JP5296426B2 - 光走査装置及びその制御方法、並びに、画像読取装置及びディスプレイ装置 - Google Patents

光走査装置及びその制御方法、並びに、画像読取装置及びディスプレイ装置 Download PDF

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Description

本発明は、ビーム光を走査させるための光走査装置に関するものである。
ビーム光を掃引させる光走査装置としては、レーザビームプリンタ、ディスプレイ装置が知られている。
特に、レーザビームプリンタに搭載されている光走査装置の代表的なものとして、ポリゴンミラを用いた光走査装置が知られている。かかる光走査装置では、レーザビーム発生素子から発生したレーザビーム光を、ポリゴンミラーの側面の照射する。ポリゴンミラーは予め設定された回転速度で回転しているので、その側面で反射したレーザビーム光はfθ特性のレンズを介して、感光ドラムの面上を走査することになる。
上記のポリゴンミラーを用いた光走査装置の場合、ポリゴンミラーの各側面が高い精度のミラーとなることが必要となり、且つ、モータ駆動によるものであるので、小型化、コスト削減が難しい。
かかる点を改良するものとして、ガルバノミラーを用いたものが知られている。また、シリコンプロセスを使ったMEMS技術によるマイクロミラーも用いられ、電磁駆動、静電駆動、圧電駆動など幾つかの方式が提案され、実用化されている。
これらとは異なる駆動方式の光走査装置として、板波を利用したものが提案されている(特許文献1、非特許文献1参照)。この方式は、捩れ梁に支持されたミラー部を有する基板に発生させた板波により、ミラー部に捩れ振動を励起するものであり、構造が簡単でプレス加工による金属板を用いることが出来るため、光走査装置の低コスト化が可能な技術として注目されている。
図1(a)は、この光走査装置の構造を示している。この装置は、基板10と基板10の一方端を固定する固定部材16で構成される。基板10は、加工して生成したミラー部13と一対の捻り梁12、梁の支持部19、及び、基板10上の所定の位置に形成した圧電膜(圧電素子)11で構成される。圧電膜11に駆動信号を供給すると、板波が発生し、基板上をその板波が伝搬しミラー部13に回転(回動)振動を励起させるものである。図中のxは捻り梁12の中心軸であり、Aminで示される板波振幅の節の位置からずれた位置に設定されている。図1(b)、(c)は板波、及び、ミラー部13の回転の様子を示したものである。
非特許文献1では、図1の光走査装置において、基板厚が50μm程度、ミラー部の大きさが1mm程度、梁の幅は100μm程度で、全体のサイズが10mm以下と小型のものが開示されている。この圧電膜11を駆動することで、ミラー部13は、20kHzを超える周波数で、約40°の振れ角で振動することになる。
かかる構成のミラー部13に、レーザ光を照射すると、そのミラー部13の振れ角に従って一次元走査のレーザ光を生成することができる。
特許文献1の方式では、基本的に、捩れ梁と基板の接続位置と基板に発生した板波の節の位置を一致させて、ミラー部には捻り振動のみを励起するものであるが、構造上捻り振動の立ち上げには非常に時間が掛かる。このため、実用的には、立ち上がり時間を短縮するために、ミラーの重心を捻り梁の位置から若干ずらすと共に、捻り梁に基板厚方向の振動を加えるように、捻り梁と基板の接続位置を板波の節の位置から若干ずらす必要がある。
特開2006-293116号公報 Jae-Hyuk Park, et al.,MEMS 2006,Istanbul, 19th IEEE Int. Conf. ,pp730-733
しかしながら、近年の高精細化が進んだプリンタやディスプレイ用途においては、捻り梁の振動、即ち、ミラー回転軸の変動は、光路長や焦点距離の変動、ミラーエッジでの入射光のケラレによるレーザー光の劣化や光量低下などを引き起こし、表示品質や印刷品質の低下を招く大きな課題となっている。
図2に、ミラー軸が変動した場合の影響を模式的に示す。ミラー部130は、軸の変動が無い場合にはO位置にあり、入射光L1は反射光L2として進行する。これに対して、軸がz方向に変動した場合(O´位置)には、反射光は光路のずれたL3となり、また、反射されないL3´も生じる。
特許文献1の光走査装置では、プレス加工による寸法ばらつきや、温度などの環境変化による材料の伸縮によっても節と梁の位置がずれ、ミラー回転軸の変動が起こる。また、温度や疲労により弾性係数等の材料特性が変動すると、板波の伝播速度、即ち、波長が変動し、節と梁の位置がずれて、ミラー回転軸の変動が起こる。
