JP5308923B2 - 根菜類の長尺細切り装置 - Google Patents

根菜類の長尺細切り装置 Download PDF

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Description

本発明は、大根、人参などの根菜類から刺身のツマなどの食材を製造するのに適した長尺細切り装置に関するものである。
周知の如く、刺身などの付け合わせに出されるツマは、大根や人参などの根菜類(以下、根菜類で説明する)が長尺細切り状(千切り条)に切断(カット)されてなる。従来、このような切断加工を機械的に行うために長尺細切り装置が用いられている。
この長尺細切り装置では、例えば、予め円柱形状に切断した根菜類をホッパーから装置内に投入する。この投入した根菜類を、鉋刃と櫛刃を備えた回転盤の軸方向に根菜類を保持して、この根菜類を回転盤に向けて押圧する。この押圧により、根菜類の円柱端面を鉋刃の刃口より螺旋状にスライスしつつ、櫛刃により同心円状に細切りし(千切り条とし)、長尺細切り材として切り出す(切落とす)。その後、作業者は、長尺細切り材をザルなどに回収し、小分けして刺身のツマとして使用する。
しかし、このような手法では、ツマの長さが、不均一であり、また、大変な手間と、清潔面・異物の混入等での問題も少なくない。
尚、根菜類の長尺細切り装置に関する先行技術としては下記特許文献1〜3が公知である。
特開平7−246074号公報 特開平7−1391号公報 実開平5−20899号公報
しかしながら、このような従来の長尺細切り装置は、螺旋状に切り出された長尺細切り材がそのままの長さでは刺身のツマとして使用できないことが多い。特に、根菜類の外周部では切断半径(螺旋半径)が大きくなるため、長尺細切り材が極めて長い寸法になり、作業者が適当な長さに手作業で切断して使用しているのが現状である。従って、大量の根菜類を加工する場合にはこのような長尺細切り材の切断作業が極めて面倒で製造効率を低下させるものとなっている。
本発明は、このような現状に鑑みなされたもので、根菜類から切り出された長尺細切り材の切断作業を不要とし、刺身のツマなどの食材の製造効率を向上させるようにした根菜類の長尺細切り装置を提供することを目的としている。
[第1発明]
前記課題を解決するための第1発明の根菜類の長尺細切り装置は、
円柱形状に切断した根菜類をその一端から他端側に向けて鉋刃により螺旋状にスライスしつつ、櫛刃により同心円状に切断して刃口から長尺細切り材を切り出すようにした装置であって、
前記根菜類を前記鉋刃および前記櫛刃に向けて送る通路の所定位置で、前記根菜類の円柱側面に向けて設けられる串体と、
前記根菜類の円柱側面に前記串体を突き刺しかつ引き抜くように前記串体を支持する支持手段とを備え、
前記鉋刃および前記櫛刃により前記根菜類から長尺細切り材を切り出す前に、前記根菜類の円柱側面に前記串体を突き刺しかつ引き抜いて前記根菜類に突き刺し跡を残し、前記根菜類から長尺細切り材を切り出すときには、切り出された長尺細切り材が前記串体の突き刺し跡により長さ方向に分断されるように構成した。
第1発明の構成によれば、根菜類から千切り材を切り出す前に予め根菜類に串体の突き刺し跡を残し、この突き刺し跡を含む根菜類が鉋刃および櫛刃で長尺細切り材として切り出される。長尺細切り材は、突き刺し跡が存在しないと、円柱形状の一端から他端まで螺旋状に繋がった長さになるが、切り出す前に予め突き刺し跡を残しておくことで、この突き刺し跡によって適度な長さに分断されることになる。
この結果、鉋刃および櫛刃で切り出された長尺細切り材をザルなどに回収した後、そのままの長さで使用することができ、刺身のツマなどの食材の製造効率を大幅に向上させることができる。また、作業の簡略化と、清潔面・異物の混入等での問題を解消できる。
