JP5299874B2 - 土留壁用基礎ブロック - Google Patents
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Description
この基礎ブロックは、その端面相互を突き合わせて長さ方向に複数連設して施工される際、隣合う一方の基礎ブロックの凸条を他方の基礎ブロックの凹溝内に余裕を持って緩やかに嵌合することで芯合わせが行われ、特に構築する土留壁面が平面視弧状の場合に該弧状をなす土留壁面に沿った基礎面を形成すべく、隣合う基礎ブロックをその長さ方向に沿う軸線をずらせて交差させるとともに、上記余裕を持って緩やかに嵌合する凸条と凹溝の嵌合の向きをずらせることで対応可能となされている。
又、上記凸条と凹溝が上下方向にわたって設けられ、長さ方向の両端面が平面視でのみその略中央が突出すべく凸状の傾斜面となされているため、弧状の土留壁面に沿った基礎面を形成する施工時に、隣合う基礎ブロックの凸条と凹溝を仮嵌合してブロックの長さ方向に沿う軸線を交差させるべく基礎ブロックを回動させる際、その回動方向が制限されて随意に回動できないとともに、何らガイド等の回動案内をなすものがなく適当に回動させなければならず、施工作業が手間取って迅速且つスムーズに行い難く、施工性に劣るという問題点がある。
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、施工時に直線状はもとより、特に平面視弧状の土留壁面に沿った基礎面を形成する際、的確な位置に安定した状態で且つ容易に連設できるとともに、施工性に優れた土留壁用基礎ブロックを提供することを課題としている。
図1及び図2は本発明の土留壁用基礎ブロックの一実施の形態を示し、1は本実施形態の基礎ブロックであって、図1(イ)〜(ヘ)に示す如く、土留壁を形成する土留用ブロックを載置しうる所定の幅と、土留用ブロックを横方向に複数並べて載置しうる所定の長さを有するコンクリート、レジンコンクリート、セラミック製等、剛体のブロック本体2からなる。
本実施形態の基礎ブロック1は、図1(イ)〜(ニ)に示す如く、ブロック本体2の上面3が略水平状の頂面3aから幅方向に斜降する傾斜面3bが連続して形成され、該傾斜面3bに土留用ブロックを載せるべくなされるとともに、傾斜面3bの下端に土留用ブロックの位置ずれ防止用の突出部4が段状に突出してブロック本体2の長さ方向に沿って設けられ、図1(イ)、(ロ)及び(ホ)に示す如くブロック本体2にその上面3の傾斜面3bと略水平状の底面5を上下方向に貫く貫通孔6が長さ方向に間隔を設け6個並んで貫設され、該貫通孔6内に施工時にコンクリート等の充填材が充満可能となされている。
尚、上記傾斜面3bの勾配、突出部4の突出形状や大きさは図示のものに限定されず適宜に設計可能であり、又、貫通孔6に関し、その平面視形状は図1(イ)に示す如く隅丸方形状となされているが他の形状でもよいし、その断面形状も図1(ホ)に示す如く上下方向の途中でくびれた略鼓形となされ、施工時に貫通孔6内に充填材が充満されると楔的な効果でブロック本体2とその下の基盤面との一体性に優れて好ましいが他の形状でもよいし、その個数も6個に限らず1又は適宜複数であってもよい。
上記凸嵌合部9、凹嵌合部10は図1(ハ)及び(ニ)に示す如く夫々端面7,8の中央部から幅方向にずれた位置、即ち、端面7,8の高さが高い側にずれた位置に設けられることで、嵌合強度面等からその形状を極力大きく保つようになされているが、これに限らず端面7,8の中央部等の適宜位置に設けられてもよいし、或いは又、凸嵌合部9と凹嵌合部10の形成位置が入れ替わって端面7に凹嵌合部10、端面8に凸嵌合部9が設けられてもよいし、更に又、端面7,8両側に凸嵌合部9を設けた一方のブロックに対応すべく、他方のブロックを凹嵌合部10がその端面7,8両側に設けられたものとしてもよい。又、凸嵌合部9は凹嵌合部10に比し若干小さい略半球状で、凹嵌合部10への嵌合がスムーズに行えるようになされている。
