JP5311695B1 - 照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】LED等の発光素子を用いた照明装置において、出射される光量の分布の均一性と高密度性という両特性を兼ね備える照明装置を提供する。
【解決手段】中空の筐体10と、筐体10の内部に配置される1又は複数の発光素子20と、筐体10の内部に設けられ、発光素子20から出射された光を拡散反射させる拡散反射部30と、筐体10の開口部として設けられ、発光素子20から出射され拡散反射部30で拡散反射された光を光束として筐体10の外部へ出射する光出射部40と、を備える照明装置1において、発光素子20を、光出射部40を通して筐体10外部から筐体10内部を見た場合の視野の範囲外に配置した。
【選択図】図1

Description

本発明は、高輝度の照明装置、特に、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)等の発光素子を用いた照明装置に関する。
これまでのLED発光素子を用いた照明装置においては、面状の光束を出射する面照明用の光源を作製する際、そのままでは均一な光束密度を有する面照明とすることが困難である。そのため、拡散板等(例えば、拡散レンズ、拡散フィルタ等)を用いて各発光素子から出射された光を満遍なく拡散させることにより、均一な光束密度を有する面照明用の光源を得る、という手法が一般に広く採用されている。
例えば、特許文献1には、並設された光源からの光を、光源の並設方向に拡散させる拡散レンズと、線状に集光させるようにした集光レンズを設置して、線状で均一な光を得る技術が開示されている。しかし、特許文献1の技術では、光源からの光を拡散レンズに通すため、輝度が落ちてしまうことが避けられないだけでなく、一旦所定の幅の光束となった光を、より幅の狭い範囲に集光させることはできない。
また、特許文献2には、光の出射面に対して背面側にLEDを設置し、導光体を通して直接出射しようとするLEDの光を、放射側反射手段によって内側に反射させるとともに、放射側反射手段に光が透過する隙間を用意し、指向性の強いLEDの光を均一に拡散させる技術が開示されている。しかし、特許文献2の技術では、均一な光束を得ることはできるが、高密度な光束を得ることはできない。また、複雑な穴形状を有する放射側反射手段が必要となる。
さらに、特許文献3には、底面側にLEDを設置し、穴のある反射板と穴から出射された光を拡散させる拡散板を設置して、光を均一にする技術が開示されている。しかし、特許文献3の技術では、特許文献2の技術と同様に、均一な光束を得ることはできるが、高密度な光束を得ることはできない。
また、特許文献4には、エッジ側にLED光源を用意し、反射面と拡散放光照明板を有する導光空洞体の中で光を均一化させる技術が開示されている。しかし、特許文献4の技術においても、均一な光束を得ることはできるが、高密度な光束を得ることはできない。
特開2007−225591号公報 特開2008−027886号公報 特開2012−174372号公報 特開2012−074362号公報
以上のように、これまでのLED発光素子を用いた照明装置では、均一な光束を得ることはできる、すなわち、光の均一性を実現することはできるが、LED発光素子から出射された光を入射させるための拡散効果の高い拡散板等を配置するため、この拡散板等を透過する光の減損が多く、LED発光素子から出射する光量に対して、実際に被照射物に到達する光量は少なくなってしまい、例えば、このような照明装置を撮像装置用の照明装置として使用するような場合には、光の取り出し効率が悪いという問題があった。これに対して、高輝度の照明装置とするためには、高出力のLED発光素子を多数配置する必要があるか、或いは、そのLED発光素子から発生する熱を冷却する必要がある等の問題があった。また、光の減損を少なくするために、拡散板等を薄くすると、LED発光素子が粒状に視認されてしまう、という問題もあった。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、LED等の発光素子を用いた照明装置において、出射される光量の分布の均一性と高密度性という両特性を兼ね備える照明装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明によれば、中空の筐体と、前記筐体の内部に配置される1又は複数の発光素子と、前記筐体の内部に設けられ、前記発光素子から出射された光を拡散反射させる拡散反射部と、前記筐体の開口部として設けられ、前記発光素子から出射され前記拡散反射部で拡散反射された光を光束として前記筐体の外部へ出射する光出射部と、を備え、前記発光素子は、前記光出射部を通して前記筐体外部から前記筐体内部を見た場合の視野の範囲外に配置される、照明装置が提供される。
ここで、前記筐体が、筒状の形状を有し、前記発光素子が、前記筐体の長手方向に所定の間隔をおいて配置されており、前記拡散反射部が、前記筐体の内面の少なくとも一部に設けられる反射面であり、前記光出射部が、前記筐体の長手方向に沿って形成されたスリット状の開口部であってもよい。
この場合に、前記発光素子が、前記光出射部を挟む2列の直線状に配置されることが好ましい。
また、前記発光素子が、前記筐体の長手方向に千鳥配置となるように配置されることが好ましい。
また、前記照明装置は、スリット状の前記光出射部の幅を調整可能な遮光部材をさらに備えていてもよい。
この場合に、前記遮光部材が、前記筐体内側の面に、前記発光素子から出射された光を拡散反射させる反射面を有していてもよい。
また、前記光出射部が、前記開口部に配置された均一な厚みを有する透明な導光板であってもよい。
また、前記導光板が、光ファイバ又は屈折率分布型レンズの配列であってもよい。
この場合に、前記光ファイバ又は屈折率分布型レンズを、前記光出射部からの光の出射方向に対して3〜40度をつけて配列させてもよい。
また、前記光出射部の幅を0.1〜3.0mmの範囲とし、前記照明装置は、前記光出射部から所定距離離隔した位置に、前記光出射部の長手方向と平行に設置される棒状の集光レンズをさらに備え、前記集光レンズは、前記光出射部から出射した光束を、前記光出射部の長手方向に対して直交する方向の長さが短くなるように集光させるようにしてもよい。
また、前記筐体の外形及び内部の空洞部分が、それぞれ、略球状、略扁球状又は略多面体状の形状を有し、前記拡散反射部が、前記筐体の内面の少なくとも一部に設けられる反射面であり、前記光出射部が、前記筐体の周面に設けられた貫通孔であってもよい。
この場合に、前記照明装置は、前記貫通孔の大きさを調整可能な遮光部材をさらに備えていてもよい。
また、前記遮光部材が、前記筐体内側の面に、前記発光素子から出射された光を拡散反射させる反射面を有していてもよい。
また、前記照明装置において、前記貫通孔に、光ファイバの単芯若しくは束、又は透明なロッド体を設置してもよい。
また、前記照明装置は、前記光出射部から所定距離離隔した位置に集光レンズをさらに備え、前記集光レンズは、前記光出射部から出射した光束を線状又は点状に集光させるようにしてもよい。
また、前記発光素子が複数配置されており、前記照明装置は、各発光素子の発光時間をそれぞれ独立的に制御する発光制御装置をさらに備えていてもよい。
また、前記発光素子として、赤外光から紫外光までの複数種類の波長の光を出射する発光素子がそれぞれ単独又は複数配置されており、前記照明装置は、それぞれの前記発光素子から出射された光を前記拡散反射部で拡散反射させることにより、複数種類の波長の光を混合させた混合光とし、前記混合光を前記光出射部から出射させるようにしてもよい。
また、前記発光素子として、赤外光から紫外光までの複数種類の波長の光を出射する発光素子がそれぞれ単独又は複数配置されており、前記照明装置は、前記照明装置が設置される撮像装置の露光時間に同期させて各波長を有する発光素子を発光させる発光制御装置をさらに備えていてもよい。
また、前記発光素子が、発光ダイオード又はレーザであってもよい。
また、前記筐体の外周面にヒートシンクが設けられてもよい。
また、前記筐体内部の空洞部分の断面形状が、重心に対して点対称の形状を有することが好ましい。
また、本発明によれば、棒状の透明体と、前記透明体の一部に内側向きに配置される1又は複数の発光素子と、前記透明体の外周面の前記発光素子が設置されていない部分に設けられ、前記発光素子から出射された光を拡散反射させる拡散反射部と、前記透明体のうち前記拡散反射部が設けられていない領域として設けられ、前記発光素子から出射され前記拡散反射部で拡散反射された光を光束として前記透明体の外部へ出射する光出射部と、を備え、前記発光素子は、前記光出射部を通して前記透明体外部から前記透明体内部を見た場合の視野の範囲外に配置される、照明装置が提供される。
