JP5313680B2 - 増感超薄層を用いた有機光電池 - Google Patents

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Description

本発明は、米国エネルギー省、国立再生可能エネルギー研究所による契約第339−4012の下で米国政府の援助の下で行なわれた。政府は本発明に一定の権利を有している。
請求の範囲に記載されている発明は、大学−企業共同研究契約に基づき、一つ以上の以下の団体によって、それらを代表して、及び/又はそれらに関連してなされた:プリンストン大学、南カリフォルニア大学、及びGlobal Photonic Energy Corporation。前記契約は、請求の範囲に記載されている発明がなされた日及びそれ以前に有効であったもので、請求の範囲に記載されている発明は前記契約の範囲内で行なわれた活動の結果としてなされた。
本発明は概して有機感光性オプトエレクトロニクス装置に関する。より詳細には、近赤外に応答する超薄低移動性活性層を含む有機感光性オプトエレクトロニクス装置に関する。
オプトエレクトロニクス装置は、電磁放射を電子的に生成するか若しくは検出するために、又は周囲の電磁放射から電流を生成するために、材料の光学的及び電子的性質を利用する。
感光性オプトエレクトロニクス装置は電磁放射を電気信号又は電力に変換する。太陽電池は、光起電力「PV」装置ともよばれ、電力を生成するために特に使用される感光性オプトエレクトロニクス装置の一種である。光伝導性電池は吸収される光に起因する変化を検出するため装置の抵抗を監視する信号検出回路と共に使用される感光性オプトエレクトロニクス装置の一種である。光検出器は、印加されたバイアス電圧を受容してよく、光検出器が電磁放射に曝されたとき生成される電流を測定する電流検出回路と共に用いられる感光性オプトエレクトロニクス装置の一種である。
感光性オプトエレクトロニクス装置のこれら三つの分類は、以下に定義される整流接合が存在するかどうかによって、及び装置が、バイアス又はバイアス電圧として知られる、外部から印加された電圧で操作されるかどうかによって、区別されてよい。光導電性電池は整流接合を持たず、通常バイアスで操作される。PV装置は少なくとも一つの整流接合を有し、バイアス無しで操作される。光検出器は少なくとも一つの整流接合を有し、通常、ただし常にではないが、バイアスで操作される。
ここで、用語「整流」は、とりわけ、界面が非対称な伝導特性を有することを、すなわち、界面が好ましくは一方向への電子電荷移動を支持することを示す。用語「半導体」は、熱的又は電磁的励起によって電荷キャリアが誘起されるとき電流を伝えることができる材料を示す。用語「光導電性」は、電磁放射エネルギーが吸収され、キャリアが材料中で電荷を伝導(すなわち、輸送)し得るように、結果的に電荷キャリアの励起エネルギーに変換されるプロセスに広く関する。用語「光導電材料」は、電荷キャリアを生成するため、それらが電磁放射線を吸収する性質を使用した半導体材料をさす。ここで「最上部」とは基板から最も離れていることを意味し、それに対して「底部」は基板に最も近いことを意味する。第1層が、第2層と「物理的に接触して」いることが明記されることなく、介在層が存在してよい。
適切なエネルギーを有する電磁放射線が有機半導体材料の上に入射するとき、励起された分子状態を作るためフォトンが吸収されてよい。有機光導電材料において、生成された分子状態は「励起子」、すなわち偽−粒子として移送される結合状態の電子−正孔対、であると一般的に考えられる。励起子は電子正孔対が再結合(“クエンチング”)をする前に評価可能な寿命を有してよく、前記再結合とは(他のペアからの正孔又は電子との再結合とは対照的に)元々の電子及び正孔が互いに再結合することを示す。光電流を生成するために、励起子を形成する電子−正孔が整流接合において典型的に分離される。
感光性装置の場合、整流接合は光起電性ヘテロ接合とみなされる。有機光起電性ヘテロ接合は、ドナー材料とアクセプター材料との界面に形成されるドナー・アクセプターヘテロ接合、及び光導電材料と金属との界面に形成されるショットキーバリアヘテロ接合を含む。
図1は、ドナー・アクセプターヘテロ接合の例を説明するエネルギー準位図である。有機材料に関連して、「ドナー」及び「アクセプター」という用語は、二つの接触する、ただし異なる有機材料における、最高被占分子軌道(「HOMO」)及び最低空分子軌道(「LUMO」)エネルギー準位の相対的な位置を示す。もしも他の材料と接触している一つの材料のLUMOエネルギー準位がより低い場合には、その材料はアクセプターである。他方はドナーである。それは外部のバイアスがない条件下で、ドナー・アクセプター接合において電子がアクセプター材料の内部に移動するためにエネルギー的に好ましい。
もしも第1のエネルギー準位が真空エネルギー準位10により近い場合には、第1のHOMO又はLUMOエネルギー準位は、第2のHOMO又はLUMOエネルギー準位と比較して「大きい」又は「高い」。HOMOエネルギー準位が高いことは、真空準位に関連して、イオン化ポテンシャル(「IP」)の絶対エネルギーが小さいことに対応する。同様に、LUMOエネルギー準位が高いことは、真空準位に関連して、電子親和力(「EA」)の絶対エネルギーが小さいことに対応する。最上部に真空準位を有する従来のエネルギー準位図において、材料のLUMOエネルギー準位は同じ材料のHOMOエネルギー準位よりも高い。
ドナー152又はアクセプター154内でのフォトン6の吸収の後、励起子8が形成され、励起子8は整流界面において解離する。ドナー152は正孔(白丸)を輸送し、アクセプター154は電子(黒丸)を輸送する。
有機半導体の重要な性質は、キャリア移動度である。移動度とは、電場に応答して電荷キャリアが伝導性材料を通じて移動することができる容易さを評価するものである。有機感光性装置に関して、電子移動度が高いことに起因して電子を選択的に伝導する材料は電子輸送材料とみなされてよい。正孔移動度が高いことに起因して正孔を選択的に伝導する材料は正孔輸送材料とみなされてよい。装置内の移動度及び/又は位置に起因して電子を選択的に伝導する層は、電子輸送層(「ETL」)とみなされてよい。装置内の移動度及び/又は位置に起因して、正孔を選択的に伝導する層は正孔輸送層(「HTL」)とみなされてよい。好ましくは、ただし必要ではないが、アクセプター材料が電子輸送材料であり、ドナー材料が正孔輸送材料である。
光起電性ヘテロ接合において、キャリア移動度、及び相対的なHOMO及びLUMO準位に基づき、ドナー及びアクセプターとして働く二つの有機光導電材料を如何に組み合わせるかは従来技術でよく知られているので、ここでは述べない。
バルク半導体、並びに絶縁体の一つの共通の特徴は「バンドギャップ」である。バンドギャップは、電子で充たされた最高エネルギー準位と空の最低エネルギー準位との間のエネルギー差である。無機半導体又は無機絶縁体において、このエネルギー差は価電子帯端(価電子帯の上部)及び伝導帯端(伝導帯の底部)との間の差である。有機半導体又は有機絶縁体において、このエネルギー差はHOMOとLUMOとの間の差である。純粋な材料のバンドギャップは、電子及び正孔が存在することの出来るエネルギー状態が欠落した領域である。伝導に関して唯一役立つキャリアはバンドギャップを超えて励起されるのに十分なエネルギーを有する電子及び正孔である。一般的には、半導体は絶縁体と比較して相対的に小さなバンドギャップを有する。
有機半導体のエネルギーバンドモデルの観点では、バンドギャップのLUMO側の電子のみが電荷キャリアであり、バンドギャップのHOMO側の正孔のみが電荷キャリアである。
用語「有機」は、有機オプトエレクトロニクス装置を作製するために使用される低分子有機材料と同様に、ポリマー材料を含む。「低分子」はポリマーではない任意の有機材料を示し、及び「低分子」は実際には非常に大きくてもよい。低分子は、ある状況では繰り返し単位を含んでよい。例えば、置換基として長鎖アルキル基を用いても、その分子は「低分子」として分類される。低分子は、例えばポリマー主鎖のペンダント基として、または主鎖の一部としてポリマー内部に組み込まれてもよい。低分子は、デンドリマーのコア部分として使われてもよく、前記デンドリマーはコア部分に接して構築された一連の化学的殻からなる。デンドリマーのコア部分は蛍光またはリン光低分子発光体であってよい。デンドリマーは「低分子」であってよい。一般的に、高分子は明確な化学式で表されるが分子どうしが異なる分子量を持つのに対して、低分子は明確な化学式で表され分子どうしも等しい分子量を持つ。ここで、「有機」はヒドロカルビルリガンド及びヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルリガンドの金属錯体を含む。
さらなる背景技術の説明及び、一般的な構成、特性、材料及び特徴を含む、有機感光性装置に関する状況の説明に関して、Forrestらの米国特許第6657378号明細書、Forrestらの米国特許第6580027号明細書、及びBulovicらの米国特許第6352777号明細書が参照によってここに組み込まれる。
米国特許第6657378号明細書 米国特許第6580027号明細書 米国特許第6352777号明細書 米国特許第6451415号明細書 米国特許第6352777号明細書 米国特許第6420031号明細書 米国特許出願第2005−0224113号明細書 米国特許出願公開第2005−0110007号明細書 米国特許第6,657,378号明細書 米国特許出願10/915,410 米国特許出願10/979,145 米国特許第6,333,458号明細書 米国特許第6,440,769号明細書 米国特許出願第10/857,747 Applied Physics Letters 76,2650−52(2000) 「Inorganic Chemistry」(第2版) Gary L.Miessler及びDonald A.Tarr、Prentice Hall(1999) Nature 428,911−918(2004) MRS Bulletin 30、28−32(2005) Applied Physics Letters 85、5757−5759(2004) Applied Physics Letters 85,5081(2004) Applied Physics Letters 84,3013−3015(2004) Journal Applied Physics 95, 1869(2004) Journal of Crystal Growth 187,449(1998) Journal of Applied Physics 86、487(1999) Chemical Communications,400(1970) Journal of Alloys and Compounds 189,107(1992) Surf.Sci.471,1(2001) Acta Phys.Sin.45,146(1996) Electronic Processes in Organic Crystals and Polymers,2nd ed.(Oxford University Press,New York,1999) Journal of Alloys and Compounds 189,107(1992) J.Chem.Soc.A,2488(1968) Applied Physics Letters 85,5757−5759(2004) Journal of Applied Physics 96,7519−7526(2004)
感光性装置は第1電極と第2電極との間に配置される一連の有機光活性層を備える。一つの配列中の各々の層は配列中の隣の層と直接接触している。有機光活性層の配列は、少なくとも一つのドナー・アクセプターへテロ接合を形成するように配置される。有機光活性層の配列は、ドナーとしてはたらく第1ホスト材料を含む第1有機光活性層、前記第1有機光活性層と第3有機光活性層との間に配置された第2ホスト材料を含む第2有機光活性層、及びアクセプターとしてはたらく第3ホスト材料を含む第3有機光活性層を含む。第1ホスト材料、第2ホスト材料、及び第3ホスト材料は異なる。第2有機光活性層は第1有機光活性層に対してアクセプターとして働き、第3光活性層に対してドナーとして働く。第2有機光活性層の第2ホスト材料内部の任意の点からその層の境界までの距離は、第2有機光活性層の大部分の領域にわたって1励起子拡散長以下である。好ましくは、第2有機光活性層の第2ホスト材料内部の任意の点からその層の境界までの距離は、第2有機光活性層の全領域にわたって1励起子拡散長以下である。
第2有機光活性層は、それを通る開口部を有する一体の層であってよく、第1有機光活性層は前記開口部を通じて第3有機光活性層と直接接触し、又は第2有機光活性層は第2ホスト材料を含む複数の島を有する不連続層であり、第1有機光活性層が前記島の間で第3有機光活性層と直接接触させられてよい。
第2ホスト材料は好ましくは低分子である。第1ホスト材料及び前記第3ホスト材料も、好ましくは低分子である。低分子第2ホスト材料は、好ましくは600nmから900nmまでの波長帯にわたって吸収係数が少なくとも5×10cm−1である。
第1有機光活性層、第2有機光活性層及び第3有機光活性層の各々は異なる吸収スペクトルを有してよい。
第2有機光活性層は、第1ホスト材料と第2ホスト材料とが異なる吸収スペクトルを持つ状態で、ドナーとして働いてよい。ドナーとして働くとき、第2ホスト材料のHOMOは好ましくは第1ホスト材料のHOMOよりも0.16eVを超えずに高く、第2ホスト材料のバンドギャップは好ましくは第1ホスト材料のバンドギャップよりも低い。ドナーとして働く場合、第2ホスト材料は1×10−9cm/Vs未満の正孔移動度を有して、及び600nmから900nmまでの波長帯にわたって吸収係数が少なくとも5×10cm−1であってよい。第2ホスト材料がドナーとして働く例は、スズ(II)フタロシアニン(SnPc)及び銅フタロシアニン(PbPc)を含む。SnPc又はPbPcドナーと共にアクセプターとして働く第3ホスト材料に関する第3ホスト材料の例はC60である。
第2有機光活性層は、第2ホスト材料と第3ホスト材料とは異なる吸収スペクトルを持つ状態で、アクセプターとして働いてよい。アクセプターとして働くとき、第2ホスト材料のLUMOは好ましくは第3ホスト材料のLUMOよりも0.16eVを超えず低い。第3ホスト材料のバンドギャップは好ましくは第1ホスト材料のバンドギャップよりも低い。アクセプターとして働く場合、第2ホスト材料のバンドギャップは好ましくは第3ホスト材料のバンドギャップ未満である。
第2有機光伝導層の厚みは、好ましくは200Å以下であり、又はより好ましくは100Å以下である。
第2ホスト材料は好ましくは600nmから900nmまでの波長帯にわたって吸収係数が少なくとも5×10cm−1であり、第2有機光活性層の少なくとも一部は装置の反射表面からλ・d+λ/4の光学的経路長で配置され、λは600nmから900nmまでの波長帯内の波長であり、dは整数≧0、及び反射表面はλにおける入射光の少なくとも50%を反射する。反射表面は、例えば、第1電極、第2電極、及び反射面の一つによって提供されてよい。
前記装置は第1電極と第2電極との間に配置された光活性電池の積層体を含んでよい。そのような積層体において、有機光活性層の配列は光活性電池の積層体内の第1の電池の一部分であってよい。積層体は他のドナー・アクセプターへテロ接合を含む第2光活性電池を同様に少なくとも含む。積層体の第1電池及び第2電池は異なる吸収特性を有してよい。好ましくは、第1電池の平均吸収は、波長λ±5%の範囲にわたって第2電池の平均吸収よりも大きく、第2電池の平均吸収は波長λ±5%の範囲にわたって第1電池の平均吸収よりも大きく、λ≧λ+10%である。
有機光活性層の配列は、第1有機光活性層と第3有機光活性層との間に配置されるバルク又は混合したドナー・アクセプター層をさらに含んでよい。バルク又は混合したドナー・アクセプター層は第1有機光活性層の第1ホスト材料及び第3有機光活性層の第3ホスト材料の両方を含む。
有機光活性層の配列は、第1有機光活性層と第3有機光活性層との間に配置された第4ホスト材料を含む第4の有機光活性層をさらに含んでよい。第4ホスト材料は、第1ホスト材料、第2ホスト材料、及び第3ホスト材料とは異なる。第4有機光活性層は第1有機光活性層に関するアクセプターとして働いてよく、又は第3光活性層に関するドナーとしてはたらいてよい。第4有機光活性層内部の任意の点から層の境界までの距離は、1励起子拡散長以下である。
図1はドナー・アクセプターヘテロ接合を説明するエネルギー準位図である。
図2はドナー・アクセプターヘテロ接合を含む有機感光性装置を説明する図である。
図3は平坦なヘテロ接合を形成するドナー・アクセプター二層を説明する図である。
図4はドナー層とアクセプター層との間に混合へテロ接合を含むハイブリッドへテロ接合を説明する図である。
図5はバルクへテロ接合を説明する図である。
図6はショットキーバリアへテロ接合を含む有機感光性装置を説明する図である。
図7は直列タンデム感光性セルを説明する図である。
図8は並列タンデム感光性セルを説明する図である。
図9はさらなる光活性薄層を含むよう変更された平坦なヘテロ接合を説明する図である。
図10Aは光活性薄層の例の断面を説明する図である。
図10Bは光活性薄層の他の例の断面を説明する図である。
図11はドナーとして光活性薄層を含むエネルギー準位図を説明する図である。
図12はアクセプターとして光活性薄層を含むエネルギー準位図を説明する図である。