第1発明において、前記串体の突き刺し跡は、鉋刃による根菜類のスライス面と平行な位置関係で根菜類のほぼ半径長さに設定するのが望ましい。このように設定することで突き刺し跡により長尺細切り材を効率よく分断することができる。
前記串体の形状は、その突き刺し跡で長尺細切り材を長さ方向に分断するものであれば特に限定されない。例えば丸棒形、角棒形、帯板形など種々の形状を採用することができる。
また、前記串体の先端には尖鋭部を形成するとよい。根菜類の円柱側面に尖鋭部を突き刺すことで、突き刺し跡に不要な裂け目などが生じるのを回避することができる。
前記串体の太さについては、鉋刃による根菜類のスライス幅に応じて選定する。スライス幅よりも径の大きい串体を用いると、串体の突き刺し跡で長尺細切り材を確実に分断することができる。
[第2発明]
第2発明の根菜類の長尺細切り装置は、第1発明の構成を備えるものであって、前記串体が前記根菜類の長さ方向に沿って均一な間隔を保って並設される構成とした。
第2発明の構成よれば、各串体により根菜類の長さ方向に等間隔で複数の突き刺し跡が残る。このような状態で根菜類から長尺細切り材を切り出すと、各突き刺し跡の間に長尺細切り材がほぼ均一寸法で分断される。これにより、長さの揃った品質の高いツマなどの食材を効率よく製造することが可能になる。
[第1および第2発明]
本発明(第1および第2発明)の長尺細切り装置は、刺身のツマの製造に用いるのに適しているが、なます、切干し大根等の食材の製造に用いることもできる。
本発明(第1および第2発明)の長尺細切り装置に本明細書に記載される他の発明を組み合わせて適用することも可能である。
本発明の実施形態による根菜類の長尺細切り装置を示す斜視図である。 同長尺細切り装置を側面方向から見た縦断面図である。 同長尺細切り装置を正面方向から見た縦断面図である。 同長尺細切り装置を図3のIV−IV方向から見た横断面図である。 同長尺細切り装置の押さえ機構の要部を示す斜視図である。 同長尺細切り装置の保持機構の要部を示す斜視図である。 同長尺細切り装置の細切り機構の要部を示す分解斜視図である。 同長尺細切り装置の細切り機構の切断ユニットを示すもので、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は斜視図である。 同長尺細切り装置の串体および支持板を示すもので、(A)は正面図、(B)は側面図である。 同長尺細切り装置の串体を示す部分拡大図である。 同長尺細切り装置の作動手順を説明するもので、根菜類をホッパーから投入する状態を示す部分断面図である。 同長尺細切り装置の作動手順を説明するもので、根菜類を保持機構に保持した状態を示す部分断面図である。 同長尺細切り装置の作動手順を説明するもので、根菜類に串体を突き刺した状態を示す部分断面図である。 同長尺細切り装置の作動手順を説明するもので、根菜類を押さえ棒で押しながら細切りする状態を示す部分断面図である。 同長尺細切り装置の切断ユニットの変形例を示すもので、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は斜視図である。 同長尺細切り装置の串体の変形例を示す側面図および断面図である。 同長尺細切り装置の串打ち機構の変形例を示す斜視図である。 同串打ち機構の他の変形例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
