JP5327322B2 - アンテナモジュール - Google Patents

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Description

本発明は、携帯型電話機や小型PC等に適用される小型のアンテナモジュールに関するものである。
近年、携帯型電話機等の無線装置において、マルチバンドのアンテナモジュールが使用されるようになり、性能の向上が望まれている。図6には、携帯型電話機に適用されているマルチバンドのアンテナ構造の従来例が示されている(非特許文献1、参照。)。このアンテナ構造は、800MHz帯のアンテナ素子41と1.7/2GHz帯のアンテナ素子42を、それぞれ別個に形成している。アンテナ素子41,42を形成する放射電極は、それぞれ、キー側の筐体48側に設けられた給電点43,44と整合回路45,46を介してスイッチ47に接続されている。なお、図6は、折りたたみ式の携帯型電話機に設けたアンテナ構造の例である。図中、符号49は、液晶側筐体を示す。この構造において、アンテナ素子41,42は、それぞれ、筐体48や筐体49を含めて放射する。
また、図7には、マルチバンドのアンテナ構造の別の従来例が示されている(特許文献1、参照。)。このアンテナ構造は、メインアンテナ用放射電極51と、他の機能を持つチップアンテナ(チップ/ループアンテナ)52とを、それぞれ、スイッチ53に接続している。スイッチ53は、整合回路を介して給電部(図示せず)に接続している。つまり、このアンテナ構造は、1つの給電点に、スイッチ53を介して、メインアンテナ用放射電極51とチップアンテナ52とを、選択的に接続する構成を有している。
NTT Docomo テクニカルジャーナルVol.14 No.2 特開2006−81181号公報
しかしながら、図6に示したアンテナ構造のように、アンテナ素子41とアンテナ素子42とが、共に、筐体48,49を含んで放射する自由空間の波長の1/4より小さいアンテナ素子構成においては、以下の問題があった。つまり、予め携帯型電話機の設計に応じて決められた長さの筐体48を利用するために、アンテナ素子41,42の取り付けや、寸法設計等の設計の自由度が小さいといった問題があった。また、アンテナ素子41とアンテナ素子42の放射をそれぞれ独立させた最適な特性にすることは難しいといった問題があった。さらに、800MHz帯のアンテナ素子41と1.7/2GHz帯のアンテナ素子42を、それぞれ別個に形成して、限られたスペースに設けるために、アンテナ素子41の大きさが小さくなる。そのため、800MHz帯の帯域幅を広げ得るのに限界があるといった問題があった。
また、図7に示したアンテナ構造は、スイッチ53によってメインアンテナ用放射電極51の動作と、チップアンテナ52の動作を切り替えて行う。そのため、メインアンテナ用放射電極51とチップアンテナ52を同時に使用することができないといった問題があった。また、このアンテナ構造はチップアンテナ52を不平衡給電としている。そのような不平衡給電のチップアンテナは、筐体からの輻射を積極的に使用して小型化される設計が多く、実装位置や実装される筐体のサイズに特性が依存するので、チップアンテナ52の設計を最適にすることが難しいといった問題もあった。
上記したような問題点を解決するために、この発明は、次に示す構成を有して構成されている。
すなわち、本発明は、給電の周波数が互いに異なる2つの給電部を備えた回路基板と、前記2つの給電部のうちの低周波側の給電部に接続されてアンテナ動作を行う第一の給電放射電極と、前記2つの給電部のうちの高周波側の給電部に接続されてアンテナ動作を行う第二の給電放射電極とを有し、該第二の給電放射電極は前記第一の給電放射電極よりも小型に形成されて該第一の給電放射電極上に絶縁部を介して設けられており、該第一の給電放射電極と前記第二の給電放射電極とは一体構造で形成され、
前記第一と第二の給電放射電極にはそれぞれ、ホットラインとグランドラインとを有する不平衡給電ラインが接続され、前記第一と第二の各給電放射電極に接続されているホットラインはそれぞれ対応する前記給電部に接続され、前記第二の給電放射電極と前記第一の給電放射電極とが電気的に結合したアンテナ動作を前記第二の給電放射電極が行うように、該第二の給電放射電極に接続されているグランドラインが前記第一の給電放射電極を介して回路基板側に設けられたグランドに接続されている構成をもって課題を解決する手段としている。
