JP5320204B2 - 情報端末装置、情報検索方法、および情報検索プログラム - Google Patents

Description

本発明は、ユーザから検索指示された検索条件に該当する情報を検索する技術に関する。

一般的に、クライアント端末がネットワークを介してサーバに情報検索要求を行うクライアントサーバ型の情報検索システムでは、クライアント端末はすべての検索結果のデータをネットワーク経由で取得する。このデータ取得に伴うネットワークの通信量を低減させるため、サーバが保持する検索対象データの一部をクライアント端末に予め配布しておく情報検索システムが存在する。

例えば、特許文献１に示すように、検索頻度の高い情報や特定の目的に利用される情報などからなる検索対象データの部分集合に識別コードを付与し、該部分集合をクライアント端末が取り込んでローカルデータベースに蓄積しておく情報検索方式が提案されている。

この情報検索方式によれば、ユーザの検索指示で指定される識別コードに応じてローカルデータベースとサーバ内のセンタデータベースのどちらを検索するかが決定され、ローカルデータベースに検索対象データがすべて蓄積されている場合にはセンタデータベースへのアクセスが不要となり、検索に伴う通信量が削減される。

特開昭６２−６１１１９号公報

しかしながら、特許文献１に記載の情報検索方式では、ユーザの要求するデータがクライアント端末のローカルデータベースにすべて蓄積されているかどうかの確認を、クライアント端末とサーバ間で予め取り決めた識別コードでしか行えない。そのため、サーバ側では事前に配布する検索対象データに対して識別コードを付与することが必須となり、結果として事前に配布するデータ集合の編成を柔軟に行うことができず、サーバ負荷の軽減や検索要求のレスポンス向上に貢献しえないおそれがある。

本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、サーバからクライアント端末に事前配布されるデータ集合の編成の柔軟性を高めることにより、サーバ負荷を軽減し、検索要求に対するレスポンスを向上させることを解決課題としている。

そこで本発明は、前記課題を解決するため、事前配布するデータ集合とともに該データ集合が特定される検索条件のリストをクライアント端末に配布し、クライアント端末は該リストを参照してユーザ指定の検索条件に該当する検索結果をローカルデータベースに保持しているかを確認する。

本発明の一態様は、ユーザ指定の検索条件に基づき検索を実行し、該条件に合致する検索結果を取得する情報端末装置であって、検索対象データの集りであるデータパッケージ群と、当該検索対象データのデータが取得された検索条件のリストであるパッケージ条件リストとを、事前に受信して保存する保存手段と、前記ユーザ指定の検索条件で表される検索条件空間が、前記パッケージ条件リストで表されるパッケージ条件空間の部分集合になっているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により部分集合になっていると判定されたときに、前記保存手段から検索結果を取得するデータ取得手段と、前記判定手段により部分集合になっていないと判定されたときに、前記データパッケージ群に存在しない検索結果を検索エンジンに要求する検索要求手段と、を備えることを特徴とする。

本発明の他の態様は、ユーザ指定の検索条件に基づき検索を実行し、該条件に合致する検索結果を情報端末装置を通じて取得する情報検索方法であって、前記情報端末装置において、検索対象データの集りであるデータパッケージ群と、当該検索対象データのデータが取得された検索条件のリストであるパッケージ条件リストとを、事前に受信して保存手段に保存する第０ステップと、前記ユーザ指定の検索条件で表される検索条件空間が、前記パッケージ条件リストで表されるパッケージ条件空間の部分集合になっているか否かを判定する第１ステップと、前記第１ステップで部分集合になっていると判定されたときに、前記保存手段から検索結果を取得する第２ステップと、前記第１ステップで部分集合になっていないと判定されたときに、前記データパッケージ群に存在しない検索結果を検索エンジンに要求する第３ステップと、を有することを特徴とする。

なお、本発明は、前記情報端末装置を構成する各手段としてコンピュータを機能させるプログラムの態様として提供してもよい。

本発明によれば、サーバからクライアント端末に事前配布されるデータ集合の編成が柔軟に設定でき、サーバ負荷が軽減し検索要求に対するレスポンスが向上する。

本発明の実施形態に係る情報端末装置の構成図。 同 情報端末装置の処理フロー図。 同 （ａ）はデータパッケージ配布処理の概念図、（ｂ）は検索処理の概念図。

図１は、本発明の実施形態に係る情報端末装置１を示している。ここで情報端末装置１は、マルチキャストサーバ２およびユニキャストサーバ３とインターネット経由で接続されたデータ検索システムを構成している。

前記マルチキャストサーバ２は、インターネットに接続されている複数の情報端末装置１に対してデータの一斉同報（マルチキャスト）を行う機能を有し、事前配布データとして抽出した高頻度で検索されるデータや多数のユーザに利用されるデータの集合をデータパッケージと呼ばれる単位に分割して、複数の情報端末装置１に一斉送信する。このとき前記マルチキャストサーバ２は、各データパッケージ中のデータが取得される検索条件のリスト（データパッケージ条件リスト）を併せて送信する。

