以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機およびスロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、遊技媒体を用いて遊技者が所定の遊技を行なうことが可能である遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
まず、図1〜図4を用いて遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の構成について説明する。図1は、図2のガラス扉枠2を取外した状態のパチンコ遊技機を正面から見た正面図である。図2はガラス扉枠2の前面を示す正面図である。図3は、演出用電球83a,83b、および反射鏡駆動部84a,84bが取り付けられた変形例のパチンコ遊技機を示す正面図である。図4は打球供給皿(上皿)3を拡大した平面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠11とで構成される。遊技枠11は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠2aと、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。前面枠2aの前面側の上部には、図2に示すような額縁状に形成されたガラス扉枠2が開閉可能に設けられている。図2に示すガラス扉枠2は、後述する遊技盤6の遊技領域7をほぼ透視し得る開口部としての円形透視窓が開設され、該円形透視窓の裏面から複層ガラス板が装着されるようになっている。図1においては、図2のようなガラス扉枠2が取外された状態のパチンコ遊技機1が示されている。なお、図3に示す変形例のパチンコ遊技機のように、前面枠2aの前面側の上部には、演出用電球83a,83b、および反射鏡駆動部84a,84bが取付けられていてもよい。演出用電球83a,83bは、演出制御用CPU101の制御に従って点灯または消灯する。反射鏡駆動部84a,84bは、演出制御用CPU101の制御に従って、演出用電球83a,83bを中心に水平面を軸に回転し、演出用電球83a,83bが点灯しているときの照射方向を制御する。なお、演出用電球83a,83bおよび反射鏡駆動部84a,84bは、後述する天枠ランプ等の他の演出用部品としての各種ランプのように、シリアル−パラレル変換ICを介して制御されるとする。
前面枠2aの前面側の下部には、ガラス扉枠2の下部に位置する態様で、打球供給皿(上皿)3が設けられている。図1において、打球供給皿3の上部に図2に示すガラス扉枠2が開閉可能に取付けられ、ガラス扉枠2が閉じられた状態で遊技が行なわれる。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5とが設けられている。
前面枠2aの背面には、遊技枠11の一部を構成するプラ枠(図示せず)がある。プラ枠は、機構板を含み、機構板に電源回路(図示せず)およびスピーカ27等の部品が取付けられている。また、遊技枠11のプラ枠には、遊技枠11と遊技盤6との間の配線を中継する中継基板(図示せず)が設けられている。また、遊技枠11においては、前面枠2aの裏面側に形成される遊技盤収納枠部に収容固定される態様で、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
パチンコ遊技機1の側方には、遊技者所有の記録媒体としてのプリペイドカードを受付け、そのプリペイドカードの記録情報により特定される遊技者所有の残額(残高ともいう)の使用に基づいて貸球としての遊技球を遊技者に貸出(貸与)すための処理を行なうカード処理装置であるプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図1では図示を省略し、図9に示す)。そして、パチンコ遊技機1においては、打球供給皿3に貯留された遊技媒体である遊技球を弾発発射し、その遊技球を遊技盤6に形成された遊技領域7に打込んで、以下に説明するような所定の遊技が行なわれる。そして、遊技において遊技領域7に設けられた入賞領域へ遊技球が受入れられて入賞が生じれば、払出条件が成立し、その払出条件が成立したことに基づいて景品として、景品遊技媒体である賞球(遊技球)が払出される。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の飾り図柄を変動表示する複数の変動表示部を含む演出表示装置(画像表示装置)9が設けられている。演出表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの変動表示部(図柄表示エリア)がある。演出表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の変動表示を行なう。また、各変動表示部には、例えば「上段」、「中段」、「下段」の3つの停止図柄表示部がある。そして、「左」、「中」、「右」の3つの停止図柄表示部に、飾り図柄(本実施の形態では、数字でない飾り図柄は除く)が所定の組み合わせ(例えば、同一図柄)で直線上に並んで停止表示されたときに大当りを発生させる。本実施の形態では、「左」、「中」、「右」の停止図柄表示部における「上段」、「中段」または「下段」に直線上に並んで所定の組み合わせの飾り図柄が表示された場合、「左」の停止図柄表示部における「上段」と「中」の停止図柄表示部における「中段」と「右」の停止図柄表示部における「下段」とに直線上に並んで所定の組み合わせの飾り図柄が表示された場合、および「左」の停止図柄表示部における「下段」と「中」の停止図柄表示部における「中段」と「右」の停止図柄表示部における「上段」とに直線上に並んで所定の組み合わせの飾り図柄が表示された場合に、大当りを発生させる。つまり、本実施の形態では、横方向の3ラインと斜め方向の2ラインとのいずれかに、所定の組み合わせの飾り図柄が直線上に並んで表示された場合に、大当りを発生させる。上述した所定の組み合わせの飾り図柄が直線上に並んで表示された場合に、大当りを発生させるラインを有効ラインという。
飾り図柄の変動表示を行なう演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。このような演出表示装置9は、以下に示すような所定の演出を行なう演出表示装置としてパチンコ遊技機1に設けられている。
演出表示装置9の下方には、各々が識別可能な複数種類の識別情報としての特別図柄を変動表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば00〜99の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。なお、特別図柄表示器8は、2桁の数字を表示するものに限らず、0〜9等他の桁数の数字を変動表示するように構成されていてもよい。また、演出表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄であって各々が識別可能な複数種類の識別情報としての飾り図柄の変動表示を行なう。
特別図柄表示器8の右側には、始動入賞口13,14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、1つの表示器の表示色を変化させる。そして、特別図柄表示器8の変動表示が開始される毎に、1つの表示器の表示色をもとに戻す。なお、演出表示装置9の表示領域内に、保留記憶数を表示する4つの表示領域からなる特別図柄保留記憶表示領域を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、左右一対の可動片の動作に基づいて遊技球が入賞可能な第2始動入賞口(第2始動口)14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16を励磁状態にすることによって可動片が開動作されることにより開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15は、ソレノイド16を消磁状態にすることによって可動片が閉状態にされることにより閉状態とされる。可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このような第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには、可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球が第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
さらに、演出表示装置9の下部には、特別図柄表示器8に特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開状態とされる特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、開口したときに遊技球が入賞可能となる入賞領域としての大入賞口を開閉する開閉板20aを有し、遊技者にとって有利な開放状態(開状態)と、遊技者にとって不利な閉状態とのいずれかに制御される。特定遊技状態(大当り遊技状態)においては、ソレノイド21によって特別可変入賞球装置20が開放状態に制御されることによって大入賞口が閉状態から開放状態になる。大入賞口に入賞した入賞球はカウントスイッチ23で検出される。
また、図4に示すように、打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作部81が設けられている。操作部81は、遊技者が、遊技者から見て前後左右というような予め定められた複数の方向(4方向)のうちから選択した方向へ押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチ(ジョグボタン)よりなる平面視円形の押圧操作部811と、押圧操作部811の周囲で回転可能に設けられ回転操作をすることが可能なダイヤル(ジョグダイアル)よりなる回転操作部812との複数の操作部を含む。押圧操作部811は、さらに、前後左右の4方向以外に、遊技者から見て下方向にも押圧操作可能であり、押圧操作部811において遊技者がパチンコ遊技機1に向かって前後左右4方向のうち1つの方向を選択的に押圧する方向選択操作と、方向選択操作以外に押圧操作部811全体を下方へ押圧する決定操作とを遊技者が行なうことが可能である。
押圧操作部811において、前方向を選択する操作を行なうときに操作される部分(遊技者が押圧操作部811に向かって向こう側の部分)が、前方向部と呼ばれる。押圧操作部811において、後方向を選択する操作を行なうときに操作される部分(遊技者が押圧操作部811に向かって手前側の部分)が、後方向部と呼ばれる。押圧操作部811において、左方向を選択する操作を行なうときに操作される部分(遊技者が押圧操作部811に向かって左側の部分)が、左方向部と呼ばれる。押圧操作部811において、右方向を選択する操作を行なうときに操作される部分(遊技者が押圧操作部811に向かって右側の部分)が、右方向部と呼ばれる。
また、回転操作部812は、左周りに回転する左回転操作と、右周りに回転させる右回転操作とを遊技者が任意に行なうことが可能である。
また、打球供給皿3を構成する部材においては、操作部811の他に、前述のカードユニットを介して遊技球を借り受ける際に操作する球貸スイッチ91、および、プリペイドカードの返却を受けるときに操作する返却スイッチ92等の操作手段が設けられている。
また、図4には、球貸スイッチ91の断面図も示されている。図4に示すように、球貸スイッチ91は、打球供給皿3の操作部81が設けられている面と同一面上に配置されている。また、図4中の断面図に示すように、球貸スイッチ91は、遊技者によって押圧されていない状態において、打球供給皿3の操作部81が設けられている面よりも凹んだ位置に配置されている。そのような構成によって、操作部81の操作を行っているときに、誤って球貸スイッチ91を押圧してしまう事態を防止することができる。また、返却スイッチ92も、球貸スイッチ91と同様に、打球供給皿3の操作部81が設けられている面よりも凹んだ位置に配置されている。そのような構成によって、操作部81の操作を行っているときに、誤って返却スイッチ92を押圧してしまう事態を防止することができる。
図5は、操作部81の操作中における遊技者の手と球貸スイッチ91および返却スイッチ92との位置関係を示す説明図である。図5(a)は、操作部81の回転操作部812を左手を用いて操作している状態を示す。また、図5(b),(c)は、回転操作部812を右手を用いて操作している状態を示す。例えば、図5(c)に示すように、右手を用いて回転操作部812を操作しているときに、遊技者の無意識のうちに右手の位置が球貸スイッチ91や返却スイッチ92の位置と重なる状態となる場合がある。この場合に、球貸スイッチ91や返却スイッチ92が、打球供給皿3の操作部81が設けられている面よりも出っぱった状態となるように配置されていると、右手が球貸スイッチ91や返却スイッチ92に触れてしまう可能性があり、誤って球貸スイッチ91や返却スイッチ92を押下してしまうおそれがある。この実施の形態では、打球供給皿3の操作部81が設けられている面よりも凹んだ位置となるように、球貸スイッチ91や返却スイッチ92を配置しているので、操作部81の操作中に手が触れて、誤って球貸スイッチ91や返却スイッチ92を押圧してしまう事態を防止している。
図1を参照して、ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、例えば、変動表示の終了時に右側のランプが点灯すれば当りになる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開放状態になる。普通図柄表示器10の下部には、ゲート32に入った入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口(普通入賞口)29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技球を受入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口13,14や大入賞口も、遊技球を受入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。また、それぞれの入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球を1つのスイッチで検出するようにしてもよい。
遊技領域7の中央部には、演出表示装置9を囲むように飾り部材154が取付けられており、飾り部材154の上部には、遊技中に点灯表示または点滅表示される装飾ランプ(センター飾り用ランプ)が設けられている。なお、この実施の形態では、センター飾り用ランプとして6個のLED125a〜125fが設けられている。また、飾り部材154には、演出表示装置9を囲むように、遊技中に点灯表示または点滅表示される装飾ランプ(ステージランプ)が設けられている。なお、この実施の形態では、ステージランプとして6個のLED126a〜126fが設けられている。
また、遊技領域7の下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。
図2を参照して、遊技領域7の外周には、天枠ランプ、左枠ランプおよび右枠ランプが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ、左枠ランプ、右枠ランプおよび装飾用LEDは、パチンコ遊技機1に設けられている装飾発光体の一例である。この実施の形態では、天枠ランプとして12個のLED281a〜281lが設けられている。また、左枠ランプとして6個のLED282a〜282fが設けられている。また、右枠ランプとして6個のLED283a〜283fが設けられている。また、構造物の周囲の装飾LEDとして、可変入賞球装置15に1個のLED127a(図1参照)が、特別可変入賞球装置20周辺に2個のLED127b,127c(図1参照)が設けられている。また、操作部81の押圧操作部811に8個の単色LED(図7等に示す第1押圧操作部ランプ82a〜第8押圧操作部ランプ82h)と1個のマルチカラーLED(図7等に示す操作部中央ランプ82A)が設けられ、操作部81の回転操作部812に4個の単色LED(図7等に示す第1回転操作部ランプ82i〜第4回転操作部ランプ82l)が設けられている。
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、または遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の変動表示を開始できる状態であれば、特別図柄表示器8において特別図柄が変動表示(変動)を始めるとともに、演出表示装置9において飾り図柄が変動表示(変動)を始める。図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示、および演出表示装置9における飾り図柄の変動表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄(特定表示結果としての大当り表示結果)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、大入賞口が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するまで開放する。
遊技球がゲート32に入賞すると、普通図柄表示器10において普通図柄が変動表示される状態になる。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開放状態になる。さらに、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、時短状態(特別図柄の変動表示時間が短縮される遊技状態)において、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とが高められるようにしてもよい。
上記のように、この実施の形態のパチンコ遊技機1には、発光体としてのランプやLEDが各所に設けられている。
次に、図6〜図8を参照して、操作部81について詳細に説明する。図6は、操作部81の構成を説明するための図である。図7は、操作部81における各種検出器およびランプと操作部81の構造物との関係を説明するための図である。図6においては、(a)に操作部81の分解斜視図が示され、(b)に操作部81に含まれるカバープレート815の裏面図が示され、(c)にカバープレート815の側面図(ただし、裏面の突起部8150の構成を明確化するために固定部815aについては図示を省略している)が示される。図7においては、(a)に各種検出器および各種ランプの配置状態を示す操作部81の平面図が示され、(b)に操作部81の側面図が示され、(c)に(a)のA−A断面図が示される。図8は、操作部81の各種状態を示すための縦断面図である。
図6を参照して、操作部81は、押圧部材811a、表示部材811A、回転部材812a、ボタンハウジング813、ボタンバネ814、カバープレート815、ダイヤルベース816、ボタンベース817、および、操作部基板818を含む。なお、押圧操作部811は、主として、押圧部材811aや、表示部材811A、ボタンハウジング813、ボタンバネ814、ボタンベース817、操作部基板818などの部品によって構成される。また、回転操作部812は、主として、回転部材812aや、カバープレート815、ダイヤルベース816などの部品によって構成される。
押圧部材811aは、樹脂製で半透明の円形ボタン状の部材である。表示部材811Aは、樹脂製で半透明の部材で、押圧部材811aの内周サイズより僅かに小さいサイズの円形で肉厚が一定のシート状に形成されている。
ボタンハウジング813は、上部に押圧部材811aが嵌込まれ、押圧操作部811の操作に応じて前後左右方向および上下方向に動作する部材であり、下部に、押圧操作部811が前後左右方向および下方向のうちのどの方向に操作されたかを検出するために必要となる4つの突起部813aが設けられている。また、ボタンハウジング813の外周部には、押圧操作部811において遊技者が操作すべき前後左右の4つの方向(前方向部、後方向部、右方向部、左方向部)を発光させるために操作部81において下方から上方へ光を導く4つの光導部813bが形成されている。ボタンハウジング813の下面側には、コイルバネよりなるボタンバネ814の一方端部が取付けられている。
ボタンベース817は、押圧部材811a、ボタンハウジング813、回転部材812a、ボタンバネ814、カバープレート815、および、ダイヤルベース816が上部に付けられ、操作部基板818が下部に取付けられる樹脂製の部材である。ボタンベース817においては、ボタンハウジング813を内部空間に受入れることが可能な形状の筒状壁部817aが上部に形成されている。そして、ボタンベース817においては、操作部81を打球供給皿3に設けられた取付部に取付けるための複数の爪部817bが形成されている。
図6の(a)に示すように、カバープレート815は、環状に形成された金属製の部材であり、内周側にボタンハウジング813が挿通される。図6の(b)、(c)に示すように、カバープレート815の環状部の下面側には、クリック感(カチッ、カチッという音をさせて所定回転量ごとに回転動作が区切られていることを体感させる操作感覚)を生じさせるための複数(2つ)の突起8151が形成された突起部8150が設けられている。突起部8150は、板バネ状の部材の中間部においてその部材の一部を曲げ加工して突出させた突起8151を有し、板バネ状の部材の弾性力により突起8151の位置が揺動(この例では上下動)可能な形状で構成されている。また、図6の(a)に示すように、カバープレート815の四方には、カバープレート815をダイヤルベース816の上部に固定するための4つの固定部815aが設けられている。
ダイヤルベース816は、回転操作部812の操作に応じて回転する環状の樹脂製の部材であり、回転部材812aが嵌込まれる筒状壁部816cが上部に形成されている。ダイヤルベース816の内周側には、ボタンハウジング813が挿通される。また、ダイヤルベース816の外周には、前述のカバープレート815の突起8151との関係でクリック感を生じさせるための複数の凹凸部が連続的に形成されたクリック感部816bが周設されている。また、ダイヤルベース816の下面側には、回転操作部812の回転を検出するための回転検出用壁部816aが所定間隔で環状(同心円状)に配置された態様で設けられている。
このようなダイヤルベース816は、ボタンベース817の筒状壁部817aの外周面に摺接し、その外周面に沿って回転可能となるように、ボタンベース817の筒状壁部817aを内部に挿通する態様でボタンベース817に嵌め入れられる。そして、カバープレート815は、ダイヤルベース816の筒状壁部816cを上側から押さえた状態で、固定部815aをボタンベース817に設けられた固定部817c(図7(b)参照)に固定する態様でボタンベース817に取付けられる。このような状態では、ダイヤルベース816の筒状壁部816cの一部が、カバープレート815の内周側から上方へ突出する。その突出した筒状壁部816cに回転部材812aが取付けられることにより、回転操作部812の回転動作にダイヤルベース816が連動する。カバープレート815下面側の突起部8150の突起8151は、突起部8150の弾性力により、ダイヤルベース816に連続的に形成された凹凸部へ向けて付勢される。このような場合において、ダイヤルベース816に連続的に形成された凹凸部にカバープレート815下面側の突起部8150の突起8151が出入りすることにより、回転操作部812を例えば15度のような所定角度(所定回転量)ずつ回転操作するごとにクリック感を生じさせることができる。
例えば、ダイヤルベース816に連続的に形成された凹凸部の凹部は、カバープレート815の下面側の突起が当接したときに、その突起を下方へ滑らせて凸部における底部に入るように誘導することが可能な斜面を形成する形状で構成されている。したがって、回転操作部812が回転操作されることに応じて、ある凹部から次の凸部の頂点へ突起8151が移動し、その突起8151が凸部の頂点を超えて次の凹部に入ると、その後特に操作力を加えなくても、その突起8151は突起部8150の部材の弾性力により付勢されて、斜面を下方へ滑べって次の凸部における底部に入る。したがって、回転操作部812の回転操作時には、ある凹部から次の凹部へ1クリック分操作するときにおいて、それら凹部間の凸部の頂点を突起8151が通過すると、逆方向へ回転操作しない限りその突起8151が次の凹部の底部へ誘導されるので、そのような凸部の頂点を突起8151が通過したタイミングで、1クリック分の操作が行なわれたと判別することが可能である。回転操作部812の回転操作に応じてこのような動作が行なわれることにより、所定の回転量ごとにクリック感が生じることとなる。
また、押圧部材811aおよびボタンバネ814が取付けられたボタンハウジング813については、ボタンバネ814の他端部がボタンベース817における筒状壁部817a内部の底面に設けられたボタンバネ取付部817c(図7(b)参照)に取付けられる。図8(a)または図8(c)に示すように、押圧操作部811が押圧操作された後、ボタンバネ814の伸縮力に基づいて、図8(b)に示すように、押圧操作された後の押圧部材811aが元の位置まで戻される。
ボタンベース817の下面部には、操作部基板818がビス止めにより取付けられる。図7(a)のように、操作部基板818は、円板型に形成され、各種の電気部品が搭載される基板である。操作部基板818の上面側には、第1押圧検出器81a、第2押圧検出器81b、第3押圧検出器81c、第4押圧検出器81d、第1回転検出器81e、第2回転検出器81f、第1押圧操作部ランプ82a、第2押圧操作部ランプ82b、第3押圧操作部ランプ82c、第4押圧操作部ランプ82d、第5押圧操作部ランプ82e、第6押圧操作部ランプ82f、第7押圧操作部ランプ82g、第8押圧操作部ランプ82h、および操作部中央ランプ82Aが設けられている。また、回転操作部812の内部には、図7(a)に示すように、第1回転操作部ランプ82i、第2回転操作部ランプ82j、第3回転操作部ランプ82k、および第4回転操作部ランプ82lも設けられている。
第1押圧検出器81a、第2押圧検出器81b、第3押圧検出器81c、および、第4押圧検出器81dは、前述したような押圧操作部811による4方向の方向選択操作と決定操作とを検出するために設けられた検出器であり、操作部基板818の中心部を中心とした同心円上に所定間隔で配置されている。各押圧操作器は、発光部と受光部とを備えたフォトセンサよりなり、図8(a)または図8(c)に示すように、前述のボタンハウジング813の突起部813aが内部空間に入ったときに光が遮断されることに基づいて、押圧操作部811が操作されたことを検出する。より具体的に、ボタンハウジング813の4つの突起部813aと、第1押圧検出器81a、第2押圧検出器81b、第3押圧検出器81c、および、第4押圧検出器81dのそれぞれとの関係は次の通りである。
図8(a)に示すように、押圧操作部811の左方向部が押圧操作されたときには、突起部813aのうち、押圧操作部811の左方向部の直下に存在する突起部が第2押圧検出器81bの内部に入ることに基づいて、左方向部が押圧操作されたことが検出される。また、押圧操作部811の右方向部が押圧操作されたときには、突起部813aのうち、押圧操作部811の右方向部の直下に存在する突起部が第4押圧検出器81dの内部に入ることに基づいて、右方向部が押圧操作されたことが検出される。また、押圧操作部811の前方向部が押圧操作されたときには、突起部813aのうち、押圧操作部811の前方向部の直下に存在する突起部が第1押圧検出器81aの内部に入ることに基づいて、前方向部が押圧操作されたことが検出される。また、押圧操作部811の後方向の部分が押圧操作されたときには、突起部813aのうち、押圧操作部811の後方向部の直下に存在する突起部が第3押圧検出器81cの内部に入ることに基づいて、後方向の部分が押圧操作されたことが検出される。
また、図8(c)に示すように、押圧操作部811の中央部が正常に押圧操作されたときには、通常的に、第1押圧検出器81a、第2押圧検出器81b、第3押圧検出器81c、および、第4押圧検出器81dのうちの少なくとも2つの内部に突起部813aが入る。これにより、第1押圧検出器81a、第2押圧検出器81b、第3押圧検出器81c、および、第4押圧検出器81dのうちの少なくとも2つに突起部813aが入ることに基づいて、押圧操作部811の中央部が押圧操作されたことが検出される。
また、第1回転検出器81eおよび第2回転検出器81fは、回転操作部812による左回転操作と右回転操作とを検出するために設けられた検出器である。図7(a)に示すように、各回転検出器は、発光部と受光部とを備えたフォトセンサよりなり、前述のダイヤルベース816が回転したときに回転検出用壁部816aが発光部と受光部の間を通過できるような位置に設けられる。第1回転検出器81eと、第2回転検出器81fとの位置関係は、例えば第1回転検出器81eがある回転検出用壁部816aを検出しているときに第2回転検出器81fが他の回転検出用壁部816aを検出していない状態となるように、所定距離だけ離隔して配置されている。
各回転検出器は、ダイヤルベース816の回転検出用壁部816aが発光部と受光部との間に入ったときに発光部から受光部への光が遮断される。回転検出用壁部816aは、前述のように所定間隔で配置されているので、各回転検出器から出力される検出信号は、ダイヤルベース816が回転しているときに、回転検出用壁部816aを検出していない状態であるオン状態と、回転検出用壁部816aを検出している状態となるオフ状態とを繰返すパルス信号となる。演出制御用マイクロコンピュータ100では、後述するように、第1回転検出器81eの検出信号の状態と第2回転検出器81fの検出信号の状態との関係に基づいて、回転操作部812による回転操作が検出される。
操作部基板818の中央部には、マルチカラーLEDである操作部中央ランプ82Aが設けられている。
第1押圧操作部ランプ82a〜第8押圧操作部ランプ82hは、操作部基板818において、操作部基板818の中央部から、第1押圧検出器81a〜第4押圧検出器81dが配置された位置よりも外側の位置に、操作部基板818の中心部を中心とした同心円上に所定間隔で配置されている。第1押圧操作部ランプ82aは、第1押圧検出器81aの近傍に設けられている。第2押圧操作部ランプ82bは、第2押圧検出器81bの近傍に設けられている。第3押圧操作部ランプ82cは、第3押圧検出器81cの近傍に設けられている。第4押圧操作部ランプ82dは、第4押圧検出器81dの近傍に設けられている。第5押圧操作部ランプ82eは、第1操作部ランプ82aと、第2操作部ランプ82bとの間に設けられている。第6押圧操作部ランプ82fは、第2操作部ランプ82bと、第3操作部ランプ82cとの間に設けられている。第7押圧操作部ランプ82gは、第3操作部ランプ82cと、第4操作部ランプ82dとの間に設けられている。第8押圧操作部ランプ82hは、第4操作部ランプ82dと、第1操作部ランプ82aとの間に設けられている。
第1押圧操作部ランプ82aは、押圧操作部811のうち、前方向の方向選択操作を行なうときに操作すべき位置である押圧操作部811の前方向部を発光させるためのLEDよりなる。第1押圧操作部ランプ82aからの光が、ボタンベース817の内部空間およびボタンハウジング813における前方向部発光のための光を導く光導部813bを通り、操作部基板818の前方向部に達することにより、押圧操作部811の前方向部が発光することとなる。
第2押圧操作部ランプ82bは、押圧操作部811のうち、左方向の方向選択操作を行なうときに操作すべき位置である押圧操作部811の左方向部を発光させるためのLEDよりなる。第2押圧操作部ランプ82bからの発光が、ボタンベース817の内部空間およびボタンハウジング813における左方向部発光のための光を導く光導部813bを通り、操作部基板818の左方向部に達することにより、押圧操作部811の左方向部が発光することとなる。
第3押圧操作部ランプ82cは、押圧操作部811のうち、後方向の方向選択操作を行なうときに操作すべき位置である押圧操作部811の後方向部を発光させるためのLEDよりなる。第3押圧操作部ランプ82cからの光が、ボタンベース817の内部空間およびボタンハウジング813における後方向部発光のための光を導く光導部813bを通り、操作部基板818の後方向部に達することにより、押圧操作部811の後方向部が発光することとなる。
第4押圧操作部ランプ82dは、押圧操作部811のうち、右方向の方向選択操作を行なうときに操作すべき位置である押圧操作部811の右方向部を発光させるためのLEDよりなる。第4押圧操作部ランプ82dからの光が、ボタンベース817の内部空間およびボタンハウジング813における右方向部発光のための光を導く光導部813bを通り、操作部基板818の右方向部に達することにより、押圧操作部811の右方向部が発光することとなる。
図9は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図9には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行なうCPU56、I/Oポート部57、およびパラレルデータをシリアルデータに変換して出力するシリアル出力回路78を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数を発生する乱数回路が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する特別図柄表示器8、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が搭載するシリアル出力回路78は、シフトレジスタ等によって構成され、CPU56が出力する演出制御コマンドをシリアルデータに変換して、中継基板77を介して演出制御基板80に送信する。また、シリアル出力回路78は、CPU56が出力する制御信号をシリアルデータに変換して、中継基板77を介して特別図柄表示器8や特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄表示器10、普通図柄保留記憶表示器41に出力する。なお、特別図柄表示器8、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄表示器10および普通図柄保留記憶表示器41には、シリアルデータをパラレルデータに変換するシリアル−パラレル変換ICがそれぞれ設けられ、中継基板77からの制御信号をパラレルデータに変換して、特別図柄表示器8や特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄表示器10、普通図柄保留記憶表示器41に供給される。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドをシリアルデータ方式として受信し、飾り図柄を変動表示する演出表示装置9の表示制御を行なう。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技盤6に設けられているセンター飾り用ランプ125a〜125fおよびステージランプ126a〜126fの表示制御を行なうとともに、枠側に設けられている天枠ランプ281a〜281l、左枠ランプ282a〜282f、右枠ランプ283a〜283f、第1押圧操作部ランプ82a〜第8押圧操作部ランプ82h、操作部中央ランプ82A、第1回転操作部ランプ82i〜第4回転操作部ランプ82l、演出用電球83a,83b、および反射鏡駆動部84a,84bの表示制御を行ない、スピーカ27からの音出力の制御を行なう。