また、基板に金属板を用いた場合、特にプレス加工を行った場合などには、基板に反りなどの変形が生じやすい。このような変形は、ミラー回転軸の基板厚方向への変位を起こし、ミラーの中心と光軸のずれの原因となる。
このような状況に鑑み、本発明は、ミラー部の梁を軸とする回転運動を励起させつつも、ミラー部の上下振動を抑制する技術を提供しようとするものである。
かかる課題を解決するため、例えば本発明の光走査装置は以下の構成を備える。すなわち、
入射したビーム光を反射するミラー部と、
該ミラー部を支持する一対の梁が形成された基板と、
該基板を両端部を固定する固定部材と
前記基板上に設けられ、前記基板の変形を伴う板波を発生させる複数の振動源と、
前記複数の振動源を駆動する駆動回路と
前記駆動回路を制御し、前記複数の振動源によって板波を発生させ、前記複数の振動源による合成板波の節の位置を、前記梁から予め設定された許容距離内に位置させるように制御する制御手段とを備え
前記制御手段は、前記駆動回路による前記複数の振動源の少なくとも一方に印加する駆動信号の位相を補正させることを特徴とする
又他の構成は
入射したビーム光を反射するミラー部と、
該ミラー部を支持する一対の梁が形成された基板と、
該基板の両端部を固定する固定部材と、
前記基板上に設けられ、前記基板の変形を伴う板波を発生させる複数の振動源と、
前記複数の振動源を駆動する駆動回路と、
前記駆動回路を制御し、前記複数の振動源によって板波を発生させ、前記複数の振動源による合成板波の節の位置を、前記梁から予め設定された許容距離内に位置させるように制御する制御手段と、
前記ミラー部で反射したビーム光のスキャン対象物の近傍に設けられたビーム光検出手段と、
前記ビーム光検出手段で検出したビーム光強度が、予め設定された閾値以上であるか否かを判定する判定手段とを備え、
前記判定手段が前記ビーム光強度が予め設定された閾値未満であると判定される場合に、前記制御手段は前記駆動回路を制御して、前記振動源による合成板波の前記節の位置を修正することを特徴とする。
本発明によれば、ミラー部の梁を軸とする回転運動を励起させつつも、基板の厚み方向に対するミラー部の振動を抑制することが可能になる。この結果、本発明の光走査装置をプリンタやディスプレイに搭載した場合に、高い画質の画像を印刷もしくは表示させることが可能になる。
以下、添付図面に従って本発明に係る実施形態を詳細に説明する。
尚、以下の説明では、振動源として圧電材を用いるが、本発明の効果はこれに限定されるものではない。また、振動源、及び、基板など、使用される部材の材質や寸法、形成方法などについては、特許文献1に記載されているものを同様に適用することが可能であるが、本発明がそれに限定されないことはもちろんである。
[第1の実施形態]
図3(a)に第1の実施形態における光走査装置1の上面図、同図(b)に側面図を示す。
ミラー部130(1辺が約1mmの矩形)とそれを支持する一対の捩れ梁120が形成された基板100と、その基板上の予め設定された位置に振動源110、及び、111が配置されている。基板100の両端部は固定部材160、161に固定されている。振動源110、及び、111には不図示の電極が設けられ、この電極に交流の駆動回路200、及び、201に接続されている。
次に、上記構成における動作原理を説明する。
図4(a),(b)に振動源110、及び、111によって発生された2つの板波の干渉による基板100の変形と、ミラー部130の回転(回動)振動の様子を示す。図4(a),(b)は光走査装置1の側面図であり、基板100の長さ方向をx軸、基板厚方向をz軸とし、z軸方向のスケールを誇張して描画している。基板100とミラー部130の交点の位置が捻り梁120の位置、即ち、ミラー部130の回転軸となる。図4(a)、(b)は夫々、正負の最大振幅時の図を示している。振動源110と111からの2つの板波は、図5(a)に示すように反対方向に伝播して、中央で干渉し、図5(b)のような波を形成する。これが図4(a)、(b)の状態である。かかる状態で、ミラー部130は、基板100の面に直交する軸に対して、例えば、約±20°の範囲(すなわち、振れ角40°の範囲)の振れ角で、その回転軸の位置が変動することなく、回転振動する。
図6(a),(b)は、ミラー130の捩れ梁120の位置が中央からずれている場合の様子である。この状態は、加工誤差や温度による伸縮などにより起こるものである。板波の節の位置は中央にあるにも関わらず、ミラー130の回転軸が中央からずれている(x=Xo)ため、回転軸はz軸方向に±Δzの変動を生じる。この|Δz|の値がある程度以上に大きくなってしまうと、先に説明したようにビーム光の「蹴られ」が発生し、光走査装置の特性低下の原因となる。
