JP5310648B2 - 電源装置 - Google Patents
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Description
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、蓄電池などの直流電圧から交流電圧へ電源形態と電圧の大きさを直接変換し、インダクタの電流経路を確保して安全性を向上し、また電流経路のスイッチ数を低減することで電力変換効率を向上し、更に容易に直流電源の電圧から低電圧を出力できる電源装置を提供することを目的とする。
電源装置は、直流電源を単相交流電圧に変換して出力する電源装置であって、第1の双方向スイッチの一端と第3の双方向スイッチの一端とを接続し、第2の双方向スイッチの一端と第4の双方向スイッチの一端とを接続し、第1の双方向スイッチの他端と第2の双方向スイッチの他端とを接続し、第3の双方向スイッチの他端と第4の双方向スイッチの他端とを接続し、第4の双方向スイッチの一端と直流電源の負極側とを接続した、半導体スイッチング素子を有する片方向スイッチを2つ逆並列に接続した第1〜第4の双方向スイッチと、一端を直流電源の正極側に接続し、他端を第1の双方向スイッチの一端に接続したインダクタと、第1の双方向スイッチの他端と第4の双方向スイッチの他端とに接続したコンデンサおよび出力フィルタと、直流電源の電圧を検出して直流電源電圧検出信号を出力する入力電圧検出部と、単相交流電圧を検出して出力電圧検出信号を出力する出力電圧検出部と、出力電圧指令信号、直流電源電圧検出信号、出力電圧検出信号を入力し、出力電圧指令信号と出力電圧検出信号とが一致するようにPWM制御演算して、第1〜第4の双方向スイッチを駆動するオンオフ信号を出力するPWM制御部と、を備え、PWM制御部が、前記出力電圧指令信号の絶対値が直流電源電圧検出信号より大きい場合は昇圧動作、前記出力電圧指令信号の絶対値が直流電源電圧検出信号以下の場合は降圧動作させるオンオフ信号を出力する、ことを特徴とするものである。
電源装置は、直流電源を単相交流電圧に変換して出力する電源装置であって、第1の片方向スイッチの電流流出端と第3の片方向スイッチの電流流入端とを接続し、第2の片方向スイッチの電流流出端と第4の片方向スイッチの電流流入端とを接続し、第1の片方向スイッチの電流流入端と第2の片方向スイッチの電流流入端とを接続し、第3の片方向スイッチと第4の片方向スイッチの電流流出端とを接続し、第4の片方向スイッチの電流流出端と直流電源の負極側とを接続した、半導体スイッチング素子を有する第1〜第4の片方向スイッチと、一端を直流電源の正極側に接続し、他端を第1の片方向スイッチの電流流入端に接続したインダクタと、第1の片方向スイッチの電流流出端と第2の片方向スイッチの電流流流入端とに接続したコンデンサおよび出力フィルタと、直流電源の電圧を検出して直流電源電圧検出信号を出力する入力電圧検出部と、単相交流電圧を検出して出力電圧検出信号を出力する出力電圧検出部と、出力電圧指令信号、前記直流電源電圧検出信号、前記出力電圧検出信号を入力し、出力電圧指令信号と出力電圧検出信号とが一致するようにPWM制御演算して、第1〜第4の片方向スイッチを駆動するオンオフ信号を出力するPWM制御部と、を備え、PWM制御部が、前記出力電圧指令信号の絶対値が直流電源電圧検出信号より大きい場合は昇圧動作、前記出力電圧指令信号の絶対値が直流電源電圧検出信号以下の場合は降圧動作させるオンオフ信号を出力する、ことを特徴とするものである。
双方向スイッチ10の一端と双方向スイッチ13の一端とを接続し、双方向スイッチ12の一端と双方向スイッチ11の一端とを接続し、双方向スイッチ10の他端と双方向スイッチ12の他端とを接続し、双方向スイッチ13の他端と双方向スイッチ11の他端とを接続し、双方向スイッチ10の一端と蓄電池6の正極側とを接続し、双方向スイッチ11の一端と蓄電池6の負極側とを接続している。