また、演出制御基板80の演出制御用マイクロコンピュータ100には、演出制御手段が出力する各ランプ125a〜125f,126a〜126f,281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f,82A,82a〜82l、演出用電球83a,83b、および反射鏡駆動部84a,84bを表示制御するための制御信号をパラレルデータからシリアルデータに変換するシリアル出力回路353が搭載されている。また、演出制御基板80の演出制御用マイクロコンピュータ100には、入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して演出制御手段に出力するシリアル入力回路354が搭載されている。したがって、演出制御手段は、シリアル出力回路353を介して制御信号をシリアルデータ方式として出力することによって、各ランプ125a〜125f,126a〜126f,281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f,82A,82a〜82l、演出用電球83a,83b、および反射鏡駆動部84a,84bの表示制御を行なう。
また、遊技盤側には、シリアルデータをパラレルデータに変換するためのシリアル−パラレル変換ICが搭載された盤側IC基板601が設けられている。盤側IC基板601は、中継基板606を介して演出制御基板80と接続される。また、遊技枠11側には、シリアルデータをパラレルデータに変換するためのシリアル−パラレル変換ICが搭載された各枠側IC基板602,603,604,605が設けられている。各枠側IC基板602,603,604,605は、中継基板606,607を介して演出制御基板80と接続される。
なお、図9に示すように、演出制御基板80、中継基板606および中継基板607は、バス型に1系統の配線ルートで接続される。
図10は、中継基板77および演出制御基板80の回路構成例を示すブロック図である。なお、図10に示す例では、演出制御に関して演出制御基板80のみを設ける場合を示すが、ランプドライバ基板および音声出力基板を設けてもよい。この場合、ランプドライバ基板および音声出力基板には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、RAM(図示せず)、シリアル出力回路353、シリアル入力回路354、クロック信号出力部356および入力取込信号出力部357を含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、シリアル入力回路102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。この場合、シリアル入力回路102は、シリアルデータ方式として受信した演出制御コマンドをパラレルデータに変換し出力する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行なわせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なうVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータを予め格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読出す。そして、VDP109は、読出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図10には、ダイオードが例示されている。
さらに、演出制御用CPU101は、シリアル出力回路353を介してランプを駆動する信号を出力する。シリアル出力回路は、入力したランプのLEDを駆動する信号(パラレルデータ)をシリアルデータに変換して中継基板606に出力する。また、演出制御用CPU101は、音声合成用IC173に対して音番号データを出力する。
また、クロック信号出力部356は、クロック信号を中継基板606に出力する。クロック信号出力部356からのクロック信号は、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC611〜615,622,623や入力IC620に供給される。また、クロック信号出力部356からのクロック信号は、中継基板606を介して盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC617〜619に供給される。したがって、この実施の形態では、各シリアル−パラレル変換IC611〜619,622,623および各入力IC620に共通のクロック信号が供給されることになる。
また、入力取込信号出力部357は、演出制御用CPU101の指示に従って、中継基板606,607を介して、盤側IC基板601または枠側IC基板602〜605に入力取込信号(ラッチ信号)を出力する。枠側IC基板605に搭載された入力IC620は、演出制御用マイクロコンピュータ100からの入力取込信号を入力すると、第1押圧検出器81a〜第4押圧検出器81d、第1回転検出器81eおよび第2回転検出器81fの検出信号をラッチし、シリアルデータ方式として中継基板606,607を介して演出制御用マイクロコンピュータ100に出力する。
音声合成用IC173は、音番号データを入力すると、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路175に出力する。増幅回路175は、音声合成用IC173の出力レベルを、ボリューム176で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM174には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
図11は、演出制御基板80、中継基板606,607、盤側IC基板601、枠側IC基板602,603,604,605の構成例を示すブロック図である。演出制御基板80の演出制御用マイクロコンピュータ100は、制御信号としてのシリアルデータとともに、クロック信号を中継基板607に出力する。また、入力IC620に入力信号をラッチさせるための入力取込信号を中継基板606に出力する。
中継基板606は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力したシリアルデータおよびクロック信号を、盤側IC基板601に搭載された各シリアル−パラレル変換IC617〜619に供給する。そして、各シリアル−パラレル変換IC617〜619は、入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技盤6に設けられた各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,127a〜127cや、各可動部材のモータ151a,152aに供給する。
また、中継基板607は、バス型に1系統の配線ルートで中継基板606と接続されており、各シリアル−パラレル変換IC617〜619に接続されるシリアルデータ線300およびクロック信号線301は、盤側IC基板601上でバス形式に接続されている。なお、バス型に接続とは、1つの配線ルートに複数のシリアル−パラレル変換ICまたは中継基板が接続されていることである。
また、盤側IC基板601に搭載された各シリアル−パラレル変換IC617〜619にはそれぞれ固有のIDがある。この実施の形態では、図11に示すように、IC617のIDは07であり、IC618のIDは08であり、IC619のIDは09である。
中継基板607に入力されたシリアルデータおよびクロック信号は、図11に示すように、各枠側IC基板602〜605に搭載された各シリアル−パラレル変換IC611〜615,622,623に供給される。そして、各シリアル−パラレル変換IC611〜615,622,623は、入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技枠11に設けられた各ランプのLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f,82A,82a〜82l、演出用電球83a、83b、反射鏡駆動部84a,84bに供給する。
また、各シリアル−パラレル変換IC611〜614に接続されるシリアルデータ線およびクロック信号線は、各枠側IC基板602〜604上でバス形式に接続されている。この実施の形態では、図11に示すように、まず、枠側IC基板604のシリアル−パラレル変換IC614に入力され、シリアル−パラレル変換IC614から枠側IC基板602のシリアル−パラレル変換IC611およびシリアル−パラレル変換IC612の順に入力され、さらにシリアル−パラレル変換IC612から枠側IC基板603のシリアル−パラレル変換IC613に入力される。また、各シリアル−パラレル変換IC615,622,623に接続されるシリアルデータ線およびクロック信号線は、枠側IC基板605上でバス形式に接続されている。この実施の形態では、図11に示すように、まず、枠側IC基板605のシリアル−パラレル変換IC615に入力され、シリアル−パラレル変換IC615からシリアル−パラレル変換IC622およびシリアル−パラレル変換IC623の順に入力される。
また、各枠側IC基板602〜605に搭載された各シリアル−パラレル変換IC611〜615,622,623にはそれぞれ固有のIDがある。この実施の形態では、図11に示すように、IC611のIDは01であり、IC612のIDは02であり、IC613のIDは03であり、IC614のIDは04であり、IC615のIDは05であり、IC622のIDは12であり、IC623のIDは13である。
また、枠側IC基板605には、遊技枠11に設けられた操作部811における第1押圧検出器81a〜第4押圧検出器81d、第1回転検出器81e、および、第2回転検出器81fのそれぞれの検出信号を入力する入力IC620が搭載されている。この実施の形態では、枠側IC基板605に搭載された入力IC620と演出制御用マイクロコンピュータ100とは、中継基板606,607を介して入力信号線、クロック信号線および入力取込信号線が接続されており、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のタイミングで、入力取込信号を中継基板606,607を介して入力IC620に出力する。すると、入力IC620は、入力取込信号(ラッチ信号)に基づいて第1押圧検出器81a〜第4押圧検出器81d、第1回転検出器81e、および、第2回転検出器81fのそれぞれからの検出信号をラッチし、中継基板606,607を介して演出制御用マイクロコンピュータ100に出力する。この場合、入力IC620は、第1押圧検出器81a〜第4押圧検出器81d、第1回転検出器81e、および、第2回転検出器81fのそれぞれからパラレルに入力した検出信号をシリアルデータに変換して出力する。なお、この実施の形態では、図11に示すように、入力IC620の固有のIDは10である。
盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC617〜619と各枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC611〜615,622,623とは、1系統の配線を介して接続されている。1系統の配線を介して接続とは、具体的には、各中継基板606,607がバス型に接続されているとともに、各シリアル−パラレル変換IC611〜619,622,623がバス型またはデイジーチェーン型に接続されていることである。なお、この実施の形態では、図11に示すように、各シリアル−パラレル変換IC611〜619,622,623はバス型に接続されている。このように、この実施の形態では、盤側IC基板601に搭載された各シリアル−パラレル変換IC617〜619と、各枠側IC基板602〜605に搭載された各シリアル−パラレルIC611〜615,622,623とが、中継基板606,607を介してコネクタを用いて1系統の配線を介して接続されている。そのため、コネクタの着脱を行なうだけで遊技枠11と遊技盤6との配線作業を行なうことができ、遊技枠11と遊技盤6との着脱作業をさらに容易に行なえるようにすることができる。
また、この実施の形態によれば、盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC617〜619、枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC611〜615,622,623および入力IC620に、演出制御用マイクロコンピュータ100から共通のクロック信号を入力する。そのため、シリアル−パラレル変換IC611〜619,622,623へのクロック信号の配線と入力IC620へのクロック信号の配線とを共通化することができ、演出制御手段と盤側IC601基板との間の通信、および演出制御手段と枠側IC基板602〜605との間の通信を、それぞれ1チャネルを用いて実現することができ、配線数を低減することができる。また、盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC617〜619、枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC611〜615,622,623、および入力IC620とを容易に同期させることができ、クロック信号用の配線数も低減することができる。
この実施の形態では、各シリアル−パラレル変換IC611〜619,622,623には、予めアドレスが付与されており、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアルデータに変換した制御信号を出力する際に、シリアルデータにアドレスを付加して出力する。各シリアル−パラレル変換IC611〜619,622,623は、シリアルデータを入力すると、入力したシリアルデータに付加されているアドレスが自分のアドレスに合致するか否かを確認し、合致していればパラレルデータに変換して各ランプのLEDに供給する(すなわち、出力する)。アドレスが合致していなければ各ランプのLEDへの供給は行なわない。
なお、図11に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、盤側IC基板601および枠側IC基板602〜605と双方向通信を行なう(具体的には、シリアルデータを各シリアル−パラレル変換IC611〜619,622,623に送信し、入力信号を入力IC620から入力する)ものであるので、データ入力端子とデータ出力端子とを備えており、1チャネルでデータ入力とデータ出力とを行なうことができる。この実施の形態では、図11に示すように、1つのチャネルのデータ入力端子とデータ出力端子とを、それぞれ異なる出力対象機器(本例では、シリアル−パラレル変換IC611〜619,622,623)と入力対象機器(本例では、入力IC620)とに接続している。そのように構成することによって、本来、出力対象機器と入力対象機器とが別の機器である場合にはそれぞれ別のチャネルを用いて通信を行なうべきところを、1つのチャネルのみを用いて双方向通信を可能としており、演出制御用マイクロコンピュータ100と盤側IC基板601および枠側IC基板602〜605との間のチャネル数を低減している。
この実施の形態において、チャネルとは、データ線(出力データ線)、クロック信号線、入力信号線(入力データ線)、および入力取込信号線(入力データの読出要求の信号線)用の端子をセットにしたものである。なお、1つのチャネルにアース線や電源専用の端子を含んでもよい。また、この実施の形態では、1チャネルを用いてデータ入力とデータ出力の両方を行なう場合を示すが、データ線(出力データ線)およびクロック信号線用の端子のみをセットにした出力専用のチャネルを用いてもよい。また、入力信号線(入力データ線)および入力取込信号線(入力データの読出要求の信号線)用の端子のみをセットにした入力専用のチャネルを用いてもよい。
図12および図13は、各シリアル−パラレル変換IC611〜619,622,623に付与されるアドレスの例を示す説明図である。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予めRAMに設けられた所定のアドレス記憶領域に、図12および図13に示す各シリアル−パラレル変換IC611〜619,622,623のアドレスを記憶している。
この実施の形態では、図12および図13に示すように、各枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC611〜615,622,623において、IC611にはアドレス01が付与され、IC612にはアドレス02が付与され、IC613にはアドレス03が付与され、IC614にはアドレス04が付与され、IC615にはアドレス05が付与され、IC622にはアドレス12が付与され、IC623にはアドレス13が付与されている。また、盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC617〜619において、IC617にはアドレス07が付与され、IC618にはアドレス08が付与され、IC619にはアドレス09が付与されている。
なお、各シリアル−パラレル変換IC611〜619,622,623には、アドレスとしてICの固有のIDと同じものを付与してもよく、ICの固有のIDとは異なる数字や文字、記号を含むアドレスを付与してもよい。
また、図12および図13に示すように、アドレスが01であるシリアル−パラレル変換IC611は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、遊技枠11の天枠ランプのLED(本例では天枠ランプ281a〜281lのうちのLED6個(281a〜281f))に供給する。また、アドレスが02であるシリアル−パラレル変換IC612は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、遊技枠11の天枠ランプのLED(本例では天枠ランプ281a〜281lの他のLED6個(281g〜281l))に供給する。また、アドレスが03であるシリアル−パラレル変換IC613は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、遊技枠11の右枠ランプのLED(本例ではLED6個(283a〜283f))に供給する。また、アドレスが04であるシリアル−パラレル変換IC614は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、遊技枠11の左枠ランプのLED(本例ではLED6個(282a〜282f))に供給する。
また、アドレスが05であるシリアル−パラレル変換IC615は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、下皿ランプ(図示せず。本例ではLED4個)に供給する。また、アドレスが12であるシリアル−パラレル変換IC622は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、操作部81の押圧操作部811に設けられた第1押圧操作部ランプ82a〜第8押圧操作部ランプ82h(本例ではLED8個)に供給する。また、アドレスが13であるシリアル−パラレル変換IC623は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、演出用電球83a,83b、および反射鏡駆動部84a,84bに供給する。
また、アドレスが07であるシリアル−パラレル変換IC617は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、遊技盤6中央に設けられた装飾用構造物(センター飾り)の各ランプ(本例ではLED6個(125a〜125f))に供給する。また、アドレスが08であるシリアル−パラレル変換IC618は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、演出表示装置9の周囲に設けられた各ステージランプ(本例ではLED6個(126a〜126f))に供給する。また、アドレスが09であるシリアル−パラレル変換IC619は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、可動部材(本例では可変入賞球装置15)周辺に設けられたランプのLED(本例ではLED3個(127a〜127c))に供給する。
また、この実施の形態では、各入力IC620にも、予めアドレスが付与されている。図14は、各入力IC620に付与されるアドレスの例を示す説明図である。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予めRAMに設けられた所定のアドレス記憶領域に、各入力IC620のアドレスを記憶している。この実施の形態では、図14に示すように、枠側IC基板605に搭載された入力IC620にはアドレス10が付与されている。
なお、各入力IC620に、アドレスとしては、ICの固有のIDと同じものを付与してもよく、ICの固有のIDとは異なる数字や文字、記号を含むアドレスを付与してもよい。
また、図14に示すように、アドレスが10である入力IC620は、遊技枠11に設けられた第1押圧検出器81a〜第4押圧検出器81dの検出信号をパラレルで入力し、シリアルデータに変換して出力する。
図15は、各シリアル−パラレル変換IC611〜619,622,623の構成を示すブロック図である。図15に示すように、シリアル−パラレル変換IC611〜619,622は、データラッチ部651、シフトレジスタ652、ヘッダ/アドレス検出部653、データバッファ655およびシンクドライバ656を含む。
データラッチ部651は、例えばラッチ回路によって構成され、シリアルデータが入力されると、クロック信号のパルスの立ち上がりのタイミングで入力データを1ビット毎にラッチし、シフトレジスタ652に出力する。シフトレジスタ652は、データラッチ部651から1ビットずつ入力されたデータを順に格納する。また、シフトレジスタ652は、クロック信号のパルスの立ち上がりのタイミングで、格納データを1ビットずつシフトする。そのように繰り返し格納データを1ビットずつシフトしていくことによって、最終的にシフトレジスタ652にシリアルデータとして(すなわち、シリアル方式で)入力したデータが格納されることになる。
図16は、演出制御用マイクロコンピュータ100から出力されるシリアルデータのフォーマットの例を示す説明図である。図16(A)は、遊技盤6や遊技枠11に設けられた各ランプのLEDを個別に点灯または消灯させるためのランプ点灯データとして出力されるシリアルデータのデータフォーマットである。また、図16(B)は、遊技盤6や遊技枠11に設けられた各ランプのLEDをリセットして全て消灯させるためのリセットコマンドとして出力されるシリアルデータのフォーマットである。
図16(A)に示すように、ランプ点灯データは、28ビットで構成され、9ビットのヘッダデータ、マークビット(M)、8ビットのアドレス、8ビットのデータおよびエンドビット(E)を含む。
ヘッダデータは、データの先頭を表すものであり、本例では1FF(h)である。マークビット(M)は、データの区切りを表すビット(本例では論理値0)であり、ヘッダデータとアドレスとの間、およびアドレスとデータとの間にそれぞれ挿入される。アドレスは、データ出力先のシリアル−パラレル変換ICのアドレスである。なお、アドレスとして、各シリアル−パラレル変換IC611〜619,622の固有の通し番号であるIDを用いてもよい。
データ(8ビット)は、各ランプのLEDの点灯状態を制御するためのものであり、例えば、点灯対象のランプのLEDに対応するビットとして論理値1を含み、非点灯対象のランプのLEDに対応するビットとして論理値0を含む。エンドビット(E)は、データの終了を示すものであり、本例では論理値0である。
図16(B)に示すように、リセットコマンドは、19ビットで構成され、9ビットのヘッダデータ、マークビット(M)、8ビットのリセットデータおよびエンドビット(E)を含む。
ヘッダデータは、データの先頭を表すものであり、本例では1FF(h)である。マークビット(M)は、データの区切りを表すビット(本例では論理値0)であり、ヘッダデータとリセットデータとの間に挿入される。リセットデータは、各ランプのLEDの点灯状態をリセットして全て消灯させるためのものであり、例えば、全て論路値1を含むデータである。エンドビット(E)は、データの終了を示すものであり、本例では論理値0である。
この実施の形態では、図16(A)に示すランプ点灯データまたは図16(B)に示すリセットコマンドが入力され、クロック信号のパルスの立ち上がりのタイミングで、ビット単位で繰り返しシフトされてシフトレジスタ652に格納されることになる。
ヘッダ/アドレス検出部653は、シフトレジスタ652の格納データからヘッダおよびアドレスを検出する。まず、ヘッダ/アドレス検出部653は、シフトレジスタ652からのデータを常時検出し、検出したデータの内容がヘッダデータに相当する1FF(h)と一致するか否かを確認する。ヘッダデータ(1FF(h))と一致すれば、そのヘッダデータと一致した箇所をデータの先頭と判断し、シフトレジスタ652に1セットのランプ点灯データまたはリセットコマンドが格納されたと判断する。次いで、ヘッダ/アドレス検出部653は、シフトレジスタ652からアドレスに相当する先頭から11ビット目〜18ビット目のデータを検出し、そのシリアル−パラレル変換ICに予め付与されたアドレスと一致するか否かを確認する。盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜605には、例えば、それぞれ搭載するシリアル−パラレル変換ICのアドレスを格納したアドレス格納レジスタ654が設けられており、ヘッダ/アドレス検出部653は、シフトレジスタ652から検出したアドレスが、予めアドレス格納レジスタ654に格納するアドレスと一致するか否かを確認すればよい。アドレスが一致すれば、ヘッダ/アドレス検出653は、そのシリアル−パラレル変換ICを宛先とするデータを入力したと判定し、入力取込信号(ラッチ信号)をデータバッファ655に出力する。アドレスが一致しなければ、ヘッダ/アドレス検出653は、入力取込信号をデータバッファ655に出力しない。すなわち、この場合、そのシリアル−パラレル変換ICを宛先とするデータではないので、シフトレジスタ652に格納したデータをデータバッファ655に出力することなく、そのまま破棄することになる。
なお、図15では、盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜605に予めアドレス格納レジスタ654が設けられている場合を示しているが、アドレス格納レジスタ654に代えて、シリアル−パラレル変換ICに設けられているアドレス端子(8端子(8ビットのアドレスの各ビットにそれぞれ対応する))を介して、外部のハードウェア回路(例えば、演出制御基板80が搭載する回路)からアドレスを入力するようにしてもよい。そして、外部のハードウェア回路側から、各アドレス端子の入力をHighレベル(以下、Hレベルと呼ぶ)またはLowレベル(以下、Lレベルと呼ぶ)に制御することによって、シリアル−パラレル変換ICにアドレスを入力してもよい。この場合、例えば、外部のハードウェア回路は、アドレスのいずれかのビットに対応する端子に電圧をかけることによってその端子に対する入力をHレベルとし、またはグランドにスイッチングすることによってその端子に対する入力をLレベルとするように制御する。
データバッファ655は、例えば、ラッチレジスタによって構成され、ヘッダ/アドレス検出部653から入力取込信号を入力すると、シフトレジスタ652からデータ部分に相当する先頭から20ビット目〜27ビット目のデータを取り込んでラッチする。そして、データバッファ655は、取り込んだデータをパラレルデータ(Q0〜Q7)として各ランプのLEDに供給(すなわち、出力)することになる。
なお、シフトレジスタ652が格納したデータがリセットコマンドであった場合には、先頭から11ビット目〜18ビット目が全て論理値1のデータを格納することになる。この場合、データバッファ655は全ての論理値が1であるデータを取り込んだ場合にはリセットコマンドを入力したと判断し、全てのランプのLEDがリセットされ消灯されることになる。
シンクドライバ656は、所定の論理反転設定信号に基づいて、データバッファ655が出力するパラレルデータの論理値を反転して出力したり、そのまま出力したりする。例えば、所定の論理反転設定信号がHighである場合には、データバッファ655が出力するパラレルデータのビット値が1である(すなわち、ランプ点灯データの対応するビット値が1)ときにオンとなり、各ランプのLEDにオン信号を出力する。この実施の形態では、予め論理反転設定信号の設定値が盤側IC基板601や各枠側IC基板602〜605に設けられたレジスタ等に設定されており、予め設定された設定値に従って各ランプのLEDにオン信号が出力され、各ランプのLEDが点灯するものとする。
図17は、シリアル−パラレル変換ICへのシリアルデータおよびクロック信号の入力タイミングと、パラレルデータの出力タイミングとの例を示すタイミング図である。なお、図17では、シリアルデータ方式としてランプ点灯データを入力する場合を説明する。図17に示すように、シリアルデータは、ヘッダデータ、マークビット、アドレス、マークビット、データ、エンドビットの順に、シリアル−パラレル変換ICのシフトレジスタ652に1ビット単位で入力される。そして、この一連のデータを1セットとする。1セットのシリアルデータ(本例ではランプ点灯データ)が全て入力され終わるまで、ヘッダ/アドレス検出部653ではヘッダデータが検出されないので、データバッファ655の出力は変化しない。そのため、シリアル−パラレル変換ICからは、前回受信したシリアルデータに基づく点灯パターンがそのままパラレルデータ方式として出力されている。
1セットのシリアルデータが全て入力され終わると、シフトレジスタ652の格納データからデータ部分がデータバッファ655にラッチされ、新たに受信したシリアルデータに基づく点灯パターンがパラレルデータ方式として出力される。なお、この実施の形態では、図18に示すように、シリアル−パラレル変換ICが出力するパラレルデータのうち、Q0,Q4は、シリアルデータ入力完了後の次のクロック信号のパルスの立ち上がりのタイミングで、直ちに新たな点灯パターンのデータに切り替わる。また、Q1,Q5は、Q0,Q4より1クロック分遅れて新たな点灯パターンのデータに切り替わる。また、Q2,Q6は、Q0,Q4より2クロック分遅れて新たな点灯パターンのデータに切り替わる。さらに、Q3,Q7は、Q0,Q4より3クロック分遅れて新たな点灯パターンのデータに切り替わる。
図18は、入力IC620の構成を示すブロック図である。図18に示すように、この実施の形態では、入力IC620は、複数(本例では8個)のDフリップフロップ661〜668によって構成される。この実施の形態では、第1押圧検出器81a〜第4押圧検出器81dおよび第1回転検出器81e〜第2回転検出器81fからの検出信号が入力IC620にパラレルに入力され、検出信号ごとにいずれかのDフリップフロップ661〜668に入力される。また、各Dフリップフロップ661〜668にはクロック信号が入力され、各Dフリップフロップ661〜668は、クロックの立ち上がりで順次シフト動作を行う。そして、パラレルに入力した検出信号をシリアルデータに変換して出力することになる。
各Dフリップフロップ661〜668には、演出制御用マイクロコンピュータ100から所定のタイミングで入力取込信号(ラッチ信号)が入力される。入力取込信号が入力されると、第1押圧検出器81a〜第4押圧検出器81dおよび第1回転検出器81e,第2回転検出器81fから検出信号が、各Dフリップフロップ661〜668にラッチされる。そして、ラッチされた検出信号は、クロックの立ち上がりで順次シフトされ、シリアルデータ方式として出力される。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100において、回転操作部812の回転方向および回転量(回転角度)を第1回転検出器81eおよび第2回転検出器81fの検出信号に基づいて検出する処理について説明する。
図19は、回転操作部812の回転操作時における第1回転検出器81eおよび第2回転検出器81fのそれぞれの検出信号を示すタイミングチャートである。図19においては、(a)に回転操作部812の右回転時におけるタイミングチャートが示されており、(b)に回転操作部812の左回転時におけるタイミングチャートが示されている。図中において「L」はLレベルを示し、「H」はHレベルを示している。また、図中において点線で示すタイミングは、第1回転検出器81eおよび第2回転検出器81fのそれぞれの検出信号において、前述のクリック位置となったタイミングを示している。
(a)に示すように、右回転時には、第1回転検出器81eの信号レベルおよび第2回転検出器81fの信号レベルは、「L,L」→「H,L」→「H,H」→「L,H」→「L,L」(「第1回転検出器81eの信号レベル,第2回転検出器81fの信号レベル」)というように、4回信号パターンが変化する。また、(b)に示すように、左回転時には、第1回転検出器81eの信号レベルおよび第2回転検出器81fの信号レベルは、「L,H」→「H,H」→「H,L」→「L,L」→「L,H」(「第1回転検出器81eの信号レベル,第2回転検出器81fの信号レベル」)というように、4回信号パターンが変化する。このように、右回転時と、左回転時とでは、第1回転検出器81eの信号レベルおよび第2回転検出器81fの信号レベルの変化のパターンが異なる。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、これらの検出信号がどのようなパターンで変化するかを判断する処理を行なうことにより、回転操作部812が左右のどちらの方向に回転操作されたかを判定する。
