JP5300349B2 - モータ制御装置およびモータ地絡検出方法 - Google Patents

モータ制御装置およびモータ地絡検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、制御対象であるモータの地絡検出を可能とするモータ制御装置およびモータ地絡検出方法に関するものである。
モータを長年使用し続けると、その使用環境に応じてモータの絶縁が劣化し、アースであるモータフレームとモータ動力の供給源であるU,V,W相のいずれかが電気的な短絡状態に陥り(以下「地絡」という)、該モータを使用した装置全体を停止させてしまうことになるので、モータの交換が必要となる。
この種の地絡を検出する従来技術として、駆動しているモータを停止し、かつ、交流電源と交流直流変換部とを繋ぐ電磁接触器をオフに制御するとともに、交流直流変換部、インバータ部の外部に設けられた地絡検出部にて、平滑コンデンサの蓄積エネルギーを利用し、かつ、昇圧することにより得られた昇圧電圧をモータコイル−アース間に印加し、そのときに流れる電流に基づいてモータの地絡検出を行うようにしたモータ駆動装置がある(例えば、特許文献1)。
特開2007−159289号公報
しかしながら、上記特許文献1のモータ駆動装置にて開示された地絡検出手段では、交流電源と交流直流変換部とを繋ぐ電磁接触器をオフに制御する必要があり、システムを停止させ、モータ停止時のみ地絡検出が可能であった。そのため、モータ駆動時の地絡検出が一切行えないという問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、モータの停止時、駆動時に関わらない地絡検出を可能とするモータ制御装置およびモータ地絡検出方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかるモータ制御装置は、交流電源から供給される電力に基づいて交流駆動されるモータを制御するモータ制御装置において、前記モータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記モータの可動子の位置または速度に関する情報を検出する検出部と、UVW三相座標系の出力値をdq2軸座標系の出力値に変換する第1の変換部、およびdq2軸座標系の出力値をUVW三相座標系の出力値に変換する第2の変換部を有し、前記電流検出部が検出したUVW三相座標系による検出値、および前記検出部が検出した可動子位置・速度情報に基づいて前記モータの駆動に必要な電流を制御する電流制御部と、前記第1の変換部と前記第2の変換部との間の電流フィードバックループに流れる信号の周波数成分に基づいて前記モータの地絡の有無を検出する地絡検出部と、を備えたことを特徴とする。
本発明にかかるモータ制御装置によれば、UVW三相座標系の出力値をdq2軸座標系の出力値に変換する第1の変換部と、dq2軸座標系の出力値をUVW三相座標系の出力値に変換する第2の変換部との間の電流フィードバックループに流れる信号の周波数成分に基づいてモータの地絡の有無を検出するようにしているので、モータの停止時、駆動時に関わらず地絡検出を行うことができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明に好適なモータ制御装置およびモータ地絡検出方法にかかる実施の形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態により本発明が限定されるものではない。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1にかかるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。より詳細には、実施の形態1にかかる地絡検出手段を電流制御のみを行うモータ制御装置に適用した場合の適用例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかるモータ制御装置は、交流直流変換部2、インバータ部3、電流検出部4、電流制御部5、および地絡検出部14を備えている。モータ制御装置の入力端には、三相交流電源1が接続され、出力端には、制御対象であるモータ6が接続されている。また、モータ6には、モータ6の可動子に関する位置・速度情報(モータの位置情報もしくは速度情報、またはモータを構成する磁極の位置情報もしくは速度情報など:以下「可動子位置・速度情報」という)を検出する検出部7が接続されており、検出部7が検出した可動子位置・速度情報の少なくとも一つは、モータ制御に必要な情報として、モータ制御装置に入力される構成となっている。
交流直流変換部2は、交流電圧端子17,18,19、直流電圧端子23,24、整流用ダイオードD1〜D6、および平滑コンデンサ20を備えている。交流電圧端子17,18,19は、三相(R相、S相、T相)の交流電源を発生する三相交流電源1の各電源端子と接続され、直流電圧端子23,24は、直流電圧母線21,22上の出力端側に設けられる。直流電圧母線21,22間には、直列接続した整流用ダイオードD1,D2、整流用ダイオードD3,D4、整流用ダイオードD5,D6の3組が各並列に接続される。すなわち、直流電圧母線21には、整流用ダイオードD1,D3,D5のカソード端子が接続され、直流電圧母線22には、D2,D4,D6のアノード端子が接続される。そして、D1のアノード端子と、D2のカソード端子とは、共通の交流電圧端子17に接続され、D3のアノード端子と、D4のカソード端子とは、共通の交流電圧端子18に接続され、D5のアノード端子と、D6のカソード端子とは、共通の交流電圧端子19に接続される。また、平滑コンデンサ20は直流電圧母線21,22間に接続される。
インバータ部3は、直流電圧端子25,26、交流電圧端子27,28,29、スイッチング素子S1〜S6、および還流ダイオードD7〜D12を備えている。直流電圧端子25,26は、直流電圧母線21,22上の入力端側に設けられており、直流電圧端子25は交流直流変換部2の直流電圧端子23と接続され、直流電圧端子26は交流直流変換部2の直流電圧端子24と接続される。直流電圧母線21には、上アームを構成するスイッチング素子S1,S3,S5のコレクタ端子が接続され、直流電圧母線22には、下アームを構成するスイッチング素子S2,S4,S6のエミッタ端子が接続される。スイッチング素子S1のエミッタ端子とスイッチング素子S2のコレクタ端子とは、共通の交流電圧端子27に接続され、スイッチング素子S3のエミッタ端子とスイッチング素子S4のコレクタ端子とは、共通の交流電圧端子28に接続され、スイッチング素子S5のエミッタ端子とスイッチング素子S6のコレクタ端子とは、共通の交流電圧端子29に接続される。なお、これらのスイッチング素子S1〜S6には、還流ダイオードD7〜D12の各カソード端子が各スイッチング素子S1〜S6の各コレクタ端子に接続される向きに並列に接続される。そして、交流電圧端子27,28,29は、電流検出部4を介してモータ6に接続されており、交流電圧端子27は電流検出器4aに接続され、交流電圧端子28は電流検出器4bに接続され、交流電圧端子29は電流検出器4cに接続されている。
検出部7は、前述のようにモータ6の可動子位置・速度情報を検出するように構成されている。モータ6が、例えば永久磁石を回転子とするモータの場合には、回転子上の磁極位置情報、磁極速度情報などを検出する。モータ6が、例えば回転子巻線形のモータやリニアモータである場合には、回転子巻線や可動導体である可動子の位置情報、速度情報を検出する。これらの検出情報は、モータ制御装置側にフィードバックされ、モータ制御に必要なフィードバックデータとして使用する。
つぎに、電流制御部5について説明する。図1において、電流制御部5は、q軸(トルク軸)の電流制御器である電流制御器8、d軸(励磁電流軸)の電流制御器である電流制御器9、第1の座標変換部であるU,V,W相→d,q軸変換部12、第2の座標変換部であるd,q軸→U,V,W相変換部10、PWM波形生成部11、および減算器13a,13bによって構成される。なお、U,V,W相→d,q軸変換部12は、UVW三相座標系の出力値をdq2軸座標系の出力値に変換し、d,q軸→U,V,W相変換部10は、dq2軸座標系の出力値をUVW三相座標系の出力値に変換する。図1の構成の場合、U,V,W相→d,q軸変換部12は、電流検出部4によって検出された三相交流電流フィードバックiufb,ivfb,iwfbをd軸電流フィードバックidfbおよびq軸電流フィードバックiqfbに変換して出力する。
減算器13aは、入力されたq軸電流指令iqcmdおよびq軸電流フィードバックiqfbに基づき、q軸電流指令iqcmdとq軸電流フィードバックiqfbとの差分であるq軸電流偏差iqdを算出して出力する。減算器13bは、入力されたd軸電流指令idcmdおよびd軸電流フィードバックidfbに基づき、d軸電流指令idcmdとd軸電流フィードバックidfbとの差分であるd軸電流偏差iddを算出して出力する。
電流制御器8は、入力されたq軸電流偏差iqdに基づき、q軸電圧指令iqVを生成して出力し、電流制御器9は、入力されたd軸電流偏差iddに基づき、d軸電圧指令idVを生成して出力する。d,q軸→U,V,W相変換部10は、入力されたq軸電圧指令Vqおよびd軸電圧指令Vdに基づき、三相交流電圧指令(Vu、Vv、Vw)を生成してPWM波形生成部11に出力する。PWM波形生成部11は、入力された三相交流電圧指令(Vu、Vv、Vw)に基づき、インバータ部3に具備されるスイッチング素子S1〜S6を駆動するためのゲート信号を生成して出力する。d,q軸→U,V,W相変換部10およびU,V,W相→d,q軸変換部12には、検出部7から出力される磁極位置θreが入力され、それぞれの変換を行う際の位置情報として用いられる。
つぎに、U,V,W相→d,q軸変換部12について説明する。U,V,W相→d,q軸変換部12が生成するd軸電流フィードバックidfbおよびq軸電流フィードバックiqfbを表す変換式は、次式で与えられる。
Figure 0005300349
なお、U相、V相に電流検出部を備え、W相に電流検出部を持たない場合でも、U相、V相の電流フィードバック情報である三相交流電流フィードバックiufb,ivfbの情報を用いてd軸電流フィードバックidfbおよびq軸電流フィードバックiqfbを生成することが可能である。なお、そのときの変換式は次式で与えられる。
Figure 0005300349
なお、上記(2)式は、W相に電流検出部を持たない場合であるが、U相あるいはV相に電流検出部を持たない場合でも同様に考えることができる。
つぎに、d,q軸→U,V,W相変換部10について説明する。d,q軸→U,V,W相変換部10が生成する三相交流電圧指令(Vu、Vv、Vw)を表す変換式は、次式で与えられる。
Figure 0005300349
つぎに、PWM波形生成部11について説明する。PWM波形生成部11は、前述したように、三相交流電圧指令Vu,Vv,Vwに基づき、インバータ部3内のスイッチング素子S1〜S6がオン/オフの動作を行うためのパルス信号を生成する。PWM波形生成部11の出力端子は、スイッチング素子S1〜S6に対応する端子に接続されており、スイッチング素子のオン/オフ動作により、モータ6に所要の電圧が印加され、モータ6が駆動される。
つぎに、本実施の形態にかかる地絡検出機能について説明する。なお、本地絡検出機能は、特に、モータ駆動時の地絡検出を可能とするものであり、上述した地絡検出部14を構成することで実現することができる。
三相交流電源では、通常一つの相(図1に示す例ではS相)が接地されている。ここで、例えばモータ6のW相が地絡した場合を考える。この場合、図1に示されるような仮想的な地絡抵抗16を介してアース15とモータ6のW相とが電気的に接続される。この電気的接続により、三相交流電源1から地絡抵抗16、モータ6、インバータ部3を介して平滑コンデンサ20に電流が流れる。
本願発明者らは、このときに流れる電流の周波数成分に着目した。まず、モータ6のW相が地絡した場合、前述のように、三相交流電源1の電源周波数成分の電流がモータ6に印加されるため、モータ6のU相、V相にも同様の電源周波数成分の電流が印加されることになる。したがって、モータ6が駆動していない場合については、U相、V相、W相に流れる電流の周波数成分は電源周波数に一致するはずである。このため、U相、V相の電流フィードバックを検出し、その周波数成分を検出することで地絡検出を行う手法を検討した。
まず、本願発明者らは、モータ6が駆動していない場合、U相電流フィードバック、V相電流フィードバックに流れる電流の周波数成分は電源周波数と一致することを確認した(詳細は後述)。このため、モータ6の停止時においては、U相電流フィードバックまたはV相電流フィードバックに電源周波数成分が含まれていれば、地絡の可能性ありと診断すればよいことになる。
しかしながら、モータ6に負荷が印加されている場合、電源周波数成分以外の周波数成分が含まれている可能性があり、本願発明者らは、引き続き検討を行った。
例えば、モータ6が8極のモータである場合、モータの1回転あたり4周期の周波数成分を含む電流が流れるので、負荷が大きければ、その分大きな電流が流れることになる。その結果、地絡時に発生する電流には、電源周波数成分以外の周波数成分が含まれてくるので、U相電流フィードバックまたはV相電流フィードバックに基づいて地絡検出を行うことが困難となる可能性がある。
つぎに、本願発明者らは、q軸電流フィードバックの周波数成分を検出することで地絡検出を行うことを検討した。q軸電流フィードバックの場合、モータ6に負荷が印加されてもq軸電流フィードバックに外乱成分がオフセットとしてのるだけなので、周波数成分への影響はないと考えられる。そこで、モータ6のW相が地絡した場合のd軸電流フィードバックおよびq軸電流フィードバックの挙動についてシミュレーションを行った。
図6は、無負荷時のq軸電流フィードバックをシミュレーションした波形図である。なお、モータおよびその動作に関する詳細なパラメータは、つぎのとおりである。
・モータ極数:8
・電源周波数:50Hz
・モータ回転数:200r/min
・地絡相:W相
・負荷なし
また、図7は、図6に示すq軸電流フィードバックをフーリエ変換したスペクトルデータを示す図である。図7に示されるように、q軸電流フィードバックには、2つの周波数成分が発生している。
つぎに、負荷が印加されている場合についてシミュレーションを行った。図8は、負荷印加時のq軸電流フィードバックをシミュレーションした波形図であり、図9は、図8に示すq軸電流フィードバックをフーリエ変換したスペクトルデータを示す図である。なお、モータおよびその動作に関する詳細なパラメータは、つぎのとおりである。
・モータ極数:8
・電源周波数:50Hz
・モータ回転数:200r/min
・地絡相:W相
・負荷あり
図7と図9と比較から明らかなように、負荷が印加されているときのq軸電流フィードバックに含まれる周波数成分は、負荷が印加されていない場合の周波数成分と同様であることが分かる。この事実により、地絡発生時において、q軸電流フィードバックに含まれる周波数成分は、負荷印加の有無に関わらず変化しないことが理解できる。
上述したように、q軸電流フィードバックに含まれる周波数成分を検出することにより、モータの停止中、駆動中などの動作状態に関わらず、モータの絶縁劣化などに起因する地絡検出を行うことが明らかとなった。つぎに、q軸電流フィードバックに含まれる周波数成分を検出する具体的な構成について、図2〜図4の図面を参照して説明する。ここで、図2は、図1に示した地絡検出部14の一構成例を示すブロック図であり、図3は、図2に示した周波数抽出部36の一構成例を示すブロック図であり、図4は、図2に示した地絡診断部37の一構成例を示すブロック図である。
まず、地絡検出部14について説明する。図2において、地絡検出部14は、周波数抽出部36および地絡診断部37を備えており、q軸電流フィードバックiqfbが周波数抽出部36の入力信号とされ、周波数抽出部36の出力が地絡診断部37の入力信号となるように構成されている。その結果、地絡診断部37の出力が、地絡検出部14の出力となる。
つぎに、周波数抽出部36について説明する。図3において、周波数抽出部36は、第1のフィルタ回路であるフィルタ部38、第2のフィルタ回路であるフィルタ部39、および折点周波数算出部40を備えている。折点周波数算出部40には電源周波数、モータ極数、モータ回転数に関する情報が入力され、また、折点周波数算出部40の出力と、q軸電流フィードバックiqfbとがフィルタ部38,39の各入力信号となるように構成されている。その結果、フィルタ部38,39の各出力が、周波数抽出部36の出力となる。
つぎに、フィルタ部38,39について説明する。フィルタ部38,39は、FFTアナライザ機能を有するシステムで実現する他に、ローパスフィルタやバンドパスフィルタなど様々なフィルタでその機能を実現できるが、ここでは、バンドパスフィルタを2段使用する場合について説明する。
まず、バンドパスフィルタについて説明する。fbをフィルタ折点周波数、sをラプラス演算子、Qをフィルタ特性におけるQuality Factorとすると、バンドパスフィルタの伝達関数G(s)は、一般的に次式のように表される。
Figure 0005300349
また、図5は、バンドパスフィルタG(s)の典型的な特性を示すボード線図である。図5に示すフィルタ特性では、周波数fbの前後において、急激に減衰している。したがって、上記(4)式に示されるような伝達関数を有するフィルタを使用することにより、所望の周波数成分の抽出が可能となる。なお、図5に示すフィルタ特性は、バンドパスフィルタ1段の特性であり、このフィルタを2段にすれば、fb以外の周波数成分をより減衰させることができる。
つぎに、折点周波数算出部40について説明する。折点周波数算出部40は、三相交流電源1の電源周波数、モータ6の回転数(モータ回転数)、モータ6の極数(モータ極数)などに基づいて決定される地絡時発生周波数成分を算出する。この算出した周波数は、フィルタ部38,39の折点周波数として使用される。なお、折点周波数の算出については、後述する。
なお、折点周波数算出部40で使用するモータ回転数を磁極位置から算出する場合、磁極位置の情報に地絡時周波数成分が含まれている。そこで、磁極位置からモータ回転数を算出する場合、算出されたモータ回転数の平均値をとり、当該平均値を折点周波数算出部40にて使用することで対応可能である。なお、モータ極数は使用するモータから既知であるため、そのときの情報を用いればよい。また、電源周波数は、FFTアナライザ機能等の周波数解析機能によって算出してもよいし、地域により決まっている周波数の情報を使用してもよい。
つぎに、地絡診断部37について説明する。図4に示すように、地絡診断部37は、周波数算出部41,42、比較器43,44a,44b,45,46a,46b、および論理積回路47〜51を備えている。
ここで、比較器44aの非反転端子および比較器44bの反転端子に入力される信号に含まれる周波数成分fn1は、次式で表される。
Figure 0005300349
上式において、各記号の意味は、つぎのとおりである。
fev:電源周波数[Hz]
V:モータ回転数(r/min)
p:モータ極数
fn1:第1の地絡時周波数成分
また、比較器46aの非反転端子および比較器46bの反転端子に入力される信号に含まれる周波数成分fn2は、周波数成分fn1と同様に次式で表される。
Figure 0005300349
上式において、各記号の意味は、つぎのとおりである。
fev:電源周波数[Hz]
V:モータ回転数(r/min)
p:モータ極数
fn2:第2の地絡時周波数成分
また、上記(5)式および(6)式を一つの式に纏めると、次式のように表される。
Figure 0005300349
上式において、各記号の意味は、つぎのとおりである。
fev:電源周波数[Hz]
V:モータ回転数(r/min)
p:モータ極数
fn:第1,第2の地絡時周波数成分
上記(7)式を用いることにより、モータ回転数、モータ極数、電源周波数の3つの数値からモータ6のW相が地絡した場合の、q軸電流フィードバックに発生する2つの周波数成分の算出が可能となる。なお、(7)式は、U相やV相が地絡した場合、あるいは同時に1つ以上の相が地絡した場合にも適用可能である。なお、第1,第2の地絡時周波数成分の意味については後述する。
図4に戻り、周波数算出部41は、様々なフィルタやFFTアナライザ機能を有する構成部であり、ここでは周波数抽出部36から出力された信号に含まれる周波数成分を算出する。周波数算出部41の出力は、比較器44a,44bに入力される。比較器44aは、(1+α)×fn1(αは正の実数)と周波数算出部41の出力との比較を行い、周波数算出部41の出力が、(1+α)×fn1以下であれば「論理H」が出力されるように構成されている。一方、比較器44bは、(1−α)×fn1と周波数算出部41の出力との比較を行い、周波数算出部41の出力が(1−α)×fn1以上であれば「論理H」が出力されるように構成されている。比較器44a,44bの各出力は、論理積回路47に入力され、比較器44a,44bの各出力の何れも「論理H」である場合、論理積回路47は「論理H」を出力する。つまり、比較器44a,44b、論理積回路47では、(1−α)×fn1≦周波数算出部41の出力≦(1+α)×fn1の関係が成立する場合、「論理H」が出力されるように構成されている。なお、αの値を変更することで、周波数成分の許容値を変更することが可能である。このように、周波数算出部41、比較器44a,44b、および論理積回路47の構成により、地絡時発生周波数とは異なった周波数成分が検出された場合の地絡誤検出を防ぐことができる。
また、周波数抽出部36から出力された信号は、比較器43にも入力される。比較器43は、基準値であるrefとの比較を行い、比較結果を論理積回路49に出力する。ここで、周波数抽出部36の出力が基準値refより大きい場合、比較器43は「論理H」を出力する。論理積回路49は、論理積回路47および比較器43の各出力が入力され、両者の出力の何れも「論理H」である場合に「論理H」を出力する。
なお、周波数算出部42、比較器45,46a,46b、および論理積回路48,50からなる論理回路の機能については、周波数算出部42から出力される周波数成分が異なる点を除き、上記した周波数算出部41、比較器43,44a,44b、および論理積回路47,49からなる論理回路の機能と同等である。つまり、比較器46a,46b、論理積回路48では、(1−α)×fn2≦周波数算出部42の出力≦(1+α)×fn2の関係が成立する場合、論理積回路48から「論理H」が出力され、さらに比較器45の出力が「論理H」の場合、論理積回路50は、「論理H」を出力する。比較器45の出力は、周波数抽出部36の出力が基準値refより大きい場合に「論理H」となる。
論理積回路49および論理積回路50の各出力は、論理積回路51に入力される。論理積回路51は、論理積回路49と論理積回路50の各出力の何れも「論理H」である場合に「論理H」を出力する。すなわち、図4に示す地絡診断部37の構成によれば、2つの地絡時周波数成分を監視することができ、正確な地絡診断を行うことが可能となる。なお、基準値refを変更するようにすれば、モータの絶縁劣化状況の程度に応じた劣化診断を行うことも可能となる。
なお、図4に示す構成では、2つの周波数成分fn1およびfn2を検出するようにしているが、何れか一方の周波数成分を検出することでも充分であり、周波数抽出部36および地絡診断部37の構成を簡素化することができる。
つぎに、モータ回転数、モータ極数、および電源周波数をパラメータとした各種のシミュレーション結果を図10〜図15に示す。ここで、図10は、モータ極数6および電源周波数50Hzのときの地絡時シミュレーション結果を示す図であり、図10は、モータ極数6および電源周波数50Hzのときの地絡時シミュレーション結果を示す図であり、図11は、モータ極数6および電源周波数60Hzのときの地絡時シミュレーション結果を示す図であり、図12は、モータ極数8および電源周波数50Hzのときの地絡時シミュレーション結果を示す図であり、図13は、モータ極数8および電源周波数60Hzのときの地絡時シミュレーション結果を示す図であり、図14は、モータ極数10および電源周波数50Hzのときの地絡時シミュレーション結果を示す図であり、図15は、モータ極数10および電源周波数60Hzのときの地絡時シミュレーション結果を示す図である。なお、何れのシミュレーションにおいても、モータ回転数を0〜1000r/minの間で50r/min刻みで変化させ、シミュレーション時に発生した各回転数毎の周波数成分をグラフにプロットしている。
図10〜図15を参照すると、つぎの事項が明らかとなる。
(1)地絡時にモータが停止している場合は、三相交流電源の電源周波数成分が発生する。
(2)地絡時にモータが回転している場合は、2つの周波数成分が発生する。
(3)上記2つの周波数成分のうち、1つはモータ回転数が上昇するにつれて周波数が増加する成分(地絡時周波数成分1)である。
(4)もう1つの周波数成分は、モータ回転数が上昇するにつれて周波数が減少する成分(地絡時周波数成分2)である。
(5)地絡時周波数成分2は、周波数が減少した後、0Hzを境に周波数が増加しているが、マイナスの値にはなれない周波数成分が0Hzの線を境に、上部に折り返されて生じたのである。
(6)なお、図7に示したシミュレーション波形は、図12のモータ回転数200r/minのときの値に対応している。
このように、実施の形態1にかかるモータ制御装置によれば、図1に示すようにq軸電流フィードバック成分を入力とする地絡検出部14を構成しているので、q軸電流フィードバックに発生する第1,第2の地絡時周波数成分を検出することができ、モータ停止時、駆動時に関わらず、地絡検出が可能となる。なお、上記シミュレーションは、モータ6のW相が地絡した場合について示したが、U相やV相が地絡した場合、あるいは同時に2つ以上の相が地絡した場合にも適用可能であることは無論である。
なお、上記の実施の形態では、q軸電流フィードバックに含まれる周波数成分を検出するようにしているが、この構成に限定されるものではなく、q軸電流フィードバックが流れるフィードバックループ内の箇所に設けることも可能である。したがって、地絡検出部14への入力信号として、減算器13aの出力、あるいは電流制御器8の出力を用いることも可能である。
また、上記の実施の形態では、q軸電流フィードバックに含まれる周波数成分を検出するようにしているが、d軸電流フィードバックに含まれる周波数成分を検出するようにしてもよい。この場合、地絡検出部14への入力信号として、U,V,W相→d,q軸変換部12の出力(d軸電流フィードバック)、減算器13bの出力、あるいは電流制御器9の出力を用いるようにすればよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、U,V,W相→d,q軸変換部12と、d,q軸→U,V,W相変換部10との間の電流フィードバックループに流れる信号の周波数成分に基づいてモータの地絡の有無を検出するようにしているので、モータの停止時、駆動時に関わらず地絡検出を行うことが可能となる。
<実施の形態2>
つぎに、実施の形態2にかかるモータ制御装置について説明する。図16は、本発明の実施の形態2にかかるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態1のモータ制御装置が電流制御のみを行う構成であったのに対し、本実施の形態のモータ制御装置は、電流制御に加えて速度制御を行う制御部が付加されている。なお、図1と同一または同等の部分については、同一符号を付して示し、重複する内容は適宜省略した説明とする。
図16に示すように、実施の形態2にかかるモータ制御装置は、交流直流変換部2、インバータ部3、電流検出部4、電流制御部5、減算器31、速度制御器30、および地絡検出部32を備えている。速度指令vcmdと検出部7より出力される速度フィードバックvfbは、減算器31に入力される。減算器31は、速度指令vcmdおよび速度フィードバックvfbに基づき、速度指令vcmdと速度フィードバックvfbとの差分である速度偏差verrを算出して出力する。つぎに、速度制御器30は、入力された速度偏差verrに基づき、q軸電流指令iqcmdを生成して電流制御部5に出力している。一方、地絡検出部32は、速度フィードバックvfbを検出するように構成されている。
ここで、前述したような地絡が発生した場合、q軸電流フィードバックに地絡時発生周波数が発生するが、速度制御器30、速度指令vcmd、速度フィードバックvfbで構成される速度ループよりも内側に電流制御部5が構成されているため、q軸電流フィードバックに発生する地絡時周波数成分は検出部7を通じて、速度フィードバックvfbにも発生する。
そこで、速度フィードバックvfbに含まれる周波数成分を検出することで、実施の形態1と同様な地絡検出を行うことが可能となる。この場合、速度フィードバックvfbが流れる速度フィードバック内の箇所に地絡検出部32を配置するようにすればよい。なお、図16の構成であれば、地絡検出部32への入力信号として、減算器31の出力、あるいは速度制御器30の出力を用いるようにすればよい。
また、実施の形態2の地絡検出部32の周波数抽出部における折点周波数算出機能について、若干の補足説明を行う。実施の形態2では、速度フィードバックvfbの情報を用いて地絡検出を行う構成であるため、この速度フィードバックvfbの情報を利用して折点周波数算出に使用するモータ回転数を算出することも可能である(図3の構成を参照)。一方、モータ回転数の算出に速度フィードバックvfbの情報を利用する場合、速度フィードバックvfbには地絡時周波数成分が含まれているため、正確な折点周波数算出が困難になることも考えられる。そこで、実施の形態2では、速度制御器30を有している点に着目し、速度指令vcmdからモータ回転数を算出し、折点周波数算出に使用する手法を好ましい実施の形態とする。なお、速度指令vcmdには地絡時周波数成分は含まれていないので、正確な折点周波数の算出が可能となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、検出部7と、電流制御部5との間の速度フィードバックループに流れる信号の周波数成分に基づいてモータの地絡の有無を検出するようにしているので、モータの停止時、駆動時に関わらず地絡検出を行うことが可能となる。
<実施の形態3>
つぎに、実施の形態3にかかるモータ制御装置について説明する。図17は、本発明の実施の形態3にかかるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。実施の形態2のモータ制御装置が、電流制御および速度制御を行う構成であったのに対し、本実施の形態のモータ制御装置は、さらに位置制御を行う制御部が付加されている。なお、図1または図16と同一または同等の部分については、同一符号を付して示し、重複する内容は適宜省略した説明とする。
図17に示すように、実施の形態3にかかるモータ制御装置は、交流直流変換部2、インバータ部3、電流検出部4、電流制御部5、減算器31,34、速度制御器30、位置制御器33および地絡検出部35を備えている。位置指令pcmdと検出部7より出力される位置フィードバックpfbは、減算器34に入力される。減算器34は、位置指令pcmdおよび位置フィードバックpfbに基づき、位置指令pcmdと位置フィードバックpfbとの差分である位置偏差perrを算出して出力する。つぎに、位置制御器33は、入力された位置偏差perrに基づき、速度指令vcmdを生成して速度制御器30に出力している。一方、地絡検出部35は、位置フィードバックpfbを検出するように構成されている。
ここで、前述したような地絡が発生した場合、q軸電流フィードバックに地絡時発生周波数が発生するが、位置制御器33、位置指令pcmd、位置フィードバックpfbで構成される位置ループよりも内側に電流制御部5が構成されているため、q軸電流フィードバックに発生する地絡時周波数成分は検出部7を通じて、位置フィードバックpfbにも発生する。
そこで、位置フィードバックpfbに含まれる周波数成分を検出することで、実施の形態1,2と同様な地絡検出を行うことが可能となる。この場合、位置フィードバックpfbが流れる位置フィードバック内の箇所に地絡検出部35を配置するようにすればよい。なお、図17の構成であれば、地絡検出部35への入力信号として、減算器34の出力、あるいは位置制御器33の出力を用いるようにすればよい。
また、実施の形態3のモータ制御装置では、実施の形態2のときと同様に、速度フィードバックvfbが流れる速度フィードバック内の箇所に地絡検出部35を配置することも可能である。図17の構成であれば、地絡検出部35への入力信号として、検出部7から減算器31に向かう出力(速度フィードバックvfb)、減算器31の出力、あるいは速度制御器30の出力を用いることも可能である。
また、実施の形態3の地絡検出部35の周波数抽出部における折点周波数算出機能について、若干の補足説明を行う。実施の形態3では、位置フィードバックpfbの情報を用いて地絡検出を行う構成であるため、この位置フィードバックpfbの情報を利用して折点周波数算出に使用するモータ回転数を算出することも可能である(図3の構成を参照)。一方、モータ回転数の算出に位置フィードバックpfbの情報を利用する場合、位置フィードバックpfbには地絡時周波数成分が含まれているため、正確な折点周波数算出が困難になることも考えられる。そこで、実施の形態3では、位置制御器33を有している点に着目し、位置指令pcmdからモータ回転数を算出し、折点周波数算出に使用する手法を好ましい実施の形態とする。なお、位置指令pcmdには地絡時周波数成分は含まれていないので、正確な折点周波数の算出が可能となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、検出部7と、速度制御器30との間の位置フィードバックループに流れる信号の周波数成分に基づいてモータの地絡の有無を検出するようにしているので、モータの停止時、駆動時に関わらず地絡検出を行うことが可能となる。
以上のように、本発明にかかるモータ制御装置およびモータ地絡検出方法は、モータの停止時、駆動時に関わらない地絡検出を可能とする発明として有用である。
本発明の実施の形態1にかかるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 図1に示した地絡検出部の一構成例を示すブロック図である。 図2に示した周波数抽出部の一構成例を示すブロック図である。 図2に示した地絡診断部の一構成例を示すブロック図である。 バンドパスフィルタの典型的な特性を示すボード線図である。 無負荷時のq軸電流フィードバックをシミュレーションした波形図である。 図6に示すq軸電流フィードバックをフーリエ変換したスペクトルデータを示す図である。 負荷印加時のq軸電流フィードバックをシミュレーションした波形図である。 図8に示すq軸電流フィードバックをフーリエ変換したスペクトルデータを示す図である。 モータ極数6および電源周波数50Hzのときの地絡時シミュレーション結果を示す図である。 モータ極数6および電源周波数60Hzのときの地絡時シミュレーション結果を示す図である。 モータ極数8および電源周波数50Hzのときの地絡時シミュレーション結果を示す図である。 モータ極数8および電源周波数60Hzのときの地絡時シミュレーション結果を示す図である。 モータ極数10および電源周波数50Hzのときの地絡時シミュレーション結果を示す図である。 モータ極数10および電源周波数60Hzのときの地絡時シミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施の形態2にかかるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3にかかるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 三相交流電源
2 交流直流変換部
3 インバータ部
4 電流検出部
4a,4b,4c 電流検出器
5 電流制御部
6 モータ
7 検出部
8 電流制御器
9 電流制御器
10 d,q軸→U,V,W相変換部
11 PWM波形生成部
12 U,V,W相→d,q軸変換部
13a,13b,31,34 減算器
14 地絡検出部
15 アース
16 地絡抵抗
17,18,19,27,28,29 交流電圧端子
20 平滑コンデンサ
21,22 直流電圧母線
23,24,25,26 直流電圧端子
35 地絡検出部
36 周波数抽出部
37 地絡診断部
38,39 フィルタ部
40 折点周波数算出部
41,42 周波数算出部
43,44a,44b,45,46a,46b 比較器
47,48,49,50,51 論理積回路
D1〜D6 整流用ダイオード
D7 還流ダイオード
S1〜S6 スイッチング素子

Claims (8)

  1. 交流電源から供給される電力に基づいて交流駆動されるモータを制御するモータ制御装置において、
    前記モータに流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記モータの可動子の位置または速度に関する情報を検出する検出部と、
    UVW三相座標系の出力値をdq2軸座標系の出力値に変換する第1の変換部、およびdq2軸座標系の出力値をUVW三相座標系の出力値に変換する第2の変換部を有し、前記電流検出部が検出したUVW三相座標系による検出値、および前記検出部が検出した可動子位置・速度情報に基づいて前記モータの駆動に必要な電流を制御する電流制御部と、
    前記第1の変換部と前記第2の変換部との間の電流フィードバックループに流れる信号の周波数成分に基づいて前記モータの地絡の有無を検出する地絡検出部と、
    を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記地絡検出部への入力信号として、前記電流フィードバックループ内のq軸電流フィードバック成分、q軸電流偏差成分、d軸電流フィードバック成分、d軸電流偏差成分のうちの少なくとも一つを用いることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記可動子位置・速度情報は、前記モータの位置情報もしくは速度情報、または前記モータを構成する磁極の位置情報もしくは速度情報であることを特徴とする請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記地絡検出部は、次式に基づく少なくとも一つの周波数成分を抽出可能な周波数抽出部を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のモータ制御装置。
    Figure 0005300349
    f:地絡時に発生する周波数[Hz]
    fev:交流電源の電源周波数[Hz]
    V:モータの回転数(r/min)
    p:モータの極数
  5. 前記地絡検出部は、前記周波数抽出部が抽出した1または複数の信号を監視し、その監視結果に基づいて前記モータの地絡の有無を診断する地絡診断部を備えることを特徴とする請求項4に記載のモータ制御装置。
  6. 交流電源から供給される電力に基づいて交流駆動されるモータを制御するモータ制御装置において、
    前記モータに流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記モータの可動子の位置または速度に関する情報を検出する検出部と、
    前記検出部が検出した可動子速度情報に基づいて前記可動子の速度を制御する速度制御部と、
    UVW三相座標系の出力値をdq2軸座標系の出力値に変換する第1の変換部、およびdq2軸座標系の出力値をUVW三相座標系の出力値に変換する第2の変換部を有し、前記電流検出部が検出したUVW三相座標系による検出値、前記検出部が検出した可動子位置・速度情報、および前記速度制御部が生成した電流指令に基づいて前記モータの駆動に必要な電流を制御する電流制御部と、
    前記検出部と前記電流制御部との間の速度フィードバックループに流れる信号の周波数成分に基づいて前記モータの地絡の有無を検出する地絡検出部と、
    を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  7. 交流電源から供給される電力に基づいて交流駆動されるモータを制御するモータ制御装置において、
    前記モータに流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記モータの可動子の位置または速度に関する情報を検出する検出部と、
    前記検出部が検出した可動子位置情報に基づいて前記可動子の位置を制御する位置制御部と、
    前記検出部が検出した可動子速度情報に基づいて前記可動子の速度を制御する速度制御部と、
    UVW三相座標系の出力値をdq2軸座標系の出力値に変換する第1の変換部、およびdq2軸座標系の出力値をUVW三相座標系の出力値に変換する第2の変換部を有し、前記電流検出部が検出したUVW三相座標系による検出値、前記検出部が検出した可動子位置・速度情報、前記速度制御部が生成した電流指令、および前記位置制御部が生成した位置指令に基づいて前記モータの駆動に必要な電流を制御する電流制御部と、
    前記検出部と前記位置制御部との間の位置フィードバックループに流れる信号の周波数成分、または前記検出部と前記速度制御部との間の速度フィードバックループに流れる信号の周波数成分に基づいて前記モータの地絡の有無を検出する地絡検出部と、
    を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  8. 交流電源から供給される電力に基づいて交流駆動されるモータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記モータの可動子の位置または速度に関する情報を検出する検出部と、UVW三相座標系の出力値をdq2軸座標系の出力値に変換する第1の変換部、およびdq2軸座標系の出力値をUVW三相座標系の出力値に変換する第2の変換部を有し、前記電流検出部が検出したUVW三相座標系による検出値、および前記検出部が検出した可動子位置・速度情報に基づいて前記モータの駆動に必要な電流を制御する電流制御部と、を備えたモータ制御装置に適用され、前記モータに生起する可能性のある地絡を検出するモータ地絡検出方法であって、
    前記第1の変換部と前記第2の変換部との間の電流フィードバックループに流れる信号の周波数成分を抽出する周波数抽出ステップと、
    前記周波数抽出ステップによって抽出された周波数成分に特定の周波数成分が含まれているか否かを診断することにより前記モータの地絡の有無を検出する地絡検出ステップと、
    を含むことを特徴とするモータ地絡検出方法。
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