図13はドナーとして光活性薄層を含むハイブリッドヘテロ接合を説明する図である。
図14はアクセプターとして光活性薄層を含むハイブリッドヘテロ接合を説明する図である。
図15は複数の光活性薄層を含む平坦ヘテロ接合を説明する図である。
図16は図15の平坦ヘテロ接合に関する複数の光活性薄層を含むエネルギー準位図を説明する図である。
図17は光活性薄層によって吸収を最大化する様々な層の配置を説明する図である。
図18は、暗所における及び様々な照明強度の下での、光活性薄層を含む例示的感光性電池の電圧の関数としての電流密度を説明する。
図19は、図14と同じ装置に関して、曲線因子(FF)及び照明強度の関数としての開放電圧(Voc)を説明する図である。
図20は、図14と同じ装置に関して、照明強度の関数としての電力変換効率を説明する図である。
図21は、図14と同じ装置に関して、波長の関数としての外部量子効率及び吸収係数を説明する図である。
図22は、粉末として及びITO上に堆積された、光活性薄層に関して用いられる精製されたSnPcソース材料に関するx線回折結果を説明する図である。
図23は、石英上の厚さ250ÅのSnPc膜の表面モルフォロジーを説明する。
図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。
有機感光性装置は、その内部で光が吸収され励起子を形成し、前記励起子がその後電子及び正孔に解離され得る、少なくとも一つの光活性領域を備える。図2は光活性領域150がドナー・アクセプターへテロ接合を含む有機感光性オプトエレクトロニック装置100の例を示す。「光活性領域」は、電磁放射を吸収して電流を生成するために解離し得る励起子を生成する感光性装置の一部である。装置100はアノード120、アノード平滑層122、ドナー152、アクセプター154、励起子阻止層(「EBL」)156、及びカソード170を、基板110上に備える。
EBL156の例はForrestらの米国特許第6,451,415号明細書に記載され、そのEBLに関する開示について参照によってここに組み込まれる。EBLのさらなる背景説明は、Applied Physics Letters 76,2650−52(2000)、Peumansらの「Efficient photon harvesting at high optical intensities in ultrathin organic double−heterostructure photovoltaic diodes,」にも見出されてよい。EBLは励起子がドナー及び/又はアクセプター材料から移動することを防ぐことによってクエンチングを低減する。
用語「電極」及び「コンタクト」は、ここでは互換性をもって使用され、光生成電流を外部回路に移送するための、又はバイアス電流若しくは電圧を装置に提供するための媒体を提供する層を示す。図2に説明されるように、アノード120及びカソード170が例である。電極は金属又は「金属代替物」で構成されてよい。ここで、用語「金属」は、元素状態で存在する純粋な金属からなる材料、及び二つ以上の元素状態で存在する純粋な金属からなる材料である合金の両方を含有するよう使用される。用語「金属代替物」は、通常の定義の範疇では金属ではないが、導電性等、金属と類似する性質を有する、ドープされたワイドバンドギャップ半導体、縮退半導体、導電性酸化物、及び導電性ポリマーなどを示す。電極は単一層又は複数層(「複合」電極)を含んでよく、透明、半透明又は不透明であってよい。電極及び電極材料の例は、Bulovicらの米国特許第6,352,777号明細書、及びParthasarathyらの米国特許第6,420,031号明細書に開示されるものを含み、各々はこれらの代表的な特徴を開示するため参照によってここに組み込まれる。ここで用いられるように、関連する波長において周囲電磁放射の少なくとも50%を透過するとき、層は「透明」であるといわれる。
基板110は、望ましい構造的性質を提供する任意の適切な基板であってよい。基板は柔軟又は剛体、平面又は非平面であってよい。基板は透明、半透明又は不透明であってよい。剛性のプラスチック及びガラスは好ましい剛性基板材料の例である。柔軟なプラスチック及び金属ホイルは好ましい柔軟な基板材料の例である。
アノード平滑層122はアノード層120とドナー層152との間に配置されてよい。アノード平滑層はForrestらの米国特許第6,657,378号明細書に記述され、この特徴に関するその開示に関して参照によってここに組み込まれる。
図2において、光活性領域150はドナー材料152及びアクセプター材料154を含む。光活性領域において使用される有機材料はシクロメタル化有機金属化合物を含む有機金属化合物を含む。ここで用いられる用語「有機金属」は、当業者によって一般的に理解されるようなものであり、及び例えば「Inorganic Chemistry」(第2版) Gary L.Miessler及びDonald A.Tarr、Prentice Hall(1999)の第13章に与えられるようなものである。
有機層は真空蒸着、スピンコーティング、有機気相蒸着、インクジェット印刷及び当技術分野で知られる他の方法を用いて作製されてよい。
様々なタイプのドナー・アクセプターへテロ接合の例が図3から5に示される。図3は平坦なヘテロ接合を形成するドナー・アクセプター二層を説明する。図4はドナー及びアクセプター材料の混合物を含む混合へテロ接合153を含むハイブリッドへテロ接合を説明する。図5は理想的な「バルク」ヘテロ接合を説明する。実際の装置においては典型的には多数の界面が存在するが、バルクへテロ接合253、理想的な光電流の場合、はドナー材料252とアクセプター材料254との間に単一の連続界面を有する。混合及びバルクへテロ接合は、材料の複数のドメインを有する結果として多数のドナー・アクセプター界面を有してよい。反対のタイプの材料によって囲まれたドメイン(例えば、アクセプター材料によって囲まれたドナー材料のドメイン)は電気的に分離されてよく、これらのドメインは光電流に寄与しない。他のドメインはパーコレーション経路(連続的な光電流経路)によって接続されてよく、これらの他のドメインは光電流に寄与し得る。混合及びバルクへテロ接合の間の相違は、ドナー及びアクセプター材料の相分離の程度にある。混合へテロ接合においては、相分離は殆どない又は全くない(ドメインは非常に小さく、例えば数ナノメータ未満)一方で、バルクへテロ接合においては、相分離が大きい(例えば数ナノメータから100nmのサイズのドメインを形成する)。
低分子混合へテロ接合が、例えば真空蒸着又は気相蒸着を用いてドナー及びアクセプター材料の共蒸着によって、形成されてよい。低分子バルクへテロ接合は、例えば、制御された成長、蒸着後アニーリングを伴う共蒸着、又は溶液処理によって、形成されてよい。ポリマー混合又はバルクへテロ接合は、例えばドナー及びアクセプター材料のポリマーブレンドの溶液処理によって、形成されてよい。
もしも光活性領域が混合層(153)又はバルク層(252、254)及びドナー(152)及びアクセプター層(154)の一つ又は両方を含む場合、その光活性領域は「ハイブリッド」ヘテロ接合を含むといわれる。図4における層の配列は例示である。ハイブリッドへテロ接合のさらなる説明に関しては、Jiangeng Xueらの、2005年10月13日に発行された、発明の名称が「High efficiency organic photovoltaic cells employing hybridized mixed−planar heterojunctions」である、米国特許出願第2005−0224113号明細書が参照によってここに組み込まれる。
一般的には、平坦なヘテロ接合は良好なキャリア伝導性を有するが、励起子解離に乏しい;混合層はキャリア伝導性に乏しく、励起子解離が良好であり、バルクヘテロ接合はキャリア伝導性が良好であり、励起子解離も良好であるが、材料の“行き止まり”の末端で電荷の集積が起こり効率を低下させる可能性がある。特に記述しなければ、平坦な、混合、バルク及びハイブリッドヘテロ接合は、ここで開示される実施形態全体で、ドナー・アクセプターヘテロ接合と殆ど同じ意味で使用されてよい。
図6は、光活性領域350がショットキーバリアヘテロ接合の一部分である有機感光性オプトエレクトロニック装置300の例を示す。装置300は、透明コンタクト320、有機光導電材料358を含む光活性領域350、及びショットキーコンタクト370を含む。ショットキーコンタクト370は、典型的に金属層として形成される。もしも光導電層がHTLである場合には、アルミニウム、マグネシウムまたはインジウム等の低仕事関数金属が使われてよいのに対して、もしも光導電層358がETLの場合には、金などの高仕事関数金属が使用されてよい。ショットキーバリアセルにおいて、ショットキーバリアに関連して組み込まれた電場は、解離した励起子内の電子及び正孔を引き付ける。一般的に、電界励起子解離はドナー・アクセプター界面における解離ほど効率的ではない。
