JP5297240B2 - 送信電力制御装置及び送信電力制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線信号の受信品質を測定した測定品質値に基づいて、無線信号の送信電力を所定ステップだけ上昇させる上昇コマンドまたは無線信号の送信電力を所定ステップだけ低下させる低下コマンドを無線信号の送信元に送信する送信電力制御装置及び送信電力制御方法に関する。
従来、第3世代移動体通信システムなどの移動体通信システムでは、同時に通信を実行する他の移動局などとの干渉を抑制するため、復号後の受信データの品質(CRC判定による誤り率など)に基づいて目標受信SIR(目標品質値)を調整するアウターループ制御、及び受信した無線信号を測定することによって得られる測定受信SIR(測定品質値)と目標受信SIRとを比較し、所定ステップだけ送信電力を上昇または低下させるインナーループ制御が広く用いられている(例えば、特許文献1)。
具体的には、アウターループ制御では、受信データのCRC判定結果が誤っている場合、所定量(Δup)だけ目標受信SIRを上昇させ、受信データのCRC判定結果が正しい場合、所定量(Δdown)だけ目標受信SIRを低下させる。
インナーループ制御では、測定受信SIRが目標受信SIRよりも低い場合、送信電力を所定ステップ(例えば、1dB)だけ上昇させる送信電力制御(TPC)ビット(+1)が所定間隔ごとに送信され、測定受信SIRが目標受信SIRよりも高い場合、送信電力を所定ステップだけ低下させるTPCビット(−1)が所定間隔ごとに送信される。
特開2006−254506号公報(第4−5頁、第9−11図)
近年、移動体通信システムでは、3GPPにおいて規定されたHigh Speed Downlink Packet Access(HSDPA)やEnhanced Up Link(EUL)など、伝送速度の高速化を実現する方式が実現されている。このような方式によれば、高速なパケット通信チャネルを提供できるが、次のような問題がある。
すなわち、高速なパケット通信チャネルを一定の品質で提供するためには、高い目標受信SIRが必要となる。このため、上り方向における送信電力制御であれば、移動局に対して送信電力の上昇を要求するTPCビット(+1)が送信される。しかしながら、移動局が送信電力を上昇させても、無線基地局における測定受信SIRが目標受信SIRに到達し難い状態が発生し得る。このような状態は、特に、高いスループットを達成するために高い目標受信SIRが設定された場合に発生し易い。
具体的には、移動局と無線基地局との間の伝播環境がシングルパスでない場合、つまり、マルチパス環境である場合、移動局が送信電力(S)を上昇すると、干渉電力(I)も同様に大きくなり、測定受信SIRが向上しない問題がある。この結果、移動局は、測定受信SIRを目標受信SIRに到達させようとして送信電力を上昇し続けるため、急激なRTWP(Received Total Wideband Power)の上昇を招いてしまい、他の移動局などに対して多大な干渉を与える。
このような問題は、目標受信SIRの上限値を抑えることによってある程度解決できるが、この場合、シングルパスの場合でも送信電力の上限値が制限されてしまうため、パケット通信チャネルにおけるピークレートが低下する別の問題が発生する。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、高速なパケット通信チャネルにおけるピークレートを確保しつつ、他の移動局などへの干渉を効果的に抑制できる送信電力制御装置及び送信電力制御方法の提供を目的とする。
上述した問題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、無線信号(無線信号RS)の受信品質(SIR)を測定した測定品質値(測定受信SIR)に基づいて、前記受信品質が目標品質値(目標受信SIR)に近づくように、前記無線信号の送信電力を所定ステップ(例えば、1dB)だけ上昇させる上昇コマンド(TPCビット(+1))または前記無線信号の送信電力を前記所定ステップだけ低下させる低下コマンド(TPCビット(−1))を所定間隔(スロット)ごとに前記無線信号の送信元(例えば、移動局300A)に送信する送信電力制御装置(無線基地局200)であって、所定期間(m回)に送信した前記上昇コマンドの割合が所定値(n%)を超えるか否かを監視するコマンド監視部(TPCビット監視部211)と、前記コマンド監視部によって前記割合が前記所定値を超えたことが検出された場合、前記所定間隔ごとに前記低下コマンドを連続して複数回(Y回)に渡って送信するコマンド調整部(TPCビット調整部213)とを備えることを要旨とする。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記コマンド調整部は、前記測定品質値が前記目標品質値に到達していない場合でも、強制的に前記低下コマンドを連続して複数回に渡って送信することを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記コマンド監視部は、前記上昇コマンドが所定回数(X回)連続して送信されたか否かを監視し、前記コマンド調整部は、前記コマンド監視部によって前記上昇コマンドが所定回数連続して送信されたことが検出された場合、前記低下コマンドを連続して複数回に渡って送信することを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記コマンド監視部によって前記割合が前記所定値を超えたことが検出された場合、前記目標品質値を低下させる目標品質値設定部をさらに備えることを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、本発明の第4の特徴に係り、前記コマンド監視部は、前記上昇コマンドが所定回数連続して送信されたか否かを監視し、前記目標品質値設定部は、前記上昇コマンドが所定回数連続して送信されたことが検出された場合、前記目標品質値を低下させることを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、無線信号の受信品質を測定した測定品質値に基づいて、前記受信品質が目標品質値に近づくように、前記無線信号の送信電力を所定ステップだけ上昇させる上昇コマンドまたは前記無線信号の送信電力を前記所定ステップだけ低下させる低下コマンドを所定間隔ごとに前記無線信号の送信元に送信する送信電力制御方法であって、所定期間に送信した前記上昇コマンドの割合が所定値を超えるか否かを監視するステップと、前記監視するステップにおいて前記割合が前記所定値を超えたことが検出された場合、前記所定間隔ごとに前記低下コマンドを連続して複数回に渡って送信するステップとを備えることを要旨とする。
本発明の第7の特徴は、無線信号の受信品質を測定した測定品質値に基づいて、前記受信品質が目標品質値に近づくように、前記無線信号の送信電力を所定ステップだけ上昇させる上昇コマンドまたは前記無線信号の送信電力を前記所定ステップだけ低下させる低下コマンドを所定間隔ごとに前記無線信号の送信元に送信する送信電力制御装置であって、所定期間に送信した前記上昇コマンドの割合が所定値を超えるか否かを監視するコマンド監視部(TPCビット監視部211A)と、前記コマンド監視部によって前記割合が前記所定値を超えたことが検出された場合、前記目標品質値を低下させる目標品質値設定部(目標SIR設定部205A)とを備えることを要旨とする。
本発明の第8の特徴は、本発明の第7の特徴に係り、前記コマンド監視部は、前記上昇コマンドが所定回数連続して送信されたか否かを監視し、前記目標品質値設定部は、前記コマンド監視部によって前記上昇コマンドが所定回数連続して送信されたことが検出された場合、前記目標品質値を低下させることを要旨とする。
本発明の第9の特徴は、本発明の第7の特徴に係り、前記無線信号を構成する遅延多重波の合成後の信号に含まれるパス数を測定するパス測定部(パス測定部215)を備え、前記目標品質値設定部は、前記パス測定部によって測定された前記パス数に応じて、前記目標品質値の低下量を変更することを要旨とする。
本発明の第10の特徴は、無線信号の受信品質を測定した測定品質値に基づいて、前記受信品質が目標品質値に近づくように、前記無線信号の送信電力を所定ステップだけ上昇させる上昇コマンドまたは前記無線信号の送信電力を前記所定ステップだけ低下させる低下コマンドを所定間隔ごとに前記無線信号の送信元に送信する送信電力制御方法であって、所定期間に送信した前記上昇コマンドの割合が所定値を超えるか否かを監視するステップと、前記監視するステップにおいて前記割合が前記所定値を超えたことが検出された場合、前記目標品質値を低下させるステップとを備えることを要旨とする。
本発明の第11の特徴は、無線信号の受信品質を測定した測定品質値に基づいて、前記受信品質が目標品質値に近づくように、前記無線信号の送信電力を上昇させる上昇コマンドまたは前記無線信号の送信電力を低下させる低下コマンドを所定間隔ごとに前記無線信号の送信元に送信する送信電力制御装置であって、前記無線信号を構成する遅延多重波の合成後の信号に含まれるパス数を測定するパス測定部(パス測定部215)と、前記パス測定部によって測定された前記パス数に応じて、前記目標品質値もしくは前記目標品質値の上限値を変更する目標品質値設定部(目標SIR設定部205B)とを備えることを要旨とする。
本発明の第12の特徴は、本発明の第11の特徴に係り、前記目標品質値設定部は、前記パス測定部によって測定された前記パス数が所定数よりも多い場合、前記目標品質値もしくは前記目標品質値の上限値を低下させることを要旨とする。
本発明の第13の特徴は、無線信号の受信品質を測定した測定品質値に基づいて、前記受信品質が目標品質値に近づくように、前記無線信号の送信電力を上昇させる上昇コマンドまたは前記無線信号の送信電力を低下させる低下コマンドを所定間隔ごとに前記無線信号の送信元に送信する送信電力制御方法であって、前記無線信号を構成する遅延多重波の合成後の信号に含まれるパス数を測定するステップと、測定された前記パス数に応じて、前記目標品質値を変更するステップとを備えることを要旨とする。
本発明の第14の特徴は、無線信号の受信品質を測定した測定品質値に基づいて、前記受信品質が目標品質値に近づくように、前記無線信号の送信電力を所定ステップだけ上昇させる上昇コマンドまたは前記無線信号の送信電力を前記所定ステップだけ低下させる低下コマンドを所定間隔ごとに前記無線信号の送信元に送信する送信電力制御装置であって、所定期間(a回)に送信した前記低下コマンドの割合が所定値(b%)を超えるか否かを監視するコマンド監視部と、前記コマンド監視部によって前記割合が前記所定値を超えたことが検出された場合、前記所定間隔ごとに前記上昇コマンドを連続して複数回(Q回)に渡って送信するコマンド調整部とを備えることを要旨とする。
本発明の第15の特徴は、本発明の第14の特徴に係り、前記コマンド監視部は、前記低下コマンドが所定回数(P回)連続して送信されたか否かを監視し、前記コマンド調整部は、前記コマンド監視部によって前記低下コマンドが所定回数連続して送信されたことが検出された場合、前記上昇コマンドを連続して複数回に渡って送信することを要旨とする。
本発明の第16の特徴は、無線信号の受信品質を測定した測定品質値に基づいて、前記受信品質が目標品質値に近づくように、前記無線信号の送信電力を所定ステップだけ上昇させる上昇コマンドまたは前記無線信号の送信電力を前記所定ステップだけ低下させる低下コマンドを所定間隔ごとに前記無線信号の送信元に送信する送信電力制御方法であって、所定期間に送信した前記低下コマンドの割合が所定値を超えるか否かを監視するステップと、前記監視するステップにおいて前記割合が前記所定値を超えたことが検出された場合、前記所定間隔ごとに前記上昇コマンドを連続して複数回に渡って送信するステップとを備えることを要旨とする。
本発明の特徴によれば、高速なパケット通信チャネルにおけるピークレートを確保しつつ、他の移動局などへの干渉を効果的に抑制できる送信電力制御装置及び送信電力制御方法を提供できる。
本発明の実施形態に係る移動体通信システム10の全体概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る無線基地局200の機能ブロック構成図である。 本発明の第1実施形態に係る無線基地局200の動作フローを示す図である。 本発明の第1実施形態に係るTPCビットの送信状態の例を示す図である。 本発明の第1実施形態の変更例に係るTPCビットの送信状態の例を示す。 マルチパス環境の場合において移動局300Aが送信電力を上昇し続ける状況の説明図である。 シングルパス環境の場合において移動局300Aが送信電力を上昇する状況の説明図である。 本発明の第2実施形態に係る無線基地局200Aの機能ブロック構成図である。 本発明の第2実施形態に係る無線基地局200Aの動作フローを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る目標受信SIRの推移及びTPCビットの送信状態の例を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る無線基地局200Bの機能ブロック構成図である。 本発明の第3実施形態に係る無線基地局200Bの動作フローを示す図である。
次に、本発明の実施形態について説明する。具体的には、本発明の第1実施形態〜第3実施及びその他の実施形態について説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[第1実施形態]
第1実施形態では、(1)移動体通信システムの全体概略構成、(2)送信電力制御装置の機能ブロック構成、(3)送信電力制御装置の動作、(4)変更例及び(5)作用・効果について説明する。
(1)移動体通信システムの全体概略構成
図1は、本実施形態に係る移動体通信システム10の全体概略構成図である。図1に示すように、移動体通信システム10は、無線ネットワーク制御装置100(以下、RNC100)、無線基地局200及び移動局300A,300Bによって構成される。なお、移動体通信システム10に含まれる無線基地局及び移動局の数は、図1に示した数に限定されない。
RNC100は、通信ネットワーク20に接続される。通信ネットワーク20には、他の通信網(例えば、固定電話網やインターネット)が接続されている。
無線基地局200は、移動局300A,300Bと無線信号RSを送受信する。また、無線基地局200は、RNC100と接続される。
移動体通信システム10は、3rd Generation Partnership Project(3GPP)によって規定された無線通信方式、具体的には、W-CDMA方式を採用する。また、移動体通信システム10では、伝送速度を向上させたHigh Speed Downlink Packet Access(HSDPA)及びEnhanced UpLink(EUL)が導入されている。
また、移動体通信システム10では、上り方向及び下り方向において送信電力制御が用いられている。特に、上り方向については、無線基地局200と移動局300A(300B)との間において実行されるインナーループ制御と、RNC100が、復号後の受信データの品質(CRC判定による誤り率など)に基づいて目標受信SIR(目標品質値)を調整し、目標受信SIRを無線基地局200に通知するアウターループ制御とが併用される。また、EULにおけるアウターループ制御では、RNC100と移動局300A(300B)でなく、無線基地局200と移動局300A(300B)の間でアウターループ制御が適用される場合もある。
インナーループ制御では、無線信号RSの受信品質(具体的にはSIR)を測定した測定受信SIR(測定品質値)に基づいて、受信品質が目標受信SIRに近づくように、無線信号RSの送信電力を所定ステップ(例えば、1dB)だけ上昇させるTPCビット(+1)(上昇コマンド)が所定間隔(例えば、スロット)ごとに無線信号RSの送信元(例えば、移動局300A)に送信される。或いは、測定受信SIRに基づいて、無線信号RSの送信電力を所定ステップだけ低下させるTPCビット(−1)(低下コマンド)を所定間隔ごとに無線信号RSの送信元に送信される。
(2)送信電力制御装置の機能ブロック構成
図2は、本実施形態において、送信電力制御装置を構成する無線基地局200の機能ブロック構成図である。
図2に示すように、無線基地局200は、信号受信部201、SIR測定部203、目標SIR設定部205、比較判定部207、TPCビット生成部209、TPCビット監視部211及びTPCビット調整部213を備える。なお、以下、本発明との関連がある部分について主に説明する。したがって、無線基地局200は、無線基地局200としての機能を実現する上で必須な、図示しない或いは説明を省略したブロック(電源部など)を備える場合があることに留意されたい。
信号受信部201は、移動局300A(300B)から無線信号RSを受信し、受信した無線信号RSを用いた復調や、無線信号RSを構成する遅延多重波の合成(RAKE合成)を実行する。
SIR測定部203は、信号受信部201から出力された信号の信号電力対干渉電力比(SIR)を周期的に測定し、測定したSIRを測定受信SIRとして比較判定部207に出力する。
目標SIR設定部205は、RNC100から通知される目標受信SIRを取得し、取得した目標受信SIRを設定する。
比較判定部207は、SIR測定部203から出力された測定受信SIRと、目標SIR設定部205において設定された目標受信SIRと比較する。比較判定部207は、比較の結果、測定受信SIR及び目標受信SIRの何れが高い(或いは低い)かを判定する。
TPCビット生成部209は、比較判定部207による判定結果に基づいて、移動局300A(300B)が送信する無線信号RSの電力を所定ステップだけ上昇させるTPCビット(+1)、または無線信号RSの電力を所定ステップだけ低下させるTPCビット(−1)を生成する。
具体的には、TPCビット生成部209は、測定受信SIRが目標受信SIRよりも低い場合、TPCビット(+1)を生成する。一方、TPCビット生成部209は、測定受信SIRが目標受信SIRよりも高い場合、TPCビット(−1)を生成する。
TPCビット監視部211は、TPCビット生成部209によって生成され、送信側の制御チャネルにマッピングされるTPCビットの種類(+1または−1)を監視する。但し、TPCビット調整部213によって後述する送信電力強制ダウンフラグがONになっている場合、TPCビット監視部211は、当該監視を中止する。
本実施形態では、TPCビット監視部211は、SIR測定部203による周期的な測定の結果、測定受信SIRが目標受信SIRよりも低い状態がX回連続して続くことによって、TPCビット(+1)がX回連続して送信されたか否かを監視する。本実施形態において、TPCビット監視部211は、コマンド監視部を構成する。
また、TPCビット監視部211は、測定受信SIRが目標受信SIRよりも低い状態が発生し、m回のTPCビット送信期間に送信したTPCビット(+1)の割合がn%を超えるか否かを監視することもできる。
TPCビット調整部213は、TPCビット(+1)がX回連続して送信されたこと、或いは上述した割合がn%を超えたことがTPCビット監視部211によって検出された場合、送信側の制御チャネルにマッピングされるTPCビットの種類を調整する。
具体的には、TPCビット調整部213は、所定間隔(スロット)ごとにTPCビット(−1)を連続して複数回(Y回)に渡って送信する。本実施形態において、TPCビット調整部213は、コマンド調整部を構成する。
TPCビット調整部213は、TPCビット(+1)がX回連続して送信されたこと(或いは上述した割合がn%を超えたこと)がTPCビット監視部211によって検出された場合、測定受信SIRが目標受信SIRに到達していない場合でも、強制的にTPCビット(−1)を連続して複数回に渡って送信する。つまり、TPCビット調整部213は、測定受信SIRが目標受信SIRよりも低い状態が発生し、TPCビット生成部209においてTPCビット(+1)が生成された場合でも、TPCビット(+1)が既にX回連続して送信されている場合、TPCビット(−1)を連続して複数回に渡って送信する。
また、TPCビット調整部213は、強制的にTPCビット(−1)を送信している間、「送信電力強制ダウンフラグ」をONに設定する。
(3)送信電力制御装置の動作
図3は、本実施形態に係る無線基地局200(送信電力制御装置)の動作フローを示す。また、図4は、本実施形態に係るTPCビットの送信状態の例を示す。本実施形態では、上述したように、TPCビット(+1)がX回連続して送信された場合、強制的にTPCビット(−1)が連続して複数回に渡って送信される。
図3に示すように、ステップS101において、無線基地局200は、測定受信SIRと目標受信SIRとを比較した結果に基づいて、TPCビットを生成する。
ステップS103において、無線基地局200は、送信電力強制ダウンフラグがONに設定されているか否かを判定する。
送信電力強制ダウンフラグがOFFに設定されている場合(ステップS103のNo)、ステップS105において、無線基地局200は、TPCビットの送信結果に基づいてTPCビット調整部213よりフィードバックされた「送信済TPCビット」に基づいて、TPCビット(+1)がX回連続して送信されているか否かを判定する。
TPCビット(+1)がX回連続して送信されている場合(ステップS105のYes)、ステップS107において、無線基地局200は、TPCビット(+1)がX回連続して送信されていると判定した以降のYスロットにおいて送信電力強制ダウンフラグをONにする。
送信電力強制ダウンフラグがONの場合、ステップS109において、無線基地局200は、TPCビット生成部209によって生成された当該スロットのTPCビットを強制的にダウンする。この結果、TPCビット(−1)を連続してY回に渡って送信される。
TPCビット(+1)がX回連続して送信されていない場合(ステップS105のNo)、ステップS111において、無線基地局200は、TPCビットの変更なしと判定する。この結果、TPCビット生成部209によって生成されたTPCビットがそのまま送信される。
ステップS113において、無線基地局200は、送信したTPCビットを「送信済TPCビット」としてフィードバックする。フィードバックされたTPCビットは、次回のステップS105の処理において参照される。
なお、図3に示した動作フローでは、TPCビット(+1)がX回連続して送信された場合、TPCビット(−1)を連続してY回に渡って送信しているが、m回のTPCビット送信期間に送信したTPCビット(+1)の割合がn%を超えた場合にTPCビット(−1)を連続して送信してもよい。
(4)変更例
次に、本実施形態に係る変更例について説明する。図5は、本変更例に係るTPCビットの送信状態の例を示す。
本変更例では、TPCビット監視部211は、a回のTPCビット送信期間に送信したTPCビット(−1)の割合がb%を超えるか否かを監視する。つまり、本変更例では、TPCビット監視部211は、TPCビット(+1)ではなく、TPCビット(−1)の送信割合を監視する。また、TPCビット監視部211は、TPCビット(−1)がP回連続して送信されたか否かを監視することもできる。
本変更例に係るTPCビット調整部213は、TPCビット監視部211によって上述した割合がb%を超えたことが検出された場合、所定間隔(スロット)ごとにTPCビット(+1)を連続してQ回に渡って送信する。また、TPCビット調整部213は、前TPCビット監視部211によってTPCビット(−1)がP回連続して送信されたことが検出された場合、TPCビット(+1)を連続してQ回に渡って送信してもよい。
本変更例に係る動作は、図3に示した動作と併用することが好ましい。但し、本変更例に係る動作を単独で実行しても構わない。また、図3に示した動作と併用する場合、P回、Q回、a回、b%は、上述したX回、Y回、m回及びn%と異なることが好ましい。
つまり、TPCビット(−1)が連続して送信されると無線信号RSの受信品質が想定より劣化する場合があり、BLERが低下するとアウターループ制御によって目標受信SIRが高められる。この結果、測定受信SIRに対して目標受信SIRが高い期間が継続すると、TPCビット(+1)が送信される期間が長くなり、急激なRTWP(Received Total Wideband Power)の変動を招いてしまう。本変更例に係る動作によれば、TPCビット(−1)が連続して送信されることも抑えられ、急激なRTWPの変動を回避できる。
(5)作用・効果
本実施形態において送信電力制御装置を構成する無線基地局200によれば、測定受信SIRが目標受信SIRよりも低い状態がX回連続して続くことによってTPCビット(+1)がX回連続して送信された場合、TPCビット(−1)が連続してY回に渡って送信される。
ここで、図6(a)〜(c)は、マルチパス環境の場合において移動局300Aが送信電力を上昇し続ける状況の説明図である。また、比較のため図7(a)〜(c)にシングルパス環境の場合を示す。
図6(a)及び図7(a)に示すように、高速なパケット通信チャネルが設定される(A1部分)と、低い目標受信SIRでは復号後の受信データの誤り率が高くなるため、アウターループ制御において高い目標受信SIRが設定される(A2部分)。通常時(シングルパス環境)においては、高速なパケット通信チャネルの設定に伴って目標受信SIRが高くなっても、測定受信SIRが目標受信SIRに追従でき、送信電力及び受信電力の大きな上昇がない(図7(b)及び(c)参照)。
一方、マルチパス環境の場合、移動局300Aが送信電力(S)を上昇すると、干渉電力(I)も同様に大きくなり、無線基地局200における測定受信SIRが向上しない。このため、図6(b)に示すように、移動局300Aは、測定受信SIRが目標受信SIRに到達するまで、送信電力を上昇し続ける。移動局300Aが送信電力を上昇し続けると、図6(c)に示すように、無線基地局200などにおける受信電力が非常に大きくなる(図6(c)のA4部分)。
本実施形態では、このような場合でも、他の移動局などに対して多大な干渉を与える状態を回避できる。このため、高速なパケット通信チャネルにおけるピークレートを確保しつつ、他の移動局などへの干渉を効果的に抑制できる。
また、本実施形態では、測定受信SIRが目標受信SIRよりも低い状態が発生し、TPCビット生成部209においてTPCビット(+1)が生成された場合でも、TPCビット(+1)が既にX回連続して送信されている場合、TPCビット調整部213によってTPCビット(−1)が連続して複数回(Y回)に渡って送信される。このため、既存の送信電力制御(インナーループ制御)を踏襲しつつ、上述した問題を回避できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、所定の条件を満たす場合にTPCビット(−1)が連続して複数回送信するのではなく、目標受信SIRを低下させる。以下、上述した第1実施形態と異なる部分について主に説明し、同様の部分については、その説明を適宜省略する。
(1)送信電力制御装置の機能ブロック構成
図8は、本実施形態に係る送信電力制御装置を構成する無線基地局200Aの機能ブロック構成図である。
第1実施形態に係る無線基地局200と比較すると、無線基地局200Aでは、目標SIR設定部205A及びTPCビット監視部211Aの機能が異なる。また、無線基地局200に備えられていたTPCビット調整部213は、無線基地局200Aには備えられない。
TPCビット監視部211Aは、TPCビット生成部209によって生成され、送信側の制御チャネルにマッピングされたTPCビットの監視結果を目標SIR設定部205Aに通知する。
目標SIR設定部205Aは、TPCビット(+1)がX回連続して送信されたこと、或いは所定期間に送信されたTPCビット(+1)の割合がn%を超えたことがTPCビット監視部211Aによって検出された場合、目標受信SIRを低下させる。本実施形態において、目標SIR設定部205Aは、目標品質値設定部を構成する。
具体的には、目標SIR設定部205Aは、目標受信SIRをZdB(または真値)だけ低下させる。また、目標SIR設定部205Aは、目標受信SIRをZdBだけ低下させた場合、所定期間に渡って目標受信SIRの変更を中止する「目標受信SIR変更カード区間」を設定する。
(2)送信電力制御装置の動作
図9は、本実施形態に係る無線基地局200A(送信電力制御装置)の動作フローを示す。また、図10は、本実施形態に係る目標受信SIRの推移及びTPCビットの送信状態の例を示す。
図9に示すステップS201及びS203は、第1実施形態に係るステップS101及びS103の同様である。
TPCビット(+1)がX回連続して送信されている場合(ステップS203のYes)、ステップS205において、無線基地局200Aは、当該時点が目標受信SIRの変更を中止する「目標受信SIR変更カード区間」外か否かを判定する。
当該時点が目標受信SIR変更カード区間外である場合(ステップS205のYes)、ステップS207において、無線基地局200Aは、目標受信SIRをZdB(例えば、3dB)だけ低下させる。
一方、TPCビット(+1)がX回連続して送信されていない場合(ステップS203のNo)、及び当該時点が目標受信SIR変更カード区間内である場合(ステップS205のNo)、ステップS209において、無線基地局200Aは、目標受信SIRを変更せず、設定されている目標受信SIRを維持する。
(3)変更例
次に、本実施形態に係る変更例について説明する。図8に示すように、無線基地局200Aは、パス測定部215を備えてもよい。
パス測定部215は、信号受信部201から出力された信号、具体的には、無線信号RSを構成する遅延多重波のRAKE合成後の信号に含まれるパスPの数を測定する。
目標SIR設定部205Aは、パス測定部215によって測定されたパス数に応じて、目標受信SIRの低下量を変更する。具体的には、目標SIR設定部205Aは、測定されたパス数が多いほど、目標受信SIRの低下量を大きくする。
(4)作用・効果
本実施形態において送信電力制御装置を構成する無線基地局200Aによれば、TPCビット(+1)がX回連続して送信された場合、目標受信SIRをZdBだけ低下させる。このため、マルチパス環境でも、送信電力の上昇によって他の移動局などに対して多大な干渉を与える状態を回避できる。すなわち、無線基地局200Aによれば、高速なパケット通信チャネルにおけるピークレートを確保しつつ、他の移動局などへの干渉を効果的に抑制できる。
また、本実施形態では、パス測定部215によって測定されたパス数に応じて、目標受信SIRの低下量を変更させることもできる。このため、伝播環境に応じた適切な目標受信SIRの低下量を速やかに設定できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、無線信号を構成する遅延多重波の合成後の信号に含まれるパス数に基づいて目標受信SIRが変更される。以下、上述した第1実施形態と異なる部分について主に説明し、同様の部分については、その説明を適宜省略する。
(1)送信電力制御装置の機能ブロック構成
図11は、本実施形態に係る送信電力制御装置を構成する無線基地局200Bの機能ブロック構成図である。
第1実施形態に係る無線基地局200と比較すると、無線基地局200Bでは、パス測定部215が備えられるとともに、目標SIR設定部205Bの機能が異なる。また、無線基地局200に備えられていたTPCビット監視部211及びTPCビット調整部213は、無線基地局200Bには備えられない。
パス測定部215は、無線信号RSを構成する遅延多重波のRAKE合成後の信号に含まれるパスPの数を測定する。
目標SIR設定部205Bは、パス測定部215によって測定されたパス数に応じて、目標受信SIRもしくは目標受信SIRの上限値を変更する。本実施形態において、目標SIR設定部205Bは、目標品質値設定部を構成する。
具体的には、目標SIR設定部205Bは、パス測定部215によって測定されたパス数が所定数よりも多い場合、目標受信SIRもしくは目標受信SIRの上限値を低下させる。また、目標SIR設定部205Bは、パス測定部215によって測定されたパス数が増えるに連れて目標受信SIRもしくは目標受信SIRの上限値を徐々に低下させるようにしてもよい。
つまり、目標SIR設定部205Bは、伝播環境がマルチパス環境である場合、送信電力(S)を上昇すると、干渉電力(I)も同様に大きくなり、測定受信SIRが目標受信SIRに到達し難くなるため、目標受信SIRを低下させる。
(2)送信電力制御装置の動作
図12は、本実施形態に係る無線基地局200B(送信電力制御装置)の動作フローを示す。
図12に示すように、ステップS301において、無線基地局200Bは、無線信号RSを受信する。
ステップS303において、無線基地局200Bは、RAKE合成後の信号に含まれるパスPの数を測定する。
ステップS305において、無線基地局200Bは、測定されたパス数に応じて目標受信SIRの上限値を変更する。具体的には、目標SIR設定部205Bは、測定されたパス数が所定数よりも多い場合、目標受信SIRを低下させる。
(3)作用・効果
本実施形態において送信電力制御装置を構成する無線基地局200Bによれば、測定されたパス数に応じて、目標受信SIRの上限値が変更される。このため、マルチパス環境でも、送信電力の上昇によって他の移動局などに対して多大な干渉を与える状態を回避できる。すなわち、無線基地局200Aによれば、高速なパケット通信チャネルにおけるピークレートを確保しつつ、他の移動局などへの干渉を効果的に抑制できる。
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の第1〜第3実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態が明らかとなる。
例えば、上述した実施形態では、無線信号RSの受信品質としてSIRが用いられていたが、他の受信品質(例えば、CIR)などを用いても構わない。
また、上述した第1実施形態に係る送信電力制御方法と、第2実施形態に係る送信電力制御方法とは、併用することもできる。第1実施形態に係る送信電力制御方法によれば、一定の条件下でTPCビット(−1)を強制的に送信することによって送信電力(及び受信電力)を低下させている。このため、復号後の受信データの品質は劣化する傾向にあり、アウターループ制御において監視されている誤り率が劣化する。
アウターループ制御では、目標とする誤り率よりも監視している誤り率が悪い場合、目標受信SIRを高く設定するため、インナーループ制御の目標受信SIRと測定受信SIRとの比較において、目標受信SIRが測定受信SIRよりも高くなる傾向がある。したがって、TPCビット(+1)が送信され、送信電力が上昇する傾向がある。そこで、第2実施形態に係る送信電力制御方法を併用することによって、目標受信SIRも低下させ、インナーループ制御の目標受信SIRと測定受信SIRとの比較において、目標受信SIRが測定受信SIRよりも高くなることを確実に回避できる。
上述した実施形態では、移動体通信システム10は、W-CDMA方式を採用していたが、通信方式は、W-CDMA方式に限定されず他の方式でも構わない。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
10…移動体通信システム、20…通信ネットワーク、100…無線ネットワーク制御装置(RNC)、200,200A,200B…無線基地局、201…信号受信部、203…SIR測定部、205,205A,205B…目標SIR設定部、207…比較判定部、209…TPCビット生成部、211,211A…TPCビット監視部、213…TPCビット調整部、215…パス測定部、300A,300B…移動局、P…パス、RS…無線信号

Claims (13)

  1. 無線信号の受信品質を測定した測定品質値に基づいて、前記受信品質が目標品質値に近づくように、前記無線信号の送信電力を所定ステップだけ上昇させる上昇コマンドまたは前記無線信号の送信電力を前記所定ステップだけ低下させる低下コマンドを所定間隔ごとに前記無線信号の送信元に送信する送信電力制御装置であって、
    第1所定期間に送信した前記上昇コマンドの割合が第1所定値を超えるか否かを監視する第1コマンド監視部と、
    前記第1コマンド監視部によって前記上昇コマンドの割合が前記第1所定値を超えたことが検出された場合、前記第1所定間隔ごとに前記低下コマンドを連続して複数回に渡って送信する第1コマンド調整部と
    第2所定期間に送信した前記低下コマンドの割合が第2所定値を超えるか否かを監視する第2コマンド監視部と、
    前記第2コマンド監視部によって前記低下コマンドの割合が前記第2所定値を超えたことが検出された場合、前記第2所定間隔ごとに前記上昇コマンドを連続して複数回に渡って送信する第2コマンド調整部と
    を備える送信電力制御装置。
  2. 前記コマンド調整部は、前記測定品質値が前記目標品質値に到達していない場合でも、強制的に前記低下コマンドを連続して複数回に渡って送信する請求項1に記載の送信電力制御装置。
  3. 前記コマンド監視部は、前記上昇コマンドが所定回数連続して送信されたか否かを監視し、
    前記コマンド調整部は、前記上昇コマンドが所定回数連続して送信されたことが検出された場合、前記低下コマンドを連続して複数回に渡って送信する請求項1に記載の送信電力制御装置。
  4. 前記コマンド監視部によって前記割合が前記所定値を超えたことが検出された場合、前記目標品質値を低下させる目標品質値設定部をさらに備える請求項1に記載の送信電力制御装置。
  5. 前記コマンド監視部は、前記上昇コマンドが所定回数連続して送信されたか否かを監視し、
    前記目標品質値設定部は、前記上昇コマンドが所定回数連続して送信されたことが検出された場合、前記目標品質値を低下させる請求項4に記載の送信電力制御装置。
  6. 無線信号の受信品質を測定した測定品質値に基づいて、前記受信品質が目標品質値に近づくように、前記無線信号の送信電力を所定ステップだけ上昇させる上昇コマンドまたは前記無線信号の送信電力を前記所定ステップだけ低下させる低下コマンドを所定間隔ごとに前記無線信号の送信元に送信する送信電力制御方法であって、
    第1所定期間に送信した前記上昇コマンドの割合が第1所定値を超えるか否かを監視する第1監視ステップと、
    前記第1監視ステップにおいて前記上昇コマンドの割合が前記第1所定値を超えたことが検出された場合、前記第1所定間隔ごとに前記低下コマンドを連続して複数回に渡って送信する第1送信ステップと
    第2所定期間に送信した前記低下コマンドの割合が第2所定値を超えるか否かを監視する第2監視ステップと、
    前記第2監視ステップにおいて前記低下コマンドの割合が前記第2所定値を超えたことが検出された場合、前記第2所定間隔ごとに前記上昇コマンドを連続して複数回に渡って送信するステップと
    を備える送信電力制御方法。
  7. 無線信号の受信品質を測定した測定品質値に基づいて、前記受信品質が目標品質値に近づくように、前記無線信号の送信電力を所定ステップだけ上昇させる上昇コマンドまたは前記無線信号の送信電力を前記所定ステップだけ低下させる低下コマンドを所定間隔ごとに前記無線信号の送信元に送信する送信電力制御装置であって、
    所定期間に送信した前記上昇コマンドの割合が所定値を超えるか否かを監視するコマンド監視部と、
    前記コマンド監視部によって前記割合が前記所定値を超えたことが検出された場合、前記目標品質値を低下させる目標品質値設定部と、
    前記無線信号を構成する遅延多重波の合成後の信号に含まれるパス数を測定するパス測定部と
    を備え、
    前記目標品質値設定部は、前記パス測定部によって測定された前記パス数に応じて、前記目標品質値の低下量を変更する送信電力制御装置。
  8. 前記コマンド監視部は、前記上昇コマンドが所定回数連続して送信されたか否かを監視し、
    前記目標品質値設定部は、前記上昇コマンドが所定回数連続して送信されたことが検出された場合、前記目標品質値を低下させる請求項7に記載の送信電力制御装置。
  9. 無線信号の受信品質を測定した測定品質値に基づいて、前記受信品質が目標品質値に近づくように、前記無線信号の送信電力を所定ステップだけ上昇させる上昇コマンドまたは前記無線信号の送信電力を前記所定ステップだけ低下させる低下コマンドを所定間隔ごとに前記無線信号の送信元に送信する送信電力制御方法であって、
    所定期間に送信した前記上昇コマンドの割合が所定値を超えるか否かを監視するステップと、
    前記監視するステップにおいて前記割合が前記所定値を超えたことが検出された場合、前記目標品質値を低下させるステップと
    前記無線信号を構成する遅延多重波の合成後の信号に含まれるパス数を測定するステップと
    を備え、
    前記目標品質値を低下させるステップでは、前記パス測定部によって測定された前記パス数に応じて、前記目標品質値の低下量を変更する送信電力制御方法。
  10. 無線信号の受信品質を測定した測定品質値に基づいて、前記受信品質が目標品質値に近づくように、前記無線信号の送信電力を上昇させる上昇コマンドまたは前記無線信号の送信電力を低下させる低下コマンドを所定間隔ごとに前記無線信号の送信元に送信する送信電力制御装置であって、
    前記無線信号を構成する遅延多重波の合成後の信号に含まれるパス数を測定するパス測定部と、
    前記パス測定部によって測定された前記パス数に応じて、前記目標品質値もしくは前記目標品質値の上限値を変更する目標品質値設定部と
    を備える送信電力制御装置。
  11. 前記目標品質値設定部は、前記パス測定部によって測定された前記パス数が所定数よりも多い場合、前記目標品質値もしくは前記目標品質値の上限値を低下させる請求項1に記載の送信電力制御装置。
  12. 無線信号の受信品質を測定した測定品質値に基づいて、前記受信品質が目標品質値に近づくように、前記無線信号の送信電力を上昇させる上昇コマンドまたは前記無線信号の送信電力を低下させる低下コマンドを所定間隔ごとに前記無線信号の送信元に送信する送信電力制御方法であって、
    前記無線信号を構成する遅延多重波の合成後の信号に含まれるパス数を測定するステップと、
    測定された前記パス数に応じて、前記目標品質値を変更するステップと
    を備える送信電力制御方法。
  13. 前記コマンド監視部は、前記低下コマンドが所定回数に渡って連続して送信されたか否かを監視し、
    前記コマンド調整部は、前記低下コマンドが所定回数連続して送信されたことが検出された場合、前記上昇コマンドを連続して複数回に渡って送信する請求項1記載の送信電力制御装置。
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