JP5291389B2 - ポインティングシステム、ポインティング方法、ポインティングプログラム及び指示ベクトル演算装置 - Google Patents
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Description
[A.指示動作モデル]
まず、本実施形態が導入する指示動作モデルを、図1を参照して説明する。この指示動作モデルは、3次元空間において、指示者が指示媒体を用いて、指示対象となる平面上の目標位置を指し示す動作をモデル化したものである。指示媒体としては、例えば、レーザポインタの可視レーザ光、指示棒などを用いることを想定する。指示対象とする平面を、指示平面Tと呼ぶ。
[1.全体構成]
本実施形態のポインティングシステムの構成を、図2及び図3を参照して説明する。なお、図2は、本実施形態の外観及び使用例を示す説明図である。図3は、本実施形態の構成を示す機能ブロック図である。すなわち、ポインティングシステム100は、指示平面T、入力装置200、指示情報出力装置300及び指示装置400等により構成されている。
指示平面Tは、指示装置400が指示対象とする平面である。この指示平面Tは、例えば、多数の観衆向けの大型の表示装置若しくは投影スクリーン等によって構成することが考えられる。指示装置400による指示位置は、指示平面T上のいずれかに存在する。
入力装置200は、指示者Aが、指示平面T上の所望の指示位置を入力する手段である。この入力装置200としては、例えば、マウス、キーボート、リモコン、スイッチ、ディスプレイ(タッチパネル)等、周知のあらゆる入力手段を使用することができる。
指示情報出力装置300は、入力装置200から入力された座標情報に基づいて、指示位置ベクトルを算出し、この指示位置ベクトルを指示装置400に出力する装置である。指示情報出力装置300は、例えば、所定のオペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムによって動作するコンピュータによって実現することができる。
指示装置400は、図3に示すように、指示媒体410、指示機構420、指示演算部430、指示情報インタフェース440、可動筐体450、設置機構460及びユーザインタフェース470等を有している。
指示媒体410は、指示平面Tを指示するための媒体である。指示媒体410の例としては、可視レーザ光の光源及び光学部材から成るレーザポインタや指示棒(固定長のもの、伸縮可能なものを含む)などが挙げられる。なお、指示媒体410としては、指示棒以外の直線状の構造物、レーザ光以外の光源及びこれを集光する光学部材、その他の電磁波や超音波の発振器等を使用することもできる。つまり、指示媒体410は、指示方向が特定できる程度の指向性を有する媒体であれば、用途に適したものを自由に選択することができる。
指示機構420は、2つの制御軸を備え、入力された指示ベクトルにしたがって、指示媒体410の指示方向を制御する機構である。この指示機構420としては、例えば、モータ駆動によってレーザポインタ若しくは指示棒の方向を変える2軸制御装置を用いることが考えられる。
指示演算部430は、要求判定部431、キャリブレーション部432、交点演算部433、透視演算部434、指示位置演算部435、指示ベクトル演算部436等を有している。要求判定部431は、外部からのキャリブレーション要求の有無、指示位置の更新要求の有無を判定する手段である。
指示情報インタフェース440は、指示演算部430と外部(指示情報出力装置300など)との間のインタフェースである。指示情報インタフェース440には、指示情報出力装置300の出力部330が接続される。この指示情報インタフェース440は、指示情報出力装置300からの情報の入力を受け付けて、指示演算部430へ指示情報を出力する。なお、指示情報インタフェース440は、指示装置400の内部状態を、外部へ出力することもできる。
可動筐体450は、手動若しくはアクチュエータ制御により、その姿勢を変更できる筐体である。この可動筐体450は、内部に指示機構420を有している。このため、指示機構420の姿勢(指示媒体410の基準となる指示方向)は、可動筐体450の可動範囲内で、任意に設定できる。
設置機構460は、指示装置400の構成要素を支持し、運用環境内に固定するための構造物である。設置機構460として、どのような機構を採用するかは自由である。例えば、設置機構460を、構成要素を据え置くための台座、構成要素を吊り下げるためのフック、構成要素を設置面に吸着させるための吸盤や磁石などにより構成することができる。
