JP5310047B2 - Vベルト式無段変速機のベルトスリップ状態判定装置 - Google Patents
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そして、プライマリプーリおよびセカンダリプーリをそれぞれ、プーリV溝を形成する一方の固定フランジに対し他方の可動フランジが個々のプーリ圧により軸線方向へストローク可能となす。
プライマリプーリによるVベルト挟圧力とセカンダリプーリによるVベルト挟圧力との相関関係によってVベルト式無段変速機の変速比が決まる。
逆にプライマリプーリ圧によるVベルト挟圧力およびセカンダリプーリ圧によるVベルト挟圧力が大き過ぎてVベルトがスリップ不足である場合も、Vベルトの耐久性が悪化するだけでなく、Vベルト挟圧力の過大分だけ動力損失が大きくなって燃費の悪化を招くという問題を生ずる。
そのためプライマリプーリおよびセカンダリプーリに対するVベルトのスリップ状態を判定する必要がある。
これに記載のベルトスリップ率判定技術は、Vベルトがプーリに対して進行方向にスリップしていることを前提とし、プライマリプーリおよびセカンダリプーリ間におけるプーリ回転比と、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに対する巻き付け半径比との比較から、Vベルトが進行方向にスリップしているか否かを判定するものである。
かかる固定フランジおよび可動フランジの変形は、Vベルトが同じ巻き掛け位置を保っていても、Vベルトと固定フランジおよび可動フランジとの理論上の接触係合点を径方向に位置ずれさせてしまい、プーリに対するVベルトの巻き付き半径を変化させる。
この傾向は、アクセルペダルの踏み込みに呼応してVベルト式無段変速機がロー側変速比に向けダウンシフトするとき、Vベルト挟圧力が大きくなって上記固定フランジおよび可動フランジの変形が大きくなることから、特に顕著になる。
プライマリプーリおよびセカンダリプーリに対するVベルトのスリップ状態が適切なものとなるよう、プライマリプーリによるVベルト挟圧力およびセカンダリプーリによるVベルト挟圧力を制御するという要求を満足させることができない。
先ず、本発明のベルトスリップ状態判定装置を用いるVベルト式無段変速機について説明するに、これは、
入力側のプライマリプーリおよび出力側のセカンダリプーリ間にVベルトを掛け渡して具え、これらプライマリプーリおよびセカンダリプーリがそれぞれ、プーリV溝を形成する一方の固定フランジに対し他方の可動フランジを個々のプーリ圧により軸線方向へストローク可能で、セカンダリプーリのプーリ圧を制御してプライマリプーリによるVベルト挟圧力およびセカンダリプーリによるVベルト挟圧力を決定するよう構成し、プライマリプーリによるVベルト挟圧力とセカンダリプーリによるVベルト挟圧力との相関関係によって変速比が決まるものである。
プライマリプーリおよびセカンダリプーリに対するVベルトのスリップ状態を、少なくとも該プライマリプーリまたはセカンダリプーリに対するVベルトの巻き付き半径から判定するものである。
当該第1のVベルト巻き付き半径補正手段は、上記スリップ状態の判定に際して用いる、プライマリプーリまたはセカンダリプーリに対するVベルトの巻き付き半径を、前記セカンダリプーリのプーリ圧に応じて補正するものである。
なお当該第1のVベルト巻き付き半径補正手段は、Vベルト式無段変速機の変速比が減速比であるとき前記Vベルトの巻き付き半径を増大方向へ補正し、Vベルト式無段変速機の変速比が増速比であるとき前記Vベルトの巻き付き半径を減少方向へ補正するよう構成する。
これらVベルト挟圧力に応じVベルトの巻き付き半径が変化しても、この変化を考慮すて補正したVベルトの巻き付き半径をもとにVベルトのスリップ状態を正確に判定することができる。
<構成>
図1は、本発明のベルトスリップ状態判定装置を適用可能なVベルト式無段変速機1を例示し、その概略を示すものである。
このVベルト式無段変速機1はプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3を、両者のプーリV溝が軸直角面内に整列するよう配して具え、これらプーリ2,3のV溝に無終端Vベルト4を掛け渡す。
