JP5310430B2 - 無段変速装置および無段変速装置の組み立て方法 - Google Patents

無段変速装置および無段変速装置の組み立て方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能で、トロイダル型無段変速機と遊星歯車式変速機とを組み合わせた無段変速装置および無段変速装置の組み立て方法に関する。
自動車用自動変速装置としてトロイダル型無段変速機と遊星歯車式変速機とを組み合わせて無段変速装置を構成する事が、従来から提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
例えば、特許文献1に示される例では、図14に示すように、前記無段変速装置は、トロイダル型無段変速機1と遊星歯車式変速機2とを組み合わせて構成されている。このうちのトロイダル型無段変速機1は、回転トルクが入力される入力軸3と、前記入力軸3に支持され入力軸3と一体で回転する入力側ディスク4,4と、前記入力側ディスク4,4との間に挟持されるパワーローラ6,6を介して入力側ディスク4,4から変更可能な変速比で回転トルクが伝達される出力側ディスク5と、前記パワーローラ6,6を挟持した状態の入力側ディスク4,4および出力側ディスク5に軸方向への押圧力を付与する押圧装置とを備えている。すなわち、トロイダル型無段変速機1は、互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスク4,4および出力側ディスク5と、これらの両ディスク4,5間に挟持される複数のパワーローラ6,6とを有する。
また、遊星歯車式変速機2は、入力軸3および一方(図14の右方)の入力側ディスク4に結合固定されたキャリア7を備えている。このキャリア7の径方向中間部には、両端部にそれぞれ遊星歯車8、9を固設した第1伝達軸10が回転自在に支持されている。また、キャリア7を挟んで入力軸3の反対側には、両端部に太陽歯車11、12を固設した第2伝達軸13が、入力軸3と同心となった状態で回転自在に支持されている。そして、遊星歯車8には、太陽歯車15が噛合している、太陽歯車15は、出力側ディスク5にその基端部(図14の左端部)を結合された中空回転軸14の先端部(図14の右端部)に固設されている。
また、遊星歯車9には、第2伝達軸13の一端部(図14の左端部)に固設された太陽歯車11が噛合されている。また、一方(図14の左方)の遊星歯車8を、別の遊星歯車16を介して、キャリア7の周囲に回転自在に設けたリング歯車17に噛合させている。
一方、第2伝達軸13の他端部(図14の右端部)に固設された太陽歯車12の周囲には、第2キャリア18が配置され、第2キャリア18には、遊星歯車19、20が回転自在に支持されている。なお、この第2キャリア18は、入力軸3および第2伝達軸13と同心に配置された、出力軸21の基端部(図14の左端部)に固設されている。また、各遊星歯車19、20は、互いに噛合するとともに、一方の遊星歯車19が太陽歯車12に、他方の遊星歯車20が、第2キャリア18の周囲に回転自在に設けられた第2リング歯車22に、それぞれ噛合している。
また、リング歯車17と第2キャリア18とを低速用クラッチ23により係脱自在とするとともに、第2リング歯車22とハウジング等の固定の部分とを、高速用クラッチ24により係脱自在としている。
このような無段変速装置の場合、低速用クラッチ23を接続するとともに高速用クラッチ24の接続を断った、所謂低速モード状態では、入力軸3の動力がリング歯車17を介して出力軸21に伝えられる。そして、トロイダル型無段変速機1の変速比を変える事により、無段変速装置全体としての変速比、すなわち、入力軸3と出力軸21との間の変速比が変化する。このような低速モード状態では、無段変速装置全体としての変速比は、無限大に変化する。すなわち、トロイダル型無段変速機1の変速比を調節する事により、入力軸3を一方向に回転させた状態のまま出力軸21の回転状態を、停止状態を挟んで、正転、逆転の変換自在となる。
これに対して、低速用クラッチ23の接続を断ち、高速用クラッチ24を接続した、所謂高速モード状態では、入力軸3の動力が第1、第2伝達軸10、13を介して出力軸21に伝えられる。そして、トロイダル型無段変速機1の変速比を変える事により、無段変速装置全体としての変速比が変化する。この場合には、トロイダル型無段変速機1の変速比を大きくする程、無段変速装置全体としての変速比が大きくなる。
以上のような無段変速装置においては、遊星歯車式変速機2に第1伝達軸10により同軸上で一体に回転可能に固定された2つの遊星歯車8,9を備えるとともに、これら2つの遊星歯車8,9には、それぞれ、同軸上に配置された別々の太陽歯車15,11が噛合している。なお、2つの遊星歯車8,9は、複数組、例えば、3組や4組が太陽歯車15,11の周囲に互いに間隔をあけて配置されることになる。
また、特許文献2に示される例でも、図15に示すように、遊星歯車式変速機2においては、第1伝達軸10の両端部にそれぞれ遊星歯車8,9が固設され、これら一体となった2つの遊星歯車8,9がキャリア7に支持されている。
また、遊星歯車8には、出力側ディスク5に基端部を結合された中空回転軸14の先端部に固設され太陽歯車15が噛合されている。
また、遊星歯車9には、第2伝達軸13の一端部に固設された太陽歯車11が噛合されている。
すなわち、図15に示す例でも、第1伝達軸10により同軸上で一体に回転可能に固定された2つの遊星歯車8,9を備えるとともに、これら2つの遊星歯車8,9には、それぞれ、同軸上に配置された別々の太陽歯車15,11が噛合している。なお、図15に示す例では、キャリア7に遊星歯車16が支持されておらず、キャリア7には、一体に形成された2つの遊星歯車8,9だけが支持されている。
なお、符号26は、トラニオンであり、トラニオン26は、ディスク4,5の回転中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に揺動するとともに、前記各パワーローラ6,6を回転自在に支持するようになっている。
また、同様に互いに同軸上に配置されて一体に回転可能に固定された2つの遊星歯車8,9を有するとともに、これら遊星歯車8,9がはすば歯車とされた無段変速装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2000−220719号公報 米国特許5607372号公報 特開平9−210152号公報
ところで、無段変速装置の遊星歯車式変速機に同軸上で一体に回転可能に固定された2つの遊星歯車を複数組備えるとともに、これら2つの遊星歯車に、それぞれ、同軸上に配置された別々の太陽歯車が噛合していると組立が困難になるという問題があった。
例えば、2つの太陽歯車の間の速度比が1以外の場合、例えば、2つの遊星歯車の歯数が互いに等しく、2つの太陽歯車の歯数が互いに等しい場合以外は、複数組の2つの遊星歯車および2つの太陽歯車の位相を合わせて互いに噛み合わせることが困難な作業となり、組み立て作業に時間とコストとがかかることになる。
