JP5309186B2 - 光ロータリ・ジョイント、光ロータリ・ジョイントを適切に位置合せする取付け方法、及び光ロータリ・ジョイントに使用される光反射体組立体 - Google Patents

光ロータリ・ジョイント、光ロータリ・ジョイントを適切に位置合せする取付け方法、及び光ロータリ・ジョイントに使用される光反射体組立体 Download PDF

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Description

本発明は、一般に、回転体と固定体との間での光通信を可能とする光ロータリ・ジョイント、かかる光ロータリ・ジョイントを、回転体と固定体とが適切に位置合せされたまま支持構造体に取り付ける改善された方法、およびかかる光ロータリ・ジョイントに使用される改良型光反射体組立体に関するものである。
本発明は、2005年12月27日付の、K.Peter Lo及びNorris E.Lewisの特許文献1、名称「光ファイバ・ロータリ・ジョイント及び関連する反射体組立体(Fiber Optic Rotary Joint and Associated Reflector Assembly)」に記載された様々な通信装置に改良をもたらすものである。この米特許文献1に記載された通信装置は、回転体と固定体との間等のロータリ・インターフェイスを介して、データ及び/又は電力(power)を伝送(以下では、併せて、又は単独で「通信」と呼ぶことがある)することが可能である。
例えば、コンピュータ断層撮影(CT)スキャナには、ロータリ・インターフェイスを介したデータ伝送が必要となる。かかるデータ伝送を可能とするために、通常はスリップ・リングが使用されている。スリップ・リングは、回転体と共に回転する回転部材、および固定体に固定された固定部材を有する。スリップ・リングは、元々、回転体と固定体との間の電気通信をサポートするために設計されたものである。しかし、データ伝送速度が増大するにつれて、データの電気伝送は、非実用的となった。そこで、ロータリ・インターフェイスを介したより高速のデータ伝送速度をサポートする光ロータリ・ジョイントが開発された。光通信は、従来の電気通信技術よりも遙かに高速にデータを伝送することが可能である。
ロータリ・インターフェイスを介した光通信の従来の技術では、導波路(例えば、2002年9月17日付の、Norris E.Lewis、Anthony L.Bowman、及びRobert T.Rogersの特許文献2、名称「大口径光ファイバ・ロータリ・ジョイント用分割導波路(Segmented Waveguide for Large Diameter Fiber Optic Rotary Joint)」、2000年8月15日付の、Norris E.Lewis、Anthony L.Bowman、Robert T.Rogers、及びMichael P.Duncanの特許文献3、名称「光ファイバ・ロータリ・ジョイント(Fiber Optic Rotary Joint)」、及び1999年11月23日付の、Norris E.Lewis、Anthony L.Bowman、Robert T.Rogers、及びMichael P.Duncanの特許文献4、名称「光ファイバ・ロータリ・ジョイント(Fiber Optic Rotary Joint)」を参照されたい)、光ファイバ(例えば、2003年11月18日付の、Georg Lohr、Markus Stark、及びHans Poiselの特許文献5、名称「信号光伝送装置(Device for the Optical Transmission of Signals)」を参照されたい)、並びに自由空間伝播(例えば、1997年2月12日付の、鈴木達郎(Suzuki Tatsuro)、ティモシー・アール・フォックス(Teimoshii Aari Fuotsukusu)、トム・ハートフォード(Tomu Haatofuoodo)の特許文献6、名称「光伝送システム(Optical Transmission System)」を参照されたい)の使用が含まれていた。かかる従来技術による光ロータリ・ジョイントの構造及び動作に関して、上記参照文献の開示全体を、参照により本明細書に援用する。
回転体の回転軸線が、ときとして患者によって物理的に占められるCTスキャナの応用例では、一般に、軸外(off−axis)ロータリ・ジョイントを使用して、回転体と固定体との間で信号を伝送する。かかる軸外ロータリ・ジョイントは、一般に、光信号を発する1つ又は複数の光源と、かかる伝送信号を受光し、受光したかかる信号をそれぞれの受光器に送る、断面が溝形の弓形反射体とを含む。光源は、回転体及び固定体の一方の周囲に間隔を置いて配置され、反射体及び受光器は、回転体及び固定体の他方の周囲に間隔を置いて配置される。光源は、1つ又は複数の共通光源を含むことができ、光源からの光信号は、光ファイバ等によって、関連する回転体及び固定体の一方の周縁部に送られるか、又は、かかる周縁部の周りに個別の発光部材が取り付けられてもよい。例えば、光源が回転体の周囲に配設され、複数の反射体及び受光器が固定体の周囲に配設され、それによって、回転体から固定体への光通信をサポートできる。ほとんどの場合、ロータリ・ジョイントを介した(すなわち、回転体と固定体との間の)光データ伝送路は、回転体軸線に対して半径方向にある。言い換えれば、光が回転体から固定体に伝送される場合、例えば、1つ(又は複数)の光源の物理的な位置に関わらず、光は、回転体軸線から来るように見える。
動作に際しては、光源はそれぞれ、同じ光信号を伝送できる。これらの信号は、ロータリ・インターフェイスを介して伝送され、回転体の固定体に対する角度位置に応じて、反射体の1つ又は複数で受光され、関連する受光器に送られる。他の例では、様々な光信号を様々な光源から伝送することができ、又は、同じ光源から来る場合には、多重化することができる。
断面がチャネル形のかかる弓形反射体を使用した従来の軸外ロータリ・ジョイントは、回転体と固定体との間での光通信を可能とするのに、広く有効であるものの、特に、より高速のデータ伝送速度では、いくつかの欠点を抱える。これらの問題には、(a)伝送路の長さの差異による重畳パルス幅の拡大、及び、(b)光ファイバの入口端部に信号を伝送する際に、以下で論じるように、かかる信号が光検出器に直接入射する場合よりも多くの光源を使用しなければならない、という問題が含まれる。
例えば、従来の軸外ロータリ・ジョイントでは、光信号は、様々な光源とそれぞれの受光器との間で、長さの異なる経路に沿って進むことがあり、このため、重畳されると、受光される様々な光信号間で時間遅延が生じる。特定の受光器が、周囲で隣接する2つの光源からの信号を受光することがあり得る。隣接する2つの光源が同じ光信号を同時に発するが、この信号が、異なる距離を進んでその受光器に到達する場合、それらの信号は、異なる時間で受光される。従って、2つの信号は、位相がずれることになり、重畳信号のパルス幅は、受光器から見て、実際上拡大される。所望の高速データ伝送速度での通信をサポートするために、従来の軸外ロータリ・ジョイントは、信号の進む経路長を最小限に抑えるように、特に、光源と受光器との間の空間がより小さくなるように設計されてきた。それでも、信号が長さの異なる経路に沿って進む場合、1.25Gビット/秒を上回るデータ伝送速度で、エラーなくデータ伝送をサポートすることは困難である。
前述の米国特許第6980714号は、回転体と固定体との間での光通信を実現する光ロータリ・ジョイント、及び関連する反射体組立体を開示している。この光ロータリ・ジョイントを、光信号が同じ長さの経路に沿って進むように設計することによって、重畳された光信号のパルス幅が、受光器から見て拡大されることはなくなる。
この設計を実施するために、米国特許第6980714号は、ロータリ・ジョイントに、凹形の楕円形反射面と、場合によっては双曲形反射面も有する反射体組立体を含めることを企図している。どちらの形状も、デカルト平面(すなわち、x軸−y軸によって規定される平面)において、以下の一般式で定義される円錐曲線を示す。
Ax+Bxy+Cy+Dx+Ey+F=0
式中、A、B、C、D、E、及びFは定数である。楕円では、B<4ACとなり、双曲線では、B>4ACとなる。楕円では、曲線上の任意の点から、2つの焦点(F、F)までの距離の合計は定数となる。反射面が楕円の一部分として構成される場合、一方の焦点から発生した光は、かかる楕円形反射面によって、他方の焦点に向けて反射される。しかし、一方の焦点から他方の焦点に進む光路の全長は、発せられた光が入射する楕円形反射面上の点の特定の位置に関わらず、定数となる。逆に、双曲形反射面では、湾曲した反射面上の任意の点から、2つの固定焦点までの距離の差が定数となる。
米国特許第6980714号は、いくつかの異なる光学的構成を開示している。これらのいくつかでは、受光信号は、フォトダイオードに直接集光される。他の構成では、反射信号は、遠隔位置にあるフォトダイオードと連絡した光ファイバの入口端部に集光される。更に他の構成では、入口端部に集光レンズが配置され、それによって受光信号が光ファイバ内に送り込まれる。
しかし、光ファイバの受光角は、フォトダイオードの受光角よりも限られている。その主な理由は、光ファイバが、フォトダイオードよりも限られた開口数(NA)を有するためである。光ファイバのNAがこのようにより限られているため、光をファイバ内に送り込み、案内できる進入角が制限される。このため、光を受光ファイバの入口端部に向けて送ることのできる反射面の設計が制限される。実際問題として、この制限により、伝送信号を最初に光ファイバ内に送り込むときに、かかる信号が光検出器に直接入射するときよりも多くの光源を使用することが必要となる。
次に図面を参照すると、本願の図1及び図2は、符合が異なることを除いては、米国特許第6980714号の図1及び図2とほぼ一致する。従って、これらの図は、全体として符号20により示される従来技術による光ロータリ・ジョイントを開示しており、同図では、様々な光源21が、回転体22に取り付けられている。光ビームは、あたかも回転体の回転軸線にある焦点Fから来るかのように、半径方向外方に送られる。これらのビームは、反射体24の楕円形反射面23に入射し、共役焦点Fに向けて後方に反射する。しかし、かかる反射ビームは、楕円形反射面と後方焦点Bとの間に配置された双曲形反射面25に入射し、この反射面によって、前方に再反射し、かかる前方反射ビームは、共役焦点Cに配置された受光器26に集光される。双曲形反射面25の後方焦点Bは、楕円形反射面23の共役焦点Fと一致している。
