JP5304127B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、トレッド部の踏面に、周方向主溝とラグ溝とによりブロック列が形成された空気入りタイヤに関するものである。
従来、トレッド部の踏面に、周方向主溝とラグ溝とによりブロック列が形成された空気入りタイヤでは、トレッドゴムがある程度摩耗した状態にあっても、トラクション性を急激に低下させず、しかもタイヤ幅方向中央部でのブロックのもげと、ショルダー部でのヒールアンドトウ摩耗を抑制するものがある。この従来の空気入りタイヤは、タイヤ幅方向中央部のブロック列では、ラグ溝の溝底に、ほぼ蒲鉾状(断面円弧状)に形成された隆起部が設けられ、その最大高さがラグ溝の最大深さの0.2〜0.5倍の範囲とされている。さらに、この空気入りタイヤは、ショルダー部のブロック列では、ラグ溝の溝底に、大ブロック上に小ブロックを載せた形状の隆起部が設けられ、小ブロックの配設幅が大ブロックのトレッド縁側部分上であって、ショルダーブロック幅の0.2〜0.5倍の範囲とされている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−136915号公報
しかしながら、従来の空気入りタイヤでは、タイヤ幅方向中央部のブロック列について、隆起部がほぼ蒲鉾状に形成され、タイヤ幅方向の中央のみが最大高さとされている。このため、摩耗に伴うトラクション性の急激な低下を抑制することは可能であるが、ブロック剛性を十分に向上できないことから、ヒールアンドトウ摩耗の抑制効果が小さい。
しかも、従来の空気入りタイヤでは、タイヤ幅方向中央部のブロック列について、隆起部によりラグ溝のタイヤ幅方向中央では石噛み防止効果を有するが、この隆起部は、ほぼ蒲鉾状に形成されているから、ラグ溝のタイヤ幅方向両側であって周方向主溝に最も近い端部では高さがなくなっているので、周方向主溝とラグ溝とが連通する境部分での石噛み防止効果が小さい。
本発明は、トラクション性を向上した上で、耐ヒールアンドトウ摩耗性および耐石噛み防止性を向上することのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる空気入りタイヤでは、トレッド部の踏面に、タイヤ周方向に延在する少なくとも3本の周方向主溝によりタイヤ周方向に延在するリブが形成されると共に、タイヤ幅方向で隣接する前記周方向主溝を連通する複数のラグ溝により前記リブをタイヤ周方向で分割したブロック列が形成され少なくともタイヤ幅方向の最も内側の前記ブロック列について、前記ラグ溝の溝底を底上げする底上部が形成され、前記底上部は、前記ブロック列のタイヤ幅方向の全域に設けられ、かつ前記ブロック列のタイヤ幅方向中央で高さが最大とされた頂域と、前記ブロック列のタイヤ幅方向両側で前記頂域から前記周方向主溝に向かって高さが漸次減少された斜域とを有しており、前記頂域の最大高さHaは、前記周方向主溝の深さGDに対し、0.3≦Ha/GD≦0.5の範囲に設定され、前記斜域のタイヤ幅方向幅Waは、前記ブロック列のタイヤ幅方向幅の半幅Wbに対し、0.3≦Wa/Wb≦0.5の範囲に設定され、前記斜域の最小高さHbは、前記周方向主溝に至る位置で、2.0[mm]≦Hb<Haの範囲に設定されている空気入りタイヤにおいて、タイヤ幅方向の最も内側の前記ブロック列を除く前記ブロック列について、前記ラグ溝の溝底を底上げする底上部が形成され、前記底上部は、前記ブロック列のタイヤ幅方向の全域に設けられ、かつ前記ブロック列のタイヤ幅方向外側で高さが最大とされた頂域と、タイヤ幅方向内側で前記頂域から前記周方向主溝に向かって高さが漸次減少された斜域とを有しており、前記頂域の最大高さHcは、前記周方向主溝の深さGDに対し、0.3≦Hc/GD≦0.5の範囲に設定され、前記斜域のタイヤ幅方向幅Wcは、前記ブロック列のタイヤ幅方向幅の半幅Wdに対し、0.3≦Wc/Wd≦0.5の範囲に設定され、前記斜域の最小高さHdは、前記周方向主溝に至る位置で、2.0[mm]≦Hd<Hcの範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、ブロック列のタイヤ幅方向の全域でラグ溝の溝底を底上げし、かつ底上げした頂域の最大高さ、および斜域のタイヤ幅方向の範囲が規定されているので、ブロック列のブロック間への石噛みを防ぎつつ、ヒールアンドトウ摩耗の抑制およびトラクション性の向上を図れる。