以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bのみを設けるようにし、演出表示装置9の表示画面上には合算保留記憶表示部18cを設けないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなる(つまり、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、この実施の形態では、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、始動入賞しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、ランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを判定する。そして、大当りとすると判定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。なお、この実施の形態では、CPU56は、ステップS43の処理において、バックアップRAMに保存されていた合算保留記憶数カウンタの値を設定した合算保留記憶数指定コマンドも演出制御基板80に対して送信する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄(飾り図柄)を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに応じて、リーチ演出が実行された後に、または、リーチ演出が実行されずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、またはリーチ演出が実行されずに、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図6は、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応してあらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−5の変動パターンが用意されている。また、演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−6、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−3、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−5の変動パターンについては、再変動が2回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンについては、再変動が3回行われる。
図7は、可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応してあらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを例示する説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−6、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−3、スーパーPD1−1およびスーパーPD1−2、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図7において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図7に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンについては、再変動が3回行われる。突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が2回行われる。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(2−1)ランダム2−1(MR2−1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当りA、確変大当りB、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2−2)ランダム2−2(MR2−2): リーチとするか否か決定する(リーチ判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(4)ランダム4(MR4):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(5)ランダム5(MR5):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6(MR6):ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2−1)の大当り種別判定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2−2、ランダム3、ランダム4)または初期値用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図9(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図9(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図9(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図9(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図9(B)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。また、図9(B)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当りA、確変大当りB、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図9(B)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図9(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図9(B)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図9(C),(D)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図9(C)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図9(D)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(C),(D)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」および「突然確変大当り」の全てに対して判定値が割り当てられているのに対して、大当り種別判定テーブル131bには「通常大当り」と「確変大当りB」にのみ判定値が割り当てられている場合を説明する。
「確変大当りA」および「確変大当りB」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである。また、この実施の形態では、確変状態には確変状態Aと確変状態Bとの2つの状態があり、「確変大当りA」となった場合にはその大当り遊技状態の終了後に確変状態Aに移行され、「確変大当りB」となった場合にはその大当り遊技状態の終了後に確変状態Bに移行される。この実施の形態では、確変状態Aに移行されている場合には、変動表示を実行する際に第1特別図柄の変動表示が優先して実行される(以下、第1特別図柄優先モードともいう)。また、確変状態Bに移行されている場合には、変動表示を実行する際に第2特別図柄の変動表示が優先して実行される(以下、第2特別図柄優先モードともいう)。また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されない(この実施の形態では、時短状態にのみ移行される)大当りである。
なお、この実施の形態では、突然確変大当りとなった場合にも、その大当り遊技状態の終了後に確変状態Aに移行されて第1特別図柄優先モードに移行し、変動表示を実行する際に第1特別図柄の変動表示が優先して実行される場合を説明する。また、この実施の形態では、遊技状態が確変状態でも時短状態でもない通常状態である場合には第1特別図柄優先モードに制御され、変動表示を実行する際に第1特別図柄の変動表示が優先して実行される。また、遊技状態が時短状態にのみ制御されている場合には第2特別図柄優先モードに制御され、変動表示を実行する際に第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。
なお、確変状態Aと確変状態Bとで、同じ確変状態であっても確変状態の態様を異ならせてもよい。例えば、確変状態Bに移行される場合には高確率状態に移行するとともに高ベース状態に移行するのに対して、確変状態Aに移行される場合には高確率状態にのみ移行するようにし、高ベース状態には移行しない(低ベース状態のままとする)ようにしてもよい。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム2−1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2−1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図10は、図9(C),(D)に示す大当り種別判定テーブル131a,131bを用いて決定される大当り種別の決定割合を示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)決定される大当り種別の割合を示している。また、図10(B)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)決定される大当り種別の割合を示している。
図10(A)に示すように、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示が実行され大当りとすることに決定される場合には、「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」および「突然確変大当り」がそれぞれ均等に25パーセントずつの割合で決定される。従って、この実施の形態では、第1特別図柄優先モードに制御されている場合には、第1特別図柄の変動表示が優先して実行されるのであるから、大当りとなったときに、第1特別図柄優先モードに再び制御される場合(確変大当りAまたは突然確変大当りとなった場合)の割合と、第2特別図柄優先モードに制御される場合(確変大当りBまたは通常大当りとなって時短状態に移行される場合)の割合とは、ほぼ同じである。
一方、図10(B)に示すように、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が実行され大当りとすることに決定される場合には、25パーセントの割合で「通常大当り」とすることに決定され、75パーセントの高い割合で「確変大当りB」とすることに決定される。従って、この実施の形態では、第2特別図柄優先モードに制御されている場合には、第2特別図柄の変動表示が優先して実行されるのであるから、大当りとなったときに、第2特別図柄優先モードに再び制御される割合が高く、確変大当りBが連続して発生しやすい。従って、第2特別図柄優先モードに制御されている場合には、15ラウンドにわたって継続される大当り遊技状態が連続して発生しやすく、遊技者にとって有利な状態となっている。
図11(A)〜(D)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Dを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Dは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Dには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−4、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当りA」である場合に用いられる図11(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bや大当り種別が「確変大当りB」である場合に用いられる図11(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cとで、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bや大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられず、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bや大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Dを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Dでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図11(E)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Eを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Eは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図11(E)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図12(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ判定テーブル134A,134Bを示す説明図である。リーチ判定テーブル134A,134Bは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にするか否かを、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。このうち、図12(A)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)リーチ状態にするか否かを決定する場合のリーチ判定テーブル134Aである。また、図12(B)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)リーチ状態にするか否かを決定する場合のリーチ判定テーブル134Bである。リーチ判定テーブル134A,134Bは、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5といったリーチ状態にしない旨の判定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3といったリーチ状態にする旨の判定結果のいずれかに対応する判定値を含む。
例えば、図12(A)に示すリーチ判定テーブル134Aの設定では、保留記憶数が「0」である場合に対応して、「1」〜「250」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、「251」〜「300」の範囲の値がリーチHA2−1に割り当てられている。また、保留記憶数が「1」である場合や「2」である場合に対応して、非リーチHA1−1に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「260」の範囲の値が、非リーチHA1−2や非リーチHA1−3に割り当てられ、リーチHA2−1に割り当てられている判定値の個数よりも少ない「261」〜「300」の範囲の値が、リーチHA2−2に割り当てられている。また、保留記憶数が「3」〜「4」である場合や「5」〜「8」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「270」の範囲の判定値が、非リーチHA1−4や非リーチHA1−5に割り当てられ、リーチHA2−1やリーチHA2−2に割り当てられている判定値の個数よりも少ない「271」〜「300」の範囲の値が、リーチHA2−3に割り当てられている。
また、例えば、図12(B)に示すリーチ判定テーブル134Bの設定では、保留記憶数が「0」である場合に対応して、「1」〜「260」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、「261」〜「300」の範囲の値がリーチHA2−1に割り当てられている。また、保留記憶数が「1」である場合や「2」である場合に対応して、非リーチHA1−1に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「270」の範囲の値が、非リーチHA1−2や非リーチHA1−3に割り当てられ、リーチHA2−1に割り当てられている判定値の個数よりも少ない「271」〜「300」の範囲の値が、リーチHA2−2に割り当てられている。また、保留記憶数が「3」〜「4」である場合や「5」〜「8」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「280」の範囲の判定値が、非リーチHA1−4や非リーチHA1−5に割り当てられ、リーチHA2−1やリーチHA2−2に割り当てられている判定値の個数よりも少ない「281」〜「300」の範囲の値が、リーチHA2−3に割り当てられている。
上記のような設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
また、図12に示すように、第1特別図柄の変動が行われる場合には、第2特別図柄の変動が行われる場合に比べて、高い割合でリーチすることに決定される。すなわち、リーチ確率が高い。また、合算保留記憶数が少ないほど、リーチ確率が高い。なお、図12に示されたリーチ確率は一例であって、第1特別図柄の変動が行われる場合に第2特別図柄の変動が行われる場合に比べて全体的なリーチ確率が高く、かつ、合算保留記憶数が少ないほどリーチ確率が高ければ、他の値にしてもよい。
図13は、ROM54に記憶されているリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示す説明図である。リーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aは、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。リーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3といったリーチ状態にする旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。リーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aは、リーチ状態にする旨の判定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3の変動パターン種別のいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
例えば、図13に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aでは、リーチHA2−1にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「99」の範囲の値(判定値)がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられ、それ以外の値がスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てられている。また、リーチHA2−2にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「129」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。さらに、リーチHA2−3にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「179」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。リーチHA2−1には、図12に示すリーチ判定テーブル134Aによって、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される判定値が割り当てられている。リーチHA2−2には、保留記憶数が「1」や「2」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。リーチHA2−3には、保留記憶数が「3」〜「8」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。これらの設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
また、この実施の形態では、図13に示すように、保留記憶数が「3」〜「8」である場合にリーチHA2−3が選択された場合には、スーパーCA2−3の変動パターン種別に決定される割合が低い。この実施の形態では、後述するように、スーパーCA2−3の変動パターン種別には、主としてスーパーリーチβ1を伴うスーパーPB3−1〜スーパーPB3−3やスーパーPC3−1〜スーパーPC3−2の変動パターンが含まれるのであるから(図16(B)参照)、保留記憶数が「3」以上である場合にスーパーリーチβ1の演出が実行された場合には、大当りに対する信頼度が高くなる。
なお、この実施の形態において、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、スーパーリーチβ1や予告演出が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、スーパーリーチβ1や予告演出が実行される場合の大当りに対する期待度は、(大当りと決定されている場合にスーパーリーチβ1や予告演出を実行すると決定される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方にスーパーリーチβ1や予告演出を実行すると決定される割合)を計算することによって求められる。
なお、この実施の形態では、図13に示すように、保留記憶数が「3」以上であるときにリーチはずれと決定された場合にスーパーリーチβ1を伴う変動パターンが選択される割合を低くすることによって、スーパーリーチβ1の演出が実行された場合の大当りに対する信頼度を高くする場合を示したが、逆に、保留記憶数が「3」以上であるときに大当りと決定された場合にスーパーリーチβ1を伴う変動パターンが選択される割合を高くするようにしてもよい。そのように構成しても、スーパーリーチβ1の演出が実行された場合の大当りに対する信頼度を高くすることができる。この場合、例えば、図11(A)〜(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cとは別に、保留記憶数が「3」以上である場合に用いる大当り用変動パターン種別判定テーブルをあらかじめ用意し、スーパーリーチβ1を伴うスーパーPB4−1〜スーパーPB4−3やスーパーPD1−1〜スーパーPD1−2の変動パターンを含むスーパーCA3−3やスーパーCA3−4の変動パターン種別が選択される割合が高くなるように構成すればよい。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りと決定した場合には、保留記憶数が「3」以上であれば、保留記憶数「3」以上用の大当り用変動パターン種別判定テーブルを選択し、スーパーCA3−3やスーパーCA3−4の変動パターン種別を高い割合で選択するようにすればよい。
図14は、ROM54に記憶されている非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aを示す説明図である。非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aは、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5といったリーチ状態にしない旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aは、リーチ状態にしない旨の判定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4の変動パターン種別のいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図15(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−4のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図16(A),(B)は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、リーチ状態にするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。
はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。はずれ変動パターン判定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
図17は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図17に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6〜図7に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、第1飾り図柄表示器9aまたは第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄可変表示を開始するように制御し、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C06(H)は、大当りとするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C06(H)の受信に応じて飾り図柄および演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C06(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄(および飾り図柄)の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄および飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
コマンドA400(H)は、第1特別図柄優先モードであることを指定する演出制御コマンド(第1特別図柄優先指定コマンド)である。コマンドA401(H)は、第2特別図柄優先モードであることを指定する演出制御コマンド(第2特別図柄優先指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄優先モードであるか第2特別図柄優先モードであるかを、遊技制御用マイクロコンピュータ560側からコマンドを送信することによって演出制御用マイクロコンピュータ100側に通知する場合を示すが、第1特別図柄優先指定コマンドや第2特別図柄優先指定コマンドを用いずに、演出制御用マイクロコンピュータ100側で第1特別図柄優先モードであるか第2特別図柄優先モードであるかを独自に判定するようにしてもよい。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果指定コマンドとして、表示結果2指定コマンド(通常大当り指定)や表示結果4指定コマンド(確変大当りB指定)を受信した場合には、大当り演出の終了後に、第2特別図柄優先モードであることを示すフラグをセットするようにしてもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのフラグがセットされていれば第2特別図柄優先モードであると認識し、セットされていなければ第1特別図柄優先モードであると認識するようにしてもよい。また、表示結果2指定コマンド(通常大当り指定)を受信したことにもとづいてフラグをセットした後に、演出図柄の変動表示を所定回数(例えば100回)以上実行した場合には、遊技状態が通常状態に戻って第1特別図柄優先モードに戻ったと判定してフラグをリセットするようにしてもよい。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を合算保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図17に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図17に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
なお、コマンド8D01(H)(第1図柄変動指定コマンド)およびコマンド8D02(H)(第2図柄変動指定コマンド)は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aにおいて飾り図柄の変動を行うのか、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄の変動を行うのかを判定するために使用される。
図18は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図19は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS212)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS221に移行する。
第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS214)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図20は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図20に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびソフトウェア乱数であるランダム2−1(図8参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS216)。また、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合算保留記憶数を示す合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS217)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS218)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第1始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(ステップS221)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS222)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。なお、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、再度第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(ステップS211参照)処理を行うようにしてもよい。
第2保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS223)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS224)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS225)。なお、ステップS225の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびランダム2−1(図8参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS226)。また、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS227)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて合算保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS228)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第2始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、ステップS213〜218の処理とステップS223〜228の処理とを、1つの共通ルーチンで実現してもよい。その場合、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態になったことを検出した場合に「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態になったことを検出した場合に「第2」を示すデータをセットし、共通ルーチンで、セットされているデータに応じて、保留記憶数バッファ(第1保留記憶数バッファまたは第2保留記憶数バッファ)を選択したり始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)を選択する。
図21および図22は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2特別図柄優先モードに制御されていることを示す第2特別図柄優先モードフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS51A)。なお、第2特別図柄優先モードフラグは、後述する大当り終了処理でセットされる(ステップS164参照)。