前記情報端末装置１は、ユーザ所有のクライアント端末を構成し、前記マルチキャストサーバ２から送信されたデータパッケージ群および条件リストをデータベースなどの保存手段に保存する。この条件リストに従って、ユーザ入力の検索条件に基づく検索がデータパッケージ群のデータで完結するか否かを判定する。

判定の結果、検索がデータパッケージ群のデータで完結すれば、前記情報端末装置１は前記保存手段から検索結果を取得し、ディスプレイなどの出力手段を介してユーザに提示する。

一方、検索がデータパッケージ群のデータで完結しなければ、前記情報端末装置１は前記ユニキャストサーバ３に対してユーザに提示するための検索結果を要求し、取得した検索結果をディスプレイなどの出力手段を介してユーザに提示する。

前記ユニキャストサーバ３は、インターネットに接続されている情報端末装置１との間で双方向通信（ユニキャスト）を行う機能を有し、前記情報端末装置１から検索要求を受け付け、該検索要求に対する検索結果を返信する。このユニキャストサーバ３は、例えばインターネット上に公開されている電子文書群を検索する検索エンジンなどで構成される。

なお、前記マルチキャストサーバ２およびユニキャストサーバ３は必ずしも個別に設ける必要はなく、マルチキャストおよびユニキャストを実行できる同一のサーバで構成してもよい。

また、図１中では前記各装置１〜３がインターネット経由で接続された構成例を示しているが、前記各装置１〜３は社内ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）などのインターネット以外のネットワークで接続されていてもよいものとする。以下、前記情報端末装置１の具体的構成例を説明する。

＜情報端末装置１の構成例＞
前記情報端末装置１は、ユーザ操作により任意の検索条件が入力されるパーソナルコンピュータ（ＰＣ）や携帯電話などのモバイル端末で構成され、通常のコンピュータのハードウェア資源、即ちＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）、メモリ（ＲＡＭ）、ハードディスクドライブ装置、キーボードなどの入力手段、通信インタフェースなどを備えている。

このハードウェア資源とソフトウェア資源（ＯＳ，アプリケーション）との協働の結果、前記情報端末装置１は、図１に示すように、前記マルチキャストサーバ２から事前に配布されたデータパッケージ群および条件リストを前記保存手段、即ちデータパッケージ格納ＤＢ５へ格納するデータパッケージ受付手段４と、前記入力手段をもってユーザが入力した検索条件を受け付ける検索条件受付手段６と、前記検索条件に基づく検索がデータパッケージ群のデータで完結するか否かを判定する条件合致判定手段７と、検索がデータパッケージ群のデータで完結すると判定されたときに、前記データパッケージ格納ＤＢ５から検索結果を取得するパッケージデータ取得手段８と、検索がデータパッケージ群のデータで完結しないと判定されたときに、ユーザに提示するための検索結果を前記ユニキャストサーバ３に要求するサーバ検索要求手段９と、検索結果を出力手段へ出力してユーザに提示する検索結果出力手段１０と、を実装する。なお、前記データパッケージ格納ＤＢ５はハードディスクドライブ装置上に構築されているものとする。

＜情報端末装置１の動作例＞
以下、前記情報端末装置１の動作例を図２の処理フローに基づき説明する。ここでは前記マルチキャストサーバ２にて事前配布されるデータパッケージ群が予め抽出され、該データパッケージ群およびデータパッケージ条件リストがネットワーク経由で前記情報端末装置１へ送信されたものとする。

Ｓ０１：まず、前記データパッケージ受付手段４は、前記マルチキャストサーバ２から送信されたデータパッケージ群およびデータパッケージ条件リストを通信インタフェースを通じて受信し、これらを前記データパッケージ格納ＤＢ５へ格納する。

ここで受信した各データパッケージは、前記マルチキャストサーバ２および情報端末装置１の双方に共通的な情報として定義されている特定データの属性値（例えばタイトル、キーワード、ジャンル、日付など）の組合せ、即ちデータ集合特定情報で特定される。

ここでは異なるデータ集合特定情報に基づく複数のデータパッケージが前記データパッケージ格納ＤＢ５に格納されてもよく、これら複数のデータパッケージの組合せはユーザ毎に異なっていてもよい。

ここで前記マルチキャストサーバ２から前記情報端末装置１へのデータ送信例を図３（ａ）に基づき説明する。図３（ａ）によれば、データパッケージ群が「Ｐａｃｋａｇｅ１」「Ｐａｃｋａｇｅ２」「Ｐａｃｋａｇｅ３」の３種類のデータパッケージから構成され、各データパッケージを特定するデータ集合特定情報がそれぞれ「Ｃｏｎｄｉｔｉｏｎ Ａ」「Ｃｏｎｄｉｔｉｏｎ Ｂ」「Ｃｏｎｄｉｔｉｏｎ Ｃ」で示されている。

