JP5308110B2 - 自動取引装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動取引装置に係り、特に、取引処理の内容を印字した明細票を発行する明細票発行機構を備えた現金自動取引装置等の自動取引装置に関する。
従来の現金自動取引装置における明細票発行機構では、明細票の搬送路でトラブルが生じた場合、印字位置ずれを補正する必要があるが、例えば、特許文献1では、明細票発行機構に回転ノブを設け、異常状態発生時のみ回転ノブを搬送路の駆動系に接続して、印字位置を正常状態に位置決めしていた。
特開2003−30718号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、余分の明細票用紙が発生し、この用紙のカット、回収を行う必要があり、用紙の無駄が発生するばかりか取引時間が長くなる一因となっていた。
本発明の目的は、明細票用紙を無駄にすることなく、明細票を所定の位置に位置決めすることのできる自動取引装置を提供することにある。
上記目的を解決するために、本発明の自動取引装置は、明細票ロールから明細票用紙を搬送装置により搬送し、取引ごとに明細票に印字し、次いで、前記明細票ごとにカットして排出する明細票発行機構を有する自動取引装置において、前記搬送装置は、前記明細票用紙を前記明細票ロールからカットする位置まで搬送する第1の搬送装置と、カットされた前記明細票を排出口まで搬送する第2の搬送装置とからなり、前記第1の搬送装置と前記第2の搬送装置を連結または切り離しを行う連結クラッチを有し、前記明細票をカットした後、前記連結クラッチにより前記第1の搬送装置と前記第2の搬送装置を切り離して、前記第2の搬送装置のみを駆動して前記明細票を前記排出口まで搬送し、且つ、前記明細票を排出した後、前記明細票用紙が所定の位置よりはみ出している場合、前記第1の搬送装置を駆動して前記明細票用紙を逆搬送し、前記明細票ごとに設けられた位置決めマークを前記搬送装置の搬送路に設けられた位置決めセンサにより検知することにより前記明細票を所定の位置に位置決めするように構成されている。
また、本発明では、カットされた前記明細票の排出口までの搬送中に、前記位置決めセンサにより前記明細票用紙を監視することによりはみ出しの有無を検知するように構成されている。
本発明によれば、明細票用紙を無駄にすることなく、明細票を所定の位置に位置決めする自動取引装置を提供することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態による現金自動取引装置(以下、ATM)の構成例を示す斜視図、図2は、ATMの機能構成を説明するためのブロック図である。
本発明の実施形態による現金自動取引装置は、図1、図2に示すように、CPU、RAM、HDD等の記憶装置等を備えて装置全体を制御する本体制御部2と、表示装置上に設けられるタッチパネル等により構成される操作部3と、カード挿入口41を有するカード取り扱い装置4と、明細票排出口17を有する明細票発行機構5と、現金入出金口61を有する現金取り扱い装置6と、通帳挿入口71を有する通帳印字装置7と、回線制御部8と、外部入出力装置9とを備えて構成されている。
図3は、明細票発行機構5の構成例を示す概略図である。明細票発行機構5には、明細票ロール紙14のセット位置から明細票排出口17までの間に搬送路16がある。この搬送路16上に明細票を搬送する搬送装置は、明細票ロール紙14のセット位置から明細票カッタ21でカットされる位置まで搬送する第1の搬送装置(第1搬送ベルト32)、カットされた明細票を明細票排出口まで搬送する第2の搬送装置(第2搬送ベルト33、搬送モータ(図示せず))とからなり、第1の搬送装置と第2の搬送装置を連結または切り離しを行う連結クラッチ34が設けられている。また、搬送路16上には、複数のセンサを備え、明細票ロール紙14の先端を検知する搬送路入口センサ18、明細票の位置決めマーク50(図11で後述)を検知する位置決めセンサ31、取引内容を印字する印字ヘッド20、明細票カッタ21、カットされた明細票の通過を検知する排出センサ11、及び明細票の抜き取りを検知する抜き取りセンサ12を有する。