本発明では、給電の周波数が互いに異なる2つの給電部のうちのいずれか一方に接続されてアンテナ動作を行う第一と第二の給電放射電極を有している。そして、高周波側のアンテナ動作を行う第二の給電放射電極のグランドが第一の給電放射電極と兼用されて接続されている。そして、これら第一と第二の給電放射電極が合わさって非対称ダイポールアンテナ動作を行うように、第一の給電放射電極が第二の給電放射電極の不平衡型の片方のアンテナ動作兼用電極として構成されている。そのため、第二の給電放射電極の特性が回路基板側(回路基板に接続される筐体を含む)のサイズに依存しにくくなるようにすることができる。
このことから、本発明は、第一と第二の給電放射電極の最適な設計が可能となり、第一と第二の給電放射電極の放射特性を良好にできる。また、本発明は、第一と第二の給電放射電極を1つの給電部に接続してスイッチによりアンテナ動作を切り替える方式ではない。そのため、それぞれの周波数のアイソレーションを制御しやすくなるため、第一の給電放射電極と第二の給電放射電極を同時に使用することが可能になる。
また、小型の第二の給電放射電極が、第一の給電放射電極上に絶縁部を介して設けられている。そのため、第一の給電放射電極と第二の給電放射電極を別々に回路基板上に実装するような場合と異なり、第二の給電放射電極の配設スペースを第一の給電放射電極の配設スペースと別にとる必要がない。したがって、携帯型電話機等の限られたアンテナスペースにおいても、第一と第二の給電放射電極の配置スペースを十分に確保でき、第一と第二の給電放射電極の電気長を長めにとることができる。
さらに、第一の給電放射電極と第二の給電放射電極に、それぞれホットラインとグランドラインとが接続されている。ホットラインが対応する給電部に接続され、グランドラインが回路基板側に設けられたグランドに接続されている。そして、各グランドラインに、相手側の給電放射電極の励振周波数において高インピーダンスの周波数特性を持つ回路が介設されることにより、第一と第二の給電放射電極の放射特性が最適になるように、独立に調整できる。そのため、本発明は、アンテナモジュールの設計を良好にできる。つまり、本発明は、第一の給電放射電極が第二の給電放射電極によって劣化しないようにできるし、第二の給電放射電極側も最適な共振特性を得られる。
本発明において、好ましい一つの態様として、第二の給電放射電極に接続されているグランドラインとホットラインのうち、グランドラインを、第一の給電放射電極を利用して形成し、そのグランドラインの近傍に、ホットラインを形成してコプレーナ構造とする。このことにより、前記グランドラインと前記ホットラインの形成領域を薄肉化することができる。
また、好ましい別の態様として、第二の給電放射電極に接続されているグランドラインとホットラインのうち、グランドラインを、第一の給電放射電極を利用して形成し、そのグランドラインの背面にホットラインを形成する。このようにして、マイクロストリップライン構造またはトリプレート構造を有するものとすると、第二の給電放射電極の不平衡給電ラインからの不要の放射を抑制することができる。
さらに、好ましい別の態様として、第二の給電放射電極を有するチップアンテナを第一の給電放射電極上に設け、該第一の給電放射電極に前記第二の給電放射電極の一端側を高周波的に接続してチップアンテナをλ/4共振型のチップアンテナと成す。このことにより、第一の給電放射電極の電流分布を第二の給電放射電極で制御できるために、第一の給電放射電極が回路基板側のグランド等の金属(回路基板が設けられている筐体側の金属も含む)の影響を受けにくくすることができる。
さらに、好ましい別の態様として、第二の給電放射電極はヘリカル構造を有するヘリカル電極により形成し、前記第二の給電放射電極を有するチップアンテナを第一の給電放射電極上に設ける。このことにより、第二の給電放射電極の電気長を長く形成しやすくなり、アンテナの帯域幅を広くすることができる。
なお、本発明において、第二の給電放射電極側は、チップアンテナに限らず、同じ機能の小型アンテナが第一の給電放射電極に一体化される。
また、好ましい別の態様として、第一と第二の給電放射電極の少なくとも一方を周波数可変回路に接続し、該周波数可変回路の制御用接続ラインを不平衡給電ラインの近傍に形成する。このことにより、アンテナモジュールの集積度を上げることができる。
さらに、好ましい別の態様として、第二の給電放射電極と第一の給電放射電極のうち少なくとも第二の給電放射電極に整合回路を形成するとともに、前記第二の給電放射電極の整合回路を第一の給電放射電極上に形成する。このことにより、第二の給電放射電極のイメージ電流となる第一の給電放射電極へ流れる高周波電流を制御しやすくでき、マッチングを取りやすくできる。
さらに、好ましい別の態様として、第一の給電放射電極または第二の給電放射電極を、2つ以上設ける。このことにより、マルチバンド化が進む携帯型の機器において、さらに複数の帯域が必要となる場合に、アンテナモジュールの小型化を可能とすることができる。
