端末の動作のために必要な情報を記憶するように構成される。位置部６４０は、無線端末の現在位置を決定するように構成される。

図７は、ＡＮＤＳＦへ近隣関係データをレポーティングするステップＳ３１５を実装するために無線端末が実行する方法の限定されない例を説明する。明確にするために、近隣関係データをレポーティングする無線端末は、「レポーティング」端末と呼ばれる。逆に、アクセス情報を受信する無線端末は、「受信」端末と呼ばれる。これは実際に別々のレポーティング端末と受信端末とがあることを示すわけではなく、無線端末は両方であり得る。当該言葉は、説明の文脈を明確にするために使用されるにすぎない。

上記のとおり、レポーティング端末は、ドメイン外遷移または非ドメイン遷移を実行する場合、または周囲をスキャンする場合に、近隣関係データを記録することができる。図７の方法では、ステップＳ７１０で、通信部６２０はＡＮＤＳＦから駆動指示を受信する。ステップＳ７２０では、通信部６２０は、ドメイン外遷移または非ドメイン遷移を実行する。ステップＳ７４０で、処理部６１０は、駆動指示と整合して、当該遷移に関与するセルのデータを記憶部６３０に記録する。限定されない実施形態では、無線状態および選択ルールが無線端末に遷移を実行するようにトリガするため、無線端末は遷移を実行し得る。また、端末は、日和見的に遷移を使用し、近隣関係データを記録し得る。

ステップ７３０で、通信部６２０はセルをスキャンする。ステップ７４０で、処理部６１０は検出されたセルのデータを記憶部６３０に記録する。典型的には、通信部６２０はステップ７３０で非ドメインセルをスキャンする。しかしながら、非ドメインセルをスキャンすることに加えてまたは代えて通信部６２０がドメインセルをスキャンする場合もあり得る。例えば、無線端末は非ドメインアクセスへ接続され得る。この例では、端末は、非ドメイン近隣関係を検出するために他の非ドメインセルをスキャンし、および／または、ドメイン外関係を検出するためにドメインセルをスキャンし得る。スキャンは、無線状態、選択ルールまたは駆動指示に起因してトリガされ得る。ステップ７２０およびステップＳ７３０は、近隣関係データを収集する手法の例である。

ステップ７４０でセルについて記録され得る限定的なデータのリストは、以下のものを含む：
・アクセス技術（３ＧＰＰ、ＷｉＭＡＸ、ＷｉＦｉ、等）；
・グローバルセルＩＤ；
・物理セルＩＤ − 典型的には、検索するのが容易であるが、ネットワーク内でユニークであることが保証されない、低レベル／物理レイヤのＩＤ（例えば、Ｅ−ＵＴＲＡＮのＰＣＩ、ＵＴＲＡＮのスクランブリングコード、ＷｉＭＡＸのプリアンブルコード、等）；
・キャリア周波数
・キャリア帯域幅
・登録エリアＩＤ（例えば、ＬＡＣ、ＬＡＩ、ＲＡＣ、ＲＡＩ、ＴＡＣ、ＴＡＩ、等） − 場合によってこれはグローバルセルＩＤの中に含まれる；
・ネットワークＩＤ（例えば、３ＧＰＰのＰＬＭＮＩＤ）および／または運用者ＩＤ −場合によってこれはグローバルセルＩＤの中に含まれる；
・セル固有の構成データ
・成功／失敗（ハンドオーバまたはアイドルモードでの移動が行われた場合）
・ＧＰＳまたはガリレオを使用して検索される地理的な座標等の位置情報

少なくとも、処理部６１０は、できれば各セルのアクセス技術、グローバルセルＩＤおよびキャリア周波数を記録する。記録されることが可能な他のセルデータには、物理セルＩＤ、キャリア周波数、登録エリアＩＤ、ネットワークＩＤ、運用者ＩＤ、セル固有の構成、ハンドオーバまたはアイドルモードでの移動の成功／失敗、および位置が含まれる。関与するセルまたは検出されるセルに関するデータに加えて、例えばＧＰＳ等の地理的な座標である無線端末の位置が、位置部６４０により決定される場合に、近隣関係データに含まれ得る。

ステップＳ７５０では、通信部６１０は、記憶された近隣関係データをＡＮＤＳＦへレポーティングする。無線端末が近隣関係データをＡＮＤＳＦへ提供することができる多数の手法がある。限定的なそのような手法のリストは、以下のものを含む：
・近隣関係データをレポーティングする目的で特にＡＮＤＳＦと交信する；
・（別の理由でとにかくＡＮＤＳＦと通信する場合に）データを日和見的にレポーティングする；
・ＡＮＤＳＦからのポーリングに応答する；または
・駆動指示の中で提供される別の方法で。

記憶部６３０に記憶され得る駆動指示は、近隣関係データ記録／レポーティングに関するレポーティング端末の振るまいを特定する。データ記録／レポーティングの振るまいを動的に構成するためのケイパビリティが有利である。例えば、新たに設置された、ドメイン外のアクセス技術のアクセスネットワーク「Ａ」があり得る。すなわち、ネットワーク「Ａ」は、非ドメインアクセスネットワークである。近隣関係マップが素早くアップデートされることが可能なように、駆動指示は、ネットワーク「Ａ」のセルについての近隣関係データを記録しレポーティングするようにレポーティング端末に指示し得る。また、駆動指示は、そのようなデータ収集に優先順位をつけることまでもし得る。

別の例として、新たに設置されたネットワーク「Ａ」は、ドメイン内にあるアクセス技術のものであり得る。この例では、ＡＮＤＳＦは、新たに設置されたネットワーク「Ａ」のドメイン外近隣セルを発見するための駆動指示を形成し得る。

さらに別の例として、その時点の運用者は、非ドメインアクセスネットワーク「Ｂ」とのローミングの合意に達し得る。ＡＮＤＳＦは、ネットワーク「Ｂ」のセルについての近隣関係データを記録しレポーティングするようにレポーティング端末を駆動させ得る。逆に、非ドメインアクセスネットワーク「Ｃ」が設置されたが、運用者間にまだ業務関係がないことに、ＡＮＤＳＦが認識し得る。この例では、ＡＮＤＳＦは、ネットワーク「Ｃ」のセルをブラックリストにのせるようにレポーティング端末に指示することができる。

駆動指示はデータ記録／レポーティングに関する無線端末の振るまいを決定する唯一の情報源ではないことに留意する。限定されない実施形態では、１つ以上の無線端末が、既定のデータ記録／レポーティングの原理で構成されることが可能である。既定の原理は、レポーティング端末が最初にサービスを開始される場合、または端末が何かしらの理由のため工場出荷時の仕様にリセットされる場合に、有効であり得る。既定の原理は、駆動指示の最初の受信まで有効であり得る。別の限定されない実施形態では、既定の原理は固定されることが可能である。すなわち、データ記録／レポーティングの振るまいは、再構成することができない。