また、(a)に示すように、右回転時には、回転操作部812の回転操作にしたがってクリック位置が変化するときに、カバープレート815における突起部8150の突起8151がダイヤルベース816に連続的に形成された凹凸部において各クリック位置間の中間点にある各凸部の頂点を通過するときに、「H,H」→「L,H」という第1の変化パターンと、「L,L」→「H,L」という第2の変化パターンとの2種類の変化パターンのいずれかが生じる。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、右回転時にはこれら2種類の変化パターンが生じたときに、1クリック位置分だけ右方向に回転操作されたと判定する処理を行なう。このような判定を行なう理由は、前述のように、凹部間の凸部の頂点を突起8151が通過すると、逆方向へ回転操作しない限りその突起8151が次の凹部の底部へ誘導されるので、凹部間の凸部の頂点を突起8151が通過した時点で、1クリック分操作の回転操作が行なわれたものと判断することができるからである。ここで、クリック位置は、例えば、24箇所設けられており、1クリック位置分の回転操作は、回転中心回りの回転角度として15度分だけ回転操作したことになる。
一方、(b)に示すように、左回転時には、回転操作部812の回転操作にしたがってクリック位置が変化するときに、カバープレート815の突起8151がダイヤルベース816に連続的に形成された凹凸部において各クリック位置間の中間点にある各凸部の頂点を通過するときに、「H,H」→「L,H」という第1の変化パターンと、「L,L」→「H,L」という第2の変化パターンとのいずれかが生じる。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、左回転時にはこれら2種類の変化パターンが生じたときに、1クリック位置分だけ左方向に回転操作されたと判定する処理を行なう。このような判定を行なう理由は、右回転時の判定理由と同様の理由である。
なお、カバープレート815の突起8151がダイヤルベース816における各凹部の底部に入ったときの信号レベルの変化に基づいて、1クリック位置分だけ回転操作(左右の回転操作で同様)されたと判定するようにしてもよい。例えば、図19(a)の右回転時には、「H,L」→「L,L」という第1の変化パターンと、「H,L」→「H,H」という第2の変化パターンとの2種類の変化パターンのいずれかが生じるので、このような信号レベルの変化があったときに、1クリック位置分だけ右方向に回転操作されたと判定する。また、図19(b)の左回転時には、「L,L」→「L,H」という第1の変化パターンと、「H,H」→「H,L」という第2の変化パターンとの2種類の変化パターンのいずれかが生じるので、このような信号レベルの変化があったときに、1クリック位置分だけ左方向に回転操作されたと判定する。
図20は、演出制御用マイクロコンピュータ100が第1回転検出器81eおよび第2回転検出器81fのそれぞれの検出信号に基づいて回転方向および回転量を判定するために用いられる回転判定テーブルを表形式で示す図である。回転判定テーブルは、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されており、回転方向および回転量を判定するために読出されて用いられる。
演出制御用マイクロコンピュータ100では、所定周期で第1回転検出器81eおよび第2回転検出器81fのそれぞれの検出信号のレベルを確認し、その確認をしたときにおいて、確認後に、今回確認した検出信号のレベルを示す今回判定データを前回判定データとしてRAMに記憶する。そして、新たに検出信号のレベルを確認するごとに、前回判定データを更新していく処理が行なわれる。このように前回判定データを記憶しておくと、前回判定データと今回判定データとの関係に基づいて、前述したような回転方向の判定および回転量の判定を行なうことができる。例えば、図20に示すように、前回判定データが「H,H」で今回判定データが「L,H」という変化パターンであるときには、回転方向が右回転で回転量が15度であると判定される。同様に、前回判定データが「L,L」で今回判定データが「H,L」という変化パターンであるときには、回転方向が右回転で回転量が15度であると判定される。また、前回判定データが「H,L」で今回判定データが「L,L」という変化パターンであるときには、回転方向が左回転で回転量が15度であると判定される。同様に、前回判定データが「L,H」で今回判定データが「H,H」という変化パターンであるときには、回転方向が左回転で回転量が15度であると判定される。
その他、前回判定データが「H,L」で今回判定データが「L,L」という変化パターン、前回判定データが「H,L」で今回判定データが「H,H」という変化パターン、前回判定データが「L,L」で今回判定データが「L,H」という変化パターン、および、前回判定データが「H,H」で今回判定データが「H,L」という変化パターンのそれぞれについては、前述したように、カバープレート815の突起8151がダイヤルベース816における各凹部の底部に入ったときの信号レベルの変化であるので、この実施の形態では、前述のような理由により、1クリック位置分だけの回転量、すなわち、回転量が15度であると判定しない。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。図21は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化等)を行なった後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15,S44,S45を含む。)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行なわれていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行なわれたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行なう(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行なう。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびステップS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ等)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分等である。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行なう(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値または予め決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびステップS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグ等制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行なう。
さらに、CPU56は、異常報知禁止フラグをセットするとともに(ステップS44)、禁止期間タイマに禁止期間値に相当する値を設定する(ステップS45)。禁止期間値は、後述する異常入賞の報知を禁止する期間を示す値である。また、異常報知禁止フラグは、異常入賞の報知が禁止されていることを示すフラグであり、禁止期間タイマがタイムアウトするまでセット状態に維持される。よって、演出表示装置9において初期化報知が開始されてから所定期間は、異常入賞の報知の開始が禁止される。
また、CPU56は、乱数回路を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路にランダムRの値を更新させるための設定を行なう。また、乱数回路設定処理では、CPU56は、乱数回路の状態を確認する乱数回路確認処理も実行する。乱数回路確認処理では、CPU56は、乱数回路が出力する乱数確認信号を所定時間監視する。乱数確認信号は、乱数回路が内蔵するクロック信号発生回路が内部クロック信号を正常に出力している場合にはオン状態であり、そうでなければ(例えば、内部クロック信号のレベルが低下した場合には)オフ状態になる。CPU56は、所定時間継続して乱数確認信号のオフ状態を検出した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する乱数回路に異常が発生したと判定し、主基板31の乱数回路エラーを報知することを指定する乱数回路エラー指定コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する。所定時間継続して乱数確認信号のオフ状態を検出しなければ、CPU56は、乱数回路が正常に動作していると判定して、そのままステップS15に移行する。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取り得る値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図22に示すステップS20〜S36のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS34,S35で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、CPU56は、正規の時期以外の時期において大入賞口に遊技球が入賞したことを検出した場合に異常入賞の報知を行なわせるための処理を行なう(ステップS23:異常入賞報知処理)。
次に、遊技制御に用いられる大当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:ステップS24)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS25,S26)。
図23は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:特別図柄のはずれ図柄(停止図柄)を決定する(はずれ図柄決定用)
(2)ランダム2:大当りを発生させるときの特別図柄の停止図柄を決定する(大当り図柄決定用)
(3)ランダム3:特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン決定用)
(4)ランダム4:普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5:ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
図22に示された遊技制御処理におけるステップS24では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2)の大当り図柄決定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行なう。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(5)の乱数以外の乱数も用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(乱数回路)が生成する乱数であるが、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560によってプログラムに基づいて生成されるソフトウェア乱数を用いてもよい。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(ステップS27)。特別図柄プロセス処理では、特別図柄表示器8および大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:ステップS29)。なお、この実施の形態では、ステップS29において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御コマンドを構成するMODEデータまたはEXTデータ(送信先のシリアル−パラレル変換IC611〜619,622,623のアドレスが付加されたMODEデータまたはEXTデータ)に、ヘッダデータやマークビット、エンドビットを付加して送信制御を行なう。そして、演出制御コマンドは、シリアル出力回路78によってシリアルデータに変換され、中継基板77を介して演出制御基板80に送信される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御コマンドを構成するMODEデータまたはEXTデータを、シリアルデータに変換することなく(つまり、パラレルデータのままで)、演出制御基板80に送信するように構成されていてもよい。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(ステップS30)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。また、賞球処理では賞球エラーが発生したか否かの判定処理も行なわれる。例えば、賞球個数の設定値と実際の払出数とに食い違いが生じた場合に、CPU56は、賞球エラーが発生したと判定し、演出制御基板80が搭載する演出制御用マイクロコンピュータ100に、賞球エラーの発生を報知することを指定する賞球エラー報知指定コマンドを送信する制御を行なう。
また、CPU56は、満タンスイッチや球切れスイッチ、ドア開放センサ155の検出信号に基づくエラー検出処理を実行する(ステップS32)。具体的には、満タンスイッチの検出信号に応じて、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100に、満タンエラーが発生したことを報知することを指定する満タンエラー報知指定コマンドを送信する。また、球切れスイッチの検出信号に応じて、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100に、球切れエラーが発生したことを報知することを指定する球切れエラー報知指定コマンドを送信する。ドア開放センサ155の検出信号に応じて、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100に、ドア開放エラーが発生したことを報知することを指定するドア開放エラー報知指定コマンドを送信する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS33:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(ステップS34)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(ステップS35)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS36)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S35(ステップS30を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図24は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブル(図24(A)参照)と、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブル(図24(B)参照)とがある。図24(A),(B)の左欄に記載されている数値が大当り判定値である。CPU56は、ランダムRの値がいずれかの大当り判定値と一致すると、大当りとすることに決定する。CPU56は、所定の時期に、乱数回路のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図24に示す大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当り、通常大当りおよび突然確変大当り)とすることに決定する。
確変大当りとは、大当り遊技後の遊技状態を、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態に移行させるような大当りである。通常大当りとは、大当り遊技後の遊技状態を確変状態ではない状態に移行させるような大当りである。なお、確変大当りおよび通常大当りの場合には、ラウンド数は、突然確変大当りの場合よりも多く、例えば15ラウンドである。
突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が2回まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである。
なお、突然確変大当りの大当り遊技では、ラウンド数は、通常大当りおよび確変大当りの場合よりも少なく、かつ、各ラウンドの大入賞口開放許容時間(例えば、通常大当りおよび確変大当りの場合の29秒に対して、0.5秒)は通常大当りおよび確変大当りの場合よりも短いが、ラウンド数のみを少なくしたり、大入賞口開放許容時間のみを短くするようにしてもよい。
図25は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。後述するように、この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。図26において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「変動時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の変動表示期間)を示す。
「通常変動」は、リーチ態様を伴わない変動パターンである。「通常変動・短縮」は、リーチ態様を伴わない変動パターンであり、かつ、変動時間が「通常変動」よりも短い変動パターンである。「ノーマルリーチ」は、リーチ態様を伴うが表示結果(停止図柄)が大当り図柄にならない変動パターンである。「リーチA」は、「ノーマルリーチ」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間(リーチ演出が行なわれる期間)で演出表示装置9において異なった態様の変動態様(速度や回転方向等)やキャラクタ画像等が現れたり、演出表示装置9における背景図柄が異なることをいう。例えば、「ノーマルリーチ」では単に1種類の変動態様によってリーチ態様が実現されるのに対して、「リーチA」では、変動速度や変動方向が異なる複数の変動態様を含むリーチ態様が実現される。また、「リーチA・短縮」は、「リーチA」に類似したリーチ態様を持つ変動パターンであるが、リーチ変動時間は、「リーチA」に比べて短い。
「リーチB」は、「ノーマルリーチ」および「リーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、「リーチB・短縮」は、「リーチB」に類似したリーチ態様を持つ変動パターンであるが、リーチ変動時間は、「リーチB」に比べて短い。「リーチC」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」および「リーチB」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、「リーチC・短縮」は、「リーチC」に類似したリーチ態様を持つ変動パターンであるが、リーチ変動時間は、「リーチC」に比べて短い。
また、「スーパーリーチA」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」、「リーチB」、「リーチC」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンであり、例えば動画像によるリーチ態様を持つ変動パターンである。「スーパーリーチB」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」、「リーチB」、「リーチC」および「スーパーリーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンであり、例えば動画像によるリーチ態様を持つ変動パターンである。なお、「スーパーリーチA」および「スーパーリーチB」は、遊技者によって操作部81になされた操作に応じた演出を実行する変動パターンである。「突確」は、遊技者に突然確変大当りであることを認識させる演出を実行する変動パターンである。また、「突確(操作演出有)」は、「突確」に類似した変動態様の変動パターンであるが、変動時間は、「突確」に比べて長く、遊技者によって操作部81になされた操作に応じた演出を実行する変動パターンである。
「操作演出有変動A」は、リーチ態様を伴わず、「通常変動」とは異なる変動パターンであるが、変動時間は、「通常変動」に比べて長く、遊技者によって操作部81になされた操作に応じた演出を実行する変動パターンである(後述する図82(n)に例示するように、飾り図柄が所定の停止位置から左回転方向に1コマ進んで停止する演出を実行する変動パターン)。「操作演出有変動B」は、リーチ態様を伴わず、「通常変動」および「操作演出有変動A」とは異なる変動パターンであるが、変動時間は、「通常変動」に比べて長く、遊技者によって操作部81になされた操作に応じた演出を実行する変動パターンである(後述する図82(o)に例示するように、飾り図柄が所定の停止位置から右回転方向に2コマ進んで停止する演出を実行する変動パターン)。「操作演出有変動C」は、リーチ態様を伴い、「通常変動」、「操作演出有変動A」および「操作演出有変動B」とは異なる変動パターンであるが、変動時間は、「通常変動」に比べて長く、遊技者によって操作部81になされた操作に応じた演出を実行する変動パターンである。「操作演出有変動D」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」、「リーチB」、「スーパーリーチA」、「スーパーリーチB」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンであり、遊技者によって操作部81になされた操作に応じた演出を実行する変動パターンである。
「予告有変動A」は、「通常変動」とは異なる変動パターンであるが、変動時間は、「通常変動」に比べて長く、遊技者によって操作部81になされた操作に応じた予告演出を実行する変動パターンである(後述する図84、図85に例示するように、操作部81になされた操作に応じた予告演出を実行する変動パターン)。
「予告有変動B」は、「通常変動」および「予告有変動A」とは異なる変動パターンであるが、変動時間は、「通常変動」に比べて長く、遊技者によって操作部81になされた操作に応じた予告演出を実行する変動パターンである(後述する図84、図85に例示するように、操作部81になされた操作に応じた予告演出を実行する変動パターン)。
本実施の形態では、「予告有変動A」および「予告有変動B」は、予告演出の実行後にリーチ演出を実行する(例えば、図84(d)に示す演出の後にリーチ演出を実行してから図84(e)に示す演出を実行する)変動パターンであるとするが、予告演出の実行前にリーチ演出を実行する(例えば、リーチ演出を実行してから図84(a)以降に示す演出を実行する)変動パターンであってもよい。そして、予告演出において、敵キャラを倒した場合に、信頼度の高いリーチ演出を実行したり、所定のスーパーリーチに発展する演出を実行したりするように構成されていてもよい。
「再抽選有変動A」は、「通常変動」とは異なる変動パターンであるが、変動時間は、「通常変動」に比べて長く、遊技者によって操作部81になされた操作に応じた再抽選演出を実行する変動パターンである(後述する図86、図87に例示するように、飾り図柄の停止図柄(例えば、通常大当り図柄)の導出表示前に、飾り図柄の仮停止図柄を表示し、その後操作部81になされた操作に応じた再抽選演出を実行する変動パターン)。
「再抽選有変動B」は、「通常変動」および「再抽選有変動A」とは異なる変動パターンであるが、変動時間は、「通常変動」に比べて長く、遊技者によって操作部81になされた操作に応じた再抽選演出を実行する変動パターンである(後述する図86、図87に例示するように、飾り図柄の停止図柄の導出表示前に、飾り図柄の仮停止図柄(例えば、通常大当り図柄)を表示し、その後操作部81になされた操作に応じた再抽選演出を実行する変動パターン)。
この実施の形態では、通常大当りの場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、「ノーマルリーチ」、「リーチA・短縮」、「リーチA」、「リーチB・短縮」、「リーチB」、「リーチC・短縮」、「リーチC」、「スーパーリーチB」、「操作演出有変動D」、「予告有変動A」、「予告有変動B」、「再抽選有変動A」または「再抽選有変動B」を選択する。また、確変大当りの場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、「ノーマルリーチ」、「リーチA・短縮」、「リーチA」、「リーチB・短縮」、「リーチB」、「リーチC・短縮」、「リーチC」、「スーパーリーチA」、「スーパーリーチB」、「操作演出有変動D」、「予告有変動A」、「予告有変動B」、「再抽選有変動A」または「再抽選有変動B」を選択する。突然確変大当りの場合には、「突確」または「突確(操作演出有)」を選択する。はずれの場合には、「通常変動・短縮」、「通常変動」、「ノーマルリーチ」、「リーチA・短縮」、「リーチA」、「操作演出有変動A」、「リーチB・短縮」、「リーチB」、「操作演出有変動B」、「リーチC・短縮」、「リーチC」、「スーパーリーチA」、「スーパーリーチB」、操作演出有変動D」、「予告有変動A」または「予告有変動B」を選択する。
また、図25に示すように、はずれの場合にのみ選択される変動パターンと、確変大当りの場合にのみ選択される変動パターンと、はずれのときにも通常大当りのときにも確変大当りのときにも選択され得る変動パターンとがある。
また、時短状態では、「通常変動・短縮」、「リーチA・短縮」、「リーチB・短縮」、および「リーチC・短縮」の変動パターンが選択される。非時短状態では、それ以外の変動パターンが選択される。ただし、「突確」の変動パターンは、時短状態でも非時短状態でも使用される。
なお、この実施の形態では、大当りが発生し、大当り遊技が終了すると、その後、100回の特別図柄の変動(変動表示)の実行が完了するまで、遊技状態は時短状態になる。また、変動表示が終了すると大当り遊技が開始されるときの特別図柄の変動表示を開始するときに、確変状態にすることに決定された場合には、大当り遊技が終了すると遊技状態が確変状態に移行される。なお、そのときの遊技状態が確変状態であれば、確変状態が継続することになる。
確変状態に移行されたら、その後、100回の特別図柄の変動(変動表示)の実行が完了するまでは、確変状態かつ時短状態である。また、大当り遊技が終了した後の非確変状態において、100回の特別図柄の変動(変動表示)の実行が完了すると遊技状態は通常状態(確変状態でなく、かつ、時短状態でない遊技状態)に移行する。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、操作演出を行うか否か(具体的には、操作演出有りの変動パターンを選択するか否か)や、予告演出を行うか否か、再抽選演出を行うか否かを決定するように構成されているが、操作演出を行うか否かや、予告演出を行うか否か、再抽選演出を行うか否かを演出制御用マイクロコンピュータ100が決定するように構成されていてもよい。つまり、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、大当りであるか否かを決定し、変動パターン等にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100が、実行する演出の内容を決定するように構成されていてもよい。そのように構成された場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に対する制御コマンドの送出方式について説明する。この実施の形態では、演出制御コマンドは、シリアル出力回路78によってパラレルデータからシリアルデータに変換され、主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に送信される。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図26は、シリアルデータ方式として送信される演出制御コマンドのフォーマットの例を示す説明図である。図26に示すように、演出制御コマンドを送信する際、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的にはCPU56)は、まず、MODEデータ(アドレスが付加されたMODEデータ)にヘッダデータやマークビット、エンドビットを付加して送信制御を行なう。すると、シリアル出力回路78は、ヘッダデータやアドレス、マークビット、エンドビットが付加されたMODEデータをシリアルデータに変換して、中継基板77を介して演出制御基板80に送信する。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、EXTデータ(アドレスが付加されたEXTデータ)にヘッダデータやマークビット、エンドビットを付加して送信制御を行なう。すると、シリアル出力回路78
は、ヘッダデータやアドレス、マークビット、エンドビットが付加されたEXTデータをシリアルデータに変換して、中継基板77を介して演出制御基板80に送信する。
図27は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図27に示す例において、コマンド8001(H)〜8016(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8001(H)〜8016(H)のいずれかを受信すると、演出表示装置9において飾り図柄の変動表示を開始するように制御する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動表示と飾り図柄の変動表示とは同期(変動表示開始時期および変動表示終了時期が同じ。)しているので、飾り図柄の変動パターン(変動時間)を決定することは、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定することも意味する。
コマンド8C01(H)〜8C04(H)は、大当りとするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C04(H)の受信に応じて飾り図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C04(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄の変動表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、飾り図柄の変動表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。なお、導出表示とは、図柄を最終的に停止表示させることである。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。また、コマンド9F55(H)は、メイン処理における乱数回路確認処理において乱数回路の異常発生を検出した場合に、主基板31の乱数回路エラーを報知することを指定する演出制御コマンド(乱数回路エラー指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じて、大当り開始1指定〜大当り開始指定3指定コマンドがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、非確変大当り(通常大当り)であったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。
コマンドD001(H)は、異常入賞の報知を指示する演出制御コマンド(異常入賞報知指定コマンド)である。
コマンドFF02(H)は、下皿(余剰球受皿4)が満タン状態になった場合(すなわち、満タンスイッチがオン状態になった場合)に、満タンエラーが発生したことを報知することを指定する演出制御コマンド(満タンエラー報知指定コマンド)である。また、コマンドFF01(H)は、下皿の満タン状態が解除された場合(すなわち、満タンスイッチがオフ状態になった場合)に、満タンエラーの報知を解除することを指定する演出制御コマンド(満タンエラー解除指定コマンド)である。
コマンドFF04(H)は、遊技枠11が開放状態になった場合(すなわち、ドア開放センサ155の検出信号を検出した場合)に、ドア開放エラーが発生したことを報知することを指定する演出制御コマンド(ドア開放エラー報知指定コマンド)である。また、コマンドFF03(H)は、遊技枠11の開放状態が解除された場合に、ドア開放エラーの報知を解除することを指定する演出制御コマンド(ドア開放エラー解除指定コマンド)である。
コマンドFF06(H)は、球切れ状態になった場合(すなわち、球切れスイッチがオン状態になった場合)に、球切れエラーが発生したことを報知することを指定する演出制御コマンド(球切れエラー報知指定コマンド)である。また、コマンドFF05(H)は、球切れ状態が解除された場合に、球切れエラーの報知を解除することを指定する演出制御コマンド(球切れエラー解除指定コマンド)である。
コマンドFF08(H)は、賞球エラーが発生した場合に、賞球エラーが発生したことを報知することを指定する演出制御コマンド(賞球エラー報知指定コマンド)である。また、コマンドFF07(H)は、賞球エラーが解除された場合に、賞球エラーの報知を解除することを指定する演出制御コマンド(賞球エラー解除指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図27に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
図28は、演出制御コマンドの送信タイミングの一例を示す説明図である。図28に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始時に、変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを送信する。そして、変動表示時間が経過すると、図柄確定指定コマンドを送信する。
なお、変動パターンコマンドを送信する前に、遊技状態(例えば、通常状態/時短状態/確変状態)に応じた演出表示装置9における背景画像を指定する背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、表示結果特定コマンドに続いて保留記憶数を示す演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
図29は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS27)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8および大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。
ステップS300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、保留記憶数(始動入賞記憶数)を確認する。保留記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。保留記憶数が0でない場合には、大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に対応した値(この例では1)に更新する。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。特別図柄の変動表示後の停止図柄を決定する。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(変動表示時間:変動表示を開始してから表示結果が導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の変動表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマを時間経過に応じて減算更新していき、その変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。特別図柄表示器8における変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行なう。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。確変大当りフラグまたは突然確変大当フラグがセットされている場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、確変大当りフラグおよび突然確変大当フラグがセットされていない場合には大当り終了1指定コマンドを送信する等、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御を行なう。また、確変大当りフラグまたは突然確変大当フラグがセットされている場合は、セットされているフラグ(確変大当りフラグまたは突然確変大当フラグ)をリセットし、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる処理を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図30は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、保留記憶数が上限値である4になっているか否か確認する(ステップS211)。保留記憶数が4になっている場合には、処理を終了する。
保留記憶数が4になっていない場合には、保留記憶数を示す保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212)。また、CPU56は、ソフトウェア乱数(大当り図柄決定用乱数等を生成するためのカウンタの値等)およびランダムR(大当り判定用乱数)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS213)。ステップS213では、CPU56は、ソフトウェア乱数としてランダム1〜3(図23参照)の値を抽出し、乱数回路のカウント値を読出すことによってランダムRを抽出する。また、保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。また、大当り図柄決定用乱数等を生成するためのカウンタや保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
図31および図32は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。保留記憶数が0であれば処理を終了する。
保留記憶数が0でなければ、CPU56は、RAM55の保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS52)。そして、保留記憶数の値を1減らし(保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS53)。すなわち、RAM55の保留記憶数バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読出し(ステップS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS62)。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図24参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当り(通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当り)とすることに決定する処理を実行するプログラムである。
なお、CPU56は、遊技状態が確変状態であるときには、図24(B)に示すような大当り判定値が設定されているテーブルにおける大当り判定値を使用し、遊技状態が通常状態(非確変状態)であるときには、図24(A)に示すような大当り判定値が設定されているテーブルにおける大当り判定値を使用する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS63)、ステップS81に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器8における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
大当りとしないことに決定した場合には、CPU56は、乱数バッファ領域からはずれ図柄決定用乱数を読出し(ステップS64)、はずれ図柄決定用乱数に基づいて停止図柄を決定する(ステップS65)。この場合には、はずれ図柄(例えば、偶数図柄のいずれか)を決定する。
さらに、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には(ステップS66)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS67)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、変動表示が終了したときに遊技状態を非時短状態に移行させるために時短終了フラグをセットする(ステップS68,S69)。そして、ステップS90に移行する。
ステップS81では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、乱数バッファ領域から大当り図柄決定用乱数を読出し(ステップS82)、大当り図柄決定用乱数に基づいて停止図柄としての大当り図柄(例えば、奇数図柄のいずれか)を決定する(ステップS83)。なお、ここでは、確変大当りと通常大当りとを区別せずに停止図柄を決定する。
次いで、CPU56は、確変大当りとすることに決定されている場合には、確変大当りフラグをセットする(ステップS84,S85)。また、突然確変大当りとすることに決定されている場合には、突然確変大当りフラグをセットする(ステップS86,S87)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS90)。なお、確変大当りフラグまたは突然確変大当りフラグがセットされた場合には、大当り遊技が終了したときに遊技状態が確変状態に移行される。
なお、この実施の形態では、大当り判定用乱数に基づいて、大当りとするか否かと大当りの種類とを決定するようにしているが(図24参照)、大当り判定用乱数に基づいて大当りとするか否かを決定し、大当りとすることに決定された場合に大当り図柄決定用乱数に基づいて所定の大当り図柄(予め決められている確変大当り図柄や突然確変大当り図柄)が決定されたときに確変状態に制御するようにしてもよい。
図33は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、乱数バッファ領域から変動パターン決定用乱数を読出す(ステップS100)。そして、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(ステップS101)。
ここで、遊技状態が非時短状態であって、はずれとすることに決定されている場合には、「通常変動」、「ノーマルリーチ」、「リーチA」、「操作演出有変動A」、「リーチB」、「操作演出有変動B」、「リーチC」、「スーパーリーチA」、「スーパーリーチB」、「操作演出有変動D」、「予告有変動A」または「予告有変動B」を選択する(図25参照)。遊技状態が非時短状態であって、大当りとすることに決定されている場合には、「ノーマルリーチ」、「リーチA」、「リーチB」、「リーチC」、「操作演出有変動C」、「スーパーリーチA」、「スーパーリーチB」、「突確」、「突確(操作演出有)」、「操作演出有変動D」、「予告有変動A」、「予告有変動B」、「再抽選有変動A」または「再抽選有変動B」を選択する(図25参照)。大当りのうち確変大当りとすることに決定されている場合に、「ノーマルリーチ」、「リーチA」、「リーチB」、「リーチC」、「操作演出有変動C」、「スーパーリーチA」、「スーパーリーチB」、「操作演出有変動D」、「予告有変動A」、「予告有変動B」、「再抽選有変動A」または「再抽選有変動B」を選択する(図25参照)。また、突然確変大当りとすることに決定されている場合に、「突確」または「突確(操作演出有)」を選択する。大当りのうち通常大当りとすることに決定されている場合には、「ノーマルリーチ」、「リーチA」、「リーチB」、「リーチC」、「スーパーリーチB」、「操作演出有変動D」、「予告有変動A」、「予告有変動B」、「再抽選有変動A」または「再抽選有変動B」を選択する(図25参照)。
遊技状態が時短状態であって、はずれとすることに決定されている場合には、「通常変動・短縮」、「リーチA・短縮」、「リーチB・短縮」または「リーチC・短縮」を選択する(図25参照)。遊技状態が時短状態であって、大当りとすることに決定されている場合には、「リーチA・短縮」、「リーチB・短縮」、「リーチC・短縮」または「突確」または「突確(操作演出有)」を選択する(図26参照)。大当りのうち確変大当りとすることに決定されている場合に、「リーチA・短縮」、「リーチB・短縮」、「リーチC・短縮」を選択する(図25参照)。突然確変大当りとすることに決定されている場合に、「突確」または「突確(操作演出有)」を選択する(図25参照)。大当りのうち通常大当りとすることに決定されている場合には、「リーチA・短縮」、「リーチB・短縮」または「リーチC・短縮」を選択する(図25参照)。
以上のような選択を容易にするために、遊技状態(時短状態か否か)と大当りとするか否かの決定結果(はずれ、および大当りの種類のそれぞれ)とに応じた変動パターンテーブルを用いる。変動パターンテーブルは、ROM54に記憶されるが、遊技状態と大当りとするか否かの決定結果とに応じて用意される。それぞれの変動パターンテーブルには、選択され得る変動パターンを示すデータと、それに対応する数値とが設定される。そして、CPU56は、遊技状態と大当りとするか否かの決定結果とに応じて、変動パターンテーブルを選択し、選択した変動パターンテーブルにおいて、変動パターン決定用乱数の値と一致する数値に対応する変動パターンを選択する。よって、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、既に決定されている大当りとするか否か、および確変大当りとするか否かに応じて、変動パターンを選択することになる。
そして、CPU56は、ステップS101で選択した変動パターンに応じた変動パターンコマンド(図25参照)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(予めROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS104)。例えば、ステップS34の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間(図26参照)に応じた値を設定する(ステップS105)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS106)。
図34は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類に応じて、表示結果1指定〜表示結果4指定のいずれかの演出制御コマンド(図27参照)を送信する制御を行なう。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行なう(ステップS111)。大当りフラグがセットされている場合、確変大当りフラグがセットされているときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行なう(ステップS112,S113)。突然確変大当りフラグがセットされているときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行なう(ステップS114,S115)。確変大当りフラグおよび突然確変大当りフラグがセットされていないときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行なう(ステップS118)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図35は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、特別図柄表示器8に停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS143に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS134,S135)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS136)。具体的には、確変大当りとすることに決定されている場合には大当り開始2指定コマンドを送信し、通常大当りとすることに決定されている場合には大当り開始1指定コマンドを送信し、突然確変大当りとすることに決定されている場合には大当り開始3指定コマンドを送信する。なお、確変大当りとすることに決定されているか否かは、大当り種別を示すデータにもとづいて判定される。また、大当りの種別にかかわらず同じ大当り開始指定コマンドを送信するように構成されていてもよいし、大当りの種別にかかわらず同じ大当り終了指定コマンドを送信するように(図27参照)構成されていてもよい。そのように構成された場合には、演出制御用CPU101に送信するコマンド数を削減することができる。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンドを受信した場合と大当り開始2指定コマンドを受信した場合とで、同じ演出を実行するように構成されていてもよい。
また、大入賞口制御タイマ大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りおよび確変大当り(15ラウンド大当り)の場合には15回。)をセットする(ステップS138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
ステップS143では、CPU56は、時短終了フラグがセットされているか否か確認する(ステップS143)。時短終了フラグがセットされている場合には、時短終了フラグをリセットするとともに、時短フラグをリセットする(ステップS144,S145)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS146)。
図36は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS451)。大入賞口制御タイマの値が0でない場合には(ステップS452)、処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になった場合には、大当り種別を示すデータが確変大当りを示すデータであるときには、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS453,S454)。また、遊技状態を時短状態に移行させるために時短フラグをセットし(ステップS455)、時短回数カウンタに100を設定する(ステップS456)。なお、ステップS454,S455の処理では、遊技状態が時短状態であるとき(時短フラグがセットされているとき)に確変大当りとなった場合には確変フラグをセットし、遊技状態が非時短状態であるとき(時短フラグがセットされていないとき)に確変大当りとなった場合には確変フラグのみをセットするようにしてもよい。
また、大当りフラグをリセットし(ステップS457)、RAM55における大当り種別を示すデータをクリア(0にする)する(ステップS458)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS459)。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。
図37は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(ステップS701)。
そして、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を実行する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、操作部81における押圧操作部811および回転操作部812のそれぞれの操作を検出するための操作検出処理を実行する(操作検出処理:ステップS704a)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。また、所定の乱数(例えば、停止図柄を決定するための乱数)を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。また、演出表示装置9等の演出装置を用いて報知を行なう報知制御プロセス処理を実行する(ステップS707)。さらに、コマンド解析処理や演出制御プロセス処理、報知制御プロセス処理でセットされたデータをシリアル出力回路353に出力したり、各入力IC620から受信したデータをシリアル入力回路354から読み込むシリアル入出力処理を実行する(ステップS708)。そして、操作部81における押圧操作部811および回転操作部812の故障を検出する操作部故障判定処理を実行する(ステップS709)。その後、ステップS702に移行する。
なお、本実施の形態では、演出制御メイン処理で操作検出処理を実行するように構成されているが、所定の期間(例えば後述する回転操作要求期間や、予告操作要求期間、再抽選操作要求期間)に、後述する演出制御プロセス処理における移動操作演出処理や、予告操作演出処理、再抽選操作演出処理で、操作検出処理を実行するように構成されていてもよい。
図38は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号に基づく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドを順次読出し(2バイト、すなわち1コマンドずつ読出し)、読出した演出制御コマンドがどのコマンド(図27参照)であるのか解析する。
図39〜図41は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読出す(ステップS612)。なお、読出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンドを、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。そして、表示結果特定コマンド受信フラグをセットする(ステップS619)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1〜3指定コマンドのいずれかであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1〜3指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行なう(ステップS632A)。初期画面には、予め決められている演出図柄の初期表示が含まれる。また、初期報知フラグをセットし(ステップS632B)、RAMクリアフラグをセットする(ステップS632C)。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、予め決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行なう(ステップS634)とともに、初期報知フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドが異常入賞報知指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、異常入賞報知指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが乱数回路エラー指定コマンドであれば(ステップS647)、演出制御用CPU101は、乱数回路エラーフラグをセットする(ステップS648)。
受信した演出制御コマンドが満タンエラー解除指定コマンドであれば(ステップS649)、演出制御用CPU101は、後述するステップS652でセットされた満タンエラー報知フラグをリセットするとともに、エラー報知解除フラグをセットする(ステップS650)。
受信した演出制御コマンドが満タンエラー報知指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、満タンエラー報知フラグをセットする(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドがドア開放エラー解除指定コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、後述するステップS656でセットされたドア開放エラー報知フラグをリセットするとともに、エラー報知解除フラグをセットする(ステップS654)。
受信した演出制御コマンドがドア開放エラー報知指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU101は、ドア開放エラー報知フラグをセットする(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが球切れエラー解除指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、後述するステップS660でセットされた球切れエラー報知フラグをリセットするとともに、エラー報知解除フラグをセットする(ステップS658)。
受信した演出制御コマンドが球切れエラー報知指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、球切れエラー報知フラグをセットする(ステップS660)。
受信した演出制御コマンドが賞球エラー解除指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、後述するステップS664でセットされた賞球エラー報知フラグをリセットするとともに、エラー報知解除フラグをセットする(ステップS662)。
受信した演出制御コマンドが賞球エラー報知指定コマンドであれば(ステップS663)、演出制御用CPU101は、賞球エラー報知フラグをセットする(ステップS664)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS665)。そして、ステップS611に移行する。
図42は、操作検出処理(ステップS704a)を示すフローチャートである。操作検出処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処理を行なう。まず、第1押圧検出器81a、第2押圧検出器81b、第3押圧検出器81cおよび第4押圧検出器81dから入力される検出信号に基づいて、これらの押圧検出器のうち、いずれかの押圧検出器が操作を検出した状態となっているか否かを判断する(ステップS671)。具体的には、RAMの所定の格納領域に格納された第1押圧検出器81a、第2押圧検出器81b、第3押圧検出器81cおよび第4押圧検出器81dのそれぞれの検出データを読出し、その検出データに基づいて、いずれかの押圧検出器が操作を検出した状態となっているか否かを判断する。いずれかの押圧検出器が操作を検出した状態となっていると判断したときは、押圧操作部811を下方へ押圧する押圧操作が行なわれたものと判断して押圧操作検出フラグをセットし(ステップS672)、処理を終了する。一方、いずれの押圧検出器も操作を検出した状態となっていないと判断したときは、そのまま後述するステップS675に進む。なお、押圧操作検出フラグは、後述する回転操作要求期間(ステップS752Aの処理でYと判定される期間)、予告操作要求期間(ステップS1752の処理でYと判定される期間)、および再抽選操作要求期間(ステップS1852の処理でYと判定される期間)のみセットされ、上記各期間以外の期間にはセットされないとする。具体的には、図42のステップS671を実行する前に、要求期間(ボタン操作の有効期間)であるか否かを判定し、有効期間内であればステップS671以降の処理を実行し、有効期間外であればステップS671以降の処理を実行することなく操作検出処理を終了する。また、演出制御用CPU101は、後述する回転操作要求期間(ステップS752Aの処理でYと判定される期間)の開始時、予告操作要求期間(ステップS1752の処理でYと判定される期間)の開始時、および再抽選操作要求期間(ステップS1852の処理でYと判定される期間)の開始時に、押圧操作検出フラグをリセットするように構成されていてもよい。なお、各期間の開始時は、変動時間タイマの値が変動パターン毎に定められた有効期間の開始時に応じた値に達したか否かで判断される。また、各期間の終了時は、変動時間タイマの値が変動パターン毎に定められた有効期間の終了時に応じた値に達したか否かで判断される。
ステップS675では、回転操作部812の回転操作に関する判定を行なう回転操作判定処理を実行し、処理を終了する。
図43は、回転操作判定処理(ステップS675)を示すフローチャートである。回転操作判定処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処理を行なう。まず、RAMの所定の格納領域に格納された第1回転検出器81eおよび第2回転検出器81fのそれぞれの検出データを今回の判定データ(以下、今回判定データという)として読出す(ステップS711)。さらに、前回の判定データ(以下、前回判定データという)として用いられ、RAMの予め定められた前回判定データ格納領域に格納された前回判定データを読出す(ステップS712)。
次に、読出した前回判定データと今回判定データとを比較し、これらのデータが異なるか否かを判断する(ステップS713)。具体的には、前回判定データと今回判定データとで第1回転検出器81eおよび第2回転検出器81fの検出信号のレベルのうち少なくとも一方の検出信号のレベルが異なるときに、これらのデータが異なると判断する。前回判定データと今回判定データとが異ならないと判断したときには、後述するステップS718に進む。一方、前回判定データと今回判定データとが異なると判断したときには、図20に示した回転判定テーブルを参照し、前回判定データと今回判定データとに基づいて、前回判定データと今回判定データとの判定データの組合せと、回転方向と回転量との関係から、回転操作部812の回転方向と回転量とを判定(決定)する(ステップS714)。例えば、前回判定データが「H,H」で今回判定データが「L,H」であるときのように、右回転操作によりカバープレート815の突起8151がダイヤルベース816における凸部の頂点を通過したときの信号レベルの変化があったときには、前述した理由により、回転方向が右回転であり、回転量が15度分回転したと判定する。
次に、1クリック分の回転量(15度の回転量)に該当する回転が検出されたか否かを判断する(ステップS715)。1クリック分の回転量に該当する回転が検出されていないと判断したとき、すなわち、図20の回転判定テーブルにおいて該当する判定データの組合せが設定されていないときは(例えば、前回判定データが「H,L」で今回判定データが「H,H」であるときのように、カバープレート815の突起8151がダイヤルベース816における各凹部の底部に入ったときの信号レベルの変化があったときには、前述した理由により、回転はしているが1クリック分の回転は検出されていないので、回転方向および回転量を判定しない)、後述するステップS718に進む。一方、1クリック分の回転量に該当する回転が検出されていると判断したときに、すなわち、図20の回転判定テーブルにおいて該当する判定データの組合せが設定されているときは、ステップS714により判定した回転方向のデータおよび回転量のデータをRAMにおいて予め定められた領域に設けられた回転検出データ記憶領域に蓄積記憶させる(ステップS716)。そして、回転操作が検出されたことを示す回転操作検出フラグをセット(ステップS717)し、ステップS718に進む。
ステップS718では、今回判定データを前回判定データとして記憶することにより、前回判定データを更新記憶し、処理を終了する。
図44は、図37に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことに基づいて、飾り図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS805):大当り遊技中の制御を行なう。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS806):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図45は、図44に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていなければ、処理を終了する。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新し(ステップS813)、処理を終了する。
図46は、図44に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを示すデータを読出す(ステップS816)。
次いで、表示結果特定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果特定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS818)。
図47は、演出表示装置9における飾り図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図47に示す例では、受信した表示結果特定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として左中右図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った飾り図柄の組合せを決定する。受信した表示結果特定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として左中右図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った飾り図柄の組合せを決定する。受信した表示結果特定コマンドが突然確変大当りを示している場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果4指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄としての左中右の飾り図柄として「753」(突然確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)の組合せを決定する。そして、はずれの場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の飾り図柄の組合せを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右が揃った飾り図柄の組合せを決定する。なお、演出表示装置9に導出表示される左中右の飾り図柄の組合せが飾り図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、飾り図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。突然確変大当りを想起させるような停止図柄を突然確変大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
また、演出制御用CPU101は、表示結果特定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS819)。そして、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドによって移動操作演出有りの演出を実行することが示されている場合に(ステップS830のY)、所定の仮停止状態で表示する飾り図柄である仮停止図柄を決定する(ステップS831A)。仮停止状態とは、停止図柄が確定(最終的に停止)する前の段階で停止している状態である。仮停止状態では、例えば図柄が上下あるいは左右に揺れている揺れ変動をしている。
