JP5309059B2 - 微結晶化判定方法及び装置 - Google Patents

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本発明は、微結晶化判定方法及び装置に関し、更に詳しくは、半導体薄膜にレーザ光を照射して多結晶(poly-Si)薄膜を形成するレーザアニール工程で採用される微結晶化判定方法、及び、そのような微結晶化判定方法を採用した微結晶化判定装置に関する。
近年、ガラス基板上に集積回路を形成する際の薄膜素子として、poly-SiTFT(多結晶シリコン薄膜トランジスタ)の開発が盛んに行われている。一般に、poly-Si膜は、一旦a-Si膜を形成し、そのa-Si膜にエキシマレーザ光を照射してa-Si膜を融解・再結晶化させてpoly-Si膜を得るエキシマレーザ結晶化法により形成される。エキシマレーザ結晶化法では、a-Si膜の溶融状態は、その膜厚、膜の光学定数、エキシマレーザ光の波長、エネルギー密度、パルス幅、ビームプロファイル等に依存する。一般に、レーザ照射工程管理では、主にa-Si膜厚とレーザ照射装置のエネルギー密度等が管理対象とされている。これは、本来管理すべき溶融状態を、評価及び管理することが困難なためである。
a-Si膜の溶融状態は、レーザ光のエネルギー密度に依存して溶融深さが増す。この溶融状態の変化において重要な局面は、膜表面が溶融し始める点に加えて、溶融深さが膜厚に達して膜全体が完全に溶融する点の2点が挙げられる。これらの溶融状態はそれぞれ、結晶化及び微結晶化をもたらす。レーザ光照射によって表面側から膜の温度が上昇し、膜の一部が溶融すると、その後の冷却により溶融領域が結晶化する。膜が完全には溶融していない場合には、結晶化時の核発生サイトは固液界面であり、溶融深さが膜厚に匹敵するとa-Si/基板界面であり、いずれの場合でも不均一核発生による結晶化をもたらす。またこのとき粒径はエネルギー密度の増大に依存して拡大する。TFT特性、特に移動度は粒径に依存するため、可能な限りの大粒径化が望まれている。
しかし、一方で、膜が完全に溶融するとき、熱平衡状態に達した液相からの結晶化は、膜内の至るところから核が発生する均一核発生へと、そのメカニズムが変化する。このとき形成される結晶粒の粒径は20nm以下と微細なものとなる。このような、エネルギー密度を過度に増大させたときに現れる、急激に粒径が減少する現象を微結晶化と呼び、微結晶化が現れるエネルギー密度を微結晶化しきい値と呼ぶ。微結晶化しきい値は、膜厚及びエネルギー密度等の変動を合わせて規格化し、溶融状態の変化を評価可能なパラメータであるという物理的意義のみならず、それ以上のエネルギー密度で照射してもかえって粒径が低減し、TFT特性が劣化するという実用上の観点からも非常に重要な値である。なお、膜厚が薄くなると冷却時間が早くなり、核発生の潜伏時間内に固化が終了し、アモルファス化することもあるが、ここでは、そのアモルファス化も含め微結晶化と呼ぶことにする。
レーザアニール工程で照射するレーザ光の出力をa-Si膜の微結晶化のしきい値未満に調整する技術としては、特許文献1や特許文献2に記載された技術がある。図9は、特許文献1に記載されたレーザアニール装置の構成を示している。特許文献1では、まず、エネルギー密度を変えながら、1パルスずつレーザを照射して予備照射領域を形成する。その後、レーザの照射箇所のラマン分光や白色光の散乱光強度から、微結晶化しているか否かを判定する。特許文献1では、このような予備照射工程によりa-Si膜の微結晶化しきい値を調べ、微結晶化しきい値未満のエネルギー密度を、本照射工程でTFT形成位置のa-Si膜に照射するレーザ光のエネルギー密度として決定する。
ここで、一般的なレーザ照射法とは異なり、意図的に、a-Si膜の微結晶化しきい値以上のエネルギー密度のレーザ光を照射して、結晶粒位置を制御する手法が提案されている(特許文献3参照)。このような場合においても、確実な位置制御結晶粒形成のために、微結晶化しきい値の判定は極めて重要である。
特開2000−114174号公報 特開2002−8976号公報 特開2003−332346号公報
特許文献1及び2に記載された微結晶化しきい値判定手法には、以下に説明するように、いくつかの問題点がある。第1の問題点は、レーザ光の照射方法が、本照射領域と予備照射領域とで異なるため、正確な微結晶化しきい値の判定が困難となることである。つまり、本照射領域では、レーザ照射位置をずらしながら照射するスキャン照射法が用いられるのに対して、予備照射領域では、単パルス照射が用いられている。単発照射では、a-Si薄膜の微結晶化しきい値を判定することになるが、スキャン照射において重要なのは、一旦結晶化したpoly-Si薄膜の微結晶化しきい値である。なぜなら、スキャン照射では、前のパルスにより結晶化されたpoly-Si領域も、その前方に位置するa-Si領域と共に、次のパルスにより照射されるためである。