以上のような構成を有する本発明に係る照明装置によれば、中空の筐体内部に設置した発光素子から出射された光を筐体内部で多重拡散反射させながら、筐体内部に光を封じ込めることにより、光量分布の均一性を達成させるとともに、筐体の一部に内部に封じ込められた光が出射できる開口等を設け、当該開口等のみから光を出射できるようにすることにより、光量の均一性と高密度性を同時に実現することができる。
本発明によれば、LED等の発光素子を用いた照明装置において、中空の筐体内部に設置した発光素子から出射された光を筐体内部で多重拡散反射させながら、筐体内部に光を封じ込めることにより、出射される光量の分布の均一性と高密度性という両特性を兼ね備える照明装置を提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る照明装置の全体構成を示す斜視図である。 同実施形態に係る照明装置の全体構成を示す上面図(a)、正面図(b)及び側面図(c)である。 同実施形態に係る照明装置の組立方法を示す分解斜視図である。 同実施形態に係る発光素子基板の構成を示す下面図(a)及び側面図(b)である。 図1の照明装置をA−A線で切断した断面図である。 同実施形態に係る照明装置の構成を概略的に示す断面図である。 同実施形態の第1変更例に係る照明装置の構成を概略的に示す断面図である。 同実施形態の第2変更例に係る照明装置の構成を概略的に示す断面図である。 同実施形態の第3変更例に係る照明装置の構成を概略的に示す断面図である。 同実施形態の第4変更例に係る照明装置の構成を概略的に示す断面図である。 同実施形態の第5変更例に係る照明装置の構成を概略的に示す断面図である。 同実施形態の第5変更例に係る照明装置の構成を概略的に示す断面図である。 同実施形態の第6変更例に係る照明装置の構成を概略的に示す断面図である。 同実施形態の第7変更例に係る照明装置の構成を概略的に示す断面図である。 同実施形態の第7変更例に係る照明装置の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る照明装置の全体構成を示す斜視図である。 同実施形態に係る照明装置の全体構成を示す上面図(a)、正面図(b)及び底面図(c)である。 図16の照明装置をB−B線で切断した断面図である。 同実施形態に係る照明装置の構成を概略的に示す斜視図である。 同実施形態の第1変更例に係る照明装置の構成を概略的に示す斜視図である。 同実施形態の第2変更例に係る照明装置の構成を概略的に示す斜視図である。 同実施形態の第3変更例に係る照明装置の構成を概略的に示す斜視図である。 同実施形態の第4変更例に係る照明装置の構成を概略的に示す斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面においては、同一の符号が付された構成要素は、実質的に同一の構造または機能を有するものとする。
なお、本発明に係る照明装置については、以下の順序で説明する。
1 第1実施形態(ライン型照明装置)
1−1 照明装置の構成
1−2 照明装置の組立方法
1−3 変更例
1−4 照明装置の用途
2 第2実施形態(箱型照明装置)
2−1 照明装置の構成
2−2 照明装置の組立方法
2−3 変更例
2−4 照明装置の用途
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態に係る照明装置について詳細に説明する。本実施形態に係る照明装置は、スリット状の開口部が形成された筒状の筐体を有し、開口部から所定の幅を有する線状の光束が出射され、被照射物に対して線状の光を照射する、所謂ライン型照明装置である。なお、以下では、本実施形態に係る照明装置の構成、組立方法、動作・作用効果、変更例、用途の順に説明する。
(照明装置1の構成)
初めに、図1〜図5を参照しながら、本実施形態に係る照明装置1の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る照明装置1の全体構成を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る照明装置1の全体構成を示す上面図(a)、正面図(b)及び側面図(c)である。図3は、本実施形態に係る照明装置1の組立方法を示す分解斜視図である。図4は、本実施形態に係る発光素子基板14の構成を示す下面図(a)及び側面図(b)である。図5は、図1の照明装置1をA−A線で切断した断面図である。
≪全体構成≫
図1〜図5に示すように、本実施形態に係る照明装置1は、筐体10と、発光素子20と、拡散反射部30と、光出射部40とを主に備える。筐体10は、中空形状を有し、その内部に、発光素子20、拡散反射部30等が設置される筐体としての機能を有する。発光素子20は、筐体10の内部に1個又は複数個配置され、照明装置1の光源としての機能を有する。拡散反射部30は、筐体10の内部に設けられ、発光素子20から出射された光を拡散反射させる機能を有する。光出射部40は、筐体10の開口部として設けられ、発光素子20から出射され拡散反射部30で拡散反射された光を、光束として筐体10の外部へ出射する機能を有する。
上記各部材を有する照明装置1においては、詳細は後述するが、発光素子20の配置を工夫し、この発光素子20から出射された光を直接外部に放射するのではなく、一旦、筐体10内部に設けられた拡散反射部30により多重拡散反射させ、多量の光を均一な分布で筐体10内部に封じ込め、これを光出射部40のみから外部に出射することで、光量の均一性と高密度性を同時に実現している。以下、照明装置1の各構成要素について詳細に説明する。
≪筐体10≫
図1〜図3及び図5に示すように、本実施形態に係る筐体10は、本体部11と、本体支持部12と、マスク部材13と、発光素子基板14と、基板支持部15とを主に有する。本実施形態では、本体部11が筒状(図示されている例では、円筒状)となっており、これにより、筐体10全体として略筒状の形状を有している。また、本実施形態では、本体部11の内部に発光素子20から出射され拡散反射部30で拡散反射された光が封じ込められることとなる。なお、図1〜図5では、筐体10が、本体部11、本体支持部12、マスク部材13、発光素子基板14及び基板支持部15を有する例を示しているが、本体部11内に発光素子20及び拡散反射部30を設けることができ、本体部11内から光を出射可能な光出射部を設けることができれば、本体支持部12、マスク部材13、発光素子基板14及び基板支持部15に関しては必ずしも設けなくてもよい。
<本体部11>
本体部11は、筒状の形状を有し、その長手方向に沿って形成されたスリット状(溝状)の開口部11aを有している。本体部11の長さ及び断面積に関しては特に限定されず、照明装置1の用途に応じて適宜定めればよい。本体部11の両端は、図面に示されているように開口されていてもよく、閉塞されていてもよい。ただし、本体部11の両端が開口されている場合には、本体部11の内部に封じ込められた光が漏れないように、後述する本体支持部12等により、本体部11の両端を閉塞する必要がある。
また、図面では、本体部11が円筒状の形状を有する例を挙げているが、本体部11の断面形状は略円形状に限られるわけではなく、略楕円形状、略多角形状、放物面状、双曲面状、非球面状、自由曲面形状等の、任意の凹面形状とすることができる。ただし、後述するように、光出射部40から出射される光束の分布の均一性をより高めるためには、本体部11の断面形状、すなわち、中空の筐体10の内部の空洞部分の断面形状が、重心に対して点対称の形状を有することが好ましい。これは、発光素子20及び光出射部40の配置にもよるが、対称形の断面形状を有することにより、本体部11内に封じ込められる光のムラを少なくすることができるため、光出射部40から出射される光束の分布の均一性をより高めることができるものと考えられる。また、光出射部40から出射される光束の分布の均一性を高めるという観点からは、本体部11の内部の断面形状が、長手方向で均一となっていることが好ましい。
本体部11の開口部11aの幅や長さについては特に限定されず、照明装置1の用途に応じて適宜定めればよい。ただし、開口部11aの幅はマスク部材13の開口部13aよりも大きいことが好ましい。また、開口部11aは、本体部11の上部、より詳細には、マスク部材13や発光素子基板14が設置される側であって、開口部11aと後述するマスク部材13の開口部13aとが連通するような位置に設けられる。
<本体支持部12>
