JP5314147B2 - トランスデューサの異なる移動経路配置の補償 - Google Patents

トランスデューサの異なる移動経路配置の補償 Download PDF

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Description

いくつかのタイプのデータ記録媒体はディスクの形態をとり、これらはデータトランスデューサに隣り合って指定された速度で回転する。データは多くの場合に、光ピックアップ機構対し異なる光反射反応を与えるピット及びランド(マーク)のパターンシーケンスとして光ディクスに書き込まれる。データは、読出し/書き込みトランスデューサによって、一連の磁気転移として磁気ディスクに書き込むことができ、これらはその後、磁束転移パターンを感知することによって再生される。他のタイプの媒体は、様々な他のタイプの記録及び読み出しの読み出し構成を利用することができる。
様々なトランスデューサを使用してこれらのタイプの媒体及び他のタイプの媒体にアクセスすることができ、そのようなトランスデューサは、媒体が制御可能に回転されている間に、該媒体に隣り合って径方向に該トランスデューサを動かす、アクチュエータのような移動機構に結合することができる。そのようなアクチュエータは、リニア型又は回転型のような様々な配置を有することができる。一般に、リニア型アクチュエータは、トランスデューサを、媒体を横切って実質的に直線状の経路に沿って前進させるのに対し、回転型アクチュエータは、媒体の最外径に隣り合うピボット点を中心に(ボイスコイルモーター(VCM)等を介して)回転し、トランスデューサを媒体の半径を横切る弓形の経路に沿って前進させることができる。
特定の媒体に格納されるデータは、データを読み出しするのに使用されるのと同じ機構又は異なる機構によって書き込むことができる。データを書き込んでデータを読み出しするのに異なる様式及び/又はジオメトリーが利用されるとき、第1の機構によって媒体に書き込まれるデータは、物理媒体に対して、異なる第2の機構によるその後の読み出しのための最適な関係に配置されないことがある。
本発明の様々な実施の形態は、概して、トランスデューサの移動経路配置における差異を補償するための方法及び装置を対象とする。
いくつかの実施形態によれば、方法は概して、第1のトランスデューサの第1の移動経路の配置と、第2のトランスデューサの異なる第2の移動経路配置との間の径方向の誤差に関して補償プロファイルを生成すること、及び前記補償プロファイルに関連して、回転可能なデータ記憶媒体にデータを書き込むのに前記第1のトランスデューサを使用し、前記第2の移動経路配置をエミュレートすること、を含む。
他の実施形態によれば、装置は概して、回転可能な記録媒体を横切って第1の移動経路配置に沿って径方向に前進するように構成される第1のトランスデューサを備える。制御装置が、前記第1のトランスデューサに、生成される補償プロファイルに関連して前記媒体にデータを書込むよう命令するように構成され、前記補償プロファイルは、前記第1の移動経路配置と、異なる第2の移動経路配置との間の径方向誤差を特定し、該第2の移動経路配置に沿って、第2のトランスデューサが前記媒体と隣り合って径方向に前進されるように構成される。前記データは、前記補償プロファイルに従って、前記第1のトランスデューサによって前記第2の移動経路配置をエミュレートするように書き込まれる。
このようにして、第1のトランスデューサによって記憶媒体に事前書き込みされたデータは、名目的には、該データが、前記第2のトランスデューサによって書き込まれたかのように見える。なぜなら、補償プロファイルの使用によって、それぞれの移動経路配置間の径方向誤差が実質的に取り除かれるためである。このように、事前書き込みされたデータは、最終用途システム環境において、第2のトランスデューサによるその後のアクセスのために最適に配置される。
本発明の様々な実施形態のこれらの特徴及び他の特徴は、以下の詳細な説明及び添付の図面を検討することによって明らかになる。
多数のセクタが離間した同心トラックに沿って書き込まれた光ディスクとして特徴付けられる例示的なデータ記憶媒体を示す図である。 図1のディスクにデータを書き込むように構成される書き込みシステムを示す図である。 図2のアクチュエータをリニア型アクチュエータとして代替的に特徴付ける図である。 図2のアクチュエータを回転型(ピボット)アクチュエータとして代替的に特徴付ける図である。 異なる構成のアクチュエータによって前進されたトランスデューサの移動経路配置の異なる誤差を示す図である。 異なる構成のアクチュエータによって前進されたトランスデューサの移動経路配置の異なる誤差を示す図である。 異なる移動経路配置によって生じるトラックピッチのバリエーション、及び第1の移動経路配置を使用して第2の移動経路配置をエミュレートすることができる方式を示す図である。 異なる移動経路配置によって生じるトラックピッチのバリエーション、及び第1の移動経路配置を使用して第2の移動経路配置をエミュレートすることができる方式を示す図である。 異なる移動経路配置によって生じるトラックピッチのバリエーション、及び第1の移動経路配置を使用して第2の移動経路配置をエミュレートすることができる方式を示す図である。 それぞれのトラックを横切る異なる効率的な移動経路を与える図である。 それぞれのトラックを横切る異なる効率的な移動経路を与える図である。 それぞれのトラックを横切る異なる効率的な移動経路を与える図である。 第1の移動経路配置に従って前進されるトランスデューサを使用して第2の移動経路配置をエミュレートするいくつかの実施形態に従って動作する制御回路の機能ブロック図である。 図7からの回転クロック及び周回ごとに1回の(OPR)パルスを示す図である。 図7の制御回路によって生成される信号の様々なタイミング図である。 図7の制御回路によって生成される信号の様々なタイミング図である。 図7の制御回路によって生成される信号の様々なタイミング図である。 媒体の各周回にわたって、図8におけるOPRの最近傍で発生する制御パルスを識別する、最近傍エッジ検出器ブロックを有する代替的制御回路を与える図である。 図10の最近傍エッジ検出器ブロックの実施形態を示す図である。 図11の検出器ブロックの動作を示すタイミング図である。 図10の最近傍エッジ検出器ブロックの別の実施形態を示す図である。 クロック周波数を高めて基準クロック信号を提供するクロック乗算器の使用を示す図である。 電子ビーム記録装置(EBR)として特徴付けられる別の書き込みシステムのブロック図である。 本発明の様々な実施形態に従って実行されるステップを示すデータ書き込みルーチンのフローチャートである。
概して、添付の文書に説明される様々な実施形態は、データが記録媒体に書き込まれるときに移動経路配置の誤差を補償するための方法及び装置を対象とする。様々な実施形態を、磁気システム、光システム、光磁気システム等を含む、様々なタイプの記録システム、及び様々なタイプのアクチュエータ経路(リニア型、回転型等)に適用することができる。