第2特別図柄優先モードフラグがセットされていなければ(ステップS51AのN)、すなわち、第1特別図柄優先モードに制御されている場合には、CPU56は、保留特定領域に設定されているデータのうち、「第1」を示すデータが存在するか否かを確認する(ステップS52A)。「第1」を示すデータが存在すれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS53A)。「第1」を示すデータが存在しなければ(すなわち、この場合、保留特定領域には「第2」を示すデータのみが設定されている)、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS54A)。
この実施の形態では、ステップS52A〜S54Aに示す処理が実行されることによって、第1特別図柄優先モードに制御されている場合には、第2始動入賞口14に始動入賞したことにもとづく第2特別図柄の変動表示と比較して、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく第1特別図柄の変動表示を優先して実行する。
第2特別図柄優先モードフラグがセットされていれば(ステップS51AのY)、すなわち、第2特別図柄優先モードに制御されている場合には、CPU56は、保留特定領域に設定されているデータのうち、「第2」を示すデータが存在するか否かを確認する(ステップS52B)。「第2」を示すデータが存在すれば、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS53B)。「第2」を示すデータが存在しなければ(すなわち、この場合、保留特定領域には「第1」を示すデータのみが設定されている)、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54B)。
この実施の形態では、ステップS52B〜S54Bに示す処理が実行されることによって、第2特別図柄優先モードに制御されている場合には、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく第1特別図柄の変動表示と比較して、第2始動入賞口14に始動入賞したことにもとづく第2特別図柄の変動表示を優先して実行する。
CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、保留特定領域の内容のうち最初の「第1」を示すデータを削除し、以降の保留特定領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、保留特定領域の内容のうち最初の「第2」を示すデータを削除し、以降の保留特定領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(ステップS57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図9参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態(確変状態A、確変状態B)であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りA、確変大当りBまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、通常大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図9(B)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(B)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図9(C)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図9(D)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合に、図9(C),(D)に示すように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、確変大当りBが選択される割合が高い。従って、第2特別図柄優先モードに移行されている場合には、確変大当りBとなりやすく、15ラウンドの確変大当りが連続して選択されやすい。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当りA」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「確変大当りB」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りA」または「確変大当りB」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図23は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132D(図11(A)〜(D)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS101に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132E(図11(E)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS101に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、特別図柄ポインタが指す方のリーチ判定テーブル134A,134B(図12参照)を選択する(ステップS95)。また、CPU56は、ランダム2−2を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム2−2を抽出する(ステップS96)。そして、CPU56は、ステップS95で選択したリーチ判定テーブル134A,134B(図12参照)における保留記憶数(保留記憶数カウンタの値)に応じた領域において、ランダム2−2の値と一致する値に対応したリーチ状態の有無を示すデータによって、リーチするか否かと、リーチしない場合の演出の種別またはリーチする場合のリーチの種別を決定する(ステップS97)。なお、ステップS97の処理で用いられる保留記憶数として、ステップS56の処理で−1される前の値を用いてもよい。
リーチすることに決定した場合には、ステップS97の処理で決定されたリーチの種別(リーチHA2−1〜リーチHA2−3)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A(図13参照)を選択する(ステップS99)。リーチしないことに決定した場合には、ステップS97の処理で決定された演出の種別(非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A(図14参照)を選択する(ステップS100)。そして、ステップS101に移行する。
ステップS101では、CPU56は、ランダム3を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム3の値を抽出する。そして、抽出したランダム3の値にもとづいて、ステップS92、S94、S99またはS100の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図15参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A、138B(図16参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、ランダム4を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム4の値を抽出する(ステップS104)。そして、抽出したランダム4の値にもとづいて、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
図24は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果6指定のいずれかの演出制御コマンド(図17参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS118に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りAであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、確変大当りAであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が確変大当りBであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、確変大当りBであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115,S116)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「04」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、確変大当りA、確変大当りBおよびおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS118)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果6指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS119)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS118のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS120)。
そして、合算保留記憶数を1減算することを指定する合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS121)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。また、CPU56は、送信した表示結果指定コマンドをRAM55における演出図柄種類格納領域に保存しておく。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS122)。
図25は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図26は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS139Aに移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、時短状態であることを示す時短フラグ、および第2特別図柄優先フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当り(確変大当りA、確変大当りB)である場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りA、確変大当りBまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当り、確変大当りAまたは確変大当りBの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(ステップS137)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS138)。
ステップS139Aでは、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する。確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS139B)。時短フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態をともなわず、時短状態にのみ制御されている場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS140)。また、CPU56は、時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS141)、時短フラグをリセットする(ステップS142)。
次いで、CPU56は、第2特別図柄優先フラグをリセットして(ステップS142A)、第1特別図柄優先モードに移行する。そして、CPU56は、第1特別図柄優先指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS142B)。すなわち、前述したように、この実施の形態では、通常大当りとなって時短状態に移行された場合にも第2特別図柄優先モードに制御されるのであるが、その時短状態を消化して通常状態に再び移行された場合には、第1特別図柄優先モードに制御される。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS143)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(ステップS144)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS145)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS146)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS147)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS143のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS148)。
図27は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当り(確変大当りA、確変大当りB)であった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS153)、処理を終了する。
ステップS154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS155)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS155のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りA、確変大当りBまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS156)。なお、確変大当りA、確変大当りBまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「04」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りA、確変大当りBおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS157)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS158)。そして、ステップS162に移行する。
確変大当りA、確変大当りBまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS159)。また、CPU56は、時短フラグをセットする(ステップS160)。そして、ステップS162に移行する。
なお、この実施の形態では、ステップS157,S160でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS157,S160でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
次いで、CPU56は、大当りの種別が確変大当りAまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS162)。なお、確変大当りAまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」または「04」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りAまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に第1特別図柄優先指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS163)。なお、この場合、第2特別図柄優先フラグのセットは行われず、第1特別図柄優先モードに制御される。
確変大当りAおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、確変大当りBまたは通常大当りであれば)、CPU56は、第2特別図柄優先フラグをセットして(ステップS164)、第2特別図柄優先モードに制御する。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に第2特別図柄優先指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS165)。