本体支持部12は、本体部11の両端の開口を閉塞させるとともに、本体部11を両端から支持する。本体支持部12の形状は、上記機能を有していれば特に限定されず、例えば、図示されている例のように略直方体状でもよく、略円柱(円盤)状等であってもよい。なお、図示されている例では、本体支持部12は、マスク部材13を下方(マスク部材13の底面側)から支持する役割も有している。
また、本体支持部12には、ネジ19によりマスク部材13とネジ止めするための複数のネジ孔12aと、本体支持部12から本体部11が脱落することを防止するためのビス18を挿入する複数のビス孔12bとが設けられている。なお、ネジ孔12a及びビス孔12bの数は特に限定されず、上記ネジ止め及び本体部11の脱落防止が可能な数であればよい。
<マスク部材13>
マスク部材13は、筐体10の天板として設置される板状部材であり、その略中央部に形成されたスリット状の開口部13aを有している。本体部11中に封じ込められた光は、開口部11aを通過した後に、後述するように、2個の基板支持部15の間及び2枚の発光素子基板14の間を通った後に、マスク部材13の開口部13aを通して、筐体10の外部へ光束として出射される。
また、マスク部材13には、ネジ19により発光素子基板14及び基板支持部15とネジ止めするためのネジ孔13bが複数設けられている。なお、ネジ孔13bの数は特に限定されず、上記ネジ止めが可能な数であればよい。
<発光素子基板14>
発光素子基板14は、図4に示すように、その一方の面に発光素子20が設置される基板であり、本実施形態では、マスク部材13と基板支持部15とにより挟持され、ネジ19によりネジ止めされることでその位置が固定されている。この発光素子基板14は、発光素子20から出射された光が本体部11の開口部11aを通して本体部11内に導入されるように、発光素子20が設置された側の面と基板支持部15が位置する側とが一致するように設置される。
図4では、発光素子20が、発光素子基板14の幅方向(長手方向の直交する方向)の一端側の縁部に1列に並設されている例が示されているが、このような例には限定されない。なお、発光素子20の配置の詳細については後述する。
また、照明装置1には、4枚の発光素子基板14A、14B、14C、14Dが設置されているが、発光素子基板14の数は特に限定されず、例えば、発光素子基板14Aと14B、発光素子基板14Cと14Dとが、それぞれ一体的に形成され、2枚の発光素子基板14からなっていてもよく、或いは、1枚の発光素子基板14の略中央部のマスク部材13の開口部13aと対応する位置に、開口部13aと略同一形状のスリット状の開口部(図示せず。)が形成されていてもよい。
また、発光素子基板14には、ネジ19によりマスク部材13及び基板支持部15とネジ止めするためのネジ孔14aが複数設けられている。なお、ネジ孔14aの数は特に限定されず、上記ネジ止めが可能な数であればよい。
<基板支持部15>
基板支持部15は、発光素子基板14を底面側から支持するように、発光素子基板14が載置される部材である。その形状は特に限定されるものではないが、図示した例では、基板支持部15は、断面が略L字状で、長さが本体部11と略同一の柱状の形状を有しており、2個の基板支持部材15が本体部11の上部を挟むように配置されている。ここで、基板支持部15は、本体部11の開口部11aを塞がないような形状である必要があるが、必ずしも2個設けられる必要はなく、1個の略コの字状の基板支持部15の略中央部の開口部11aと対応する位置に開口部(図示せず。)が形成されていてもよい。
また、基板支持部15には、ネジ19によりマスク部材13及び発光素子基板14とネジ止めするためのネジ孔15aが複数設けられている。なお、ネジ孔15aの数は特に限定されず、上記ネジ止めが可能な数であればよい。さらに、基板支持部15は、長手方向の両端から本体支持部12により挟持された状態で固定される。
≪発光素子20≫
<発光素子20の配置>
発光素子20は、照明装置1の光源としての機能を有するものであって、上述したように、その配置に特徴がある。すなわち、本実施形態に係る照明装置1では、発光素子20を、光出射部40(本実施形態では開口部13a)を通して、筐体10の外部から筐体10の内部を見た場合の視野の範囲外、すなわち、図5における両矢印Aで示した範囲内に配置している。このような位置に発光素子20を配置することにより、中空の筐体10の内部に設置した発光素子20から出射された光を筐体10の内部で多重拡散反射させながら、筐体10の内部に光を封じ込めることができる。これにより、光量分布の均一性を達成させるとともに、筐体10の一部に内部に封じ込められた光が出射できる開口部13aを設け、当該開口部13aのみから光を出射できるようにすることにより、光束の均一性と高密度性を同時に実現することができる。一方、発光素子20を視野の範囲内、すなわち、図5における両矢印Bで示した範囲内に配置してしまうと、筐体10の本体部11内の光の分布が不均一になってしまう。
また、本実施形態では、複数の発光素子20が、筐体10(発光素子基板14)の長手方向に所定の間隔をおいて配置されている。具体的には、例えば、図4(a)に示すように、光出射部40を挟むように二列の直線状に複数の発光素子20を配置することが好ましく、さらに、図4(c)に示すように、筐体10(発光素子基板14)の長手方向に沿って千鳥配置となるように複数の発光素子20を配置することがより好ましい。発光素子20を上記のように配置することにより、筐体10の本体部11内の空洞部分における光の分布の均一性を向上させることができる。ただし、複数の発光素子20が千鳥配置となっていない場合、或いは複数の発光素子20が光出射部40の一側に一列のみ配列されている場合であっても、光束の均一化及び高密度化を実現することは可能である。
<発光素子20の例>
また、本実施形態における発光素子20として使用可能な素子は、特に限定されないが、例えば、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)、レーザ等の発光素子を使用することができる。
<複数種類の波長の光の混合>
また、発光素子20として、赤外光から紫外光までの複数種類の波長の光を出射する発光素子をそれぞれ単独又は複数配置し、それぞれの発光素子20から出射された光を拡散反射部30で拡散反射させることにより、複数種類の波長の光を混合させた混合光とし、この混合光を光出射部40から出射させるようにしてもよい。このような形態の適用例としては、赤(R)、緑(G)、青(B)の波長の光を発するLEDをそれぞれ単独又は複数個配置する場合が挙げられる。この場合、R、G、Bの各LEDから出射された光を筐体10の本体部11内部で拡散反射部30により多重拡散反射させることで、R、G、Bの波長の光が混合した白色光とすることができ、この白色光を光出射部40から取り出すことができる。したがって、白色の照明が必要となる用途においては、上記のような形態とすればよい。
<発光制御>
本実施形態に係る照明装置10は、発光素子20の発光のON/OFFを制御する発光制御装置(図示せず。)をさらに備えていてもよい。この発光制御装置による発光制御の具体例としては、例えば、発光素子20が複数配置されている場合に、発光制御装置が、各発光素子20の発光時間をそれぞれ独立的に制御し、個々の発光素子20を連続的に発光させたり、或いは時間制御で発光させたりするようにしてもよい。また、例えば、発光素子20として、赤外光から紫外光までの複数種類の波長の光を出射する発光素子がそれぞれ単独又は複数配置されている場合に、発光制御装置が、照明装置1が設置される撮像装置(図示せず。)の露光時間に同期させて各波長を有する発光素子20の発光のON/OFFを制御し、撮像装置が各波長の光ごとに撮像を行うことができるようにしてもよい。
≪拡散反射部30≫
拡散反射部30は、発光素子20から出射された光を拡散反射させる機能を有しており、本実施形態では、拡散反射部30は、筐体10の本体部11の内面の少なくとも一部に設けられる反射面である。具体的には、拡散反射部30は、図5に示すように、本体部11の内壁面に沿って、発光素子20から出射された光を高効率で拡散反射させるように加工された表面、又は、高効率で拡散反射させるような物性を有する塗装膜等として設けられている。
ここで、本体部11の内壁面を加工する方法としては、例えば、本体部11の材質として所定の樹脂を用い、この樹脂を超微細発泡させることで、超微細発泡光反射板を作製し、この超微細発泡光反射板を筒状に加工する方法等がある。また、本体部11の内壁面に塗装膜を形成する方法としては、例えば、本体部11の内壁面に発光素子20から出射された波長の光を効率良く反射できるような材料を塗布する方法が挙げられる。塗布材料としては、例えば、銀、金、ステンレス、アルミニウム等の金属、酸化チタン(TiO)等の金属酸化物、窒化マグネシウム(Mg)等の金属窒化物、チタンホワイト微粒子をエマルジョン化したもの、ポリテトラフルオロエチレンの微粒子、その他のコーティング剤等が挙げられる。ただし、上記以外のものでも、発光素子20から出射された光を高効率で拡散反射させることが可能なものであれば、いかなる加工方法や塗装膜を用いて拡散反射部30を設けても差し支えない。また、上記塗布材料の塗装方法としては特に限定されず、バーコータ、ロールコータ、刷毛塗り、浸漬法等の公知の方法を用いることができる。