しかも、周方向主溝に向かって漸次高さが減少された斜域を設けたことにより、踏面の摩耗に伴うトラクション性の急激な低下を抑制できる。さらに、斜域の周方向主溝に至る位置で所定の高さを持たせたことで、周方向主溝とラグ溝とが連通する境部分での石噛みを防止できる。特に、タイヤ幅方向の最も内側のブロック列については、石噛みが生じやすく、ブロック列のタイヤ幅方向両側に斜域を設けてあることから、周方向主溝とラグ溝とが連通する境部分での石噛みをより防止できる。しかも、この空気入りタイヤによれば、タイヤ幅方向の最も内側の前記ブロック列を除く前記ブロック列について、石噛みが生じやすいブロック列のタイヤ幅方向内側に斜域を設けてあることから、周方向主溝とラグ溝とが連通する境部分での石噛みを防止できる。しかも、ブロック列のタイヤ幅方向外側に頂域のみを設けてあることから、ヒールアンドトウ摩耗の抑制およびトラクション性の向上を図れる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、前記底上部の前記斜域をタイヤ周方向で挟んで対向する前記ラグ溝の各溝壁は、前記トレッド部踏面の法線に対する角度が異なって形成され、大きい側の溝壁の角度αと、小さい側の溝壁の角度βとは、5[度]≦(α−β)の範囲に設定されており、さらに、前記底上部の前記斜域にタイヤ幅方向で対向する前記周方向主溝の溝壁における前記トレッド部踏面の法線に対する角度γと、前記斜域における前記トレッド部踏面の法線に対する角度Ωとは、10[度]≦(Ω−γ)の範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、底上部の斜域と、この斜域をタイヤ周方向で挟んで対向するラグ溝の各溝壁と、この斜域にタイヤ幅方向で対向する周方向主溝の溝壁とで画成された領域に石が侵入した場合、異なる角度α,βの各溝壁により石を挟む力が不均一となるため、侵入した石を放出し易くなる。しかも、周方向主溝の溝壁の角度γと、斜域の角度Ωとが規定されていることで、侵入した石をさらに放出し易くなる。
本発明にかかる空気入りタイヤは、トラクション性を向上した上で、耐ヒールアンドトウ摩耗性および耐石噛み防止性を向上できる。
以下に、本発明にかかる空気入りタイヤの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1および図2は、本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤのトレッド部の一部を示す展開平面図である。
以下の説明において、タイヤ幅方向とは、空気入りタイヤ1の回転軸(図示せず)と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面Eに向かう側、タイヤ幅方向外側とは、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面Eから離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、前記回転軸を中心軸とするタイヤの周り方向をいう。また、タイヤ径方向とは、前記回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とは、タイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。なお、タイヤ赤道面Eとは、空気入りタイヤ1の回転軸に直交すると共に、空気入りタイヤ1のタイヤ幅の中心を通る平面である。
本実施の形態に係る空気入りタイヤ1は、図1に示すように、タイヤ径方向の最も外側に、弾力性を有するゴム部材からなり空気入りタイヤ1の外郭をなすトレッド部2が形成されている。また、トレッド部2の表面、すなわち空気入りタイヤ1を装着する車両(図示せず)が走行した場合に路面と接触する踏面21には、タイヤ周方向に延在する少なくとも3本(図1では3本で、図2では4本)の周方向主溝3が設けられている。そして、トレッド部2には、この周方向主溝3により、タイヤ周方向に延びる複数(図1では4本で、図2では5本)のリブ4が形成されている。さらに、トレッド部2は、タイヤ幅方向で隣接する周方向主溝3を連通する複数のラグ溝5により、リブ4がタイヤ周方向で複数に分割されたブロック4aからなるブロック列41が形成されている。また、ラグ溝5には、その溝底を底上げするようにタイヤ径方向外側に突出された底上部6が形成されている。