米国特許第6980714号は、回転体から固定体への、及びその逆への高帯域光信号伝送を可能とする光ロータリ・ジョイントを開示している。光信号が回転体から固定体に伝送される場合、回転体の周縁部の周りに、いくつかの光源が等間隔に配置される。ロータリ・インターフェイスを介したデータの連続伝送に必要となる光源の数は、楕円形反射体の受光角θに依存する。受光角θは、回転体の中央から測定され、光源からの光線を受光器に送り案内することが可能な楕円形反射面の角度として定義される。受光角θは、光路長と、受光ファイバ又は光検出器(適宜)の受光角φとの関数として定義され、
Figure 0005309186

である。
光通信を絶えず伝送できるように保証するには、回転体と固定体との相対的な角度位置の全てにおいて、楕円形反射体の受光角の範囲内に、少なくとも1つの光源がなければならない。例えば、受光ファイバのNAが0.37である場合、この構成の受光角φは、図3に示すように、13.6°である。この受光角の範囲を超えると、光信号は、ファイバのクラッド層で減衰するだけで、光検出器には到達しない。かかる相対角度位置の全てにおいて、受光ファイバの受光角の範囲内に少なくとも1つの光源があるように、回転体の周囲に光源を等間隔に並べる(populate)には、少なくとも27個の光源が必要となる(すなわち、360°/13.6°=26.47≒27光源)。
一方、光検出器が受光器として使用され、且つ、その光検出器のNAが0.74である場合、その受光角φは32°まで拡大されることになり、従って、連続通信を保証するために、回転体の周囲に間隔を置いて並べるのに必要な光源は、12個だけですむ(すなわち、360°/32°=11.25≒12光源)。フォトダイオード・パッケージの特定の設計に応じて、受光角は、140°(NA=0.94)まで拡大できる。
従って、光源の数を減少させ、且つ、コスト及びシステムの複雑さを低減させるためには、受光信号を、まず光ファイバの入口端部に送り、そこに沿って遠隔に配置された光検出器に伝送するよりも、光検出器に直接入射させる方がより有利となる。更に、光検出器までの経路長がより短い方が、製造環境において角度公差の問題を低減させるのにも望ましい。
次に、本願の図4を参照する。この図は、符号の異なることを除いては、米国特許第6980714号の図4と実質的に一致している。米国特許第6980714号はまた、符号28により全体として示されている実施例を示しており、この図では、単一の楕円形反射体29が使用され(すなわち、協働する双曲形反射体がない)、共役焦点Fが回転体の半径方向外部に位置している。この構成では、反射体29は、光源31から半径方向外方に発生したビームを、遠隔に配置された光検出器(図示せず)と連絡した光ファイバ32の入口端部内に集光させるように動作可能に配置された楕円形反射面30を有する。光ファイバの入口端部は、楕円形反射体の共役焦点Fと一致している。
反射光が光ファイバ32内に送り込まれる場合、受光ファイバのNAが限られているため、やはり、多数の光源を回転体の周囲に等間隔で配置する必要がある。例えば、ファイバのNAが0.37の場合、幾何解析を用いると、反射体の受光角θは、9.7°となり、回転体の縁部から受光器までの光路長は210mmとなる。回転体から固定体へのデータの連続伝送を保証するように回転体の周りに光源を並べるには、少なくとも38個の光源が必要となる(すなわち、360°/9.7°=37.11≒38光源)。
これらの2つの例は、反射された光ビームが、受光器に通じる光ファイバの入口端部ではなく、NAのより大きい光検出器等の受光器に直接入射する場合、光源の数、従って、コスト及びシステムの複雑さが低減され得ることを実証している。
米国特許第6980714号明細書 米国特許第6453088号明細書 米国特許第6104849号明細書 米国特許第5991478号明細書 米国特許第6650843号明細書 特開平09−308625号公報
特許文献1の光ファイバ・ロータリ・ジョイントは、ロータリ・インターフェイスを介した高速データ伝送を可能にできるものの、光信号を約1.25Gビット/秒よりも大きい速度で伝送することができ、挿入損失がより低く、遠隔の受光器に通じた光ファイバの使用により適合性があり、使用する光源がより少数で、最小の光路長を有する、経路長が一定の光ファイバ・ロータリ・ジョイントの改良型を提供することが望ましい。
限定ではなく、単に例示を目的とする開示された実施例の部品、部分、又は表面に対応する括弧付き符号を参照する。本発明は、広く、改良型光ロータリ・ジョイント、かかる光ロータリ・ジョイントを支持構造体に取り付ける改善された方法、及び、かかる光ロータリ・ジョイントに使用される改良型光反射体組立体を提供するものである。
第1の観点によれば、本発明は、長手方向軸線を有する回転体と、固定体との間での光通信を可能とする改良型光ロータリ・ジョイント35を提供する。この改良型光ロータリ・ジョイント35は、回転体及び固定体のうちの一方に取り付けられ、回転体の長手方向軸線に対して半径方向に光信号を伝送する少なくとも1つの光源36と、回転体及び固定体のうちの他方に取り付けられ、光源から伝送された光信号を反射させる少なくとも1つの第1の反射体38であって、第1の凹形反射面44を含み、第1の反射面を通る平面にある線Lが、第1及び第2の焦点(F、F)を有する楕円の一部分として構成され、第1の焦点が、回転体軸線と実質的に一致して配置される、第1の反射体38と、円錐の一部分として構成された第2の反射面45を有し、楕円形表面の第2の焦点に配置された第2の反射体39であって、第1の反射面から反射された光を受光し、且つ、第2の反射面の頂角に応じて、異なる方向に光を反射させる第2の反射体39と、第2の反射面によって反射された光を受光するように配置された受光器40とを含む。
好ましい形態としては、第1の反射面44は、第2の反射面に入射する光の領域が、第1の反射面に入射する光の領域よりも小さくなるように構成および配置される。好ましくは、第1の反射面から反射された光は、第2の焦点F上のスポットに集光される。第1の反射面は、楕円面の一部分として構成できる。本明細書では、楕円面とは、その平面断面が全て楕円又は円のいずれかである幾何表面として定義される。
第1の複数個の光源を、回転体及び固定体のうちの一方に取り付けることができ、第2の複数個の第1の反射体を、回転体及び固定体のうちの他方に取り付ける。第1の複数個と第2の複数個とは同じ数でなくてもよい。
この改良型光ロータリ・ジョイントは、入口端部および出口端部を有する光ファイバ41を更に含むことができる。入口端部は、第2の焦点に、又はそこに近接して配置することができる。受光器は、出口端部に、又はそこに近接して配置することができる。受光器は、フォトダイオードにできる。
この改良型ロータリ・ジョイントは、入口端部に隣接した第2の焦点に近接して配置され、光を光ファイバ41内に案内するレンズ組立体40を更に含むことができる。このレンズ組立体は、2つの平凸レンズ、レンズとホログラフィック素子等の一連のレンズを含むことができる。
改良型ロータリ・ジョイントは、第2の反射面によって反射された光線の方向を更に変えるプリズムを更に含むことができる。
好ましくは、光源から受光器に進む光線は、回転体と固定体との間の相対的な角度位置に関わらず、実質的に一定の経路長を有する。更に、光ロータリ・ジョイントの動作は、望ましくは、光信号の波長及び信号のデータ伝送速度のどちらとも無関係である。
受光器に入射する光の強度変動は、受光器のダイナミック・レンジの限界内となるように低減される。第2の反射面は、約45°の頂角を有することができる。
好ましい実施例では、光信号は、複数のデータ・チャネルで伝送される。この光ロータリ・ジョイントの最大データ伝送速度は、チャネルの合計数に、チャネル当たりの最大データ伝送速度を乗じたものである。各チャネルは、5.0Gビット/秒以上の速度でデータを伝送できる。16個のチャネルを有する特定の一形態では、最大データ伝送速度は、約80Gビット/秒程度となる。
第2の反射面は、円錐形にできる。
この改良型ジョイントは、N個の入力およびM個の出力を有するクロスポイント・スイッチ、及び/又は、光信号が波長分割多重される、異なる波長を有する複数の光源を更に含むことができる。
別の観点によれば、本発明は、長手方向軸線を有する回転体と、固定体との間での光通信を可能とする光ロータリ・ジョイント35を提供する。この光ロータリ・ジョイント35は、回転体及び固定体のうちの一方に取り付けられ、回転体の長手方向軸線に対して半径方向に光信号を伝送する少なくとも1つの光源36と、回転体及び固定体のうちの他方に取り付けられ、光源から伝送された光信号を反射する少なくとも1つの第1の反射体38であって、第1の反射面44を含み、第1の反射面を通る平面にある線Lが、第1及び第2の焦点(F、F)を有する楕円の一部分として構成され、第1の焦点が、回転体軸と実質的に一致して配置される、第1の反射体38と、光を受光するように配置された受光器48、49と、第2の焦点に近接して配置された入口端部を有し、且つ出口端部を有する少なくとも1つの光導波路47であって、第2の焦点に近接して配置され、互いに密に隣接した入口端部を有し、且つ出口端部を有する光ファイバ・バンドルを含み、光を受光器に向けて案内するように動作可能に配置されたファイバ配列を含む少なくとも1つの光導波路47とを含む。
この形態では、入口端部は凸形状とすることができる。第2の焦点は、凸形状の内部、外部、又はその上に配置することができる。これらの入口端部は、円筒の一部分として構成できる。ファイバの入口端部は、スラブ(平板)として構成でき、場合によっては凸形表面を有してもよい。テーパ状スラブ導波路を用いて、光を受光器に案内することもできる。
受光器は、活性領域を有するフォトダイオード49とでき、光は、ファイバの出口端部から活性領域に向けて送られる。光をフォトダイオードに向けて送るために、出口端部とフォトダイオードとの間にレンズ48を配置できる。
好ましい形態では、入口端部から受光器への光伝播路は、各ファイバで実質的に同じであり、ファイバの長さは、実質的に同じである。
別の観点によれば、本発明は、長手方向軸線を有する回転体と、固定体との間での光通信を可能とする光反射体組立体50を提供する。この光反射体組立体50は、
第1の凹形反射面52を含み、第1の反射面を通る平面にある線Lが、第1及び第2の焦点(F、F)を有する楕円の一部分として構成され、第1の焦点が、回転体軸と実質的に一致して配置される、第1の部材51と、
第1の部材の片側に取り付けられた第2の部材53と、
第1の部材の反対側に取り付けられた第3の部材56と、
第2の部材に取り付けられ、且つ円錐の一部分として構成された第2の反射面55を有する第4の部材54であって、第2の反射面が長手方向軸線を有し、第2の焦点が実質的に第2の反射面上に配置される第4の部材54と、
第3の部材に取り付けられた受光器58であって、第1の焦点から発生するように見え、且つ、第1の反射面に入射した光が、第2の反射面に向けて反射され、第2の反射面に入射したかかる反射光が、受光器に向けて更に反射されるように取り付けられた受光器58とを含む。
この受光器は、第2の反射面の長手方向軸線と実質的に位置を合わせることができる。
第1の反射面は、第1の反射面からの光が入射する第2の反射面の領域が、好ましくは、光源からの光が入射する第1の反射面の領域よりも小さくなるように構成および配置される。これを実現するために、第1の反射面を、楕円面の一部分として構成することができる。
特定の一形態では、第1の部材は、対向する平坦面を有する板状部材であり、第2の部材は、第1の部材の平坦面の一方と係合するように配置された平坦面を有し、第3の部材は、第1の部材の平坦面の他方と係合するように配置された平坦面を有する。第2及び第3の部材は、板状部材でよい。第2の反射面は円錐形でよく、約45°の頂角を有することができる。
受光器は、第2の反射面の長手方向軸線と実質的に位置合わせできる。この受光器は、第3の部材に取り付けられ、第2の反射面の長手方向軸線と実質的に位置が合った受光光学系と、受光光学系からの光を受光するように配置された入口端部を有し、且つ出口端部を有する光ファイバと、受光端部に配置されたフォトダイオードとを含むことができる。この受光光学系は、非球面レンズとボール・レンズ、一対の非球面レンズ等を含むことができる。
更に別の観点によれば、本発明は、光ロータリ・ジョイントを支持フレームに取り付ける方法を提供する。この方法は、
(a)環状に間隔を置いて配置された半径方向に延びる複数のV溝62を備えた環状の内側部分61と、環状に間隔を置いて配置された複数のポケット64を備えた弓形の外側部分63とを有し、各ポケットが、近接するV溝に対して所定の位置で、反射体組立体を受け、保持するように適合されたツーリング板60を用意するステップと、
(b)複数の光反射体組立体50を用意するステップと、
(c)光反射体組立体を各ポケットに配置するステップと、
(d)前記ツーリング板のV溝に、複数の組立てられた光コリメータを設け、前記ファイバ及びコリメータ組立体と、近接する光反射体組立体との間での光通信の完全性を試験するステップと、
(e)固定体セグメントを用意するステップと、
(f)前記固定体セグメントを、前記光反射体組立体上に配置するステップと、
(g)光反射体組立体を、固定体セグメントに取り付けて、組立てられた固定体を形成するステップと、
(h)前記組立てられた固定体を、ツーリング板から取り外すステップと、
(i)V溝の少なくともいくつかに円筒形ゲージ・ピン65を配置するステップと、
(j)それぞれが、環状に間隔を置いて配置された半径方向に延びる複数のV溝を有する、複数の回転体セグメント66を用意するステップと、
(k)ゲージ・ピンが回転体セグメントのV溝に受けられるように回転体セグメントを配置するステップと、
(l)回転体セグメントを接合して、組立てられた回転体68を形成するステップと、
(m)組立てられた回転体をツーリング板から取り外すステップと、
(n)前記組立てられた回転体を裏返すステップと、
(o)複数のファイバ及びコリメータ組立体を用意するステップと、
(p)前記ファイバ及びコリメータ組立体を前記組立てられた回転体のV溝に取り付けるステップと、
(q)複数のブラケットを用意するステップと、
(r)コリメータ組立体の、光反射体組立体との位置合せが維持されるように、組立てられた回転体及び固定体セグメントにブラケットを取り付けるステップと、
(s)組立てられた回転体及び固定体セグメントを支持フレームに取り付けるステップと、
(t)ブラケットを取り外すステップとを含み、
それによって、組立てられた回転体と固定体とを互いに所望の光学的位置合せで支持フレームに取り付ける。
従って、本発明の概括的な目的は、改良型光ロータリ・ジョイントを提供することである。
別の目的は、回転体と固定体との間での所望の位置合せが維持されるように、光ロータリ・ジョイントを支持構造体に取り付ける改善された方法を提供することである。更に別の目的は、光ロータリ・ジョイントに使用する改良型光反射体組立体を提供することである。
楕円形反射体および双曲形反射体を有する反射体組立体を含む、従来技術による光ロータリ・ジョイントの概略図であり、この図は、符号が異なることを除いては、特許文献Iの図1と実質的に同じである。 図1の線2−2にほぼ沿った部分断面図であり、この図は、符号が異なることを除いては、特許文献Iの図2と実質的に同じである。 図1及び図2に示した従来技術による光ロータリ・ジョイントの 平面図であり、この図は、光ファイバを使用した受光器に対する、楕円形反射面の限られた受光角を示している。 焦点Fの光源から発生した光を、焦点Fに配置された光ファイバの入口端部に反射させるように配置された楕円形反射体を含む、従来技術による光ロータリ・ジョイントの別の形態の概略図であり、この図は、符号が異なることを除いては、特許文献Iの図4と実質的に同じである。 改良型光ロータリ・ジョイントの概略斜視図であり、伝送光学系が、光信号を楕円形反射体に伝送し、そこで、光信号が円錐形反射体に反射し、一続きのレンズを介して、光検出器と連絡した光ファイバの入口端部に向けて上方に再反射する状態を示している。 図5に類似した、改良型光ロータリ・ジョイントの概略斜視図であり、この図では、楕円形反射面によって反射された光信号が、扇形ファイバ配列の末広がりの遠位端部と連絡した弓形スラブに集光されている。 図5の受光信号に対するより広い受光角を示す概略図である。 改良型光ロータリ・ジョイントを介して、80Gビット/秒の速度でデータを伝送する構造の概略図である。 ロータリ・インターフェイスを介した高速のデータ伝送速度を実現するための、様々な回転体位置における光信号を切り換える、電子部品の実装例の概略図である。 チャネル選択を実施するための、バッファ/マルチプレクサの使用を示す概略図である。 チャネル選択を実施するための、クロスポイント・スイッチの使用を示す概略図である。 改良型光反射体組立体の一形態の斜視図である。 改良型光ロータリ・ジョイントの組立てに使用する、ツーリング板の斜視図であり、この図は、環状の内側部分と、反射体組立体を受けるための5つのポケットを備えた弓形の外側部分とを示している。 図13に類似した斜視図であるが、光反射体組立体がツーリング板の外側部分のポケットに配置された状態を示している。 図14に類似した斜視図であるが、ゲージ・ピンがV溝に配置され、固定体セグメントが反射体組立体上に配置された状態を示している。 図15に類似した斜視図であるが、4つの回転体セグメントがツーリング板の内側部分のゲージ・ピン上に配置され、互いに接合されて、組立てられた回転体が形成された状態を示している。 図16に類似した斜視図であるが、回転体が裏返され、ブラケットを用いて固定体組立体に固定された状態を示している。 改良型光ロータリ・ジョイントを介して伝送されたデータの帯域幅を多重化する波長分割多重技術の使用を示す概略図である。
上記その他の目的及び利点は、前述及び以下に記載の明細書、図面、及び添付の特許請求の範囲から明白となるであろう。
最初に、いくつかの図面を通じて、同じ符号は、一貫して同じ構造部材、部分、又は表面を同定するものであることを明確に理解されたい。かかる部材、部分、又は表面については、以下の詳細な説明がその一部を成す、記載の明細書全体に更に記載され、説明される。別段の指示がない限り、図面(例えばクロス・ハッチング、部品の配置、割合、程度等)は、明細書と共に読まれるものであり、本発明の、記載の説明全体の一部分とみなされるべきである。以下の説明では、用語「水平」、「鉛直」、「左」、「右」、「上」、「下」、並びにそれらの形容詞及び副詞派生語(例えば、「水平に」「右に」、「上に」等)は、単に読者に面した特定の図の、図示された構造の向きを指すものである。同様に、用語「内方に」及び「外方に」は、一般に、表面の、長手方向軸線又は回転軸線に対する向きを適宜指すものである。
一観点によれば、本発明は、特許文献Iに開示の経路長が一定の楕円形反射体をベースとしたタイプであるが、異なる別の部材、すなわち、円錐の一部分として構成された第2の反射面を有する第2の反射体を有する、改良型光ロータリ・ジョイントを提供する。この第2の反射体を加えることによって、この改良型光ロータリ・ジョイントは、(1)より効率良く光信号を伝送し、(2)かかる光信号を光ファイバ入口端部に伝送しやすくし、(3)光源の数を減少することを可能とし、且つ(4)光源から受光器までの光路長を短縮することを可能としている。