図７には明示的に図示されていないが、レポーティング端末は、ステップＳ７２０またはステップＳ７３０の直前ではないいかなる時点でもＡＮＤＳＦから駆動指示を受信することができる、ということに留意する。レポーティング端末は、ステップＳ７１０で受信される駆動指示に基づきステップＳ７２０〜Ｓ７５０を実行するが、これらのステップは、図示されるような特定の順序で実行される必要はない。実際には、ステップＳ７１０はいかなる時点でも起こり得る。また、ステップＳ７２０〜Ｓ７５０は同様にいかなる時点でも実行され得る。また、レポーティング端末は、ＡＮＤＳＦへの近隣関係データを継続的に記録しレポーティングするために、これらのステップを繰り返し実行することができる。

駆動指示は、多数の手法で取扱われることができる。例えば、後に受信される駆動指示は、既定の原理を含む前に受信されたいかなる指示にも取って代わることができる。別の例として、駆動指示は、期間が限定され得る。または、駆動指示は、後の指示が受信されるまで無期限に有効であることが可能である。指示が期間限定であり、さらなる指示を受信せずに期間が過ぎる場合、レポーティング端末は、既定の原理を戻し得る。当該既定の原理は、何もしないことを含み得る

図３Ｂに戻って参照すると、レポーティング端末からの近隣関係データに基づき、ＡＮＤＳＦは、ステップＳ３１０で近隣関係マップを作り上げ、ステップＳ３２０でマップに基づき受信端末にアクセス情報を提供する。図８は、限定されないＡＮＤＳＦの実施形態を説明する。ＡＮＤＳＦは、とりわけ処理部８１０、通信部８２０および記憶部８３０を含む。処理部８１０は、ＡＮＤＳＦに関連付けられるサービスを提供するために他の部を制御するように構成される。通信部８２０は、Ｓ１４インターフェース等の定義されたインターフェース上で、無線端末を含むＡＮＤＳＦ以外のノードと通信するように構成される。記憶部８３０は、ＡＮＤＳＦが機能するために必要な情報を記憶するように構成される。

図９は、近隣関係マップをアップデートするステップＳ３１０を実装するためにＡＮＤＳＦが実行する限定されないプロセスの例を説明する。ステップＳ９１０で、通信部８２０はレポーティング端末に駆動指示を提供する。ステップＳ９２０で、通信部８２０はレポーティング端末から近隣関係データを受信する。ステップＳ９３０で、処理部８１０は受信されたデータに基づき近隣関係マップをアップデートする。マップは記憶部８３０に記憶され得る。

図示されていないが、ＡＮＤＳＦは、ステップＳ９２０の直前ではないいかなる時点でもレポーティング端末に駆動指示を提供することができる。実際には、ステップＳ９１０は、ステップＳ９２０およびＳ９３０と関係なく起こり得る。また、これらのステップは継続的に実行されることが可能である。

上記のとおり、駆動指示の多数の有利な使用法の１つは、システム全体を効率的に動作させることを可能とすることである。ある観点での効率的な動作は、システムリソースを過度に消費することなく、システムのケイパビリティを酷使することなく、および端末のバッテリーを消耗させることなく、ＡＮＤＳＦに質の高い近隣関係データを提供することに関係している。この観点では、以下の事項を避けるために、レポーティング端末のデータ記録／レポーティングの振るまいを適切に制御することが望ましい：
・レポーティング端末とＡＮＤＳＦとの間における、３ＧＰＰのＳ１４インターフェース等の通信インターフェース上での過度なシグナリング。シグナリングが、無線インターフェースリソースを含む通信リソースを消費するためである。
・ＡＮＤＳＦでの過度な処理負荷
・近隣関係のレポーティングのための、アイドルのレポーティング端末の過度な有効化。有効化は、典型的に、レポーティング端末がＡＮＤＳＦへレポートを送信することを可能とするため、シグナリング接続の設定（例えば、アイドルモードから接続モードへの移動）を要求する。このシグナリングの設定はリソースを消費する。
・頻繁なおよび／または冗長なレポーティングに起因する不要な無線端末のバッテリー消費

ＡＮＤＳＦは、必要に応じておよび上記のおよび他の潜在的な危険を避けるために、各レポーティング端末についての駆動指示を調整し、またはレポーティング端末のグループへ同一の指示を送信することができる。図１０は、レポーティング端末に駆動指示を提供するステップＳ９１０を実装するためにＡＮＤＳＦが実行する方法の限定されない例を説明する。

図示されているとおり、ステップＳ１０１０では、ＡＮＤＳＦの処理部８１０は、もしあればどの近隣関係データがマップをアップデートするために必要でありまたは望ましいかを判定するために、近隣関係マップを分析する。すなわち、マップの正確性が測定される。ステップＳ１０２０では、ＡＮＤＳＦは、利用可能な無線端末のうちのいずれが必要なまたは望ましいデータの収集に参加するかを選択する。すなわち、ＡＮＤＳＦはレポーティング端末を選択する。ステップＳ１０３０では、処理部８１０は、選択されたレポーティング端末についての駆動指示を形成する。そして、ステップＳ１０４０では、通信部８２０は、レポーティング端末に指示を送信する。

ステップＳ１０１０で判定された必要性または要求に応じて、ステップＳ１０２０でのレポーティング端末の選択、およびステップＳ１０３０で形成されステップＳ１０４０で送信される駆動指示の内容は、影響を受ける。以下のようないくつかの例が提供される：
・ＡＮＤＳＦは、古いまたは不十分な特定地域の近隣関係データをマップが有することを判定し得る。例えば、いつ近隣関係データが最後にレポートされたかを示すために使用されるタイムスタンプは、予め定められた期間以上にわたってアップデートが発生しなかったことを示し得る。この例では、ＡＮＤＳＦは、その特定地域の近隣関係データを記録しおよびレポーティングするための、レポーティング端末についての駆動指示を形成し得る。駆動指示は、これらのデータのレポーティングに優先順位をつけるようにレポーティング端末に指示することもできる。選択されたレポーティング端末は、利用可能な端末の全てまたは一部であり得る。
・ＡＮＤＳＦは、非ドメインアクセスネットワークについてのデータをマップが欠いていることを判定し得る。例えば、ネットワークが新たに設置され、またはネットワークとの業務上の取り決めが整備される。ＡＮＤＳＦは、ネットワークのアクセス技術と適合するアクセスケイパビリティを有する無線端末を選択し、これらのレポーティング端末についての駆動指示を形成することができる。ＡＮＤＳＦは、駆動指示にて、他のものよりもこれらのデータのレポーティングを優先するようにレポーティング端末に指示することができる。
・ＡＮＤＳＦは、ドメイン外近隣関係についてのデータをマップが欠いていることを判定し得る。例えば、ドメイン内の新たなアクセスネットワークが設置される場合に、近隣関係マップは、この新たなアクセスネットワークに関するドメイン外近隣関係を欠いている。ＡＮＤＳＦは、駆動指示にて、他のものよりもこれらのドメイン外近隣関係のデータを優先するようにレポーティング端末に指示することができる。
・ＡＮＤＳＦは、（ローミング合意を欠いていることに起因して）あるネットワークへのアクセスが許可されていないため、これらのアクセスネットワークを無視するための、またはあるアクセス技術を（例えば、それらがサポートされるまで）無視するための、ブラックリスト指示を提供し得る。一部または全ての無線端末が選択され得る。
・ＡＮＤＳＦは、あるＰＬＭＮに登録された場合に、近隣関係データを記録しレポーティングするように、レポーティング端末に指示し得る（ステップＳ１０３０）。これは、特に他のネットワークにローミングしている無線端末についての近隣関係データを得るのに有用である。これにより、ネットワークは、ホームネットワークからのアクセス情報を受信端末に提供することが可能となる。これは、訪問先のネットワークがＡＮＤＳＦの機能性をサポートしていない場合に有用である。
・ＡＮＤＳＦは、最短レポーティング間隔でレポーティング端末を構成し得る。これにより、ＡＮＤＳＦはシグナリングおよび処理の負荷を制御することが可能となる。レポーティング端末は、この間隔が経過する前にレポートすべき関連データを有する場合に、レポートすべき次のバッチ処理まで当該データを保持する。レポーティング間隔は、レポーティング間に経過すべき最短の期間を特定する。オプションで、レポーティングのために特別にＡＮＤＳＦと交信することを要求するレポートのみにレポーティング間隔が適用され、日和見的なレポーティングにはレポーティング間隔が適用されないことを、指示は特定することができる。代わりに、いくつかのレポーティング端末について、最短レポート間隔は、レポーティングの頻度を予め定められたレベル以下に限定するために、静的に固定されることが可能である。
・ＡＮＤＳＦは、いずれのレポートにも含まれるべき検出される近隣関係の最少数で、レポーティング端末を構成し得る。これにより、レポートを提供するために確立される接続に関連付けられるシグナリングオーバーヘッドの制御も可能となる。これは、レポート抑制の最大時間と結合されることが可能である。その後、レポーティング端末は、上記最小数よりも少ない近隣関係を検出した場合であっても、レポートし得る。オプションで、検出される近隣関係の最小数は、レポーティングのために特別にＡＮＤＳＦと交信することを要求するレポートのみに適用され得るが、日和見的なレポーティングには適用されない。
・ＡＮＤＳＦは、例えば、夜間または他の稼働が少ない時間等の特定の期間の間のみにレポーティングするように、レポーティング端末に指示し得る。また、稼働の少ない時間の間に、最短レポーティング間隔および検出される近隣関係の最小数等のルールの適用が一時停止され得る。
・ＡＮＤＳＦは、最も頻繁に検出された（相対的に直近に検出された）近隣関係を記憶し、これらの近隣関係のレポートを抑制するように、レポーティング端末に指示し得る。これは無線端末からの冗長なレポーティングを最小化する。リーキーバケット（leaky bucket）アルゴリズムは、抑制されるべき近隣関係のこのリストを維持するために使用されることが可能である。
・ＡＮＤＳＦは、利用可能な無線端末のサブセットをレポーティング端末として選択し得る。ＡＮＤＳＦは、近隣関係データを記録しレポーティングするように、当該レポーティング端末を構成し、当該レポーティング端末に指示する。ＡＮＤＳＦは、予め定められたアルゴリズムまたはロジックに従ってサブセットを選択し得る。例として、加入者は、より低い加入料または他の利益と引換えに無線端末がレポーティングのために使用されることを許可し得る。選択は同様に無作為であり得る。できれば、ある時点でほとんどまたは全ての無線端末がレポーティング端末として使用されるように、選択されるサブセットは定期的に変えられる。これは端末間に負荷を分散させる。また、ほとんどの無線端末が至る所に移動するわけではないため、ほとんどのまたは全ての無線端末が使用されるようにサブセットを変更することは、範囲を最小化する。
・ＡＮＤＳＦは、レポーティング端末に「レポーティング確率値」を提供し得る。レポーティング確率値は、端末がデータ記録／レポーティングに参加する確率を制御する（例えば、検出された近隣関係を記録しレポーティングするか否かの、端末内での（擬似）ランダムな選択を管理する）。ＡＮＤＳＦは、いくつかのレポーティング確率値を端末に提供し、または異なる値を異なる端末に割り当てることができる。ＡＮＤＳＦは、これらの確率値を制御するため、シグナリング／測定の負荷を制御することができる。固定された確率値も、負荷を限定するために実装されることが可能である。
・ＡＮＤＳＦは、アクセス技術または測位ケイパビリティ等の各レポーティング端末のケイパビリティに、駆動指示を適合させ得る（ステップＳ１０３０）。例えば、新たなアクセスネットワークが設置されている場合、ＡＮＤＳＦは、特に、新たなアクセスネットワークのアクセス技術をサポートするレポーティング端末に、近隣関係をレポートするように指示し得る（または当該レポーティング端末により高い確率値を与え得る）。別の例では、ＡＮＤＳＦはＧＰＳ受信機を有する無線端末を選択し得る（またはより高い確率値を与え得る）。さらに別の例では、（例えば、車中で）一定の電力供給を有するレポーティング端末が、選択され得る（またはより高い確率値を与えられ得る）。

上記のとおり、駆動指示はデータ記録／レポーティングに関するレポーティング端末の振るまいを制御し、それにより必要なまたは望ましい関係データが提供される。次に、当該関係データが使用され、近隣関係マップを正確で広範囲に維持するために近隣関係マップがアップデートされることが可能である。これにより、ＡＮＤＳＦは、受信端末に正確なアクセス情報を提供することが可能となる（図３ＢのステップＳ３２０を参照）。

図１１は、ＡＮＤＳＦがステップＳ３２０を実装するために実行する方法の限定されない例を説明する。ステップＳ１１１０では、処理部８１０は受信端末に関する位置情報を判定し、または通信部８２０は当該位置情報を受信する。この関連する位置情報は、端末の実際の位置を示すことができ、またはセルがその時点で提供している端末への無線アクセスに関連することが可能である。情報は、ＧＰＳ座標等の、受信端末またはセルの地理的な座標を含むことができる。セルを参照する場合、情報は、セルの登録ＩＤ（ＬＡＣ、ＬＡＩ、ＲＡＣ、ＲＡＩ、ＴＡＣ、ＴＡＩ、等）および／またはそのグローバルセルＩＤを含むことができる。ＡＮＤＳＦは、当該ＩＤをセルの地理的な位置へ変換することができる。位置情報は、受信端末によりレポートされることが可能である。または、通信部６２０は、システムのコンサルティング管理部分から情報を検索することができる。

ステップＳ１１２０で、処理部８１０は、位置情報に基づき近隣関係マップからアクセス情報を形成する。すなわち、アクセス情報は、典型的には、例えばドメインアクセスネットワーク内に端末が位置する場合に、受信端末の位置の近くのドメイン外近隣セルまたは非ドメイン近隣セルのリストを含む。または、アクセス情報は、受信端末の位置をカバーするエリアについての全部または部分的な近隣関係マップを含む。非ドメインセルに加えて、ＡＮＤＳＦは、例えば端末が非ドメインアクセスネットワーク内に位置する場合に、アクセス情報の中にドメインセルも含み得る。限定されない実施形態では、処理部８１０は、例えば地理的な位置の変化、無線アクセスを提供するセルの変化等を通して、受信端末の動きをモニタリングする。受信端末が前回のアクセス情報によりカバーされるエリアの境界に達したまたはすぐに達することを処理部８１０が検出する場合、処理部８１０は新たなアクセス情報を形成する。

オプションで、処理部８１０は、ステップ１１３０でアクセス情報をフィルタリングすることができる。適用することができるフィルタリング基準の限定的なリストは、以下のものを含む：
・受信端末によりサポートされていないアクセス技術を有するセルを除外する。すなわち、アクセス情報のフィルタリングは、無線端末のマルチアクセスケイパビリティに基づくことができる。
・例えばポリシーに関する理由または加入に起因して、受信端末がアクセスの権限を与えられていないセルを除外する。
・予め定められた閾値レベルよりも低い「有用性指標」を有するセルを除外する。限定されない実施形態で、有用性指標は、セルに関与する近隣関係がレポーティングされた頻度、（ハンドオーバ、アイドルモードでの移動、またはスキャンに基づく測定を通しての）関係検出のやり方およびそのような検出イベントの各々が起こった回数、ハンドオーバ若しくはアイドルモードでの移動の成功または失敗、等のいずれかの組合せを表す。ハンドオーバ若しくは移動の成功または失敗が考えられる場合、「有用性指標」はハンドオーバまたはアイドルモードでの移動の成功確率も表し得る。この特徴をサポートするために、無線端末は、ＡＮＤＳＦからの指示に従って、利用される近隣関係のレポーティングと別々にまたは組合せて、ハンドオーバの成功および失敗をレポーティングし得る。無線端末は、例えばレポーティングされる近隣関係の検出をトリガした遷移の種類またはスキャンのような、動作の種類等の追加情報も供給し得る。
・近隣関係が予め定められた世代閾値よりも古いセルを除外する。限定されない実施形態では、ＡＮＤＳＦは、いつ近隣関係がレポーティングされたかについてのタイムスタンプで、各近隣関係に標識を付け得る。これにより、ＡＮＤＳＦは、情報がどのくらい古いかを判定することが可能となる。ＡＮＤＳＦは、古い近隣関係をアップデートするようにレポーティング端末を駆動するためにもタイムスタンプを使用することができる、ということを思い出されたい。
・関連する端末の位置情報で示される位置からの距離が予め定められた閾値距離よりも大きいセルを除外する。
全てのフィルタリングが適用される必要はない。フィルタリングのいずれかの組合せが適用されることが可能である。当該組合せは、何もなしであることを含む。また、特にリストされたもの以外のフィルタリングが適用されることも可能である。

ステップＳ１１４０では、通信部８２０は、例えば定義された通信インターフェース上で、受信端末にアクセス情報を提供する。通信部８２０は、以下のように受信端末にアクセス情報を転送し得る：
・受信端末からの要求に応じて
・受信端末の位置が、アクセス情報の転送が適当であることを示す場合に（例えば、受信端末の位置が、前回のアクセス情報がカバー予定であるエリア以外である場合に）、または
・定期的に

限定されない実施形態では、ＡＮＤＳＦは、ビジタ無線端末からも近隣関係データを受信し、および／またはビジタ無線端末へもアクセス情報を提供するように、拡張されることが可能である。例えば、図９に戻って参照すると、ステップＳ９２０またはステップＳ９１０とＳ９２０の両方は、ビジタ無線端末に記録／レポーティングの駆動指示を提供し、ビジタ無線端末からドメイン外近隣関係または非ドメイン近隣関係のデータを受信するように、拡張されることが可能である。当該ドメイン外近隣関係または非ドメイン近隣関係のデータには、（例えば、ローミング合意がないことに起因して）非ビジタ無線端末がアクセスの権限を与えられておらず、結果として通常レポーティングされることもない、ドメイン外近隣セルまたは非ドメイン近隣セルが含まれる。逆に、ステップＳ１１１０、Ｓ１１２０、Ｓ１１３０およびＳ１１４０は、ビジタ無線端末にアクセス情報を提供するように拡張されることが可能である。当該アクセス情報には、非ビジタ無線端末がアクセスの権限を与えられておらず、したがって結果的にアクセス情報に含まれない、近隣のセルに関する情報が含まれる。

図２は、受信端末がステップＳ３２５を実装するために実行する方法の限定されない例を説明している。ステップＳ１２１０では、通信部６２０は、受信端末の現在位置に関する位置情報をＡＮＤＳＦに提供する。位置情報は、端末の実際の位置であることが可能であり、またはその時点で無線アクセスを提供しているセルに関することも可能である。ある実施形態では、通信部６２０は、アクセス情報をＡＮＤＳＦに要求し、要求の中に位置情報を含める。代わりに、要求そのものが、位置情報がＡＮＤＳＦに提供されるプロセスを開始する。例えば、ＡＮＤＳＦが情報を検索する。

ステップS１２２０では、通信部６２０は、ＡＮＤＳＦからアクセス情報を受信する。アクセス情報はステップＳ１２１０での位置情報の提供なしに受信されることが可能であることに、留意する。上記のとおり、ＡＮＤＳＦは、例えば、定期的に、または受信端末の現在位置が前回のアクセス情報がカバー予定であったエリア以外であるため新たなアクセス情報が必要であると判定する場合に、アクセス情報を提供し得る。ＡＮＤＳＦは無線端末の位置についての情報をネットワークノードからも受信／検索し得ることに留意する。ネットワークノードは、例えば、ＳＡＥコアネットワーク内の移動性管理エンティティ（ＭＭＥ）、ホーム加入者サーバ（ＨＳＳ）、ポリシー／課金ルール機能（ＰＣＲＦ）またはアプリケーション機能（ＡＦ）サーバである。

オプションで、ステップＳ１２３０では、処理部６１０はアクセス情報をフィルタリングすることができる。ステップＳ１１３０について上記でリスト化されたＡＮＤＳＦにより使用される１つ以上のフィルタリングの基準が、処理部６１０にも使用されることが可能である。例えば、ＡＮＤＳＦは、有用性指標に従ってアクセス情報をフィルタリングしかかったかもしれないし、あるいは非常に低いフィルタリング閾値を使用したかもしれない。処理部６１０は、より厳しい自らの閾値をフィルタリングに適用することができる。また、無線端末は、ＡＮＤＳＦが含まないフィルタリングの基準を含み得る。

ステップＳ１２４０で、通信部６２０は、アクセス情報の中の１つ以上の非ドメインセルへのアクセスをスキャンする。アクセス情報がドメインセルを含む場合、例えば無線端末がその時点で非ドメインアクセスネットワーク内に位置する場合に、無線端末はドメインセルもスキャンし得る。限定されない実施形態では、通信部６２０は、アクセス情報の中で提供されるアクセスのみを、またはフィルタリングが行われる場合にフィルタリング後に残っているアクセスのみを、スキャンする。

しかし、ある状況では、通信部６２０は、アクセス情報外のアクセスをさらにスキャンし得る。ある例では、発見情報が不十分であると処理部６１０が判定するため、通信部６２０は他のアクセスをスキャンする。例えば、ＡＮＤＳＦが最初にマップを投入し、マップがデータを欠いている地域内に受信端末がある場合に、このようなことが起こり得る。

