JP5291013B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

ここに開示する技術は、燃料電池システムに関し、燃料電池の周囲環境、特に周囲圧力の変動に対してその出力の安定化を図る上で有効な技術に関する。
近年、航空機内の電力需要の増加と、燃料消費量の抑制との観点から、発電効率の高い燃料電池を航空機内の電源として用いることが検討されている。例えば特許文献1には、航空機に搭載された燃料電池システムが開示されており、このシステムでは、燃料電池への酸素の供給を、予圧した環境下にあるキャビンの空気を供給することにより行うと共に、燃料電池において生成される生成水を、航空機内の各種設備に利用することが開示されている。
特開2003−331877号公報
ところで、航空機用に限らず電源には出力の安定化が求められるが、特に航空機等の移動物体では、燃料電池の動作環境が急変することもあり得るため、そうした環境変化に対しても出力の安定化を保つことが要求される。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、動作環境の変化に対しても、出力を安定化し得る燃料電池システムを実現することにある。
本願発明者が燃料電池の動作環境のパラメータの一つとして、周囲圧力に着目して検討を重ねたところ、燃料電池は、周囲圧力が低いときには、出力が低下すると共に、過渡応答特性が悪化することを確認した。また、周囲圧力が急激に低下したときには、電力供給がし得なくなることも見出した。
つまり本願発明者は、航空機の電源を念頭に、高度槽を利用した実験を行うことによって、様々な高度環境における固体高分子型燃料電池(PEFC)の出力特性を確認した。例えば図3は、地上、8千フィート、3万フィート、4万フィート及び5万フィートの各高度環境における、PEFCの電流−電圧特性の一例を示している。同図によると、高度が高くなるほど、PEFC21の出力(電圧)は急激に低下することがわかる。
また、図4は、地上、8千フィート、3万フィート、4万フィート及び5万フィートの各高度環境において、PEFCに対しパルス状の模擬負荷を与えたときの、PEFCの過渡応答特性の一例を示している。同図によると、高度が高くなるほど、電圧の落ち込みが大きくかつ、その復帰が遅れており、PEFCの過渡応答特性は悪化することがわかる。
このように燃料電池は、周囲圧力が低いときには、出力が低下すると共に、過渡応答特性が悪化することから、電源品質を確保する上では、周囲圧力を高くすることが好ましい。本願発明者は、周囲圧力が低い環境下において燃料電池を動作させるときには、例えば燃料電池をその環境から隔離した比較的高い圧力環境を作り出し、そこにおいて燃料電池を動作させる構成を採用することとした。例えば航空機においては、キャビン内又はそれに連通するチャンバ内に燃料電池を配置することが考えられる。
ところで、そうした環境下に燃料電池を配置していたとしても、圧力の漏れが発生したときには燃料電池の周囲圧力が急減することになる。図5は、高度槽内のPEFCをさらに、圧力カプセル内に収容することによって、その周囲圧力を、高度槽内の圧力よりも高く維持した状態(具体的には、高度槽内は5万フィート、圧力カプセル内は8千フィート)から、圧力カプセルに設けたバルブを開けることによって、カプセル内の圧力を急減した場合の、PEFCの出力変化の一例を示している。同図によると、カプセル内の圧力の低下と同時にPEFCの出力が低下し始め、最終的に電力供給が停止してしまうことがわかった。これは、PEFCの周囲圧力の低下により酸素分圧が低下して、必要な酸素量が確保できないことが主な原因である。また、周囲圧力が急減したときには、燃料電池内の生成水が沸騰し、燃料電池の破損を招くことも予想される。
このことを、例えば特許文献1に開示されているような航空機に搭載した燃料電池システムに当てはめてみると、この燃料電池システムは、キャビン内の空気を供給するように、燃料電池の周囲とキャビン内とが互いに繋がった構成であることから、燃料電池の周囲圧力は、通常時は、少なくともキャビン内の圧力を保つことになる。従って、通常時は比較的安定した電力供給が実現し得る。ところが、例えばキャビンの圧力漏洩が発生したようなときには、燃料電池の周囲圧力が急激に低下することになる。この場合に、燃料電池による電力供給が停止してしまうことが起こり得ることに、本願発明者は気づいた。
そこで、本願発明者は燃料電池の周囲圧力の急減を防止する構成を採用することにより燃料電池の出力の安定化を図ることにした。具体的に、ここに開示する燃料電池システムは、燃料電池と、前記燃料電池に燃料を供給する燃料供給源と、前記燃料電池を収容すると共に、所定の圧力となるように予圧された予圧空間からの空気が給気口を介してその内部に供給されるチャンバと、前記給気口に対して、開閉可能に設けられた遮断弁と、前記予圧空間内の圧力の低下を検知する検知手段と、前記検知手段が前記予圧空間内の圧力の低下を検知したときに、前記遮断弁を制御して前記給気口を閉じる制御器と、を備えている。ここで、燃料電池としてはその種類を特に限定するものではなく、種々の種類の燃料電池を採用し得る。一例として、固体高分子型燃料電池としてもよい。
この構成によると、燃料電池はチャンバ内に収容されていると共に、当該チャンバは予圧空間と連通しているため、予圧空間内が所定の圧力にあるときには、チャンバ内の圧力、つまり燃料電池の周囲圧力も所定圧力と同等になる。こうして、燃料電池の通常の運転時には、チャンバ内の圧力を比較的高く維持することで、予圧空間及びチャンバの外の圧力は相対的に低いときであっても、出力低下の抑制及び過渡応答特性の悪化が回避されて、高い電源品質を維持し得る。
一方、予圧空間内の圧力が急減したときには、チャンバ内の圧力も急減する虞がある。しかしながら前記の構成では、検知手段が予圧空間内の圧力の低下を検知したときには、制御器がチャンバの給気口に設けられた遮断弁を制御し、それによって給気口を閉じる。このことはチャンバ内を気密の状態として内部圧力の低下を抑制する。その結果、燃料電池の周囲圧力が急減することを回避して、燃料電池による電極供給が停止してしまうことや、燃料電池の出力が不安定になることが回避し得るようになる。従って、この構成は、燃料電池の出力の安定化、ひいては電源品質の向上の点で有利になる。
前記チャンバには、前記燃料電池の排気を外部に排出する排気口が形成され、前記燃料電池システムは、前記排気口に対して、開閉可能に設けられた遮断弁をさらに備え、前記制御器は、前記検知手段が前記予圧空間内の圧力の低下を検知したときには、前記遮断弁の制御により前記排気口をさらに閉じる、としてもよい。
こうすることによって、予圧空間内の圧力が低下したときには、チャンバ内を密閉空間にし得るため、チャンバ内の圧力低下が抑制し得る。その結果、燃料電池の周囲圧力が急減することを回避して、燃料電池による電力供給が停止してしまうことや、燃料電池の出力が不安定になることが回避し得るようになり、出力の安定化の上でさらに有利になる。
前記チャンバには、前記燃料電池からの生成水を外部に排出する排水口が形成され、前記燃料電池システムは、前記排水口に対して、開閉可能に設けられた遮断弁をさらに備え、前記制御器は、前記検知手段が前記予圧空間内の圧力の低下を検知したときには、前記遮断弁の制御により前記排水口をさらに閉じる、としてもよい。
こうすることによって、予圧空間内の圧力が低下したときには、チャンバ内を密閉空間にし得るため、チャンバ内の圧力低下が抑制し得る。その結果、燃料電池の周囲圧力が急減することを回避して、燃料電池による電力供給が停止してしまうことや、燃料電池の出力が不安定になることが回避し得るようになり、出力の安定化の上でさらに有利になる。
前記燃料電池システムは、前記給気口を閉じているときに、前記燃料電池に対して少なくとも酸素を供給する酸素供給源をさらに備えている、としてもよい。
給気口を閉じてチャンバ内を密閉空間にしたときには、燃料電池に対して空気(酸素)が供給されなくなることから、給気口を閉じているときには、酸素供給源から燃料電池に酸素を供給することが望ましい。こうすることで、密閉空間内の燃料電池は、継続して運転し得る。
前記予圧空間は、航空機のキャビンであり、前記燃料電池システムは、前記予圧空間内の圧力が低下したときに、前記燃料電池の周囲温度の低下を抑制する手段をさらに備えている、としてもよい。
