JP5293207B2 - ロボットの安全監視装置 - Google Patents

ロボットの安全監視装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5293207B2
JP5293207B2 JP2009004895A JP2009004895A JP5293207B2 JP 5293207 B2 JP5293207 B2 JP 5293207B2 JP 2009004895 A JP2009004895 A JP 2009004895A JP 2009004895 A JP2009004895 A JP 2009004895A JP 5293207 B2 JP5293207 B2 JP 5293207B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
link
joint arm
calculated
target position
joint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009004895A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010162622A (ja
Inventor
克弘 小室
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2009004895A priority Critical patent/JP5293207B2/ja
Publication of JP2010162622A publication Critical patent/JP2010162622A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5293207B2 publication Critical patent/JP5293207B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manipulator (AREA)

Description

本発明は、ワークに対し処理を施すロボットの安全監視装置に関する。
ロボットの動作禁止領域を設定し、ロボットの移動指令に含まれるロボットが移動する座標位置が、動作禁止領域に含まれる場合、移動指令の出力を停止しロボットの作動を停止するロボット制御装置に関する従来技術があった(例えば、特許文献1参照)。
通常、人等への接触を防止するために、ロボットの周囲にはロボットが作動可能な空間領域が設定され、ロボット(の関節アーム)は当該空間内での作動のみが許容されている。ロボットが移動指令によって作動した場合に、作動可能な空間領域外に移動すると判断されるときには、移動前にロボットの作動を停止させて事前に危険を回避している。
特許第2662864号公報
ところで、複数のリンクを有する多関節アームを備えたロボットにおいて、多関節アームの先端のリンクには、ワークに対し所定の処理を行うハンドが取り付けられている。多くの場合ハンドは、複数のフィンガーと呼ばれる把持片を有しており、複数の把持片をそれぞれ作動させ、把持片間の寸法を縮小させてワークを保持し、把持片間の寸法を拡大させてワークを解放している。
したがって、上述したように、ロボットが作動可能な空間領域内において移動するか否かを判定する場合、ハンドの把持片の作動状態をも考慮する必要があったが、これまで実際には考慮されていなかった。多くの場合、ハンド上の複数の把持片が最大幅に拡大した状態を想定して、移動領域を算出しているのみであり、実際のロボットの移動可能領域を過剰に制限することになっていた。
また、先端のリンクに取り付けられたハンドには多種類のものがあり、ワークに対する処理に応じて、しばしば使い分けられる場合があった。この場合、先端のリンクに対して異なるハンドが付換えられるのであるが、ハンドの交換後には、移動領域の算出のための設定を変更する必要があった。特に、ハンドの交換前後において、把持片の数が増大した場合等には、その設定変更が大規模になり、ロボットの安全な作動を効率的に維持するための障害となっていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、安全に作動させることができるロボットの安全監視装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、請求項1に係るロボットの安全監視装置の発明の構成上の特徴は、
関節により複数のリンクが直列に連結されるとともに、先端の前記リンクに対し複数のフィンガーが互いに並列に接続され、ワークに対して処理を施すために、前記フィンガーのうち少なくとも1個が先端の前記リンクに対し移動可能に形成されている関節アームと、
各々の前記リンクを、隣接する前記リンクに対して前記関節の回転軸を中心に旋回させるとともに、前記フィンガーを先端の前記リンクに対して移動させる駆動モーターと、
電力を供給して前記駆動モーターを作動させるモーター駆動手段と、
前記関節アームに含まれる各々の前記リンクおよび前記フィンガーの目標位置を算出し、算出された前記リンクおよび前記フィンガーの目標位置に基づき、前記モーター駆動手段の作動を制御する制御手段と、
を備えたロボットの安全監視装置であって、
空間上において、前記関節アームが作動可能な安全作動領域を設定する作動領域設定手段と、
前記制御手段により算出された前記リンクおよび前記フィンガーの目標位置に基づいて前記関節アームの目標位置を算出し、算出した前記関節アームの目標位置が前記安全作動領域内にあるか否かを判定する安全判定手段と、
前記関節アームの目標位置が、前記安全作動領域外にあると判定された場合に、前記駆動モーターの作動を停止させる作動停止手段と、
を備え、
前記安全判定手段は、
複数の前記フィンガーごとに、各々複数の前記リンクと前記フィンガーとが直列に接続された複数のリンク列を設定し、
各々の前記リンク列に含まれる各々の前記リンクおよび前記フィンガーの目標位置に基づいて、それぞれの前記リンク列ごとに前記関節アームの目標位置を算出し、算出した前記リンク列ごとの前記関節アームの目標位置が、前記安全作動領域内にあるか否かを判定することである。