プライマリプーリ2に同軸にエンジン5を配置し、このエンジン5およびプライマリプーリ2間にエンジン5の側から順次ロックアップトルクコンバータ6および前後進切り換え機構7を設ける。
前後進切り換え機構7は更に、ダブルピニオン遊星歯車組7aのサンギヤおよびキャリア間を直結する前進クラッチ7b、およびリングギヤを固定する後進ブレーキ7cをそれぞれ具える。
かくて前後進切り換え機構7は、前進クラッチ7bの締結時にエンジン5からトルクコンバータ6を経由した入力回転をそのままプライマリプーリ2に伝達し、後進ブレーキ7cの締結時にエンジン5からトルクコンバータ6を経由した入力回転を逆転減速下にプライマリプーリ2へ伝達することができる。
上記の動力伝達中にプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3間における回転伝動比(変速比)を変更可能にするために、プライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3のV溝を形成する対向フランジのうち一方を固定フランジ2a,3aとし、他方のフランジ2b,3bを軸線方向へ変位可能な可動フランジとする。
これによりVベルト4を対向フランジ2a,2b間および3a,3b間に挟圧してプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3間での前記動力伝達を可能にする。
この動力伝達に際しては、プライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3の回転方向が図2に矢印で示す方向である場合、プライマリプーリ2からセカンダリプーリ3へ向かっている圧縮側のV型エレメント4aが、図2に黒塗り矢印で示す方向へ順次押し付け合い、セカンダリプーリ3からプライマリプーリ2へ向かっている伸張側のV型エレメント4aを繋ぎ止めている無終端バンドが、当該伸張側のV型エレメント4aを図2に白抜き矢印で示す方向へ進めてプライマリプーリ2に巻き込ませることで、プライマリプーリ2の回転をセカンダリプーリ3に伝達することができる。
変速に際しては、後述のごとくライン圧を元圧とし、s目標変速比に対応させて発生させたセカンダリプーリ圧Psecと、ライン圧をそのまま使用するプライマリプーリ圧Ppriとの間における差圧により両プーリ2,3のV溝幅を変更して、これらプーリ2,3に対するVベルト4の巻き付き判定を連続的に変化させることで目標変速比を実現することができる。
この変速制御油圧回路11は変速機コントローラ12からの信号に応答して当該制御を行うものとする。
この変速制御油圧回路11は、エンジン駆動されるオイルポンプ21を具え、これから油路22への作動油を媒体として、これをプレッシャレギュレータ弁23により所定のライン圧PLに調圧する。
油路22のライン圧PLは、一方でそのままプライマリプーリ圧Ppriとしてプライマリプーリ室2cに供給し、他方で変速制御弁25により調圧された後セカンダリプーリ圧Psecとしてセカンダリプーリ室3cに供給される。
なおプレッシャレギュレータ弁23は、ソレノイド23aへの駆動デューティーによりライン圧PLを、変速機入力トルクに対応した圧力に制御するものとする。
ステップモータ27は、基準位置から目標変速比に対応したステップ数Stepだけ進んだ操作位置にされ、かかるステップモータ27の操作により変速リンク26が可動フランジ2bとの連結部を支点にして揺動することにより、変速制御弁25を中立位置25aから増圧位置25bまたは減圧位置25cとなす。
セカンダリプーリ圧Psecの上記増減圧により、これと、プライマリプーリ圧Ppriとの差圧が変化すると、セカンダリプーリ圧Psecの増圧時はVベルト式無段変速機1がロー側変速比へダウンシフトされ、セカンダリプーリ圧Psecの減圧時はVベルト式無段変速機1がハイ側変速比へアップシフトされ、これらによりVベルト式無段変速機1を目標変速比に向けての変速させることができる。
これにより、目標変速比が達成される時に変速制御弁25が中立位置25aに戻され、セカンダリプーリ圧Psecの保圧によりVベルト式無段変速機1を目標変速比を保つことができる。