燃料電池システムが航空機に搭載されるシステムであって、キャビンからの空気を燃料電池(つまり、チャンバ)に供給するように構成されている場合、航空機の飛行中にキャビンの予圧が漏洩したときには、キャビン内の温度低下を招き、それに伴い燃料電池の周囲温度も低下し得る。周囲温度の低下は、例えば燃料電池内の生成水を氷結させ、燃料電池の停止を招き得る。そこで、予圧空間内の圧力が低下したときに、前記燃料電池の周囲温度の低下を抑制する手段を備えることが好ましい。例えばチャンバが断熱構造を有しているとしてもよい。前述の通り、予圧空間内の圧力が低下したときには、給気口が閉じることによってキャビンからの冷気がチャンバ内に進入することが防止される一方、チャンバが断熱構造を有していることで、チャンバ内の温度低下が抑制され得る。よって、燃料電池は、安定運転が継続し得る。
前記燃料電池システムは、前記燃料電池の出力を安定化する安定化装置をさらに備えている、としてもよい。
前述したように燃料電池が比較的低圧の環境下において動作するときには、出力の低下や過渡応答特性の悪化を招きやすいところ、安定化装置は、燃料電池の出力を安定化させて、電源品質を向上させる。これは特に、燃料電池システムを航空機に搭載する場合に有効であって、航空機に搭載した場合には、燃料電池の周囲圧力が、キャビン内の圧力程度の地上よりも低い圧力になることから、燃料電池の出力は相対的に低下すると共に、航空機内の電力需要の変動(電力負荷の変動)等に対して、燃料電池の出力変動が大きくなり得る。安定化装置は、そうした出力低下や過渡応答特性の悪化を回避し、航空機の電源としての品質が向上し得る。
以上説明したように、ここに開示する燃料電池システムは、予圧空間内の圧力が低下したときには、燃料電池を収容するチャンバの、少なくとも給気口を閉じることによって、そのチャンバ内の圧力の低下を抑制し、燃料電池の周囲圧力が急減することを回避し得るから、燃料電池の出力を安定化し得る。
燃料電池システムの構成を示すブロック図である。 キャビンの予圧漏洩時における燃料電池システムの状態を示す図1対応図である。 高度(周囲圧力)を変更したときの、燃料電池の出力特性に係る実験結果の例である。 高度(周囲圧力)を変更したときの、燃料電池の過渡応答特性に係る実験結果の例である。 燃料電池の周囲圧力を急減したときの出力変化に係る実験結果の例である。
以下、燃料電池システムの実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。図1は、燃料電池システム1の構成を示すブロック図であり、この燃料電池システム1は、航空機に搭載され、航空機内の電源として用いられるシステムである。尚、燃料電池システム1は、航空機用電源としての用途に限定されるものではない。またここでは、民間航空機を例に、燃料電池システム1の説明をするが、航空機はこれに限定されるものではない。この例では、航空機は3〜4万フィート程度の高度で航行し、そのキャビン11は、所定の気圧(例えば8千フィート程度の高度環境)となるように加圧された予圧キャビンである。
燃料電池システム1は、燃料電池21を備えている。燃料電池21の種類は特に限定しないが、一例として、図1に示すように、固体高分子型燃料電池(PEFC21)を挙げることができる。PEFC21には、燃料としての水素と、酸化剤としての酸素とが供給される。ここでいう水素は、純水素に限らず、水素を主成分とする燃料を含む。また、ここでいう酸素は、酸素そのものに限らず、酸素を含む酸化剤であればよく、例えば空気を含む。
水素は、水素供給源22から供給される。ここで水素供給源22の構成については特に限定しない。水素そのものを貯留し、それをPEFC21に供給し得る構成、例えば水素貯留タンク、ボンベ等によって水素供給源22を構成してもよい。また、例えば航空機の燃料を改質し、それをPEFC21に供給し得る構成、つまり改質器によって水素供給源22を構成してもよい。さらにそれらを組み合わせた構成等、水素供給源22の構成は、種々の構成を採用し得る。
PEFC21に対する酸素の供給は、詳しくは後述するが、キャビン11からの空気を供給することによって行われる。前述したように、航空機のキャビン11内は所定の気圧にまで加圧されているため、PEFC21の動作可能な程度の酸素分圧は確保されている。
PEFC21は、安定化装置23に対して電気的に接続され、PEFC21の電気出力は、安定化装置23を介して、航空機に設けられた配電システム5に供給される。配電システム5は、航空機内の各種の装備等に電力が供給する。安定化装置23は、後述するように、温度や周囲圧力等を含む環境の変化に対して、PEFC21の出力を安定化する機能を有する。具体的に安定化装置23は、DC−DC変換器等によって構成され得る。
PEFC21はまた、容器3内に収容されており、容器3は、前記キャビン11に連通する給気口31と、PEFC21の排気を外部(例えば航空機の外部)に排出し得る排気口32と、PEFC21の駆動に伴い生成された生成水を、容器3の外部に排出し得る排水口33とを備えている。給気口31、排気口32、及び排水口33にはそれぞれ、後述するように、電気信号を受けて開閉動作を行うことにより、各口31〜33の開閉を切り換え得る遮断弁34,35,36が設けられている。遮断弁34〜36は、例えば電磁バルブとしてもよい。各遮断弁34〜36は、PEFC21の通常運転時には開いており、これによって、容器3内は給気口31を介してキャビン11と連通する。このことにより、容器3内は、キャビン11内と同程度の温度及び圧力環境(例えば8千フィート)となり得る。こうして、PEFC21に対してキャビン11内の空気が供給される。また、PEFC21の動作に伴う排気及び排水は、排気口32及び排水口33を通じて、容器3の外に排出される。尚、排水した生成水は、航空機内の設備で利用するようにしてもよい。
これに対し各遮断弁34〜36によって各口31〜33を閉じたときには、容器3内を外部から遮断し、容器3内を密閉した空間にし得る。後述するように、キャビン11の予圧が漏洩した緊急時には、容器3内が密閉空間とされる。尚、ここでいう密閉は、容器3の内部圧力を保持し得る程度の気密にした状態をいう。
容器3はまた、断熱構造30を有しており、これによって、後述するように、キャビン11の予圧漏洩時に、容器3の内部の温度の低下を抑制するようにしている。
前述したように通常運転時には、PEFC21に対しキャビン11内の空気を供給しているため、容器3内を密閉空間にしたときには、PEFC21への空気の供給が停止してしまう。そこで、このシステム1は、容器3内を密閉空間にしたときにPEFC21に酸素を供給する酸素供給源24を備えている。酸素供給源24は、例えば酸素を貯留する酸素貯留タンク(ボンベ)により構成してもよい。酸素供給源24は、PEFC21に直接酸素を供給してもよいし、容器3内に酸素を供給してもよい。
燃料電池システム1はまたコントローラ4を備えており、このコントローラ4は、前記給気口31、排気口32、排水口33の遮断弁34,35,36に対して電気的に接続されて、各遮断弁34〜36の開閉を制御する。また、コントローラ4は、酸素供給源24に対しても電気的に接続されており、前述したように、容器3内を密閉空間にしたときには、酸素供給源24を制御することによりPEFC21に対して酸素を供給する。
コントローラ4に対しては、予圧インジケータ41が電気的に接続されている。予圧インジケータ41は、キャビン11内の予圧状態を監視して、予圧漏洩が発生したことを検知するセンサである。予圧インジケータ41は、予圧漏洩が発生したことをコントローラ4に対して出力する。
次に、この燃料電池システム1の動作について説明すると、通常の運転時には、図1に示すように、容器3内のPEFC21に対しては、水素供給源22から水素が供給されると共に、キャビン11からの空気が給気口31を通って容器3内に供給される。このことによって、PEFC21に対して酸素が供給される。こうして、PEFC21は発電を行い、その出力である直流電力は安定化装置23及び配電システム5を通じて、航空機内の各設備等に供給される。ここで、前述したように、PEFC21は、航空機の航行中は、地上に比べて周囲圧力は低下することから、出力は相対的に低下すると共に、過渡応答特性も相対的に悪化してしまうところ(図3,4を参照)、安定化装置23を備えることによって、前記の出力低下や過渡応答特性の悪化を回避して、その出力を安定化し得る。
航空機の航行中にキャビン11の予圧漏洩が発生したときには、そのままでは、キャビン11に連通している容器3内の圧力も低下し、それに伴い酸素分圧が低下することになる。このことは、PEFC21に対する酸素の供給量を低下させ、PEFC21の出力が停止してしまう可能性がある(図5参照)。そこで、この燃料電池システム1では、図2に示すように、キャビン11の予圧漏洩が発生したことを予圧インジケータ41が検知したときには、コントローラ4がその信号を受けて、給気口31、排気口32及び排水口33の遮断弁34〜36を閉じる。これによって、容器3内を密閉空間として、容器3内の圧力低下を抑制する。容器3内を、例えば1万フィート以下の高度環境に維持することが好ましい。これと共にコントローラ4は、酸素供給源24の制御によって、PEFC21(又は容器3内)に対し酸素を供給する。こうして、容器3内の圧力の急減が回避されることにより、例えばPEFC21内部での生成水の沸騰等に起因するPEFC21の破損を回避しつつ、また酸素分圧の低下を抑制して必要量の酸素量を確保することで、PEFC21はその動作を安定して継続し得る。
