JP5313567B2 - 自脱型コンバイン - Google Patents

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本発明は、走行機体の前部に刈取り部を備えた自脱型コンバインに関する。
従来の技術としては、例えば特許文献1に開示されているように、左引起ケース(特許文献1の図6の25A)と中央引起ケース(特許文献1の図6の25C)との間に左側1条分の圃場に植え付けられた作物(以下未刈作物という)を取り入れ、右引起ケース(特許文献1の図6の25B)と中央引起ケース(特許文献1の図6の25C)の間に右側2条分の未刈作物を取り入れて、3条分の未刈作物を取り入れることができるように構成されたコンバインが知られている。
特開2003−47318号公報(図3,図6及び段落番号「0008」参照)
特許文献1のコンバインでは、4つの分草板(特許文献1の図6の24)を左右に並べて配設し、互いに隣接する分草板の間に、それぞれ1条分ずつの未刈作物を取り入れることができるように構成されており、互いに隣接する4つの分草板の間の幅を互いに隣接する未刈作物の間の条間ピッチに近い寸法に設定することにより、例えば最も右の分草板と右から2番目の分草板との間に未刈作物が入るようにコンバインを操作すれば、最も左の分草板と左から2番目の分草板との間、及び左から2番目の分草板と右から2番目の分草板との間に未刈作物を導入することができたと考えられる。
しかし、特許文献1のコンバインにおける右から2番目の分草板を廃止して、右側2条分の未刈作物を2つの分草板(特許文献1の最も右側に位置する分草板と右から3番目の分草板)によって導入するように構成しようとすると、2つの分草板を見ながらこの2つの分草板の間に2条分の未刈作物の位置を位置決めする必要があり、2つの分草板の間に1条分の未刈作物の位置を位置決めする場合に比べ、分草板の幅の設定によっては未刈作物に対する分草板の位置決めが困難になるおそれがあり、分草板の位置決めに時間や手間を要して、コンバインによる刈取作業の作業性が悪くなるおそれがある。
具体的には、例えば図14(ロ)に示すように、第1デバイダ(例えば図14(ロ)の80Rb)と第2デバイダ(例えば図14(ロ)の80Lb)との間の距離(例えば図14(ロ)のWb)を、例えば条間ピッチ(例えば図14(ロ)のP)の2倍より少し大きい程度の距離に設定して、第1デバイダと第3デバイダ(例えば図14(ロ)の80Cb)との間から2条分の未刈作物を導入するように位置決めしようとすると、未刈作物に対するデバイダの位置決め範囲が制限されて、未刈作物に対するデバイダの位置決めが困難になるおそれがある。
本発明は、未刈作物に対するデバイダの位置決めを容易に行うことができ、刈取作業の作業性を向上できる自脱型コンバインを実現することを目的とする。
本発明の請求項1に係る発明は、自脱型コンバインにおいて、
走行機体の前部に備えられた刈取り部と、前記刈取り部の前部横一方側に設けられた第1デバイダと、前記刈取り部の前部横他方側に設けられた第2デバイダと、前記第1デバイダと前記第2デバイダとの間に設けられた第3デバイダとを備え、
前記第1デバイダの先端部と前記第3デバイダの先端部との間隔を、条間ピッチに株の直径の3倍を加えた距離より広く、条間ピッチの2倍に株の直径を加えた距離より狭くなるように、450ミリメートルより大きく650ミリメートルより小さい寸法に設定して、前記第1デバイダと前記第3デバイダとの間に1条分又は2条分の作物を導入可能に構成するとともに、
前記第2デバイダの先端部と前記第3デバイダの先端部との間隔を、条間ピッチより広くなるように300ミリメートルより大きい寸法に設定して、前記第2デバイダと前記第3デバイダとの間に1条分の作物を導入可能に構成し、
前記第1デバイダの先端部と前記第2デバイダの先端部との間のデバイダ間隔を、圃場に植え付けられた互いに隣接する株の間の条間ピッチの2.5倍より広く、前記条間ピッチの3倍に圃場に植え付けられた株の直径を加えた距離より狭くなるように、750ミリメートルより大きく950ミリメートルより小さい寸法に設定し、
第1デバイダ側に左右方向の搬送領域が広い第1補助搬送装置及びこれに対向する第1搬送ガイド体を配備し、かつ、第2デバイダ側に左右方向の搬送領域が狭い第2補助搬送装置及びこれに対向する第2搬送ガイド体を配備し、
前記第1補助搬送装置及び第1搬送ガイド体の高さを、前記第2補助搬送装置及び第2搬送ガイド体の高さよりも高く設定した
上記の発明では、デバイダ間隔を条間ピッチの2.5倍より広く、条間ピッチの3倍に株の直径を加えた距離より狭く設定することで、未刈作物に対するデバイダの位置決め範囲を広く確保することができる。その結果、未刈作物に対するデバイダの位置決めを容易に行うことができる。
具体的には、例えば図14(ハ)に示すように、第1デバイダ(例えば図14(ハ)の80R)と未刈作物との位置決め範囲(例えば図14(ハ)のX)、及び第2デバイダ(例えば図14(ハ)の80L)と未刈作物との位置決め範囲(例えば図14(ハ)のY)を広く確保でき、未刈作物に対するデバイダの位置決め範囲を広く確保することができる。
従って、デバイダの位置決めを簡易迅速に行うことができ、コンバインによる刈取作業の作業性を向上させることができる。
上記の発明では、例えば条間ピッチが約300ミリメートルで株の直径が約50ミリメートルの場合には、条間ピッチの2.5倍が略750ミリメートルになり、条間ピッチの3倍に株の直径を加えた距離が950ミリメートルになる。このように、デバイダ間隔の範囲を、一般的な未刈作物の条間ピッチ及び株の直径に対して具体的に数値限定することで、未刈作物の条間ピッチ及び株の直径に応じた的確なデバイダ間隔の範囲を設定することができる。
従って、例えば機種等が異なるコンバインであっても、このデバイダ間隔を適用することで容易にデバイダの間隔を設定することができ、コンバインの設計作業等の作業性を向上できる。
上記の発明では、第2デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔を条間ピッチより広く設定することで、第3デバイダを未刈作物に近づけても、第2デバイダの先端部が未刈作物と干渉するようなことがなくなって、第2デバイダと未刈作物との干渉を防止できる。
具体的には、例えば図14(ハ)に示すように、第3デバイダ(例えば図14(ハ)の80C)を未刈作物に左側から近づけても、図14(イ)に示す第2デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔(例えば図14(イ)のW2a)を条間ピッチ(例えば図14(イ)のP)より狭く設定した場合のように、第2デバイダ(例えば図14(ハ)の80L)が未刈作物と干渉するようなことがなくなって、第2デバイダと未刈作物との干渉を防止できる。
従って、第2デバイダと未刈作物との干渉を防止しながら、デバイダの位置決めを行うことができ、コンバインによる刈取作業の作業性を更に向上させることができる。
上記の発明では、例えば条間ピッチが約300ミリメートルの場合には、第2デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔が略300ミリメートルより大きい寸法になる。このように、第2デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔の範囲を、一般的な未刈作物の条間ピッチに対して具体的に数値限定することで、未刈作物の条間ピッチに応じた的確な第2デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔の範囲を設定することができる。
従って、例えば機種等が異なるコンバインであっても、この第2デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔を適用することで容易にデバイダの間隔を設定することができ、コンバインの設計作業等の作業性を向上できる。
上記の発明では、第1デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔を、条間ピッチに株の直径の3倍を加えた距離より広く、条間ピッチの2倍に株の直径を加えた距離より狭く設定することで、2条分の未刈作物を、第1デバイダと第3デバイダとの間に無理なく導入することができ、未刈作物に対するデバイダの位置決め範囲を広く確保することができる。その結果、未刈作物に対するデバイダの位置決めを更に容易に行うことができる。
具体的には、例えば図14(ハ)に示すように、第1デバイダ(例えば図14(ハ)の80R)と未刈作物との位置決め範囲(例えば図14(ハ)のX)、及び第3デバイダ(例えば図14(ハ)の80C)と未刈作物との位置決め範囲(例えば図14(ハ)のZ)を広く確保でき、未刈作物に対するデバイダの位置決め範囲を広く確保することができる。
従って、デバイダの位置決めを更に簡易迅速に行うことができ、コンバインによる刈取作業の作業性を更に向上させることができる。
上記の発明では、例えば条間ピッチが約300ミリメートルで株の直径が約50ミリメートルの場合には、条間ピッチに株の直径の3倍を加えた距離が略450ミリメートルになり、条間ピッチの2倍に株の直径を加えた距離が略650ミリメートルになる。このように、第1デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔の範囲を、一般的な未刈作物の条間ピッチ及び株の直径に対して具体的に数値限定することで、未刈作物の条間ピッチ及び株の直径に応じた的確な第1デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔の範囲を設定することができる。
従って、例えば機種等が異なるコンバインであっても、この第1デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔を適用することで、容易にデバイダの間隔を設定することができ、コンバインの設計作業等の作業性を向上できる。
本発明の請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の発明において、
前記第1デバイダの先端部と前記第2デバイダの先端部との間のデバイダ間隔を、条間ピッチの3倍になるように900ミリメートルに設定すると共に、
前記第2デバイダの先端部と前記第3デバイダの先端部との間隔を、条間ピッチに株の直径を加えた寸法になるように350ミリメートルに設定した。
上記の発明では、例えば条間ピッチが比較的広い場合や株の直径が比較的大きい場合であっても、2条分の未刈作物を第1デバイダと第3デバイダとの間に無理なく導入することができる。また、例えば条間ピッチが比較的広い場合や株の直径が比較的大きい場合において、第3デバイダを未刈作物に近づけても、第2デバイダの先端部が未刈作物と干渉するようなことがなくなって、第2デバイダの未刈作物との干渉を防止できる。その結果、例えば条間ピッチや株の直径に誤差がある場合であっても、容易にデバイダの位置決めを行うことができ、デバイダの間隔を最適化することができる。
具体的には、例えば図14(ハ)における条間ピッチ(例えば図14(ハ)のP)が広くなった場合であっても、2条分の未刈作物を、第1デバイダ(例えば図14(ハ)の80R)と第3デバイダ(例えば図14(ハ)の80C)との間に無理なく導入することができる。また、例えば図14(ハ)における条間ピッチが広くなった場合において、第3デバイダ(例えば図14(ハ)の80C)を未刈作物に近づけても、第2デバイダ(例えば図14(ハ)の80L)の先端部が未刈作物と干渉するようなことがなくなって、第2デバイダの未刈作物との干渉を防止できる。
従って、デバイダの位置決めを更に簡易迅速に行うことができ、コンバインによる刈取作業の作業性を更に向上させることができる。
上記の発明では、例えば条間ピッチが約300ミリメートルで株の直径が約50ミリメートルの場合には、条間ピッチの略3倍が略900ミリメートルになり、条間ピッチに株の直径を加えた寸法が略350ミリメートルになる。このように、第1デバイダの先端部と第2デバイダの先端部との間のデバイダ間隔、及び第2デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔を、一般的な未刈作物の条間ピッチ及び株の直径に対して具体的に数値限定することで、未刈作物の条間ピッチ及び株の直径に応じた的確な第1デバイダの先端部と第2デバイダの先端部との間のデバイダ間隔、及び第2デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔を設定することができる。
従って、例えば機種等が異なるコンバインであっても、このデバイダ間隔、及び第2デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔を適用することで、容易にデバイダの間隔を設定することができ、コンバインの設計作業等の作業性を向上できる。
本発明の請求項3に係る発明は、上記請求項1又は2に記載の発明において、
走行機体側から刈取り部側へ動力を伝達するための伝動軸を内装した刈取り部フレームを、前記走行機体の横一方側に配備された運転部が存在する側の前記第1デバイダと前記運転部が存在する側とは反対側の前記第2デバイダとの間隔幅内で、かつ前記運転部が存在する側とは反対側の横他方側寄りに偏倚させて設け
上記の発明では、刈取り部フレームが第1デバイダと第2デバイダとの左右間隔幅内の中央位置や運転部側寄り位置に設けられる場合に比べて、刈取り部フレームの位置を第2デバイダ側に寄せて設けてある。このため、第2デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔よりも、第1デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔が大きく設定される傾向にある自脱型コンバインにおいて、刈取後の穀稈群を左右でバランス良く支持し易い。
つまり、第1デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔によって定められる運転部側寄りの一方の刈取領域と、第2デバイダの先端部と第3デバイダの先端部との間隔によって定められる他方側の刈取領域は、互いのその領域の左右方向幅が異なり、それらの領域の境界は、一般に運転部側とは反対側の他方側寄りに設定される。したがって、運転部が存在する側とは反対側の横他方側寄りに偏倚させて設けた前記刈取り部フレームは、この境界が存在する箇所と同一もしくはその近くに近接して位置することになる。
そして、各デバイダでの分草時点では、穀稈群の重量は刈取り部には作用していず、その後に刈り取られた時点で刈取部全体の重量の一部となるが、この刈取直後の時点における穀稈群は、その大部分が、前記領域の境界近くにかき寄せられた状態であるため、穀稈群の重量の多くは、左右方向で刈取り部フレームが偏倚して存在する箇所の近くに作用することになり、これを刈取り部フレームで左右バランス良く支持することができる。
従って、刈取後の穀稈群を左右でバランス良く支持して、刈取り搬送することができ、機体の左右姿勢の安定化を図りながら刈取り作業を行うことのできる自脱型コンバインを提供できる利点がある。
本発明の請求項4に係る発明は、上記請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、
前記第1デバイダと前記第3デバイダとの間の第1刈り幅を、前記第2デバイダと第3デバイダとの間の第2刈り幅より広く設定すると共に、
前記第1補助搬送装置の機体前後方向に対して横外方に傾斜する角度が、前記第2補助搬送装置の機体前後方向に対して横外方に傾斜する角度より大きくなるように設定し
上記の発明では、第1補助搬送装置を機体前後方向に対して横外方に多く傾けて配設することで、前後長を短く抑えながら幅方向に長く第1補助搬送装置を配設することができ、第1補助搬送装置の前端部を後方に位置させることができる。その結果、第1補助搬送装置の前方に位置する引起し装置及びデバイダ等を後方の補助搬送装置側に近づけて配設することができ、幅広に設定された第1刈り幅の間から導入された作物を無理なく後方に搬送可能に構成しながら、刈取り部の前後長を短く抑えて前後にコンパクトな刈取り部を構成できる。
従って、前後にコンパクトなコンバインを構成することができ、運転部からの前方下方の視界性を向上できると共に、効率よくコンバインの運搬や保管等ができる。
本発明の請求項5に係る発明は、上記請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、
第2デバイダ側の機体横側部に配置されたフィードチェーンを備え、
前記第1補助搬送装置と前記第2補助搬送装置との合流部から供給搬送装置を介して前記フィードチェーンに作物を搬送可能に構成し
上記の発明では、第1補助搬送装置と第2補助搬送装置との合流部を、第2デバイダ側の機体横側部に配置されたフィードチェーンに近い位置に配設することができ、合流部とフィードチェーンとの間の距離を短く設定することができる。その結果、合流部からの作物を無理なく後方に搬送可能に構成しながら、合流部とフィードチェーンとの間に設けられた供給搬送装置の前後長を短く抑えて前後にコンパクトな供給搬送装置を構成できる。
従って、更に前後にコンパクトなコンバインを構成することができ、運転部からの前方下方の視界性を更に向上できると共に、更に効率よくコンバインの運搬や保管等ができる。
本発明の請求項6に係る発明は、上記請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明において、
運転部が配備された前部横一方側とは反対側の前部横他方側に前記刈取り部を配備し、
前記刈取り部の前端部で複数台並列配置された各引起し装置の背部に、作物を刈り幅中央側に向けて斜め後方に係止搬送する補助搬送装置をそれぞれ配備し、
前記引起し装置のうちの最も前記運転部側に位置する第1引起し装置における下端部の横回し移動幅を、他の第2引起し装置における下端部の横回し移動幅よりも広く設定するとともに、
前記第1引起し装置の背部に前記第1補助搬送装置及び前記第1搬送ガイド体を配備し、前記第2引起し装置の背部に前記第2補助搬送装置及び前記第2搬送ガイド体を配備した
本発明の請求項7に係る発明は、上記請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明において、
前記第1搬送ガイド体の高さと前記第2搬送ガイド体の高さとの高低差が、後方に向かうに従って徐々に広くなるように、前記第1及び第2搬送ガイド体の高さを設定し
上記の発明では、第1補助搬送装置と第1搬送ガイドとの間に形成される空間を後方に向かうに従って徐々に狭くすることができ、作物を徐々に起立させて密集させながら後方へ案内することができる。
従って、刈り幅中央側に向けて斜め後方に係止搬送する際の運転部側とは逆側への作物の倒れ込み防止しながら、作物を無理なく後方へ案内することができる。
本発明の請求項8に係る発明は、上記請求項6又は7に記載の発明において、
前記引起し装置のうちの最も運転部側に位置する前記第1引起し装置を、正面視で前記運転部と重なる位置に配設すると共に、
前記第1引起し装置の上下中央部又は下部に、走行機体側からの伝達動力を伝える運転部側引起し伝動軸を接続し、
前記運転部側引起し伝動軸からの動力を、前記第1引起し装置の背部に沿って配設された伝動機構を介して、前記第1引起し装置上部の入力軸に伝達し、前記第1引起し装置を回転駆動可能に構成し
上記の発明では、刈取り部フレーム基端部から前方に延出された引起しフレームを運転部側引起し装置の上下中央部又は下部に接続することで、刈取り部フレームから前方に延出された運転部側引起し伝動軸が低い位置に配設されることになり、運転部側引起し装置の上部の背部の空間に運転部側引起し伝動軸が位置することなく、運転部側引起し装置を回転駆動できる。伝達機構は運転部側引起し装置の背部に沿って配設されているため、運転部側引起し装置の上部の背部に前後にコンパクトに伝達機構を配設することができる。その結果、運転部側引起し装置の上部の背部に空間を形成することができ、この運転部側引起し装置の上部の背部に形成された空間に運転部を位置させることにより、刈取り部を後方の運転部に近い位置に配設することができる。
又、運転部側引起し装置を正面視で運転部と重なる位置に配設することにより、刈取り部を運転部側へ近づけて左右にコンパクトなコンバインを構成できるとともに、刈取り部を後方の運転部に近い位置に配設することにより、前後にコンパクトなコンバインを構成できる。その結果、コンバインの全長及び全幅を短く設定することができ、前後及び左右にコンパクトなコンバインを実現できる。
従って、運転部から刈取り部の前部(例えばデバイダやデバイダに導入される作物)が見え易くなって、運転部からの前方下方の視界性を向上でき、作物の刈取作業(例えば作物とデバイダとの位置決め作業)の作業性を向上できる。
又、コンバインを運搬する際や保管する際等に、コンバインを運搬するトラック等の荷台やコンバインを保管するスペースを狭く設定でき、効率よくコンバインの運搬や保管等を行うことができる。
本発明の請求項9に係る発明は、上記請求項8に記載の発明において、
前記伝動機構をチェーン伝動機構によって構成し、
前記チェーン伝動機構のチェーン配置面が前記第1引起し装置の背部に沿って配設されている。
上記の発明では、チェーン伝動機構により伝動機構の厚みを薄く設定することができ、この厚みが薄く設定された方向が前後向きになるように、チェーン伝動機構を運転部側引起し装置の背部に配設できる。その結果、運転部側引起し装置の背部から後方に突出する伝動機構の厚みを薄く構成することができ、この厚みを薄く構成することにより形成された空間に運転部を位置させることにより、刈取り部を更に後方の運転部に近い位置に配設することができる。
従って、運転部からの前方下方の視界性を更に向上でき、作物の刈取作業の作業性を更に向上できる。
〔コンバインの全体構成〕
図1〜図4に基づいて、本発明に係る自脱型コンバインの全体構成について説明する。図1及び図2は、コンバインの全体左側面図及び全体右側面図をそれぞれ示し、図3及び図4は、コンバインの全体平面図及び全体正面図を示す。
図1〜図4に示すように、コンバインは、左右一対のクローラ走行装置1を備えた走行機体2の前部に、3条刈り仕様に構成された刈取り部3が揺動昇降自在に連結されており、走行機体2の右側前部に運転部4が設けられている。走行機体2の左側後部に脱穀装置5が搭載され、走行機体2の右側後部に穀粒回収タンク6、穀粒排出オーガ7等が搭載されている。走行機体2の後部には、排ワラ処理装置8が搭載されており、脱穀装置5による脱穀処理により発生した排ワラの処理ができるように構成されている。
穀粒排出オーガ7は、長手方向の前後中間部で折り畳み可能に構成されており、コンバインを移動させる場合や保管する場合には、この穀粒排出オーガ7を折り畳んで、走行機体2から穀粒排出オーガ7が突出することがないように構成されている。なお、穀粒排出オーガ7をスライドさせることにより伸縮可能に構成してもよい。
刈取り部3には、植立作物を所定の刈取り姿勢に引起す左右一対の右側及び左側引起し装置9R,9Lと、引起し装置9R,9Lにより引起した植立作物を切断するバリカン型の刈取装置10と、引起し中の作物を係止搬送する左右一対の右側及び左側の補助搬送装置11R,11Lと、作物の株元を掻き込み合流する左右一対の掻き込み回転パッカ12R,12Lと、合流された刈取り作物を後方上方に向けて挟持搬送する供給搬送装置13とを備えて構成されており、油圧シリンダ14を操作することにより刈取り部3全体が刈取り部3後部上部の横向きの支点p周りに上下に揺動して、刈取り部3を昇降できるように構成されている。
供給搬送装置13は、作物の株元側を挟持して搬送する株元挟持搬送機構13aと作物の穂先側を係止して搬送する穂先係止搬送機構13bとを備えて構成されており、この供給搬送装置13全体を支点p中心に上下に揺動調節することで、搬送される作物の挟持位置を変更して、脱穀装置5に備えられたフィードチェーン15への作物の受け渡し位置を作物の稈長方向に変更調節する扱き深さ調節機能が備えられている。
刈取り部3から供給された作物は、脱穀装置5において脱穀処理された穀粒が穀粒回収タンク6に貯留され、脱穀処理によって発生した排ワラが排ワラ処理装置8によって処理されて、走行機体2の後方に処理されたワラ屑が排出されるように構成されている。
走行機体2の右側部には、前後に長い平面視での形状が縦長の長方形状のデッキ部2aが形成されており、このデッキ部2aの上面側の前後中央部に運転座席4aを支持する座席支持部材4bが載置されて固定されており、デッキ部2aの上面側の後部に穀粒回収タンク6が載置されて固定されている。デッキ部2aの前端には、斜め後方上方に傾斜したアーチ状の補助具16及びこの補助具16を前方から覆う前部カバー17が装着されており、この補助具16及び前部カバー17と座席支持部材4bとの間に作業者が搭乗する搭乗空間が形成されている。
穀粒回収タンク6の前部下部には、後方に凹入した凹入部6Aが形成されており、この凹入部6Aに座席支持部材4bの後部が位置するように配設されている。その結果、運転座席4a後方の空間を有効に活用して穀粒回収タンク6の容量を大きく確保しながら、運転座席4aを後方に位置させることができるように構成されている。
補助具16及び前部カバー17は、刈取り部3の引起し装置9Rに沿って斜め後方上方に傾斜する形状に構成されており、搭乗空間の前部に位置する前部カバー17の下部に操作ペダル18が配設されている。その結果、操作ペダル18を配設する空間を確保しながら、刈取り部3を後方に位置させることができるように構成されている。
前部カバー17の右側下部には、内方側に凹入した凹入部17Aが形成されており、この凹入部17Aに前部カバー17の前方から操作可能な操作レバーが装着された操作ペダル18が配設されている。その結果、前部カバー17に形成された凹入部17Aを、操作ペダル18を配設する空間として活用しながら、操作レバー18を前方に延出する空間として活用できる。
以上のように、補助具16、前部カバー17、運転座席4a及び穀粒回収タンク6の形状及び配置を工夫することにより、刈取り部3を後方に移動させながら、運転座席4aに着座した作業者の脚部に位置する搭乗空間を比較的広く確保でき、コンバインの操作性を損なうことなく刈取り部3を後方に移動させることが可能になる。その結果、脱穀装置5や排ワラ処理装置8の配置等を変更することなく刈取り部3を後方に移動させることができ、コンバインの全長を短く抑えることができる。
〔コンバインの伝動構造〕
図5に基づいて、コンバインの伝動構造について説明する。図5は、コンバインの伝動構造の概略図を示す。図5に示すように、運転部4における運転座席4aの下方にエンジン21が配備されており、このエンジン21からの動力の一部がミッションケース22内に内装された静油圧式の無段変速装置(HST)23に伝達され、左右のクローラ走行装置1が無段変速で前後進駆動されるとともに、エンジン21からの動力の一部が脱穀装置5に分岐伝達されるように構成されている。
ミッションケース22にはPTO軸24が備えられ、このPTO軸24にベルト伝動機構25を介して刈取り部3の支点pに沿って横架された刈取軸27が連動連結されており、エンジン21からの動力がミッションケース22によって分岐伝動されて刈取軸27が回転駆動するように構成されている。
刈取軸27の左端部にベベルギア伝達機構32を介して出力軸33が連動連結され、この出力軸33の両端部に株元挟持搬送機構13aと穂先係止搬送機構13bとが連動連結されており、刈取軸27からの動力が分岐されて供給搬送装置13が駆動するように構成されている。
刈取軸27からベベルギア伝達機構28を介して前向きの伝動軸30が前方上方に向けて延出されており、伝動軸30の延出端からベベルギア伝達機構35を介して横向きの刈取伝動軸36が連動連結されている。
刈取伝動軸36の左端部にベベルギア伝達機構40を介して左側引起伝動軸39が連動連結され、この左側引起伝動軸39の上端部にベベルギア伝達機構43を介して左側引起し装置9Lの前向きの左側引起し入力軸42が連動連結されており、刈取伝動軸36が回転すると、ベベルギア伝達機構40、左側引起伝動軸39及びベベル伝達機構43を介して左側引起し入力軸42が回転駆動され、左側引起し装置9Lが回転駆動するように構成されている。
刈取伝動軸36の右端部に、ベベルギア伝達機構53を介して縦向きの右側引起伝動軸52が連動連結されており、この右側引起伝動軸52にパッカ駆動軸54が外嵌されている。右側引起伝動軸52の上部は減速機構56aを介してパッカ駆動軸54に連動連結されており、右側引起伝動軸52の回転が減速機構56aにより減速されてパッカ駆動軸54に伝達されるように構成されている。
パッカ駆動軸54には、右側の補助搬送装置11Rと右側の掻き込み回転パッカ12Rとが連動連結され、刈取伝動軸36から分岐された動力により右側引起伝動軸52が回転し減速機構56aを介してパッカ駆動軸54が回転すると、補助搬送装置11R及び回転パッカ12Rが回転駆動されるように構成されている。
左側の掻き込み回転パッカ12Lは右側の掻き込み回転パッカ12Rに噛み合い連動されており、この左側の掻き込み回転パッカ12Lに噛み合い伝達された動力で左側の補助搬送装置11Lが回転駆動されるように構成されている。左側の回転パッカ12Lの形状は、右側の回転パッカ12Rの形状と同じ形状に設定されており、右側及び左側の回転パッカ12R,12Lが略同じ速度で回転するように構成されている。
右側引起伝動軸52の上端部に、ベベルギア伝達機構58を介して中間駆動軸57が連動連結され、この中間駆動軸57がチェーン伝動機構70を介して右側引起し装置9Rの前向きの右側引起し入力軸59に連動連結されており、右側引起伝動軸52が回転すると、ベベルギア伝達機構58、中間駆動軸57、チェーン伝動機構70を介して右側引起し入力軸59が回転駆動され、右側引起し装置9Rが回転駆動するように構成されている。
刈取伝動軸36の右端部に、ベベルギア伝達機構19を介してクランク機構20が連動連結されており、刈取伝動軸36が回転すると、クランク機構20が駆動して刈取り装置10の刈刃10aが一定のストロークで左右に往復駆動されるように構成されている。
〔刈取り部の伝動系の詳細構造〕
図5〜図10に基づいて、刈取り部3への伝動系の詳細構造について説明する。図6は、刈取り部3への伝動系の展開図を示し、図7及び図8は、左側引起し装置9Lへの伝動系の左側面図及び右側引起し装置9Rへの伝動系の右側面図をそれぞれ示す。図9は、チェーン伝動機構70付近の縦断右側面図を示し、図10は、引起し装置9L,9Rの縦断正面図を示す。
図5に示すように、エンジン21からの動力がベルト伝動機構25を介して横向き筒状のギアケース26に内装された刈取軸27に伝達されており、刈取軸27に伝達された動力がギアケース26に内装されたベベルギア伝達機構28を介して刈取り部フレーム29に内装された伝動軸30に分岐伝動されている。
前記刈取り部フレーム29の前端側は、図6及び図7に示すようにベベルギヤケース34に連結されており、かつ、そのベベルギアケース34に対して左右方向では、図11及び図12に示すように、運転部4が存在する側(右側)とは反対側の横他方側(左側)寄りに偏倚させて連結してある。
その結果、刈取り部フレーム29は、運転部4が存在する側の第1デバイダ80Rと前記運転部4が存在する側とは反対側の第2デバイダ80Lとの間隔幅内で、かつ前記運転部4が存在する側とは反対側の横他方側寄りに偏倚させて設けてある第3デバイダ80Cとほぼ同じ左右方向位置に位置する状態に配備されている。
図6及び図7に示すように、ギアケース26から前方に延出された刈取り部フレーム29の前端部には、ベベルギアケース34が装着されており、このベベルギアケース34に内装され2対のベベルギアにより構成されたベベルギア伝達機構35を介して伝動軸30からの動力が刈取伝動軸36に伝達される。ベベルギアケース34の左側端部には、カウンタケース37が装着されており、このカウンタケース37の内部に刈取伝動軸36が延出されている。
カウンタケース37の左側部には、筒状のカウンタブラケット38が装着されており、このカウンタブラケット38に内装された左側引起伝動軸39がカウンタケース37に内装されたベベルギア伝達機構40を介して刈取伝動軸36と連動連結されている。カウンタブラケット38の上端部には、左側ベベルギアケース41が装着されており、前向きの左側引起し入力軸42が左側ベベルギアケース41に内装されたベベルギア伝達機構43を介して左側引起伝動軸39と連動連結されている。
図7及び図10に示すように、左側ベベルギアケース41が左側引起し装置9Lの引起しケース44に連結されており、この引起しケース44の内部に位置するように、左側ベベルギアケース41から前方上方に左側引起し入力軸42が延出されている。左側引起し入力軸42の先端部には、駆動スプロケット45が連動連結されており、この駆動スプロケット45と、その横において上下変位可能かつ上方にバネ付勢して配備されたテンションスプロケット46と、引起しケース44の下部に配備されたチェーン案内ローラ47とに亘って引起しチェーン48が横回し状に巻回張設されている。
引起しチェーン48には引起し爪49が起伏揺動可能に等ピッチで枢支連結されており、引起しチェーン48に沿った倒伏姿勢で下方へ移動してきた引起し爪49は、チェーン案内ローラ47の外周に案内されて起立しながら引起し径路に回り込み移行し、引起し径路脇に固定配備された案内レール50によって起立案内された状態で上方へ移動するよう構成されている。
図6及び図8に示すように、ベベルギアケース34の右側部には、ギアケース51が装着されており、このギアケース51に内装されたベベルギア伝達機構53を介して右側引起伝動軸52が刈取伝動軸36と連動連結されている。右側引起伝動軸52には、上端部が右側ベベルギアケース56に回動自在に支持されたパッカ駆動軸54が外嵌されており、このパッカ駆動軸54の下端部に、右側引起伝動軸52に回動自在に外嵌されたパッカ駆動用フランジ55が固定されている。
右側引起伝動軸52の上端部には、右側ベベルギアケース56が装着されており、この右側ベベルギアケース56から延出された前向きの中間駆動軸57が右側ベベルギアケース56に内装されたベベルギア伝達機構58を介して右側引起伝動軸52と連動連結されている。右側ベベルギアケース56には、4つのギアを咬合して構成された減速機構56aが内装されており、右側引起伝動軸52の回転がこの減速機構56aにより減速されて、右側ベベルギアケース56に支持されたパッカ駆動軸54が回転するように構成されている。
パッカ駆動軸54に右側の補助搬送装置11Rのプーリ91が固定され、パッカ駆動用フランジ55に右側の回転パッカ12Rが固定されて、刈取伝動軸36から分岐された動力により右側引起伝動軸52が回転し減速機構56aを介してパッカ駆動軸54が回転すると、補助搬送装置11R及び回転パッカ12Rが回転駆動されるように構成されている。
図8及び図9に示すように、右側ベベルギアケース56が右側引起し装置9Rの引起しケース60にブラケット61を介して連結されている。ブラケット61は、平面視で後向きに開口した断面形状がコ字状に成形されており、右側ベベルギアケース56をブラケット61に固定すると、ブラケット61の前板61aと右側ベベルギアケース56の前端部との間に所定の隙間が形成されて、この隙間に右側ベベルギアケース56から前方に延出された中間駆動軸57が配設されるように構成されている。
中間駆動軸57には、下部スプロケット71が固定され、この下部スプロケット71と、後述する上部スプロケット72とに亘って伝動チェーン73が巻回張設されており、伝動チェーン73のチェーン配置面が引起しケース60の後面パネル60Rに沿うように伝動チェーン73が配設されている。引起しケース60の上部には、右側引起し入力軸59がベアリング75を介して軸受部材76によって前後向きの軸心周りで回動自在に支持されており、この右側引起し入力軸59の前端部に、駆動スプロケット62が連動連結されている。
右側引起し入力軸59の後部には、上部スプロケット72がキー構造により右側引起し入力軸59と連動連結されており、右側引起し入力軸59の後端部には、ベアリング77が外嵌されて後述するチェーンカバー74に回動自在に支持されている。ベアリング75、上部スプロケット72、及びベアリング77は、前後に隙間を開けずに配設されており、引起しケース60の後面パネル60Rから後方に突出する長さを短くできるように構成されている。
上記のように、中間駆動軸57に連動連結された下部スプロケット71と、右側引起し入力軸59に連動連結された上部スプロケット72とに亘って伝動チェーン73を横回し状に巻回張設することで、チェーン伝動機構70が構成されており、中間駆動軸57からの動力をチェーン伝動機構70を介して右側引起し入力軸59に伝達でき、中間駆動軸57からの動力を引起しケース60の後面パネル60Rに沿って前後にコンパクトに右側引起し入力軸59に伝達できる。
図9及び図10に示すように、チェーン伝動機構70は、後方からチェーンカバー74で覆われている。チェーンカバー74は、上下に長い帯板状の後面板74aと、この後面板74aの左右両側部から前方に折り曲げ成形された左右の側板74bと、後面板74aの上部に側面視での形状がL字状に折り曲げられた上部連結部74cと、左右の側板74bの下部に形成された下部連結部74dとを備えて構成されている。上部連結部74cには、前後向きの取付穴が形成されており、この取付穴を介してチェーンカバー74の上部が後面パネル60Rに締め付け固定されている。下部連結部74dには、左右向きの取付穴が形成されており、この取付穴を介してチェーンカバー74の下部がブラケット61に締め付け固定されている。
チェーンカバー74の後面板74aの上部には、円形の開口部74eが形成されており、この開口部74eにベアリング77が内嵌されて固定されている。このように、チェーンカバー74によりベアリング77を支持する構成を採用することにより、例えばベアリング77をチェーンカバー74で後方から覆うように構成する場合に比べ、チェーンカバー74の前後方向の幅を狭く設定することができ、引起しケース60の後面パネル60Rから後方へ突出するチェーンカバー74の寸法を小さく抑えることができる。
図10に示すように、右側引起し装置9Rは、右側引起し入力軸59に連結された駆動スプロケット62と、その横において上下変位可能かつ上方にバネ付勢して配備されたテンションスプロケット63と、引起しケース60の下部に並列配備された第1及び第2チェーン案内ローラ64,65とに亘って引起しチェーン66を横回し状に巻回張設して構成されている。
引起しチェーン66には引起し爪67が起伏揺動可能に等ピッチで枢支連結されており、引起しチェーン66が下方へ移動する戻り径路では、引起し爪67が引起しチェーン66に沿った倒伏姿勢で下方へ移動し、第1チェーン案内ローラ64の外周に案内されて起立しながら横移動径路に回り込み、引き続き固定配備された第1案内レール68によって起立姿勢を維持された状態で横移動するよう構成されている。横移動径路に沿って起立姿勢で横移動してきた引起し爪67は、第2チェーン案内ローラ65の外周に案内されて起立姿勢を維持しながら引起し径路に導かれ、引起し径路脇に固定配備された第2案内レール69によって起立案内された状態で上方へ移動し、第2案内レール69の上端から外れた引起し爪67は倒伏して戻り径路に回り込んでゆくよう構成されている。
引起し装置9R,9Lの引起し径路は互いに対向して隣接するように配置され、各引起しチェーン48,66が同速度で回動駆動されることで、各引起し装置9R,9Lの引起し爪49,67が引起し径路において互いに突き合わせ状態を維持して上方へ移動して、作物を逃がすことなく引き起こすようになっている。
右側引起し装置9Rにおける引起しチェーン66の巻回周長は、左側引起し装置9Lにおける引起しチェーン48の巻回周長よりも、引起し爪67,49の爪ピッチの整数倍だけ長いものとなっている。この例では、右側引起し装置9Rにおける引起しチェーン66の巻回径路上端に位置する駆動スプロケット62の軸心位置を、左側引起し装置9Lにおける引起しチェーン48の巻回径路上端に位置する駆動スプロケット62の軸心位置より高く設定することで、長い周長の引起しチェーン66と短い周長の引起しチェーン48とを引起し爪67,49の突き合せ状態で同調駆動できるように構成されている。右側引起し装置9Rの引起しケース60は、左側引起し装置9Lの引起しケース44とアーチ形の補強フレーム78で架橋連結されている。
第1チェーン案内ローラ64は第2チェーン案内ローラ65より小径に構成されて、第1チェーン案内ローラ64によるチェーン巻回曲率が、第2チェーン案内ローラ65によるチェーン巻回曲率より小さくなっている。これによって、第1チェーン案内ローラ64に案内されて起立回動する引起し爪67の先端回動軌跡の曲率が小さくなり、作物の掻き込み洩れを少なくすることができる。
右側引起し装置9Rにおける第2チェーン案内ローラ65を大径に構成することで、刈り幅Wの右端近くに位置する作物が引起し装置9Rの下端をくぐり抜けて引起し径路に導かれる際に、引起し装置9Rの下端における引起し径路側の角部によって作物がきつく折られることが回避されている。
右側引起し装置9Rの下端部の横回し移動幅aは、左側引起し装置9Lにおける下端部の横回し移動幅bよりも大きく設定されており、これにより、刈取り部3の刈り幅W、つまり、引起し装置9R,9Lの前端に配備した右側デバイダ80Rの先端部と左側デバイダ80Lの先端部との間隔が左右のクローラ走行装置1の踏み代Hにできるだけ近くなるよう設定されている(図4参照)。
〔デバイダの詳細構造〕
図3,図4,図11〜図13に基づいて、デバイダ80の詳細構造について説明する。図11は、刈取り部3の一部省略平面図を示し、図12は、刈取り部3の縦断正面図を示す。図13は、作物とデバイダ80の関係を説明する概略平面図を示す。図3及び図4に示すように、このコンバインのデバイダ80は、運転部4側に位置する右側デバイダ80R(第1デバイダに相当)と、運転部4側とは逆側に位置する左側デバイダ80L(第2デバイダに相当)と、右側デバイダ80Rと左側デバイダ80Lの間に位置する中央デバイダ80C(第3デバイダに相当)とを備えて構成されている。
図11及び図12に示すように、ベベルギアケース34の右側端部に右側刈取フレーム81が締め付け固定されており、この右側刈取フレーム81は、ベベルギアケース34の右側端部から右側に延出され、この右側に延出した端部から前方に延出された形状に成形されている。右側刈取フレーム81の前端部に、右側デバイダ80Rを取り付ける右側取付フレーム84が前後位置調節可能に内嵌されて固定されており、この右側取付フレーム84の前端部の複数箇所に右側デバイダ80Rが取付高さ調節可能に締め付け固定されている(図8参照)。右側デバイダ80Rは、平面視で、右側取付フレーム84への取付部から斜め左側後方に傾斜するように構成されており、3条刈り作業時における右側に位置する作物を中央側へ案内できるように構成されている。
ベベルギアケース34の中央部下部に、中央刈取フレーム82が締め付け固定されており、この中央刈取フレーム82は、ベベルギアケース34から前方に延出されている。中央刈取フレーム82の前端部に、中央デバイダ80Cを取り付ける中央取付フレーム85が前後位置調節可能に内嵌されて固定されており、この中央取付フレーム85の前端部の複数箇所に中央デバイダ80Cが取付高さ調節可能に締め付け固定されている。
ベベルギアケース34の左側に装着されたカウンタケース37の左側端部に左側刈取フレーム83が締め付け固定されており、この左側刈取フレーム83は、カウンタケース37から前方に延出されている。左側刈取フレーム83の前端部に、左側デバイダ80Lを取り付ける左側取付フレーム86が前後位置調節可能に内嵌されて固定されており、この左側取付フレーム86の前端部の複数箇所に左側デバイダ80Lが取付高さ調節可能に締め付け固定されている(図7参照)。
図11に示すように、右側デバイダ80Rの左側部には、右側デバイダ80Rの先端部から斜め後方左方でかつ上方に延出された前部案内ガイド109Rが装備されており、右の前部案内ガイド109Rと右側デバイダ80Rとの協働で、前方から導入した作物を後方中央に導くことができるように構成されている。左側デバイダ80Lの右側部には、左側デバイダ80Lの先端部から斜め後方右方でかつ上方に延出された前部案内ガイド109Lが装備されており、左の前部案内ガイド109Lと左側デバイダ80Lとの協働で、前方から導入した作物を後方中央に導くことができるように構成されている。中央デバイダ80Cの後部には、中央取付フレーム85の先端部から斜め後方上方に延出された前部案内ガイド109が装備されており、中央デバイダ80Cと中央の前部案内ガイド109Cとの協働で、前方から導入した作物を後方に導くことができるように構成されている。
右側デバイダ80Rの先端部と中央デバイダ80Cの先端部との右側刈り幅W1(第1デバイダ側間隔に相当)が約550ミリメートル(以下mmと表示する)に設定され、左側デバイダ80Lの先端部と中央デバイダ80Cの先端部との左側刈り幅W2(第2デバイダ側間隔に相当)が約350mmに設定されて、左側デバイダ80Lの先端部と右側デバイダ80Rの先端部との刈り幅W(デバイダ間隔に相当)が約900mmに設定されている。
図4に示すように、正面視で左側デバイダ80Lの先端部がクローラ走行装置1の左側のクローラベルト1aの外端と部分的に重なるように、左側デバイダ80Lが配設されており、正面視で右側デバイダ80Rの先端部がクローラ走行装置1の右側のクローラベルト1aの外端部と重なるように、右側デバイダ80Rが配設されている。中央デバイダ80Cは、クローラ走行装置1の左右のクローラベルト1aの間に位置するように配設されており、右側引起し装置9Rと左側引起し装置9Lの左右中間位置に中央デバイダ80Cの先端部が位置するように配設されている。
刈取り部3の刈り幅Wは、左右のクローラ走行装置1の踏み代Hと略同じ寸法(踏み代Hより少し小さい寸法)に設定されており、右側デバイダ80Rの先端部及び左側デバイダ80Lの先端部が、左右のクローラ走行装置1の踏み代Hの両外端に近い位置に位置するように、刈り幅W(右側デバイダ80R及び左側デバイダ80Lの先端部の位置)が設定されている。
図13(イ)に示すように、2条刈り作業時には、両引起し装置9R,9Lのそれぞれで1条づつ引き起しを行い、図13(ロ)に示すように、3条刈り作業時には両引起し装置9R,9Lで3条の引き起しを行う。
〔刈り幅の設定方法〕
図14に基づいて、刈り幅W(右側刈り幅W1及び左側刈り幅W2)の設定方法について説明する。図14は、刈り幅W(右側刈り幅W1及び左側刈り幅W2)の設定方法を説明するための概略平面図を示す。なお、以下の説明において、コンバインで刈取処理する作物の互いに隣接する株と株との間の距離を条間ピッチPと称し、条間ピッチPが約300mmの場合を例にとって説明する。また、一株の作物の外径を株直径D(株の直径に相当)と称し、株直径Dが約50mmの場合を例にとって説明する。なお、図14(イ)及び(ロ)は、図14(ハ)及び本実施形態のコンバインに記載の刈り幅Wとは別の、刈り幅Wの設定方法の説明のために示すものである。
図14(イ)に示すような刈り幅Wa(右側刈り幅W1a及び左側刈り幅W2a)の寸法設定では、デバイダ80を位置決めする幅方向の範囲が狭くなって、デバイダ80の位置決めを正確に行う必要があり、刈取作業の作業性が悪くなるおそれがある。
また、図14(イ)に示すように、例えば左側刈り幅W2aが条間ピッチPより小さい寸法(例えばW2a=250mm)に設定され、刈り幅Waが条間ピッチPの2倍より少し大きい寸法(例えばWa=700mm)に設定されていると、中央デバイダ80Caを株の左側に近い位置に位置決めした場合に、左側デバイダ80Laの先端部が未刈作物と干渉するおそれがある。
具体的には、運転座席4aに着座した作業者が右側デバイダ80Raと中央デバイダ80Caを見ながら、右側デバイダ80Raと中央デバイダ80Caとの間に2条分の未刈作物を導入するように位置決めしようとすると、コンバインの操作に加えてデバイダ80の位置関係の確認が必要になり、左側デバイダ80Laと未刈作物との位置関係を十分に確認できず、中央デバイダ80Caを株の左側に近い位置に位置決めした場合に、左側デバイダ80Laの先端部が未刈作物と干渉するおそれがある。
図14(ロ)に示すように、例えば刈り幅Wbが条間ピッチPの2倍より少し大きい寸法(例えばWb=700mm)に設定され、左側刈り幅W2bが条間ピッチPと同じ寸法(例えばW2b=300mm)に設定されていると、中央デバイダ80Cbを株の左側の近い位置に位置決めした場合であっても、左側デバイダ80Lbの先端部の未刈作物との干渉を防止できる。しかし、この場合においても、デバイダ80を位置決めする幅方向の範囲は狭いままで、デバイダ80の位置決めを正確に行う必要があり、刈取作業の作業性が悪くなるおそれがある。
図14(ハ)に示すように、刈り幅Wを条間ピッチPの3倍の約900mmに設定し、左側刈り幅W2を条間ピッチPに株直径Dを加えた約350mmに設定すると(右側刈り幅W1を約550mmに設定すると)、中央デバイダ80Cを株の左側の近い位置に位置決めした場合であっても、左側デバイダ80Lの先端部の未刈作物との干渉を防止でき、かつ右側デバイダ80R,左側デバイダ80L,中央デバイダ80Cを位置決めする幅方向の範囲X,Y,Zを広く確保することができる。その結果、デバイダ80の位置決めが容易に行うことができ、刈取作業の作業性を向上できる。
なお、左側刈り幅W2を約300mmより大きい異なる寸法(例えば330mm,400mm)に設定してもよく、右側刈り幅W1を約450mm〜約650mmの範囲内で大きい寸法又は小さい寸法(例えば500mm,600mm)に設定してもよく、更には、刈り幅Wを約750mm〜約950mmの範囲内で大きい寸法又は小さい寸法(例えば800mm,930mm)に設定してもよい。
図14(ハ)に示した刈り幅W(右側刈り幅W1及び左側刈り幅W2)では、デバイダ80の位置決め範囲を広く確保できるだけでなく、例えば条間ピッチPや株直径Dに誤差がある場合であっても、容易にデバイダ80の位置決めを行うことができるような最適な寸法に設定されている。
〔搬送ガイド部付近の詳細構造〕
図11,図12,図15,図16,図17に基づいて、搬送ガイド部100の詳細構造について説明する。図15は、搬送ガイド部100付近を斜め前方上方から見た横断平面図を示し、図16及び図17は、搬送ガイド部100を斜め前方上方から見た平面図及び搬送ガイド部100の右側面図をそれぞれ示す。
図11及び図15に示すように、右側刈取フレーム81と左側刈取フレーム83とに亘って刈取装置10が横架されており、この刈取装置10の上方に位置するように左側の補助搬送装置11L及び右側の補助搬送装置11Rが配設されている。
左側刈取フレーム83の前端部から上方右方に左側引起しフレーム88が延出されており、この左側引起しフレーム88に左の引起し装置9Lの下部が固定されている(図7参照)。右側刈取フレーム81の前端部から上方左方に右側引起しフレーム87が延出されており、この右側引起しフレーム87に右の引起し装置9Rの下部が固定されている(図8参照)。
図15に示すように、左側の補助搬送装置11Lの駆動軸心P1は、平面視で、右側の補助搬送装置11Rの駆動軸心P2と同一の左右向きの直線L1上に高さを変えて配設されており、中央刈取フレーム82の中央を通る前後向きの直線L2から右側の補助搬送装置11Rの駆動軸心P2までの距離が、中央刈取フレーム82の前後向きの直線L2から左側の補助搬送装置11Lの駆動軸心P1までの距離より長くなるように、左側及び右側の補助搬送装置11L,11Rの駆動軸心P1,P2の位置が設定されている。
右側の補助搬送装置11Rの回動軸心P4は、左側の補助搬送装置11Lの回動軸心P3より後方に位置するように、左側及び右側の補助搬送装置11L,11Rの回動軸心P3,P4の位置が設定されており、右側の補助搬送装置11Rの駆動軸心P2を通る前後向きの直線L4から回動軸心P4までの距離が、左側の補助搬送装置11Lの駆動軸心P1を通る前後向きの直線L3から回動軸心P3までの距離の略2倍になるように設定されている。
図11及び図15に示すように、右側の補助搬送装置11Rの回動軸心P4には、右側引起しフレーム87に固着されたブラケット89を介してプーリ90が回動自在に支持されており、このプーリ90とパッカ駆動軸54に連動連結されたプーリ91とに亘って、ループ状の補助搬送ベルト本体92aに補助搬送爪92bを等ピッチで装着した補助搬送ベルト92が巻回張設されている。
左側の補助搬送装置11Rの駆動軸心P1には、プーリ93及び回転パッカ12Lがカウンタブラケット38から延出されたブラケット94に回動自在に支持されており(図12参照)、パッカ駆動軸54に連動連結された回転パッカ12Rが回転すると、回転パッカ12Lが回転し、プーリ93が回転するように構成されている。左側の補助搬送装置11Lの回動軸心P3には、左側引起しフレーム88に固着されたブラケット95を介してプーリ96が回動自在に支持されており、このプーリ96とプーリ93とに亘って、ループ状の補助搬送ベルト本体97aに補助搬送爪97bを等ピッチで装着した補助搬送ベルト97が巻回張設されている。
図15に示すように、右側の補助搬送装置11Rの駆動軸心P2と回動軸心P4との間の距離Laが、左側の補助搬送装置11Lの駆動軸心P1と回動軸心P3との間の距離Lbより長くなるように設定されており、前後向きの直線L4と、前方から導入される作物に対向する補助搬送ベルト92の直線部分とにより形成される角度αが、前後向きの直線L3と、前方から導入される作物に対向する補助搬送ベルト97の直線部分とにより形成される角度βより大きくなるように設定されている。
右側刈取フレーム81の前端部から斜め後方左方に向かって帯板状の右側案内ガイド98が固定されている。左側刈取フレーム83の前端部から斜め後方右方に向かって帯板状の左側案内ガイド99が固定されており、この左側案内ガイド99の後端部は、カウンタブラケット38の下部に固定されている(図12参照)。
図12に示すように、右側の補助搬送装置11Rは、圃場面Tから高さh1の位置に配設された回転パッカ12L,12Rから高さh2の位置(圃場面Tから高さhの位置)に配設され、左側の補助搬送装置11Lは、圃場面Tから高さh1の位置に配設された回転パッカ12L,12Rから高さh3(高さh2より小さい高さ)の位置に配設されており、右側の補助搬送装置11Rが左側の補助搬送装置11Lよりも高い位置に配置されている。これにより、3条刈り作業時に刈り幅Wの右端近くに位置する作物が補助搬送装置11Rによって刈り幅Wの中央側に係止搬送される際に、作物が無理に屈曲されることがないよう構成されている。
図15,16,17に示すように、中央刈取フレーム82の先端部に、下部搬送ガイド102と、右側搬送ガイド105と、左側搬送ガイド106と、右側上部搬送ガイド107と、左側上部搬送ガイド108とが装着されて、搬送ガイド部100が構成されている。
図16及び図17に示すように、中央刈取フレーム82の上部に、側面視での縦断面形状が下向きのコ字状のブラケット101が固着されており、このブラケット101の上部に下部搬送ガイド102、右側搬送ガイド105、左側搬送ガイド106、右側上部搬送ガイド107、左側上部搬送ガイド108が取り付けられている。
下部搬送ガイド102は、下部ブラケット103と、右及び左の下部ガイド体104R,104Lとを備えて構成されている。下部ブラケット103は、側面視で、ブラケット101への取り付け部から斜め後方上方に屈曲した形状に成形されており、この斜めに傾斜した部分の下面側に沿って右及び左の下部ガイド体104R,104Lの前端部が固着されている。
図16に示すように、右の下部ガイド体104Rの平面視での形状は、下部ブラケット103に固着した部分から斜め右方後方に延出され、その延出端から湾曲部104Raを介して斜め左方後方に延出されたく字状に成形されている。左の下部ガイド体104Lの平面視での形状は、下部ブラケット103に固着した部分から斜め左方後方に延出され、その延出端から湾曲部104Laを介して斜め右方後方に延出された逆く字状に成形されている。右の下部ガイド体104Rと、左の下部ガイド体104Lの形状は、略同じ形状に設定されており、直線L2に対して右及び左の下部ガイド体104R,104Lの後端が少し右側に位置をずらして配設されている。
図17に示すように、右及び左の下部ガイド体104R,104Lは、同じ高さに設定されており、側面視での右及び左の下部ガイド体104R,104Lの斜め後方上方へ傾斜する角度は、補助搬送装置11及び回転パッカ12の取付角度と略平行になるように設定されている。右及び左の下部ガイド体104R,104Lの線径は、後述する右側搬送ガイド105、左側搬送ガイド106、右側上部搬送ガイド107,左側上部搬送ガイド108の線径より大きく設定されており、株元に近い位置で作物を案内することによる強度を確保できるように構成されている。
図16及び図17に示すように、右側搬送ガイド105は、ブラケット101に固定した部分から斜め右方後方に延出された前部案内部105aと、この前部案内部105aの後端から湾曲部105cを介して斜め左方後方に延出された後部案内部105bとを備えて、平面視で、く字状に湾曲した形状に成形されている。一方、左側搬送ガイド106は、ブラケット101に固定した部分から斜め左方後方に延出された前部案内部106aと、この前部案内部106aの後端から湾曲部106cを介して斜め右方後方に延出された後部案内部106bとを備えて、平面視で、逆く字状に湾曲した形状に成形されている。
図15及び図16に示すように、右側搬送ガイド105の後部案内部105bは、右側の補助搬送装置11Rの補助搬送ベルト92に対向するように配設されており、補助搬送ベルト92との間の距離が後部案内部105bの先端に向かうに従って徐々に狭くなるように設定されている。左側搬送ガイド106の後部案内部106bは、左側の補助搬送装置11Lの補助搬送ベルト97に対向するように配設されており、補助搬送ベルト97との間の距離が後部案内部106bの先端に向かうに従って徐々に狭くなるように設定されている。
図16に示すように、右側搬送ガイド105の前部案内部105aの長さが、左側搬送ガイド106の前部案内部106aの長さより長くなり、右側搬送ガイド105の後部案内部105bの長さが左側搬送ガイド106の後部案内部106bの長さより短くなるように、右側搬送ガイド105の湾曲部105cの位置が左側搬送ガイド106の湾曲部106cの位置よりも後方に位置するように、右側及び左側搬送ガイド105,106の平面視での形状が設定されている。
図17に示すように、側面視での左側搬送ガイド106の斜め後方上方へ傾斜する角度は、補助搬送装置11及び回転パッカ12の取付角度と略平行になるように設定されている。右側搬送ガイド105は、左側搬送ガイド106より高い位置に位置するように、ブラケット101に固定した部分から後方に延出する右側搬送ガイド105の角度が、左側搬送ガイド106の斜め後方上方へ傾斜する角度よりも大きい角度に設定されており、側面視での右側搬送ガイド105と左側搬送ガイド106との距離が徐々に後方に末広がり状に広くなるように設定されている。