Vベルト式無段変速機1がPレンジやNレンジのような非走行レンジにされていれば、前進クラッチ7bおよび後進ブレーキ7cへ締結油圧を供給せず、これらの解放によりVベルト式無段変速機1を動力伝達が行われない中立状態にする。
Vベルト式無段変速機1がRレンジのような後進走行レンジにされていれば、後進ブレーキ7cのみに締結油圧を供給して、その締結によりVベルト式無段変速機1を後進回転伝動状態となるようにする。
図4のステップモータ27は、この変速指令(ステップ数Step)に応動して前記の変速作用により、Vベルト式無段変速機1の実変速比を目標変速比に一致させる。
Vベルト式無段変速機1の伝動中は前記した通り、プライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3に対するVベルト4のスリップ状態が、Vベルト4の耐久性および伝動効率の観点から適切なものとなるよう、ライン圧PLの制御を介してプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3のVベルト挟圧力を制御する必要がある。
SLip=1−(λp/λbo)
の演算により求めて、その判定を行うものであることを前提とする。
かように実際値からずれたベルトスリップ率SLipが適切なものとなるようVベルト挟圧力を制御しても、Vベルト4の実スリップ状態が適切なものとはならず、Vベルト4のスリップ過多による伝動効率の低下やVベルト4の耐久性の悪化を生じたり、Vベルト4のスリップ不足(Vベルト挟圧力の過大)による動力損失の増大を生ずる。
プーリ圧Ppri,Psecが低くてVベルト挟圧力が小さい場合、プーリフランジ2a,2b,3a,3bは上記の変形を生じないか、生じてもごく僅かであり、Vベルト4(V型エレメント4a)との接触点が図6(a)にAで示すように径方向外方位置となる。
Vベルト式無段変速機1がハイ側変速比である場合は、逆にセカンダリプーリ3側のベルト巻き付き半径がプライマリプーリ2側のベルト巻き付き半径よりも小さいため、Vベルト4は主にセカンダリプーリ3側でスリップし、また、Vベルト4からセカンダリプーリ3へ動力伝達がなされるため、セカンダリプーリ回転速度<Vベルト回転速度となる。
ここで第1のVベルト巻き付き半径比補正係数演算部31は、本発明における第1のVベルト巻き付き半径補正手段に相当する。
理論上のベルト巻き付き半径比λbo(理論上の変速比)が1未満のハイ側では、セカンダリプーリ圧Psecが低くなってベルト巻き付き半径を図6(a)に示すように大きくしてベルト巻き付き半径比を低下方向へずれさせることから、1未満の補正係数とすると共にその値をハイ側変速比であるほど、またセカンダリプーリ圧Psecが高いほど小さくする。
同図(a)は、変速機入力トルクTiが小さくい場合におけるプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3とVベルト4(V型エレメント4a)との接触状態を示し、同図(b)は、変速機入力トルクTiが大きい場合におけるプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3とVベルト4(V型エレメント4a)との接触状態を示す。
変速機入力トルクTiが大きくなるにつれ、プライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3に対するVベルト4の巻き付き半径比が増大方向へずれる。
ここで第1のVベルト巻き付き半径比補正係数演算部32は、本発明における第2のVベルト巻き付き半径補正手段に相当する。
第2のVベルト巻き付き半径比補正係数Ktは図9に示すように、変速機入力トルクTiが大きいほど、1よりも大きな値とし、変速機入力トルクTiの増大につれVベルト4の巻き付き半径比が増大方向へずれても、理論上のベルト巻き付き半径比λboを実際のベルト巻き付き半径比に一致させ得るようになす。
この補正済ベルト巻き付き半径比λbは、第1のVベルト巻き付き半径比補正係数Kpおよび第2のVベルト巻き付き半径比補正係数Ktがそれぞれ前記したように設定されたものであることから、実際のベルト巻き付き半径比に一致する。
SLip=1−(λp/λb)
の演算により求める。