また、予圧漏洩発生時には、キャビン11内の温度が急低下するところ、容器3を密閉空間にすると共に、その容器3が断熱構造を有していることで、容器3内の温度低下は抑制される。このことは例えばPEFC21の凍結等を回避させ、PEFC21の動作が安定して継続し得ることとなる。その結果、例えば航空機の緊急着陸まで、電力を確実に確保し得る。
尚、前記の構成では、キャビン11の予圧漏洩の発生時に、排気口32及び排水口33の遮断弁35,36を閉じるように構成しているが、キャビン11の予圧漏洩に拘わらず、排気口32及び排水口33において、容器3内の圧力低下を防止するような別途の構成を予め有している場合には、キャビン11の予圧漏洩の発生時に、排気口32及び排水口33の遮断弁35,36を閉じなくてよい。つまり、排気口32及び排水口33の遮断弁35,36は省略することもあり得る。
以上説明したように、ここに開示した燃料電池システムは、特に圧力の変動に対してその出力の安定化を図り得るから、例えば航空機と始めとした、予圧環境下で使用される燃料電池システムとして有用である。
1 燃料電池システム
11 キャビン(予圧空間)
21 PEFC(燃料電池)
22 水素供給源(燃料供給源)
23 安定化装置
24 酸素供給源
3 容器(チャンバ)
30 断熱構造(温度低下を抑制する手段)
31 給気口
32 排気口
33 排水口
34 遮断弁(給気口の)
35 遮断弁(排気口の)
36 遮断弁(排水口の)
4 コントローラ(制御器)
41 予圧インジケータ(検知手段)

Claims (6)

  1. 燃料電池と、
    前記燃料電池に燃料を供給する燃料供給源と、
    前記燃料電池を収容すると共に、所定の圧力となるように予圧された予圧空間からの空気が給気口を介してその内部に供給されるチャンバと、
    前記給気口に対して、開閉可能に設けられた遮断弁と、
    前記予圧空間内の圧力の低下を検知する検知手段と、
    前記検知手段が前記予圧空間内の圧力の低下を検知したときに、前記遮断弁を制御して前記給気口を閉じる制御器と、を備えている燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記チャンバには、前記燃料電池の排気を外部に排出する排気口が形成され、
    前記排気口に対して、開閉可能に設けられた遮断弁をさらに備え、
    前記制御器は、前記検知手段が前記予圧空間内の圧力の低下を検知したときには、前記遮断弁の制御により前記排気口をさらに閉じる燃料電池システム。
  3. 請求項1又は2に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記チャンバには、前記燃料電池からの生成水を外部に排出する排水口が形成され、
    前記排水口に対して、開閉可能に設けられた遮断弁をさらに備え、
    前記制御器は、前記検知手段が前記予圧空間内の圧力の低下を検知したときには、前記遮断弁の制御により前記排水口をさらに閉じる燃料電池システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記給気口を閉じているときに、前記燃料電池に対して少なくとも酸素を供給する酸素供給源をさらに備えている燃料電池システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記予圧空間は、航空機のキャビンであり、
    前記予圧空間内の圧力が低下したときに、前記燃料電池の周囲温度の低下を抑制する手段をさらに備えている燃料電池システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池の出力を安定化する安定化装置をさらに備えている燃料電池システム。
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