JP5308883B2 - Nmrプローブ - Google Patents

Nmrプローブ Download PDF

Info

Publication number
JP5308883B2
JP5308883B2 JP2009068463A JP2009068463A JP5308883B2 JP 5308883 B2 JP5308883 B2 JP 5308883B2 JP 2009068463 A JP2009068463 A JP 2009068463A JP 2009068463 A JP2009068463 A JP 2009068463A JP 5308883 B2 JP5308883 B2 JP 5308883B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solenoid coil
central axis
nmr probe
winding
solenoid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009068463A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010223617A (ja
Inventor
学 長谷川
秀樹 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2009068463A priority Critical patent/JP5308883B2/ja
Publication of JP2010223617A publication Critical patent/JP2010223617A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5308883B2 publication Critical patent/JP5308883B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Description

本発明は、NMR(核磁気共鳴)装置に用いられソレノイドコイルを搭載したNMRプローブに関する。
NMR装置は、(周波数)スペクトルの感度及び分解能が高いことが求められる。しかし、サンプル領域の静磁場均一度が低いと、NMR信号の周波数に分布が生じ、スペクトルの広がりが大きくなり、スペクトルの感度及び分解能が低下してしまう。スペクトルの感度及び分解能を高めるためにはサンプル領域の静磁場の均一度を高める必要がある。そこで、ソレノイドコイルの軸方向を延長する形で静磁場補正用部材を配置し、サンプル領域の静磁場の均一度を高めることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−082847号公報
NMR装置では、クライオスタットに収納された超電導マグネットによって、サンプル領域に静磁場を形成している。このサンプル領域に高周波磁場の送受信等を行うソレノイドコイルを配置すると、サンプル領域の静磁場の均一性が低下する。
NMR装置には、サンプル領域の静磁場を均一にするために、シムコイルが設けられており、ソレノイドコイルの配置により低下したサンプル領域の静磁場の均一性を高めることができる。
しかし、静磁場の強度を、サンプル領域の位置座標の関数として表すと、シムコイルで補正できるのは、位置座標に対して静磁場の強度が2次項(2次関数)以下の低次項(低次関数)で表される静磁場であって、4次項(4次関数)以上の高次項(高次関数)で表される静磁場の補正は一般に困難であることがわかった。そこで、4次項以上の高次項で表される静磁場の補正が、何らかの方法でできれば、2次項以下の低次項で表される静磁場の補正が可能なシムコイルと合わせて、静磁場の均一性が高められると考えられた。
そこで、本発明の課題は、シムコイルを搭載したNMR装置に用いられるスペクトルの感度及び分解能の高いNMRプローブを提供することにある。
前記課題を達成するために、本発明は、第1ソレノイドコイルを搭載したNMRプローブにおいて、内径が前記第1ソレノイドコイルに等しく、中心軸が前記第1ソレノイドコイルの中心軸に一致するように配置され、前記第1ソレノイドコイルと異なる核を測定する第2ソレノイドコイルを有し、前記第2ソレノイドコイルの少なくとも1ターンの巻き線は、前記第1ソレノイドコイルの互いに隣り合う2ターンの巻き線の間を、前記2ターンの巻き線に沿って配置されていることを特徴としている。
また、本発明は、第1ソレノイドコイルを搭載したNMRプローブにおいて、内径が前記第1ソレノイドコイルに等しく、中心軸が前記第1ソレノイドコイルの中心軸に一致するように配置され、前記第1ソレノイドコイルと異なる核を測定する第2ソレノイドコイルを有し、前記第1ソレノイドコイルの前記中心軸方向の両方の外側に、前記第2ソレノイドコイルの巻き線の少なくとも1ターンが配置されていることを特徴としている。
本発明によれば、第1ソレノイドコイルと第2ソレノイドコイルとによるソレノイドコイルの占積率を高め又は軸方向長さを長くすることができるので、スペクトルの感度及び分解能の高いNMRプローブを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るNMRプローブを搭載したNMR装置の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るNMRプローブの要部の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るNMRプローブの要部の断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るNMRプローブの要部の斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係るNMRプローブの要部の断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るNMRプローブの要部の斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係るNMRプローブの要部の断面図である。 (a)は本発明の第4の実施形態に係るNMRプローブの第1ソレノイドコイルの正面図であり、(b)は第1ソレノイドコイルの配置前後での水素核の共鳴周波数の偏差を、y軸上の位置に対して示すグラフであり、○印はシミュレーション結果であり、実線はシミュレーション結果(○印)に対する近似曲線である。 (a)は本発明の第4の実施形態に係るNMRプローブの第2ソレノイドコイルの正面図であり、(b)は第2ソレノイドコイルの配置前後での水素核の共鳴周波数の偏差を、y軸上の位置に対して示すグラフであり、○印はシミュレーション結果であり、実線はシミュレーション結果(○印)に対する近似曲線である。 (a)は本発明の第4の実施形態に係るNMRプローブの第1ソレノイドコイルと第2ソレノイドコイルの正面図であり、(b)は第1ソレノイドコイルと第2ソレノイドコイルの配置前後での水素核の共鳴周波数の偏差を、y軸上の位置に対して示すグラフであり、○印はシミュレーション結果であり、実線はシミュレーション結果(○印)に対する近似曲線である。 本発明の第5の実施形態に係るNMRプローブの要部の斜視図である。 本発明の第5の実施形態に係るNMRプローブの要部の断面図である。 本発明の第6の実施形態に係るNMRプローブの要部の断面図である。 (a)は本発明の第7の実施形態に係るNMRプローブの第2ソレノイドコイルの正面図であり、(b)は第2ソレノイドコイルの配置前後での水素核の共鳴周波数の偏差を、y軸上の位置に対して示すグラフであり、○印はシミュレーション結果であり、実線はシミュレーション結果(○印)に対する近似曲線である。 (a)は本発明の第7の実施形態に係るNMRプローブの第1ソレノイドコイルと第2ソレノイドコイルの正面図であり、(b)は第1ソレノイドコイルと第2ソレノイドコイルの配置前後での水素核の共鳴周波数の偏差を、y軸上の位置に対して示すグラフであり、○印はシミュレーション結果であり、実線はシミュレーション結果(○印)に対する近似曲線である。 本発明の第8の実施形態に係るNMRプローブの要部の断面図である。 本発明の第9の実施形態に係るNMRプローブの要部の斜視図である。 本発明の第9の実施形態に係るNMRプローブの要部の断面図である。 本発明の第10の実施形態に係るNMRプローブの回路図である。 本発明の第11の実施形態に係るNMRプローブの回路図である。 本発明の第12の実施形態に係るNMRプローブの回路図である。 本発明の第13の実施形態に係るNMRプローブを搭載したNMR装置の断面図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1に示すように、第1の実施形態のNMR装置1は、静磁場方向が水平方向である横型の超電導マグネット3を用いている。なお、この静磁場方向をz方向とし、垂直方向をy方向とする座標系を理解を容易にするために設定している。また、y方向からz方向に回転させたネジが進む方向にx方向を設定している。超電導マグネット3は、円筒形状をしており、軸が一致するように円筒形状のクライオスタット4の中に収納されている。クライオスタット4は、3層構造をしており、外側1層目の真空容器の中に、2層目の熱輻射シールド容器及び3層目の液体ヘリウム容器が収められている。液体ヘリウム容器の内部に冷媒である液体ヘリウムとともに超電導マグネット3が巻装され設置されている。クライオスタット4には、y方向(垂直方向)に貫通する貫通孔が設けられている。貫通孔は、クライオスタット4の内筒壁を貫通している。この貫通孔によって超電導マグネット3は二分され、NMR装置1は、スプリット型NMR装置となっている。
超電導マグネット3によって、超電導マグネット3の内筒壁で囲まれた空間の中央(いわゆるサンプル領域)に、空間的時間的に一定で均一な静磁場が形成される。この基本となる静磁場の均一性を高めるために、シムコイル15が、クライオスタット4の内筒壁で囲まれた超電導マグネット3の内側に設けられている。
NMRプローブ2の先端部は、クライオスタット4の内筒壁に沿って挿入され、この内筒壁で囲まれた空間の中央まで達している。NMRプローブは、先端部に、NMR信号の送受信等を行う第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7と、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7を共に巻きつけているボビン8とを備えている。ボビン8は円筒形状をしており、この円筒の内筒壁で囲まれた空間の周辺が、いわゆるサンプル領域となり、このサンプル領域に、前記静磁場が形成される。ボビン8の内側には、前記貫通孔側から、サンプル入りホルダ5が挿入される。第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7とが、高周波磁場を送受信する場合には、その高周波磁場の方向はy方向である鉛直方向に形成される。
図2Aに、本発明の第1の実施形態に係るNMRプローブ2の要部の斜視図を示す。サンプル入りホルダ5を取り囲むように、円筒形のボビン8が設けられている。ボビン8には、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7とが巻かれている。図2Aでは、第1ソレノイドコイル6を、第1ターンの第1ソレノイドコイル6(t1)と、第2ターンの第1ソレノイドコイル6(t2)の合計2ターンで示したが、ターン数(巻き数)はこれに限ったことではなく、2ターン以上であればよい。なお、t1、t2は第何ターンかを示している。t1は第1ターンであることを示し、t2は第2ターンであることを示している。以下でも同様である。また、第2ソレノイドコイル7を、第1ターンの第2ソレノイドコイル7(t1)の合計1ターンで示したが、ターン数(巻き数)はこれに限ったことではなく、1ターン以上であればよい。第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7とは、共通のガラス製のボビン8に巻き付けてある。このため、第2ソレノイドコイル7の内径は、第1ソレノイドコイル6の内径に等しくなっている。また、第2ソレノイドコイル7の中心軸9は、ボビン8の中心軸に一致するので、第1ソレノイドコイル6の中心軸にも一致する。第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7とは、中心軸9及びボビン8を挟んで対向し、二重螺旋を構成している。
第2ソレノイドコイル7の第1ターン(t1)は、第1ソレノイドコイル6の第1ターン(t1)と第2ターン(t2)の間にあって、第1ソレノイドコイル6の第1ターン(t1)と第2ターン(t2)に沿って配置されている。第2ソレノイドコイル7のコイルの巻き初めおよび巻き終わりは、第1ソレノイドコイル6のコイルの巻き初めと巻き終わりの間に配置されている。
図2Bに、本発明の第1の実施形態に係るNMRプローブ2の要部の断面図を示す。第2ソレノイドコイル7の中心軸9方向の長さH2は、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の長さH1とは異なり、短くなっている。第2ソレノイドコイル7の中心軸9方向の長さH2の中間位置9Cは、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の長さH1の中間位置9Cに一致している。中心軸9から第1ソレノイドコイル6、中心軸9から第2ソレノイドコイル7までの距離は、略ボビン8の外周の半径に等しい。第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の2つのコイルを、サンプル入りホルダ5の近傍に等距離に配置できるので、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7とで2種類の核を高い感度に測定できる。
第2ソレノイドコイル7の巻き線は、第1ソレノイドコイル6の巻き線間に配置されている。よって、第1ソレノイドコイル6の巻き線間隔WS1は、第2ソレノイドコイル7の中心軸9方向の巻き線の線幅WL2よりも大きくなっている。また、第2ソレノイドコイル7の巻き線間隔WS2は、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の巻き線の線幅WL1よりも大きくなっている。第2ソレノイドコイル7の巻き線と、第1ソレノイドコイル6の巻き線との間には、空隙があり、電気的に接続していない。なお、第2ソレノイドコイル7の巻き線又は第1ソレノイドコイル6の巻き線の表面が、絶縁膜で被覆されている場合には、両コイル6、7の巻き線間に空隙が無くとも構わない。これによれば、第1ソレノイドコイル6の第1ターン(t1)と第2ターン(t2)の間の巻き線間に、第2ソレノイドコイルの第1ターン(t1)を配置して、ソレノイドコイル6、7全体の占積率を向上させることができ、第1ソレノイドコイル6の作る高次の不整磁場を抑制し、静磁場の均一性を高めることができる。
(第2の実施形態)