これを基に求めたベルトスリップ率SLipも実際置との間に誤差を持たない正確なものとなり、かかる正確なベルトスリップ率SLipが適切なものとなるようVベルト挟圧力を前記したごとく制御することで、Vベルト4の実スリップ状態を適切なものとなるよう制御することができる。
よって、Vベルト4のスリップ過多による伝動効率の低下やVベルト4の耐久性の悪化を生じたり、Vベルト4のスリップ不足(Vベルト挟圧力の過大)による動力損失の増大を生ずることがない。
図10は、アクセル開度APOを図示のごとく一定に保つ結果、変速機入力トルクTiが図示のごとく一定に保たれている間、瞬時t1にVベルト式無段変速機1が、セカンダリプーリ圧Psecの図示する上昇およびこれに呼応したプライマリプーリ圧Ppriの図示する上昇でダウンシフトを開始することにより、プライマリプーリ回転数Npriが図示のごとくセカンダリプーリ回転数Nsecから上昇乖離する場合の動作タイムチャートである。
しかし実際は、セカンダリプーリ圧Psecの図示する上昇およびこれに呼応したプライマリプーリ圧Ppriの図示する上昇で、プライマリプーリ側ベルト巻き付き半径Rpriおよびセカンダリプーリ側ベルト巻き付き半径Rsecと、これらの間における実際のベルト巻き付き半径比λbがそれぞれ、図6につき前述した理由から図10に実線で示すごときものとなり、
理論上のベルト巻き付き半径比λboが実際のベルト巻き付き半径比λbからずれる。
このベルトスリップ率演算値SLipは、同図に実線で示す実際のベルトスリップ率SLipよりも大きく、かように過大なベルトスリップ率演算値SLipをもとに、これが適切なベルトスリップ率となるよう制御した場合、Vベルト4のスリップが適正値に対し不足し、ベルト挟圧力の過大分だけ動力損失を生ずる。
このベルトスリップ率演算値SLipは、同図に実線で示す実際のベルトスリップ率SLipよりも小さく、かように過小なベルトスリップ率演算値SLipをもとに、これが適切なベルトスリップ率となるよう制御した場合、Vベルト4のスリップが適正値に対し過剰となり、伝動効率の低下およびベルト耐久性の悪化を生ずる。
このためベルトスリップ率演算値SLipが、図10に実線で示すごときものとなり、実際のベルトスリップ率SLipに一致する。
かように実際値に一致したベルトスリップ率演算値SLipをもとに、これが適切なベルトスリップ率となるよう制御する本実施例によれば、Vベルト4のスリップが適正値に対し過不足を生ずることがなく、伝動効率の低下およびベルト耐久性の悪化や、ベルト挟圧力の過大による動力損失を生ずることがない。
しかし実際は、変速機入力トルクTiの図示する上昇で、プライマリプーリ側ベルト巻き付き半径Rpriおよびセカンダリプーリ側ベルト巻き付き半径Rsecと、これらの間における実際のベルト巻き付き半径比λbがそれぞれ、図8につき前述した理由から図11に実線で示すごときものとなり、
理論上のベルト巻き付き半径比λboが実際のベルト巻き付き半径比λbからずれる。
このためベルトスリップ率演算値SLipが、図11に実線で示すごときものとなり、実際のベルトスリップ率SLipに一致する。
かように実際値に一致したベルトスリップ率演算値SLipをもとに、これが適切なベルトスリップ率となるよう制御する本実施例によれば、Vベルト4のスリップが適正値に対し過不足を生ずることがなく、伝動効率の低下およびベルト耐久性の悪化や、ベルト挟圧力の過大による動力損失を生ずることがない。
なお上記実施例では、変速に際しセカンダリプーリ圧Psecを制御することから、このセカンダリプーリ圧Psecに応じ(第1の補正係数Kpに応じ)、理論上のベルト巻き付き半径比λboを補正して補正済ベルト巻き付き半径比λbを求めることとしたが、
第1の補正係数Kpは、セカンダリプーリ圧Psecに応じて定めるものに限られず、プライマリプーリ圧Ppriに応じ定めるようにしたり、これらセカンダリプーリ圧Psecおよびプライマリプーリ圧Ppriの双方に応じ定めるようにしてもよいのは言うまでもない。
2 プライマリプーリ
2a 固定フランジ
2b 可動フランジ
2c プライマリプーリ圧室
3 セカンダリプーリ
3a 固定フランジ
3b 可動フランジ
3c セカンダリプーリ圧室
4 Vベルト
4a V型エレメント