その概要を説明すると、長尺細切り装置10は、床面、又は基台上に設けられるベースAと、このベースAに間隔S1をおいて設けた天板部B1に、丸孔を備えた箱型の第一のケースBと、このケースBに立設したコントロールボックスCと、この第一のケースBに柱体Dを介して、当該第一のケースBに間隔S2をおいて設けた天板部E1に、孔を備えた箱型の第二のケースEと、この第二のケースEの背面に設けた本装置の全体を制御する制御盤Fで構成する。この構造において、図1に示した長尺細切り装置10(以下、本装置10とする)において、本装置10には、その正面側に根菜類Kを投入するためのホッパーHが設けられる。このホッパーHには、例えば、首部と、先端部(尻部)を切断し、予め一定長さの円柱形状に切断された大根等の根菜類Kが投入される。また、例えば、大根等の根菜類がホッパーHに入る長さであれば(一定の長さの円柱形状にカットされずに)、そのままホッパーHに投入される。そして、このホッパーHから装置内に根菜類Kが投入されると、その通路内で起立状態となり、後述する保持機構によってほぼ垂直に保たれる。このように根菜類Kが保持された状態で押さえ機構が根菜類Kの上端を押圧すると、その下端が細切り機構によって切断され、長尺細切り材として装置下方に切り出される。装置下方には長尺細切り材を回収するためのザルPがセットされており、回収された長尺細切り材は、ベースAの下にセットした、ザルPで集められた後に、水洗いされて刺身のツマ等の食材として使用される。
図2〜図4に長尺細切り装置10の内部構成を示した。
本装置10の保持機構は、第一のケースB内に設けられた一対の板状の長尺でなる固定板12,12と、一対の平面視して略三角形状の長尺でなるチャック13,13(図3および図4参照)を備えている。そして、この固定板12、チャック13の略中心部位は、第一のケースBの天板部B1の孔内に収容され、その下部が第一のケースB内で、その先端部が天板部B1の上に至り、かつ前記ホッパーHの排出口の近傍に位置する。従って、ホッパーHの投入口から、下向きに傾斜した排出口に根菜類Kを送る通路が延び、この通路の終端側に、前記手前側と、奥面側に固定板12が、それぞれ位置し、また、この排出口の左右側(図1において向かって左右斜め方向)にチャック13(対の構造は、一方の符号とし、かつ動作も一方で説明する)が、それぞれ位置する構造である。このチャック13は、第一のケースBに設けた駆動部14(シリンダー)に支持されており、この駆動部14の動作により、前進後退し(図1において向かって左右斜め方向)、前進で根菜類Kを挾持し、後退で根菜類Kの受入れを図る構造である。従って、ホッパーHの排出口から落下した、根菜類Kは、奥面側の固定板12に衝止、かつ案内されて一対のチャック13と、手前側の固定板12の間に落下する。このとき、チャック13は開位置にあり(図3および図4参照)、駆動部14が作動すると、第一のケースBの中心方向(中央側)に移動して閉位置に切り替わり、その略三角形状の保持面で根菜類Kの円柱側面を両側から挟んで保持する。尚、この例では、奥面側の固定板12の自由端を外側に曲折し、根菜類Kの誘導片とすることと、この奥面側の固定板12の高さを、チャック13及び/又は手前側の固定板12の高さより高くし、この根菜類Kの投入の確実性、かつスムーズに行なうこと等の工夫をした構造とする(図2参照)。また、この固定板12と、チャック板13の各下端部は、後述する切断ユニットの直上に近接して設けられ、この根菜類Kの盲動を防止する(図2参照)。
本装置10の押さえ機構は、図2および図3に示す、外周面にラックギア22を備えた押さえ棒21であって、この押え棒21は、第二のケースEの底板に貫設したラックギア22と、このラックギア22に噛合するピニオンギア23で構成し、支持部材22aを介して垂設する。従って、このピニオンギア23を駆動手段で回転させることで、このラックギア22を介して、押さえ棒21が、上下方向に往復動する構造である。尚、押さえ棒21の先端には、根菜類Kの上端面を押さえるヘッド25が取り付けられる。この押さえ棒21が下降すると、ヘッド25が固定板12とチャック13で保持された根菜類Kの上端面に当たり、根菜類を下方へ押圧する。
ヘッド25の移動位置は、図3に示す近接スイッチ26a〜26cで押さえ棒21の位置を検知することで制御される。この近接スイッチ26a〜26cは、押さえ棒21の側面に向けて上段、中段および下段の3箇所に配置されており、各近接スイッチ26a〜26cにより、押さえ棒21の最上位置、押さえ開始位置および押さえ完了位置を検知してヘッド25の動作を制御する。