説明されたような装置は、要素190に接続されてよい。もしも前記装置が光起電性装置である場合、要素190は電力を消費または保存する抵抗型負荷である。もしも前記装置が光検出器である場合、要素190は、光検出器が光に露出されるとき生成される電流を測定し、及びバイアスを装置に印加することができる、電流検出回路である(例えば、Forrestらによる、2005年5月26日に公開された、米国特許出願公開第2005−0110007A1号明細書において記述される)。もしも整流接合が装置から除去される場合(例えば、光活性領域として単一の光導電材料を用いて)、結果として得られる構造は光導電セルとして使用されてよく、その場合要素190は、光の吸収に起因する装置を横切る抵抗の変化を監視する信号検出回路である。特に記述しなければ、ここで開示される図面及び実施形態の各々において、これらの配列及び修正の各々が装置に使用されてよい。
有機感光性オプトエレクトロニック装置は、透明な電荷輸送層、電極、または電荷再結合領域を含んでもよい。電荷輸送層は、有機物または無機物であってよく、光導電的に活性であってよく或いは光導電的に活性でなくてよい。電荷輸送層は電極と類似しているが、装置外部への電気的な接続を持たず、オプトエレクトロニック装置の一つのサブセクションから隣接するサブセクションへと電荷キャリアを輸送する。電荷再結合領域は、電荷輸送層と類似しているが、オプトエレクトロニクス装置の隣接するサブセクションの間で電子及び正孔の再結合を可能にする。電荷再結合領域は、ナノクラスター、ナノ粒子、及び/またはナノロッドを含む半透明金属または金属代替物の再結合中心を含んでよく、例えば以下の文献、Forrestらの米国特許第6,657,378号明細書;Randらによる、発明の名称が「Organic Photosensitive Devices」である、2004年8月11日に出願された、米国特許出願10/915,410;Forrestらによる、発明の名称が「Stacked Organic Photosensitive Devices」である、2004年11月3日に出願された米国特許出願10/979,145;に記述され、各々は再結合領域の材料及び構造の開示に関して参考のためにここに組み込まれる。電荷再結合領域は、再結合中心が埋め込まれた透明なマトリックス層を含んでもよく、含まなくてもよい。電荷輸送層、電極、または電荷再結合領域は、オプトエレクトロニクス装置のサブセクションのカソード及び/又はアノードとして働いてよい。電極または電荷輸送層は、ショットキーコンタクトとして働いてよい。
図7及び8は、そのような透明な電荷輸送層、電極、及び電荷再結合領域を含むタンデム装置の例を説明する。図7の装置400において、光活性領域150及び150’が、介在する導電性領域460と電気的に直列に積層される。外部の電気的な接続がなく図示されるように、介在する導電性領域460は電荷再結合領域であってよく、または電荷輸送層であってよい。再結合領域として、領域460は再結合中心461を、透明マトリックス層とともに、または透明マトリックス層なしに、含む。もしもマトリックス層がない場合には、前記領域を形成する材料の配列が領域460を横切って連続ではない可能性がある。図8における装置500は、電気的に並列に積層され、最上部のセルが逆転された構造である(すなわち、カソードが下)光活性領域150及び150’を説明する。図7及び8の各々において、光活性領域150及び150’、阻止層156、156’が、用途に依存して、同じ各々の材料、または異なる材料から形成されてよい。同様に、光活性領域150及び150’は同じタイプ(すなわち、平坦、混合、バルク、ハイブリッド)のヘテロ接合であってよく、または異なるタイプのヘテロ接合であってよい。
上述の各装置において、励起子阻止層等の層は省略されてよい。例えば、反射層またはさらなる光活性層等の他の層が加えられてよい。層の順序は変更されてよく、または逆転されてよい。濃縮のための構成またはトラッピングのための構成が、以下に記述されるように、効率を増大するために用いられてよい。例えば、Forrestらの米国特許第6,333,458号明細書、及びPeumansらの米国特許第6,440,769号明細書であり、これらは参照によってここに組み込まれる。光学エネルギーを装置の所望の領域内部に集中させるためにコーティングが使用されてよく、例えば、Peumansらによる、発明の名称が「Aperiodic dielectric multilayer stack」である、2004年6月1日に出願された、米国特許出願第10/857,747に記述され、この内容は参照によってここに組み込まれる。タンデム装置において、セル間の電気的な接続が電極を経由して提供される状態で、透明絶縁層がセル間に形成されてよい。また、タンデム装置において、一つ以上の光活性領域がドナー・アクセプターヘテロ接合である代わりに、ショットキーバリアヘテロ接合であってよい。これら特に記述されたもの以外の配置が使われてよい。
光起電性装置は、それらが負荷を通って接続され、光によって照射されるとき、光生成電流を生成する。無限負荷(infinite load)の下で照射されるとき、光起電性装置はその最大限可能な電圧、Vopen−circuit、又はVOCを生成する。電気的接続が短絡された状態で照射されるとき、光起電性装置はその最大限可能な電流、Ishort−circuit、又はIscを生成する。電力を生成するために実際使用されるとき、光起電性装置は有限抵抗負荷(finite resistive load)に接続され、電力出力は電流及び電圧の積、I×V、によって与えられる。光起電性装置によって生成される最大全電力は本質的に積、ISC×VOC、を超えることができない。負荷の値が最大の電力を取り出すように最適化されるとき、電流及び電圧は各々Imax及びVmaxという値を有する。
光起電性装置に関する性能指数は曲線因子、ff、であり、以下のように定義される。
Figure 0005313680
ここで、実際の使用においてISC及びVOCは決して同時には得られないので、ffは常に1未満である。それにもかかわらず、ffが1に近づくとき、装置は完全に直列ではなく又は内部抵抗を有し、及び結果的に最適な条件下でISC及びVOCの積の大部分を負荷に移送する。Pincが装置上のパワー入射(power incident)であるとき、装置の電力効率、p、は以下で計算されるだろう。
Figure 0005313680
有機光電池は従来のシリコンベースの装置と比較して多くの潜在的な有利な点を有する。有機光電池は軽量であり、材料の使用において経済的であり、柔軟なプラスチックホイル等の、低コストの基板上に堆積されてよい。しかしながら、幾つかの有機光起電性装置は典型的には相対的に低い、1%又はそれ未満のオーダーである、外部量子効率を有する。これは固有の光伝導性プロセスの二次的性質(second order nature)に起因すると、部分的に、考えられる。すなわち、キャリア生成は励起子生成、拡散及びイオン化又は収集を必要とする。これらのプロセスの各々に関連する効率が存在する。下付文字は以下のように使用されてよい:Pは電力効率に関し、EQEは外部量子効率に関し、Aはフォトン吸収に関し、EDは励起子拡散に関し、CCは電荷収集に関し、及びINTは内部量子効率に関する。この表記を用いると:
Figure 0005313680
プラスチック基板上に堆積される低分子量有機薄膜を用いる光検出器及び光(PV)電池は、低コスト及び軽量であるという潜在的な有利な点を有する。S.R.Forrest、Nature 428,911−918(2004)、「The path to ubiquitous and low−cost organic electronic appliances on plastic,」を参照されたい。近年、分子有機PV電池の電力変換効率は、新たな材料及び装置構成の使用に起因して安定的に改善されている。S.R.Forrest、「The Limits to Organic Photovoltaic Cell Efficiency,」、MRS Bulletin 30、28−32(2005);及びJ.Xueら、「Asymmetric tandem organic photovoltaic cells with hybrid planar−mixed molecular heterojunctions,」、Applied Physics Letters 85、5757−5759(2004)を参照されたい。