なお、歯数の異なる歯車が同軸上に一体になった歯車を段付歯車と言うが、ここでは、一体に回転する2つの遊星歯車が互いに歯数が異なるものとして、この2つの一体に回転する遊星歯車を段付遊星歯車(一体型歯車)と称する。
ここで、前側の遊星歯車と後側の遊星歯車とで歯数が異なることにより、例えば、複数の段付遊星歯車の前側の遊星歯車を1つの太陽歯車に噛み合わせた場合に、後側の複数の遊星歯車の位相が揃うとは限らず、後側の遊星歯車を他の太陽歯車に噛み合わせられない状態となっている可能性が高く、歯車の組み付けが困難なものとなる。
なお、基本的に、複数の段付遊星歯車の前歯車と後歯車と二つの太陽歯車とがそれぞれ位相が合っていなければ、互いにかみ合わせて組み立てることができないが、例えば、1つの歯分だけ位相がずれているような場合には、歯車にバックラッシ(歯の噛み合い部分の回転方向後側の遊びとなる隙間)があるために、組み立てられてしまう虞がある。
この場合には、実際に歯車を回転させてみないと、歯車どうしの位相がずれていることを発見できず、組み立てが終了した後に不具合が判明することになり、不良品として処理したり、組み立て直したりすることでコストの増大の要因となってしまう。したがって、組み立て時には、厳密に遊星歯車どうしの位相を合わせて組み立てる必要があり、より組み立てに時間がかかることになる。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、複数の段付遊星歯車を2つの太陽歯車に噛み合わせて無段変速装置を組み立てる際の作業性を向上できる無段変速装置および無段変速装置の組み立て方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の無段変速装置は、互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスク間に挟持される複数のパワーローラとを有するトロイダル型無段変速機と、
同軸上に配置された少なくとも2つの太陽歯車と、これら2つの太陽歯車にそれぞれ噛み合う複数対の遊星歯車と、当該遊星歯車を自転および公転自在に支持するキャリアとを備え、それぞれ異なる前記太陽歯車に噛み合う各対の前記遊星歯車どうしが同軸上で互いに一体に回転可能に固定されることにより一体型歯車とされ、当該一体型歯車どうしでは、同じ太陽歯車に噛み合う前記遊星歯車がそれぞれ同じ歯数とされ、かつ、各一体型歯車に含まれて異なる太陽歯車に噛み合う2つの前記遊星歯車どうしがそれぞれ異なる歯数とされている遊星歯車式変速機とを備えた無段変速装置において、
前記キャリアに支持される全ての前記一体型歯車に含まれる遊星歯車ではモジュールが互いに等しくされ、
前記一体型歯車が前記キャリアの周方向に沿って等間隔で配置され、
前記一体型歯車に含まれる2つの前記遊星歯車のうちの一方の前記遊星歯車の歯数と当該遊星歯車と噛み合う一方の前記太陽歯車の歯数とを合算した値が、他方の前記遊星歯車の歯数と当該遊星歯車と噛み合う他方の前記太陽歯車の歯数とを合算した値と等しく、
これらの値が前記キャリアに支持される前記一体型歯車の数の整数倍となっており、
前記一体型歯車どうしは、当該一体型歯車に含まれる2つの前記遊星歯車のうちの一方の前記遊星歯車の位相の配置に対する他方の前記遊星歯車の位相の配置が同じとなるように、互いに同形状に形成され、
前記一体型歯車の外周面には、当該一体型歯車に含まれる2つの遊星歯車を構成する遊星歯車部と、当該遊星歯車部の歯の位相上の所定位置に対応して平面状に形成された平面部とを有し、当該平面部の向きが前記一体型歯車どうしで同じとなるように合わせることで、前記キャリアに支持される複数の前記一体型歯車の位相を合わせることが可能となっていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明においては、無段変速装置の遊星歯車式変速機において、同軸上に配置された2つの太陽歯車を備えるとともに、これら2つの太陽歯車に噛み合う遊星歯車どうしが同軸上に一体に回転可能に構成された一体型歯車とされ、かつ、これら一体型歯車どうしでは、同じ太陽歯車に噛み合う前記遊星歯車がそれぞれ同じ歯数とされ、かつ、各一体型歯車に含まれて異なる太陽歯車に噛み合う2つの前記遊星歯車どうしがそれぞれ異なる歯数とされていても、無段変速装置の組み立てを容易なものとすることができる。
すなわち、2つの遊星歯車の歯数が互いに等しく、2つの太陽歯車の歯数が互いに等しい場合でなくもて、一体型歯車および太陽歯車が以下の条件を満たすことで、無駄変速装置の組み立てを容易にすることができる。
a、前記キャリアに支持される全ての前記一体型歯車に含まれる遊星歯車ではモジュールが互いに等しくされている。
b、前記一体型歯車が前記キャリアの周方向に沿って等間隔で配置されている。
c、前記一体型歯車に含まれる2つの前記遊星歯車のうちの一方の前記遊星歯車の歯数と当該遊星歯車と噛み合う一方の前記太陽歯車の歯数とを合算した値が、他方の前記遊星歯車の歯数と当該遊星歯車と噛み合う他方の前記太陽歯車の歯数とを合算した値と等しくされている。
d、これらの値が前記キャリアに支持される前記一体型歯車の数の整数倍となっている。
この条件を満たしていれは、上述のように変速比を1としなくても、遊星歯車式変速機部分の組み立てが可能となり、変速比を上述のように1とした場合に比較すると、無段変速装置により得られる速度比が限られる等の設計上の制限が緩和され、設計の自由度が多くなる。
また、上述の条件を満たしていないと、例えば、一体型歯車をキャリアに周方向で等間隔に配置する条件以外の条件を満たしていない場合に、一体型歯車をキャリアに周方向で等間隔に配置すると歯車を噛み合わせることができなくなる虞があり、また、複数の一体型歯車をそれぞれ別形状とする必要などが生じる。
また、以下のような問題を解消することができる。すなわち、上述の請求項1に記載の条件を満たしていても、複数の一体型歯車どうしにおいて、一方の前記遊星歯車の位相の配置に対する他方の遊星歯車の位相の配置が異なるものとなっていると、一方の複数の遊星歯車を一方の太陽歯車に噛み合わせた後に、他方の複数の遊星歯車を他方の太陽歯車に噛み合わせようとすると、他方の各遊星歯車どうしの位相が僅かにずれた状態となってしまう。これにより、他方の太陽歯車を噛み合わせられたとしても、他方の遊星歯車どうしに多少のずれがあることで、各歯車が円滑に回転できない虞がある。
すなわち、一体型歯車には、2つの遊星歯車が含まれるが、それぞれの遊星歯車を個々に形成した場合に、各遊星歯車どうしの位置合わせ等をしてないと、製造される一体型歯車ごとに2つの遊星歯車の位相の関係が異なったものとなってしまう虞がある。例えば、一体型歯車に含まれる2つの遊星歯車の歯切り開始位置を基準点として、これら基準点を一致させるような位置合わせをした状態で、各一体型歯車を製造すれば、一方の遊星歯車の位相の配置に対して他方の遊星歯車の位相の配置が各一体型歯車どうしで一緒になることになる。
