JP5289097B2 - 踏切警報適正化システム及びその要部装置 - Google Patents

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Description

この発明は、鉄道の踏切に警報を出すシステムに関し、詳しくは、列車の停止する駅の直ぐ先に踏切が設けられている状況の下で踏切の警報時間を適正化して踏切の混雑を緩和する踏切警報適正化システムに関する。
また、本発明は、そのような踏切警報適正化システムに組み込まれてシステム構築に重要な役割を果たす要部装置、具体的には、軌道歪検出装置や,出発信号機現示時素調整装置,列車停止位置検知装置にも関する。
レール腹部に光ファイバセンサを貼り付けることで、鉄道用レールに沿って光ファイバセンサを布設し、この光ファイバセンサからの情報をレールの敷設基準情報記憶装置と比較して、レールの敷設位置の狂いを検出する、という技術が知られている(例えば特許文献1参照)。温度補正用の光ファイバセンサを並設して熱膨張に起因する誤差を除去する技術も知られており、有道床やスラブに対応可能なことも知られている。
また、光ファイバセンサをレールに限らず枕木やRC床板に固定しても軌道に沿った光ファイバセンサの布設が行えることも知られている(例えば特許文献2参照)。
さらに、光ファイバを利用した歪み測定・変位測定の手法しては、例えばBOTDR(Brillouin Optical Time Domain Reflectmetory)を用いる方法や、FBG(Fiber Bragg Greting)センサを用いる方法が知られている(例えば特許文献2参照)。
光ファイバセンサは、レールに流れる電車線電流に含まれるノイズの影響を受け難いうえ、列車信号を妨げる心配がないといった長所に加え、廉価なうえ、長距離に亘って連続的に計測できるといった利点も持っているため、鉄道の軌道の歪み検出に適している。
とは言え、従来は、光ファイバセンサを布設してから長期に亘って蓄積される軌道の変形量を監視するのが目的なので、列車の来ていないときの測定値だけが使用される。
一方、鉄道の踏切の混雑を緩和する技術についても公知のものがある(例えば非特許文献1参照)。これは、駅中間の踏切に関し、列車の速度や種別によりバラつく警報時間たとえば警報開始から列車の先頭が踏切に到着するまでの時間を一定に近づける警報制御を行うものである。具体的には、警報開始点に速度照査装置を設置するとか、運行管理システムから列車種別の情報を得、その情報により高速列車に対しては警報開始時間を遅延させないが、低速列車や駅に停止する列車に対しては警報開始時間を遅延させる等のことにより、踏切警報継続時間がなるべく一定になるようにしている。
もっとも、この踏切混雑緩和手法は、駅中間の踏切を対象にしたものであり、駅の直ぐ先に設けられている踏切は対象にしておらず、駅の直ぐ先に踏切が設けられている状況の下で駅構内から出発する列車に関連して踏切警報継続時間を安定させる警報制御を行うようにはなっていない。図8は、そのような従来システムの基本構成を示し、(a)が列車の停止する駅のホームトラックHTとその近傍の設備配置図、(b)が出発信号機14と踏切制御装置を制御する連動装置20のブロック図、(c)が連動装置20の出発制御手段21のフローチャートである。図9は、(a)が6両編成列車の停止状態を示す記号図、(b)が8両編成列車の停止状態を示す記号図、(c)が横軸に列車先頭位置を採り縦軸に踏切警報開始後の経過時間を採った列車位置タイムチャートである。
この従来システムを本願発明の課題の提示に役立つ程度に説明する。先ず、システムでの管理対象となる典型的でシンプルな駅では(図8(a)参照)、軌道11のホームトラックHT(区間)の脇にホーム12が存在しており、列車進行方向(図では左から右へ)に見てホーム12の直ぐ先のところに踏切13と出発信号機14とが接近して設置されている。図示の例では踏切13がホームトラックHTに設けられているが、踏切13はホームトラックHTの先のトラックBT(区間)に設けられていることもある。出発信号機14はホームトラックHTとその先のトラックBTとの間に設置され、ホームトラックHTとその後ろ側のトラックAT(区間)との間には場内信号機15が設置されている。
また、列車がホーム12の後端位置に合わせて停止する尻合わせ停車を行う場合、ホーム12と並んでいるホームトラックHTのうち、6両編成列車の先頭が位置すべき所には6両停止目標標識16が設置され、8両編成列車の先頭が位置すべき所には8両停止目標標識18が設置されている。これらの停止目標標識16,18は、列車の車両で2両分の距離に相当する約40mほど離れており、6両停止目標標識16が後側で踏切13から遠く、8両停止目標標識18が先で踏切13に近くなっている。なお、8両停止目標標識18と踏切13との距離は、上記の標識間距離と大差ない50mとする。