また、発光素子20として、紫外光を発するLED等の素子を使用し、本体部11の内壁面に塗布する材料として、紫外線を吸収して蛍光として可視光線を発する物質を用いることで、照明装置1の光出射部40から可視光線を蛍光として出射させることも可能である。このような構成とすることで、照明装置1を蛍光灯の代替として用いることができる。
≪光出射部40≫
光出射部40は、筐体10の開口部として設けられ、発光素子20から出射され拡散反射部30で拡散反射された光を、光束として筐体10の外部へ出射するものである。本実施形態では、光出射部40は、筐体10の長手方向に沿って形成されたスリット状の開口部である。より詳細には、本実施形態に係る光出射部40は、本体部11の開口部11a、2個の基板支持部15の間の隙間、幅方向に並んだ2枚の発光素子基板14の間の隙間、及びマスク部材13の開口部13aが連通する部分である。発光素子20から出射され拡散反射部30で多重拡散反射した光は、本体部11内で光量分布が均一化された状態で封じ込められ、この均一化した光が、光出射部40を、開口部11a、2個の基板支持部15の間の隙間、2枚の発光素子基板14の間の隙間の順で通過し、開口部13aから筐体10の外部へ均一且つ高密度の光束として出射される。
<光出射部40の幅>
光出射部40の幅(本実施形態では、特に、スリット状の開口部13aの幅)については、光出射部40の幅を狭くすることにより(例えば、5mm程度)、発光素子20から出射された光又は拡散反射部30により拡散反射された光が外部に出射されにくくなるため、多重拡散反射の回数が増加する。そのため、筐体10の本体部11内部に封じ込める光の分布をより均一化させることができるとともに、光が外部に出射される出口が狭くなるので、出射される光束の密度を高めることもできる。その結果、照明装置1は、光束の均一性と高密度性の両特性を兼ね備えることができる。
ただし、光出射部40の幅を狭くし過ぎると、光が筐体10の外部へ放出されないため、発光素子20から出射された光が筐体10内部で何度も拡散反射(乱反射)をし続けることになり、その結果、光が減衰してしまうという現象が発生するおそれがある。
以上のような観点から、光出射部40の幅(本実施形態では、特に、マスク部材13の開口部13aの幅)は、筐体10の本体部11の内部の最大径に対して0.1%以上30%以下の長さとすることが好ましい。
また、光出射部40から出射される光束の分布の均一性を高めるという観点からは、光出射部40(本実施形態では、特に、マスク部材13の開口部13aの幅)が、その長手方向で均一な幅を有していることが好ましい。
(照明装置1の組立方法)
以上、本実施形態に係る照明装置1の構成について詳細に説明したが、続いて、再び図3を参照しながら、以上のような構成を有する照明装置1の組立方法について説明する。
まず、上述した構成を有する本体部11、本体支持部12、マスク部材13、発光素子基板14及び基板支持部15を、金属や樹脂等を加工することで作製する。ここで、本体部11の内壁面に拡散反射部30を形成するための加工や塗装等の方法については、上述した通りである。また、発光素子基板14に発光素子20を設置するには、公知の方法を用いればよく、発光素子20の配置については上述した通りである。
次に、基板支持部15の上に発光素子基板14、マスク部材13を順に重ね、これらをネジ19を用いてネジ止めして固定する。このとき、2個の基板支持部15により本体部11の開口部11aを閉塞しない程度に2個の基板支持部15を離隔させる。また、4枚の発光素子基板14のうち、幅方向で隣り合う2枚の発光素子基板14については、マスク部材13の開口部13aを閉塞しない位置で固定する。さらに、2個の本体支持部12を用いて、筒状の本体部11及び2個の基板支持部15をこれらの長手方向の両端から挟持するようにした状態で、本体部11と本体支持部12とをビス18を用いてビス止めして固定する。
以上のようにして、本実施形態に係る照明装置1を組み立てることができる。
(照明装置1の変更例)
ここで、本実施形態に係る照明装置1のいくつかの変更例について説明する。なお、以下の変更例を説明するための図面においては、その特徴部分が明確になるように、各構成部材を簡素化して記載している。また、後述する各種変更例を複数組み合わせたものも、本実施形態に係る照明装置1の変更例となり得る。
≪第1変更例≫
まず、図6及び図7を参照しながら、照明装置1とは筐体10内部の形状が異なる第1変更例に係る照明装置1−1について説明する。図6は、本実施形態に係る照明装置1の構成を概略的に示す断面図である。図7は、本実施形態の第1変更例に係る照明装置1−1の構成を概略的に示す断面図である。
図6に示すように、本実施形態に係る照明装置1が、筐体10と、発光素子20と、拡散反射部材30と、光出射部40とを備えることは、上述した通りである。なお、図6に示した例では、光出射部40の開口部を覆うようにカバーガラス41が設けられている。このカバーガラス41は、光を透過し、且つ、筐体10内部に塵や埃等が混入することを防止するためのものであるが、清浄な環境下で照明装置1を使用する場合等、塵や埃等の混入を考慮しなくてもよい用途で照明装置1を使用する場合には、カバーガラス41は必ずしも設けられていなくてもよい。
また、図7に示すように、第1変更例に係る照明装置1−1は、照明装置1とは、筐体10内部の形状が異なる変更例である。具体的には、図6に示した照明装置1では、筐体10内部の断面形状が略円形となっているが、図7に示した照明装置1−1では、筐体10内部の断面形状が略矩形となっている。いずれの場合も、発光素子20、拡散反射部30及び光出射部40を上述したような構成とすることにより、光束の均一化と高密度化を同時に実現することは可能である。筐体10内部の断面形状としては、ここで挙げた形状以外にも様々なものが考えられるが、その具体例は上述した通りである。
≪第2変更例≫
次に、図8を参照しながら、第2変更例に係る照明装置1−2について説明する。図8は、本実施形態の第2変更例に係る照明装置1−2の構成を概略的に示す断面図である。
図8に示すように、第2変更例に係る照明装置1−2は、筐体10と、発光素子20と、拡散反射部材30と、光出射部40と、カバーガラス41とを備えることは、照明装置1と同様であるが、スリット状の光出射部40の幅を調整可能な遮光部材42をさらに備えることが、照明装置1とは異なる。この遮光部材42の形状や材質は、光を遮蔽するものであれば特に限定されるものではないが、遮光部材42は、その筐体10の内側に対応する面に、拡散反射部30、すなわち、発光素子20から出射された光を拡散反射させるための反射面を有している。これにより、発光素子20から出射された光の多重拡散反射の回数を増加させることができる。
また、遮光部材42は、筐体10の長手方向に対して直交する方向(図8に示す例では、両矢印で示した水平方向)へ往復移動が可能なように設けられている。遮光部材42がこのように移動可能に設けられていることにより、照明装置1−2では、光出射部40の幅を所望の幅に自在に調整することが可能となる。その結果、照明装置1−2では、その用途に応じて、光出射部40から出射される光束の密度を所望の密度となるように調整することができる。
≪第3変更例≫
次に、図9を参照しながら、第3変更例に係る照明装置1−3について説明する。図9は、本実施形態の第3変更例に係る照明装置1−3の構成を概略的に示す断面図である。
図9に示すように、第3変更例に係る照明装置1−3は、筐体10と、発光素子20と、拡散反射部材30と、光出射部40とを備えることは、照明装置1と同様であるが、スリット状の光出射部40(開口部)に、均一な厚みを有する透明な導光板43が配置されていることが、照明装置1とは異なる。この導光板43は、例えば、アクリル板等の透明な部材の表面に所定の加工を施して、端面から入射した光を均一に面発光させることができるようにしたものである。このような導光板43を通して光を外部に出射することにより、光出射部40の幅が狭く、当該光出射部40から出射された光束の幅が広がって光の分布の均一性が低下し易いような場合であっても、光出射部40から出射される光束の密度の均一性を維持することができる。
≪第4変更例≫
次に、図10を参照しながら、第4変更例に係る照明装置1−4について説明する。図10は、本実施形態の第4変更例に係る照明装置1−4の構成を概略的に示す断面図であり、(a)は筐体10の長手方向に垂直な断面であり、(b)は筐体10の長手方向に平行な断面である。
図10に示すように、第4変更例に係る照明装置1−4は、筐体10と、発光素子20と、拡散反射部材30と、光出射部40とを備えることは、照明装置1と同様であるが、スリット状の光出射部40(開口部)に、第3変更例における導光板43が、光ファイバ又は屈折率分布型レンズ(「GRINレンズ」とも呼ばれる。)の配列であることが照明装置1とは異なる。ここで、光ファイバ又は屈折率分布型レンズを、光出射部40からの光の出射方向に対して所定の角度(例えば、3〜40度)をつけて配列させることで、照明装置1−4の光出射部40から出射される光を、被照射物に対して傾斜する方向から照射することが可能となる。
図10には、上記配列の例として、筐体10の長手方向に沿って1列に配列した光ファイバがバンドルされた板(以下、「バンドル板」と称する。)44が示されている(図10(b)を参照)。図10の例では、光ファイバが、その配列方向(すなわち筐体10の長手方向)に対して傾斜した状態で配列されている。また、図示していないが、バンドル板44は、光を透過しない遮蔽板によって挟持されている。
以上のように、光ファイバが配列されていることにより、光出射部40から出射される光の出射方向を垂直方向に対して所定の角度傾斜させた光束を被照射物に対して照射することができる。このような照明装置1−4は、例えば、シート状の被照射物に存在する傷や欠陥部分等を検出する際に有用である。当該検出の際には、被照射物における傷や欠陥部分等に、光出射部40から出射された光が当たった場合の散乱光として、当該傷や欠陥部分等が検出される。しかし、光出射部40から真っ直ぐに光が照射される場合、光出射部40から出射された光によるグレア現象が発生し、これにより傷や欠陥部分等からの散乱光の検出精度が低下してしまう場合がある。これに対して、照明装置1−4を用いて、垂直方向に対して所定の角度傾斜させた光束を被照射物に対して照射することで、光出射部40から直接照射される部分とは異なる場所に、傷や欠陥部分等からの散乱光を発生させることができるため、グレア現象による散乱光の検出精度の低下を防止することができる。
なお、屈折率分布レンズを用いた例については特に図示してはいないが、屈折率分布レンズを用いた場合でも光ファイバを用いた場合と同様の効果を得ることができる。すなわち、屈折率分布レンズとは、レンズ内部の屈折率が不均一になっているレンズのことであるが、レンズ内部の屈折率を変化させることで、光ファイバを傾斜して配列させた場合と同様の効果を得ることができる。
≪第5変更例≫
次に、図11及び図12を参照しながら、第5変更例に係る照明装置1−5、1−5’について説明する。図11及び図12は、それぞれ、本実施形態の第5変更例に係る照明装置1−5、1−5’の構成を概略的に示す断面図である。なお、以下の説明では、図11に示した照明装置1−5を例に挙げて説明するが、照明装置1−5と照明装置1−5’とは、筐体10内部の断面形状が異なる(照明装置1−5が略矩形状、照明装置1−5’が略円形状)だけであり、当該断面形状以外の点については、照明装置1−5’は照明装置1−5の構成や作用効果等と同様である。
図11に示すように、第5変更例に係る照明装置1−5は、筐体10と、発光素子20と、拡散反射部材30と、光出射部40とを備えることは、照明装置1と同様であるが、スリット状の光出射部40(開口部)の幅を0.1〜3.0mmの範囲と狭くし、且つ、光出射部40から出射された光の進行方向に光出射部40から所定距離離隔した位置に、光出射部40の長手方向と平行に設置された集光レンズ(図11の例では、ロッドレンズ)45をさらに備えている点で、照明装置1とは異なる。この集光レンズ45は、光出射部40から出射した光束を、光出射部40の長手方向に対して直交する方向の長さが短くなるように集光させる。言い換えると、光出射部40から出射した後に、図11の矢印で示したように、光出射部40の幅方向に広がろうとする光束を、集光レンズ45を通過させることで、光出射部40の幅方向に対して集光させ、光束の幅を短くすることができる。
≪第6変更例≫
次に、図13を参照しながら、第6変更例に係る照明装置1−6について説明する。図13は、本実施形態の第6変更例に係る照明装置1−6の構成を概略的に示す断面図である。
図13に示すように、第6変更例に係る照明装置1−6は、筐体10と、発光素子20と、拡散反射部材30と、光出射部40と、カバーガラス41とを備えることは、照明装置1と同様であるが、筐体10の外周面にヒートシンク(図13の例では、放熱用のフィン)50が設けられる点で、照明装置1と異なる。ヒートシンク50の種類としては、図13に示されている放熱用のフィンに限られず、発光素子20から発生した熱が筐体10を伝導して外部に放出することが可能な機能を有していれば、公知の任意のヒートシンクを用いることができる。また、ヒートシンク50の設置位置についても特に限定はされず、例えば、図13に示したように、筐体10の底面に長手方向に延設してもよいし、筐体10の側面の一部に設けてもよい。
≪第7変更例≫
次に、図14及び図15を参照しながら、第7変更例に係る照明装置1−7、1−7’について説明する。図14及び図15は、それぞれ、本実施形態の第7変更例に係る照明装置1−7、1−7’の構成を概略的に示す断面図である。なお、以下の説明では、図14に示した照明装置1−7を例に挙げて説明するが、照明装置1−7と照明装置1−7’とは、光出射部40の幅が照明装置1−7’の方が狭く、照明装置1−7’では、カバーガラス41が設けられておらず、集光レンズ45が設けられている点が異なるだけであり、当該構成以外の点については、照明装置1−7’は照明装置1−7の構成や作用効果等と同様である。また、集光レンズ45の構成、機能、作用効果等については、上記第5変更例において詳細に説明しているので、ここではその説明を省略する。
図14に示すように、第7変更例に係る照明装置1−7は、照明装置1において、筐体10内部の中空部(空洞部)と同一の機能を有する部材として、透明体60を備えるものである。より詳細には、照明装置1−7は、棒状の透明体60と、1又は複数の発光素子20と、透明体60の外周面に設けられる拡散反射部30と、透明体60のうち拡散反射部30が設けられていない領域として設けられる光出射部40とを備える。
透明体60は、アクリル樹脂等の透明な樹脂又はガラス等で形成された棒状の部材である。透明体60は、発光素子20から出射された光を透過する材質であれば特に限定はされない。また、透明体60の形状は、筐体10の内部形状として説明したものと同様である。なお、図14及び図15では、透明体60として、断面が略円形状の棒状(略円柱状)の透明部材が例示されている。
発光素子20を設ける位置としては、透明体60の内部側に導光できる位置であれば特に限定されるものではない。ただし、発光素子20は、光出射部40を通して透明体60の外部から透明体60の内部を見た場合の視野の範囲外に、発光素子20を配置する必要がある。このような位置に発光素子20を配置することにより、棒状の透明体60の内部に設置した発光素子20から出射された光を透明体60の内部で多重拡散反射させながら、透明体60の内部に光を封じ込めることができる。これにより、光量分布の均一性を達成させるとともに、透明体60の一部に内部に封じ込められた光が出射できる光出射部40を設け、当該光出射部40のみから光を出射できるようにすることにより、光束の均一性と高密度性を同時に実現することができる。
照明装置1−7の拡散反射部30は、透明体60の外周面の発光素子20が設置されていない部分に設けられており、発光素子20から出射された光を高効率で拡散反射させる。照明装置1−7の拡散反射部30は、照明装置1の拡散反射部30と設けられる場所が異なるだけで、その他の構成については同様である。
照明装置1−7の光出射部40は、照明装置1の場合と異なり、透明体60に形成された開口部ではなく、上記拡散反射部30が設けられていない領域となる。すなわち、透明体60の一部に拡散反射部30が設けられていない領域を形成することで、発光素子20から出射され拡散反射部30で拡散反射された光を光束として透明体60の外部へ出射することができる。照明装置1−7の光出射部40、すなわち、透明体60のうち拡散反射部30を設けない領域の形状については、照明装置1の筐体10に形成されるスリット状の開口部の形状と略同一である。
なお、図14及び図15に示した例では、透明体60の外周を覆うように筐体10が設けられているが、これは他の部材との関係で必要に応じて設ければよく、本変更例に係る照明装置1−7、1−7’においては必ずしも筐体10を設ける必要はない。
