JP5313793B2 - 飲料用容器 - Google Patents

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Description

本発明は、オーバーキャップを備えた飲料用容器に関する。
従来、オーバーキャップを備えた飲料用容器として、特許文献1に記載の技術が開示されている。この公報には、胴部と、胴部より縮径した口頸部と、口頸部の開口を塞ぐボトルキャップを備えた飲料用容器に、コップとして機能するオーバーキャップを、ボトルキャップを被覆するように装着したものである。
特開2003−81302号
特許文献1に記載のように、コップとして機能するオーバーキャップを備えた飲料用容器を一般市場に流通させるには、衛生管理や搬送時の脱落防止の観点から、シュリンクラベル等の包装材によって被覆する必要がある。しかし、特許文献1の構成にシュリンクラベルを被覆すると、オーバーキャップの天面(コップ外側の底面)が平らなため、シュリンクラベルを引き剥がすことが困難であった。また、特許文献1では、オーバーキャップをボトルキャップに対し弾性力により取り付けるため、口頸部に沿ってオーバーキャップを形成する必要があり、コップの容量やコップ載置時の安定性(以下、コップ機能と記載する。)を確保することが困難であった。
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑み、容器の包装材の引き剥がし性及びコップ機能を向上させた飲料容器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の飲料用容器では、胴部から縮径して形成された肩部及び口頸部を有する容器と、前記口頸部を覆うように取り付けられ、天面と、該天面の周縁部から下方に延びている筒状部と、該天面から筒状部の内側方向に屈曲形成された凹部と、該凹部の内側に、前記口頸部外周と係合する部分を有するオーバーキャップと、前記容器に前記オーバーキャップを取り付けた状態で前記容器と前記オーバーキャップの両方を被覆すると共に、摘み部を有する破断手段を備えた包装手段(例えば、タックラベル、シュリンクラベル、ストレッチラベル等が挙げられる。)とから成り、前記オーバーキャップは、前記口頸部よりも大径で、かつ、前記胴部よりも小径の天面と、該天面からオーバーキャップ内側に屈曲形成され内径側において前記口頸部外周と係合する凹部とを有し、前記摘み部と前記凹部とを上面視において重なるように配置することとした。
上記構成のうち、オーバーキャップの天面を大径とすることで、コップ機能の向上を図ることができる。また天面に形成された凹部によりオーバーキャップと飲料用容器とを係合することで安定した取り付け状態を確保し搬送性を向上できる。また、屈曲形成により凹部を形成したことでヒケの発生を抑制することができる。加えて、摘み部と凹部とを上面視において重なるように配置しているため、需要者が摘み部を容易に摘むことができ、包装手段を簡易に引き剥がすことができる。
実施例1の飲料用容器を表す斜視図である。 実施例1のシュリンクラベルを引き剥がした状態の飲料用容器である。 実施例1のオーバーキャップの斜視図である。 実施例1のオーバーキャップの上面図である。 実施例1のオーバーキャップのA−A断面図である。 実施例1のオーバーキャップを被せた状態におけるB−B断面図である。 実施例1のオーバーキャップを被せた状態におけるC−C断面図である。 実施例1の飲料用容器を積み重ねた状態を表す図である。 比較例のオーバーキャップにおいて、ボトルキャップとの係合用爪部を天面から立設させた構成を表す部分断面図である。 その他の実施例を表す部分断面図である。
図1は実施例1の飲料用容器を表す斜視図、図2はシュリンクラベルを引き剥がした状態の飲料用容器である。飲料用容器は、飲料が充填される容器1と、容器1に被せられたオーバーキャップ2と、容器1とオーバーキャップの両方に亘って装着されたシュリンクラベル3(包装手段に相当)とを有する。
〔シュリンクラベルの構成〕
シュリンクラベル3は、オーバーキャップ2の衛生面での安全性や流通過程における脱落防止を図る観点から、容器1の胴部10及びオーバーキャップ2の天面に亘って装着されている。具体的には、柔軟性を有するプラスチック製の袋体であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンの単独重合体もしくは共重合体、6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂のフィルム、或いは加熱により収縮するように予め1軸延伸或いは2軸延伸或いは多軸延伸により応力を加えたフィルム、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC),ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリスチレン(PS)等からなるプラスチックフィルムで形成する。シュリンクラベル3のフィルム厚さは20μm〜200μmとする。
シュリンクラベル3は、容器1の胴部10を覆う領域と、オーバーキャップ2の筒状部20を覆う領域と、オーバーキャップ2の天面2aを覆う領域とを有する。また、シュリンクラベル3のオーバーキャップ2の筒状部20及び天面2aを覆う領域には、縦方向に破断可能なミシン目による破断線31が平行に2本形成されている。また、筒状部20を覆う領域と胴部10を覆う領域との間には、円周方向に破断可能なミシン目による破断線32が一本形成されている(破断手段に相当)。また、破断線31の先端には、需要者が摘み易いように両側が斜めにカットされた摘み部31aが形成されている。需要者は、摘み部31aを摘んで破断線31に沿って引っ張ることでオーバーキャップ2を覆う領域のシュリンクラベル3をカットし、その状態で破断線32に沿って引き剥がす。これにより、オーバーキャップ2部分のシュリンクラベル3のみを容易に引き剥がすことができる。尚、摘み部31は特に斜めにカットされている必要は無く、また、全てのシュリンクラベル3を引き剥がすように構成してもよく、特に限定しない。
〔容器の構成〕
容器1は、胴部10と、胴部10から縮径して形成された肩部11及び肩部11から円筒状に絞られた口頸部12を有する(図6〜8参照)。口頸部12にはメネジが形成されており、このメネジにはタンパーエビデンス機能を有するボトルキャップ13が取り付けられている。また、容器1の下部には、胴部10の下面を閉塞する下面部材15が胴部10との間で巻き締め固定され、これにより巻き締め部14が形成されている。容器1は、所謂ボトル缶と称されるものであり、アルミ系材料やスチール系材料によって形成されている。尚、実施例1ではボトル缶について説明するが、ボトル缶に限らずペットボトルや通常のツーピース缶、スリーピース缶等に適用してもよい。
〔オーバーキャップの構成〕
図3はオーバーキャップ2の斜視図である。図3(a)は正立状態(開口側を下にした状態)のオーバーキャップ2を上方から見た斜視図であり、図3(b)は倒立状態(開口側を上にした状態)のオーバーキャップ2を上方から見た斜視図である。オーバーキャップ2は、容器1の口頸部12及び肩部11の外周側を覆う筒状部20と、筒状部20の一端を閉塞する天面2aとを有する。天面2aは、口頸部12に取り付けられたボトルキャップ13よりも大径で、かつ、胴部10よりも小径とされている。このオーバーキャップ2は、薄肉の合成樹脂成形品であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂が使用され、成形品の厚みは0.5mm以上3mm以下が好ましい。必要な強度の確保には厚いほうがよく、材料費の抑制には薄いほうがよく、成形スピードの確保には適度な厚みが必要であり、これら各要素を最適化するにあたって、成形品の厚みは0.8mm以上1.2mm以下が更に好ましい。オーバーキャップ2は、図3(b)に示すようにひっくり返すことで需要者が飲料用のコップとして使用可能なものである。尚、説明のため、図6,図7も参照しつつ説明する。図6はオーバーキャップを被せた状態であって溝部24が断面となるB−B断面図、図7はオーバーキャップを被せた状態であって凹部23が断面となるC−C断面図である。
(オーバーキャップに形成された凹部)
天面2aには、複数の凹部23が形成されている。この凹部23の形状は、外周側に配置された大円弧状部分231と、内周側に配置された小円弧状部分232と、これら大小2つの円弧状部分231,232の両端同士を結ぶ2本の直線234とで囲まれた略扇形状とされている。この凹部23は、同一円周上に略等間隔で複数個配置されている。凹部23は、オーバーキャップ2の内側方向に屈曲形成され小円弧状部分232において略垂直に形成された内径面23aを有する。そして、この内径面23aとボトルキャップ13の外周(口頸部外周)とが係合するように配置されている(図7参照)。また、図7に示すように、内径面23aから拡径するに従って徐々に浅くなる斜面23cを有する。実施例1では、この凹部23は円周上に6個形成されているが、個数は特に限定しない。ただし、後述する溝部24の数を考えると3個以上が望ましい。更に、凹部23の形状は実施例1に示されている略扇形状だけでなく、円周上に半球状の凹部が複数(例えば3個以上)あり、ボトルキャップ13の外周と係合していればよい。すなわち、オーバーキャップ2の水平面内での位置ずれを防止可能な凹部形状であれば良く、形状自体は特に限定しない。
凹部23の小円弧状部分232の内周側、すなわち凹部23に囲まれた内側の領域には、ボトルキャップ13の天面と当接する平坦な第1天面部21が形成されている。また、凹部23の大円弧状部分231の外周側、すなわち凹部23と天面2aの外周との間に挟まれた領域には、平坦な円環状の第2天面部22が形成されている。容器1にオーバーキャップ2を被せた状態において、第2天面部22は、第1天面部21よりも高い位置に形成されている。
(オーバーキャップに形成された溝部)
図4は倒立状態のオーバーキャップの上面図、図5は図4のA−A線で切断した縦断面図である。各凹部23は、大小2つの円弧状部分231,232の両端同士を結ぶ2つの直線234において略垂直に形成された直線状壁面である側面23b,23bを有する。そして、隣り合っている凹部23の側面23b,23bに挟まれた箇所は、第1天面部21と第2天面部22とを結ぶ溝部24として形成されている。前述したように、実施例1のオーバーキャップ2は容器1から飲料を注いで飲料用コップとして使用される。その際、第1天面部21と第2天面部22との間に連続して形成された凹部23によって第1天面部21が完全に囲まれてしまうと、飲料が第1天面部21のところに貯留されやすい。仮に、飲料が貯留された状態(以下、残液)で、需要者が残液を飲み干すためにオーバーキャップ2を更に傾けると、天面部21の隅に表面張力で残った残液は、第1天面部21から第2天面部22へ滑らかに流出することなく、第1天面部21から需要者の顔に直接垂れ下がる、或いは、筒状部20内側下方に直接滴下して需要者の顔に飛散する、という事態を招くおそれがある。更に、天面部21の隅に残液がついた状態で、再度、容器1にオーバーキャップ2を被せると、残液がオーバーキャップ2から容器1の胴部10表面に向けて垂れ下がり、容器1の胴部10に触れた需要者の手等に付着するおそれがある。このように、第1天面部21が完全に囲まれると、数々の問題があり、好ましくない。よって、上述のように溝部24を形成することとした。すなわち、図4及び図5の矢印で示すように、第1天面部21のところに飲料が貯留されることなく、第2天面部22に向けて貯留された飲料がうまく流出する。この場合には、需要者がオーバーキャップ2を傾けることで、全ての飲料をきれいに飲み干すことができる。
〔コップ機能の特徴〕
実施例1のオーバーキャップ2はコップとして使用される。このとき、天面2aが口頸部12やボトルキャップ13よりも大径とされているため、コップの容量を確保し、また、コップ載置時の安定性を向上することができる。また、オーバーキャップ2の天面2aが、胴部10よりも小径とされているため、ボトルキャップ13により密封された容器1にオーバーキャップ2を取り付け、オーバーキャップ2及び容器1をシュリンクラベル3等で包装した最終製品形態においても、搬送や自動販売機への投入に際して、オーバーキャップ2の外形が問題となることはない。更には、図6記載のようにオーバーキャップ2の開口外径を缶胴外径より小さくする事(オーバーキャップ2の開口外径<缶胴外径)で、シュリンクラベル3への攻撃性を抑制している(図6中の比較例参照)。すなわち、搬送時に缶と缶、もしくは缶と搬送路のガイドとが干渉してオーバーキャップ2の開口部のエッジによってシュリンクラベル3が破れたり、疵ついたりするのを防止している。
〔シュリンクラベルの引き剥がし性〕
上述したように、需要者がシュリンクラベル3を引き剥がす際、まず摘み部31aを摘んで縦方向に引き裂く。このとき、摘み部31aが平面に沿って隙間無く形成されていると、需要者は爪等で摘み部31aを引き起こし、その状態で摘み部31aを摘む必要がある。しかし、爪と指の間に摘み部31aの先端等が入り込んで違和感を与え、また、爪が伸びていない場合には引き起こすこと自体が困難である。そこで、実施例1では摘み部31aと凹部23とを上面視において重なるように配置している。すなわち、摘み部31aが凹部23の上方位置にあれば、需要者は爪等によって摘み部31aを引き起こすことなく、最初から要領よく摘むことができ、違和感を与えることなく容易に引き剥がすことができる。
〔スタック性に関する特徴〕
図8は飲料用容器を積み重ねた状態を表す図である(オーバーキャップ2とシュリンクフィルム3のみ縦断面図として示した)。図7は、図1のC−C線でオーバーキャップ2及びシュリンクフィルム3のみを切断した縦断面図であり、上に積み重ねられた容器1の上部のみを示している。
飲料用容器を商品として市場に流通させる際、このように飲料用容器を積み上げて保管、運搬、陳列等が行えることは有利であり、このような商品の積み上げやすさのことを一般にスタック性と呼んでいる。スタック性を向上させるには、単に商品の上面と下面が平面であることでは不十分であり、多少の横方向からの力等が作用しても簡単にずれないように、上下方向以外には相対移動を許容しないよう構成することが好ましい。そこで、実施例1では、オーバーキャップ2の外径を、ボトル缶の下部に形成された巻き締め部14の内径側よりも小さく形成し、オーバーキャップ2の上端外側と巻き締め部14とが嵌め合うようにした。尚、嵌め合い時の巻き締め部14内周面とオーバーキャップ2の外周面との隙間は1mm以下が望ましい。これにより、横方向からの力を受けたとしても、商品同士のずれを防止出来る。
ここで、容器1の内部に飲料を充填する際、酸化防止の観点から不活性ガス等を加圧充填することが一般的に行われており、また、炭酸飲料等を充填する場合には容器1の内側には、やはり大気圧よりも高い圧力が作用する。よって、天候や気温変化によって容器1の下面部材15、特に下面部材15の中央部が若干膨らむことが予想される。この場合、下面部材15が膨らんで第1天面部21に当接すると、積み重ねられた飲料用容器が浮き上がってしまい、巻き締め部14との嵌め合いが浅くなるおそれがある。そこで、第2天面部22を第1天面部21よりも高い位置に形成し、飲料容器を積み重ねたときに、積み重ねられた飲料用容器の下面部材15の周辺部分が第2天面部22によって常時支持されるようにした。言い換えると、第1天面部21と下面部材15との間に隙間を形成することで、スタック性の向上を図っている。
〔オーバーキャップの成形性に関する特徴〕
次に、オーバーキャップ2の成形性について説明する。図9は比較例のオーバーキャップにおいて、ボトルキャップとの係合用爪部を天面から立設させた構成を表す部分断面図である。実施例1では、天面2aの屈曲によって凹部23を形成し、この凹部23によってボトルキャップと係合させているため、全ての構成が板状部材の屈曲形状の組み合わせとなっている。これに対し、図9に示す比較例の場合、平面から立設された係合用爪部100を有する。熱可塑性樹脂等で成形する場合には、一般に射出成形により行われる。具体的には、金型に対し熱可塑性樹脂が軟化する温度に加熱した樹脂を、射出圧(100〜3000kgf/cm2)を加えて押込んで型に充填して成形する。この場合、天面の係合用爪部100が位置する外面にヒケが発生するという問題がある。
ここで、「ヒケ」とは、成形品外表面に発生する凹み(窪み)を言う。主に高外観を要求されるモールド部品(製品)の要求品位によってヒケの基準が定められており、時として製品品位上、外観不良として判断されるケースも少なくない。ヒケは、樹脂の体積収縮(等温PVT特性)に依存する挙動で、射出成形行程内における各部位の時刻歴的な履歴、即ち射出時の溶融状態から保圧行程・冷却行程の固化状態に至る過程に発生する。金型内に充填された溶融樹脂は、金型表面を通じ冷却固化される。この成形品外表面から固化が進む冷却固化(保圧、冷却)の過程において、設定射出条件(保圧圧力/時間)により、PVT特性に伴う体積変化(体積収縮)を補う事ができない場合、成形品表面に位置する樹脂が内部の溶融状態にある樹脂の体積収縮に伴う引張り(収縮力)により、成形品外観に品位を損なうヒケ(凹痕)を発生させる。一方、成形品外表面が収縮力に耐え得る強度(固化層を有する)を有する場合には、内部にヒケ巣(ボイド)が発生し、外観上問題には至らないケースもあるが、強度の安定性の観点から好ましいとは言えない。又、製品形状(ボス、リブ、板厚、偏肉等)や金型構造(冷却管デザイン、金型材質、冷却媒体等)に起因する潜在的要因は製品設計、金型設計の段階で事前対策を講じなければヒケを解消することはできない。すなわち、オーバーキャップの基本的な設計から注意する必要があり、単に射出成形条件等を変更するのみでは回避できないのである。
そこで、実施例1では、このようなヒケの発生するおそれがある立設部を形成するのではなく、板状部材の屈曲形状の組み合わせによって全ての条件を満たす構造とし、ヒケの発生を回避している。
以上説明したように、実施例1にあっては下記の作用効果を得ることができる。
(1)胴部10から縮径して形成された肩部11及び口頸部12を有する容器1と、口頸部12を覆うように取り付けるオーバーキャップ2と、容器1にオーバーキャップ2を取り付けた状態で容器1とオーバーキャップ2の両方に亘って被覆すると共に、需要者が指で摘むための摘み部31aを有する破断線31(破断手段)を備えたシュリンクラベル3(包装手段)と、から成り、オーバーキャップ2は、口頸部12よりも大径で、かつ、胴部10よりも小径の天面2aと、天面2aからオーバーキャップ2の内側方向に屈曲形成させた凹部23であって、この凹部23の内周側にはボトルキャップ13外周(口頸部外周)と係合する部分を有し、摘み部31aと凹部23とを上面視において重なるように配置した。
すなわち、オーバーキャップ2の天面2aを大径とすることで、コップ機能の向上を図ることができる。また天面2aに形成された凹部23によりオーバーキャップ2と容器1とを係合させることで安定した取り付け状態を確保し搬送性を向上できる。また、屈曲形成により凹部23を形成したことでヒケの発生を抑制することができる。加えて、摘み部31aと凹部23とを上面視において重なるように配置しているため、需要者が摘み部31aを容易に摘むことができ、シュリンクラベル3を簡易に引き剥がすことができる。
(2)凹部23は、天面2aの外周側に配置された大円弧状部分231と、天面2aの内周側に配置された小円弧状部分232と、これら大小2つの円弧状部分231,232の両端同士を結ぶ2本の直線234とで囲まれた略扇形状であり、大円弧状部分231より外周側の第1天面部21と小円弧状部分232より内周側の第2天面部23を結ぶ溝部24を有するため、飲料が第1天面部21のところに貯留されることなく、第2天面部21に向けて飲料がうまく流出する。よって、需要者がオーバーキャップ2を傾けることで、全ての飲料をきれいに飲み干すことができる。
