JP5315921B2 - エアバッグ制御装置及びエアバッグの駆動方法 - Google Patents

エアバッグ制御装置及びエアバッグの駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両の衝突時にエアバッグを展開させて車両乗員を保護するエアバッグ制御装置及びエアバッグの駆動方法に関する。
従来、車両の衝突時にエアバッグを展開させるエアバッグ制御装置として、車両が衝突したことを検知するメインセンサとエアバッグの誤作動を防止するためのセーフィングセンサとを備え、メインセンサとセーフィングセンサの双方がともに所定の閾値を越える衝撃を検知した場合にエアバッグを展開させるといった制御を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−326822号公報
しかしながら、メインセンサとセーフィングセンサとを用いる従来のエアバッグ制御装置では、メインセンサとして機能するための専用のセンサと、セーフィングセンサとして機能するための専用のセンサとを各々個別に車両に設置する必要があり、このことがコスト高を招く要因となっていた。
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みて創案されたものであって、メインセンサ及びセーフィングセンサとして同一のセンサを用いることを可能にし、コストの低減を図ることができるエアバッグ制御装置及びエアバッグの駆動方法を提供することを目的としている。
本発明は、車両に設置され、衝撃による荷重に応じた値の電気信号を出力する複数の衝撃検知センサのうちの1つが第1の衝撃閾値を越える検出値を出力したときに、当該衝撃検知センサをメインセンサに設定するとともに、他の衝撃検知センサをセーフィングセンサに設定する。そして、メインセンサに設定された衝撃検知センサの検出値の積分値が所定の積分閾値を越え、且つ、メインセンサに設定された衝撃検知センサの検出値が大きいほど第2の衝撃閾値を低い値に設定し、セーフィングセンサに設定された少なくとも1つの衝撃検知センサの検出値が第2の衝撃閾値を越えた場合にエアバッグを展開させる。
本発明は、車両に設置され、衝撃による荷重に応じた値の電気信号を出力する複数の衝撃検知センサのうちの1つが第1の衝撃閾値を越える検出値を出力したときに、当該衝撃検知センサをメインセンサに設定するとともに、他の衝撃検知センサをセーフィングセンサに設定する。そして、メインセンサに設定された衝撃検知センサの検出値の積分値が所定の積分閾値を越え、且つ、メインセンサに設定された衝撃検知センサの検出値が第1の衝撃閾値を越えたときからの経過時間が長くなるに従って第2の衝撃閾値を低い値に設定し、セーフィングセンサに設定された少なくとも1つの衝撃検知センサの検出値が第2の衝撃閾値を越えた場合にエアバッグを展開させる。
本発明によれば、複数の衝撃検知センサのうちの1つがメインセンサ、他のセンサがセーフィングセンサに設定されるので、メインセンサ及びセーフィングセンサとして衝撃による荷重に応じた値の電気信号を出力するセンサを用いることができ、コストの低減を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明を適用した自動車用エアバッグシステムの一例を示す構成図である。このエアバッグシステムは、自動車Vの衝突時にエアバッグBを展開させて乗員を保護するものであり、自動車Vに設置された複数のGセンサ1a〜1hと、エアバッグBを展開させる駆動回路2と、複数のGセンサ1a〜1hの検出値に基づいてエアバッグBの展開判断を行うコントロールユニット3とを備える。
複数のGセンサ1a〜1hは、自動車Vに加わる減速度を検出してその検出値を電圧信号として出力する電子式のセンサである。これら複数のGセンサ1a〜1hはコントロールユニット3に接続されており、Gセンサ1a〜1hの検出値はコントロールユニット3に随時入力される。なお、図1に示す自動車用エアバッグシステムでは、自動車Vの前後左右に合計8つのGセンサ1a〜1hを設置しているが、Gセンサの数及びその設置位置は自動車Vの衝突形態を考慮して任意に設定すればよく、同一方向の減速度を少なくとも2つのGセンサで検出可能な構成であれば、本発明を有効に適用できる。