本装置10では各近接スイッチ26a〜26cから押さえ棒21に向けてレーザ光が投射されており、その反射光を検出することで押さえ棒21の位置を把握する。例えば、上段、中段および下段全ての近接スイッチ26a〜26cの反射光が検出されているときは、押さえ棒21が最上位置にある(図3参照)。押さえ棒21が下降して上段の近接スイッチ26cが反射光を検知不能になったとき、ヘッド25が押さえ開始位置に来たことが検知される。さらに押さえ棒21が下降して中段の近接スイッチ26bも反射光を検知不能になると、ヘッド25が押さえ完了位置に来たことが検知される。ヘッド25が押さえ完了位置に達すると、押さえ棒21が上昇し、最上位置または押さえ開始位置まで戻る。
図2に示すように、ホッパーHの投入口には、根菜類Kの投入タイミングを制御するストッパ27が設けられる。このストッパ27は、第二のケースEに支持した、2本のロッド28,28(図5参照)により上下方向に移動可能に設けられる。そして、このストッパ27の後方(図2において、向かって右側)には、水平方向に向かって鍵形の係止片27aを突出し、この係止片27aは、ヘッド25の先端で、かつ前方(図2において、向って左側)に延びる突出片25aに架承される。従って、このストッパ27を支持するロッド28は、押さえ棒21(ヘッド25)の動きに追従し、順次、下方に伸びる。そして、ストッパ27が、ホッパーHの通路に衝止した状態で、降下か停止される。この降下時において、ストッパ27が、ホッパーHの排出口を塞ぐことにより、ホッパーHの通路内には、次回加工される根菜類Kが待機状態に保たれる。尚、降下していた、ヘッド25が上昇し、所定の上昇位置となると、押さえ棒21に設けた突出片25aが、係止片27aを掬い上げた状態で持上げていき、ストッパ27が通路より離間した状態となると、待機状態の根菜類Kを、ホッパーHの排出口より、固定板12と、チャック13間に投入する。この持上げられたストッパ27は、その後、押さえ棒21の動きに追従する。この係止片27aは、鍵形を呈することから、突出片25aが、垂下部に衝止して、定位置が確保されることと、確実に掬うことができる構造となっている。また、前記投入された根菜類Kは、前述の如く、チャック13が閉位置となって、挾持される。
本装置10の細切り機構は、ベースAに架承した取付け台A1に架設した着脱自在に設けた回転盤31と、この回転盤31に着脱自在に設けた鉋刃32(ナイフ)を有する切断ユニット35と、前記取付け台A1に設け、かつこの切断ユニット35の鉋刃32の直下に設けた多数の刃部を有する櫛刃33(図7参照)と、この回転盤31の外周面に設けた従動歯31aと、この従動歯31aに噛合する駆動歯39aを有する駆動盤39と、この駆動盤39を回転するベースAの天板部B1に立設した駆動モータ38で構成する。従って、駆動モータ38を駆動し、駆動盤39を回転することで、この駆動歯39aに噛合する従動歯31aを介して、回転盤31と切断ユニット35が所定のススピードで回転する。尚、図中40は、回転盤31に僅かな隙間を持って囲繞する環状カード板である。
図7および図8に示すように、回転盤31には、切断ユニット35が設けられており、この切断ユニット35の上面には鉋刃32を、また、その下面には櫛刃33を設ける。そして、この切断ユニット35は、回転盤31に着脱自在に装着される。従って、この鉋刃32および櫛刃33の交換等を行うときには、回転盤31から切断ユニット35を取り外すことで作業を容易に行える。また、鉋刃32および櫛刃33の刃元側には切断ユニット35の下方に刃口36が開口している(図7参照)。これらの刃によって切り出された長尺細切り材は刃口36を通って、帯状の一枚の切出し片となり、その後、直下の櫛刃33により同心円状に細切りに切断してツマが形成される。
