JP5303205B2 - ポンプ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ポンプ室内でインペラが支軸に支持されたポンプ構造に関する。
モータ側ケースとポンプ側ケースとの間に形成されたポンプ室内で、モータ側ケースに形成されたボス部に固定された支持軸によってインペラが回転可能に支持された流体ポンプが知られている(例えば、特許文献1参照)。この流体ポンプでは、支持軸の先端に設けられた抜け止め部材によって、該支持軸に対しインペラが抜け止めされる構成とされている。
特開2005−81736号公報
ところで、上記の如き従来の技術において、インペラの抜け止め構造を支持軸ではなくケース側に設けることも考えられるが、このような構造において改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮して、ケース部材側に設けたボス部にて支軸又はインペラをポンプ室内で保持させる構成において、生産性を向上することができるポンプ構造を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係るポンプ構造は、樹脂製のケース部材にて少なくとも一部が覆われたポンプ室内で、インペラを支持する支軸と、前記ポンプ室内に突出するように前記ケース部材に一体に形成され、前記支軸又はインペラを保持するためのボス部と、前記ボス部の先端側に設けられ、前記ケース部材を前記ボス部と共に樹脂成形にて成形する際の冷却工程で放熱するための先端側の放熱構造と、前記ボス部の基端側に設けられ、前記ケース部材において前記ポンプ室側と反対側に開口する凹部、及び該凹部の底部から開口端側に突出された凸部を含んで構成され、前記ケース部材を前記ボス部と共に樹脂成形にて成形する際の冷却工程で放熱するための基端側の放熱構造と、を備えている。
請求項2記載の発明に係るポンプ構造は、樹脂製のケース部材にて少なくとも一部が覆われたポンプ室内で、インペラを支持する支軸と、前記ケース部材として構成され、前記支軸のインサート成形によって、該支軸の一端側が先端から突出すると共に該支軸の他端側が固定的に保持されたボス部が前記ポンプ室内に突出するように一体に形成されたポンプボディと、前記ポンプボディとで前記ポンプ室を形成する前記ケース部材として構成され、先端部において前記支軸に対して前記インペラを保持させるためのボス部が前記ポンプ室内に突出するように一体に形成されたケーシングと、前記ポンプボディの前記ボス部及び前記ケーシングの前記ボス部における基端側及び先端側のそれぞれに設けられ、前記ポンプボディ、前記ケーシングを前記ボス部と共に樹脂成形にて成形する際の冷却工程で放熱するための放熱構造と、を備えている。
請求項1、請求項2記載のポンプ構造では、ポンプ室内でインペラが支軸に支持されている。この支軸又はインペラは、樹脂製のケース部材からポンプ室内に突出されたボス部によって所定の位置又は姿勢に保持されている。樹脂製のケース部材を成形する際には、型抜き前に該ケース部材を冷却することとなる。
ところで、樹脂製のケース部材から突出されたボス部は、樹脂成形時の冷却に伴う収縮によって寸法精度に影響を受け易い。ここで、本ポンプ構造では、ケース部材からポンプ室内に突出したボス部の基端側及び先端側のそれぞれに放熱部が設けられているため、ケース部材の冷却の際には、ボス部の基端側(ホンプ室の外側であるケース部材外面側)に向かう放熱経路と、ボス部の先端側(ポンプ室内側)に向かう放熱経路とが形成される。これにより、本ポンプ構造では、ケース部材成形時の冷却過程でボス部からの放熱(冷却)が促進され、ボス部の寸法精度を確保しつつケース部材成形時の冷却時間を短縮することができる。
このように、請求項1、請求項2記載のポンプ構造では、ケース部材側に設けたボス部にて支軸又はインペラをポンプ室内で保持させる構成において、生産性を向上することができる。
また、請求項1記載のポンプ構造では、ボス部の基端側の放熱構造を構成する該凹部の内面を放熱面として、ポンプ室の外側に向けて放熱が行われる。この構造では、ケーシングをポンプ室の外報に大型化(凸部を設ける等)することなく、放熱面積を確保することができ、放熱性が良好である。さらに、本ポンプ構造では、ボス部の基端側の放熱構造が凹部内に凸部を有しているため、凹部の内面及び凸部の外面を放熱面として放熱することができる。このため、本ポンプ構造では、より大きな放熱面積を確保することができ、放熱性が一層良好である。
一方、請求項2記載のポンプ構造では、ポンプボディのボス部に他端側が固定された支軸の一端側すなわちポンプ室内に突出した部分にインペラが支持されており、該インペラはケーシングのボス部の先端部で支軸に対し保持(例えば抜け止め等)されている。したがって、支軸、インペラは、ポンプボディ、ケーシングの各ボス部によって、ポンプ室内の特定位置に保持、位置決めされている。ここで、本ポンプ構造では、ポンプボディ、ケーシングの各ボス部がそれぞれの基端側、先端側の放熱構造を有するため、ケース部材成形時の冷却時間を短縮しつつ各ボス部の寸法精度が確保され、これらボス部に保持、位置決めされる支軸、インペラの寸法(位置、姿勢の)精度が良好である。
請求項記載の発明に係るポンプ構造は、請求項記載のポンプ構造において、前記ボス部の基端側の前記放熱構造は、前記ケース部材において前記ポンプ室側と反対側に開口する凹部を含んで構成されている。
請求項記載のポンプ構造では、ボス部の基端側の放熱構造を構成する該凹部の内面を放熱面として、ポンプ室の外側に向けて放熱が行われる。この構造では、ケーシングをポンプ室の外報に大型化(凸部を設ける等)することなく、放熱面積を確保することができ、放熱性が良好である。
請求項記載の発明に係るポンプ構造は、請求項1又は請求項3記載のポンプ構造において、前記凹部は、底部が前記ボス部内に位置するように形成されている。
請求項記載のポンプ構造では、凹部の底がケース部材の厚みを超えてボス部内まで至っているので、より大きな放熱面積を確保することができ、放熱性が一層良好である。
請求項記載の発明に係るポンプ構造は、請求項1、請求項3又は請求項4記載のポンプ構造において、前記凹部は、開口端側が底部側よりも広いテーパ形状を成している。
請求項記載のポンプ構造では、凹部(の内面)がテーパ状を成す(例えば円筒面よりも面積が広い円錐面とされる)ため、より大きな放熱面積を確保することができ、放熱性が一層良好である。
請求項記載の発明に係るポンプ構造は、請求項〜請求項の何れか1項(但し、請求項1を引用するものを除く)記載のポンプ構造において、前記ボス部の基端側の前記放熱構造は、前記凹部の底部から開口端側に突出された凸部を含んで構成されている。
請求項記載のポンプ構造では、ボス部の基端側の放熱構造が凹部内に凸部を有しているため、凹部の内面及び凸部の外面を放熱面として放熱することができる。このため、本ポンプ構造では、より大きな放熱面積を確保することができ、放熱性が一層良好である。
請求項記載の発明に係るポンプ構造は、請求項1〜請求項の何れか1項記載のポンプ構造において、前記ボス部は、先端側で開口する中空構造、又は前記支軸の一部が先端から突出するように該支軸の他の一部がインサートされたインサート構造を有し、前記ボス部の先端側の放熱構造は、前記ケース部材を前記ボス部と共に樹脂成形にて成形する際に、前記ボス部に挿入された金型又は前記支軸の熱を該ボス部の先端側から放熱する構成とされている。
請求項記載のポンプ構造では、ボス部の先端側の放熱構造において支軸又は金型(入れ子である場合を含む)の熱が該ボス部の先端側に放熱される一方、ボスの基端側の放熱構造においては、該ボス部の基端側に向けて支軸又は金型の熱が放熱される。これにより、上記の通り互いに干渉しない2つの放熱経路が確保され、ケース部材を成形する際の冷却時間が短縮される。特に、ボス部基端側の放熱構造として凹部を含む放熱構造を採用する構成(請求項2〜5で、特に請求項3)では、凹部を形成することで放熱対象である支軸又は金型におけるボス部内に位置する部分を短くすることができるので、換言すれば放熱対象の熱容量が小さくなるので、放熱すべき熱量自体を低減してケース部材成形時の冷却時間を一層短縮することができる。
本発明の実施形態に係るポンプ構造が適用されたポンプ装置としての流体ポンプ10について、図1〜図3に基づいて説明する。先ず、流体ポンプ10の全体構成について説明し、次いで、本発明の要部であるシャフト42、インペラ26の保持構造、及び、該保持構造の主要部を成すシャフト支持ボス40、インペラ保持ボス部54の放熱構造について詳細に説明することとする。
(流体ポンプの全体構成)
図1には、流体ポンプ10の概略全体構成が側面断面図にて示されている。この図に示される如く、流体ポンプ10は、モータ軸線方向に並んで配置されたポンプ部12と、モータ部14とを備えている。
ポンプ部12は、本発明におけるケース部材としてケーシング16を有している。ケーシング16は、有底円筒状を成す大径部16Aの底部に有底円筒状の小径部16Bが同軸的に連結された如き略段付き円筒状に形成されている。このケーシング16は、大径部16Aの開口端が後述するポンプボディ30に閉止されるようになっており、その内部空間はポンプ室18とされている。
また、ケーシング16には、小径部16B(内の空間)の底側部分から接線方向に沿って突出された吸込口(サクション)20と、大径部16A内のポンプ室18から接線方向に沿って突出された吐出口ディスチャージ)22とが設けられている。この吸入口20と吐出口22とは、ポンプ室18を介して互いに連通されている。
ポンプ室18における大径部16Aの内側部分には、複数の羽根24を有して構成されたインペラ26が、自軸回りに回転可能に配置されている。インペラ26は、所定方向への回転に伴って吸入口20より流体を吸入すると共にポンプ室18の流体を径方向外側に搬送して吐出口22から外部に吐出(圧送)するように構成されている。
モータ部14は、ステータ28と、本発明におけるケース部材としてのポンプボディ30と、ハウジング32と、ロータ34と、制御回路36とを主要部として構成されている。ポンプボディ30は、ポンプ部12側と反対側に開口する有底円筒状を成す大径部30Aと、大径部30Aの底板部を貫通してポンプ部12側に開口する有底円筒状を成す小径部30Bとが同軸的かつ一体に設けられた略二重円筒状に形成されている。このポンプボディ30は、大径部30Aの開口端から径方向外向きに延設されたフランジ部30Cにおいて、ケーシング16における大径部16Aの開口端から径方向外向きに延設されたフランジ部16Cに、図示しない締結手段等やスナップフィット等の係合手段等によって接合されている。
これにより、ポンプ室18は、ケーシング16とポンプボディ30とで囲まれて構成されているものと捉えることができ、このポンプ室18は、ポンプボディ30の小径部30B内に形成されたロータ室38に連通されている。そして、小径部30Bの底板部からは、ボス部としてのシャフト支持ボス40がポンプ室18に向けて突出されている。シャフト支持ボス40は、一端側でインペラ26を回転自在に軸支するための支軸としてのシャフト42の他端側を固定的に保持(支持)している。インペラ26は、すべり軸受44を介してシャフト支持ボス40に同軸的かつ相対回転可能に支持されている。この実施形態では、シャフト支持ボス40の先端とすべり軸受44との間には、ワッシャ46が介在している。
また、ポンプボディ30のロータ室38内には、ロータ34がポンプ部12の軸線回りに回転自在に配設されている。この実施形態では、ロータ34は、ポンプ室18内のインペラ26に固定的(一体的)に設けられており、該インペラ26及びすべり軸受44を介してポンプボディ30に対する相対回転可能にシャフト42に軸支されているものと捉えることができる。
一方、ポンプボディ30の大径部30Aと小径部30Bとの間の空間は、ステータ室48とされている。ポンプボディ30のステータ室48内には、ステータ28が収容されている。ステータ28は、略円環状を成しており、コア、コイル等を一体的に備えている。このステータ28は、その内部に小径部30Bが圧入されることで、ポンプボディ30のステータ室48内に固定的に保持されている。
さらに、ポンプボディ30における大径部30Aの開口端(すなわちポンプボディ30のステータ室48)は、ハウジング32にて閉止されている。ハウジング32は、周方向に沿って複数設けられたスナップフィット部50によって、ポンプボディ30に接合されている。この実施形態では、制御回路36の基板部36Aがハウジング32に保持されており、ポンプボディ30によるハウジング32の接合状態で、制御回路36がポンプボディ30内に位置する構成とされている。
この制御回路36は、ステータ28を構成するコイルと電気的に接続されており、ハウジング32に設けられたコネクタ52を介して接続された図示しない外部制御(電源)装置から出力された制御信号に応じてステータ28のコイルに電流を供給する構成とされている。この流体ポンプ10では、外部制御装置から制御信号が出力されると、ステータ28が回転磁界を発生し、この回転磁界によってロータ34がインペラ26と共に所定方向に回転されるようになっている。このインペラ26の所定方向への回転に伴って、上記した通り吸入口20を通じて外部からポンプ室18へ流体が吸入されると共に、ポンプ室18の流体が吐出口22から外部へ吐出される構成とされている。
以上説明した流体ポンプ10は、例えば、自動車等に搭載される内燃機関の冷却水を循環するためのウォータポンプ等として構成することができる。
(シャフト、インペラの保持構造)
上記した通り、流体ポンプ10では、インペラ26は、シャフト支持ボス40に固定的に保持されたシャフト42によって回転自在に軸支されている。そして、流体ポンプ10では、インペラ26は、ケーシング16に設けられたボス部としてのインペラ保持ボス部54によって、シャフト42からの脱落が防止されている。以下、具体的に説明する。
図1に示される如く、インペラ保持ボス部54は、ケーシング16における小径部16Bを構成する底板部56からポンプ室18(大径部16A)内に向けて、シャフト42と同軸的に突出されている。このインペラ保持ボス部54は、その軸心部が空胴55とされた中空構造(筒状)として構成されており、少なくとも先端側の一部(開口端部)には、内径がシャフト42の外径よりも大径とされたシャフト逃がし部54Aを有する。
このインペラ保持ボス部54は、シャフト逃がし部54A内にシャフト42の先端を入り込ませた状態で、該シャフト逃がし部54Aを囲む環状壁部54Bがインペラ26(すべり軸受44)に所定間隔で対峙又は接触することで、インペラ26のシャフト42に対する抜け止めを行っている。なお、この実施形態では、すべり軸受44の端面と環状壁部54Bとの間にワッシャ58が介在しており、環状壁部54Bは、すべり軸受44に微小間隔で対峙又は接触するワッシャ58に対して、所定間隔で対峙又は接触する構成とされている。
(シャフト支持ボス、インペラ保持ボス部の放熱構造)
以上説明したインペラ保持ボス部54は、樹脂製のケーシング16に一体に形成されている。この実施形態では、インペラ保持ボス部54は、樹脂の射出成形によってケーシング16に一体に形成されている。そして、上記の通り軸心部に空胴55を有する中空構造のインペラ保持ボス部54を含むケーシング16を射出成形によって成形する際には、金型への樹脂の充填後、該樹脂の冷却(固化)工程を行うこととなる。
この冷却工程では、空胴55を形成するためにインペラ保持ボス部54内に位置する金型部分(この実施形態では、入れ子としてのスライド型)の熱を放熱することとなる。そして、図2に示される如く、流体ポンプ10を構成するインペラ保持ボス部54は、スライド型の熱を矢印Aにて示す如く小径部16B側(を形成する金型であるキャビティ側)に逃がす第1放熱構造60と、スライド型の熱を矢印Bにて示す如く大径部16A側(を形成する金型部分であるコア側)に逃がす第2放熱構造62とを有する。
第1放熱構造60は、小径部16Bの底板部56の軸心部でポンプ室18側と反対向きに開口する凹部64を有して構成されている。凹部64は、底板部56の厚みを超えてインペラ保持ボス部54内の軸線方向一部にまで至る深さを有している。したがって、この実施形態では、インペラ保持ボス部54における凹部64を囲む凹壁64Aは、ポンプ室18に面している。また、凹部64は、モータ軸線方向との直交面に沿った面積において、開口端が底部(後述する隔壁部66)よりも広くなるテーパ形状に形成されている。
インペラ保持ボス部54(第1放熱構造60)では、上記の凹部64と空胴55との間には、これらの底部となる隔壁部66が形成されており、これら凹部64と空胴55とは非連通とされている。そして、第1放熱構造60は、隔壁部66から凹部64内に突出された凸部68を有する。凸部68は、根元部が先端部よりも太いテーパ状に形成されている。この凸部68は、ケーシング16及びインペラ保持ボス部54の射出成形の際にランナRから金型に樹脂を注入するためのゲートGの跡であるゲート跡として形成されている。
一方、第2放熱構造62は、単にインペラ保持ボス部54の先端側に開口する構造(シャフト逃がし部54Aを有する構造)とされている。すなわち、第2放熱構造62は、放熱対象であるシャフト42から直接的に放熱させる構造とされている。
また、シャフト支持ボス40は、樹脂製のポンプボディ30に一体に形成されている。この実施形態では、シャフト支持ボス40は、樹脂の射出成形によってポンプボディ30に一体に形成されている。この実施形態では、シャフト42のインサート成形によって、上記の通りシャフト42の他端側がシャフト支持ボス40に固定的に保持されるようになっている。そして、上記の通り軸心部にシャフト42を保持するシャフト支持ボス40を含むポンプボディ30を射出成形によって成形する際には、金型への樹脂の充填後、該樹脂の冷却(固化)工程を行うこととなる。
この冷却工程では、シャフト42の熱を放熱することとなる。そして、図3に示される如く、流体ポンプ10を構成するシャフト支持ボス40は、シャフト42の熱を矢印Cにて示す如く大径部16A側(を形成する金型であるコア側)に逃がす第1放熱構造70と、スライド型の熱を矢印Dにて示す如く小径部16Bの開口端側(を形成する金型部分であるキャビティ側)に逃がす第2放熱構造72とを有する。
第1放熱構造70は、小径部30Bの底板部76の軸心部でポンプ室18(ロータ室38)側と反対向きに開口する凹部74を有して構成されている。凹部74は、ポンプボディ30の小径部30Bの底板部76の厚みを超えてシャフト支持ボス40内の軸線方向一部にまで至る深さを有している。したがって、この実施形態では、シャフト支持ボス40における凹部74を囲む凹壁74Aは、ロータ室38(すなわちポンプ室18)面している。シャフト支持ボス40(第1放熱構造70)では、シャフト支持ボス40にインサートされたシャフト42と凹部74との間には、これらの底部となる隔壁部78が形成されている。
一方、第2放熱構造72は、単にシャフト42の他端側をシャフト支持ボス40から突出させた構造とされている。すなわち、第2放熱構造72は、放熱対象であるシャフト42から直接的に放熱させる構造とされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
上記構成の流体ポンプ10では、外部制御装置から制御信号が出力されると、この制御信号に応じた電流が制御回路36からステータ28に供給される。これにより、ロータ34は、インペラ26と共に上記制御信号に応じた速度、トルクで所定方向に回転する。すると、インペラ26の回転によって、吸入口20から流体が吸い込まれると共に吐出口22から流体が吐出される。
この際、ポンプ室18内でポンプボディ30のシャフト支持ボス40に固定されたシャフト支持ボス40に支持されているインペラ26は、インペラ保持ボス部54によってシャフト42からの脱落が防止された状態で、該シャフト支持ボス40回りに回転する。
ところで、流体ポンプ10を構成する樹脂製のケーシング16、ポンプボディ30は、樹脂の射出成形によって、シャフト支持ボス40、インペラ保持ボス部54が一体に形成される。この射出成形による製造工程における冷却工程では、シャフト支持ボス40、インペラ保持ボス部54内に位置しているスライド型、シャフト42の熱を放熱することとなる。
ここで、本流体ポンプ10では、ケーシング16のインペラ保持ボス部54に第1放熱構造60及び第2放熱構造62が設けられると共に、ポンプボディ30のシャフト支持ボス40の第1放熱構造70及び第2放熱構造72が設けられている。このため、本流体ポンプ10では、ケーシング16、ポンプボディ30に一体に形成されるシャフト支持ボス40、インペラ保持ボス部54の寸法精度を確保しつつ、これらの射出成形時の冷却時間を短縮することができる。
この点を図4に示す比較例との比較で説明する。図4に示す比較例に係るポンプボディ100は、インペラ保持ボス部102が一体に形成されるようになっており、第2放熱構造62に相当する放熱構造104を有するものの、第1放熱構造60に相当する放熱構造を有しない。このため、ポンプボディ100の射出成形時の冷却工程では、インペラ保持ボス部102内に位置するスライド型の熱が主に矢印B方向に放熱される。このように、比較例に係るポンプボディ100では、一方向からの冷却となるため、インペラ保持ボス部102周辺の冷却効率が低く、該インペラ保持ボス部102の樹脂収縮に伴う倒れ方向の変形を抑制するために、冷却時間を長く設定する必要がある。
これに対して、本発明の実施形態に係る流体ポンプ10では、ケーシング16のインペラ保持ボス部54が第1放熱構造60及び第2放熱構造62を有するため、スライド型の熱が図2に示す矢印A、矢印Bの2方向から主に放熱される。これにより、ケーシング16の射出成形字の冷却時間を短縮しつつ、インペラ保持ボス部54の倒れを抑制することができる。換言すれば、上記の通り、インペラ保持ボス部54の寸法精度を確保しつつ、ケーシング16の射出成形時の冷却時間を短縮し、成形工数を低減することができる。
同様に、流体ポンプ10では、ポンプボディ30のシャフト支持ボス40が第1放熱構造70及び第2放熱構造72を有するため、シャフト42の熱が図2に示す矢印C、矢印Dの2方向から主に放熱される。これにより、ポンプボディ30の射出成形字の冷却時間を短縮しつつ、シャフト支持ボス40の倒れを抑制することができる。換言すれば、上記の通り、シャフト支持ボス40の寸法精度を確保しつつ、ポンプボディ30の射出成形時の冷却時間を短縮し、成形工数を低減することができる。
また、インペラ保持ボス部54の第1放熱構造60を構成する凹部64、シャフト支持ボス40の第1放熱構造70を構成する凹部74は、その基端が連続する底板部56、76の厚みを超え対応するボス部54、40内に至る深さを有するため、放熱面積が広くなり、冷却効率が向上する。
特に、インペラ保持ボス部54の第1放熱構造60を構成する凹部64は、テーパ形状を有するため、放熱面積が一層広くなり、冷却効率が一層向上する。また特に、インペラ保持ボス部54の第1放熱構造60は、凹部64内に凸部68を有するため、該凸部68の外表面も放熱面とすることができる。しかも、凸部68もテーパ形状を有するため、該凸部68の放熱面が広い。以上により、第1放熱構造60では、凸部68の外面である放熱面と凹部64の内面である放熱面とを合わせて、より一層広い放熱面積が得られ、冷却効率がより一層向上する。
さらに、流体ポンプ10では、第1放熱構造60、70が凹部64、74を有して構成されているため、例えば凸構造で放熱面積を確保する構成のようにケーシング16、ポンプボディ30に厚肉部を設けることなく放熱構造を構成することができる。一方、上記した第1放熱構造60の凸部68は、射出成形時の金型への樹脂注入用のゲート跡を利用して形成されているので、成形性に影響を与えることなく放熱面積を確保することができ、かつ凹部64内に位置するため見栄え等に影響を与えることもない。
またさらに、流体ポンプ10では、第1放熱構造60が凹部64を有して構成されているため、インペラ保持ボス部54の基端部(第1放熱構造60)が、図4の比較例に係るインペラ保持ボス部102の基端部102Aのように厚肉部とされることがない。すなわち、流体ポンプ10を構成するインペラ保持ボス部54では、その基端部周りの各部(底板部56、凹壁64A、隔壁部66等)が均肉化されるので、樹脂収縮により変形し易い厚肉部が形成されず、該インペラ保持ボス部54の倒れに対する寸法精度が向上される。同様に、シャフト支持ボス40では、凹部74を設けることで基端側(隔壁部78)の肉厚が小さく抑えられ、倒れに対する寸法精度が向上が図られる。
そして、流体ポンプ10では、ケーシング16のインペラ保持ボス部54、ポンプボディ30のシャフト支持ボス40の両部品に、軸線方向両側に放熱構造を有する本発明に係るポンプ構造を適用したため、これらケーシング16及びポンプボディ30の成形工数の低減が図られる。また、流体ポンプ10では、シャフト42、インペラ26を軸線方向の両側から保持するケーシング16のインペラ保持ボス部54、ポンプボディ30のシャフト支持ボス40のそれぞれに、軸線方向両側に放熱構造を有する本発明に係るポンプ構造を適用したため、換言すれば、インペラ保持ボス部54、シャフト支持ボス40を共に倒れに対し高い寸法精度で形成することができるため、これらケーシング16及びポンプボディ30を図1に示される如く組み付けた状態で、シャフト42、インペラ26を高精度で支持、保持することができる。これにより、流体ポンプ10では、シャフト42、26の振れ回り、これに起因する振動の抑制効果が得られる。
なお、上記した実施形態では、ケーシング16及びポンプボディ30の双方に本発明に係るポンプ構造が適用された例を示したが、本発明はこれに限定されず、ケーシング16及びポンプボディ30の何れか一方に本発明に係るポンプ構造が適用された構成としても良い。この場合、本発明に係るポンプ構造が適用されない方の部材は、樹脂性である構成やボス部が一体に形成された構造には限定されず、その機能を果たし得る各種材料、構造を用いて構成することができる。
また、上記した実施形態では、ケーシング16の凹部64内にゲートGが設定された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、凹部64内にはゲートが設定されない構成としても良い。この場合、凸部68を有しない構成としても良く、凸部68を金型で形成する構成としても良い。
本発明の実施形態に係る流体ポンプの側断面図である。 本発明の実施形態に係る流体ポンプを構成するケーシングの図1とは異なる断面を示す側断面図である。 本発明の実施形態に係る流体ポンプを構成するポンプボディの図1とは異なる断面を示す側断面図である。 本発明の実施形態との比較例に係るケーシングを示す側断面図である。
符号の説明
10・・・流体ポンプ(ポンプ構造)、16・・・ケーシング(ケース部材)、18・・・ポンプ室、26・・・インペラ、30・・・ポンプボディ(ケース部材)、40・・・シャフト支持ボス(ボス部)、42・・・シャフト(支軸)、54・・・インペラ保持ボス部(ボス部)、60・62・・・放熱構造、64・・・凹部、68・・・凸部、70・72・・・放熱構造

Claims (7)

  1. 樹脂製のケース部材にて少なくとも一部が覆われたポンプ室内で、インペラを支持する支軸と、
    前記ポンプ室内に突出するように前記ケース部材に一体に形成され、前記支軸又はインペラを保持するためのボス部と、
    前記ボス部の先端側に設けられ、前記ケース部材を前記ボス部と共に樹脂成形にて成形する際の冷却工程で放熱するための先端側の放熱構造と、
    前記ボス部の基端側に設けられ、前記ケース部材において前記ポンプ室側と反対側に開口する凹部、及び該凹部の底部から開口端側に突出された凸部を含んで構成され、前記ケース部材を前記ボス部と共に樹脂成形にて成形する際の冷却工程で放熱するための基端側の放熱構造と、
    を備えたポンプ構造。
  2. 樹脂製のケース部材にて少なくとも一部が覆われたポンプ室内で、インペラを支持する支軸と、
    前記ケース部材として構成され、前記支軸のインサート成形によって、該支軸の一端側が先端から突出すると共に該支軸の他端側が固定的に保持されたボス部が前記ポンプ室内に突出するように一体に形成されたポンプボディと、
    前記ポンプボディとで前記ポンプ室を形成する前記ケース部材として構成され、先端部において前記支軸に対して前記インペラを保持させるためのボス部が前記ポンプ室内に突出するように一体に形成されたケーシングと、
    前記ポンプボディの前記ボス部及び前記ケーシングの前記ボス部における基端側及び先端側のそれぞれに設けられ、前記ポンプボディ、前記ケーシングを前記ボス部と共に樹脂成形にて成形する際の冷却工程で放熱するための放熱構造と、
    を備えたポンプ構造。
  3. 前記ボス部の基端側の前記放熱構造は、前記ケース部材において前記ポンプ室側と反対側に開口する凹部を含んで構成されている請求項2記載のポンプ構造。
  4. 前記凹部は、底部が前記ボス部内に位置するように形成されている請求項又は請求項3記載のポンプ構造。
  5. 前記凹部は、開口端側が底部側よりも広いテーパ形状を成している請求項1、請求項3又は請求項4記載のポンプ構造。
  6. 前記ボス部の基端側の前記放熱構造は、前記凹部の底部から開口端側に突出された凸部を含んで構成されている請求項〜請求項5の何れか1項(但し、請求項1を引用するものを除く)記載のポンプ構造。
  7. 前記ボス部は、先端側で開口する中空構造、又は前記支軸の一部が先端から突出するように該支軸の他の一部がインサートされたインサート構造を有し、
    前記ボス部の先端側の放熱構造は、前記ケース部材を前記ボス部と共に樹脂成形にて成形する際に、前記ボス部に挿入された金型又は前記支軸の熱を該ボス部の先端側から放熱する構成とされている請求項1〜請求項6の何れか1項記載のポンプ構造。
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