すなわち、一方の遊星歯車の歯切り開始位置と、他方の遊星歯車の歯切り開始位置とが常に一致するように一方の遊星歯車の位相の配置に対する他方の遊星歯車の位相の配置が常に一定となる。製造ごとに、一方の遊星歯車の歯切り開始位置に対する他方の遊星歯車の歯切り開始位置が異なるような状態では、一方の遊星歯車の位相を各一体型歯車で同じとしても、他方の遊星歯車の位相が各一体型歯車で異なるものとなってしまい、上述のように一方の太陽歯車を組みつけられても他方の太陽歯車を組み付けられない状態となる虞がある。
そこで、各一体型歯車を全て同形状に形成することで、キャリーに支持された複数の一体型歯車を確実に2つの太陽歯車に噛み合わせられる形状となり、かつ、複数の一体型歯車にそれぞれ含まれる2つの遊星歯車のうちの一方の遊星歯車どうしの位相を合わせて一方の太陽歯車と噛み合わせれば、他方の遊星歯車どうしの位相があった状態となり、他方の太陽歯車を容易に組み付けられる状態となる。
また、一体型歯車を全て同一形状の部品とすることで、部品管理が容易となる。
また、一体型歯車の外周面には、当該一体型歯車に含まれる2つの遊星歯車を構成する遊星歯車部と、当該遊星歯車部の歯の位相上の所定位置に対応して平面状に形成された平面部とを有するので、これら平面の位置(向き)を合わせることで、上述のように複数の一体型歯車どうしにおいて、2つの遊星歯車の位相をそれぞれ同じになるように合わせることができる。
すなわち、平面部が一体型歯車の2つの遊星歯車の位相を所定の配置とするための基準のマークとなるが、当該マークが平面となっていることで、機械的に位置を合わせやすい状態となっている。すなわち、平面部に平面を接触させることで、各一体型歯車の2つの遊星歯車の位相を合わせるような治具等を用いて、容易に各一体型歯車どうしの位相を合わせることができる。
請求項2に記載の無段変速装置の組み立て方法は、請求項1に記載の無段変速装置を組み立てる際の当該無段変速装置の組み立て方法であって、
前記キャリアに前記一体型歯車を取り付けた後に、当該キャリアに支持される一体型歯車に太陽歯車を噛み合わせるに際し、
前記キャリアに取り付けられた複数の前記一体型歯車どうしの位相を互いに合わせた後に、前記一体型歯車どうしの位相関係を保持する治具を前記一体型歯車に取り付け、
次いで、前記治具を前記一体型歯車に取り付けた状態で、2つの前記太陽歯車のうちの一方の前記太陽歯車を複数の前記一体型歯車に含まれる2つの遊星歯車のうちの一方の前記太陽歯車と噛み合う一方の前記遊星歯車に噛み合わせて組み付けることを特徴とする。
請求項2に記載の無段変速装置の組み立て方法においては、上述の請求項1に記載の条件を満たす一体型歯車を有する無段変速装置を組み立てる際に、キャリアに取り付けた状態の一体型歯車どうしの位相を合わせ、この位相を保持する治具により、キャリアに取り付けられた全ての一体型歯車の位相を保持した状態で、これら一体型歯車の一方の遊星歯車に太陽歯車を取り付けることになる。この場合に、各一対型歯車の一方の遊星歯車どうしは位相が一致しているので、容易に太陽歯車を一方の遊星歯車に噛み合わせた状態で取り付けることができる。
また、一方の遊星歯車を全て太陽歯車に噛み合わせた状態では、各遊星歯車が噛み合った太陽歯車に連動して回転する状態となる。この状態では、他方の遊星歯車どうしも位相があった状態となっており、治具を取り外しても、容易に他方の太陽歯車を他方の遊星歯車に噛み合わせて組み付けることが可能となる。
したがって、一方の遊星歯車に一方の太陽歯車を噛み合わせた状態では、治具を取り外しても、他方の遊星歯車どうしが位相を合わせた状態に保持されるので、治具を取り外して他方の太陽歯車を噛み合わせることができる。
なお、治具は一方の太陽歯車と一方の遊星歯車の噛み合わせに邪魔にならない形状となっている必要がある。言い換えれば、治具は、他方の太陽歯車と他方の遊星歯車の噛み合わせに邪魔になる形状あってもよく、この場合には、一方の太陽歯車を取り付けた時点で治具を取り外せばよい。
すなわち、治具を用いて一方の太陽歯車さえ取り付けてしまえば、他方の太陽歯車は治具なしで簡単に組み付けることができる。
請求項3に記載の無段変速装置の組み立て方法は、請求項2に記載の発明において、前記治具が、2つの前記太陽歯車のうちの一方の太陽歯車と同じ歯の配置を有する歯車形状に形成された歯車型治具とされ、当該歯車型治具を前記一体型歯車のうちの一方の前記太陽歯車と噛み合う一方の前記遊星歯車に噛み合わせた状態で、他方の前記遊星歯車を他方の前記太陽歯車に噛み合わせて組み付けることを特徴とする。
請求項3に記載の発明においては、歯車型治具が2つの太陽歯車のうちの一方の太陽歯車と同じ歯の配置を有する、すなわち、一方の太陽歯車と同じ歯車として機能可能なので、上述のようにキャリア上で位相を合わせられた一体型歯車の一方の遊星歯車にこの歯車型治具を噛み合わせると、一方の太陽歯車を噛み合わせた状態と同様に、一方の各遊星歯車が歯車型治具と連動して回転する状態となり、歯車型治具をセットした状態で、遊星歯車が回転してしまうようなことがあっても、各遊星歯車で位相が一致している状態が保持される。
この状態では、他方の各遊星歯車の位相も一致しているので、他方の遊星歯車に容易に他方の太陽歯車を噛み合わせて組み付けることが可能となる。
また、他方の遊星歯車を他方の太陽歯車に噛み合わせた状態では、歯車型治具を一方の遊星歯車から取り外しても、他方の遊星歯車が他方の太陽歯車と連動して回転可能で、他方の遊星歯車が回転しても、他方の遊星歯車どうしの位相が一致した状態に保持される。この状態では、上述のように一方の遊星歯車の位相が互いに合った状態となっているので、歯車型治具を取り外して、容易に一方の遊星歯車に一方の太陽歯車を噛み合わせて組み付けることができる。
請求項4に記載の無段変速装置の組み立て方法は、請求項2に記載の発明において、前記治具が、前記キャリアと当該キャリアに取り付けられる前記一体型歯車とのそれぞれに着脱自在に係合して前記キャリアに対する前記一体型歯車の回転を規制する回転規制治具とされ、当該回転規制治具で回転が規制された状態の前記一体型歯車に含まれる2つの前記遊星歯車のうちの一方の前記遊星歯車に、当該遊星歯車に噛み合う一方の前記太陽歯車を噛み合わせて組み付けることを特徴とする。
請求項4に記載の発明においては、キャリアに取り付けられた一体型歯車の全てで位相を配置した後に回転規制治具により一体型歯車の回転が規制され、各一体型歯車の位相が合った状態が保持されるので、容易に一方の太陽歯車および他方の太陽歯車を一体型歯車に取り付けることができる。
なお、回転規制治具としては、例えば、キャリアと一体型歯車との間に入り込んで、キャリアに対する一体型歯車の回転を止めるものであれば、どのようなものであってもいいが、例えば、キャリアと一体型歯車との一体型歯車の回転方向に沿った間隔に押し入れられて、弾性変形するともに当該弾性により、キャリアに対して一体型歯車を軸方向に沿って押圧し、一体型歯車をキャリアに押し付けることで、一体型歯車の回転を規制するものであってもよい。