図4は、図3の明細票発行機構5を制御するための機能構成を示すブロック図であり、明細票の印字、カット、排出までの全体の制御を行う。
図5は、ATMの全体処理動作を説明するためのフローチャートである。まず、取引が開始されると(ステップS1)、所定の手続きが行われ(ステップS2〜S7)、取引の許可の可否が判定される(ステップS7)。取引が許可された場合、本体制御部2は、明細票発行機構5に明細票を発行させる取引であるか否かを判定し(ステップS9)、明細票を発行させる取引と判定された場合、明細票を発行する処理が行われる(ステップS10)。この明細票発行処理の詳細については、図6を用いて後述する。明細票発行処理を終えると、現金を放出する出金処理等が行われ(ステップS11)、さらに明細票ロール紙14の補充確認作業等を経て電源がオフされ(ステップS12〜S16)、ATMの全体処理は終了となる。
図6は、明細票発行処理(図5のステップS10)の動作を説明するためのフローチャートである。処理が開始されると、明細票発行機構5の明細票制御部22は、まず、搬送路16の第1搬送ベルト32と第2搬送ベルト33を連結するため、連結クラッチ34をONする(ステップS101)。これにより、搬送モータ制御部24による駆動区間は、図3の明細票ロール紙14のセット位置から明細票排出口17までとなる。前述したように、駆動区間には、明細票ロール紙14のセット位置から明細票排出口17までと、明細票ロール紙14のカット位置から明細票排出口17までとがあり、連結クラッチ34のON/OFFにより駆動区間が切替えられる。
次に、取引種別や取扱金額等を印字する取引印字を行う(ステップS102)。尚、取引印字エリアへ印字する印字内容は、回線制御部28を介して本体制御部2から受信している。取引印字が終了すると、明細票ロール紙14の取引印字エリアの後端がカット位置に達するまで、明細票ロール紙14が搬送される(ステップS103)。明細票ロール紙14の取引内容が印字された部分、すなわち、今回の取引で発行される明細票が、明細票カッタ21によりカットされる(ステップS104)。このカット後、明細票ロール紙14の先端は、明細票カッタ21の設置位置より明細票票排出口17側に引き出さないようにするため、連結クラッチ34がOFFされ、第1搬送ベルト32(図3)が停止される(ステップS105)。これにより、明細票ロール紙14の先端は、次の取引ないし印字の待ち状態となる。以後、搬送モータ制御部24による搬送駆動区間は、明細票ロール紙14のカット位置から明細票排出口17までとなる。
次に、連出し検知オフとし(ステップS106)、搬送モータ制御部24は、明細票ロール紙14からカットされた明細票を、明細票排出口17に搬送する(ステップS107((詳細は図7を用いて後述))、ステップS108(詳細は図8を用いて後述))。このとき、前述のように、連結クラッチ34がOFF(ステップS105)状態にあるので、明細票ロール紙14のロール側の部分は、明細票排出口17側には引き出されない。搬送モータ制御部24は、明細票をその一部が明細票排出口17から外側に突出する位置まで搬送する。このとき、排出センサ11及び抜取センサ12で明細票の通過を検知できなかった場合、搬送異常が発生したと判断し、その旨を本体制御部2(図4)に通知する。本体制御部2は、明細票発行機構5から搬送異常が通知されたことにより、本体の動作を停止する異常終了処理を行う。
明細票制御部22(図4)は、抜き取りセンサ12が明細票の抜き取りを検知したか否かを判定する(ステップS109)。その後、明細票制御部22は、連れ出しを検知したか否かを判定し(ステップS110)、連れ出し検知と判定された場合、再印字位置決めの処理(詳細は図10を用いて後述)を行う(ステップS111)。また、連れ出しについても後述する。
次に、ロール紙残量センサ19は、明細票ロール紙14の残量が少量であるか否かを検知し(ステップS112)、少量であると検知した場合、明細票ロール紙14の残量確認が行われる(ステップS113)。一方、少量と検知しなかった場合、または、ステップS113での残量確認が終了した場合、明細票発行処理は終了となる。
図7は、排出準備位置搬送処理(図6のステップS107)の動作を説明するためのフローチャートである。ここで、排出準備位置搬送とは、明細票を即排出、すなわち、明細票の一部を明細票排出口17から外側に突出させる状態まで搬送することである。
明細票の搬送が開始されると(ステップS201)、連れ出し検知処理が行われる(ステップS202(詳細は図9を用いて後述))。また、同時に、抜き取りセンサ12は、明細票が抜き取られたか否かを検知し(ステップS203)、抜き取られていないと検知された場合、連れ出し検知処理が行われる(ステップS204(詳細は図9を用いて後述))。また、同時に、明細票が所定量搬送されると(ステップS205)、搬送が停止され(S206)、排出準備位置搬送処理は終了となる。一方、ステップS205で明細票が所定量搬送されるまでは、ステップS204に戻り、連れ出し検知処理が行われる。
図8は、排出処理(図6のステップS108)の動作を説明するためのフローチャートである。ここで、明細票の排出とは、明細票が明細票排出口17から外側に突出し、利用者がATMの外部から明細票を抜き取れる位置まで明細票を搬送することである。
明細票の搬送が開始されると(ステップS301)、連れ出し検知処理が行われる(ステップS302(詳細は図9を用いて後述))。また、同時に、排出センサ11は、明細票が排出されたか否かを検知し(ステップS303)、排出されていない検知結果の場合、連れ出し検知処理が行われる(ステップS304(詳細は図9を用いて後述))。また、同時に、明細票が所定量搬送されると(ステップS305)、搬送が停止され(S306)、排出処理は終了となる。一方、ステップS305で明細票が所定量搬送されるまでは、ステップS304に戻り、連れ出し検知処理が行われる。
図9は、連れ出し検知処理(図7のステップS202、S204、図8のステップS302、S304)の動作を説明するためのフローチャートである。ここで、連出し検知処理とは、カットされた明細票を明細票排出口17側へ搬送する際、連結クラッチ34の劣化、個別不良等の原因により、本来、未接続状態でなければならない連結クラッチ34が、接続状態のままとなり、その結果、第1搬送ベルト32の停止が遅れ、明細票ロール紙14の先端が明細票排出口17側へ余分に搬送されて、所定の位置よりも明細票排出口17側にずれた状態にあることを検知する処理である。
位置決めセンサ31により、明細票ロール紙34の次取引用の明細票に設けられた位置決めマーク50を監視することにより連れ出し搬送の有無を検知し(ステップS501)、連れ出し搬送有りと検知された場合、連れ出し検知オンとする(ステップS502)。
図11は、連れ出し検知における明細票発行機構5と明細票ロール紙14との関係を示す図である。図11(a)は、連れ出し搬送無しの状態を示した図であり、位置決めマーク50は、位置決めセンサ31が検知できる位置にあり、明細票ロール紙14の先端は、明細票カッタ21の位置にある。一方、図11(b)は、連れ出し搬送有りの状態を示した図であり、連れ出し搬送が生じると、位置決めマーク50は、位置決めセンサ31よりも明細票排出口17側に位置することになるため、位置決めセンサ31は、位置決めマーク50を検知することができない。従って、位置決めセンサ31が、位置決めマーク50の有無を検知することにより連れ出し搬送の有無を判定することができる。
図10は、再印字位置決め処理(図6のステップS111)の動作を説明するためのフローチャートである。ここで、再印字位置決め処理とは、連れ出し検知処理(図9)において、明細票ロール紙14の連れ出しが検知された場合に、明細票ロール紙を所定の位置に補正する処理のことである。
図11(b)の状態から明細票ロール紙14の逆搬送を開始する(ステップS402)。次に、位置決めセンサ31により、明細票ロール紙14上に設けられた位置決めマーク50が検知される(ステップS403)まで搬送する。位置決めマーク50が検知されると(図11(a)の状態)、逆方向への駆動を停止し、明細票ロール紙14の逆搬送が停止される(ステップS404)。