しかしながら、有機PVエネルギー変換の一つの問題は、太陽のスペクトルの活性層吸収間の制限された重なりである。実は、全太陽光の光子束(solar photon flux)の60%以上は、λ>600nmの波長において約50%が赤の範囲であり、600<λ<1000nmにおいて近赤外(NIR)である。したがって、NIR放射を吸収することができ、吸収されたフォトンを電流に効率的に変換することができる新規の材料が開発される必要がある。
近年、最高λ=1000nmのNIR放射に感度のよいポリマーベースの太陽電池が、1sun照射の下で0.3%の電力変換効率を達成した。X.J.Wangら、Applied Physics Letters 85,5081(2004)を参照されたい。しかしながら、従来の低分子材料を用いた検討では、装置の応答性をNIRまで拡張することができていない。
低分子感光性装置を開発するための研究は、NIR応答性を達成することに加えて、任意のドナー・アクセプターへテロ接合の感度を調整及び/又は広げるために使用される可能性がある新たな構造を生んだ。ドナー及びアクセプターの間に増感薄層を組み込むことによって、この新しい構造は感光性装置の構築を可能にし、前記装置は全体にわたる装置厚みを維持するが、他の材料を用いて別の方法では利用することができないスペクトルの一部における光電流の生成が可能である。
さらに、別の方法では従来のドナー又はアクセプター層のどちらかとして実施可能であるだろうが、増感薄層としての使用に関して異なる材料のより大きな配列が使用できる。例えば、電荷キャリア移動度が低い材料が、装置性能を損なうことなく用いられてよい。増感薄層をエネルギー的に好ましいドナー又はアクセプター層と対にすることによって、増感薄層はドナーとアクセプターとの間のキャリア輸送を妨げることなく光電流に貢献する。
図9は、光活性領域950の内部に新規の増感薄層980を組み込むように改造された、上述の装置(例えば、100、400、500)内で使用されるドナー・アクセプターへテロ接合を説明する。増感薄膜980は、ドナー152の材料又はアクセプター154の材料のどちらとも異なるホスト材料を含む。ここで定義される有機光活性層の「ホスト材料」は、各々の層のモルにして50%超を構成する光活性有機分子である。増感薄層980はドナーとして又はアクセプターとして構成されてよい。どの場合も、増感層980のホスト材料内部の任意の点からその層の境界までの距離は、増感薄層980領域の大部分(>50%)にわたって1励起子拡散長以下である。励起子拡散長は、1/e励起子が崩壊/再結合する移動距離である。層980はエッジ効果及び局所的厚みの小さな変化(例えば、隆起及び泡)を含む可能性があるので、この距離は領域の「大部分」にわたる。好ましくは、エッジ効果などは回避され、増感薄層980のホスト材料内部の任意の点からその層の境界までの距離は、増感薄層980の領域全体にわたって1励起子拡散長以下である。好ましくは、増感層980を横切るこの距離の2倍が200Å超である場合でさえ、層の厚みは200Å以下である。より好ましくは、層の厚みは100Å以下である。
関連する効率に起因して、増感層980の薄さと光電流の寄与との間に平衡が成立されてよい。薄層が望ましいのは、ドナー層152とアクセプター層154との間を通過するキャリアに関する光活性層を横切る抵抗を最小化し、増感層980内で形成された励起子が整流界面に達する性能を最大化するためである。厚い層が望ましいのは、増感層980の吸収波長帯内でフォトンが吸収されることができる体積である。2励起子拡散長は理想的な厚み上限である一方、多くの材料の組合せ及び光源スペクトルに関して、増感層980は薄い方が望ましい。
増感薄層980は固体であってよい一方、図10Aに示されるように多孔質であってもよい。もしも多孔質である場合、増感層980は一体の層を通る複数の経路1001(すなわち、開口)を含む。隣接層(例えば、ドナー152及びアクセプター154)は経路1001を通じて互いに直接接触し、電荷キャリアに層間の直接的な経路を提供する。経路1001は、堆積工程中に、例えば被覆性(coverage)において天然の不規則性を有するような薄層980を用いて(例えば、材料の核サイトが繋がるまで、ただし全ての間隙が充填される前まで、成長する)、又は、不規則な被覆性をもたらす表面不規則性を下部の層(例えば、ドナー152)に有することによって、現れ得る。
図10Bは、薄層980の他の例である。この例において、層は複数の材料の不連続な島を含む。島1002は、堆積工程の間、例えば核生成の直後成長を止めることによって現れ得る。
固体層、島の不連続層、又は多孔質一体層は、作製の間、単純に材料核生成の後どれだけの間成長が許されるかを制御することによって選択されてよい。層980の全ての三つの形態が実施可能である一方、多孔質一体化層は隣接する層(例えば、ドナー152及びアクセプター154)間の経路1001を通る直接的な電荷キャリア移動を提供する間、光活性表面領域のその平衡に関して望ましい。
好ましくは、増感薄層980は低分子材料である。同様に、ドナー層152及びアクセプター154においても低分子材料であることが望ましい。NIRを吸収するため、第2の材料は波長帯600nmから900nmにわたって吸収係数が少なくとも5×10cm−1であってよい。吸収スペクトルの範囲を最大化するために、三つの光活性層(152、980、154)は各々異なる吸収スペクトルを有してよい。
図11を参照すると、増感薄層980はドナー層152とは異なるホスト材料を有するドナーとして働いてよい。好ましくは、増感薄層980のHOMOは、ドナー層のHOMOより5kTを超えずに高く(kはボルツマン定数であり、Tは操作温度である)、それによってドナー層(152)・増感層(980)界面における正孔のトラッピングを回避する。HOMOレベルのこの差は、図11においてΔEとして説明される。
有機光増感装置の操作温度はT=−40℃〜+100℃の範囲を有することを共通の条件とする。したがって、最大限度として+100℃を用いて、5kTに関して解くと(すなわち、5×1.3806505E−23(J/K)/1.602E−19(J/eV)×(T℃+273.15)°K)、増感薄膜980のHOMOはドナー層152より0.16eVを超えず高いとよい。
増感層980をドナーとして配列する場合、増感層980を形成する材料のバンドギャップはドナー層152を形成する材料のバンドギャップ未満であってよい。吸収感度は、一般的に、純粋な材料のバンドギャップに反比例するので、このようにバンドギャップを配列することは、ドナー層152単独で起こるであろうものよりも長波長のフォトンの吸収を可能にする。
増感層980を薄く保つことによって、他の方法では光活性装置において任意の妥当な効率を有するように実施することができない、全ての種類の材料が使用されてよい。例えば、増感層980をドナーとして使用する場合、増感層980のホスト材料は、1×10−9cm/Vs未満の正孔移動度を有してよい。古典的には、高い正孔移動度は装置の外部量子効率を最大化するためにドナーに関して要求される特徴であるため、ドナーとしてそのような材料を用いることは直感に反する。しかしながら、正孔移動度に乏しいスズ(II)フタロシアニン(SnPc)及び鉛フタロシアニン(PbPc)等、正孔移動性が低いが、600nmから900nmの波長帯にわたって吸収係数が少なくとも5×10cm−1である材料が多くある。
このように、望ましい高吸収特性を有するが移動特性に乏しい材料が、そのような材料はそれらの移動特性が低いことに起因して従来使用することができなかったにもかかわらず、増感層980において使用されてよい。
図12を参照すると、増感薄層980はアクセプター層154とは異なるホスト材料を有するアクセプターとして働いてよい。好ましくは、増感薄層980のLUMOはアクセプター層154のLUMOより5kTを超えて低いことがなく、それによってアクセプター層(154)・増感層(980)の界面における電子のトラッピングを回避する。LUMO準位におけるこの差は、図12においてΔEとして示される。
増感層980をアクセプターとして配列する場合、増感層980を形成する材料のバンドギャップはアクセプター層154を形成する材料のバンドギャップ未満であってよい。吸収感度は、一般的に、純粋な材料のバンドギャップに反比例するので、このようにバンドギャップを配列することは、アクセプター層154単独で起こるであろうものよりも長波長のフォトンの吸収を可能にする。
増感層980を薄く保つことによって、電子移動度が1×10−9cm/V未満のホスト材料が使用されてよい。古典的には、高い電子移動度は装置の外部量子効率を最大化するためにアクセプターに関して要求される特徴であるため、アクセプターとしてそのような材料を用いることは直感に反する。このように、望ましい高吸収特性を有するが移動特性に乏しい材料が、そのような材料はそれらの移動特性が低いことに起因して従来使用することができなかったにもかかわらず、増感層980において使用されてよい。