そして、演出制御用CPU101は、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドによって予告演出を実行することが示されている場合に(ステップS831BのY)、予告決定処理(ステップS831C)を実行する。なお、予告決定処理については、図49を参照して後述する。また、演出制御用CPU101は、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドによって再抽選演出を実行することが示されている場合に(ステップS831DのY)、再抽選演出決定処理(ステップS831E)を実行する。なお、再抽選演出決定処理については、図51を参照して後述する。
演出制御用CPU101は、予告決定処理(ステップS831C)または再抽選演出決定処理(ステップS831E)を実行した場合の決定結果、およびステップS816で読み出した変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS833)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS834)。
図48は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。なお、この実施の形態では、図48に示す通常の遊技演出に用いられるプロセステーブルとは別に、各種エラー報知を行なう際に用いられるエラー報知用のプロセステーブル(エラー用報知プロセステーブル)が用意されている。
プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の変動表示の変動表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行なう。
図49に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
次いで、演出制御用CPU101は、異常入賞の報知を行っていることを示す異常報知中フラグやその他のエラーフラグ(RAMクリアフラグ、乱数回路エラーフラグ、満タンエラー報知フラグ、ドア開放エラー報知フラグ、球切れエラー報知フラグ、賞球エラー報知フラグ)がセットされていないことを条件に、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての可変表示装置9、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS835A,S835B)。例えば、可変表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声合成用IC173に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
また、演出制御用CPU101は、ランプ制御実行データ1に従って、演出用部品としての各種ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS835C)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技状態が通常状態である場合には、センター装飾用ランプのLED125a〜125fおよびステージランプのLED126a〜126fのみを点灯させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。また、遊技状態が確変状態である場合には、センター装飾用ランプのLED125a〜125fおよびステージランプのLED126a〜126fを点灯させるとともに、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283fを点灯させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS835Cでセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601や各枠側IC基板602〜604に出力される。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
異常報知中フラグまたはその他エラーフラグがセットされている場合には、音番号データ1およびランプ制御実行データ1を除くプロセスデータ1の内容に従って演出装置の制御を実行する(ステップS835A,S835D)。つまり、異常報知中フラグまたはその他エラーフラグがセットされている場合には、飾り図柄の新たな可変表示が開始される場合に、その可変表示に応じた音演出およびランプによる表示演出が実行されるのではなく、異常入賞の報知や各種エラー報知(RAMクリア報知、乱数回路エラー報知、満タンエラー報知、ドア開放エラー報知、球切れエラー報知、賞球エラー報知)に応じた音出力およびランプによる表示演出が継続される。
また、ステップS835Dの処理を行うときに、演出制御用CPU101は、単に表示制御実行データ1にもとづく指令をVDP109に出力するのではなく、「重畳表示」を行うための指令もVDP109に出力する。つまり、可変表示装置9におけるそのときの表示(異常入賞の報知や満タンエラーの報知、乱数回路エラーの報知がなされている。)と、飾り図柄の可変表示の表示演出の画像とが、同時に可変表示装置9において表示されるように制御する。すなわち、異常報知中フラグやその他エラーフラグがセットされている場合には、飾り図柄の新たな可変表示が開始される場合に、その可変表示に応じた表示演出のみが実行されるのではなく、異常入賞の報知や各種エラー報知に応じた報知も継続される。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS836)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS837)。
図49は、図46に示された飾り図柄変動開始処理における予告決定処理(ステップS831C)を示すフローチャートである。予告決定処理において、演出制御用CPU101は、大当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS1801)。大当りとすることに決定されているか否かは、表示結果特定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果特定コマンド)にもとづいて確認することができる。
演出制御用CPU101は、大当りとすることに決定されている場合に(ステップS1801のY)、予告決定用第1テーブルを選択し(ステップS1802)、大当りとしないことに決定されている場合に(ステップS1801のN)、予告決定用第2テーブルを選択する(ステップS1803)。
図50は、予告決定用テーブルの例を示す説明図である。図50(a)には、大当りとすることに決定されている場合に選択される第1テーブルが示されている。図50(b)には、大当りとしないことに決定されている場合に選択される第2テーブルが示されている。本実施の形態では、後述するように、予告A(演出表示装置9に図83(a)に示す画面が表示される予告)または予告B(演出表示装置9に図83(b)に示す画面が表示される予告)が実行される。そして、図50(a),(b)に示すように、各予告に予告決定用乱数値が設定されている。なお、本実施の形態では、図50(a)に示す第1テーブル(大当りとすることに決定されている場合に選択される)では予告Bよりも予告Aに多くの乱数値が設定されており、図50(b)に示す第2テーブル(大当りとしないことに決定されている場合に選択される)では予告Aよりも予告Bに多くの乱数値が設定されている。従って、本実施の形態では、大当りとすることに決定されている場合に、予告Bよりも高い割合で予告Aが実行されるように構成されている。また、大当りとしないことに決定されている場合に、予告Aよりも高い割合で予告Bが実行されるように構成されている。
そして、演出制御用CPU101は、予告決定用乱数を抽出し(ステップS1804)、予告内容を決定する(ステップS1805)。具体的には、予告Aを実行するのか、または予告Bを実行するのかを決定する。そして、決定結果に応じた予告フラグをセットする(ステップS1806)。なお、後述するステップS833の処理では、ステップS1805の処理の決定内容にもとづいて(具体的には、ステップS1806の処理でセットされた予告フラグに応じて)決定がなされる。
図51は、図46に示された飾り図柄変動開始処理における再抽選演出決定処理(ステップS831E)を示すフローチャートである。再抽選演出決定処理において、演出制御用CPU101は、確変大当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS1811)。確変大当りとすることに決定されているか否かは、表示結果特定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果特定コマンド)にもとづいて確認することができる。
演出制御用CPU101は、確変大当りとすることに決定されている場合に(ステップS1811のY)、再抽選演出決定用第1テーブルを選択し(ステップS1812)、仮停止図柄を決定する(ステップS1814)。また、確変大当りとしないことに決定されている場合に(ステップS1811のN)、再抽選演出決定用第2テーブルを選択する(ステップS1813)。なお、本実施の形態では、演出制御用CPU101は、ステップS1814の処理で、仮停止図柄として左中右図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った飾り図柄の組合せを決定する。
図52は、再抽選演出決定用テーブルの例を示す説明図である。図52(a)には、確変大当りとすることに決定されている場合に選択される第1テーブルが示されている。図52(b)には、確変大当りとしないことに決定されている場合に選択される第2テーブルが示されている。本実施の形態では、後述するように、再抽選演出A(例えば、図86に示す演出)または再抽選演出B(例えば、図86に示す演出)が実行される。そして、図52(a),(b)に示すように、各再抽選演出に再抽選演出決定用乱数値が設定されている。なお、本実施の形態では、図52(a)に示す第1テーブル(確変大当りとすることに決定されている場合に選択される)では再抽選演出Bよりも再抽選演出Aに多くの乱数値が設定されており、図52(b)に示す第2テーブル(確変大当りとしないことに決定されている場合に選択される)では再抽選演出Aよりも再抽選演出Bに多くの乱数値が設定されている。従って、本実施の形態では、確変大当りとすることに決定されている場合に、再抽選演出Bよりも高い割合で再抽選演出Aが実行されるように構成されている。また、確変大当りとしないことに決定されている場合に、再抽選演出Aよりも高い割合で再抽選演出Bが実行されるように構成されている。
そして、演出制御用CPU101は、再抽選演出決定用乱数を抽出し(ステップS1815)、再抽選演出内容を決定する(ステップS1816)。具体的には、再抽選演出Aを実行するのか、または再抽選演出Bを実行するのかを決定する。そして、決定結果に応じた再抽選演出フラグをセットする(ステップS1817)。なお、後述するステップS833の処理では、ステップS1816の処理の決定内容にもとづいて(具体的には、ステップS1817の処理でセットされた再抽選演出フラグに応じて)決定がなされる。
図53は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、操作部故障判定用カウントタイマを「1」だけ加算更新する(ステップS840)。操作部故障判定用カウントタイマは、操作部81が故障しているか否かを判定するためのデータとして、飾り図柄の変動表示時間を累積カウントするタイマであり、ステップS783の処理でリセットされる。飾り図柄の変動表示中は、遊技者がパチンコ遊技機1で遊技を行っているときであり、操作部81が特に使用される期間である。後述する操作部故障判定処理(図62)では、この期間(操作部故障判定用カウントタイマ値)に基づいて故障判定を行なうので、正確な故障判定をすることができる。
次に、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS843のY)、プロセスデータの切替を行なう。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS844)。プロセスタイマがタイムアウトしていない場合に(ステップS843のN)、ステップS845Aの処理に移行する。
また、異常報知中フラグやその他のエラーフラグ(RAMクリアフラグ、乱数回路エラーフラグ、満タンエラー報知フラグ、ドア開放エラー報知フラグ、球切れエラー報知フラグ、賞球エラー報知フラグ)がセットされていないことを条件に、その次に設定されている表示制御実行データおよび音番号データに基づいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS845A,S845B)。
ステップS845Bにおいて、演出制御用CPU101は、例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声合成用IC173に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
また、演出制御用CPU101は、ランプ制御実行データに従って、演出用部品としての各種ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS845C)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技状態が通常状態である場合には、センター装飾用ランプのLED125a〜125fおよびステージランプのLED126a〜126fのみを点灯させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。また、遊技状態が確変状態である場合には、センター装飾用ランプのLED125a〜125fおよびステージランプのLED126a〜126fを点灯させるとともに、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(打球供給皿3に設けられたランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bを点灯させ、反射鏡駆動部84a,84bを駆動するためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS845Cでセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601や各枠側IC基板602〜604に出力される。
次に、演出制御用CPU101は、予告フラグがセットされているか否かを判断する(ステップS845D)。予告フラグは、予告決定処理(ステップS831C)のステップS1806の処理でセットされる。そして、演出制御用CPU101は、予告フラグがセットされていると判断したときには(ステップS845DのY)、操作部81の操作に応じた予告演出を行なう予告操作演出処理(ステップS845E)を実行した後、後述するステップS846に進む。予告操作演出処理については、図55および図56を用いて後述する。
演出制御用CPU101は、予告フラグがセットされていない場合に(ステップS845DのN)、再抽選フラグがセットされているか否か判断する。再抽選フラグは、再抽選演出決定処理(ステップS831E)のステップS1817の処理でセットされる。そして、演出制御用CPU101は、再抽選演出フラグがセットされていると判断したときには(ステップS845FのY)、操作部81の操作に応じた再抽選演出を行なう再抽選操作演出処理(ステップS845G)を実行した後、後述するステップS846に進む。再抽選操作演出処理については、図57および図58を用いて後述する。
演出制御用CPU101は、再抽選フラグもセットされていない場合に(ステップS845FのN)、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドによって移動操作演出有りの演出を実行することが示されているか否かを判断する(ステップS845H)。ステップS816で読み出した変動パターンコマンドによって移動操作演出有りの演出を実行することが示されていると判断したときには、操作部81の操作に応じた演出を行なう移動操作演出処理(ステップS845I)を実行した後、後述するステップS846に進む。移動操作演出処理については、図54を用いて後述する。一方、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドによって移動操作演出有りの演出を実行しないことが示されていると判断したときには、後述するステップS846に進む。
ステップS845Aで異常報知中フラグまたはその他エラーフラグがセットされている場合には、プロセスデータi(iは2〜nのいずれか)の内容(ただし、音番号データiおよびランプ制御実行データiを除く。)に従って演出装置の制御を実行する(ステップS845A,S845J)。よって、異常報知中フラグまたはその他エラーフラグがセットされている場合には、飾り図柄の変動表示に応じた音演出およびランプによる表示演出が実行されるのではなく、異常入賞の報知や各種エラー報知(RAMクリア報知、乱数回路エラー報知、満タンエラー報知、ドア開放エラー報知、球切れエラー報知、賞球エラー報知、操作部故障報知)に応じた音出力およびランプによる表示演出が継続される。
また、ステップS845Jの処理が行なわれるときに、演出制御用CPU101は、単に表示制御実行データiに基づく指令をVDP109に出力するのではなく、「重畳表示」を行なうための指令もVDP109に出力する。よって、異常報知中フラグやその他エラーフラグがセットされている場合には、飾り図柄の変動表示に応じた表示演出のみが実行されるのではなく、異常入賞の報知や各種エラー報知に応じた報知も継続される。なお、異常報知中フラグやその他エラーフラグがセットされている場合にも遊技者による操作に応じた演出を実行するために、ステップS845Jの処理の後に、ステップS845Cの処理に移行するように構成されていてもよい。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS846)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS848)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS847)、ステップS848に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
図54は、飾り図柄変動中処理における移動操作演出処理(ステップS845E)を示すフローチャートである。操作時演出処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処理を行なう。
まず、演出制御用CPU101は、操作完了フラグがセットされているか否かを判断する(ステップS751)。操作完了フラグは、後述するステップS761でセットされる。操作完了フラグがセットされていないと判断したときは、実行中のプロセスデータおよびプロセスタイマの値に基づいて、回転操作部812の回転操作を要求する回転操作要求期間であるか否かを判断する(ステップS752A)。ここで、回転操作要求期間とは、回転操作部812の回転操作を受付ける期間である。なお、回転操作要求期間中には、演出表示装置9に、ステップS831Aで決定された仮停止図柄が表示されている。
回転操作要求期間ではないと判断したときは、後述するステップS757に進む。一方、回転操作要求期間であると判断したときは、前述の押圧操作検出フラグ(図42のステップS672参照)がセットされているか否かを判断する(ステップS752B)。押圧操作検出フラグがセットされていないと判断したときは、前述の回転操作検出フラグ(図44のステップS717参照)がセットされているか否かを判断する(ステップS753)。演出制御用CPU101は、回転操作検出フラグがセットされていないと判断した場合に、回転操作部812の回転操作を説明する画面(後述する図81(d)参照)を演出表示装置9に表示させる(ステップS754)。なお、回転操作部の操作を案内するLED、すなわち、操作部中央ランプ82Aを青色に発光することによって押圧操作部811上に「回せ!!」などの文字列を点灯表示(点滅表示でもよい)することにより回転操作部812を回転操作することを案内する回転操作案内発光動作をさせるためにシリアル設定処理を実行してもよい。回転操作要求期間が終了するまでの間、「回せ!!」などの文字列の表示を継続して行うようにしてもよい。この場合、例えば、ステップS754の処理をステップS753の処理でYesと判断した直後にも実行するようにし、回転操作要求期間である間は、押圧操作部811において「回せ!!」などの文字列を継続して点灯表示(点滅でもよい)させてもよい。
一方、回転操作検出フラグがセットされていると判断したときは、回転操作にしたがって演出表示装置9を制御する(ステップS755)。次に、回転操作検出フラグをリセット(ステップS756)し、ステップS757に進む。
ステップS757では、実行中のプロセスデータにもとづいて、回転操作要求期間の終了後であるか否かを判断する。回転操作要求期間の終了後ではないと判断したときは、処理を終了する。一方、回転操作要求期間の終了後であると判断したときは、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドによって所定のチャンス目で飾り図柄を停止させることが示されているか否かを判断する(ステップS758)。具体的には、本実施の形態では、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドが「操作演出有変動C」、「操作演出有変動D」、「突確(操作演出有)」、「スーパーリーチA」または「スーパーリーチB」である場合に、演出制御用CPU101は、所定のチャンス目で飾り図柄を停止させる変動パターンコマンドであると判断する(ステップS758のY)。そして、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じ、遊技者が回転操作に成功(所定のチャンス目で飾り図柄を停止させることに成功)したとするプロセステーブルを選択し(ステップS759)、ステップS761の処理に移行する。なお、当りとすることに決定されている場合には、変動パターンに応じ、遊技者が回転操作に成功したとするプロセステーブルを選択し(ステップS759)、ステップS761の処理に移行する。
また、本実施の形態では、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドが「操作演出有変動A」または「操作演出有変動B」である場合に、演出制御用CPU101は、所定のチャンス目で飾り図柄を停止させる変動パターンコマンドでないと判断する(ステップS758のN)。そして、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じ、遊技者が回転操作に失敗(所定のチャンス目で飾り図柄を停止させることに失敗)したとするプロセステーブルを選択し(ステップS760)、ステップS761の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、ステップS761の処理で、操作完了フラグをセットする(ステップS761)。次に、演出制御用CPU101は、ステップS716で回転検出データ記憶領域に蓄積記憶された回転検出データを消去し、セットされていれば、決定操作検出フラグをリセットする(ステップS762)。そして、ステップS759またはステップS760で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせ(ステップS763)、プロセスデータ1の内容に従って演出表示装置9等を制御する(ステップS764)。
図55および図56は、飾り図柄変動中処理における予告操作演出処理(ステップS845E)を示すフローチャートである。予告操作演出処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処理を行なう。
まず、演出制御用CPU101は、操作完了フラグがセットされているか否かを判断する(ステップS1751)。操作完了フラグは、後述するステップS1772でセットされる。操作完了フラグがセットされていないと判断したときは、実行中のプロセスデータおよびプロセスタイマの値に基づいて、操作部81の操作を要求する予告操作要求期間であるか否かを判断する(ステップS1752)。ここで、予告操作要求期間とは、予告実行中における操作部81の操作を受付ける期間である。
予告操作要求期間ではないと判断したときは、後述するステップS1768に進む。一方、予告操作要求期間であると判断したときは、操作演出中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1753)。操作演出中フラグは、操作部81に操作がなされたときに、後述するステップS1766の処理でセットされ、演出表示装置9等が操作部81になされた操作にもとづく演出の実行を終了したときに、後述するステップS1756の処理でリセットされる。
演出制御用CPU101は、操作演出中フラグがセットされていない場合に(ステップS1753のN)、前述の押圧操作検出フラグ(図42のステップS672参照)がセットされているか否かを判断する(ステップS1758)。演出制御用CPU101は、押圧操作検出フラグがセットされていると判断したときは(ステップS1758のY)、押圧操作にしたがって演出表示装置9を制御する(ステップS1763)。次に、押圧操作検出フラグをリセットし(ステップS1764)、ステップS1766に進む。
演出制御用CPU101は、押圧操作検出フラグがセットされていない場合に(ステップS1758のN)、前述の回転操作検出フラグ(図43のステップS717参照)がセットされているか否かを判断する(ステップS1759)。演出制御用CPU101は、回転操作検出フラグがセットされていると判断したときは(ステップS1759のY)、回転操作にしたがって演出表示装置9を制御する(ステップS1760)。次に、回転操作検出フラグをリセットし(ステップS1761)、ステップS1766に進む。
演出制御用CPU101は、ステップS1766の処理で、操作演出中フラグをセットする。そして、操作演出タイマに、遊技者によって操作部81になされた操作にもとづく演出を演出表示装置9が実行する時間に応じた値をセットし(ステップS1767)、処理を終了する。
演出制御用CPU101は、ステップS1753の処理で、操作演出中フラグがセットされていると判断した場合に(ステップS1753のY)、操作演出タイマの値を1減算し(ステップS1754)、操作演出タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS1755)。演出制御用CPU101は、操作演出タイマがタイムアウトしている場合に(ステップS1755のY)、操作演出中フラグをリセットし(ステップS1756)、操作演出タイマがタイムアウトしていない場合に(ステップS1755のN)、セットされていれば、操作検出フラグ(押圧操作検出フラグ、回転操作検出フラグ)をリセットし(ステップS1757)、処理を終了する。
ステップS1768では、実行中のプロセスデータに基づいて、予告操作要求期間の終了後であるか否かを判断する。予告操作要求期間の終了後ではないと判断したときは、処理を終了する。予告操作要求期間の終了後であると判断したときは、表示結果特定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果特定コマンド)にもとづいて、大当りとすると決定されているか否かを判断する(ステップS1769)。そして、演出制御用CPU101は、大当りとすると決定されている場合に(ステップS1769のY)、変動パターンに応じ、遊技者が操作に成功(例えば、敵キャラを倒すことに成功)したとするプロセステーブルを選択し(ステップS1770)、ステップS1772の処理に移行する。また、演出制御用CPU101は、大当りとしないと決定されている場合に(ステップS1769のN)、変動パターンに応じ、遊技者が操作に失敗(例えば、敵キャラを倒すことに失敗)したとするプロセステーブルを選択し(ステップS1771)、ステップS1772の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、ステップS1772の処理で、操作完了フラグをセットする(ステップS1772)。次に、演出制御用CPU101は、ステップS716で回転検出データ記憶領域に蓄積記憶された回転検出データを消去する(ステップS1773)。そして、ステップS1770またはステップS1771で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせ(ステップS1774)、プロセスデータ1の内容に従って演出表示装置9等を制御する(ステップS1775)。
図57および図58は、飾り図柄変動中処理における再抽選操作演出処理(ステップS845G)を示すフローチャートである。再抽選操作演出処理において、演出制御用CPU101は、以下のような処理を行なう。
まず、演出制御用CPU101は、操作完了フラグがセットされているか否かを判断する(ステップS1851)。操作完了フラグは、後述するステップS1872でセットされる。操作完了フラグがセットされていないと判断したときは、実行中のプロセスデータおよびプロセスタイマの値に基づいて、操作部81の操作を要求する再抽選操作要求期間であるか否かを判断する(ステップS1852)。ここで、再抽選操作要求期間とは、再抽選演出実行中における操作部81の操作を受付ける期間である。
再抽選操作要求期間ではないと判断したときは、後述するステップS1768に進む。一方、再抽選操作要求期間であると判断したときは、操作演出中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1853)。操作演出中フラグは、操作部81に操作がなされたときに、後述するステップS1866の処理でセットされ、演出表示装置9等が操作部81になされた操作にもとづく演出の実行を終了したときに、後述するステップS1856の処理でリセットされる。
演出制御用CPU101は、操作演出中フラグがセットされていない場合に(ステップS1853のN)、前述の押圧操作検出フラグ(図42のステップS672参照)がセットされているか否かを判断する(ステップS1858)。演出制御用CPU101は、押圧操作検出フラグがセットされていると判断したときは(ステップS1858のY)、押圧操作にしたがって演出表示装置9を制御する(ステップS1863)。次に、押圧操作検出フラグをリセットし(ステップS1784)、押圧操作済フラグをセットして(ステップS1865)、ステップS1866に進む。
演出制御用CPU101は、押圧操作検出フラグがセットされていない場合に(ステップS1858のN)、前述の回転操作検出フラグ(図43のステップS717参照)がセットされているか否かを判断する(ステップS1859)。演出制御用CPU101は、回転操作検出フラグがセットされていると判断したときは(ステップS1859のY)、回転操作にしたがって演出表示装置9を制御する(ステップS1860)。次に、回転操作検出フラグをリセットし(ステップS1861)、回転操作済フラグをセットして(ステップS1862)、ステップS1866に進む。
演出制御用CPU101は、ステップS1866の処理で、操作演出中フラグをセットする。そして、操作演出タイマに、遊技者によって操作部81になされた操作にもとづく演出を演出表示装置9が実行する時間に応じた値をセットし(ステップS1867)、処理を終了する。
演出制御用CPU101は、ステップS1853の処理で、操作演出中フラグがセットされていると判断した場合に(ステップS1853のY)、操作演出タイマの値を1減算し(ステップS1854)、操作演出タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS1855)。演出制御用CPU101は、操作演出タイマがタイムアウトしている場合に(ステップS1855のY)、操作演出中フラグをリセットし(ステップS1856)、操作演出タイマがタイムアウトしていない場合に(ステップS1855のN)、セットされていれば、操作検出フラグ(押圧操作検出フラグ、回転操作検出フラグ)をリセットし(ステップS1857)、処理を終了する。
ステップS1868では、実行中のプロセスデータに基づいて、再抽選操作要求期間の終了後であるか否かを判断する。再抽選操作要求期間の終了後ではないと判断したときは、処理を終了する。演出制御用CPU101は、再抽選操作要求期間の終了後であると判断したときに(ステップS1768のY)、再抽選フラグの値に応じた操作がなされたか否か判断する(ステップS1869)。具体的には、演出制御用CPU101は、図51に示す再抽選演出決定処理のステップS1817の処理で、再抽選演出Aに対応する再抽選フラグがセットされ、ステップS1865の処理で押圧操作済フラグがセットされていれば、再抽選フラグの値に応じた操作がなされたと判断する。また、演出制御用CPU101は、図51に示す再抽選演出決定処理のステップS1817の処理で、再抽選演出Bに対応する再抽選フラグがセットされ、ステップS1862の処理で回転操作済フラグがセットされていれば、再抽選フラグの値に応じた操作がなされたと判断する。それ以外の場合には、再抽選フラグの値に応じた操作がなされていないと判断する。
そして、演出制御用CPU101は、再抽選フラグの値に応じた操作がなされたと判断した場合に(ステップS1869のY)、変動パターンに応じ、遊技者が操作に成功(飾り図柄を爆発させたり回転させたりすることに成功)したとするプロセステーブルを選択し(ステップS1870)、ステップS1872の処理に移行する。また、演出制御用CPU101は、再抽選フラグの値に応じた操作がなされていないと判断した場合に(ステップS1869のN)、変動パターンに応じ、遊技者が操作に失敗(飾り図柄を爆発させたり回転させたりすることに失敗)したとするプロセステーブルを選択し(ステップS1871)、ステップS1872の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、ステップS1872の処理で、操作完了フラグをセットする(ステップS1872)。次に、演出制御用CPU101は、ステップS716で回転検出データ記憶領域に蓄積記憶された回転検出データを消去し、セットされていれば操作済フラグ(押圧操作済フラグ、回転操作済フラグ)をリセットする(ステップS1873)。そして、ステップS1870またはステップS1871で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせ(ステップS1874)、プロセスデータ1の内容に従って演出表示装置9等を制御する(ステップS1875)。
図59は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS851)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS852)、決定されている停止図柄を導出表示する制御を行なう(ステップS853)。そして、演出制御用CPU101は、大当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS854)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に格納されている表示結果特定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS855)。
大当りとしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、時短状態フラグがセットされているか否か確認する(ステップS856)。時短状態フラグは、遊技状態が時短状態である場合にセットされている(後述するステップS887参照)。時短状態フラグがセットされている場合には、時短変動回数カウンタの値を+1する(ステップS857)。なお、演出制御用CPU101は、時短状態であるか否かの管理を行わなくてもよく、CPU56から送信された演出制御コマンドにもとづいて時短状態であるか否かを判断するように構成されていてもよい。同様に、演出制御用CPU101は、確変状態であるか否かの管理を行わなくてもよく、CPU56から送信された演出制御コマンドにもとづいて確変状態であるか否かを判断するように構成されていてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、時短変動回数カウンタの値が100になっているか否か確認する(ステップS858)。時短変動回数カウンタの値が100になっている場合には、時短状態フラグをリセットする(ステップS859)。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS860)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、飾り図柄の変動(変動表示)を終了させる(ステップS851,S853参照)。しかし、受信した変動パターンコマンドに基づく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、飾り図柄の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
図60は、演出制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS806)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS880)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS881)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS882)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行なう(ステップS884)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
なお、この実施の形態では、大当りの種類が異なっても、同じ大当り終了画面が演出表示装置9に表示される。しかし、大当り終了表示を、大当りの種類に応じて分けるようにしてもよい。
ステップS885では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS886)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、時短状態フラグをセットし(ステップS887)、時短回数カウンタに0を設定する(ステップS888)。また、大当り終了1指定コマンドを受信している場合には、確変状態フラグをリセットする(ステップS889,S891)。大当り終了1指定コマンドを受信していない場合(大当り終了2指定コマンドを受信している場合)には、確変状態フラグをセットする(ステップS889,S890)。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS892)。
確変状態フラグおよび時短状態フラグは、例えば、演出制御用CPU101が、確変状態および時短状態を、演出表示装置9における背景や装飾発光体(ランプ・LED)によって報知する場合に使用される。
次に、ステップS707の報知制御プロセス処理について説明する。まず、報知制御プロセス処理において実行される各種エラー報知の態様について説明する。図61は、報知制御プロセス処理において実行される各種エラー報知の態様の例を示す説明図である。図61に示すように、RAMクリア報知は、遊技機の電源投入から所定期間(例えば31秒間)実行される。演出制御用CPU101は、RAMクリア報知を行なう場合、遊技枠11側の全ランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bを点灯させるとともに、反射鏡駆動部84a,84bを駆動し、スピーカ27に所定のエラー音(例えばビープ音)を出力させる制御を行なう。
また、ドア開放エラー報知は、遊技枠11が開放されている間(例えば、ドア開放センサ155の検出信号が入力されている間)実行される。演出制御用CPU101は、ドア開放エラー報知を行なう場合、遊技枠11側の全ランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bを点滅させる制御を行なう。また、スピーカ27に「扉が開いています」という音声とともに所定のエラー音(例えばビープ音)を出力させる制御を行なう。
また、球切れエラー報知は、球切れ発生から球切れ状態が解除されるまで(例えば、球切れスイッチの検出信号が入力されている間)実行される。演出制御用CPU101は、球切れエラー報知を行なう場合、遊技枠11側の天枠ランプのLED281a〜281lを点滅させる制御を行なう。また、満タンエラー報知は、下皿の満タン状態の発生から満タン状態が解除されるまで(例えば、満タンスイッチの検出信号が入力されている間)実行される。演出制御用CPU101は、満タンエラー報知を行なう場合、遊技枠11側の下皿ランプ(図示せず。本例では余剰球受皿4に設けられたLED4個)を点滅させるとともに、「下皿が満タンです」という音声を出力させる制御を行なう。また、演出表示装置9に「下皿が満タンです」と表示させる制御を行なう。この場合、演出表示装置9において遊技演出による表示(例えば、飾り図柄の変動表示)が行なわれている場合には、演出表示装置9に「下皿が満タンです」という文字列を重畳表示させる。
また、賞球エラー報知は、賞球異常発生から賞球異常状態が解除されるまで実行される。演出制御用CPU101は、賞球エラー報知を行なう場合、遊技枠11側の天枠ランプのLED281a〜281lを点滅させる制御を行なう。また、乱数回路エラー報知は、遊技機の電源投入の際に乱数回路エラーを検出してから電源がオフされるまで実行される。演出制御用CPU101は、乱数回路エラー報知を行なう場合、遊技枠11側の全ランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bを点灯させるとともに、反射鏡駆動部84a,84bを駆動し、所定のエラー音(例えばビープ音)を出力させる制御を行なう。また、演出表示装置9に「エラー」と表示させる制御を行なう。この場合、演出表示装置9において遊技演出による表示(例えば、飾り図柄の変動表示)が行なわれている場合には、演出表示装置9に「エラー」という文字列を重畳表示させる。
また、異常入賞エラー報知は、異常入賞の発生から所定期間(例えば30秒間)実行される。演出制御用CPU101は、異常入賞報知を行なう場合、遊技枠11側の全ランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bを点滅させるとともに、所定のエラー音(例えばビープ音)を出力させる制御を行なう。
また、操作部故障報知は、操作部81が故障していると判定されている間中(故障中)、または、所定定期間中報知される。演出制御用CPU101は、操作部故障報知を行なう場合、遊技枠11側の天枠ランプのLED281a〜281lを点灯させる制御を行なうとともに、所定のエラー音(例えばビープ音)を出力させる制御を行なう。
本実施の形態では、上述した各エラー報知において、演出用電球83a,83bを点灯させたり、反射鏡駆動部84a,84bを駆動したりするので、遊技機の管理者に、より確実にエラーが発生したことを認識させることができる。なお、演出制御用CPU101は、遊技者による操作演出が行われるとき(例えば、回転操作要求期間中(ステップS752A)や、予告操作要求期間中(ステップS1752)、再抽選操作要求期間中(ステップS1852))、信頼度の高いリーチ演出を実行するとき、飾り図柄の一旦仮停止させる擬似連続変動の演出を実行するとき、予告演出の一態様として用いるとき等に、演出用電球83a,83bを点灯させたり、反射鏡駆動部84a,84bを駆動したりしてもよい。そのように構成された場合には、多様な演出を実行し、遊技興趣を向上させることができる。
次に、ステップS709の操作部故障判定処理について説明する。図62は、図37に示されたメイン処理における操作部故障判定処理(ステップS709)を示すフローチャートである。操作部故障判定処理では、演出制御用CPU101は、まず、故障判定用操作検出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS781)。故障判定用操作検出フラグは、押圧操作部811の操作が検出されたことに基づいてセットされるフラグである(シリアル入出力処理におけるステップS976)。セットされていれば(ステップS781のY)、演出制御用CPU101は、故障判定用操作検出フラグをリセットして(ステップS782)、操作部故障判定用カウントタイマをリセットする(ステップS783)。その後、処理を終える。また、故障判定用操作検出フラグがセットされていなければ(ステップS781のN)、演出制御用CPU101は、操作部故障判定用カウントタイマ値が所定値(例えば30日)以上であるか否かを確認する(ステップS784)。操作部故障判定用カウントタイマ値が30日以上であれば(ステップS784のY)、演出制御用CPU101は、操作部故障フラグをセットする(ステップS785)。そして、その後処理を終える。なお、本実施の形態では、演出制御用CPU101は、操作部故障判定用カウントタイマ値が30日以上である場合に操作部故障フラグをセットするように構成されているが、操作部故障判定用カウントタイマ値が30日よりも短い時間である場合に操作部故障フラグをセットするように構成されていてもよい。ここで、演出制御基板80にはバックアップRAMが搭載されておらず、遊技機への電力供給が停止されると、操作部故障判定用カウントタイマ値がクリアされるからである。
なお、この実施の形態では、操作部81において押圧操作部811を操作部81の故障判定対象とした例を示した。しかし、これに限らず、回転操作部812を操作部81の故障判定対象として、操作部故障判定処理を行ない、故障と判定されたときに、前述のような操作部の故障に関する報知を行なうようにしてもよい。また、押圧操作部811および回転操作部812の両方を操作部81の故障判定対象として、操作部故障判定処理を行ない、故障と判定されたときに、前述のような操作部の故障に関する報知を行なうようにしてもよい。
図63は、図37に示されたメイン処理における報知制御プロセス処理(ステップS707)を示すフローチャートである。報知制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、報知制御プロセスフラグの値に応じてステップS1900,S1901のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。
報知開始処理(ステップS1900)は、コマンド解析処理でセットされる各エラーフラグ(初期報知フラグ、乱数回路エラーフラグ、異常入賞報知指定コマンド受信フラグ、RAMクリアフラグ、満タンエラー報知フラグ、賞球エラー報知フラグ、球切れエラー報知フラグ)に基づいて、エラーの報知を開始する処理である。エラーの報知を開始すると、報知制御プロセスフラグの値を報知中処理(ステップS1901)に対応した値に変更する。
報知中処理(ステップS1901)は、各エラーフラグ(初期報知フラグ、乱数回路エラーフラグ、異常報知中フラグ、RAMクリアフラグ、満タンエラー報知フラグ、賞球エラー報知フラグ、球切れエラー報知フラグ)に基づいて、エラーの報知を継続する処理である。また、エラーの報知期間(初期報知期間、RAMクリア報知期間)を経過したこと、またはコマンド解析処理でセットされるエラー報知解除フラグに基づいて、エラーの報知を終了する。エラーの報知を終了すると、報知制御プロセスフラグの値を報知開始処理(ステップS1901)に対応した値に変更する。
図64〜図66は、図63に示された報知制御プロセス処理における報知開始処理(ステップS1900)を示すフローチャートである。報知開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、初期報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1911)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、期間タイマ1に、初期報知期間値に相当する値を設定する(ステップS1912)。初期報知期間は、初期化指定コマンドの受信に応じて初期化報知を行なっている期間である。演出制御用CPU101は、初期報知期間が経過すると、初期化報知を終了させる。なお、初期報知期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560がステップS45の処理で設定する禁止期間と同じである。よって、初期化報知が行なわれているときに、異常報知指定コマンドを受信することはない。
次いで、演出制御用CPU101は、初期報知フラグをリセットするとともに、初期報知を行なっていることを示す初期報知中フラグをセットする(ステップS1912A)。そして、ステップS1950に移行する。
初期報知フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、ドア開放エラー報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1913)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、ドア開放エラーに応じたエラー用プロセスデータを選択する(ステップS1914)。この実施の形態では、各種エラー報知を行なう際にスピーカ27および各ランプ281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f,82A,82a〜82l、演出用電球83a,83bを制御するためのエラー用のプロセスデータ(エラー用プロセスデータ)が予め用意されている。
次いで、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1915)とともに、エラー用プロセスデータ1の内容に従ってスピーカ27を制御する(ステップS1916)。例えば、演出制御用CPU101は、「扉が開いています」等の音声とともに所定のエラー音(例えばビープ音)を出力するようにスピーカ27を制御する。
次いで、演出制御用CPU101は、各ランプ281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f,82A,82a〜82lを制御するために、ランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットするシリアル設定処理(図67参照)を実行する(ステップS1917)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技枠11に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1917でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602〜604に出力される。
次いで、演出制御用CPU101は、ドア開放エラー報知フラグをリセットするとともに、ドア開放エラー報知を行なっていることを示すドア開放エラー報知中フラグをセットする(ステップS1917A)。そして、ステップS1950に移行する。
ドア開放エラー報知フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、乱数回路エラーフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1918)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、乱数回路エラーであることを示す乱数回路エラー表示画面を演出表示装置9に表示する制御を行なう(ステップS1919)。次いで、演出制御用CPU101は、乱数回路エラーに応じたエラー用プロセスデータを選択する(ステップS1920)。次いで、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1921)とともに、エラー用プロセスデータ1の内容に従ってスピーカ27を制御する(ステップS1922)。例えば、演出制御用CPU101は、所定のエラー音(例えばビープ音)を出力するようにスピーカ27を制御する。
次いで、演出制御用CPU101は、各ランプ281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f,82A,82a〜82l、演出用電球83a,83bを制御するために、ランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットするシリアル設定処理を実行する(ステップS1923)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技枠11に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1923でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602〜604に出力される。
次いで、演出制御用CPU101は、乱数回路エラーフラグをリセットするとともに、乱数回路エラー報知を行なっていることを示す乱数回路エラー報知中フラグをセットする(ステップS1923A)。そして、ステップS1950に移行する。
ドア開放エラー報知フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1924)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、異常入賞報知に応じたエラー用プロセスデータを選択する(ステップS1925)。次いで、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1926)とともに、エラー用プロセスデータ1の内容に従ってスピーカ27を制御する(ステップS1927)。例えば、演出制御用CPU101は、所定のエラー音(例えばビープ音)を出力するようにスピーカ27を制御する。
次いで、演出制御用CPU101は、各ランプ281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f,82A,82a〜82l、演出用電球83a,83bを制御するために、ランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットするシリアル設定処理を実行する(ステップS1928)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技枠11に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bを点灯させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1928でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602〜604に出力される。
よって、以後、異常入賞の報知に応じた音出力(異常報知音の出力)およびランプの表示(異常報知の点滅)が行なわれる。そして、演出制御用CPU101は、異常入賞報知指定コマンド受信フラグをリセットするとともに、異常報知を行なっていることを示す異常報知中フラグをセットする(ステップS1929)。そして、ステップS1950に移行する。
異常入賞報知指定コマンド受信フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1930)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、RAMクリア報知に応じたエラー用プロセスデータを選択する(ステップS1931)。RAMクリア報知とは、初期化処理が実行されRAMがクリアされたことを報知する処理である。
次いで、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1932)とともに、エラー用プロセスデータ1の内容に従ってスピーカ27を制御する(ステップS1933)。例えば、演出制御用CPU101は、所定のエラー音(例えばビープ音)を出力するようにスピーカ27を制御する。次いで、演出制御用CPU101は、各ランプ281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f,82A,82a〜82l、演出用電球83a,83bを制御するために、ランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットするシリアル設定処理を実行する(ステップS1934)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技枠11に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bを点灯させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1934でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602〜604に出力される。そして、ステップS1950に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、期間タイマ2に、RAMクリア報知期間値に相当する値を設定する(ステップS1935)。RAMクリア報知期間は、RAMクリア報知の報知を行なっている期間である。演出制御用CPU101は、RAMクリア報知期間が経過すると、RAMクリア報知を終了させる。なお、初期報知期間とRAMクリア報知期間とは同じ期間であってもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、RAMクリアフラグをリセットするとともに、RAMクリア報知を行なっていることを示すRAMクリア報知中フラグをセットする(ステップS1935A)。そして、ステップS1950に移行する。
RAMクリアフラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、満タンエラー報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1936)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、満タンエラーであることを示す満タンエラー表示画面を演出表示装置9に表示する制御を行なう(ステップS1937)。次いで、演出制御用CPU101は、満タンエラーに応じたエラー用プロセスデータを選択する(ステップS1938)。次いで、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1939)とともに、エラー用プロセスデータ1の内容に従ってスピーカ27を制御する(ステップS1940)。例えば、演出制御用CPU101は、「下皿が満タンです」等の音声を出力するようにスピーカ27を制御する。
次いで、演出制御用CPU101は、各ランプ281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f,82A,82a〜82lを制御するために、ランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットするシリアル設定処理を実行する(ステップS1941)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技枠11に設けられた皿ランプのLED82a〜82dを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1941でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して枠側IC基板605に出力される。
次いで、演出制御用CPU101は、満タンエラー報知フラグをリセットするとともに、満タンエラー報知を行なっていることを示す満タンエラー報知中フラグをセットする(ステップS1941A)。そして、ステップS1950に移行する。
満タンエラー報知フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、賞球エラー報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1942)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、賞球エラーに応じたエラー用プロセスデータを選択する(ステップS1943)とともに、エラー用プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1944)。
次いで、演出制御用CPU101は、各ランプ281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f,82A,82a〜82lを制御するために、ランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットするシリアル設定処理を実行する(ステップS1945)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技枠11に設けられた天枠ランプのLED281a〜281lを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1945でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602に出力される。
次いで、演出制御用CPU101は、賞球エラー報知フラグをリセットするとともに、賞球エラー報知を行なっていることを示す賞球エラー報知中フラグをセットする(ステップS1945A)。そして、ステップS1950に移行する。
なお、この実施の形態では、賞球エラーを報知する場合にランプを用いた報知処理のみを行ないスピーカ27を用いた音による報知処理を行なわない場合を説明するが、ランプに加えてスピーカ27を用いた報知を行なうようにしてもよい。
賞球エラー報知フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、球切れエラー報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1946)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、球切れエラーに応じたエラー用プロセスデータを選択する(ステップS1947)とともに、エラー用プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1948)。
次いで、演出制御用CPU101は、各ランプ281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f,82A,82a〜82lを制御するために、ランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットするシリアル設定処理を実行する(ステップS1949)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技枠11に設けられた天枠ランプのLED281a〜281lを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1949でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602に出力される。
次いで、演出制御用CPU101は、球切れエラー報知フラグをリセットするとともに、球切れエラー報知を行なっていることを示す球切れエラー報知中フラグをセットする(ステップS1949A)。そして、ステップS1950に移行する。
なお、この実施の形態では、球切れエラーを報知する場合にランプを用いた報知処理のみを行ないスピーカ27を用いた音による報知処理を行なわない場合を説明するが、ランプに加えてスピーカ27を用いた報知を行なうようにしてもよい。
球切れエラー報知フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、操作部故障フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1951)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、操作部故障に応じたエラー用プロセスデータを選択する(ステップS1952)とともに、エラー用プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1953)。
次いで、演出制御用CPU101は、各ランプ281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f,82A,82a〜82lを制御するために、ランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットするシリアル設定処理を実行し(ステップS1954)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技枠11に設けられた天枠ランプのLED281a〜281lを点灯させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1954でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602に出力される。ステップS1954の後、ステップS1950に移行する。
ステップS1950では、演出制御用CPU101は、報知制御プロセスフラグの値を報知中処理(ステップS1901)に対応した値に変更し、処理を終了する。
図67〜図70は、図63に示された報知制御プロセス処理における報知中処理(ステップS1901)を示すフローチャートである。報知中処理において、演出制御用CPU101は、まず、初期報知中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1960)。初期報知中フラグがセットされていない場合には、ステップS1965に移行する。初期報知中フラグがセットされている場合には、ステップS1912で設定された期間タイマ1の値を−1する(ステップS1961)。そして、期間タイマ1の値が0になったら、すなわち初期報知期間が経過したら、初期報知中フラグをリセットする(ステップS1962,S1963)。なお、期間タイマ1の値が0でなければ、そのまま処理を終了する。
さらに、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において初期画面または停電復旧画面を消去させるための指令をVDP109に出力する(ステップS1964)。VDP109は、指令に応じて、演出表示装置9から初期画面または停電復旧画面を消去する。そして、ステップS2010に移行する。
初期報知中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、ドア開放エラー報知中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1965)。セットされていなければ、ステップS1971に移行する。セットされていれば、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマを−1する(ステップS1966)とともに、エラー用プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS1967)、エラー報知用プロセスデータの切替を行なう。すなわち、エラー用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をエラー用プロセスタイマに設定する(ステップS1968)。
図71は、エラー報知用プロセステーブルの構成例を示す説明図である。エラー報知用プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行して各種エラー報知を行なう際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、エラー報知用プロセステーブルに設定されているデータに従ってスピーカ27および各ランプの制御を行なってエラー報知を行なう。エラー報知用プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と、エラー用ランプ制御実行データおよびエラー用音番号データの組合せが複数集まったデータで構成されている。プロセスタイマ設定値には、その音出力状態およびランプの表示状態での継続時間が設定されている。演出制御用CPU101は、エラー報知用プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ表示制御実行データに設定されている態様で各ランプの点灯、非点灯状態を制御するとともに、スピーカ27を用いた音出力を制御する。
図71に示すエラー報知用プロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、エラー報知用プロセステーブルは、エラー種類(RAMクリア報知、乱数回路エラー、満タンエラー、ドア開放エラー、球切れエラー、賞球エラー)に応じて用意されている。また、この実施の形態では、エラー用プロセスタイマがタイムアウトする毎に、パターンAの点灯とパターンBの点灯とを切替えて、点灯または点滅するように制御される。
次いで、演出制御用CPU101は、エラー用音番号データに基づいてスピーカ27を制御する(ステップS1969)。ステップS1969において、演出制御用CPU101は、対応するエラー報知に応じた音出力を示す音データを音声合成用IC173に出力する。音声合成用IC173は、入力された音データに対応したデータを音声データROM174から読出し、読出したデータに従って音声信号をスピーカ27側に出力する。例えば、演出制御用CPU101は、スピーカ27に「扉が開いています」との音声と所定のエラー音(例えばビープ音)とを出力させる。
また、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データに従って、対応するエラー報知に応じた各ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS1970)。例えば、ステップS1970において、演出制御用CPU101は、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1970でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜604に出力される。
ドア開放エラー報知中フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、乱数回路エラー報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1971)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマを−1する(ステップS1972)とともに、エラー用プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS1973)、エラー報知用プロセスデータの切替を行なう。すなわち、エラー用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をエラー用プロセスタイマに設定する(ステップS1974)。
次いで、演出制御用CPU101は、エラー用音番号データに基づいてスピーカ27を制御する(ステップS1975)。ステップS1975において、演出制御用CPU101は、対応するエラー報知に応じた音出力を示す音データを音声合成用IC173に出力する。音声合成用IC173は、入力された音データに対応したデータを音声データROM174から読出し、読出したデータに従って音声信号をスピーカ27側に出力する。例えば、演出制御用CPU101は、スピーカ27に所定のエラー音(例えばビープ音)を出力させる。
また、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データに従って、対応するエラー報知に応じた各ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS1976)。例えば、ステップS1976において、演出制御用CPU101は、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bを点灯させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1976でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜604に出力される。
乱数回路エラー報知中フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、異常報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1977)。セットされていなければ、ステップS1984に移行する。セットされていれば、演出表示装置9において、そのときに表示されている画面に対して、異常報知画面を重畳表示する指令をVDP109に出力する(ステップS1978)。VDP109は、指令に応じて、演出表示装置9に異常報知画面を重畳表示する。
さらに、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマを−1する(ステップS1979)とともに、エラー用プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS1980)、エラー報知用プロセスデータの切替を行なう。すなわち、エラー用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をエラー用プロセスタイマに設定する(ステップS1981)。
次いで、演出制御用CPU101は、エラー用音番号データに基づいてスピーカ27を制御する(ステップS1982)。ステップS1982において、演出制御用CPU101は、異常入賞の報知に応じた音出力を示す音データを音声合成用IC173に出力する。音声合成用IC173は、入力された音データに対応したデータを音声データROM174から読出し、読出したデータに従って音声信号をスピーカ27側に出力する。例えば、演出制御用CPU101は、スピーカ27に所定のエラー音(例えばビープ音)を出力させる。
また、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データに従って、異常入賞の報知に応じた各ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS1983)。ステップS1983において、演出制御用CPU101は、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1983でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜604に出力される。
異常報知中フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、RAMクリア報知中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1984)。RAMクリア報知中フラグがセットされていない場合には、ステップS1993に移行する。RAMクリア報知中フラグがセットされている場合には、プロセスタイマを−1する(ステップS1985)とともに、ステップS1935で設定された期間タイマ2の値を−1する(ステップS1986)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS1987)、エラー報知用プロセスデータの切替を行なう。すなわち、エラー用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS1988)。
次いで、演出制御用CPU101は、エラー用音番号データに基づいてスピーカ27を制御する(ステップS1989)。ステップS1989において、演出制御用CPU101は、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声合成用IC173に対して制御信号(音番号データ)を出力する。例えば、演出制御用CPU101は、スピーカ27に所定のエラー音(例えばビープ音)を出力させる。
また、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データに従って、演出用部品としての各種ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS1990)。ステップS1990において、演出制御用CPU101は、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bを点灯させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1990でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602〜604に出力される。
次いで、演出制御用CPU101は、期間タイマ2の値が0になったか否かを確認する(ステップS1991)。そして、期間タイマ2の値が0になったら、すなわち、RAMクリア報知期間が経過したら、RAMクリア報知中フラグをリセットし(ステップS1992)、ステップS2010に移行する。なお、期間タイマ2の値がタイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了する。
RAMクリア報知中フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、満タンエラー報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1993)。セットされていなければ、ステップS1999に移行する。セットされていれば、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマを−1する(ステップS1994)とともに、エラー用プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS1995)、エラー報知用プロセスデータの切替を行なう。すなわち、エラー用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をエラー用プロセスタイマに設定する(ステップS1996)。
次いで、演出制御用CPU101は、エラー用音番号データに基づいてスピーカ27を制御する(ステップS1997)。ステップS1997において、演出制御用CPU101は、対応するエラー報知に応じた音出力を示す音データを音声合成用IC173に出力する。音声合成用IC173は、入力された音データに対応したデータを音声データROM174から読出し、読出したデータに従って音声信号をスピーカ27側に出力する。例えば、演出制御用CPU101は、スピーカ27に「下皿が満タンです」との音声を出力させる。
また、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データに従って、対応するエラー報知に応じた各ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS1998)。例えば、ステップS1998において、演出制御用CPU101は、皿ランプ(図示せず。本例ではLED4個)を点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1998でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜604に出力される。
満タンエラー報知中フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、賞球エラー報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1999)。セットされていなければ、ステップS2005に移行する。セットされていれば、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマを−1する(ステップS2000)とともに、エラー用プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS2001)、エラー報知用プロセスデータの切替を行なう。すなわち、エラー用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をエラー用プロセスタイマに設定する(ステップS2002)。
また、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データに従って、対応するエラー報知に応じた各ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS2003)。例えば、ステップS2003において、演出制御用CPU101は、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281lを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS2003でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜604に出力される。
賞球エラー報知中フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、球切れエラー報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2004)。セットされていなければ、後述するステップS2008aに移行する。セットされていれば、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマを−1する(ステップS2005)とともに、エラー用プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS2006)、エラー報知用プロセスデータの切替を行なう。すなわち、エラー用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をエラー用プロセスタイマに設定する(ステップS2007)。
また、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データに従って、対応するエラー報知に応じた各ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS2008)。例えば、ステップS2008において、演出制御用CPU101は、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281lを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS2008でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜604に出力される。
ステップS2004で球切れ報知中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、前述の操作部故障フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2008a)。セットされていなければ、ステップS2009に移行する。セットされていれば、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマを−1する(ステップS2008b)とともに、エラー用プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS2008c)、エラー報知用プロセスデータの切替を行なう。すなわち、エラー用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をエラー用プロセスタイマに設定する(ステップS2008d)。
次いで、演出制御用CPU101は、エラー用音番号データに基づいてスピーカ27を制御する(ステップS2008e)。ステップS2008eにおいて、演出制御用CPU101は、対応するエラー報知に応じた音出力を示す音データを音声合成用IC173に出力する。音声合成用IC173は、入力された音データに対応したデータを音声データROM174から読出し、読出したデータに従って音声信号をスピーカ27側に出力する。例えば、演出制御用CPU101は、所定のエラー音(例えばビープ音)を出力させる。
また、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データに従って、対応するエラー報知に応じた各ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS2008f)。例えば、ステップS2008fにおいて、演出制御用CPU101は、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281lを点灯させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS2008fでセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜604に出力される。
なお、この実施の形態では、球切れエラーまたは賞球エラーを報知する場合には、スピーカ27からの音出力を行なわないが、球切れエラーや賞球エラーを報知する場合にも、スピーカ27を用いた音出力制御を行なうようにしてもよい。
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ステップS2009では、演出制御用CPU101は、エラー報知解除フラグがセットされているか否かを確認する。セットされていれば、ステップS2010に移行する。セットされていなければ、そのまま処理を終了する。ステップS2010では、演出制御用CPU101は、報知制御プロセスフラグの値を報知開始処理(ステップS1900)に対応した値に変更し、処理を終了する。
以上のような処理が実行されることによって、各種エラーの報知が実行される。また、初期報知、ドア開放エラー報知、乱数回路エラー報知、異常入賞報知、RAMクリア報知、満タンエラー報知、賞球エラー報知および球切れエラー報知、操作部故障の順に優先してエラーの報知が実行される。
なお、演出制御用CPU101は、ステップS1960,S1965,S1971,S1977,S1984,S1993,S1999,S2004,S2008aでYと判定した後に、初期報知フラグ、ドア開放エラー報知フラグ、乱数回路エラーフラグ、異常入賞報知指定コマンド受信フラグ、RAMクリアフラグ、満タンエラー報知フラグ、賞球エラー報知フラグ、球切れエラー報知フラグ、操作部故障フラグのいずれか1つまたは複数がセットされているか否かを判定するようにしてもよい。そして、セットされている場合には、報知制御プロセスフラグの値を報知開始処理(ステップS1900)に対応した値に変更し、報知開始処理からやりなおすようにしてもよい。
次に、エラー用ランプ制御実行データに従って所定のデータ格納領域にセットされるランプ制御信号について説明する。図72は、報知制御プロセス処理においてシリアルデータ方式として出力されるランプ制御信号の例を示す説明図である。図72に示すように、この実施の形態では、エラー種類ごとに2パターン(パターンAとパターンB)のエラー用ランプ制御実行データが用いられる。この実施の形態では、パターンAとパターンBのエラー用ランプ制御実行データを切替えて用いることにより、ランプの点滅表示が制御される。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図72に示すランプ制御信号を、エラー用ランプ制御実行データに対応付けて、予めROMに設けられた所定のランプ制御信号格納領域に記憶している。そして、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データに基づいて、所定のランプ制御信号格納領域からランプ制御信号を抽出し、シリアル出力回路353に出力する。
また、各ランプ制御信号は、図72に示すように、出力先のシリアル−パラレル変換IC611〜615のアドレスが付加された状態で所定のランプ制御信号格納領域に記憶されている。例えば、天枠ランプのうちの一部のLED281a〜281fに制御信号を供給するシリアル−パラレル変換IC611のアドレスは「01」であるので、ランプを制御するための8桁のデータ本体にアドレス「0001」が付加された状態で格納されている。また、天枠ランプのうちの他の一部のLED281g〜281lに制御信号を供給するシリアル−パラレル変換IC612のアドレスは「02」であるので、ランプを制御するための8桁のデータ本体にアドレス「0010」が付加された状態で格納されている。また、右枠ランプのLED283a〜283fに制御信号を供給するシリアル−パラレル変換IC613のアドレスは「03」であるので、ランプを制御するための8桁のデータ本体にアドレス「0011」が付加された状態で格納されている。また、左枠ランプのLED282a〜282fに制御信号を供給するシリアル−パラレル変換IC614のアドレスは「04」であるので、ランプを制御するための8桁のデータ本体にアドレス「0100」が付加された状態で格納されている。
RAMクリア報知する場合には、図72に示すように、アドレスが「01」から「04」までの各シリアル−パラレル変換IC611〜614に、制御データ本体が「00111111」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、各ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283fが点灯される。また、RAMクリア報知する場合、エラー用ランプ制御実行データがパターンAである場合とパターンBである場合とで同じ内容のランプ制御信号が出力されるので、エラー報知の実行中、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bが継続して点灯される状態となる。
なお、シリアル−パラレル変換IC611に出力されるランプ制御信号において、1ビット目はLED281aへの入力信号、2ビット目はLED281bへの入力信号、3ビット目はLED281cへの入力信号、4ビット目はLED281dへの入力信号、5ビット目はLED281eへの入力信号、6ビット目はLED281fへの入力信号に対応している。また、シリアル−パラレル変換IC612に出力されるランプ制御信号において、1ビット目はLED281gへの入力信号、2ビット目はLED281hへの入力信号、3ビット目はLED281iへの入力信号、4ビット目はLED281jへの入力信号、5ビット目はLED281kへの入力信号、6ビット目はLED281lへの入力信号に対応している。また、シリアル−パラレル変換IC613に出力されるランプ制御信号において、1ビット目はLED283aへの入力信号、2ビット目はLED283bへの入力信号、3ビット目はLED283cへの入力信号、4ビット目はLED283dへの入力信号、5ビット目はLED283eへの入力信号、6ビット目はLED283fへの入力信号に対応している。また、シリアル−パラレル変換IC614に出力されるランプ制御信号において、1ビット目はLED282aへの入力信号、2ビット目はLED282bへの入力信号、3ビット目はLED282cへの入力信号、4ビット目はLED282dへの入力信号、5ビット目はLED282eへの入力信号、6ビット目はLED282fへの入力信号に対応している。
ドア開放エラーを報知する場合には、図72に示すように、まず、パターンAのエラー用ランプ制御実行データに基づいて、アドレスが「01」から「04」までの各シリアル−パラレル変換IC611〜614に、制御データ本体が「00111111」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、各ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bが点灯される。また、プロセスデータ切替時に、パターンBのエラー用ランプ制御実行データに基づいて、アドレスが「01」から「04」までの各シリアル−パラレル変換IC611〜614に、制御データ本体が「00000000」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、各ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て0であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた全てのランプのLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bが消灯される。そのような制御が繰り返し行なわれることによって、ドア開放エラーを報知する場合、遊技枠11側に設けられた全てのランプのLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bを所定時間間隔で点滅させるような制御が行なわれる。
球切れエラーを報知する場合には、図72に示すように、まず、パターンAのエラー用ランプ制御実行データに基づいて、アドレスが「01」、「02」の各シリアル−パラレル変換IC611,612に、制御データ本体が「00111111」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、天枠ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281lが点灯される。また、プロセスデータ切替時に、パターンBのエラー用ランプ制御実行データに基づいて、アドレスが「01」、「02」の各シリアル−パラレル変換IC611,612に、制御データ本体が「00000000」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、天枠ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て0であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281lが消灯される。そのような制御が繰り返し行なわれることによって、球切れエラーを報知する場合、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281lのみを所定時間間隔で点滅させるような制御が行なわれる。
満タンエラーを報知する場合には、図72に示すように、まず、パターンAのエラー用ランプ制御実行データに基づいて、アドレスが「05」のシリアル−パラレル変換IC615に、制御データ本体が「00001111」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、皿ランプ(図示せず。本例ではLED4個)に対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、皿ランプが点灯される。また、プロセスデータ切替時に、パターンBのエラー用ランプ制御実行データに基づいて、アドレスが「05」のシリアル−パラレル変換IC615に、制御データ本体が「00000000」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、皿ランプに対応するビットの論理値が全て0であるランプ制御信号が出力され、皿ランプが消灯される。そのような制御が繰り返し行なわれることによって、満タンエラーを報知する場合、皿ランプのみを所定時間間隔で点滅させるような制御が行なわれる。
賞球エラーを報知する場合には、図72に示すように、まず、パターンAのエラー用ランプ制御実行データに基づいて、アドレスが「01」のシリアル−パラレル変換IC611に制御データ本体が「00111111」であるランプ制御信号が送信され、アドレスが「02」のシリアル−パラレル変換IC612に制御データ本体が「00000000」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、天枠ランプの一部のLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた天枠ランプの一部のLED281a〜281fのみが点灯される。また、プロセスデータ切替時に、パターンBのエラー用ランプ制御実行データに基づいて、アドレスが「01」のシリアル−パラレル変換IC611に制御データ本体が「00000000」であるランプ制御信号が送信され、アドレスが「02」のシリアル−パラレル変換IC612に制御データ本体が「00111111」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、天枠ランプの他の一部のLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた天枠ランプの他の一部のLED281g〜281lのみが点灯される。そのような制御が繰り返し行なわれることによって、賞球エラーを報知する場合、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281fとLED281g〜281lが交互に所定時間間隔で点滅させるような制御が行なわれる。
上記のような制御が繰り返し行なわれることによって、賞球エラーを報知する場合、遊技枠11側に設けられた各ランプのLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283fが互い違いに交互に所定時間間隔で点滅させるような制御が行なわれる。
乱数回路エラーを報知する場合には、図72に示すように、アドレスが「01」から「04」までの各シリアル−パラレル変換IC611〜614に、制御データ本体が「00111111」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、各ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bが点灯される。また、乱数回路エラーを報知する場合、エラー用ランプ制御実行データがパターンAである場合とパターンBである場合とで同じ内容のランプ制御信号が出力されるので、エラー報知の実行中、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f、演出用電球83a,83bが継続して点灯される状態となる。
異常入賞エラーを報知する場合には、図72に示すように、まず、パターンAのエラー用ランプ制御実行データに基づいて、アドレスが「01」から「04」までのシリアル−パラレル変換IC611〜614に制御データ本体が「00101010」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、遊技枠11側に設けられたランプの一部のLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた各ランプの一部のLED281b,d,f,h,j,l,282b,d,f,283b,d,fのみが点灯される。なお、前述したように、シリアル−パラレル変換IC611に出力される制御信号において、2ビット目の1がLED281bへの入力信号、4ビット目の1がLED281dへの入力信号、6ビット目の1がLED281fへの入力信号に対応している。また、シリアル−パラレル変換IC612に出力される制御信号において、2ビット目の1がLED281hへの入力信号、4ビット目の1がLED281jへの入力信号、6ビット目の1がLED281lへの入力信号に対応している。また、シリアル−パラレル変換IC613に出力される制御信号において、2ビット目の1がLED283bへの入力信号、4ビット目の1がLED283dへの入力信号、6ビット目の1がLED283fへの入力信号に対応している。また、シリアル−パラレル変換IC614に出力される制御信号において、2ビット目の1がLED282bへの入力信号、4ビット目の1がLED282dへの入力信号、6ビット目の1がLED282fへの入力信号に対応している。
また、プロセスデータ切替時に、パターンBのエラー用ランプ制御実行データに基づいて、アドレスが「01」から「04」までのシリアル−パラレル変換IC611〜614に制御データ本体が「00010101」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、遊技枠11側に設けられた各天枠ランプの他の一部のLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた各ランプの他の一部のLED281a,c,e,g,i,k,282a,c,e,283a,c,eのみが点灯される。なお、前述したように、シリアル−パラレル変換IC611に出力される制御信号において、1ビット目の1がLED281aへの入力信号、3ビット目の1がLED281cへの入力信号、5ビット目の1がLED281eへの入力信号に対応している。また、シリアル−パラレル変換IC612に出力される制御信号において、1ビット目の1がLED281gへの入力信号、3ビット目の1がLED281iへの入力信号、5ビット目の1がLED281kへの入力信号に対応している。また、シリアル−パラレル変換IC613に出力される制御信号において、1ビット目の1がLED283aへの入力信号、3ビット目の1がLED283cへの入力信号、5ビット目の1がLED283eへの入力信号に対応している。また、シリアル−パラレル変換IC614に出力される制御信号において、1ビット目の1がLED282aへの入力信号、3ビット目の1がLED282cへの入力信号、5ビット目の1がLED282eへの入力信号に対応している。
操作部故障を報知する場合には、図72に示すように、アドレスが「01」、「02」の各シリアル−パラレル変換IC611,612に、制御データ本体が「00111111」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、天枠ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281lが点灯される。また、操作部故障を報知する場合、エラー用ランプ制御実行データがパターンAである場合とパターンBである場合とで同じ内容のランプ制御信号が出力されるので、操作部故障報知の実行中、遊技枠11側に設けられた全ての天枠ランプのLED281a〜281lが継続して点灯される状態となる。
