本発明の一実施形態に係る作業車両100を図1に示す。この作業車両100は、油圧ショベルであり、車両本体1と作業機4とを備えている。
車両本体1は、走行体2と旋回体3とを有している。走行体2は、一対の走行装置2a,2bを有する。各走行装置2a,2bは、履帯2d,2eを有している。走行装置2a,2bは、後述する油圧ポンプ23(図2参照)からの作動油によって、履帯2d,2eが駆動されることによって、作業車両100を走行させる。
旋回体3は、走行体2上に載置されている。旋回体3は、走行体2に対して旋回可能に設けられている。また、旋回体3の前部左側位置には運転室5が設けられている。旋回体3は、燃料タンク14と作動油タンク15とエンジン室16とカウンタウェイト18とを有している。燃料タンク14は後述するエンジン21を駆動するための燃料を貯留する。燃料タンク14は、作動油タンク15の前方に配置されている。作動油タンク15は、後述する油圧ポンプ23(図2参照)から吐出される作動油を貯留する。作動油タンク15は、燃料タンク14と車体の前後方向に並んで配置されている。エンジン室16は、後述するようにエンジン21、油圧ポンプ23、排気ガス処理装置25などの機器を収納する。エンジン室16は、運転室5、燃料タンク14および作動油タンク15の後方に配置されている。エンジン室16の上方は、エンジンフード17によって覆われている。エンジンフード17は、エンジン室16を開閉可能なように、車体に取り付けられている。エンジンフード17には孔が形成されており、排気管19が孔を通って上方へ突出している。カウンタウェイト18は、エンジン室16の後方に配置されている。
作業機4は、旋回体3の前部中央位置に取り付けられており、ブーム7、アーム8、バケット9、ブームシリンダ10、アームシリンダ11およびバケットシリンダ12を有する。ブーム7の基端部は、旋回体3に回転可能に連結されている。また、ブーム7の先端部はアーム8の基端部に回転可能に連結されている。アーム8の先端部は、バケット9に回転可能に連結されている。ブームシリンダ10、アームシリンダ11およびバケットシリンダ12は、後述する油圧ポンプ23から吐出された作動油によって駆動される油圧シリンダである。ブームシリンダ10はブーム7を動作させる。アームシリンダ11はアーム8を動作させる。バケットシリンダ12は、バケット9を動作させる。これらのシリンダ10,11,12が駆動されることによって作業機4が駆動される。
図2に示すように、エンジン室16の内部には各種の機器が配置されている。具体的には、エンジン室16の内部には、エンジン21、フライホイールハウジング22、油圧ポンプ23、排気ガス処理装置25、支持機構26などが配置される。なお、図2は、これらの機器を車体前方から見た正面図である。
油圧ポンプ23は、エンジン21からの駆動力によって駆動される。油圧ポンプ23は、エンジン21の側方に配置されている。すなわち、油圧ポンプ23は、車幅方向にエンジン21と並んで配置されている。エンジン21と油圧ポンプ23との間にはフライホイールハウジング22が配置されている。フライホイールハウジング22は、エンジン21の一方の側面に取り付けられている。フライホイールハウジング22の側面には油圧ポンプ23が取り付けられている。また、エンジン21の油圧ポンプ23側とは反対の側方には、送風ファン24が配置されている。送風ファン24は、エンジン21の他方の側面に取り付けられている。送風ファン24は、軸流ファンであり、送風ファン24の軸方向に沿った空気の流れを生成する。これにより、送風ファン24は、エンジン21の周囲に空気流を生成する。
排気ガス処理装置25は、エンジン21からの排気ガスを処理する装置であって、ディーゼル微粒子捕集フィルター(Diesel particulate filter)方式の処理装置である。排気ガス処理装置25は、排気ガス中に含まれる粒子状物質をフィルターによって捕集し、捕集した粒子状物質をフィルターに付設されたヒータによって焼却する。図3に示すように、排気ガス処理装置25は、管体27と第1接続口28と第2接続口29とを有する。なお、図3は、排気ガス処理装置25及び支持機構26をエンジン側の側方から見た図である。