尚、上記ブロック本体2の長さ方向の両端面7,8の夫々凸嵌合部9、凹嵌合部10の周縁根元部から放射状に傾斜する傾斜面に関し、その傾斜勾配は図示のものに限らず緩急適宜に変更されてもよい。
又、構築する土留壁面が平面視で凹又は凸状の弧状である場合には、該弧状をなす土留壁面に沿った基礎面を形成すべく、例えば図3(ロ)及び図4(ロ)、或いは図3(ハ)及び図4(ハ)に示す如く、隣合う基礎ブロック1の凸嵌合部9と凹嵌合部10を嵌合するとともに、ブロック本体2の長さ方向に沿う軸線Xを交差させるべく上記略直線状をなす基礎ブロック1の一方を所望方向に適宜回動させることで、隣合う基礎ブロック1が前後や上下方向に位置ずれを生じることなく連結固定されて屈曲状に連設される。
その際、互いに嵌合する略半球状の凸嵌合部9、凹嵌合部10がガイド、即ち回動案内の役目を果たし相互の球面に沿って基礎ブロック1が自在に摺動、回動でき、且つ回動後も凸凹球面同士が隙間無く全面的に接合されて基礎ブロック1,1相互の連結が強固に行えるとともに、上記両端面7,8が夫々凸嵌合部9、凹嵌合部10の周縁根元部から両端面7,8の外周縁に向け放射状に傾斜する傾斜面に形成されてブロック本体2の長さ方向に凸湾曲状をなすことから、基礎ブロック1の回動方向が殆ど制限されず容易に所望方向に回動させることができ、更に、図4(ロ)及び(ハ)に示した隣合う基礎ブロック1の端面7,8相互が当接する回動最大時には、端面7,8の凸湾曲面の頂部のみが図3(ロ)及び(ハ)に示す如く直線状に、然も図5に示す如く部分的に接しその当接が的確になされることで、施工作業が迅速且つスムーズに行える。
尚、上記湾曲する土留壁面に沿った基礎面を形成する際、図3と図4の(ロ)及び(ハ)では隣合う端面7,8が当接するまで基礎ブロック1が最大に回動した状態となされているが、これに限らず、凹又は凸状をなす土留壁面の曲率度合に相応すべく端面7,8相互が当接されるまでの間で基礎ブロック1が適宜回動されて対応されてもよい。
尚、図6において、土留用ブロック12の背面側には裏込コンクリート層13及び/又は裏込栗石層14が設けられている。
本実施形態の基礎ブロック1の連設、施工についても上記と同様であるが、上記の如くブロック本体2の長さが短く、両端面7,8の傾斜面の傾斜勾配、即ち両端面7,8の突出度合が大きくなされていることから、弧状をなす土留壁面に沿った基礎面を形成する際、土留壁面の曲率度合が上記に比し大きくてもこれに対応すべく図7(ヘ)及び(ト)に示すとおり、上記隣合う基礎ブロック1の回動性を高めて夫々を急な屈曲状に連設できる利点がある。
又、ブロック本体上面3の突出部4の傾斜面3b下端側に段部11が連設されていることから、図8(イ)に示す如く必要に応じて施工時に型板15を、その下端を段部11に係止して土留壁面と略平行に立設し、積みブロックをなす土留用ブロック12背面と型板11間にコンクリートを充填して裏込コンクリート層13を形成できるとともに、図8(ロ)に示す如く上記より分厚い裏込コンクリート層13を所望の場合には、型板15を傾斜面3b下端付近に摺動させ土留壁面と略平行に立設することで容易に所望厚みの裏込コンクリート層13を形成できる。
ここで、基礎ブロック1の貫通孔6には、充填材として胴込栗石14’(図8(イ))又は胴込コンクリート13’(図8(ロ))が充満された土留壁基礎を示している。