以上により、明細票がカットされた後、明細票ロール紙34の次の取引用の明細票が所定の位置からずれた場合であっても、位置決めマークを検知することでそのずれた位置を補正することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述で説明した実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。例えば、本発明は、現金自動取引装置のみならず、ロール紙を明細票の発行に使用可能な種々の取引装置に適用することができる。
前述した本発明の実施形態での各処理は、プログラムにより構成し、本発明が備えるCPUに実行させることができ、また、それらのプログラムは、FD、CDROM、DVDROM等の記録媒体に格納して提供することができ、また、ネットワークを介してディジタル情報により提供することができる。
本発明の一実施形態による現金自動取引装置の構成例を示す斜視図である。 本発明の一実施形態による現金自動取引装置の機能構成を説明するためのブロック図である。 明細票発行機構の構成例を示す概略図である。 明細票発行機構の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態による現金自動取引装置全体の処理動作を説明するためのフローチャートである。 明細票発行処理の動作を説明するためのフローチャートである。 排出準備位置搬送処理の動作を説明するためのフローチャートである。 排出処理の動作を説明するためのフローチャートである。 連れ出し検知処理の動作を説明するためのフローチャートである。 再印字位置決め処理の動作を説明するためのフローチャートである。 連れ出し検知を説明するための図である。
符号の説明
1:センタ、 2:本体制御部、 3:操作部、 4:カード取扱機構、 5:明細票発行機構、 6:現金取扱機構、 7:通帳取扱機構、 8:回線制御部、 9:外部入出力装置、 10:明細票、 11:排出センサ、 12:抜き取りセンサ、 13:ホッパ部、 14:明細票ロール紙、 15:分離部、 16:搬送路、 17:明細票排出口、 18:搬送路入口センサ、 19:ロール紙残量センサ、 20:印字ヘッド、 21:明細票カッタ、 22:明細票制御部、 23:センサ制御部、 24:搬送モータ制御部、 25:カッタ制御部、 26:印字ヘッド制御部、 27:印字編集制御部、 28:回線制御部、 29:印字バッファ、 30:アクチェータ制御部、 31:位置決めセンサ、 32:第1搬送ベルト、 33:第2搬送ベルト、 34:連結クラッチ、 50:位置決めマーク。

Claims (2)

  1. 明細票ロールから明細票用紙を搬送装置により搬送し、取引ごとに明細票に印字し、次いで、前記明細票ごとにカットして排出する明細票発行機構を有する自動取引装置において、前記搬送装置は、前記明細票用紙を前記明細票ロールからカットする位置まで搬送する第1の搬送装置と、カットされた前記明細票を排出口まで搬送する第2の搬送装置とからなり、前記第1の搬送装置と前記第2の搬送装置を連結または切り離しを行う連結クラッチを有し、前記明細票をカットした後、前記連結クラッチにより前記第1の搬送装置と前記第2の搬送装置を切り離して、前記第2の搬送装置のみを駆動して前記明細票を前記排出口まで搬送し、且つ、前記明細票を排出した後、前記明細票用紙が所定の位置よりはみ出している場合、前記第1の搬送装置を駆動して前記明細票用紙を逆搬送し、前記明細票ごとに設けられた位置決めマークを前記搬送装置の搬送路に設けられた位置決めセンサにより検知することにより前記明細票を所定の位置に位置決めすることを特徴とする自動取引装置。
  2. 請求項1の自動取引装置において、カットされた前記明細票の排出口までの搬送中に、前記位置決めセンサにより前記明細票用紙を監視することによりはみ出しの有無を検知することを特徴とする自動取引装置。
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