(照明装置1の用途)
以上説明したような本実施形態に係る照明装置1及びこの各種変更例の用途としては、例えば、アパーチャー蛍光管の代替、ロッド型照明の代替、ライン型LED照明の代替、ハロゲン・メタルハライド光源と導光用光ファイバを組み合わせた照明装置の代替、医療用等で複数の波長を混合することが必要な用途、導光用のレンズやファイバを使用する必要のある用途、幅の狭いライン型照明を必要とする用途等が挙げられる。
照明装置1を以上のような用途に使用すると、例えば、以下のような効果を得ることができる。
(1)アパーチャー蛍光管の代替
従来のものよりも光束密度を向上させることができる。
(2)ロッド型照明の代替
従来のものよりも光束密度を向上させることができると共に、(光出射部40の長手方向の)全範囲に渡って光束密度を均一にすることができる。
(3)ライン型LED照明の代替
従来のものよりも光束密度を向上させることができると共に、(光出射部40の長手方向の)全範囲に渡って幅方向の光束密度を均一にすることができる。
(4)ハロゲン・メタルハライド光源と導光用光ファイバを組み合わせた照明装置の代替
従来のものよりも光束密度を向上させることができると共に、強制空冷が不要となり、よりワーク(被照射物)に照明装置を近づけることができる。
(5)医療用等で複数の波長を混合することが必要な用途
複数の波長を混合することで、様々な色の光を被照射物に照射することができる。
(6)導光用のレンズやファイバを使用する必要のある用途
導光用のレンズやファイバを使用せずに、スリット状の開口部の長さを長く延ばしておけば、ムラの無い光をワーク(被照射物)に照射することができる。
(7)幅の狭いライン型照明を必要とする用途
例えば、X線レベルの波長を有する光を筐体10内面で拡散反射できるようにすれば、スリット状の開口部の幅と同程度まで集光させた光をワーク(被照射物)に照射することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る照明装置について詳細に説明する。本実施形態に係る照明装置は、貫通孔が形成された略球状、略扁球状又は略多面体状等の形状を有し、貫通孔から線状の光束が出射され、被照射物に対して略点状の光を照射する、所謂箱型(例えば、積分球型)照明装置である。なお、以下では、本実施形態に係る照明装置の構成、作成方法、動作(作用効果)、変更例、用途の順に説明する。なお、第1実施形態と同様の構成等についての詳細な説明は重複を避けるため省略する。
(照明装置2の構成)
初めに、図16〜図18を参照しながら、本実施形態に係る照明装置2の構成について説明する。図16は、本実施形態に係る照明装置2の全体構成を示す斜視図である。図17は、本実施形態に係る照明装置2の全体構成を示す上面図(a)、正面図(b)及び底面図(c)である。図18は、図16の照明装置2をB−B線で切断した断面図である。
≪全体構成≫
図16〜図18に示すように、本実施形態に係る照明装置2は、筐体70と、発光素子20と、拡散反射部30と、光出射部40とを主に備える。筐体70は、中空形状を有し、その内部に、発光素子20、拡散反射部30等が設置される筐体としての機能を有する。発光素子20は、筐体70の内部に1個又は複数個配置され、照明装置2の光源としての機能を有する。拡散反射部30は、筐体70の内部に設けられ、発光素子20から出射された光を拡散反射させる機能を有する。光出射部40は、筐体70の開口部として設けられ、発光素子20から出射され拡散反射部30で拡散反射された光を、光束として筐体70の外部へ出射する機能を有する。
上記各部材を有する照明装置2においては、詳細は後述するが、発光素子20の配置を工夫し、この発光素子20から出射された光を直接外部に放射するのではなく、一旦、筐体70内部に設けられた拡散反射部30により多重拡散反射させ、多量の光を均一な分布で筐体70内部に封じ込め、これを光出射部40のみから外部に出射することで、光量の均一性と高密度性を同時に実現している。以下、照明装置2の各構成要素について詳細に説明する。
≪筐体70≫
図16〜図18に示すように、本実施形態に係る筐体70は、本体部71と、本体カバー部72と、基板73とを主に有する。本実施形態では、略多角形の板状の外形を有する基板73と、略多面体状(図示されている例では略直方体状)の外形を有する本体部71と、略多面体状(図示されている例では略直方体状)の外形を有する本体カバー部72とがこの順で重なることにより、筐体70全体として、略多面体状(図示されている例では略直方体状)の外形を有している。また、本実施形態では、本体部71と本体カバー部72のそれぞれに略半球状の窪み71a、72aが設けられており、これらが組み合わさることで、筐体70全体として、その内部に略球状の空洞部70aが形成される。なお、筐体70の外形及び内部の空洞部70aの形状は、上記の形状に限定されず、それぞれ、略球状、略扁球状、略多面体状等の任意の形状とすることができる。ただし、光出射部40から出射される光束の分布の均一性をより高めるためには、中空の筐体70の内部の空洞部70aの断面形状が、重心に対して点対称の形状を有することが好ましい。これは、発光素子20及び光出射部40の配置にもよるが、対称形の断面形状を有することにより、筐体70内に封じ込められる光のムラを少なくすることができるため、光出射部40から出射される光束の分布の均一性をより高めることができるものと考えられる。
ここで、本実施形態では、筐体70内部の空洞部70aに発光素子20から出射され拡散反射部30で拡散反射された光が封じ込められることとなる。なお、図16〜図18では、筐体70が、本体部71、本体カバー部72及び基板73を有する例を示しているが、空洞部70a内に発光素子20及び拡散反射部30を設けることができ、空洞部70aから光を出射可能な光出射部40を設けることができれば、筐体70は、上記の例と異なる構造であっても差し支えない。
<本体部71>
本体部71は、上述したように、略直方体状の外形を有し、その一方の側に略半球状の窪み71aが形成されている。また、本体部71の周面の所定箇所(図示されている例では、一の面の略中央部)には、光出射部40として機能する貫通孔71bが形成されている。貫通孔71bの形状は、図示されている例では略円形となっているが、このような形状には限定されず、略多角形状、略楕円形状等、均一且つ高密度な光束を出射することが可能な任意の形状とすることができる。本体部71の大きさは特に限定されず、照明装置2の用途に応じて適宜定めればよい。なお、貫通孔71bの径については、光出射部40の説明の際に詳述する。
<本体カバー部72>
本体カバー部72は、本体部71を覆うように本体部71と組み合わせられ、筐体70の主要部分を構成する。この本体カバー部72は、上述したように、略直方体状の外形を有し、その一方の側に略半球状の窪み72aが形成されている。また、本体カバー部72は、基板73とともに本体部71を挟持する。
<基板73>
基板73は、筐体70の基底部となる部材であり、この基板上に本体部71が載置され、本体カバー部72とともに本体部71を挟持する。また、基板73の底部側(本体部71とは反対側)には、ヒートシンク50が設けられている。このヒートシンク50は、上述した第1実施形態に係るヒートシンク50と同様の機能を有しており、図示した例では放熱用のフィンの形態である。また、ヒートシンク50は、第1実施形態の場合と同様、必ずしも設ける必要はなく、発光素子20からの発熱の程度に応じて適宜設ければよい。
≪発光素子20≫
<発光素子20の配置>
発光素子20は、照明装置2の光源としての機能を有するものであって、上述したように、その配置に特徴がある。すなわち、本実施形態に係る照明装置2では、発光素子20を、光出射部40(本実施形態では貫通孔70b)を通して、筐体70の外部から筐体70の内部を見た場合の視野の範囲外に配置している。このような位置に発光素子20を配置することにより、中空の筐体70の内部に設置した発光素子20から出射された光を筐体70の内部で多重拡散反射させながら、筐体70の内部に光を封じ込めることができる。これにより、光量分布の均一性を達成させるとともに、筐体70の一部に内部に封じ込められた光が出射できる開口部70bを設け、当該開口部70bのみから光を出射できるようにすることにより、光束の均一性と高密度性を同時に実現することができる。一方、発光素子20を視野の範囲内に配置してしまうと、筐体70内の空洞部70aにおける光の分布が不均一になってしまう。
