JP5304227B2 - トルクロッド - Google Patents

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Description

この発明は、トルク変動に起因する動力源もしくは動力伝達機構の揺動を選択的に規制するトルクロッドに関するものである。
例えば、車両の燃費を向上させるためにエンジンへの燃料の供給を停止するフューエルカット状態から燃料の供給を再開し、エンジンの出力するトルクを増大させる場合、エンジンの異常燃費に起因してノッキングが生じる場合、アクセル操作量が比較的小さく、緩やかに加速するいわゆるチップイン加速の場合、さらにはエンジンの出力側に連結され、トルクを増減して出力する変速機構を変速させた場合などに駆動力(トルク)の変化にともなってエンジンあるいはその出力側に連結された変速機構が揺動する場合がある。このような揺動は、車室内に伝達されると車両の乗り心地やドライバビリティを悪化させる可能性があり、このような駆動力(トルク)変動に起因して生じるエンジンあるいは変速機構の揺動を規制する部材としてトルクロッドが知られている。
その例を挙げると、特許文献1には、変速機のシフトポジションあるいはギア段が変更することにより、トルク変動が生じ、そのトルク変動に起因して車両に生じるショックあるいは振動を、減衰率を可変できるマウント部材により減衰させるように構成されたパワーユニットの指示装置が記載されている。この特許文献1に記載された装置は、シフトポジションがN(ニュートラル)ポジションもしくはP(パーキング)ポジションからD(ドライブ)ポジションに変更された場合に、換言すれば動力源が発生させた動力が変速機に伝達されない状態から伝達される状態に変更された場合に、トルク変動に起因するショックあるいは振動を減衰させるマウント部材の減衰率をN(ニュートラル)ポジションおよびP(パーキング)ポジションならびにD(ドライブ)ポジションに対応した減衰率よりも一時的に大きく設定し、これによりトルク変動に起因するショックあるいは振動が車室内に伝達されないように構成されている。
また特許文献2には、ゴムマウントと両端にゴムブッシュを有するトルクロッドとから構成されたエンジンマウント装置が記載されている。この特許文献2に記載された装置は、エンジンのアイドリング状態に起因して生じる振動などの小荷重に対しては、ゴムマウントの弾性吸収作用によって振動および衝撃を吸収し、急加減速時などの大きなトルク反力などのような大荷重に対しては、上記のトルクロッドのストローク制御作用によって振動および衝撃を吸収し、あるいは支持するように構成されている。
さらに特許文献3には、磁性流体の粘度特性の変化を利用した可変減衰装置が記載されている。この特許文献3に記載された装置は、シリンダーの内部に介装されたピストンの揺動を、磁力を作用させることによりその粘度特性が変化した磁性流体によって減衰させるように構成されている。また特許文献4には、液体を吸排することによりエンジンマウントの動バネ定数を可変できるように構成された装置が記載されている。この特許文献4に記載された装置は、固定オリフィス部と可変オリフィス部とから構成され、オリフィス部に設けられたON/OFF弁を開いて可変オリフィス部を開放し、可変オリフィス部ならびに固定オリフィス部を介して液体の吸排をおこなわせて動バネ定数を可変し、エンジン振動を減衰できるように構成されている。
特開2007−238045号公報 特開平10−114226号公報 特開平5−26287号公報 特開平6−328948号公報
上述した特許文献1に記載された装置は、トルク変動に起因するショックあるいは振動を、変速後のシフトポジションあるいはギア段に対応した減衰率に設定されたマウントによって減衰するように構成されているが、急加減速などのアクセルが踏み込まれた場合やシフトチェンジをおこなった場合などにおけるエンジンのトルク変動にともなって生じる揺動を減衰させることができない可能性がある。また、特許文献2に記載された装置によれば、ゴムマウントの弾性吸収作用とトルクロッドのストローク制御作用とによってエンジンの振動を吸収するように構成されているが、トルクロッドのストローク制御作用はトルクロッドに加えられる荷重の増大にともなって徐々に作用するので、急激なトルク変動に対応できない。