このような駅での列車運行を制御する典型的でシンプルな従来システムは(図8(b)参照)、図示しない軌道回路と、出発信号機14の現示を制御する連動装置20と、踏切13の踏切警報機の発報を制御する踏切制御装置とを備えている。軌道回路は軌道11の各区間AT,HT,BTにおける列車の有無を検出して各々の在線情報ATR,HTR,BTRを送出するものであり、踏切制御装置は外部から与えられた警報開始情報や警報終止情報に従って踏切警報機を制御するのに加えて連動装置20の踏切警報制御にも従うことにより安全優先で踏切警報機を制御するようになっている。
連動装置20は(図8(b)参照)、ホームトラック在線情報HTRや出発信号機内方在線情報BTRさらには出発信号機進行現示てこ扱い情報(出発てこ扱い)に基づいて出発信号機現示情報を作成しそれを出発信号機14に送出してその現示を制御するとともに踏切警報制御情報を作成しそれを踏切制御装置に送出してその踏切警報を制御するものである。その制御は、論理部にリレーやプログラムで実装された出発制御手段21によって実行され、踏切警報制御の開始から出発信号機14の進行現示まで現示時素22の時間を確保するようになっている。
列車がホーム12の後端位置に合わせて停止(尻合わせ停車)する場合、列車が出発するときの踏切制御としては、先頭車両が踏切にもっとも近い編成列車(編成長の長い列車)の先頭車両の位置から踏切13までの距離を加味し、警報開始後列車が踏切13まで到達する時間を規則に定められている時間を確保するために出発信号機14に現示時素22を設けている。そのように決められた現示時素22は、予め設定された固定値・一定値となる。例え、手動設定や上位装置での自動設定などで可変設定されるようになっている場合でも、現示時素22は列車停止位置と無関係に決められていた。
出発制御手段21の内容をもう少し詳述すると(図8(c)参照)、ホームトラックHTに列車の進来していることが確認でき(ステップS11)、さらに出発てこ扱いの有ることが確認できたら(ステップS12)、ホーム12の直ぐ先に踏切13が有るので、踏切13に対する踏切警報制御を開始し(ステップS13)、直ちに出発信号機14の現示時素を設定する(ステップS14)。その設定では何時も現示時素22の値が使用される。そして、その現示時素の時間が経過するのを待ち(ステップS15)、その時間が経過したら、出発信号機14を進行現示に切り替える(ステップS16)。それから、ホームトラックHTから列車の進出したことが確認できたら(ステップS17)、踏切13に対する踏切警報制御を停止して(ステップS18)、停発車時の制御を終えるようになっている。
このような駅に、例えば編成長が6両と8両の2種類の列車が停発車する場合に、6両編成列車は先頭を6両停止目標標識16に位置合わせして停止し(図9(a)参照)、8両編成列車は先頭を8両停止目標標識18に位置合わせして停止するとし(図9(b)参照)、さらに、6両停止目標標識16と踏切13との距離を90mとし、8両停止目標標識18と踏切13との距離を50mとし、6両停止目標標識16と8両停止目標標識18との距離を40mとし、列車加速度を3km/h/s(0.86m/s)とし、現示時素22を30秒とし、出発合図と戸閉時間と合わせて10秒とすれば、列車出発時に踏切13の踏切警報機が警報を開始してから列車が踏切13に到達するまでの時間が、8両編成列車では51秒なのに対し(図9(c)の太い実線を参照)、6両編成列車では55秒となる(図9(c)の太い長破線を参照)。この場合、6両編成列車の方が4秒長くなり、結果的に無駄にその分開かずの踏切を増長していることになる。
特開2003−139508号公報 特開2009−019878号公報
日本鉄道電気技術協会編「踏切保安装置詳説」 p.145〜157「列車種別の選別と踏切制御回路」
このように、鉄道の従来システムでは、駅構内の出発信号機の付近の踏切については、依然として適正化制御が行われておらず、そのため、例えば朝夕のラッシュ時間帯に列車本数が数十本もあるような線区においては、開かずの踏切の解消が相変わらず進んでいない。
しかしながら、このような踏切にあっては、踏切警報継続時間が僅かでも短縮されると混雑は大きく緩和されることが多いので、列車の停止する駅の直ぐ先に踏切が設けられている状況の下でも踏切の警報時間を適正化することの要請は強い。
そこで、駅の直ぐ先に踏切が設けられていても、踏切の警報時間を適正化して踏切の混雑を緩和することができるように、出発制御処理を改良することが基本的な技術課題となる。
また、上述した利点を有する光ファイバセンサを従来とは異なる態様で利用することにより上記の基本課題を簡便に解決することが更なる技術課題となる。