また、これらのデータパッケージ群と同時に送信されるデータパッケージ条件リストＬは、各データ集合特定情報と該各情報で特定されるデータの識別子（例えばデータＩＤなど）との対応関係を示している。例えば、データ集合特定情報「Ｃｏｎｄｉｔｉｏｎ Ａ」によりＩＤが「１」「５」「６」「８」「１２」のデータが特定される。

なお、このデータパッケージ群およびデータパッケージ条件リストの配布方法はネットワーク経由に限定されることなく、例えばＣＤ−ＲＯＭなどの記録媒体を含む任意の方法で配布されてもよい。

Ｓ０２：前記検索条件受付手段６は、キーボードなどの入力手段をもってユーザが入力した検索条件を受け付け、該検索条件を前記条件合致判定手段７へ転送する。

Ｓ０３：前記条件合致判定手段７は、前記データパッケージ条件リスト中のデータ集合特定情報に基づいて、Ｓ０２で転送された検索条件に基づく検索がデータパッケージ群のデータで完結するか否かを判定する。即ち、前記条件合致判定手段７は、検索条件に該当するすべての検索結果がデータパッケージ群に包含されるか否かを判定する。

具体的には、前記条件合致判定手段７は、前記検索条件に含まれる複数の項目条件で表現される「検索条件空間」が、前記データパッケージ条件リスト中のデータ集合特定情報で表現される「パッケージ条件空間」の部分集合となっているか否かを確認する。この検索条件空間の判断にあたっては、例えばコンピュータで扱われる多数の単語データを予め定義した辞書情報などを用いてもよい。

この結果、検索条件空間がパッケージ条件空間の部分集合となっている場合は、前記検索条件に基づく検索がデータパッケージ群のデータで完結すると判定し、前記検索条件を前記パッケージデータ取得手段８へ転送してＳ０４へ進む。一方、部分集合とならない場合は完結しないと判定し、前記検索条件を前記サーバ検索要求手段９へ転送してＳ０５へ進む。

Ｓ０４：前記パッケージデータ取得手段８は、前記条件合致判定手段７から転送された検索条件をもって前記データパッケージ格納ＤＢ５を検索し、該検索条件に該当する検索結果を取得する。この取得した検索結果を前記検索結果出力手段１０へ転送し、Ｓ０６へ進む。

Ｓ０５：前記サーバ検索要求手段９は、前記条件合致判定手段７から転送された検索条件を送信することで、前記ユニキャストサーバ３へ検索結果を要求する。

このとき前記サーバ検索要求手段９は、前記条件合致判定手段７の判定の結果、検索条件空間とパッケージ条件空間との間に重複部分がない、即ち検索条件に該当する検索結果がすべてデータパッケージ群に存在しないと判定された場合、前記ユニキャストサーバ３に対してすべての検索結果を要求する。この要求に対応して前記ユニキャストサーバ３から取得した検索結果を前記検索結果出力手段１０へ転送する。

一方、検索条件空間とパッケージ条件空間とが一部重複する、即ち検索結果の一部がデータパッケージ群に存在しないと判定された場合、前記サーバ検索要求手段９はデータパッケージ群に存在しない検索結果を前記ユニキャストサーバ３へ要求し、この検索結果を取得する。

これと同時に、前記サーバ検索要求手段９は、データパッケージ群に存在する検索結果を前記データパッケージ格納ＤＢ５から取得し、前記ユニキャストサーバ３から取得した検索結果と併せて最終的な検索結果を生成し、前記検索結果出力手段１０へ転送する。

ここでＳ０４およびＳ０５の処理例を図３（ｂ）に基づき説明する。ここでは検索条件Ｔ１（（Ｃｏｎｄｉｔｉｏｎ Ａ）ＡＮＤ．．．）に該当するすべての検索結果はデータパッケージ群に包含されると判定されたため、前記パッケージデータ取得手段８は前記ユニキャストサーバ３への問い合わせを行わず、前記データパッケージ格納ＤＢ５から検索結果を取得している。

一方、検索条件Ｔ２（ここでは（Ｃｏｎｄｉｔｉｏｎ Ａ）ＯＲ（Ｃｏｎｄｉｔｉｏｎ Ｘ））に該当するすべての検索結果はデータパッケージ群に包含されないと判定されたため、前記サーバ検索要求手段９は前記ユニキャストサーバ３へ該検索条件Ｔ２を送信し、該当する検索結果を受信している。