また、本実施形態では、複数の発光素子20が、筐体70の天面側に所定の間隔をおいて配置されている。具体的には、図16に示すように、筐体70の貫通孔70b、すなわち光出射部40を取り囲むように略矩形状に配置されている。本実施形態における発光素子20の配置は、このような形態には限られず、例えば、貫通孔70bを中心とする略円形状若しくは楕円形状、又は、貫通孔70bを取り囲むような略多角形状に配置されていてもよい。ただし、筐体70の空洞部70a内における光の分布の均一性を向上させるという観点からは、複数の発光素子20が、貫通孔70bを中心として点対称となるように配置されていることが好ましい。
<その他>
また、本実施形態における発光素子20として使用可能な素子の種類、複数種類の波長の光の混合、複数の発光素子20の発光制御の例等については、上述した第1の実施形態の場合と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
≪拡散反射部30≫
拡散反射部30は、発光素子20から出射された光を拡散反射させる機能を有しており、本実施形態では、拡散反射部30は、筐体70の内面の少なくとも一部に設けられる反射面である。具体的には、拡散反射部30は、図18に示すように、筐体70の空洞部70aの内壁面に沿って、発光素子20から出射された光を高効率で拡散反射させるように加工された表面、又は、高効率で拡散反射させるような物性を有する塗装膜等として設けられている。
その他、拡散反射部30を設ける具体的な方法(表面加工方法、塗装膜の材料の選択等)については、上述した第1の実施形態の場合と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
≪光出射部40≫
光出射部40は、筐体70の開口部として設けられ、発光素子20から出射され拡散反射部30で拡散反射された光を、光束として筐体70の外部へ出射するものである。本実施形態では、光出射部40は、筐体70の周面に設けられた貫通孔である。より詳細には、本実施形態に係る光出射部40は、筐体70の天面の略中央部に設けられた貫通孔70bである。発光素子20から出射され拡散反射部30で多重拡散反射した光は、筐体70の空洞部70a内で光量分布が均一化された状態で封じ込められ、この均一化した光が、光出射部40(貫通孔70b)から筐体70の外部へ均一且つ高密度の光束として出射される。
<光出射部40の大きさ>
光出射部40の大きさ(本実施形態では、貫通孔70bの径)については、光出射部40の大きさ(貫通孔70bの径)を小さくすることにより、発光素子20から出射された光又は拡散反射部30により拡散反射された光が外部に出射されにくくなるため、多重拡散反射の回数が増加する。そのため、筐体70の空洞部70aに封じ込める光の分布をより均一化させることができるとともに、光が外部に出射される出口が狭くなるので、出射される光束の密度を高めることもできる。その結果、照明装置2は、光束の均一性と高密度性の両特性を兼ね備えることができる。
ただし、光出射部40の大きさを小さくし過ぎると、光が筐体70の外部へ放出されないため、発光素子20から出射された光が筐体70内部で何度も拡散反射(乱反射)をし続けることになり、その結果、光が減衰してしまうという現象が発生するおそれがある。
以上のような観点から、光出射部40の大きさ(本実施形態では、貫通孔70bの径)は、筐体70の空洞部70aの最大径に対して0.1%以上30%以下の長さとすることが好ましい。
(照明装置2の組立方法)
以上、本実施形態に係る照明装置2の構成について詳細に説明したが、続いて、再び図16〜18を参照しながら、以上のような構成を有する照明装置2の組立方法について説明する。
まず、上述した構成を有する本体部71、本体カバー部72及び基板73を、金属や樹脂等を加工することで作製する。ここで、筐体70の空洞部70a、すなわち、本体部71の窪み71a及び本体カバー部72の窪み72aの内壁面に拡散反射部30を形成するための加工や塗装等の方法については、上述した通りである。また、空洞部70aに発光素子20を設置するには、公知の方法を用いればよく、発光素子20の配置については上述した通りである。
次に、基板73の上に、本体部71、本体カバー部72を順に重ね、これらをネジ止め等により固定する。このとき、本体部71の窪み71aの位置と本体カバー部72の窪み72aの位置とが合うように位置合わせをする。また、ヒートシンク50を設ける場合には、基板73の底面側に予めネジ止め等によりヒートシンク50を固定しておき、この状態で基板73と本体部71とをネジ止め等により固定すればよい。
以上のようにして、本実施形態に係る照明装置2を組み立てることができる。
(照明装置2の変更例)
ここで、本実施形態に係る照明装置2のいくつかの変更例について説明する。なお、以下の変更例を説明するための図面においては、その特徴部分が明確になるように、各構成部材を簡素化して記載している。また、後述する各種変更例を複数組み合わせたものも、本実施形態に係る照明装置2の変更例となり得る。その他、第1の実施形態で説明した変更例のうち本実施形態に技術的に適用可能なものについても、本実施形態に係る照明装置2の変更例とすることができる。
≪変更例1≫
まず、図19及び図20を参照しながら、本実施形態の第1変更例に係る照明装置2−1について説明する。図19は、本実施形態に係る照明装置2の構成を概略的に示す斜視図である。図20は、本実施形態の第1変更例に係る照明装置2−1の構成を概略的に示す斜視図である。なお、これらの図面は、発光素子20の配置をわかりやすくするために、筐体70の内部に配置された発光素子20を透視した状態で記載されている(以下の図21〜図23においても同様である)。
図19に示すように、本実施形態に係る照明装置2が、筐体70と、発光素子20と、拡散反射部材30(ここでは図示せず。)と、光出射部40とを備えることは、上述した通りである。図19に図示した例では、図16〜図18に示した例と異なり、筐体70内の空洞部70aも略直方体状である。また、発光素子20の配置は、図16〜図18に示した例と同様である。
一方、図20に示すように、第1変更例に係る照明装置2−1は、筐体70と、発光素子20と、拡散反射部材30と、光出射部40とを備えることは、照明装置2と同様であるが、光出射部40(貫通孔70b)の大きさ(径)を調整可能な遮光部材46をさらに備えることが、照明装置2とは異なる。この遮光部材46の形状や材質は、光を遮蔽するものであれば特に限定されるものではないが、遮光部材46は、その筐体70の内側に対応する面に、拡散反射部30、すなわち、発光素子20から出射された光を拡散反射させるための反射面を有している。これにより、発光素子20から出射された光の多重拡散反射の回数を増加させることができる。
また、遮光部材46は、貫通孔70bの径方向に往復移動可能なように設けられており、例えば、カメラの絞り機構のような構造を採用することができる。遮光部材46がこのように貫通孔70bの径方向に移動可能に設けられていることにより、照明装置2−1では、光出射部40の大きさを所望の大きさに自在に調整することが可能となる。その結果、照明装置2−1では、その用途に応じて、光出射部40から出射される光束の密度を所望の密度となるように調整することができる。
≪第2変更例≫
次に、図21を参照しながら、第2変更例に係る照明装置2−2について説明する。図21は、本実施形態の第2変更例に係る照明装置2−2の構成を概略的に示す断面図である。
図21に示すように、第2変更例に係る照明装置2−2は、筐体70と、発光素子20と、拡散反射部材30と、光出射部40とを備えることは、照明装置2と同様であるが、貫通孔71bに、光ファイバの単芯若しくは束、又は、透明ガラス若しくは透明樹脂等からなる透明なロッド体(図示した例では、光ファイバの束47)が設置されている点で、照明装置2とは異なる。このように、貫通孔71bに、光ファイバの単芯若しくは束、又は透明なロッド体等の、光出射部40からの光を導光可能な部材を設けることで、光出射部40から出射される光束を、他の導光体(図示せず。)に入射させることができる。その結果、導光体の種類を適宜選択することで、光出射部40から出射された光束の断面形状と異なる断面形状の光束を被照射体に照射することができる。なお、図21には、光ファイバの束47に導光する場合を例に挙げているが、その他の光ファイバの単芯や透明なロッド体の場合でも同様である。また、ここでいう透明なロッド体とは、光が通ることが可能で、且つ、ロッド、繊維等の略線状の形状を有するものをいう。
≪第3変更例≫
次に、図22を参照しながら、第3変更例に係る照明装置2−3について説明する。図22は、本実施形態の第3変更例に係る照明装置2−3の構成を概略的に示す断面図である。