コンデンサCおよび出力フィルタ18は、双方向スイッチ10の他端と双方向スイッチ11の他端とに接続している。
出力電圧検出回路9は、電源装置の出力である単相交流電圧を検出して出力電圧検出信号VrsとしてPWM制御回路1へ出力する。
PWM制御回路1は、出力電圧指令信号Voref、直流電源電圧検出信号Vbat、出力電圧検出信号Vrsを入力し、出力電圧指令信号Vorefと出力電圧検出信号Vrsとが一致するようにPWM制御演算して、双方向スイッチ10〜13を駆動するゲート信号(オンオフ信号)を出力する。
出力端子RおよびSの電位がR>Sの場合、
(A1)Spr,Snrのみをオンし、インダクタLを短絡状態として、インダクタLに電流を流す。
(A2)次にSsnをオンする。(ただし、D7は逆バイアスなので導通しない)
(A3)次にSnrをオフし、D7がオンとなりSsnを導通させることで、電流を出力端子R−Sに流す(開放状態)。このときの電流の流れはR→Sの方向となる。
(A4)(A1)から(A3)を繰り返して、蓄電池電圧Vbatを昇圧させる。
(A5)Sps,Ssnのみをオンし、インダクタLを短絡状態として、インダクタLに電流を流す。
(A6)次にSnrをオンする。(ただし、D3は逆バイアスなので導通しない)
(A7)次にSsnをオフし、D3がオンとなりSnrが導通すると、電流を出力端子R−Sに流す(開放状態)。このときの電流の流れはS→Rの方向となる。
(A8)(A5)から(A7)を繰り返して、蓄電池電圧Vbatを昇圧する。
avr(Vrs)=Vbat×(To+Ts)/To (1)
図3Aは降圧モードでのスイッチング状態の正接続状態を示す図、図3Bは降圧モードでのスイッチング状態の負接続状態を示す図である。
(B2)次に正接続状態から、図3Bに示す負接続状態への切替え動作を行うために、先ず、Spsをオンとして、D6-Sps-D7-Ssnの経路でインダクタLを短絡状態とする。このときD2は逆バイアス状態となるので、Sprの通電もオフ状態となる。
(B3)次にSprをオフ、Snrをオンして、D7を逆バイアス状態とするとSsnの通電もオフ状態となる。
(B4)次にSsnをオフすると図3Bに示す負接続状態となり、コンデンサCの電圧極性が反転し、R1に負、S1に正電圧が出力される。
(B5)次に図3Bに示す負接続状態から、図3Aに示す正接続状態への切替え動作を行うために、先ず、Sprをオンとして、D2-Spr-D3-Snrの経路でインダクタLを短絡状態とする。このときD6は逆バイアス状態となるので、Spsの通電もオフ状態となる。
(B6)次にSpsをオフ、Ssnをオンして、D3を逆バイアス状態とするとSnrの通電もオフ状態となる。
(B7)次にSnrをオフすると図3Aに示す正接続状態となり、コンデンサCの電圧極性が反転し、R1に正、S1に負電圧が出力される。
(B8)(B1)から(B7)を繰り返、蓄電池電圧Vbatを降圧する。。
図4は、T1=T2とした出力電圧検出信号Vrsの平均電圧(端子R−S間電圧平均値)が0となる場合のインダクタLに流れる電流波形および端子R1−S1間の電圧波形を示す図である。
図5は、T1>T2とした出力電圧検出信号Vrsの平均電圧(端子R−S間電圧平均値)が正、かつ蓄電池電圧Vbat以下となる場合のインダクタLに流れる電流波形および端子R1−S1間の電圧波形を示す図である。
図6は、T1<T2とした出力電圧検出信号Vrsの平均電圧(端子R−S間電圧平均値)が負、かつ蓄電池電圧−Vbat以上となる場合のインダクタLに流れる電流波形および端子R1−S1間の電圧波形を示す図である。