請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1のロボットの安全監視装置において、
前記安全判定手段は、
複数の前記リンク列のうちの一つに含まれる前記リンクの目標位置を、その他の前記リンク列において共通に使用される前記リンクの目標位置として、前記関節アームの目標位置を算出することである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1または2のロボットの安全監視装置において、
前記リンクおよび前記フィンガーの現在位置を検出する現在位置検出手段を備え、
前記安全判定手段は、
検出された前記リンクおよび前記フィンガーの現在位置に基づいて、それぞれの前記リンク列ごとに前記関節アームの現在位置を算出し、算出した前記リンク列ごとの前記関節アームの現在位置が前記安全作動領域内にあるか否かを判定し、
前記作動停止手段は、
それぞれの前記リンク列ごとに算出された前記関節アームの目標位置が、前記安全作動領域外にあると判定され、または、それぞれの前記リンク列ごとに算出された前記関節アームの現在位置が、前記安全作動領域外にあると判定された場合に、前記駆動モーターの作動を停止させることである。
請求項1に係るロボットの安全監視装置によれば、それぞれのリンク列ごとの関節アームの目標位置が、安全作動領域内にあるか否かを判定することにより、先端のリンクに取り付けられたフィンガーの数、形状、作動位置等にかかわらず、正確にロボットの安全監視を行うことができる。
また、フィンガーが交換された場合にも、安全監視のために関節アームの目標位置を算出する場合、演算のための行列式を変更するのみで、容易に算出することができる。
請求項2に係るロボットの安全監視装置によれば、複数のリンク列のうちの一つに含まれるリンクの目標位置を、その他のリンク列において共通に使用されるリンクの目標位置として、関節アームの目標位置を算出することにより、リンクの目標位置を算出するための演算時間、および演算のためのメモリを低減することができる。
請求項3に係るロボットの安全監視装置によれば、それぞれのリンク列ごとに算出された関節アームの目標位置が安全作動領域外にあると判定され、または、それぞれのリンク列ごとに算出された関節アームの現在位置が安全作動領域外にあると判定された場合に、駆動モーターの作動を停止させることにより、ロボットの移動領域が安全作動領域内にあるか否かを二重に判定することができ、より安全な安全監視装置にすることができる。
本実施形態によるロボットの安全監視装置の電気的構成を示したブロック図 ロボット装置の関節アームの概略図 各リンク列における座標変換を表した表を示した図 安全監視装置によるロボット装置の緊急作動停止方法を表したフローチャート
図1乃至図4に基づき、本発明の一実施形態によるロボットの安全監視装置1について説明する。図2は、本実施形態によるロボット装置を形成する関節アーム50(本発明の関節アームに該当する)を、スケルトン図により概略的に表している。
関節アーム50は、7個のリンク51a〜51g(本発明のリンクに該当する)が6個の関節52a〜52f(本発明の関節に該当する)により直列に連結されて形成されている。本実施形態によるロボット装置の関節アーム50は、6個の関節52a〜52fにおいてリンク51a〜51gが旋回することのできる、6自由度を有するロボットであるが、これに限られるものではない。
第1リンク51aは一端が床面FLに固定され、他端が第1関節52aの一側に接続されている。第1関節52aの他側には、第2リンク51bの一端が接続され、第2リンク51bの他端には第2関節52bの一側が接続されている。以下、第3リンク51c、第4リンク51d、第5リンク51e、第6リンク51f、第7リンク51gが、それぞれ第3関節52c、第4関節52d、第5関節52e、第6関節52fを介して順に連結されている(第7リンク51gは、本発明の先端のリンクに該当する)。
第1関節52aの他側は一側に対して、矢印55aに示すように、図2において上下方向に延びる軸を中心に回転可能とされており(図3におけるJ1の回転に該当する)、これにより、第2リンク51bは隣接する第1リンク51aに対して、第1関節52aの回転軸を中心に矢印55a方向に旋回可能である。
また、第2関節52bの他側は一側に対して、矢印55bに示すように、図2において紙面に垂直な方向に延びる軸を中心に回転可能とされており(図3におけるJ2の回転に該当する)、これにより、第3リンク51cは隣接する第2リンク51bに対して、第2関節52bの回転軸を中心に矢印55b方向に旋回可能である。
以下、第3関節52c、第4関節52d、第5関節52e、第6関節52fについても回転可能とされており(それぞれ、図3におけるJ3〜J6の回転に該当する)、第4リンク51d、第5リンク51e、第6リンク51f、第7リンク51gも、それぞれ関節52c、52d、52e、52fの回転軸を中心に、矢印55c、55d、55e、55f方向に旋回可能である。尚、本願の全体にわたって、関節52a〜52fを介して連結されているリンク51a〜51g同士を、互いに隣接するリンク51a〜51gということにする。
第1関節52aには第1サーボモーター53aが取り付けられており、電力が供給されることにより、第2リンク51bを第1リンク51aに対して旋回させる。また、第2関節52bには第2サーボモーター53bが取り付けられており、電力が供給されることにより、第3リンク51cを第2リンク51bに対して旋回させる。
以下、同様に、第3関節52c、第4関節52d、第5関節52e、第6関節52fにはそれぞれサーボモーター53c、53d、53e、53f(サーボモーター53a〜53fは、本発明の駆動モーターに該当する)が取り付けられており、電力が供給されることにより、各々リンク51d、51e、51f、51gを旋回させる。
第7リンク51gの先端には、ツール54が取り付けられている。ツール54は第7リンク51gとともに、第6関節52fの回転軸を中心に矢印55f方向に旋回可能とされている。ツール54は、スライドレール54cに対し互いに並列に取り付けられた一対の狭持片54a、54b(本発明のフィンガーに該当する)を有している。狭持片54a、54bは、互いに対向するように延びており、それぞれ姿勢を保ちながら、スライドレール54c上を矢印54d、54e方向に移動可能とされている(それぞれ、図3におけるJ7、J‘7のスライドに該当する)。狭持片54a、54bの移動により、それぞれの先端が互いに接近することにより、ワーク等を把持することが可能とされている。
一方の狭持片54aには、後述するサーボモーター54fが取り付けられており(図1示)、電力が供給されることにより、狭持片54aをスライドレール54cに対して移動させる。また、他方の狭持片54bにも、サーボモーター54g(サーボモーター54f、54gは、本発明の駆動モーターに該当する)が取り付けられており(図1示)、電力が供給されることにより、狭持片54bをスライドレール54cに対して移動させる。
上述したように関節アーム50は、サーボモーター53a〜53fを駆動してリンク51a〜51fを旋回させ、またサーボモーター54f、54gを駆動して狭持片54a、54bを移動させることにより、リンク51a〜51fの回転角度および狭持片54a、54bの移動量が累積して先端部にあるツール54に働くため、狭持片54a、54bの先端の位置および姿勢を、その作業内容に応じた目標位置および目標姿勢に一致させることができる。
次に、図1に基づいて、ロボットの安全監視装置1の電気的な構成を説明する。作動コントローラー2(本発明の制御手段に該当する)には、モータードライバー3(本発明のモーター駆動手段に該当する)を介して、上述したサーボモーター53a〜53fが電気的に接続されている。モータードライバー3は、パワートランジスタまたはリレー等により形成されたモーター駆動装置で、作動コントローラー2からの駆動信号に従い電力を供給し、サーボモーター53a〜53fを必要な角度だけ駆動させる。
また、作動コントローラー2には、ツールドライバー4(本発明のモーター駆動手段に該当する)を介して、上述した狭持片54a、54bを作動させるサーボモーター54f、54gが電気的に接続されている。ツールドライバー4もパワートランジスタまたはリレー等により形成されたモーター駆動装置で、作動コントローラー2からの駆動信号に従い電力を供給し、サーボモーター54f、54gを必要な角度だけ駆動させる。
パルスエンコーダ56a〜56h(本発明の現在位置検出手段に該当する)は、それぞれサーボモーター53a〜53fおよび54f、54gに内蔵されており、作動コントローラー2と接続されている。パルスエンコーダ56a〜56hは、各々のサーボモーター53a〜53f、54f、54gの回動角度を検出することにより、延いてはリンク51a〜51gのそれぞれが隣接するリンク51a〜51fに対する回転角度、あるいは狭持片54a、54bのそれぞれが隣接する第7リンク51gに対する移動量を検出する。パルスエンコーダ56a〜56hによる検出信号は、作動コントローラー2に送信される。
作動コントローラー2と接続された操作入力部5は、モニター画面を有した操作盤であり、ユーザーが操作可能とされている。操作入力部5には、ロボット装置の電源スイッチが設けられるとともに、関節アーム50の先端部にある、ツール54の狭持片54a、54bの先端の最終目標位置および最終目標姿勢、狭持片54a、54bの先端の補間点における位置および姿勢等を、作動コントローラー2に対し入力可能とされている。
演算情報記憶部6は揮発性メモリおよび不揮発性メモリにより形成され、作動コントローラー2と接続されており、記憶された各種の情報を作動コントローラー2に供給する。演算情報記憶部6の図示しないプログラム記憶部には、関節アーム50を動作させる作動プログラム、順運動学演算実行プログラム、ヤコビ行列演算実行プログラムおよび疑似逆行列演算実行プログラム、回転角度演算実行プログラム等を記憶している。
また、図示しないデータ記憶部には、関節アーム50を動作させるための作動データ、狭持片54a、54bの先端の現在位置と、最終目標位置との間を直線補間するためのデータ、パルスエンコーダ56a〜56hの検出信号から、各リンク51a〜51gの回転角度および狭持片54a、54bの移動量を検出するためのデータ等が記憶されている。
作動コントローラー2と接続されたツール情報記憶部7には、ツール54の種類と仕様とが対応付けられて記憶されている。記憶されているツール54の仕様には、狭持片の数、各狭持片の大きさ、形状、取付位置等が含まれている。
ツール識別信号発生部8は、第7リンク51gに実際に取り付けられているツール54に設けられており、これに限定されるものではないが、例えば、ICタグ等が使用される。ツール識別信号発生部8からは、第7リンク51gに取り付けられているツール54を特定することができる信号が発信され、作動コントローラー2が受信する。
作動コントローラー2は、演算情報記憶部6およびツール情報記憶部7からのデータに基づいて収束演算を行い、狭持片54a、54bの先端を現在位置から直近の補間点に移動させるために必要とされる、各リンク51a〜51gの隣接するリンク51a〜51fに対する回転角度、および狭持片54a、54bの第7リンク51gに対する位置(以下、各リンク51a〜51gおよび狭持片54a、54bの目標位置:θrefという)を算出する。算出された各リンク51a〜51gの目標位置:θrefは、モータードライバー3へと送信される。また、算出された狭持片54a、54bの目標位置:θrefは、ツールドライバー4へと送信される。
作動領域設定部9、領域判定部10および安全停止部11は作動コントローラー2とは独立して設けられている。作動領域設定部9(本発明の作動領域設定手段に該当する)には、関節アーム50が他部材と干渉せずに安全に作動可能な空間領域(本発明の安全作動領域に該当する)が予め設定され記憶されている。
領域判定部10(本発明の安全判定手段に該当する)はパルスエンコーダ56a〜56hと接続されており、パルスエンコーダ56a〜56hにより検出された、各リンク51a〜51gの回転角度および狭持片54a、54bの移動量(以下、各リンク51a〜51gおよび狭持片54a、54bの現在位置:θnowという)に基づいて、順運動学により関節アーム50の現在位置:Tnowを算出する。領域判定部10は、算出した関節アーム50の現在位置:Tnowが、作動領域設定部9により設定された作動可能な空間領域内にあるか否かを判定する。
領域判定部10は、それぞれの狭持片54a、54bごとに、複数のリンク51a〜51gと各狭持片54a、54bとが直列に接続された二つのリンク列を設定する。領域判定部10は、各リンク列ごとに、リンク列に含まれるリンク51a〜51gおよび狭持片54a、54bの現在位置:θnowに基づいて、関節アーム50の現在位置:Tnowを算出する。また領域判定部10は、各リンク列ごとに、算出した関節アーム50の現在位置:Tnowが、作動領域設定部9により設定された作動可能な空間領域内にあるか否かを判定する。
安全停止部11(本発明の作動停止手段に該当する)は、モータードライバー3およびツールドライバー4と電源12とをつないでいるスイッチ群13に接続されている。電源12は、サーボモーター53a〜53f、54f、54gを駆動するための電力を供給する3相交流電源である。
安全停止部11は、領域判定部10により算出された関節アーム50の現在位置:Tnowが、作動可能な空間領域外にあると判定された場合に、スイッチ群13に含まれる各電源スイッチを開放し、サーボモーター53a〜53f、54f、54gの作動を停止させる。ロボットの安全監視装置1の信頼性を向上させて、高い安全性を確保するために、安全停止部11とスイッチ群13との間の配線は二重化されている。
次に、図3および図4に基づき、本実施形態によるロボットの安全監視装置1によるロボット装置の安全監視方法について説明する。最初に、パルスエンコーダ56a〜56hの検出信号から、各リンク51a〜51gの回転角度および狭持片54a、54bの現在位置:θnowが、領域判定部10に入力される(ステップS401)。領域判定部10は、入力された各リンク51a〜51gおよび狭持片54a、54bの現在位置:θnowに基づいて、各リンク列ごとに、順運動学により関節アーム50の現在位置:Tnowを算出する(ステップS402)。
各リンク列ごとに関節アーム50の現在位置:Tnowを算出する場合、一方のリンク列に含まれる各リンク51a〜51gの現在位置:θnowを、他方のリンク列において共通に使用されるリンク51a〜51gの現在位置:θnowとして、そのまま使用する。すなわち、図3に示したように、狭持片54bを含むリンク列についての関節アーム50の現在位置:Tnowの算出においては、リンク51a〜51g間の変換(J1〜J6の回転)を共通化し、第7リンク51gに対する狭持片54bの変換(J7‘のスライド)のみについて実行する。
次に、関節アーム50が現在位置:Tnowにある場合に、関節アーム50と他部材との干渉があるか否かが判定される(ステップS403)。関節アーム50の他部材との干渉の有無の判定は、各リンク列ごとに行われる。いずれかの各リンク列について、関節アーム50と他部材との干渉があると判定された場合、安全停止部11は、スイッチ群13に含まれる電源スイッチを開放し、モータードライバー3およびツールドライバー4への電力を取りやめて、ロボット装置の作動を停止させる(ステップS404)。
関節アーム50が現在位置:Tnowにある場合に、いずれのリンク列についても、関節アーム50と他部材との干渉がないと判定された場合、制御フローの最初に戻る。
本実施形態によれば、それぞれのリンク列ごとの関節アーム50の現在位置が、安全作動領域内にあるか否かを判定することにより、先端の第7リンク51gに取り付けられた狭持片54a、54bの数、形状、作動位置等にかかわらず、正確にロボット装置の安全監視を行うことができる。
また、狭持片54a、54bが交換された場合にも、安全監視のために関節アーム50の現在位置を算出する場合、演算のための行列式を変更するのみで、容易に算出することができる。
また、複数のリンク列のうちの一つに含まれるリンク51a〜51gの現在位置を、その他のリンク列において共通に使用されるリンク51a〜51gの現在位置として、関節アーム50の現在位置を算出することにより、リンク51a〜51gの現在位置を算出するための演算時間、および演算のためのメモリを低減することができる。
作動領域設定部9、領域判定部10および安全停止部11は、図1に示すように、作動コントローラー2を主体とするロボット装置の制御機能部位とハードウェア的およびソフトウェア的に一体とすることも可能であるが、独立したものとすることが、ロボット装置が暴走した場合でも、ロボット装置を安全に停止させるためには好ましい。
本発明の実施形態においては、関節アーム50が他部材と干渉しない安全な空間領域内にあることを監視し、この空間領域から関節アーム50が出ようとする場合に、サーボモーター53a〜53f、54f、54gの作動を停止させるようにしたが、この領域監視に代えて、あるいは領域監視に加えて、関節アーム50や挟持片54a、54bの速度を監視し、これが安全を維持可能な所定速度を超えるか否かを監視するようにすることもできる。
<他の実施形態>
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。
ツール54において、狭持片の数は3個以上であってもよく、また狭持片は任意の形状が適用可能である。
第7リンク51gに対して、狭持片54a、54bのうちの一方のみを移動可能にしてもよい。
また、第7リンク51gに対して、狭持片54a、54bが揺動可能なツール54であってもよい。
上述した実施形態においては、関節アーム50の現在位置が安全な空間領域内にあることを監視するようにしたが、現在位置に代えて、関節アーム50の目標位置が安全な空間領域内にあることを監視するようにしてもよい。
図面中、1はロボットの安全監視装置、2は作動コントローラー(制御手段)、3はモータードライバー(モーター駆動手段)、4はツールドライバー(モーター駆動手段)、9は作動領域設定部(作動領域設定手段)、10は領域判定部(安全判定手段)、11は安全停止部(作動停止手段)、50は関節アーム、51a〜51gはリンク、52a〜52fは関節、53a〜53f,54f,54gはサーボモーター(駆動モーター)、54a,54bは狭持片(フィンガー)、56a〜56hはパルスエンコーダ(現在位置検出手段)を示している。

Claims (3)

  1. 関節により複数のリンクが直列に連結されるとともに、先端の前記リンクに対し複数のフィンガーが互いに並列に接続され、ワークに対して処理を施すために、前記フィンガーのうち少なくとも1個が先端の前記リンクに対し移動可能に形成されている関節アームと、
    各々の前記リンクを、隣接する前記リンクに対して前記関節の回転軸を中心に旋回させるとともに、前記フィンガーを先端の前記リンクに対して移動させる駆動モーターと、
    電力を供給して前記駆動モーターを作動させるモーター駆動手段と、
    前記関節アームに含まれる各々の前記リンクおよび前記フィンガーの目標位置を算出し、算出された前記リンクおよび前記フィンガーの目標位置に基づき、前記モーター駆動手段の作動を制御する制御手段と、
    を備えたロボットの安全監視装置であって、
    空間上において、前記関節アームが作動可能な安全作動領域を設定する作動領域設定手段と、
    前記制御手段により算出された前記リンクおよび前記フィンガーの目標位置に基づいて前記関節アームの目標位置を算出し、算出した前記関節アームの目標位置が前記安全作動領域内にあるか否かを判定する安全判定手段と、
    前記関節アームの目標位置が、前記安全作動領域外にあると判定された場合に、前記駆動モーターの作動を停止させる作動停止手段と、
    を備え、
    前記安全判定手段は、
    複数の前記フィンガーごとに、各々複数の前記リンクと前記フィンガーとが直列に接続された複数のリンク列を設定し、
    各々の前記リンク列に含まれる各々の前記リンクおよび前記フィンガーの目標位置に基づいて、それぞれの前記リンク列ごとに前記関節アームの目標位置を算出し、算出した前記リンク列ごとの前記関節アームの目標位置が、前記安全作動領域内にあるか否かを判定することを特徴とするロボットの安全監視装置。
  2. 前記安全判定手段は、
    複数の前記リンク列のうちの一つに含まれる前記リンクの目標位置を、その他の前記リンク列において共通に使用される前記リンクの目標位置として、前記関節アームの目標位置を算出することを特徴とする請求項1記載のロボットの安全監視装置。
  3. 前記リンクおよび前記フィンガーの現在位置を検出する現在位置検出手段を備え、
    前記安全判定手段は、
    検出された前記リンクおよび前記フィンガーの現在位置に基づいて、それぞれの前記リンク列ごとに前記関節アームの現在位置を算出し、算出した前記リンク列ごとの前記関節アームの現在位置が前記安全作動領域内にあるか否かを判定し、
    前記作動停止手段は、
    それぞれの前記リンク列ごとに算出された前記関節アームの目標位置が、前記安全作動領域外にあると判定され、または、それぞれの前記リンク列ごとに算出された前記関節アームの現在位置が、前記安全作動領域外にあると判定された場合に、前記駆動モーターの作動を停止させることを特徴とする請求項1または2に記載のロボットの安全監視装置。
JP2009004895A 2009-01-13 2009-01-13 ロボットの安全監視装置 Expired - Fee Related JP5293207B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009004895A JP5293207B2 (ja) 2009-01-13 2009-01-13 ロボットの安全監視装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009004895A JP5293207B2 (ja) 2009-01-13 2009-01-13 ロボットの安全監視装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010162622A JP2010162622A (ja) 2010-07-29
JP5293207B2 true JP5293207B2 (ja) 2013-09-18

Family

ID=42579230

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009004895A Expired - Fee Related JP5293207B2 (ja) 2009-01-13 2009-01-13 ロボットの安全監視装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5293207B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6044293A (ja) * 1983-08-18 1985-03-09 株式会社日立製作所 産業用ロボットの制御装置
JPS61173876A (ja) * 1985-01-25 1986-08-05 株式会社日立製作所 産業用ロボツトの制御方式
JP2662864B2 (ja) * 1987-07-09 1997-10-15 ファナック株式会社 産業用ロボット制御装置
JPH0224089A (ja) * 1988-07-06 1990-01-26 Fanuc Ltd 産業用ロボットにおける旋回体の旋回範囲規制装置
JPH0720284U (ja) * 1993-09-21 1995-04-11 株式会社明電舎 ロボットの教示装置
JP2006043861A (ja) * 2004-08-09 2006-02-16 Honda Motor Co Ltd マン・マシン作業システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010162622A (ja) 2010-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104608127B (zh) 对冗余的工业机器人的运动过程的编程方法和工业机器人
JP6364096B2 (ja) ロボットシステム
US9821459B2 (en) Multi-joint robot having function for repositioning arm
CN108942880B (zh) 机器人系统
CN107921646A (zh) 远程操作机器人系统
JP6229324B2 (ja) ロボット、ロボット制御装置およびロボットの制御方法
US20140012420A1 (en) Nc machine tool system
CN104972473A (zh) 具有引入功能的人协调型工业用机器人
WO2008004487A1 (fr) Appareil et procédé de commande de bras robotisé, robot et programme de commande de bras robotisé
CN106493711B (zh) 控制装置、机器人以及机器人系统
JP2010142910A5 (ja)
JP2007148527A (ja) ロボットの干渉回避方法およびロボット
JP2010142910A (ja) ロボットシステム
JP2009034754A (ja) パワーアシスト装置およびその制御方法
WO2018066602A1 (ja) ロボットシステム及びその運転方法
WO2014123054A1 (ja) ロボット制御装置及びロボット制御方法
WO2018066601A1 (ja) ロボットシステム及びその運転方法
JP4396553B2 (ja) ロボット制御装置,コンピュータプログラム
KR101675172B1 (ko) 매니퓰레이터 시스템을 제어하기 위한 방법 및 장치
EP3782772B1 (en) Robot system and control method
JP4606256B2 (ja) 産業用ロボットの制御装置
JP5293207B2 (ja) ロボットの安全監視装置
JP2003136466A (ja) 産業用ロボットの制御装置
US11358276B2 (en) Robot and robot system
JP2013220501A (ja) ロボット制御方法及びロボット制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130409

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130514

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130527

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5293207

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees