JP2007332839A - 流体ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】流体ポンプにおいて、ロータとステータの間に流入した冷却水を循環させることによって、ステータを冷却することを可能にする。
【解決手段】流体ポンプ10に配されたロータ43のマグネット部45に、マグネット部45の内周部と外周部とを連通する連通孔61を形成する。また、マグネット部45の外周面には、マグネット部45の軸方向に伸びる溝60を形成する。これにより、冷却水がロータ43の外側からロータ43の内側、あるいは、ロータ43の内側からロータ43の外側に流れるようにすることで、ロータの内側とロータの外側で流体の循環を促進する。
【選択図】 図1

Description

本発明は流体ポンプに関する。詳しくは、アウターロータ式の流体ポンプに関する。
自動車のエンジン等、内燃機関の冷却系には、冷却水を循環させるための流体ポンプが装備される。この種の流体ポンプとしては、例えば、アウターロータ式の流体ポンプが使用される。アウターロータ式の流体ポンプは、通常、ポンプ室を形成するケーシングと、ポンプ室に収容されたロータと、ポンプ室外に配置されたステータを備えている。ロータは、略円筒状のマグネット部と、そのマグネット部の一端を閉じると共にその外面に羽根が突設されたインペラ部を有している。ステータは、マグネット部の内周面と対向する位置に配され、コイルが巻回されたコアを有している。ステータのコイルに通電すると、コイルにより発生した磁力によってロータが回転する。ロータが回転すると、流体がポンプ室内に吸入され、吸入された流体は昇圧されてポンプ室外に吐出される。
このような流体ポンプでは、ステータの外側がケーシングにより覆われ、そのケーシングの外側にロータの円筒状のマグネット部が配置される。そのため、通電によりコイルが発熱しても、その熱を外部に放熱することが難しく、コイルが高温になってしまう。
そこで、特許文献1の流体ポンプでは、放熱シャフトがステータに圧入固定され、この放熱シャフトの先端に放熱板が固定される。放熱シャフト及び放熱板は、熱伝導率が高い材質により形成されている。放熱板の反ステータ側の面には複数の溝が形成されている。放熱板の反ステータ側の面はポンプ外に露出しており、大気と接触している。この構成によれば、コイルの熱は放熱シャフトを介して放熱板に伝わる。放熱板の反ステータ側の面は、ポンプ外に露出し、また、その表面積が大きくされているため、放熱板に伝導した熱は、この面から大気中に効率的に放熱される。これによって、コイルが高温になることを抑制している。
また、特許文献2の流体ポンプでは、ロータのインペラ部に、インペラ部の外側と内側とを連通する連通孔を設ける。この構成によると、ポンプ室内のロータの内側の空間(すなわち、ロータとステータとを隔てるケーシング壁面とロータの内側の面との間の空間)とロータの外側の空間が連通孔によって連通する。このため、ロータが回転すると、流体がロータの内側の空間とロータの外側の空間との間で循環する。流体がロータの内側の空間を流れる際は、その流体にコイルの熱が放熱される。コイルの熱によって暖められた流体は、インペラ部の連通孔からロータの外側の空間に流れ、ロータの内側の空間には冷たい流体が新しく流入する。これによって、コイルから流体への放熱が促進され、コイルの発熱を抑制している。
特開2005−98163号 特開2005−346774号
しかしながら、特許文献1の流体ポンプでは、コイルの熱を放熱するために放熱シャフトと放熱板を設けなければならない。このため、部品点数が増加し、コストアップの原因となる。また、冷却能力を上げるためには、放熱板の表面積を大きくする必要がある。流体ポンプを配置するスペースが限られることから、放熱板の配置スペースも限られ、冷却能力を充分に上げることが難しいという問題がある。
一方、特許文献2の流体ポンプでは、放熱シャフトや放熱板を用いないため、部品点数の増加等の問題は生じない。しかしながら、ポンプ室内のロータの内側の空間(ケーシングとロータの内面との間隔)は非常に狭く、インペラ部に連通孔を設けても、ロータの内側の空間と外側の空間でスムーズに流体が循環しないという問題があった。ロータの内側の空間と外側の空間でスムーズに流体が循環しないと、コイルが十分に冷却されず、コイルの発熱を充分に抑制することができない。