上記のように本装置10では、根菜類Kを長尺状に細切りするための保持機構、押さえ機構および細切り機構を備えているが、これらの機構に追加する形で保持機構の通路には串打ち機構が設けられる。この串打ち機構は、第一のケースB内で、一対のチャック13間に、前進後退可能(図2において、向かって左右方向)に設けられている。そして、この串打ち機構によって、長尺細切り材を分断するための突き刺し跡を根菜類Kに残す。
図6および図9に示すように、串打ち機構は、その主要な構成部材は、第一のケースB内で、手前側の固定板12に設けた孔12aを貫設した円錐形の尖鋭部42aを先端に設けた串体42と、この串体42を支持する支持体43で構成する。この支持板43の上下方向すなわち根菜類Kの長さ方向に沿って串体42が一定のピッチL(上下方向(天地)における間隔)を保って平行に並設される。そして、この串体42が、孔12aにガイドされながら前進することで、その尖鋭部42aより、串体42は、根菜類Kの円柱側面にスムーズに突き刺さる構造である。
尚、串体42の前進後退の機構を説明すると、この支持板43の手前(図2において、向かって左側)には、この支持体43と直交する方向(図2において、向かって奥面と手前側)に、ベース板44が設けられる(図6参照)。このベース板44は、ピストンロッド45により串体42および支持板43と一体的に前後方向に移動する。そして、前述した如く、支持板43のベース板44と反対側に設けた固定板12には、多数の孔12aが設けられており、この孔12aを利用し、スムーズ、かつ確実に、串体42が摺動可能に支持される。このベース板44が後退位置のとき、串体42の先端は、固定板12の孔12aの案内板46の貫通孔付近で保持機構の通路から隠れた位置にある。ベース板44が前進位置まで移動すると、串体42の先端がチャック13間に保持される根菜類Kのほぼ中心軸の位置まで水平に移動する。そして、この例では、串体42の尖鋭部42aをガイドする孔12aを固定板12に設ける構造とし、構造の簡素化を意図したが、独立のガイド板(図示せず)を設け、このガイド板に多数の孔12aに相当する孔(図示せず)を開設する構造も可能である。
図10に示すように、串体42の形状は、均一な長さの丸棒形のものが採用される。串体42の径(根菜類Kの長さ方向の幅)は、鉋刃32による根菜類のスライス幅の2倍以上(望ましくは2倍)の長さに設定するとよい。このように設定することで、串体42の突き刺し跡で上下に並んだスライス層のうち少なくともいずれかを確実に分断できるものとなる。具体的な串体42の径としては、スライス幅が1mmのとき、2mm程度に設定するとよい。そして、この各串体42のピッチLは、長尺細切り材の分断間隔に応じて設定され、例えば、10mm前後のピッチLが採用される。刃物の一組以上にする場合は、串体42が根菜類Kに向けて移動し、その側面から中心軸付近まで刺さる方法を採用する。尚、後述する刃物の二組以上にする場合も、串体42が根菜類Kに向けて移動し、その側面から中心軸付近まで刺さる方法を採用する。さらに、刃物の一組以上にする場合、刃物の二組以上にする場合ともに、串体42の突き刺し跡Kpを根菜類Kの直径方向に貫通させる方法を採用することも可能である。この構成によって、各組の刃物で切り出された長尺細切り材を一本の突き刺し跡Kpで同時に分断することができ、さらに製造効率を高めることが可能になる。
次に、本装置10の作動手順を図11から図14を基にして説明する。最初に、望ましくは、加工する根菜類Kが長い場合は、他の加工装置を利用し、根菜類Kを予め所定長さに切断して円柱形状としておく。本装置10の動作の一例を説明すると、起動開始前は、通路には、ストッパ27が開位置にあり、ホッパーHの投入口は開いている。そして、起動スイッチを入れ本装置10を起動させると、後述する一連の動作が一回のみ試験的に行われる(空打ち)。この動作が終わった後、ホッパーHに円柱形状の根菜類Kを投入する。
この起動開始後、押さえ棒21が上昇し(図11矢印a)、ストッパ27を開位置まで持ち上げる。これに伴い根菜類KがホッパーHから装置内に滑り落ち(図11矢印b)ていくが、その際に、この根菜類Kの先端部が、固定板12に当たって、垂直方向に方向転換し、固定板12とチャック13で形成された空間内に投入される。この投入された根菜類Kは、切断ユニット35の上で起立状態となる。
この状態では、押さえ棒21が最上位置にあり、続いて、チャック13が中央側に移動して根菜類Kを挟んで、切断ユニット35の中央ほぼ回転軸上に保持する(図12参照)。続いて、串体42が根菜類Kに向けて移動し、その円柱側面から、略中心軸付近まで刺さる(図13参照)。その後、直ぐに根菜類Kから引き抜かれて元の位置まで戻る。
このように根菜類Kには、串体42の突き刺し跡を残した後、図14に示すように、押さえ棒21が押さえ開始位置まで下降して根菜類Kの上端面を押さえて下方に押圧する。この際に、ホッパーHの通路は、ストッパ27で閉塞されている。続いて、回転盤31及切断ユニット35が回転し、根菜類Kの下端を鉋刃32で、螺旋、かつ帯状でなる一枚の切出し片となるが、この鉋刃32が突き刺し跡Kpを通過するとき、突き刺し跡Kpを境に分断されるため、適度な長さとなる。続いて、直下の櫛刃33で千切条(細切り)に切断されて、ツマが形成されるとともに、前記の如く、突き刺し跡Kpを境に分断されるため、適度な長さになってザルPに回収されることになる。
このように本装置10では、根菜類Kの半径方向に予め突き刺し跡Kpを残してから、鉋刃32および櫛刃33で根菜類Kを細切りすることで、長尺細切り材が突き刺し跡Kpで適度な長さに分断される。このため、ザルPに回収した長尺細切り材を手作業で切断することなく、そのままの状態で刺身のツマ等として使用できる。そして、また、本装置10では、根菜類Kの長さ方向に均等な間隔で各串体42が並設されるため、これらの突き刺し跡で同じ長さの長尺細切り材を一回の加工で大量に切り出すことができ、ツマなどの食材の製造効率を大幅に高めることが可能となる。尚、前述した如く、多数の串体42のピッチLを変更することで、ツマの長さを変更できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態はこれに限定されるものではなく、後述するように、種々の変更・変形を伴ってもよい。
例えば、切断ユニット35に取り付ける刃物(鉋刃32および櫛刃33)については、必ずしも一組でなく、複数組にしてもよい。例えば図15に示す例では、鉋刃32および櫛刃33に加えて同様な構成の鉋刃52および櫛刃53を直径方向に配置している。このように二組の刃物を回動させることにより円柱形状の根菜類Kを二重螺旋状に細切りすることができ、作業効率をさらに高めることができる。
また、前記押さえ機構は、鉋刃52および櫛刃53を所定位置に固定した上で、根菜類Kを軸回りに回転させながら押圧する構成としてもよい。この場合、細切り機構における回転盤31の駆動部の構成が不要になる。
さらに、串打ち機構については、必ずしも根菜類Kを保持するチャック13,13間の通路ではなく、ホッパーH付近やその他の通路に配置してもよい。根菜類の円柱側面に串体42を突き刺せるものであれば特にその設置位置は限定されない。この串体42の形状は、丸棒形に代えて角棒形、帯板形等の形状を使用してもよい。串体42の本数やピッチLについても必要に応じて適宜変更してもよい。また、他の例としては、例えば、図16に示す例では、串体62が帯板形に形成されて垂直縦向きに揃っている。この串体62の先端にはその片面が傾斜する尖鋭部62aが形成される。このように帯板形の串体62を採用することで長尺細切り材の分断面をより鋭く滑らかにすることができる。
また、本装置10では、串体42の先端部を支持する固定板12等の部材がチャック13の直ぐ横に固定されることから、チャック13や串体42周辺の洗浄と、保守管理の容易化を図るために、このチャック13や串体42周辺に、十分な作業スペースを確保することが望ましい。そのために、例えば、次のように構造を採用する。
前述した、洗浄と、保守管理の容易化を図る他の例としては、例えば、図17に示す例では、チャック71,71の前方に、固定板12に代わり、案内板76が配置され、支持板73から延びる串体72の先端部を支持する。そして、ピストンロッド75,75には串体72と支持板73とを前後に往復動させる差渡し板74が固定される。ピストンロッド75を駆動する駆動部77の下方にはレール78が設置される。この例では、串打ち時(作業時)には、図17(A)に示すように、案内板76がチャック71の手前側に併設される所定位置にある。また、洗浄時には、ピストンロッド75の駆動部77をレール78に沿って引き出すことで、図17(B)に示すように、案内板76が串体72等と一体的にチャック71から手前側の方向に離れた位置まで移動する。これにより案内板76とチャック71との間に作業スペースS3が確保される。
さらに他の例としては、例えば、図18に示す例では、串打ちユニット80が支軸80aにより回動可能に取り付けられる。この例では、串体82は、ユニット前面の案内板86からチャック81,81内の通路に突き出るようになっている。従って、串打ち時(作業時)には、図18(A)に示すように、案内板86(固定板12も可能)をチャック81間の通路に向けて串打ちを行なう。そして、また、洗浄時には、図18(B)のように、串打ちユニット80を後方側に反転させて案内板86とチャック81の周囲に作業スペースS3が確保される。
このようにチャックや串体付近に十分な作業スペースを取れるように構成することで、洗浄等のメンテナンスを容易に行うことができ、清潔で快適な作業環境で長尺細切り装置を使用することができる。
10 長尺細切り装置
12 固定板
12a 孔
13 チャック
14 駆動部
21 押さえ棒
22 ラックギア
22a 支持部材
23 ピニオンギア
25 ヘッド
25a 突出片
26a〜26c 近接スイッチ
27 ストッパ
27a 係止片
28,28 ロッド
31 回転盤
31a 従動歯
32 鉋刃
33 櫛刃
35 切断ユニット
36 刃口
38 駆動モータ
39 駆動盤
39a 駆動歯
40 環状ガード板
42 串体
42a 尖端部
43 支持板(支持手段)
44 ベース板(支持手段)
45 ピストンロッド(支持手段)
46 案内板(支持手段)
A ベース
A1 取付け台
B 第一のケース
B1 天板部
C コントロールボックス
D 柱体
E 第二のケース
E1 天板部
F 本装置の全体を制御する制御盤
H ホッパー
K 根菜類
Kp 突き刺し跡
L ピッチ
P ザル
S1 間隔
S2 間隔
S3 スペース

Claims (2)

  1. 円柱形状にカットした根菜類をその一端から他端側に向けて鉋刃により螺旋状にスライスしつつ、櫛刃により同心円状に切断して刃口から長尺細切り材を切り出すようにした装置であって、
    前記根菜類を前記鉋刃および前記櫛刃に向けて送る通路の所定位置で、前記根菜類の円柱側面に向けて設けられる串体と、
    前記根菜類の円柱側面に前記串体を突き刺しかつ引き抜くように前記串体を支持する支持手段とを備え、
    前記鉋刃および前記櫛刃により前記根菜類から長尺細切り材を切り出す前に、前記根菜類の円柱側面に前記串体を突き刺しかつ引き抜いて前記根菜類に突き刺し跡を残し、前記根菜類から長尺細切り材を切り出すときには、切り出された長尺細切り材が前記串体の突き刺し跡により長さ方向に分断されるように構成したことを特徴とする根菜類の長尺細切り装置。
  2. 請求項1記載の装置であって、前記串体が前記根菜類の長さ方向に沿って均一な間隔を保って並設される、根菜類の長尺細切り装置。
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