定角速度(CAV)記録、定線速度(CLV)記録、又は双方を用いるゾーンを有する媒体と共に様々な実施形態を使用することができる。各ゾーンにおいて一定の記録周波数を有するトラックの異なる同心の径方向ゾーンを利用する(いわゆるゾーンベースの記録)媒体は、容易に利用することができる。媒体は、同心のディスクリートトラック、又は連続した螺旋から形成されるトラックを利用することができる。媒体に書き込まれるデータは、限定ではないが、サーボデータ、最終ユーザーデータ、その後のデータ書き込みを引き続き位置特定するためのヘッダーデータ等を含む任意のタイプのデータとすることができる。
本開示のこれらの特徴及び他の特徴を説明するために、データ記録媒体100を示す図1を最初に参照する。記録媒体100は、好ましくは光ディスクとして特徴付けられるが、これは限定ではない。
媒体は、セクタ1〜64と表記される合計64個の記録セクタ102を含む。セクタ102は、8個の同心トラック104に記録される。セクタ1〜8は、最も外側のトラックに位置し、セクタ57〜64は最も内側のトラックに位置する。すべてのセクタは理想的には径方向の寸法において等間隔にされ、媒体100の周囲に同じ角度距離を占める。
セクタ1、9、17、25、33、41、49、及び57の開始は、全て同じ角度直線106上に位置し、これは角度回転基準(1周回ごとに1回のインデックス点)として特徴付けられる。通常の記録媒体は、1トラックあたりはるかに多くのセクタを有し、1レイヤーあたりはるかに多くのトラックを有し、したがって図1の簡略化された図は単に検討を目的としたものであることが理解されよう。
図2は、図1のディスク100にセクタ102を記録するように構成された記録システム110の機能ブロック図を与えている。記録システムは、用途に応じて、光ディスクドライブ(ODD)、サーボトラック書き込み装置(STW)、電子ビーム記録装置(EBR)、レーザービーム記録装置(LBR)等を含む様々な形態のうちの任意のものをとることができる。
システム110は、ディスクに対しデータを読み書きするアクチュエータ114によって制御可能に前進されるトランスデューサ112を含む。トランスデューサ112は、データ読出し/書き込み、フォーカス、及びサーボトラッキングの能力を有する光ピックアップ(OPU)として特徴付けることができる。
制御回路116はディスク100へのデータ書き込み動作中に様々な信号を提供する。これらの信号には、OPU112の変調を制御する、経路118上の読出し/書き込み(データ)信号、OPU112によって生成される書き込みビームの前進を制御する、経路120上のサーボ移動信号、及びモーター124によるディスクの回転を制御する、経路122上のモーター回転信号が含まれる。制御回路116は、これらの様々な信号を出力し、ディスク基板上で所望の位置にセクタを記録する。制御回路は以前に書き込まれたデータの読み出し中に、トランスデューサからの読み出し信号を受信することもできる。
図1のデータセクタパターンを書き込むために、制御回路116は、最も外側の直径(OD)から最も内側の直径(ID)に順番に各トラックのセクタを順次書き込むように動作することができる。制御回路116は最初に、書き込みトランスデューサ112を最も外側のトラックに対応する径方向位置に位置決めし、角度回転基準106が検出されるのを待つ。次いで、制御回路116は、セクタ1〜8のそれぞれを第1のトラックに書き込み始める。
次に、制御回路116は、トランスデューサが2番目に最も外側のトラックに対応する径方向位置に来るように、トランスデューサを適切な直線距離だけ内側に向かって径方向に移動することを命令する。角度基準106が検出されると、制御回路116は第2のトラックへのセクタ9〜16の書き込みに進む。
このプロセスは、64個全てのセクタが書き込まれるまで継続する。図2のシステム110を使用するディスク100を読み出しするとき、制御回路116はトランスデューサ112を要求に応じて位置決めし、セクタの書き込み中にトランスデューサを径方向に前進させるのに使用されたのと同じ増分偏向信号(incremental deflection signal)を使用して、任意の所望のセクタのコンテンツを回復することができる。上記の例では各書き込み回転において全トラック幅に書き込むが、セクタは、1トラックあたり複数の増加経路を使用して書き込むことができ、各経路の結果を繋ぎ合わせて最終的に書き込まれたセクタが提供されることが理解されよう。さらに、セクタは図示されるようなディスクリート同心トラックとは対照的に、連続した螺旋で配列することができる。
図3Aは、いくつかの実施形態による図2のアクチュエータ114を示している。図3Aにおいて、アクチュエータはリニア型アクチュエータとして特徴付けられる。本体部分126は、対向する磁気部材130、132によって形成される磁気回路間のリニア型ボイスコイルモーター(VCM)のコイル128を支持する。部材はそれぞれ、磁石及び/又は磁気透過性の磁極片を備え、それらの間に実質的に均一な磁束を形成することができる。本体部分126の遠端は、トランスデューサ112を支持する。トランスデューサは、コイル128に適切な振幅及び極性の制御電流を印加することによって、直線経路134に沿って媒体100の半径にわたって直線的に前進される。この直線経路134は、直線移動経路配置として特徴付けられ、アクチュエータの機械的特性及び電気的特性によって求められる。
図3Bは、他の実施形態による図2のアクチュエータ114を示している。図3Bにおいて、アクチュエータは回転型(ピボット)アクチュエータとして特徴付けられる。本体部分136は、軸受アセンブリ等を介してピボット点138を中心に旋回する。フラットVCMコイル140が、該コイル140の上下に位置するように配列される磁気回路(図示せず)の磁界に浸漬される。
トランスデューサ112は、アクチュエータのスイングアーム142の遠端において支持される。コイル140に対する、適切な振幅及び極性の制御された電流の印加によって、ピボット138を中心とした本体部分136の回転運動が生じる。本体が旋回すると、スイングアーム142は、回転(ピボット)経路144に沿ってディスク100の半径を横切ってトランスデューサ112を動かす。ピボット経路144は、アクチュエータの機械的特性及び電気的特性によって規定されるピボット移動経路配置として特徴付けられる。
図4Aは、図3Aの直線移動経路配置134と図3Bのピボット移動経路配置144との間の相対角度誤差を示している。「角度」誤差というとき、これは、それぞれの経路配置間の、ディスクに対する角度オフセット距離を意味する。ピボット経路144の円弧配置は、トランスデューサ112とピボット138との間のアーム142の有効長L、及びディスク100が回転する中心軸146に対するピボット138の相対配置を含む、複数の要因によって求められる。直線経路134は、ディスク中心軸146と交差するように位置合わせされることが意図されるが、これは必ずしも必要とされない。
磁気ハードディスクドライブ(HDD)のようないくつかの読出し/書き込みシステムの場合、データパターンは多くの場合に、該データパターンを記録するのに使用されたのと同じアクチュエータセンブリによって読み出しされる。したがって、図4Aに示すような書き込みジオメトリーにおける相対角度誤差は、そのようなシステムにおいて存在しない。
他のシステムでは、データパターンを媒体に書き込むのに使用される記録装置又はプリフォーマット装置は、その後データパターンを読み出すのに使用されるものとは異なる場合がある。たとえば、リニア型経路134のような第1のタイプの配置を有する第1のアクチュエータを使用して或る特定のデータパターンを媒体に書き込み、その後、回転経路144のような第2のタイプの配置を有する第2のアクチュエータを使用して該データパターンを媒体から読み出す場合がある。
代替的に、第1のスイングアーム長及びピボット配置を有する第1の回転型アクチュエータを使用してデータパターンを書き込み、その後、第2のスイングアーム長及びピボット配置を有する第2の回転型アクチュエータを使用して該データパターンを読み出す場合がある。後者の場合の相対角度誤差の例が、スイングアーム長Ll及びピボット点Plを有するピボット移動経路配置148、並びにスイングアーム長L2及びピボット点P2を有するピボット移動経路配置150に関して図4Bに示されている。
これらの場合及び他の場合に、基板に最初に書き込まれたパターンと、その後の読み出し中のトランスデューサの移動経路配置との間の相対角度誤差は、読み出しトランスデューサを適切に位置決めすることを困難にする場合がある。この角度誤差は一般に、回転ごとの書き込み移動方法及び読み出し移動方法間の誤差を計算し、回転ごとに書き込み信号に対し小さな時間値を加算又は減算してデータの各トラックが書き込まれる時刻を変更する等の様々な方法で補償することができる。
別のタイプのトラックジオメトリー間の誤差が、本明細書では径方向誤差又はトラックピッチ(TP)誤差と呼ばれる。このタイプの誤差は一般に、移動経路配置の差異に基づいて、媒体に異なるトラック幅が書き込まれることに関する。下記で検討するように、本明細書において提示される様々な実施形態は概して、異なる移動経路配置間のそのような径方向誤差を補償することを対象とする。様々な実施形態は、角度誤差を同様に補正するためにも使用することができる。
図5Aは、基板のODからIDまで径方向に配列されたトラック1〜8を有する記録可能な基板の一部を示している。リニア型移動経路が破線152で示されている。トラックピッチ(TP)は1つのトラックから次のトラックへの径方向距離、すなわち各トラックの有効幅を表す。1つのトラック境界から次のトラック境界まで、1トラックあたり8個のステップのような選択された数の移動ステップが存在することが意図される。
リニア型アクチュエータが一般に、トランスデューサを1ステップ(電気パルス又は増分)あたり同じ直線距離だけ前進又は後退させることに起因して、同じ数の移動ステップによって、トラックごとに同じパターントラックピッチが作成される。このため、図5Aにおける一定のTPトラックは、各新たなトラックの開始時に、リニア型アクチュエータを同じ数のステップ(8ステップ等)だけ移動させることによって書き込むことができる。
図5Bは、ODからIDまで径方向に配列されたトラック1〜8を有する別の記録可能な基板を示している。ピボット移動経路が円弧型の破線154によって示されている。経路154の曲率は、説明を簡略にするために誇張されている。上記と同様に、図5Bのトラック1〜8のそれぞれが、1トラックあたり固定の数のステップだけトランスデューサを前進させることによって書き込まれた。
図5Bにおける基板は可変のトラックピッチTPを有し、ID及びODの最近傍のトラックは中間のトラックよりも狭い。この起因には、ピボットアクチュエータが一般に1ステップあたり同じ角度距離を移動することが含まれるが、この偏向は、ディスク半径と共に変動する径方向成分及び角度成分の双方を有する。このため、図5Bのトラック1は図5Aのトラック1よりも大幅に狭く、径方向距離におけるこの差異は、径方向(TP)誤差を構成する。図5Bにおけるトラックのそれぞれが、半径に依拠して、異なる量のそのような径方向誤差を有し、中間トラックがわずかな径方向誤差を有する(又は実質的に径方向誤差を有しない)ことに留意されたい。
図5Cは、図5Bと同じピボットアクチュエータを使用して書き込まれるトラック1〜8を有する別の基板を示している。アクチュエータは経路156に沿って書き込みトランスデューサを移動させる。図5Cにおいて、異なる数のステップを使用して実質的に均一なトラックピッチを提供する。このため、図5Cのトラックピッチは一般に図5Aのトラックピッチに対応する。代替的に、異なる数のステップを図5Aのリニア型アクチュエータに適用して図5Bの可変トラックピッチを生成することができることが理解されよう。
トラックごとに必要とされるステップの数は、移動円弧の配置及び所望のパターントラックピッチを含む多数の要因に基づいて求められる。ここで、図6Aから始めて、様々な実施形態に従って移動配置の補償が実行される様式を検討する。図6Aは、リニア型移動経路160を使用して書き込まれる例示的なトラックAを示している。検討の目的のために、トラックAは1ミクロン、すなわちμm(1×10−6m)のトラックピッチを有することが意図され、それによって、トラックAにわたるリニア型移動経路160の長さは厳密に1.000μmである。
図6Bは、これもまた1μmのトラックピッチを有する第2のトラックBを示している。書き込みトランスデューサは、ピボット移動経路162に沿ってトラックを横切ってピボット移動される。ピボット移動経路162は、1.000μmのY距離(径方向幅)、0.100μmのX距離(角度偏向)、及び1.005μmの全体経路距離PL(ただし、PL=X+Y)を有する。
この場合、ピボット移動システムは、1.000μmのパターンTPを達成するために、1.005μmを移動するための命令又はパルスを必要とする。この例では、R/Wトランスデューサは図6Bよりもリニア型トランスデューサの接線に対して、非常に近接した半径に位置する。
図6Cは、ピボット移動経路164を使用して書き込まれる、TP=1μmを有する第3のトラックCを提供している。X偏向値は1.000μmであり、Y偏向値は0.300μmであり、全体経路長PLは1.044μmである(ただし、PL=X+Y)。この場合、ピボット移動システムは、1.000μmのパターンTPを達成するために、1.044μmの全体距離を移動するための命令又はパルスを必要とする。この例では、R/Wトランスデューサは図6Bよりもリニア型トランスデューサの接線に対して、さらに離れた半径に位置する。
図2の110のような書き込みシステムは一般に、基板が定リニア型速度(CLV)モードで回転しているか又は定角速度(CAV)モードで回転しているかに関わらず、回転信号と移動信号との間の固定関係を維持するように動作する。124のような回転モーターは回転パルスごとに正確な角度距離、たとえば1パルスあたり0.1度移動する。固定数の回転パルス、たとえば1回転あたり3600個のパルスによって、回転モーターは正確に1周回回転する。直線移動トランスデューサは、移動パルスごとに正確な直線距離、たとえばパルスごとに0.1ミクロン移動する。固定数の移動パルス、たとえば1mmあたり10,000パルスによって、移動トランスデューサは、正確な直線距離を移動する。
パターントラックピッチが直線移動トランスデューサステップサイズの複数倍である場合、回転ごとに整数の移動ステップが利用される。たとえば0.1μmのステップサイズ及び1.5μmのパターントラックピッチの場合、1つの回転の周囲に等間隔の精密に15個の移動ステップが、正確に1.5μmの平滑な螺旋溝を生成する。しかしながら、パターントラックピッチが1.55μmである場合、回転ごとに15.5個の移動ステップが必要とされる。
図7は、図2のシステム110において使用することができる制御回路170を示している。制御回路170は、ハードウェア、ファームウェア、又はソフトウェアにおいて実現することができ、データ(R/W)クロック発生器172、回転クロック発生器174、及び移動クロック発生器176を備える。これらのモジュールのそれぞれは、マスター発振器178からのマスタークロック信号及び1周回あたり1回の(OPR)信号に応答して動作する。
記録がCAVモードにおいて実行されるとき、3つ全てのクロック発生器は、特定の一定周波数を出力するように構成又はプログラムすることができる。たとえば、記録基板が1回転あたり1,000,000個のデータ要素を提供され、直線移動トランスデューサを使用する1.23μmのパターントラックピッチが0.1μmあたり1つのパルスを必要とすると仮定する。基板が、1回転あたり3600個のパルスを必要とする回転モーターを使用して10RPMで回転されるとさらに仮定する。これらの状況の下で、以下のクロック発生信号周波数を使用することができる。
Figure 0005314147
CAV記録の場合、1回転あたりの単位でクロック周波数のうちのいずれも変更する必要はない。それどころか、上記の値は、ディスクに書き込まれる全てのデータについて維持することができる。他方で、CLV記録は、所望のCLVを達成するためにR/Wクロックを一定の周波数に維持しながら、1回転あたり少なくとも1回、回転クロック周波数及び移動クロック周波数を変更することを必要とする場合がある。
再び図7の制御回路170を参照して、24mmのディスク半径において10RPMの開始回転速度で、CLV記録を600,000,000Hz(600MHz)のR/Wデータで使用すると仮定する。CLV記録が、1回転あたり3600個のパルスを必要とする回転モーターを使用して、58mmの外径に向かって外側に継続するとさらに仮定する。上述したのと同様に、パターンは、0.1μmあたり1つのパルスを必要とするリニア型移動トランスデューサを使用して1.23μmのパターントラックピッチを用いて書き込まれる。そのような場合、以下のクロック周波数を生成することができる。
Figure 0005314147
回転クロック及び移動クロックは適切なプロファイルに従って、IDからODまで連続して、たとえばリニア型に調整されることが理解されよう。要求に応じて他のプロファイルを使用することができる。
図8は、上記の検討に従うモーター回転信号180を示している。回転信号180は、図7の回転クロック発生器174によって生成され、該回転信号は1周回正確に600個のパルスを構成する。クロック信号180におけるパルス1は1周回あたり1回の回転基準に対応する。1周回あたり1回の(OPR)パルス182は、クロック信号180内のモーター回転パルス1を検出し、該回転パルス1に一致するパルスを出力すること等によって、この基準に応答して生成することができる。代替的に、OPRパルスは、モーターが各回転を完了するときに該モーターによって出力されるインデックス信号によって提供することができる。回転信号180におけるパルス3600の終了時点において、ディスク100は完全な1周回を完了し、回転基準点(パルス1)に戻る。
図9Aは、モーターパルスクロック信号180を、ディスクのそれぞれの第1の周回、第2の周回、及び第3の周回中の移動クロックを示す移動クロック信号184A〜184Cの一部と合わせて示している。限定ではないが、CLV記録は表2に従って使用されることが意図される。1.23μm及び0.1μm/ステップのトラックピッチにおいて、1周回あたり約12.3個の移動パルスが存在する。移動信号184Aは、移動パルス1が回転基準点において開始し、その後、関連する移動クロック周波数において移動パルス2が発生することを示している。
移動信号184Bは、第1の回転の終了及び第2の回転の開始を示し、移動パルス12が回転基準点の前の移動クロック周期の約1/3において発生する。移動パルス13が回転基準点の後の移動クロック周期の約2/3において発生する。
移動信号184Cは第2の回転の終了及び第3の回転の開始を示し、移動パルス24が回転基準点の前の移動クロック周期の約4/5において発生し、移動パルス25及び26が基準点の後に発生する。
移動周波数が記録動作(表2における記録動作等)中にディスクにわたって増分される場合、移動クロックは各回転において回転基準点で更新することができる。しかしながら、これによって、各更新後の移動クロックパルスストリングにおいて急激なタイミング異常が生じる場合がある。図9Bは、そのようなタイミング異常を示している。図9Aからの第2の周回184Bの移動クロック信号が、第2の周回の調整された移動信号クロック184Dと共に示されている。調整された移動クロック184Dは、回転基準点と一致するように移動パルス13を進める。見てとることができるように、この時間シフトは、移動パルス12及び13間の時間を大幅に短縮する。各トラックに適用される場合、この結果、各回転における回転基準において、タイミングに1周回あたり1回の「グリッチ」が生じる。
したがって、いくつかの実施形態では、移動クロックは、クロック周期における同じ時点、たとえば移動パルスの立ち上がりエッジにおいて更新され、既存のクロック周期の最中に新たな更新されたクロック周期が再始動することが回避される。図9Cは、第1の回転にわたって移動信号184Aを有し、第2の回転にわたって移動信号184Eを有し、第3の回転にわたって移動信号184Fを有する、図9Aの図に概ね対応する別のタイミング図を示している。
図9Cでは、移動クロックの周波数は、回転基準点に最も近い移動パルスの前縁エッジにおいて毎回変更される。図9Cの移動信号184Aによって示されるように、第1のトラックは、第1の移動クロック周波数(「周波数1」)を使用して、回転基準から開始して書き込まれる。この周波数は、第2の周回移動信号184Eにおける移動パルス12の前縁エッジにおいて、第2の移動クロック周波数(「周波数2」)に切り換えられる。第3の移動クロック周波数(「周波数3」)は、第3の周回移動信号184Fの移動パルス25の前縁エッジにおいて切り換えられる。パルス12は回転基準点の前に発生し、パルス25は回転基準点の後に発生することに留意されたい。
図10は、図7で検討した制御回路170に類似した制御回路200を示している。制御回路200は、図9Cに示す周波数調整を行うように構成される。最近傍エッジ検出器ブロック202は、移動信号及びOPR回転基準パルス(たとえば図8のパルス182)を受信し、移動信号のいずれのパルスがOPRの時間的に最も近くで発生するかを求める。次に、検出器202は、クロック発生器が適時に移動クロック周波数を変更するように移動クロック発生器176のこのパルスを識別する。
検出器202がこの決定を行うために所与の回転の間それぞれの移動パルス及びOPRパルスの実際の受信を待つ場合、特に、変更を行う適時がOPRパルスの受信の前に発生した移動パルス(たとえば図9Cのパルス12)時であったとき、周波数変更を行うのには遅すぎることとなることが理解されよう。したがって、いくつかの実施形態では、検出器202は次回の(upcoming)OPRパルス及び移動パルスの相対的なタイミングを推定し、実際のパルスを受信する前にこの推定されたタイミングに基づいて決定を行う。
図11は、いくつかの実施形態による図10の検出器202の機能ブロック図を提供している。次回OPR予測ブロック204はOPRパルスを受信し、次回のOPRパルスのタイミングを示す基準(REF)パルスを生成する。
次回移動パルス予測回路206は、既存の移動信号を使用して、REFパルスの各側で発生する2つの最近傍移動パルスを表すパルスP1及びP2を生成する。ブロック202、204は、既存の移動ストリーム及びOPRストリームにおけるパルスのそれぞれの発生をシミュレートするクロック乗算器及びカウンターを含む様々な形態をとることができる。たとえば、それぞれの周波数に或る係数(たとえば10×)を乗算し、次回のOPRパルスの各側に直接位置する(immediately fall on)2つのパルスを識別するためにそれらのそれぞれの周波数をカウントすることができる。
カウンター回路208は、REFパルス、P1パルス、及びP2パルスを受信し、2つのそれぞれの出力カウント、すなわち、第1のカウントP1−REF CNT、及び第2のカウントREF−P2 CNTを生成する。図12にグラフで示されるように、これらのそれぞれのカウントは、P1パルス又はP2パルスのいずれがREFパルスに時間的により近くで発生するかの相対的な測定値である。図12における例示的なパルスは、P1がP2よりもREFに近いものとして示しているが、P2が約半分の時間だけP1よりもREFにより近い場合があることが一般的に予期される。それぞれの間隔は、或る特定の回転において名目的に等しいことがわかる場合もあり、この場合、システムはデフォルト値を選択する(たとえばP1を選択する)こともできるし、最近のOPRパルスにおいていずれのパルスが選択されたかに基づいてP1パルス、P2パルスのうちの一方(たとえば、同じ周波数において実質的に完全な1周回が提供されるように、P2が前回選択された場合はP2)を選択することもできる。
比較器210は、それぞれのカウントを比較し、移動クロック発生器176に制御信号を出力し、次の移動周波数の変更が成立すべき次回の移動パルスを識別する。このようにして、システムは選択されたパルスの受信時に移動周波数を増分させる準備ができている。
代替的な実施形態では、図13に示すように、プログラム可能なコンピューターのような制御プロセッサ212が、コンピューター可読メモリ内に格納された特別に構成されたアプリケーションルーチン214を実行し、書き込み動作の前に、媒体100の全ての回転にわたって生成される全てのパルスを識別及びマッピングする。このようにして、最も近いパルスが、回転基準点の発生ごとに前もって知られ、これらのパルスを最近傍エッジ検出器202によって予め識別及び格納することができる。
動作中、最近傍エッジ検出器202はOPR信号の発生を追跡し、適時に移動クロック発生器176に周波数変更信号を出力し、周波数の所望の変化を有効にする。
図9A〜図9Cにおいて、様々な例示的な制御パルスのタイミングが、モーター回転クロックが基準クロック(3600パルス/周回)としての役割を果たすようにモーター回転信号によってクロック制御されているのが示されているのに対し、代替的な実施形態では、より高い周波数基準クロックが利用される。図14は、ベースクロック信号の周波数を増大させて、より高い周波数の基準クロック信号を生成するのに使用されるクロック乗算器ブロック218を示している。たとえば、1周回あたり3600個のパルスを提供するモーター回転クロックは、1000倍に乗算されて、名目的に3,600,000パルス/周回を提供する出力基準クロックを提供する。これによって、制御パルスの様々な前縁エッジの配置を、関連するモーター制御パルスの1%未満の範囲内になるように大幅に向上させることができる。他のベースクロック信号、及び他の増倍率(たとえば50×、2500×等)を容易に使用することができる。
図15は、本明細書において提示される様々な実施形態に従って用いることができる書き込みシステム220を示している。書き込みシステム220は電子ビーム記録装置(EBR)として特徴付けられる。当業者によって認識されるように、EBRは電子のストリームを含む書き込みビームを生成するように動作する。書き込みビームは、関連する媒体に衝突し、該媒体にパターンを書き込む。ビームと媒体との相互作用は、磁気、化学的、染料反応性等とすることができる。他のタイプの書き込みビームも考えられるため、図15におけるEBR220は単に例示的なものであり、限定するものではない。
ビームソース222は、書き込みビーム(破線224によって示される)を生成する。書き込みビーム224は、偏向プレートアセンブリ228付近の上側レンズアセンブリ226を通過し、下側レンズアセンブリ230を通じて媒体100に衝突する。偏向プレートアセンブリ228は、所望の通りに、それぞれのX方向Y方向に沿って、ビーム224の制御された偏向を与えることができる。
偏向プレートアセンブリ228は、ビーム経路の対向する側に配置された平行なプレートのそれぞれの対として配列することができる。経路232及び234にX偏向信号及びY偏向信号によって示されるような制御された電圧信号を印加することによって、書き込みビーム224の軸経路の制御された変位が与えられる。図示しないが、閉ループ検出機構を用いて、所与の所望の入力に応答して所望の量のビーム偏向が得られることを確実にすることができる。X偏向信号及びY偏向信号は信号発生器ブロック236によって生成される。
様々な実施形態において、信号発生器ブロック236は、ビームソース222に経路238上で上述したデータクロック信号を提供して、書き込みビーム224を変調する(オン/オフにする)。信号発生器236は、リニア型アクチュエータ242に経路240上で上述した移動クロック信号を提供して、書き込みビームソース(トランスデューサ)222を、媒体を横切ってリニア型移動経路配置に沿って前進させる。
モーター244は、モーター制御ブロック248からの経路246上での上述したモーター回転クロック信号に応答して、媒体100を回転させる。所望の通り、OPR信号は、モーター基準クロック(又は図14に示すような他の基準クロック)に基づいて、モーター制御ブロック248によって経路250を介して供給することができる。プログラム可能な制御装置252が、EBR220の最上位の制御を提供する。
ビームX−Y偏向を用いることなく、上記で検討した様々な実施形態に従ってEBR220を動作させることができることが理解されよう。しかしながら、さらなる実施形態では、書き込み動作及びターゲット移動経路配置のエミュレーションをさらに向上するために、X−Y偏向がさらに適用される。
DDS(直接デジタル合成)、クロック分周器、及び第2のクロックソースからの整数又は有理分数分周器を含む、様々なR/W、回転、及び移動クロック発生器のために、クロック生成のいくつかの方法を利用することができる。たとえば、回転クロック又はRAVクロックを使用して移動クロックを駆動することができる。閉ループ位相ロックループ及び/又は電圧制御発振器(VCO)回路を用いることができる。入力値をメモリ内に格納すると共に、デジタル/アナログコンバーター(DAC)を使用してコンバートし、選択されたクロック周期境界において各更新された周波数値を実装することができる。前縁エッジが選択されたが、周波数変更は代替的に立ち下りエッジのような他のクロック周期の特徴に対して行うことができるため、これは必ずしも必要とされない。
固定回転点に対して移動クロックを調整するための上述した方法は、R/Wクロックのような他のクロック信号の調整にも同様に適用することができる。同じ技法を、ピボット移動システムを用いて記録するときの、半径に対する線速度(LV)変動を補正するのにも適用することができる。この用途では、R/Wクロック発生器を1周回あたり1回更新して、ピボット移動に起因する各トラックのわずかに短くなったか又は長くなった外周を補償することができる。上述したように、R/Wクロック周波数は回転基準点に近いR/Wクロック周期における所定の点において更新することができる。
上述した検討において使用された1周回あたり1回の(OPR)回転基準点は径方向の直線(図1の線106等)に延びたが、他の回転基準を使用することができることが明らかであろう。代替的な実施形態では、ピボットR/Wトランスデューサの実際の曲がった経路を回転基準として使用することができ、したがって、各トラックは次のトラックからわずかに異なる半径において開始し、全てのトラックは(回転形移動経路に対して)ディスクの同じ回転位置において開始する。また、1回転あたり2つ以上の回転基準点を利用することができる。たとえば、より小さな周波数ステップを作成するために、1回転あたりいくつかの周波数変更を行うことが望ましい場合がある。したがって、調整の目的で1回転あたり任意の数の任意の回転基準点を利用することができる。
最後に、上記で検討した様々な実施形態は、1回転あたり1つのトラック幅を書き込むことを意図したが、トラック幅ごとに複数の回転を利用し、結果としての書き込みパターンを繋ぎ合わせてデータの全体トラック幅を形成することができることが容易に理解されよう。
図16は、上述した検討を要約するデータ書き込みルーチン260を提供している。ルーチン260は、図1における100のような記録媒体にデータを書き込むための、図2における110又は図15における220のような書き込みシステムを使用して実行することができることが理解されよう。データは、サーボデータ、事前記録された(マスター)コンテンツデータ、ユーザーデータのその後の書き込みのそれぞれの位置を識別するためのセクタヘッダーデータ等のような任意の数の形態を取ることができる。媒体は光ディスク、磁気データストレージディスク、磁気光ディスク等とすることができる。
ステップ262によって示されるように、ルーチンは、記録媒体の最終用途環境における記録媒体のターゲット移動経路配置を特徴付けることによって開始する。たとえば、最終用途システムは、図3Aに示されるリニア型アクチュエータ又は図3Bに示されるピボットアクチュエータを使用することができる。したがって、トランスデューサがこの最終用途環境においてとる移動経路は、このステップの間に識別される。このステップは、図2の制御回路若しくは図13のプロセッサ212、又はターゲット移動経路配置を計算するように構成された他のコンピューターベースのシステムのようなコンピューターベースのプロセッサによって実行することができる。このステップは、付加的に又は代替的に、1つ又は複数の例示的な最終用途システムの実験的測定を介して実行することができる。
ステップ264において、次に、移動及びデータ書き込み補償プロファイルが生成される。補償プロファイルは、ターゲット移動経路配置と、ルーチン260がディスクにデータを事前書き込みする間に使用される書き込みシステムのジオメトリーとの間の差異を考慮に入れる。たとえば、書き込みシステムはピボットアクチュエータを用いる場合があり、ターゲット環境はリニア型アクチュエータを用いる。そのような場合、1トラックあたりの必要な増分数を識別して、図4Aにおいて上記で検討したように、ピボットアクチュエータが一定のTPを用いてデータを書き込むように制御する。代替的に、図4B等において説明したように、双方のシステムが、異なる円弧ジオメトリーを有するピボット移動経路を利用してもよい。
回転ごとの適切なR/Wクロック、モーター制御クロック、及び移動クロックの周波数がこのステップの間に計算される。CAVモード及びCLVモードの考察もこの分析の間に行われる。最終用途環境において使用されるのと異なる回転モードを使用して(たとえば、CAV対CLV、又はその逆)、ルーチン200の間に媒体に書き込むことができることが理解されよう。1トラックあたり同じ数のセクタを有するためにトラックの帯域が同じ有効記録周波数において書き込まれる、ゾーンに基づく記録(ZBR)もこのステップの間に調整することができる。上述したように、これは、図13の214のような、特別に構成されたアプリケーションルーチンを使用して実行することができる。
次に、ステップ264の間に求められた補償プロファイルに従って、ステップ266においてデータが記録媒体に書き込まれる。いくつかの実施形態では、これは110、220のようなシステムを使用して、書き込みトランスデューサを、IDの近く等の開始半径に前進させ、その後書き込みトランスデューサを使用して、データの連続トラックを、回転基準から開始してODに向かって記録媒体に書き込むことを含む。データ(R/W)クロック、移動クロック、及びモーター回転クロック等の様々なクロック周波数を、一定に保つか、又は所望に応じて半径に対して増分することができる。1トラックあたり複数の経路も利用することができる。