図16に示すように、右側上部搬送ガイド107は、ブラケット101に固定した部分から斜め右方後方に延出された前部案内部107aと、この前部案内部107aの後端から湾曲部107cを介して斜め左方後方に延出された後部案内部107bとを備えて、平面視で、く字状に屈曲した形状に成形されている。一方、左側上部搬送ガイド108は、ブラケット101に固定した部分から斜め左方後方に延出された前部案内部108aと、この前部案内部108aの後端から湾曲部108cを介して斜め右方後方に延出された後部案内部108bとを備えて、平面視で、逆く字状に屈曲した形状に成形されている。
図15及び図16に示すように、右側上部搬送ガイド107の後部案内部107bは、右側の補助搬送装置11Rの補助搬送ベルト92に対向するように配設され、補助搬送ベルト92との間の距離が後部案内部107bの先端に向かうに従って徐々に狭くなるように設定されており、平面視で右側搬送ガイド105の後部案内部105bより補助搬送ベルト92に近い位置に配設されている。左側上部搬送ガイド108の後部案内部108bは、左側の補助搬送装置11Lの補助搬送ベルト97に対向するように配設され、補助搬送ベルト97との間の平面視での距離が後部案内部108bの先端に向かうに従って徐々に狭くなるように設定されており、平面視で左側搬送ガイド106の後部案内部106bより補助搬送ベルト97から少し遠い位置に配設されて、先端部が左側搬送ガイド106の後部案内部106bと略同じ位置に位置するように配設されている。
図16に示すように、右側上部搬送ガイド107の後部案内部107bの先端部は、平面視で左側に屈曲した形状に成形されており、この屈曲した後部案内部107bの先端部が、平面視で右側搬送ガイド105の後部案内部105bと略平行になるように構成されている。
右側上部搬送ガイド107の前部案内部107aの長さが、左側上部搬送ガイド108の前部案内部108aの長さより長くなるように、右側上部搬送ガイド107の湾曲部107cの位置が左側搬送ガイド108の湾曲部108cの位置よりも後方に位置するように、右側及び左側上部搬送ガイド107,108の平面視での形状が設定されている。また、右側上部搬送ガイド107の後部案内部107bの長さは、左側搬送ガイド108の後部案内部108bの長さより長くなるように設定されている。
図17に示すように、側面視での左側上部搬送ガイド108の前部案内部108aの斜め後方上方へ傾斜する角度は、搬送ガイド部100の前部に装備された前部案内ガイド109Cに略平行な角度に設定され、側面視での左側上部搬送ガイド108の後部案内部108bの斜め後方上方へ傾斜する角度は、補助搬送装置11及び回転パッカ12の取付角度と略平行な角度になるように設定されている。
側面視での右側上部搬送ガイド107の前部案内部107aの斜め後方上方へ傾斜する角度は、搬送ガイド部100の前部に装備された前部案内ガイド109Cに略平行な角度に設定され、側面視での右側上部搬送ガイド107の後部案内部107bの斜め後方上方へ傾斜する角度は、補助搬送装置11及び回転パッカ12の取付角度と略平行な角度になるように設定されている。
右側上部搬送ガイド107の後部案内部107bは、側面視で左側上部搬送ガイド108の後部案内部108bと平行になるように設定され、右側上部搬送ガイド107の後部案内部107bが左側上部搬送ガイド108の後部案内部108bより高い位置に位置するように設定されている。
図16及び図17に示すように、右側搬送ガイド105、左側搬送ガイド106、右側上部搬送ガイド107、及び左側上部搬送ガイド108は、前後方向の取付位置を調節可能に、取付ブラケット110によってブラケット101の上面側に上方から締め付け固定されている。
以上のように、搬送ガイド部100を構成することにより、下部搬送ガイド104の下部ガイド体104Rと、右側搬送ガイド105と、右側上部ガイド107との協働で、右側デバイダ80Rと中央デバイダ80Cとの間から供給されてきた2条分の作物を、倒れ過ぎを防止しながら、右側の補助搬送装置11R側に徐々に倒して右側の補助搬送装置11R側に寄せ集めて、無理なく後方に供給できる。また、下部搬送ガイド104の下部ガイド体104Lと、左側搬送ガイド106と、左側上部ガイド108との協働で、左側デバイダ80Lと中央デバイダ80Cとの間から供給されてきた1条分の作物を、左側の補助搬送装置11L側に徐々に寄せ集めて、無理なく後方に供給できる。
〔右側引起し装置背部の空間について〕
図3,図4,図8に基づいて、右側引起し装置9R背部の空間Sについて説明する。図8に示すように、右側引起し装置9Rの上下中央部に右側引起伝動軸52を接続し、右側引起伝動軸52からの動力を、右側引起し装置9Rの背部に沿って配設されたチェーン伝動機構70を介して、右側引起し装置9R上部の右側引起し入力軸59に伝達する構成を採用することにより、右側引起し装置9R上部の背部に空間Sを形成することができる。
これにより、この右側引起し装置9Rの上部の背部に形成された空間Sに、運転部4を位置させることができ、刈取り部3を後方の運転部4の前部カバー14に近い位置に配設することができる。その結果、図2に示すように、運転座席4aに着座した作業者からの前方下方の視界性を向上でき、作物の刈取作業(例えば作物とデバイダ80との位置決め作業)の作業性を向上できると共に、コンバインの全長及び全幅を短く設定することができ、コンバインを前後及び左右にコンパクトに構成できる。
図3及び図4に示すように、デッキ部2aの前部における左側下部に、後方へ凹入するように切り欠かれた切欠き部2bが形成されており、右側引起し装置9Rの上下中央部に接続された右側ベベルギアケース56付近が、この切欠き部2bに入り込んで、運転部4の床面(作業者が搭乗する床面)を圃場面Tから低い位置に設定しながら、刈取り部3を後方に配設できるように構成されている。なお、切欠き部2bの形状として異なる形状を採用してもよい。
また、右側ベベルギアケース56を右側引起し装置9Rの背部の上下中央部に配設し、重量の比較的軽いチェーン伝動機構70により右側引起し装置9Rを回転駆動させることにより、重量の比較的重い右側ベベルギアケース56及び右側ベベルギアケース56への伝動機構を低い位置に配設することができ、右側引起し装置9Rの重心高を低く抑えることができて、刈取り部3の低重心化を図ることができる。その結果、刈取り部3の昇降時の安定性及びコンバインの走行時の安定性を向上できる。
〔作物の導入状況について〕
図18に基づいて、作物の導入状況(搬送ガイド部100の作用)について説明する。図18は、作物の導入状況を説明するための概略正面図を示す。なお、図18(ロ)は、右側の補助搬送装置11RAの高さを左側の補助搬送装置11LAの高さと同じ高さに設定し、かつ、右側搬送ガイド111の高さを左側搬送ガイド112の高さと同じ高さに設定した場合の作物の導入状況を比較のために示すものである。
図18(ロ)に示すように、右側及び左側の補助搬送装置11RA,11LA、右側及び左側搬送ガイド111,112、右側及び左側上部搬送ガイド113,114の高さを設定すると、右側の補助搬送装置11RAと右側搬送ガイド111との間の空間が狭く、右側デバイダ80RAの近くから導入された作物が、株元から遠い位置で右側の補助搬送装置11RA及び右側搬送ガイド111によって押し倒されて、作物が左側に倒れ過ぎて後方に供給されると考えられる。特に、3条刈り作業時においては、中央デバイダ80CAと右側デバイダ80RAとの間から2条分の作物が導入されるため、中央デバイダ80CA側の作物の上に右側デバイダ80RA側の作物が重なって無理な状態で作物が左側に倒れて後方に供給されると考えられる。
図18(イ)に示すように、右側の補助搬送装置11Rの高さを左側の補助搬送装置11Lの高さより高く設定すると共に、搬送ガイド部100を上記のように左右非対称な形状に構成することにより、右側の補助搬送装置11R及び右側搬送ガイド105によって右側デバイダ80Rの近くから導入された作物の倒れ込みが阻止されて、作物が左側へ倒れ込み難くなる。右側搬送ガイド105によって後方へ案内された作物は、右側の補助搬送装置11Rと右側搬送ガイド105との間の広く確保された空間を通って無理なく後方へ供給され、左側への倒れ込みが少ない状態で作物が刈取装置10により刈り取られて、脱穀装置5に供給される。その結果、作物を左側への倒れ込みが少ない状態で刈り取ることができ、きれいな刈り跡を形成できると共に、穂先が比較的揃った状態での作物を脱穀装置5に供給できる。
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]においては、条間ピッチPが約300mmで、株直径Dが約50mmの場合のデバイダ80の刈り幅W,右側刈り幅W1,左側刈り幅W2を例にとって説明したが、条間ピッチP又は株直径Dが異なる場合においては、異なるデバイダ80の刈り幅W,右側刈り幅W1,左側刈り幅W2を採用できる。
具体的には、例えば条間ピッチPが約330mmで、株直径Dが約70mmの場合には、刈り幅Wを条間ピッチPの2.5倍(約825mm)より広く、条間ピッチPの3倍に株直径Dを加えた距離(約1060mm(330×3+70))より狭く設定し、左側刈り幅W2を条間ピッチP(約330mm)より大きい寸法に設定して、右側刈り幅W1を条間ピッチPに株直径Dの3倍を加えた距離(約540mm(330+70×3))より広く、条間ピッチPの2倍に株直径Dを加えた距離(約730mm(330×2+70))より狭く設定すればよい。
この場合、刈り幅Wを条間ピッチPの3倍の約990mm(330×3)に設定し、左側刈り幅W2を条間ピッチPに株直径Dを加えた約400mm(330+70)に設定することで、刈り幅W,右側刈り幅W1,左側刈り幅W2の寸法を最適化することができ、デバイダ80の位置決め範囲を広く確保できるだけでなく、例えば条間ピッチPや株直径Dに誤差がある場合であっても、容易にデバイダ80の位置決めを行うことができる。