駆動回路2は、コントロールユニット3によってオン/オフが制御される電子スイッチを備え、コントロールユニット3からのエアバッグ展開信号に応じてこの電子スイッチがオンされることで、エアバッグBのスクイブ(電気点火装置)に電流を流してエアバッグBを展開させる。
コントロールユニット3は、所定のプログラムに従って動作するマイクロコンピュータを備え、このマイクロコンピュータでの処理により、本発明に特徴的なエアバッグBの展開判断を行う。以下、このコントロールユニット3によるエアバッグBの展開判断について、さらに詳しく説明する。
図2は、コントロールユニット3により実行される処理の概要を表すブロック図であり、図3は、コントロールユニット3での処理の具体例を説明するタイミングチャートである。
コントロールユニット3は、複数のGセンサ1a〜1hの検出値を常に監視しており、これら複数のGセンサ1a〜1hのうちの1つが第1の衝撃閾値Tk0を越える検出値を出力したときに、そのGセンサをメインセンサに設定する。また、コントロールユニット3は、複数のGセンサ1a〜1hのうちのいずれかをメインセンサに設定すると、このメインセンサと同一方向の減速度を検出可能な他のGセンサを、誤作動防止のためのセーフィングセンサに設定する。
具体的な例を挙げて説明すると、例えば図1に例示するように自動車Vの右前方にて衝突が生じた場合、衝突箇所に最も近い位置に設置されているGセンサ1aが最初に大きな減速度を検出することになる。コントロールユニット3は、複数のGセンサ1a〜1hの検出値を監視するなかで、Gセンサ1aの検出値が第1の衝撃閾値Tk0を越えたと判断すると、このGセンサ1aをメインセンサに設定する。また、このメインセンサに設定したGセンサ1aと同じく、自動車Vの前後方向の減速度を検出可能な他のGセンサ1b〜1dをセーフィングセンサに設定する。なお、第1の衝撃閾値Tk0は、自動車Vの車体に何らかの衝撃が入力されたと判定できる値に設定しておけばよく、車種ごとに実験などを通じて最適な値を定めておけばよい。
コントロールユニット3は、複数のGセンサ1a〜1hのうちのいずれかをメインセンサに設定すると、その後、このメインセンサの検出値Gmを積分していき、その積分値ΔVを積分閾値Tkと比較する。そして、メインセンサ検出値Gmの積分値ΔVが積分閾値Tkを越えると、第1エアバッグ展開信号を出力する。
例えば、図3(a)に示すように、複数のGセンサ1a〜1hのうちの1つが時刻t0のタイミングで第1の衝撃閾値Tk0を超える検出値を出力した場合、コントロールユニット3は、このGセンサをメインセンサに設定して、時刻t0から、メインセンサに設定したGセンサの検出値Gmの積分を開始する。そして、図3(b)に示すように、メインセンサ検出値Gmの積分値ΔVが所定の積分閾値Tkを越えた時刻t1のタイミングで、第1エアバッグ展開信号を出力する。なお、積分閾値Tkは、自動車Vの車体に入力される衝撃が衝突によるものであると判定できる値に設定しておけばよく、車種ごとに実験などを通じて最適な値を定めておけばよい。
また、コントロールユニット3は、以上のメインセンサによるエアバッグ展開判断(メイン展開判断)と並行して、セーフィングセンサによるエアバッグ展開判断(セーフィング展開判断)を行う。すなわち、コントロールユニット3は、メインセンサ以外の他のGセンサをセーフィングセンサに設定すると、このセーフィングセンサに設定したGセンサの検出値Gsを第2の衝撃閾値Tjと比較する。そして、少なくとも1つのセーフィングセンサ検出値Gsが第2の衝撃閾値Tjを越えると、第2エアバッグ展開信号を出力する。