なお、図72に示す例では、エラー報知を行なう際に、表示制御対象となっていないランプのシリアル−パラレル変換IC611〜615にもランプ制御信号が供給される。例えば、RAMクリア報知する場合には、皿ランプの点灯または点滅制御を行なう必要はないが、図72に示す例では、アドレスが「05」であるシリアル−パラレル変換IC615に対しても、対応するビットの論理値が全て0であるランプ制御信号が出力される。そのようにすることによって、エラー報知の際の制御対象ではないLEDを確実に消灯させた状態にすることができる。
なお、エラー報知を行なう際に、表示制御対象となっていないランプのシリアル−パラレル変換IC611〜615にはランプ制御信号を出力(送信)しないようにしてもよい。図73は、報知制御プロセス処理においてシリアルデータ方式として出力されるランプ制御信号の他の例を示す説明図である。
RAMクリア報知やドア開放エラー報知、乱数エラー報知、異常入賞エラー報知を行なう場合には、皿ランプは表示制御対象となっていないので、図73に示すように、アドレスが「05」であるシリアル−パラレル変換IC615にはランプ制御信号を出力しないようにする。また、球切れエラー報知や賞球エラー報知を行なう場合には、皿ランプに加えて左枠ランプおよび右枠ランプも表示制御対象となっていないので、図73に示すように、アドレスが「03」〜「05」であるシリアル−パラレル変換IC613〜615にはランプ制御信号を出力しないようにする。また、満タンエラー報知を行なう場合には、皿ランプのみが表示制御対象となっているので、図73に示すように、アドレスが「01」〜「04」であるシリアル−パラレル変換IC611〜614にはランプ制御信号を出力しないようにする。そのようにすることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100から各枠側IC基板602〜605に出力するランプ制御信号を低減することができる。
なお、図72および図73に示す例では、遊技枠11側に設けられたランプのLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82d、演出用電球83a,83bのみを用いて各種エラー報知を行なう場合を説明したが、これらに加えて遊技盤6側に設けられたセンター飾り用ランプやステージランプのLED125a〜125f,126a〜126fを用いて各種エラー報知を行なうようにしてもよい。また、操作部81に設けられた各ランプ(第1押圧操作部ランプ82a〜第8押圧操作部ランプ82hや、操作部中央ランプ82A、第1回転操作部ランプ82i〜第4回転操作部ランプ82lを用いて各種エラー報知を行なうようにしてもよい。
次に、シリアル設定処理について説明する。図74は、シリアル設定処理の一例を示すフローチャートである。シリアル設定処理は、例えば、演出制御プロセス処理において飾り図柄の変動表示を行なうとき(ステップS835C,845C参照)や、各種エラー報知を行なうとき(ステップS1970,S1976,S1983,S1990,S1998,S2003,S2008,S2008d)に実行される。
シリアル設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、ROMからランプ制御実行データ(変動パターンに伴うランプの点灯パターンのデータや、モータ制御用データ(ステップS835Cのみ)等)を読出す(ステップS950)。この場合、演出制御用CPU101は、例えば、飾り図柄の変動表示の実行中にシリアル設定処理を行なう場合には、図48に示したプロセステーブルのランプ制御実行データを読出すことになる。また、報知制御プロセス処理においてシリアル設定処理を行なう場合には、図71に示したエラー報知用プロセステーブルのエラー用ランプ制御実行データを読出すことになる。
次いで、演出制御用CPU101は、読出したランプ制御実行データに基づいて、各ランプの表示状態に変更があるか否かを確認する(ステップS951)。各ランプの表示状態に変更があれば、演出制御用CPU101は、表示制御対象のランプのシリアル−パラレル変換ICのアドレスが付加されたランプ制御信号を、所定のランプ制御信号格納領域から抽出する(ステップS952)。次いで、抽出したランプ制御信号に、図16に示すヘッダデータ(1FFh)やマークビット、エンドビットを付加して、RAMに設けられた所定のデータ格納領域に設定する(ステップS953)。そして、ランプ制御信号出力要求フラグをセットし(ステップS954)、処理を終了する。
例えば、報知制御プロセス処理におけるステップS907,S922,S929でシリアル設定処理が実行された場合には、ステップS952で図72に示すいずれかのアドレス付きのランプ制御信号が読出され、ステップS953でデータ格納領域に設定されることになる。
図75は、出力対象のランプ制御信号やモータ制御信号が設定されるデータ格納領域の一構成例を示す説明図である。この例では、ランプ制御信号またはモータ制御信号を格納するデータ格納領域が9個用意されており、盤側IC基板601や各枠側IC基板602〜605に出力される順に、ランプ制御信号やモータ制御信号がステップS953で順次格納される。
図76は、シリアル入出力処理(ステップS708)の具体例を示すフローチャートである。シリアル入出力処理において、演出制御用CPU101は、まず、ランプ制御信号出力要求フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS970)。セットされていれば、ランプ制御信号出力要求フラグをリセットし(ステップS971)、データ格納領域に格納されているランプ制御信号をシリアル出力回路353に出力する(ステップS972)。この場合、演出制御用CPU101は、複数のランプ制御信号がデータ格納領域にセットされている場合には、ステップS972において各ランプ制御信号を順に読出し、シリアル出力回路353に出力する。そして、出力されたランプ制御信号は、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換され、中継基板606,607を介して、盤側IC基板601や各枠側IC基板602〜605にシリアルデータ方式として出力されることになる。
次いで、演出制御用CPU101は、入力取込信号出力部357に、盤側IC基板601に対して中継基板606,607を介して入力取込信号(ラッチ信号)を出力させる(ステップS973)。盤側IC基板601に搭載された入力IC621は、入力取込信号が入力されたことに基づいて、各位置センサ151b,152bの検出信号をラッチし、シリアルデータ方式として中継基板606,607を介して演出制御基板80に出力することになる。そして、演出制御用CPU101は、シリアル入力回路354から入力データを読み込んでRAMの所定の格納領域に格納する(ステップS974)。なお、ステップS974では、演出制御用CPU101は、シリアル入力回路354が入力IC621から入力データを受信する時間分遅延させてからシリアル入力回路354から入力データを読み込むように制御する。
次いで、演出制御用CPU101は、入力取込信号出力部357に、枠側IC基板605に対して中継基板607を介して入力取込信号(ラッチ信号)を出力させる(ステップS975)。盤側IC基板605に搭載された入力IC620は、入力取込信号が入力されたことに基づいて、第1押圧検出器81a〜第4押圧検出器81d、第1回転検出器81eおよび第2回転検出器81fの検出信号をラッチし、シリアルデータ方式として中継基板607を介して演出制御基板80に出力することになる。そして、演出制御用CPU101は、シリアル入力回路354から入力データを読み込んでRAMの所定の格納領域に格納する(ステップS976)。また、ステップS976においては、操作部81における押圧操作部811の操作(押圧操作)を検出したときに、演出制御用CPU101は、前述の故障判定用操作検出フラグをセットする。なお、ステップS976では、演出制御用CPU101は、シリアル入力回路354が入力IC620から入力データを受信する時間分遅延させてからシリアル入力回路354から入力データを読み込むように制御する。
図77は、演出表示装置9における表示演出、スピーカ27による音演出および各ランプによる表示演出の状況の例を示す説明図である。図77(A)には、演出表示装置9において飾り図柄の変動表示が行なわれているときの例が示されている。
図77(B)には、演出表示装置9において初期化報知が行なわれている場合の例が示されている。図77(B)に示すように、初期化指定コマンドを受信して演出表示装置9において初期化報知が行なわれる場合には、初期化指定コマンドを受信してから所定期間(例えば31秒間)、遊技枠11に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283fを点灯させるとともに、スピーカ27から所定のエラー音を出力させ、RAMクリアが行なわれたことを報知する。
図77(C)には、演出表示装置9において異常報知が行なわれ、スピーカ27によって異常報知音の出力がなされ、各ランプのLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283fによって異常報知表示(例えば点滅表示)がなされている場合の例が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から異常入賞報知指定コマンドを受信すると、演出表示装置9に異常報知画面を表示する制御を行なうとともに、スピーカ27から異常報知音を出力させ、各ランプのLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283fに異常報知表示させる制御を行なう。また、変動パターンコマンドの受信に応じて飾り図柄の変動表示が開始されても、演出表示装置9における異常報知画面の表示、スピーカ27からの異常報知音の出力、および各ランプのLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283fの異常報知表示を継続させる。また、飾り図柄の変動表示が終了しても、演出表示装置9における異常報知画面の表示、スピーカ27からの異常報知音の出力、および各ランプのLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283fの異常報知表示を継続させる。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は異常報知画面を消去する制御、異常報知音の出力を停止する制御、および異常報知表示を停止する制御を実行しないので、演出表示装置9における異常報知画面の表示、スピーカ27からの異常報知音の出力、および各ランプのLED281a〜281l,282a〜282f,283a〜283fの異常報知表示は、遊技機に対する電力供給が停止するまで継続する。ただし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常報知画面の表示、異常報知音の出力および異常報知表示が開始されてから所定時間が経過すると、異常報知画面の表示、異常報知音の出力および異常報知表示を停止するように制御してもよい。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されてから所定期間(初期化報知が実行されている期間)、異常入賞の検出を行なわず、遊技制御用マイクロコンピュータ560から異常入賞報知指定コマンドが送信されることはない。しかし、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値が所定値(この実施の形態では5)未満のときには常時異常入賞の検出を行なうようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に対する電力供給が開始されてから所定期間の間に異常入賞報知指定コマンドを受信した場合には、異常入賞の報知を行なわないようにしてもよい。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技状態でないときに1個の遊技球が大入賞口に入賞したことを検出すると、異常入賞報知指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信したが、大当り遊技状態でないときに大入賞口に所定個(複数)の遊技球が入賞したことを検出すると、異常入賞報知指定コマンドを送信するように制御してもよい。さらに、大当り遊技状態でないときに、所定の時間内に、所定個(複数)の遊技球が入賞したことを検出すると、異常入賞報知指定コマンドを送信するように制御してもよい。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常入賞報知指定コマンドを受信すると、上述したように、異常報知画面の表示、異常報知音の出力および異常報知表示を行なう。
次に、本実施の形態において、演出表示装置9等を用いて実行される演出について説明する。図78は、演出表示装置9に可変表示される飾り図柄の配列の例を示す配列表である。前述したように、本実施の形態の演出表示装置9には、「左」、「中」、「右」の3つの変動表示部(図柄表示エリア)がある。「左」の変動表示部には、図78の左側に示された飾り図柄が可変表示され、「右」の変動表示部には、図78の右側に示された飾り図柄が可変表示され、「中」の変動表示部には、図78の中央に示された飾り図柄が可変表示される。各変動表示部に表示される飾り図柄の配列は、16コマ(段または行ともいう)に分けられており、各コマに数字の飾り図柄(「1」〜「8」)および数字でない飾り図柄(図78に示す例では星を模した記号)が付されている。数字の飾り図柄と数字でない飾り図柄とは交互に各コマに配置されている。また、数字の飾り図柄は連続数字となるように1コマおきに配置されている。具体的には、図78に示す例では、図柄番号が奇数のコマ(図柄番号1,3,5・・・13,15のコマ)に連続した数字の飾り図柄(「1」「2」「3」・・・「8」)が配置され、図柄番号が偶数のコマ(図柄番号2,4,6・・・14,16のコマ)に数字でない飾り図柄(星を模した記号)がそれぞれ配置されている。なお、図78に示す例では、「左」の変動表示部に表示される数字の飾り図柄は、奇数の図柄番号に対応して「8」から降順に連続数字となるように配列され、「中」および「右」の変動表示部に表示される数字の飾り図柄は、奇数の図柄番号に対応して「1」から昇順に連続数字となるように配列されている。
図79は、飾り図柄の移動態様を示す説明図である。なお、図79に示す演出は、「操作演出有変動A」、「操作演出有変動B」、「操作演出有変動C」または「操作演出有変動D」の演出制御コマンドが送信された場合に、リーチ演出の実行前に実行される。なお、図79に示す演出は、リーチ状態発生後のリーチ演出として実行されてもよい。図79(a),(b)に示すように、各飾り図柄は、遊技者によって操作部81になされた操作に従って移動する(図54のステップS755参照)。図79(a)に示す例では、変動表示部の「左」の「下段」に仮停止されている「3」が、遊技者によって操作部81になされた時計回り(右回転)方向の操作に従って、時計回り方向に変動表示部の「左」の「中段」に移動している。また、変動表示部の「中」の「下段」に仮停止されている「5」が、遊技者によって操作部81になされた時計回り方向の操作に従って、時計回り方向に変動表示部の「左」の「下段」に移動している。また、変動表示部の「右」の「下段」に仮停止されている「7」が、遊技者によって操作部81になされた時計回り方向の操作に従って、時計回り方向に変動表示部の「中」の「下段」に移動している。
また、図79(b)に示す例では、変動表示部の「左」の「下段」に仮停止されている「3」が、遊技者によって操作部81になされた時計回りの反対方向(左回転)の操作に従って、時計回りの反対方向に変動表示部の「中」の「下段」に移動している。また、変動表示部の「中」の「下段」に仮停止されている「5」が、遊技者によって操作部81になされた時計回りの反対方向の操作に従って、時計回りの反対方向に変動表示部の「右」の「下段」に移動している。また、変動表示部の「右」の「下段」に仮停止されている「7」が、遊技者によって操作部81になされた時計回りの反対方向の操作に従って、時計回りの反対方向に変動表示部の「右」の「中段」に移動している。
なお、図79(a),(b)に示す例は、各飾り図柄が、演出表示装置9の中央部を中心とした円周上で移動する態様である第1移動態様を示す例である。
図79(c)は、各飾り図柄の第2移動態様を示す説明図である。図79(c)に示すように、第2移動態様では、各飾り図柄が、演出表示装置9の中央部を中心とした円周に沿って、蛇行して移動する。第2移動態様で各飾り図柄が移動しているときには、各飾り図柄が蛇行して移動しているので、遊技者は、第1移動態様で各飾り図柄が移動しているときに比べて、各飾り図柄を所定の位置に移動させることが困難である。
演出制御用CPU101は、例えば、大当りとすると決定されている場合に第1移動態様で各飾り図柄を移動させ、大当りとしないと決定されている場合に第2移動態様で各飾り図柄を移動させる。なお、例えば、大当りとすると決定されている場合に第1移動態様が選択される割合が高く、大当りとしないと決定されている場合に第2移動態様が選択される割合が高いように構成されていてもよい。
図80は、遊技者によって操作部81になされた回転操作速度と、各飾り図柄の移動速度とを示す説明図である。図80(a)には、遊技者によって操作部81にゆっくりした回転操作がなされた場合に、飾り図柄がゆっくりと移動することが示されている。また、図80(b)には、遊技者によって操作部81に素早い回転操作がなされた場合に、飾り図柄が素早く移動することが示されている。
なお、前述したように、演出制御の起動間隔は、例えば、2msである。従って、図43に示す回転操作判定処理は2ms間隔で実行され、その間に遊技者によって操作部81になされた回転操作に応じた回転検出データは、ステップS716の処理で、回転検出データ記憶領域に蓄積記憶される。そして、図54に示す移動操作演出処理のステップS755で、演出表示装置9に表示する画面を、例えば、200ms間隔(1コマ/0.2秒)で更新すれば、画面更新間隔である200msの間に遊技者によって操作部81になされた回転操作量に応じて、飾り図柄を移動させることができる。具体的には、例えば、演出制御用CPU101は、200msの間に、遊技者によって操作部81に1クリック分の回転操作がなされた場合に、次の画面更新時に飾り図柄を1クリック分の回転操作に応じて移動させた位置に飾り図柄を表示させ、遊技者によって操作部81に2クリック分の回転操作がなされた場合に、次の画面更新時に飾り図柄を2クリック分の回転操作に応じて移動させた位置に飾り図柄を表示させる。つまり、演出制御用CPU101は、遊技者によって操作部81になされた回転操作の速度(所定の期間内の回転操作量)に応じた速度(所定の期間内の移動量)で、飾り図柄を移動させることができる。
図81および図82は、本実施の形態において演出表示装置9に表示される演出画面の遷移を示す説明図である。演出表示装置9に飾り図柄の停止図柄が表示されている状態で(図81(a))、始動入賞口13,14に遊技球が入賞すると、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の変動表示部に、飾り図柄が可変表示させる(図81(b))。そして、変動パターンが操作演出を実行する変動パターンである場合に(ステップS830のY)、演出制御用CPU101は、ステップS831Aで決定した仮停止図柄を演出表示装置9に表示し(図81(c))、回転操作部812の回転操作を説明する画面を表示する(ステップS754、図81(d))。図81(c)に示す例では、各変動表示部の下段に「3」「5」「7」が仮停止状態で表示されている。そして、図81(d)に示す例では、「回転リングを操作して上段に「753」を完成させよ」という説明文と、回転操作部812の回転操作方向を示す図とが表示され、回転操作部812の回転操作が説明されている。
そして、演出制御用CPU101は、回転操作要求期間が終了するとき、または遊技者による押圧操作(図42のステップS671,S672参照)がなされるときまで、遊技者によって操作部81になされた回転操作に従って飾り図柄を移動させる(図81(e),図82(f)、図54のステップS752A,S752B,S755参照)。
演出制御用CPU101は、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドが「突確(操作演出有)」(図27参照)である場合に、所定のチャンス目で飾り図柄を停止させる変動パターンコマンドであると判断して(ステップS758のY)、演出表示装置9に、「7」「5」「3」が上段に直線上に並んでいる画面を表示させるとともに(図82(g))、特定演出としてスピーカ27に「ガイーン」等の音を出力させる。そして、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に、確変状態に移行したことを報知する画面を表示させ(図82(h))、遊技を継続する(図82(i))。
演出制御用CPU101は、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドが「操作演出有変動C」(図25参照)であって、表示結果4指定コマンドを受信している場合に、所定のチャンス目で飾り図柄を停止させる変動パターンコマンドであると判断して(ステップS758のY)、演出表示装置9に、「7」「5」「3」が上段に直線上に並んでいる画面を表示させるとともに(図82(j))、特定演出としてスピーカ27に「ガイーン」等の音を出力させる。そして、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に、確変大当りであること想起させる飾り図柄(ステップS818で決定された停止図柄)を停止図柄として表示させる(図82(k))。
演出制御用CPU101は、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドが「スーパーリーチA」または「スーパーリーチB」(図27参照)である場合に、所定のチャンス目で飾り図柄を停止させる変動パターンコマンドであると判断して(ステップS758のY)、演出表示装置9に、「7」「5」「3」が上段に直線上に並んでいる画面を表示させるとともに(図82(j))、特定演出としてスピーカ27に「ガイーン」等の音を出力させる。そして、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に、スーパーリーチであること想起させるリーチ態様の演出を実行させる(図82(l))。なお、演出制御用CPU101は、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドが「スーパーリーチB」である場合に、演出表示装置9に、図82(l)に示す画面を表示させる代わりに、「左」、「中」、「右」の3つの変動表示部のうち、「左」の変動表示部に「3」「4」「5」が上下に直線上に並び、「右」の変動表示部に「5」「4」「3」が上下に直線上に並んでいる画面を表示させてもよい。
演出制御用CPU101は、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドが「操作演出有変動D」(図27参照)である場合に、所定のチャンス目で飾り図柄を停止させる変動パターンコマンドであると判断して(ステップS758のY)、演出表示装置9に、「7」「5」「3」が上段に直線上に並んでいる画面を表示させるとともに(図82(j))、特定演出としてスピーカ27に「ガイーン」等の音を出力させる。そして、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に、飾り図柄の再変動を開始させる(図82(m))。その後、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に、リーチ演出を実行させてから、受信した表示結果指定コマンドに応じてはずれ、通常大当り、または確変大当りの演出を実行させる。
演出制御用CPU101は、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドが「操作演出有変動A」または「操作演出有変動B」(図27参照)である場合に、所定のチャンス目で飾り図柄を停止させる変動パターンコマンドでないと判断して(ステップS758のY)、演出表示装置9に、「7」「5」「3」が上段に直線上に並んでいない画面を表示させる(図82(n)や、図82(o)。
なお、演出制御用CPU101は、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドが所定のチャンス目で飾り図柄を停止させる変動パターンコマンドであると判断した場合であって、遊技者によって「7」「5」「3」を上段に直線上に並ばせる操作がなされなかった場合には、ステップS759で、例えば、演出表示装置9に暗転する画面を表示させてから、「7」「5」「3」が上段に直線上に並んでいる画面を表示させるプロセステーブルを選択する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドが所定のチャンス目で飾り図柄を停止させる変動パターンコマンドでないと判断した場合であって、遊技者によって「7」「5」「3」を上段に直線上に並ばせる操作がなされた場合には、ステップS759で、例えば、演出表示装置9に暗転する画面を表示させてから、「7」「5」「3」が上段に直線上に並んでいない画面を表示させるプロセステーブルを選択してもよいし、ステップS755で、回転操作要求期間中に「7」「5」「3」が上段に直線上に並ばないように(例えば、「7」「5」「3」が上段に直線上に並ぶ1コマ前で)、遊技者による回転操作を無視するように制御したり、「7」「5」「3」が上段に直線上に並ばないように各図柄を押すキャラクタ等を登場させたりしてもよい。
図83は、本実施の形態における予告で遊技者に操作を促す演出画面の例を示す説明図である。図83(a)は、図49に示す予告決定処理のステップS1805で、予告Aを実行すると決定した場合に、図46に示すステップS833で選択されたプロセステーブルのプロセスデータの内容に従って演出表示装置9に表示される演出画面例が示されている。図83(a)に示す例では、遊技者に、押圧操作部811を押下する操作である押圧操作を促している。図83(b)は、図49に示す予告決定処理のステップS1805で、予告Bを実行すると決定した場合に、図46に示すステップS833で選択されたプロセステーブルのプロセスデータの内容に従って演出表示装置9に表示される演出画面例が示されている。図83(b)に示す例では、遊技者に、回転操作部812を回転する操作である回転操作を促している。
図83に示す例では、操作の内容を特定して、遊技者に操作を促しているが、操作の内容を特定することなく、単に操作することを遊技者に促すように構成されていてもよい。そして、遊技者によってなされた操作に応じた演出画面を演出表示装置9に表示するように構成されていてもよい。
図84および図85は、本実施の形態における予告でなされた操作に応じて演出表示装置9に表示される演出画面の例を示す説明図である。図84および図85に示す例では、演出制御用CPU101が、変動パターンコマンドと、図55および図56に示す予告操作演出処理で操作部81になされた操作に応じて演出表示装置9に表示する画面の例が示されている。図84に示す例では、予告有りの変動パターンコマンドを受信すると、演出表示装置9の表示画面に、左中右図柄が変動する状態(例えば、図84(a)〜(f)に示す図参照。)で、敵キャラと自キャラとが対峙する様子が表示される(図84(a))。
そして、押圧操作がなされると、自キャラが敵キャラをキックし、敵キャラがダウンする様子が表示される(図56のステップS1763、図84(b),(c))。なお、ステップS1805で予告Aに決定され、演出表示装置9に図83(a)に示す画面が表示された場合には、敵キャラの頭部を強くキックする様子が表示され、ステップS1805で予告Bに決定され、演出表示装置9に図83(b)に示す画面が表示された場合には、見た目上不利に、敵キャラの足を弱く(簡素に)キックする様子が強くキックする演出よりも粗い演出(例えば、キックする動作の一部が省略され、画像が粗い演出)で表示されるように構成されていてもよい。なお、予告操作要求期間中であって(ステップS1752のY)、既に行われた操作に応じた演出が終了している場合に(ステップS1753のN)、遊技者によってなされた操作に応じた演出が実行される。具体的には、そのような場合に、さらに押圧操作がなされるとさらに自キャラが敵キャラをキックし、さらに回転操作がなされると自キャラが敵キャラをパンチする演出が実行される。なお、2回目の操作に応じて実行される演出は、1回目の操作に応じて実行される演出よりも、見た目上遊技者に有利な演出であってもよい。具体的には、例えば、1回目の操作に応じて敵キャラが弱る演出が実行され、2回目の操作に応じて敵キャラが倒れる演出が実行される。なお、予告操作要求期間中であって(ステップS1752のY)、前回の操作に応じた演出が終了していれば(ステップS1753のN)、2回目以降の操作に応じた演出を実行可能である(ステップS1758〜S1763参照)が、前回の操作に応じた演出が終了するのを待つことなく、新たな操作がなされた場合には、前回の操作(例えば、押圧操作)にもとづく演出から、新たな操作(例えば、ジョグの回転操作)にもとづく演出に切り換えられるようにしてもよい。
大当りとすると決定されている場合に、敵キャラが倒されて(図84(d))、大当りであることを報知する画面が表示される(図84(e))。また、大当りとしないと決定されている場合に、敵キャラが立ち直り(図84(f))、はずれであることを報知する画面が表示される(図84(g))。
図85に示す例では、予告有りの変動パターンコマンドを受信すると、演出表示装置9の表示画面に、左中右図柄が変動する状態(例えば、図85(a)〜(f)に示す図参照。)で、敵キャラと自キャラとが対峙する様子が表示される(図85(a))。
そして、回転操作がなされると、自キャラが敵キャラをパンチし、敵キャラがダウンする様子が表示される(図56のステップS1760、図85(b),(c))。なお、ステップS1805で予告Bに決定され、演出表示装置9に図83(b)に示す画面が表示された場合には、敵キャラの頭部を強くパンチする様子が表示され、ステップS1805で予告Aに決定され、演出表示装置9に図83(a)に示す画面が表示された場合には、敵キャラの腹部を弱く(簡素に)パンチする様子が表示されるように構成されていてもよい。
大当りとすると決定されている場合に、敵キャラが倒されて(図85(d))、大当りであることを報知する画面が表示される(図85(e))。また、大当りとしないと決定されている場合に、敵キャラが立ち直り(図85(f))、はずれであることを報知する画面が表示される(図85(g))。
なお、図84および図85に示す演出を、リーチ演出として実行してもよい。
図86および図87は、本実施の形態における再抽選演出でなされた操作に応じて演出表示装置9に表示される演出画面の例を示す説明図である。図86および図87に示す例では、演出制御用CPU101が、変動パターンコマンドと、図57および図58に示す再抽選操作演出処理で操作部81になされた操作に応じて演出表示装置9に表示する画面の例が示されている。図86に示す例では、再抽選有りの変動パターンコマンドを受信すると、演出表示装置9の表示画面に、左中右図柄が変動する様子が表示される(図86(a))。
そして、仮停止図柄が表示され(図86(b))、図51に示す再抽選演出決定処理のステップS1816の処理で決定された結果に応じて、操作部81の操作を促す画面が表示される(図86(c))。図86(c)は、図51に示す再抽選演出決定処理のステップS1816の処理で再抽選演出Aとすることが決定された場合に、押圧操作部811の操作を促す画面の例を示している。
そして、決定された再抽選演出の内容に応じた操作がなされた場合に、爆発する画面が表示され(図57のステップS1870、図86(d))、確変大当りとすると決定されている場合に、確変大当りであることを報知する画面が表示される(図86(e))。通常大当りとすると決定されている場合に、通常大当りであることを報知する画面が表示される(図86(f))。
また、決定された再抽選演出の内容に応じた操作がなされなかった場合に、例えば、画面全体が点滅表示されてから、確変大当りとすると決定されている場合に、確変大当りであることを報知する画面が表示される(図86(g))。通常大当りとすると決定されている場合に、通常大当りであることを報知する画面が表示される(図86(h))。
図87に示す例では、再抽選有りの変動パターンコマンドを受信すると、演出表示装置9の表示画面に、左中右図柄が変動する様子が表示される(図87(a))。
そして、仮停止図柄が表示され(図87(b))、図51に示す再抽選演出決定処理のステップS1816の処理で決定された結果に応じて、操作部81の操作を促す画面が表示される(図87(c))。図87(c)は、図51に示す再抽選演出決定処理のステップS1816の処理で再抽選演出Bとすることが決定された場合に、回転操作部812の操作を促す画面の例を示している。
そして、決定された再抽選演出の内容に応じた操作がなされた場合に、仮停止図柄が回転する様子が表示され(図57のステップS1860、図87(d))、確変大当りとすると決定されている場合に、確変大当りであることを報知する画面が表示される(図87(e))。通常大当りとすると決定されている場合に、通常大当りであることを報知する画面が表示される(図87(f))。
また、決定された再抽選演出の内容に応じた操作がなされなかった場合に、例えば、画面全体が点滅表示されてから、確変大当りとすると決定されている場合に、確変大当りであることを報知する画面が表示される(図87(g))。通常大当りとすると決定されている場合に、通常大当りであることを報知する画面が表示される(図87(h))。
なお、本実施の形態では、飾り図柄の仮停止後に再抽選演出を実行するように構成されているが、再抽選演出を大当り遊技中や大当り遊技の終了時に実行するように構成されていてもよい。具体的には、大当り遊技中処理(ステップS805)の所定のラウンドで再抽選演出を実行するプロセステーブルを選択するように構成されていたり、大当り終了処理(ステップS806)でエンディングに再抽選演出を実行するプロセステーブルを選択するように構成されていたりしてもよい。
なお、本実施の形態では、押圧操作に応じた演出と回転操作に応じた演出とで異なる演出としているが(例えば、キックとパンチ)、各操作に応じて同様な演出を実行するように構成されていてもよい。具体的には、例えば、操作内容を特定することなく遊技者に操作を促し、遊技者によってなされた操作内容に関わらず同様な演出を実行する。そのように構成された場合には、操作内容にこだわらない遊技者の特性に合わせた演出を実行することができる。