少なくともいくつかの実施形態では、ステップ268によって示されるように、クロック周波数が各回転基準に最も近いクロックパルス(移動パルス又はR/Wパルス等)に関連して書き込みステップ266の間に変更される。回転基準は、OPRインデックス点又は何らかの他の適切な基準とすることができる。最終的に書き込まれるデータの所望の分解能に依拠して、1回転あたり複数の基準も使用することができる。データの全てが媒体に書き込まれると、ルーチンはステップ270によって示されるように終了する。
ここで、本明細書において検討した様々な実施形態が、従来技術に勝る利点を提供することが理解されよう。最終用途システム環境の最終ジオメトリーと書き込み部システムの固有の移動ジオメトリーとの間の差異を考慮に入れることによって、データ事前書き込み動作の間に、書き込み部システムによって最終移動ジオメトリーをエミュレートすることができる。所望に応じて、代表的な最終用途システムによって書き込まれるデータの実験的測定を行って、書き込み部システムが最終用途システムの書き込み特性を正確に模倣していることを確実にすることができる。回転基準の最近傍パルスを選択することによって、タイミングの不規則性をさらに低減することができ、事前書き込みされた媒体におけるより平滑なデータ移行を確実にすることができる。
したがって、本発明の様々な実施形態を、データ記録媒体にアクセスするのに使用されるトランスデューサの移動経路配置における差異を補償するための方法及び装置を対象とするものとして特徴付けることができる。
いくつかの実施形態によれば、第1のトランスデューサ(たとえば図3A)の第1の移動経路配置(図4Aにおける経路134等)と、第2のトランスデューサ(たとえば図3B)の異なる第2の移動経路配置(図4Aにおける経路144等)との間の誤差の差異に関連して、(図13におけるステップ224等によって)補償プロファイルが生成される。制御回路(170、200等)が、第1のトランスデューサに、補償プロファイルに関連して回転可能なデータ記録媒体(100等)にデータを書き込んで第2の移動経路配置をエミュレートすることを命令する。
いくつかの実施形態では、補償プロファイルは媒体の複数のトラックのそれぞれについて第1の移動経路配置及び第2の移動経路配置のそれぞれの間のトラックピッチ(TP)誤差を識別し、制御回路は、データを書き込んで第2の移動経路配置をエミュレートする間に、上記トラックの関連付けられるTP誤差に関連して、該トラックごとに移動信号周波数を調整する。
他の実施形態では、補償プロファイルは、媒体上の複数のトラックのそれぞれについて第1の移動経路配置及び第2の移動経路配置のそれぞれの間の線速度(LV)誤差を識別し、使用するステップは、データを書き込んで第2の移動経路配置をエミュレートする間に、上記トラックの関連付けられるLV誤差に関連して、該トラックごとにデータ書き込み信号周波数を調整することを含む。
さらなる実施形態では、媒体上の選択された角度位置における1周回あたり1回の(OPR)回転基準点(182等)は、上記データの書き込みの間、媒体の各周回中に第1のトランスデューサの付近を通り、パルス制御信号の周波数は、回転基準点の時間的に最も近くで発生するパルス制御信号におけるパルス(たとえばパルスP1、P2、及びREF)から開始して周回ごとに変更される。
添付の特許請求の範囲において、用語「移動経路配置」及び同様のものは、図4A及び図4Bに示す様々なリニア型経路及びピボット経路等であるがそれらに限定されない、トランスデューサを移動させるのに使用され、媒体の角度位置とは無関係のアクチュエータセンブリの機械的及び/又は電気的特性によって制約されるようなデータ記録媒体の径方向範囲を横切ってトランスデューサが進む経路として、上記の検討と一致するように定義される。用語「径方向誤差」及び同様のものは、媒体を横切って径方向(すなわち、媒体が回転する中心軸に交差する方向)において測定されるようなそれぞれの移動経路配置間の、トラック幅のような特徴距離における差異として上記の検討と一致するように定義される。
上記の説明において、本発明の様々な実施形態の多数の特徴及び利点が、本発明の様々な実施形態の構造及び機能の詳細と共に説明されたが、この詳細な説明は単なる例示であり、特に、本発明の原理内の部分の構造及び配置に関して、添付の特許請求の範囲が表現される用語の広範な趣旨によって示される最大限まで詳細に変更を加えることができる。

Claims (17)

  1. 第1のトランスデューサの第1の移動経路配置と、第2のトランスデューサの前記第1の移動経路配置と異なる第2の移動経路配置との間の径方向誤差に関する補償プロファイルを生成するステップと、
    前記補償プロファイルに関連して、前記第1のトランスデューサを使用して回転可能なデータ記録媒体にデータを書き込んで、前記第2の移動経路配置をエミュレートするステップと、を含む方法であって、
    前記第1の移動経路配置は、前記データ記録媒体の半径方向に移動する前記第1のトランスデューサによる第1の経路を表し、
    前記第2の移動経路配置は、前記データ記録媒体の半径方向に移動する前記第2のトランスデューサによる第2の経路を表し、
    前記補償プロファイルは、前記データ記録媒体のトラック毎に、異なるトラックピッチ誤差(TP)を識別し、
    前記各トラックは、前記1の半径経路と前記第2の半径経路との相違に基づき各トラック毎の半径方向の幅が異なり、
    前記エミュレートするステップは、前記データ記録媒体上の各トラックが前記第1のトランスデューサによって、該トラックに関連するTP誤差に応じて、異なる移動信号周波数を用いて書き込まれるように、前記移動信号周波数の周波数を調整することによって行われ、
    前記移動信号周波数は、前記第1のトランスデューサを前記データ記録媒体の半径方向に移動するために用いられる、
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記補償プロファイルは、前記データ記録媒体の複数のトラックのそれぞれについて前記第1の移動経路配置及び前記第2の移動経路配置のそれぞれの間の線速度(LV)誤差を識別し、前記エミュレートするステップは、前記データを書き込んで前記第2の移動経路配置をエミュレートする間に、前記トラックの関連付けられる前記LV誤差に関連して、該トラックごとに移動信号周波数を調整することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記エミュレートするステップは、前記データの前記書き込みの間、前記データ記録媒体の各周回中に前記第1のトランスデューサに隣接する前記データ記録媒体の選択された角度位置おいて回転基準点を検出することを含み、パルス制御信号の周波数は、前記回転基準点の時間的に最も近くで発生するパルス制御信号におけるパルスから開始する周回ごとに変更される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記パルス制御信号は、前記データ記録媒体の回転中に印加される離間された移動パルスのシーケンスを含み、各前記移動パルスは、前記データ記録媒体を横切って選択された径方向距離だけ前記第1のトランスデューサを径方向に進め、前記シーケンスにおける第1の選択された移動パルスは、前記回転基準点の直前に発生し、第2の選択された移動パルスは前記回転基準点の直後に発生し、前記第1の選択された移動パルス又は前記第2の選択された移動パルスのうちの選択された一方が、該第1の選択された移動パルス又は該第2の選択された移動パルスのうちの残りの一方よりも前記回転基準点の時間的に近くで発生し、前記移動信号は、第1の周波数から、前記第1の選択された移動又は前記第2の選択された移動のうちの前記選択された一方と一致する、異なる第2の周波数に移行される、請求項に記載の方法。