図7に、2つの振動源100、111の振動に適当な位相差をつけた場合の板波の様子を示す。板波の節の位置をミラー130の回転軸(捩れ梁120)の位置に一致し、回転軸が変動することなくミラー130は回転振動している。図8(a),(b)に示すように、振動源110からの板波に対して、振動源111からの板波の位相を遅らせて干渉させることにより、中央からずれた位置に節を生成している。
図9に振動源110、及び、111に印加する駆動信号を示す。振動源110の駆動信号V1に対して、振動源111の駆動信号V2をΔtだけ遅らせている。このΔtは、ミラー130の回転軸のずれXo、及び、回転振動の駆動周波数と板波の速度の分散性(図10)から決まる板波の伝播速度Vから、Δt=Xo/Vの関係式により設定される。

図3の実施形態では、最良の形態として2つの振動源110、及び、111を用いたが、振動源は110、または、111のいずれか一方であっても、ミラー130の回転軸の変動を小さくする効果が得られる。この場合、板波の節の位置を調整することはできないが、固定部材160と161により両端を支持されていることにより、基板100の厚み方向に振動し難くなる。図1の片持ちの構成では、ミラーの回転軸と板波の節の位置が一致している場合でも、衝撃等により板波以外の振動が加わるとミラー軸が変動してしまうが、本実施形態の両端を支持する構成では、振動源の数に依らずに、この変動を抑制できる。
[第1の実施形態の実装例]
図11に本発明の光走査装置を装着したレーザビームプリンタ3に実装した場合のブロック構成図を示す。

以下、各構成要素の動作を、図13に示すフローチャートに従って説明する。
レーザビームプリンタ3の電源がONになると、先ず、制御部500は、ステップS1にて、駆動回路203を制御し、振動源110、111に対して、予め設定された電圧の交流の駆動信号を印加させる。なお、制御部500は、レーザビームプリンタの全体を制御するものでもある。
この結果、振動源110、111は、与えられた駆動信号に従って振動し、基板110上に板波を発生させ、その板波の伝搬によるミラー部130の回転振動を励起させる。このミラー部130の回転振動が安定(平衡状態)するまでには、多少の時間を要するので、予め設定された時間が経過するまで待つ(ステップS2)。なお、この時間は、基板100のサイズ、ミラー部130のサイズ、及び、目標とする振動周波数に依存して設定すればよい。
さて、ミラー部130が、目標とする振動周波数で回転振動すると、制御部500は、レーザ光源300を駆動し、レーザ光400を出射させる。この結果、レーザ光400は出射光学系310を通り、回転振動しているミラー部130にて反射される。反射したレーザ光は、結像光学系320を介して、ビーム光のスキャンするライン上に設けられたビーム検出回路330、並びに、感光ドラム800を図示の矢印410に沿って走査することになる。
こうして、レーザ光によるスキャンが開始すると、制御部500はステップS3、S4にて、ミラー部130の基板の厚み方向(図示の矢印420)の振動に起因して、適正な強度のレーザ光がミラー部130にて反射しているか否かを判定する。
具体的には、次のようにして判定する。
先ず、レーザ光源300内に設けられたビーム検出部340によって出射直後のレーザ光の強度を検出する。このレーザ光の強度をBD0と表わすこととする。次いで、感光ドラム800の近傍に設けられたビーム検出回路330により、レーザ光の強度を検出する。このレーザ光の強度をBD1とする。これらBD0、BD1は、比較演算器210に供給される(ステップS3)。
先に説明したように、図2におけるミラー部のz軸の振動により、入射したレーザ光の一部に「蹴られ」が発生すると、100%のレーザ光がビーム検出回路330に到達しない。
そこで、比較演算器210は、予め設定した閾値Thとの関係が、「BD1/BD0≧Th」を満たすか否かを判定することで、「蹴られ」が発生しているか否かを判定する(ステップS4)。この判定結果は、駆動回路203に供給される。なお、この閾値Thは典型的には"1.0"とすれば良いが、感光ドラム800上をスキャンする際のレーザ光に蹴られが発生しないことを補償する程度の値で良いので、実際には"1.0"に近似する1未満の値でも構わない。
さて、BD1/BD0<Thであると判断した場合、すなわち、目標強度以下のレーザ光しか検出されなかった場合、処理はステップS5に進む。ここでは、制御部500は、駆動回路203に対し、振動源110、111に対して、駆動信号の位相を、予め設定された位相差Δtだけずらして駆動させるよう設定する(微修正制御)。この結果、振動源110、111は、その位相差に従って振動しはじめることになるが、その振動による板波の合成波(合成板波)によってミラー部130が定常状態になるまで、多少の時間が必要となる。そこで、ステップS6でその時間だけ待つ。この後、処理はステップS3に戻る。
ステップS3に戻ると、上記の通り、再度BD1、BD0を検出する処理と、閾値との比較が行われる。ここで、もし、「BD1/BD0<Th」であると判断した場合には、振動源112の振動が不足していることになるので、ステップS5の処理を再度実行する。このステップS5の2回では、駆動回路203に対して、今度は、位相差−Δtだけずらして駆動させるように設定する。
なお、ステップS5の処理を行う回数をnとし、その際の駆動信号の位相差をPと表わしたとき、位相差Pは次のようにする。
・nが奇数の場合:
P=Δt+Δt×(n \ 2)
・nが偶数の場合:
P=−Δt×(n \ 2)
(ここで、「x \ y」は整数xを整数yで除算した際の商を返す関数である)
上記のようにして、位相差を徐々に変えていき、BD1/BD0≧Thという関係になったとする。これは、少なくとも感光ドラム800上のスキャン中は「蹴られ」が発生しないことになるので、処理はステップS7に進み、プリント待機状態に遷移する。
なお、BD1/BD0≧Th(検出したビーム光強度が閾値以上)となるのは、ミラー部130のz軸に沿った振動がある抑制されたことを意味する。別な言い方をすれば、2つの振動源による合成板波の節が、捩り梁120から許容距離内に位置したと言える。
この後の処理は、通常のポリゴンミラーを用いたレーザビームプリンタの処理を同じになるので、その説明については省略する。なお、実際に印刷処理に遷移した場合、ビーム検出回路330が、レーザビームのスキャンタイミングを決定するビームディテクタとして機能するようになる。
以上説明したように、本実施形態によれば、基板100の寸法のバラツキ、もしくは固定する際の位置決めのバラツキにより、捩れ梁120の位置が振動源110による板波の節位置からずれてしまってレーザ光の蹴られが発生したとしても、その「蹴られ」を抑制し、高い精度でスキャン用のレーザ光を出射することが可能になる。
なお、上記実施形態では、「BD1/BD0<Th」の関係にある場合、振動源に印加する位相差はΔt、−Δt、2Δt、−2Δt、3Δt、−3Δt...となっていくが、最初の4回程度で、位相差を変えるべき正負の方向が判明するので、それ以降は判明した方向についてのみ変化させるようにしても良い。この場合、印刷待機状態に遷移する時期を早めることができることになる。
また、上記説明では2つの振動源の位相を変化させる例を説明したが、いずれか一方の駆動信号を固定に、他方に印加する駆動信号の位相を変化させても構わない。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態を説明する。図13(a)、(b)は本第2の実施形態における光り走査装置1の上面図及び側面図である。図3と実質的に同機能を果たす構成には同参照符号を付し、その詳細については省略する。
本第2の実施形態と第1の実施形態との大きな違いは、基板100の一方の端部が固定部材160に固定され、他方端はフリー状態にある点、及び、振動源が1つとなっている点である。
次に、本第2の実施形態の動作原理を説明する。
図14に振動源110によって発生された板波による基板100の変形とミラー部130の回転振動の様子を示す。図12は光走査装置1の側面図であり、基板100の長さ方向をx軸、基板厚方向をz軸とし、z軸方向のスケールを誇張して描画している。基板100とミラー130の交点が捻り梁120の位置、即ち、ミラー130の回転軸となる。図12の実線と点線は、夫々、正負の最大振幅時の状態を示している。
図15(a)に示すように、板波の節の位置は、板波の波長をλとすると、基板100のフリーな端部からλ/4の位置にあある。この節の位置が、これとミラー部130の回転軸(捩れ梁120)の位置からずれてしまうと、ミラー部130は、z軸(基板の厚み方向)に変動してしまう。そして、位置ずれある程度以上大きくなると、先に説明したようにビーム光の「蹴られ」が発生し、光走査装置の特性低下の原因となる。
かかる点に鑑み、本第2の実施形態では、節の位置と回転軸が一致する適切な波長、即ち、先に示した図10に示す板波速度の分散性により決まる適切な駆動周波数で、振動源110が振動するように設定することにより、回転軸を安定化できる。
本第2の実施形態をレーザビームプリンタに実装した場合の構成は、図11の構成から固定部材161、振動源111を除外した構成となる。
また、本第2の実施形態での処理手順は、振動源110を、初期値F0で駆動し、「BD1/BD0<Th」の関係にあると判断される毎に、振動源110を以下のような振動周波数で駆動すればよい。
F0+Δf、F0−Δf、F0+2Δf、F0−2Δf、F0+3Δf...
なお、最初の4回程度で、周波数の増加させるべきか、減少させるべきかを判明するので、それ以降は判明した方向についてのみ変化させても良い。
また、本第2の実施形態の場合、ミラー部130の回転振動の周波数が基本となる周波数F0に対して、微小周波数だけ変化する場合がある。これは、感光ドラム800上のレーザ光の走査速度が変化することを意味する。従って、最終的に決定した振動源110の振動数Fが決まったとき、印刷処理のための画像データの読出し、レーザ光源300に供給するクロック周波数もそれに応じて制御する必要がある。
以上本発明に係る各実施形態を説明した。実施形態では、レーザビームプリンタに適用する例を説明したが、表示装置に適用しても構わない。表示装置に適用する場合には、ビーム光を2次元スキャンすることが必要になる。このためには、上記実施形態で説明した基板を2つ利用することである。すなわち、第1の基板のミラー部では水平方向にスキャンするためのビーム光を生成する。そして第2の基板のミラー部を、第1の基板からのビーム光を垂直方向にスキャンするように振動させる。但し、第2の基板のミラー部は、既に一次元走査のビーム光を反射するものであるので、第1、第2の基板間の距離は近接した位置に設けることになる。また、この場合、第2の基板のミラー部の回転駆動周波数は、第1の基板のミラー部のそれより十分に小さい値で良い。これは、第2の基板のミラー部は、第1の基板のミラーで反射したビーム光を反射できるだけの十分な大きさを確保できることを意味するので好都合なものと言える。
また、本発明の光走査装置は、原稿上に光を走査させてその原稿を読み取るスキャナ(画像読取装置)や、バーコードを読み取るバーコードリーダ等に適用しても同様に構わない。
なお、実施形態では、駆動源として圧電素子を用いる例を説明したが、板波の発生する素子であればその種類は問わない。例えば、圧電素子の代りに、磁歪素子(交番磁界をかけて振動する素子)でも構わない。
従来の光走査装置の構造とその駆動状態を説明するための図である。 基板の面に垂直方向の振動によってミラー部によるビーム光の蹴られが発生する理由を示す図である。 第1の実施形態における光走査装置の上面図と側面図を示す図である。 第1の実施形態における、光走査装置の基板の振動の様子を示す図である。 第1の実施形態における2つの振動源を位相差を持って駆動させた場合の板の伝搬の様子を示す図である。 捩れ梁の位置が板波の節位置からずれた場合のミラー部のz軸に沿った振動が発生する理由を説明するための図である。 第1の実施形態におけるミラー部のz軸方向の振動が抑制される例を説明するための図である。 一方の振動源のみの板の位相を変化させることで、板の節の位置を変更する例を説明するための図である。 一方の振動源のみに印加する駆動信号の位相を変化させることで、板の節の位置を変更する例を説明するための図である。 板波速度の分散性を示す図である。 レーザビームプリンタにおけるビーム光走査にかかる構造を示す図である。 レーザビームプリンタに適用した場合の制御の処理手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態における光走査装置の上面図と側面図を示す図である。 第2の実施形態における振動源によって発生された板波による基板の変形とミラー部の回転振動の様子を示す図である。 第2の実施形態における板波の節が、その波長によって変化する理由を説明するための図である。

Claims (10)

  1. 入射したビーム光を反射するミラー部と、
    該ミラー部を支持する一対の梁が形成された基板と、
    該基板を両端部を固定する固定部材と
    前記基板上に設けられ、前記基板の変形を伴う板波を発生させる複数の振動源と、
    前記複数の振動源を駆動する駆動回路と
    前記駆動回路を制御し、前記複数の振動源によって板波を発生させ、前記複数の振動源による合成板波の節の位置を、前記梁から予め設定された許容距離内に位置させるように制御する制御手段とを備え
    前記制御手段は、前記駆動回路による前記複数の振動源の少なくとも一方に印加する駆動信号の位相を補正させることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記ミラー部で反射したビーム光のスキャン対象物の近傍に設けられたビーム光検出手段と、
    前記ビーム光検出手段で検出したビーム光強度が、予め設定された閾値以上であるか否かを判定する判定手段とを備え、
    前記判定手段が前記ビーム光強度が予め設定された閾値未満であると判定される場合に、前記制御手段は前記駆動回路を制御して、前記振動源による合成板波の前記節の位置を修正することを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  3. 入射したビーム光を反射するミラー部と、
    該ミラー部を支持する一対の梁が形成された基板と、
    該基板の両端部を固定する固定部材と、
    前記基板上に設けられ、前記基板の変形を伴う板波を発生させる複数の振動源と、
    前記複数の振動源を駆動する駆動回路と、
    前記駆動回路を制御し、前記複数の振動源によって板波を発生させ、前記複数の振動源による合成板波の節の位置を、前記梁から予め設定された許容距離内に位置させるように制御する制御手段と、
    前記ミラー部で反射したビーム光のスキャン対象物の近傍に設けられたビーム光検出手段と、
    前記ビーム光検出手段で検出したビーム光強度が、予め設定された閾値以上であるか否かを判定する判定手段とを備え、
    前記判定手段が前記ビーム光強度が予め設定された閾値未満であると判定される場合に、前記制御手段は前記駆動回路を制御して、前記振動源による合成板波の前記節の位置を修正することを特徴とする光走査装置。
  4. 前記スキャン対象物はレーザビームプリンタが有する感光ドラムであることを特徴とする請求項又は3に記載の光走査装置。
  5. 入射したビーム光を反射するミラー部と、
    該ミラー部を支持する一対の梁が形成された基板と、
    該基板の両端部を固定する固定部材と、
    前記基板上に設けられ、前記基板の変形を伴う板波を発生させる複数の振動源と、
    前記複数の振動源を駆動する駆動回路と、
    前記駆動回路を制御し、前記複数の振動源によって板波を発生させ、前記複数の振動源による合成板波の節の位置を、前記梁から予め設定された許容距離内に位置させるように制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は前記駆動回路を制御し、前記振動源の振動周波数を微修正するとで、前記振動源からの板波の節の位置を、前記梁の位置から予め設定された許容距離内に位置させる制御することを特徴とす光走査装置。
  6. 前記ミラー部で反射したビーム光のスキャン対象物の近傍に設けられたビーム光検出手段と、
    前記ビーム光検出手段で検出したビーム光強度が、予め設定された閾値以上であるか否かを判定する判定手段とを備え、
    前記判定手段が前記ビーム光強度が予め設定された閾値未満であると判定される場合に、前記制御手段は前記駆動回路を制御して、前記振動源による印加する駆動信号の周波数を修正することを特徴とする請求項5に記載の光走査装置。
  7. 入射したビーム光を反射するミラー部と、
    該ミラー部を支持する一対の梁が形成された基板と、
    該基板を両端部を固定する固定部材と、
    前記基板上に設けられ、前記基板の変形を伴う板波を発生させる複数の振動源と、
    前記振動源を駆動する駆動回路とを有する光走査装置制御するに際し、
    前記駆動回路を制御し、前記複数の振動源によって板波を発生させ、前記複数の振動源による合成板波の節の位置を、前記梁から予め設定された許容距離内に位置させるように制御するにあたり、前記複数の振動源の少なくとも一方に印加する駆動信号の位相を補正させることを特徴とする光走査装置の制御方法。
  8. 入射したビーム光を反射するミラー部と、
    該ミラー部を支持する一対の梁が形成された基板と、
    該基板の両端部を固定する固定部材と、
    前記基板上に設けられ、前記基板の変形を伴う板波を発生させる複数の振動源と、
    前記振動源を駆動する駆動回路とを有する光走査装置を制御するに際し、
    前記駆動回路を制御し、前記複数の振動源によって板波を発生させ、前記複数の振動源による合成板波の節の位置を、前記梁から予め設定された許容距離内に位置させるように制御するにあたり、前記振動源の振動周波数を微修正するとで、前記振動源からの板波の節の位置を、前記梁の位置から予め設定された許容距離内に位置させることを特徴とするの光走査装置の制御方法。
  9. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光走査装置を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  10. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光走査装置を備えたことを特徴とするディスプレイ装置。
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