管体27は、概ね円筒状の外形を有する。管体27の中心軸は、車体の前後方向に沿って配置されている。なお、以下の説明において、「管体27の軸方向」は、管体27の中心軸に平行な方向を意味する。また、「管体27の幅方向」は、管体27の中心軸に垂直且つ水平な方向を意味する。管体27は、複数の管部31−33を有する。具体的には、管体27は、第1管部31、第2管部32、及び、第3管部33を有する。第1管部31、第2管部32、及び、第3管部33は、管体27の軸方向に、順に並んで配置されている。これらの管部31−33は、環状のクランプ34,35によって互いに固定されている。
第1接続口28は、管体27の周面に設けられている。具体的には、第1接続口28は、第1管部31の周面に設けられている。第1接続口28は、管体27の周面において管体27の軸方向における一方の端部に設けられている。なお、管体27の周面において管体27の軸方向における他方の端部には第2接続口29が設けられている。図4に示すように、第1接続口28は、水平方向よりも下方へ向けて突出している。なお、図4は、排気ガス処理装置と支持機構26を車体前方から見た正面図である。第1接続口28は、管体27の周面から斜め下方へ突出するように設けられている。第1接続口28の管体27からの突出方向は、水平方向よりも垂直方向に近い角度で傾斜している。なお、第1接続口28は管体27から真下へ向かって突出してもよい。第1接続口28の下端部は、後述する第1支持部材41の底面よりも上方に位置する。第1接続口28は、接続配管37に接続される。接続配管37については後述する。
図3に示すように、第2接続口29は、管体27の周面に設けられている。具体的には、第2接続口29は、第3管部33の周面に設けられている。第2接続口29は、管体27の周面から上方へ突出するように設けられている。第2接続口29は、管体27において、第1接続口28と反対側の端部に設けられている。第2接続口29には、上述した排気管19(図1参照)が接続される。
支持機構26は、排気ガス処理装置25を支持している。排気ガス処理装置25は、支持機構26に固定されており、支持機構26はフライホイールハウジング22に固定されている。すなわち、排気ガス処理装置25は支持機構26を介して車体に固定される。支持機構26は、第1支持部材41と第2支持部材42と複数の補強部材43,44とを有する。第1支持部材41と第2支持部材42と補強部材43,44とは、それぞれ別体の部品である。
第1支持部材41は、排気ガス処理装置25とは別体の部材であって、排気ガス処理装置25が固定される部材である。図5に示すように、第1支持部材41は、第1支持部45と第2支持部46と連結部47とを有する。なお、図5は、第1支持部材41が第2支持部材42から取り外された状態を示している。
第1支持部45は、排気ガス処理装置25を下方から支持する部分である。第1支持部45は、連結部47のうち、管体27の軸方向における一方の端部から上方へ延びている。なお、連結部47のうち、管体27の軸方向における他方の端部からは、第2支持部46が上方へ延びている。図6に示すように、第1支持部45の上面のうち管体27の幅方向における中央部には、管体27の底面に沿って湾曲した凹部45aが設けられている。なお、図6は、第1支持部材41の斜視図である。また、図7に示すように、第1支持部45は、管体27の幅方向について管体27よりも大きい。このため、第1支持部45の上面のうち凹部45aの両側方に位置する部分(以下、「第1上面側部45b」及び「第2上面側部45c」と呼ぶ)は、上面視において管体27の外側に位置している。第1上面側部45b及び第2上面側部45cはそれぞれ平坦な形状を有する。また、図8に示すように、第1上面側部45b及び第2上面側部45cには、それぞれ取付孔45d,45eが設けられている。これらの取付孔45d,45eは、第1支持部45を上下方向に貫通している。これらの取付孔45d,45eには、後述する第1U字ボルト48(図5参照)が通される。また、図4及び図6に示すように、第1支持部45のうち取付孔45d,45eの下方に位置する部分には、管体27の軸方向に向かって凹んだ凹部45f、45gが設けられている。