図3Aに、本発明の第2の実施形態に係るNMRプローブ2の要部の斜視図を示し、図3Bに、その断面図を示す。第2の実施形態のNMRプローブ2が、第1の実施形態のNMRプローブ2と異なる点は、第2ソレノイドコイル7の配置を変えている点で、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の両方の外側に、第2ソレノイドコイル7の巻き線の少なくとも1ターンである第1ターン(t1)と第2ターン(t2)がそれぞれ配置されている点である。これにより、第2ソレノイドコイル7の中心軸9方向の長さH2は、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の長さH1とは異なり、より長くなっている。ただ、第2ソレノイドコイル7の中心軸9方向の長さH2の中間位置9Cは、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の長さH1の中間位置9Cに一致している。第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7のサンプル入りホルダ5までの距離は等しく、この2つのコイルをサンプル入りホルダ5の近傍に等距離に配置できるので、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7とで2種類の核を高い感度に測定できる。
図3Aと図3Bでは、第1ソレノイドコイル6は2ターンの第1ターン(t1)と第2ターン(t2)を示し、第2ソレノイドコイル7も2ターンの第1ターン(t1)と第2ターン(t2)を示しているが、ターン数(巻き数)はこれに限ったことではなく、第1ソレノイドコイル6は1ターン以上、第2ソレノイドコイル7は2ターン以上のターン数に設定することができる。第2ソレノイドコイル7が2ターンの場合、第2ソレノイドコイル7の第1ターン(t1)は、第1ソレノイドコイル6のy方向の正方向の外側に配置される。また、第2ソレノイドコイル7の第2ターン(t2)は、第1ソレノイドコイル6のy方向の負方向の外側に配置される。第1ソレノイドコイル6のコイルの巻き初めおよび巻き終わりは、第2ソレノイドコイル7のコイルの巻き初めと巻き終わりの間に配置されている。コイルの巻き初めおよび巻き終わりは、第2ソレノイドコイル7よりも第1ソレノイドコイル6の方が、静磁場の磁場中心となる中間位置9Cに近い配置となる。第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7は共通の中心軸9を持つため、中心軸9方向の長さが長さH2のように長い1つのソレノイドコイルとして、静磁場に対して作用させることができる。すなわち、共通の中心軸9を持つ第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7とによれば、第1ソレノイドコイル6単独の場合に比べて、ソレノイドコイルの中心軸9方向の長さが長くなり、第2ソレノイドコイル7単独の場合に比べて、ソレノイドコイルの占積率が高くなり、高次の不整磁場を抑制することができる。
(第3の実施形態)
図4Aに、本発明の第3の実施形態に係るNMRプローブ2の要部の斜視図を示し、図4Bに、その断面図を示す。第3の実施形態のNMRプローブ2が、第1の実施形態のNMRプローブ2と異なる点は、第1の実施形態の第2ソレノイドコイル7を延長させて、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の両方の外側に、具体的には上側に第2ソレノイドコイル7の巻き線の少なくとも1ターンである第1ターン(t1)と、下側に少なくとも1ターンである第5ターン(t5)が配置されている点である。これにより、第2ソレノイドコイル7の中心軸9方向の長さH2は、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の長さH1とは異なり、より長くなっている。ただ、第2ソレノイドコイル7の中心軸9方向の長さH2の中間位置9Cは、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の長さH1の中間位置9Cに一致している。中心軸9から第1ソレノイドコイル6、中心軸9から第2ソレノイドコイル7までの距離は、略ボビン8の外周の半径に等しい。第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の2つのコイルを、サンプル入りホルダ5の近傍に等距離に配置できるので、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7とで2種類の核を高い感度に測定できる。
図4Aと図4Bでは、第1ソレノイドコイル6は2ターンの第1ターン(t1)と第2ターン(t2)とで構成され、第2ソレノイドコイル7は5ターンの第1ターン(t1)と第2ターン(t2)と第3ターン(t3)と第4ターン(t4)と第5ターン(t5)とで構成されているが、ターン数(巻き数)はこれに限ったことではなく、第1ソレノイドコイル6は2ターン以上、第2ソレノイドコイル7は3ターン以上のターン数に設定することができる。第1ソレノイドコイル6が2ターン、第2ソレノイドコイル7が5ターンの場合、第2ソレノイドコイル7の第1ターン(t1)と第2ターン(t2)は、第1ソレノイドコイル6のy方向の正方向の外側に配置される。また、第2ソレノイドコイル7の第4ターン(t4)と第5ターン(t5)は、第1ソレノイドコイル6のy方向の負方向の外側に配置される。第1ソレノイドコイル6のコイルの巻き初めおよび巻き終わりは、第2ソレノイドコイル7のコイルの巻き初めと巻き終わりの間に配置されている。コイルの巻き初めおよび巻き終わりは、第2ソレノイドコイル7よりも第1ソレノイドコイル6の方が、静磁場の磁場中心となる中間位置9Cに近い配置となる。第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7とは、共通の中心軸9を持ち、かつ、二重螺旋に配置されており、中心軸9方向の長さが長さH2のように長い1つのソレノイドコイルとして、静磁場に対して扱うことができる。すなわち、共通の中心軸9を持ちかつ二重螺旋に配置した第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7とによれば、第1ソレノイドコイル6単独の場合に比べて、ソレノイドコイルの中心軸9方向の長さが長くなり、高次の不整磁場を抑制することができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、第3の実施形態で定性的に説明した共通の中心軸9を持ちかつ二重螺旋に配置した第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7とによる高次の不整磁場の抑制の効果を、シミュレーション結果を用いて定量的に説明する。
図5(a)に、シミュレーションに用いた第1ソレノイドコイル6の正面図を示す。第1ソレノイドコイル6のターン数は3ターンとし、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の長さH1は8mmとし、コイル径D1は10mmとし、中心軸9方向の巻き線の線幅WL1(巻き線の直径)は1mmとした。なお、長さH1は一方の端部と他方の端部における巻き線の中心線間の距離である。また、コイル径D1は巻き線の中心線の螺旋で外挿される円筒の直径である。体積磁化率は9.65×10−7(SI単位)とした。
静磁場中に置かれた物質の表面には、(数A)で表される磁荷dqmが生じる。磁荷d
qmが点r’に作るz方向の不整磁場dBz(r’)は(数B)で表される。
Figure 0005308883

Figure 0005308883
なお、水素核の共鳴周波数の偏差δfは、不整磁場dBzと式(1)の関係があるので、不整磁場dBzが低減できれば、水素核の共鳴周波数の偏差δfを低減できたことになる。ここで、δf(r’)は、不整磁場評価点r’における水素核の共鳴周波数の偏差であり、dBz(r’)は、不整磁場評価点r’における不整磁場であり、γは、定数の水素核の磁気回転比(4.26×10(T−1・s−1))である。
δf(r’)=dBz(r’)×γ ・・・(1)
