JP5291801B2 - 収容具、収容具配置方法および測定方法 - Google Patents
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Description
しかし、半導体、プラスチック、セラミック、木材および紙など(以下、「原材料」という)から構成される工業製品の内部状態(例えば、欠陥や歪み)を検出することは、X線CTによれば困難である。X線が、あらゆる物質に対して透過性が高いためである。
一方、テラヘルツ波は、先に述べた工業製品の原材料をほどよく透過する。このため、テラヘルツ波の発生器と検出器を用いて、CT法を実行すれば(以下、「テラヘルツ波CT法」という)工業製品の内部状態を検出できる。テラヘルツ波CT法については、特許文献1、非特許文献1に記載がある。
第23図は、従来技術にかかる被測定物の屈折率が1.4、被測定物の周囲の空気の屈折率が1の場合に想定されるテラヘルツ波の光路を示す図である。第23図を参照して、被測定物(DUT:Device Under Test)に左から入射したテラヘルツ波が、被測定物により屈折することがわかる。
テラヘルツ波が直進しないことにより、検出器にテラヘルツ波が到達できず、充分な感度で被測定物の画像を取得できなくなることがある。
また、テラヘルツ波が直進しないことにより、検出されたテラヘルツ波が、被測定物を直進して到達したものではない場合も起こりうる。このため、検出されたテラヘルツ波から被測定物の画像を取得すると、障害陰影および擬似画像などのアーチファクトが画像に現れる可能性がある。
そこで、本発明は、テラヘルツ波を含む電磁波(周波数が0.01[THz]以上100[THz]以下)を被測定物に与えて測定する際に、テラヘルツ波を含む電磁波が被測定物により屈折することを抑制することを課題とする。
本発明にかかる第一の収容具は、電磁波測定装置により測定される被測定物の少なくとも一部を収容する第一の収容具であって、前記被測定物の少なくとも一部がその内部に配置される空隙部と、第一平面部分と第二平面部分とを有し、前記第一平面部分と前記第二平面部分との間に前記空隙部が配置され、前記空隙部を包囲する包囲部とを備え、前記包囲部の屈折率をn2、前記被測定物の屈折率をn1としたときに、n1−0.1≦n2≦n1+0.1となるようにn2を調整でき、前記電磁波測定装置は、前記被測定物に向けて0.01[THz]以上100[THz]以下の周波数の電磁波を出力するように構成される。
上記のように構成された、電磁波測定装置により測定される被測定物の少なくとも一部を収容する第一の収容具によれば、空隙部は、前記被測定物の少なくとも一部がその内部に配置される。包囲部は、第一平面部分と第二平面部分とを有し、前記第一平面部分と前記第二平面部分との間に前記空隙部が配置され、前記空隙部を包囲する。前記包囲部の屈折率をn2、前記被測定物の屈折率をn1としたときに、n1−0.1≦n2≦n1+0.1となるようにn2を調整できる。前記電磁波測定装置は、前記被測定物に向けて0.01[THz]以上100[THz]以下の周波数の電磁波を出力する。
なお、本発明にかかる第一の収容具は、前記包囲部の厚さを変化させることにより、前記包囲部の屈折率を変更することができるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第一の収容具は、前記包囲部を圧縮または伸張させることにより、前記包囲部の屈折率を変更することができるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第一の収容具は、前記包囲部が発泡性樹脂からなるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第一の収容具は、前記被測定物が所定の回転軸を中心に回転しながら、前記電磁波を受けており、前記所定の回転軸の方向に、前記包囲部を圧縮または伸張させるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第一の収容具は、前記被測定物が所定の回転軸を中心に回転しながら、前記電磁波を受けており、前記所定の回転軸および前記電磁波の光路に垂直な方向に、前記包囲部を圧縮または伸張させるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第一の収容具は、前記収容具および前記電磁波の光路が所定の回転軸を中心に回転しながら、前記被測定物が前記電磁波を受けており、前記所定の回転軸の方向に、前記包囲部を圧縮または伸張させるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第一の収容具は、前記収容具および前記電磁波の光路が所定の回転軸を中心に回転しながら、前記被測定物が前記電磁波を受けており、前記所定の回転軸および前記電磁波の光路に垂直な方向に、前記包囲部を圧縮または伸張させるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第一の収容具は、前記電磁波の光路と平行な方向に、前記包囲部を圧縮または伸張させるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第一の収容具は、前記空隙部の平面形状の輪郭が、円弧を含むようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第一の収容具は、前記空隙部の平面形状の輪郭の半径が、前記空隙部の高さに応じて変化するようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第一の収容具は、前記包囲部が分割面に沿って分割可能であり、前記分割面が前記空隙部と交差するようにしてもよい。
本発明は、前記被測定物を収容した本発明にかかる第一の収容具における前記包囲部の屈折率を調整する屈折率調整方法であって、前記第一平面部分が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向に対して、直角に交差するように、前記収容具を配置する工程と、前記第一平面部分に入射する前記電磁波の光路と、前記包囲部および前記被測定物を透過した前記電磁波の光路とが一直線上になるように、前記包囲部の屈折率を調整する工程とを備えた屈折率調整方法である。
本発明は、前記被測定物を収容した本発明にかかる第一の収容具を、前記電磁波測定装置による前記被測定物の測定のために配置する収容具配置方法であって、前記第一平面部分が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向に対して、直角に交差するように、前記収容具を配置する工程を備えた収容具配置方法である。
本発明は、前記被測定物を収容した本発明にかかる第一の収容具を、前記電磁波測定装置による前記被測定物の測定のために配置する収容具配置方法であって、前記第一平面部分が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向に対して、0度を超え90度未満の角度で交差するように、前記収容具を配置する工程を備えた収容具配置方法である。
本発明にかかる第二の収容具は、電磁波測定装置により測定される被測定物の少なくとも一部を収容する第二の収容具であって、前記被測定物の少なくとも一部がその内部に配置される第一空隙部と、第一平面部分と第二平面部分とを有し、前記第一平面部分と前記第二平面部分との間に前記第一空隙部が配置され、前記第一空隙部を包囲する第一包囲部と、を有する複数の第一構成体を備え、前記第一構成体は、所定の間隔だけ隔てられており、前記収容具の平均屈折率をn2、前記被測定物の屈折率をn1としたときに、n1−0.1≦n2≦n1+0.1となるようにn2を調整でき、前記電磁波測定装置は、前記被測定物に向けて0.01[THz]以上100[THz]以下の周波数の電磁波を出力するように構成される。
上記のように構成された、電磁波測定装置により測定される被測定物の少なくとも一部を収容する第二の収容具によれば、複数の第一構成体が、第一空隙部と、第一包囲部とを有する。第一空隙部は、前記被測定物の少なくとも一部がその内部に配置される。第一包囲部は、第一平面部分と第二平面部分とを有し、前記第一平面部分と前記第二平面部分との間に前記第一空隙部が配置され、前記第一空隙部を包囲する。前記第一構成体は、所定の間隔だけ隔てられている。前記収容具の平均屈折率をn2、前記被測定物の屈折率をn1としたときに、n1−0.1≦n2≦n1+0.1となるようにn2を調整できる。前記電磁波測定装置は、前記被測定物に向けて0.01[THz]以上100[THz]以下の周波数の電磁波を出力する。
なお、本発明にかかる第二の収容具は、前記所定の間隔を変化させることにより、前記収容具の平均屈折率を変更することができるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第二の収容具は、前記収容具を圧縮または伸張させることにより、前記所定の間隔を変化させるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第二の収容具は、複数の前記第一構成体の間に配置され、前記第一空隙部の外側に配置された間隔保持部材を備えるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第二の収容具は、複数の前記第一構成体の間に配置された第二構成体を備え、前記第二構成体は、前記被測定物の少なくとも一部がその内部に配置される第二空隙部と、第三平面部分と第四平面部分とを有し、前記第三平面部分と前記第四平面部分との間に前記第二空隙部が配置され、前記第二空隙部を包囲する第二包囲部とを有するようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第二の収容具は、前記所定の間隔は、前記電磁波がブラッグ(Bragg)反射を起こさないように定められているようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第二の収容具は、前記所定の間隔の各々が等しいようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第二の収容具は、前記所定の間隔の各々が等しくない場合があるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第二の収容具は、前記被測定物が所定の回転軸を中心に回転しながら、前記電磁波を受けており、前記所定の回転軸の方向に、前記収容具を圧縮または伸張させるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第二の収容具は、前記収容具および前記電磁波の光路が所定の回転軸を中心に回転しながら、前記被測定物が前記電磁波を受けており、前記所定の回転軸の方向に、前記収容具を圧縮または伸張させるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第二の収容具は、前記第一空隙部の平面形状の輪郭が、円弧を含むようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第二の収容具は、前記第一空隙部の平面形状の輪郭の半径が、前記第一空隙部の高さに応じて変化するようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第二の収容具は、前記第一包囲部が分割面に沿って分割可能であり、前記分割面が前記第一空隙部と交差するようにしてもよい。