図5に示すように、第2支持部46は、排気ガス処理装置25を下方から支持する部分である。第2支持部46は、第1支持部45に対して排気ガス処理装置25に沿った方向に距離を隔てて配置されている。すなわち、第2支持部46は、第1支持部45に対して管体27の軸方向に距離を隔てて配置されている。図6に示すように、第2支持部46の上面のうち管体27の軸方向における中央部には、第1支持部45の上面と同様に、管体27の底面に沿って湾曲した凹部46aが設けられている。また、図7に示すように、第2支持部46は、管体27の幅方向について管体27よりも大きい。このため、第2支持部46の上面のうち管体27の幅方向において凹部46aの両側方に位置する部分(以下、「第3上面側部46b」及び「第4上面側部46c」と呼ぶ)は、上面視において管体27の外側に位置している。第3上面側部46b及び第4上面側部46cは、それぞれ平坦な形状を有する。また、図8に示すように、第3上面側部46b及び第4上面側部46cには、一対の取付孔46d,46eが設けられている。これらの取付孔46d,46eは、第2支持部46を上下方向に貫通している。これらの取付孔46d,46eには、後述する第2U字ボルト49(図5参照)が通される。また、図9に示すように、第2支持部46のうち取付孔46d,46eの下方に位置する部分には、開口46f,46gが設けられている。開口46f,46gは、上下方向に第2支持部46を貫通している。
図5に示すように、排気ガス処理装置25は、第1U字ボルト48及び第2U字ボルト49によって第1支持部材41に固定される。第1U字ボルト48は管体27の周囲を囲むように配置される。具体的には、第1U字ボルト48は、第1管部31の周囲を囲むように配置される。第1U字ボルト48の両端部は、それぞれ、上述した第1支持部45の取付孔45d,45eに挿入される。図4に示すように、第1支持部45の取付孔45d,45eの下方にはナット45h,45iが配置され、第1U字ボルト48の端部と螺合する。第2U字ボルト49は、管体27の周囲を囲むように配置される。具体的には、第2U字ボルト49は、第3管部33の周囲を囲むように配置される。第2U字ボルト49の両端部は、それぞれ第2支持部46の取付孔46d,46eに挿入される(図3参照)。図9に示すように、第2支持部46の取付孔46d,46eの下方にはナット46h,46iが配置され、第2U字ボルト49の端部と螺合する。
図5に示すように、連結部47は、第1支持部45と第2支持部46とを連結する部分である。連結部47は、排気ガス処理装置25の下方に排気ガス処理装置25から距離を隔てて配置されている。連結部47は、第1板状部51と、第2板状部52と、第1壁部53と、第1傾斜部54と、第2傾斜部55とを有する。
第1板状部51は、排気ガス処理装置25の長手方向に沿って設けられている。すなわち、第1板状部51は、管体27の軸方向に沿って設けられており、概ね水平に配置されている。第1板状部51は、管体27の下方に位置しており、管体27に対して上下方向に間隔を隔てて配置されている。
第2板状部52は、第1板状部51の下方に配置されている。第2板状部52は、第1板状部51と同様に、排気ガス処理装置25の長手方向に沿って設けられている。すなわち、第2板状部52は、管体27の軸方向に沿って設けられており、概ね水平に配置されている。第2板状部52は、第1板状部51に対して概ね平行に配置されている。また、第2板状部52の底面は平坦な形状となっている。すなわち、第1支持部材41の底面は平坦な形状となっている。図8に示すように、第2板状部52は、管体27の幅方向において第1板状部51よりも大きい形状を有する。このため、第2板状部52のうち、管体27の幅方向における両端部は、上面視において第1板状部51の外側に位置している。
第2板状部52には、複数の取付孔52a−52dが設けられている。これらの取付孔52a−52dは第2板状部52を上下方向に貫通している。取付孔52a−52dには、第1支持部材41と第2支持部材42とを互いに固定するためのボルト66a−66d(図7参照)が通される。取付孔52a−52dは、第2板状部52のうち、上面視において排気ガス処理装置25の外側に位置する部分に設けられている。すなわち、取付孔52a−52dは、第2板状部52のうち、上面視において排気ガス処理装置25と重ならない位置に設けられている。また、取付孔52a−52dは、第2板状部52のうち、上面視において第1支持部材41のうち第1支持部45及び第2支持部46などの他の部材と重ならない位置に設けられている。具体的には、第2板状部52には、第1〜第4取付孔52a−52dが設けられている。第1取付孔52a及び第2取付孔52bは、第2板状部52のうち、上面視において排気ガス処理装置25からエンジン21側(図8における右側)に突出した部分に設けられている。第2取付孔52bは、第1取付孔52aに対して管体27の軸方向に距離を隔てて配置されている。第3取付孔52c及び第4取付孔52dは、第2板状部52のうち、上面視において排気ガス処理装置25からエンジン21とは反対側に突出した部分に設けられている。すなわち、第3取付孔52c及び第4取付孔52dは、第2板状部52のうち、上面視において排気ガス処理装置25から油圧ポンプ23側(図8における左側)に突出した部分に設けられている。第4取付孔52dは、第3取付孔52cに対して管体27の軸方向に距離を隔てて配置されている。また、第1〜第4取付孔52a−52dは、第1支持部45の取付孔45d,45e及び第2支持部46の取付孔46d,46eに対して、管体27の軸方向に距離を隔てて配置されている。
第2板状部52のエンジン21側の縁部には、第1凹部52eが設けられている。第1凹部52eは、第2板状部52のエンジン21側の縁部において第1取付孔52aと第2取付孔52bとの間で凹んだ形状を有する。第2板状部52の油圧ポンプ23側の縁部には、第2凹部52fが設けられている。第2凹部52fは、第2板状部52の油圧ポンプ23側の縁部において第3取付孔52cと第4取付孔52dとの間で凹んだ形状を有する。また、第2板状部52のエンジン21側の縁部には、第3凹部52gが設けられている。第3凹部52gは、第1凹部52eに対して管体27の軸方向に並んで配置されている。第3凹部52gは、管体27の軸方向において第1凹部52eと第1支持部45との間に位置している。
図6に示すように、第1壁部53は、送風ファン24の軸方向に対して交差するように配置されており、上下方向に対して僅かに傾斜して配置されている。第1壁部53は、第1板状部51と第2板状部52とに渡って設けられている。詳細には、第1壁部53は、第1板状部51のうち管体27の幅方向における端部と、第2板状部52の上面とに渡って設けられている。また、図5に示すように、第1壁部53には、複数の開口53a,53bが設けられている。これらの開口53a,53bは、第1壁部53を貫通するように設けられている。すなわち、これらの開口53a,53bは、送風ファン24の軸方向に第1壁部53を貫通するように設けられている。具体的には、第1壁部53には、第1開口53aと第2開口53bとが設けられている。第1開口53a及び第2開口53bは第1板状部51と第2板状部52との間に設けられている。第1開口53a及び第2開口53bは、第1壁部53のうち第2板状部52の上面と面する位置に設けられている。第1開口53a及び第2開口53bは、管体27の軸方向に並んで配置されている。また、図6に示すように、上述した第2板状部52のうち、管体27の軸方向において第1開口53aと第2開口53bとの間に位置する部分には、第3開口53cが設けられている。第3開口53cは、第2板状部52を上下方向に貫通している。
図5に示すように、第1傾斜部54は、第1板状部51、第2板状部52、及び、第1壁部53に対して、管体27の軸方向に並んで配置されている。第1傾斜部54の上面は、第1板状部51の上面と概ね面一に繋がっている。第1傾斜部54の上面には、第1板状部51側ほど下方に位置するように傾斜した第1傾斜面54aが設けられている。第1傾斜面54aは、管体27の軸方向において第1支持部45から離れるほど下方に位置するように傾斜している。
第2傾斜部55は、第1板状部51、第2板状部52、及び、第1壁部53に対して、管体27の軸方向に並んで配置されている。第1板状部51、第2板状部52、及び、第1壁部53は、管体27の軸方向において、第1傾斜部54と第2傾斜部55との間に配置されている。第2傾斜部55の上面は、第2板状部52の上面と概ね面一に繋がっている。第2傾斜部55の上面には、第1板状部51側ほど下方に位置するように傾斜した第2傾斜面55aが設けられている。第2傾斜面55aは、管体27の軸方向において第2支持部46から離れるほど下方に位置するように傾斜している。
図3に示すように、第2支持部材42は、第1支持部材41が固定される部材である。第2支持部材42は、第1支持部材41の下方に配置され、第1支持部材41を支持する。第2支持部材42は、フライホイールハウジング22の上方に配置され、フライホイールハウジング22の上面に固定される。図10に示すように、第2支持部材42は、上面部61、底面部62、第2壁部63、第1側面部64、及び、第2側面部65を有する。
上面部61は、管体27の軸方向に沿って設けられており、概ね水平に配置されている。上面部61は、第1支持部材41の第2板状部52の下方に位置しており、第2板状部52に固定される。図11に示すように、上面部61には、上述した第1支持部材41の複数の取付孔52a−52dに対応する位置に設けられた複数のネジ穴61a−61dが設けられている。具体的には、上面部61には、第1〜第4ネジ穴61a−61dが設けられている。第1ネジ穴61aは、第1取付孔52aに対応する位置に設けられている。第2ネジ穴61bは、第2取付孔52bに対応する位置に設けられている。第3ネジ穴61cは、第3取付孔52cに対応する位置に設けられている。第4ネジ穴61dは、第4取付孔52dに対応する位置に設けられている。また、上面部61には、開口61eが設けられている。開口61eは、第1支持部材41の第3開口53c(図6参照)に対応する位置に設けられている。
図7に示すように、この作業車両100は、第1支持部材41と第2支持部材42とを互いに固定するための複数の固定ボルト66a−66dを有している。具体的には、作業車両100は、第1〜第4固定ボルト66a−66dを有している。第1固定ボルト66aは、第1取付孔52aと第1ネジ穴61aとに上方から挿入される。第2固定ボルト66bは、第2取付孔52bと第2ネジ穴61bとに上方から挿入される。第3固定ボルト66cは、第3取付孔52cと第3ネジ穴61cとに上方から挿入される。第4固定ボルト66dは、第4取付孔52dと第4ネジ穴61dとに上方から挿入される。第1〜第4固定ボルト66a−66dは、それぞれ第1〜第4ネジ穴61a−61dと螺合することによって、第1支持部材41の第2板状部52を第2支持部材42の上面部61に固定する。
図10に示すように、底面部62は、上面部61の下方に配置されている。底面部62は、上面部61に対して上下方向に距離を隔てて配置されている。底面部62は、上面部61に対して概ね平行に配置されている。底面部62は、フライホイールハウジング22の上面に固定される。底面部62は、上面部61よりも小さい形状を有しており、上面視において上面部61に重なるように配置されている。
第2壁部63は、水平方向に対して交差するように配置されており、上下方向に沿って配置されている。また、第2壁部63は、管体27の軸方向に沿って設けられている。第2壁部63は、上面部61と底面部62とに渡って設けられている。第2壁部63には、複数の開口63a,63bが設けられている。これらの開口63a,63bは、第2壁部63を貫通するように設けられている。すなわち、これらの開口63a,63bは、送風ファン24の軸方向に第2壁部63を貫通するように設けられている。具体的には、第2壁部63には、第4開口63aと第5開口63bとが設けられている。第4開口63a及び第5開口63bは上面部61と底面部62との間に設けられている。第4開口63aと第5開口63bとは上下方向に並んで配置されている。第4開口63aは第5開口63bの上方に設けられている。第4開口63aは、第2壁部63のうち上面部61の下面と面する位置に設けられている。第5開口63bは、第2壁部63のうち底面部62の上面と面する位置に設けられている。