図3および図4は、底上部のタイヤ幅方向断面図である。底上部6は、ブロック列41のタイヤ幅方向の全域に設けられている。この底上部6には、第一底上部6aと第二底上部6bとがある。
第一底上部6aは、少なくともタイヤ幅方向の最も内側のブロック列41に設けられており、図3に示すように、ブロック列41のタイヤ幅方向中央に設けられた頂域61と、ブロック列41のタイヤ幅方向両側に設けられた斜域62とを有している。頂域61は、第一底上部6aにおいて高さが最大とされた部位である。また、斜域62は、第一底上部6aにおいて周方向主溝3に向かって高さが漸次減少された部位である。なお、斜域62は、平坦なスロープ、あるいは上方(タイヤ径方向外側)に膨らむ円弧(上円弧)のいずれであってもよい。なお、タイヤ幅方向の最も内側のブロック列41は、図1に示すように周方向主溝3が3本(奇数)の場合は、タイヤ赤道面E上にタイヤ幅方向中央の1つの周方向主溝3が配置され、この周方向主溝3に最も近い2つのブロック列41が対象となる。一方、タイヤ幅方向の最も内側のブロック列41は、図2に示すように周方向主溝3が4本(偶数)の場合では、タイヤ赤道面E上にタイヤ幅方向中央の1つのブロック列41が配置され、このブロック列41が対象となる。
そして、頂域61の最大高さHaは、周方向主溝3の深さGDに対し、0.3≦Ha/GD≦0.5の範囲に設定されている。つまり、周方向主溝3の深さGDに対する頂域61の最大高さHaの比が、30%以上50%以下の範囲に設定されている。
また、斜域62の最小高さHbは、周方向主溝3に至る位置で、2.0[mm]≦Hb<Haの範囲に設定されている。つまり、斜域62の最小高さHbは、2.0[mm]以上であって頂域61の最大高さHaよりも低く設定されている。
ここで、周方向主溝3の深さGDは、トレッド部2の踏面21と周方向主溝3の溝底31との間での踏面21の法線方向の距離である。また、頂域61の高さHa、および斜域62の高さHbは、溝底基準Lとタイヤ径方向外側面との間での踏面21の法線方向の距離である。なお、溝底基準Lは、図3に二点差線で示すように、周方向主溝3の溝底31を通過する踏面21と平行な面である。
また、ブロック列41のタイヤ幅方向端から頂域61に至る斜域62のタイヤ幅方向幅Waは、ブロック列41のタイヤ幅方向幅の半幅Wbに対し、0.3≦Wa/Wb≦0.5の範囲に設定されている。つまり、ブロック列41のタイヤ幅方向幅の半幅Wbに対する斜域62のタイヤ幅方向幅Waの比が、30%以上50%以下の範囲に設定されている。そして、頂域61は、斜域62のタイヤ幅方向幅Waを除くブロック列41のタイヤ幅方向幅の範囲に連続して設けられている。
このように、少なくともタイヤ幅方向の最も内側のブロック列41のタイヤ幅方向の全域に、ラグ溝5の溝底を底上げする第一底上部6aが設けられた空気入りタイヤ1では、第一底上部6aは、高さが最大となる頂域61が、ブロック列41のタイヤ幅方向中央にて所定範囲で連続して設けられ、そのタイヤ幅方向両側では、頂域61から周方向主溝3に向かって漸次高さが減少された斜域62が、周方向主溝3に至る位置で、周方向主溝3の溝底31よりも高く、かつ頂域61の高さよりも低く設定された最小高さで設けられている。
かかる構成によれば、ブロック列41のタイヤ幅方向の全域でラグ溝5の溝底を底上げし、かつ底上げした頂域61の最大高さ、および斜域62のタイヤ幅方向の範囲が規定されているので、ブロック列41のブロック4a間のラグ溝5への石噛みを防ぎつつ、ヒールアンドトウ摩耗の抑制およびトラクション性の向上を図ることが可能になる。しかも、周方向主溝3に向かって漸次高さが減少された斜域62を設けたことにより、踏面21の摩耗に伴うトラクション性の急激な低下を抑制することが可能になる。なお、斜域62のタイヤ幅方向幅Waは、実測で5.0[mm]≦Wa≦10.0[mm]であることがトラクション性の急激な低下を抑制するうえで好ましい。また、斜域62のタイヤ幅方向幅Waは、周方向主溝3の溝幅に対し、1.5Waの関係にあることがトラクション性の急激な低下を抑制するうえで好ましい。さらに、斜域62の周方向主溝3に至る位置で所定の高さを持たせたことで、周方向主溝3とラグ溝5とが連通する境部分での石噛みを防止することが可能になる。特に、第一底上部6aは、石噛みが生じやすいタイヤ幅方向の最も内側のブロック列41にて、タイヤ幅方向両側に斜域62を設けてあることから、周方向主溝3とラグ溝5とが連通する境部分での石噛みをより防止することが可能になる。
なお、第一底上部6aは、タイヤ幅方向の最も内側のブロック列41以外のブロック列41に設けられていてもよく、同様の効果を得ることができる。
一方、第二底上部6bは、タイヤ幅方向の最も内側のブロック列41を除くブロック列41に設けられ、図4に示すように、ブロック列41のタイヤ幅方向外側に設けられた頂域61と、ブロック列41のタイヤ幅方向内側に設けられた斜域62とを有している。頂域61は、第二底上部6bにおいて高さが最大とされた部位である。また、斜域62は、第二底上部6bにおいて周方向主溝3に向かって高さが漸次減少された部位である。なお、斜域62は、平坦なスロープ、あるいは上方(タイヤ径方向外側)に膨らむ円弧(上円弧)のいずれであってもよい。
そして、頂域61の最大高さHcは、周方向主溝3の深さGDに対し、0.3≦Hc/GD≦0.5の範囲に設定されている。つまり、周方向主溝3の深さGDに対する頂域61の最大高さHcの比が、30%以上50%以下の範囲に設定されている。
また、斜域62の最小高さHdは、周方向主溝3に至る位置で、2.0[mm]≦Hd<Hcの範囲に設定されている。つまり、斜域62の最小高さHdは、2.0[mm]以上であって頂域61の最大高さHcよりも低く設定されている。
ここで、周方向主溝3の深さGDは、トレッド部2の踏面21と周方向主溝3の溝底31との間での踏面21の法線方向の距離である。また、頂域61の高さHc、および斜域62の高さHdは、溝底基準Lとタイヤ径方向外側面との間での踏面21の法線方向の距離である。なお、溝底基準Lは、図4に二点差線で示すように、周方向主溝3の溝底31を通過する踏面21と平行な面である。
また、ブロック列41のタイヤ幅方向端から頂域61に至る斜域62のタイヤ幅方向幅Wcは、ブロック列41のタイヤ幅方向幅の半幅Wdに対し、0.3≦Wc/Wd≦0.5の範囲に設定されている。つまり、ブロック列41のタイヤ幅方向幅の半幅Wdに対する斜域62のタイヤ幅方向幅Wcの比が、30%以上50%以下の範囲に設定されている。そして、頂域61は、斜域62のタイヤ幅方向幅Waを除くブロック列41のタイヤ幅方向幅の範囲に連続して設けられている。
このように、タイヤ幅方向の最も内側のブロック列41を除くブロック列41のタイヤ幅方向の全域に、ラグ溝5の溝底を底上げする第二底上部6bが設けられた空気入りタイヤ1では、第二底上部6bは、高さが最大となる頂域61が、ブロック列41のタイヤ幅方向外側にて所定範囲で連続して設けられ、そのタイヤ幅方向内側では、頂域61から周方向主溝3に向かって漸次高さが減少された斜域62が、周方向主溝3に至る位置で、周方向主溝3の溝底31よりも高く、かつ頂域61の高さよりも低く設定された最小高さで設けられている。
かかる構成によれば、ブロック列41のタイヤ幅方向の全域でラグ溝5の溝底を底上げし、かつ底上げした頂域61の最大高さ、および斜域62のタイヤ幅方向の範囲が規定されているので、ブロック列41のブロック4a間のラグ溝5への石噛みを防ぎつつ、ヒールアンドトウ摩耗の抑制およびトラクション性の向上を図ることが可能になる。しかも、周方向主溝3に向かって漸次高さが減少された斜域62を設けたことにより、踏面21の摩耗に伴うトラクション性の急激な低下を抑制することが可能になる。なお、斜域62のタイヤ幅方向幅Wcは、実測で5.0[mm]≦Wc≦10.0[mm]であることがトラクション性の急激な低下を抑制するうえで好ましい。また、斜域62のタイヤ幅方向幅Wcは、周方向主溝3の溝幅に対し、1.5Wcの関係にあることがトラクション性の急激な低下を抑制するうえで好ましい。さらに、斜域62の周方向主溝3に至る位置で所定の高さを持たせたことで、周方向主溝3とラグ溝5とが連通する境部分での石噛みを防止することが可能になる。特に、第二底上部6bは、タイヤ幅方向の最も内側のブロック列41を除くブロック列41について、石噛みが生じやすいブロック列41のタイヤ幅方向内側に斜域62を設けてあることから、周方向主溝3とラグ溝5とが連通する境部分での石噛みをより防止することが可能になる。しかも、ブロック列41のタイヤ幅方向外側に頂域61のみを設けてあることから、ヒールアンドトウ摩耗の抑制およびトラクション性の向上をより図ることが可能になる。
また、本実施の形態の空気入りタイヤ1では、図5の底上部のタイヤ周方向断面図および図6の底上部の斜視図(図6では、第一底上部6aを主として示している)に示すように、底上部6(6a,6b)の斜域62をタイヤ周方向で挟んで対向するラグ溝5の各溝壁51が、トレッド部2の踏面21の法線に対する角度を異なって形成されている。そして、大きい側の溝壁の角度αと、小さい側の溝壁の角度βとは、5[度]≦(α−β)の範囲に設定されている。さらに、本実施の形態の空気入りタイヤ1では、図3、図4および図6に示すように、底上部6(6a,6b)の斜域62にタイヤ幅方向で対向する周方向主溝3の溝壁32におけるトレッド部2の踏面21の法線に対する角度γと、斜域62におけるトレッド部2の踏面21の法線に対する角度Ωとは、10[度]≦(Ω−γ)の範囲に設定されている。なお、斜域62が上円弧で形成されている場合、この円弧の接線におけるトレッド部2の踏面21の法線に対する角度を角度Ωとする。
かかる構成によれば、図6に示すように、底上部6(6a,6b)の斜域62と、この斜域62をタイヤ周方向で挟んで対向するラグ溝5の各溝壁51と、この斜域62にタイヤ幅方向で対向する周方向主溝3の溝壁32とで画成された領域に石が侵入した場合、異なる角度α,βの各溝壁51により石を挟む力が不均一となるため、侵入した石を放出し易くなる。しかも、周方向主溝3の溝壁32の角度γと、斜域62の角度Ωとが規定されていることで、侵入した石をさらに放出し易くなる。
なお、図5に示すように、1つのブロック4aについて、小さい角度βの溝壁51側が大きい角度αの溝壁51側の先に路面と接触する態様でタイヤの回転方向(R)を設定すれば、後で路面と接触する大きい角度αの溝壁51側にてブロック4aの変形を抑えるのでヒールアンドトウ摩耗をより抑制することが可能になる。
図7は、本発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。本実施例では、条件が異なる複数種類の空気入りタイヤについて、トラクション性、耐ヒールアンドトウ摩耗性および耐石噛み性に関する性能試験が行われた。
この性能試験では、タイヤサイズ295/80R22.5の空気入りタイヤを、正規リムに組み付け、正規内圧を充填し、正規荷重を加え、2−D・4の試験車両に装着して実施した。ここでいう正規リムとは、JATMAに規定される「標準リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、正規内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、正規荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。
評価方法は、トラクション性の性能試験では、空気入りタイヤが装着された試験車両でウエットアスファルト路を時速60km/hからの制動距離を3回以上測定し、その平均値を指数化することにより行った。評価結果は、従来例の評価結果を100とする指数で示し、指数が大きいほどトラクション性が優れていることを示している。
また、耐ヒールアンドトウ摩耗性の性能試験では、空気入りタイヤが装着された試験車両で舗装路を60,000[km]走行し、走行後にブロックの踏面に発生するヒールアンドトウ摩耗([長さ方向]×[深さ方向])を測定することにより行った。評価結果は、従来例の評価結果を100とする指数で示し、指数が大きいほど、耐ヒールアンドトウ摩耗性が優れていることを示している。
また、耐石噛み性の性能試験では、空気入りタイヤが装着された試験車両でオフロードコースを速度30[km]〜50[km]で走行し、走行後にトレッド部の石噛み個数を測定することにより行った。評価結果は、従来例の評価結果を100とする指数で示し、指数が大きいほど、耐石噛み性が優れていることを示している。
図7において、従来例1〜従来例3の空気入りタイヤは、タイヤ幅方向最も内側のブロック列について、底上部をブロック列のタイヤ幅方向全域に有しておらず、周方向主溝に至る位置での斜域の最小高さHbが0.0[mm]である。また、従来例1〜従来例3の空気入りタイヤは、タイヤ幅方向最も内側のブロック列を除くブロック列について、周方向主溝に至る位置での斜域の最小高さHdが0.0[mm]である。さらに、また、従来例1〜従来例3の空気入りタイヤは、ラグ溝の大きい側の溝壁角度αと小さい側の溝壁角度βとの関係が5[度]≦(α−β)の範囲にない。さらにまた、従来例1〜従来例3の空気入りタイヤは、その他の条件のいくつかが適正化されていない。一方、実施例1〜実施例4の空気入りタイヤは、タイヤ幅方向最も内側のブロック列、およびタイヤ幅方向最も内側のブロック列を除くブロック列について、底上部をブロック列のタイヤ幅方向全域に有し、かつ頂域、斜域、および溝壁角度が適正化されている。