なお、この実施の形態では、ステップS163,S164で送信した第1特別図柄優先指定コマンドや第2特別図柄優先指定コマンドにもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100側で演出表示装置9の背景色を変更する場合(ステップS660,S663参照)を示しているが、背景色を指定する背景指定コマンドを変動表示を実行するごとに毎回送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で受信した背景指定コマンドにもとづいて背景色を決定するようにしてもよい。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS166)。
図28は、この実施の形態における遊技状態の遷移の仕方を示す説明図である。図28に示すように、遊技状態が通常状態である場合には、第1特別図柄優先モードに制御され、第1特別図柄の変動表示が優先して実行される。この場合、大当りと決定された場合には、均等に25パーセントの割合で通常大当り、確変大当りA、確変大当りBまたは突然確変大当りのいずれかの大当り種別に決定される(図9(C)、図10(A)参照)。
確変大当りAまたは突然確変大当りと決定された場合には、確変状態Aに移行され、第1特別図柄優先モードに制御された状態となる(ステップS162のY,S163参照)。この場合、第1特別図柄の変動表示が優先して実行され、大当りと決定された場合には、均等に25パーセントの割合で通常大当り、確変大当りA、確変大当りBまたは突然確変大当りのいずれかの大当り種別に決定される(図9(C)、図10(A)参照)。
確変大当りBと決定された場合には、確変状態Bに移行され、第2特別図柄優先モードに制御された状態となる(ステップS162のN,S164,S165参照)。この場合、第2特別図柄の変動表示が優先して実行され、大当りと決定された場合には、25パーセントの割合で通常大当りと決定され、75パーセントの高い割合で確変大当りBと決定される。そのため、確変状態Bに移行されている場合には、繰り返し確変大当りBに決定されやすく、15ラウンドの確変大当りが連続して発生しやすく、遊技者にとって有利な状態となる。
通常大当りと決定された場合には、時短状態に移行される。また、この実施の形態では、時短状態に移行された場合にも第2特別図柄優先モードに制御され、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される(ステップS162のN,S164,S165参照)。この場合、大当りと決定された場合には、25パーセントの割合で通常大当りと決定され、75パーセントの高い割合で確変大当りBと決定される。そのため、確変大当りとならずに通常大当りとなり時短状態となった場合であっても、次は遊技者にとって有利な確変大当りBになる可能性が高いかもしれないとの期待感を与えることができる。
なお、通常状態となって時短状態に移行される場合であっても、第1特別図柄優先モードに制御したままの状態とするようにしてもよい。すなわち、確変状態Bに移行されたときにのみ第2特別図柄優先モードに制御されるようにして遊技性を高めるようにしてもよい。
また、時短状態において変動表示を所定回数(例えば100回)終了し、時短状態を消化した場合には、遊技状態が再び通常状態に移行されるとともに、第1特別図柄優先モードに制御された状態に戻される(ステップS139A〜S142B参照)。そして、第1特別図柄の変動が優先されるので、第1特別図柄の変動で大当りと決定された場合には、均等に25パーセントの割合で通常大当り、確変大当りA、確変大当りBまたは突然確変大当りのいずれかの大当り種別に決定される(図9(C)、図10(A)参照)。
なお、この実施の形態では、遊技状態に応じて必ず第1特別図柄優先モードと第2特別図柄優先モードとのいずれかのモードに制御する場合を示すが、特別図柄優先モードの制御の仕方は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、確変状態Aに移行している場合にのみ第1特別図柄優先モードに制御するとともに、確変状態Bに移行している場合にのみ第2特別図柄優先モードに制御するようにしてもよい。そして、遊技状態が通常状態や時短状態である場合には、いずれかの特別図柄の変動表示を優先するのではなく、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に特別図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、確変状態B(第2特別図柄優先モード)である場合には、通常大当りと確変大当りBとのいずれかに決定される場合を示しているば、確変状態Bである場合に通常大当りや確変大当りBに加えて確変大当りAにも決定されるようにしてもよい。この場合、確変状態Bであるときに確変大当りAとなった場合には、確変状態A(第1特別図柄優先モード)に移行される。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図29は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。また、合算保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図30は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図17参照)であるのか解析する。
図31〜図33は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、その合算保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を合算保留記憶数保存領域に格納する(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、第1始動入賞フラグをセットする(ステップS654)。受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU101は、第2始動入賞フラグをセットする(ステップS656)。受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS658)。
受信した演出制御コマンドが第1特別図柄優先指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面に表示する背景色を赤色に変更する制御を行う(ステップS660)。すなわち、この実施の形態では、第1特別図柄優先モードに制御されている場合には、演出表示装置9の表示画面の背景色が赤色となるように制御される。そして、演出制御用CPU101は、第2特別図柄優先状態フラグをリセットする(ステップS661)。なお、第2特別図柄優先状態フラグは、第2特別図柄優先モードに制御されていることを示すフラグである。
受信した演出制御コマンドが第2特別図柄優先指定コマンドであれば(ステップS662)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面に表示する背景色を青色に変更する制御を行う(ステップS663)。すなわち、この実施の形態では、第2特別図柄優先モードに制御されている場合には、演出表示装置9の表示画面の背景色が青色となるように制御される。そして、演出制御用CPU101は、第2特別図柄優先状態フラグをセットする(ステップS664)。
ステップS659〜S664の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1特別図柄優先モードの制御されている場合には、演出表示装置9の表示画面の背景色が赤色とされ、第2特別図柄優先モードの制御されている場合には、演出表示装置9の表示画面の背景色が青色とされるので、表示画面の背景色を見ることによって、遊技者は、現在、第1特別図柄優先モードまたは第2特別図柄優先モードのいずれに制御されているかを用意に認識することができる。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS665)。そして、ステップS611に移行する。
図34は、図29に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄(飾り図柄)の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を予告選択処理(ステップS800B)に対応した値に変更する。
予告選択処理(ステップS800):予告演出を実行するか否か決定する。予告演出は、演出図柄(飾り図柄)の変動中に演出表示装置9において実行される演出であって、演出図柄(飾り図柄)の表示結果が大当り図柄になることを予告的に報知するための演出である。なお、演出表示装置9における予告演出に同期して、発光体やスピーカ27R,27Lによる演出も実行される。また、予告演出は、演出図柄(飾り図柄)の表示結果が大当り図柄にならない場合でも実行されることがある。予告の実行の有無を決定すると、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄(飾り図柄)の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS805):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS806):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図35は、図29に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図36(A)は、予告演出の実行タイミングを示す説明図であり、図36(B)は、演出表示装置9における予告演出例を示す説明図である。図36(B)に示すように、第1特別図柄優先モードに制御されているときに予告演出を実行する場合には、第1予告演出が実行される。また、第2特別図柄優先モードに制御されているときに予告演出を実行する場合には、第1予告演出とは異なる第2予告演出が実行される。図36(A)に示す例では、リーチ演出が実行される場合に、リーチ演出の期間において予告演出が実行されている。なお、図36(A)に示す高速変動の期間において予告演出が実行されることもある。
図37は、演出制御用CPU101が予告演出を実行するか否か決定するときに使用する予告選択テーブルを示す説明図である。予告選択テーブルは、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに格納されている。予告選択テーブルには、予告決定用乱数と比較される判定値が設定されている。演出制御用CPU101は、予告決定用乱数の値がいずれかの判定値に一致すると予告演出を実行することに決定する。
図37(A)には、演出図柄(飾り図柄)の表示結果を大当り図柄にせず、かつ、リーチしない場合に用いられるリーチなし時の予告選択テーブルが示され、図37(B)には、演出図柄(飾り図柄)の表示結果を大当りする場合に用いられる大当り時の予告選択テーブルが示されている。
図37(C),(D)には、演出図柄(飾り図柄)の表示結果を大当り図柄にしないが、リーチする場合に用いられるリーチあり時の予告選択テーブルが示されている。図37(C)に示す予告選択テーブルは、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されるときの演出図柄(飾り図柄)の変動時に用いられ、図37(D)に示す予告選択テーブルは、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されるときの演出図柄(飾り図柄)の変動時に用いられる。
図37(C),(D)に示すように、第1特別図柄の変動が行われる場合には、第2特別図柄の変動が行われる場合に比べて、高い割合で予告選択を実行することに決定される。すなわち、予告選択確率が高い。また、合算保留記憶数が少ないほど、予告選択確率が高い。
この実施の形態では、図37(C),(D)に示すように、保留記憶数が「3」〜「8」であるときにリーチはずれである場合には、予告演出を実行することに決定される割合が1/10または1/15と低い。そのため、この実施の形態では、保留記憶数が「3」以上である場合に予告演出が実行された場合には、大当りに対する信頼度が高くなる。
なお、この実施の形態では、図37(C),(D)に示すように、保留記憶数が「3」以上であるときにリーチはずれと決定された場合に予告演出が選択される割合を低くすることによって、予告演出が実行された場合の大当りに対する信頼度を高くする場合を示したが、逆に、保留記憶数が「3」以上であるときに大当りと決定された場合に予告演出が選択される割合を高くするようにしてもよい。そのように構成しても、予告演出が実行された場合の大当りに対する信頼度を高くすることができる。この場合、例えば、図37(B)に示す大当り用の予告選択テーブルにおいて、図37(C),(D)と同様に、保留記憶数ごとに予告判定値の振り分けが異なる複数の判定値テーブルを用意するようにしてもよい。そして、保留記憶数「3」以上用の判定値テーブルにおいて予告判定値の振り分けが高くなるように構成すればよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りである場合には、保留記憶数が「3」以上であれば、保留記憶数「3」以上用の判定値テーブルを選択し、予告演出を高い割合で選択するようにすればよい。
図38および図39は、ステップS800Bの予告選択処理を示すフローチャートである。予告選択処理において、演出制御用CPU101は、予告決定用乱数を抽出する(ステップS501)。予告決定用乱数は、メイン処理における乱数更新処理(ステップS706)で更新されるソフトウェア乱数である。
次に、演出制御用CPU101は、大当り(小当りと決定されている場合も含む)にすることに決定されているか否か確認する(ステップS502)。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した表示結果指定コマンドが格納されている表示結果指定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンド〜表示結果6指定コマンド(図17参照)が格納されている場合には、演出制御用CPU101は、大当りにすることに決定されていると判定する。
演出制御用CPU101は、大当りにすることに決定されている場合には、予告決定用乱数と図37(B)に示す大当り時の予告選択テーブルとを用いて予告演出を実行するか否か決定するのであるが、第2特別図柄優先状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS503A)。セットされていなければ(すなわち、第1特別図柄優先モードに制御されている場合)、演出制御用CPU56は、第1予告演出(図36(B)参照)を実行するか否か決定する(ステップS503A、S503B)。第2特別図柄優先状態フラグが設定されていれば(すなわち、第2特別図柄優先モードに制御されている場合)、演出制御用CPU56は、第2予告演出(図36(B)参照)を実行するか否か決定する(ステップS503A、S503C)。そして、ステップS520に移行する。大当りにしないことに決定されている場合に、リーチ演出を行うことに決定されているときには(ステップS504)、ステップS511に移行する。リーチ演出を行わないことに決定されているときには、予告決定用乱数と図37(A)に示すはずれ時の予告選択テーブルとを用いて予告演出を実行するか否か決定するのであるが、第2特別図柄優先状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS505A)。セットされていなければ(すなわち、第1特別図柄優先モードに制御されている場合)、演出制御用CPU56は、第1予告演出(図36(B)参照)を実行するか否か決定する(ステップS505A、S505B)。第2特別図柄優先状態フラグが設定されていれば(すなわち、第2特別図柄優先モードに制御されている場合)、演出制御用CPU56は、第2予告演出(図36(B)参照)を実行するか否か決定する(ステップS505A、S505C)。そして、ステップS520に移行する。
ステップS511では、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数カウンタの値を読み出し、合算保留記憶数カウンタの値が0であれば(ステップS511)、図37(C)または図37(D)に示された予告選択テーブルにおける第1判定値テーブル(合算保留記憶数=0のときに用いられるテーブル)に予告決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する(ステップS512)。この場合、演出制御用CPU101は、具体的には、第1図柄変動指定コマンド受信フラグと第2図柄変動指定コマンド受信フラグとのいずれがセットされているか否かを確認する。そして、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、第1特別図柄の変動時であり第1図柄変動指定コマンドを受信した場合)、図37(C)に示された予告選択テーブルにおける第1判定値テーブルに予告決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する。また、演出制御用CPU101は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、第2特別図柄の変動時であり第2図柄変動指定コマンドを受信した場合)、図37(D)に示された予告選択テーブルにおける第1判定値テーブルに予告決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する。
一致する判定値があれば、予告演出を実行することに決定するのであるが、第2特別図柄優先状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS513A)。セットされていなければ(すなわち、第1特別図柄優先モードに制御されている場合)、演出制御用CPU56は、第1予告演出(図36(B)参照)を実行することに決定する(ステップS513A、S513B)。第2特別図柄優先状態フラグが設定されていれば(すなわち、第2特別図柄優先モードに制御されている場合)、演出制御用CPU56は、第2予告演出(図36(B)参照)を実行することに決定する(ステップS513A、S513C)。そして、ステップS520に移行する。一致する判定値がなければ、ステップS519に移行する。
なお、ステップS512の処理において、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンドを受信したことを示す第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているときに、図37(C)に示された予告選択テーブルを使用する。第2図柄変動指定コマンドを受信したことを示す第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているときに、図37(D)に示された予告選択テーブルを使用する。このことは、以降の予告選択テーブルを使用する処理(ステップS514,S517)についても同様である。
合算保留記憶数カウンタの値が1または2であれば(ステップS514)、図37(C)または図37(D)に示された予告選択テーブルにおける第2判定値テーブル(合算保留記憶数=01または2ときに用いられるテーブル)に予告決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する(ステップS515)。この場合、演出制御用CPU101は、具体的には、第1図柄変動指定コマンド受信フラグと第2図柄変動指定コマンド受信フラグとのいずれがセットされているか否かを確認する。そして、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、第1特別図柄の変動時であり第1図柄変動指定コマンドを受信した場合)、図37(C)に示された予告選択テーブルにおける第2判定値テーブルに予告決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する。また、演出制御用CPU101は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、第2特別図柄の変動時であり第2図柄変動指定コマンドを受信した場合)、図37(D)に示された予告選択テーブルにおける第2判定値テーブルに予告決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する。
一致する判定値があれば、予告演出を実行することに決定するのであるが、第2特別図柄優先状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS516A)。セットされていなければ(すなわち、第1特別図柄優先モードに制御されている場合)、演出制御用CPU56は、第1予告演出(図36(B)参照)を実行することに決定する(ステップS516A、S516B)。第2特別図柄優先状態フラグが設定されていれば(すなわち、第2特別図柄優先モードに制御されている場合)、演出制御用CPU56は、第2予告演出(図36(B)参照)を実行することに決定する(ステップS516A、S516C)。そして、ステップS520に移行する。一致する判定値がなければ、ステップS519に移行する。
合算保留記憶数カウンタの値が3〜8のいずれかである場合(ステップS514で「N」の場合)、図37(C)または図37(D)に示された予告選択テーブルにおける第3判定値テーブル(合算保留記憶数=3〜8のときに用いられるテーブル)に予告決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する(ステップS517)。この場合、演出制御用CPU101は、具体的には、第1図柄変動指定コマンド受信フラグと第2図柄変動指定コマンド受信フラグとのいずれがセットされているか否かを確認する。そして、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、第1特別図柄の変動時であり第1図柄変動指定コマンドを受信した場合)、図37(C)に示された予告選択テーブルにおける第3判定値テーブルに予告決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する。また、演出制御用CPU101は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、第2特別図柄の変動時であり第2図柄変動指定コマンドを受信した場合)、図37(D)に示された予告選択テーブルにおける第3判定値テーブルに予告決定用乱数に一致する判定値があるか否か確認する。
一致する判定値があれば、予告演出を実行することに決定するのであるが、第2特別図柄優先状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS518A)。セットされていなければ(すなわち、第1特別図柄優先モードに制御されている場合)、演出制御用CPU56は、第1予告演出(図36(B)参照)を実行することに決定する(ステップS518A、S518B)。第2特別図柄優先状態フラグが設定されていれば(すなわち、第2特別図柄優先モードに制御されている場合)、演出制御用CPU56は、第2予告演出(図36(B)参照)を実行することに決定する(ステップS518A、S518C)。そして、ステップS520に移行する。一致する判定値がなければ、ステップS519に移行する。
ステップS519では、演出制御用CPU101は、予告演出を実行しないことに決定する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS520)。なお、演出制御用CPU101は、予告演出を実行することに決定した場合には、その旨を示す内部フラグをセットする。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、演出図柄変動開始処理(ステップS801)において、予告演出を実行することを示す内部フラグがセットされている場合には、ステップS822(図40参照)の処理で、予告演出に応じたプロセステーブルを選択する。予告演出に応じたプロセステーブルには、予告演出の演出内容を示すプロセスデータが設定されている。よって、プロセステーブルに従って演出制御を実行する演出図柄変動中処理(図43参照)において、予告演出の制御が実行される。
なお、この実施の形態では、第1予告演出と第2予告演出のそれぞれについて予告演出の種類は一種類であったが、演出制御用CPU101は、多種類の予告演出の中から実行する予告演出を選択するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、大当りの種類(確変大当りと通常大当り)によらず同じ予告選択テーブル(図37(B)参照)を用いたが、大当りの種類に応じて異なる予告選択テーブルを使用するようにしてもよい。その場合、例えば、通常大当りとすることに決定されている場合には、確変大当りとすることに決定されている場合に比べて高い割合で予告演出が実行されるように、より多くの判定値が設定されている予告選択テーブルを使用する。
図40は、図34に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS820)。次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄(飾り図柄)の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS821)。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図41は、演出表示装置9における演出図柄(飾り図柄)の停止図柄の一例を示す説明図である。図41に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが確変大当り(確変大当りA、確変大当りB)を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドまたは表示結果4指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。そして、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果5指定コマンドや表示結果6指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄(飾り図柄)の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS822)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS823)。
図42は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図42に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L)の制御を実行する(ステップS824)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27R,27Lからの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS825)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS826)。
図43は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS845)。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS846)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS848)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS847)、ステップS848に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
図44は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS851)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS852)、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS853)。また、飾り図柄変動終了フラグをセットする(ステップS854)。そして、演出制御用CPU101は、大当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS855)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS856)。
大当りとしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS857)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、演出図柄(飾り図柄)の変動(可変表示)を終了させる(ステップS851,S853参照)。しかし、受信した変動パターンコマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、演出図柄(飾り図柄)の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
図45は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドを受信したことを示す大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS871)。大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされているフラグに応じた遊技開始画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS872)。また、セットされているフラグ(確変状態フラグや、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)をリセットする(ステップS873)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS874)。
なお、ステップS872では、演出制御用CPU101は、大当り遊技の開始を報知する画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。
図46は、演出制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS806)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS880)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS881)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ)をリセットし(ステップS882)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
ステップS885では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS886)。経過していなければ処理を終了する。大当り終了演出時間が経過している場合であって、大当り終了1指定コマンドを受信している場合には、確変状態フラグをリセットする(ステップS886,S889,S891)。大当り終了1指定コマンドを受信していない場合(大当り終了2指定コマンドまたは小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを受信している場合になる。)には、確変状態フラグをセットする(ステップS889,S890)。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS892)。
確変状態フラグおよび時短状態フラグは、例えば、演出制御用CPU101が、確変状態および時短状態を、演出表示装置9における背景や装飾発光体(ランプ・LED)によって報知する場合に使用される。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづいて大当りと決定した場合と、第2始動入賞口14に始動入賞したことにもとづいて大当りと決定した場合とで、2ラウンドの突然確変大当りや15ラウンドの大当り(通常大当り、確変大当りA、確変大当りB)のいずれに決定するかの割合を異ならせる。また、確変状態には、確変状態Aと確変状態Bとがあり、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変状態A(第1特別図柄優先モード)に移行されているときに第1特別図柄の可変表示を優先して実行し、確変状態B(第2特別図柄優先モード)に移行されているときに第2特別図柄の可変表示を優先して実行する。そのため、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞し、いずれの特別図柄の可変表示が実行されるかによって、遊技価値が異なる2ラウンドの大当り遊技状態または15ラウンドの大当り遊技状態に移行させることができるとともに、確変状態Aと確変状態Bとのいずれに移行されているかによって、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示との選択の振り分けを異ならせることができ、遊技の進行を多様化させることができる。また、遊技状態が確変状態Aであるか確変状態Bであるかに応じて、いずれの特別図柄の可変表示を優先して実行するかを異ならせることができる。よって、可変表示消化の優先順位だけでなく、いずれの特別図柄の可変表示が実行されるかに応じて大当り遊技状態の遊技価値を異ならせることができ、遊技の進行に幅をもたせることができる。従って、遊技の進行を多様化させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り判定の判定結果にもとづいて、演出図柄の変動パターン種別を複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定し、決定した変動パターン種別に含まれる変動パターンの中から演出図柄の変動表示の変動パターンを決定する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定された変動パターンに対応して、演出図柄の可変表示を実行する。そのため、変動パターン決定の設計変更を容易化することができ、多様な演出を実行して遊技の興趣を向上させることができる。また、リーチであるか非リーチであるかにかかわらず共通の数値データを用いているので、乱数値を示す数値データの更新を行うために実行される乱数更新処理などにおける処理数を低減することができ、プログラムの容量を削減することができる。