第1側面部64は、上下方向に沿って配置されている。また、第1側面部64は、管体27の幅方向に沿って設けられている。第1側面部64は、上面部61と底面部62とに渡って設けられている。第1側面部64は、第2壁部63に対して概ね垂直に設けられている。図4に示すように、第1側面部64は、下方ほど幅が小さくなる先細りの形状を有する。
図10に示すように、第2側面部65は、上下方向に沿って配置されている。また、第2側面部65は、管体27の幅方向に沿って設けられている。第2側面部65は、上面部61と底面部62とに渡って設けられている。第2側面部65は、第2壁部63に対して概ね垂直に設けられている。第2側面部65は、第1側面部64に対して管体27の軸方向に距離を隔てて配置されている。第2側面部65は第1側面部64と概ね平行に設けられている。図9に示すように、第2側面部65は、第1側面部64と同様に、下方ほど幅が小さくなる先細りの形状を有する。
図10に示すように、補強部材43,44は、第2支持部材42の下方に配置される。補強部材43,44は、第2支持部材42とフライホイールハウジング22とに固定される。補強部材43,44には、第1補強部材43と第2補強部材44とがある。図4に示すように、第1補強部材43は、第1本体部71と第1リブ部72とを有する。第1本体部71は、L字状に屈曲した板状の形状を有している。第1本体部71は、第2支持部材42の底面と、フライホイールハウジング22の側面とに固定される。第1リブ部72は、第1本体部71に対して垂直に設けられている。図9に示すように、第2補強部材44は、第2本体部73と第2リブ部74とを有する。第2本体部73は、L字状に屈曲した板状の形状を有している。第2本体部73は、第2支持部材42の底面と、フライホイールハウジング22の側面とに固定される。第2リブ部74は、第2本体部73に対して垂直に設けられている。図10に示すように、第1補強部材43及び第2補強部材44の下端部は、油圧ポンプ23を避けるように、切り欠かれた形状を有する。
図2に示すように、接続配管37は、エンジン21と排気ガス処理装置25とを連結している。接続配管37の一端は、排気ガス処理装置25の第1接続口28に接続されている。また、接続配管37の他端は、ターボチャージャー39を介してエンジン21の排気ポートに接続されている。図4に示すように、接続配管37の一方の端部(以下、「第1端部37a」と呼ぶ)は、第1接続口28に接続される。接続配管37の他方の端部(以下、「第2端部37b」と呼ぶ)は、エンジン21に接続される。接続配管37は、複数個所で屈曲した形状を有している。接続配管37のうち第1端部37aと第2端部37bとの間には、振動吸収部37cが設けられている。振動吸収部37cは、蛇腹状の形状を有しており、エンジン21や排気ガス処理装置25から接続配管37に伝達される振動を吸収する。また、接続配管37には、突出部37dが設けられている。突出部37dは、第1端部37aと振動吸収部37cとの間に設けられている。突出部37dは、上述した第2支持部材42の第1側面部64にブラケット38を介して固定される。従って、接続配管37は、第1端部37aと振動吸収部37cとの間の部分で第2支持部材42に固定される。
本実施形態に係る作業車両100は、以下の特徴を有する。
図3に示すように、第1支持部材41において、第1支持部45と第2支持部46とが連結部47によって連結されている。このため、第1支持部45と第2支持部46との剛性が向上している。従って、排気ガス処理装置25を第1支持部材41によって強固に支持することができる。また、第1支持部45と第2支持部46とが、管体27の軸方向に距離を隔てて配置されているので、管体27の中央部の周囲に空間がある。このため、例えば図12に示すように、第1支持部材41の連結部47と管体27との間に空気が流れ易い(矢印A1参照)。従って、管体27と連結部47との間に熱がこもり難い。これにより、排気ガス処理装置25の周囲の放熱効果を向上させることができる。
連結部47は、排気ガス処理装置25に対して距離を隔てて配置されている。また、連結部47には開口53a,53bが設けられており、開口53a,53bは送風ファン24の軸方向に連結部47を貫通している。このため、エンジン室16内に侵入した枯葉や埃などの異物が連結部47において留まることが抑えられる。すなわち、高温になる排気ガス処理装置25の周囲の空間において、異物が堆積することが抑えられる。これにより、異物の燃焼によって排気ガス処理装置25やエンジン室16内の他の機器が損傷することを防止することができる。
図5に示すように、開口53a,53bは、第1壁部53に設けられている。第1壁部53は、第1支持部45と第2支持部46との管体27の軸方向における撓みを抑えることができるが、送風ファン24の軸方向に交差するように設けられているので、送風ファン24による空気の流れを妨げてしまう。そこで、第1壁部53に開口53a,53bが設けられることによって、送風ファン24による空気の流れが開口53a,53bを通して流れることができ(図12の矢印A2参照)、異物を空気の流れによって流れ易くすることができる。これにより、第1支持部45と第2支持部46との剛性向上と、異物の堆積の抑制とを両立させることができる。
第1壁部53の第1開口53aと第2開口53bとの間の部分は、開口が設けられておらず、空気の流れの通り道が塞がれた状態となっている。しかし、図6に示すように、第2板状部52のうち、管体27の軸方向において第1開口53aと第2開口53bとの間に位置する部分には、第3開口53cが設けられている。また、図3に示すように、第2支持部材42の第2壁部63には開口63a,63bが設けられている。このため、第1壁部53の第1開口53aと第2開口53bとの間の部分で異物が留められても、第3開口53cや第2壁部63の開口63a,63bを通って拡散される(図12の矢印A3〜A5参照)。これにより、異物の堆積をさらに抑えることができる。
図5に示すように、第1傾斜部54の上面には、第1支持部45から離れるほど下方に位置するように傾斜した第1傾斜面54aが設けられている。また、第2傾斜部55の上面には、第2支持部46から離れるほど下方に位置するように傾斜した第2傾斜面55aが設けられている。すなわち、連結部47の上面には、傾斜面54a,55aが設けられている。このため、異物は、連結部47の上面の傾斜面に沿って移動することにより、第1支持部45から離れるように、あるいは、第2支持部46から離れるように移動する。このため、異物が、空気が流れ易い第1板状部51上に集められ、空気の流れによって拡散される。これにより、異物の堆積をより抑えることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、油圧ショベル以外の作業車両に対しても本発明を適用することができる。
排気ガス処理装置として排気ガス処理装置25とは異なる方式の装置が用いられてもよい。例えば、選択還元触媒方式の装置、OC(酸化触媒)方式の装置、或いは、LNT(NOx吸蔵触媒)方式の装置が用いられてもよい。
支持機構26はフライホイールハウジング22以外の部材に取り付けられてもよい。例えば、エンジン21の一部、エンジン21に取り付けられる他の装置、或いは、車体フレームに排気ガス処理装置25が取り付けられてもよい。
開口の数や詳細な配置は上記の実施形態のものに限られず、他の部材の形状や位置関係などの条件に応じて適宜、変更されてもよい。
第1支持部材41において第1壁部53が設けられず、第1板状部51と第2板状部52の間が開かれていてもよい。これにより、空気の流れが第1支持部材41を通り易くなり、異物の堆積を抑えることができる。
第1壁部53は、水平方向に対して交差するように配置されていればよく、上下方向に沿って設けられてもよい。