例えば、図3(c)に示すように、セーフィングセンサに設定したGセンサのうち、いずれかのGセンサの検出値Gsが時刻t2において第2の衝撃閾値Tjを越えたとすると、コントロールユニット3は、この時刻t2のタイミングで第2エアバッグ展開信号を出力する。ここで、このセーフィング展開判断に用いる第2の衝撃閾値Tjは、メインセンサに設定したGセンサの検出値Gmに応じて可変とし、メインセンサ検出値Gmが大きいほど、第2の衝撃閾値Tjを低い値に設定することが望ましい。メインセンサ検出値Gmが大きいときは、メインセンサが検知した衝撃が衝突によるものである可能性が高く、セーフィングセンサにより誤作動を防止する必要性は相対的に低くなる。したがって、メインセンサ検出値Gmが大きいほど第2の衝撃閾値Tjを低い値に設定することで、セーフィング展開判断を衝突可能性に応じて効率的に行うことができ、判断に要する時間を短縮することが可能となる。なお、図3(c)の例は、メインセンサ検出値Gmが大きい場合の例であり、予め定めた複数の候補の中から最も低い値を第2の衝撃閾値Tjとして選択している。第2の衝撃閾値Tjは、この図3(c)の例のように、予め定めた複数の候補の中からメインセンサ検出値Gmの大きさに応じた最適なものを選択するようにしてもよいし、メインセンサ検出値Gmの大きさに応じた最適な値をその都度算出して、第2の衝撃閾値Tjとして設定するようにしてもよい。
コントロールユニット3から第1エアバッグ展開信号と第2エアバッグ展開信号の双方が出力されると、駆動回路2の電子スイッチがオンされる。これにより、エアバッグBのスクイブに電流が流れてスクイブが点火し、エアバッグBの展開が行われることになる。
図4は、コントロールユニット3による一連の処理の流れを示すフローチャートである。コントロールユニット3は、自動車Vのイグニッションスイッチがオンしてからオフされるまでの間、自動車Vに設置された複数のGセンサ1a〜1hの検出値を監視しながら、この図4に示すフローを繰り返し実行する。
図4のフローが開始されると、コントロールユニット3は、複数のGセンサ1a〜1hの検出値を監視して、これら複数のGセンサ1a〜1hのうちのいずれかが第1の衝撃閾値Tk0を越える検出値を出力したかどうかを判断する(ステップS101)。そして、複数のGセンサ1a〜1hのうちのいずれかが第1の衝撃閾値Tk0を越える検出値を出力すると、この第1の衝撃閾値Tk0を越える検出値を出力したGセンサをメインセンサに設定するとともに、メインセンサと同一方向の減速度を検出可能な他のGセンサをセーフィングセンサに設定する(ステップS102)。
また、コントロールユニット3は、メインセンサに設定したGセンサの検出値Gmの積分を開始する(ステップS103)。さらに、メインセンサに設定したGセンサの検出値(例えば、第1の衝撃閾値Tk0を越えてメインセンサに設定されたときの減速度のピーク)の大きさに応じて、第2の衝撃閾値Tjを設定する(ステップS104)。
その後、コントロールユニット3は、メインセンサ検出値Gmの積分値ΔVが所定の積分閾値Tkを越える、或いは、セーフィングセンサ検出値GsがステップS104で設定した第2の衝撃閾値Tjを越えるまで、メインセンサ検出値Gmの積分値ΔVの計算及びセーフィングセンサ検出値Gsの監視を継続する(ステップS105、ステップS106)。
そして、先にメインセンサ検出値Gmの積分値ΔVが所定の積分閾値Tkを越えた場合(ステップS105でYESの判定)、コントロールユニット3は、第1エアバッグ展開信号を出力するとともに(ステップS107)、所定時間が経過するまでの間にセーフィングセンサ検出値Gsが第2の衝撃閾値Tjを越えたか否かを判断する(ステップS108、ステップS109)。そして、所定時間内にセーフィングセンサ検出値Gsが第2の衝撃閾値Tjを越えると(ステップS108でYESの判定)、第2エアバッグ展開信号を出力し(ステップS110)、駆動回路2の電子スイッチをオンしてエアバッグBを展開させる(ステップS111)。一方、セーフィングセンサ検出値Gsが第2の衝撃閾値Tjを越えることなく所定時間が経過した場合(ステップS109でYESの判定)には、エアバッグBを展開させることなくリターンする。