図5(b)に、第1ソレノイドコイル6の静磁場内への配置前後での水素核の共鳴周波数の偏差δf(縦軸)を、y軸上の位置(横軸)に対して示す。○印それぞれはシミュレーション結果であり、実線はシミュレーション結果(○印)に対する近似曲線である。
近似曲線の近似曲線式は、式(2)のように求められた。定数項は、感度および分解能に影響しないため、補整する必要がない。また、yの2乗(y)の項は、シムコイル15(図1参照)によって低減することができる。一方、yの4乗(y)の高次項は、シムコイル15によって低減困難である。yの4乗(y)の高次項の係数−0.001をゼロに近づけることができれば、不整磁場dBzが低減でき、水素核の共鳴周波数の偏差δfを低減できることになる。
δf(y)=−0.001y+0.1328y−3.0266 ・・・(2)
図6(a)に、シミュレーションに用いた第2ソレノイドコイル7の正面図を示す。第2ソレノイドコイル7のターン数は8ターンとし、第2ソレノイドコイル7の中心軸9方向の長さH2は21.3mmとし、コイル径D2はコイル径D1と同じ10mmとし、中心軸9方向の巻き線の線幅WL2(巻き線の直径)は線幅WL1と同じ1mmとした。なお、長さH2は一方の端部と他方の端部における巻き線の中心間の距離である。また、コイル径D2は巻き線の中心線の螺旋の直径である。体積磁化率は9.65×10−7(SI単位)で第1ソレノイドコイル6と同じにした。
図6(b)に、第2ソレノイドコイル7の静磁場内への配置前後での水素核の共鳴周波数の偏差δfを、y軸上の位置に対して示す。○印それぞれはシミュレーション結果であり、実線はシミュレーション結果(○印)に対する近似曲線である。近似曲線の近似曲線式は、式(3)のように求められた。
δf(y)=0.0003y−0.0283y−1.2629 ・・・(3)
図7(a)に、シミュレーションに用いた共通の中心軸9を持ちかつ二重螺旋に配置した第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の正面図を示す。第2ソレノイドコイル7の中心軸9方向の長さH2の中間位置9Cが、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の長さH1の中間位置9Cに一致するように配置している。
図7(b)に、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の静磁場内への配置前後での水素核の共鳴周波数の偏差δfを、y軸上の位置に対して示す。○印それぞれはシミュレーション結果であり、実線はシミュレーション結果(○印)に対する近似曲線である。近似曲線の近似曲線式は、式(4)のように求められた。式(4)は式(2)と式(3)の和となっている。定数項は、感度および分解能に影響しないため、補整する必要がない。また、yの2乗(y)の項は、シムコイル15によっては低減することができる。一方、yの4乗(y)の高次項は、シムコイル15によって低減困難である。yの4乗(y)の高次項の係数は、−0.0007となり、第1ソレノイドコイル6のみのyの4乗(y)の高次項の係数−0.001に比べて3割減少し、ゼロに近づいていることがわかる。不整磁場dBzが低減でき、水素核の共鳴周波数の偏差δfを低減できることになる。なお、yの4乗(y)の高次項の係数をゼロに近づけられたのは、第1ソレノイドコイル6のみによるyの4乗(y)の高次項の係数が−0.001の負であり、第2ソレノイドコイル7のみによるyの4乗(y)の高次項の係数が0.0003の正であり、互いに逆符号であるので、相殺しあうからである。
δf(y)=−0.0007y+0.1045y−4.2876 ・・・(4)
(第5の実施形態)
図8Aに、本発明の第5の実施形態に係るNMRプローブ2の要部の斜視図を示し、図8Bに、その断面図を示す。第5の実施形態のNMRプローブ2が、第2の実施形態のNMRプローブ2と異なる点は、3つ目の第3ソレノイドコイル10が追加されている点である。第3ソレノイドコイル10の内径は、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の内径に等しくなっている。第3ソレノイドコイル10の中心軸9は、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の中心軸9に一致するように配置されている。第3ソレノイドコイル10の第1ターン(t1)は、第1ソレノイドコイル6の互いに隣り合う第1ターン(t1)と第2ターン(t2)の間にあって、第1ソレノイドコイル6の第1ターン(t1)と第2ターン(t2)に沿って配置されている。第3ソレノイドコイル10のコイルの巻き初めおよび巻き終わりは、第1ソレノイドコイル6のコイルの巻き初めと巻き終わりの間に配置されている。第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7と第3ソレノイドコイル10とは互いに電気的に接続されていない。
第3ソレノイドコイル10の中心軸9方向の長さH3は、第1ソレノイドコイルの中心軸9方向の長さH1と、第2ソレノイドコイルの中心軸9方向の長さH2とは異なり、より短くなっている。第3ソレノイドコイル10の中心軸9方向の長さH3の中間位置9Cは、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の長さH1の中間位置9Cと、第2ソレノイドコイル7の中心軸9方向の長さH2の中間位置9Cとに一致している。
中心軸9から第3ソレノイドコイル10までの距離は、略ボビン8の外周の半径に等しくなるので、中心軸9から第1ソレノイドコイル6までの距離に等しい。さらに、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7と第3ソレノイドコイル10の3つのコイルを、サンプル入りホルダ5の近傍に等距離に配置できるので、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7と第3ソレノイドコイル10とで3種類の核を高い感度に測定できる。
第3ソレノイドコイル10の巻き線は、第1ソレノイドコイル6の巻き線間に配置されている。よって、第1ソレノイドコイル6の巻き線間隔WS1は、第3ソレノイドコイル10の中心軸9方向の巻き線の線幅WL3よりも大きくなっている。また、第3ソレノイドコイル10の巻き線間隔WS3は、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の巻き線の線幅WL1よりも大きくなっている。第3ソレノイドコイル10の巻き線と、第1ソレノイドコイル6の巻き線との間には、空隙があり、電気的に接続していない。なお、第3ソレノイドコイル10の巻き線又は第1ソレノイドコイル6の巻き線の表面が、絶縁膜で被覆されている場合には、両コイル6、10の巻き線間に空隙が無くとも構わない。第1ソレノイドコイル6の第1ターン(t1)と第2ターン(t2)の間の巻き線間に、第3ソレノイドコイル10の第1ターン(t1)を配置することで、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7とで構成されるソレノイドコイルに対して、占積率を向上させることができ、高次の不整磁場を抑制し、静磁場の均一性を高めることができる。
(第6の実施形態)
