JP5292703B2 - 振動アクチュエータ - Google Patents

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Description

この発明は、振動アクチュエータに係り、特にステータに超音波振動を発生させることによりステータに接触されたロータを回転駆動する振動アクチュエータに関する。
に関する。
近年、超音波振動を利用してロータを回転させる振動アクチュエータが提案され、実用化されている。この振動アクチュエータは、圧電素子を用いてステータの表面に楕円運動または進行波を発生させ、ステータにロータを加圧接触させることによりこれら両者間の摩擦力を介してロータを移動させるものである。
例えば、特許文献1には、ロータ表面に固定された回転シャフトにベアリングを介してバネを連結することによりロータをステータに加圧接触させ、この状態で互いに重ね合わされた複数の圧電素子板に駆動電圧を印加してステータに超音波振動を発生させることでロータを回転させる振動アクチュエータが開示されている。
特開2004−312809号公報
しかしながら、上述の特許文献1のように、ロータがステータに接触すると共にロータの回転シャフトがベアリングに接触した状態でロータが回転されると、それらの接触部分に摩耗が生じるという問題があった。
この発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、ロータの回転に伴う摩耗を低減することができる振動アクチュエータを提供することを目的とする。
この発明に係る振動アクチュエータは、凹部を有するステータと、ステータの凹部の開口端周縁部に接触して配置されるロータと、ステータに対してロータを加圧する予圧手段と、ステータに超音波振動を発生させることによりロータを回転させる振動手段と、ロータ接触するステータの凹部の開口端周縁部及びロータと予圧手段との接触部分のうち少なくとも凹部の開口端周縁部に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを有し、潤滑剤供給手段は、ステータ及び予圧手段のうち少なくともステータに形成されると共にその内部に潤滑剤が収容された潤滑剤収容部を有し、ステータの潤滑剤収容部は、凹部であり凹部の開口端周縁部に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段は、凹部の開口端周縁部に接触するロータの表面の一部が凹部内に突出するように位置して凹部内の潤滑剤と接触し、ロータの表面と接触する凹部内の潤滑剤がロータの表面に付着し、凹部内の潤滑剤が付着したロータの表面がロータの回転に伴って移動することにより凹部の開口端周縁部に潤滑剤供給されるものである。
また、上記の振動アクチュエータにおいて、予圧手段におけるロータとの接触部分には、予圧手段におけるロータが接触する側にロータに向かって開いた予圧手段凹部が、予圧手段の潤滑剤収容部として形成され、ロータと予圧手段との接触部分に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段では、予圧手段に接触するロータの表面の一部が予圧手段凹部内に位置して予圧手段凹部内の潤滑剤と接触するようにしてもよい。
また、上記の振動アクチュエータにおいて、ロータと予圧手段との接触部分に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段は、予圧手段に配置されると共に潤滑剤を含有してロータに接触する潤滑剤含有部材を有してもよい
滑剤含有部材は、例えば、金属からなる多孔質部材に潤滑剤を含浸させたものから形成することができる。このように金属を用いると、樹脂等の材料を用いるよりも耐熱性が良くなるため、摩擦駆動に好適である。このとき、例えば潤滑油を潤滑剤として用いることができる。
さらに、潤滑剤供給手段に対して潤滑剤を補給するための補給経路を備えてもよい
この発明によれば、ロータの回転に伴う摩耗を低減することができる。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1に、この発明の実施の形態1に係る振動アクチュエータを示す。この振動アクチュエータは、超音波振動を利用して回転体を回転する超音波アクチュエータである。基部ブロック1とステータ2との間に円筒状の振動手段3が挟持されると共に、基部ブロック1とステータ2とが振動手段3内に通された連結ボルト4を介して互いに連結されており、振動アクチュエータ全体としてほぼ円柱状の外形を有している。ここで、説明の便宜上、基部ブロック1からステータ2へと向かう円柱状の外形の中心軸をZ軸と規定し、Z軸に対して垂直方向にX軸が、Z軸及びX軸に対して垂直にY軸がそれぞれ延びているものとする。
振動手段3は、それぞれXY平面上に位置し且つ互いに重ね合わされた平板状の第1〜第3の圧電素子部31〜33を有している。これら第1〜第3の圧電素子部31〜33がそれぞれ駆動回路5に電気的に接続されている。
ステータ2には、振動手段3に接する面とは反対側の面に、凹部6が形成されており、この凹部6内にグリス等の潤滑剤Gが収容されている。ステータ2の凹部6の開口端周縁部にはXY平面上に位置する環状の角部7が形成されており、この角部7には、ステータ2の凹部6の内径よりも大きい直径を有する略球体状のロータ8が回転自在に接触配置されている。ここで、ロータ8の表面の一部がステータ2の凹部6内に位置すると共に、この凹部6内において潤滑剤Gはロータ8の表面に接する高さまで収容されている。
また、ステータ2には、凹部6に連通すると共にこの凹部6に潤滑剤Gを補給するための補給経路9が形成されており、補給経路9は凹部6からステータ2の側面まで延在してこの側面で開口している。補給経路9の開口部に栓部材10が脱着可能に嵌合されている。
ステータ2の上面の上には、ロータ8の上方にアーチ状に架け渡される支持部材11が固定されており、支持部材11のほぼ中央部には、予圧部12がロータ8のほぼ頂部の表面に当接するように垂下支持されている。予圧部12には、ロータ8に当接する面に、潤滑剤収容部としての下方に向かって開いた凹部13が形成されており、この凹部13内にもステータ2の凹部6と同様に、グリス等からなる潤滑剤Gが収容されている。ロータ8の表面の一部が予圧部12の凹部13内に位置すると共に、この凹部13内において潤滑剤Gがロータ8の表面に接している。予圧部12の側部には、凹部13に連通すると共にこの凹部13に潤滑剤Gを補給するための補給経路である開口部が形成されており、この開口部に栓部材14が脱着可能に嵌合されている。
また、予圧部12は、凹部13の開口周縁部に、ロータ8の表面形状に対応した形状を有する予圧面15を有しており、この予圧面15はロータ8の+Z軸方向の最高点である頂部付近に接触している。支持部材11は弾性を有し、これにより予圧部12の予圧面15がロータ8に圧接され、ロータ8に−Z軸方向の加圧力を付与している。したがって、予圧部12によりロータ8がステータ2に対し加圧されている。これら予圧部12と支持部材11により、この発明の予圧手段が構成されている。
図2に示されるように、第1の圧電素子部31は、それぞれ円板形状を有する電極板31a、圧電素子板31b、電極板31c、圧電素子板31d及び電極板31eが順次重ね合わされた構造を有している。同様に、第2の圧電素子部32は、それぞれ円板形状を有する電極板32a、圧電素子板32b、電極板32c、圧電素子板32d及び電極板32eが順次重ね合わされた構造を有し、第3の圧電素子部33は、それぞれ円板形状を有する電極板33a、圧電素子板33b、電極板33c、圧電素子板33d及び電極板33eが順次重ね合わされた構造を有している。これらの圧電素子部31〜33が絶縁シート34〜37を介してステータ2及び基部ブロック1から、また互いに絶縁された状態で配置されている。
図3に示されるように、第1の圧電素子部31の一対の圧電素子板31b及び31dは、Y軸方向に2分割された部分が互いに逆極性を有してそれぞれZ軸方向(厚み方向)に膨張と収縮の反対の変形挙動を行うように分極されており、圧電素子板31bと圧電素子板31dは互いに裏返しに配置されている。
第2の圧電素子部32の一対の圧電素子板32b及び32dは、2分割されることなく全体がZ軸方向(厚み方向)に膨張あるいは収縮の変形挙動を行うように分極されており、圧電素子板32bと圧電素子板32dは互いに裏返しに配置されている。
第3の圧電素子部33の一対の圧電素子板33b及び33dは、X軸方向に2分割された部分が互いに逆極性を有してそれぞれZ軸方向(厚み方向)に膨張と収縮の反対の変形挙動を行うように分極されており、圧電素子板33bと圧電素子板33dは互いに裏返しに配置されている。
第1の圧電素子部31の両面部分に配置されている電極板31a及び電極板31eと、第2の圧電素子部32の両面部分に配置されている電極板32a及び電極板32eと、第3の圧電素子部33の両面部分に配置されている電極板33a及び電極板33eがそれぞれ電気的に接地されている。また、第1の圧電素子部31の一対の圧電素子板31b及び31dの間に配置されている電極板31cと、第2の圧電素子部32の一対の圧電素子板32b及び32dの間に配置されている電極板32cと、第3の圧電素子部33の一対の圧電素子板33b及び33dの間に配置されている電極板33cがそれぞれ駆動回路5に電気的に接続されている。
次に、この実施の形態1に係る振動アクチュエータの動作について説明する。
まず、振動手段3に対して、第1の圧電素子部31の電極板31cにステータ2の固有振動数に近い周波数の交流電圧を印加すると、第1の圧電素子部31の一対の圧電素子板31b及び31dの2分割された部分がZ軸方向に膨張と収縮を交互に繰り返し、ステータ2にY軸方向のたわみ振動を発生する。同様に、第2の圧電素子部32の電極板32cに交流電圧を印加すると、第2の圧電素子部32の一対の圧電素子板32b及び32dがZ軸方向に膨張と収縮を繰り返し、ステータ2にZ軸方向の縦振動を発生する。さらに、第3の圧電素子部33の電極板33cに交流電圧を印加すると、第3の圧電素子部33の一対の圧電素子板33b及び33dの2分割された部分がZ軸方向に膨張と収縮を交互に繰り返し、ステータ2にX軸方向のたわみ振動を発生する。
そこで、例えば、駆動回路5から第1の圧電素子部31の電極板31cと第2の圧電素子部32の電極板32cとの双方に位相を90度シフトさせた交流電圧をそれぞれ印加すると、Y軸方向のたわみ振動とZ軸方向の縦振動とが組み合わされて、ロータ8と接触するステータ2の角部7にYZ面内の楕円振動が発生し、摩擦力を介してロータ8がX軸回りに回転する。
同様に、駆動回路5から第2の圧電素子部32の電極板32cと第3の圧電素子部33の電極板33cとの双方に位相を90度シフトさせた交流電圧をそれぞれ印加すると、X軸方向のたわみ振動とZ軸方向の縦振動とが組み合わされて、ロータ8と接触するステータ2の角部7にXZ面内の楕円振動が発生し、摩擦力を介してロータ8がY軸回りに回転する。
さらに、駆動回路5から第1の圧電素子部31の電極板31cと第3の圧電素子部33の電極板33cとの双方に位相を90度シフトさせた交流電圧をそれぞれ印加すると、X軸方向のたわみ振動とY軸方向のたわみ振動とが組み合わされて、ロータ8と接触するステータ2の角部7にXY面内の楕円振動が発生し、摩擦力を介してロータ8がZ軸回りに回転する。
このようにして振動手段3を駆動することにより、ロータ8をX、Y、Zの3軸の回りにそれぞれ回転させることができる。
ここで、ステータ2の凹部6及び予圧部12の凹部13の内部にそれぞれ収容されている潤滑剤Gにロータ8の表面が接して、ロータ8の表面に潤滑剤Gが付着する。このように潤滑剤Gが付着したロータ8の表面部分がロータ8の回転に伴って移動することにより、ロータ8の表面に接触するステータ2の角部7及び予圧部12の予圧面15にそれぞれ潤滑剤Gが供給され、これにより、ステータ2及び予圧部12とロータ8とのそれぞれの接触部分における摩耗を低減することができる。また、それらの接触部分における騒音の発生等を抑制することもできる。
また、潤滑剤Gにより、ロータ8、ステータ2の角部7及び予圧部12の予圧面15における表面の凹凸や表面粗さが潤滑剤Gにより低減され、それらに起因したロータ8の回転方向のずれ及び蛇行等が抑制される。したがって、ロータ8を精度よく且つ安定して回転させることが可能である。
また、予圧部12の予圧面15とロータ8の表面との間が潤滑されながら予圧部12によりロータ8に加圧力を作用させるため、予圧部12とロータ8との接触による摩擦損失を低減することができる。
また、ステータ2の栓部材10を取り外して補給経路9の開口部に潤滑剤Gを注入することにより、補給経路9を介してステータ2の凹部6内に潤滑剤Gを補給することができる。
同様に、予圧部12の栓部材14を取り外して開口部に潤滑剤Gを注入することで予圧部12の凹部13内に潤滑剤Gを補給することができる。
ここで、この実施の形態1の振動アクチュエータにおいて、シリコン系グリス及び鉱油系グリスをそれぞれ潤滑剤Gとして使用する場合と、潤滑剤Gの供給を行わないドライの場合に、予圧部12によりロータ8に付与する加圧力を変化させたときの保持トルク及び駆動トルクをそれぞれ図4及び5に示す。
潤滑剤Gとしてシリコン系グリスを使用すれば、ドライの場合とほぼ同等の保持トルクが得られる。また、鉱油系グリスを潤滑剤Gとして使用すると、ドライの場合に比べて保持トルク及び駆動トルクが低下するが、予圧部12による加圧力を大きくすることで、ドライの場合と同等の保持トルク及び駆動トルクを得ることができる。
このように予圧部12による加圧力を大きくしても、潤滑剤Gの効果により、ステータ2及び予圧部12とロータ8とのそれぞれの接触部分における摩耗を低減することができると共に、ロータ8の回転方向のズレ及び蛇行等を抑制することができる。
実施の形態2.
次に、図6を参照して、この発明の実施の形態2に係る振動アクチュエータを説明する。この実施の形態2は、図1に示した実施の形態1の振動アクチュエータにおいて、ステータ2の凹部6及び予圧部12の凹部13内に収容された潤滑剤Gをロータ8の表面に直接接触させる代わりに、潤滑剤Gを含有した潤滑剤含有部材をロータ8の表面に接触させたものである。
ステータ2の凹部6の開口端周縁部に環状の潤滑剤含有部材21が配置され、この潤滑剤含有部材21により形成される環状の角部24にロータ8が回転自在に接触配置されている。
また、支持部材11のほぼ中央から垂下支持された予圧部23の下端に凹状円錐面形状の予圧面を形成する潤滑剤含有部材22が貼設され、この潤滑剤含有部材22がロータ8の頂部付近の表面に当接している。このような凹状円錐面形状を有することで、略球体状のロータ8の表面に接触しやすくなる。支持部材11の弾性により、予圧部23の潤滑剤含有部材22がロータ8に圧接され、ロータ8に−Z軸方向の加圧力を付与しており、これによりロータ8がステータ2に対して加圧されている。
潤滑剤含有部材21及び22は、金属からなる多孔質部材に潤滑剤Gを含浸させたものであり、自己潤滑性を有している。この潤滑剤Gとして潤滑油を用いることが好ましい。
これらの潤滑剤含有部材21及び22を介してステータ2及び予圧部23がそれぞれロータ8に接触しているため、ステータ2及び予圧部23とロータ8とのそれぞれの接触部分における摩耗を低減することができる。また、これらの接触部分におけるロータ8、潤滑剤含有部材21及び潤滑剤含有部材22の表面の凹凸や表面粗さ等が潤滑剤Gにより低減され、ロータ8の回転方向のずれ及び蛇行等が抑制される。
したがって、実施の形態1と同様の効果が得られる。
なお、潤滑剤含有部材21及び22は、金属からなる多孔質部材に潤滑剤Gを含浸させたものから構成されていたが、その代わりに、焼結体等からなる多孔質部材に潤滑剤Gを含浸させたものから構成することもできる。
実施の形態3.
次に図7を参照して、この発明の実施の形態3に係る振動アクチュエータを説明する。この実施の形態3は、図1に示した実施の形態1の振動アクチュエータにおいて、ステータ2の凹部6及び予圧部12の凹部13内に収容された潤滑剤Gをロータ8の表面に直接接触させる代わりに、ロータ8の表面に接触させた多孔質部材を介して潤滑剤Gをロータ8の表面に供給するものである。
ステータ2の凹部6の開口端周縁部に環状の多孔質部材41が配置され、この多孔質部材41により形成される環状の角部43にロータ8が回転自在に接触配置されている。多孔質部材41の下部には多孔質部材41を一面とする環状のチャンバ44が形成され、チャンバ44に、潤滑剤Gの補給経路としての供給管45の一端部が接続されると共に、この供給管45の他端部がステータ2の外部に引き出されて図示しない潤滑剤供給装置に接続されている。
また、予圧部12の凹部13の開口部に多孔質部材42が配置されると共に凹部13に、潤滑剤Gの補給経路としての供給管46の一端部が接続されており、この供給管46の他端部も上記の潤滑剤供給装置に接続されている。
図示しない潤滑剤供給装置により供給管45及び46を介してチャンバ44及び凹部13内にそれぞれ潤滑剤Gを圧送すると、潤滑剤Gが多孔質部材41及び42を浸透してロータ8の表面に供給される。
したがって、ステータ2及び予圧部12とロータ8とのそれぞれの接触部分における摩耗を低減することができる。また、それらの接触部分におけるロータ8、ステータ2の角部43及び予圧部12の予圧面15の表面の凹凸や表面粗さ等が潤滑剤Gにより低減され、ロータ8の回転方向のずれ及び蛇行等が抑制される。
これにより、実施の形態1と同様の効果が得られる。
なお、上述の実施の形態1〜3における3種類の潤滑剤供給手段のうち必ずしも同じ種類のものをステータ2及び予圧部12,23の双方に設ける必要はなく、3種類の潤滑剤供給手段のうち互いに異なる2種類を選択してそれぞれステータ2及び予圧部12,23に設けることもできる。
また、上述の実施の形態1〜3では、ステータ2と予圧部12及び23の双方に潤滑剤供給手段をそれぞれ設けていたが、ステータ2と予圧部12及び23の一方にだけ潤滑剤供給手段を設けることもできる。
例えば、実施の形態1〜3における予圧部12及び23にだけ潤滑剤供給手段を設けると共に、潤滑剤供給手段により予圧部12及び23とロータ8との接触部分に供給された潤滑剤Gがロータ8の回転に伴ってステータ2とロータ8との接触部分にまで到達しないようにロータ8の回転角度を規制する。このように構成すれば、ステータ2とロータ8との接触部分では摩擦力を介してロータ8に効果的に回転力を伝達しながら、予圧部12及び23とロータ8との接触部分における摩耗及び摩擦損失を低減することができ、これにより高トルクで高効率な振動アクチュエータを実現することができる。
また、ロータ8に、実施の形態1〜3のいずれかの潤滑剤供給手段を設けてもよい。特に、ロータ8に、実施の形態3における潤滑剤供給手段を設ける場合には、例えばロータ8の表面の少なくとも一部に多孔質部材を配置すると共に、ロータ8の内部に多孔質部材に接続する補給経路を設け、この補給経路を介して多孔質部材に潤滑剤を圧送することにより、潤滑剤Gが多孔質部材を浸透してロータ8の表面に供給されるように構成することができる。
したがって、ロータ8、ステータ2及び予圧部12,23の少なくとも1つに潤滑剤供給手段を設けることができる。
実施の形態4.
次に図8を参照して、この発明の実施の形態4に係る振動アクチュエータを説明する。この実施の形態4は、図1に示した実施の形態1の振動アクチュエータにおいて、ステータ2の凹部6及び予圧部12の凹部13内に収容された潤滑剤Gをロータ8の表面に直接接触させる代わりに、ロータ8を密閉された空間に収容してこの空間内を潤滑剤Gで満たすものである。
ステータ2の上面の上に、ロータ8の周囲全体を覆う筐体状の支持部材51が固定されて密閉されており、この支持部材51内に潤滑剤Gが充填されている。支持部材51の天井面のほぼ中央部に予圧部52が垂下支持されており、予圧部52はその下端に形成された凹状円錐面形状の予圧面53でロータ8の頂部付近の表面に当接している。支持部材51の弾性により、予圧部52の予圧面53がロータ8に圧接され、ロータ8に−Z軸方向の加圧力を付与しており、これによりロータ8がステータ2に対して加圧されている。
ロータ8の周囲全体が潤滑剤Gにより覆われているため、ステータ2及び予圧部52とロータ8とのそれぞれの接触部分における摩耗を低減することができる。また、それらの接触部分におけるロータ8、ステータ2の角部7及び予圧部52の予圧面53の表面の凹凸や表面粗さ等が潤滑剤Gにより低減され、ロータ8の回転方向のずれ及び蛇行等が抑制される。
これにより、実施の形態1と同様の効果が得られる。
なお、上述の実施の形態1〜4における潤滑剤Gとして、各種のグリスの他、潤滑油等も用いることができる。
また、特に実施の形態2では、潤滑剤Gとして固体潤滑剤を潤滑剤含有部材21及び22に含有させることもできる。
また、実施の形態4では、潤滑油Gが充填された空間内でロータ8が回転するので、粘度の低い潤滑油を潤滑剤Gとして用いることが好ましい。
上述の実施の形態1〜4では、支持部材11及び51により垂下支持された予圧部12,23,52がロータ8の頂部付近に当接して加圧力を付与することでロータ8をステータ2に対し加圧する予圧手段を用いたが、これに限定されるものではなく、ロータ8をステータ2に対し加圧することができる各種の予圧手段を用いることが可能である。
例えば、ロータ8がその表面に突出形成される出力軸部材を有し、予圧手段がこの出力軸部材に接触してロータをステータに加圧するように構成することもできる。その場合にも、ロータの出力軸部材と予圧手段との接触部分にこの発明の潤滑剤供給手段を適用して潤滑剤を供給することができる。
また、上記実施の形態において、ステ―タ2とロータ8との接触は角部7,24,43であったが、この構成に限らない。楕円運動が伝達できれば平面で接触するようにしても曲面で接触しても良いし、環状でなくてもよい。
また、上記各実施の形態では、ステータ2とロータ8との接触部分に楕円運動を発生させていたが、各軸方向の振幅を制御することで円運動を発生させても良い。
なお、実施の形態1〜4では、ロータ8が略球体状であり、振動手段3によりステータ2を振動させてロータ8を複数の軸回りに回転させる多自由度の振動アクチュエータについて説明したが、これに限定されるものではなく、この発明は、ロータを単一の軸の回りに回転させる1自由度の振動アクチュエータにも適用することができる。
この発明の実施の形態1に係る振動アクチュエータを示す断面図である。 実施の形態1で用いられた振動手段の構成を示す部分断面図である。 実施の形態1で用いられた圧電素子手段の3対の圧電素子板の分極方向を示す斜視図である。 予圧部による加圧力の変化に対する保持トルクの関係を示すグラフである。 予圧部による加圧力の変化に対する駆動トルクの関係を示すグラフである。 実施の形態2に係る振動アクチュエータを示す断面図である。 実施の形態3に係る振動アクチュエータを示す断面図である。 実施の形態4に係る振動アクチュエータを示す断面図である。
符号の説明
1 基部ブロック、2 ステータ、3 振動手段、4 連結ボルト、5 駆動回路、6,13 凹部、7,24,43 角部、8 ロータ、9 補給経路、10,14 栓部材、11,51 支持部材、12,23,52 予圧部、13 先端部材、15,53 予圧面、21,22 潤滑剤含有部材、31 第1の圧電素子部、32 第2の圧電素子部、33 第3の圧電素子部、31a,31c,31e,32a,32c,32e,33a,33c,33e 電極板、31b,31d,32b,32d,33b,33d 圧電素子板、41,42 多孔質部材、44 チャンバ、45,46 供給管、G 潤滑剤。

Claims (6)

  1. 凹部を有するステータと、
    前記ステータの前記凹部の開口端周縁部に接触して配置されるロータと、
    前記ステータに対して前記ロータを加圧する予圧手段と、
    前記ステータに超音波振動を発生させることにより前記ロータを回転させる振動手段と、
    前記ロータ接触する前記ステータの前記凹部の開口端周縁部及び前記ロータと前記予圧手段との接触部分のうち少なくとも前記凹部の開口端周縁部に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段と
    を有し、
    前記潤滑剤供給手段は、前記ステータ及び前記予圧手段のうち少なくとも前記ステータに形成されると共にその内部に潤滑剤が収容された潤滑剤収容部を有し、
    前記ステータの前記潤滑剤収容部は、前記凹部であり
    前記凹部の開口端周縁部に潤滑剤を供給する前記潤滑剤供給手段は、前記凹部の開口端周縁部に接触する前記ロータの表面の一部が前記凹部内に突出するように位置して前記凹部内の潤滑剤と接触し、前記ロータの表面と接触する前記凹部内の潤滑剤が前記ロータの表面に付着し、前記凹部内の潤滑剤が付着した前記ロータの表面が前記ロータの回転に伴って移動することにより前記凹部の開口端周縁部に潤滑剤供給されることを特徴とする振動アクチュエータ。
  2. 前記予圧手段における前記ロータとの接触部分には、前記予圧手段における前記ロータが接触する側に前記ロータに向かって開いた予圧手段凹部が、前記予圧手段の前記潤滑剤収容部として形成され、
    前記ロータと前記予圧手段との接触部分に潤滑剤を供給する前記潤滑剤供給手段では、前記予圧手段に接触する前記ロータの表面の一部が前記予圧手段凹部内に位置して前記予圧手段凹部内の潤滑剤と接触することを特徴とする請求項1に記載の振動アクチュエータ。
  3. 記ロータと前記予圧手段との接触部分に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段は、前記予圧手段に配置されると共に潤滑剤を含有して前記ロータに接触する潤滑剤含有部材を有することを特徴とする請求項1または2に記載の振動アクチュエータ。
  4. 前記潤滑剤含有部材は、金属からなる多孔質部材に潤滑剤を含浸させたものである請求項に記載の振動アクチュエータ。
  5. 前記潤滑剤は、潤滑油である請求項に記載の振動アクチュエータ。
  6. 前記潤滑剤供給手段に対して潤滑剤を補給するための補給経路をさらに備える請求項1〜のいずれか一項に記載の振動アクチュエータ。
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