さらに特許文献3に記載された装置は、磁性流体に磁力を作用させることにより磁性流体の粘性抵抗を増大させて、その粘性抵抗の増大した磁性流体によってピストンの揺動を減衰させるように構成されている。この粘性抵抗はピストンの揺動する速度が速いほど大きくなるので、ピストンの振動周波数が高周波領域にある場合には、振動を減衰させる効果が期待できない。また、特許文献4に記載された装置によれば、エンジンの回転数に応じて、液体を吸排させて動バネ定数を変更し、また設定するように構成されているので、動力伝達機構の変速にともなって生じる振動や急加減速時などのエンジンあるいは動力伝達機構のトルク変動に起因して生じる振動変化に対応できない虞がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、急加減速時などにおけるトルク変動に起因する動力源もしくは動力伝達機構の揺動を規制することのできるトルクロッドを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、動力源と該動力源の出力側に連結された動力伝達機構との少なくともいずれか一方と前記動力源もしくは前記動力伝達機構を搭載しているボディとの間に配置され、電磁コイルに電流が印加されることにより生じる磁界を作用させることによってトルク変動に起因する前記動力源もしくは前記動力伝達機構の揺動を選択的に規制するトルクロッドにおいて、外径が一定の軸状に形成され、かつ一方の端部が前記動力源に連結された可動部材と、前記ボディに固定され、かつ前記可動部材が貫通しているケーシングと、前記ケーシングの内部に封入され、磁界が作用しない場合には分離分散状態を維持し、前記電磁コイルが発生させた磁界が作用して磁化されることにより相互に磁力によってつながる磁性粉流体とを備え、前記電磁コイルによって前記ケーシングと前記可動部材との間で磁路を形成させることにより、前記ケーシングと前記可動部材とを磁力によりつながった前記磁性粉粒体によって連結させて、前記可動部材が前記ケーシングの内部を前記ケーシングに対して相対的に軸線方向で移動することを規制させ、前記可動部材が前記ケーシングの内部で軸線方向に移動する場合に、前記ケーシングの内容積を変化させないように構成されていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ケーシングと前記可動部材とのいずれか一方に前記電磁コイルが設けられ、かついずれか他方が磁性体を備えていることを特徴とするトルクロッドである。
請求項3の発明は、請求項1または2の各発明において、前記動力源もしくは前記動力伝達機構のうちいずれか一方に生じたトルクの変動を判断するトルク変動判断手段と、前記判断手段によって判断が成立した場合に、前記電磁コイルに電流を印加する電磁コイル指示装置とを備えていることを特徴とするトルクロッドである。
請求項1の発明によれば、磁気力によりつながった磁性粉粒体により可動部材の移動が規制される。この磁性粉粒体は、磁化することにより粘度あるいは流動性が変化する流体であるので、磁化されていない状態では、磁性粉粒体が互いに繋がらずにオイル中に分散しているので、全体としての粘度が低く、また流動性に優れている。これとは反対に磁化した場合には、磁性粉粒体が磁力で繋がり、その移動が阻害されるので、全体としての粘度が高くなり流動性が低下する。また、磁性粉粒体は磁気力によりつながって、いわゆる鎖状あるいは固体状になる。この磁性粉粒体を磁化させる磁界は、電流が印加された場合には磁界を発生し、電流が印加されない場合には磁界を発生させない電磁コイルにより発生させられる。したがって、電磁コイルに対する電流の印加を制御することにより、ケーシングの内部に封入された磁性粉粒体の磁化が制御される。そして、ケーシングと可動部材との間で、磁化され磁気力により鎖状あるいは固体状に変化した磁性粉粒体は、ケーシングとケーシングに対して相対的に移動する可動部材とを連結させるので、可動部材の移動を規制することができる。また、磁化されて粘度が高くなり流動性が低下した磁性粉粒体によってケーシングに対して相対的に移動する可動部材の移動を規制することができる。
請求項1の発明によれば、可動部材が移動しても、ケーシングの内容積が変化しないので、可動部材は磁性粉粒体を圧縮したり、流動させたりすることがなく、したがって磁性粉粒体からの抵抗を受け難く、高周波領域での振動を伝達しない。
請求項2の発明によれば、上記の請求項1の発明と同様の効果に加えて、ケーシングと可動部材とのいずれか一方に電磁コイルが設けられ、いずれか他方が磁性体を備えているので、ケーシングと可動部材との間で電磁コイルにより磁路を形成することができ、磁化され、磁気力によりつながった磁性粉粒体により可動部材をケーシングに連結し、その移動を規制することができる。
請求項3の発明によれば、上記の請求項1または2の発明と同様の効果に加えて、トルクの変動が生じた場合に、電磁コイルに電流が印加され、磁性粉粒体を磁化させることができる。すなわち、動力源もしくは動力伝達機構の少なくともいずれか一方にトルク変動が生じた場合に、そのトルクの変動を判断して、トルクの変動に起因する動力源もしくは動力伝達機構の揺動を選択的に規制することができる。
つぎに、この発明を具体例を参照して説明する。図2には、この発明で対象とするトルクロッド1を適用できる車両Veを模式的に示してある。この発明で対象とするトルクロッド1は、ケーシング2の内部に磁性粉粒体3を封入した構成を備えたものであって、そのトルクロッド1は例えば図2(a)に示す車両Veに搭載された動力源4もしくは動力伝達機構5のトルクが変動する場合に、トルク反力による動力源4もしくは動力伝達機構5の揺動を規制する部材として適用することができる。図2(a)に示す車両Veは、この発明を適用できる車両Veの一例としてのFF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両Veであって、車両Veに対して横向きに配置された動力源4には、その動力源4の出力側に動力伝達可能に連結され、動力源4の出力したトルクを増減して出力する変速機構6が設けられている。その動力源4は、ガソリンエンジン4やディーゼルエンジン4、水素ガスエンジン4、天然ガスエンジン4などの内燃機関あるいは電力によって駆動力を生じる電動機であって、要は車両Veに駆動力を生じさせるものであればよい。なお、この種の動力源4の典型的な例がガソリンエンジン4であり、以下の説明では動力源4をエンジン4と記す。
また、変速機構6には、従来知られているベルト式のものであってベルトが巻き掛けられた一対のプーリ間でトルクを伝達し、かつ各プーリに対するベルトの巻き掛け半径を変化させることにより、変速比を連続的に、すなわち無段階に変化できるように構成されたベルト式無段変速機構6あるいはステップ的に変速比を変化させることができるように構成された有段自動変速機構6であって、要は動力源4の出力するトルクを増減して出力できる構成であればよい。
図2(b)は、上述した車両Veの一部分を拡大して示す模式図であって、図2に示すガソリンエンジン4は、燃料の供給・圧縮・爆発(燃焼)・排出を繰り返すことによりトルクを発生させるものであるから、そのサイクルを繰り返す場合に生じる振動あるいは衝撃をゴムなどの弾性部材から構成されるマウント部材7によって吸収もしくは緩和され、また支持されて車体8に設けられている。また、エンジン4は、要求駆動量が変更されることによりその発生させるトルク容量が変更され、すなわちトルク変動が生じ、そのトルク変動に起因するエンジン4の揺動がトルクロッド1によって規制されるように車体8に支持されている。なお、この発明に係るトルクロッドは、エンジン4の揺動を効果的に規制するために、エンジン4の重心4aから相対的に離れた位置に取り付けることが好ましい。
図1はこの発明に係るトルクロッド1の一例を原理的に示す模式図であり、磁性粉粒体3がケーシング2の内部に封入されている。その磁性流体は鉄粉や鉄合金粉などの磁性体粒子をオイルなどの流体の内部に混入させ、かつ分散させた流体であり、磁界が作用することにより磁化し、複数の磁性体粒子同士が互いに磁気力でつながることにより磁性粉粒体3自体の流動性が低下し、あるいは粘度が高くなるように構成された液体である。また、消磁することにより複数の磁性体粒子同士のつながりが解かれて磁性粉粒体3自体の流動性が高くなり、あるいは粘度が低下するように構成された流体である。その磁性粉粒体3は、μmオーダーの粒子、あるいはnmオーダーの粒子のいずれであってもよく、したがってこの発明における磁性粉粒体3は、いわゆる磁気粘性流体と磁性流体とを含んでいる。なお、以下に示すこの発明にかかる実施例では、磁性粉粒体3を適用したトルクロッド1を示してあるが、磁性パウダを適用しても同様に作用させることができる。
また、ケーシング2に封入される磁性粉粒体3の量は、ケーシング2の内部を完全に満たす量ことが好ましいが、それよりも少なくケーシング2の内部に空間が生じる量であっても、可動部材9を埋没させて、磁気力によりつながった複数の磁性粉粒体3によってケーシング2と可動部材9とを連結できる量であればよい。要は磁気力により相互につながった磁性粉粒体3により可動部材9の移動を規制できる量が充填されていればよい。
可動部材9の一例であるロッド9は、外径が一定の中実軸もしくは中空軸であって、磁性粉粒体3をその内部に充填させたケーシング2を貫通し、その軸線方向に移動(前後動)可能に設けられている。このロッド9の長手方向における一方の端部はエンジン4に固定され、他方の端部はケーシング2から突き出た自由端とされている。そのため、ロッド9はエンジン4の揺動に連動して、その軸線方向に移動(前後動)可能に構成されている。ロッド9が移動(前後動)した場合に、ロッド9の外径が一定、かつケーシング2を貫通しているから、ケーシングの内容積は変化しない。また、そのロッド9とケーシング2との接触部分には、シール部材10が設けられており、ケーシング2の内部に充填された磁性粉粒体3がケーシング2の外部に漏出しないように構成されている。シール部材10にはゴムやシリコンなどの任意の材料を用いることができる。なお、ケーシング2は、少なくともその一部が車体8などの固定部材に固定されて設けられている。また、電磁コイル11に対して相手部材であるロッド9の少なくとも一部には、鉄などの任意の磁性体が備えられている。
ケーシング2の外周側には、磁性粉粒体3に磁界を作用させて磁化することにより、複数の磁性粉粒体3を互いに磁気力によりつながらせる電磁コイル11が設けられている。この電磁コイル11は電流が印加されることにより磁界を発生させるように構成されている。
また、電磁コイル11に電流を印加する時期あるいは電流値を制御することにより、ロッド9の移動(前後動)を規制する電磁コイル指示装置としての電子制御装置(ECU)12が設けられている。図3は、この電子制御装置(ECU)12に入出力される各種信号を模式的に示しており、この電子制御装置(ECU)12は、マイクロコンピュータを主体として構成されている。
この電子制御装置(ECU)12には、エンジン4のエンジン出力情報13として例えば車速Vを検出する車速センサからの検出信号、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセル開度センサからのアクセル開度(操作量)信号ならびに変速機構6の変速情報14として、例えば上記の車速センサやアクセル開度センサからの検出信号に基づいて求められる要求駆動力に応じた変速機構6に対する変速信号(変速指示)や、あるいはベルト式無段変速機構6における入力回転数と出力回転数との差から求められる変速情報14などがデータとして入力されている。そして、これらの入力される各種データおよび予め記憶しているデータならびにプログラムを使用して演算処理をおこない、すなわちエンジン4のエンジン出力情報13あるいは変速機構6の変速情報14が演算処理され、その演算処理の結果を電磁コイル11に電気信号(電流値)15として出力するように構成されている。
上記のトルクロッド1に対し、磁性粉粒体3を磁化させる電気信号(電流値)15を増減させて電磁コイル11に出力した場合におけるトルクロッド1の減衰特性を図4に模式的に示してある。図4の実線はトルクロッド1の減衰特性を示しており、電子制御装置(ECU)12から出力される電気信号(電流値)15が大きくなるにしたがって、トルクロッド1の減衰特性が低下することを示している。すなわち、電子制御装置(ECU)12から出力される電気信号(電流値)15が大きくなるにしたがって、電磁コイル11で発生させられる磁力が強くなるから、ケーシング2の内部に封入され、磁界によって磁化された磁性粉粒体3が磁気力によって相互に強くつながるので、ロッド9の移動(前後動)が規制されることを示している。また、電子制御装置(ECU)12から出力される電気信号(電流値)15が所定値を超えた場合には、磁性粉粒体3が固体状に変化したり、またその粘度が増大することによりトルクロッド1の減衰特性が実質的に消失する。換言すれば、磁化されて固体状に変化した磁性粉粒体3によりケーシング2とロッド9とが連結され、また磁化されて粘度が増大した磁性粉粒体3によりロッド9の移動(前後動)が固定もしくは規制される。
つぎにこの発明に係るトルクロッド1を適用した車両Veの動作例を説明する。アクセル操作によるエンジン4のトルク変動が生じた場合の車両Veの挙動をタイムチャートを用いて模式的に図5に示してある。図5の破線は、エンジン4のトルク変動がなく、この発明におけるトルクロッド1によりエンジン4もしくは動力伝達機構5の揺動を規制(制御)しない場合を示している。また実線は、緩やかに加速するいわゆるチップイン加速がおこなわれた場合に、エンジン4もしくは動力伝達機構5のトルク変動が電子制御装置(ECU)12によって判断され、電磁コイル11に磁界を発生させる電流が印加された場合を示している。
より具体的には、先ず、アクセル開度センサや車速センサなどに基づいたエンジン出力情報13あるいは変速機構6の変速情報14などが電子制御装置(ECU)12に入力されて演算処理され、この演算結果に基づいて、エンジン4のトルク変動の有無が判断される。ここで、エンジン4の出力するトルクに変動があると判断されると、これに続いて予め定められた電気信号(電流値)15が所定時間の間、電子制御装置(ECU)12から電磁コイル11に印加される。すると、電磁コイル11が磁界を発生させるから、電磁コイル11とケーシング2との間に磁路が形成され、磁界により磁化され、磁気力によって互いにつながった複数の磁性粉粒体3によって、ロッド9の移動(前後動)が規制される。その結果、トルク変動に起因してエンジン4もしくは変速機構6に揺動が生じた場合に、ケーシング2に封入された磁性粉粒体3が磁化され、ロッド9の移動(前後動)が規制されることにより、エンジン4もしくは変速機構6の揺動を規制もしくは低減することができる。なお、電子制御装置(ECU)12から電磁コイル11に電気信号(電流値)15を印加する所定時間とは、実験的に予め定められ、トルク変動に起因するエンジン4もしくは変速機構6の揺動を規制し、その揺動を収めることができる時間である。
また、変速機構6の変速にともなうトルク変動が生じた場合の車両Veの挙動をタイムチャートを用いて模式的に図6に示してある。図6の破線は、変速にともなうトルク変動がなく、この発明におけるトルクロッド1によりエンジン4もしくは動力伝達機構5の揺動を規制(制御)しない場合を示している。また実線は、変速機構6による変速がおこなわれた場合に、エンジン4もしくは動力伝達機構5のトルク変動が電子制御装置(ECU)12によって判断され、電磁コイル11に磁界を発生させる電流が印加された場合を示している。
より具体的には、先ず、アクセル開度センサや車速センサなどに基づいたエンジン出力情報13あるいは変速機構6の変速情報14などが電子制御装置(ECU)12に入力されて演算処理され、この演算結果に基づいて、変速にともなう変速機構6のトルク変動の有無が判断される。ここで、変速にともなって変速機構6の伝達するトルクに変動があると判断されると、例えば、変速機構6の変速段が1速から2速に変更されると、これに続いて予め定められた電気信号(電流値)15が所定時間の間、電子制御装置(ECU)12から電磁コイル11に印加される。すると、電磁コイル11が磁界を発生させるから、電磁コイル11とケーシング2との間に磁路が形成され、磁界により磁化され、磁気力によって互いにつながった複数の磁性粉粒体3によって、ロッド9の移動(前後動)が規制される。その結果、トルク変動に起因してエンジン4もしくは変速機構6に揺動が生じた場合に、ケーシング2に封入された磁性粉粒体3が磁化され、ロッド9の移動(前後動)が規制されることにより、エンジン4もしくは変速機構6の揺動を規制もしくは低減することができる。なお、電子制御装置(ECU)12から電磁コイル11に電気信号(電流値)15を印加する所定時間とは、実験的に予め定められ、トルク変動に起因するエンジン4もしくは変速機構6の揺動を規制し、その揺動を収めることができる時間である。
ケーシング2の内容積が変化しないトルクロッド1の他の構成例を図7に示してある。ここに示す例は、可動部材9として扇状に形成された回動部材16の回動(移動)を磁化された磁性粉粒体3によって規制するように構成されている。すなわち、図7に示す回動部材16は、その回動中心16aとエンジン4とが連結部材17によって連結され、エンジン4の揺動に連動して回動(移動)するように構成されている。ケーシング2は車体8などの固定部材に固定されており、その外周側には電磁コイル11は設けられている。また、電磁コイル11に対して相手部材である回動部材16の少なくとも一部には、鉄などの任意の磁性体が備えられている。したがって電磁コイル11に電気信号(電流値)が印加されると、ケーシング2と回動部材16との間で磁路が形成され、磁界により磁化され、磁気力によって互いにつながった複数の磁性粉粒体3により回動部材16の回動(移動)が規制される。
のトルクロッド1は、上述したようにエンジン4もしくは変速機構6にトルク変動が生じた場合に、トルクロッド1の電磁コイル11に電気信号(電流値)15が印加され、可動部材9の移動を規制するように構成されているので、トルク変動に起因するエンジン4もしくは変速機構6を含む動力伝達機構5の揺動を選択的に規制もしくは低減させることができる。
ここで、上述した動作例とこの発明との関係を簡単に説明すると、エンジン4もしくは動力伝達機構5のトルク変動を判断する機能的手段が、この発明におけるトルク変動判断手段に相当する。
この発明に係るトルクロッドの一例を原理的に示す模式図である。 この発明で対象とするトルクロッドを適用できる車両Veを模式的に示す図である。 電磁コイルを制御する電子制御装置(ECU)に入出力される各種信号を模式的に示す図である。 この発明に係るトルクロッドの減衰特性を模式的に示す図である。 この発明に係るトルクロッドが適用された車両Veにトルク変動が生じた場合の挙動の一例を模式的に示すタイムチャートである。 この発明に係るトルクロッドが適用された車両Veにトルク変動が生じた場合の挙動の他の例を模式的に示すタイムチャートである。 ケーシングの内容積が変化しないトルクロッドの他の例を原理的に示す模式図である。
符号の説明
1…トルクロッド、 2…ケーシング、 3…磁性粉粒体、 4…動力源(エンジン)、 9…ロッド、 11…電磁コイル、 12…電子制御装置(ECU)、 16…回動部材。

Claims (3)

  1. 動力源と該動力源の出力側に連結された動力伝達機構との少なくともいずれか一方と前記動力源もしくは前記動力伝達機構を搭載しているボディとの間に配置され、電磁コイルに電流が印加されることにより生じる磁界を作用させることによってトルク変動に起因する前記動力源もしくは前記動力伝達機構の揺動を選択的に規制するトルクロッドにおいて
    外径が一定の軸状に形成され、かつ一方の端部が前記動力源に連結された可動部材と、
    前記ボディに固定され、かつ前記可動部材が貫通しているケーシングと、
    前記ケーシングの内部に封入され、磁界が作用しない場合には分離分散状態を維持し、前記電磁コイルが発生させた磁界が作用して磁化されることにより相互に磁力によってつながる磁性粉流体とを備え、
    前記電磁コイルによって前記ケーシングと前記可動部材との間で磁路を形成させることにより、前記ケーシングと前記可動部材とを磁力によりつながった前記磁性粉粒体によって連結させて、前記可動部材が前記ケーシングの内部を前記ケーシングに対して相対的に軸線方向で移動することを規制させ、前記可動部材が前記ケーシングの内部で軸線方向に移動する場合に、前記ケーシングの内容積を変化させないように構成されていることを特徴とするトルクロッド。
  2. 前記ケーシングと前記可動部材とのいずれか一方に前記電磁コイルが設けられ、かついずれか他方が磁性体を備えていることを特徴とする請求項1に記載のトルクロッド。
  3. 前記動力源もしくは前記動力伝達機構の少なくともいずれか一方に生じたトルクの変動を判断するトルク変動判断手段と、
    前記判断手段によって判断が成立した場合に、前記電磁コイルに電流を印加する電磁コイル指示装置とを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のトルクロッド。
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