ユーザインタフェース470は、指示情報インタフェース440を介さずに、情報の入出力を行う手段である。このユーザインタフェース470には、上記の入力装置200と同様の入力手段や、ディスプレイ、プリンタ等の出力手段を接続することが考えられる。指示者Aは、入力手段を介して、指示媒体410の指示方向を制御するイベント、指示演算部430による演算を制御するイベント等を、直接入力することができる。
上記のような指示動作モデル及び装置構成を前提として行う指示動作の原理を、図4〜9を参照して説明する。
[1.球座標系及び3次元直交座標系の導入]
まず、指示媒体410の方向を決定するための指示機構420の2つの制御軸は、理論的には直交し一点で交わる。そこで、図4に示すように、この交点上に原点を有する球座標系ΣSを導入する。球座標系ΣSにおける任意の座標は、1つの動径rと、2つの偏角θ,φを成分として表すことができる。なお、r≧0,−π/2≦θ≦π/2, −π≦φ<πである。
(a)ΣSのθ成分の回転軸とx軸とが一致する。
(b)ΣSのφ成分の回転軸とy軸とが一致する。
(c)基本指示ベクトルに対応する指示直線LdO上に、正のz軸が存在する。
ここで、指示平面T上の指示位置を特定するため、指示平面T上に指示動作に適した任意の2次元線形座標系ΣTを導入する。ΣC において指示平面Tが不変であるとき、指示平面T上の指示位置Cpは、ΣTにおける指示位置Tpと、一意に対応する。このため、任意の指示ベクトルdが、Cpを指示することは、Tpを指示することと同義である。このTpは、上述の指示位置ベクトルである。このため、任意の指示位置ベクトルTpに一意に対応する指示ベクトルdが存在すると言える。
これに対処するために、本実施形態においては、図5に示すように、ΣCにおけるz=1となる仮想的な平面Pを導入する。さらに、この平面Pに対して、2次元直交座標系ΣPを導入する。ΣPは、ΣCを、そのz軸に沿って、平面Pへ正射影した座標系である。このとき、ΣPにおける任意の点Ppは、適切な座標変換により、ΣCにおける点Cpに一意に対応付けられる。
この問題を解決するために、本実施形態においては、新たな中心射影変換の同定方法を用いる。このために、交点関数及び透視関数と呼ぶ2つの重要な関数を導入する。
続いて、任意の3次元直交座標系において、その原点を通らない2つの平面上で相互に対応する直線同士の、前記原点を介した中心射影変換を考える。平面U上の直線ULに乗る2点{u0,u1}が、この中心射影変換により、それぞれ平面V上の直線VLに乗る2点{v0, v1}に射影されるとする。同様に、UL上の別の点u=(1−M)u0+Mu1が、VL上の点v=(1−MI)v0+MIv1へ射影されるとする。このとき、M,MIは既知とする。
この透視関数P(M,MI,N)により2つの直線上で対応する任意の点の間の中心射影変換を同定できた。そこで、これを拡張して、2つの平面(ここでは指示平面T,射影指示平面Pとする)上で対応する任意の点の間の中心射影変換を同定することを考える。この問題を解決するためには、次の4つのプロセスを実行すればよい。
指示平面T上の任意の四角形TRを考える。四角形TRの2つの対角線TD20,TD31が、それぞれ端点の組{Tv0,Tv2},{Tv1,Tv3}を有しているとする。そして、この対角線同士の交点TcRが、式(6)で表されるとする。
次に、図7に示すとおり、指示平面T上の任意の点Tpを導入する。この点Tpと対角線TD31のいずれかの端点Tvaとを端点の組{Tp,Tva}とする線分TSaを考える。この線分TSaと対角線TD20との交点Tc20が、式(10)で表されるとする。
図8に示すとおり、上記の中心射影変換により、指示平面T上の点Tc20が、射影指示平面Pにおける対角線PD20上の点Pc20へ射影されたときを考える。このとき、点Pc20が、式(14)のとおり表されるとする。式(14)中の係数Pn20は、前プロセスまでに求めておいた係数Tm20, Pm20,Tn20を用いて、透視関数によって求めることができる。具体的には、式(15)のとおりである。
図9に示すとおり、指示平面T上の線分TSa,TSbにおけるTp以外の端点が、上記の中心射影変換により、それぞれ射影指示平面P上の点Pva,Pvbへ射影されたとする。ここで、2点{Pva,Pc20}が乗る直線PLpaと、2点{Pvb,Pc31}が乗る直線PLpbとの交点Ppは、式(18)のとおり表される。このとき、式(19)のとおり、交点Ppに関する交点係数ベクトルを求めることができる。
以上が、本システムにおける指示動作の原理である。なお、上記の説明で省略した式(5)の証明を、以下に述べる。まず、x,y,zを成分とする任意の3次元直交座標系ΣCを考える。この3次元直交座標系ΣCに対して、平面Vと平面Uがあるとする。平面Vは、z=1なる平面である。平面Uは、平面Vとその法線同士が直交しない平面である。ここで、一般性を欠くことなく、平面V上の直線とこれに対応する平面U上の直線について、ΣCの原点を中心とする中心射影変換を考える。
本システムの動作手順の詳細を、図10のフローチャートを参照して説明する。本システムの動作は、主として、1.初期設定、2.キャリブレーション、3.キャリブレーション要求判定、4.指示位置更新要求判定、5.指示ベクトル演算、6.指示動作等の手順を含んでいる。
まず、指示者Aは、本システムを設置する。例えば、あらかじめ背景に指示平面Tが設置された壇上に、指示情報出力装置300、指示装置400等を配置する。但し、これらを必ずしも壇上へ配置する必要はない。つまり、この設置作業においては、指示平面T及び指示装置400を、指示ベクトルdの設定範囲内で、指示媒体410が指示平面Tの指示対象領域全域を指示可能となるように設置すればよい。その際、上記のように、基本指示ベクトルdOが、指示対象領域の中心あたりを指示するように、設置機構460及び可動筐体450の姿勢を設定する。
キャリブレーションは、校正枠設定部432aによる校正枠の設定(ステップ1003)、射影校正枠設定部432bによる射影校正枠の設定(ステップ1004)、校正値演算部432cによる校正値の算出(ステップ1005)を行う処理である。校正枠及び射影校正枠は、上記のように、ポインティングシステム100において、中心射影変換を同定するために必要となる。したがって、キャリブレーションは、設置されたポインティングシステム100の運用に先立って若しくはキャリブレーション要求の入力があった場合に行う。
まず、校正枠設定の際には、校正枠の4つの頂点に相当する指示位置ベクトルと、同頂点を指示する指示ベクトルとを対応付ける。かかる対応付け並びに校正枠の設定には、次の2通りの方法が考えられる。
第1の方法は、あらかじめ設定(メモリ等の記憶部に記憶)された指示ベクトルによって、指示平面Tを指示する方法である。例えば、図11に示すように、(θ0±θ,φ0±φ)Tと表される4つの指示ベクトルda〜ddにより、指示平面Tを順次指示する。指示者Aは、これらの指示ベクトルda〜ddに基づいて指示された位置(例えば、レーザ光の照射位置)へカーソルを合わせることにより、指示装置400に対して指示位置ベクトルと位置決定のイベントを与える。校正枠設定部432aは、各指示ベクトルda〜ddに、指示位置ベクトルTpa〜Tpdを対応付ける。
一方、第2の方法は、例えば、図12に示すように、(X0±X,Y0±Y)Tと表される4つの指示位置ベクトルを定める方法である。これは、指示者Aが、各指示位置ベクトルTpa〜Tpdに対応する指示平面T上の位置を、指示装置400の指示媒体410が指示するように操作する。校正枠設定部432aは、各指示位置ベクトルTpa〜Tpdに対して、これらを指示した時の指示ベクトルda〜ddを対応付ける。指示者Aによる指示媒体410の操作方法には、次のいずれかの方法がある。
(b)指示装置400のユーザインタフェース470から、指示機構420を制御する情報を入力し、指示媒体410の姿勢を操作する。
(c)指示媒体410の姿勢を手動にて操作する。
射影校正枠設定部432bは、上記のように、4つの指示位置ベクトルTpa〜Tpdに対応付けられた4つの指示ベクトルda〜ddから、式(1)により、射影指示平面P上の対応する4つの射影指示位置ベクトルを求める。
上記のように設定された校正枠および射影校正枠に基づいて、式(6)〜式(9)により、校正値を求める。これにより、キャリブレーションが完了する。
要求判定部431は、キャリブレーション要求イベントの有無を判定して、キャリブレーション部432のフロー制御を行う。例えば、指示装置400と指示平面Tとの相対的な位置姿勢など、指示環境が運用中に変化してしまった場合に、校正値の更新が必要になる。
指示者Aは、プレゼンテーション中に、指示情報出力装置300若しくは指示平面T上に表示された内容を確認しながら、カーソル位置を所望の位置に移動させる。これにより、指示情報出力装置300から指示位置ベクトル等の指示情報が出力される。
指示演算部430の交点演算部433は、式(10)〜(13)により、新たな指示位置ベクトルが示す指示点及び既に求められている校正枠における2頂点の間をそれぞれ結ぶ2直線と、当該校正枠における対角線との2つの交点についての交点係数ベクトルを求める(ステップ1009)。
上記のように求められた指示ベクトルによって、指示機構420は、指示媒体410の指示方向制御パラメータを更新する(ステップ1013)。この指示方向制御パラメータにしたがって、指示機構420が動作するので、指示媒体410が、指示平面T上の目標とする指示位置を指示する(ステップ1014)。そして、プレゼンテーション等を継続する場合には、ステップ1006に戻る(ステップ1015)。
以上のような本実施形態によれば、カメラで指示平面Tを撮影することによる照射位置の発見及び追跡を行わなくても、正確な位置を指示することができるので、装置構成及び処理が簡素化できる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。図2に示した機能ブロック図は、概念的なものであり、これらの機能を実現する具体的な回路は種々考えられ、特定のものには限定されない。なお、本発明は、上記の処理に対応してコンピュータ及び周辺回路を動作させるポインティング方法、ポインティングプログラムとしても把握できる。ハードウェア処理によって実現する範囲とソフトウェア処理によって実現する範囲も自由である。上記の指示演算部を実現するコンピュータを、独立した指示ベクトル演算装置として構成することも可能である。
200…入力装置
300…指示情報出力装置
310…入力部
320…決定部
330…出力部
400…指示装置
410…指示媒体
420…指示機構
430…指示演算部
431…要求判定部
432…キャリブレーション部
432a…校正枠設定部
432b…射影校正枠設定部
432c…校正値演算部
433…交点演算部
434…透視演算部
435…指示位置演算部
436…指示ベクトル演算部
440…指示情報インタフェース
450…可動筐体
460…設置機構
470…ユーザインタフェース
Claims (12)
- 指示対象となる指示平面に対する指示を行う指示媒体と、
直交する2つの制御軸を有し、前記制御軸を中心とした回転角を成分とする指示ベクトルにしたがって、前記指示媒体の指示方向を制御する指示機構と、
前記制御軸の交点を原点とする3次元直交座標系に対して、法線同士が互いに直交しない仮想的な射影指示平面と、前記指示平面との間において、前記原点を介した前記指示平面上の指示位置とこれに対応する前記射影指示平面上の位置との中心射影変換に基づいて、前記指示ベクトルを演算する指示演算部と、
を有することを特徴とするポインティングシステム。 - 前記指示演算部は、
前記指示平面における異なる4点を頂点とする校正枠を設定する校正枠設定部と、
前記射影指示平面に、前記校正枠の4点に前記中心射影変換に基づいて対応する点を頂点とする射影校正枠を設定する射影校正枠設定部と、
2次元平面上での平行でない2直線の交点を求める交点関数を用いて、前記指示平面上の指示位置と前記校正枠のいずれかの頂点を通る直線と前記校正枠の対角線との交点若しくは前記指示位置に対応する射影指示平面上の位置と前記射影校正枠のいずれかの頂点を通る直線と前記射影校正枠の対角線との交点を求める交点演算部と、
前記原点を通らない2平面上で相互に対応する2直線上の任意の点の間の、前記原点を介した中心射影変換を行う透視関数を用いて、前記指示平面上の指示位置と前記校正枠のいずれかの頂点を通る直線と前記校正枠の対角線との交点と、前記指示位置に対応する射影指示平面上の位置と前記射影校正枠のいずれかの頂点を通る直線と前記射影校正枠の対角線との交点とを相互に変換可能な透視演算部と、
前記射影校正枠の頂点及び前記透視演算部により変換した交点に基づき、前記指示位置に対応する前記射影指示平面上の位置を演算する指示位置演算部と、
前記指示位置演算部によって演算した指示位置に対応する前記射影指示平面上の位置に基づいて、前記指示ベクトルを演算する指示ベクトル演算部と、
を有することを特徴とする請求項1記載のポインティングシステム。 - 前記指示平面上の指示位置として、指示位置ベクトルを入力する入力装置と、
前記指示位置ベクトルを、前記指示演算部に出力する指示情報出力装置と、
を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のポインティングシステム。 - 前記校正枠設定部及び前記射影校正枠設定部を有し、運用前若しくは要求に応じて、前記校正枠及び前記射影校正枠の設定を行うキャリブレーション部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のポインティングシステム。
- 前記指示機構は、前記指示媒体の基本指示方向若しくは前記指示機構の姿勢を変更可能な可動筐体に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のポインティングシステム。
- 前記指示機構は、除震手段を備えた設置機構に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のポインティングシステム。
- 前記指示演算部及び前記指示機構との間で、情報の入出力が可能なユーザインタフェースを備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のポインティングシステム。
- 前記指示平面及び前記指示機構の一方若しくは双方が複数であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のポインティングシステム。
- 前記入力装置、前記指示情報出力装置及び前記指示機構のうち、少なくともいずれかが複数であることを特徴とする請求項3記載のポインティングシステム。
- 直交する2つの制御軸を有し、指示対象となる指示平面に対する指示を行う指示媒体の指示方向を制御する指示機構を、コンピュータが、前記制御軸を中心とした回転角を成分とする指示ベクトルにしたがって制御することにより、前記指示平面に対する指示を行わせるポインティング方法において、
前記コンピュータは、校正枠設定部、射影校正枠設定部、交点演算部、透視演算部、指示位置演算部及び指示ベクトル演算部を有し、
前記校正枠設定部が、前記指示平面における異なる4点を頂点とする校正枠を設定し、
前記射影校正枠設定部が、前記制御軸の交点を原点とする3次元直交座標系に対して、前記指示平面と法線同士が互いに直交しない仮想的な射影指示平面に、前記校正枠の4点に前記中心射影変換に基づいて対応する点を頂点とする射影校正枠を設定し、
前記交点演算部が、2次元平面上での平行でない2直線の交点を求める交点関数を用いて、前記指示平面上の指示位置と前記校正枠のいずれかの頂点を通る直線と前記校正枠の対角線との交点若しくは前記指示位置に対応する射影指示平面上の位置と前記射影校正枠のいずれかの頂点を通る直線と前記射影校正枠の対角線との交点を求め、
前記透視演算部が、前記原点を通らない2平面上で相互に対応する2直線上の任意の点の間の、前記原点を介した中心射影変換を行う透視関数を用いて、前記指示平面上の指示位置と前記校正枠のいずれかの頂点を通る直線と前記校正枠の対角線との交点と、前記指示位置に対応する射影指示平面上の位置と前記射影校正枠のいずれかの頂点を通る直線と前記射影校正枠の対角線との交点とについて、いずれか一方から他方へ変換し、
前記指示位置演算部が、前記射影校正枠の頂点及び変換した前記交点に基づき、前記指示位置に対応する前記射影指示平面上の位置を演算し、
前記指示ベクトル演算部が、演算した指示位置に基づいて、前記指示ベクトルを演算する、
ことを特徴とするポインティング方法。 - 直交する2つの制御軸を有し、指示対象となる指示平面に対する指示を行う指示媒体の指示方向を制御する指示機構を、コンピュータに、前記制御軸を中心とした回転角を成分とする指示ベクトルにしたがって制御させることにより、前記指示平面に対する指示を行わせるポインティングプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記指示平面における異なる4点を頂点とする校正枠を設定する処理と、
前記制御軸の交点を原点とする3次元直交座標系に対して前記指示平面と法線同士が互いに直交しない仮想的な射影指示平面に、前記校正枠の4点に前記中心射影変換に基づいて対応する点を頂点とする射影校正枠を設定する処理と、
2次元平面上での平行でない2直線の交点を求める交点関数を用いて、前記指示平面上の指示位置と前記校正枠のいずれかの頂点を通る直線と前記校正枠の対角線との交点若しくは前記指示位置に対応する射影指示平面上の位置と前記射影校正枠のいずれかの頂点を通る直線と前記射影校正枠の対角線との交点を求める処理と、
前記原点を通らない2平面上で相互に対応する2直線上の任意の点の間の、前記原点を介した中心射影変換を行う透視関数を用いて、前記指示平面上の指示位置と前記校正枠のいずれかの頂点を通る直線と前記校正枠の対角線との交点と、前記指示位置に対応する射影指示平面上の位置と前記射影校正枠のいずれかの頂点を通る直線と前記射影校正枠の対角線との交点とについて、いずれか一方から他方へと変換する処理と、
前記射影校正枠の頂点及び変換した前記交点に基づき、前記指示位置に対応する前記射影指示平面上の位置を演算する処理と、
演算した指示位置に対応する前記射影指示平面上の位置に基づいて、前記指示ベクトルを演算する処理と、
を実行させることを特徴とするポインティングプログラム。 - 直交する2つの制御軸を有し、前記指示媒体の指示方向を制御する指示機構を制御するために、前記制御軸を中心とした回転角を成分とする指示ベクトルを求める指示ベクトル演算装置において、
前記制御軸の交点を原点とする3次元直交座標系に対して、法線同士が互いに直交しない仮想的な射影指示平面と、前記指示平面との間において、前記原点を介した前記指示平面上の指示位置とこれに対応する前記射影指示平面上の位置との中心射影変換により、前記指示ベクトルを演算する指示演算部を有することを特徴とする指示ベクトル演算装置。
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