本発明は、前記被測定物を収容した本発明にかかる第二の収容具の平均屈折率を調整する屈折率調整方法であって、前記第一平面部分の法線方向が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向と平行になるように、前記収容具を配置する工程と、前記第一平面部分に入射する前記電磁波の光路と、前記収容具および前記被測定物を透過した前記電磁波の光路とが一直線上になるように、前記収容具の平均屈折率を調整する工程と、を備えた屈折率調整方法である。
本発明は、前記被測定物を収容した本発明にかかる第二の収容具を、前記電磁波測定装置による前記被測定物の測定のために配置する収容具配置方法であって、前記第一平面部分の法線方向が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向と平行になるように、前記収容具を配置する工程を備えた収容具配置方法である。
本発明は、前記被測定物を収容した本発明にかかる第二の収容具を、前記電磁波測定装置による前記被測定物の測定のために配置する収容具配置方法であって、前記第一平面部分の法線方向が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向に対して、0度を超え90度未満の角度で交差するように、前記収容具を配置する工程を備えた収容具配置方法である。
本発明にかかる第三の収容具は、電磁波測定装置により測定される被測定物の少なくとも一部を収容する収容具であって、所定の方向に、所定の間隔だけ隔てられた複数の第一構成体を備え、前記収容具の平均屈折率をn2、前記被測定物の屈折率をn1としたときに、n1−0.1≦n2≦n1+0.1となるようにn2を調整でき、前記電磁波測定装置は、前記被測定物に向けて0.01[THz]以上100[THz]以下の周波数の電磁波を出力し、前記収容具を貫通する貫通空隙部の内部に、前記被測定物の少なくとも一部が配置され、前記貫通空隙部の延伸方向と、前記所定の方向とが直交するように構成される。
上記のように構成された、電磁波測定装置により測定される被測定物の少なくとも一部を収容する第三の収容具によれば、複数の第一構成体が、所定の方向に、所定の間隔だけ隔てられている。前記収容具の平均屈折率をn2、前記被測定物の屈折率をn1としたときに、n1−0.1≦n2≦n1+0.1となるようにn2を調整できる。前記電磁波測定装置は、前記被測定物に向けて0.01[THz]以上100[THz]以下の周波数の電磁波を出力する。前記収容具を貫通する貫通空隙部の内部に、前記被測定物の少なくとも一部が配置される。前記貫通空隙部の延伸方向と、前記所定の方向とが直交する。
なお、本発明にかかる第三の収容具は、前記所定の間隔を変化させることにより、前記収容具の平均屈折率を変更することができるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第三の収容具は、前記収容具を圧縮または伸張させることにより、前記所定の間隔を変化させるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第三の収容具は、複数の前記第一構成体の間に配置された間隔保持部材を備えるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第三の収容具は、複数の前記第一構成体の間に配置された第二構成体を備えるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第三の収容具は、前記所定の間隔は、前記電磁波がブラッグ(Bragg)反射を起こさないように定められているようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第三の収容具は、前記所定の間隔の各々が等しいようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第三の収容具は、前記所定の間隔の各々が等しくない場合があるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第三の収容具は、前記被測定物が所定の回転軸を中心に回転しながら、前記電磁波を受けており、前記所定の回転軸および前記電磁波の光路に垂直な方向に、前記収容具を圧縮または伸張させるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第三の収容具は、前記収容具および前記電磁波の光路が所定の回転軸を中心に回転しながら、前記被測定物が前記電磁波を受けており、前記所定の回転軸および前記電磁波の光路に垂直な方向に、前記収容具を圧縮または伸張させるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第三の収容具は、前記電磁波の光路と平行な方向に、前記収容具を圧縮または伸張させるようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第三の収容具は、前記貫通空隙部の平面形状の輪郭が、円弧を含むようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第三の収容具は、前記貫通空隙部の平面形状の輪郭の半径が、前記貫通空隙部の高さに応じて変化するようにしてもよい。
なお、本発明にかかる第三の収容具は、前記収容具が分割面に沿って分割可能であり、前記分割面が前記貫通空隙部と交差するようにしてもよい。
本発明は、前記被測定物を収容した本発明にかかる第三の収容具の平均屈折率を調整する屈折率調整方法であって、前記所定の方向が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向と平行または垂直になるように、前記収容具を配置する工程と、前記収容具に入射する前記電磁波の光路と、前記収容具および前記被測定物を透過した前記電磁波の光路とが一直線上になるように、前記収容具の平均屈折率を調整する工程と、を備えた屈折率調整方法である。
本発明は、前記被測定物を収容した本発明にかかる第三の収容具を、前記電磁波測定装置による前記被測定物の測定のために配置する収容具配置方法であって、前記所定の方向が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向と平行または垂直になるように、前記収容具を配置する工程を備えた収容具配置方法である。
本発明は、前記被測定物を収容した本発明にかかる第三の収容具を、前記電磁波測定装置による前記被測定物の測定のために配置する収容具配置方法であって、前記所定の方向が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向に対して、0度を超え90度未満の角度で交差するように、前記収容具を配置する工程を備えた収容具配置方法である。
本発明は、本発明にかかる収容具に収容された前記被測定物を、前記電磁波測定装置により測定する方法であって、前記電磁波測定装置により、前記電磁波を出力する出力工程と、前記電磁波測定装置により、前記被測定物を透過した前記電磁波を検出する検出工程と、を備え、前記出力工程および前記検出工程が行われている間に、前記収容具および前記被測定物が、前記電磁波の光路に対して水平方向に動く、測定方法である。
本発明は、本発明にかかる収容具に収容された前記被測定物を、前記電磁波測定装置により測定する方法であって、前記電磁波測定装置により、前記電磁波を出力する出力工程と、前記電磁波測定装置により、前記被測定物を透過した前記電磁波を検出する検出工程と、を備え、前記出力工程および前記検出工程が行われている間に、前記電磁波の光路が、前記収容具に対して水平方向に動く、測定方法である。
本発明は、本発明にかかる収容具に収容された前記被測定物を、前記電磁波測定装置により測定する方法であって、前記電磁波測定装置により、前記電磁波を出力する出力工程と、前記電磁波測定装置により、前記被測定物を透過した前記電磁波を検出する検出工程と、を備え、前記出力工程および前記検出工程が行われている間に、前記被測定物が、上下方向に伸びる直線を回転軸として、回転する、測定方法である。
本発明は、本発明にかかる収容具に収容された前記被測定物を、前記電磁波測定装置により測定する方法であって、前記電磁波測定装置により、前記電磁波を出力する出力工程と、前記電磁波測定装置により、前記被測定物を透過した前記電磁波を検出する検出工程と、を備え、前記出力工程および前記検出工程が行われている間に、前記収容具および前記電磁波の光路が、上下方向に伸びる直線を回転軸として、回転する、測定方法である。
本発明は、本発明にかかる収容具に収容された前記被測定物を、前記電磁波測定装置により測定する方法であって、前記電磁波測定装置により、前記電磁波を出力する出力工程と、前記電磁波測定装置により、前記被測定物を透過した前記電磁波を検出する検出工程と、を備え、前記出力工程および前記検出工程が行われている間に、前記収容具および前記電磁波の光路が、前記被測定物に対して、上下方向に動く、測定方法である。
本発明は、本発明にかかる収容具に収容された前記被測定物を、前記電磁波測定装置により測定する方法であって、前記電磁波測定装置により、前記電磁波を出力する出力工程と、前記電磁波測定装置により、前記被測定物を透過した前記電磁波を検出する検出工程と、を備え、前記出力工程および前記検出工程が行われている間に、前記収容具および前記被測定物が、前記電磁波の光路に対して、上下方向に動く、測定方法である。
本発明は、本発明にかかる収容具に収容された前記被測定物を、前記電磁波測定装置により測定する方法であって、前記電磁波測定装置により、前記電磁波を出力する出力工程と、前記電磁波測定装置により、前記被測定物を透過した前記電磁波を検出する検出工程と、を備え、前記出力工程および前記検出工程が行われている間に、前記収容具および前記電磁波の光路に対して、前記被測定物が、上下方向に動く、測定方法である。
本発明は、本発明にかかる収容具に収容された前記被測定物を、前記電磁波測定装置により測定する方法であって、前記電磁波測定装置により、前記電磁波を出力する出力工程と、前記電磁波測定装置により、前記被測定物を透過した前記電磁波を検出する検出工程と、を備え、前記出力工程および前記検出工程が行われている間に、前記収容具および前記被測定物に対して、前記電磁波の光路が、上下方向に動く測定方法である。
第2図は、第一の実施形態にかかる上方押さえ部材16aおよび下方押さえ部材16bにより、包囲部12を挟んだときの、収容具10の平面図(第2図(a))、第2図(a)のb−b断面図(第2図(b))、第2図(a)のc−c断面図(第2図(c))である。
第3図は、第一の実施形態にかかる包囲部12の屈折率n2の調整を説明するための図である。
第4図は、本発明の第一の実施形態にかかる収容具10に被測定物1の少なくとも一部が収容され、収容具10にテラヘルツ波が照射されたときの平面図である。
第5図は、包囲部12を圧縮または伸張させるための機構の変形例を示す収容具10の正面図である。
第6図は、第一の実施形態にかかる包囲部12を圧縮または伸張させる方向を変更した変形例を示す収容具10の平面図である。
第7図は、第二の実施形態にかかる収容具10の平面図(第7図(a))、正面図(第7図(b))、最も上の第一構成体100、ボルト頭部14aおよびボルトねじ部14cを図示省略した場合の平面図(第7図(c))である。
第8図は、第二の実施形態にかかる収容具10を圧縮または伸張させる方向を変更した変形例を示す収容具10の平面図である。
第9図は、第三の実施形態にかかる収容具10の平面図(第9図(a))、正面図(第9図(b))上方押さえ部材16a、ボルト頭部14aおよびボルトねじ部14cを図示省略した場合の平面図(第9図(c))である。