本発明は上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、放熱シャフトや放熱板を用いることなく、ステータを充分に冷却することができる流体ポンプを提供することである。
本発明の第1の流体ポンプは、ポンプ室を形成するケーシングと、ポンプ室に収容されており、略円筒状のマグネット部とそのマグネット部の一端を閉じると共にその外面に羽根が突設されたインペラ部とを有するロータと、ポンプ室外のマグネット部の内周面と対向する位置に配置されており、コイルが巻回されたコアを有するステータと、を備えている。ステータのコイルに通電することでロータを回転させて、流体をポンプ室内に吸入してポンプ室外に吐出する。そして、ロータのマグネット部には、マグネット部の内側と外側とを連通する1以上の連通孔が形成されている。
この流体ポンプでは、ロータのマグネット部にはマグネット部の内側と外側とを連通する連通孔が形成されている。このため、ポンプ室に吸入された流体は、マグネット部の連通孔を通って、ロータの外側からロータの内側(ロータとステータとを隔てるケーシングの壁面とロータの内面との隙間)、あるいは、ロータの内側からロータの外側に流れることができる。これによって、ロータの内側とロータの外側で流体の循環が促進され、ステータのコイルを効率的に冷却することができる。
また、インペラ部には、インペラ部の外側と内側とを連通する1以上の連通孔が形成されていることが好ましい。これにより、ロータの内側とロータの外側で流体の循環効率をさらに向上させることができる。
マグネット部の外周面には、マグネット部の軸方向に伸びる溝が形成されていることが好ましい。
ロータの外側の流体は、マグネット部に形成された溝により昇圧される。このため、マグネット部の外側の流体はマグネット部の内側の流体より圧力が高くなる。そのため、マグネット部の外側の圧力の高い流体がマグネット部の内側に流れ易くなり、流体の循環がよりスムーズになる。
また、この溝は、ロータのマグネット部の磁極境界に形成されていることが好ましい。ロータのマグマグネット部の磁極の境界に溝が形成されると、マグネットの磁極の境界付近の磁力を低減させる。これにより、マグネット部の磁束分布を滑らかにし、ロータのトルクリップルを低減することができる。
上記連通孔のうち少なくとも1つは、溝の底部においてマグネット部の内側と外側とを連通することが好ましい。
この構成では、マグネット部の溝によって昇圧された流体を、溝の底部に形成した連通孔を介してマグネット部の内側に効率よく流入させることができる。また、連通孔がロータのマグネット部の磁極の境界に形成された溝の底部に形成されていると、マグネット部の磁束分布をより滑らかにすることができ、ロータのトルクリップルを低減することができる。
また、本発明の第2の流体ポンプは、ポンプ室を形成するケーシングと、ポンプ室に収容されており、略円筒状のマグネット部とそのマグネット部の一端を閉じると共にその外面に羽根が突設されたインペラ部を有するロータと、ポンプ室外のマグネット部の内周面と対向する位置に配置されており、コイルが巻回されたコアを有するステータと、を備えている。ステータのコイルに通電することでロータを回転させて、流体をポンプ室内に吸入してポンプ室外に吐出する。そして、ロータとステータとを隔てるケーシングの壁面と、そのケーシングの壁面と対向するロータの内壁面との間にある流体を循環させる手段が設けられている。
この構成では、循環手段によってロータの内側にある流体(すなわち、ロータの内面とケーシングの壁面との隙間にある流体)が循環させられるため、ロータの内側とロータの外側で流体が滞留することなく、スムーズに循環することができる。このため、ステータのコイルを効率的に冷却することができる。
また、インペラ部には、インペラ部の外側と内側とを連通する1以上の連通孔が形成されていることが好ましい。これにより、ロータの内側とロータの外側との循環をよりスムーズにすることができる。
上記流体ポンプでは、循環手段はロータに設けることができる。ロータに循環手段を設けることで、ロータの回転を利用して流体を循環させることができ、流体の循環効率を高めることができる。