  5. 前記第1のトランスデューサは、データを前記データ記録媒体に事前書き込みするのに使用される書き込みシステム内に配置され、前記第2のトランスデューサは、前記書き込みシステムによって事前書き込みされたデータを読出すのに使用される最終用途システム内に配置され、前記方法は、その後の、前記データ記録媒体を前記書き込みシステムから取り除くステップ、及び前記データ記録媒体を前記第2のトランスデューサによるアクセスのために前記最終用途システム内に設置するステップをさらに含み、前記取り除くステップ及び前記設置するステップは前記使用するステップの後に発生する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記第1の移動経路配置は、前記第1のトランスデューサが前記データ記録媒体の最も内側の直径(ID)から最も外側の直径(OD)に径方向に前進されるときに、前記データ記録媒体を横切って前記第1のトランスデューサがとる第1の径方向経路を規定し、第2の移動経路配置は、前記第2のトランスデューサが前記データ記録媒体の前記IDから前記ODに径方向に前進されるときに、前記データ記録媒体を横切って前記第2のトランスデューサがとる第2の径方向経路を規定する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記第1の径方向経路又は前記第2の径方向経路のうちの選択された一方はリニア型経路として特徴付けられ、前記第1の径方向経路又は前記第2の径方向経路のうちの残りの一方は選択された曲率半径におけるピボット経路として特徴付けられる、請求項に記載の方法。
  8. 前記第1の径方向経路は、第1の曲率半径における第1のピボット経路として特徴付けられ、前記第2の径方向経路は、異なる第2の曲率半径における第2のピボット経路として特徴付けられる、請求項に記載の方法。
  9. 前記エミュレートするステップは、前記データ記録媒体の回転速度を制御する回転クロック信号、前記第1のトランスデューサの径方向の前進を制御する移動信号、及び前記データを前記データ記録媒体に書き込むデータ書き込み信号を生成することを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記移動信号は、1つ又は複数の選択された周波数の移動パルスを含み、各該移動パルスは、前記データ記録媒体を横切って選択された径方向距離だけ前記第1のトランスデューサを径方向に進め、移動パルスの第1の総数が、前記データ記録媒体上の第1のトラックにデータを書き込むために適用され、移動パルスの異なる第2の総数が、前記第1のトラックに直接隣接する、前記データ記録媒体上の第2のトラックにデータを書き込むために適用される、請求項に記載の方法。
  11. 前記データ書き込み信号は、1つ又は複数の選択された周波数のデータパルスを含み、各該データパルスはデータパターンを前記データ記録媒体に書き込み、データパルスの第1の総数が、前記データ記録媒体上に第1のデータトラックを書き込むために適用され、データパルスの異なる第2の総数が、前記第1のデータトラックに直接隣接する、前記データ記録媒体上の第2のデータトラックを書き込むために適用される、請求項に記載の方法。
  12. 第1の移動経路配置に沿って回転可能な記録媒体を横切って径方向に進むように構成される第1のトランスデューサと、
    前記第1のトランスデューサに、生成される補償プロファイルに関連して前記記録媒体にデータを書込むよう命令するように構成される制御回路であって、前記補償プロファイルは、前記第1の移動経路配置と、前記第1の移動経路配置とは異なる、前記記録媒体を横切って径方向に移動する第2のトランスデューサの第2の移動経路配置との間の径方向誤差を識別し、該第2の移動経路配置に沿って、第2のトランスデューサが前記記録媒体付近で径方向に前進するように構成され、前記データは、前記第1のトランスデューサによって前記第2の移動経路配置をエミュレートするように書き込まれる、制御回路と、を備え
    前記制御回路は、
    前記データを前記記録媒体に書き込み信号の周波数に基づく周波数でデータを書き込みために、前記第1のトランスデューサに出力される、前記書き込み信号を生成する信号クロック生成器と、
    移動信号の周波数に応じて、前記記録媒体を横切るように半径方向に前記第1のトランスデューサを前進させるためにアクチュエータに出力する、前記移動信号を生成する移動クロック信号生成器と、
    前記移動信号または前記書き込み信号の中から一周回あたり一回(OPR)の前記記録媒体の回転基準点に最近傍のパルスを特定するとともに、前記最近傍のパルスに応じて、前記移動信号または前記書き込み信号の周波数を調整する最近傍パルス検出器と、
    を含むことを特徴とする装置。
  13. 前記装置は、前記アクチュエータをさらに備える、請求項12に記載の装置。
  14. 前記補償プロファイルは、前記記録媒体上の複数のトラックのそれぞれについて、前記第1の移動経路配置及び前記第2の移動経路配置のそれぞれの間のトラックピッチ(TP)誤差を識別し、前記制御回路は、前記データの書き込み中に前記トラックごとに前記移動信号の周波数を調整して前記第2の移動経路配置をエミュレートする、請求項13に記載の装置。
  15. 前記制御回路によって供給されるモーター回転信号に応答して、前記データの書き込み中に1つ又は複数の選択された線速度で前記記録媒体を回転させるモーターをさらに備える、請求項13に記載の装置。
  16. 前記補償プロファイルは、前記記録媒体上の複数のトラックのそれぞれについて、前記第1の移動経路配置及び前記第2の移動経路配置のそれぞれの間の線速度誤差を識別し、前記制御回路は、前記データの書き込み中に、前記トラックごとのデータ書き込み信号周波数又は前記モーター回転信号のうちの少なくとも選択された一方の周波数を調整して前記第2の移動経路配置をエミュレートする、請求項15に記載の装置。
  17. 前記記録媒体にデータを事前書き込みするのに使用される書き込みシステムとして特徴付けられ、前記第2のトランスデューサは、前記書き込みシステムによって事前書き込みされたデータをその後、読み出すように構成される最終用途システム内に配置される、請求項12に記載の装置。
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