図9に、本発明の第6の実施形態に係るNMRプローブ2の要部の断面図を示す。第6の実施形態のNMRプローブ2が、第3の実施形態のNMRプローブ2(図4B参照)と異なる点は、第1ソレノイドコイル6及び第2ソレノイドコイル7の隣接する巻き線の間隔W1、W2、W3、W4、W5、W6、W7、W8が、中心軸9方向の全域において、略同一になっている(W1=W2=W3=W4=W5=W6=W7=W8)点である。また、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の巻き線の線幅(巻き線の直径)WL1は、第2ソレノイドコイル7の中心軸9方向の巻き線の線幅(巻き線の直径)WL2に等しく(WL1=WL2)、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の体積磁化率は等しくなっている。すなわち、第1ソレノイドコイル6及び第2ソレノイドコイル7の巻き線が、略同一寸法、略同一材料のワイヤになっている。これらによれば、不整磁場の発生源となる磁荷dqmを、y方向(中心軸9方向)に等間隔に配置できる。そして、高次の不整磁場を抑制し、静磁場の均一性を高めることができる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態では、第6の実施形態で定性的に説明した巻き線の間隔を均一に配置した第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7とによる高次の不整磁場の抑制の効果を、シミュレーション結果を用いて定量的に説明する。第1ソレノイドコイル6には、第4の実施形態の第1ソレノイドコイル6(図5(a)参照)を用いた。
図10(a)に、シミュレーションに用いた第2ソレノイドコイル7の正面図を示す。第2ソレノイドコイル7のターン数は8ターンとし、第2ソレノイドコイル7の中心軸9方向の長さH2は16mmとし、コイル径D2は第1ソレノイドコイル6と同じ10mmとし、中心軸9方向の巻き線の線幅WL2(巻き線の直径)は第1ソレノイドコイル6と同じ1mmとした。また、体積磁化率は9.65×10−7(SI単位)で第1ソレノイドコイルと同じにした。
第2ソレノイドコイル7の巻き線間隔は、第1ターン(t1)と第2ターン(t2)と第7ターン(t7)と第8ターン(t8)とが狭く、第3ターン(t1)と第4ターン(t2)と第5ターン(t7)と第6ターン(t8)が広くなっている。
図10(b)に、第2ソレノイドコイル7の静磁場内への配置前後での水素核の共鳴周波数の偏差δfを、y軸上の位置に対して示す。○印それぞれはシミュレーション結果であり、実線はシミュレーション結果(○印)に対する近似曲線である。近似曲線の近似曲線式は、式(5)のように求められた。定数項は、感度および分解能に影響しないため、補整する必要がない。また、yの2乗(y)の項は、シムコイル15によって低減することができる。
δf(y)=0.0014y−0.1048y−1.1266 ・・・(5)
図11(a)に、巻き線の間隔を均一に配置した第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の正面図を示す。巻き線の間隔W11、W12、W13、W14、W15、W16、W17、W18、W19、W20、W21、W22は等しくなっている(W11=W12=W13=W14=W15=W16=W17=W18=W19=W20=W21=W22)。また、第2ソレノイドコイル7の中心軸9方向の長さH2の中間位置9Cが、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の長さH1の中間位置9Cに一致するように配置している。
図11(b)に、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の静磁場内への配置前後での水素核の共鳴周波数の偏差δfを、y軸上の位置に対して示す。○印それぞれはシミュレーション結果であり、実線はシミュレーション結果(○印)に対する近似曲線である。近似曲線の近似曲線式は、式(6)のように求められた。式(6)は式(2)と式(5)の和となっている。yの2乗(y)の項は、シムコイル15によって低減することができる。一方、yの4乗(y)の高次項は、シムコイル15によっては低減困難である。yの4乗(y)の高次項の係数は、0.0004となり、第1ソレノイドコイル6のみのyの4乗(y)の高次項の係数−0.001に比べて6割減少し、ゼロに近づいていることがわかる。不整磁場dBzが低減でき、水素核の共鳴周波数の偏差δfを低減できることになる。なお、yの4乗(y)の高次項の係数をゼロに近づけられたのは、第1ソレノイドコイル6のみによるyの4乗(y)の高次項の係数が−0.001の負であり、第2ソレノイドコイル7のみによるyの4乗(y)の高次項の係数が0.0014の正であり、互いに逆符号であるので、相殺しあうからである。また、式(6)のyの4乗(y)の高次項の係数は、0.0004は、式(4)のyの4乗(y)の高次項の係数は、−0.0007より、ゼロに近くなっている。これが、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の巻き線の間隔を均一に配置した正味の効果と考えられる。
δf(y)=0.0004y+0.0279y−4.1518 ・・・(6)
(第8の実施形態)
図12に、本発明の第8の実施形態に係るNMRプローブ2の要部の断面図を示す。第8の実施形態のNMRプローブ2が、第6の実施形態のNMRプローブ2(図9参照)と異なる点は、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の巻き線が、ワイヤではなく、箔である点である。箔であれば、厚さ均一で材質一定の1枚の箔から、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7とを切り出し分けることができ、略同一の厚さで、略同一材料の箔状の第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7を形成することができる。また、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の巻き線の線幅WL1と、第2ソレノイドコイル7の中心軸9方向の巻き線の線幅WL2とが略等しくなるように切り出せば、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の巻き線の断面の寸法を略同一寸法に容易に設定することができる。
そして、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の巻き線が、略同一寸法、略同一材料の箔であれば、ワイヤに比べ、コイル充填率(フィリングファクタ)は等しいままに、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7のコイルの体積を小さくできる。これにより、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の磁化が小さくなり、不整磁場を小さくすることができる。
また、第1ソレノイドコイル6及び第2ソレノイドコイル7の隣接する巻き線の間隔W1、W2、W3、W4、W5、W6、W7、W8が、中心軸9方向の全域において、略同一になっており(W1=W2=W3=W4=W5=W6=W7=W8)、また、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の巻き線の線幅WL1は、第2ソレノイドコイル7の中心軸9方向の巻き線の線幅WL2に等しく(WL1=WL2)、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の体積磁化率は略同一材料ゆえに等しく、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の巻き線の断面も略同一寸法になっているので、不整磁場の発生源となる磁荷dqmを、y方向(中心軸9方向)に等間隔に配置でき、高次の不整磁場を抑制することができる。
(第9の実施形態)
図13Aに、本発明の第9の実施形態に係るNMRプローブ2の要部の斜視図を示し、図13Bに、その断面図を示す。第9の実施形態のNMRプローブ2が、第8の実施形態のNMRプローブ2(図12参照)と異なる点は、第1ソレノイドコイル6の中心軸9方向の巻き線の線幅WL1が、第2ソレノイドコイル7の中心軸9方向の巻き線の線幅WL2と異なり、大きくなっている(WL1>WL2)点である。線幅WL1を大きくすることで第1ソレノイドコイル6の充填率(フィリングファクタ)が向上し、スペクトルの感度を上げることができる。
(第10の実施形態)
図14に、本発明の第10の実施形態に係るNMRプローブ2の回路図を示す。NMRプローブ2は、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7と第3ソレノイドコイル10を有している。第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7と第3ソレノイドコイル10としては、第5の実施形態(図8A参照)の第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7と第3ソレノイドコイル10を用いることができる。
第1ソレノイドコイル6の両端、すなわち、コイルの巻き初めと巻き終わりは、水素核のラーモア周波数に一致する周波数で共振(同調整合)する同調整合回路11に接続されている。水素核のラーモア周波数は、静磁場の磁場強度が7テスラ(T)の場合には300MHzであり、14テスラ(T)の場合には600MHzである。
第3ソレノイドコイル10の両端、すなわち、コイルの巻き初めと巻き終わりは、炭素核のラーモア周波数に一致する周波数で共振(同調整合)する同調整合回路12に接続されている。炭素核のラーモア周波数は、静磁場の磁場強度が7テスラ(T)の場合には75MHzであり、14テスラ(T)の場合には150MHzである。
第2ソレノイドコイル7は、開回路となっており、第2ソレノイドコイル7の両端、すなわち、コイルの巻き初めと巻き終わりには、何も接続されていない。よって、第2ソレノイドコイル7には、第1ソレノイドコイル6と第3ソレノイドコイル10によって形成される高周波磁場を妨げる方向に電流が流れることはない。また、第2ソレノイドコイル7の他の第1ソレノイドコイル6と第3ソレノイドコイル10との結合を抑制できるので、第1ソレノイドコイル6と同調整合回路11からなる共振回路と、第3ソレノイドコイル10と同調整合回路12からなる共振回路のそれぞれの質(Q値)を高く維持し照射効率を高くすることができる。照射効率とは、送信時におけるサンプル領域の高周波磁場強度を投入(給電)エネルギで割った値である。照射効率が高いと、90度パルス幅を短くでき、第1ソレノイドコイル6と第3ソレノイドコイル10におけるコイルの発熱量を下げることができる。
(第11の実施形態)
図15に、本発明の第11の実施形態に係るNMRプローブ2の回路図を示す。第11の実施形態のNMRプローブ2が、第10の実施形態のNMRプローブ2と異なる点は、第2ソレノイドコイル7の両端、すなわち、コイルの巻き初めと巻き終わりが、重水素核のラーモア周波数に一致する周波数で共振(同調整合)する同調整合回路13に接続されている点である。重水素核のラーモア周波数は、静磁場の磁場強度が7テスラ(T)の場合には46MHzであり、14テスラ(T)の場合には92MHzである。これによれば、水素核、炭素核に加え、重水素核も測定することができる。
なお、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7と第3ソレノイドコイル10を、第5の実施形態(図8A参照)のように配置すると、第2ソレノイドコイル7は、第1ソレノイドコイル6と第3ソレノイドコイル10より、静磁場(サンプル領域)の中心である前記中間位置9Cからy方向に離れているため、第1ソレノイドコイル6と第3ソレノイドコイル10より静磁場均一度の低下した位置に感度を持つことになる。しかし、重水素核の測定はロック機能のために行うので、感度は重視されない。
(第12の実施形態)
図16に、本発明の第12の実施形態に係るNMRプローブ2の回路図を示す。第12の実施形態のNMRプローブ2が、第11の実施形態のNMRプローブ2と異なる点は、スイッチ部14を有している点である。スイッチ部14は、第1ソレノイドコイル6、第2ソレノイドコイル7と第3ソレノイドコイル10の両端それぞれにおいて、同調整合回路11、12、13と、第1ソレノイドコイル6、第2ソレノイドコイル7、第3ソレノイドコイル10とに接続する。スイッチ部14を切り替えることで、第1ソレノイドコイル6、第2ソレノイドコイル7と第3ソレノイドコイル10を、同調整合回路11、12、13に接続して所望の共鳴周波数(ラーモア周波数)に同調整合されるものと、開回路になるものとに設定することができる。例えば、第1ソレノイドコイル6の両端に接続された一対のスイッチ部14をオンすることにより、第1ソレノイドコイル6を同調整合回路11に接続し、第1ソレノイドコイル6に高周波電流を導通させることができる。また、第1ソレノイドコイル6の両端に接続された一対のスイッチ部14をオフすることにより、第1ソレノイドコイル6を同調整合回路11から遮断し、第1ソレノイドコイル6を、開回路にし、高周波電流を導通させなくすることができる。
スイッチ部14の切り替えのタイミングは、第1ソレノイドコイル6、第2ソレノイドコイル7、第3ソレノイドコイル10毎にずらすことが好ましい。例えば、水素核の送信又は受信をする場合には、第1ソレノイドコイル6に接続するスイッチ部14をオンにし、第2ソレノイドコイル7と第3ソレノイドコイル10に接続するスイッチ部14をオフにする。また、炭素核の送信又は受信をする場合には、第3ソレノイドコイル10に接続するスイッチ部14をオンにし、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7に接続するスイッチ部14をオフにする。重水素核の送信又は受信をする場合には、第2ソレノイドコイル7に接続するスイッチ部14をオンにし、第1ソレノイドコイル6と第3ソレノイドコイル10に接続するスイッチ部14をオフにする。このようにスイッチ部14を切り替えれば、オンにされたソレノイドコイルはアンテナとして機能するので高感度は維持したまま、コイル同士の結合を抑制でき、ソレノイドコイル6、7、10と同調整合回路11、12、13からなる共振回路のそれぞれの質(Q値)を高く維持することができる。
(第13の実施形態)
図17に、本発明の第13の実施形態に係るNMRプローブ2を搭載したNMR装置1を示す。第13の実施形態のNMR装置1が、第1の実施形態のNMR装置1と異なる点は、静磁場の方向(z方向)が鉛直方向になり、第1ソレノイドコイル6と第2ソレノイドコイル7の作る高周波磁場の方向(y方向)が水平方向になっている点である。これによっても、静磁場と高周波磁場を直交させることができ、NMR計測が可能である。サンプル入りホルダ5は、NMRプローブ2の出し入れに伴って着脱することができる。NMRプローブ2には、第1の実施形態から第12の実施形態のNMRプローブ2を用いることで、同様の効果を得ることができる。なお、第1の実施形態から第13の実施形態では、サンプルに溶液、固体を問わず適用が可能である。
1 NMR(核磁気共鳴)装置
2 NMRプローブ
3 超電導マグネット
4 クライオスタット
5 サンプル入りホルダ
6 第1ソレノイドコイル
7 第2ソレノイドコイル
8 ボビン
9 中心軸
10 第3ソレノイドコイル
11、12、13 同調整合回路
14 スイッチ部
15 シムコイル

Claims (23)

  1. 第1ソレノイドコイルを搭載したNMRプローブにおいて、
    内径が前記第1ソレノイドコイルに等しく、中心軸が前記第1ソレノイドコイルの中心軸に一致するように配置され、前記第1ソレノイドコイルと異なる核を測定する第2ソレノイドコイルを有し、
    前記第2ソレノイドコイルの少なくとも1ターンの巻き線は、前記第1ソレノイドコイルの互いに隣り合う2ターンの巻き線の間を、前記2ターンの巻き線に沿って配置されることを特徴とするNMRプローブ。
  2. 前記第1ソレノイドコイルの前記中心軸方向の両方の外側に、前記第2ソレノイドコイルの巻き線の少なくとも1ターンが配置されることを特徴とする請求項1に記載のNMRプローブ。
  3. 第1ソレノイドコイルを搭載したNMRプローブにおいて、
    内径が前記第1ソレノイドコイルに等しく、中心軸が前記第1ソレノイドコイルの中心軸に一致するように配置され、前記第1ソレノイドコイルと異なる核を測定する第2ソレノイドコイルを有し、
    前記第1ソレノイドコイルの前記中心軸方向の両方の外側に、前記第2ソレノイドコイルの巻き線の少なくとも1ターンが配置されることを特徴とするNMRプローブ。
  4. 前記第1ソレノイドコイル及び前記第2ソレノイドコイルの隣接する巻き線の間隔が、前記中心軸方向の全域において、略同一になっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のNMRプローブ。
  5. 前記第1ソレノイドコイル及び前記第2ソレノイドコイルの巻き線が、略同一寸法、略同一材料のワイヤ又は箔であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のNMRプローブ。
  6. 前記第1ソレノイドコイル及び前記第2ソレノイドコイルの巻き線が、略同一の厚さの箔であることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のNMRプローブ。
  7. 前記第1ソレノイドコイルと前記第2ソレノイドコイルのどちらか一方は、同調整合回路に接続して所望の共鳴周波数に同調整合され、他方は開回路にすることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のNMRプローブ。
  8. 前記第1ソレノイドコイルと前記第2ソレノイドコイルのそれぞれは、対応する同調整合回路に接続して所望の共鳴周波数に同調整合されることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のNMRプローブ。
  9. 対応する前記同調整合回路に接続する前記第1ソレノイドコイルと前記第2ソレノイドコイルの両端の少なくとも一方に接続するそれぞれに接続する対のスイッチ部を有し、
    前記スイッチ部を切り替えることで、前記第1ソレノイドコイルと前記第2ソレノイドコイルのどちらか一方を、同調整合回路に接続して所望の共鳴周波数に同調整合し、他方は開回路にすることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のNMRプローブ。
  10. 内径が前記第1ソレノイドコイルに等しく、中心軸が前記第1ソレノイドコイルの中心軸に一致するように配置され、前記中心軸方向の長さが前記第1ソレノイドコイルと前記第2ソレノイドコイルとは異なるとともに、前記第1ソレノイドコイルと前記第2ソレノイドコイルとは異なる核を測定する1つ又は複数の第3ソレノイドコイルを有し、
    前記第3ソレノイドコイルの少なくとも1ターンの巻き線は、前記第1ソレノイドコイルの互いに隣り合う2ターンの巻き線の間を、前記2ターンの巻き線に沿って配置されることを特徴とする請求項3に記載のNMRプローブ。
  11. 前記第1ソレノイドコイル、前記第2ソレノイドコイル及び前記第3ソレノイドコイルの隣接する巻き線の間隔が、前記中心軸方向の全域において、略同一になっていることを特徴とする請求項10に記載のNMRプローブ。
  12. 前記第1ソレノイドコイル、前記第2ソレノイドコイル及び前記第3ソレノイドコイルの巻き線が、略同一寸法、略同一材料のワイヤ又は箔であることを特徴とする請求項10又は請求項11のいずれか1項に記載のNMRプローブ。
  13. 前記第1ソレノイドコイル、前記第2ソレノイドコイル及び前記第3ソレノイドコイルの巻き線が、略同一の厚さの箔であることを特徴とする請求項10乃至請求項11のいずれか1項に記載のNMRプローブ。
  14. 前記第1ソレノイドコイル、前記第2ソレノイドコイルと前記第3ソレノイドコイルには、同調整合回路に接続して所望の共鳴周波数に同調整合されるものと、開回路になるものとがあることを特徴とする請求項10乃至請求項13のいずれか1項に記載のNMRプローブ。
  15. 前記第1ソレノイドコイル、前記第2ソレノイドコイルと前記第3ソレノイドコイルのそれぞれは、対応する同調整合回路に接続して所望の共鳴周波数に同調整合されることを特徴とする請求項10乃至請求項14のいずれか1項に記載のNMRプローブ。
  16. 対応する前記同調整合回路に接続する前記第1ソレノイドコイル、前記第2ソレノイドコイルと前記第3ソレノイドコイルの両端それぞれに接続する対のスイッチ部を有し、
    前記スイッチ部を切り替えることで、前記第1ソレノイドコイル、前記第2ソレノイドコイルと前記第3ソレノイドコイルを、同調整合回路に接続して所望の共鳴周波数に同調
    整合されるものと、開回路になるものとに設定することを特徴とする請求項14又は請求
    項15のいずれか1項に記載のNMRプローブ。
  17. 第1ソレノイドコイルを搭載したNMRプローブにおいて、
    内径が前記第1ソレノイドコイルに等しく、中心軸が前記第1ソレノイドコイルの中心軸に一致するように配置され、前記中心軸方向の長さが前記第1ソレノイドコイルとは異なり、前記第1ソレノイドコイルと異なる核を測定する第2ソレノイドコイルを有し、
    前記第2ソレノイドコイルの前記中心軸方向の長さの中間位置は、前記第1ソレノイドコイルの前記中心軸方向の長さの中間位置に一致することを特徴とするNMRプローブ。
  18. 前記第1ソレノイドコイルと前記第2ソレノイドコイルとで、二重螺旋を構成していることを特徴とする請求項17に記載のNMRプローブ。
  19. 前記第2ソレノイドコイルは、前記中心軸方向の長さが前記第1ソレノイドコイルの前記中心軸方向の長さより長く、前記第1ソレノイドコイルの前記中心軸方向の両側に配置されることを特徴とする請求項17又は請求項18に記載のNMRプローブ。
  20. 内径が前記第1ソレノイドコイルに等しく、中心軸が前記第1ソレノイドコイルの中心軸に一致するように配置され、前記中心軸方向の長さが前記第1ソレノイドコイルと前記第2ソレノイドコイルとは異なるとともに、前記第1ソレノイドコイルと前記第2ソレノイドコイルとは異なる核を測定する1つ又は複数の第3ソレノイドコイルを有し、
    前記第3ソレノイドコイルの前記中心軸方向の長さの中間位置は、前記第1ソレノイドコイルの前記中心軸方向の長さの中間位置に一致することを特徴とする請求項17乃至請求項19のいずれか1項に記載のNMRプローブ。
  21. 第1ソレノイドコイルを搭載したNMRプローブにおいて、
    内径が前記第1ソレノイドコイルに等しく、中心軸が前記第1ソレノイドコイルの中心軸に一致するように配置される第2ソレノイドコイルを有し、
    前記第2ソレノイドコイルの少なくとも1ターンの巻き線は、前記第1ソレノイドコイルの互いに隣り合う2ターンの巻き線の間を、前記2ターンの巻き線に沿って配置されるとともに、
    前記第1ソレノイドコイルの前記中心軸方向の両方の外側に、前記第2ソレノイドコイルの巻き線の少なくとも1ターンが配置される
    ことを特徴とするNMRプローブ。
  22. 第1ソレノイドコイルを搭載したNMRプローブにおいて、
    内径が前記第1ソレノイドコイルに等しく、中心軸が前記第1ソレノイドコイルの中心軸に一致するように配置される第2ソレノイドコイルを有し、
    前記第2ソレノイドコイルの少なくとも1ターンの巻き線は、前記第1ソレノイドコイルの互いに隣り合う2ターンの巻き線の間を、前記2ターンの巻き線に沿って配置されるとともに、
    前記第1ソレノイドコイルと前記第2ソレノイドコイルのどちらか一方は、同調整合回路に接続して所望の共鳴周波数に同調整合され、他方は開回路にする
    ことを特徴とするNMRプローブ。
  23. 第1ソレノイドコイルを搭載したNMRプローブにおいて、
    内径が前記第1ソレノイドコイルに等しく、中心軸が前記第1ソレノイドコイルの中心軸に一致するように配置される第2ソレノイドコイルを有し、
    前記第2ソレノイドコイルの少なくとも1ターンの巻き線は、前記第1ソレノイドコイルの互いに隣り合う2ターンの巻き線の間を、前記2ターンの巻き線に沿って配置されるとともに、
    前記第1ソレノイドコイルと前記第2ソレノイドコイルのそれぞれは、対応する同調整合回路に接続して所望の共鳴周波数に同調整合される
    ことを特徴とするNMRプローブ。
JP2009068463A 2009-03-19 2009-03-19 Nmrプローブ Expired - Fee Related JP5308883B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009068463A JP5308883B2 (ja) 2009-03-19 2009-03-19 Nmrプローブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009068463A JP5308883B2 (ja) 2009-03-19 2009-03-19 Nmrプローブ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010223617A JP2010223617A (ja) 2010-10-07
JP5308883B2 true JP5308883B2 (ja) 2013-10-09

Family

ID=43040975

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009068463A Expired - Fee Related JP5308883B2 (ja) 2009-03-19 2009-03-19 Nmrプローブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5308883B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0723923A (ja) * 1993-07-07 1995-01-27 Ge Yokogawa Medical Syst Ltd ソレノイド型rfコイル
JPH07120544A (ja) * 1993-10-25 1995-05-12 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 磁気特性分析装置及び分析方法
JP4787098B2 (ja) * 2006-07-14 2011-10-05 株式会社日立製作所 Nmr信号検出装置および核磁気共鳴分析装置
JP4633131B2 (ja) * 2008-03-07 2011-02-16 株式会社日立製作所 Nmrプローブ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010223617A (ja) 2010-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8106657B2 (en) Apparatus for high-resolution NMR spectroscopy and/or imaging with an improved filling factor and RF field amplitude
US7405567B2 (en) Tuning low-inductance coils at low frequencies
US20090256572A1 (en) Tuning Low-Inductance Coils at Low Frequencies
US9817096B2 (en) Actively shielded, cylindrical gradient coil system with passive RF shielding for NMR devices
JPH0641969B2 (ja) 分布位相型高周波コイル装置
US20120299594A1 (en) Antenna device
EP3070488B1 (en) Epr microwave cavity for small magnet airgaps
US10656107B2 (en) Magnetic coupling high resolution nuclear magnetic resolution probe and method of use
WO2010050279A1 (ja) アンテナ装置及び磁気共鳴検査装置
WO2015056494A1 (ja) 磁気共鳴イメージング装置、アンテナ装置およびその製造方法
JP2017508540A (ja) 磁気共鳴画像化rfアンテナ
CN104183355B (zh) 超导磁体系统以及屏蔽线圈组件
US8154368B2 (en) Compact superconducting magnet configuration with active shielding, wherein the shielding coil damps the field maximum of the main coil as well as associated magnetic resonance tomograph, NMR spectrometer and ion cyclotron resonance mass spectrometer
JP5308883B2 (ja) Nmrプローブ
US6175237B1 (en) Center-fed paralleled coils for MRI
CA2432230C (en) Method for well logging using nuclear magnetic resonance and device for carrying out said method
US20130328564A1 (en) Nmr rf probe coil exhibiting double resonance
JP3833926B2 (ja) 線状部材及び線状部材の製造方法
US5969527A (en) Rf coil assembly
Acher et al. Parallel permeability of ferromagnetic wires up to GHz frequencies
JP4105646B2 (ja) 核磁気共鳴装置
US20240248160A1 (en) Detector Unit for a Magnetic Resonance Device with Gradient Coil Unit, Shim Unit, and Radio-Frequency Antenna Unit
CA2244847C (en) Center-fed paralleled coils for mri
WO2010029804A1 (ja) Nmrプローブ
Bidinosti et al. Wire-wound B1 coils for low frequency MRI

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130326

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130618

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130701

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees