JP5298236B2 - 局所露光装置及び局所露光方法 - Google Patents
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このフォトリソグラフィ工程では、特許文献1にも記載されている通り、ガラス基板等の被処理基板に所定の膜を成膜した後、フォトレジスト(以下、レジストと呼ぶ)が塗布されレジスト膜(感光膜)が形成される。そして、回路パターンに対応して前記レジスト膜が露光され、これが現像処理され、パターン形成される。
例えば、図11(a)において、ガラス基板G上に、ゲート電極200、絶縁層201、a−Si層(ノンドープアモルファスSi層)202aとn+a−Si層202b(リンドープアモルファスSi層)からなるSi層202、電極を形成するためのメタル層203が順に積層されている。
また、メタル層203上には、前記ハーフ露光処理、及び現像処理により得られたレジストパターンRが形成される。
次いで、レジストパターンR全体に対し、プラズマ中でアッシング(灰化)処理が施される。これにより、図11(c)に示すように、膜厚が半分程度に減膜されたレジストパターンR3が得られる。
そして、図11(d)に示すように、このレジストパターンR3をマスクとして利用し、露出するメタル層203やSi層202に対するエッチング(2回目のエッチング)が行われ、最後に図11(e)に示すようにレジストR3を除去することにより回路パターンが得られる。
この場合において、図11に示した工程と同様に、メタル膜203のエッチング(図12(b))、レジストパターンR全体に対するアッシング処理(図12(c))が施される。
したがって、その状態から、メタル膜203及びSi層202に対するエッチング(図12(d)、及びレジストパターンR3の除去(図12(e))を経て得られた回路パターンは、そのピッチp2が図11(e)に示すピッチp1よりも狭いものとなっていた(回路パターンの線幅が広くなっていた)。
したがって、例えばハーフ露光処理においてレジスト膜に異なる膜厚(厚膜部と薄膜部)を持たせる場合であっても(即ち薄膜部のように薄い膜厚であっても)、現像処理後のレジスト膜厚を調整し均一にすることができる。その結果、配線パターンの線幅及びピッチのばらつきを抑制することができる。
したがって、例えばハーフ露光処理においてレジスト膜に異なる膜厚(厚膜部と薄膜部)を持たせる場合であっても(即ち薄膜部のように薄い膜厚であっても)、現像処理後のレジスト膜厚を調整し均一にすることができる。その結果、配線パターンの線幅及びピッチのばらつきを抑制することができる。
即ち、フォトリソグラフィ工程においては、被処理基板に感光膜とするレジスト液を塗布するレジスト塗布装置51(CT)と、減圧されたチャンバ内において基板上のレジスト膜(感光膜)を乾燥する減圧乾燥装置52(DP)とが配置される。更に、基板Gにレジスト膜を定着させるために加熱処理を行うプリベーク装置53(PRB)と、それを所定温度に冷却する冷却装置54(COL)と、レジスト膜に対し所定の回路パターンに露光する露光装置55(EXP)と、露光後のレジスト膜を現像処理する現像装置56(DEP)とが順に配置される。
このように配置された局所露光装置1にあっては、複数枚の基板Gを連続的に処理する際に、全ての基板Gの所定領域において他の領域よりも配線パターン幅が広くパターン間ピッチが狭くなる場合に、前記所定領域に対する(減膜厚のための)局所露光が施される。
基板搬送路2は、図2に示すようにY方向に延びる円柱状のコロ20を複数有し、それら複数のコロ20は、X方向に所定の間隔をあけて、それぞれ回転可能に配置されている。また、複数のコロ20は、その回転軸21の回転がベルト22によって連動可能に設けられ、1つの回転軸21がモータ等のコロ駆動装置10に接続されている。
図示するようにチャンバ8の前部側壁には、Y方向に延びるスリット状の搬入口8aが設けられている。この搬入口8aを基板搬送路2上の基板Gが通過し、チャンバ8内に搬入されるようになされている。
また、チャンバ8の後部側壁には、基板搬送路2上の基板Gが通過可能なY方向に延びるスリット状の搬出口8bが設けられている。即ち、この搬出口8bを基板搬送路2上の基板Gが通過し、チャンバ8から搬出されるように構成されている。
この光照射器3は、光源4を遮蔽空間に収容する筐体5を備え、この筐体5の下面には光拡散板からなる光放射窓6が設けられている。即ち、光源4と被照射体である基板Gとの間に光放射窓6が配置されている。
光源4から放射された光は、光放射窓6によって適度に拡散されるため、隣接するUV−LED素子Lの光はライン状に繋がって下方に照射されるようになされている。
尚、前記発光駆動部9は、コンピュータからなる制御部40によって、その駆動が制御される。
尚、照度センサ13によって検出された信号は、コンピュータからなる制御部40に供給される。また、前記進退駆動部15及び水平移動駆動部17は、制御部40によって制御される。
この発光制御プログラムPは、その実行時に用いる設定パラメータとして、基板Gの所定位置に対して放射する照度(UV−LED素子Lに供給する電流値)、前記基板Gの所定位置に対し発光制御するUV−LED素子Lを特定するための情報等が予め設定されている。
先ず、図4に示すようにサンプリング対象1の場合、レジスト塗布後にハーフ露光及び現像処理が施された複数の被処理基板をサンプリングする(図4のステップSt1)。
次いで、サンプリングした基板Gの面内におけるレジスト残膜厚を測定し(図4のステップSt2)、図5に模式的に示すように減膜すべき所定エリアARを複数の二次元座標値(x、y)により特定する(図4のステップSt5)。
次いで、サンプリングした基板Gの面内における配線パターンの線幅、パターン間ピッチを測定し(図4のステップSt4)、図5に模式的に示すように減膜すべき所定エリアARを複数の二次元座標値(x、y)により特定する(図4のステップSt5)。
この順電流値の測定においては、昇降駆動部12により光照射器3が所定高さまで上昇移動され、前記進退駆動部15及び水平移動駆動部17により照度センサ13が光放射窓6の下方に移動される。ここで、例えば光放射窓6と照度センサ13との距離が、光放射窓6と基板G上面との距離に等しくなるよう調整され、発光すべきUV−LED素子Lの発光照度が照度センサ13により検出される。そして、照度センサ13により検出された照度の値が、そのUV−LED素子Lを発光させるべき照度となったときの供給電流が測定され、その電流値がパラメータとなされる。
このように図4のフローに沿って全てのパラメータが求められて設定され、準備工程が完了する(図4のステップSt10)。
前段工程での処理終了後、基板Gが基板搬送路2を搬送され、基板検出センサ30により検出されると、制御部40にその基板検出信号が供給される(図7のステップS1)。
制御部40は、前記基板検出信号と基板搬送速度とに基づいて、基板Gの搬送位置を取得(検出)開始する(図7のステップS2)。
ここで、例えば、図8に模式的に示すように基板Gの所定エリアARに発光照射する場合には、その上方に配置されたUV−LED素子Ln−2,Ln−3の発光制御がなされる。より具体的には、図9のグラフ(UV−LED素子Ln−2,Ln−3ごとの時間経過に対する放射束(ワット)の大きさ)に示すように、光源下を基板Gの所定エリアARが通過する間、放射束Wの大きさが変化するよう供給される順電流の制御が行われる。
このように、基板Gの所定エリアARに単に照射されるだけでなく、エリアAR内の局所において任意の照度での照射がなされる。
尚、図3に示したように、この局所露光処理(AE)に加え、この前段或いは後段において行われる露光処理(EXP)と併せて、基板Gに対する露光処理が完了し、その露光後のレジスト膜が現像装置56(DEP)により現像処理される。
したがって、例えばハーフ露光処理においてレジスト膜に異なる膜厚(厚膜部と薄膜部)を持たせる場合であっても(即ち薄膜部のように薄い膜厚であっても)、現像処理後のレジスト膜厚を調整し均一にすることができる。その結果、配線パターンの線幅及びピッチのばらつきを抑制することができる。
その場合、ライン状光源を被処理基板に対して移動させるようにしてもよい(即ち、ライン状光源と被処理基板とが相対的に逆方向に移動する構成であればよい)。
或いは、図10(被処理基板が円板状の半導体ウエハWaの場合を示す)に模式的に示すように、被処理基板の形状に合わせた光源を複数のUV−LED素子の集合体により形成し、局所的に露光したいエリアAR(の形状)に対応するUV−LED素子の発光制御を行うようにしてもよい。
2 基板搬送路
3 光照射器
4 光源
5 筐体
8 チャンバ
9 発光駆動部
20 搬送コロ(基板搬送手段)
30 基板検出センサ(基板検出手段)
40 制御部
G ガラス基板(被処理基板)
L UV−LED素子(発光素子)
Claims (11)
- 被処理基板に対し、露光処理を行う露光処理装置の前段あるいは後段に配置され、露光処理を行う局所露光装置であって、
基板搬送路を形成し、前記被処理基板を前記基板搬送路に沿って平流し搬送する基板搬送手段と、
前記基板搬送路の所定区間を覆うと共に前記被処理基板に対する露光処理空間を形成するチャンバと、
前記チャンバ内かつ前記基板搬送路の上方において、基板搬送方向に交差する方向にライン状に配列された複数の発光素子を有し、下方を搬送される被処理基板上の感光膜に対し、前記発光素子の発光により光照射可能な光源と、
前記光源を構成する複数の発光素子のうち、1つまたは複数の発光素子を発光制御単位として選択的に発光駆動可能な発光駆動部と、
前記基板搬送路において前記光源よりも上流側に配置され、前記基板搬送手段により搬送される前記被処理基板を検出する基板検出手段と、
前記基板検出手段による基板検出信号が供給されると共に、前記発光駆動部による前記発光素子の駆動を制御する制御部と、
前記光源の下方に設けられ、前記光源から発光された光が通過して前記被処理基板に対し放射される光拡散板と、を備え、
前記制御部は、前記基板検出手段による基板検出信号と基板搬送速度とに基づき基板搬送位置を取得し、前記被処理基板に形成された感光膜の所定領域が前記光源の下方を通過する際、前記ライン状に配列された複数の発光素子のうち、前記所定領域に照射可能な発光素子のみが発光するよう前記発光駆動部を制御し、かつ前記発光駆動部によって、各々の発光による放射照度が可変となされ、前記感光膜の所定領域に対し発光照射する1つまたは複数の発光素子は、各々が予め設定された放射照度に基づき発光制御されることを特徴とする局所露光装置。 - 被処理基板に対し、露光処理を行う露光処理装置の前段あるいは後段に配置され、露光処理を行う局所露光装置であって、
感光膜が形成された前記被処理基板を収容すると共に前記被処理基板に対する露光処理空間を形成するチャンバと、
前記チャンバ内において前記被処理基板を保持する基板保持手段と、
前記基板保持手段に保持された前記被処理基板の被処理面に相対向する発光面が複数の発光素子の集合体により形成され、前記被処理基板上の感光膜に対し、前記発光素子の発光により光照射可能な光源と、
前記光源を構成する複数の発光素子のうち、1つまたは複数の発光素子を発光制御単位として選択的に発光駆動可能な発光駆動部と、
前記発光駆動部による前記発光素子の駆動を制御する制御部と、
前記光源の下方に設けられ、前記光源から発光された光が通過して前記被処理基板に対し放射される光拡散板と、を備え、
前記制御部は、前記発光面を形成する前記複数の発光素子のうち、前記基板に形成された感光膜の所定領域に照射可能な発光素子が発光するよう前記発光駆動部を制御し、かつ前記発光駆動部によって、各々の発光による放射照度が可変となされ、前記感光膜の所定領域に対し発光照射する1つまたは複数の発光素子は、各々が予め設定された放射照度に基づき発光制御されることを特徴とする局所露光装置。 - 前記発光制御による感光膜の露光により現像後の線幅を均一することを特徴とする請求項1または請求項2記載の局所露光装置。
- 前記光源が被処理基板に対して移動することを特徴とする請求項2記載の局所露光装置。
- 被処理基板に対し、露光処理を行う露光処理の前段あるいは後段においてなされる局所露光方法であって、被処理基板が搬送される基板搬送路の所定区間を覆うと共に前記被処理基板に対する露光処理空間を形成するチャンバ内において、前記基板搬送路の上方かつ基板搬送方向に交差する方向にライン状に配列された複数の発光素子を選択的に発光制御することによって、前記基板搬送路を搬送される前記被処理基板に形成された感光膜の所定領域に対し、局所的に露光処理を施す局所露光方法において、
前記被処理基板を前記基板搬送路に沿って平流し搬送するステップと、
前記基板搬送路を搬送される前記被処理基板を検出するステップと、
前記基板の検出と基板搬送速度とに基づき基板搬送位置を取得し、前記被処理基板に形成された感光膜の所定領域が、前記チャンバ内において前記ライン状の配列された複数の発光素子の下方を通過する際、前記複数の発光素子のうち、前記所定領域に照射可能な発光素子のみを発光させると共に、放射照度を可変し、前記感光膜の所定領域に対し発光照射する1つまたは複数の発光素子を、各々が予め設定された放射照度に基づき発光させるステップとを含むことを特徴とする局所露光方法。 - 被処理基板に対し、露光処理を行う露光処理の前段あるいは後段においてなされる局所露光方法であって、被処理基板に対する露光処理空間を形成するチャンバ内において、前記被処理基板の被処理面に相対向する発光面を形成する複数の発光素子のうち、1つまたは複数の発光素子を発光制御単位として選択的に発光制御することによって、前記被処理基板に形成された感光膜の所定領域に対し、局所的に露光処理を施す局所露光方法において、
前記チャンバ内において前記被処理基板を保持するステップと、
前記発光面を形成する前記複数の発光素子のうち、前記基板に形成された感光膜の所定領域に照射可能な発光素子のみを発光させると共に、放射照度を可変し、前記感光膜の所定領域に対し発光照射する1つまたは複数の発光素子を、各々が予め設定された放射照度に基づき発光させるステップとを含むことを特徴とする局所露光方法。 - 前記複数の発光素子のうち、前記所定領域に照射可能な発光素子のみを発光させると共に、放射照度を可変し、前記感光膜の所定領域に対し発光照射する1つまたは複数の発光素子を、各々が予め設定された放射照度に基づき発光させるステップの前工程として、
レジスト塗布後に露光及び現像処理が施された被処理基板をサンプリングするステップと、
サンプリングした基板の面内におけるレジスト残膜厚を測定し、減膜すべき所定エリアを特定するステップと、
特定された所定エリアにおける必要な減膜厚を算出し、更に減膜のために照射すべき照度を算出するステップと、
特定された所定エリアの照射可能な発光素子を特定し、その発光素子を所望の照度で発光させるために必要な順電流値を求めるステップと、
を含む準備工程を備えることを特徴とする請求項5または請求項6記載の局所露光方法。 - 前記複数の発光素子のうち、前記所定領域に照射可能な発光素子のみを発光させると共に、放射照度を可変し、前記感光膜の所定領域に対し発光照射する1つまたは複数の発光素子を、各々が予め設定された放射照度に基づき発光させるステップの前工程として、
局所露光装置を介さないフォトリソグラフィ工程により配線パターンが形成された被処理基板をサンプリングするステップと、
サンプリングした基板の面内における配線パターンの線幅、パターン間ピッチを測定し、配線パターンの線幅が広く、またはパターン間ピッチが狭い所定エリアを特定するステップと、
特定された所定エリアにおける必要な配線パターンの線幅、またはパターン間ピッチを算出し、更に配線パターンの線幅を細く、またはパターン間ピッチを広くするために照射すべき照度を算出するステップと、
特定された所定エリアの照射可能な発光素子を特定し、その発光素子を所望の照度で発光させるために必要な順電流値を求めるステップと、
を含む準備工程を備えることを特徴とする請求項5または請求項6記載の局所露光方法。 - 前記サンプリングした基板の面内における配線パターンの線幅、パターン間ピッチを測定し、配線パターンの線幅が広く、またはパターン間ピッチが狭い所定エリアを特定するステップが、サンプリングした基板の面内における配線パターンの線幅、パターン間ピッチを測定し、減膜すべき所定エリアを特定することによってなされ、
前記特定された所定エリアにおける必要な配線パターンの線幅、またはパターン間ピッチを算出し、更に配線パターンの線幅を細く、またはパターン間ピッチを広くするために照射すべき照度を算出するステップが、特定された所定エリアにおける必要な減膜厚を算出し、更に減膜のために照射すべき照度を算出することによってなされることを特徴とする請求項8記載の局所露光方法。 - 前記発光制御による感光膜の露光により現像後の線幅を均一することを特徴とする請求項5または請求項6記載の局所露光方法。
- 前記光源から発光された光は、光拡散板を介して前記被処理基板に対し放射されることを特徴とする請求項5または請求項6に記載された局所露光方法。
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