JP5316298B2 - 浸炭処理部品の強化方法 - Google Patents
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Description
前記浸炭処理は、炭素原子を鋼製部品の表面から拡散させることにより、炭素含有量の高い表面層を形成する技術である。また、前記ショットピーニングは、ショット粒と呼ばれる鋼製粒子等の硬質な粒子を圧搾空気流等で被処理部品に打ち付けることにより、前記被処理部品の表面に圧縮残留応力を付与する技術である。
ショット粒の粒径と圧縮残留応力の分布との関係を、図4を用いて説明する。図4における曲線L11からL13は、処理部品の表面からの深さと圧縮残留応力との関係を示しており、この順にショット粒の粒径が大きくなっているものとする。図4に示す如く、曲線L11・L12・L13とショット粒の粒径が大きくなるに従って、各曲線のピークにおいて処理部品の表面からの深さが大きい箇所に圧縮残留応力を付与することができるのである。
しかし、前記技術は一般的な浸炭方法と比較してリードタイム及び作業コストが肥大化するという問題があることから、浸炭処理部品の表面に圧縮残留応力を付与するために適用することは困難であった。
しかし、前記特許文献1及び特許文献2のいずれに記載の技術についても、浸炭異常層を除去するために別途新たな工程を追加する必要が生じるため、リードタイム及び作業コストが肥大化するという問題があった。
しかし、前記特許文献3に記載の技術については、浸炭異常層を有効に除去するために、ショットピーニングにおけるショット粒の粒径や硬さが限定される。具体的には、浸炭異常層を優先的に剥離しやすくするため、ショット粒の粒径は0.15mmから0.3mmの間に限定されている。また、正常な浸炭層を除去せずに浸炭異常層のみを除去するため、ショット粒の硬さはHv600から750の間に限定されているのである。
このため、前記特許文献3に記載の技術については、ショットピーニングでショット粒の粒径や硬さを変更し、所望の圧縮残留応力を付与することができないという問題を招来するのである。また、圧縮残留応力の分布が一つのパターンに決まってしまうため、対象部品によって圧縮残留応力の分布を変化させることができなかった。
しかし、前記特許文献4に記載の技術については、浸炭処理部品の強度の向上を目的とするものではあるものの、浸炭異常層を除去するためのものではなかった。即ち、浸炭異常層の生成による圧縮残留応力の低減を解消することはできなかった。
なお、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではなく、本明細書及び図面に記載した事項から明らかになる本発明が真に意図する技術的思想の範囲全体に、広く及ぶものである。
本実施形態に係る浸炭処理部品の強化方法においては、図1(a)に示す如く、材質がSCr420であり、底面が20mmの正方形、長さが50mmの直方体部材を基材Wとした。
そして、浸炭炉で前記基材Wに対する浸炭を行った。浸炭条件は図1(b)に示すように、浸炭温度を950度、浸炭雰囲気のカーボンポテンシャルを0.8とし、次いで850度まで降温した後、最後に130度の焼入れ油へ被処理物を油焼入れ(油冷)した。
さらに、前記ショット粒及び前記研磨剤は、前記ショット粒の重量が前記研磨剤の重量の2倍となるように混合した状態のものを使用した。加えて、前記投射のカバレージを300%とし、かつ、圧力を0.3MPaとして、前記ショット粒と前記研磨剤とを混合して投射を行った。
本実施形態に係る浸炭処理部品については前記浸炭処理部品に形成された浸炭異常層を除去することができた。具体的には、従来技術における実験結果については、図2(a)に示す如く、浸炭処理部品の表面から20μmから30μmの厚さで浸炭異常層が残存したのに対し、本実施形態に係る浸炭処理部品については、ショット粒と研磨剤とを混合して投射したことにより、該研磨剤によって図2(b)に示す如く浸炭異常層を除去することができたのである。
具体的には、圧縮残留応力を付与する浸炭処理部品の表面からの深さが大きくなるにつれて、ショット粒の粒径を大きく変更し、また、浸炭処理部品に付与する圧縮残留応力が大きくなるにつれて、ショット粒の硬さを大きく変更するのである。
Claims (1)
- 浸炭処理部品の表面に、鋼製粒子からなるショット粒と、セラミックス粒子からなる研磨剤とを混合して投射することにより、前記浸炭処理部品の表面に形成された浸炭異常層を除去すると同時に、前記浸炭処理部品の表面に圧縮残留応力を付与する、
ことを特徴とする、浸炭処理部品の強化方法。
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JP2009183661A JP5316298B2 (ja) | 2009-08-06 | 2009-08-06 | 浸炭処理部品の強化方法 |
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