また、先にセーフィングセンサ検出値Gsが第2の衝撃閾値Tjを越えた場合(ステップS106でYESの判定)、コントロールユニット3は、第2エアバッグ展開信号を出力するとともに(ステップS112)、所定時間が経過するまでの間にメインセンサ検出値Gmの積分値ΔVが積分閾値Tkを越えたか否かを判断する(ステップS113、ステップS114)。そして、所定時間内にメインセンサ検出値Gmの積分値ΔVが積分閾値Tkを越えると(ステップS113でYESの判定)、第1エアバッグ展開信号を出力し(ステップS115)、駆動回路2の電子スイッチをオンしてエアバッグBを展開させる(ステップS111)。一方、メインセンサ検出値Gmの積分値ΔVが積分閾値Tkを越えることなく所定時間が経過した場合(ステップS114でYESの判定)には、エアバッグBを展開させることなくリターンする。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態の自動車用エアバッグシステムは、自動車Vに設置された複数のGセンサ1a〜1hのうち、いずれかのGセンサが第1の衝撃閾値Tk0を越える検出値を出力したときに、当該Gセンサをメインセンサに設定するとともに、当該Gセンサと同一方向の減速度を検出可能な他のGセンサをセーフィングセンサに設定するようにしている。そして、メインセンサ検出値Gmの積分値ΔVが所定の積分閾値Tkを越え、且つ、セーフィングセンサ検出値Gsが第2の衝撃閾値Tjを越えた場合に、エアバッグBを展開させるようにしている。したがって、このエアバッグシステムによれば、メインセンサ及びセーフィングセンサとしてそれぞれ専用のセンサを設けることなく、同一構成の複数のGセンサを自動車Vに加わる衝撃の状態に応じてメインセンサ及びセーフィングセンサとして使い分けながらエアバッグBの展開判断を適切に行うことができ、コストの低減を図ることができる。
また、本実施形態の自動車用エアバッグシステムによれば、エアバッグBの展開判断に用いる第2の衝撃閾値Tjをメインセンサに設定したGセンサの検出値Gmに応じて可変とし、メインセンサ検出値Gmが大きいほど、第2の衝撃閾値Tjを低い値に設定するようにしているので、エアバッグBの展開判断を効率的に行うことができ、判断に要する時間を短縮することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、コントロールユニット3でのセーフィング展開判断に用いる第2の衝撃閾値Tjの設定の仕方のみが、第1の実施形態とは異なるものである。すなわち、第1の実施形態では、メインセンサに設定したGセンサの検出値Gmが大きいほど第2の衝撃閾値Tjを低い値に設定したが、本実施形態では、あるGセンサの検出値が第1の衝撃閾値Tk0を越えて当該Gセンサをメインセンサに設定してからの経過時間が長くなるに従って、第2の衝撃閾値Tjを低い値に設定するようにしている。
図5は、本実施形態におけるコントロールユニット3での処理の具体例を説明するタイミングチャートである。
図5(a)に示すように、本実施形態におけるコントロール3は、第1の実施形態と同様、複数のGセンサ1a〜1hのうちの1つが時刻t0のタイミングで第1の衝撃閾値Tk0を超える検出値を出力したときに、このGセンサをメインセンサに設定して、時刻t0から、メインセンサに設定したGセンサの検出値Gmの積分を開始する。そして、図5(b)に示すように、メインセンサ検出値Gmの積分値ΔVが所定の積分閾値Tkを越えた時刻t1のタイミングで、第1エアバッグ展開信号を出力する。
また、コントロールユニット3は、メインセンサと同一方向の減速度を検出可能な他のGセンサをセーフィングセンサに設定するとともに、時刻t0から経過時間のカウントを開始する。そして、図5(c)に示すように、時刻t0からの経過時間が長くなるに従って第2の衝撃閾値Tjを段階的に低下させながら、セーフィングセンサに設定したGセンサの検出値Gsを第2の衝撃閾値Tjと比較する。そして、少なくとも1つのセーフィングセンサ検出値Gsが第2の衝撃閾値Tjを越えると(例えば時刻t3のタイミング)、第2エアバッグ展開信号を出力する。
あるGセンサが第1の衝撃閾値Tk0を越える検出値を出力するのは、自動車Vの車体に何らかの衝撃が入力された場合であるが、この衝撃が衝突によるものであるとすると、その衝撃力は時間の経過とともに低下していく。そして、メインセンサに設定されたGセンサとセーフィングセンサに設定されたGセンサとが自動車Vの車体上で離れた位置にあると、セーフィングセンサに衝撃が伝播するまでの間に衝撃力が低下することも考えられる。そこで、本実施形態では、あるGセンサの検出値が第1の衝撃閾値Tk0を越えてこのGセンサをメインセンサに設定した時刻t0からの経過時間が長くなるに従って、セーフィング展開判断に用いる第2の衝撃閾値Tjを低い値に設定することによって、メインセンサに設定されたGセンサとセーフィングセンサに設定されたGセンサとが自動車Vの車体上で離れた位置にある場合でも、エアバッグBの展開判断を正確に行って、自動車Vの衝突時に確実にエアバッグBを展開させるようにしている。なお、図5(c)に示した例では、時刻t0からの経過時間が長くなるに従って第2の衝撃閾値Tjを段階的に低下させるようにしているが、第2の衝撃閾値Tjは、時刻t0からの経過時間が長くなるに従って線形に低下させるようにしてもよい。
図6は、本実施形態のコントロールユニット3による一連の処理の流れを示すフローチャートである。コントロールユニット3は、自動車Vのイグニッションスイッチがオンしてからオフされるまでの間、自動車Vに設置された複数のGセンサ1a〜1hの検出値を監視しながら、この図6に示すフローを繰り返し実行する。
図6のフローが開始されると、コントロールユニット3は、複数のGセンサ1a〜1hの検出値を監視して、これら複数のGセンサ1a〜1hのうちのいずれかが第1の衝撃閾値Tk0を越える検出値を出力したかどうかを判断する(ステップS201)。そして、複数のGセンサ1a〜1hのうちのいずれかが第1の衝撃閾値Tk0を越える検出値を出力すると、この第1の衝撃閾値Tk0を越える検出値を出力したGセンサをメインセンサに設定するとともに、メインセンサと同一方向の減速度を検出可能な他のGセンサをセーフィングセンサに設定する(ステップS202)。
また、コントロールユニット3は、メインセンサに設定したGセンサの検出値Gmの積分を開始する(ステップS203)。さらに、メインセンサに設定したGセンサが第1の衝撃閾値Tk0を越える検出値を出力してからの経過時間tXのカウントを開始する(ステップS204)。
その後、コントロールユニット3は、メインセンサ検出値Gmの積分値ΔVが所定の積分閾値Tkを越える、或いは、セーフィングセンサ検出値Gsがそれまでの経過時間tXに応じた第2の衝撃閾値Tjを越えるまで、メインセンサ検出値Gmの積分値ΔVの計算及びセーフィングセンサ検出値Gsの監視を継続する(ステップS205、ステップS206)。
そして、先にメインセンサ検出値Gmの積分値ΔVが所定の積分閾値Tkを越えた場合(ステップS205でYESの判定)、コントロールユニット3は、第1エアバッグ展開信号を出力するとともに(ステップS207)、所定時間が経過するまでの間にセーフィングセンサ検出値Gsが経過時間tXに応じて徐々に低下する第2の衝撃閾値Tjを越えたか否かを判断する(ステップS208、ステップS209)。そして、所定時間内にセーフィングセンサ検出値Gsがそれまでの経過時間tXに応じた第2の衝撃閾値Tjを越えると(ステップS208でYESの判定)、第2エアバッグ展開信号を出力し(ステップS210)、駆動回路2の電子スイッチをオンしてエアバッグBを展開させる(ステップS211)。一方、セーフィングセンサ検出値Gsが経過時間tXに応じて徐々に低下する第2の衝撃閾値Tjを越えることなく所定時間が経過した場合(ステップS209でYESの判定)には、エアバッグBを展開させることなくリターンする。
また、先にセーフィングセンサ検出値Gsがそれまでの経過時間tXに応じた第2の衝撃閾値Tjを越えた場合(ステップS206でYESの判定)、コントロールユニット3は、第2エアバッグ展開信号を出力するとともに(ステップS212)、所定時間が経過するまでの間にメインセンサ検出値Gmの積分値ΔVが積分閾値Tkを越えたか否かを判断する(ステップS213、ステップS214)。そして、所定時間内にメインセンサ検出値Gmの積分値ΔVが積分閾値Tkを越えると(ステップS213でYESの判定)、第1エアバッグ展開信号を出力し(ステップS215)、駆動回路2の電子スイッチをオンしてエアバッグBを展開させる(ステップS211)。一方、メインセンサ検出値Gmの積分値ΔVが積分閾値Tkを越えることなく所定時間が経過した場合(ステップS214でYESの判定)には、エアバッグBを展開させることなくリターンする。