また、この実施の形態によれば、合算保留記憶数が所定数(例えば3)以上であるか否かの判定結果に応じてリーチ態様を生じさせると決定する割合を変化させるとともに、合算保留記憶数が所定数以上であると判定されたときであっても、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示を実行するときと第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示を実行するときとでリーチ態様を生じさせると決定する割合を変化させる。そのため、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示が実行されるのか第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示が実行されるのかの違いに応じてリーチ発生確率が変わることになり、合算保留記憶数を利用して、遊技機の作動率向上という効果に加えて、遊技性をより向上させるという効果を得ることができる。
また、この実施の形態によれば、合算保留記憶数が所定数(例えば3)以上であるか否かの判定結果に応じて、大当りと決定されているときのスーパーリーチβ1や予告演出を実行すると決定する割合を異ならせている。そのため、合算保留記憶数が所定数以上であるか否かに応じて、スーパーリーチβ1や予告演出が出現する場合の大当りに対する期待度(信頼度)を異ならせることができる。従って、遊技において遊技者に合算保留記憶数に着目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じて変動パターンを決定し、スーパーリーチβ1など特定のリーチの有無や変動短縮を行うか否かを決定する場合を示したが、合算保留記憶数にかぎらず、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数にもとづいて決定するようにしてもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、第1保留記憶数が所定数(例えば2)以上であるか否かに応じて変動パターンを決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、第2保留記憶数が所定数(例えば2)以上であるか否かに応じて変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづいて移行された大当り遊技状態を終了した後と、第2始動入賞口14に始動入賞したことにもとづいて移行された大当り遊技状態を終了した後とで、異なる割合で確変状態Aと確変状態Bとのいずれに移行させるかを決定する(図9(C),(D)、図10参照)。そのため、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞し、いずれの特別図柄の可変表示が実行されるかによって、大当り遊技状態終了後に移行される遊技状態の遊技価値を異ならせることができ、遊技の進行を多様化することができる。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合と第2特別図柄の変動表示を行う場合とにおける大当り種別の割り振りの仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。図47は、大当り種別テーブルの他の例を示す説明図である。なお、図47(A)に示す大当り判定テーブルおよび図47(B)に示す小当り判定テーブルは、図9(A),(B)に示した大当り判定テーブルおよび小当り判定テーブルとそれぞれ同じである。
図47(C),(D)に示す変形例では、突然確変大当りとして、突然確変大当り遊技終了後に確変状態Aに移行される突然確変大当りAと、突然確変大当り遊技終了後に確変状態Bに移行される突然確変大当りBとがある。また、図47(C),(D)に示す変形例では、大当り種別判定テーブル131aには「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「突然確変大当りA」および「突然確変大当りB」の全てに対して判定値が割り当てられているのに対して、大当り種別判定テーブル131bには「通常大当り」、「確変大当りA」および「確変大当りB」にのみ判定値が割り当てられている。
図48は、図47(C),(D)に示す大当り種別判定テーブル131a,131bを用いて決定される大当り種別の決定割合を示す説明図である。このうち、図48(A)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)決定される大当り種別の割合を示している。また、図48(B)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)決定される大当り種別の割合を示している。
図48(A)に示すように、図47(C)に示す大当り種別判定テーブル131aを用いる場合、第1特別図柄の変動表示が実行され大当りとすることに決定される場合には、「通常大当り」、「確変大当りA」および「確変大当りB」がそれぞれ均等に25パーセントずつの割合で決定され、「突然確変大当りA」および「突然確変大当りB」がそれぞれ12.5パーセントずつの割合で決定される。一方、図48(B)に示すように、図47(D)に示す大当り種別判定テーブル131bを用いる場合、第2特別図柄の変動表示が実行され大当りとすることに決定される場合には、25パーセントの割合で「通常大当り」とすることに決定され、37.5パーセントの割合でそれぞれ「確変大当りA」または「確変大当りB」とすることに決定される。
図47および図48に示すように、大当り遊技状態終了後に確変状態Aに移行されるか確変状態Bに移行されるかの割合は同じであるものの、第2特別図柄の変動表示が実行され大当りとすることに決定される場合に15ラウンドの大当りと決定される割合が高くなるように構成してもよい。
また、逆に、第1特別図柄の変動表示後と第2特別図柄の変動表示後とで移行される大当り遊技状態のラウンド数の振り分けは同じであるものの、大当り遊技状態終了後に確変状態Aに移行されるか確変状態Bに移行されるかの割合を異ならせるように構成してもよい。例えば、第2特別図柄の変動表示が実行され大当りとすることに決定される場合には、25パーセントの割合で「通常大当り」とすることに決定され、12.5パーセントの割合でそれぞれ「突然確変大当りA」または「突然確変大当りB」とすることに決定され、50パーセントの割合で「確変大当りB」と決定されるように構成することによって、第2特別図柄の変動表示が実行され大当りとすることに決定される場合に、大当り遊技状態終了後に確変状態Bに移行される割合が高くなるように構成してもよい。
また、この実施の形態で示した遊技機の構成は、様々な演出を実行する遊技機に適用可能である。例えば、演出図柄の変動表示中に所定のバトル演出(例えば、味方のキャラクタと敵のキャラクタとがバトルを行う態様の演出)を実行可能な遊技機に適用してもよい。以下、所定のバトル演出を実行可能な遊技機について説明する。
図49は、所定のバトル演出を行う場合の演出図柄の変動パターンを例示する説明図である。所定のバトル演出を実行可能な遊技機では、例えば、15ラウンドや7ラウンドの確変大当りとなると、その大当り遊技終了後に、演出モードがバトルモードに移行される。以降、バトルモードに移行されている間、演出図柄の変動表示が実行され大当りと決定された場合には、その演出図柄の変動表示中にバトル演出が実行される。この場合、例えば、15ラウンドや7ラウンドの確変大当りとなる場合には、バトル演出において味方のキャラクタがバトルに勝利するような態様の演出が実行され、その大当り遊技終了後に再びバトルモードに移行される。また、例えば、2ラウンドの確変大当り(突然確変大当り)となる場合には、バトル演出において決着がつかず確変状態が継続するような演出が行われる。また、2ラウンドの非確変大当り(例えば、突然時短大当り。小当りでもよい)となる場合には、バトル演出において味方のキャラクタがバトルに敗北するような態様の演出が実行され、バトルモードを終了する。なお、突然確変大当りとなる場合であっても、バトル演出において味方のキャラクタがバトルに敗北するような態様の演出を実行し、バトルモードを終了するようにしてもよい。また、バトルモードを終了した後に、所定期間(例えば、演出図柄の変動表示を10回終了するまで)確変状態であるか通常状態であるかわからない態様(確変潜伏態様)で演出を実行するようにしてもよい。
なお、バトル演出を実行可能な場合であっても、はずれと決定された場合には、図6に示す変動パターンと同様の変動パターンが用いられ、通常の演出図柄の変動表示が実行される。ただし、演出モードがバトルモードに移行されている場合には、図6に示す変動パターンのうちのリーチや滑り演出、擬似連を含まない非リーチPA1−1〜非リーチPA1−3を用いて、演出図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定された場合であっても、演出モードがバトルモードに移行されていない場合には、図7に示す変動パターンと同様の変動パターンが用いられ、通常の演出図柄の変動表示が実行される。
なお、演出モードがバトルモードに移行されているときに、はずれと決定された場合であっても、味方のキャラクタが敵の攻撃に耐えるような態様の演出を実行したり、味方のキャラクタが敵の攻撃を避けるような態様の演出を実行したりしてもよい。
また、バトル演出を実行可能な遊技機に、この実施の形態で示した構成を適用する場合、例えば、バトル演出において味方のキャラクタがバトルに勝利しやすいモードと、味方のキャラクタがバトルに勝利しがたいモードとを設けるようにしてもよい。そして、例えば、勝利しがたいモードを確変状態Aに対応させ、このモードにおいては、バトル演出において味方のキャラクタがバトルに勝利しにくいとともに、確変状態Aに移行されることによって2ラウンドの突然確変大当りとなりやすくするようにしてもよい。また、例えば、勝利しやすいモードを確変状態Bに対応させ、このモードにおいては、バトル演出において味方のキャラクタがバトルに勝利しやすいとともに、確変状態Bに移行されることによって連続して15ラウンドの確変大当りになりやすく、遊技者にとってより有利となるようにしてもよい。
上記のように構成することによって、バトル演出を実行可能な遊技機において、バトル演出においてバトルに勝利しやすいモードや、勝利しがたいモード、確変状態A、確変状態Bを組み合わせることによって、遊技モードの多様化を図ることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
図49に示す例において、バトルPA5−1〜バトルPA5−2の変動パターンは、味方のキャラクタがバトルに敗北する態様のバトル演出を伴う変動パターンである。バトルPA5−1〜バトルPA5−2の変動パターンは、主として、突然時短大当りと決定されたときに選択される。なお、本例では、選択割合が低いものの、突然確変大当りと決定された場合であっても、バトルPA5−1〜バトルPA5−2の変動パターンが選択されることがあるものとする。
バトルPA5−3〜バトルPA5−5の変動パターンは、味方のキャラクタがバトルに勝利する態様のバトル演出を伴う変動パターンである。このうち、バトルPA5−3〜バトルPA5−4の変動パターンは、15R確変大当りまたは7R確変大当りと決定されたときに選択される。また、バトルPA5−5の変動パターンは、15R確変大当りと決定されたときにのみ選択される。
バトルPA5−6〜バトルPA5−15の変動パターンは、バトルの決着がつかない態様のバトル演出を伴う変動パターンである。バトルPA5−6〜バトルPA5−15の変動パターンは、突然確変大当りと決定されたときに選択される。
バトルPA5−16〜バトルPA5−17の変動パターンは、味方のキャラクタがバトルに敗北するものの復活して立ち直る態様のバトル演出を伴う変動パターンである。バトルPA5−16〜バトルPA5−17の変動パターンは、15R確変大当りまたは7R確変大当りと決定されたときに選択される。
図50は、所定のバトル演出を行う場合の当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。なお、バトル演出を実行可能な場合であっても、はずれと決定された場合には、図16と同様のはずれ変動パターン判定テーブル138A,138Bが用いられ、通常の演出図柄の変動表示が実行される。ただし、演出モードがバトルモードに移行されている場合には、図16(A)に示す変動パターン種別のうちのリーチや滑り演出、擬似連を含まない非リーチCA1−1〜非リーチCA1−3を用いて、演出図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定された場合であっても、演出モードがバトルモードに移行されていない場合には、図15と同様の当り変動パターン判定テーブル137A,137Bが用いられ、通常の演出図柄の変動表示が実行される。
図50において、バトルCA5−1は、味方のキャラクタから攻撃を開始する態様のバトル演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であり、15R確変大当りである場合に選択される。図50に示す例では、15R確変大当りとなりバトルCA5−1が選択された場合には、味方のキャラクタがバトルに勝利する態様のバトル演出を伴う変動パターンであるバトルPA5−3〜バトルPA5−5が選択されることがわかる。
また、バトルCA5−2は、敵のキャラクタから攻撃を開始する態様のバトル演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であり、15R確変大当りである場合に選択される。図50に示す例では、15R確変大当りとなりバトルCA5−2が選択された場合には、味方のキャラクタがバトルに敗北するものの復活して立ち直る態様のバトル演出を伴う変動パターンであるバトルPA5−16〜バトルPA5−17が選択されることがわかる。
また、バトルCA5−3は、味方のキャラクタから攻撃を開始する態様のバトル演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であり、7R確変大当りである場合に選択される。図50に示す例では、7R確変大当りとなりバトルCA5−3が選択された場合には、味方のキャラクタがバトルに勝利する態様のバトル演出を伴う変動パターンであるバトルPA5−3〜バトルPA5−4が選択されることがわかる。
また、バトルCA5−4は、敵のキャラクタから攻撃を開始する態様のバトル演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であり、7R確変大当りである場合に選択される。図50に示す例では、7R確変大当りとなりバトルCA5−4が選択された場合には、味方のキャラクタがバトルに敗北するものの復活して立ち直る態様のバトル演出を伴う変動パターンであるバトルPA5−16〜バトルPA5−17が選択されることがわかる。
また、バトルCA5−8は、敵のキャラクタから攻撃を開始する態様のバトル演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であり、突然時短大当りである場合に選択される。図50に示す例では、突然時短大当りとなりバトルCA5−8が選択された場合には、味方のキャラクタがバトルに敗北する態様のバトル演出を伴う変動パターンであるバトルPA5−1〜バトルPA5−2が選択されることがわかる。
また、バトルCA5−6は、味方のキャラクタから攻撃を開始する態様のバトル演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であり、突然確変大当りである場合に選択される。図50に示す例では、突然確変大当りとなりバトルCA5−6が選択された場合には、バトルの決着がつかない態様のバトル演出を伴う変動パターンであるバトルPA5−6〜バトルPA5−9が選択されることがわかる。
また、バトルCA5−7は、敵のキャラクタから攻撃を開始する態様のバトル演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であり、突然確変大当りである場合に選択される。図50に示す例では、突然確変大当りとなりバトルCA5−7が選択された場合には、バトルの決着がつかない態様のバトル演出を伴う変動パターンであるバトルPA5−10〜バトルPA5−15が選択されることがわかる。
また、バトルCA5−5は、敵のキャラクタから攻撃を開始する態様のバトル演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であり、突然確変大当りである場合に選択される。図50に示すように、突然確変大当りとなりバトルCA5−5が選択された場合には、突然確変大当りであっても、低い選択割合で、味方のキャラクタがバトルに敗北する態様のバトル演出を伴う変動パターンであるバトルPA5−1〜バトルPA5−2が選択されることがわかる。
図51は、所定のバトル演出を行う場合の大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルの例を示す説明図である。なお、バトル演出を実行する場合であっても、大当り判定に加えて小当り判定も行うようにしてもよい。図51(B),(C)に示す例では、大当りと決定した場合に、大当り種別として、15R確変大当り、7R確変大当り、突然確変大当りまたは突然時短大当りのいずれかとすることに決定される。
次に、所定のバトル演出を伴う演出図柄の変動表示の演出態様について説明する。図52〜図57は、演出図柄の変動表示中に実行される所定のバトル演出の演出態様の例を示す説明図である。まず、バトルPA5−1の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−1の変動パターンは、主として、突然時短大当りと決定されている場合に用いられる。また、バトルPA5−1の変動パターンは、低い割合で、突然確変大当りと決定されている場合に用いられる場合もある(図50参照)。
バトルPA5−1の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図52(2−A))、敵のキャラクタ201によるパンチ攻撃が開始される(図52(3−A))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すパンチが味方のキャラクタ200にヒットし(図53(4−A))、味方のキャラクタ200が倒される(図53(4−A’))態様の演出が行われる。そして、味方のキャラクタ200がそのままKOされ(図53(5−B))、確変状態を終了し時短状態に移行する旨の表示が行われる(図53(6−B))。
次に、バトルPA5−2の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−2の変動パターンは、主として、突然時短大当りと決定されている場合に用いられる。また、バトルPA5−2の変動パターンは、低い割合で、突然確変大当りと決定されている場合に用いられる場合もある(図50参照)。
バトルPA5−2の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図52(2−A))、敵のキャラクタ201によるキック攻撃が開始される(図52(3−B))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すキックが味方のキャラクタ200にヒットし(図54(4−D))、味方のキャラクタ200が倒される(図54(4−D’))態様の演出が行われる。そして、味方のキャラクタ200がそのままKOされ(図54(5−B))、確変状態を終了し時短状態に移行する旨の表示が行われる(図54(6−B))。
次に、バトルPA5−3の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−3の変動パターンは、15R確変大当りまたは7R確変大当りと決定されている場合に用いられる(図50参照)。
バトルPA5−3の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、味方のキャラクタ200が拡大表示され(図52(2−B))、味方のキャラクタ200によるパンチ攻撃が開始される(図52(3−C))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200が繰り出すパンチが敵のキャラクタ201にヒットし(図55(4−G))、敵のキャラクタ201が倒される(図55(4−G’))態様の演出が行われる。そして、敵のキャラクタ201がそのままKOされ(図55(5−G))、大当りが確定する旨の表示が行われる(図55(6−C’))。
次に、バトルPA5−4の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−4の変動パターンは、15R確変大当りまたは7R確変大当りと決定されている場合に用いられる(図50参照)。
バトルPA5−4の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、味方のキャラクタ200が拡大表示され(図52(2−B))、味方のキャラクタ200によるキック攻撃が開始される(図52(3−D))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200が繰り出すキックが敵のキャラクタ201にヒットし(図56(4−I))、敵のキャラクタ201が倒される(図56(4−G’))態様の演出が行われる。そして、敵のキャラクタ201がそのままKOされ(図56(5−G))、大当りが確定する旨の表示が行われる(図56(6−C’))。
次に、バトルPA5−5の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−5の変動パターンは、15R確変大当りと決定されている場合に用いられる(図50参照)。従って、バトルPA5−5の変動パターンに従ってバトル演出が実行される場合には、遊技者は、15R確変大当りとなったことを確信することができる。
バトルPA5−5の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、味方のキャラクタ200が拡大表示され(図52(2−B))、味方のキャラクタ200による連続パンチ攻撃が開始される(図52(3−E))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200が繰り出すパンチが敵のキャラクタ201に連続してヒットし(図57(4−K))、敵のキャラクタ201が倒される(図57(4−G’))態様の演出が行われる。そして、敵のキャラクタ201がそのままKOされ(図57(5−G))、大当りが確定する旨の表示が行われる(図57(6−C’))。
次に、バトルPA5−6の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−6の変動パターンは、突然確変大当りと決定されている場合に用いられる(図50参照)。
バトルPA5−6の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、味方のキャラクタ200が拡大表示され(図52(2−B))、味方のキャラクタ200によるパンチ攻撃が開始される(図52(3−C))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200が繰り出すパンチが敵のキャラクタ201にヒットし(図55(4−G))、敵のキャラクタ201が倒される(図55(4−G’))態様の演出が行われる。しかし、敵のキャラクタ201が立ち直り(図55(5−H))、大当り(15R確変大当り、7R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図55(6−A))。
次に、バトルPA5−7の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−7の変動パターンは、突然確変大当りと決定されている場合に用いられる(図50参照)。
バトルPA5−7の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、味方のキャラクタ200が拡大表示され(図52(2−B))、味方のキャラクタ200によるキック攻撃が開始される(図52(3−D))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200が繰り出すキックが敵のキャラクタ201にヒットし(図56(4−I))、敵のキャラクタ201が倒される(図56(4−G’))態様の演出が行われる。しかし、敵のキャラクタ201が立ち直り(図56(5−H))、大当り(15R確変大当り、7R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図56(6−A))。
次に、バトルPA5−8の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−8の変動パターンは、突然確変大当りと決定されている場合に用いられる(図50参照)。
バトルPA5−8の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、味方のキャラクタ200が拡大表示され(図52(2−B))、味方のキャラクタ200によるパンチ攻撃が開始される(図52(3−C))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200が繰り出すパンチを敵のキャラクタ201がよけて(図55(4−H))、味方のキャラクタ200が驚いている(図55(5−I))態様の演出が行われる。そして、大当り(15R確変大当り、7R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図55(6−A))。
次に、バトルPA5−9の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−9の変動パターンは、突然確変大当りと決定されている場合に用いられる(図50参照)。
バトルPA5−9の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、味方のキャラクタ200が拡大表示され(図52(2−B))、味方のキャラクタ200によるキック攻撃が開始される(図52(3−D))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200が繰り出すキックを敵のキャラクタ201がよけて(図56(4−J))、味方のキャラクタ200が驚いている(図56(5−I))態様の演出が行われる。そして、大当り(15R確変大当り、7R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図56(6−A))。
次に、バトルPA5−10の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−10の変動パターンは、突然確変大当りと決定されている場合に用いられる(図50参照)。
バトルPA5−10の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図52(2−A))、敵のキャラクタ201によるパンチ攻撃が開始される(図52(3−A))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すパンチを味方のキャラクタ200がよけて(図53(4−B))、敵のキャラクタ201が悔しがっている(図53(5−C))態様の演出が行われる。そして、大当り(15R確変大当り、7R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図53(6−A))。
次に、バトルPA5−11の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−11の変動パターンは、突然確変大当りと決定されている場合に用いられる(図50参照)。
バトルPA5−11の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図52(2−A))、敵のキャラクタ201によるキック攻撃が開始される(図52(3−B))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すキックを味方のキャラクタ200がよけて(図54(4−E))、敵のキャラクタ201が悔しがっている(図54(5−E))態様の演出が行われる。そして、大当り(15R確変大当り、7R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図54(6−A))。
次に、バトルPA5−12の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−12の変動パターンは、突然確変大当りと決定されている場合に用いられる(図50参照)。
バトルPA5−12の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図52(2−A))、敵のキャラクタ201によるパンチ攻撃が開始される(図52(3−A))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すパンチを味方のキャラクタ200が受け止めて(図53(4−C))、敵のキャラクタ201が悔しがっている(図53(5−D))態様の演出が行われる。そして、大当り(15R確変大当り、7R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図53(6−A))。
次に、バトルPA5−13の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−13の変動パターンは、突然確変大当りと決定されている場合に用いられる(図50参照)。
バトルPA5−13の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図52(2−A))、敵のキャラクタ201によるキック攻撃が開始される(図52(3−B))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すキックを味方のキャラクタ200が飛び跳ねてかわし(図54(4−F))、敵のキャラクタ201が悔しがっている(図54(5−F))態様の演出が行われる。そして、大当り(15R確変大当り、7R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図54(6−A))。
次に、バトルPA5−14の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−14の変動パターンは、突然確変大当りと決定されている場合に用いられる(図50参照)。
バトルPA5−14の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図52(2−A))、敵のキャラクタ201によるパンチ攻撃が開始される(図52(3−A))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すパンチが味方のキャラクタ200にヒットし(図53(4−A))、味方のキャラクタ200が倒される(図53(4−A’))態様の演出が行われる。しかし、味方のキャラクタ200が立ち直り(図53(5−A))、大当り(15R確変大当り、7R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図53(6−A))。
次に、バトルPA5−15の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−15の変動パターンは、突然確変大当りと決定されている場合に用いられる(図50参照)。
バトルPA5−15の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図52(2−A))、敵のキャラクタ201によるキック攻撃が開始される(図52(3−B))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すキックが味方のキャラクタ200にヒットし(図54(4−D))、味方のキャラクタ200が倒される(図54(4−D’))態様の演出が行われる。しかし、味方のキャラクタ200が立ち直り(図54(5−A))、大当り(15R確変大当り、7R確変大当り)ではないものの確変状態が継続する旨の表示が行われる(図54(6−A))。
次に、バトルPA5−16の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−16の変動パターンは、15R確変大当りまたは7R確変大当りと決定されている場合に用いられる(図50参照)。
バトルPA5−16の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図52(2−A))、敵のキャラクタ201によるパンチ攻撃が開始される(図52(3−A))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すパンチが味方のキャラクタ200にヒットし(図53(4−A))、味方のキャラクタ200が倒される(図53(4−A’))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200がKOされたかのような態様で(図53(5−B))演出が実行された後、味方のキャラクタが立ち直る態様の演出が実行される(図53(6−C))。そして、大当りが確定する旨の表示が行われる(図53(6−C’))。
次に、バトルPA5−17の変動パターンに従って実行されるバトル演出の態様を説明する。なお、バトルPA5−17の変動パターンは、15R確変大当りまたは7R確変大当りと決定されている場合に用いられる(図50参照)。
バトルPA5−17の変動パターンを用いる場合、例えば、リーチ図柄が停止表示された後に、図52(1)に示すように、演出表示装置9において味方のキャラクタ200と敵のキャラクタ201とが表示され、バトル演出が開始される。次いで、敵のキャラクタ201が拡大表示され(図52(2−A))、敵のキャラクタ201によるキック攻撃が開始される(図52(3−B))態様の演出が行われる。次いで、敵のキャラクタ201が繰り出すキックが味方のキャラクタ200にヒットし(図54(4−D))、味方のキャラクタ200が倒される(図54(4−D’))態様の演出が行われる。次いで、味方のキャラクタ200がKOされたかのような態様で(図54(5−B))演出が実行された後、味方のキャラクタが立ち直る態様の演出が実行される(図54(6−C))。そして、大当りが確定する旨の表示が行われる(図54(6−C’))。
なお、図52〜図57に示す例では、バトル演出の実行中に、演出表示装置9においてリーチ中の演出図柄の変動表示を表示しない場合を示しているが、例えば、バトル演出の実行中に演出表示装置9の表示画面の一部にリーチ態様の演出図柄の変動表示を縮小表示するようにしてもよい。
また、図50に示すように、この例では、バトルPA5−5の変動パターンは、15R確変大当り(この場合、変動パターン種別はバトルCA5−1が選択される)と決定された場合にのみ選択される。従って、図52〜図57に示すバトル演出において、味方のキャラクタ200による連続パンチ攻撃が開始された場合には、遊技者は15R確変大当りとなることを確信することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この例では、味方のキャラクタ200がバトルに勝利する演出が実行される場合であっても、図50に示すように、バトルPA5−3の変動パターンは、相対的に7R確変大当り(この場合、変動パターン種別はバトルCA5−2が選択される)と決定された場合に選択される割合が高く、バトルPA5−4の変動パターンは、相対的に15R確変大当り(この場合、変動パターン種別はバトルCA5−1が選択される)と決定された場合に選択される割合が高い。従って、図52〜図57に示すバトル演出において、味方のキャラクタ200によるキック攻撃が開始された場合には、パンチ攻撃が開始された場合と比較して、遊技者は7R確変大当りよりも15R確変大当りとなる可能性が高いという期待感をもつことができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この例では、味方のキャラクタ200がKOされたかのような態様の後に立ち直る演出が実行される場合であっても、図50に示すように、バトルPA5−16の変動パターンは、相対的に7R確変大当り(この場合、変動パターン種別はバトルCA5−2が選択される)と決定された場合に選択される割合が高く、バトルPA5−17の変動パターンは、相対的に15R確変大当り(この場合、変動パターン種別はバトルCA5−1が選択される)と決定された場合に選択される割合が高い。従って、図52〜図57に示すバトル演出において、敵のキャラクタ201によるキック攻撃によりKOされたような態様の演出が実行された場合には、パンチ攻撃によりKOされたような演出が実行された場合と比較して、遊技者は、味方のキャラクタ200が立ち直る態様の演出が実行されて、7R確変大当りよりも15R確変大当りとなる可能性が高いという期待感をもつことができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この例では、突然時短大当りとなり確変状態が終了する場合には(この場合、変動パターン種別はバトルCA5−4が選択される)、バトルPA5−1またはバトルPA5−2の変動パターンが選択されて、図52〜図57に示すように、必ず敵のキャラクタ201が攻撃を開始する態様の演出が開始され味方のキャラクタ200がバトルに敗北する演出が実行される。従って、図52〜図57に示すバトル演出において、味方のキャラクタ200が攻撃を開始する態様の演出が開始された場合には、遊技者は、少なくとも確変状態が継続する(少なくとも、15R確変大当り、7R確変大当り、突然確変大当りのいずれかになる)ことを確信することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この例では、突然時短大当りとなり味方のキャラクタ200がバトルに敗北する演出が実行される場合であっても(この場合、変動パターン種別はバトルCA5−4が選択される)、図50に示すように、バトルPA5−1の変動パターンが選択される割合は、バトルPA5−2の変動パターンが選択される割合よりも低い。従って、図52〜図57に示すバトル演出において、敵のキャラクタ201によるパンチ攻撃が開始された場合には、キック攻撃が開始されたときと比較して、遊技者は、味方のキャラクタ200が敗北したとしても、確変が潜伏する可能性がより高いことを認識することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この例では、突然確変大当りの場合であっても低い割合でバトルPA5−1やバトルPA5−2の変動パターンが選択される場合を示したが、味方のキャラクタ200が敗北する態様のバトル演出を伴う変動パターンのうち、バトルPA5−1またはバトルPA5−2のいずれか一方が、突然時短大当りの場合にのみ選択されるようにしてもよい。例えば、バトルPA5−2の変動パターンが突然時短大当りの場合にのみ選択されるようにしてもよい。そのように構成すれば、敵のキャラクタ201によるキック攻撃によってKOされた場合には確変の終了が確定する一方、パンチ攻撃によってKOされた場合には、確変が終了したかのような演出が実行されたものの確変が潜伏しているかもしれないとの期待感を遊技者に与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この例では、突然確変大当りと決定され(この場合、変動パターン種別はCA5−3が選択される)バトル演出において確変継続を報知する演出が実行される場合であっても、図50に示すように、味方のキャラクタ200や敵のキャラクタ201によるキック攻撃が行われるバトル演出を伴うバトルPA5−7,バトルPA5−9,バトルPA5−11,バトルPA5−13,バトルPA5−15の変動パターンが選択される割合は、パンチ攻撃が行われるバトル演出を伴うバトルPA5−6,バトルPA5−8,バトルPA5−10,バトルPA5−12,バトルPA5−14の変動パターンが選択される割合よりも低い。従って、図52〜図57に示すバトル演出において、味方のキャラクタ200または敵のキャラクタ201によるキック攻撃が開始された場合には、15R確変大当りや7R確変大当りになる期待が高いことを遊技者に認識させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態で示した遊技機の構成を、例えば、いわゆる確変潜伏状態に移行可能な遊技機に適用してもよい。この場合、例えば、2ラウンドの確変大当り(突然確変大当り)と小当りとがあり、突然確変大当りと小当りのいずれと決定された場合であっても、大入賞口を2回(同じ回数であれば2回にかぎらない)だけ短い時間(例えば0.1秒)開放するように制御する。そして、突然確変大当りである場合には、その突然確変大当り遊技終了後に確変状態に移行するものの、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりしないようにして(すなわち、低ベース状態のままとして)、見た目上は確変状態であるか否か認識不能であるようにすればよい。また、突然確変大当りの場合と小当りの場合とで同一の態様の演出を行う様にし、現在の遊技状態が確変状態であるか否かを認識不能であるようにする。
上記のように構成することによって、確変潜伏状態に移行可能な遊技機において、確変潜伏状態や、確変状態A、確変状態Bを組み合わせることによって、遊技モードの多様化を図ることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、遊技状態が確変状態Aであるか、確変状態Bであるか、時短状態や通常状態であるか、または時短状態を消化して通常状態に戻ったかに応じて、第1特別図柄優先モードまたは第2特別図柄優先モードのいずれに移行させるかを決定する場合を示したが、第1特別図柄優先モードまたは第2特別図柄優先モードのいずれに移行させるかの決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りとしたときに決定した大当り図柄の種類に応じて、次回以降実行する変動表示として、第1特別図柄の変動表示を優先して実行するか、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するかを決定してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄として奇数図柄(1,3,5,7)を決定した場合には、次回以降実行する変動表示として、、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。そして、大当り図柄として偶数図柄(2,4,6,8)を決定した場合には、次回以降実行する変動表示として、第1特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態で示した遊技機の構成を、特別可変入賞球装置(大入賞口)を複数(例えば2つ)備えた遊技機に適用するようにしてもよい。例えば、特別可変入賞球装置Aと特別可変入賞球装置Bとの2つの特別可変入賞球装置を備えた遊技機において、確変大当りAとなった場合には大当り遊技状態において特別可変入賞球装置Aを開放制御し、確変大当りBとなった場合には大当り遊技状態において特別可変入賞球装置Bを開放制御するように構成してもよい。そのような構成によれば、特別可変入賞球装置を2つ備えた遊技機において、2つの特別可変入賞球装置のいずれを開放制御するかや、確変状態A、確変状態Bを組み合わせることによって、遊技モードの多様化を図ることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、上記の実施形態では、以下に示すような遊技機の特徴的構成が示されている。
遊技機は、遊技領域に、遊技媒体の入賞によって第1実行条件を成立させる第1始動口(例えば、第1始動入賞口13)と、遊技媒体の入賞によって第2実行条件を成立させる第2始動口(例えば、第1始動入賞口14)とが設けられ、第2始動口は、遊技媒体が入賞しやすい第1状態(例えば、開放状態)と入賞し難い第2状態(例えば、閉鎖状態)とのいずれかに設定可能であり、リーチ決定手段は、第2可変表示手段における第2識別情報の可変表示を実行するときに、第1可変表示手段における第1識別情報の可変表示を実行するときに比べて、リーチ態様を生じさせると決定する割合を低くするように構成されていてもよい(図12参照)。そのような構成によれば、遊技媒体が入賞しやすい第1状態において可変表示の実行条件をより多く成立させうる第2始動口に対応する可変表示におけるリーチ発生確率を低くすることによって、遊技機の稼働率をより向上させることができる。すなわち、一般に、遊技者は合計成立数が多い状態では遊技(例えば、遊技球の発射)を控えがちであり、また、リーチ態様を伴う可変表示の可変表示時間は一般に長く設定されているので合計成立数の減少が遅れるので、リーチ発生確率を低くすることによって合計成立数を早く減少させて、遊技者による遊技媒体を用いた遊技を促進させることができる。
なお、逆に、第2可変表示手段における第2識別情報の可変表示を実行するときに、第1可変表示手段における第1識別情報の可変表示を実行するときに比べて、リーチ態様を生じさせると決定する割合を高くするように構成してもよい。図58は、リーチ判定テーブル134A,134Bの他の例を示す説明図である。図58に示す変形例では、以下に示すような遊技機の特徴的構成が示されている。
遊技機は、遊技領域に、遊技媒体の入賞によって第1実行条件を成立させる第1始動口(例えば、第1始動入賞口13)と、遊技媒体の入賞によって第2実行条件を成立させる第2始動口(例えば、第1始動入賞口14)とが設けられ、第2始動口は、遊技媒体が入賞しやすい第1状態(例えば、開放状態)と入賞し難い第2状態(例えば、閉鎖状態)とのいずれかに設定可能であり、リーチ決定手段は、第2可変表示手段における第2識別情報の可変表示を実行するときに、第1可変表示手段における第1識別情報の可変表示を実行するときに比べて、リーチ態様を生じさせると決定する割合を高くするように構成されていてもよい(図58参照)。そのように構成すれば、第2始動口が遊技媒体が入賞し難い第2状態になっているときに相対的に可変表示の実行条件をより多く成立させうる第1始動口に対応する可変表示におけるリーチ発生確率を低くすることによって、遊技機の稼働率をより向上させることができる。また、第2入賞口が遊技媒体が入賞し難い第2状態から遊技媒体が入賞しやすい第1状態に変化したときに遊技者は識別情報の可変表示の実行条件が成立しやすくなるという期待感を抱くのであるが、そのときの入賞に応じた識別情報の可変表示においてリーチ態様が生じやすくなるので、遊技者の期待感をより高めることができる。
なお、上記の実施形態では、以下に示すような遊技機の特徴的構成も示されている。
リーチ決定手段は、合計数判定手段により合計数(例えば、合算保留記憶数)が所定の合計数以上であると判定されたときに、合計数が所定の合計数未満であると判定されたときよりもリーチ態様を生じさせると決定する割合を低くするように構成されていてもよい(図12、図58参照)。そのように構成すれば、合計成立数が多い状態においてリーチ発生確率を低くすることによって、遊技機の稼働率を向上させることができる。
なお、さらに、合計数判定手段により合計数が所定の合計数以上であると判定されたときに、合計数が所定の合計数未満であると判定されたときよりも可変表示時間を短縮するように構成してもよい。図59は、合算保留記憶数に応じて特別図柄および演出図柄の変動時間を短縮する場合の変形例を示す説明図である。なお、図59(A)〜(C)に示す変動時間は、停止図柄を大当り図柄とはしないがリーチすることに事前決定(停止図柄が導出表示される前に決定されること)されている場合に用いられる変動時間である。ただし、遊技状態が通常状態で合算保留記憶数(第1保留記憶と第2保留記憶の和)が7または8であるとき、および遊技状態が確変状態または時短状態で合算保留記憶数2以上であるときには、2秒、3秒または3.5秒の短縮変動時間が使用される。図59(D)〜(F)に示す変動時間は、停止図柄を大当り図柄にせず、かつ、リーチ演出を実行しないことに事前決定されている場合に用いられる変動時間である。リーチ演出を実行しないことに事前決定されている場合には、リーチ演出を伴わない変動時間(例えば、4秒)の可変表示が実行される。ただし、遊技状態が通常状態で合算保留記憶数が7または8であるとき、および遊技状態が確変状態または時短状態で合算保留記憶数2以上であるときには、2秒、3秒または3.5秒の短縮変動時間が使用される。また、停止図柄を大当り図柄とすることに事前決定されている場合には、2秒、3秒、3.5秒および4秒の変動時間を使用しない。
図59に示すように、この実施の形態では、停止図柄を大当り図柄にせず、かつ、リーチ演出を実行しないことに事前決定(停止図柄が導出表示される前に決定されること)されている場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態が、通常状態(確変状態でも時短状態でもない状態)、確変状態、時短状態である場合のそれぞれに対応して、また、合算保留記憶数に応じて、変動時間を決定する。具体的には、合算保留記憶数が少ないほど、変動時間が長いものを選択する。なお、図59に示す例は一例であって、他の変動時間を用いてもよいし、合算保留記憶数をさらに細かく分けて(例えば、合算保留記憶数0〜8のそれぞれについて)、変動時間を割り当てるようにしてもよい。また、1つの合算保留記憶数に対応する複数の変動時間を割り当て、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、複数の変動時間から、実際に使用する1つの変動時間を選択するようにしてもよい。
また、短縮変動時間(この実施の形態では、2秒、3秒または3.5秒)を用いるか否かを判断するための合算保留記憶数は、遊技状態(通常状態と入賞有利状態)に応じて異なっている。なお、入賞有利状態とは、通常状態に比べて所定時間当たりの入賞期待値が高い期間(高ベースの期間)であり、この実施の形態では、時短状態および確変状態が相当する。また、この実施の形態では、具体的には、リーチしないと事前決定された場合に通常状態であるときには合算保留記憶数が「7」以上であれば短縮変動時間を用いることに決定され、入賞有利状態であるときには合算保留記憶数が「2」以上であれば短縮変動時間を用いることに決定される。つまり、遊技制御用マイクロコンピュータ560が合算保留記憶数にもとづいて短縮変動時間を用いることに決定するか否かの判断基準値は、通常状態であるときには「7」であり、入賞有利状態であるときには「2」である。通常状態に比べて入賞有利状態では合算保留記憶数が増えて上限数に近づきやすいので(一般に、第2始動入賞口14の開放時間が長くなっているので)遊技者が球発射を控えがちになるが、この実施の形態では、入賞有利状態であるときの判断基準値が通常状態であるときの判断基準値よりも低い値(値が小さいこと)に設定されているので、入賞有利状態において合算保留記憶数が比較的少ないときでも短縮変動時間を用いて保留記憶の消化を速くすることができ、すなわち合算保留記憶数が上限数に近づくことをなるべく避けることができ、遊技機の稼働率を高くすることができる。
図59に示す変形例では、以下に示すような遊技機の特徴的構成が示されている。
可変表示時間決定手段は、合計数判定手段により合計数が所定の合計数(例えば、「2」や「7」)以上であると判定されたときに、合計数が所定の合計数未満であると判定されたときよりも可変表示時間を短縮する制御を行うように構成されていてもよい(図59参照)。そのように構成すれば、合計成立数が早めに減少することになって、遊技機の稼働率をより向上させることができる。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27Lなど)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。