一般にスキャン照射における重ね率は90%以上の値を取るため、照射領域はほぼpoly-Si領域となる。poly-Si薄膜は、光学定数や融点がa-Si薄膜とは異なるため、微結晶化しきい値は、a-Si膜の微結晶化のしきい値に比して上昇している。このように、単発照射での微結晶化しきい値と、スキャン照射での微結晶化のしきい値とは、異なる意味合い及び値を有する。a-Si薄膜の微結晶化しきい値からpoly-Si薄膜の微結晶化しきい値を経験的に推定することは不可能ではないが、そのようにして推定したpoly-Si膜の微結晶化のしきい値は正確性に欠ける。また、本照射工程において、単発照射で判定したa-Si薄膜の微結晶化しきい値を上限としてスキャン照射を行うことは、より大粒径組織が得られるはずのエネルギー密度条件よりも低いエネルギー密度でスキャン照射をしていることを意味し、TFT移動度の観点からは不利益が生じる。
また、一般に、エキシマレーザ照射装置のパルス発振ばらつきは±10%以上にも達する。特に発振初期においては、ガス循環速度やガスチューブ温度が安定しないために、ばらつきが大きい。しかしながら、ある一定時間の連続発振後では、装置は平衡状態に入り、その後ガス寿命が尽きるまでは、ばらつきが±3%程度以下の安定したパルス発振が行われる。このように、発振のオン/オフを繰り返す単発照射では、パルス発振安定性は著しく悪く、このようなばらつきが大きい単発照射によって、微結晶化しきい値を信頼性良く判定することは困難である。
第2の問題点は、微結晶化判定に用いる評価光の入射方向が考慮されていない点にある。一般にレーザ光は、一次元形状的な線状に整形されているため、poly-Si薄膜の結晶組織の均一性には異方性が生じる。また、スキャン照射法に伴い、結晶組織はスキャン方向であるビーム短軸方向に周期的な変化を示す。従って、評価光の入射方向は微結晶化しきい値を信頼性良く判定するためには重要となるが、従来技術ではそれが考慮されていない。
本発明は、信頼性及び再現性良く微結晶化しきい値の判定を行うことができ、信頼性及び再現性良く、高性能結晶化薄膜が形成可能な微結晶化判定方法及び微結晶化判定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る微結晶化判定方法は、半導体層を表面に有する基板上に、線状に整形されたパルスレーザ光を、該線状レーザ光の短軸方向に移動しながら照射して、前記半導体層を融解・結晶化させる微結晶化判定方法において、所定の発振周波数を有するパルスレーザ光を複数の異なるエネルギー密度で基板上にスキャン照射して、該複数のエネルギー密度にそれぞれ対応する複数の第一の照射領域を基板上に形成するステップと、前記複数の第一の照射領域の基板表面に、前記パルスレーザ光の長軸方向と実質的に平行な方向から平面光を入射し、該平面光が前記基板表面で反射した反射光を前記複数の第一の照射領域毎に受光するステップと、前記複数の第一の照射領域で発生する微結晶化部及び粗大結晶部からの前記反射光の物性値の差に基づく結晶粒径データを、前記複数の異なるエネルギー密度ごとに採取するステップと、前記エネルギー密度の減少に伴って、前記結晶粒径データが周期的な粒径の変化を示す状態から、粒径変化の周期性が崩れる状態に移行するときの当該周期的な粒径の変化を示す状態におけるエネルギー密度を、前記基板表面の微結晶化しきい値と決定するステップと、を有することを特徴とする。
また、本発明の第2の観点に係る微結晶化判定方法は、半導体層を表面に有する基板上に、線状に整形されたパルスレーザ光を、該線状レーザ光の短軸方向に移動しながら照射して、前記半導体層を融解・結晶化させる微結晶化判定方法において、所定の発振周波数を有するパルスレーザ光を複数の異なるエネルギー密度で基板上にスキャン照射して、該複数のエネルギー密度にそれぞれ対応する複数の第一の照射領域を基板上に形成するステップと、前記複数の第一の照射領域の基板表面に、前記パルスレーザ光の長軸方向と実質的に平行な方向から平面光を入射し、該平面光が前記基板表面で反射した反射光を前記複数の第一の照射領域毎に受光するステップと、前記複数の第一の照射領域で発生する微結晶化部及び粗大結晶部からの前記反射光の物性値の差に基づく輝度データを、前記複数の異なるエネルギー密度ごとに採取するステップと、前記各エネルギー密度ごとに前記輝度データの最大値と最小値との差をとるステップと、前記差が、前記エネルギー密度の増加に伴って一度上昇した後に下降した時点でのエネルギー密度を選択し、当該エネルギー密度を、前記基板表面の微結晶化しきい値と決定するステップと、を有することを特徴とする。