5 エンジン
6 ロックアップトルクコンバータ
7 前後進切り換え機構
8 出力軸
9 歯車組
10 ディファレンシャルギヤ装置
11 変速制御油圧回路
12 変速機コントローラ
13 プライマリプーリ回転センサ
14 セカンダリプーリ回転センサ
15 セカンダリプーリ圧センサ
16 プライマリプーリ圧センサ
17 アクセル開度センサ
18 インヒビタスイッチ
19 エンジンコントローラ
20 ストロークセンサ
21 オイルポンプ
23 プレッシャレギュレータ弁
25 変速制御弁
26 変速リンク
27 ステップモータ(変速アクチュエータ)
31 第1のVベルト巻き付き半径比補正係数演算部
(第1のVベルト巻き付き半径補正手段)
32 第2のVベルト巻き付き半径比補正係数演算部
(第2のVベルト巻き付き半径補正手段)
Claims (6)
- 入力側のプライマリプーリおよび出力側のセカンダリプーリ間にVベルトを掛け渡して具え、これらプライマリプーリおよびセカンダリプーリがそれぞれ、プーリV溝を形成する一方の固定フランジに対し他方の可動フランジを個々のプーリ圧により軸線方向へストローク可能で、セカンダリプーリのプーリ圧を制御してプライマリプーリによるVベルト挟圧力およびセカンダリプーリによるVベルト挟圧力を決定するよう構成し、プライマリプーリによるVベルト挟圧力とセカンダリプーリによるVベルト挟圧力との相関関係によって変速比が決まるVベルト式無段変速機に用いられ、
前記プライマリプーリおよびセカンダリプーリに対するVベルトのスリップ状態を、少なくとも該プライマリプーリまたはセカンダリプーリに対するVベルトの巻き付き半径から判定するようにしたVベルト式無段変速機のベルトスリップ判定装置において、
前記プライマリプーリまたはセカンダリプーリに対するVベルトの巻き付き半径を、前記セカンダリプーリのプーリ圧に応じて補正する第1のVベルト巻き付き半径補正手段を設け、該第1のVベルト巻き付き半径補正手段は、Vベルト式無段変速機の変速比が減速比であるとき前記Vベルトの巻き付き半径を増大方向へ補正し、Vベルト式無段変速機の変速比が増速比であるとき前記Vベルトの巻き付き半径を減少方向へ補正するよう構成したことを特徴とするVベルト式無段変速機のベルトスリップ状態判定装置。 - 請求項1に記載のVベルト式無段変速機のベルトスリップ状態判定装置において、
前記プライマリプーリおよびセカンダリプーリに対するVベルトの巻き付き半径を、変速機入力トルクに応じて補正する第2のVベルト巻き付き半径補正手段を設けたことを特徴とするVベルト式無段変速機のベルトスリップ状態判定装置。 - 請求項1または2に記載のVベルト式無段変速機のベルトスリップ状態判定装置において、
前記補正を行う前のプライマリプーリおよびセカンダリプーリに対するVベルトの巻き付き半径が理論上のVベルト巻き付き半径であることを特徴とするVベルト式無段変速機のベルトスリップ状態判定装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のVベルト式無段変速機のベルトスリップ状態判定装置において、
前記第1のVベルト巻き付き半径補正手段は、前記セカンダリプーリのプーリ圧ごとに、前記Vベルト巻き付き半径の変化量を平均化してVベルト巻き付き半径の補正量とするものであることを特徴とするVベルト式無段変速機のベルトスリップ状態判定装置。 - 請求項2〜4のいずれか1項に記載のVベルト式無段変速機のベルトスリップ状態判定装置において、
前記第2のVベルト巻き付き半径補正手段は、プライマリプーリおよびセカンダリプーリに対するVベルトの巻き付き半径を、変速機入力トルクが大きいほど増大量が大きくなるよう補正するものであることを特徴とするVベルト式無段変速機のベルトスリップ状態判定装置。 - 請求項5に記載のVベルト式無段変速機のベルトスリップ状態判定装置において、
前記第2のVベルト巻き付き半径補正手段は、変速機入力トルクごとに、前記Vベルト巻き付き半径の変化量を平均化してVベルト巻き付き半径の補正量とするものであることを特徴とするVベルト式無段変速機のベルトスリップ状態判定装置。
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