第10図は、第三の実施形態にかかる収容具10を圧縮または伸張させる方向を変更した変形例を示す収容具10の平面図である。
第11図は、第四の実施形態の動作を説明するための収容具10およびテラヘルツ波測定装置の平面図である。
第12図は、第五の実施形態の動作を説明するための収容具10およびテラヘルツ波測定装置の平面図である。
第13図は、第六の実施形態の動作を説明するための収容具10およびテラヘルツ波測定装置の平面図である。
第14図は、第七の実施形態にかかる収容具10およびテラヘルツ波測定装置の正面図である。
第15図は、第八の実施形態にかかる収容具10およびテラヘルツ波測定装置の正面図である。
第16図は、第九の実施形態にかかる収容具10に被測定物1の少なくとも一部が収容され、収容具10にテラヘルツ波が照射されたときの平面図である。
第17図は、第十の実施形態にかかる収容具10に被測定物1の少なくとも一部が収容され、収容具10にテラヘルツ波が照射されたときの平面図である。
第18図は、第十一の実施形態にかかる収容具10に被測定物1が収容されたときの断面図(第18図(a))および平面図(第18図(b))である。
第19図は、第二の実施形態にかかる収容具10の平均屈折率n2の調整を説明するための図である。
第20図は、第二の実施形態にかかる収容具10に被測定物1の少なくとも一部が収容され、収容具10にテラヘルツ波が照射されたときの平面図(第20図(a))、部分正面図(第20図(b))である。
第21図は、第三の実施形態にかかる収容具10の平均屈折率n2の調整を説明するための図である。
第22図は、第三の実施形態にかかる収容具10に被測定物1の少なくとも一部が収容され、収容具10にテラヘルツ波が照射されたときの平面図(第22図(a))、部分正面図(第22図(b))である。
第23図は、従来技術にかかる被測定物の屈折率が1.4、被測定物の周囲の空気の屈折率が1の場合に想定されるテラヘルツ波の光路を示す図である。
第一の実施形態
第1図は、本発明の第一の実施形態にかかる収容具10の平面図である。第4図は、本発明の第一の実施形態にかかる収容具10に被測定物1の少なくとも一部が収容され、収容具10にテラヘルツ波が照射されたときの平面図である。
ただし、第4図において、後述するボルト頭部14a、ボルトねじ部14cおよび上方押さえ部材16aを図示省略している。
第4図を参照して、テラヘルツ波測定装置(電磁波測定装置)は、テラヘルツ波出力器2、テラヘルツ波検出器4を有する。テラヘルツ波出力器2は、テラヘルツ波を出力する。テラヘルツ波検出器4は、被測定物1および収容具10を透過したテラヘルツ波を検出する。
なお、テラヘルツ波測定装置(電磁波測定装置)は、出力および検出する電磁波として、上記のようにテラヘルツ波(周波数が例えば、0.03[THz]以上10[THz]以下)を採用している。しかし、テラヘルツ波測定装置(電磁波測定装置)が出力および検出する電磁波は、テラヘルツ波に限らず、周波数が0.01[THz]以上100[THz]以下の電磁波であればよい。
収容具10は、テラヘルツ波測定装置により測定される被測定物1の少なくとも一部を収容する。なお、収容具10は、被測定物1の一部を収容している場合(第14図参照)もあれば、被測定物1の全部を収容している場合(第15図参照)もある。
収容具10は、空隙部11、包囲部12を有する。空隙部11は、上から見れば、半径rの円形の隙間である(第1図参照)。被測定物1の少なくとも一部が空隙部11の内部に配置される(第4図参照)。
包囲部12は、第一平面部分S1と第二平面部分S2とを有する。なお、第1図および第4図においては、第一平面部分S1と第二平面部分S2とは直線として図示されている。これは、第1図および第4図が平面図だからである。実際には、収容具10は厚みを有しているので(第14図および第15図参照)、第一平面部分S1と第二平面部分S2とは、直線ではなく平面である。なお、第一平面部分S1と第二平面部分S2とは平行である。
なお、包囲部12の材料は、例えば、発泡性樹脂(発泡ウレタン、発泡ポリエチレン、発泡ゴム等)である。これらの発泡性樹脂の屈折率は1.1以下のものが多い。
また、包囲部12の四隅に貫通孔12aが設けられている。ボルトねじ部14cが貫通孔12aを通って、包囲部12を貫通する。
第一平面部分S1と第二平面部分S2との間に空隙部11が配置されている。包囲部12は、空隙部11を包囲する。ここで、被測定物1の屈折率をn1とし、包囲部12の屈折率をn2とする。すると、n1−0.1≦n2≦n1+0.1となるようにn2を調整できる。なお、n1=n2であることが好ましい。また、n1およびn2は、収容具10の周囲の空気の屈折率(例えば、1)と等しくなくてもよい。
包囲部12の厚さを変化させることにより、包囲部12の屈折率n2を変更することができる。第一の実施形態においては、包囲部12を圧縮または伸張させることにより、包囲部12の屈折率を変更する。具体的には、上方押さえ部材16aおよび下方押さえ部材16bにより、包囲部12を挟むことにより、包囲部12の屈折率を変更する。
第2図は、第一の実施形態にかかる上方押さえ部材16aおよび下方押さえ部材16bにより、包囲部12を挟んだときの、収容具10の平面図(第2図(a))、第2図(a)のb−b断面図(第2図(b))、第2図(a)のc−c断面図(第2図(c))である。
上方押さえ部材16aおよび下方押さえ部材16bにも、空隙部11と同じ直径の孔が開けられており(第2図(b)参照)、その内部に、被測定物1が配置される。
第2図(c)を参照して、包囲部12の上には上方押さえ部材16aが配置されている。包囲部12の下には下方押さえ部材16bが配置されている。ボルト頭部14aは、上方押さえ部材16aの上に配置される。ボルトねじ部14cは、ボルト頭部14aと一体であり、雄ねじが設けられている。また、上方押さえ部材16aと下方押さえ部材16bとに、貫通孔12aと連続する貫通孔が開けられている。ボルトねじ部14cは、貫通孔12a(および、上方押さえ部材16aと下方押さえ部材16bとに開けられた貫通孔)を通って、包囲部12、上方押さえ部材16aおよび下方押さえ部材16bを貫通する。ナット14bは、下方押さえ部材16bの下面に配置される。ボルトねじ部14cは、ナット14bにねじこまれる。
ここで、ナット14bが回転しないように固定して、ボルト頭部14aを回して、(ボルトねじ部14cの)ねじを締めることで、包囲部12を圧縮させることができる。なお、(ボルトねじ部14cの)ねじを緩めることで、包囲部12を伸張させることができる。
また、第2図(c)の状態(包囲部12の高さ=H1)における屈折率n2は、以下の式(1)により表される。ただし、H0は、包囲部12を圧縮も伸張もさせないときの、包囲部12の高さである。また、n2oは、包囲部12を圧縮も伸張もさせないときの、包囲部12の屈折率である。
n2=1+(n2o−1)×H0/H1 (1)
なお、包囲部12を圧縮または伸張させる方向は、包囲部12の高さ方向(Z方向:第14図および第15図参照)である。
また、第4図を参照して、第一平面部分S1が、テラヘルツ波測定装置のテラヘルツ波出力器2から被測定物1に向けて出力されたテラヘルツ波の進行方向に対して、直角に交差する。テラヘルツ波測定装置による被測定物1の測定を行うために、上記のように収容具10を配置する。
次に、第一の実施形態の動作を説明する。
まず、包囲部12の屈折率n2の調整を行う。
第3図は、第一の実施形態にかかる包囲部12の屈折率n2の調整を説明するための図である。ただし、第3図において、ボルト頭部14aおよび上方押さえ部材16aを図示省略している。
まず、被測定物1の少なくとも一部を、空隙部11の内部に配置する。そして、第一平面部分S1が、テラヘルツ波測定装置のテラヘルツ波出力器2から被測定物1に向けて出力されたテラヘルツ波の進行方向に対して、直角に交差するように、収容具10を配置する。
テラヘルツ波出力器2から出力されたテラヘルツ波は、第一平面部分S1に垂直に照射される。このため、テラヘルツ波は屈折しないで、直進して、包囲部12の内部を進行していく。
なお、被測定物1の輪郭と、空隙部11の平面形状の輪郭との隙間の空気層の厚さは薄いので無視する。
ここで、(被測定物1の屈折率n1)>(包囲部12の屈折率n2)の場合は、テラヘルツ波は、空隙部11と被測定物1との境界で、第3図における上方に屈折する。なお、その後の屈折は無視して、そのときの光路を、第3図に図示している。
また、(被測定物1の屈折率n1)<(包囲部12の屈折率n2)の場合は、テラヘルツ波は、空隙部11と被測定物1との境界で、第3図における下方に屈折する。なお、その後の屈折は無視して、そのときの光路を、第3図に図示している。
(被測定物1の屈折率n1)=(包囲部12の屈折率n2)ではない場合は、上記のように、テラヘルツ波が直進し続けないこととなる。
ここで、(被測定物1の屈折率n1)>(包囲部12の屈折率n2)の場合は、包囲部12の屈折率n2を大きくする。例えば、ボルト頭部14aを回して、ねじを締めて、包囲部12を圧縮させる。
また、(被測定物1の屈折率n1)<(包囲部12の屈折率n2)の場合は、包囲部12の屈折率n2を小さくする。例えば、ボルト頭部14aを回して、ねじを緩めて、包囲部12を伸張させる。
このようにして、包囲部12の屈折率n2を調整すると、やがて、(被測定物1の屈折率n1)=(包囲部12の屈折率n2)となる。すると、テラヘルツ波が直進しながら、包囲部12および被測定物1を透過して、テラヘルツ波検出器4に入射される。この場合、第一平面部分S1に入射するテラヘルツ波の光路と、包囲部12および被測定物1を透過したテラヘルツ波の光路とが一直線上になる。このような状態を実現するように、包囲部12の屈折率を上記のように調整する。
次に、被測定物1の測定を行う。
第4図を参照して、テラヘルツ波測定装置のテラヘルツ波出力器2によりテラヘルツ波が出力される。テラヘルツ波出力器2から出力されたテラヘルツ波は、第一平面部分S1に垂直に照射される。このため、テラヘルツ波は屈折しないで、直進して、包囲部12の内部を進行していく。
ここで、被測定物1の輪郭と、空隙部11の平面形状の輪郭との隙間の空気層の厚さは薄いので無視する。さらに、(被測定物1の屈折率n1)=(包囲部12の屈折率n2)となるように、包囲部12の屈折率n2がすでに調整されているものとする。
すると、包囲部12の内部を進行していったテラヘルツ波は、被測定物1の内部をも屈折しないで、直進していく。さらに、テラヘルツ波は、被測定物1を透過し、包囲部12に入射する。さらに、テラヘルツ波は、包囲部12の内部を直進し、第二平面部分S2を通過する。結局、テラヘルツ波出力器2から出力されたテラヘルツ波は、そのまま直進しながら、包囲部12および被測定物1を透過して、テラヘルツ波検出器4に入射される。
テラヘルツ波検出器4は、入射されたテラヘルツ波を検出する。これにより、被測定物1が測定される。例えば、被測定物1は内容物1a、1bを有する。第4図によれば、テラヘルツ波は内容物1bを透過するので、テラヘルツ波の検出結果から内容物1bの位置などが判明する。
なお、(被測定物1の屈折率n1)=(包囲部12の屈折率n2)として、第一の実施形態の動作を説明したが、n1−0.1≦n2≦n1+0.1であれば、おおよそ、テラヘルツ波出力器2から出力されたテラヘルツ波が、そのまま直進しながら、包囲部12および被測定物1を透過していくものとみなすことができる。よって、n1−0.1≦n2≦n1+0.1となるように、包囲部12の屈折率n2を調整してもよい。
第一の実施形態によれば、テラヘルツ波を被測定物1に与えて測定する際に、テラヘルツ波が被測定物1により屈折することを抑制できる。
なお、第一の実施形態にかかる収容具10には色々な変形例が考えられる。
第5図は、包囲部12を圧縮または伸張させるための機構の変形例を示す収容具10の正面図である。下方押さえ部材16bの下面に、枠14dが密着させられている。また、枠14dの上方をボルトねじ部14cが貫通する。ただし、枠14dには雌ねじが設けられており、ボルトねじ部14cの雄ねじと適合する。なお、ボルトねじ部14cは上方押さえ部材16aを貫通せず、上方押さえ部材16aの上面に接する。
これにより、ボルト頭部14aを回して、(ボルトねじ部14cの)ねじを締めることで、ボルトねじ部14cが上方押さえ部材16aを押して、包囲部12を圧縮させることができる。逆に、(ボルトねじ部14cの)ねじを緩めることで、包囲部12を伸張させることができる。
第6図は、第一の実施形態にかかる包囲部12を圧縮または伸張させる方向を変更した変形例を示す収容具10の平面図である。これまで説明してきた包囲部12を圧縮または伸張させる方向は、Z方向であったが、第6図に示すように、Y方向(Z方向と垂直な方向)であってもよい。この場合、テラヘルツ波を入射する方向は、Y方向またはX方向である。
第6図に示す場合であって、テラヘルツ波を入射する方向がY方向である場合、第一平面部分S1は上方押さえ部材16aに接する包囲部12の面であり、第二平面部分S2は下方押さえ部材16bに接する包囲部12の面である。
第二の実施形態
第二の実施形態にかかる収容具10は、第一の実施形態における包囲部12にかえて、第一構成体100およびスペーサー(間隔保持部材)18を備えた点が、第一の実施形態にかかる収容具10と異なる。
第20図は、第二の実施形態にかかる収容具10に被測定物1の少なくとも一部が収容され、収容具10にテラヘルツ波が照射されたときの平面図(第20図(a))、部分正面図(第20図(b))である。ただし、第20図(a)においては、ボルト頭部14aおよびボルトねじ部14cを図示省略する。第20図(b)は、テラヘルツ波が透過する近傍のみを図示している。なお、第20図(a)は、第4図(ただし、包囲部12を第一構成体100に置き換える)とほぼ同様である。なお、テラヘルツ波測定装置(電磁波測定装置)が有するテラヘルツ波出力器2、テラヘルツ波検出器4も第一の実施形態と同様である。テラヘルツ波測定装置(電磁波測定装置)が出力および検出する電磁波の周波数も第一の実施形態と同様である。
第7図は、第二の実施形態にかかる収容具10の平面図(第7図(a))、正面図(第7図(b))、最も上の第一構成体100、ボルト頭部14aおよびボルトねじ部14cを図示省略した場合の平面図(第7図(c))である。第二の実施形態にかかる収容具10は、第一構成体100およびスペーサー(間隔保持部材)18を備える。
第一構成体100は、複数あり(第7図(b)の例では6枚だが、2枚以上であればよい)、所定の間隔H3だけ離れている。また、第一構成体100の厚さはH2である。
第一構成体100が有する第一空隙部11’、第一包囲部12’は、第一の実施形態にかかる空隙部11および包囲部12と同じ(第1図参照)なので、説明を省略する。ただし、第一構成体100の材料は、例えば、テフロン(登録商標)等の樹脂(屈折率は1.5程度)、セラミック板(屈折率は2程度)である。
スペーサー(間隔保持部材)18は、複数の第一構成体100の間に配置されている。スペーサー18は弾性を有するものである。
ここで、被測定物1の屈折率をn1とし、収容具10の平均屈折率をn2とする。すると、n1−0.1≦n2≦n1+0.1となるようにn2を調整できる。なお、n1=n2であることが好ましい。また、n1およびn2は、収容具10の周囲の空気の屈折率(例えば、1)と等しくなくてもよい。
所定の間隔H3を変化させることにより、収容具10の平均屈折率n2を変更することができる。第二の実施形態においては、収容具10を圧縮または伸張させることにより、所定の間隔H3を変化させる。具体的には、ボルト頭部14aおよびナット14bにより、複数の第一構成体100を挟むことにより、所定の間隔H3を変化させ、収容具10の平均屈折率を変更する。
第7図(b)を参照して、最も上に配置される第一構成体100の上にはボルト頭部14aが配置されている。最も下に配置される第一構成体100の下にはナット14bが配置されている。ボルトねじ部14cは、ボルト頭部14aと一体であり、雄ねじが設けられている。ボルトねじ部14cは、第一構成体100(の貫通孔12’a(第19図、第20図参照))およびスペーサー18(の貫通孔18a(第7図(c)参照))を貫通する。ボルトねじ部14cは、ナット14bにねじこまれる。
なお、第7図(c)を参照して、スペーサー18は、第一構成体100の四隅に配置されており、第一構成体100どうしの間は空気であるといえる。また、スペーサー18は、空隙部11の外側に配置され、空隙部11にはみださない程度の大きさである。
ここで、ナット14bが回転しないように固定して、ボルト頭部14aを回して、(ボルトねじ部14cの)ねじを締めることで、収容具10のスペーサー18を圧縮させ、所定の間隔H3を短くすることができる。なお、(ボルトねじ部14cの)ねじを緩めることで、収容具10のスペーサー18を伸張させ、所定の間隔H3を長くすることができる。
また、第一構成体100どうしの間は空気であるといえることから、第7図(b)の状態における収容具10の平均屈折率n2は、以下の式(2)により表される。ただし、n2’は、第一構成体100の屈折率である。しかも、所定の間隔H3の各々は等しいものとする。すなわち、複数の第一構成体100が等間隔で配置されているものとする。
n2=1+(n2’−1)×H2/(H2+H3) (2)
なお、所定の間隔H3の各々が等しくない場合があるようにすることも可能である。
また、収容具10を圧縮または伸張させる方向は、収容具10の高さ方向(Z方向:第14図および第15図参照)である。
また、第一の実施形態と同様に、第20図を参照して、第一平面部分S1の法線方向が、テラヘルツ波測定装置のテラヘルツ波出力器2から被測定物1に向けて出力されたテラヘルツ波の進行方向と平行になる。テラヘルツ波測定装置による被測定物1の測定を行うために、上記のように収容具10を配置する。被測定物1に向けて出力されたテラヘルツ波は、第一構成体100の第一平面部分S1に入射されてもよく、第一構成体100どうしの間の空間に入射されてもよい(第20図(b)参照)。
テラヘルツ波出力器2から出力されたテラヘルツ波が収容具10に与えられたとき、このテラヘルツ波の周波数によっては、ブラッグ(Bragg)反射が起きることがある。この場合、テラヘルツ波がほとんど収容具10を透過できないので、ブラッグ反射を避けることが好ましい。
ブラッグ(Bragg)反射が起きる(収容具10に与えられる電磁波の)周波数fNは、以下の式(3)により表される。ただし、Nは1以上の整数、Cは光速である。
fN=N×C/(2×n2×(H2+H3)) (3)
ここで、収容具10に与えられたテラヘルツ波の周波数が、周波数fNの近傍にならないように、所定の間隔H3を定める。すなわち、所定の間隔H3は、テラヘルツ波がブラッグ(Bragg)反射を起こさないように定められている。
例えば、収容具10に与えられたテラヘルツ波の周波数よりも、周波数f1を充分に高くするようにする。f1<f2<f3…なので、収容具10に与えられたテラヘルツ波の周波数は周波数fNよりも低いことになる。または、収容具10に与えられたテラヘルツ波の周波数を1.5f1程度にする。
次に、第二の実施形態の動作を説明する。
まず、収容具10の平均屈折率n2の調整を行う。
第19図は、第二の実施形態にかかる収容具10の平均屈折率n2の調整を説明するための図である。ただし、第19図において、ボルト頭部14aおよびボルトねじ部14cを図示省略している。
収容具10の平均屈折率n2の調整は、第一の実施形態と同様である(第3図参照)。
まず、被測定物1の少なくとも一部を、空隙部11の内部に配置する。そして、第一平面部分S1の法線方向が、テラヘルツ波測定装置のテラヘルツ波出力器2から被測定物1に向けて出力されたテラヘルツ波の進行方向と平行になるように、収容具10を配置する。
(被測定物1の屈折率n1)=(収容具10の平均屈折率n2)ではない場合は、テラヘルツ波は、空隙部11と被測定物1との境界で、屈折し、直進しない。
ここで、(被測定物1の屈折率n1)>(収容具10の平均屈折率n2)の場合は、包囲部12の屈折率n2を大きくする。例えば、ボルト頭部14aを回して、ねじを締めて、収容具10を圧縮させる。
また、(被測定物1の屈折率n1)<(収容具10の平均屈折率n2)の場合は、包囲部12の屈折率n2を小さくする。例えば、ボルト頭部14aを回して、ねじを緩めて、収容具10を伸張させる。
このようにして、収容具10の平均屈折率n2を調整すると、やがて、(被測定物1の屈折率n1)=(収容具10の平均屈折率n2)となる。すると、テラヘルツ波が直進しながら、収容具10および被測定物1を透過して、テラヘルツ波検出器4に入射される。この場合、第一平面部分S1に入射するテラヘルツ波の光路と、収容具10および被測定物1を透過したテラヘルツ波の光路とが一直線上になる。このような状態を実現するように、収容具10の屈折率を上記のように調整する。
次に、被測定物1の測定を行う。
第20図を参照して、被測定物1の測定は、第一の実施形態と同様である(第4図参照)。
第二の実施形態によれば、第一の実施形態と同様な効果を奏する。
なお、第二の実施形態にかかる収容具10において、第5図に示すような枠14dを用いて収容具10を圧縮または伸張させることも可能である。
また、収容具10を圧縮または伸張させる方向を変更することも可能である。第8図は、第二の実施形態にかかる収容具10を圧縮または伸張させる方向を変更した変形例を示す収容具10の平面図である。これまで説明してきた収容具10を圧縮または伸張させる方向は、Z方向であったが、第8図に示すように、Y方向(Z方向と垂直な方向)であってもよい。この場合、テラヘルツ波を入射する方向は、Y方向またはX方向である。
所定の方向(Y方向)が、テラヘルツ波を入射する方向(Y方向またはX方向)と平行または垂直になるように、収容具10を配置してから、収容具10に入射するテラヘルツ波の光路と、収容具10および被測定物1を透過したテラヘルツ波の光路とが一直線上になるように、収容具10の圧縮または伸張により、収容具10の平均屈折率を調整する。
また、所定の方向(Y方向)が、テラヘルツ波を入射する方向(Y方向またはX方向)と平行または垂直になるように、収容具10を配置してから、被測定物1の測定を行うことになる。
第8図に示す変形例においては、第一構成体100は平らな板状であり、第一構成体100は第一空隙部11’を有しない。ただし、第一構成体100のうちの何枚かがZ方向に延伸する貫通空隙部110により貫通される。この貫通空隙部110の延伸方向(Z方向)と、第一構成体100が積み重なる所定の方向(Y方向)とが直交する。貫通空隙部110の内部に、被測定物1の少なくとも一部が配置されることは、これまでの説明と同様である。
なお、スペーサー18が、第一構成体100の四隅に配置されるのは、第二の実施形態と同様である(第7図(c)参照)。
第三の実施形態
第三の実施形態にかかる収容具10は、第二の実施形態におけるスペーサー(間隔保持部材)18にかえて、第二構成体13を備えた点が、第二の実施形態にかかる収容具10と異なる。