本発明の第3の観点に係る微結晶化判定装置は、本発明の第1の観点に係る微結晶化判定方法を実施する微結晶化判定装置であって、パルスレーザ光を発生するレーザ光源と、該レーザ光源が発生したパルスレーザ光を整形して線状パルスレーザ光に変換する光学系と、前記基板を少なくとも前記線状パルスレーザ光の短軸方向と平行な方向に前記光学系と相対的に移動させる移動装置と、前記線状レーザ光の長軸方向と実質的に平行な方向に平面光を基板表面に入射する平面光発生装置と、前記平面光が前記基板表面で反射する反射光を受光する受光素子と、前記複数の第一の照射領域で発生する微結晶化部及び粗大結晶部からの前記反射光の物性値の差に基づく結晶粒径データを、前記複数の異なるエネルギー密度ごとに採取する手段、及び、前記エネルギー密度の減少に伴って、結晶粒径データが周期的な粒径の変化を示す状態から、粒径変化の周期性が崩れる状態に移行するときの当該周期的な粒径の変化を示す状態におけるエネルギー密度を、前記基板表面の微結晶化しきい値と決定する手段を有する情報処理装置と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の第4の観点に係る微結晶化判定装置は、第2の観点に係る微結晶化判定方法を実施する微結晶化判定装置であって、パルスレーザ光を発生するレーザ光源と、該レーザ光源が発生したパルスレーザ光を整形して線状パルスレーザ光に変換する光学系と、前記基板を少なくとも前記線状パルスレーザ光の短軸方向と平行な方向に前記光学系と相対的に移動させる移動装置と、前記線状レーザ光の長軸方向と実質的に平行な方向に平面光を基板表面に入射する平面光発生装置と、前記平面光が前記基板表面で反射する反射光を受光する受光素子と、前記複数の第一の照射領域で発生する微結晶化部及び粗大結晶部からの前記反射光の物性値の差に基づく輝度データを、前記複数の異なるエネルギー密度ごとに採取する手段、前記各エネルギー密度ごとに前記輝度データの最大値と最小値との差をとる手段、及び、前記差が、前記エネルギー密度の増加に伴って一度上昇した後に下降した時点でのエネルギー密度を選択し、当該エネルギー密度を、前記基板表面の微結晶化しきい値と決定する手段を有する情報処理装置と、を備えることを特徴とする。
本発明の微結晶化判定方法及び装置では、安定したレーザ発振条件の下で形成した第一の照射領域から反射光に基づいて微結晶化のしきい値を判定し、その微結晶化のしきい値に基づいて、第二の照射領域でレーザ光を照射する際にエネルギー密度を決定している。このため、第二の照射領域では、信頼性及び再現性よく、基板表面微結晶化させることができる。また、微結晶化のしきい値を判定する際に、ビーム長軸方向とほぼ平行な方向から光を入射してその反射光を受光することで、ビーム短軸方向に周期的に現れる、微結晶化組織変化を精度良く検出することができ、微結晶化しきい値の判定を良好に行うことができる。
本発明の微結晶化判定方法では、前記第一の照射領域におけるパルスレーザ光のパルス毎の移動距離が、前記第二の照射領域におけるパルスレーザ光のパルス毎の移動距離よりも大きいことが好ましい。この場合、第一の照射領域でのパルスごとの移動距離を、第二の照射領域でのパルスごとの移動距離と同じにする場合に比して、スループットを向上できる。
本発明の微結晶化判定方法では、前記第一の照射領域におけるパルスレーザ光の口径が、前記第二の照射領域におけるパルスレーザ光の口径よりも小さいことが好ましく、本発明の微結晶化判定装置では、前記パルスレーザ光の口径が可変であることが好ましい。第1の照射領域を形成した領域は、最終的には製品等に利用されない領域となるが、その利用されない領域の面積を小さく抑えることで、第二の照射領域の面積を広くとることができる。
本発明の微結晶化判定方法では、前記微結晶化しきい値を判定するステップは、前記受光した反射光の周期性に基づいて前記微結晶化しきい値を求めること構成を採用できる。また、前記微結晶化しきい値を判定するステップは、前記反射光から前記パルスレーザ光の短軸に実質的に平行な方向における色分布を求め、該色分布に現れるピーク間の距離およびその均一性に基づいて前記微結晶化しきい値を求める構成を採用できる。微結晶化しきい値異常のエネルギー密度で形成した第一の照射領域では、周期的に微結晶化した領域が現れ、反射光は、周期的な変化を示すことになる。このため、そのような周期的な変化を検出することで、微結晶化しきい値を求めることができる。
本発明の微結晶化判定方法では、前記微結晶化しきい値を判定するステップは、前記反射光から前記パルスレーザ光の短軸に実質的に平行な方向における色分布を求め、該色分布の分布幅に基づいて前記微結晶化しきい値を求める構成を採用できる。例えば、反射光の受光の解像度が、周期的に形成された微結晶領域の周期よりも低いときには、反射光から明確な周期性を認識できないこともある。そのような場合には、反射光の分布幅の変化を観察することで、微結晶化のしきい値を求めることができる。
