JP5311536B2 - Pd−Agの同時メッキによる水素分離用薄膜の作製方法 - Google Patents

Pd−Agの同時メッキによる水素分離用薄膜の作製方法 Download PDF

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Description

本発明は、水素を速やかに、かつ選択的に透過して、水素を効率よく分離するためのパラジウム・銀合金からなる水素分離用薄膜を、無電解メッキによりパラジウム(Pd)と銀(Ag)を一定の組成で均一に析出させることにより作製する方法に関するものであり、更に詳しくは、PdとAg含有メッキ溶液にAg溶液を一定速度で連続的に注入して両元素の析出を制御し、PdとAgを均一に無電解メッキすることにより、本来、酸化還元電位の違いにより析出速度の異なるPdとAgを、一定の組成比を維持しつつ同時に析出させて均一組成の、水素分離用薄膜を作製する方法に関するものであり、該方法によって作製した水素分離用薄膜を提供するものである。本発明は、酸化還元電位の違いにより析出速度の異なるPdとAgを、組成比を維持しつつ、温和な加熱により短時間で均一なPd・Ag組成の合金薄膜を簡便に作製し、提供するものである。
クリーンなエネルギー源としての水素の確保は、来るべき“水素社会”への対応の観点から、極めて重要な課題である。水素の分離技術の中でも、膜分離技術は、膜内外の水素分圧を駆動力として連続的に水素を分離することができ、しかもエネルギー消費の少ない優れた分離方法として期待されている。水素の膜分離法における最も重要な技術的課題は、水素を選択的に大量に透過し、しかも耐久性に優れた分離膜材料を提供することである。このような観点から、これまで、水素の高効率分離を目指して、様々な水素選択透過膜が開発されてきた。
これらの中で、とりわけパラジウム薄膜は、水素分子が原子状に解離して緻密な膜を透過すると云った独特の透過機構により、優れた水素選択透過性と、単位面積当たりの高い水素透過量とを実現できることから、最も着目されてきたものである。しかし、パラジウム薄膜は、優れた透過性能を持つ反面、臨界温度.臨界圧力以下において、α相からβ相への結晶相の転移が起こり、それに起因して、欠陥やピンホールを生じ易いため、水素分離における使用温度と水素圧の範囲は限定されていた。
このような相転移に起因する水素脆性は、パラジウムと他の金属、とりわけ銀との合金化により緩和され、機械的強度が向上すること、しかも水素の透過速度が大きくなることなどの効果が得られることから、これまで、膜の高透過率と長寿命化を図ったパラジウムと他の金属との合金膜の作製方法が種々検討されている(非特許文献1参照)。
様々な金属薄膜の形成方法のうち、無電解メッキ法は、穏和な条件で実施可能であり特殊な装置を必要としない、外部電源が不要である、試料のサイズや形状を選ばない、一度に多数の試料のメッキが可能である、と云った優れた特徴を持つ簡便な方法である上、プラスチックやセラミックスなどの非導電性材料へのメッキが可能であり、従来、電子工業など、ハイテク産業において、活発に利用されている(非特許文献2参照)。
非導電性材料のメッキに際しては、基材の表面に、予め金属の種核を植え付ける必要があるが、無電解メッキにおいては、パラジウムが還元剤の酸化反応に対して触媒活性を示すので、種核金属としてパラジウムが多用されている。無電解メッキによるパラジウムと銀の複合膜の形成方法としては、パラジウムの種核が析出した基材の表面に、まず、パラジウムをメッキし、更に、電解メッキにより銀を析出させ、合金化する方法、がある。
すなわち、基材の表面に、パラジウムをメッキした後、更に、メッキ液を銀を含む溶液に変えて、通常の電解メッキにより銀を析出させ、最終的に析出したPdとAg層を熱処理により合金化する方法が知られている(例えば、非特許文献3参照)。しかし、この方法は、操作が煩雑な上、金属が2層となるため、異種金属相互の原子拡散が遅く、均一な組成の合金薄膜形成には800℃以上の高温で、しかも長時間の加熱を必要とする。