増感層980が、図13及び14に示されるように、ハイブリッドへテロ接合において使用されてもよい。図13において、増感層980は光活性領域1350内部でドナーとして働く。好ましくは、ドナーとして、増感薄層980のHOMOはドナー層152のHOMOよりも5kTを超えて高くはない(ΔE)。図14において、増感層980は光活性領域1450内部でアクセプターとして働く。好ましくは、アクセプターとして、増感薄層980のLUMOはアクセプター層154のLUMOよりも5kTを超えて低くはない(ΔE)。
図15は複数のドナー増感層(980a、980b)及び複数のアクセプター増感層(980c、980d)を含む光活性領域1550を示す。図16は、図15における単一の光活性領域内部の複数の増感薄層980a〜dを含む感光性電池に関するエネルギー準位図である。好ましくは、電荷キャリアトラッピングを回避するため、第1増感ドナー薄層980aのHOMOはドナー層152のHOMOよりも5kTを超えて高くはなく(ΔE1、1);第2増感ドナー薄層980bのHOMOは第1増感ドナー薄層980aのHOMOよりも5kTを超えて高くはなく(ΔE1、2);第1増感アクセプター薄層980cのLUMOは第2増感アクセプター薄層980dのLUMOよりも5kTを超えて低くはなく(ΔE2、1);及び第2増感アクセプター薄層980dのLUMOはアクセプター層154のLUMOよりも5kTを超えて低くはない(ΔE2、2)。
一つ以上の増感層980を有する光活性領域(950、1350、1450、1550)は、装置100、400及び500を含む、上述の感光性装置内の光活性領域150及び/又は150’と交換可能である。
図17に示されるように、装置性能は増感薄層980の少なくとも一部を配置することによって(説明されるように、図7のタンデム装置において、光活性領域950/1350/1450/1550内部に層として配列される)、装置の反射表面からの光学的経路長λ.d+λ/4(dは0以上の整数)において、改良される。もしも、例えば、増感層980が600nmから900nmの波長帯にわたって吸収係数が少なくとも5×10cm−1である場合、λは600nmから900nmの波長帯の中の波長である。この帯域の中にピークを配置して(750nm、説明されたように)増感層の一部と重なることによってと、所望の帯幅内の光が吸収されるであろうことをさらに確実にする。
反射表面は好ましくはλにおいて入射光の少なくとも50%を反射する。反射表面は別個の層であってよく、または電極の一つによって与えられてよい(例えば、図2及び図7のカソード170、図8のアノード170’)。
増感層980が電池積層体の中の第1の電池の光活性領域内である場合、全体の性能は異なる電池が異なる吸収性能を有するように配列することによって改善されてよい。好ましくは、λ±5%の波長範囲にわたって第1の電池(増感層980を有する)の平均吸収は第2の電池の平均吸収よりも大きく、第2の電池の平均吸収はλ±5%の波長範囲にわたって第1の電池の平均吸収よりも大きい。ここで、λ≧λ+10%、λは600nmから900nmまでの吸収帯の中の波長であり、増感層980として働くホスト材料は600nmから900nmにわたって吸収係数が少なくとも5×10cm−1である。
どの材料がドナーを構成するか及びどの材料がアクセプターを構成するかは、層間の相対的なエネルギー準位に依存するので、同じ材料(例えば、SnPc、PbPc)はドナー152/252及びアクセプター154/254として一組の材料を有するドナー層として働いてよく、ドナー152/252及びアクセプター154/254として異なる一組の材料を有するアクセプター層として働いてよい。

実験はλ>900nmの波長に感度を有するスズ(II)フタロシアニン(SnPc)/C60ドナー・アクセプターへテロ接合に基づく有機光電池で実施された。SnPcの多結晶薄膜内の正孔移動度の低さ、μ=(2±1)×10−10cm/Vs、は、薄層の使用を妨げ、低い曲線因子及び低い電力変換効率に繋がる。しかしながら、その大きな吸収係数によって、SnPcの厚み50Åの層はλ=750nmにおいて最高21%の外部太陽電池外部量子効率をもたらす。酸化インジウムスズ/100Å銅フタロシアニン/50ÅSnPc/540ÅC60/75Åバトクプロイン/Agの二重ヘテロ構造で、1sun標準AM1.5G太陽照度の下で(1.0±0.1)%の電力変換効率、及び強い(10suns)標準AM1.5G太陽照度の下で(1.3±0.1)%の効率を得る。SnPc増感層を持たない装置(酸化インジウムスズ/銅フタロシアニン/C60/Ag装置)の例に関しては、「4.2% efficient organic photovoltaic cells with low series resistances」、J.Xueら、Applied Physics Letters 84,3013−3015(2004)を参照されたい。
有機材料における光生成プロセスは、励起子を生成するフォトンの吸収又は電子・正孔対の結合で開始する。効率的な有機光起電性装置において、その後励起子はドナー・アクセプター界面において自由な電荷キャリアに解離され、前記電荷キャリアはその後各々の電極において収集される。二重ヘテロ構造有機太陽電池において電子ドナーとしてスズ(II)フタロシアニン(SnPc)層を用いると、SnPc層は効率的に入射NIR光を光電流に変換する。1sun標準AM1.5G(air mass 1.5 global)太陽照度の下でη=(1.0±0.1)%の電力変換効率が可能である。超薄SnPc層に関する曲線因子がFF=0.5であるので高効率が結果として得られるが、以前実施された装置(X.J.Wangら、Applied Physics Letters 85,5081(2004))はFF=0.32であった。この高FFはSnPc層厚みの制御を通じて達成され、その低い正孔移動度は装置性能に悪い影響を与えない。
全ての装置は、15Ω/sqのシート抵抗を有する、商業的にガラス基板上に予備コーティングされた、厚み1500Åの層の酸化インジウムスズ(ITO)上に作製された。溶媒で洗浄された(J.Xueら、Journal Applied Physics 95, 1869(2004)を参照されたい)ITO表面は、基板を高真空チャンバ(ベース圧力〜3×10−7Torr)内にローディングする直前に紫外線/O内で5分間処理され、有機層及び厚み1000ÅのAgカソードは熱蒸着によって堆積された。蒸着の前に、有機材料は真空熱勾配昇華を用いて三つのサイクルで精製された(R.A.Laudiseら、Journal of Crystal Growth 187,449(1998)を参照されたい)。
Agカソードは直径1mmの開口を有するシャドウマスクを通じて蒸着され、装置領域を画定した。電流密度・電圧(J−F)特性は暗所で模擬的なAM1.5G太陽照度(Oriel Instruments)の下でHP4155B半導体パラメータアナライザを用いて測定された。照明強度及び量子効率の測定は、国立再生可能エネルギー研究所トレーサブルキャリブレーテッドSi検出器(ASTM Standards E 1021, E948, E973 American Society for Testing and Materials, West Conshohocken PA)を採用する標準的な方法によって実施された。
模擬的な及び実際の(すなわち、標準の)太陽スペクトルの間の差は、我々の最終的な効率の決定において修正された。吸収スペクトルは、PerkinElmer Lambda 800 UV/Vis分光計を用いて、石英における吸収の損失を相殺するために清浄な石英基板を参照して、石英基板の上で測定された。SnPc正孔伝導性は、ITOとAuコンタクトとの間に挟まれた1000Åの厚みの層からなる装置に関して測定された。
図18は、暗所において、及びAM1.5G標準太陽照度の様々な照明強度(P)の下で、ITO/CuPc(100Å)/SnPc(50Å)/C60(540Å)/BCP(75Å)/Ag構造(ここでCuPcは銅フタロシアニンを、及びBCPはバトクプロインを表す)を有する装置のJ−V特性を説明する。ドナー・アクセプターへテロ接合は、SnPc/C60界面において画定され、BCPは励起子阻止層として働く。暗所電流を古典的p−n接合ダイオード理論にフィッティングすることで(J.Xueら、Applied Physics Letters 84,3013−3015(2004)を参照されたい)、直列抵抗Rs=0.17Ωcm及び理想的因子(ideality factor)n=1.96±0.05をもたらす。エネルギー準位の概略図は図18の挿入図に示され、最高被占分子軌道エネルギー準位は紫外線光電子分光計によって測定される。最低空分子軌道エネルギーは各々の材料の光学的エネルギーギャップを用いて評価される。
図19及び20は、Pの関数として同じ装置に関する様々な光電池性能パラメータを説明する。ここで、測定された強度の範囲にわたってFF〜0.5である一方で、開放電圧(VOC)はPに関して対数的に増加し、1sun(100mW/cm)において0.4Vという値であり、12太陽強度において最高0.51Vである。応答性(JSC/Pと等しい、ここでJSCは短絡電流密度)は、P=(0.05±0.02)A/Wで相対的に定数のままである。装置パラメータにおけるこれらの傾向の結果として、1sun標準AM1.5G太陽照度の下で、ηはVOCと共に(1.0±0.1)%まで増加し、12sunでは(1.3±0.1)%に達する。1から12sunにおいてFF及びJSC/Pの双方の因子がPに対して定数であることは、装置内のキャリア収集が効率的でありキャリア再結合が強度に対して実質増加しないことを示す。
装置の活性層の外部量子効率(ηEQE)及び吸収係数(α)は波長の関数として図21に示される。SnPc(破線)の低エネルギーQバンドは、CuPc(実線)と比較して非常に強い吸収を示し、λ=620nmにおいて1.3×10cm−1であるのとは対照的に、λ=740nmにおいてピーク値α=3.5×10cm−1である。同様に、SnPcに関するαはNIRに拡張し、最高λ=1000nmの大きな吸収を有する。吸収係数は、装置内で使用されるものと同じSnPcの厚み50Åの膜から計算された。膜の厚みの増加はスペクトル形状の変化につながり、λ=860nmにおけるピークは、740nm(データは図示されない)におけるピークに関連して増加するが、おそらく分子が凝集してSnPc二量体を形成する結果である。すなわち、もしも我々が非常に薄いSnPc層が表面の均一な被覆性を提供しないことを仮定するならば、ある領域は高密度のダイマーを有するSnPcクラスターを含み、他の領域は単分子層又はダイマーが完全に存在しない被覆の無い状態であるだろう。この場合、長波長凝集ピーク強度も低減されるだろう。図18のPV電池のηEQE(黒丸、図21)は構成材料の吸収の結果として起こり、350<λ<550nmの間で生成されるC60からの光電流の寄与を伴い、ηEQE=36%にピークを持ち、一方でSnPc層は600<λ<1000nmで寄与し、21%でピークを持つ。
輸送マトリックスを用いる光学モデリング(L.A.A.Petterssonら、Journal of Applied Physics 86、487(1999)を参照されたい)は、SnPc領域が〜40%の内部量子効率に寄与することを示唆する。λ=575及び620nmでのηEQEにおけるさらなる小さな応答ピークが存在し、下部のCuPc層からの寄与に相当する。この後者の応答は厚み50ÅのSnPc層が不連続であるために生じ、CuPc及びC60の間に局所の直接的接触を可能にし、効率的な電荷分離領域を形成し、さらに最薄膜に関する不均一な層の被覆に対する我々の仮定を支持する。(J.Xueら、Applied Physics Letters 84,3013−3015(2004)を参照されたい)
中心のSn原子は分子平面の外1.13Åにあり、SnPcが三斜晶相に結晶化する原因となる(M.K.Friedelら、Chemical Communications,400(1970);及びR.Kubiakら、Journal of Alloys and Compounds 189,107(1992)を参照されたい)。精製されるソース材料の粉末X線回折が図22に示され、及びピークは周知の分子結晶構造を用いて同定される。ITO上に堆積されたSnPcの厚み1000Åの膜が図22に示され、2θ=(12.60±0.05)°に単一のピークを有し、d(101)=(7.03±0.02)Åの格子面間隔に相当する。これは、SnPc膜は分子がITO表面上に選択的に平坦に存在する多結晶であることを示し、過去の研究と一致する(K.Walzerら、Surf.Sci. 471,1(2001);及びL.B.Chenら、Acta Phys. Sin. 45,146(1996)を参照されたい)。
図23は、石英上の厚み250ÅのSnPc膜の表面モルフォロジーを示す。走査型電子顕微鏡像は、多結晶膜を示す、粗く、波形の表面を示し、一方で原子間力顕微鏡(図23、挿入図)は平均二乗粗さ47Åを与える。
SnPc膜内の正孔移動度は、ITO/SnPc(1000Å)/Au装置の空間電荷制限電流をChild則(Child’s law)にフィッティングすることによって測定され(M.Pope及びC.E.Swenberg,Electronic Processes in Organic Crystals and Polymers,2nd ed.(Oxford University Press,New York,1999);及びB.P.Rand,J.Xue,S.Uchida,及びS.R.Forrest,“Mixed donor−acceptor molecular heterojunctions for photovoltaic applications.I.Material properties,”、2005年2月9日にJournal of Applied Physicsに提出、を参照されたい)、有機物に関する相対的な比誘電率として3を仮定する。この分析は、η=(7±1)×10−4cm/VsであるCuPcと比較して、正孔移動度η=(2±1)×10−10cm/Vsを与える(B.P.Rand,J.Xue,S.Uchida,及びS.R.Forrest,“Mixed donor−acceptor molecular heterojunctions for photovoltaic applications.I.Material properties,”、2005年2月9日にJournal of Applied Physicsに提出、を参照されたい)。
非平面SnPc分子の多結晶膜は、分子間の間隔が大きいことに起因して、CuPcと比較して分子軌道の重なりが少ない可能性がある。実は、SnPc内の4配位N原子によって形成される平面の間の間隔は、3.56Å及び2.87Å(R.Kubiakら、Journal of Alloys and Compounds 189,107(1992)を参照されたい)の間の単位セル内部で交替するのに対して、CuPcの場合3.34Åである(C.J.Brown,J.Chem.Soc.A,2488(1968)を参照されたい)。
それは、正孔移動度を決定するSnPc格子内のより大きな二つの間隔であり、それらの材料間で測定されるηにおける大きな相違を説明し得る。SnPcの低移動度は、層の厚みが増加するとき、直列抵抗の増加をもたらし、及びその結果としてPV電池のFFを低くする。すなわち、厚み50ÅのSnPc層に関するFF=0.5は(図19参照)、1sun強度における厚み200ÅのSnPcドナー層において0.31に落ちる。SnPcを堆積する前にITO表面上に厚み100ÅのCuPcウェッティング層を堆積することは、後続のC60アクセプター層がスズドナー層における不連続部を通じてITOに直接接触することを防ぐ。
まとめると、これらの実験は、SnPcを増感電子ドナー薄層として用いることで、NIRまで拡張した感度を有する有機太陽電池の実現性を証明する。電池の外部量子効率は、350<λ<1000nmの間の波長で有意であり、350<λ<875nmの範囲で10%を超えて残存する。良好な電荷輸送を保持するために層の厚みを最適化することによって、及び最も高い入射光強度を有する領域にドナー/アクセプター界面を配置することによって、我々は1sun標準AM1.5G太陽照度の下で(1.0±0.1)%という電力変換効率を、及び強い照度の下では(1.3±0.1)%という電力変換効率を達成する。これらの結果は、SnPc/C60接合に関する性能を明らかにして、有機光電池の応答性を赤外にまで拡張するタンデム有機太陽電池(J.Xue,S.Uciuda,B.P.Rand,及びS.R.Forrest,Applied Physics Letters 85,5757−5759(2004);及びB.P.Rand,P.Peumans,及びS.R.Forrest,Journal of Applied Physics 96,7519−7526(2004)を参照されたい)における用途を見出した
上述のように、本発明の有機感光性装置は入射電磁放射から電力を生成するために(例えば、光起電力装置)、又は入射電磁放射を検出するために(例えば、光検出器又は光伝導性電池)使用されてよい。
本発明の特定の例がここで説明され及び/又は記述される。しかしながら、本発明の修正及び変更は、上記教示によって、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、添付されたクレームの範囲内で規定されることは理解されるべきである。
ドナー・アクセプターヘテロ接合を説明するエネルギー準位図である。 ドナー・アクセプターヘテロ接合を含む有機感光性装置を説明する図である。 平坦なヘテロ接合を形成するドナー・アクセプター二層を説明する図である。 ドナー層とアクセプター層との間に混合へテロ接合を含むハイブリッドへテロ接合を説明する図である。 バルクへテロ接合を説明する図である。 ショットキーバリアへテロ接合を含む有機感光性装置を説明する図である。 直列タンデム感光性セルを説明する図である。 並列タンデム感光性セルを説明する図である。 さらなる光活性薄層を含むよう変更された平坦なヘテロ接合を説明する図である。 光活性薄層の例の断面を説明する図である。 光活性薄層の他の例の断面を説明する図である。 ドナーとして光活性薄層を含むエネルギー準位図を説明する図である。 アクセプターとして光活性薄層を含むエネルギー準位図を説明する図である。 ドナーとして光活性薄層を含むハイブリッドヘテロ接合を説明する図である。 アクセプターとして光活性薄層を含むハイブリッドヘテロ接合を説明する図である。 複数の光活性薄層を含む平坦ヘテロ接合を説明する図である。 図15の平坦ヘテロ接合に関する複数の光活性薄層を含むエネルギー準位図を説明する図である。 光活性薄層によって吸収を最大化する様々な層の配置を説明する図である。 暗所における及び様々な照明強度の下での、光活性薄層を含む例示的感光性電池の電圧の関数としての電流密度を説明する。 図14と同じ装置に関して、曲線因子(FF)及び照明強度の関数としての開放電圧(Voc)を説明する図である。 図14と同じ装置に関して、照明強度の関数としての電力変換効率を説明する図である。 図14と同じ装置に関して、波長の関数としての外部量子効率及び吸収係数を説明する図である。 粉末として及びITO上に堆積された、光活性薄層に関して用いられる精製されたSnPcソース材料に関するx線回折結果を説明する図である。 石英上の厚さ250ÅのSnPc膜の表面モルフォロジーを説明する。
符号の説明
6 フォトン
8 励起子
100 装置
120 アノード
122 アノード平滑層
150 光活性領域
152 ドナー
153 混合ヘテロ接合
154 アクセプター
156 励起子阻止層
170 カソード
252 ドナー材料
254 アクセプター材料
300 装置
320 透明コンタクト
350 光活性領域
358 有機光導電材料
400 装置
500 装置
1001 経路

Claims (23)

  1. 第1電極及び第2電極と、
    配列中の各層が配列中の隣の層と直接接触し、有機光活性層の配列が少なくとも一つのドナー・アクセプターへテロ接合を形成するよう配置され、前記第1電極と前記第2電極との間に配置された有機光活性層の配列と、を含み、
    前記配列が、
    ドナーとして働く第1ホスト材料を含む第1有機光活性層と、
    前記第1有機光活性層と第3有機光活性層との間に配置され、第2ホスト材料を含む第2有機光活性層と、
    アクセプターとして働く第3ホスト材料を含む前記第3有機光活性層と、を含み、
    前記第2有機光活性層は、前記第2ホスト材料の複数の不連続な島を含み、前記第1有機光活性層が前記島の間で前記第3有機光活性層と直接接触し、その結果第1ドナー・アクセプターへテロ接合を形成し、
    前記第1ホスト材料、第2ホスト材料、及び第3ホスト材料は異なり、
    前記第2有機光活性層は前記第1有機光活性層に関してアクセプターとして働き、その結果前記第1有機光活性層と第2ドナー・アクセプターへテロ接合を形成し、又は前記第3光活性層に関してドナーとして働き、その結果前記第3有機光活性層と第3ドナー・アクセプターへテロ接合を形成し、前記第2有機光活性層の第2ホスト材料内部の任意の点からその層の境界までの距離は、前記第2有機光活性層の半分を超える領域にわたって1励起子拡散長以下である、感光性装置。
  2. 前記第2ホスト材料が低分子である、請求項1に記載の感光性装置。
  3. 前記第1ホスト材料及び前記第3ホスト材料が低分子である、請求項2に記載の感光性装置。
  4. 前記第2ホスト材料が600nmから900nmの波長帯にわたって少なくとも5×10cm−1の吸収係数を有する、請求項2に記載の感光性装置。
  5. 前記第1有機光活性層、前記第2有機光活性層、及び前記第3有機光活性層の各々が異なる吸収スペクトルを有する、請求項1に記載の感光性装置。
  6. 前記第2有機光活性層がドナーとして働き、前記第1ホスト材料と第2ホスト材料とが異なる吸収スペクトルを有する、請求項1に記載の感光性装置。
  7. 前記第2ホスト材料のHOMOが前記第1ホスト材料のHOMOと比べて0.16eVを超えずに高い、請求項6に記載の感光性装置。
  8. 前記第2ホスト材料のバンドギャップが前記第1のホスト材料のバンドギャップ未満である、請求項6に記載の感光性装置。
  9. 前記第2ホスト材料は1×10−9cm/Vs未満の正孔移動度を有して、及び600nmから900nmまでの波長帯にわたって吸収係数が少なくとも5×10cm−1である、請求項6に記載の感光性装置。
  10. 前記第2ホスト材料がスズ(II)フタロシアニン(SnPc)及び鉛フタロシアニン(PbPc)から選択される、請求項6に記載の感光性装置。
  11. 前記第3ホスト材料がC60である、請求項10に記載の感光性装置。
  12. 前記第2有機光活性層がアクセプターとして働き、前記第2ホスト材料及び前記第3ホスト材料が異なる吸収スペクトルを有する、請求項1に記載の感光性装置。
  13. 前記第2ホスト材料のLUMOが前記第3ホスト材料のLUMOよりも0.16eVを超えず低い、請求項12に記載の感光性装置。
  14. 前記第2ホスト材料のバンドギャップが前記第3ホスト材料のバンドギャップ未満である、請求項12に記載の感光性装置。
  15. 前記第2有機光伝導層の厚みが200Å以下である、請求項1に記載の感光性装置。
  16. 前記第2有機光伝導層の厚みが100Å以下である、請求項15に記載の感光性装置。
  17. 前記第2ホスト材料は600nmから900nmまでの波長帯にわたって吸収係数が少なくとも5×10cm−1であり、前記第2有機光活性層の少なくとも一部は装置の反射表面からλ・d+λ/4の光学的経路長で配置され、
    λは600nmから900nmまでの波長帯内の波長であり、
    dは0以上の整数であり、
    反射表面はλにおける入射光の少なくとも50%を反射する、請求項1に記載の感光性装置。
  18. 前記反射表面が前記第1電極、前記第2電極、及び反射面の一つによって提供される、請求項17に記載の感光性装置。
  19. 前記有機光活性層の配列が第1電極と第2電極との間に配置された光活性電池積層体の中の第1の電池の一部であり、装置が光活性電池の積層体の第2の電池をさらに含み、前記第2の電池が他のドナー・アクセプターへテロ接合を含み、
    前記第1の電池と前記第2の電池とが異なる吸収特性を有し、
    λ±5%の波長範囲にわたって前記第1の電池の平均吸収は前記第2の電池の平均吸収よりも大きく、
    前記第2の電池の平均吸収はλ±5%の波長範囲にわたって第1の電池の平均吸収よりも大きく、
    λ≧λ+10%である、請求項17に記載の感光性装置。
  20. 前記有機光活性層の配列が、第1の有機光活性層と第3の有機光活性層との間に配置されたバルク又は混合ドナー・アクセプター層をさらに含み、前記バルク又は混合ドナー・アクセプター層が第1有機光活性層の第1ホスト材料と第3有機光活性層の第3ホスト材料との両方を含む、請求項1に記載の感光性装置。
  21. 前記有機光活性層の配列は、前記第1有機光活性層と前記第3有機光活性層との間に配置された第4ホスト材料を含む第4の有機光活性層をさらに含み、
    前記第4ホスト材料は、第1ホスト材料、第2ホスト材料、及び第3ホスト材料とは異なり、
    前記第4有機光活性層は前記第1有機光活性層に関するアクセプターとして働き、又は前記第3光活性層に関するドナーとして働き、前記第4有機光活性層内部の任意の点から層の境界までの距離は、1励起子拡散長以下である、請求項1に記載の感光性装置。
  22. 前記第2有機光活性層の第2ホスト材料内部の任意の点からその層の境界までの距離は、前記第2有機光活性層の全領域にわたって1励起子拡散長以下である、請求項1に記載の感光性装置。
  23. 前記第1有機光活性層が表面不規則性を有し、前記第1及び第3有機光活性層が前記表面不規則性によって生じる前記第2有機光活性層の不規則な被覆性の結果として直接接触し、第1ドナー・アクセプターヘテロ接合を形成する、請求項1に記載の感光性装置。
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