ロータリ・ジョイントを介した高速データ伝送において、光検出器を受光器として使用することはやはり許容されるものの、電気的雑音の多い(electrically−noisy)環境等では、まず、遠隔に配置された受光器と連絡した光ファイバの入口端部に伝送信号を送ることが望ましいことがある。また、使用する光源がより少数ですむように、かかる受光用光ファイバの受光角を拡大することが望ましい。光源の数を減らすことによって、改良型光ロータリ・ジョイントの製造コストが低下する。従って、本発明は、関連する光学組立体、電子回路(electronics)を備えた改良型光ロータリ・ジョイントと、ロータリ・インターフェイスを介して、より短い経路長、より高い結合効率で、光データを光ファイバの入口端部により広い受光角で伝送する製造方法とを提供する。
別の観点によれば、本発明は、楕円形反射面から反射された光が、扇形ファイバ配列の末広がりの遠位端部と連絡した光スラブに集光される、改良型光ロータリ・ジョイントを提供する。この扇形ファイバ配列は、第2の焦点に近接して配置され、互いに密に隣接した末広がりの入口端部を有し、且つ、光を受光器に向けて案内するように配置された出口端部を有する複数の光ファイバを有する。
別の観点によれば、本発明は、かかる光ロータリ・ジョイントに使用される改良型光反射体組立体を提供する。
更に別の観点によれば、本発明は、光ロータリ・ジョイントを、光学的に位置が合うように組み立てる改善された方法、及びかかる光学的位置合せを保存し維持しながら、かかる組立てられたジョイントを支持構造体に取り付ける方法を提供する。
これらの様々な態様について、以下で順次論じる。
(改良型光ロータリ・ジョイント(図5〜図6))
図5は、前述したように、回転体と固定体との間等での、ロータリ・インターフェイスを介した光通信を実現するために使用される、本発明による改良型光ロータリ・ジョイントの概念的な概略図である。図5では、符号35により全体を示した改良型光ロータリ・ジョイントが、回転体に取り付けられた光源36と、固定体に取り付けられた第1の反射体38と、やはり固定体に取り付けられた第2の反射体39と、遠隔に配置された光検出器(図示せず)に通じる光ファイバ41と連絡した、一連のレンズ40を含む受光器とを有するものとして示されている。図5では、光源は、光ファイバ42の遠位端として示されている。光線は、ファイバ端部から外方に広がり、コリメータ・レンズ43を通過するものとして示されている。レンズ43を通過した後に、個々の光線は、焦点Fから来るかのように僅かに広がり、第1の反射体38の第1の反射面44に突き当たる。この第1の反射面は、好ましくは、楕円面の一部分として構成される。すなわち、この第1の反射面は、直交する2つの軸(すなわち、x−y、及びy−z)のそれぞれにおいて複合湾曲部(compound curvature)を有する。水平方向(すなわち、x−y平面)に端から端まで延びる想像線Lによって示す第1の湾曲部は、第1及び第2の焦点、それぞれF及びFを有する楕円の一部分として構成される。しかし、この第1の反射面はまた、垂直方向(すなわち、y−z平面)にも湾曲している。第1の反射面のこうした複合湾曲部は、第1の反射面44上の領域から反射した光が、第2の反射体39上の点状スポットに向けて収束するように働く。
開示の実施例では、第2の反射体39上の第2の反射面45は、円錐形である。しかし、第2の反射面は、場合によっては円錐台形、又は円錐のその他の部分でもよい。上記のように、楕円形反射面の複合湾曲部のため、第2の反射面に入射する光の領域は、第1の反射面に入射する光の領域よりも小さくなる。開示されている実施例では、円錐形の第2の反射面45は、約45°の頂角を有する。従って、第2の反射面45に入射した光は、符号40で示した一続きのレンズへと上方に送られる。この一続きのレンズは、2つの平凸レンズ、2つの非球面レンズ、レンズとホログラフィック素子、又はレンズ及び/又は他の光学素子のその他の組合せを含むことができる。いずれにせよ、この一続きのレンズの機能は、光を遠隔の光検出器(図示せず)に搬送する光ファイバ41の入口端部に光を集光させることである。
第1の楕円形反射面44は、線Lの平面にある第1及び第2の焦点、F、Fを有する。第1の焦点Fは、回転体の軸線と実質的に一致して配置される。第2の焦点Fは、円錐39の軸線に沿って配置される。従って、第1の焦点Fから発生するように見えるビームは、楕円形反射面44に入射し、そこで反射されて、円錐39内部の共役焦点Fに向けて収束される。第2の反射面は更に、この光を、そこに入射した光線に垂直な方向に上方に反射させる。
第2の反射体円錐は、ガラス、プラスチック、又は金属製でよく、被覆により最大の光量を反射させるようにしてもよい。この反射円錐上に光学部分組立体を配置して、光を受光器に集光させる。受光器は、光検出器又は光ファイバでよい。円錐は、広い領域(すなわち、コリメートされた光ビームが入射する第1の反射面の領域)から光を収集し、その光を受光器に向けて上方に送るので、有効である。こうした収束及び方向変換によって、従来の光ファイバの受光角が限定されているという問題が克服され、受光ファイバは、楕円形反射面のより広い領域から光信号を受光することが可能となる。開示されている実施例では、第2の反射体は、円錐として構成され、45°の頂角を有し、従って、光線は、その円錐に入射した方向と垂直な方向に反射される。この構成は、好ましいものの、不変のものではない。適当な場合には、第2の反射面は、円錐台形でもよく、且つ/又は、45°以外の頂角を有してもよい。
円錐からの光を受光器に向けて集光させる光学部分組立体は、一続きのレンズ、又はレンズとホログラフィック素子の組合せを含むことができる。図5では、2つの平凸レンズを用いて、円錐から反射されたビームを光ファイバ内に集光させている。この光学部分組立体はまた、レンズと、光を受光ファイバ内に回折する体積ホログラムとからなってもよい。或いは、この部分組立体は、円錐の軸線周りに配置されたボール・レンズの配列でもよい。受光器を水平に取り付ける必要のある場合、2つのレンズ間に直角プリズムを取り付けて、円錐から更に反射されたビームを90°曲げることができる。光をその他の角度で送る必要がある場合、ミラー、その他の適当な形状のプリズム等を使用できる。
図6は、改良型光ロータリ・ジョイントの変形形態である。この形態では、第1の楕円反射面44から反射された光は、光ファイバの扇形配列の末広がり端部と連絡した弓形スラブに収束するように集光される。これらのファイバに入った光は、それに沿って送られ、その収束した端部から、コリメーティング・レンズ48を介して光検出器49に放出される。
これらの改良型光ロータリ・ジョイントには、多くの利点がある。かかる装置は、回転体と固定体との相対位置とは無関係に、光源から受光器まで実質的に一定の光路長を有する。この一定の光路長によって、複数の光信号が、受光器において位相歪みなく重畳されることが可能となる。より高速のデータ伝送速度が求められ、且つ、かかる高速データ伝送速度をサポートするレーザが十分なパワーを有しない場合、複数の光源を積み重ねて、光検出器に到達する光パワーを増大させることができる。
更に、この改良型光ロータリ・ジョイントは、信号の波長及びデータ伝送速度のどちらとも無関係である。この装置に使用される波長の選択は、レーザ光源、光検出器、及び光信号を搬送する光ファイバの利用可能性(availability)に依存する。しかし、この改良型光ロータリ・ジョイント自体は、データ伝送速度とは無関係であり、直流(DC)から高ギガビット/秒にわたる範囲のデータ伝送速度を使用できる。最後に、より高速のデータ伝送速度が求められる場合でも、波長分割多重技術を用いて、ロータリ・ジョイントを介して複数の光チャネルを伝送できる。
本明細書に開示の改良型光ロータリ・ジョイントは、特許文献Iに記載の装置に優る追加の利点を有する。この改良型ジョイントは、(a)受光器表面に入射する光の強度変動のばらつきを低減し、(b)楕円形反射体の受光角による影響を低減し、(c)光検出器の手前で光ファイバを使用することを可能とし、(d)光路長を短縮する。
これらの利点を、図7及び図8に図示する。図7では、先に述べたように、符号46により全体を示した光反射体組立体が、第1の楕円形反射面44と、第2の円錐形反射面45とを含むものとして概略的に示されている。光信号が、光源42から発生する。図8では、これらの様々な信号伝送光源が、TX1、TX2、...、TX18で個別に示され、様々な光反射体組立体が、CH1、CH2、...、CH16で個別に示される。チャネル当たり1つの反射体組立体がある。
特許文献Iの図1に開示されているもののような簡単な楕円形反射体の構成では、楕円形反射体に対する光源の位置によって、反射されたビームが受光器に入射する角度が異なる。楕円形反射体の縁部付近に入射したビームは、受光器表面の垂線に対して、中央付近のビームよりも広い入射角で収束する。受光器の感度は、入射角(すなわち、入射ビームが、そのビームが入射する表面に垂直な線と成す角度)に応じて減衰する(drop off)ので、より広い角度のビームでは、受光器が発生する出力信号はより小さくなる。
本発明では、第1の楕円形反射面は、好ましくは楕円面の一部分である。従って、この楕円形表面の複合性質によって、図5に示すように、この楕円表面に入射した光の領域は、第2の円錐型反射面上のスポットに集光される。このスポットに向けて収束した光は、受光器に向けて上方に更に反射される。従って、この更に反射された信号は、固定体に対する光源の位置が異なっても、受光器における入射角度に有意な変動を示さない。その結果、受光器によって検出される信号は、第1の楕円形反射面44に入射する光の入射角度とは実質的に無関係となり、また、固定体に対する回転体の位置とも実質的に無関係となる。その結果、回転体の周りで使用する光源の数を減少し、最小限に抑えることができる。楕円形反射体の縁部付近での減衰の低減は、光検出器が発生する最小信号を改善する助けとなるため、重要である。光検出器は、1つの光源からのビームが、反射体からまさに反射され、隣接する光源からのビームが、その反射体にまさに入射したときに、最小信号を発生する。反射体の縁部付近での重なりが増大すると、重畳される光信号の振幅が増大し、従って、検出器の発生する信号が増大することになり、その結果、この改良型光ロータリ・ジョイントに必要となる光源の数が減少する。
本発明の追加の利点は、受光器の上流での光ファイバの使用を可能とすることにある。特許文献Iでは、光ファイバのNAが限られているため、受光器の手前で光ファイバを使用するのに障害となると考えられた。本明細書で説明したように、反射光は、改良された複合楕円形反射面によって、第2の反射面上のスポットに集光される。円錐形反射体の表面を利用して、楕円形反射体から反射されたビームを受光器に向けて曲げる。円錐反射体を使用することによって、受光表面の垂線に対する入射角度は、楕円形反射体が張る(subtend)全角度にわたって実質的に一定となる。円錐上方の追加の光学部分組立体を用いて、収束された反射ビームを受光ファイバの入口端部内に集光させることができる。かかる光ファイバの使用は、ロータリ・インターフェイスにおける電気雑音が大きい分野で、又は信号を遠隔で検出することが望ましい場合、特に有用となり得る。円錐反射体を使用することによって、ロータリ・ジョイントの有効受光角が拡大される。図7に示すように、ロータリ・ジョイントの受光角は、約21.4°まで拡大する。このより広い受光角では、ロータリ・インターフェイスを介した連続信号伝送に必要となる光源は、最低で17個となる(すなわち360°/21.4°=16.82≒17光源)。
円錐反射体を使用する第3の利点は、光路長を短縮することにある。幾何学的解析を使用すると、図7に示す構成の光路長は約120mmとなり、これは、図1及び図4の構成の光路長(すなわち約248mm)よりもかなり短い。こうした光路長の短縮によって、改良型光ロータリ・ジョイントは位置ずれの影響を受けにくくなる。
楕円形反射体が占める角度全体にわたって光路長が実質的に一定となるように、また、円錐からの反射によって、十分な光パワーが受光ファイバ内に送り込まれることを保証することによって、本発明の光ロータリ・ジョイントは、チャネル当たり5.0Gビット/秒以上のデータ伝送速度をサポートすることができる。1つのデータ・チャネルは、1つの楕円形反射体、円錐反射体、受光光学系部分組立体、受光ファイバ、及び高速光検出器からなる。データ・チャネルの配列と、回転体周りの光源によって搬送されるデータをスイッチングする技術とを使用することによって、極めて高速のデータ伝送速度を実現できる。一例を図8に示す。この図では、16個のデータ・チャネルがロータリ・インターフェイスの周囲に配置されている。これらのデータ・チャネルはそれぞれ、5.0Gビット/秒の速度で光データを搬送できる。本発明の構成を使用すると、16個のデータ・チャネルを合計して、80Gビット/秒(すなわち、16チャネル×5.0Gビット/秒/チャネル=80Gビット/秒)で送ることが可能な光ロータリ・ジョイントを容易に実現できる。
例えば、図8に示すとおり、光ファイバ・ロータリ・ジョイントは、TX1〜TX18の、それぞれ20°の公称間隔角度で回転体の周囲に等間隔に配置された18個の光源を含む。これらの光源は、必要に応じて、同じ光信号、又は異なる光信号を発することができる。ロータリ・インターフェイスを介して最大のデータ量を伝送するために、光源の大部分は異なる信号流を搬送する。この改良型光ロータリ・ジョイントの固定体は、16個のセクタに分割される。1つのセクタは、1つのデータ・チャネルを含み、セクタ境界線は、図8に示す半径方向のハッシュ・マークによって記されている。光源が導波路に入る前に、その光源は、光信号に特定のデータ・チャネルをあてがうように選択的に切り換えられる。例えば、光源TX1は、チャネルCH1用の光データを搬送し、光源TX2は、チャネルCH2用の異なるデータ・セットを搬送する、等である。2つの光源が1つのセクタ内にある場合、両光源とも、同じデータ信号を搬送するように切り換えられる。例えば、図8では、光源TX5及びTX6はどちらも、チャネルCH5用の同じ信号を搬送する。このロータリ・インターフェイスの経路長は一定であるという特性のため、光源TX5及びTX6からの光信号は、強め合って重ね合わされることができ、検出器は、これら2つの光源からより強い同相の信号を受光する。従って、2つの信号の重ね合わせは、光検出器に到達する2つの別々の同相信号の光強度を増大させることによって、重ね合わされて振幅が合計された光信号の質を向上させる。
(電子回路スイッチング(図9〜図11))
図9は、改良型光ロータリ・ジョイントを利用して、高い伝送速度でデータを伝送する方式を示す。光ロータリ・ジョイントの上流では、従来のデジタル電子回路を利用して、80Gビット/秒の信号が、16個の5.0Gビット/秒の信号流に分割又は分解される。16個の5.0Gビット/秒信号流は、チャネル・セレクタを経由して、それぞれの異なる光源群、TX1〜TX18のそれぞれに送られ、その後、ロータリ・ジョイントを介して16個の受光器、RX1〜RX16のそれぞれに伝送される。18個以上の光源を使用する場合は、16個以上の伝送チャネルを構築することができる。これらの信号は受光後、再構築されて、元の80Gビット/秒信号を再び形成する。
この実施例の光ロータリ・ジョイントは、チャネル・セレクタが、様々な5.0Gビット/秒信号流をそれぞれの光源に適切に切り換えることができるように、固定体に対する回転体の位置を追跡する(track)角度位置エンコーダを含むことができる。従って、本発明の光ファイバ・ロータリ・ジョイントは、極めて高速のデータ伝送速度で光信号を容易に伝送できる。
5.0Gビット/秒信号は、このロータリ・ジョイントの帯域幅を限定するものではないことに留意することが重要である。実際には、5Gビット/秒までのいずれのデータ伝送速度でも使用でき、電子回路が容易に利用可能な場合には、10Gビット/秒以上のデータ伝送速度も実施可能である。
別の実施例では、伝送器は、複数のより低速のデータ伝送速度信号を受容することができ、これらの信号は、その後併せて多重化されて、約5Gビット/秒のより高速のデータ伝送速度となる。このデータ流は、ロータリ・ジョイントを介して送られ、より低速のデータ伝送速度信号に再構築される。
チャネル・セレクタによって、光源信号の16個のチャネルを、回転体周囲の18個の光源に切り換えるには、2つの手法が利用可能である。第1の手法は、米国特許第6385367号に記載のバッファ/マルチプレクサ法を利用するものであり、この特許の開示全体を、参照により本明細書に援用する。この方法の概略を図10に示す。
この手法によれば、16個の信号はそれぞれ、別々の1〜18のバッファに送り込まれ、これらのバッファは、各入力信号を、18個のマルチプレクサ(多重化装置)(MUX)チャネルの1つにファンアウト(fan out)する。16個の入力を有する18個のMUXチャネルを用いて、各バッファ・チップから入力を受け取る。回転体位置エンコーダは、別の入力信号流からのデータを搬送するようにレーザが切り換えられる位置を示す。
この手法は概ね作用するものの、入力チャネルの数が増加すると、ファンアウト/バッファ・チップとMUXチップとの間の相互接続の数も著しく増加する。例えば、M個の入力信号流があり、回転体輪周囲の光源の数がN個である場合、相互接続の数(Ninterconnects)は、
interconnects=2MxN
となる。
相互接続の数が増加すると、プリント回路板の複雑さが増大し、更に、チップ同士が空間的に切り離され、従って、伝送線が長くなるため、波形歪みが生じる虞がある。バッファ及び他のICの数が多いと、様々な経路間で観測される伝播遅延のばらつきの度合が増大する。これらの信号が光検出器で加算されると、伝播遅延のばらつきによって、波形が歪み、また、観測されるアイ・パターンが閉じてしまうことになる。
チャネル選択のもう1つの手法は、図11に示す無遮断クロスポイント(クロスバ)・スイッチ(non−blocking crosspoint(crossbar)switch)を用いて実現することができる。M×Nクロスポイント・スイッチには、全ての相互接続がクロスポイント・スイッチに基づき、それらの相互接続が全てチップに組み込まれるという利点がある。従って、外部相互接続が不要になる。M×Nクロスポイント・スイッチは、M個の入力のいずれか1つを、N個の出力のいずれかに空間的に接続する能力を有する。その機能的概略を図11に示す。無遮断スイッチによって、全ての入力をそれぞれの出力に確実に接続することが可能となり、伝送が他の接続によって遮断されることがなくなる。このマルチキャスト能力によって、1つの入力を、複数の出力に同時に接続することが可能となり、一方、各出力は、確実に1つの入力だけに接続される。
クロスポイント・スイッチを使用することによって、いくつかの利点が得られる。これらの利点には、ボード寸法及びチップ数の減少、消費電力の低減、及び信号歪みの最小化が含まれる。例えば、典型的な4入力チャネル伝送ボードでは、バッファ/MUX手法に優るクロスポイント・スイッチを使用することによって、ボード寸法を約30%縮小させ、チップ数を20%超減少させ、且つ消費電力を40%超低減させることができる。諸スイッチを1つのダイに組み込むため、クロスポイント・スイッチでは、バッファ/MUX手法に比べて、一般に信号歪みが最小限に抑えられ、ジッタが低減している。実際に、クロスポイント・スイッチをベースとした伝送器における伝播遅延のばらつきは、バッファ/MUX手法に比べて、80%超も低減できる。このことは、ロータリ・インターフェイスを介したより高速のデータ伝送速度を可能とする。クロスポイント・スイッチの別の利点は、伝送データ・パターンに自由度(flexibility)が加えられることである。クロスポイント・スイッチは、データ伝送速度及びプロトコルに対して影響を及ぼさない(transparent)ので、それぞれが、様々なデータ伝送速度で一意の(unique)プロトコルを搬送する複数の伝送チャネルを構築できる。
(改良型光反射体組立体(図12))
次に、図12を参照すると、改良型光反射体組立体が、符号50により全体として示されている。この改良型反射体組立体は、以下で説明するように、3つの板状部材が一体に挟まれたものとして示されている。第1又は中間部材51は、先に述べたように、楕円反射面52を有するものとして示されている。この中間部材は、上側平坦面および下側平坦面を有する。
この反射体組立体はまた、第2の下側部材53を含む。この部材もまた、板状部材であり、第1の中間部材51の下側平坦面と係合する上側平坦面を有する。この第2の部材53は、円錐形反射面55を有する第4の部材54を支持するものとして示されている。この楕円表面の第2の焦点は、円錐物体54の軸線上に実質的に位置する。この反射体組立体は、更に、板状の第3の部材56を含むものとして示されている。この第3の部材は、中間部材51の上側平坦面と係合する下側平坦面を有する。この第3の部材は、符号58により全体を示した受光光学系を支持するものとして示されており、この光学系は、光ファイバ59を介して、遠隔に配置された光検出器(図示せず)と連絡している。受光光学系は、光をファイバ59の入口端部内に集光させる一連の、又は一続きのレンズにすることができる。
従って、この改良型光反射体組立体は、製造及び構成が簡単である。当然ながら、第1の部材に楕円形反射面52を形成する際には注意を払わなければならない。第2の下側部材は、円錐形反射体を支持するものとして示され、第3の上側部材は、円錐形反射体と位置合せされた受光光学系を適切に支持するものとして示されている。図12に示す装置は、実質的に前述の通りに作動する。第1の焦点としての楕円表面は、回転軸線と実質的に一致している。従って、回転体の軸線から来るように見える光は、表面52から円錐形反射面55上のスポットに反射し、次いで、受光光学系を介して光ファイバ59内へと上方に再反射することができる。図12に示す装置は、実質的に図5に概略的に示した通りに作動する。
(改善された取付け方法(図13〜図17))
次に、図13〜図17を参照すると、本発明はまた、別の態様において、光ロータリ・ジョイントを組み立て、且つ、かかる組立てられたロータリ・ジョイントを支持フレーム上に取り付ける改善された方法を提供する。
この方法は、符号60により全体を示すツーリング板を用意することから始まる。このツーリング板は、環状に間隔を置いて配置された半径方向に延びる複数のV溝(いくつかを62で示す)を備えた環状の内側部分61と、環状に間隔を置いて配置された複数のポケット(いくつかを64で示す)を備えた弓形の外側部分63とを有する。各ポケットは、図12の符号50で先に示したような反射体組立体を受け、かかる反射体組立体を近接するV溝に対して所定の位置に保持するように適合されている。従って、図13は、ツーリング板の上側表面を単に示している。このツーリング板を機械加工する際には、細心の注意が払われる。この組立体は、好ましくは一体構造のものである。
次のステップは、図12の符号50で示すような複数の光反射体組立体を用意することである。
図14を参照すると、次のステップは、光反射体組立体50を各ポケットに物理的に配置することである。これらのポケットは、好ましくは、光反射体組立体が一方向だけにしか受けられないように、また、反射体組立体が、ツーリング板の内側部分にあるV溝に対して適切に向くように機械加工されている。続いて、主に図15を参照すると、次いで固定体セグメント69を用意し、このセグメントを、光反射体組立体の上面に配置する。次いで、光反射体組立体を、固定体セグメントに取り付けると、組立てられた固定体が形成される。ここで、組立てられた固定体をツーリング板から取り外す。
次のステップは、図15に示すように、ツーリング板のV溝の少なくともいくつかに、円筒形ゲージ・ピンを配置することである。様々なゲージ・ピンが符号65で示してある。
その後、複数の回転体セグメント(そのいくつかを符号66で示す)を用意する。これらを、ツーリング板の内側部分上面に配置する。各回転体セグメントは、ツーリング板のV溝と位置が合うように適合された、半径方向に延びるV溝を有する。従って、様々な回転体セグメントを円筒形ゲージ・ピン上に配置すると、それらの溝は、互いに適切に向き合うことになる。
その後、回転体セグメントを接合すると、図16の符号68で全体を示した組立てられた回転体が形成される。
次いで、組立てられた回転体をツーリング板から取り外し、ゲージ・ピンをツーリング板のV溝から除去する。次いで、組立てられた回転体を裏返し、精密機械加工された複数のブラケットを用いて、組立てられた固定体に取り付ける。その後、複数のファイバ及びコリメータ組立体を用意し、これらを組立てられた回転体のV溝に取り付ける。
その後、これらの組立てられた回転体及び固定体セグメントを、CTスキャン機器の架台等の支持フレーム上に取り付ける。その後、組立てられた回転体と固定体とが、互いに所望の位置合せで支持フレーム上に取り付けられるように、ブラケットを続いて取り外す。
所望の場合には、組立てられた回転体をツーリング板から取り外す前に、図14のツーリング板のV溝の1つに、試験用のファイバ及びコリメータ組立体を配置するステップと、この光ファイバ及びコリメータ組立体と、近接する反射体組立体との間での光接続の完全性を試験するステップとの、追加のステップをこの方法に含めてもよい。
(波長分割多重(図18))
また、本発明の光ファイバ・ロータリ・ジョイントは、図18に示すように、波長の異なる光信号の伝送をサポートする。この実施例では、光ファイバ・ロータリ・ジョイントは、それぞれ異なる波長を有する光信号を供給する、2つ以上のレーザ又はその他の光源を含む。また、この実施例の光ロータリ・ジョイントは、それぞれのレーザ又はその他の光源からロータリ・インターフェイスに、波長の異なる光信号を伝送する、同じ長さの、別個の光ファイバを含むことができる。或いは、やはり図18に示すように、光源は、波長の異なる光信号同士を組み合わせ、それによって、組み合わされた光信号を、共通の光ファイバによってロータリ・インターフェイスに伝送できるファイバ・カプラを含んでもよい。
波長の異なる光信号同士が組み合わされたこの実施例では、受光器は、波長の異なる光信号を分離するダイクロイック・フィルタ等のスプリッタを含むように、また、分離された光信号を受光する複数のフォトダイオード又は他の検出器を含むように構成できる。受光器がロータリ・インターフェイスから離れている実施例では、波長の異なる光信号は、コリメーティング・レンズ等によってコリメートされる前に、共通の光ファイバに沿って伝播し、次いで、光信号の波長に従って分割される。
波長多重を利用することによって、光源の変調速度を上げずに帯域幅を拡大することができる。光源の変調速度を上げるのにかかるコストは、より高速のデータ伝送速度では、かなりのものとなり得るので、波長の異なる光信号を供給する2組以上のレーザ又は他の光源を含めることは、ときとしてより経済的となる。この技術を用いると、2つの波長を使用することによって、160Gビット/秒程度の速度でデータを伝送することが可能な光ロータリ・ジョイントを実現できる。
(変形例)
本発明には、様々な変更及び変形を加えることができることが企図される。例えば、第1の反射面は、第1及び第2の焦点を有する楕円の一部分として構成されなければならない。この表面は、好ましくは、垂直な2本の直交軸線における複合湾曲部を有する楕円面の一部分として構成され、従って、光がそこに入射する楕円表面上の領域が、円錐形反射体上のスポットに向けて反射し、そこに収束することになる。
本明細書では、第2の反射体は、円錐であり、45°の頂角を有するものとして示されている。しかし、これは不変のものではない。状況によっては、第2の反射体は、円錐台形でも、又は、円錐のその他の部分の形状でもよい。いずれにせよ、ここで重要なのは、円錐形反射体の機能は、光を、一続きのレンズ等を含み得る受光光学系に向けて異なる方向に反射させるということである。或いは、再反射した光は、光検出器の作用面(operative surface)に直接入射してもよい。
当業者には容易に理解されるように、様々な構成材料を変更できる。より高度の反射率を与えるように、様々な反射面を被覆及び/又は研磨してもよい。
従って、本発明のいくつかの実施例及び態様を図示し、説明し、その様々な変更例を提案し論じてきたが、以下の特許請求の範囲によって規定され、差別化された本発明の趣旨から逸脱することなく、様々な追加の変更及び変形を行うことができることが当業者には容易に理解されよう。
本発明の実施の態様は以下の通りである。
実施の態様1
長手方向軸線を有する回転体と、固定体との間での光通信を可能とする光ロータリ・ジョイントにおいて、該光ロータリ・ジョイントが、
前記回転体及び前記固定体のうちの一方に取り付けられ、前記長手方向軸線に対して半径方向に光信号を伝送する少なくとも1つの光源と、
前記回転体及び前記固定体のうちの他方に取り付けられ、前記光源から伝送された前記光信号を反射させる少なくとも1つの第1の反射体であって、該第1の反射体が第1の凹形反射面を含み、前記第1の反射面を通る平面にある線が、第1及び第2の焦点を有する楕円の一部分として構成され、前記第1の焦点が、前記回転体軸線と実質的に一致して配置されている、第1の反射体と、
円錐の一部分として構成された第2の反射面を有し、該第2の反射面が、前記楕円形表面の前記第2の焦点に配置されて、前記第1の反射面から反射された光を受光し、且つ、前記第2の反射面の頂角に応じて異なる方向に光を反射させる、第2の反射体と、
前記第2の反射面によって反射された光を受光するように配置された受光器とを含む、光ロータリ・ジョイント。
実施の態様2
前記第2の反射面に入射する光の領域が、前記第1の反射面に入射する光の領域よりも小さくなるように、前記第1の反射面が構成および配置されている、実施の態様1に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様3
前記第1の反射面が、楕円面の一部分として構成されている、実施の態様2に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様4
第1の複数個の前記光源が、前記回転体及び前記固定体のうちの前記一方に取り付けられている、実施の態様1に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様5
第2の複数個の前記第1の反射体が、前記回転体及び前記固定体の前記他方に取り付けられている、実施の態様4に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様6
前記第1の複数個と前記第2の複数個とが同数でない、実施の態様5に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様7
入口端部及び出口端部を有する光ファイバであって、
前記入口端部が、前記第2の焦点に配置され、
前記受光器が、前記出口端部に配置されている光ファイバを更に含む、実施の態様1に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様8
前記受光器がフォトダイオードである、実施の態様1に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様9
前記入口端部に隣接した前記第2の焦点に近接して配置され、光を前記光ファイバ内に案内するレンズ組立体を更に含む、実施の態様7に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様10
前記レンズ組立体が、一連のレンズを含む、実施の態様9に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様11
前記一連のレンズが、2つの平凸レンズを含む、実施の態様10に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様12
前記レンズ組立体が、レンズとホログラフィック素子とを含む、実施の態様9に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様13
前記第2の反射面によって反射された光線の方向を更に変えるプリズムを更に含む、実施の態様1に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様14
前記光源から前記受光器に進む光線が、前記回転体と前記固定体との間の相対的な角度位置に関わらず、実質的に一定の経路長を有する、実施の態様1に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様15
前記光ロータリ・ジョイントの動作が、前記光信号の波長及び前記光信号のデータ伝送速度のどちらとも無関係である、実施の態様1に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様16
前記受光器に入射する光の強度変動が、前記受光器のダイナミック・レンジの限界内となるように低減されている、実施の態様1に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様17
前記第2の反射面が、約45°の頂角を有する、実施の態様1に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様18
前記信号が、複数のデータ・チャネルで伝送される、実施の態様1に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様19
前記光ロータリ・ジョイントの最大データ伝送速度が、チャネルの合計数に、チャネル当たりの最大データ伝送速度を乗じたものである、実施の態様1に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様20
各チャネルが、約5.0Gビット/秒の速度でデータを伝送することが可能である、実施の態様18に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様21
前記第2の反射面が円錐形である、実施の態様1に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様22
N個の入力とM個の出力とを有するクロスポイント・スイッチを更に含む、実施の態様1に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様23
異なる波長を有する複数の光源を更に含み、前記光信号が、波長分割多重される、実施の態様1に記載された光ロータリ・ジョイント
実施の態様24
前記最大データ伝送速度が、約160Gビット/秒程度である、実施の態様19に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様25
長手方向軸線を有する回転体と、固定体との間での光通信を可能とする光ロータリ・ジョイントにおいて、該光ロータリ・ジョイントが、
前記回転体及び前記固定体のうちの一方に取り付けられ、前記長手方向軸線に対して半径方向に光信号を伝送する少なくとも1つの光源と、
前記回転体及び前記固定体のうちの他方に取り付けられ、前記光源から伝送された前記光信号を反射させる少なくとも1つの第1の反射体であって、該第1の反射体が第1の反射面を含み、前記第1の反射面を通る平面にある線が、第1及び第2の焦点を有する楕円の一部分として構成され、前記第1の焦点が、前記回転体軸と実質的に一致して配置される、第1の反射体と、
光を受光するように配置された受光器と、
前記第2の焦点に近接して配置された入口端部を有し、且つ出口端部を有する少なくとも1つの光導波路であって、該光導波路が、前記第2の焦点に近接して配置された互いに密に隣接した入口端部を有し且つ出口端部を有する光ファイバ・バンドルを含むファイバ配列を含み、該ファイバ配列が光を前記受光器に向けて案内するように動作可能に配置されている、少なくとも1つの光導波路とを含む、光ロータリ・ジョイント。
実施の態様26
前記入口端部が凸形状を有する、実施の態様25に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様27
前記第2の焦点が、前記凸形状の内部に配置される、実施の態様26に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様28
前記第2の焦点が、前記凸形状の外部に配置される、実施の態様26に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様29
前記第2の焦点が、実質的に前記凸形状上に配置される、実施の態様26に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様30
前記入口端部が、円筒の一部分として構成されている、実施の態様26に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様31
前記受光器が、活性領域を有するフォトダイオードであり、光が、前記ファイバの前記出口端部から前記活性領域に向けて送られるように適合されている、実施の態様25に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様32
前記出口端部と前記フォトダイオードとの間に配置され、光を前記フォトダイオードに向けて送るレンズを更に含む、実施の態様31に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様33
前記ファイバの前記入口端部が、スラブとして構成されている、実施の態様25に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様34
前記スラブが凸形表面を有する、実施の態様33に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様35
前記スラブと前記受光器との間に動作可能に配置され、光を前記スラブから前記受光器に案内するテーパ状光導波路を更に含む、実施の態様33に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様36
前記入口端部から前記受光器への光伝播路が、前記ファイバの各々で実質的に同じである、実施の態様25に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様37
前記ファイバの長さが実質的に同じである、実施の態様36に記載された光ロータリ・ジョイント。
実施の態様38
長手方向軸線を有する回転体と、固定体との間での光通信を可能とする光反射体組立体において、該光反射体組立体が、
第1の凹形反射面を含む第1の部材であって、前記第1の反射面を通る平面にある線が、第1及び第2の焦点を有する楕円の一部分として構成され、前記第1の焦点が、前記回転体軸線と実質的に一致して配置される、第1の部材と、
前記第1の部材の片側に取り付けられた第2の部材と、
前記第1の部材の反対側に取り付けられた第3の部材と、
前記第2の部材に取り付けられ、且つ円錐の一部分として構成された第2の反射面を有する第4の部材であって、前記第2の反射面が長手方向軸線を有し、前記第2の焦点が実質的に前記第2の反射面上に配置される第4の部材と、
前記第3の部材上に取り付けられた受光器であって、前記第1の焦点から発生するように見え、且つ、前記第1の反射面に入射した光が、前記第2の反射面に向けて反射され、前記第2の反射面に入射した反射光が、前記受光器に向けて更に反射されるように取り付けられた受光器とを含む、光反射体組立体。
実施の態様39
前記受光器が、前記第2の反射面の長手方向軸線と実質的に位置が合っている、実施の態様38に記載された光反射体組立体。
実施の態様40
前記第1の反射面からの光が入射する前記第2の反射面の領域が、前記光源からの光が入射する前記第1の反射面の領域よりも小さくなるように、前記第1の反射面が構成および配置されている、実施の態様38に記載された光反射体組立体。
実施の態様41
前記第1の反射面が、楕円面の一部分として構成されている、実施の態様40に記載された光反射体組立体。
実施の態様42
前記第1の部材が、対向する平坦面を有する板状部材である、実施の態様38に記載された光反射体組立体。
実施の態様43
前記第2の部材が、前記第1の部材の平坦面の一方と係合するように配置された平坦面を有する、実施の態様42に記載された光反射体組立体。
実施の態様44
前記第3の部材が、前記第1の部材の平坦面の他方と係合するように配置された平坦面を有する、実施の態様43に記載された光反射体組立体。
実施の態様45
前記第2部材が板状部材である、実施の態様38に記載された光反射体組立体。
実施の態様46
前記第3の部材が板状部材である、実施の態様38に記載された光反射体組立体。
実施の態様47
前記第2の反射面が円錐形である、実施の態様38に記載された光反射体組立体。
実施の態様48
前記円錐形面が、約45°の頂角を有する、実施の態様47に記載された光反射体組立体。
実施の態様49
前記受光器が、前記第2の反射面の長手方向軸線と実質的に位置が合っている、実施の態様38に記載された光反射体組立体。
実施の態様50
前記受光器が、
前記第3の部材に取り付けられ、且つ前記第2の反射面の長手方向軸線と実質的に位置合わせされた受光光学系と、
前記受光光学系からの光を受光するように配置された入口端部を有し、且つ出口端部を有する光ファイバと、
前記受光端部に配置されたフォトダイオードとを含む、実施の態様49に記載された光反射体組立体。
実施の態様51
前記受光光学系が、非球面レンズおよびボール・レンズを含む、実施の態様50に記載された光反射体組立体。
実施の態様52
前記受光光学系が、一対の非球面レンズを含む、実施の態様50に記載された光反射体組立体。
実施の態様53
光ロータリ・ジョイントを支持フレームに取り付ける方法において、該方法が、
(a)環状に間隔を置いて配置された半径方向に延びる複数のV溝を備えた環状の内側部分と、環状に間隔を置いて配置された複数のポケットを備えた弓形の外側部分とを有し、各ポケットが、近接する前記V溝に対して所定の位置で、反射体組立体を受けるように適合されたツーリング板を用意するステップと、
(b)複数の光反射体組立体を用意するステップと、
(c)光反射体組立体を各ポケットに配置するステップと、
(d)前記ツーリング板のV溝に、複数の組立てられた光コリメータを設けるステップと、
(e)前記ファイバ及びコリメータ組立体と、近接する前記光反射体組立体との間での光通信の完全性を試験するステップと、
(f)固定体セグメントを用意するステップと、
(g)前記固定体セグメントを、前記光反射体組立体に配置するステップと、
(h)前記光反射体組立体を、前記固定体セグメントに取り付けて、組立てられた固定体を形成するステップと、
(i)前記組立てられた固定体を、前記ツーリング板から取り外すステップと、
(j)前記V溝の少なくともいくつかに円筒形ゲージ・ピンを配置するステップと、
(k)それぞれが、環状に間隔を置いて配置された半径方向に延びる複数のV溝を有する、複数の回転体セグメントを用意するステップと、
(l)前記ゲージ・ピンが、前記回転体セグメントのV溝に受けられるように前記回転体セグメントを配置するステップと、
(m)前記回転体セグメントを接合して、組立てられた回転体を形成するステップと、
(n)前記組立てられた回転体を前記ツーリング板から取り外すステップと、
(o)前記組立てられた回転体を裏返すステップと、
(p)複数のファイバ及びコリメータ組立体を用意するステップと、
(q)前記ファイバ及びコリメータ組立体を前記組立てられた回転体のV溝に取り付けるステップと、
(r)複数のブラケットを用意するステップと、
(s)前記コリメータ組立体の、前記光反射体組立体との位置合せが維持されるように、前記組立てられた回転体及び前記固定体セグメントに前記ブラケットを取り付けるステップと、
(t)前記組立てられた回転体及び固定体セグメントを前記支持フレームに取り付けるステップと、
(u)前記ブラケットを取り外すステップとを含み、
それによって、前記組立てられた回転体及び固定体を、互いに所望の位置合せで前記支持フレームに取り付ける、光ロータリ・ジョイントを支持フレームに取り付ける方法。
実施の態様54
前記支持フレームが、CTスキャン機器の架台である、実施の態様53に記載された光ロータリ・ジョイントを支持フレームに取り付ける方法。

Claims (13)

  1. 長手方向軸線を有する回転体と、固定体との間での光通信を可能とする光反射体組立体(50)において、該光反射体組立体(50)が、
    凹形の第1の反射面(52)を含む第1の部材(51)であって、前記第1の反射面(52)を通る面内のある線(L)が、第1及び第2の焦点(F1,F2)を有する楕円の一部分として構成され、前記第1の焦点(F1)が、前記回転体軸線実質的に一致して配置される、第1の部材と、
    前記第1の部材(51)の片側に取り付けられた第2の部材(53)と、
    前記第1の部材(51)の反対側に取り付けられた第3の部材(56)と、
    前記第2の部材(53)に取り付けられ、長手方向軸線を有する第2の反射面(55)を有する第4の部材(54)と、
    前記第3の部材(56)上に取り付けられた受光光学系(58)であって、前記第1の焦点(F1)から発生するように見え、且つ、前記第1の反射面(52)に入射した光信号が、前記第2の反射面(55)に向けて反射され、前記受光光学系に向けて更に反射されるように取り付けられた受光光学系(58)とを含
    光ファイバ(59)が入口端部および出口端部を有し、前記入口端部が前記受光光学系に隣接して配置され、
    前記第1の反射面(52)が楕円面の一部分として構成され、前記第2の反射面(55)が前記第1の反射面(52)の前記第2の焦点(F2)に位置付けられた円錐形の一部として構成され、
    前記第1の反射面(52)により前記第2の焦点(F2)に向けて反射された光信号は、前記第2の反射面(55)上のスポットに集まり、前記第2の反射面(55)の前記円錐形の頂角の関数として異なる方向に反射され、前記第2の反射面(55)上の前記スポットの面積は、前記光信号が前記第2の焦点(F2)に向けて反射されるために入射する前記第1の反射面(52)の面積よりも小さい、光反射体組立体。
  2. 前記第2の反射面(55)が長手方向軸線を有し、前記受光光学系(58)が、前記第2の反射面の長手方向軸線と実質的に位置が合っている、請求項1記載された光反射体組立体。
  3. 前記第1の部材(51)が、対向する平坦面を有する板状部材である、請求項1に記載された光反射体組立体。
  4. 前記第2の部材(53)が、前記第1の部材の平坦面の一方と係合するように配置された平坦面を有する、請求項に記載された光反射体組立体。
  5. 前記第3の部材(56)が、前記第1の部材の平坦面の他方と係合するように配置された平坦面を有する、請求項に記載された光反射体組立体。
  6. 前記第2部材(53)が板状部材である、請求項1に記載された光反射体組立体。
  7. 前記第3の部材(56)が板状部材である、請求項1に記載された光反射体組立体。
  8. 前記円錐形の前記第2の反射面(55)が、約45°の頂角を有する、請求項に記載された光反射体組立体。
  9. 前記受光光学系(58)が、非球面レンズおよびボール・レンズを含む、請求項に記載された光反射体組立体。
  10. 前記受光光学系(58)が、一対の非球面レンズを含む、請求項に記載された光反射体組立体。
  11. 光検出器が前記光ファイバ(59)の出口端に隣接して設けられている請求項1に記載された光反射体組立体。
  12. 光ロータリ・ジョイントを支持フレームに取り付ける方法において、該方法が、
    (a)環状に間隔を置いて配置された半径方向に延びる複数のV溝(62)を備えた環状の内側部分(61)と、環状に間隔を置いて配置された複数のポケット(64)を備えた弓形の外側部分とを有し、各ポケット(64)が、近接する前記V溝(62)に対して所定の位置で、反射体組立体を受けるように適合されたツーリング板(60)を用意するステップと、
    (b)複数の請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載された光反射体組立体(50)を用意するステップと、
    (c)光反射体組立体を各ポケットに配置するステップと、
    (d)ファイバ及び光コリメータを有する複数の組立てられた光コリメータを用意するステップと、
    (e)前記複数の組立てられた光コリメータを前記ツーリング板のV溝に配置するステップと、
    )前記ファイバ及びコリメータ組立体と、近接する前記光反射体組立体との間での光通信の完全性を試験するステップと、
    )固定体セグメントを用意するステップと、
    )前記固定体セグメントを、前記光反射体組立体に配置するステップと、
    )前記光反射体組立体を、前記固定体セグメントに取り付けて、組立てられた固定体を形成するステップと、
    )前記組立てられた固定体を、前記ツーリング板から取り外すステップと、
    )前記V溝の少なくともいくつかに円筒形ゲージ・ピン(65)を配置するステップと、
    )それぞれが、環状に間隔を置いて配置された半径方向に延びる複数のV溝を有する、複数の回転体セグメント(66)を用意するステップと、
    )前記ゲージ・ピンが、前記回転体セグメントのV溝に受けられるように前記回転体セグメントを配置するステップと、
    )前記回転体セグメントを接合して、組立てられた回転体を形成するステップと、
    )前記組立てられた回転体(68)を前記ツーリング板から取り外すステップと、
    )前記組立てられた回転体を裏返すステップと、
    )複数のファイバ及びコリメータ組立体を用意するステップと、
    )前記ファイバ及びコリメータ組立体を前記組立てられた回転体のV溝に取り付けるステップと、
    )複数のブラケットを用意するステップと、
    前記組立てられた回転体(68)を前記組立てられた固定体に前記ブラケットを使って取り付けるステップと、
    )前記組立てられた回転体及び前記組立てられた固定体を前記支持フレームに取り付けるステップと、
    )前記ブラケットを取り外すステップと
    を含み、それによって、前記組立てられた回転体及び固定体を、互いに所望の位置合せで前記支持フレームに取り付ける、光ロータリ・ジョイントを支持フレームに取り付ける方法。
  13. 前記支持フレームが、CTスキャン機器の架台である、請求項12に記載された光ロータリ・ジョイントを支持フレームに取り付ける方法。
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