別の例では、処理部６１０は、ハンドオーバが実行されなければならないと判定するが、アクセス情報は、十分であったとしても、有用なセルはなくまたはセルは到達可能ではないと示す。限定されない実施形態では、アクセス情報は、予め定められた数よりも大きい可能なアクセスの数を含む場合に、十分であるとみなされる。

開示された技術には多数の有利な点がある。これらの有利な点の限定的なリストは、以下のものを含む：
・潜在的に莫大で費用がかかる構成タスクを除外する広範で局地的な関係マップの自動構成。
・無線端末は正確なアクセス情報を提供される。
・データの記録／レポーティングに関する振るまいの合理的な駆動は、シグナリングオーバーヘッド、処理電力および無線端末のバッテリー消費に関するコストを軽減する。
・ＡＮＤＳＦは、例えば近隣関係マップ内中のデータの包括性または鮮度に基づいて、ＡＮＤＳＦの必要性に適合するようにデータの記録／レポーティングの振るまいを修正することが可能となる。
・ＡＮＤＳＦは、特定のアクセス技術に対するデータの記録／レポーティングの振るまいを駆動させることが可能となる。これは、例えば新たなアクセスネットワークの設置中／設置後に、有用である。
・例えば端末の位置、端末のアクセス技術のケイパビリティ、端末のローミング状態、等に基づいて、アクセス情報および駆動指示を特定の無線端末に合わせることが可能となる。
・マルチ無線端末およびシングル無線端末に有益である。
・ＦＡＦ（Forward Attach Function）と有益に組合せられることが可能である。ＦＡＦは、ＷｉＭＡＸから３ＧＰＰへのハンドオーバおよび３ＧＰＰからＷｉＭＡＸへのハンドオーバの最適化のために提案されたものである。

上記の説明は多数の特性を含んでいるが、これらは、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではなく、現在における本発明の好適な実施形態の一部の説明を単に提供するものとして解釈されるべきである。したがって、本発明の範囲は当業者にとって明らかとなり得る他の実施形態を完全に包含すること、およびそれ故に本発明の範囲は限定されるべきではないことが、理解されるであろう。当業者に知られている、上記の好適な実施形態の要素と構造的にまたは機能的に等価なものは、参照によりここに明確に組み込まれ、これにより包含されることを意図されている。さらに、装置または方法は、ここに包含されるために、ここに説明されまたは本技術により解決されようとする各々の問題を解決する必要はない。さらに、本開示の中のいかなる要素、コンポーネント、または方法の動作も、公衆にささげられることを意図されていない。

Claims

３ＧＰＰアクセス技術のセットを含むドメイン内でアクセスネットワーク発見選択機能（ＡＮＤＳＦ）装置を動作させる方法であって：
前記方法は、１つ以上のレポーティング端末からの近隣関係データに基づいて近隣関係マップを自動的に構成するステップ（Ｓ３１０）を含み、
前記近隣関係データは、
各々が別の非ドメインセルの近隣セルである１つ以上の非ドメインセル、および／または
各々がドメインセルの近隣セルである１つ以上の非ドメインセル、および／または
各々が非ドメインセルの近隣セルである１つ以上のドメインセル、
に関するデータを含み、
前記近隣関係マップの中で維持される情報は、
各々がドメインセルとそのドメイン外近隣セルとの間の近隣関係およびその逆の近隣関係であるドメイン外近隣関係、および／または
各々が２つの非ドメイン近隣セルの間の近隣関係である非ドメイン近隣関係
を含み、
前記方法は、
前記近隣関係マップを自動的に構成する前記ステップ（Ｓ３１０）が：
前記レポーティング端末に駆動指示を提供するステップ（Ｓ９１０）と；
前記レポーティング端末からの前記近隣関係データを受信するステップ（Ｓ９２０）と；
ハンドオーバ若しくはアイドルモードでの移動の成功又は失敗を含む、前記レポーティング端末からの前記近隣関係データに基づいて、前記近隣関係マップをアップデートするステップ（Ｓ９３０）と；
を含み、
前記駆動指示が、近隣関係データの記録およびレポーティングに関する前記レポーティング端末の振るまいを特定する、
ことを特徴とする、方法。
前記レポーティング端末に前記駆動指示を提供する前記ステップ（Ｓ９１０）は：
前記近隣関係マップのアップデートの必要性を判定するステップ（Ｓ１０１０）と；
前記アップデートの必要性のために前記近隣関係データを収集する利用可能な無線端末の中から、前記レポーティング端末を選択するステップ（Ｓ１０２０）と；
前記アップデートの必要性に基づいて前記レポーティング端末についての前記駆動指示を形成するステップと（Ｓ１０３０）；
前記レポーティング端末へ前記駆動指示を送信するステップ（Ｓ１０４０）と；
を含む、ことを特徴とする請求項１の方法。
前記近隣関係マップの前記アップデートの必要性を判定する前記ステップ（Ｓ１０１０）は：
ある地域についての近隣関係の情報が予め定められた世代よりも古いか否かを判定するステップと、
前記ドメイン外のアクセス技術を使用するアクセスネットワークについての近隣関連データが不十分であるか否かを判定するステップと、
前記ドメイン内のアクセスネットワークについてのドメイン外近隣関係のデータが不十分であるか否かを判定するステップと、
のいずれか１つ以上を含み得る、ことを特徴とする請求項２の方法。
前記レポーティング端末を選択する前記ステップ（Ｓ１０２０）は：
前記レポーティング端末を当該レポーティング端末のアクセス技術のケイパビリティに基づいて選択するステップと、
前記レポーティング端末を当該レポーティング端末の測位のケイパビリティに基づいて選択するステップと、
前記レポーティング端末を当該レポーティング端末の電力供給に基づいて選択するステップと、
前記レポーティング端末を当該レポーティング端末の加入に基づいて選択するステップと、
全部よりも少ない利用可能な無線端末のサブセットを選択するステップと、
前記近隣関係データの記録およびレポーティングに各端末が参加する確率を制御するレポーティング確率値を、前記利用可能な無線端末に割り当てるステップと、
のいずれか１つ以上を含む、ことを特徴とする請求項２〜３のいずれかの方法。
利用可能な無線端末の前記サブセットが選択される場合に、特定の期間にわたって実質的に全ての無線端末が前記近隣関係データの記録およびレポーティングに参加するように前記サブセットが定期的に変更される、ことを特徴とする請求項４の方法。
前記レポーティング端末がレポーティング確率値を与えられる場合、各レポーティング端末の前記レポーティング確率値は、アクセス技術のケイパビリティ、測位のケイパビリティ、加入、および電力供給のいずれか１つ以上を含む前記レポーティング端末の特性に基づく、ことを特徴とする請求項４の方法。
前記駆動指示を形成する前記ステップ（Ｓ１０３０）は：
前記マップの前記アップデートの必要性に基づいて前記近隣関係の記録およびレポーティングに優先順位をつけるための前記駆動指示を形成するステップと、
特定の地域内の近隣関係を記録しレポーティングするための前記駆動指示を形成するステップと、
前記ドメイン外のアクセス技術を使用し近隣関係の情報が不十分であるアクセスネットワークについての近隣関係を記録しレポーティングするための前記駆動指示を形成するステップと、
前記ドメイン内のアクセス技術を使用しドメイン外近隣関係の情報が不十分であるアクセスネットワークについてのドメイン外近隣関係を記録しレポーティングするための前記駆動指示を形成するステップと、
アクセスネットワークまたはアクセス技術をブラックリストにのせるための前記駆動指示を形成するステップと、
特定のＰＬＭＮ内でローミングしている場合に近隣関係を記録しレポーティングするための前記駆動指示を形成するステップと、
少なくともレポーティング間に経過すべき最短レポーティング間隔の間待機するように前記レポーティング端末に指示する前記最短レポーティング間隔を特定するための前記駆動指示を形成するステップと、
レポーティングの際に少なくとも最小数の近隣関係を含むように前記レポーティング端末に指示する検出される近隣関係の前記最小数を特定するための前記駆動指示を形成するステップと、
１つ以上の特定のレポーティング期間の間のみにレポーティングするように前記レポーティング端末に指示するための前記駆動指示を形成するステップと、
予め定められた直近の期間内に最も頻繁に検出された近隣関係のレポーティングを一時停止するための前記駆動指示を形成するステップと、
のいずれか１つ以上を含む、ことを特徴とする請求項２〜６のいずれかの方法。
前記駆動指示を形成する前記ステップ（Ｓ１０３０）は：
前記最短レポーティング間隔が日和見的なレポーティングには適用されずまたは前記特定のレポーティング期間の間には適用されないことを指示するための前記駆動指示を形成するステップと、
検出される近隣関係の前記最小数が日和見的なレポーティングには適用されずまたは前記特定のレポーティング期間の間には適用されないことを指示するための前記駆動指示を形成するステップと、
前回のレポーティングからの抑制最長時間期間が経過した場合に、検出された近隣関係の数が検出される近隣関係の前記最小数よりも小さいときであっても、いずれかの検出された近隣関係をレポーティングするように、前記レポーティング端末に指示するための前記抑制最長時間期間を特定するための前記駆動指示を形成するステップと、
のいずれか１つ以上をさらに含む、ことを特徴とする請求項７の方法。
前記近隣関係データの中の各セルに関するデータは、少なくともアクセス技術およびグローバルセルＩＤを含み、各セルに関する前記データは、物理セルＩＤ、キャリア周波数、キャリア帯域幅、登録エリアＩＤ、ネットワークＩＤ、運用者ＩＤ、セル固有の構成、ハンドオーバまたはアイドルモードでの移動の成功／失敗、および位置、の０個以上をさらに含む、ことを特徴とする請求項１〜８のいずれかの方法。
前記方法は、前記近隣関係マップに基づいて１つ以上の受信端末にアクセスネットワーク発見選択情報を提供するステップ（Ｓ３２０）をさらに含み、
各受信端末について、前記アクセスネットワーク発見選択情報は前記受信端末の位置に適合され、
前記アクセスネットワーク発見選択情報は、前記受信端末の付近の非ドメインセルおよび／またはドメインセルのリスト含む、
ことを特徴とする、請求項１〜９のいずれかの方法。
前記受信端末がその時点でドメインアクセスネットワーク内に位置する場合には、前記アクセスネットワーク発見選択情報は非ドメインセルのリストを含み、
前記受信端末がその時点で非ドメインアクセスネットワーク内に位置する場合には、前記アクセスネットワーク発見選択情報は非ドメインセルおよび／またはドメインセルのリストを含む、ことを特徴とする請求項１０の方法。
前記受信端末に前記アクセスネットワーク発見選択情報を提供する前記ステップ（Ｓ３２０）は、
前記受信端末に関する位置情報を判定しまたは受信するステップ（Ｓ１１１０）と；
前記位置情報に基づいて前記近隣関係マップから前記アクセスネットワーク発見選択情報を形成するステップ（Ｓ１１２０）と；
前記受信端末に前記アクセスネットワーク発見選択情報を提供するステップ（Ｓ１１４０）と；
を各受信端末について実行することを含む、ことを特徴とする請求項１０〜１１にいずれかの方法。
前記受信端末に前記アクセスネットワーク発見選択情報を提供する前記ステップ（Ｓ３２０）は、各受信端末に前記アクセスネットワーク発見選択情報を提供する（Ｓ１１４０）前に前記アクセスネットワーク発見選択情報をフィルタリングするステップ（Ｓ１１３０）をさらに含む、ことを特徴とし、
フィルタリングの基準は：
前記受信端末によりサポートされないアクセス技術を有するセルを除外することと、
前記受信端末がアクセスの権限を与えられていないセルを除外することと、
アクセス、ハンドオーバまたはアイドルモードでの移動の成功確率を示す有用性指標であって、予め定められた閾値レベルよりも低い前記有用性指標を有するセルを除外することと、
関係情報が予め定められた世代閾値よりも古いセルを除外することと、
前記位置情報で示される位置からの距離が予め定められた閾値距離よりも大きいセルを除外することと、
のいずれか１つ以上を含む、ことを特徴とする、請求項１２の方法。
前記アクセスネットワーク発見選択情報を形成する前記ステップ（Ｓ１１２０）は、以前に提供されたアクセスネットワーク発見選択情報によりカバーされるエリアの境界に前記受信端末が到達した場合、または前記受信端末が前記エリア外にある場合に、新たなアクセスネットワーク発見選択情報を形成するステップを含む、ことを特徴とする請求項１２〜１３にいずれかの方法。
前記受信端末に前記アクセスネットワーク発見選択情報を提供する前記ステップ（Ｓ１１４０）は、前記アクセスネットワーク発見選択情報を：
前記受信端末からの要求に応じて、
前記受信端末の位置が、前記アクセスネットワーク発見選択情報の転送が適当であることを示す場合に、
定期的に、
のいずれか１つ以上に従って提供するステップを含む、ことを特徴とする請求項１２〜１４にいずれかの方法。
少なくとも１つのレポーティング端末または少なくとも１つの受信端末はビジタ無線端末である、ことを特徴とする請求項１〜１５にいずれかの方法。
３ＧＰＰアクセス技術のセットを含むドメイン内のアクセスネットワーク発見選択機能（ＡＮＤＳＦ）装置であって：
前記装置は、
１つ以上のレポーティング端末に駆動指示を提供し、前記レポーティング端末からの近隣関係データを受信するように構成される通信部（８２０）と；
前記駆動指示を形成し、前記レポーティング端末からの前記近隣関係データに基づいて近隣関係マップを自動的に構成するように構成される処理部（８１０）と；
を備え、
前記駆動指示は、近隣関係データの記録およびレポーティングに関する前記レポーティング端末の振るまいを特定し、
前記近隣関係データは、
各々が別の非ドメインセルの近隣セルである１つ以上の非ドメインセル、および／または
各々がドメインセルの近隣セルである１つ以上の非ドメインセル、および／または
各々が非ドメインセルの近隣セルである１つ以上のドメインセル、
に関するデータを含み、
前記近隣関係マップの中で維持される情報は、
各々がドメインセルとそのドメイン外近隣セルとの間の近隣関係およびその逆の近隣関係であるドメイン外近隣関係、および／または
各々が２つの非ドメイン近隣セルの間の近隣関係である非ドメイン近隣関係
を含み、
前記装置は、
上記処理部（８１０）が、前記近隣関係マップのアップデートの必要性を判定し、前記アップデートの必要性のための前記近隣関係データの収集に参加する利用可能な無線端末の中から前記レポーティング端末を選択し、前記アップデートの必要性に基づいて前記レポーティング端末についての前記駆動指示を形成することにより、前記駆動指示を形成し、
収集される前記近隣関係データが、ハンドオーバ若しくはアイドルモードでの移動の成功又は失敗を含む、
ことを特徴とする、ＡＮＤＳＦ装置。
前記処理部（８１０）は、
前記利用可能な無線端末から前記レポーティング端末を選択し、若しくは、端末のアクセス技術のケイパビリティ、測位のケイパビリティ、電力供給、および加入のいずれか１つ以上に基づいて、各無線端末が参加する確率を制御するレポーティング確率値を前記利用可能な無線端末に割り当て、または、
利用可能な無線端末全部よりも少ないサブセットを選択する、
ことを特徴とする請求項１７のＡＮＤＳＦ装置。
処理部（８１０）は、
前記マップの前記アップデートの必要性に基づいて前記近隣関係の記録およびレポーティングの優先順位をつけることと、
特定の地域内の近隣関係を記憶しレポーティングすることと
前記ドメイン外のアクセス技術を使用し近隣関係の情報が不十分であるアクセスネットワークについての近隣関係を記録しレポーティングすることと、
前記ドメイン内のアクセス技術を使用しドメイン外近隣関係の情報が不十分であるアクセスネットワークについての近隣関係を記録しレポーティングすることと、
アクセスネットワークまたはアクセス技術をブラックリストにのせることと、
特定のＰＬＭＮ内でローミングしている場合に近隣関係を記録しレポーティングすることと、
少なくともレポーティング間に経過すべき最短レポーティング間隔の間待機することと、
レポーティングの際に少なくとも最小数の近隣関係を含むことと、
検出された近隣関係の数が検出される近隣関係の前記最小数よりも小さい場合であっても、最長レポート抑制期間の後にいずれかの検出された近隣関係をレポーティングすることと、
１つ以上の特定のレポーティング期間の間のみにレポーティングすることと、
予め定められた直近の期間内に最も頻繁に検出された近隣関係のレポーティングを一時停止することと、
いずれかの時点で日和見的なレポーティングを使用することと、
のいずれか１つ以上を実行するようにレポーティング端末を駆動させるための前記駆動指示を形成する、ことを特徴とする請求項１７〜１８のいずれかのＡＮＤＳＦ装置。
前記近隣関係データの中の各セルに関するデータは、少なくともアクセス技術およびグローバルセルＩＤを含み、各セルに関する前記データは、物理セルＩＤ、キャリア周波数、キャリア帯域幅、登録エリアＩＤ、ネットワークＩＤ、運用者ＩＤ、セル固有の構成、ハンドオーバまたはアイドルモードでの移動の成功／失敗の確率、および位置、の０個以上をさらに含む、ことを特徴とする請求項１７〜１９のいずれかのＡＮＤＳＦ装置。
前記処理部（８１０）は、各受信端末について、前記アクセスネットワーク発見選択情報が各受信端末の位置に適合され各受信端末付近の非ドメインセルおよび／またはドメインセルのリストを含むように、前記近隣関係マップに基づいて１つ以上の受信端末のためのアクセスネットワーク発見選択情報を形成し、
前記通信部（８２０）は、前記受信端末からの要求に応じて、前記受信端末の位置が前記アクセスネットワーク発見選択情報の転送が適当であることを示す場合に、および／または定期的に、前記アクセスネットワーク発見選択情報を各受信端末に提供する、
ことを特徴とする請求項１７〜２０のいずれかのＡＮＤＳＦ装置。
前記受信端末がその時点でドメインアクセスネットワーク内に位置する場合には、前記アクセスネットワーク発見選択情報は非ドメインセルのリストを含み、
前記受信端末がその時点で非ドメインアクセスネットワーク内に位置する場合には、前記アクセスネットワーク発見選択情報は非ドメインセルおよび／またはドメインセルのリストを含む、
ことを特徴とする請求項２１のＡＮＤＳＦ装置。
前記処理部（８１０）は、前記通信部（８２０）が前記アクセスネットワーク発見選択情報を前記受信端末に提供する前に、前記アクセスネットワーク発見選択情報をフィルタリングし、フィルタリングの基準は：
前記受信端末によりサポートされないアクセス技術を有するセルを除外することと、
前記受信端末がアクセスの権限を与えられていないセルを除外することと、
アクセス、ハンドオーバまたはアイドルモードでの移動の成功確率を示す有用性指標であって、予め定められた閾値レベルよりも低い前記有用性指標を有するセルを除外することと、
関係情報が予め定められた世代閾値よりも古いセルを除外することと、
前記位置情報で示される位置からの距離が予め定められた閾値距離よりも大きいセルを除外することと、
のいずれか１つ以上を含む、ことを特徴とする請求項２１〜２２のいずれかのＡＮＤＳＦ装置。
前記処理部（８１０）は、以前に提供されたアクセスネットワーク発見選択情報によりカバーされるエリアの境界に前記受信端末が到達した場合、または前記受信端末が前記エリア外にある場合に、新たなアクセスネットワーク発見選択情報を形成する、ことを特徴とする請求項２１〜２３のいずれかのＡＮＤＳＦ装置。
少なくとも１つのレポーティング端末または少なくとも１つの受信端末はビジタ無線端末である、ことを特徴とする請求項１７〜２４のいずれかのＡＮＤＳＦ装置。
無線端末を動作させる方法であって：
アクセスネットワーク発見選択機能（ＡＮＤＳＦ）装置からの駆動指示に基づいて、アクセス技術のドメイン内で動作する前記ＡＮＤＳＦ装置へ、近隣関係データをレポーティングするステップ（Ｓ３１５）を含み、
前記駆動指示は、ハンドオーバ若しくはアイドルモードでの移動の成功又は失敗を含む近隣関係データの記録およびレポーティングに関する前記無線端末の振るまいを特定し、
前記近隣関係データは、
各々が別の非ドメインセルの近隣セルである１つ以上の非ドメインセル、および／または
各々がドメインセルの近隣セルである１つ以上の非ドメインセル、および／または
各々が非ドメインセルの近隣セルである１つ以上のドメインセル、
に関するデータを含む、
ことを特徴とする、方法。
前記ＡＮＤＳＦ装置に前記近隣関係データをレポーティングする前記ステップ（Ｓ３１５）は：
前記ＡＮＤＳＦ装置からの前記駆動指示を受信するステップ（Ｓ７１０）と；
前記近隣関係データを、
ドメイン外ハンドオーバ、ドメイン外セル再選択、非ドメインハンドオーバ、および非ドメインセル再選択のいずれか１つを実行すること（Ｓ７２０）並びに；
前記無線端末の周囲をスキャンすること（Ｓ７３０）；
の１つまたは両方により収集するステップと；
前記駆動指示と整合する収集された前記近隣関係データを記録するステップ（Ｓ７４０）と；
前記駆動指示と整合する記録された前記近隣関係データを、前記ＡＮＤＳＦ装置へレポーティングするステップ（Ｓ７５０）と；
を含む、ことを特徴とし、
前記近隣関係データの中の各セルに関するデータは、少なくともアクセス技術およびグローバルセルＩＤを含み、各セルに関する前記データは、物理セルＩＤ、キャリア周波数、キャリア帯域幅、登録エリアＩＤ、ネットワークＩＤ、運用者ＩＤ、セル固有の構成、ハンドオーバまたはアイドルモードでの移動の成功／失敗、および位置、の０個以上をさらに含む、ことを特徴とする、
請求項２６の方法。
記録された前記近隣関係データをレポーティングする前記ステップ（Ｓ７５０）は：
前記近隣関係データをレポーティングするために特別にＡＮＤＳＦと交信するステップと；
日和見的に前記近隣関係データをレポーティングするステップと；
前記ＡＮＤＳＦからのポーリングに応答するステップと；
のいずれか１つ以上を含む、ことを特徴とする請求項２７の方法。
前記駆動指示は、
地域、アクセス技術、およびアクセスネットワークのいずれか１つ以上に基づいて前記近隣関係データの記録およびレポーティングに優先順位をつけることと、
特定の地域内の近隣関係を記録しレポーティングすることと、
特定のアクセスネットワークまたはアクセス技術についての近隣関係を記録しレポーティングすることと、
アクセスネットワークまたはアクセス技術をブラックリストにのせることと、
特定のＰＬＭＮ内でローミングしている場合に近隣関係を記録しレポーティングすることと、
少なくともレポーティング間に経過すべき最短レポーティング間隔の間待機することと、
レポーティングの際に少なくとも最小数の近隣関係を含むことと、
検出された近隣関係の数が検出される近隣関係の前記最小数よりも小さい場合であっても、最長レポート抑制期間後にいずれかの検出された近隣関係をレポーティングすることと、
１つ以上の特定のレポーティング期間の間のみにレポーティングすることと、
予め定められた直近の期間内に最も頻繁に検出された近隣関係のレポーティングを一時停止することと、
いずれかの時点で日和見的なレポーティングを使用することと、
のいずれか１つ以上を実行するための前記無線端末への指示を提供する、ことを特徴とする請求項２７〜２８のいずれかの方法。
前記駆動指示が有効ではない場合に、前記無線端末は、予め構成された既定の原理に従って前記近隣関係データを収集し、記録し、レポーティングする、ことを特徴とする請求項２６〜２９のいずれかの方法。
前記無線端末の現在位置に関する位置情報を提供するステップ（S１２１０）と；
前記ＡＮＤＳＦ装置からのアクセスネットワーク発見選択情報を受信するステップ（S１２２０）と；
受信された前記アクセスネットワーク発見選択情報に基づいて、非ドメインセルおよび／またはドメインセルをスキャンするステップ（Ｓ１２４０）と；
をさらに含む請求項２６〜３０のいずれかの方法。
スキャンの前に前記アクセスネットワーク発見選択情報をフィルタリングするステップ（Ｓ１２３０）をさらに含み、フィルタリングの基準は、
アクセス技術が前記無線端末によりサポートされていない、前記アクセスネットワーク発見選択情報の中のセルを、スキャンから除外することと、
前記無線端末がアクセスの権限を与えられていない、前記アクセスネットワーク発見選択情報の中のセルを、スキャンから除外することと、
アクセス、ハンドオーバまたはアイドルモードでの移動の成功確率を示す有用性指標であって、予め定められた閾値レベルよりも低い前記有用性指標を有する、前記アクセスネットワーク発見選択情報の中のセルを、スキャンから除外することと、
関係情報が予め定められた世代閾値よりも古い、前記アクセスネットワーク発見選択情報の中のセルを、スキャンから除外することと、
前記無線端末から予め定められた閾値距離よりも遠くに位置する、前記アクセスネットワーク発見選択情報の中のセルを、スキャンから除外することと、
のいずれか１つ以上を含む、ことを特徴とする、請求項３１の方法。
非ドメインセルおよび／またはドメインセルをスキャンする前記ステップ（Ｓ１２４０）は、
前記アクセスネットワーク発見選択情報が不十分であると判定される場合、または
前記アクセスネットワーク発見選択情報が有用なまたは到達可能な近隣セルがないと示し、前記無線端末がハンドオーバを実行しなければならない、と判定される場合に、
前記アクセスネットワーク発見選択情報の中にない非ドメインセルおよび／またはドメインセルをスキャンするステップを含む、ことを特徴とする請求項３１〜３２のいずれかの方法。
無線端末であって：
アクセス技術のドメイン内で動作するアクセスネットワーク発見選択機能（ＡＮＤＳＦ）装置からの駆動指示であって、近隣関係データの記録およびレポーティングに関する前記無線端末の振るまいを特定する前記駆動指示を受信し、
前記ドメイン内のセルと前記ドメイン内にないセルとの間のハンドオーバ若しくはアイドルモードでの移動、若しくはドメイン内にない２つのセル間のハンドオーバ若しくはアイドルモードでの移動であるアクセス間遷移、または前記無線端末の周辺のスキャンを実行することを通して、前記近隣関係データを収集し、
前記駆動指示と整合する前記近隣関係データを、前記ＡＮＤＳＦ装置へレポーティングする
ように構成される通信部（６２０）と、
前記通信部（６２０）によりレポーティングされる前に、前記駆動指示と整合する収集された前記近隣関係データを記憶部（６３０）に記録するように構成される処理部（６１０）と、
を備え、
前記近隣関係データは、
各々が別の非ドメインセルの近隣セルである１つ以上の非ドメインセル、および／または
各々がドメインセルの近隣セルである１つ以上の非ドメインセル、および／または
各々が非ドメインセルの近隣セルである１つ以上のドメインセル、
に関するデータを含み、
前記近隣関係データの中の各セルに関するデータは、少なくともアクセス技術およびグローバルセルＩＤを含み、各セルに関する前記データは、物理セルＩＤ、キャリア周波数、キャリア帯域幅、登録エリアＩＤ、ネットワークＩＤ、運用者ＩＤ、セル固有の構成、ハンドオーバまたはアイドルモードでの移動の成功／失敗、および位置、の０個以上をさらに含む、
ことを特徴とする、無線端末。
前記通信部（６２０）は、前記ＡＮＤＳＦ装置からのアクセスネットワーク発見選択情報を受信し、受信される前記アクセスネットワーク発見選択情報に基づいて非ドメインセルおよび／またはドメインセルをスキャンする、ことを特徴とする請求項３４の無線端末。
前記通信部（６２０）は、
前記アクセスネットワーク発見選択情報が不十分であると前記処理部（６１０）が判定する場合、または
前記アクセスネットワーク発見選択情報が有用なまたは到達可能な近隣セルがないと示し、前記無線端末がハンドオーバを実行しなければならない、と前記処理部（６１０）が判定する場合に、
前記アクセスネットワーク発見選択情報の中にない非ドメインセルおよび／またはドメインセルをスキャンする、ことを特徴とする請求項３５の無線端末。