第22図は、第三の実施形態にかかる収容具10に被測定物1の少なくとも一部が収容され、収容具10にテラヘルツ波が照射されたときの平面図(第22図(a))、部分正面図(第22図(b))である。ただし、第22図(a)においては、上方押さえ部材16a、ボルト頭部14aおよびボルトねじ部14cを図示省略する。第22図(b)は、テラヘルツ波が透過する近傍のみを図示している。なお、第22図(a)は、第4図(ただし、包囲部12を第二構成体13に置き換える)とほぼ同様である。なお、テラヘルツ波測定装置(電磁波測定装置)が有するテラヘルツ波出力器2、テラヘルツ波検出器4も第一の実施形態と同様である。テラヘルツ波測定装置(電磁波測定装置)が出力および検出する電磁波の周波数も第一の実施形態と同様である。
第一構成体100は第二の実施形態と同様であり説明を省略する。
第二構成体13が有する第二空隙部131、第二包囲部132は、第一の実施形態にかかる空隙部11および包囲部12と同様の構成であり、説明を省略する。なお、第二構成体13の材料は、第一の実施形態にかかる包囲部12の材料(例えば、発泡性樹脂)と同じものでもよい。ただし、第二包囲部132が有する第三平面部分S10と第四平面部分S20が、第一の実施形態にかかる包囲部12の第一平面部分S1と第二平面部分S2に相当する。
第9図は、第三の実施形態にかかる収容具10の平面図(第9図(a))、正面図(第9図(b))上方押さえ部材16a、ボルト頭部14aおよびボルトねじ部14cを図示省略した場合の平面図(第9図(c))である。第三の実施形態にかかる収容具10は、第一構成体100および第二構成体13を備える。
第二構成体13は、複数の第一構成体100の間に配置されている。
所定の間隔H3(=第二構成体13の厚さ)を変化させることにより、収容具10の平均屈折率n2を変更することができる。第三の実施形態においては、収容具10を圧縮または伸張させることにより、所定の間隔H3を変化させる。具体的には、上方押さえ部材16aおよび下方押さえ部材16bにより、包囲部12を挟むことにより、所定の間隔H3を変化させ、収容具10の屈折率を変更する。
ここで、被測定物1の屈折率をn1とし、収容具10の平均屈折率をn2とする。すると、n1−0.1≦n2≦n1+0.1となるようにn2を調整できる。なお、n1=n2であることが好ましい。また、n1およびn2は、収容具10の周囲の空気の屈折率(例えば、1)と等しくなくてもよい。
第9図(b)を参照して、最も上の第二構成体13の上には上方押さえ部材16aが配置されている。最も下の第二構成体13の下には下方押さえ部材16bが配置されている。ボルト頭部14aは、上方押さえ部材16aの上に配置される。ボルトねじ部14cは、ボルト頭部14aと一体であり、雄ねじが設けられている。ボルトねじ部14cは、第一構成体100(の貫通孔12’a)、第二構成体13(の貫通孔132a(第21図、第22図参照))、上方押さえ部材16aおよび下方押さえ部材16bを貫通する。ナット14bは、下方押さえ部材16bの下面に配置される。ボルトねじ部14cは、ナット14bにねじこまれる。
なお、第9図(c)を参照して、第二構成体13の底面の輪郭は、第一構成体100の底面の輪郭よりもやや小さい長方形である。
ここで、ナット14bが回転しないように固定して、ボルト頭部14aを回して、(ボルトねじ部14cの)ねじを締めることで、収容具10の第二構成体13を圧縮させ、所定の間隔H3を短くすることができる。なお、(ボルトねじ部14cの)ねじを緩めることで、収容具10の第二構成体13を伸張させ、所定の間隔H3を長くすることができる。
また、第9図(b)の状態における収容具10の平均屈折率n2は、以下の式(4)および式(5)により表される。ただし、n2’は、第一構成体100の屈折率である。第二構成体13の屈折率をn3とする。しかも、所定の間隔H3の各々は等しいものとする。すなわち、複数の第一構成体100が等間隔で配置されているものとする。また、H4は、第二構成体13を圧縮も伸張もさせないときの、第二構成体13の高さである。また、n3oは、第二構成体13を圧縮も伸張もさせないときの、第二構成体13の屈折率である。
n2=1+((n2’−1)×H2+(n3−1)×H3)/(H2+H3) (4)
=1+((n2’−1)×H2+(n3o−1)×H4)/(H2+H3) (5)
なお、式(1)と同様に、n3oとn3には、以下の式(6)に示す関係が成立するので、式(4)と式(5)とが等しいといえる。
n3o=1+(n3−1)×H3/H4 (6)
なお、所定の間隔H3の各々が等しくない場合があるようにすることも可能である。
また、収容具10を圧縮または伸張させる方向は、収容具10の高さ方向(Z方向:第14図および第15図参照)である。
また、第一の実施形態と同様に、第22図を参照して、第一平面部分S1の法線方向が、テラヘルツ波測定装置のテラヘルツ波出力器2から被測定物1に向けて出力されたテラヘルツ波の進行方向と平行になる。テラヘルツ波測定装置による被測定物1の測定を行うために、上記のように収容具10を配置する。被測定物1に向けて出力されたテラヘルツ波は、第一構成体100の第一平面部分S1に入射されてもよく、第二構成体13の第一平面部分S1に入射されてもよい。
テラヘルツ波出力器2から出力されたテラヘルツ波が収容具10に与えられたとき、このテラヘルツ波の周波数によっては、ブラッグ(Bragg)反射が起きることがある。この場合、テラヘルツ波がほとんど収容具10を透過できないので、ブラッグ反射を避けることが好ましい。
ブラッグ(Bragg)反射が起きる(収容具10に与えられる電磁波の)周波数fNは、上記の式(3)により表される。
ここで、収容具10に与えられたテラヘルツ波の周波数が、周波数fNの近傍にならないように、所定の間隔H3を定める。すなわち、所定の間隔H3は、テラヘルツ波がブラッグ(Bragg)反射を起こさないように定められている。どのように定めるかは、第二の実施形態と同様である。
次に、第三の実施形態の動作を説明する。
第21図は、第三の実施形態にかかる収容具10の平均屈折率n2の調整を説明するための図である。ただし、第21図において、上方押さえ部材16a、ボルト頭部14aおよびボルトねじ部14cを図示省略している。
まず、第21図を参照して、収容具10の屈折率n2の調整を行う(第二の実施形態と同様)。
さらに、第22図を参照して、被測定物1の測定を行う(第二の実施形態と同様)。
第三の実施形態によれば、第二の実施形態と同様な効果を奏する。
しかも、第二の実施形態にかかるスペーサー18に比べて、第三の実施形態にかかる第二構成体13の方が、第一構成体100をより広い面で支えることができる。このため、第三の実施形態によれば、第一構成体100どうしの間隔を、第一構成体100の面のどの部分(例えば、やや中央寄りの部分)においても、第二の実施形態によりも、均一になるようにしやすい。
しかも、第三の実施形態によれば、第二構成体13により収容具10の強度が高まるため、第二の実施形態の第一構成体100の厚さよりも、第三の実施形態の第一構成体100の厚さを薄くできる。すると、ブラッグ(Bragg)反射が起きる周波数fNを大きくすることができる。このため、収容具10に与えられたテラヘルツ波の周波数よりも、周波数f1を充分に高くすることが容易となり、測定への悪影響を防止しやすい。
なお、第三の実施形態にかかる収容具10において、第5図に示すような枠14dを用いて収容具10を圧縮または伸張させることも可能である。
また、収容具10を圧縮または伸張させる方向を変更することも可能である。第10図は、第三の実施形態にかかる収容具10を圧縮または伸張させる方向を変更した変形例を示す収容具10の平面図である。これまで説明してきた収容具10を圧縮または伸張させる方向は、Z方向であったが、第10図に示すように、Y方向(Z方向と垂直な方向)であってもよい。この場合、テラヘルツ波を入射する方向は、Y方向またはX方向である。
所定の方向(Y方向)が、テラヘルツ波を入射する方向(Y方向またはX方向)と平行または垂直になるように、収容具10を配置してから、収容具10に入射するテラヘルツ波の光路と、収容具10および被測定物1を透過したテラヘルツ波の光路とが一直線上になるように、収容具10の圧縮または伸張により、収容具10の平均屈折率を調整する。
また、所定の方向(Y方向)が、テラヘルツ波を入射する方向(Y方向またはX方向)と平行または垂直になるように、収容具10を配置してから、被測定物1の測定を行うことになる。
第10図に示す変形例においては、第一構成体100は平らな板状であり、第二構成体13は直方体状であり、第一構成体100および第二構成体13は空隙部11を有しない。ただし、第一構成体100および第二構成体13のうちの何枚かがZ方向に延伸する貫通空隙部110により貫通される。この貫通空隙部110の延伸方向(Z方向)と、第一構成体100が積み重なる所定の方向(Y方向)とが直交する。貫通空隙部110の内部に、被測定物1の少なくとも一部が配置されることは、これまでの説明と同様である。
第四の実施形態
第四の実施形態は、第一、第二および第三の実施形態にかかる収容具10を使用して水平方向(X方向)に被測定物1を走査する方法である。
第四の実施形態にかかる収容具10およびテラヘルツ波測定装置の構成は第一、第二および第三の実施形態と同様であり、説明を省略する。
次に、第四の実施形態の動作を説明する。第11図は、第四の実施形態の動作を説明するための収容具10およびテラヘルツ波測定装置の平面図である。ただし、第一の実施形態におけるボルト頭部14a、上方押さえ部材16aおよび貫通孔12aを図示省略している。第二の実施形態におけるボルト頭部14aおよびボルトねじ部14cが通る貫通孔12’aを図示省略している。第三の実施形態における上方押さえ部材16a、第二構成体13、ボルト頭部14aおよびボルトねじ部14cが通る貫通孔12’aを図示省略している。なお、第二および第三の実施形態にかかる収容具10を使用して水平方向(X方向)に被測定物1を走査する場合、第11図の収容具10は、第一構成体100となる。
第11図(a)を参照して、テラヘルツ波測定装置のテラヘルツ波出力器2により、テラヘルツ波が出力される(以下、「出力工程」という)。出力されたテラヘルツ波は、第一、第二および第三の実施形態で説明したように、直進しながら、包囲部12および被測定物1を透過して、テラヘルツ波測定装置のテラヘルツ波検出器4により検出される(以下、「検出工程」という)。これにより、被測定物1がテラヘルツ波測定装置によって測定される。第11図(a)によれば、テラヘルツ波は内容物1bを透過するので、テラヘルツ波の検出結果から内容物1bの位置などが判明する。
なお、テラヘルツ波の光路をP1、P2とする。ただし、光路P1は、テラヘルツ波出力器2から出力され、収容具10に入射されるまでのテラヘルツ波の光路である。光路P2は、包囲部12および被測定物1の内部を透過して、テラヘルツ波検出器4に到達するまでのテラヘルツ波の光路である。
出力工程および検出工程が行われている間に、収容具10および被測定物1が、テラヘルツ波の光路P1、P2に対して水平方向(第11図における下側)に動く。すると、第11図(b)に示すように、光路P2が、内容物1aと交差する。よって、テラヘルツ波は内容物1aを透過するので、テラヘルツ波の検出結果から内容物1aの位置などが判明する。
第四の実施形態によれば、水平方向(X方向)に被測定物1を走査することができる。これにより、被測定物1を断層測定することができる。
なお、出力工程および検出工程が行われている間に、テラヘルツ波の光路P1、P2が、収容具10および被測定物1に対して水平方向(第11図における上側)に動くようにしても、同様な効果が得られる。テラヘルツ波の光路P1、P2を動かすためには、テラヘルツ波出力器2およびテラヘルツ波検出器4を動かせばよい。
第五の実施形態
第五の実施形態は、第一、第二および第三の実施形態にかかる収容具10を使用して、被測定物1を回転させながら被測定物1を走査する方法である。
第五の実施形態にかかる収容具10およびテラヘルツ波測定装置の構成は第一、第二および第三の実施形態と同様であり、説明を省略する。
次に、第五の実施形態の動作を説明する。第12図は、第五の実施形態の動作を説明するための収容具10およびテラヘルツ波測定装置の平面図である。なお、出力工程、検出工程、光路P1、P2の定義、第12図において図示省略しているものは第四の実施形態と同様である。また、第二および第三の実施形態にかかる収容具10を使用して被測定物1を走査する場合に第12図の収容具10が、第一構成体100となることも第四の実施形態と同様である。
第12図(a)を参照して、出力工程が行われる。出力されたテラヘルツ波は、第一の実施形態で説明したように、直進しながら、包囲部12および被測定物1を透過する。そして、検出工程が行われる。これにより、被測定物1のある部分が、テラヘルツ波測定装置によって測定される。
出力工程および検出工程が行われている間に、被測定物1が、上下方向(Z方向)に伸びる直線A(第14図および第15図を参照)を回転軸として、回転する(直線Aが実在する部材でなくてもよい)。例えば、被測定物1が反時計回りに回転する。すると、被測定物1は、第12図(b)に示すような配置となる。被測定物1における光路P2と交差する部分が、第12図(b)の場合と第12図(a)の場合とでは異なる。よって、第12図(b)の場合と第12図(a)の場合とでは、被測定物1の異なる部分を測定できる。
第五の実施形態によれば、被測定物1を回転させながら被測定物1を走査することができる。これにより、被測定物1を断層測定することができる。
なお、第一の実施形態にかかる収容具10(第2図参照)を使用して被測定物1を走査する場合は、被測定物1が所定の回転軸(Z方向の直線A:第14図および第15図を参照)を中心に回転しながら、テラヘルツ波を受けており、Z方向に、包囲部12を圧縮または伸張させることになる。
また、第一の実施形態の変形例にかかる収容具10(第6図参照)を使用して被測定物1を走査する場合は、被測定物1が所定の回転軸(Z方向の直線A:第14図および第15図を参照)を中心に回転しながら、テラヘルツ波を受けており、Y方向に、包囲部12を圧縮または伸張させることになる。このY方向は、テラヘルツ波を入射する方向であるか(テラヘルツ波を入射する方向がY方向である場合)、または、Z方向およびテラヘルツ波の光路に垂直な方向である(テラヘルツ波を入射する方向がX方向である場合)。
なお、第二の実施形態にかかる収容具10(第7図参照)を使用して被測定物1を走査する場合は、被測定物1が所定の回転軸(Z方向の直線A:第14図および第15図を参照)を中心に回転しながら、テラヘルツ波を受けており、Z方向に、収容具10を圧縮または伸張させることになる。
また、第二の実施形態の変形例にかかる収容具10(第8図参照)を使用して被測定物1を走査する場合は、被測定物1が所定の回転軸(Z方向の直線A:第14図および第15図を参照)を中心に回転しながら、テラヘルツ波を受けており、Y方向に、収容具10を圧縮または伸張させることになる。このY方向は、テラヘルツ波を入射する方向であるか(テラヘルツ波を入射する方向がY方向である場合)、または、Z方向およびテラヘルツ波の光路に垂直な方向である(テラヘルツ波を入射する方向がX方向である場合)。
なお、第三の実施形態にかかる収容具10(第9図参照)を使用して被測定物1を走査する場合は、被測定物1が所定の回転軸(Z方向の直線A:第14図および第15図を参照)を中心に回転しながら、テラヘルツ波を受けており、Z方向に、収容具10を圧縮または伸張させることになる。
また、第三の実施形態の変形例にかかる収容具10(第10図参照)を使用して被測定物1を走査する場合は、被測定物1が所定の回転軸(Z方向の直線A:第14図および第15図を参照)を中心に回転しながら、テラヘルツ波を受けており、Y方向に、収容具10を圧縮または伸張させることになる。このY方向は、テラヘルツ波を入射する方向であるか(テラヘルツ波を入射する方向がY方向である場合)、または、Z方向およびテラヘルツ波の光路に垂直な方向である(テラヘルツ波を入射する方向がX方向である場合)。
第六の実施形態
第六の実施形態は、第一、第二および第三の実施形態にかかる収容具10を使用して、収容具10およびテラヘルツ波の光路P1、P2を回転させながら被測定物1を走査する方法である。
第六の実施形態にかかる収容具10およびテラヘルツ波測定装置の構成は第一、第二および第三の実施形態と同様であり、説明を省略する。
次に、第六の実施形態の動作を説明する。第13図は、第六の実施形態の動作を説明するための収容具10およびテラヘルツ波測定装置の平面図である。なお、出力工程、検出工程、光路P1、P2の定義、第13図において図示省略しているものは第四の実施形態と同様である。また、第二および第三の実施形態にかかる収容具10を使用して被測定物1を走査する場合に第13図の収容具10が、第一構成体100となることも第四の実施形態と同様である。
第13図(a)を参照して、出力工程が行われる。出力されたテラヘルツ波は、第一の実施形態で説明したように、直進しながら、包囲部12および被測定物1を透過する。そして、検出工程が行われる。これにより、被測定物1のある部分が、テラヘルツ波測定装置によって測定される。
出力工程および検出工程が行われている間に、収容具10およびテラヘルツ波の光路P1、P2が、上下方向(Z方向)に伸びる直線A(第14図および第15図を参照)を回転軸として、回転する。例えば、反時計回りに回転する。すると、被測定物1は、第13図(b)に示すような配置となる。被測定物1における光路P2と交差する部分が、第13図(b)の場合と第13図(a)の場合とでは異なる。よって、第13図(b)の場合と第13図(a)の場合とでは、被測定物1の異なる部分を測定できる。
第六の実施形態によれば、収容具10およびテラヘルツ波の光路P1、P2を回転させながら被測定物1を走査することができる。これにより、被測定物1を断層測定することができる。
なお、第一の実施形態にかかる収容具10(第2図参照)を使用して被測定物1を走査する場合は、収容具10およびテラヘルツ波の光路P1、P2が所定の回転軸(Z方向の直線A:第14図および第15図を参照)を中心に回転しながら、被測定物1がテラヘルツ波を受けており、Z方向に、包囲部12を圧縮または伸張させることになる。
また、第一の実施形態の変形例にかかる収容具10(第6図参照)を使用して被測定物1を走査する場合は、収容具10およびテラヘルツ波の光路P1、P2が所定の回転軸(Z方向の直線A:第14図および第15図を参照)を中心に回転しながら、被測定物1がテラヘルツ波を受けており、Y方向に、包囲部12を圧縮または伸張させることになる。このY方向は、テラヘルツ波を入射する方向であるか(テラヘルツ波を入射する方向がY方向である場合)、または、Z方向およびテラヘルツ波の光路に垂直な方向である(テラヘルツ波を入射する方向がX方向である場合)。
なお、第二の実施形態にかかる収容具10(第7図参照)を使用して被測定物1を走査する場合は、収容具10およびテラヘルツ波の光路P1、P2が所定の回転軸(Z方向の直線A:第14図および第15図を参照)を中心に回転しながら、被測定物1がテラヘルツ波を受けており、Z方向に、収容具10を圧縮または伸張させることになる。
また、第二の実施形態の変形例にかかる収容具10(第8図参照)を使用して被測定物1を走査する場合は、収容具10およびテラヘルツ波の光路P1、P2が所定の回転軸(Z方向の直線A:第14図および第15図を参照)を中心に回転しながら、被測定物1がテラヘルツ波を受けており、Y方向に、収容具10を圧縮または伸張させることになる。このY方向は、テラヘルツ波を入射する方向であるか(テラヘルツ波を入射する方向がY方向である場合)、または、Z方向およびテラヘルツ波の光路に垂直な方向である(テラヘルツ波を入射する方向がX方向である場合)。
なお、第三の実施形態にかかる収容具10(第9図参照)を使用して被測定物1を走査する場合は、収容具10およびテラヘルツ波の光路P1、P2が所定の回転軸(Z方向の直線A:第14図および第15図を参照)を中心に回転しながら、被測定物1がテラヘルツ波を受けており、Z方向に、収容具10を圧縮または伸張させることになる。
また、第三の実施形態の変形例にかかる収容具10(第10図参照)を使用して被測定物1を走査する場合は、収容具10およびテラヘルツ波の光路P1、P2が所定の回転軸(Z方向の直線A:第14図および第15図を参照)を中心に回転しながら、被測定物1がテラヘルツ波を受けており、Y方向に、収容具10を圧縮または伸張させることになる。このY方向は、テラヘルツ波を入射する方向であるか(テラヘルツ波を入射する方向がY方向である場合)、または、Z方向およびテラヘルツ波の光路に垂直な方向である(テラヘルツ波を入射する方向がX方向である場合)。
第七の実施形態
第七の実施形態は、第一、第二および第三の実施形態にかかる収容具10を使用して、被測定物1を上下方向(Z方向)に走査する方法である。
第14図は、第七の実施形態にかかる収容具10およびテラヘルツ波測定装置の正面図である。第七の実施形態にかかる収容具10およびテラヘルツ波測定装置の構成は第一、第二および第三の実施形態とほぼ同様である。ただし、被測定物1は円筒形であり、被測定物1の一部が、収容具10の空隙部11(または貫通空隙部110)に収容されている。
ただし、第14図においては、第一の実施形態におけるボルト頭部14a、ナット14b、ボルトねじ部14c、上方押さえ部材16aおよび下方押さえ部材16bを図示省略している。第二の実施形態におけるボルト頭部14a、ナット14bおよびボルトねじ部14cを図示省略している。第三の実施形態におけるボルト頭部14a、ナット14b、ボルトねじ部14c、上方押さえ部材16aおよび下方押さえ部材16bを図示省略している。なお、第二および第三の実施形態にかかる収容具10を使用して被測定物1を走査する場合、第14図の包囲部12は、収容具10の概観を示す図形(収容具10の輪郭をおおまかに示すに過ぎず、一つ一つの第一構成体100等を図示しない)となる。
次に、第七の実施形態の動作を説明する。なお、出力工程、検出工程、光路P1、P2の定義は、第四の実施形態と同様である。
第14図(a)を参照して、出力工程が行われる。出力されたテラヘルツ波は、第一の実施形態で説明したように、直進しながら、包囲部12および被測定物1を透過する。そして、検出工程が行われる。これにより、被測定物1の下方の部分が、テラヘルツ波測定装置によって測定される。
出力工程および検出工程が行われている間に、収容具10およびテラヘルツ波の光路P1、P2が、被測定物1に対して上下方向(第14図における上側)に動く。すると、第14図(b)に示すように、光路P2が、被測定物1の上方の部分と交差する。これにより、被測定物1の上方の部分が、テラヘルツ波測定装置によって測定される。なお、テラヘルツ波の光路P1、P2を動かすためには、テラヘルツ波出力器2およびテラヘルツ波検出器4を動かせばよい。
第七の実施形態によれば、上下方向(Z方向)に被測定物1を走査することができる。これにより、被測定物1を断層測定することができる。
なお、出力工程および検出工程が行われている間に、収容具10およびテラヘルツ波の光路P1、P2に対して、被測定物1が上下方向に動くようにしてもよい。
第八の実施形態
第八の実施形態は、第一、第二および第三の実施形態にかかる収容具10を使用して、被測定物1を上下方向(Z方向)に走査する方法である。
第15図は、第八の実施形態にかかる収容具10およびテラヘルツ波測定装置の正面図である。第八の実施形態にかかる収容具10およびテラヘルツ波測定装置の構成は第一の実施形態とほぼ同様である。ただし、被測定物1は円筒形であり、被測定物1の全部が、収容具10の空隙部11(または貫通空隙部110)に収容されている。
ただし、第15図においては、第一の実施形態におけるボルト頭部14a、ナット14b、ボルトねじ部14c、上方押さえ部材16aおよび下方押さえ部材16bを図示省略している。第二の実施形態におけるボルト頭部14a、ナット14bおよびボルトねじ部14cを図示省略している。第三の実施形態におけるボルト頭部14a、ナット14b、ボルトねじ部14c、上方押さえ部材16aおよび下方押さえ部材16bを図示省略している。なお、第二および第三の実施形態にかかる収容具10を使用して被測定物1を走査する場合、第15図の包囲部12は、収容具10の概観を示す図形(収容具10の輪郭をおおまかに示すに過ぎず、一つ一つの第一構成体100等を図示しない)となる。
次に、第八の実施形態の動作を説明する。なお、出力工程、検出工程、光路P1、P2の定義は、第四の実施形態と同様である。
第15図(a)を参照して、出力工程が行われる。出力されたテラヘルツ波は、第一の実施形態で説明したように、直進しながら、包囲部12および被測定物1を透過する。そして、検出工程が行われる。これにより、被測定物1の下方の部分が、テラヘルツ波測定装置によって測定される。
出力工程および検出工程が行われている間に、収容具10および被測定物1が、テラヘルツ波の光路P1、P2に対して上下方向(第15図における下側)に動く。すると、第15図(b)に示すように、光路P2が、被測定物1の上方の部分と交差する。これにより、被測定物1の上方の部分が、テラヘルツ波測定装置によって測定される。
第八の実施形態によれば、上下方向(Z方向)に被測定物1を走査することができる。これにより、被測定物1を断層測定することができる。
なお、出力工程および検出工程が行われている間に、収容具10および被測定物1に対して、テラヘルツ波の光路P1、P2が上下方向に動くようにしてもよい。
第九の実施形態
第九の実施形態は、第一、第二および第三の実施形態にかかる収容具10のテラヘルツ波測定装置に対する配置法が第一、第二および第三の実施形態と異なる。
第16図は、第九の実施形態にかかる収容具10に被測定物1の少なくとも一部が収容され、収容具10にテラヘルツ波が照射されたときの平面図である。第16図において図示省略しているものは第四の実施形態と同様である。また、第二および第三の実施形態にかかる収容具10を使用して被測定物1を走査する場合に第16図の収容具10が、第一構成体100となることも第四の実施形態と同様である。
収容具10およびテラヘルツ波測定装置の構成は第一、第二および第三の実施形態と同様であり、説明を省略する。
ただし、第16図を参照して、第一平面部分S1が、テラヘルツ波測定装置のテラヘルツ波出力器2から被測定物1に向けて出力されたテラヘルツ波の進行方向に対して、0度を超え90度未満の角度αで交差する。テラヘルツ波測定装置による被測定物1の測定を行うために、上記のように収容具10を配置する。これは、第一平面部分S1の法線方向が、テラヘルツ波測定装置のテラヘルツ波出力器2から被測定物1に向けて出力されたテラヘルツ波の進行方向に対して、0度を超え90度未満の角度(=90度−α)で交差するようにされていることとなる。
なお、第二の実施形態の変形例(第8図参照)および第三の実施形態の変形例(第10図参照)に適用する場合は、所定の方向(Y方向)が、テラヘルツ波測定装置のテラヘルツ波出力器2から被測定物1に向けて出力されたテラヘルツ波の進行方向に対して、0度を超え90度未満の角度で交差するようにする。
次に、第九の実施形態の動作を説明する。
第16図を参照して、テラヘルツ波測定装置のテラヘルツ波出力器2によりテラヘルツ波が出力される。テラヘルツ波出力器2から出力されたテラヘルツ波は、第一平面部分S1に照射される。ここで、テラヘルツ波は屈折してから、包囲部12の内部を直進していく。
ここで、被測定物1の輪郭と、空隙部11の平面形状の輪郭との隙間の空気層の厚さは薄いので無視する。さらに、(被測定物1の屈折率n1)=(包囲部12の屈折率n2)に、n2が調整されているものとする。
すると、包囲部12の内部を進行していったテラヘルツ波は、被測定物1の内部をも屈折しないで、直進していく。さらに、テラヘルツ波は、被測定物1を透過し、包囲部12に入射する。さらに、テラヘルツ波は、包囲部12の内部を直進し、第二平面部分S2を通過する。この際、テラヘルツ波は屈折し、テラヘルツ波出力器2から出力されたテラヘルツ波の進行方向と平行な方向に進行し、テラヘルツ波検出器4に入射される。
結局、テラヘルツ波出力器2から出力されたテラヘルツ波は、所定の距離(オフセット)だけ光路が移動して、テラヘルツ波検出器4に入射される。
テラヘルツ波検出器4は、入射されたテラヘルツ波を検出する。これにより、被測定物1が測定される。例えば、被測定物1は内容物1a、1bを有する。第16図によれば、テラヘルツ波は内容物1bを透過するので、テラヘルツ波の検出結果から内容物1bの位置などが判明する。
なお、(被測定物1の屈折率n1)=(包囲部12の屈折率n2)として、第九の実施形態の動作を説明したが、n1−0.1≦n2≦n1+0.1であれば、おおよそ、同様な動作である。
第九の実施形態によれば、テラヘルツ波を被測定物1に与えて測定する際に、テラヘルツ波が被測定物1により屈折することを抑制できる。
しかも、第九の実施形態によれば、テラヘルツ波出力器2から出力されたテラヘルツ波は、所定の距離(オフセット)だけ光路が移動して、テラヘルツ波検出器4に入射される。このため、第九の実施形態は、テラヘルツ波出力器2から出力されたテラヘルツ波の進行方向上に、テラヘルツ波検出器4が無い場合に適している。
第十の実施形態
第十の実施形態は、包囲部12a、12bが分割面D1、D2に沿って分割可能である点が第一の実施形態と異なる。なお、第十の実施形態にかかる収容具10を使用して、第四から第八の実施形態において説明した被測定物1の走査を行うことができる。また、第十の実施形態にかかる収容具10の配置形態として、第九の実施形態おいて説明した方法(第16図参照)をとることができる。
第17図は、第十の実施形態にかかる収容具10に被測定物1の少なくとも一部が収容され、収容具10にテラヘルツ波が照射されたときの平面図である。
収容具10およびテラヘルツ波測定装置の構成は第一の実施形態とほぼ同様である。ただし、収容具10は、包囲部12にかえて、包囲部12a、12bを備える。包囲部12a、12bは分割面D1、D2に沿って分割可能である。また、分割面D1、D2は、空隙部11と交差する。なお、第17図に示すように分割面D1、D2とは離れていてもよい。また、包囲部12a、12bは、互いに、図示省略した連結手段により連結される。第17図の場合、空隙部11の平面形状の輪郭は、左に凸の円弧と、右に凸の円弧を含む。
第十の実施形態の動作は、第一の実施形態の動作と同様であり説明を省略する。
第十の実施形態にかかる収容具10によれば、包囲部12a、12bは分割面D1、D2に沿って分割可能であるため、空隙部11の内部に被測定物1を収容しやすい。例えば、包囲部12a、12bは分割面D1、D2に沿って分割してから、空隙部11の内部に被測定物1を収容する。その後、包囲部12a、12bを、互いに、図示省略した連結手段により連結すればよい。
なお、第二および第三の実施形態にかかる収容具10(第7図、第8図、第9図、第10図参照)を、上記と同様に分割面に沿って分割可能としてもよい。すなわち、第7図の第一包囲部12’、第8図の収容具10(例えばY方向に分割可能とする)、第9図の第一包囲部12’、第二包囲部132、第10図の収容具10(例えばY方向に分割可能とする)を分割可能としてもよい。
第十一の実施形態
第十一の実施形態にかかる収容具10は、被測定物1が複数の円柱からなる場合に対応したものである。なお、第十一の実施形態にかかる収容具10を使用して、第四から第八の実施形態において説明した被測定物1の走査を行うことができる。また、第十一の実施形態にかかる収容具10の配置形態として、第九の実施形態おいて説明した方法(第16図参照)をとることができる。
第18図は、第十一の実施形態にかかる収容具10に被測定物1が収容されたときの断面図(第18図(a))および平面図(第18図(b))である。なお、第18図(a)においては、図示の便宜上、収容具10と空隙部11との間の隙間を省略している。
第18図(a)を参照して、被測定物1は三個の円柱からなり、高さに応じて底面の直径が変化している。(最高部の円柱の底面の直径)>(最低部の円柱の底面の直径)>(中央部の円柱の底面の直径)となっている。なお、被測定物1は回転体であればよく、例えば楕円体でもよい。ただし、その回転体の中心軸は直線Aに一致している必要がある。
ここで、空隙部11の平面形状の輪郭の半径が、空隙部11の高さに応じて変化している。これにより、被測定物1が、その高さに応じて底面の直径が変化していることに対応している。
第18図(b)を参照して、包囲部12a、12bは分割面D1、D2に沿って分割可能である。また、分割面D1、D2は、空隙部11と交差する(第十の実施形態と同様)。これにより、空隙部11の内部に被測定物1を収容しやすい。例えば、包囲部12a、12bは分割面D1、D2に沿って分割してから、空隙部11の内部に被測定物1を収容する。その後、包囲部12a、12bを、互いに、図示省略した連結手段により連結すればよい。
なお、第18図(b)において、テラヘルツ波測定装置のテラヘルツ波出力器2およびテラヘルツ波検出器4の位置および光路P1、P2の位置は、第11図と同様であり、説明を省略する。
なお、第二の実施形態にかかる収容具10の第一空隙部11’(第7図参照)の平面形状の輪郭の半径が、第一空隙部11’の高さに応じて変化しているようにしてもよい。
なお、第二の実施形態の変形例にかかる収容具10の貫通空隙部110(第8図参照)の平面形状の輪郭の半径が、貫通空隙部110の高さに応じて変化しているようにしてもよい。
なお、第三の実施形態にかかる収容具10の第一空隙部11’、第二空隙部131(第9図参照)の平面形状の輪郭の半径が、第一空隙部11’、第二空隙部131の高さに応じて変化しているようにしてもよい。
なお、第三の実施形態の変形例にかかる収容具10の貫通空隙部110(第10図参照)の平面形状の輪郭の半径が、貫通空隙部110の高さに応じて変化しているようにしてもよい。
Claims (46)
- 電磁波測定装置により測定される被測定物の少なくとも一部を収容する収容具であって、
前記被測定物の少なくとも一部がその内部に配置される空隙部と、
第一平面部分と第二平面部分とを有し、前記第一平面部分と前記第二平面部分との間に前記空隙部が配置され、前記空隙部を包囲する包囲部と、
前記包囲部の屈折率をn2、前記被測定物の屈折率をn1としたときに、
n1−0.1≦n2≦n1+0.1
となるようにn2を調整する屈折率調整手段と、
を備え、
前記電磁波測定装置は、前記被測定物に向けて0.01[THz]以上100[THz]以下の周波数の電磁波を出力する、
収容具。 - 請求項1に記載の収容具であって、
前記屈折率調整手段が、前記包囲部の厚さを変化させることにより、前記包囲部の屈折率を変更する、
収容具。 - 請求項2に記載の収容具であって、
前記屈折率調整手段が、前記包囲部を圧縮または伸張させることにより、前記包囲部の屈折率を変更する、
収容具。 - 請求項3に記載の収容具であって、
前記包囲部は、発泡性樹脂からなる、
収容具。 - 請求項3に記載の収容具であって、