ロータに循環手段を設ける場合、例えば、ロータに形成された溝を循環手段とすることができる。ロータの溝を循環手段とすることで、循環手段をロータ作製時に成形することができる。
あるいは、循環手段はケーシングのロータ内壁面と対向する面に設けられていてもよい。ロータ内壁面と対向する面に循環手段を設けても、ロータの内側にある流体を効率的にロータの外側に循環させることができる。
この循環手段は、ケーシングと一体で成形できる。循環手段をケーシングと一体で成形することで、ケーシングに循環手段を取付ける等の作業を不要とすることができる。
上記循環手段は、ケーシングのマグネット部と対向する面に形成された螺旋状の溝であることが好ましい。この構成では、流体をマグネット部の反インペラ部からインペラ部側へ、あるいは、インペラ部側から反インペラ部側へ流すことができる。そのため、インペラ部の外側とインペラ部の内側との間で流体を効率的に循環させることができる。また、ケーシングの表面積が増加するため、コイルの発熱効率を高めることができる。
第2の流体ポンプでも、ロータのマグネット部に、マグネット部の内側と外側とを連通する連通孔が備えられていることが好ましい。
この構成では、連通孔を介してロータの内側からロータの外側へ流体が流れ、あるいは、ロータの外側からロータの内側へ流体が流れることができる。そのため、流体はよりスムーズに循環することができる。
下記の実施例に記載の技術の主要な特徴について列記する。
(形態1) ロータのマグネット部の軸方向に伸びている溝は、マグネット部の外周側の磁束分布を滑らかにするように形成されている。
(形態2) ロータの内側の面に形成された溝は、ロータと一体で成形されている。
(形態3) ケーシングのマグネット部と対向する面に形成された螺旋状の溝は、ケーシングと一体で成形されている。
本発明を具体化した一実施例を図面に基づいて説明する。図1は本実施例の流体ポンプの縦断面図である。
本実施例の流体ポンプ10は、流体(例えば、冷却水)をポンプ内に吸入して昇圧し、ポンプ外に吐出する。図1に示すように、流体ポンプ10は、ケーシング12と、ケーシング12に固定されたボディ50を備えている。ケーシング12及びボディ50はともに樹脂等の材料で一体に成形されている。ケーシング12の上部一方側(図中左側)には円柱状の凸部15が形成されている。凸部15の中央にはシャフト固定部16aが設けられ、シャフト固定部16aにシャフト46の下端部が固定されている。シャフト46の上端部は凸部15の上面より上方に突出している。シャフト46の上端部には、ロータ43(後で詳述する)が回転可能に取り付けられている。
凸部15の外周には円筒状に外壁17が形成されている。凸部15と外壁17は同心状に配置されている。凸部15と外壁17によって、上方が開放された円環状の凹部20が形成されている。凹部20にはロータ43のマグネット部45が収容されるようになっている。また、ケーシング12の上部他方側にはコネクタ21が形成されている。コネクタ21には電気配線28が配されている。電気配線28の下端は回路基板23のターミナル26に接続され、コネクタ21の上端は図示省略した外部電源に接続されるようになっている。外部電源からの電力は、電気配線28及びターミナル26を介して回路基板23に供給されるようになっている。
ケーシング12の内部には基板収容部14が形成されている。凸部15の内部にはステータ収容部16が形成されている。ステータ収容部16の下方は基板収容部14と連通している。これによって、回路基板23を収容する収容空間が形成されている。基板収容部14の下方は開放されており、基板収容部14の下方から基板収容部14及びステータ収容部16内に回路基板23が差し込まれる。基板収容部14及びステータ収容部16内には、ケーシング12の下端13からポッティング材41が充填される。この充填されたポッティング材41内に回路基板23は埋まっている。
ステータ収容部16にはステータ33が収容されている。ステータ33は、略円筒状のステータコア34と、ステータコア34から半径方向外側に伸びる複数のスロット36と、を備える。各スロット36には、ステータコイル35が巻回されている。ステータコア34の下端にはターミナル37の上端が固定されている。ステータコイル35の一端は、ターミナル37に接続されている。ターミナル37の下端は、基板本体24に半田付けされている。従って、ステータ33は、ターミナル37を介して基板本体24に固定されている。外部電源から回路基板23に供給された電力は、基板本体24、ターミナル37を介して、ステータコイル35に供給される。ステータコイル35に電力が供給されると、ステータ33とロータ43との間に磁力が発生し、ロータ43が回転する。なお、ターミナル37の本数は適宜変更することができる。また、ステータ33と基板本体24とを固定するために補助ターミナルを設けてもよい。なお、補助ターミナルはステータ33と基板本体24を電気的に接続しておらず、ステータ33と基板本体24を固定するために設ける。
ケーシング12の外壁17上端には、ボディ50の下端が固定されている(例えば、溶着によって固定されている)。ボディ50には吸入ポート51と吐出ポート(図示省略)が形成されている。ケーシング12とボディ50によって形成される内部空間(すなわち、外壁17,凸部15及びボディ50によって形成される内部空間)がポンプ室として機能する。
このポンプ室にはロータ43が配置される。ロータ43は樹脂製であり、略円筒状のマグネット部45と、マグネット部45の一端を閉じるインペラ44を備えている。マグネット部45は磁性粉を含有することによって磁化されている。インペラ44の中央には軸受部47が設けられ、軸受部47の周囲に複数枚のフィン44aが設けられている。複数枚のフィン44aは周方向に等間隔に配置されており、隣接するフィン44aの間にはインペラ44を上下に貫通する連通孔44bが形成されている(図3参照)。軸受部47にはシャフト46が挿通されており、ロータ43はシャフト46の周方向に回転自在とされている。シャフト46の上端にはスクリュウネジ49によってワッシャ48が取り付けられている。これによって、ロータ43の回転時の浮き上がりが防止される。ロータ43が回転駆動されると、吸入ポート51から冷却水がポンプ室内に吸入される。吸入された冷却水は、インペラ44の回転によって昇圧され、吐出ポートから吐出される。
図2は、ロータ43の側面図を示しており、図3は、ロータ43を図2の下側から見た図を示している。マグネット部45の外周面には、軸方向に伸びるV字状の溝60が形成されている。溝60は、マグネット部45の磁極の境界に沿って配置されており、マグネット部45の軸方向上端から下端まで形成されている。各溝60の底部には、溝60の底面からマグネット部45の内周面に向かって貫通する連通孔61が形成されている。1本の溝60には複数の連通孔61が形成され、これら連通孔61は軸方向に等間隔で配置されている。凹部20に流入した冷却水は、連通孔61やマグネット部45の下方よりロータ43とケーシング12の凸部15との隙間に流入し、この隙間内を流れることで発熱したステータ33を冷却する。
上述した流体ポンプ10でロータ43が回転すると、凹部20内であってロータ43の外側にある冷却水(すなわち、マグネット部45の外側にある冷却水)は、溝60により攪拌されて昇圧される。一方、ロータ43とケーシング12の凸部15との隙間にある冷却水は、溝等による攪拌が行われないため、ロータ43(マグネット部45)の外側にある冷却水より圧力が低くなる。そのため、ロータ43と凸部15との隙間には、ロータ43の外側から昇圧された冷却水が連通孔61を介して流入する。そして、ロータ43と凸部15との隙間に流入した冷却水は、連通孔44bを介して、低圧であるインペラ44上側に流出する。すなわち、ポンプ室の上側には吸入ポート51が形成され、吸入ポート51よりポンプ室内に冷却水が吸入される。このため、ポンプ室の冷却水の圧力分布は、ポンプ室の上方が低圧となり、ポンプ室の下方が高圧となっている。したがって、ロータ43と凸部15との隙間に流入した冷却水は、低圧側であるポンプ室の上方に向かって流れ、インペラ44に形成した連通孔44bを通ってポンプ室の上方(インペラ44の上側)に流出する。インペラ44の上側に流出した冷却水は、フィン44aによって攪拌され、その一部は吐出ポートよりポンプ室外に吐出され、その一部はポンプ室の下方(凹部20内のマグネット部45の外側)に押し出される。以下、ポンプ室内には、マグネット部45の外側→連通孔61→ロータ43と凸部15との隙間→連通孔44b→インペラ44上側、を循環する冷却水の流れが生じることとなる。冷却水がロータ43と凸部15との隙間を流れる際には、ステータ33で発生した熱がケーシング12の壁を介して冷却水に伝えられる。これによって、ステータ33が冷却される。ステータ33からの熱が伝えられた冷却水(暖められた冷却水)は、連通孔44aを介してインペラ44の上側に流出する。したがって、冷却水がロータ43と凸部15との隙間に滞留することが抑えられ、ロータ43と凸部15との隙間に冷たい冷却水が導入されるため、ステータ33を効率的に冷却することができる。
上述したように、本実施例の流体ポンプ10では、ポンプ室内の冷却水は、ロータ43(マグネット部45)の外側で昇圧され、連通孔61を介して、ロータ43と凸部15との隙間に流入する。そして、ステータ33を冷却した後、連通孔44bを介してロータ43の外側に流出する。このように冷却水が循環することで、ステータ33のステータコイル35の熱をポンプ室内の冷却水に効率的に放熱することができる。
また、溝60及び連通孔61がマグネット部45の磁極の境界に沿って形成したため、マグネット部45の磁束分布が滑らかになり、ロータ43のトルクリップルを低減することができる。したがって、モータポンプ10の騒音や振動を低減することができる。さらに、インペラ44の下側から連通孔44bを通って上側に冷却水が流出することで、インペラ44が持ち上げられ、インペラ44とケーシング12との間に軸受(動圧軸受)の効果が得られる。
なお、上述した実施例では、マグネット部45に形成された溝60は、断面形状がV字状であったが、マグネット部に形成する溝の形状はV字状以外の形状(例えばU字状)としてもよい。また、溝60はマグネット部45の軸方向に伸びていたが、マグネット部に形成する溝は種々の形状とすることができる。例えば、図4に示すように、ロータ62のマグネット部63の外周面には斜めに伸びる溝64(軸方向及び周方向に伸びる溝)を形成することもできる。溝64のような形状であっても、ロータの回転により、冷却水を昇圧することができる。また、マグネット部の外周面から内周面まで貫通する孔は、マグネット部の外周面に形成された溝の底面ではなく、溝の外に配置してもよい。
上述した実施例の流体ポンプ10では、ロータ43のインペラ44とマグネット部45に連通孔44b、61をそれぞれ形成することで、ロータ43の外側と内側とを連通する冷却水の流路を増やし、また、マグネット部45に溝60を形成することでロータの外側の冷却水を昇圧し、これらによって、ロータ43とステータ33の間の冷却水を滞留させることなく循環させた。しかしながら、本発明の他の流体ポンプでは、ロータとステータの間に循環手段を設け、この循環手段によってロータ43とステータ33の間の冷却水を循環させるようにしてもよい。このような流体ポンプの例を、図5、図6を参照して説明する。図5は流体ポンプに用いられるロータ100をステータ側から見た図であり、図6は図5中のVI−VI断面である。なお、本実施例の流体ポンプは、ロータの形状以外は、上述の実施例と同様のため、ここでの説明は省略する。また、上述の実施例と共通する部位については、図1の符号を用い、以下に記す「上」、「下」は、図1の「上」「下」に対応している。
上述の実施例と同様、ロータ100は、樹脂製であり、略円筒状のマグネット部101と、マグネット部101の一端を閉じるインペラ102を備えている。マグネット部101は、磁性粉を含有することによって磁化されている。インペラ102の中央には軸受部103が設けられ、その軸受部103の周囲に複数枚のフィン104が設けられている。フィン104の間には、インペラ102を上下に貫通する連通孔105が複数形成されている。インペラ102の下面には、インペラ102の半径方向に伸びる溝106が複数形成されている。溝106は周方向に等間隔で形成されている。隣接する溝106間で、かつ、溝106の内側の端部近傍には、連通孔105が配置されている。各溝106は、インペラ102の中央から外側に向かって螺旋状に形成されている。
ロータ100が回転すると、ロータ100とケーシング12の凸部15との間に流入した冷却水は、溝106により攪拌される。詳細には、ロータ100とケーシング12の凸部15との間の冷却水は、ロータ100の回転に伴って溝106内に流入する。溝106内に流入した冷却水は、溝106の壁に衝突して圧力が上昇し、溝106外に流出する。溝106外に流出した冷却水(昇圧された冷却水)は、インペラ102の上側の冷却水より圧力が高いため、連通孔105を通ってインペラ102の上側に流出する。これによって、ロータ100とケーシング12の凸部15との間の冷却水は、インペラ102の外側から内側に送られ、インペラ102の内側から連通孔105を通ってインペラ102の上側に送り出される。これにより、ロータ100と凸部15との間の冷却水を滞留させることなく、連通孔105を介してロータ100の外側に流出させることができる。
なお、インペラの下面には、図7、図8に示すように、インペラ300の半径方向に伸びる凸形状の羽根107を形成してもよい。図7は、ロータ301(インペラ300を備える)をステータ側から見た図であり、図8は図7中のVIII−VIII断面図である。また、インペラを上下に貫通する貫通孔は、上述した実施例の連通孔105のように円形形状でなくてもよく、図7に示す連通孔108のように楕円形状等でもよい。羽根107は、インペラ300の回転に伴ってインペラ300の外側から内側に冷却水を送るような形状に形成される。すなわち、羽根107は、インペラ300の内側から外側に向かうに従って、インペラ300の回転方向300aにシフトする螺旋状に形成されている。連通孔108は、隣接する羽根107間で、かつ、羽根107の内側の端部近傍に配置されている。
ロータ301が回転すると、羽根107で攪拌され、昇圧された冷却水がインペラ300の外側から内側に流れる。羽根107で昇圧された冷却水は、インペラ300の上側の冷却水より圧力が高いため、連通孔108を通ってインペラ300の上側に流出する。このように、冷却水をインペラの外側から内側に流れるように、羽根又は溝を形成することにより、より効率よく冷却水を循環させることができる。
ロータとステータの間の流体を循環する循環手段としては、ケーシングの凸部に設けてもよい。このような流体ポンプの例を、図9、図10を参照して説明する。図9は本実施例の流体ポンプ200の縦断面図であり、図10はケーシングの凸部を抜粋し、側面から見た図である。なお、本実施例の流体ポンプは、上述の図1に示す流体ポンプ10において、ケーシング12の凸部15の形状のみ変更している。したがって、ケーシング凸部15以外は、図1と同一の符号を示し、ここでの説明は省略する。
ケーシング12の凸部201のロータ43と対向する面には、図10に示すような螺旋状の溝202が形成されている。溝202の回転方向は、ロータ43が回転したときにロータ43と凸部201との間の冷却水が下方から上方に送られるような方向とされている。ロータ43が回転すると、ロータ43と凸部201との間の冷却水は、溝202に沿って流れる。すなわち、螺旋状の溝202に沿って、凸部201を下方から上方へ向かって流れる。凸部201を下方から上方に流れた冷却水は、インペラ43の外周側から内周側に流れ、インペラ43の連通孔44bを通ってロータ43の外側へ流出される。これにより、冷却水は、ロータ43の外側とロータ43と凸部201との間を滞留することなく循環することができる。また、凸部201に溝202を形成したことにより、凸部201の表面積は、溝202がない場合よりも大きくなっており、コイルの放熱効率は高くなっている。
なお、上述した実施例においても、ロータ43のマグネット部45には、連通孔61及び溝62が形成されていたが、ロータ43は従来のロータ(即ち、溝60及び連通孔61を有さないロータ)を使用することもできる。
以上、本発明のいくつかの具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、上述した実施例のロータ43に、ロータ100に形成された溝106又は羽根107を形成してもよい。この構造では、ロータとケーシングの凸部の隙間の冷却水の循環効率はより高くなる。
また、本実施例では、ロータとステータの間の冷却水を循環する循環手段をロータ又はステータと一体で形成したが、ロータ又はステータと別部品として配するようにしてもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は、複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
本実施例に係る流体ポンプの縦断面図。 同、ロータの側面図。 同、ロータを下側から見た図。 同、ロータのその他の実施例を説明する側面図。 その他の実施例に係るロータを下側から見た図。 同、図5のVI−VI断面図。 その他の実施例に係るロータを下側から見た図。 同、図7VIII−VIII断面図。 その他の実施例に係る流体ポンプの縦断面図。 同、ケーシングの凸部の溝を説明する側面図。
符号の説明
10:流体ポンプ
12:ケーシング
15:凸部
33:ステータ
35:ステータコイル
43:ロータ
44:インペラ
45:マグネット部
50:ボディ
51:吸入口
60:連通孔
61:溝
62:連通孔
100:ロータ
200:流体ポンプ
202:螺旋状溝
300:インペラ
301:ロータ

Claims (11)

  1. ポンプ室を形成するケーシングと、
    ポンプ室に収容されており、略円筒状のマグネット部とそのマグネット部の一端を閉じると共にその外面に羽根が突設されたインペラ部とを有するロータと、
    ポンプ室外のマグネット部の内周面と対向する位置に配置されており、コイルが巻回されたコアを有するステータと、を備えており、
    ステータのコイルに通電することでロータを回転させて、流体をポンプ室内に吸入してポンプ室外に吐出する流体ポンプにおいて、
    ロータのマグネット部には、マグネット部の内側と外側とを連通する1以上の連通孔が形成されていることを特徴とする流体ポンプ。
  2. インペラ部には、インペラ部の外側と内側とを連通する1以上の連通孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体ポンプ。
  3. マグネット部の外周面には、マグネット部の軸方向に伸びる溝が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の流体ポンプ。
  4. マグネット部の連通孔のうち少なくとも1つは、溝の底部においてマグネット部の内側と外側とを連通することを特徴とする請求項3に記載の流体ポンプ。
  5. ポンプ室を形成するケーシングと、
    ポンプ室に収容されており、略円筒状のマグネット部とそのマグネット部の一端を閉じると共にその外面に羽根が突設されたインペラ部を有するロータと、
    ポンプ室外のマグネット部の内周面と対向する位置に配置されており、コイルが巻回されたコアを有するステータと、を備えており、
    ステータのコイルに通電することでロータを回転させて、流体をポンプ室内に吸入してポンプ室外に吐出する流体ポンプにおいて、
    (1)ロータとステータとを隔てるケーシングの壁面と(2)そのケーシングの壁面と対向するロータの内壁面との間にある流体を循環させる手段が設けられていることを特徴とする流体ポンプ。
  6. インペラ部には、インペラ部の外側と内側とを連通する1以上の連通孔が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の流体ポンプ。
  7. 循環手段がロータに設けられていることを特徴とする請求項5又は6に記載の流体ポンプ。
  8. 循環手段がロータの内側の面に形成された溝であることを特徴とする請求項7に記載の流体ポンプ。
  9. 循環手段がケーシングのロータ内壁面と対向する面に設けられていることを特徴とする請求項5又は6に記載の流体ポンプ。
  10. 循環手段がケーシングのマグネット部と対向する面に形成された螺旋状の溝であることを特徴とする請求項9に記載の流体ポンプ。
  11. ロータのマグネット部には、マグネット部の内側と外側とを連通する連通孔が備えられていることを特徴とする請求項5乃至10のいずれかに記載の流体ポンプ。
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