本発明の微結晶化判定方法及び装置は、第一の照射領域から反射光に基づいて微結晶化のしきい値を判定し、その微結晶化のしきい値に基づいて、第二の照射領域でレーザ光を照射する際にエネルギー密度を決定し、第二の照射領域を微結晶化させることにより、信頼性及び再現性よく、基板表面を微結晶化させることができる。このように信頼性及び再現性よく基板表面を微結晶化させることで、製品特性を向上させることができ、製品製造の歩留まりを上げることができる。また、微結晶化のしきい値を自動判定することにより、製品製造のスループットを高めることができる。
本発明の微結晶化判定方法及び装置は、ビーム長軸方向とほぼ平行な方向から光を入射し、その反射光を受光して微結晶化しきい値を得ているため、ビーム短軸方向に周期的に現れる、微結晶化組織変化を精度良く検出することができ、微結晶化しきい値の判定を良好に行うことができる。本発明の微結晶化判定方法及び装置において、第一の領域でのパルスごとに移動距離を、第二の領域でのパルスごとに移動距離よりも短くする場合には、第一の照射領域でのスキャン照射におけるスループットを向上できる。また、第一の照射領域におけるパルスレーザ光の口径を、第二の照射領域におけるパルスレーザ光の口径よりも小さくする場合には、第二の照射領域の面積を広くとることができ、製品歩留まりを向上できる。
本発明の一実施形態の微結晶化判定装置の構成を示すブロック図。 微結晶化判定装置によりレーザ光が照射された基板を示す平面図。 レーザ光のエネルギー密度と、poly-Si結晶粒径及び表面凹凸との関係を示すグラフ。 図4(a)は、微結晶化しきい値以上のエネルギー密度でレーザ光を単発照射した場合の粒径変化の様子を示すグラフ、同図(b)及び(c)は、それぞれスキャン照射によりレーザ光を照射した場合の粒径変化の様子を示すグラフ。 図5(a)及び(b)は、それぞれCCD受光素子16が受光した光の基準色の輝度変化を示すグラフ。 図6(a)は、照射領域19のビーム短軸方向で切った断面を示す断面図、同図(b)及び(c)は、それぞれCCD受光素子の画像例を示す模式図、同図(d)は、同図(b)及び(c)のA−B方向の基準色の色変化を示すグラフ。 図7(a)及び(b)は、それぞれCCD受光素子16が受光した光の基準色の輝度変化を示すグラフ。 基準色の輝度変化の最大値と最小値との差と、エネルギー密度との関係を示すグラフ。 特許文献1に記載されたレーザアニール装置の構成を示す立体斜視図。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態の微結晶化判定装置の構成を示している。微結晶化判定装置10は、レーザ光源11、光学系12、基板ステージ13、白色平面光源15、CCD受光素子16、及び、制御系17を備える。この微結晶化判定装置10は、TFT等の製造において、基板上に形成したa-Si膜をpoly-Si膜にする際に用いられる。
制御系17は、微結晶化判定装置10の各部の制御を行う。レーザ光源11は、パルスレーザ光を発生する。光学系12は、レーザ光源11が発生したレーザ光を線状に加工する。基板ステージ13には、光学系により加工された線状レーザ光14を照射する基板が載せられる。基板ステージ13は、搭載した基板を、レーザ光の短軸方向(X方向)に移動させることができる。白色平面光源15は、基板18に、平面光を照射する。CCD受光素子16は、基板18から反射してきた反射光を受光する。白色平面光源15とCCD受光素子16とは、光学系12によって線状に加工されたレーザ光4の長軸方向に概略平行方向に対向して設置される。
図2は、微結晶化判定装置10によりレーザ光が照射された基板を平面図で示している。基板18の表面には、a-Si膜が形成されている。微結晶化判定装置10は、TFT形成部分のa-Si膜にレーザ光を照射するのに先立って、基板18の予備照射領域20に、エネルギー密度を連続的に細かく変化させつつレーザ光を照射し、複数の照射領域19を作成する。CCD受光素子16は、照射領域19の内部を測定領域(撮像エリア)として、その領域からの反射光を受光する。白色平面光源15は、CCD受光素子16の撮像エリアよりも十分に広い範囲に、均一に平面光を照射する。本実施形態では、CCD受光素子16が受光した照射領域19からの反射光の色の分布を評価することにより、微結晶化しきい値の判定を行なう。
図3は、レーザ光のエネルギー密度と、poly-Si結晶粒径及び表面凹凸との関係をグラフで示している。同図に示すように、はじめ、照射されるレーザ光のエネルギー密度が上昇するに従って、粒径及び表面凹凸は増大する。しかし、エネルギー密度が、微結晶化しきい値を超えると、粒径及び凹凸は急激に減少する。このことは、poly-Si膜の光を照射した際のその入射光に対する反射方向や反射率は、微結晶化しきい値を境に大きく変動することを意味している。
図4(a)は、微結晶化しきい値以上のエネルギー密度でレーザ光を単発照射した場合の粒径変化の様子を示している。また、同図(b)及び(c)は、それぞれスキャン照射によりレーザ光を照射した場合の粒径変化の様子を示している。実際のレーザ照射では、微結晶化しきい値以上のエネルギー密度でレーザパルスを照射した場合でも、ビーム端部には、必ずエネルギー密度が微結晶化しきい値以下となる領域が存在するため、単発照射では、同図(a)に示すように、微結晶化部と粗大な結晶粒からなる部位とが隣接して現れることになる。
微結晶化しきい値以上のエネルギー密度でスキャン照射した場合には、スキャン前方のビーム端で形成された粗大結晶部が、新たな照射により微結晶化されるために、スキャン後方のビーム端で形成された粗大結晶部と、微結晶部とが交互に現れ、図4(b)に示すように、スキャンピッチに応じた周期的な粒径の変化を示す。一方、エネルギー密度が若干低くなり、パルス発振における強度ばらつきの範囲内に、微結晶化しきい値が含まれる場合、つまり、照射パルスによって微結晶化しきい値を超える場合と超えない場合とがある場合には、同図(c)に示すように、微結晶化が起こる場合と起こらない場合とが不定期に現れ、粒径変化の周期性が崩れる。従って、粒径変化とその周期性を評価することにより、微結晶化しきい値の判定が可能となる。
図5(a)及び(b)は、それぞれCCD受光素子16が受光した光の基準色の輝度変化を示している。図4(b)に示す状態でスキャン照射を行って照射領域19を作成し、その照射領域19からの反射光をCCD受光素子16で受光する場合、CCD受光素子16の光学的な分解能が、スキャン方向における粗大結晶部の幅よりも小さいときには、CCD受光素子16が受光した光の基準色の輝度は、図5(a)に示すように、微結晶部と粗大結晶部との差が明瞭に表れる。一方、図4(c)に示す状態でスキャン照射を行った場合には、図5(b)に示すように、色変化の周期性が崩れる。従って、粗大結晶部に相当する色変化ピークや、ピーク間距離とそのばらつきを評価することにより、微結晶化しきい値の判定が可能である。
ここで、光をビーム短軸方向とほぼ平行に入射する場合について考える。図6(a)は、照射領域19のビーム短軸方向で切った断面を示している。同図(a)に示すように、照射領域19では、同図に示すように、poly-Si膜表面21には、粗大結晶部23と微結晶部22とが形成される。このようなpoly-Si膜表面21に、ビーム短軸方向にほぼ平行に光を入射すると、周期的に現れる表面凹凸の大きな粗大結晶部23の影響により、微結晶部22からの反射光と粗大結晶部23からの反射光が互いに混じることになる。
ビーム短軸方向から光を当てて、CCD受光素子16により照射領域19内の反射光を受光すると、図6(b)に模式図で示すように、微結晶部24と粗大結晶部25との境界面における色のにじみや混色が発生し、これらの境界面が不明確になる。また、斜めに受光する場合には、CCD焦点深度の影響で、画像端部では光路長が変わり、色のベースラインが変化するため、同一組織においても色が変化する領域26が発生することとなる。一方、ビーム長軸方向から光を当てて、CCD受光素子16により照射領域19内の反射光を受光すると、図6(c)に模式図で示すように、微結晶部24と粗大結晶部25と境界面は明確である。
図6(d)は、同図(b)及び(c)のA−B方向の基準色の色変化をグラフで示している。光学的な影響の結果、図6(b)及び(c)におけるCCD画像上のビーム短軸(スキャン)方向と平行な線分ABでは、基準色の輝度は、それぞれ同図(d)に曲線27及び曲線28に示すように変化する。曲線27と曲線28とを比較すると、曲線27では、明確な周期性は観察されないが、曲線28では、明瞭な周期性が判別可能である。以上より、微結晶化しきい値を、信頼性及び再現性良く行うためには、ビーム長軸にほぼ平行な方向から光を入射して評価することが必要であることがわかる。
本実施形態では、エネルギー密度を変化させつつ、スキャン照射で複数の照射領域19を作成し、その照射領域19に平面光を照射して、poly-Si薄膜の微結晶化のしきい値を判断する。このように判断した微結晶化のしきい値に基づいて、本照射に用いるエネルギー密度を決定し、本照射を行うことにより、粒径の大きな高性能poly-Si膜を得ることができる。そのような高性能poly-Si膜を用いてTFTを形成することで、移動度が高いTFTを得ることができる。
また、本実施形態では、照射領域19にビーム長軸方向(スキャン方向と直交する方向)とほぼ平行に平面光を照射し、基準色の輝度変化の周期性により、poly-Si膜の微結晶化のしきい値を判断する。このように、平面光を、ビーム長軸方向とほぼ平行に照射するので、光散乱の影響を低くして、信頼性及び再現性良くpoly-Si薄膜の微結晶化しきい値の判定を行うことができる。本実施形態では、poly-Si薄膜の微結晶化しきい値の判定を自動的に行うことにより、高スループットでpoly-Si薄膜の形成を実現した、微結晶化判定方法および微結晶化判定装置を提供することができる。
次に、本発明の第1実施例について説明する。本実施例では、550mm×650mmのガラス基板上にSiO2膜を2000Åで成膜し、その上にa-Si膜を600Åで成膜した。その後、基板の周辺部にエキシマレーザ光照射により、予備照射領域20内に照射領域19を形成した。予備照射領域20においては、発振周波数を300Hzとし、レーザ光の口径は、275mm×0.4mmの線状ビームにマスクを挟み、30mm×0.4mmとし、スキャンピッチは0.1mmと一定にした。エネルギー密度については、470mJ/cm2から510mJ/cm2まで10mJ/cm2間隔で変化させ、各エネルギー密度におけるスキャン照射幅は1cmとした。
上記のようにして形成した照射領域19に、白色平面光をビーム長軸方向とほぼ平行に照射し、その反射光をカラーCCDで受光した。CCD前部には50倍のレンズを設置し、その分解能が0.3μmとなるように調整した。得られた画像は、エネルギー密度を470mJ/cm2とした照射領域19では、ほぼ全面が黄色で一定であった。480mJ/cm2では、黄色の領域の中に不定期に、線状の赤色領域が観察された。この赤色領域は微結晶化領域からの反射光の色であり、粗大結晶粒形成領域の黄色とは異なっていた。画像上の、ビーム短軸と平行な線分上の黄色を基準とした輝度変化を求めたところ、図5(b)に示すグラフと同様な変化を示した。
エネルギー密度が490mJ/cm2以上の照射領域19では、線状の黄色と赤色とが周期性良く繰り返し現れ、エネルギー密度の増加とともに、黄色領域の幅はわずかながら狭くなる傾向にあった。同じく画像上のビーム短軸と平行な線分上の黄色を基準とした輝度変化を求めたところ、図5(a)に示すグラフと同様な変化を示し、周期的なピークが観察された。ピーク間距離は、約0.1mmとスキャンピッチに相当し、そのばらつきは±7%以内に収まっていた。なお、エネルギー密度を480mJ/cm2とした照射領域19でもピークは数本見られたが、そのピーク間距離は一定ではなかった。
以上の評価結果から、poly-Si膜の微結晶化しきい値を490mJ/cm2と判断し、改めて基板全面で本照射を行った。本照射条件では、発振周波数を300Hzと変えず、ビーム口径を275mm×0.4mmに戻し、スキャンピッチを0.04mmと細かくした。また、エネルギー密度については、判断した微結晶化しきい値490mJ/cm2以下の値として、470mJ/cm2を採用した。この条件により本照射を行い、poly-Si膜を用いてTFTを作成したところ、平均移動度が260cm2/Vsで、ばらつきが5%以内の高性能、高均一TFTが作成できた。
比較例として、a-Si膜の微結晶化しきい値に基づいて決定したエネルギー密度で本照射を行った。本実施条件では、単発照射(図4(a))によりa-Si膜の微結晶化しきい値を求めると、430mJ/cm2であった。このエネルギー密度以下のエネルギーで本照射を行い、TFTを作成したところ、移動度は140cm2/Vsに留まった。本照射におけるエネルギー密度は、欲するTFT特性に合わせれば良いが、a-Si膜の微結晶化しきい値に基づいて本照射におけるエネルギー密度を設定する場合には、移動度140cm2/Vsを超えるTFTを、信頼性及び再現性良く得ることは困難である。
ここで、スキャンピッチを、予備照射領域と本照射領域とで変えたのは以下の理由による。TFT特性及びその均一性は、スキャンピッチに依存し、ピッチが小さいほど均一性が向上する傾向にある。しかし、ピッチが小さいと照射工程のスループットは低下する。本照射領域では、TFT特性を優先するために0.04mmのスキャンピッチを決定した。一方、予備照射領域では、poly-Si薄膜の微結晶化しきい値の判定さえできれば良い。スループット上は、より大きなスキャンピッチが望まれる。一方、過度にピッチが大きい場合は、予備照射領域において照射されるパルス数が少なくなり、信頼性良く微結晶化しきい値を測定することが困難となる場合もある。これらを考慮の上、予備照射領域では本照射領域よりも数倍程度大きなピッチの0.1mmとした。
また、予備照射と本照射でレーザ口径を変えたのは、TFT製品の取れ数を増やすためである。予備照射領域は製品製造に適さないため、最終的には捨て領域となる。従って、予備照射領域は、微結晶化しきい値判定に必要な最低限の面積のみを照射するのが望ましい。このような理由により、予備照射領域ではビーム口径、特に長軸側のビーム口径を小さくして照射した。
本発明の第2実施例について説明する。本実施例では、特許文献3に記載されるa-Si膜に膜厚差を設ける高性能TFT製造法を用いた。第1実施例と同様にガラス基板上にSiO2膜を2000Åで成膜し、その上にa-Si膜を800Åで成膜し、a-Si膜上に選択的にレジストを堆積し、ドライエッチを行うことにより、膜厚が500Åとなる薄膜領域を選択的に作成した。その後、第1実施例と同様に、予備照射領域20を作成した。このとき、照射するレーザ光のエネルギー密度は、400mJ/cm2から450mJ/cm2まで10mJ/cm2間隔で変化させた。
次に、第1実施例と同様に、予備照射領域20に白色平面光を照射し、反射光をカラーCCDで受光した。この反射光の測定は、膜厚が500Aの薄膜領域で、かつ、薄膜と厚膜との界面より7μm以上離れている場所を選択して行った。CCD画像は、エネルギー密度が420mJ/cm2までは全面がほぼ紫色で一定であった。エネルギー密度が430mJ/cm2では、不定期に青色の筋が現れ、440mJ/cm2以上では紫色と青色の筋が0.1mmピッチで周期性良く並んだ画像が得られた。
以上の評価結果から、薄膜領域におけるpoly-Si膜の微結晶化しきい値を440mJ/cm2と判断し、改めて基板全面で本照射を行った。本照射条件では、エネルギー密度を、判断した薄膜領域におけるpoly-Si膜の微結晶化しきい値440mJ/cm2以上の値として、445mJ/cm2を採用した。本実施例においては、このように、薄膜部の微結晶化しきい値以上で本照射を行うことにより、薄膜と厚膜との界面より薄膜側へ成長する位置制御結晶粒が形成された。この位置制御結晶粒上にゲートを設けてTFTを作成したところ、移動度の平均値が430cm2/Vsで、ばらつきが4%以内の高性能、高均一TFTが作成できた。
本発明の第2実施形態の微結晶化判定装置は、第1実施形態の微結晶化判定装置と同様な構成を有し、CCD受光素子16の光学的分解能が、スキャン方向における粗大結晶部の幅よりも大きい点で、第1実施形態と相違する。CCD受光素子16の光学的分解能がスキャン方向における粗大結晶部幅より大きい場合には、照射領域の反射光をCCD受光素子16で受光した画像では、微結晶部と粗大結晶部との間の色変化は明確には分離できず、ほぼ微結晶部の色のみが検出される。
図7(a)及び(b)は、それぞれCCD受光素子16が受光した光の基準色の輝度変化を示している。図4(b)に示す状態でスキャン照射を行って照射領域19を作成し、その照射領域19からの反射光をCCD受光素子16で受光すると、CCD受光素子16が受光した光の基準色の輝度は、図7(a)に示すように変化する。この場合、CCD画像では、ほぼ微結晶部の色のみが表示され、一周期内でほぼ一定の色が周期性良く現れる結果、全域でほぼ一定の色を示す。
一方、図4(c)に示す状態でスキャン照射を行って照射領域を作成し、その照射領域からの反射光をCCD受光素子16で受光すると、CCD受光素子16が受光した光の基準色の輝度は、図7(b)に示すように変化する。この場合には、CCD画像では、微結晶化しきい値以下のパルスによる非微結晶化領域は、微結晶化部とは異なる色で観測される結果、明確な大きさで幅広な色変化ピークとして表示される。
上記のように、照射パルスのエネルギー密度が微結晶化しきい値以上になる場合と、それよりも小さい場合とでは、色変化の幅が異なる。本実施形態では、基準色の色変化の幅の大きさにより、微結晶化しきい値の判定を行なう。その後、第1実施形態と同様に、判断した微結晶化のしきい値に基づいて、本照射に用いるエネルギー密度を決定することで、粒径の大きなpoly-Si膜を得ることができる。
一般に、CCDの分解能が低い場合、焦点深度は増加する。このため、本実施形態のように、CCD受光素子16として、光学的分解能が低いものを採用する場合には、反射光を受光して微結晶化のしきい値を判定する際に、基板厚さの変動の影響を受けにくいという利点がある。また、装置コストを下げることができるという利点もある。
次に、本発明の第3実施例について説明する。第1実施例と同様にガラス基板上にSiO2膜とa-Si膜を成膜し、予備照射を行って、照射領域19を形成した。その後、各照射領域19に白色平面光を照射し、反射光をCCDで受光した。このとき、CCD前部には5倍のレンズを設置し、分解能が3μmとなるように調整した。得られた画像は、エネルギー密度を470mJ/cm2とした照射領域19では、ほぼ全面が黄色で一定であった。480mJ/cm2では、黄色の領域の中に、不定期に太い赤色の筋が観察され、黄色を基準とした輝度分布は、図7(b)に示すような曲線を示した。エネルギー密度を490mJ/cm2以上とした場合には、ほぼ全面が赤色であり、黄色を基準とした輝度分布は、図7(a)に示すような曲線を示した。
各照射領域19において、輝度データの最大値と最小値の差を求めたところ、図8に示すように、エネルギー密度を480mJ/cm2とした照射領域19で大きな値を示した後、エネルギー密度を490mJ/cm2とした照射領域19で小さな値へと低下した。この、上昇した後に下降するエネルギー密度値である490mJ/cm2を微結晶化しきい値と判断した。その後、第1実施例と同様に、本照射を行った。本照射のエネルギー密度については、判断した微結晶化しきい値490mJ/cm2以下の値として、450mJ/cm2を採用した。本照射により得られたpoly-Si膜を用いてTFTを作成したところ、TFTの移動度は180cm2/Vsで、そのばらつきは5%以内であった。
なお、上記実施形態では、レーザ照射と微結晶化しきい値の判定を、同一の基板ステージ上で行う例について示したが、これには限定されない。各工程で異なる基板ステージを用いることもできる。別ステージを用いる場合には、装置寸法が拡大するが、他の部品の制約を受けることなく光源面積やCCD受光サイズを広げることができるため、より値信頼性及び再現性良く微結晶化しきい値を判定することが可能となる。また、予備照射領域と本照射領域とを同一基板上に形成するのに限定されず、予備照射領域を、本照射領域を形成する基板とほぼ同一な膜厚を有する別の基板上に形成して、微結晶化しきい値を判断してもよい。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明の微結晶化判定方法及び装置は、上記実施形態例にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正及び変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。
10:微結晶化判定装置
11:パルスレーザ光源
12:光学系
13:基板ステージ
14:線状レーザ光
15:平面光源
16:CCD受光素子
17:制御系
18:a-Si成膜基板
19:レーザ照射領域
20:予備照射領域
21:poly-Si膜表面
22:微結晶部
23:粗大結晶部
24:反射画像における微結晶部
25:反射画像における粗大結晶部
26:焦点深度の影響によるボケおよび変色領域
27:短軸と平行の評価結果
28:長軸と平行の評価結果

Claims (6)

  1. 半導体層を表面に有する基板上に、線状に整形されたパルスレーザ光であって、該線状レーザ光のビーム端部にエネルギー密度が低下する領域を含むレーザ光を、該線状レーザ光の短軸方向に移動しながら照射して、前記半導体層を融解・結晶化させる微結晶化判定方法において、
    所定の発振周波数を有するパルスレーザ光を複数の異なるエネルギー密度で基板上に所定のピッチでスキャン照射して、該複数のエネルギー密度にそれぞれ対応する複数の第一の照射領域を基板上に形成するステップと、
    前記複数の第一の照射領域の基板表面に、前記パルスレーザ光の長軸方向と実質的に平行な方向から平面光を入射し、該平面光が前記基板表面で反射した反射光を前記複数の第一の照射領域毎に受光するステップと、
    前記複数の第一の照射領域で発生する微結晶化部及び粗大結晶部からの前記反射光の物性値の差に基づく結晶粒径データを、前記複数の異なるエネルギー密度ごとに採取するステップと、
    前記エネルギー密度の減少に伴って、前記結晶粒径データが前記スキャンする方向に周期的な粒径の変化を示す状態から、粒径変化の周期性が崩れる状態に移行するときの当該周期的な粒径の変化を示す状態におけるエネルギー密度を、前記基板表面の微結晶化しきい値と決定するステップと、を有することを特徴とする微結晶化判定方法。
  2. 請求項1に記載の方法を実施する微結晶化判定装置であって、
    パルスレーザ光を発生するレーザ光源と、該レーザ光源が発生したパルスレーザ光を整形して線状パルスレーザ光に変換する光学系と、前記基板を少なくとも前記線状パルスレーザ光の短軸方向と平行な方向に前記光学系と相対的に移動させる移動装置と、前記線状レーザ光の長軸方向と実質的に平行な方向に平面光を基板表面に入射する平面光発生装置と、前記平面光が前記基板表面で反射する反射光を受光する受光素子と、
    前記複数の第一の照射領域で発生する微結晶化部及び粗大結晶部からの前記反射光の物性値の差に基づく結晶粒径データを、前記複数の異なるエネルギー密度ごとに採取する手段、及び、
    前記エネルギー密度の減少に伴って、結晶粒径データが周期的な粒径の変化を示す状態から、粒径変化の周期性が崩れる状態に移行するときの当該周期的な粒径の変化を示す状態におけるエネルギー密度を、前記基板表面の微結晶化しきい値と決定する手段を有する情報処理装置と、を備えることを特徴とする微結晶化判定装置。
  3. 前記パルスレーザ光の口径が可変であることを特徴とする、請求項に記載の微結晶化判定装置。
  4. 前記しきい値は、前記決定するステップにおいて、前記反射光の周期性に基づいて求められる、請求項1に記載の方法。
  5. 前記しきい値は、色変化のピーク間距離及び/又は前記色変化の均一性を判定することにより求められる、請求項1に記載の方法。
  6. 前記しきい値は、前記色分布の色の幅により求められる、請求項1に記載の方法。
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