本発明の無段変速装置および無段変速装置の組み立て方法によれば、トロイダル変速機と遊星歯車式変速機とを組み合わせた無段変速装置に、異なる太陽歯車に噛み合う2つの遊星歯車を一体に回転可能とした段付遊星歯車がある場合でも、当該段付遊星歯車に2つの太陽歯車を噛み合わせて無段変速装置を組み立てる際の作業性を向上できる。
本発明の第1実施形態の無段変速機の一体型歯車を示す斜視図である。 前記一体型歯車の配置を示す斜視図である。 平面部が形成された前記一体型歯車を示す斜視図である。 前記一体型歯車が取り付けられたキャリアを示す斜視図である。 前記キャリアに取り付けられた一体型歯車の位相合わせ方法を説明するための図である。 前記一体型歯車への歯車型治具の取り付けを説明するための斜視図である。 前記キャリアに取り付けられた一体型歯車への歯車型治具の取り付けを説明するための斜視図である。 無段変速装置のトロイダル型無段変速機に取り付けられた太陽歯車へのキャリアに取り付けられるとともに歯車型治具が取り付けられた一体型歯車の取り付けを説明するための斜視図である。 前記治具の変形例としての回転規制治具の取り付けを説明するための斜視図である。 本発明の第2実施形態の無段変速機のキャリアに取り付けられた一体型歯車を示す斜視図である。 第2実施形態の一体型歯車を示す斜視図である。 第2実施形態のキャリアに取り付けられた一体型歯車を示す側面図である。 第2実施形態の各一体型歯車の位相合わせを説明するための断面図である。 従来の無段変速装置を示す概略断面図である。 図14に示す無段変速装置と構成が異なる従来の無段変速装置を示す概略断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の第1実施形態について説明する。なお、第1実施形態の無段変速機の特徴は、無段変速装置の遊星歯車式無段変速機に設けられた一対の遊星歯車を一体に回転可能に固定した一体型歯車(段付遊星歯車)の構造にあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、この実施の形態の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図14および図15と同1の符号を付して簡潔に説明するに留める。
図1は本発明の第1実施形態の無段変速機の一体型歯車を示す斜視図、図2は前記一体型歯車の配置を示す斜視図。図3は平面部が形成された前記一体型歯車を示す斜視図、図4は前記一体型歯車が取り付けられたキャリアを示す斜視図、図5は前記キャリアに取り付けられた一体型歯車の位相合わせ方法を説明するための図、図6は前記一体型歯車への歯車型治具の取り付けを説明するための斜視図、図7は前記キャリアに取り付けられた一体型歯車への歯車型治具の取り付けを説明するための斜視図、図8は無段変速装置のトロイダル型無段変速機に取り付けられた太陽歯車へのキャリアに取り付けられるとともに歯車型治具が取り付けられた一体型歯車の取り付けを説明するための斜視図である。
図1に示す一体型歯車(段付遊星歯車)31は、図14の無段変速装置の遊星歯車8および遊星歯車9と、これら2つの遊星歯車8,9を同軸上で一体に接合している第1伝達軸10に相当するものであり、2つの遊星歯車8,9を同軸上で一体に回転可能に構成したものである。
そして、図14に示すように、前側の遊星歯車8が前側の太陽歯車15に噛み合い、後側の遊星歯車9が後側の太陽歯車11が噛み合うことになる。
また、一体型歯車31は、その軸方向に沿う中央部が当該一体型歯車31を軸方向に貫通する円柱状の空洞となった円筒状に形成されており、内部にキャリア7に支持される回転軸が貫通した状態に配置され、当該回転軸周りに回転可能とされる。
そして、一体型歯車31は、キャリア7に自転自在かつ公転自在に支持されることになるが、キャリア7に支持される一体型歯車31は、図2に示すように周方向に沿って3つ並んだ状態となっている。なお、これら一体型歯車の中央部分には、太陽歯車15,11が配置されることになる。また、3つの一体型歯車31は、周方向に沿って互いに同じ間隔をあけて配置されており、例えば、これら3つの一体型歯車31の中心(太陽歯車15,11の回転中心)から見て、120度毎に一体型歯車31の回転中心が配置されるようになっている。すなわち、一体型歯車31は、周方向に沿って互いに等間隔に配置されている。
なお、この例では、一体型歯車31の前側にトロイダル型無段変速機1が配置されるようになっており、前側の遊星歯車8が後側の遊星歯車9よりトロイダル型無段変速機1に近い側となる。
また、各一体型歯車31は、その回転中心軸が互いに平行とされるとともに、当該回転中心軸は、トロイダル型無段変速機1の各ディスク4,5の回転中心軸(入力軸3の軸方向)と平行となる。
そして、これら3つの一体型歯車31において、前側の遊星歯車8どうしは、全て同じ歯数となっている。また、後側の遊星歯車9どうしは、全て同じ歯数となっている。また、前側の遊星歯車8と後側の遊星歯車9とは、異なる歯数となっている。
また、3つの一体型歯車31において、歯の形状およびサイズは等しくなっており、一体型歯車31内の2つの遊星歯車8,9どうしにおいても、歯の形状およびサイズが等しくなっている。
したがって、各一体型歯車31において、2つの遊星歯車どうしは、モジュールが等しくなっているとともに、一体型歯車31どうしでもモジュールが等しくなっており、この例では、3つの一体型歯車31に含まれる6つの遊星歯車8,9の全てにおいて互いにモジュールが等しくなっている。
なお、モジュールは、歯車のピッチ円直径を当該歯車の歯数で除算した値であり、歯車の歯のサイズを示すものである。
そして、一体型歯車31の2つの遊星歯車8,9のうちの一方の遊星歯車8の歯数aと当該遊星歯車8に噛み合う太陽歯車15の歯数bとを合算した値(a+b)と、他方の遊星歯車9の歯数cと当該遊星歯車9に噛み合う太陽歯車11の歯数dとを合算した値(c+d)とが等しくなっている(a+b=c+d)。
また、これら遊星歯車8,9の歯数(a,c)と、当該遊星歯車8,9に噛み合う太陽歯車15,11の歯数(b,d)との和(a+b=c+d)が、キャリア7に支持される一体型歯車31の数(n)、すなわち、太陽歯車15,11に噛み合う一体型歯車31の数(n)の整数倍(a+b=c+d=n・k:但しkは整数)となっている。ここでは、一体型歯車31が3つキャリア7に配置されるので、a+b=c+dは、3の倍数となる。
また、遊星歯車8の歯の配置(位相)に対する遊星歯車9の歯の配置(位相)が各一体型歯車31で等しくなるように各一体型歯車31が同形状となっている。たとえば、遊星歯車8の歯切り開始位置と、遊星歯車の歯切り開始位置とを軸方向で重なるように配置することで、各一体型歯車31で、遊星歯車8の歯の位相とを合わせることができる。
なお、全ての一体型歯車31で遊星歯車8の位相と遊星歯車9の位相との関係が同じとなっていれば、基準を歯切り開始位置としなくてもよい。また、遊星歯車8の位相の基準と、遊星歯車9の位相の基準とが軸方向に重なっている必要もなく、遊星歯車8の位相の基準と一体型歯車31の回転中心とを結ぶ線分と、遊星歯車9の位相の基準と一体型歯車31の回転中心とを結ぶ線分とがなす角度が全ての一体型歯車31で同じ角度となっていればよい。
そして、一体型歯車31の第1伝達軸10の外周面には、軸方向に沿った平面部32が形成されている。当該平面部32は、この例において、3つ設けられるとともに、隣り合う平面部32どうしを延長して交差させた場合に、これら隣り合う平面部32どうしの角度が60度となっている。すなわち、軸方向から見てこれら三つの平面を延長して交差させた場合に正三角形となるように配置されている。
また、一体型歯車31は、上述のように全て同形状となっているので、上述の遊星歯車8,9の歯の位相の基準と各平面部32の配置が、全ての一体型歯車31で同じとなるようになっている。なお、一体型歯車31の外周面には、遊星歯車8の歯が形成される前側の遊星歯車部8aと、遊星歯車9の歯が形成される後側の遊星歯車部9aと、これらの間の第1伝達軸10の外周面に形成される平面部32とがあることになる。
また、一体型歯車31は、キャリア7に回転自在に保持されるが、キャリア7は、例えば、トロイダル型無段変速機1の後側の入力側ディスク4と一体に回転可能に接続されるとともに概略円環板状の前側支持板71と、当該前側支持板71の後側で、当該前側支持板71と平行でかつ同軸上に配置されるとともに円環板状の後側支持板72と、これら前側支持板71と後側支持板72との間で、これら前側支持板71および後側支持板72と平行でかつ同軸上に配置されるとともに円環板状の中間支持板73とを備える。
また、これら前側支持板71と中間支持板73とを接続する接続壁部74と、中間支持板73と後側支持板72とを接続する接続壁部75とが備えられ、これら接続壁部74と接続壁部75とは、軸方向に沿って連続した状態に設けられている。また、これら接続壁部74,75は、前側支持板71と後側支持板73との間で、かつこれら前側支持板71および後側支持板73の開口がある中央部分を除く部分を三分割するようにそれぞれ三つ設けられている。また、接続壁部74、75は、これら3つの支持板71,72,73の径方向に沿って配置されている。
そして、これら接続壁部74,75に仕切られた3つの空間にそれぞれ一体型歯車31が1つずつ配置されるとともに、当該一体型歯車31の前側の遊星歯車8に噛み合うとともに、リング歯車17に噛み合う遊星歯車16が配置される。また、この遊星歯車16は、前側の遊星歯車8と噛み合うように、前側支持板71と中間支持板73との間に配置されることになる。
そして、前側支持板71と後側支持板72とには、間に一体型歯車31を配置した状態で、筒状の一体型歯車31を貫通する状態に回転軸が配置され、当該回転軸の前後端部がそれぞれ前側支持板71と後側支持板72とに支持され、これによりキャリア7に対して各一体型歯車31が軸心周りに回転可能に取り付けられた状態となる。また、遊星歯車8とリング歯車17とに噛み合う遊星歯車16は、概略円筒状に形成され、前側支持板71と中間支持板73との間に配置される。そして、遊星歯車16用の回転軸が筒状の遊星歯車16を貫通するように配置されるとともに、前後端部を前側支持板71と中間支持板73とに支持された状態となっている。これにより、遊星歯車16は、前記回転軸周りに回転自在となった状態でキャリア7に支持されている。
なお、円環板状の中間支持板73には、前側支持板71および後側支持板72と同様に中央に円孔が形成されているとともに、各一体型歯車31が配置される部分に一体型歯車31の第1伝達軸10を通過可能な切欠部77が設けられている。また、切欠部77は、中間支持板73の外周縁から円孔より外周側となる部分まで設けられ、外周縁部分が開放された状態となっている。
そして、各一体型歯車31に形成された3つの平面部により、キャリア7に支持された全ての一体型歯車31の位相を合わせられるようになっている。
この例では、例えば、三つある平面部のうちの1つの平面部に遊星歯車8と遊星歯車9の基準となる位置(角度:例えば、図5等に示される黒点)が含まれるようになっており、当該平面部32を上側で水平に配置することで、一体型歯車31の位相を合わせられるようになっている。すなわち、平面部32は、遊星歯車8,9(遊星歯車部8a,9a)の歯の位相上の所定位置に対応して平面状に形成された平面部32を有するものとなっており、この平面部32の角度を全ての一体型歯車31で所定角度とすることにより、全ての一体型歯車31の位相を同じにすることが可能となっている。
なお、上述の位相の基準となる位置を含む平面を上側で水平にした場合に、3つある平面部32のうちの残りの平面部32は、1つが右下斜めを向き、もう1つが左下斜めを向く配置となる。
そして、各平面部32は、上述のように60度で交差するように形成されているので、基準となる位置を含む平面部32が上を向いて水平に配置された場合に、それに対して右下を向く平面部32が60度斜め左に沿って配置され、左下を向く平面部が60度斜め右に沿って配置されることになる。
そして、図5には、キャリア7に支持されたこれらの一体型歯車31の位相を合わせるための、位相合わせ治具の概略が図示されている。
位置合わせ治具には、3つの当接部材41、すなわち、キャリア7に配置される一体型歯車31と同数となる当接部材41が周方向に沿って等間隔で配置されている。例えば、ここでは、正三角形の各辺の中央部に当接部材41が配置されている。また、キャリア7に配置される一体型歯車31の数となる辺(角)を有する正多角形の各辺の中央に配置されることになる。そして、これら当接部材41の内側を向く側面が正多角形の内接円の接線方向に沿った状態となっている。
ここでは、三つの当接部材41の内側の側面が正三角形の各辺の部分に配置されて、当該正三角形の内接円の接線方向に沿って配置され、各当接部材41の内側の側面が60度ずつずれた向きを向いている。
そして、この例では、正三角形が逆正三角形とされ、上側に内側の側面が水平となるように1つの当接部材41が配置され、その左下に内側の側面が斜め左(上側が左に傾く)を向いた当接部材41が配置され、右下に内側の側面が斜め右(上側が右に傾く)を向いた当接部材41が配置されている。
また、これら当接部材41は、図5に示すように、内部にキャリア7を配置した状態で、中間支持板73の上述の外周縁側が開放された切欠部77の開放部分を閉塞する状態に配置されるとともに、一体型歯車31の第1伝達軸10に接触するようになっており、この際に、第1伝達軸10の平面部32に当接する配置なっている。
なお、中間支持板73の切欠部77の外周縁側の開放部分においては、その左右の外周縁での端となる部分を結んだ線と、キャリア7に支持される一体型歯車31の第1伝達軸10の外周面の位置とが略一致し、当該線と、第1伝達軸10に形成された平面部32の位置が合うように、一体型歯車31を回転させると、前記線と平面部32とが略一致するようになっている。
また、各当接部材41は、図示しない支持部材に支持されるが、当該支持部材は当接部材41より外側に配置されている。また、支持部材には、例えば、上側の当接部材41を支持する部分が当接部材41を支持した状態で当接部材41の内側面が水平な状態から90度以上回転するように回転自在となっている部分があり、当接部材41の上側を開放可能となっていてもよい。
なお、閉じた際に当接部材41の内側の側面が水平に位置決めされる必要がある。
このような位相合わせ治具を用いることにより、当接部材41の内側側面に、一体型歯車31の第1伝達軸10に形成された平面部32を面接触させることで、キャリア7に支持された全ての一体型歯車31の位相を合わせることができる。なお、一体型歯車31の各平面部32は、その配置位置が決まっているので、例えば、上述のように基準位置を含む平面部32が必ず上を向くように配置する必要がある。
たとえ、キャリア7の全ての一体型歯車31において、平面部32が当接部材41の内側の側面に当接した状態となっていても、各平面部32の配置が異なると、それぞれの遊星歯車8,9の歯数等により位相が同じにならないので、3つの平面部32のうち1つの平面部32を基準の平面部32とし、当該基準の平面部32が各一体型歯車31で同じ向きを向くようにする必要がある。
なお、一体型歯車31においては、例えば、各遊星歯車8,9の位相の基準位置や、基準となる平面部32にマークを施しておくことが好ましく、これらマークが各一体型歯車31で同じ方向を向くようにすることで、各一体型歯車31の位相を合わせることが可能となる。なお、平面部32が一体型歯車31の2つの遊星歯車8,9のマークとして機能するが、この例では、平面部32が3つあるため、さらにこれら平面部32のうちの基準となる平面部32に上述のようにマークを設けるものとしてもよい。また、各平面部32を異なる形状としてもよい、例えば、平面部32の一体型歯車31の軸心からの距離を異なるものとしてもよく、この場合に、各平面部32に当接する当接部材41の内側の側面の位置も各当接部材41に対応して異なるものとし、対応する平面部32と当接部材41とが対向した場合に当該平面部と当接部材41が定位置で当接可能となるが、対応しない平面部32と当接部材41が対向した場合には、平面部32と当接部材41が離れて当接できないか、逆に平面部32が定位置より手前側で当接部材41に当接してしまいキャリア7の位置がずれてしまうような構造としてもよい。
図6〜図7は、上述のような一体型歯車31を備える無段変速装置の組み立て方法を説明するためのものであり、組み立て方法は、キャリア7に一体型歯車31等の当該キャリア7に支持される歯車を取り付けた後に、上述のように一体型歯車31の位相を合わせ、次いで、歯車型治具により、各一体型歯車31の位相がずれない状態とし、次いで、一体型歯車31の遊星歯車8,9に太陽歯車15,11を噛み合わせて組み込むものである。
ここで、歯車型治具51は、キャリア7に支持されるとともに、位相が合わせられた状態の各一体型歯車31に噛み合って、これら一体型歯車の位相が合った状態に保持するものである。
そして、歯車型治具51の歯車形状は、一体型歯車31に含まれる2つの遊星歯車8,9のうちの一方(後側)の遊星歯車9に噛み合う太陽歯車11と同じ歯車形状を有するものとなっている。なお、歯車型治具51は、遊星歯車9と噛み合う歯の部分が太陽歯車11と同じ形状となっていれば、その他の形状は太陽歯車11と異なってもよい、また、歯車部分の軸方向に沿った厚みも異なるものとしてもよい。
そして、歯車型治具51は、一体型歯車31の2つの遊星歯車8,9のうちの組み立て順において、あとから組み付けられる太陽歯車11と噛み合う一方の遊星歯車9に噛み合うもので、当該遊星歯車9に噛み合う太陽歯車11の歯数やピッチ円直径やモジュールといった歯車としての形状を示す値が当該太陽歯車11と同じとなっている。
そして、歯車型治具51には、歯車型治具51を作業者や機械で保持するための軸部52が設けられている。当該軸部52は、歯車型治具51の歯車部分の軸心に沿って延出する円柱状もしくは円筒状の部材である。
このような歯車型治具51を用いた無段変速装置の組み立て方法においては、上述のようにキャリア7に一体型歯車31および遊星歯車16を取り付けた後に、上述の位相合わせ治具により、上述のようにキャリア7に支持される一体型歯車31の各位相を合わせた状態とする。そして、位相合わせ治具からキャリア7を取り外す前に、図7に示すように、位相合わせ治具で、位相を合わされた状態で回転が規制された状態の一体型歯車31に歯車型治具51を噛み合わせた状態とする。なお、図7においては、位相合わせ治具の図示を省略している。また、図6は、位相合わせ治具と、キャリア7の図示を省略して、一体型歯車31を見え易くしたものである。
この際には、キャリア7の円環板状の後側支持板72の円孔から周方向に沿って配置された複数の一体型歯車31の中央部分に歯車型治具51を挿入し、各一体型歯車31の歯に歯車型治具51の歯の位置が合うように、前記軸部52をその軸心周りに僅かに回転しながら一体型歯車31の遊星歯車9と歯車型治具51とを噛み合わせる。
なお、この例では、上述の歯車は全てはすば歯車となっており、互いに噛み合わせる際に、少なくとも一方の歯車を回転させる必要がある。
次に、歯車型治具51が全ての遊星歯車9と噛み合って、遊星歯車9に支持された状態で、キャリア7を当接部材41を備えた位相合わせ治具から取り出し、図8に示すように、トロイダル型無段変速機1の中空回転軸14に先に固定された状態の太陽歯車15部分にキャリア7の位置を合わせる。
そして、キャリア7に支持された一体型歯車31の遊星歯車8を太陽歯車15に噛み合わせる。この際には、キャリア7の円環板状の前側支持板71の円孔から太陽歯車15が挿入された状態となるようにキャリア7を前に移動していく。
この際に、太陽歯車15の歯の位置と、遊星歯車8の歯の位置を合わせるために、これら歯車の少なくとも一方が回転する必要があるとともに、これら歯車がはすば歯車であるので、歯の位置が合った状態で、少なくとも一方の歯車を回転させて噛み合わせることになる。
この際に、歯車型治具51を用いた場合には、各遊星歯車8は、歯車型治具51に連動して回転可能となっているとともに、回転しても各遊星歯車8の位相がずれることがないので、太陽歯車15および遊星歯車8の両方を回転させながら、これら太陽歯車15と遊星歯車8とを噛み合わせることができる。
そして、太陽歯車15に遊星歯車8を噛み合わせた状態では、上述の位相合わせにより、一体型歯車31のもう一方の遊星歯車9の全てが位相が合った状態となっているので、これら遊星歯車9に容易に太陽歯車11を噛み合わせることができる。
また、遊星歯車9に太陽歯車11を噛み合わせるためには、歯車型治具51を取り外す必要があるが、この際には、既に遊星歯車8に太陽歯車15が噛み合っている状態となっていることで、全ての一体型歯車31の位相が合わせられた状態に保持されているので、歯車型治具を取り外しても問題ない。
これにより、遊星歯車式変速機の2つの歯数の異なる遊星歯車8,9を一体化して段付遊星歯車とされた部分と、2つの太陽歯車15,11とを噛み合わせる作業が終了することになる。
以上のような無段変速装置においては、2つの遊星歯車を一体とした一体型歯車31(段付遊星歯車)を用いるものとしても、確実に遊星歯車式変速機を組み立てることが可能となる。すなわち、遊星歯車式変速機に段付遊星歯車があることで、組み立てが困難になったり、組み立てが不可能になったりすることを防止できる。
また、キャリア7に取り付けられた全ての一体型歯車31の位相を合わせた状態で、組み立てが行われるので、途中で、一体型歯車31の一方の遊星歯車8,9の位相がずれて組み立てできない状態となり、分解して組み立てなおす必要が生じたりするのを防止できる。すなわち、途中で組み立てに失敗して作業をやり直すことによる作業効率の低下を防止することができる。また、位相のずれが僅かだったことにより組み立てられ、組み上がった状態で、一方の遊星歯車8,9と一方の太陽歯車15,11の噛み合いに例えば歯1つ分の位相のずれがあるなどで、動力の伝達効率が低く、不良品となり、歩留まりが低下してしまうのを防止することができる。
なお、上記例では、歯車型治具51により各一体型歯車31の位相を合わせた状態に保持して、一方の太陽歯車15と噛み合わせるものとしたが、一体型歯車31の位相を合わせた状態に保持する治具は、歯車型治具51に限られるものではなく、例えば、上述の位相合わせ治具をキャリア7に取り付けた状態で移動可能な小型なものとすれば、位相合わせ治具を用いて、一体型歯車31の位相を合わせた状態で、太陽歯車15に噛み合わせるものとしてもよい。
また、治具として、例えば、一体型歯車31の端面と、前側支持板71もしくは後側支持板72との間に弾性変形可能な回転規制治具53を圧縮変形させた状態に挿入し、当該回転規制治具53を弾性により一体型歯車31に押し付けることで、当該押付力に基づく摩擦力により、位相が合った状態の一体型歯車31を回転不可の状態として、各一体型歯車31の位相が合った状態に保持するものとしてもよい。
なお、回転規制治具53は、例えば、長尺な矩形状の金属板を屈曲させたものであり、板バネとして機能するものであるが、例えば、合成樹脂板でもよく、圧縮した状態に弾性変形可能で、かつ、一体型歯車31の端面と、前側支持板71もしくは後側支持板72との間に挿入可能な形状であればよい。
なお、回転規制治具53の挿入位置は、一体型歯車31の端面とキャリア7との間にワッシャがあるような場合に、一体型歯車31の端面とワッシャの間や、ワッシャとキャリア7との間であってもよい。
また、回転規制治具53としては、一体型歯車31をキャリア7に対して回転できない構造となっていればよく、例えば、一体型歯車31の歯とキャリア7との両方に係合して、一体型歯車31の回転を阻止するようなものであってもよい。
この回転規制治具53の場合には、一体型歯車31の回転が阻止されているので、上述の歯車型治具51のように、一体型歯車31を回転させながら遊星歯車8と太陽歯車15とを噛み合わせるようなことができないが、太陽歯車15側が回転可能となっていれば、問題なく噛み合わせることができる。
また、回転規制治具53は、歯車型治具51より安価に製造することができる。
なお、遊星歯車8に太陽歯車15を噛み合わせた後には、回転規制治具53を取り外して、遊星歯車9に太陽歯車11を噛み合わせることになる。
この場合には、回転規制治具53を取り外すことで、太陽歯車15が回転可能となっていれば、一体型歯車31も回転可能な状態となり、一体型歯車31と太陽歯車11とが回転可能な状態で遊星歯車9と太陽歯車11とを噛み合わせることができる。
図10〜図13は、本発明の第2実施形態を示すものであって、図10は、本発明の第2実施形態の無段変速機のキャリアに取り付けられた一体型歯車を示す斜視図、図11は、第2実施形態の一体型歯車を示す斜視図、図12は第2実施形態のキャリアに取り付けられた一体型歯車を示す側面図、図13は第2実施形態の各一体型歯車の位相合わせを説明するための断面図である。なお、図13におけるキャリア7および一体型歯車31は、図12の一点鎖線aに沿った断面を示すものである。
第1実施形態においては、前記キャリア7、一体型歯車31および太陽歯車15,11が従来の図14に示す無段変速装置の各歯車に相当するものだったのに対して、第2実施形態においては、各歯車が図15に示す無段変速装置に相当するものとなっている。
なお、図15に示す無段変速装置においては、一体型歯車31を支持するキャリア7には、一体型歯車31だけが支持され、遊星歯車16は支持されておらず、遊星歯車16を支持するための中間支持板73が設けられていない構造となっている。また、後述のように一体型歯車31がキャリア7に4つ配置されるとともに、一体型歯車31の平面部32が1つとされている。
また、一体型歯車31が満たすべき条件は、第1実施形態と同様であり、キャリア7に支持される一体型歯車31は、全て同形状となっているとともに、一体型歯車31の前の遊星歯車8と後側の遊星歯車9とで歯数が異なり、遊星歯車8の歯数と太陽歯車15の歯数との和は、遊星歯車8の歯数と太陽歯車11の歯数との和と等しくされている。また、上記和となる数は、キャリア7に支持される一体型歯車31の数の整数倍となっている。ここでは、キャリア7に4つの一体型歯車31が支持されているので、前記和となる数は4の倍数となる。
キャリア7は、前側支持板71と後側支持板72とこれらを接続する接続壁部76とからなっている。
一体型歯車31は、上記例と同様に、前側支持板71と後側支持板72との間に架け渡された状態に配置されるとともに、これらの間に配置された一体型歯車31を貫通する回転軸により回転自在に支持されている。
また、この例では、キャリア7に支持されて周方向に等間隔に並んだ状態で配置される一体型歯車31が4つとなっている。そして、接続壁部76は、各一体型歯車31が配置する空間を区切るように概略十字状に配置されるとともに、中央部に円環板状の前側支持板71および後側支持板72の円孔に対応した筒状部が形成された状態となっている。なお、筒上部は内周側が円状に形成されている。
第2実施形態においては、第1実施形態に対して一体型歯車31が1つ増えるが、第1実施形態で一体型歯車31の各遊星歯車8に噛み合っていた、合わせて3つの遊星歯車16が無いことで、各一体型歯車31の周囲の空間が広くなっている。
これにより、キャリア7内に板状の部材を挿入することも容易に可能となっていることから、第1の実施形態で、キャリア7の外周部分に配置していた当接部材を有する位相合わせ治具に代えて、キャリア7の内部に一体型歯車31の平面部32に当接する当接部34を有する位相合わせ治具36が用いられている。
当該位相合わせ治具36は、2つあり、4つの一体型歯車31のうちの左側の上下2つの位相合わせをする位相合わせ治具36と、右側の上下2つの一体型歯車31の位相合わせをする位相合わせ治具36とが用いられる。
これら位相合わせ治具36は、二枚の平行な板体をこれらに直交する板体で接合した断面コ字状のものとなっている。
そして、上側の板体が上側の一体型歯車31の平面部32に当接する当接部34であり、下側の板体が下側の一体型歯車31に当接する当接部35である。なお、当接部34,35の下面が平面部32に当接する当接面となる。
また、各当接部34,35の間隔は、キャリア7に支持された一体型歯車31の間隔に対応するものとなっている。
また、キャリア7に位相合わせ治具36を取り付ける際には、まず、キャリア7を左右に台37,37を有する設置台38の左右の台37どうしの間に配置するようになっている。設置台38では、左右の台37の高さが同じとなっているとともに、これら台37の上面が水平な平面となっており、これらの上にそれぞれ位相合わせ治具36を配置すると、左右の位相合わせ治具36,36の当接部34,35が互いに平行となる。また、上下の当接部34,35の高さ位置が左右の位相合わせ治具36,36で同じとなる。
そして、上述のように各位相合わせ治具36,36の各当接部34,35がそれぞれ別の一体型歯車31の平面部32に当接し、各平面部が同じ向きを向いた状態となることで、各一体型歯車31の位相が合わせられる状態となる。
なお、第2実施形態では、位相合わせ治具36が、全て上側を向く平面部32に当接するので、一体型歯車31に第1実施形態のように三つ平面部32を設ける必要がなく、図11および図13に示すように、一体型歯車31に遊星歯車8,9の位相の基準となる平面部32を1つだけ設ければよい。
以上のように全ての一体型歯車31の位相を合わせた後には、第1実施形態と同様の歯車型治具51もしくは回転規制治具53を用いて、各一体型歯車31の位相を保持した状態で、一方の遊星歯車8に太陽歯車15を噛み合わせて組み込む。次いで、第1実施形態と同様に歯車型治具51もしくは回転規制治具53を取り外して、太陽歯車11を他方の遊星歯車9に噛み合わせて組み込むことになる。
第2実施形態においては、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができるとともに、一体型歯車31に平面部32を1つだけ設ければいいことから、一体型歯車31の加工コストを低減することができる。
本発明は、遊星歯車式変速機とハーフトロイダル型無段変速機を用いた無段変速装置の他、遊星歯車式変速機とトラニオンが無いフルトロイダル型無段変速機を用いた無段変速装置にも適用することができる。
1 トロイダル型変速機
2 遊星歯車式変速機
3 入力軸
4 入力側ディスク
5 出力側ディスク
6 パワーローラ
7 キャリア
8 遊星歯車
9 遊星歯車
11 太陽歯車
15 太陽歯車
31 一体型歯車(段付遊星歯車)
32 平面部
51 歯車型治具(治具)
53 回転規制治具(治具)

Claims (4)

  1. 互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスク間に挟持される複数のパワーローラとを有するトロイダル型無段変速機と、
    同軸上に配置された少なくとも2つの太陽歯車と、これら2つの太陽歯車にそれぞれ噛み合う複数対の遊星歯車と、当該遊星歯車を自転および公転自在に支持するキャリアとを備え、それぞれ異なる前記太陽歯車に噛み合う各対の前記遊星歯車どうしが同軸上で互いに一体に回転可能に固定されることにより一体型歯車とされ、当該一体型歯車どうしでは、同じ太陽歯車に噛み合う前記遊星歯車がそれぞれ同じ歯数とされ、かつ、各一体型歯車に含まれて異なる太陽歯車に噛み合う2つの前記遊星歯車どうしがそれぞれ異なる歯数とされている遊星歯車式変速機とを備えた無段変速装置において、
    前記キャリアに支持される全ての前記一体型歯車に含まれる遊星歯車ではモジュールが互いに等しくされ、
    前記一体型歯車が前記キャリアの周方向に沿って等間隔で配置され、
    前記一体型歯車に含まれる2つの前記遊星歯車のうちの一方の前記遊星歯車の歯数と当該遊星歯車と噛み合う一方の前記太陽歯車の歯数とを合算した値が、他方の前記遊星歯車の歯数と当該遊星歯車と噛み合う他方の前記太陽歯車の歯数とを合算した値と等しく、
    これらの値が前記キャリアに支持される前記一体型歯車の数の整数倍となっており、
    前記一体型歯車どうしは、当該一体型歯車に含まれる2つの前記遊星歯車のうちの一方の前記遊星歯車の位相の配置に対する他方の前記遊星歯車の位相の配置が同じとなるように、互いに同形状に形成され、
    前記一体型歯車の外周面には、当該一体型歯車に含まれる2つの遊星歯車を構成する遊星歯車部と、当該遊星歯車部の歯の位相上の所定位置に対応して平面状に形成された平面部とを有し、当該平面部の向きが前記一体型歯車どうしで同じとなるように合わせることで、前記キャリアに支持される複数の前記一体型歯車の位相を合わせることが可能となっていることを特徴とする無段変速装置。
  2. 請求項1に記載の無段変速装置を組み立てる際の当該無段変速装置の組み立て方法であって、
    前記キャリアに前記一体型歯車を取り付けた後に、当該キャリアに支持される一体型歯車に太陽歯車を噛み合わせるに際し、
    前記キャリアに取り付けられた複数の前記一体型歯車どうしの位相を互いに合わせた後に、前記一体型歯車どうしの位相関係を保持する治具を前記一体型歯車に取り付け、
    次いで、前記治具を前記一体型歯車に取り付けた状態で、2つの前記太陽歯車のうちの一方の前記太陽歯車を複数の前記一体型歯車に含まれる2つの遊星歯車のうちの一方の前記太陽歯車と噛み合う一方の前記遊星歯車に噛み合わせて組み付けることを特徴とする無段変速装置の組み立て方法。
  3. 前記治具が、2つの前記太陽歯車のうちの一方の太陽歯車と同じ歯の配置を有する歯車形状に形成された歯車型治具とされ、当該歯車型治具を前記一体型歯車のうちの一方の前記太陽歯車と噛み合う一方の前記遊星歯車に噛み合わせた状態で、他方の前記遊星歯車を他方の前記太陽歯車に噛み合わせて組み付けることを特徴とする請求項2に記載の無段変速装置の組み立て方法。
  4. 前記治具が、前記キャリアと当該キャリアに取り付けられる前記一体型歯車とのそれぞれに着脱自在に係合して前記キャリアに対する前記一体型歯車の回転を規制する回転規制治具とされ、当該回転規制治具で回転が規制された状態の前記一体型歯車に含まれる2つの前記遊星歯車のうちの一方の前記遊星歯車に、当該遊星歯車に噛み合う一方の前記太陽歯車を噛み合わせて組み付けることを特徴とする請求項2に記載の無段変速装置の組み立て方法。
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