前述の[発明を実施するための最良の形態]においては、右側デバイダ80Rと中央デバイダ80Cとの間に2条分の作物を導入可能に構成し、左側デバイダ80Lと中央デバイダ80Cとの間に1条分の作物を導入可能に構成して、右側デバイダ80Rが第1デバイダとして機能し、左側デバイダ80Lが第2デバイダとして機能するように構成した例を示したが、左側デバイダ80Lと中央デバイダ80Cとの間に2条分の作物を導入可能に構成し、右側デバイダ80Rと中央デバイダ80Cとの間に1条分の作物を導入可能に構成して、左側デバイダ80Lが第1デバイダとして機能し、右側デバイダ80Rが第2デバイダとして機能するように構成してもよい。
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]及び[発明の実施の第1別形態]においては、走行機体2の前部の右側に運転部4を備えたコンバインを例に示したが、走行機体2の前部の左側に運転部4を備えたコンバインにおいても同様に適用できる。この場合、前述の[発明を実施するための最良の形態]のように、運転部4側のデバイダと中央のデバイダとの間に2条分の作物を導入可能に構成し、運転部4側とは逆側のデバイダと中央のデバイダとの間に1条分の作物を導入可能に構成してもよく、又は、運転部4側のデバイダと中央のデバイダとの間に1条分の作物を導入可能に構成し、運転部4側とは逆側のデバイダと中央デバイダとの間に2条分の作物を導入可能に構成してもよい。
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]、[発明の実施の第1別形態]及び[発明の実施の第2別形態]においては、3条分の作物を処理可能に構成したコンバインを例に示したが、4条以上の作物を処理可能に構成したコンバインにおいても同様に適用できる。
具体的には、例えば4つのデバイダを左右に並設し、互いに隣接する1組のデバイダの間(右側、左側、中央のいずれか)から2条分の作物を導入可能に構成し、2条分の作物を導入する隣接するデバイダとデバイダの間以外のデバイダとデバイダの間からそれぞれ1条分の作物を導入可能に構成して、4つのデバイダにより4条分の作物を導入可能に構成した場合(図示せず)についても同様に適用できる。
また、例えば5つのデバイダを左右に並設し、5つのデバイダのうちの互いに隣接するいずれか2組のデバイダの間からそれぞれ2条分ずつの作物を導入可能に構成し、2条分の作物を導入する隣接するデバイダとデバイダの間以外のデバイダとデバイダの間からそれぞれ1条分の作物を導入可能に構成して、5つのデバイダにより6条分の作物を導入可能に構成した場合(図示せず)にいても同様に適用できる。
[発明の実施の第4別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]においては、正面視で左側デバイダ80Lの先端部がクローラ走行装置1の左側のクローラベルト1aの外端と部分的に重なり、運転部5に近い右側デバイダ80Rの先端部がクローラ走行装置1の右側のクローラベルト1aの外端部に近い状態ではあるが、少しだけ左側に寄って(図中では右側)配置されたものを示した(図4参照)が、このような構造に限らず、次のように構成してもよい。
つまり、図19及び図20に示すように、平面視でも、正面視でも、左右のデバイダ80L,80Rの先端部がクローラ走行装置1の左右のクローラベルト1a,1aの外端と完全に一致、もしくはほぼ一致する状態に配設してもよい。
このように構成すると、刈取り部3の刈り幅Wに相当する、右側デバイダ80Rの先端部と左側デバイダ80Lの先端部との間隔と、左右のクローラ走行装置1の踏み代Hとが完全に一致した状態となり、中割刈り作業を行う場合にも、茎稈の踏み倒しなく刈取り作業を行い易くなる。
コンバインの全体左側面図 コンバインの全体右側面図 コンバインの全体平面図 コンバインの正面図 コンバインの伝動構造の概略図 刈取り部への伝動系の展開図 左側引起し装置への伝動系の左側面図 右側引起し装置への伝動系の右側面図 チェーン伝動機構付近の縦断右側面図 引起し装置の縦断正面図 刈取り部の一部省略平面図 刈取り部の縦断正面図 作物とデバイダの関係を説明する概略平面図 刈り幅の設定方法を説明する概略平面図 搬送ガイド部付近の平面図 搬送ガイド部の平面図 搬送ガイド部の右側面図 作物の導入状況を説明する概略正面図 別実施形態のコンバインの全体平面図 別実施形態のコンバインの正面図
2 走行機体
3 刈取り部
4 運転部
9 引起し装置
9R 第1引起し装置
9L 第2引起し装置
11R 第1補助搬送装置
11L 第2補助搬送装置
13 供給搬送装置
15 フィードチェーン
29 刈取り部フレーム
30 伝動軸
52 運転部側引起し伝動軸
59 入力軸
70 伝動機構
80R 右側デバイダ(第1デバイダ)
80L 左側デバイダ(第2デバイダ)
80C 中央デバイダ(第3デバイダ)
105 第1搬送ガイド体
106 第2搬送ガイド体
a 横回し移動幅
b 横回し移動幅
D 株直径(株の直径)
P 条間ピッチ
W 刈り幅(デバイダ間隔)
W1 右側刈り幅(第1デバイダ側間隔)
W2 左側刈り幅(第2デバイダ側間隔)

Claims (9)

  1. 走行機体の前部に備えられた刈取り部と、前記刈取り部の前部横一方側に設けられた第1デバイダと、前記刈取り部の前部横他方側に設けられた第2デバイダと、前記第1デバイダと前記第2デバイダとの間に設けられた第3デバイダとを備え、
    前記第1デバイダの先端部と前記第3デバイダの先端部との間隔を、条間ピッチに株の直径の3倍を加えた距離より広く、条間ピッチの2倍に株の直径を加えた距離より狭くなるように、450ミリメートルより大きく650ミリメートルより小さい寸法に設定して、前記第1デバイダと前記第3デバイダとの間に1条分又は2条分の作物を導入可能に構成するとともに、
    前記第2デバイダの先端部と前記第3デバイダの先端部との間隔を、条間ピッチより広くなるように300ミリメートルより大きい寸法に設定して、前記第2デバイダと前記第3デバイダとの間に1条分の作物を導入可能に構成し、
    前記第1デバイダの先端部と前記第2デバイダの先端部との間のデバイダ間隔を、圃場に植え付けられた互いに隣接する株の間の条間ピッチの2.5倍より広く、前記条間ピッチの3倍に圃場に植え付けられた株の直径を加えた距離より狭くなるように、750ミリメートルより大きく950ミリメートルより小さい寸法に設定し、
    第1デバイダ側に左右方向の搬送領域が広い第1補助搬送装置及びこれに対向する第1搬送ガイド体を配備し、かつ、第2デバイダ側に左右方向の搬送領域が狭い第2補助搬送装置及びこれに対向する第2搬送ガイド体を配備し、
    前記第1補助搬送装置及び第1搬送ガイド体の高さを、前記第2補助搬送装置及び第2搬送ガイド体の高さよりも高く設定した自脱型コンバイン。
  2. 前記第1デバイダの先端部と前記第2デバイダの先端部との間のデバイダ間隔を、条間ピッチの3倍になるように900ミリメートルに設定すると共に、
    前記第2デバイダの先端部と前記第3デバイダの先端部との間隔を、条間ピッチに株の直径を加えた寸法になるように350ミリメートルに設定した請求項1記載の自脱型コンバイン。
  3. 走行機体側から刈取り部側へ動力を伝達するための伝動軸を内装した刈取り部フレームを、前記走行機体の横一方側に配備された運転部が存在する側の前記第1デバイダと前記運転部が存在する側とは反対側の前記第2デバイダとの間隔幅内で、かつ前記運転部が存在する側とは反対側の横他方側寄りに偏倚させて設けた請求項1又は2記載の自脱型コンバイン。
  4. 前記第1デバイダと前記第3デバイダとの間の第1刈り幅を、前記第2デバイダと第3デバイダとの間の第2刈り幅より広く設定すると共に、
    前記第1補助搬送装置の機体前後方向に対して横外方に傾斜する角度が、前記第2補助搬送装置の機体前後方向に対して横外方に傾斜する角度より大きくなるように設定した請求項1〜3のいずれか1項記載の自脱型コンバイン。
  5. 第2デバイダ側の機体横側部に配置されたフィードチェーンを備え、
    前記第1補助搬送装置と前記第2補助搬送装置との合流部から供給搬送装置を介して前記フィードチェーンに作物を搬送可能に構成した請求項1〜4のいずれか1項記載の自脱型コンバイン。
  6. 運転部が配備された前部横一方側とは反対側の前部横他方側に前記刈取り部を配備し、
    前記刈取り部の前端部で複数台並列配置された各引起し装置の背部に、作物を刈り幅中央側に向けて斜め後方に係止搬送する補助搬送装置をそれぞれ配備し、
    前記引起し装置のうちの最も前記運転部側に位置する第1引起し装置における下端部の横回し移動幅を、他の第2引起し装置における下端部の横回し移動幅よりも広く設定するとともに、
    前記第1引起し装置の背部に前記第1補助搬送装置及び前記第1搬送ガイド体を配備し、前記第2引起し装置の背部に前記第2補助搬送装置及び前記第2搬送ガイド体を配備した請求項1〜5のいずれか1項記載の自脱型コンバイン。
  7. 前記第1搬送ガイド体の高さと前記第2搬送ガイド体の高さとの高低差が、後方に向かうに従って徐々に広くなるように、前記第1及び第2搬送ガイド体の高さを設定した請求項1〜6のいずれか1項記載の自脱型コンバイン。
  8. 前記引起し装置のうちの最も運転部側に位置する前記第1引起し装置を、正面視で前記運転部と重なる位置に配設すると共に、
    前記第1引起し装置の上下中央部又は下部に、走行機体側からの伝達動力を伝える運転部側引起し伝動軸を接続し、
    前記運転部側引起し伝動軸からの動力を、前記第1引起し装置の背部に沿って配設された伝動機構を介して、前記第1引起し装置上部の入力軸に伝達し、前記第1引起し装置を回転駆動可能に構成した請求項6又は7記載の自脱型コンバイン。
  9. 前記伝動機構をチェーン伝動機構によって構成し、
    前記チェーン伝動機構のチェーン配置面が前記第1引起し装置の背部に沿って配設されている請求項8記載の自脱型コンバイン。
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