本発明に係るアンテナモジュールの第1実施例を説明するための模式的な説明図である。 第1実施例のアンテナモジュールを説明するための模式的なブロック説明図である。 第1実施例のアンテナモジュールを説明するための模式的なブロック説明図である。 本発明に適用される不平衡給電ラインの一構造例を断面図と平面図を用いて模式的に示す説明図である。 本発明に適用される不平衡給電ラインの別の構造例を断面図と平面図を用いて模式的に示す説明図である。 本発明に適用される不平衡給電ラインのさらに別の構造例を断面図と背面図を用いて模式的に示す説明図である。 本発明に係るアンテナモジュールの第2実施例を説明するための模式的な説明図である。 本発明に係るアンテナモジュールの第2実施例を説明するための模式的なブロック説明図である。 本発明に適用されるチップアンテナの例を示す説明図である。 本発明に適用される不平衡給電ラインと制御ラインの形成構造例を示す説明図である。 従来の折りたたみ構造のマルチバンドアンテナ構造の例を示す説明図である。 従来のマルチバンドアンテナ構造の別の例を示す説明図である。
1 第一の給電放射電極
2 第二の給電放射電極
3 チップアンテナ
4 回路基板
5,6 給電部
9 制御用接続ライン
ZSL 低い周波数の直列の整合回路
ZL 低い周波数のグランドとグランドライン接続回路
ZSH 高い周波数の直列の整合回路
ZH 高い周波数のグランドとグランドライン接続回路
以下に、この発明に係る実施例を図面に基づいて説明する。
図1aには、本発明に係るアンテナモジュールの第1実施例の構成が、模式的な平面図により示されている。この第1実施例のアンテナモジュールは、携帯型電話機の筐体内に設けられている。同図に示すように、筐体の回路基板4には、給電の周波数が互いに異なる2つの給電部5,6が形成されている。第一の給電放射電極1が、前記2つの給電部5,6のうちの低周波側の給電部5に接続されて、アンテナ動作を行う。第二の給電放射電極2が、前記2つの給電部5,6のうちの高周波側の給電部6に接続されて、アンテナ動作を行う。なお、例えば、低周波側の給電の周波数は800MHz帯、高周波側の給電の周波数は1.7/2GHz帯に形成されている。
第二の給電放射電極2は、第一の給電放射電極1よりも小型に形成されている。第一の給電放射電極1と第二の給電放射電極2とは、一体構造で形成されている。第二の給電放射電極2を有するチップアンテナ3が、第一の給電放射電極1上に設けられている。チップアンテナ3は、絶縁性の基板8(またはシート)上に第二の給電放射電極2を設けて形成されている。これにより、第二の給電放射電極2は、第一の給電放射電極1上に絶縁部を介して設けられている態様と成している。なお、第二の給電放射電極2の形状は、特に限定されるものでなく、適宜設定されるものである。第二の給電放射電極2は、例えば図1aに示すような形状でもよいし、図2a〜図2cの各図に示すような形状でもよい。なお、図1b、図1cは、第二の給電放射電極2の形状を省略して示している。
例えば、第二の給電放射電極2は、図2cでは、その一端側が第一の給電放射電極1に高周波的に電気的に接続されている。それにより、チップアンテナ3は、高周波ではλg/4共振型(λgは波長短縮あり)のチップアンテナと成している。つまり、第一の給電放射電極1の電気長(ここでは第一の給電放射電極1の長手方向の長さ)と第二の給電放射電極2の電気長とを合わせた電気長が、第二の給電放射電極2の励振周波数におけるλ/2の電気長に形成されて、放射させる。そして、第一の給電放射電極1における低周波側のアンテナ動作は、第二の給電放射電極2に影響が出ないように独立して構成されている。
なお、第一の給電放射電極1の電気長と回路基板4の長手方向の長さlとを合わせた長さが、第一の給電放射電極1の励振周波数におけるλ/2の電気長相当に形成されている。そして、第一の給電放射電極1と回路基板4とがそれぞれ放射する低周波側のアンテナ動作を第一の給電放射電極1が行う。
図1aに示すように、第一の給電放射電極1と第二の給電放射電極2には、それぞれ、ホットラインH1、H2とグランドラインG1、G2が接続されている。第一の給電放射電極1に接続されているホットラインH1とグランドラインG1により、不平衡給電ラインが形成されている。同様に、第二の給電放射電極2に接続されているホットラインH2とグランドラインG2により、不平衡給電ラインが形成されている。ホットラインH1、H2は、それぞれ対応する前記給電部5,6に接続されている。
また、グランドラインG1が、回路基板4側(ここでは表面側)に設けられたグランド(グランド電極)に接続されている。さらに、第二の給電放射電極2と第一の給電放射電極1とが電気的に結合したアンテナ動作を、第二の給電放射電極2が行うように、第二の給電放射電極2のグランドラインG2が、回路基板4側に設けられたグランドに、第一の給電放射電極1を介して接続されている。なお、本発明において、回路基板側に設けられたグランドとは、回路基板のグランドに筐体のグランドが接続されている場合には、その筐体のグランドも含む等、回路基板のグランドに接続されている全てのグランドを意味するものである。
図1bの模式的なブロック説明図に示すように、第一の給電放射電極1に接続された不平衡給電ライン(ホットラインH1とグランドラインG1)には、回路ZSL、ZLが介設されている。回路ZSLがホットラインH1に、回路ZLがグランドラインG1に接続されている。回路ZSL、ZLは、第二の給電放射電極2の励振周波数において高インピーダンスの周波数特性を持ち、第一の給電放射電極1の励振周波数ではインピーダンス整合がとれるようにする回路である。また、第二の給電放射電極2に接続された不平衡給電ライン(ホットラインH2とグランドラインG2)には、回路ZSH、ZHが介設されている。回路ZSHがホットラインH2に、回路ZHがグランドラインG2に接続されている。回路ZSHは、第一の給電放射電極1上に形成される。回路ZSH、ZHは、第一の給電放射電極1の励振周波数において高インピーダンスの周波数特性を持ち、第二の給電放射電極2の励振周波数ではインピーダンス整合がとれるようにする回路である。なお、図1cの模式的なブロック説明図に示すように、図1bに設けた回路ZSL、ZSHを省略することもできる。
また、第二の給電放射電極2に接続される不平衡給電ラインの形成の仕方は特に限定されるものではないが、例えば図2aに示すように構成することができる。この構成は、第二の給電放射電極2に接続されているグランドラインG2とホットラインH2のうち、グランドラインG2は、第一の給電放射電極1を利用して形成し、そのグランドラインG2の近傍にホットラインH2を形成してコプレーナ構造を有する。また、図2bに示す例は、第二の給電放射電極2に接続されているグランドラインG2とホットラインH2のうち、グランドラインG2は、第一の給電放射電極1を利用して形成する。なお、ここでは、第一の給電放射電極1は、第二の給電放射電極2が形成されている側と反対側である裏面側に形成されている。そして、そのグランドラインG2の背面(つまり、表面側)にホットラインH2を形成してマイクロストリップライン構造またはトリプレート構造を有する構成とすることができる。
図3aには、本発明に係るアンテナモジュールの第2実施例の構成が、模式的な平面図により示されている。なお、第2実施例の説明において、前記第1実施例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略または簡略化する。第2実施例において、第1実施例と異なる特徴的なことは、第一の給電放射電極1が互いに間隔を介した2つの電極1a,1bにより形成されていることである。
第一の給電放射電極1aと第一の給電放射電極1bは、図3bの模式的なブロック説明図に示されるように、バルーン回路(バランスアンバランス変換回路;位相反転回路)ZBを介して互いに電気的に接続されている。第一の給電放射電極1b上に、第二の給電放射電極2およびその第二の給電放射電極2を備えたチップアンテナ3が設けられている。なお、図3a、図3bでは、第二の給電放射電極2の形状を省略して示している。
第2実施例のアンテナモジュールは、小型PC内に設けられている。前記第1実施例においては、第一の給電放射電極1が回路基板4と共に共振する構成であるのに対し、第2実施例では、第一の給電放射電極1aと第一の給電放射電極1bとで共振する構成である。したがって、第2実施例において、第一の給電放射電極1の特性は、給電放射電極1a,1bの電気長を合わせた長さ等によって決定される。
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、チップアンテナ3に形成する第二の給電放射電極2の形成パタンは、特に限定されるものでなく、適宜設定されるものである。例えば図4に示すように、第二の給電放射電極2を、ヘリカル構造を有するヘリカル電極により形成し、この第二の給電放射電極2を有するチップアンテナ3を第一の給電放射電極1上に設けるようにしてもよい。
また、第一と第二の給電放射電極1,2の少なくとも一方を、周波数可変回路に接続し、例えば図5に示すように、周波数可変回路の制御用接続ライン9を不平衡給電ラインの近傍に形成してもよい。
さらに、前記各実施例では、第二の給電放射電極2を有するチップアンテナ3を第一の給電放射電極1上に設けたが、第二の給電放射電極2は、必ずしもチップアンテナ3の形態で設けるとは限らない。つまり、第二の給電放射電極2は、絶縁部を介して第一の給電放射電極1上に設けられ、第一の給電放射電極1と電気的に接続されるようにすればよい。
さらに、第一の給電放射電極1や第二の給電放射電極2の形状や大きさ等の詳細は特に限定されるものでなく、携帯型電話機や小型PCの大きさ等にあわせて、適宜設定されるものである。
さらに、前記第1実施例のアンテナモジュールにおいて、筐体への実装は折りたたみ構造の無線機を例にして説明してきた。しかし、アンテナモジュールが実装される無線機は、折りたたみ構造に限らず、一般的なストレート端末やスライド構造に適用できるものである。また、アンテナモジュールの実装される位置も限定されるものではない。
本発明のアンテナモジュールは、励振周波数が異なる2つの給電放射電極の放射特性を両立させることができ、それらのアンテナを必要に応じて同時に使用することができる。そのため、携帯電話機や小型PC等の無線装置用のアンテナモジュールとして適用できる。

Claims (9)

  1. 給電の周波数が互いに異なる2つの給電部を備えた回路基板と、前記2つの給電部のうちの低周波側の給電部に接続されてアンテナ動作を行う第一の給電放射電極と、前記2つの給電部のうちの高周波側の給電部に接続されてアンテナ動作を行う第二の給電放射電極とを有し、該第二の給電放射電極は前記第一の給電放射電極よりも小型に形成されて該第一の給電放射電極上に絶縁部を介して設けられており、該第一の給電放射電極と前記第二の給電放射電極とは一体構造で形成され、
    前記第一と第二の給電放射電極にはそれぞれ、ホットラインとグランドラインとを有する不平衡給電ラインが接続され、前記第一と第二の各給電放射電極に接続されているホットラインはそれぞれ対応する前記給電部に接続され、前記第二の給電放射電極と前記第一の給電放射電極とが電気的に結合したアンテナ動作を前記
    第二の給電放射電極が行うように、該第二の給電放射電極に接続されているグランドラインが前記第一の給電放射電極を介して回路基板側に設けられたグランドに接続されていることを特徴とするアンテナモジュール。
  2. 第一の給電放射電極に接続されたグランドラインには第二の給電放射電極の励振周波数において高インピーダンスの周波数特性を持つ回路が介設され、前記第二の給電放射電極に接続された前記グランドラインには前記第一の給電放射電極の励振周波数において高インピーダンスの周波数特性を持つ回路が介設されていることを特徴とする請求項1記載のアンテナモジュール。
  3. 第二の給電放射電極に接続されているグランドラインとホットラインのうち、グランドラインは第一の給電放射電極と同一面に形成され、そのグランドラインの近傍に前記ホットラインが形成されてコプレーナ構造を有していることを特徴とする請求項2記載のアンテナモジュール。
  4. 第二の給電放射電極に接続されているグランドラインとホットラインのうち、グランドラインは第一の給電放射電極を利用して形成され、そのグランドラインの背面に前記ホットラインが形成されたマイクロストリップライン構造またはトリプレート構造を有していることを特徴とする請求項2記載のアンテナモジュール。
  5. 第二の給電放射電極を有するチップアンテナが第一の給電放射電極上に設けられており、該第一の給電放射電極に前記第二の給電放射電極の一端側が高周波的に接続されることにより前記チップアンテナがλ/4共振型のチップアンテナと成していることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のアンテナモジュール。
  6. 第二の給電放射電極はヘリカル構造を有するヘリカル電極により形成され、前記第二の給電放射電極を有するチップアンテナが第一の給電放射電極上に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のアンテナモジュール。
  7. 第一と第二の給電放射電極の少なくとも一方は周波数可変回路に接続されており、該周波数可変回路の制御用接続ラインが不平衡給電ラインの近傍に形成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか一つに記載のアンテナモジュール。
  8. 第二の給電放射電極と第一の給電放射電極のうち少なくとも第二の給電放射電極に整合回路が形成されるとともに、該第二の給電放射電極の整合回路は第一の給電放射電極上に形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のアンテナモジュール。
  9. 第一の給電放射電極または第二の給電放射電極は、2つ以上設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のアンテナモジュール。
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