前記被測定物が所定の回転軸を中心に回転しながら、前記電磁波を受けており、
前記屈折率調整手段が、前記所定の回転軸の方向に、前記包囲部を圧縮または伸張させる、
収容具。 - 請求項3に記載の収容具であって、
前記被測定物が所定の回転軸を中心に回転しながら、前記電磁波を受けており、
前記屈折率調整手段が、前記所定の回転軸および前記電磁波の光路に垂直な方向に、前記包囲部を圧縮または伸張させる、
収容具。 - 請求項3に記載の収容具であって、
前記収容具および前記電磁波の光路が所定の回転軸を中心に回転しながら、前記被測定物が前記電磁波を受けており、
前記屈折率調整手段が、前記所定の回転軸の方向に、前記包囲部を圧縮または伸張させる、
収容具。 - 請求項3に記載の収容具であって、
前記収容具および前記電磁波の光路が所定の回転軸を中心に回転しながら、前記被測定物が前記電磁波を受けており、
前記屈折率調整手段が、前記所定の回転軸および前記電磁波の光路に垂直な方向に、前記包囲部を圧縮または伸張させる、
収容具。 - 請求項3に記載の収容具であって、
前記屈折率調整手段が、前記電磁波の光路と平行な方向に、前記包囲部を圧縮または伸張させる、
収容具。 - 請求項1ないし9のいずれか一項に記載の収容具であって、
前記空隙部の平面形状の輪郭が、円弧を含む、
収容具。 - 請求項10に記載の収容具であって、
前記空隙部の平面形状の輪郭の半径が、前記空隙部の高さに応じて変化する、
収容具。 - 請求項1ないし9のいずれか一項に記載の収容具であって、
前記包囲部が分割面に沿って分割可能であり、
前記分割面が前記空隙部と交差する、
収容具。 - 前記被測定物を収容した請求項1ないし12のいずれか一項に記載の収容具における前記包囲部の屈折率を調整する屈折率調整方法であって、
前記第一平面部分が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向に対して、直角に交差するように、前記収容具を配置する工程と、
前記第一平面部分に入射する前記電磁波の光路と、前記包囲部および前記被測定物を透過した前記電磁波の光路とが一直線上になるように、前記屈折率調整手段により前記包囲部の屈折率を調整する工程と、
を備えた屈折率調整方法。 - 前記被測定物を収容した請求項1ないし12のいずれか一項に記載の収容具を、前記電磁波測定装置による前記被測定物の測定のために配置する収容具配置方法であって、
前記第一平面部分が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向に対して、直角に交差するように、前記収容具を配置する工程を備えた収容具配置方法。 - 前記被測定物を収容した請求項1ないし12のいずれか一項に記載の収容具を、前記電磁波測定装置による前記被測定物の測定のために配置する収容具配置方法であって、
前記第一平面部分が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向に対して、0度を超え90度未満の角度で交差するように、前記収容具を配置する工程を備えた収容具配置方法。 - 電磁波測定装置により測定される被測定物の少なくとも一部を収容する収容具であって、
前記被測定物の少なくとも一部がその内部に配置される第一空隙部と、
第一平面部分と第二平面部分とを有し、前記第一平面部分と前記第二平面部分との間に前記第一空隙部が配置され、前記第一空隙部を包囲する第一包囲部と、
を有する複数の第一構成体を備え、
前記第一構成体は、所定の間隔だけ隔てられており、
前記収容具は、さらに、
前記収容具の平均屈折率をn2、前記被測定物の屈折率をn1としたときに、
n1−0.1≦n2≦n1+0.1
となるようにn2を調整する屈折率調整手段を備え、
前記電磁波測定装置は、前記被測定物に向けて0.01[THz]以上100[THz]以下の周波数の電磁波を出力する、
収容具。 - 請求項16に記載の収容具であって、
前記屈折率調整手段が、前記所定の間隔を変化させることにより、前記収容具の平均屈折率を変更する、
収容具。 - 請求項17に記載の収容具であって、
前記屈折率調整手段が、前記収容具を圧縮または伸張させることにより、前記所定の間隔を変化させる、
収容具。 - 請求項16に記載の収容具であって、
複数の前記第一構成体の間に配置され、前記第一空隙部の外側に配置された間隔保持部材、
を備えた収容具。 - 請求項16に記載の収容具であって、
複数の前記第一構成体の間に配置された第二構成体を備え、
前記第二構成体は、
前記被測定物の少なくとも一部がその内部に配置される第二空隙部と、
第三平面部分と第四平面部分とを有し、前記第三平面部分と前記第四平面部分との間に前記第二空隙部が配置され、前記第二空隙部を包囲する第二包囲部と、
を有する、
収容具。 - 請求項16に記載の収容具であって、
前記所定の間隔は、前記電磁波がブラッグ(Bragg)反射を起こさないように定められている、
収容具。 - 請求項16に記載の収容具であって、
前記所定の間隔の各々が等しい、
収容具。 - 請求項18に記載の収容具であって、
前記被測定物が所定の回転軸を中心に回転しながら、前記電磁波を受けており、
前記屈折率調整手段が、前記所定の回転軸の方向に、前記収容具を圧縮または伸張させる、
収容具。 - 請求項18に記載の収容具であって、
前記収容具および前記電磁波の光路が所定の回転軸を中心に回転しながら、前記被測定物が前記電磁波を受けており、
前記屈折率調整手段が、前記所定の回転軸の方向に、前記収容具を圧縮または伸張させる、
収容具。 - 請求項16ないし24のいずれか一項に記載の収容具であって、
前記第一空隙部の平面形状の輪郭が、円弧を含む、
収容具。 - 請求項25に記載の収容具であって、
前記第一空隙部の平面形状の輪郭の半径が、前記第一空隙部の高さに応じて変化する、
収容具。 - 請求項16ないし24のいずれか一項に記載の収容具であって、
前記第一包囲部が分割面に沿って分割可能であり、
前記分割面が前記第一空隙部と交差する、
収容具。 - 前記被測定物を収容した請求項16ないし27のいずれか一項に記載の収容具の平均屈折率を調整する屈折率調整方法であって、
前記第一平面部分の法線方向が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向と平行になるように、前記収容具を配置する工程と、
前記第一平面部分に入射する前記電磁波の光路と、前記収容具および前記被測定物を透過した前記電磁波の光路とが一直線上になるように、前記屈折率調整手段により前記収容具の平均屈折率を調整する工程と、
を備えた屈折率調整方法。 - 前記被測定物を収容した請求項16ないし27のいずれか一項に記載の収容具を、前記電磁波測定装置による前記被測定物の測定のために配置する収容具配置方法であって、
前記第一平面部分の法線方向が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向と平行になるように、前記収容具を配置する工程を備えた収容具配置方法。 - 前記被測定物を収容した請求項16ないし27のいずれか一項に記載の収容具を、前記電磁波測定装置による前記被測定物の測定のために配置する収容具配置方法であって、
前記第一平面部分の法線方向が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向に対して、0度を超え90度未満の角度で交差するように、前記収容具を配置する工程を備えた収容具配置方法。 - 電磁波測定装置により測定される被測定物の少なくとも一部を収容する収容具であって、
所定の方向に、所定の間隔だけ隔てられた複数の第一構成体と、
前記収容具の平均屈折率をn2、前記被測定物の屈折率をn1としたときに、
n1−0.1≦n2≦n1+0.1
となるようにn2を調整する屈折率調整手段と、
を備え、
前記電磁波測定装置は、前記被測定物に向けて0.01[THz]以上100[THz]以下の周波数の電磁波を出力し、
前記収容具を貫通する貫通空隙部の内部に、前記被測定物の少なくとも一部が配置され、
前記貫通空隙部の延伸方向と、前記所定の方向とが直交する、
収容具。 - 請求項31に記載の収容具であって、
前記屈折率調整手段が、前記所定の間隔を変化させることにより、前記収容具の平均屈折率を変更する、
収容具。 - 請求項32に記載の収容具であって、
前記屈折率調整手段が、前記収容具を圧縮または伸張させることにより、前記所定の間隔を変化させる、
収容具。 - 請求項31に記載の収容具であって、
複数の前記第一構成体の間に配置された間隔保持部材、
を備えた収容具。 - 請求項31に記載の収容具であって、
複数の前記第一構成体の間に配置された第二構成体を備える、
収容具。 - 請求項31に記載の収容具であって、
前記所定の間隔は、前記電磁波がブラッグ(Bragg)反射を起こさないように定められている、
収容具。 - 請求項31に記載の収容具であって、
前記所定の間隔の各々が等しい、
収容具。 - 請求項31に記載の収容具であって、
前記被測定物が所定の回転軸を中心に回転しながら、前記電磁波を受けており、
前記屈折率調整手段が、前記所定の回転軸および前記電磁波の光路に垂直な方向に、前記収容具を圧縮または伸張させる、
収容具。 - 請求項31に記載の収容具であって、
前記収容具および前記電磁波の光路が所定の回転軸を中心に回転しながら、前記被測定物が前記電磁波を受けており、
前記屈折率調整手段が、前記所定の回転軸および前記電磁波の光路に垂直な方向に、前記収容具を圧縮または伸張させる、
収容具。 - 請求項31に記載の収容具であって、
前記屈折率調整手段が、前記電磁波の光路と平行な方向に、前記収容具を圧縮または伸張させる、
収容具。 - 請求項31ないし40のいずれか一項に記載の収容具であって、
前記貫通空隙部の平面形状の輪郭が、円弧を含む、
収容具。 - 請求項41に記載の収容具であって、
前記貫通空隙部の平面形状の輪郭の半径が、前記貫通空隙部の高さに応じて変化する、
収容具。 - 請求項31ないし40のいずれか一項に記載の収容具であって、
前記収容具が分割面に沿って分割可能であり、
前記分割面が前記貫通空隙部と交差する、
収容具。 - 前記被測定物を収容した請求項31ないし43のいずれか一項に記載の収容具の平均屈折率を調整する屈折率調整方法であって、
前記所定の方向が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向と平行または垂直になるように、前記収容具を配置する工程と、
前記収容具に入射する前記電磁波の光路と、前記収容具および前記被測定物を透過した前記電磁波の光路とが一直線上になるように、前記屈折率調整手段により前記収容具の平均屈折率を調整する工程と、
を備えた屈折率調整方法。 - 前記被測定物を収容した請求項31ないし43のいずれか一項に記載の収容具を、前記電磁波測定装置による前記被測定物の測定のために配置する収容具配置方法であって、
前記所定の方向が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向と平行または垂直になるように、前記収容具を配置する工程を備えた収容具配置方法。 - 前記被測定物を収容した請求項31ないし43のいずれか一項に記載の収容具を、前記電磁波測定装置による前記被測定物の測定のために配置する収容具配置方法であって、
前記所定の方向が、前記電磁波測定装置から前記被測定物に向けて出力された前記電磁波の進行方向に対して、0度を超え90度未満の角度で交差するように、前記収容具を配置する工程を備えた収容具配置方法。
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