又、上記基礎ブロック1の連設、施工時において、突き合わせ状態で隣接する両端面7,8間の空所にも必要に応じ、図7(ヘ)及び(ト)の各右側突き合わせ部に示す如く、胴込コンクリート13’が充填されてブロック本体2同士が連結されるものであり、その際、両端面7,8が上記の如く傾斜する面となされていることから、基礎ブロック1が直線状や適宜屈曲線状に連設されても、図7(チ)に示す如く、両端面7,8間における空所が上下方向で拡開状をなす鼓形を呈し、胴込コンクリート13’を行き渡らせて充填しやすいとともに、両端面7,8と競り合って胴込コンクリート13’が離脱し難く、これによって胴込コンクリート13’及び隣接する基礎ブロック1同士の一体性を向上させて連結できる(後述の実施形態においても同様)。
ブロック本体2の幅及び長さは上記のものに限定されず、少なくとも土留用ブロック12を載置しうる所定寸法となされればよく、特に長さは上記図1に示す長いもの、図7に示す如き短いものなど適宜で、例えて図9に示す如く載置する土留用ブロック12の1個の延長方向(基礎ブロック1の長さ方向)への働き長さをYとし、上記図1の基礎ブロック1の如き長さが土留用ブロック12を8個分載置する8Y、又、図7の如きそれを3個分載置する3Yとなされ、尚又、これに4個分載置する4Yの長さとなされたものが加われば、これらの組合わせによって土留壁面の延長方向に連設する一連の基礎ブロック1の長さをその末端で上記働き長さYピッチで調節でき、汎用性に富んで好ましい。
更に、上面3の傾斜面3bの傾斜勾配も構築する土留壁面の傾斜勾配に適合すべく適宜に設定されればよいし、上面3の突出部4の形状や大きさも傾斜面3bに載置する土留用ブロック12の滑り止め、位置ずれ防止の役目を果たすべく適宜形状や大きさとなされればよい。
又、上面3は例えば図10(イ)、(ロ)に示す如く傾斜面3bのみ(略水平状の頂面3aがない)で形成されてもよいし、又、ブロック本体2の幅方向で傾斜する上面3の高い側の外面を略垂直状となすのに換えて、図10(イ)に示す如き凸屈曲状や、図10(ロ)に示す如き下方に向け漸開する斜降状、図10(ハ)に示す如き凹状等、適宜形状に形成されてもよい。
又、ブロック本体2を上下に貫通する貫通孔6の平面視形状も隅丸方形の他、円形、だ円形、長円形、多角形等適宜形状となされてもよいし、その断面形状も上記略鼓形の他、図10(イ)に示す如き下方に向け漸次広がる末広がり状、図10(ロ)、(ハ)に示す如き上下に直状をなす形状や、図11(ニ)に示す如き下方に向け漸次窄まる鉢形状等適宜形状となされてもよいし、その個数も図11(イ)に示す如き1個或いは適宜複数となされるとともに、複数の場合にはその形状や大きさは同じ或いは異なっていてもよいし、上記の如き間隔に限らず適宜間隔で設けられればよく、又、その個々が独立或いはブロック本体2の内部や上面3、底面5で適宜連通して設けられてもよい。
上記図11の場合、基礎ブロック1が長さ方向に複数連設して施工される際、図11(ホ)に示す如く、ブロック本体2の幅方向の略中央部で凸嵌合部9と凹嵌合部10が嵌合され、平面視弧状の土留壁面に沿った基礎面の形成時に、上記幅方向の略中央部を回動中心として隣合う基礎ブロック1(ブロック本体2)が回動可能なようになされる。
又、凸嵌合部9及び凹嵌合部10の形状も半球状の球面を有する形状の他、半球状に近い球面或いは湾曲面を有するとともに、互いに嵌合可能な形状となされておればよく、何れにしても上記の如く略半球状となされるのが好ましいが、必ずしもこれに限定されず、例えば後述の図12及び図13に示す如く角錐台、円錐台等の截頭錐体状となされてもよい。
更に、ブロック本体2の長さ方向の両端面7,8の夫々凸嵌合部9、凹嵌合部10の周縁根元部から両端面7,8の外周縁に向け傾斜する面に関しても、上述の如くその傾斜勾配は適宜に設定されればよく、要は、弧状をなす土留壁面に沿った基礎面を形成する際、隣合う基礎ブロック1(ブロック本体2)が所望の屈曲状をなして隣合う端面7,8が当接又は相対するようになされればよいもので、上記伏せ皿状の傾斜面の他、例えば球面や曲面であってもよい。尚、両端面7,8は、凸嵌合部9及び凹嵌合部10が例えば図12、図13に示す如く截頭錐体状の場合には後述の如くこれに適合する傾斜面に形成される。
又、この場合、基礎ブロック1が長さ方向に複数連設施工される際、図12(ヘ)に示す如く端面7,8相互を突き合わせて凸嵌合部9と凹嵌合部10が嵌合されて平面視直線状に連設されたり、或いは平面視凹又は凸状の弧状の土留壁面に沿った基礎面の形成時には、図12(ト)、(チ)に示す如く、隣合う基礎ブロック1が回動されて平面視適宜屈曲状に連設されればよい。又、上記回動に際しても、凸嵌合部9、凹嵌合部10が截頭錐体状で、両端面7,8が上記の如き傾斜面を有する凸状面であるため、基礎ブロック1を平面視凹又は凸状の弧状の基礎面をなすべく容易に回動でき、図12(ト)、(チ)に示した隣合う基礎ブロック1の端面7,8相互が当接する回動最大時には、端面7,8の凸状面が全面接触しその当接が的確になされ、施工作業が迅速、容易に行える利点を有する。
又、上記基礎ブロック1では、図12(ハ)、(ニ)に示す如く両端面7,8の傾斜度合いが凸嵌合部9、凹嵌合部10から縦、横方向ともに略同割合となされているが、図12(リ)、(ヌ)に示す如く、両端面7,8の傾斜度合いが上記と異なり、例えば凸嵌合部9、凹嵌合部10からブロック本体2の正面側(傾斜面3bの下端側)に至る面が他に比し緩傾斜状に形成されてもよい(図12(リ)、(ヌ)における四角形や直線の二点鎖線も、上記と同様に略相似形の全体や一部を描く仮想の等高線を表す)。
尚、上記では凸嵌合部9、凹嵌合部10が四角錐台状となされているが、例えば図13(イ)〜(ハ)に示す如く円錐台状や、その他多角錐台状、だ円錐台状等の各種形状の截頭錐体状となされてもよく、特に多角錐台状においては、その外郭辺数が増すほど嵌合時の自由度も増して好ましい。又、凸嵌合部9は凹嵌合部10に比し若干小さい截頭錐体状で、凹嵌合部10への嵌合がスムーズに行えるようになされている。
上記凸嵌合部9、凹嵌合部10が截頭錐体状の場合、上述の如く両端面7,8が夫々凸嵌合部9、凹嵌合部10の周縁根元部から両端面7,8の外周縁に向け、凸嵌合部9、凹嵌合部10の略中心(錐体の略頂点)を同心に順次広がるべく周縁根元部外形の相似形又はこれに近い略相似形を描く仮想線を恰も等高線として傾斜する傾斜面に形成されて凸状をなし(尚、図13の(ロ)、(ハ)における円形や円弧状の二点鎖線も上記と同様に、凸嵌合部9、凹嵌合部10の略中心から同心状に広がる仮想の等高線を表す)、その傾斜面の傾斜勾配も適宜に設定されればよい。
即ち、例えば図13(ニ)に示す如く、保管や運搬時等に基礎ブロック1を略90度回転させてその底面5が略垂直状で頂面3aが下端側に位置すべく起立させ、隣接する基礎ブロック1をその上面3と底面5とを対向させて一方の頂面3aの各突起16が他方の底面5に当接するように整列されると、隣接する基礎ブロック1間に突起16が介在してブロック1間に一定の隙間が保持され、ブロック1相互の直接接触を避けるとともに、ブロック1間でがたつきが発生せず、直接接触に起因するブロック1の汚れや欠損等を防止してその外観を傷めずに取扱いやすい利点がある。
上記緩衝用突起16は図13に示す基礎ブロック1に限らず、他の基礎ブロック1にも同様に設けられてもよいことは勿論であり、その形状は図示の如き平面視円形に限らず適宜の平面視形状であればよく、その個数も少なくとも2個以上で上記の如く保管や運搬時に隣接するブロック1間に一定の隙間が保持可能な箇所に設けられればよい。