なお、検索結果の一部がデータパッケージ群に存在しない場合でも、すべての検索結果を前記ユニキャストサーバ３へ要求してもよい。また、前記ユニキャストサーバ３から取得した検索結果は、必要に応じて前記データパッケージ格納ＤＢ５などの保存手段に格納してもよい。

Ｓ０６：前記検索結果出力手段１０は、前記パッケージデータ取得手段８あるいは前記サーバ検索要求手段９から転送された検索結果を、ディスプレイなどの出力手段に出力し、ユーザに提示する。

このように、前記情報端末装置１によれば、ユーザ指定の検索条件に該当するすべての検索結果が事前配布されたデータパッケージ群に包含されているか否かが、該検索条件に基づいて判定される。

これにより前記情報端末装置１は、識別コードなどの事前配布データの形式に依存しない包含判定が可能となることから、事前配布データの形式に関するマルチキャストサーバ２との取り決めが不要となり、この点でマルチキャストサーバ２における事前配布データの編成の自由度が向上する。

このとき検索頻度の高いデータや多数の利用者に利用されるデータを事前に情報端末装置１に配布しておけば、情報端末装置１からユニキャストサーバ３へのアクセス頻度が低減して検索処理の負荷が軽減するとともに、ユニキャストサーバ３から送信されるデータ量も低減し、伝送帯域が削減される。

また、検索頻度の高いデータなどを事前に抽出して情報端末装置１に配布しておけば、ユーザからの検索要求に対する応答時間が短縮される。ここでは特定のデータを抽出して事前配布することで、マルチキャストサーバ２が保持するすべてのデータを事前配布する場合に比べて情報端末装置１で消費される記憶領域量も抑制される。

本発明は、前記情報端末装置１の各手段４〜１０の一部もしくは全部としてコンピュータを機能させるプログラムに構成することもできる。このプログラムによれば、前記実施形態の処理ステップ（Ｓ０１〜Ｓ０６など）の全てあるいは一部をコンピュータに実行させる。

このプログラムは、Ｗｅｂサイトや電子メールなどネットワークを通じて提供することができる。また、前記プログラムは、ＣＤ−ＲＯＭ，ＤＶＤ−ＲＯＭ，ＣＤ−Ｒ，ＣＤ−ＲＷ，ＤＶＤ−Ｒ，ＤＶＤ−ＲＷ，ＭＯ，ＨＤＤ，Ｂｌｕ−ｒａｙ Ｄｉｓｋ（登録商標）などの記録媒体に格納して、保存・配布することも可能である。この記録媒体は、記録媒体駆動装置（光学ドライブ装置など）を利用して読み出され、そのプログラムコード自体が前記実施形態の処理を実現するので、該記録媒体も本発明を構成する。

１…情報端末装置
２…マルチキャストサーバ
３…ユニキャストサーバ
４…データパッケージ受付手段
５…データパッケージ格納データベース
６…検索条件受付手段
７…条件合致判定手段
８…パッケージデータ取得手段
９…サーバ検索要求手段
１０…検索結果出力手段

Claims (3)

1. ユーザ指定の検索条件に基づき検索を実行し、該条件に合致する検索結果を取得する情報端末装置であって、
   検索対象データの集りであるデータパッケージ群と、当該検索対象データのデータが取得された検索条件のリストであるパッケージ条件リストとを、事前に受信して保存する保存手段と、
   前記ユーザ指定の検索条件で表される検索条件空間が、前記パッケージ条件リストで表されるパッケージ条件空間の部分集合になっているか否かを判定する判定手段と、
   前記判定手段により部分集合になっていると判定されたときに、前記保存手段から検索結果を取得するデータ取得手段と、
   前記判定手段により部分集合になっていないと判定されたときに、前記データパッケージ群に存在しない検索結果を検索エンジンに要求する検索要求手段と、
   を備えること
   を特徴とする情報端末装置。
2. ユーザ指定の検索条件に基づき検索を実行し、該条件に合致する検索結果を情報端末装
   置を通じて取得する情報検索方法であって、
   前記情報端末装置において、
   検索対象データの集りであるデータパッケージ群と、当該検索対象データのデータが取得された検索条件のリストであるパッケージ条件リストとを、事前に受信して保存手段に保存する第０ステップと、
   前記ユーザ指定の検索条件で表される検索条件空間が、前記パッケージ条件リストで表されるパッケージ条件空間の部分集合になっているか否かを判定する第１ステップと、
   前記第１ステップで部分集合になっていると判定されたときに、前記保存手段から検索結果を取得する第２ステップと、
   前記第１ステップで部分集合になっていないと判定されたときに、前記データパッケージ群に存在しない検索結果を検索エンジンに要求する第３ステップと、
   を有すること
   を特徴とする情報検索方法。
3. 請求項１記載の情報端末装置を構成する各手段としてコンピュータを機能させることを
   特徴とする情報検索プログラム。

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