そこで、2種の金属を同時にメッキすることにより、両金属が混合して析出した薄膜を形成すれば、金属相互の原子拡散が容易となり、温和な熱処理条件で短時間に均一な合金膜形成が可能となると考えられる。このような想定の下、メッキ液中の金属イオンの混合比を変え、安定化のためのキレート試薬の種類と濃度を制御して、パラジウムと銀を同時に無電解メッキする方法が試みられている(例えば、非特許文献4、5参照)。また、銀とPdあるいはPt、Au、Rhとの混合水溶液から、置換メッキにより、銀よりも貴な金属を析出させることよる銀合金被膜の形成方法が知られている(特許文献1参照)。
しかし、これらの従来の方法は、いずれもパラジウムと銀との混合溶液を用いてメッキするため、還元されやすい銀が優先して析出するという問題があり、このことから、1)析出膜の金属組成を正確に制御することが困難である、2)組成のムラが生じ易い、3)銀濃度が高い場合、銀が優先的にメッキ被膜を形成して、メッキの進行が阻害される、などの欠点があり、その結果、均一組成の合金膜を得ることは容易ではない。とりわけ、銀が優先的に析出し易いため、メッキを促進する触媒効果のあるパラジウムが隠蔽されやすく、その結果、メッキ膜形成が阻害される。このように、パラジウムと銀とが膜の深さ(厚さ)方向において、正確に均一な組成比となるように、これらの析出を制御したメッキ被膜の形成は、従来の方法では成し得ないと云うのが実情であった。
特開2000−212763号公報 S.N.Pagliieri,J.D.Way,Separation and Purification Methods、31巻、20頁、2002年 Glenn Mallory, Juan Hajdu 編集 Electroless Plating,アメリカ表面処理協会、421頁、1990年 K.Hou,R.Hughes、J.Membrane Science、214巻、43頁、2003年 Y.S.Cheng,K.L.Yeung,J.Membrane Science、158巻、127頁、1999年 J.Shu,B.P.A.Grandjean,E.Ghali,S.Kaliaguine、J.MembraneScience、77巻、181頁、1993年
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、上記従来の方法の問題点を解決することを可能とする新しい水素分離用薄膜及びその作製方法を開発することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、無電解メッキによりパラジウムと銀の合金薄膜を作製する方法において、析出し易い銀を徐々に供給することにより両元素の析出速度を制御することで、膜の深さ(厚さ)方向に一定の組成比を持つパラジウムと銀の均一メッキ被膜を成膜することに成功し、本発明を完成するに至った。
本発明は、水素分離用薄膜として供するパラジウムと銀の合金膜について、非導電性基材の表面に、無電解メッキによってパラジウムと銀を一定の組成で、均一に析出させ、成膜させた水素分離用薄膜の作製方法を提供することを目的とするものである。また、本発明は、パラジウムと銀とを含むメッキ浴に、一定の流速で連続的に銀含有水溶液を添加して行き、析出し易い銀を徐々に供給することで両元素の析出速度を制御し、膜の深さ方向(相対厚さ)に対して一定の組成比を持つパラジウムと銀の均一メッキ膜を作製する方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
)多孔質支持体表面に、無電解メッキによりパラジウムと銀を同時に析出させたメッキ膜からなる水素分離用薄膜を作製する方法であって、
パラジウムと銀ならびにこれらを安定化するキレート試薬を含むパラジウム、銀混合の初期メッキ溶液に対して、銀を含有する溶液を所定の速度で連続的に注入して、両元素を前記メッキ膜の厚さ方向(相対厚さ)に対して一定の組成比を維持しつつ同時に析出させることにより成膜して前記メッキ膜からなる水素分離用薄膜を作製することを特徴とする水素分離用薄膜の作製方法。
)前記銀を含有する溶液が、キレート試薬を含む、前記()に記載の水素分離用薄膜の作製方法。
)前記メッキ膜中のパラジウムと銀の組成比が、パラジウムで±20%の範囲内で一定の比率となるような速度で、前記銀を含有する溶液を連続的に注入する、前記()又は()に記載の水素分離用薄膜の作製方法。
)前記メッキ膜のパラジウムと銀の比率が、1〜30重量%の範囲の水素分離薄膜を作製する、前記()から()のいずれか1項に記載の水素分離用薄膜の作製方法。
)前記メッキ膜の厚さが、0.1μm以上10μm以下の水素分離薄膜を作製する、前記()から()のいずれか1項に記載の水素分離用薄膜の作製方法。
)初期メッキ液として用いるパラジウムと銀の総濃度が、2mM〜20mMの範囲である、前記()から()のいずれか1項に記載の水素分離用薄膜の作製方法。
)連続的に注入して添加する銀の濃度が、1mM〜10mMの範囲である、前記()から()のいずれか1項に記載の水素分離用薄膜の作製方法。
)メッキ被膜面積100cm当たりに対して、連続的に注入して添加する銀を含有する溶液の添加速度が、毎分0.2〜1.0mlである、前記()から()のいずれか1項に記載の水素分離用薄膜の作製方法。
)初期メッキ溶液中に注入する銀の総量の3分の1までの量の銀をパラジウムと共存させ、残りの量の銀を連続的に注入して添加する、前記()から()のいずれか1項に記載の水素分離用薄膜の作製方法。
10)前記()で成膜した前記メッキ膜を、成膜後に600℃以下の合金化温度での熱処理によって合金化することを特徴とする加熱・合金化した水素分離膜の作製方法。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、多孔質支持体表面に、無電解メッキによりパラジウムと銀を同時に析出させたメッキ膜からなる水素分離用薄膜の作製方法であって、該膜中のパラジウムと銀の両元素の組成比が前記メッキ膜の厚さ方向(相対厚さ)に対して一定の比率を維持していることを特徴とするものである。本発明では、前記メッキ膜中のパラジウムと銀の組成比が、パラジウムで±20%の範囲内で一定の比率を維持していること、前記メッキ膜のパラジウムと銀の比率が、1〜30重量%の範囲であること、前記メッキ膜の厚さが、0.1μm以上10μm以下であること、を好ましい実施の態様としている。
更に、本発明は、多孔質支持体表面に、無電解メッキによりパラジウムと銀を同時に析出させたメッキ膜からなる水素分離用薄膜を作製する方法であって、パラジウムと銀ならびにこれらを安定化するキレート試薬を含むパラジウム、銀混合の初期メッキ溶液に対して、銀を含有する溶液を所定の速度で連続的に注入して、両元素を前記メッキ膜の厚さ方向(相対厚さ)に対して一定の組成比を維持しつつ同時に析出させることを特徴とするものである。
本発明の上述の課題は、無電解メッキを行う方法において、パラジウムと銀含有メッキ水溶液と、銀単独の銀含有メッキ水溶液の2溶液を調製し、パラジウムと銀含有メッキ水溶液に、一定濃度の銀含有水溶液を、所定の流速で連続的に添加して供給することにより解決することができることが分かった。すなわち、本発明では、チューブ状あるいは板状などの適宜の形状の多孔質支持体(多孔質基材)表面に、パラジウムの種核を付与して活性化した後、錯形成剤と還元剤を含むパラジウムと銀の混合メッキ水溶液に浸し、この中に錯形成剤を含む銀含有溶液を所定の流速で連続的に注入しながら無電解メッキを行うことで、パラジウムと銀の析出速度を制御し、両元素を均一の組成比で析出させることが重要である。
本発明方法において、被膜を形成する基材として用いられる多孔質支持体の多孔質材料については、多孔体であれば特に制限はないが、耐熱性の観点から、好ましくはセラミックや金属が挙げられる。セラミックの例としては、アルミナ、シリカ、ジルコニア、及びイットリアやセリアの添加で安定化したジルコニアなどの酸化物セラミックが挙げられる。金属の例としては、多孔質のステンレスや合金が挙げられる。また、多孔質基材の形態としては、チューブ状、板状などが挙げられ、これらは、水素透過膜や反応膜の支持体として利用される。
セラミックなどの非導電性素材へのメッキでは、導電性と触媒性を兼ね備えたパラジウムが種核として不可欠である。パラジウムと銀を同時にメッキする場合、金属パラジウムの微細な種核を均一に析出、分布させることが重要である。それには、多孔質基材の表面にパラジウム錯体を均一に保持させた後、例えば、塩化スズないしヒドラジンを用いて還元する公知の方法(例えば、非特許文献2参照)により達成される。
本発明方法においては、先ず、非導電性多孔質基材の表面に、金属パラジウムからなる、通常、20ナノメートル以下の極めて微細な種核を均一に析出、分布させる。それには、非導電性多孔質基材の表面に、パラジウム錯体を均一に保持させた後、還元する方法によることが好ましい。この基材の表面へのパラジウム錯体の保持方法としては、非導電性多孔質基材、好ましくはアルミナなどの非導電性多孔質セラミック基材に、パラジウムを含浸させ、あるいは、吸着させた後、乾燥する方法が好ましい。
パラジウム含有溶液におけるパラジウム化合物の例としては、好ましくは酢酸パラジウム、塩化パラジウム、[PdCl2−、[Pd(acac)](acac=アセチルアセトナートイオン)が挙げられる。また、溶媒としては、パラジウム化合物を溶解し易いものであれば特に制限はないが、[PdCl2−のように、電荷を持つ錯イオンの場合には、水などの極性溶媒が、また、[Pd(acac)]、酢酸パラジウムなどの中性錯体では、アセトニトリル、クロロホルムなどの有機溶媒が挙げられる。
パラジウム錯体の濃度は、パラジウムに換算して0.1〜5質量%の範囲が望ましい。セラミック基材をパラジウム錯体溶液に浸した後、これを取り出し、乾燥により、溶媒が蒸発し除去され、パラジウム錯体が上記基板に保持される。
還元方法については、特に制限されないが、還元剤としては、グルコースや蟻酸などのアルデヒド基を有する化合物、水素化ホウ素化合物、ヒドラジンなどの水溶液を用いることが好ましい。ヒドラジンは、還元力が強いことと、反応生成物が窒素のみであり、系外に排除できる点で特に有利である。
このようにして、多孔質基材へのパラジウム錯体の保持、及び還元処理を繰り返すことにより、非導電性多孔質基材の表面に均一に分布したごく微細なパラジウム微粒子が種核として形成される。均一で高密度の種核生成のために、本操作は、少なくとも2回以上繰り返すことが望ましい。本発明において、パラジウムと銀の両元素の組成比が膜の深さ(厚さ)方向(相対厚さ)に対して一定の比率を維持しているとは、膜の深さ方向で完全に一定と云うわけではなく、ほぼ一定の比率を維持していることを意味する。
本発明方法においては、このようにして得られたごく微細な種核を表面に均一に分布させた多孔質基材を、錯形成剤を含むパラジウムと銀との混合メッキ液に浸し、更に、銀含有溶液を所定の速度で添加しながら無電解メッキする。析出する銀の含有量は、銀の濃度と添加速度により制御される。この混合メッキ液は、通常、パラジウム塩、銀塩、これらを安定に溶存させる錯形成剤、還元剤を含有する。
混合メッキ液に用いられるパラジウム塩の例としては、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、硫酸パラジウムなどが、また、銀塩の例としては、硝酸銀、硫酸銀、酢酸銀などがそれぞれ挙げられる。また、錯形成剤の例としては、好ましくはアンモニアとキレート剤との組合せ、特にアンモニアとEDTAとの組合せ、が好適である。キレート剤としては、EDTAの他、NTA(ニトリロトリ酢酸)や、クエン酸、酒石酸などの脂肪族オキシ酸などが挙げられる。
メッキ液におけるパラジウム濃度は、通常、0.002〜0.02M、好ましくは0.05〜0.01Mを用いる。銀は、通常、パラジウムに対して1〜30重量%、好ましくは5〜25重量%の割合で用い、このうちの3分の1までの量は、パラジウム溶液と混合し、初期メッキ溶液とし、残りの3分の2をメッキ過程で連続供給する銀溶液に用いる。
初期メッキ液として用いるパラジウムと銀の総濃度は、通常、0.002〜0.02Mである。錯形成剤は、通常、EDTAが0.05〜0.1M、アンモニアが5〜10Mの濃度が選ばれ、溶媒は、通常、水を用いる。Pd2+とAgは、酸化還元電位の違いのため、両元素の析出し易さが異なるが、メッキの進行過程で銀溶液を連続供給することにより両金属の析出量比が一定に保たれ、均一な同時メッキを達成することが可能となる。
無電解メッキの際のメッキ液の温度は、通常、室温から90℃の範囲であるが、一定以上の反応速度を維持し、しかもアンモニアの蒸散や薬剤の分解を少なくする観点から、40〜80℃、中でも50〜70℃の範囲が好ましい。メッキ時間は、メッキ液温度や膜厚にもよるが、3〜5時間でメッキ液中の90%のパラジウムと銀が析出し、5〜8時間で両者はほぼ定量的に析出する。メッキ操作中は、メッキ液の濃度ムラが生じないために、十分に撹拌することが望ましい。
パラジウム、銀混合メッキ溶液に、銀を含有する溶液を連続的に注入する際には、ほぼ一定速度で行うことが好ましい。具体的には、メッキ被膜面積100cm当たりに対して添加する銀溶液の添加速度は、銀濃度0.001〜0.02M、好ましくは0.005〜0.01Mの溶液を用いて、通常、毎分0.2〜1.0mlとすることが好ましい。
これにより、析出によって消費された銀成分を補充することで、パラジウムと銀を一定の組成比で析出させることができる。また、メッキ溶液を安定化させるために、注入に使用する銀を含有する溶液は、キレート試薬によって安定化されていることが好ましい。以上のような条件下で成膜を行うことにより、パラジウムと銀を一定組成で均一に析出したメッキ膜を作製することが可能となる。
本発明により得られるパラジウムと銀を一定組成で均一に析出したメッキ膜は、予め両元素が混合して析出しているため、合金化が速やかであり、公知の方法、例えば、電気炉内において、約600℃での加熱により容易に合金化が達成され、膜の深さ(厚さ)方向に均一な組成比のパラジウム・銀合金からなる水素分離膜が得られる。なお、このような温和な熱処理条件で合金化を行うためには、膜厚方向における水素分離膜中のパラジウムの組成比の変化が、±20%の範囲内であることが好ましい。
水素分離膜の厚みは、0.1〜10μmであることが好ましい。水素分離膜の厚みが0.1μm未満であると、水素分離膜に欠陥が生じ易くなることがあり、10μm超であると、水素分離膜による水素の透過速度が低下し、分離効率が低下することがある。また、パラジウムと銀の比率は1〜30重量%の範囲であることが好ましい。このような組成範囲とすることにより、水素透過速度の低下を抑制しつつ、水素脆化を抑制することができる。
本発明方法においては、非導電性多孔質セラミック基材に、パラジウム錯体溶液を含浸させて乾燥し、該基材の表面に、パラジウム錯体を均一に保持させた後、還元して、該基材の表面に、パラジウム種核を均一に高濃度で析出、分布させ、次いで、アンモニアとEDTAを錯形成剤として含むパラジウムと銀の混合メッキ液に浸し、更に、メッキの進行過程において、銀水溶液を一定流速で添加しながらで無電解メッキすることが好ましい。この際に用いられる還元剤としては、例えば、ヒドラジンが好ましい。
本発明方法における無電解メッキの工程の特徴は、1)パラジウムと銀の混合メッキ液を初期メッキ液として用いること、2)メッキ過程において、銀溶液を連続添加すること、である。初期メッキ液としては、パラジウムと銀の混合液とアンモニアとEDTAとを組み合わせた錯形成剤を用いることが好ましい。この際、メッキ液として用いるパラジウムと銀の総濃度は、2mMから20mMの範囲が望ましい。また、添加する銀の量は、初期メッキ液中の2倍の銀を用いることが好適である。
更には、パラジウム塩の含有割合(Pd/Ag)が10〜100重量%、銀の含有比率が10%以上である場合、アンモニア濃度が4M、かつEDTA濃度が0.1M以上、中でもアンモニア濃度が4〜10M、かつEDTA濃度が0.1〜0.2Mであることが好ましい。また、添加する銀の濃度は、0.01M以上が望ましい。メッキ過程において、加える銀の添加速度は、100cmのメッキ面積を基準にした場合、1分間に0.1〜1.0mlが望ましい。
従来、パラジウムと銀との混合溶液を用いてメッキ被膜を形成することは知られているが、銀が優先的にメッキ被膜を形成することから、メッキ被膜の金属組成を正確に制御することが困難であり、組成のムラが生じ易く、均一な組成のメッキ膜を作製することは困難であった。これに対して、本発明は、パラジウムと銀とを含む初期メッキ液に、銀を含有するメッキ液を一定の速度で連続的に添加、供給することにより、パラジウムと銀を一定の組成比で、均一に析出させメッキ被膜を形成することを可能とし、それにより、水素分離用薄膜として好適に使用することが可能な水素分離用薄膜を作製し、提供することを実現したものである。
本発明により、次のような効果が奏される。
(1)本発明方法によれば、多孔質基材の表面に、無電解メッキによってパラジウムと銀を、膜の深さ(厚さ)方向に一定組成で均一に析出した複合膜を形成することができる。
(2)該複合膜は、パラジウムと銀の混合メッキ液に多孔質基材を浸してメッキを行う過程で、錯形成剤、還元剤の濃度を制御すること、ならびに銀水溶液を一定流量で連続添加することにより作製することができる。
(3)本発明により、膜の深さ(厚さ)方向のPd、Ag組成が略均一な薄膜が形成され、温和で短時間の熱処理により略均一な組成の水素分離用Pd・Ag合金薄膜を作製し、提供することができる。
次に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(製造例1)
膜基材として、αアルミナ製多孔質チューブ(内径8.5mm、外径10mm、多孔質部分80mm)を用い、該チューブを、15分間、酢酸パラジウムの0.6%クロロホルム溶液30mlに浸した。これを、風乾した後に、2Mヒドラジンを含む0.2Mアンモニア水溶液に15秒間浸し、パラジウム種核を多孔質チューブの表面に析出させた。表面が微細なパラジウム粒子の析出により黒色に変化したチューブを、水で洗浄し、110℃で乾燥した。この操作を5回繰り返した。
(製造例2)
膜基材として、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)(内径10mm、外形11mm、多孔質部分110mm)を用い、該チューブを、15分間、酢酸パラジウムの0.6%クロロホルム溶液30mlに浸した。これを、風乾した後に、2Mヒドラジンを含む0.2Mアンモニア水溶液に15秒間浸し、パラジウム種核を多孔質チューブの表面に析出させた。表面が微細なパラジウム粒子の析出により黒色に変化したチューブを、水で洗浄し、110℃で乾燥した。この操作を5回繰り返した。
本実施例では、上記製造例1に記載した外径10mmのアルミナチューブを基材として、無電解メッキによりPd20Ag80(重量比率)の膜を製膜した。初期メッキ液として、0.012Mのパラジウム、0.15MのEDTA、4Mのアンモニアを含む溶液160mlに、0.01Mの銀、0.15MのEDTA、5Mのアンモニアを含む溶液15mlを混合し、60℃に加熱した後、1Mヒドラジンを3.2mlを加え、良く撹拌して、65℃に加温した。
この中に、製造例1で作製したパラジウム核種を付与したアルミナチューブを浸し、40分後に、0.01Mの銀、0.15MのEDTA、5Mのアンモニアの混合溶液を、一分間に0.16ml流速で4時間連続して添加した。加える銀溶液の総量は35mlであった。少量のメッキ液を適時にサンプリングし、パラジウムと銀の濃度を計測した。銀混合溶液38ml(4時間)を添加した時点で、メッキを終了し、チューブを取り出して、良く水洗した。
これにより、パラジウムを重量比80%、銀を重量比20%で含有する薄膜が形成された。図1に、パラジウムと銀それぞれの析出割合/メッキ時間を示す。時間の経過に従って、両元素が一定の組成割合で析出することが認められる。図2に、膜の深さ(相対厚さ)方向におけるパラジウムと銀それぞれの析出割合を示す。○はパラジウム、●は銀を表す。本発明による連続注入法により、膜の深さ方向におけるパラジウムと銀の濃度分布は、かなり一定していることが分かる。図3に、チューブ断面の電子顕微鏡写真ならびにパラジウムと銀の分布状態により両元素が均一に分布している様子を示す。
本実施例では、上記製造例2に記載した外径10mmのイットリア安定化ジルコニア(YSZ)を基材とし、Pd84Ag16の膜を製膜した。0.012Mのパラジウム、0.15MのEDTA、4Mのアンモニア、15mMのヒドラジンを含む溶液250mlに、0.01Mの銀、0.15MのEDTA、5Mのアンモニアを含む溶液22mlを混合した初期メッキ液を、良く撹拌して、60℃に加温し、1Mヒドラジンを4.5ml加えた。この中に、製造例2で作製したパラジウム核種を付与したYSZチューブを浸し、30分後に、0.01Mの銀、15MのEDTA、5Mのアンモニアの混合溶液を、一分間に0.17mlの流速で4時間連続して添加した。
添加する銀溶液の総量は、40mlであった。少量のメッキ液を適時にサンプリングし、パラジウムと銀の濃度を計測した。銀混合溶液40ml(4時間)を添加した時点で、メッキを終了し、チューブを取り出して、良く水洗した。これにより、パラジウムを重量比84%、銀を重量比16%で含有する薄膜が形成された。図4に、膜の深さ(相対厚さ)方向におけるパラジウムと銀それぞれの析出割合を示す。○はパラジウム、●は銀を表す。本発明による連続注入法により、膜の深さ方向におけるパラジウムと銀の濃度分布は、かなり一定していることが分かる。
本実施例では、製造例2に記載のイットリア安定化ジルコニア(YSZ)を基材とし、無電解メッキによりPd81Ag19(重量比率)の膜を製膜した。0.012Mのパラジウム、0.15MのEDTA、4Mのアンモニアを含む溶液250mlに、0.01Mの銀、0.15MのEDTA、5Mアンモニアを含む溶液22mlを混合した初期メッキ液を、良く撹拌して、60℃に加温し、1Mヒドラジンを4.5ml加えた。この中に、製造例1で作製したパラジウム核種を付与したチューブを浸し、30分後に、0.01Mの銀、15MのEDTA、5Mのアンモニアの混合溶液を、一分間に0.2ml流速で5時間連続して添加した。
添加する銀溶液の総量は、60mlであった。少量のメッキ液を適時にサンプリングし、パラジウムと銀の濃度を計測した。銀混合溶液60ml(5時間)を添加した時点で、メッキを終了し、チューブを取り出して、良く水洗した。これにより、パラジウムを重量比72%、銀を重量比28%で含有する薄膜が形成された。図5に、膜の深さ方向(相対厚さ)におけるパラジウムと銀それぞれの析出割合を示す。○はパラジウム、●は銀を表す。
上記実施例1に記載した無電解メッキ法により作製したPd80Ag20(重量比率)被覆多孔質アルミナチューブを、水素雰囲気下、600℃で加熱し、合金化を行った。合金化の過程をX線回折によりモニターした。加熱前に観測されたパラジウムならびに銀のピークは一時間の加熱で接近し、2時間の加熱で、合金の新規な回折ピークに変化した。図6に、X線回折パターンを示す。実線は加熱前、点線は1時間後、破線は2時間後の回折ピークを示す。
上記実施例3に記載したPdとAgの同時無電解メッキにより作製したPd81Ag19膜を被膜したイットリア安定化ジルコニア(YSZ)チューブ、ならびにこれを実施例4により加熱・合金化した水素分離膜を用い、水素の透過試験を行った。すなわち、一端を閉じたチューブをガス導入口と排出口を持つシリンダーに固定し、環状電気炉内に設置した。300℃において、チューブの外側より水素を加圧下で送った。水素の圧力を変えて、膜を透過した気体を石けん膜流量計により測定した。図7に、水素の透過速度をy軸、膜内外のガス圧の差をx軸としてプロットした結果を示す。
(比較例1)
比較のため、実施例1と同じアルミナチューブを基材とし、本発明の連続添加方法を用いずに、パラジウムと銀の混合メッキ溶液から両元素を被膜した。8mMのパラジウム,2mMの銀、4Mのアンモニア、0.15MのEDTA、15mMのヒドラジンを含むメッキ溶液206mlを、60℃に加温し、その中に、製造例1で作製したパラジウム核種を付与したアルミナチューブを浸し、8時間メッキを施した。これにより、パラジウムを重量比80%、銀を重量比20%で含有する薄膜が形成された。図8に、膜の深さ(相対厚さ)方向におけるパラジウムと銀それぞれの析出割合を示す。○はパラジウム、●は銀を表す。本発明の連続添加方法を用いないことにより、膜の深さ方向のPdとAgの組成が一定していないことが分かる。
以上詳述したように、本発明は、Pd−Agの同時メッキによる水素分離用薄膜の作製方法に係るものであり、本発明により、水素を速やかに、かつ選択的に透過して、水素を効率良く分離するためのパラジウム・銀合金からなる水素分離用薄膜の作製方法を提供することができる。本発明の方法により、膜の深さ(相対厚さ)方向のPd、Ag組成が一定である水素分離用Pd・Ag含有薄膜を作製することができる。本発明は、多孔質基材の表面に、無電解メッキによってパラジウムと銀を、膜の深さ(相対膜厚)方向に一定の組成で析出させた複合膜からなる水素分離用作製し、提供するものとして有用である。
実施例1により、パラジウムと銀を同時にメッキする際に、加えた全金属量に対してメッキされる金属の%を示す。○はパラジウム、●は銀を表す。 実施例1により形成された金属薄膜の深さ方向におけるパラジウムと銀の分率を示す。○はパラジウム、●は銀を表す。 チューブ断面の電子顕微鏡写真ならびにEDX分析によるパラジウムと銀の分布状態を示す。 実施例2により形成された金属薄膜の深さ方向におけるパラジウムと銀の分率を示す。○はパラジウム、●は銀を表す。 実施例3により形成された金属薄膜の深さ方向におけるパラジウムと銀の分率を示す。○はパラジウム、●は銀を表す。 実施例4に示した加熱合金化過程における薄膜のX線回折パターンを示す。実線は加熱前、点線は1時間後、破線は2時間後の回折ピークを示す。 実施例3に記載したPdとAgの同時無電解メッキにより作製した直後(加熱・合金化前)の水素分離膜の水素透過速度(▲)ならびに実施例4により加熱合金化した水素分離膜の水素透過速度(●)を表す。縦軸は水素透過速度、横軸は、水素分離膜内外の水素の差圧を示す。 比較例1に記載した製造方法により形成された薄膜の、膜の深さ方向におけるパラジウムと銀の分率を示す。○はパラジウム、●は銀を表す。

Claims (10)

  1. 多孔質支持体表面に、無電解メッキによりパラジウムと銀を同時に析出させたメッキ膜からなる水素分離用薄膜を作製する方法であって、
    パラジウムと銀ならびにこれらを安定化するキレート試薬を含むパラジウム、銀混合の初期メッキ溶液に対して、銀を含有する溶液を所定の速度で連続的に注入して、両元素を前記メッキ膜の厚さ方向(相対厚さ)に対して一定の組成比を維持しつつ同時に析出させることにより成膜して前記メッキ膜からなる水素分離用薄膜を作製することを特徴とする水素分離用薄膜の作製方法。
  2. 前記銀を含有する溶液が、キレート試薬を含む、請求項に記載の水素分離用薄膜の作製方法。
  3. 前記メッキ膜中のパラジウムと銀の組成比が、パラジウムで±20%の範囲内で一定の比率となるような速度で、前記銀を含有する溶液を連続的に注入する、請求項又はに記載の水素分離用薄膜の作製方法。
  4. 前記メッキ膜のパラジウムと銀の比率が、1〜30重量%の範囲の水素分離薄膜を作製する、請求項からのいずれか1項に記載の水素分離用薄膜の作製方法。
  5. 前記メッキ膜の厚さが、0.1μm以上10μm以下の水素分離薄膜を作製する、請求項からのいずれか1項に記載の水素分離用薄膜の作製方法。
  6. 初期メッキ液として用いるパラジウムと銀の総濃度が、2mM〜20mMの範囲である、請求項からのいずれか1項に記載の水素分離用薄膜の作製方法。
  7. 連続的に注入して添加する銀の濃度が、1mM〜10mMの範囲である、請求項からのいずれか1項に記載の水素分離用薄膜の作製方法。
  8. メッキ被膜面積100cm当たりに対して、連続的に注入して添加する銀を含有する溶液の添加速度が、毎分0.2〜1.0mlである、請求項からのいずれか1項に記載の水素分離用薄膜の作製方法。
  9. 初期メッキ溶液中に注入する銀の総量の3分の1までの量の銀をパラジウムと共存させ、残りの量の銀を連続的に注入して添加する、請求項からのいずれか1項に記載の水素分離用薄膜の作製方法。
  10. 請求項で成膜した前記メッキ膜を、成膜後に600℃以下の合金化温度での熱処理によって合金化することを特徴とする加熱・合金化した水素分離膜の作製方法。
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