(3)容器1は、下面に巻き締め部14を有するボトル缶であり、天面2aの外径は巻き締め部14の内径よりも小径であるため、スタック性を向上させることができる。
(4)天面部2aは、凹部23より内周側の第1天面部21と、凹部23より外周側の第2天面部22とを有し、第2天面部22は第1天面部21よりも高い位置に形成され、飲料用容器を積み重ねたときに、積み重ねられた飲料用容器の下面部材15は第2天面部22により支持される。よって、天候や気温変化によって容器1の下面部材15は若干膨らんだとしても、積み重ねられた飲料用容器が浮き上がることがなく、スタック性を向上させることができる。
(他の実施例)
以上、実施例1について説明したが、具体的な構成については上記に限られるものではない。図10はその他の実施例を表す部分断面図である。図10に示すように、容器1とオーバーキャップ2との係合を、シュリンクラベル3を引き剥がした後も、より確実なものとするために、内径面23aに係合突起23dを形成し、ボトルキャップ13の凹凸部と係合するよう構成してもよい。これによれば、需要者が飲料を全て飲み干す前に、再度ボトルキャップ13を嵌めた後も、オーバーキャップ2を安定して取り付けることができる。
また、実施例1では容器としてスリーピースであるボトル缶を示したが、ツーピース缶や、ペットボトルといった他の容器に適用しても構わない。また、シュリンクラベル3を胴部10の下方まで被覆した例を示したが、途中まででもよいし、更に下面部材15を覆うようにしてもよい。
1 容器
2 オーバーキャップ
2a 天面
3 シュリンクラベル(包装手段)
10 胴部
11 肩部
12 口頸部
13 ボトルキャップ
14 巻き締め部
15 下面部材
20 筒状部
21 第1天面部
22 第2天面部
23 凹部
23a 内径面
24 溝部
31 破断線(破断手段)
31a 摘み部
32 破断線

Claims (4)

  1. 胴部から縮径して形成された肩部及び口頸部を有する容器と、
    前記口頸部を覆うように取り付けられ、天面と、該天面の周縁部から下方に延びている筒状部と、該天面から筒状部の内側方向に屈曲形成された凹部と、該凹部の内周側に前記口頸部外周と係合する部分を有するオーバーキャップと、
    前記容器に前記オーバーキャップを取り付けた状態で前記容器と前記オーバーキャップの両方を一緒に被覆すると共に、摘み部を有する破断手段を備えた包装手段と、
    から成り、
    前記オーバーキャップは、前記口頸部よりも大径で、かつ、前記胴部よりも小径の天面と、該天面からオーバーキャップ内側に屈曲形成され内径側において前記口頸部外周と係合する凹部とを有し、
    前記摘み部と前記凹部とを上面視において重なるように配置することを特徴とする飲料用容器。
  2. 請求項1に記載の飲料用容器において、
    前記凹部は、前記天面の外周側に配置された大円弧状部分と、天面の内周側に配置された小円弧状部分と、これら大小2つの円弧状部分の両端同士を直線で結んだ直線部分とで囲まれた略扇形状であり、前記大円弧状部分より外周側の第1天面部と前記小円弧状部分より内周側の第2天面部を結ぶ溝部を有することを特徴とする飲料用容器。
  3. 請求項1または2に記載の飲料用容器において、
    前記容器は、下面に巻き締め部を有する缶であり、
    前記天面の径は前記巻き締め部よりも小径であることを特徴とする飲料用容器。
  4. 請求項3に記載の飲料用容器において、
    前記天面は、前記凹部より内周側の第1天面部と、前記凹部より外周側の第2天面部とを有し、
    前記第2天面部は前記第1天面部よりも高い位置に形成され、前記飲料容器を積み重ねたときに、積み重ねられた飲料用容器の下面は前記第2天面部により支持されることを特徴とする飲料用容器。
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