JP5325603B2 - トライアック制御・安定化電源回路を有する電子式スイッチ - Google Patents
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Description
この特許文献1に示す電子遅れスイッチ装置は、図3に示すように、トライアックQ11のトリガ・タイミングを調整するツェナ・ダイオードZD12が、ブリッジ整流ダイオードD11の二次側(直流側)に配設されて、前記ツェナ・ダイオードZD12がフォト・トライアック・カプラQ12を介して、前記トライアックQ11のゲート回路を間接的に位相制御駆動するものである。そして、スイッチS11をONすると、ブリッジ整流ダイオードD11−平滑コンデンサC13−スイッチS11と流れ直流電圧回路を形成する。
このときこの電源回路から抵抗R13を通して、ツェナ・ダイオードZD12のツェナ電圧に達するとフォト・トライアック・カプラQ12に電流が流れ、トライアックQ11のゲートがオンする。従って、開閉する負荷の電力に関係なく、電源回路の電源電圧は、フォト・トライアック・カプラQ12のダイオード部の順方向電圧+ツェナ・ダイオードのツェナ電圧に保持される。そのために、トライアックQ11を制御するトライアック制御回路電圧は、安定され、安定したゲート電流を流すことができるために、低温時でも、トライアックをドライブできるようになる。
例えば、雑音端子電圧抑制回路としては、電子機器は、図4に示すように一般的に雑音端子電圧抑制回路は、アクロス・ザ・ライン・コンデンサC21とチョークコイルL21による雑音端子電圧防止回路が構成され、電子機器から、電源ラインに帰還する雑音端子電圧を低減している。
更に、図4(c)のグロー式蛍光灯の例においては、アクロス・ザ・ライン・コンデンサC1を介して微小電流が流れてしまい、グローランプが点灯してしまうことになる。
同様にその他のインピーダンスを持つ負荷(図4(d))であっても、上記例と同様であり、アクロス・ザ・ライン・コンデンサC1を介して微小電流が流れてしまうことになる。
また、第二のダイオードブリッジD2の全波整流出力を平滑コンデンサC5である程度、平滑された脈流出力電圧が、ツェナ・ダイオードZD2のツェナ電圧に達する毎にサイリスタQ3がオンすることでトライアックQ2は、導通するので、開閉する負荷の電力に関係なく作動させることが出来る。即ち、商用電源の半サイクルごとに、定電圧ツェナ・ダイオードZD2により、サイリスタQ3はツェナ電圧でトリガされるため、安定したゲート電流を流すことができるために、低温時でも、トライアックをドライブできるようになる。
以下、本発明に係るトライアック駆動・安定化電源回路を備えた一例のタイマ回路を図1に示すと共に、回路交流電源AC(100V)に接続された負荷L(蛍光灯照明器具)と、これに接続されるタイマ・スイッチTSとを接続した例を図2に基づいて詳細に説明する。
本発明に係る電子式スイッチの心臓部となるスイッチ素子S1は、本発明ではトライアックを用いており、交流電源AC(100V)に接続された負荷L(蛍光灯照明器具)と、直列に接続されている。
そして、後述するトライアック制御回路TCにより、トライアックQ2のゲートはトリガされる。
トライアック制御回路TCは、前述のスイッチ素子S1のトライアックのゲートを制御する回路で、具体的には、コンデンサC2、C3,抵抗R3、R4,R5と第一のダイオードブリッジD1と、トライアックのトリガ・タイミングを決定するツェナ・ダイオードZD2と逆流防止用ダイオードD3と、トライアックQ2のトリガを間接的に行うサイリスタQ3とでトライアック制御回路TCが構成されている。
スイッチ素子S2は、負荷の通電をON,OFF操作するスイッチSWと並列に接続されていて、スイッチSWがオフになった時に、オン状態を保持するフォトMOSFETカプラQ4と抵抗R8とからなる自己保持回路により構成されている。
安定化電源部DCは、(ダイオードD3の順方向電圧)+(ツェナ・ダイオードZD2の順方向電圧)で決定された脈流電圧を入力する三端子レギュレータ、及び入力側には平滑コンデンサC5と、出力レギュレーションの改善用コンデンサC6を設けている。
タイマ制御部TMは、オフ検出部OFFで検出した信号に基づいて、タイマ・スタート時期の制御を行い、タイマの設定されている時間が過ぎるとマイコンはフォトMOSFETカプラQ4のLEDドライブ電流供給を停止する。そして、タイマ制御部TMの回路構成は、前記安定化電源部DCの出力電圧に接続したワンチップマイコンと、タイマ時間設定用ボリュームVR1からなるタイマ制御回路で構成されている。
雑音端子電圧抑制回路部LPFは、トライアックのオン時に発生する雑音端子電圧が、電源ラインに帰還しないように設けられたもので、アクロス・ザ・ラインコンデンサC1、チョークコイルL1、双方向ツェナ・ダイオードZD1とフォトMOSFETカプラQ1、抵抗R1から雑音端子電圧抑制回路を構成されている。
本発明に係る、雑音端子電圧抑制回路部LPFは、トライアックのオン時に発生する雑音端子電圧に対し特に有効であると共に、負荷がオフのときは、フォトMOSFETカプラが、高インピーダンスで、アクロス・ザ・ライン・コンデンサC1に漏れ電流を流さず、待機電力をゼロとする省エネ効果に対しても適用できる。
スイッチSWをオンさせると、蛍光灯に流れる電流は、負荷Lから第二のダイオードブリッジD2_1、スイッチSW、逆流防止用ダイオードD3、平滑コンデンサC5と流れ、定電圧電源回路DCの三端子レギュレータQ5の入力側に脈流電圧が発生する。そして、その脈流電圧が抵抗R4を通してツェナ・ダイオードZD2に印加され、その電圧が、ツェナ電圧に達すると、抵抗R5を通して定電圧電源回路DCのマイナス側に電流が流れ、抵抗R5の両端電圧が所定電圧、例えば0.6V以上になると、スイッチ素子のサイリスタQ3のゲートをオンさせる。このとき、第一のダイオードブリッジD1には、タイマ・スイッチTSの0側が交流電圧の正側である場合、第一のダイオードブリッジD1_1から抵抗R3、スイッチ素子のサイリスタQ3、ダイオードブリッジD1_3、抵抗R2、フィルター用チョークコイルL1、タイマ・スイッチTSの1側へと流れ、抵抗R2の両端電圧が0.6V以上になるので、トライアックQ2のゲートをオンさせる。同様に、逆の半波で、タイマ・スイッチTSの0側が交流電圧の負側である場合もツェナ・ダイオードZD2に電流が流れ、同様にトライアックQ2がオンし、負荷Lの蛍光灯に電流が流れて点灯する。
この時の安定化電源部DCには、ダイオードD3の順方向電圧+ツェナ・ダイオードZD2の順方向電圧で決定された脈流電圧が入力され、その出力は安定化されたDC電源となり、タイマ制御部TMのマイコンに供給されることになる。
なお、メカニカル・スイッチのスイッチSWがオフになった時に、一般的に半導体でのスイッチ動作時にノイズが生ずる。しかし、本発明に示すスイッチ素子S2では、自己保持回路として、フォトMOSFETカプラQ4を使用していることで、スイッチSWの両端に低オン抵抗のフォトMOSFETカプラQ4を接続している為、ノイズの発生を抑制することが出来る。
図6は、雑音端子電圧抑制回路LPFのコンデンサC1と直列に接続されている高インピーダンスのフォトMOSFETカプラQ1が、低インピーダンスになることにより、雑音端子電圧抑制回路LPFが雑音端子電圧を電源ラインに帰還しないように最大効果を発揮し、国内電気用品安全法の規格はもとより、より基準の厳しいヨーロッパのシスプル(CISPR)15規格をもクリアしている様子を示している。
なお、図6に示す実施例では、0.15μFアクロス・ザ・ラインコンデンサC1、50μHのチョークコイルL1と直列に接続し使用した。
TS :タイマ・スイッチ
S1 :スイッチ素子1
S2 :スイッチ素子2
BD :全波整流部
SW :スイッチ
TC :トライアック制御回路
TM :タイマ制御部
DC :安定化電源部
LPF:雑音端子電圧抑制回路
D1 :第一のダイオードブリッジ
D2 :第二のダイオードブリッジ
Q2 :トライアック
Q3 :サイリスタ
Q1,Q4:フォトMOSFETカプラ
Q5 :三端子レギュレータ
ZD2:ツェナ・ダイオード
D3 :ダイオード
Claims (1)
- 交流電源に接続される負荷と、この負荷に直列接続され、無接点制御素子として使われるトライアックと、トライアック制御回路と、定電圧電源回路とを含む電子式スイッチであって、
トライアック制御回路として、トライアックのT2−ゲート間に第一のダイオードブリッジD1の一次側(交流入力側)に接続され、前記第一のダイオードブリッジの2次側に設けたサイリスタを、第2のダイオードブリッジの2次側にスイッチを介し接続したツェナ・ダイオードのツェナ電圧を利用し作動させることで、トライアックのゲートを間接的にトリガするトライアック制御回路を用いると共に、
トライアックの両端に、雑音端子電圧抑制用アクロス・ザ・ライン・コンデンサと直列に接続したフォトMOSFETカプラと、負荷の通電をオン・オフするスイッチと並列に接続した自己保持用フォトMOSFETカプラで構成した雑音端子電圧抑制回路を有することを特徴とする雑音端子電圧抑制回路を有する電子式スイッチ。
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