本発明の踏切警報適正化システムは(解決手段1,出願当初請求項1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、列車進行方向に出発信号機と踏切の存在する駅を通っている軌道に関連する鉄道設備の一部として設けられ前記出発信号機の現示と前記踏切の警報に係る制御を行う踏切警報適正化システムであって、前記軌道のうち列車重量に感応して歪む部位に設置されている光ファイバセンサを介して軌道歪情報を取得する軌道歪検出手段と、前記軌道歪情報に基づいて前記駅への列車進来時に列車停止位置を検知する列車停止位置検知手段と、前記踏切での踏切警報継続時間を安定させるよう前記列車停止位置に応じて前記出発信号機の現示時素を調整する出発信号機現示時素調整手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の出発信号機現示時素調整装置は(解決手段1,出願当初請求項2)、上記システムにおける一の要部を特定したものであり、列車進行方向に出発信号機と踏切の存在する駅を通っている軌道に関連する鉄道設備の一部として設けられ前記出発信号機の現示に係る制御を行う出発信号機現示時素調整装置であって、前記駅への列車進来時に前記踏切での踏切警報継続時間を安定させるよう前記駅での列車停止位置に応じて前記出発信号機の現示時素を調整することを特徴とする。
さらに、本発明の列車停止位置検知装置は(解決手段1,出願当初請求項3)、上記システムにおける他の要部を特定したものであり、列車進行方向に出発信号機と踏切の存在する駅を通っている軌道に関連する鉄道設備の一部として設けられる列車停止位置検知装置であって、前記軌道のうち列車重量に感応して歪む部位に係る軌道歪情報に基づいて前記駅への列車進来時に列車停止位置を検知することを特徴とする。
また、本発明(解決手段2)の列車停止位置検知装置(出願当初請求項4)や踏切警報適正化システム(出願当初請求項5)は、上記解決手段1の列車停止位置検知装置や踏切警報適正化システムであって、前記軌道歪情報を列車非進来時には基準データとして記憶しておき列車進来時には前記基準データで補正してから用いるようになっていることを特徴とする。
また、本発明の踏切警報適正化システムは(解決手段3,出願当初請求項6)、上記解決手段1の踏切警報適正化システムであって、前記光ファイバセンサが、前記軌道のうち列車重量に感応して同時に圧縮される部位と伸長する部位との双方に設置されており、前記軌道歪検出手段または前記列車停止位置検知手段が、前記軌道歪情報のうち同時に圧縮される部位と伸長する部位からの検出値については、両部位で同様に発現する列車重量非依存の歪み成分を相殺させる演算を行って両検出値を統合してから用いるようになっている、ことを特徴とする。
また、本発明の軌道歪検出装置は(解決手段3,出願当初請求項7)、上記解決手段3(出願当初請求項6)の踏切警報適正化システムの要部を特定したものであり、鉄道の軌道のうち列車重量に感応して同時に圧縮される部位と伸長する部位との双方に設置された光ファイバセンサと、前記光ファイバセンサを介して軌道歪情報を取得するとともに前記軌道歪情報のうち同時に圧縮される部位と伸長する部位からの検出値については両部位で同様に発現する列車重量非依存の歪み成分を相殺させる演算を行って両検出値を統合してから用いる検出値統合演算手段とを備えたことを特徴とする。
このような本発明の踏切警報適正化システム及びその要部装置にあっては(解決手段1)、列車進来時や列車非進来時の軌道歪情報が光ファイバセンサの利用によりレール電流等の影響を排して正確に検出することができる。また、そのような軌道歪情報に基づいて位置検出を行うことにより、列車が駅ホームに停止したときには、その列車停止位置を軌道回路での列車検知より細かな分解能で、列車停止位置を検知することができる。さらに、やはり列車が駅ホームに停止したときには、その列車の出発時間を規制する出発信号機に対してきめ細かな制御が行われて、踏切での踏切警報継続時間が従来より安定するので、踏切の閉時間が減少して、踏切の混雑が緩和される。
具体的には、列車が駅を出発してから踏切に到達するまでの列車走行時間が列車停止位置に応じて異なることを踏切混雑緩和に旨く利用すべく、列車走行時間が最短になったときでも安全が確保されるよう十分に長く決められた従来の現示時素を固定的に使用するのでなく、列車停止位置に基づいて列車走行時間の延びることが判るときには例えばその分だけ出発信号機の現示時素を短縮するといったことで、踏切の安全性を損なうことなく而も簡便に、踏切警報継続時間を安定させることができる。
したがって、この発明によれば、駅の直ぐ先に踏切が設けられていても踏切の警報時間を適正化して踏切の混雑を緩和するシステムや装置を簡便に実現することができる。
また、本発明の踏切警報適正化システム及びその要部装置にあっては(解決手段2)、列車停止位置検知の不要な列車非進来時には取得した軌道歪情報を基準データとして記憶しておくとともに、列車進来時には取得した軌道歪情報をそのまま列車停止位置検知に用いるのでなく基準データで補正してから用いるようにしたことにより、長期に亘って蓄積された歪み成分が軌道歪情報から除去されることから、列車重量による軌道の歪みだけが検出されるので、列車停止位置の検知性能が向上する。しかも、その改良は比較的簡単なデータ処理の追加によって容易に実現することができる。
さらに、本発明の踏切警報適正化システム及びその要部装置にあっては(解決手段3)、鉄道の軌道のうち列車重量に感応して同時に圧縮される部位と伸長する部位との双方から軌道歪情報を取得して、それらを統合するとともに、両部位で同様に発現する列車重量非依存の歪み成分は相殺されるようにしたことにより、列車重量による軌道の歪みはより明瞭に検出されるうえ、片方の部位だけからの検出では除去しにくい雑音成分が容易かつ的確に除去されるので、列車停止位置の検知性能が向上する。
本発明の実施例1について、踏切警報適正化システムの構造を示し、(a)がFBGセンサの設置状況示すホームトラック及び近傍の設備配置図、(b)が踏切警報適正化システムのブロック図である。 (a)が列車の停止状態を示す列車と軌道の側面図、(b)が列車先頭部と軌道の拡大側面図、(c)が横軸に列車先頭位置を採り縦軸に列車速度を採った停車時・発車時の速度変化グラフ、(d)がFBGセンサ設置箇所を列車の1両目が通過したときの軌道歪情報を示す信号波形図であり横軸が時間で縦軸が歪み量である。 (a)は8両編成列車が8両停止目標標識にあわせて停発車した時のFBGセンサによる軌道歪情報の信号波形図とその二値化信号波形図と列車停止検知信号波形図、(b)は6両編成列車が6両停止目標標識にあわせて停発車した時のFBGセンサによる軌道歪情報の信号波形図とその二値化信号波形図と列車停止検知信号波形図である。 (a)が出発制御手段のフローチャート、(b)が現示時素選択表の一例である。 (a)が6両編成列車の停止状態を示す記号図、(b)が8両編成列車の停止状態を示す記号図、(c)が横軸に列車先頭位置を採り縦軸に踏切警報開始後の経過時間を採った列車位置タイムチャートである。 本発明の実施例2について、列車停止位置検知装置の別態様を示し、(a)がFBGセンサの布設状況を示すホームトラック及び近傍の設備配置図、(b)が列車不存在時の軌道歪情報(FBGセンサ検出の歪み量)分布図、(c)が列車進来時の軌道歪情報(FBGセンサ検出の歪み量)分布図、(d)が標準歪みパターンのマッチング例、(e)が列車先頭位置と出発信号機現示時素との対応グラフである。 本発明の実施例3について、(a)が列車の輪重の掛かったレールの変形状態を示すレールと車輪の側面図、(b)が対をなすFBGセンサの設置箇所の拡大側面図、(c)が対をなすFBGセンサの設置状態を示すレールの側面図、(d)がそのレールの端面図、(e)がレールの膨張に伴うFBGセンサ検出歪の偏倚を示すグラフ、(f)が対をなすFBGセンサの検出歪を統合したもののグラフである。 従来システムについて、基本構成を示し、(a)が列車の停止する駅のホームトラックとその近傍の設備配置図、(b)が出発信号機と踏切制御装置を制御する連動装置のブロック図、(c)が連動装置の出発制御手段のフローチャートである。 (a)が6両編成列車の停止状態を示す記号図、(b)が8両編成列車の停止状態を示す記号図、(c)が横軸に列車先頭位置を採り縦軸に踏切警報開始後の経過時間を採った列車位置タイムチャートである。
このような本発明の踏切警報適正化システム及びその要部装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜3により説明する。
図1〜図5に示した実施例1は、上述した解決手段1(出願当初の請求項1〜3)を具現化したものであり、図6に示した実施例2は、上述した解決手段2(出願当初の請求項4〜5)を具現化したものであり、図7に示した実施例3は、上述した解決手段3(出願当初の請求項6〜7)を具現化したものである。
なお、それらの図示に際し従来と同様の構成要素には同一の符号を付して示したので、また、それらについて背景技術の欄で述べたことは以下の各実施例についても共通するので、重複する再度の説明は割愛し、以下、従来との相違点を中心に説明する。
本発明の踏切警報適正化システムの実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。
図1は、(a)がFBGセンサS1,S2の設置状況示すホームトラックHT及び近傍の設備配置図、(b)が踏切警報適正化システムのブロック図である。また、図2は、(a)が列車の停止状態を示す列車(1〜8)と軌道11の側面図、(b)が列車先頭部と軌道11の拡大側面図、(c)が横軸に列車先頭位置を採り縦軸に列車速度を採った停車時・発車時の速度変化グラフ、(d)がFBGセンサ設置箇所を列車の1両目が通過したときの軌道歪情報を示す信号波形図であり横軸が時間で縦軸がFBGセンサで検出した軌道の歪み量である。
さらに、図3は、(a)は8両編成列車が8両停止目標標識18にあわせて停発車した時のFBGセンサS1,S2による軌道歪情報(S1,S2)の信号波形図とその二値化信号波形図と列車停止検知信号(P1,P2)の波形図、(b)は6両編成列車が6両停止目標標識16にあわせて停発車した時のFBGセンサS1,S2による軌道歪情報(S1,S2)の信号波形図とその二値化信号波形図と列車停止検知信号(P1,P2)の波形図であり、何れも横軸が時間軸である。また、図4は、(a)が出発制御手段42のフローチャート、(b)が現示時素選択表43の一例である。
この踏切警報適正化システムが既述した従来システムと相違するのは(図1(b)参照)、軌道歪検出装置30が追加された点と、連動装置20が改造されて連動装置40になった点である。
軌道歪検出装置30は、軌道布設部32に少なくとも2個のFBGセンサS1,S2が形成された光ファイバ31と、光ファイバ31に送受光を行ってFBGセンサS1,S2それぞれの歪み量を検出するFBGインタロゲータ33とを備えたものであり、大抵、市販品で足りる。
FBGセンサS1,S2は何れも軌道11のうち列車重量に感応して歪む部位に設置されて設置箇所の歪みを検出するが、FBGセンサS1は6両停止目標標識16の近くに設置され、FBGセンサS2は8両停止目標標識18の近くに設置されているので(図1(a)参照)、それぞれの部位の検出歪みが軌道歪情報(S1,S2)としてFBGインタロゲータ33から連動装置40に送出されるようになっている。軌道11におけるFBGセンサ設置部位としては、レール腹部が典型例であるが、列車重量に感応して歪むところであれば、レールの他の部位でも良く、例えば、バラスト軌道では木製の枕木やPC製のまくらぎでも良く、スラブ軌道ではスラブでも良い。FBGセンサは、予歪を付与しておけば、伸縮いずれの歪みも測定することができる。
FBGセンサS1,S2と軌道歪情報(S1,S2)について詳述すると(図2参照)、8両編成列車が先頭を8両停止目標標識18に合わせて停止したときには、1両目の1軸目の輪重がFBGセンサS2の感応範囲に掛かるとともに(図2(a),(b)参照)、3両目の1軸目の輪重がFBGセンサS1の感応範囲に掛かるよう、FBGセンサS1,S2が設置されている。これに対し、6両編成列車が先頭を6両停止目標標識16に合わせて停止したときには、1両目の1軸目の輪重がFBGセンサS1の感応範囲に掛かるが(図2(a),(b)参照)、FBGセンサS2の感応範囲には列車の輪重が全く掛からないものとなっている。
また、走行して来た列車が減速してホーム12に停止しそれから出発して加速したとき(図2(c)参照)、減速時と停止時と加速時とで軌道歪情報(S1,S2)の波形が異なる。例えば、加速時には(図2(d)参照)、1両目の前輪に属する1軸目と2軸目の輪重に応じて軌道歪情報の値が歪の有無を分ける閾値Vthを超える時間幅より、その後に続く1両目の後輪に属する3軸目と4軸目の輪重に応じて軌道歪情報の値が閾値Vthを超える時間幅の方が短くなる。減速時には逆転して前輪側の閾値Vth超の時間幅より後輪側の閾値Vth超の時間幅が長くなる。停止時には軌道歪情報が閾値Vth超の値をとり続け、列車の進出後は軌道歪情報が無歪の値をとり続ける。このような軌道歪情報(S1,S2)は、それを監視するだけでも列車の進来や,停止,進出を検知しうるものである。
連動装置40は(図1(b)参照)、列車先頭位置検知手段41が追加された点と、出発制御手段21が機能拡張により出発制御手段42になっている点で、既述の従来装置20と明確に相違する。
列車先頭位置検知手段41は、列車停止位置検知手段や列車停止位置検知装置を連動装置40の論理機能の一部として具現化したものであり、軌道歪情報(S1,S2)に基づいて駅への列車進来時に列車停止位置を検知するものであり、検知結果を列車停止検知信号P1,P2として出発制御手段42に引き渡すようになっている。
この列車先頭位置検知手段41について詳述すると(図3参照)、FBGセンサS1に基づく軌道歪情報について、輪重に応じた大きな歪の有ることを示す閾値Vth超の値が予め定めた時間t1たとえば10秒以上つづいたときには列車停止検知信号P1の値をONにし、そのような歪みの無いことを示す閾値Vth未満の値が予め定めた時間t2たとえば5秒以上つづいたときには列車停止検知信号P1の値をOFFにすることで、列車停止検知信号P1を作成する。また、FBGセンサS2に基づく軌道歪情報について同様のことを行って列車停止検知信号P2を作成するようになっている。そのため、列車停止検知信号P1,P2は、8両編成列車が先頭を8両停止目標標識18に合わせて停止したときにON,ONの値をとり(図3(a)参照)、6両編成列車が先頭を6両停止目標標識16に合わせて停止したときにON,OFFの値をとる(図3(b)参照)。
出発制御手段42は(図1(b)参照)、出発信号機現示時素調整手段や出発信号機現示時素調整装置を連動装置40の論理機能の一部として具現化したものであり、踏切13での踏切警報継続時間を安定させるよう列車停止位置に応じて出発信号機14の現示時素を可変調整するようになっている。なお、この例では、従来との違いが明瞭になるよう、時素調整に際し現示時素22に代えて現示時素選択表43を参照するようになっているが、現示時素選択表43は必須でなく、例えば論理判定で場合分けしてから値の異なる現示時素を設定する等のことで、選択表に依らない可変調整を行うようにしても良い。
この出発制御手段42について詳述すると(図4参照)、この手段42が既述した従来の出発制御手段21と相違するのは(図4(a)参照)、現示時素22の固定的な値を使用して出発信号機14の現示時素を設定した部分が(図8(c)ステップS14)、現示時素選択表43を参照して出発信号機14の現示時素を調整してから設定するようになった点である(図4(a)ステップS42)。他は従来のままである。現示時素選択表43には(図4(b)参照)、列車停止検知信号P1,P2がON,OFFのときには6両編成列車が進来したので現示時素を26秒に設定し、列車停止検知信号P1,P2がON,ONのときには8両編成列車が進来したので現示時素を30秒に設定し、その他のときには安全のため現示時素を長い方の30秒に設定することが規定されている。
この実施例1の踏切警報適正化システムについて、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図5は、(a)が6両編成列車の停止状態を示す記号図、(b)が8両編成列車の停止状態を示す記号図、(c)が横軸に列車先頭位置を採り縦軸に踏切警報開始後の経過時間を採った列車位置タイムチャートであり、太い実線は8両編成列車のタイムチャートであり、太い長破線は6両編成列車のタイムチャートである。
この場合、上述したようにFBGセンサS1が6両停止目標標識16の近くに設置されFBGセンサS2が8両停止目標標識18の近くに設置されていることを前提として(図2(b)参照)、6両編成列車が先頭を6両停止目標標識16に位置合わせて停止すると(図5(a)参照)、FBGセンサS1が感応するがFBGセンサS2は感応しないので、それに対応した軌道歪情報(S1,S2)が軌道歪検出装置30から連動装置40へ引き渡され、それに基づき列車先頭位置検知手段41によって列車停止検知信号P1,P2がそれぞれON,OFFにされ、現示時素選択表43を参照した出発制御手段42によって出発信号機14の現示時素が26秒に設定される(図5(c)参照)。
これに対し、8両編成列車が先頭を8両停止目標標識18に位置合わせて停止した場合は(図5(b)参照)、FBGセンサS1もFBGセンサS2も感応するので、それに対応した軌道歪情報(S1,S2)が軌道歪検出装置30から連動装置40へ引き渡され、それに基づき列車先頭位置検知手段41によって列車停止検知信号P1,P2がそれぞれON,ONにされ、現示時素選択表43を参照した出発制御手段42によって出発信号機14の現示時素が30秒に設定される(図5(c)参照)。なお、その他の場合も、安全優先の観点から、出発信号機14の現示時素が長い方の30秒に設定される。
そうすると、従来との比較のため、駅の基本構成に加えて両標識16,18と踏切13との距離も背景技術欄で既述した通り90m,50mであり、列車加速度も既述の通り、出発合図と戸閉時間も既述の通りとすると、列車出発時に踏切13の踏切警報機が警報を開始してから列車が踏切13に到達するまでの時間が、8両編成列車で51秒になるばかりか、6両編成列車でも51秒となる(図5(c)参照)。このように列車編成が6両でも8両でも同じ51秒になって、踏切の安全は十分に確保される一方、6両編成列車の方が従来に比べて4秒ほど短縮されるので、踏切13の開く時間が延び開頻度も高まる。
本発明の踏切警報適正化システムの実施例2について、それに組み込まれている別態様の列車停止位置検知手段と出発信号機現示時素調整手段を、図面を引用して説明する。図6は、(a)がFBGセンサS1〜Snの布設状況を示すホームトラックHT及び近傍の設備配置図、(b)が列車不存在時の軌道歪情報(FBGセンサS1〜Snで検出した歪み量)分布図、(c)が列車進来時の軌道歪情報(FBGセンサS1〜Snで検出した歪み量)分布図、(d)が標準歪みパターン44のマッチング例、(e)が列車先頭位置と出発信号機現示時素との対応グラフである。
この踏切警報適正化システムが上述した実施例1のものと相違するのは、光ファイバ31の軌道布設部32に形成されたFBGセンサS1〜Snの個数が増えた点と、列車先頭位置検知手段41(列車停止位置検知手段)が在線情報HTRに応じて軌道歪情報(S1,S2)を更正するようになった点と、列車先頭位置検知手段41がパターンマッチングにて列車先頭位置Pを推定するようになった点と、出発制御手段42(出発信号機現示時素調整手段)がグラフ定義の参照や関数の演算を行って列車先頭位置Pから出発信号機14の現示時素を得るようになっている点である。
多数のFBGセンサS1〜Sn(nは2より大きい正の整数)は、例えば1mピッチで形成され、6両停止目標標識16と8両停止目標標識18を含む広い範囲に亘って軌道11のホームトラックHTに設置される(図6(a)参照)。そのため、軌道歪情報が軌道11の長手方向に分布して状態でFBGセンサ設置位置毎に得られるので(図6(b)の黒丸群を参照)、列車が停止時に先頭を停止目標標識に合わせたときはもちろん合わせられなかったときでも、列車の先頭車両の輪重が何れかのFBGセンサによって確実に検出されるものとなっている(図6(c)参照)。なお、光ファイバセンサでは、FBGセンサの個数が多くても光ファイバ31やFBGインタロゲータ33の数は増えない。
列車先頭位置検知手段41は、FBGセンサS1〜Snに基づく軌道歪情報(S1〜Sn)を軌道歪検出装置30から取得する度に、列車の進来/非進来を調べ、列車非進来時には軌道歪情報(S1〜Sn)を基準データとして図示しない適宜なメモリ等に記憶しておき、列車進来時には取得した軌道歪情報(S1〜Sn)を記憶していた基準データで補正してから列車先頭位置検知に用いるようになっている。列車が進来したことは、軌道歪情報(S1〜Sn)で確認できる他、ホームトラック在線情報HTRでも確認できる。
また、列車が進来していないことは、ホームトラック在線情報HTRだけで確認しても良いが、確実を期すには、先後のトラックAT,BTの在線情報も確認すると良い。軌道歪情報(S1〜Sn)でも列車非進来を確認できる。長期に亘って軌道11に歪みが蓄積されると軌道歪情報(S1〜Sn)の波形が不所望に乱れ、例えば、軌道11が上下に曲がると軌道歪情報波形も曲がり(図6(b)の一点鎖線を参照)、軌道11が一様に伸縮すると軌道歪情報波形が上下移動するが(図6(b)の二点鎖線を参照)、軌道歪情報(S1〜Sn)の更正によって長期蓄積歪み成分が軌道歪情報から除去されることから(図6(b)の黒丸群を参照)、列車重量による軌道11の歪みだけが残るので(図6(c)参照)、列車停止位置の検知性能が向上する。
また、列車先頭位置検知手段41は、列車の先頭車両の前輪による軌道11の歪み分布の実測値か算出値を標準歪みパターン44として予め記憶保持しており、軌道歪情報(S1〜Sn)を軌道歪検出装置30から取得する度に、標準歪みパターン44と軌道歪情報(S1〜Sn)の波形の各部とのパターンマッチングを試行して、最も先頭側でマッチングした所を列車先頭位置Pに採用するようになっている(図6(d)参照)。また、その列車先頭位置Pが変化しなくなったときには列車が停止したと判定し、それから列車先頭位置Pが変化し始めたら列車が出発したと判定するようにもなっている。
このような列車先頭位置Pは値が1mやそれより細かい分解能で算出されるので、そのような列車先頭位置Pからでも出発信号機14の現示時素を得ることができるよう、出発制御手段42(出発信号機現示時素調整手段)は、列車先頭位置Pの値が採りうる全範囲に亘って現示時素が規定されているグラフを参照するようになっているか(図6(e)参照)、そのグラフと等価な関数を演算するようになっている。そのグラフや関数では、列車先頭位置Pが8両停止目標標識18よりも踏切13に寄った位置を示しているときには現示時素が安全側の30秒になり、それより後側のFBGセンサ設置範囲内の位置を列車先頭位置Pが示しているときには現示時素が踏切13での踏切警報継続時間を一定にさせるような秒数になり、更にFBGセンサ設置範囲より後方を列車先頭位置Pが示しているときには現示時素がFBGセンサ設置範囲内のときの最小値たとえば20秒になる。
この場合、データ記憶量や数値演算量は実施例1のときより増えるが、列車が停止目標標識16,18に合わせて適切に停止した場合に限らず、列車が停止目標標識16,18から外れた所に停止した場合でも、その停止位置に的確に対応した木目細かな現示時素調整がなされる。そのため、踏切13の開く頻度がより高くなる。
本発明の踏切警報適正化システムの実施例3について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図7は、(a)が列車の輪重の掛かったレール11aの変形状態を示すレールと車輪の側面図、(b)が対をなすFBGセンサSa,Sbの設置箇所の拡大側面図、(c)が対をなすFBGセンサSa,Sbの設置状態を示すレール11aの側面図、(d)がそのレール11aの端面図、(e)がレール11aの膨張に伴うFBGセンサSa,Sbの検出歪の偏倚を示すグラフ、(f)が対をなすFBGセンサSa,Sbの検出歪を統合した値(Sa−Sb)のグラフである。
この踏切警報適正化システムが上述した実施例1,2のものと相違するのは、光ファイバ31の軌道布設部32が軌道11のうち列車重量に感応して同時に圧縮される部位と伸長する部位との双方に設置されている点と、軌道歪情報のうち同時に圧縮される部位と伸長する部位からの検出値については両部位で同様に発現する列車重量非依存の歪み成分を相殺させる演算を行って両検出値を統合してから列車停止位置検知に供する検出値統合演算手段がFBGインタロゲータ33(軌道歪検出手段)と列車先頭位置検知手段41(列車停止位置検知手段)とのうち何れか一方に組み込まれている点である。
軌道11のうちレール11aを具体例にして詳述すると(図7(a)参照)、列車輪重の掛ったレール11aの腹部は中立線(一点鎖線を参照)より上が圧縮側になり中立線より下が伸長側になり、その圧縮側と伸長側とがそれぞれ列車重量に感応して同時に圧縮される部位と伸長する部位とに該当する。そして、上記の実施例1,2では一測定箇所に一個ずつであったFBGセンサS1,S2…がそれぞれ二個ずつに増やされ、例えばFBGセンサS1の設置箇所に一対のFBGセンサSa,Sbが設置されるが(図7(b)〜(d)参照)、その際、一方のFBGセンサSaは圧縮側に設置され、他方のFBGセンサSbは伸長側に設置される。
検出値統合演算手段は、FBGセンサSaにて検出した軌道歪(Sa)とFBGセンサSbにて検出した軌道歪(Sb)とのうち何れか一方たとえば軌道歪(Sb)を正負反転または既定値からの偏倚成分だけ反転させてから(図7(e)参照)、両者を加算し(図7(f)参照)、その加算後の軌道歪(Sa−Sb)をFBGセンサS1に基づく軌道歪情報(S1)の代わりに用いる。あるいは、軌道歪(Sa)と軌道歪(Sb)との差(Sa−Sb)を軌道歪情報(S1)の代わりに用いるようになっている。
このような演算により、列車進来時にはFBGセンサSa設置箇所とFBGセンサSb設置箇所とで圧縮と伸長という反対方向に発現する列車重量依存の歪み成分は加増される一方、FBGセンサSa設置箇所とFBGセンサSb設置箇所で同様に発現する列車重量非依存の歪み成分は相殺されて縮小したり消滅することとなる。
そのため、レール11aが気温変化や日照などによって伸縮したような場合でも、レール11aの熱膨張は、列車重量非依存の歪みの典型例なので、検出値統合演算によってその影響が取り除かれる。すなわち、列車の去来に関わりなく軌道11の長手方向に発現する一様な歪みによる悪影響が除去される。また、それと同時に列車の輪重に感応した歪みの検出信号レベルは増強されるので、S/N比が大きく改善される。
[その他]
上記実施例では、列車停止位置検知手段や出発信号機現示時素調整手段を連動装置に組み込む態様で実現していたが、列車停止位置検知手段や出発信号機現示時素調整手段は、軌道歪検出装置や,駅装置,CTC装置,PRC装置の何れか一つに纏めて又は複数のものに分散して実装しても良い。また、列車停止位置検知手段や出発信号機現示時素調整手段を連動装置から分離して個別の装置にしても良い。
上記実施例では、光ファイバを用いた軌道歪検出の具体的な手法として、光ファイバににFBG(Fiber Bragg Greting)センサを形成する例を挙げたが、光ファイバ利用の軌道歪検出手法は、列車の輪重に感応した軌道の歪みを検出できれば良く、例えばBOTDR(Brillouin Optical Time Domain Reflectmetory)やBOTDA(Brillouin Optical Time Domain Analysys)など適宜な光学的手法を使用することができる。
また、温度補償用の光ファイバ等を併用しても良い。
1〜8…列車の後尾から1両目車両〜8両目車両、
11…軌道、11a…レール、12…ホーム、
13…踏切、14…出発信号機、15…場内信号機、
16…6両停止目標標識、18…8両停止目標標識、
20…連動装置、21…出発制御手段、22…現示時素、
30…軌道歪検出装置、31…光ファイバ、
32…軌道布設部、33…FBGインタロゲータ、
40…連動装置、
41…列車先頭位置検知手段(列車停止位置検知装置)、
42…出発制御手段(出発信号機現示時素調整装置)、
43…現示時素選択表、44…標準歪みパターン、
S1,S2,Sn,Sa,Sb…FBGセンサ

Claims (4)

  1. 列車進行方向に出発信号機と踏切の存在する駅を通っている軌道に関連する鉄道設備の一部として設けられ前記出発信号機の現示と前記踏切の警報に係る制御を行う踏切警報適正化システムであって、前記軌道のうち列車重量に感応して歪む部位に設置されている光ファイバセンサを介して軌道歪情報を取得する軌道歪検出手段と、前記軌道歪情報に基づいて前記駅への列車の進来時に前記出発信号機の手前における前記列車の先頭に係る列車停止位置を検知する列車停止位置検知手段と、前記列車が前記駅を出発してから前記踏切に到達するまでの列車走行時間が前記列車停止位置に基づいて最短の列車走行時間より延びるときにはそれに応じて前記出発信号機の現示時素を最短の列車走行時間に対応した現示時素よりも短縮する出発信号機現示時素調整手段とを備えたことを特徴とする踏切警報適正化システム。
  2. 列車進行方向に出発信号機と踏切の存在する駅を通っている軌道に関連する鉄道設備の一部として設けられ前記出発信号機の現示と前記踏切の警報に係る制御を行う出発信号機現示時素調整装置であって、前記駅への列車の進来時に検知された列車停止位置であって前記出発信号機の手前における前記列車の先頭に係る列車停止位置に基づいて、前記列車が前記駅を出発してから前記踏切に到達するまでの列車走行時間が最短の列車走行時間より延びるときには、それに応じて前記出発信号機の現示時素を最短の列車走行時間に対応した現示時素よりも短縮することを特徴とする出発信号機現示時素調整装置。
  3. 前記光ファイバセンサが、前記軌道のうち列車重量に感応して同時に圧縮される部位と伸長する部位とにそれぞれ該当する歪の中立線の上と下との双方に設置されており、前記軌道歪検出手段または前記列車停止位置検知手段が、前記軌道歪情報のうち同時に圧縮される部位と伸長する部位からの検出値については、両部位で同様に発現する列車重量非依存の歪み成分を相殺させる演算を行って両検出値を統合してから用いるようになっている、ことを特徴とする請求項1記載の踏切警報適正化システム。
  4. 鉄道の軌道のうち列車重量に感応して同時に圧縮される部位と伸長する部位とにそれぞれ該当する歪の中立線の上と下との双方に設置された光ファイバセンサと、前記光ファイバセンサを介して軌道歪情報を取得するとともに前記軌道歪情報のうち同時に圧縮される部位と伸長する部位からの検出値については両部位で同様に発現する列車重量非依存の歪み成分を相殺させる演算を行って両検出値を統合してから用いる検出値統合演算手段とを備えたことを特徴とする軌道歪検出装置。
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