図22に示すように、第3変更例に係る照明装置2−3は、上述した第2変更例と類似している。具体的には、第2変更例では、光出射部40から出射された光を直接光ファイバの束47等に導光しているが、第3変更例では、光出射部40から出射された光を一旦ファイバテーパ48で集光した後に光ファイバの束47等に導光している。このように、本実施形態では、光出射部40から出射された光を光ファイバ等に直接導光することもできるし、一旦ファイバテーパ48で集光した後に光ファイバ等に導光することもできる。
ここで、上述したように、光出射部40の大きさ(本実施形態では、貫通孔70bの径)を小さくし過ぎると、筐体70内に封じ込められた光が外部に放出されないため、筐体70内で何度も乱反射をし続けることになり、光が減衰してしまうという現象が起こる場合がある。このような場合に、第3変更例に係る照明装置2−3によれば、光出射部40の大きさをある程度確保し、光束密度の高い状態で光出射部40から光を出射し、これをファイバテーパ48で集光させることにより、より高密度の光束を光ファイバの束47等に導光することができる。
≪第4変更例≫
次に、図23を参照しながら、第4変更例に係る照明装置2−4について説明する。図23は、本実施形態の第4変更例に係る照明装置2−4の構成を概略的に示す断面図である。
図23に示すように、第4変更例に係る照明装置2−4は、筐体70と、発光素子20と、拡散反射部材30と、光出射部40とを備えることは、照明装置2と同様であるが、光出射部40(貫通孔70b)から出射された光の進行方向に光出射部40から所定距離離隔した位置に集光レンズ(図23の例では、略球状のレンズ)49をさらに備えている点で、照明装置2とは異なる。この集光レンズ49は、光出射部40から出射した光束を線状又は点状に集光させる。言い換えると、光出射部40から出射した後に、図23の矢印で示したように、光出射部40(貫通孔70b)の径が大きくなる方向に広がろうとする光束を、集光レンズ49を通過させることで、光出射部40の径が小さくなる方向に対して集光させることができる。
(照明装置2の用途)
以上説明したような本実施形態に係る照明装置2及びこの各種変更例の用途としては、例えば、ハロゲン・メタルハライド光源と導光用光ファイバを組み合わせた照明装置の代替、医療用等で複数の波長を混合することが必要な用途、導光用のレンズやファイバを使用する必要のある用途、幅の狭いライン型照明を必要とする用途等が挙げられる。
照明装置2を以上のような用途に使用すると、例えば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ハロゲン・メタルハライド光源と導光用光ファイバを組み合わせた照明装置の代替
従来のものよりも光束密度を向上させることができると共に、強制空冷が不要となり、よりワーク(被照射物)に照明装置を近づけることができる。
(2)医療用等で複数の波長を混合することが必要な用途
複数の波長を混合することで、様々な色の光を被照射物に照射することができる。
(3)導光用のレンズやファイバを使用する必要のある用途
導光用のレンズやファイバを使用せずに、スリット状の開口部の長さを長く延ばしておけば、ムラの無い光をワーク(被照射物)に照射することができる。
(4)幅の狭いライン型照明を必要とする用途
例えば、X線レベルの波長を有する光を筐体10内面で拡散反射できるようにすれば、スリット状の開口部の幅と同程度まで集光させた光をワーク(被照射物)に照射することができる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述した形態に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で当業者が想到し得る他の形態または各種の変更例についても本発明の技術的範囲に属するものと理解される。
1 照明装置
2 照明装置
10 筐体
11 本体部
11a 開口部
12 本体支持部
13 マスク部材
13a 開口部
14 発光素子基板
15 基板支持部
20 発光素子
30 拡散反射部
40 光出射部
42 遮光部材
43 導光板
44 光ファイバがバンドルされた板(バンドル板)
45 集光レンズ(ロッドレンズ)
46 遮光部材
47 光ファイバの束
48 ファイバテーパ
49 集光レンズ
50 ヒートシンク(放熱用のフィン)
60 透明体
70 筐体
70a 空洞部
70b 貫通孔
71 本体部
71a 窪み
72 本体カバー部
72a 窪み
73 基板

Claims (15)

  1. 筒状の形状を有する中空の筐体と、
    前記筐体の内部に、前記筐体の長手方向に所定の間隔をおいて配置される1又は複数の発光素子と、
    前記筐体の内面の少なくとも一部に設けられる反射面であり、前記発光素子から出射された光を多重拡散反射させる拡散反射部と、
    前記筐体の長手方向に沿って形成されたスリット状の開口部として設けられ、前記発光素子から出射され前記拡散反射部で多重拡散反射された光を光束として前記筐体の外部へ出射する光出射部と、
    を備え、
    前記発光素子は、前記光出射部を通して前記筐体外部から前記筐体内部を見た場合の視野の範囲外に、前記光出射部を挟む2列の直線状に配置される
    ことを特徴とする、照明装置。
  2. 前記発光素子が、前記筐体の長手方向に千鳥配置となるように配置されることを特徴とする、請求項に記載の照明装置。
  3. スリット状の前記光出射部の幅を調整可能な遮光部材をさらに備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の照明装置。
  4. 前記遮光部材が、前記筐体内側の面に、前記発光素子から出射された光を拡散反射させる反射面を有することを特徴とする、請求項に記載の照明装置。
  5. 前記光出射部が、前記開口部に配置された均一な厚みを有する透明な導光板であることを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載の照明装置。
  6. 前記導光板が、光ファイバ又は屈折率分布型レンズの配列であることを特徴とする、請求項に記載の照明装置。
  7. 前記光ファイバ又は屈折率分布型レンズを、前記光出射部からの光の出射方向に対して3〜40度をつけて配列させることを特徴とする、請求項に記載の照明装置。
  8. 前記光出射部の幅を0.1〜3.0mmの範囲とし、
    前記光出射部から所定距離離隔した位置に、前記光出射部の長手方向と平行に設置される棒状の集光レンズをさらに備え、
    前記集光レンズは、前記光出射部から出射した光束を、前記光出射部の長手方向に対して直交する方向の長さが短くなるように集光させることを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載の照明装置。
  9. 前記発光素子が複数配置されており、
    各発光素子の発光時間をそれぞれ独立的に制御する発光制御装置をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の照明装置。
  10. 前記発光素子として、赤外光から紫外光までの複数種類の波長の光を出射する発光素子がそれぞれ単独又は複数配置されており、
    それぞれの前記発光素子から出射された光を前記拡散反射部で拡散反射させることにより、複数種類の波長の光を混合させた混合光とし、前記混合光を前記光出射部から出射させることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の照明装置。
  11. 前記発光素子として、赤外光から紫外光までの複数種類の波長の光を出射する発光素子がそれぞれ単独又は複数配置されており、
    前記照明装置が設置される撮像装置の露光時間に同期させて各波長を有する発光素子を発光させる発光制御装置をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の照明装置。
  12. 前記発光素子が、発光ダイオード又はレーザであることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の照明装置。
  13. 前記筐体の外周面にヒートシンクが設けられることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の照明装置。
  14. 前記筐体内部の空洞部分の断面形状が、重心に対して点対称の形状を有することを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の照明装置。
  15. 前記光出射部の幅が、前記筐体の内部の最大径に対して0.1%以上30%以下の長さである、請求項1〜14のいずれか一項に記載の照明装置。
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