更に、ブロック本体2の上面3の突出部4が傾斜面3bの下端から上端側に所定間隔をあけて設けられ、突出部4の傾斜面3b下端側に段部11が連設される場合、上記段部11は例えば図14(イ)に示す如く複数連設されてもよい。
この場合、図14(ロ)及び(ハ)に示す如く必要に応じて施工時に型板15をその下端を段部11に係止して土留壁面と略平行に立設し、土留用ブロック12背面と型板11間にコンクリートを充填して厚みの異なる裏込コンクリート層13を形成できるとともに、図14(ニ)に示す如く更に分厚い裏込コンクリート層13を所望の場合には型板15を傾斜面3b下端付近に摺動させ土留壁面と略平行に立設することで容易に所望厚みの裏込コンクリート層13を形成できる。
又、上記の如くブロック本体2に突出部4及び段部11が設けられていると好都合であるが、例えば図15に示す如く、ブロック本体2に上記突出部4や段部11が設けられることなく間知ブロック等の土留用ブロック12背面に裏込コンクリート層13が形成されてもよいことは勿論である。尚、この場合、基礎ブロック1は、上記図10(イ)、(ロ)と同様にブロック本体2の上面3が傾斜面3bのみで形成され、その貫通孔6内には充填材として胴込コンクリート13′等が充満されることでその自重を増して地盤に固定されているが、必ずしもこれに拘束されない。
又、上記隣合う基礎ブロック1の回動は、平面視弧状をなす土留壁面に沿うべくなされているがこれに限らず、構築する土留壁面の下端(基盤面)が正面視で凹状、又は、凸状に屈折する場合においても例えて図11(ヘ)に示す如く、上記と同様の凸嵌合部9,凹嵌合部10での回動を垂直方向へ行うことによって、屈折せる基盤面に沿って基礎ブロック1を連設することができる。
即ち、略半球状で相互が球面に沿うべくなされた凸嵌合部9,凹嵌合部10の嵌合は、隣合う基礎ブロック1が接合された状態で、その接合角度が自由に変化可能な所謂自在継手作用を奏するものである。
例えば図16(イ)〜(ホ)に張ブロックをなす土留用ブロック12の基礎を形成する基礎ブロック1の一例を示す。該基礎ブロック1も、適宜幅と長さを有するブロック本体2の上面3が、幅方向の中央部を凹状にして正面側の略水平状の頂面3aから幅方向に所定勾配で斜降する傾斜面3bが連続して形成され、ブロック本体2の上面3の上記凹状部分と底面5(幅方向の中央部が逆凹状に形成されている)を上下方向に貫く貫通孔6(図16では平面視長方形で下方末広がり状をなすものを例示)がブロック本体2の長さ方向に間隔を設けて2個貫設されている。
又、上記と同様にブロック本体2の長さ方向の両端面7,8に夫々略半球状の凸嵌合部9、凹嵌合部10が設けられ、上記両端面7,8が滑らかな連続傾斜面に形成されて凸湾曲状をなす(図16(ハ)、(ニ)における円や円弧状の二点鎖線も上記と同様に仮想の等高線を表す)。
この場合にも土留壁用基礎ブロック1は上記と同様に互いに隣合う基礎ブロック1の凸嵌合部9と凹嵌合部10が嵌合されて、構築する土留壁面に沿うべく平面視略直線状や屈曲状に複数連設施工され、図16(ヘ)に示す如く、貫通孔6内に充填材として例えば胴込コンクリート13’等が充満されることでその自重を増して地盤に固定されて土留壁の基礎が形成される。その後、ブロック本体2の上面3の急勾配の傾斜面3bに、張ブロックをなす土留用ブロック12がその下端合端部を突き当てる如く載置され、傾斜面3bの上部に土留用ブロック12の押さえコンクリート18が設けられるとともに、順次整形法面(裏込栗石層14)上に張設されて護岸用、道路用等の法面保護工が構築されるものである。