端子R1−S1間には、図4乃至6に図示した矩形波電圧が印加される。出力フィルタ18であるローパスフィルタLo1,Lo2,Coの定数をPWMキャリア周波数成分が取り除かれるように設定し、T1,T2の時間比率を調整することで、蓄電池電圧Vbatよりも低い平均電圧を出力することが可能となる。
また、T1>T2の場合、出力電圧検出信号Vrsの平均電圧(端子R−S間電圧平均値)は正、かつ蓄電池電圧Vbat以下となる(図5参照)。
一方、T1<T2の場合、出力電圧検出信号Vrsの平均電圧(端子R−S間電圧平均値)は負、かつ蓄電池電圧−Vbat以上となる(図6参照)。
また、出力電圧検出信号Vrsの平均電圧値は(2)式で与えられる。
Vrs=Vbat×(T1−T2)/(T1+T2) (2)
なお、Vrs=Vbatの際はT2=0、Vrs=−Vbatの際はT1=0、
Vrs=0の際はT1=T2、である。
降圧された所望の出力電圧Vrs*を得るには,(2)式より、
T1=(Vrs*+Vbat)×Tc/(2×Vbat) (3)
T2=Tc−T1 (4)
のように演算しT1、T2を設定すればよい。
図7は、本発明の実施例2における電源装置の全体構成図である。図において、電源装置は、直流電源7、インダクタL、片方向スイッチ14〜17、コンデンサC、出力フィルタ18(例えば、コンデンサCoとインダクタLo1,Lo2とで構成)、PWM制御回路1a(PWM制御回路1と同等)と、図示しない直流電源電圧検出回路、出力電圧検出回路、を備える。なお、図1乃至6と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
コンデンサCおよび出力フィルタ18は、片方向スイッチ14と片方向スイッチ16の接続点と片方向スイッチ17と片方向スイッチ15の接続点とに接続している。
図示しない出力電圧検出回路は、電源装置の出力である単相交流電圧を検出して出力電圧検出信号を出力する。
PWM制御回路1aは、図1に示したPWM制御回路1と同等の機能を有し、出力電圧指令信号Voref、直流電源電圧検出信号Vbat、出力電圧検出信号Vrsを入力し、出力電圧指令信号Vorefと出力電圧検出信号Vrsとが一致するようにPWM制御演算して、片方向スイッチ14〜17を駆動するゲート信号(オンオフ信号)を出力する。PWM制御回路1aは駆動するIGBTを8個から4個にした点が図1のPWM制御回路1と相違するが同様の働きをする。
なお、本発明の実施例1及び2では、片方向スイッチ素子としてIGBTとダイオードを直列接続したものを用いて説明したが、片方向スイッチ素子として逆導通阻止形のIGBT(RB-IGBT:Reverse Blocking-Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いダイオードを省略しても良い。このRB-IGBTは、IGBTが持ち得なかった逆耐圧を有する新しいデバイスである。このRB-IGBTを双方向性スイッチに適用すると、IGBTでは必要不可欠な逆耐圧保護用のダイオードを用いずに双方向のモジュールを構成できる。
本実施の形態で説明した電源装置は、直流電源を単相交流へ変換するポータブル電源装置や、系統補償装置(パワーコンディショナ)、無停電電源(UPS)などの電力変換装置に適用することができる。
2 電圧レギュレータ
3 モード判定器
4 PWM演算器
5 ゲートドライバ
6 蓄電池
7 直流電源
8 入力電圧検出回路
9 出力電圧検出回路
10〜13 双方向スイッチ
14〜17 片方向スイッチ
18 出力フィルタ
Srp,Spr,Snr,Srn,Ssp,Sps,Ssn,Sns 半導体スイッチング素子(IGBT)
D1〜D8 ダイオード
L,Lo1,Lo2 インダクタ
C,Co コンデンサ
Claims (4)
- 直流電源を単相交流電圧に変換して出力する電源装置であって、
第1の双方向スイッチの一端と第3の双方向スイッチの一端とを接続し、第2の双方向スイッチの一端と第4の双方向スイッチの一端とを接続し、前記第1の双方向スイッチの他端と前記第2の双方向スイッチの他端とを接続し、前記第3の双方向スイッチの他端と前記第4の双方向スイッチの他端とを接続し、前記第4の双方向スイッチの一端と前記直流電源の負極側とを接続した、半導体スイッチング素子を有する片方向スイッチを2つ逆並列に接続した前記第1〜第4の双方向スイッチと、
一端を前記直流電源の正極側に接続し、他端を前記第1の双方向スイッチの一端に接続したインダクタと、
前記第1の双方向スイッチの他端と前記第4の双方向スイッチの他端とに接続したコンデンサおよび出力フィルタと、
前記直流電源の電圧を検出して直流電源電圧検出信号を出力する入力電圧検出部と、
前記単相交流電圧を検出して出力電圧検出信号を出力する出力電圧検出部と、
出力電圧指令信号、前記直流電源電圧検出信号、前記出力電圧検出信号を入力し、前記出力電圧指令信号と前記出力電圧検出信号とが一致するようにPWM制御演算して、前記第1〜第4の双方向スイッチを駆動するオンオフ信号を出力するPWM制御部と、を備え、
前記PWM制御部が、前記出力電圧指令信号の絶対値が前記直流電源電圧検出信号より大きい場合は昇圧動作、前記出力電圧指令信号の絶対値が前記直流電源電圧検出信号以下の場合は降圧動作させる前記オンオフ信号を出力する、ことを特徴とする電源装置。 - 前記PWM制御部が、前記昇圧動作は、前記インダクタを短絡状態もしくは開放状態にするように前記オンオフ信号を出力し、
前記降圧動作は、前記コンデンサ両端の電圧が正電圧となる正接続状態と、負電圧となる負接続状態との2つの状態の出力時間比率を調整するように前記オンオフ信号を出力する、ことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。 - 直流電源を単相交流電圧に変換して出力する電源装置であって、
第1の片方向スイッチの電流流出端と第3の片方向スイッチの一電流流入端とを接続し、第2の片方向スイッチの電流流出端と第4の片方向スイッチの電流流入端とを接続し、前記第1の片方向スイッチの電流流入端と前記第2のスイッチの電流流入端とを接続し、前記第3の片方向スイッチの電流流出端と前記第4のスイッチの電流流出端とを接続し、前記第4の片方向スイッチの電流流入端と前記直流電源の負極側とを接続した、半導体スイッチング素子を有する前記第1〜第4の片方向スイッチと、
一端を前記直流電源の正極側に接続し、他端を前記第1の片方向スイッチの一端に接続したインダクタと、
前記第1の片方向スイッチの他端と前記第4の片方向スイッチの他端とに接続したコンデンサおよび出力フィルタと、
前記直流電源の電圧を検出して直流電源電圧検出信号を出力する入力電圧検出部と、
前記単相交流電圧を検出して出力電圧検出信号を出力する出力電圧検出部と、
出力電圧指令信号、前記直流電源電圧検出信号、前記出力電圧検出信号を入力し、前記出力電圧指令信号と前記出力電圧検出信号とが一致するようにPWM制御演算して、前記第1〜第4の片方向スイッチを駆動するオンオフ信号を出力するPWM制御部と、を備え、
前記PWM制御部が、前記出力電圧指令信号の絶対値が前記直流電源電圧検出信号より大きい場合は昇圧動作、前記出力電圧指令信号の絶対値が前記直流電源電圧検出信号以下の場合は降圧動作させる前記オンオフ信号を出力する、ことを特徴とする電源装置。 - 前記PWM制御部が、前記昇圧動作は、前記インダクタを短絡状態もしくは開放状態にするように前記オンオフ信号を出力し、
前記降圧動作は、前記コンデンサ両端の電圧が正電圧となる正接続状態と、負電圧となる負接続状態との2つの状態の出力時間比率を調整するように前記オンオフ信号を出力する、ことを特徴とする請求項3に記載の電源装置。
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