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態の自動車用エアバッグシステムは、第1の実施形態と同様に、自動車Vに設置された複数のGセンサ1a〜1hのうち、いずれかのGセンサが第1の衝撃閾値Tk0を越える検出値を出力したときに、当該Gセンサをメインセンサに設定するとともに、当該Gセンサと同一方向の減速度を検出可能な他のGセンサをセーフィングセンサに設定し、メインセンサ検出値Gmの積分値ΔVが所定の積分閾値Tkを越え、且つ、セーフィングセンサ検出値Gsが第2の衝撃閾値Tjを越えた場合に、エアバッグBを展開させるようにしている。したがって、このエアバッグシステムによれば、メインセンサ及びセーフィングセンサとしてそれぞれ専用のセンサを設けることなく、同一構成の複数のGセンサを自動車Vに加わる衝撃の状態に応じてメインセンサ及びセーフィングセンサとして使い分けながらエアバッグBの展開判断を適切に行うことができ、コストの低減を図ることができる。
また、本実施形態の自動車用エアバッグシステムによれば、エアバッグBの展開判断に用いる第2の衝撃閾値Tjを、あるGセンサの検出値が第1の衝撃閾値Tk0を越えてこのGセンサをメインセンサに設定してからの経過時間が長くなるに従って低い値に設定するようにしているので、メインセンサに設定されたGセンサとセーフィングセンサに設定されたGセンサとが自動車Vの車体上で離れた位置にある場合でも、エアバッグBの展開判断を正確に行って、自動車Vの衝突時に確実にエアバッグBを展開させることができる。
以下、参考として、上述した第1及び第2の実施形態と特許請求の範囲に記載の構成要件との対応関係について付記する。
上述した第1及び第2の実施形態として説明した自動車用エアバッグシステムにおいて、自動車Vに設置された複数のGセンサ1a〜1hが、特許請求の範囲に記載の「衝撃検知センサ」に相当する。また、メインセンサとセーフティングセンサとを設定するコントロールユニット3での処理(図4のフローチャートにおけるステップS101,S102、図6のフローチャートにおけるステップS201、S202の処理)が、特許請求の範囲に記載の「設定手段」に相当する。また、メインセンサ検出値Gmの積分値ΔVが所定の積分閾値Tkを越えたときに第1エアバッグ展開信号を出力するコントロールユニット3での処理(図4のフローチャートにおけるステップS105,S107,S113,S115、図6のフローチャートにおけるステップS205,S207,S213,S215の処理)が、特許請求の範囲に記載の「第1の展開判定手段」に相当する。また、セーフティングセンサ検出値Gsが第2の衝撃閾値Tjを越えたときに第2エアバッグ展開信号を出力するコントロールユニット3での処理(図4のフローチャートにおけるステップS106,S108,S110,S112、図6のフローチャートにおけるステップS206,S208,S210,S212の処理)が、特許請求の範囲に記載の「第2の展開判定手段」に相当する。また、第1エアバッグ展開信号と第2エアバッグ展開信号との双方が出力されたときにエアバッグBのスクイブに電流を流してエアバッグBを展開させる駆動回路2が、特許請求の範囲に記載の「エアバッグ駆動手段」に相当する。
なお、上記の実施形態は本発明の一適用例を例示的に示したものであり、本発明の技術的範囲がこの実施形態として説明した内容に限定されることを意図するものではない。つまり、本発明の技術的範囲は、上記の実施形態で開示した具体的な技術事項に限らず、この開示から容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含むものである。
本発明を適用した自動車用エアバッグシステムの一例を示す構成図である。 コントロールユニットにより実行される処理の概要を表すブロック図である。 コントロールユニットでの処理の具体例を説明するタイミングチャートである。 コントロールユニットによる一連の処理の流れを示すフローチャートである。 第2の実施形態を説明する図であり、コントロールユニットでの処理の具体例を説明するタイミングチャートである。 第2の実施形態を説明する図であり、コントロールユニットによる一連の処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1a〜1h Gセンサ
2 駆動回路
3 コントロールユニット
B エアバッグ
Gm メインセンサ検出値
ΔV メインセンサ検出値の積分値
Gs セーフティングセンサ検出値
Tk0 第1の衝撃閾値
Tk 積分閾値
Tj 第2の衝撃閾値

Claims (4)

  1. 車両の衝突時にエアバッグを展開させるエアバッグ制御装置において、
    車両に設置され、衝撃による荷重に応じた値の電気信号を出力する複数の衝撃検知センサと、
    前記複数の衝撃検知センサのうちの1つが第1の衝撃閾値を越える検出値を出力したときに、当該衝撃検知センサをメインセンサに設定するとともに、他の衝撃検知センサをセーフィングセンサに設定する設定手段と、
    メインセンサに設定された衝撃検知センサの検出値を積分し、積分値が所定の積分閾値を越えた場合に第1の展開信号を出力する第1の展開判定手段と、
    セーフィングセンサに設定された少なくとも1つの衝撃検知センサの検出値が第2の衝撃閾値を越えた場合に第2の展開信号を出力する第2の展開判定手段と、
    前記第1の展開信号と前記第2の展開信号との双方が出力された場合にエアバッグを展開させるエアバッグ駆動手段と、を備え
    前記第2の展開判定手段は、メインセンサに設定された衝撃検知センサの検出値が大きいほど前記第2の衝撃閾値を低い値に設定することを特徴とするエアバッグ制御装置。
  2. 車両の衝突時にエアバッグを展開させるエアバッグ制御装置において、
    車両に設置され、衝撃による荷重に応じた値の電気信号を出力する複数の衝撃検知センサと、
    前記複数の衝撃検知センサのうちの1つが第1の衝撃閾値を越える検出値を出力したときに、当該衝撃検知センサをメインセンサに設定するとともに、他の衝撃検知センサをセーフィングセンサに設定する設定手段と、
    メインセンサに設定された衝撃検知センサの検出値を積分し、積分値が所定の積分閾値を越えた場合に第1の展開信号を出力する第1の展開判定手段と、
    セーフィングセンサに設定された少なくとも1つの衝撃検知センサの検出値が第2の衝撃閾値を越えた場合に第2の展開信号を出力する第2の展開判定手段と、
    前記第1の展開信号と前記第2の展開信号との双方が出力された場合にエアバッグを展開させるエアバッグ駆動手段と、を備え
    前記第2の展開判定手段は、メインセンサに設定された衝撃検知センサの検出値が第1の衝撃閾値を越えたときからの経過時間が長くなるに従って前記第2の衝撃閾値を低い値に設定することを特徴とするエアバッグ制御装置。
  3. 車両に設置され、衝撃による荷重に応じた値の電気信号を出力する複数の衝撃検知センサのうちの1つが第1の衝撃閾値を越える検出値を出力したときに、当該衝撃検知センサをメインセンサに設定するとともに、他の衝撃検知センサをセーフィングセンサに設定し、メインセンサに設定された衝撃検知センサの検出値の積分値が所定の積分閾値を越え、且つ、メインセンサに設定された衝撃検知センサの検出値が大きいほど第2の衝撃閾値を低い値に設定し、セーフィングセンサに設定された少なくとも1つの衝撃検知センサの検出値が前記第2の衝撃閾値を越えた場合にエアバッグを展開させることを特徴とするエアバッグの駆動方法。
  4. 車両に設置され、衝撃による荷重に応じた値の電気信号を出力する複数の衝撃検知センサのうちの1つが第1の衝撃閾値を越える検出値を出力したときに、当該衝撃検知センサをメインセンサに設定するとともに、他の衝撃検知センサをセーフィングセンサに設定し、メインセンサに設定された衝撃検知センサの検出値の積分値が所定の積分閾値を越え、且つ、メインセンサに設定された衝撃検知センサの検出値が第1の衝撃閾値を越えたときからの経過時間が長くなるに従って第2の衝撃閾値を低い値に設定し、セーフィングセンサに設定された少なくとも1つの衝撃検知センサの検出値が前記第2の衝撃閾値を越えた場合にエアバッグを展開させることを特徴とするエアバッグの駆動方法。
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