る。
この図7の試験結果に示すように、実施例1〜実施例4の空気入りタイヤでは、それぞれトラクション性が優れ、耐ヒールアンドトウ摩耗性および耐石噛み性が向上していることが分かる。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、トラクション性を向上した上で、耐ヒールアンドトウ摩耗性および耐石噛み防止性を向上することに適している。
本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤのトレッド部の一部を示す展開平面図である。 本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤのトレッド部の一部を示す展開平面図である。 底上部(第一底上部)のタイヤ幅方向断面図である。 底上部(第二底上部)のタイヤ幅方向断面図である。 底上部のタイヤ周方向断面図である。 底上部の斜視図である。 本発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
21 踏面
3 周方向主溝
31 溝底
32 溝壁
4 リブ
4a ブロック
41 ブロック列
5 ラグ溝
51 溝壁
6 底上部
6a 第一底上部
6b 第二底上部
61 頂域
62 斜域
E タイヤ赤道面
L 溝底基準
Wa タイヤ幅方向幅
Wb 半幅
Wc タイヤ幅方向幅
Wd 半幅
α ラグ溝の大きい側の溝壁角度
β ラグ溝の小さい側の溝壁角度
γ 斜域に対向する周方向主溝の溝壁角度
Ω 斜域の角度

Claims (2)

  1. トレッド部の踏面に、タイヤ周方向に延在する少なくとも3本の周方向主溝によりタイヤ周方向に延在するリブが形成されると共に、タイヤ幅方向で隣接する前記周方向主溝を連通する複数のラグ溝により前記リブをタイヤ周方向で分割したブロック列が形成され
    少なくともタイヤ幅方向の最も内側の前記ブロック列について、
    前記ラグ溝の溝底を底上げする底上部が形成され、前記底上部は、前記ブロック列のタイヤ幅方向の全域に設けられ、かつ前記ブロック列のタイヤ幅方向中央で高さが最大とされた頂域と、前記ブロック列のタイヤ幅方向両側で前記頂域から前記周方向主溝に向かって高さが漸次減少された斜域とを有しており、
    前記頂域の最大高さHaは、前記周方向主溝の深さGDに対し、0.3≦Ha/GD≦0.5の範囲に設定され、
    前記斜域のタイヤ幅方向幅Waは、前記ブロック列のタイヤ幅方向幅の半幅Wbに対し、0.3≦Wa/Wb≦0.5の範囲に設定され、
    前記斜域の最小高さHbは、前記周方向主溝に至る位置で、2.0[mm]≦Hb<Haの範囲に設定されている空気入りタイヤにおいて、
    タイヤ幅方向の最も内側の前記ブロック列を除く前記ブロック列について、
    前記ラグ溝の溝底を底上げする底上部が形成され、前記底上部は、前記ブロック列のタイヤ幅方向の全域に設けられ、かつ前記ブロック列のタイヤ幅方向外側で高さが最大とされた頂域と、タイヤ幅方向内側で前記頂域から前記周方向主溝に向かって高さが漸次減少された斜域とを有しており、
    前記頂域の最大高さHcは、前記周方向主溝の深さGDに対し、0.3≦Hc/GD≦0.5の範囲に設定され、
    前記斜域のタイヤ幅方向幅Wcは、前記ブロック列のタイヤ幅方向幅の半幅Wdに対し、0.3≦Wc/Wd≦0.5の範囲に設定され、
    前記斜域の最小高さHdは、前記周方向主溝に至る位置で、2.0[mm]≦Hd<Hcの範囲に設定されている
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記底上部の前記斜域をタイヤ周方向で挟んで対向する前記ラグ溝の各溝壁は、前記トレッド部踏面の法線に対する角度が異なって形成され、大きい側の溝壁の角度αと、小さい側の溝壁の角度βとは、5[度]≦(α−β)の範囲に設定されており、
    さらに、前記底上部の前記斜域にタイヤ幅方向で対向する前記周方向主溝の溝壁における前記トレッド部踏面の法線に対する角度γと、前記斜域における前記トレッド部踏面の法線に対する角度Ωとは、10[度]≦(Ω−γ)の範囲に設定されている
    ことを特徴とする請求項に記載の空気入りタイヤ。
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