又、上記と同様に、ブロック本体2の長さ方向の両端面7,8に夫々略半球状の凸嵌合部9、凹嵌合部10が設けられ、上記両端面7,8が滑らかな連続傾斜面に形成されて凸湾曲状をなす(図17(ハ)、(ニ)における円や円弧状の二点鎖線も上記と同様に仮想の等高線を表す)。
この場合も土留壁用基礎ブロック1の連結や土留壁の構築(図17(ヘ)、(ト))も上記と略同様であり、その説明は上記のものを援用する。尚、図17(ヘ)ではアンカー17′が基礎下方から貫通孔6′内の胴込コンクリート13′内に突出されているが、図17(ト)に示す如くアンカー17′はなくともよい。
又、図18(イ)及び(ロ)に示す基礎ブロック1も夫々張ブロックをなす土留用ブロック12の基礎を形成するもので、ブロック本体2の全体形状が上記のものに近い形状をなし、上面3と底面5を上下方向に貫く貫通孔6が断面略鼓形となされ、その基本構造は上記のものと略同様のものである。
尚又、上記と同様に張ブロックや法枠ブロックをなす土留用ブロック12に適用可能な基礎ブロック1は、図20(イ)〜(ハ)に示す如く、ブロック本体2が図16〜図18のものに比し高さの低い偏平なものであってもよく、図20(イ)、(ハ)に示す如く施工時等に、ブロック本体2の傾斜面3bと対向する斜降状の外面から下方に突出するアンカー17が使用可能(図18(イ)の場合は、斜降状の外面に上下方向へ向けた貫通孔6内から突出)となされてもよいし、図20(ハ)に示す如く土留用ブロック12を載置した後の傾斜面3bの上部に土留用ブロック12の押さえコンクリート18が設けられるべく、突出部4が形成されてもよい。
2 ブロック本体
3 上面
3b 傾斜面
4 突出部
6 貫通孔
7,8 端面
9 凸嵌合部
10 凹嵌合部
11 段部
12 土留用ブロック
X 軸線
Y 働き長さ
Claims (3)
- 所定の幅と長さを有するブロック本体(2)の上面(3)が土留用ブロックを載置するべく幅方向の傾斜面(3b)を有し、ブロック本体(2)を上下に貫通する充填材用の貫通孔(6)が設けられた土留壁用基礎ブロックにおいて、ブロック本体(2)の長さ方向の一端面(7)に略半球状の凸嵌合部(9)が上記長さ方向に突設され、他端面(8)のこれと相応する位置に凸嵌合部(9)と嵌合可能な略半球状の凹嵌合部(10)が凹設され、上記両端面(7),(8)が夫々凸嵌合部(9)、凹嵌合部(10)の周縁根元部から両端面(7),(8)の外周縁に向け放射状に傾斜する面に形成されて上記長さ方向に凸湾曲状をなすことを特徴とする土留壁用基礎ブロック。
- 所定の幅と長さを有するブロック本体(2)の上面(3)が土留用ブロックを載置するべく幅方向の傾斜面(3b)を有し、ブロック本体(2)を上下に貫通する充填材用の貫通孔(6)が設けられた土留壁用基礎ブロックにおいて、ブロック本体(2)の長さ方向の一端面(7)に截頭錐体状の凸嵌合部(9)が上記長さ方向に突設され、他端面(8)のこれと相応する位置に凸嵌合部(9)と嵌合可能な截頭錐体状の凹嵌合部(10)が凹設され、上記両端面(7),(8)が夫々凸嵌合部(9)、凹嵌合部(10)の周縁根元部から両端面(7),(8)の外周縁に向け、凸嵌合部(9)、凹嵌合部(10)の略中心を同心に順次広がるべく上記周縁根元部外形の略相似形を描く仮想線を恰も等高線とする傾斜面に形成されて上記長さ方向に凸状をなすことを特徴とする土留壁用基礎ブロック。
- ブロック本体上面(3)の傾斜面(3b)下端から上端側に所定間隔をあけて土留用ブロックの位置ずれ防止用の突出部(4)が設けられ、該突出部(4)の上記傾斜面(3b)下端側に一又は複数の段部(11)が連設されてなる請求項1又は2記載の土留壁用基礎ブロック。
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