JP5287337B2 - 光記録媒体 - Google Patents

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この発明は、光記録媒体に関する。
特許文献1には、記録媒体にフォーマットホログラム(反射型ホログラム)を形成した後に、該フォーマットホログラムを局所的に変性することによって、反射率を変化させてビットバイビット記録をするデータ書き込みのシステム及び方法が開示されている。
又、非特許文献1には、1.短パルスレーザによるホログラム破壊、2.集光にもとづく局所加熱によるホログラムの非弾性変形、3.集光継続による未露光部分消失、の3つの局所変性の方法が提案されている。又、ホログラムの非弾性変形としては、Positive tuning及びNegative tuningがあると開示されている。
一方、ホログラム記録材料として一般的に用いられているフォトポリマーはレーザ光による光重合反応によって体積収縮が生じ、その結果、反射型ホログラムの干渉縞間隔が狭くなってしまうことがある。この場合、干渉縞形成時のレーザ光と同一波長の再生用レーザ光で再生すると、ブラッグミスマッチが生じて、十分な再生出力が得られないという問題点が生じる。
フォトポリマーをホログラム記録材料として、可干渉な一対の偏光レーザビームを180°対向して照射し、反射型ホログラムを形成した光記録媒体に、上記のような集光による局所加熱で情報を記録したときの検出信号プロファイルを図10に示す。
図10において、光記録媒体の円周上の位置を横軸で示す。横軸上の、X=0の場所で局所加熱して記録を行なった。縦軸は、円周上の位置を移動しながら再生したときの変調度(反射率変化)を示している。
図10からは、局所加熱した記録場所では反射率の低下が生じているが、その両側に隣接する個所では反射率が増加しているのが認められる。これは、局所加熱によってフォトポリマーの体積変化が生じて干渉縞間隔が光記録媒体上の位置によって変化してしまうためである。記録箇所の両端は、加熱により膨張して、狭くなっていた干渉縞間隔が広がることでBragg回折条件を満たすようになり、反射率が増加すると考えられる。又、このような反射率変化は、再生信号から2値のスレッシュホールドを切るときにエラーにつながりやすいので好ましくない。
特表2002−502057号公報
P.R.Mclead,et.al.,Appl Opt vol.47,2696(2008)
この発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、フォトポリマーのような体積収縮が生じるホログラム記録材料を用いた場合でも、局所加熱の場所の両側での反射率増大を抑制できるとともに、記録用レーザビームと同一波長の再生用レーザビームによって大きな再生出力が得られる光記録媒体を提供することを課題とする。
本発明者は、ホログラム記録材料に相対向する方向から可干渉の偏光レーザビームを照射して、反射型ホログラムを形成するときに、光記録媒体の法線に対して入射光軸を傾けることによって、反射型ホログラムにおける干渉縞間隔を、記録レーザ光の照射による局所加熱が生じても、再生用レーザ光に最適にできることを見出した。
即ち、以下の実施例により上記課題を解決することができる。
(1)ホログラム記録材料への2光束のレーザビーム照射による干渉縞のパターンが形成された情報記録層を有する光記録媒体であって、前記パターンにおける干渉縞間隔Dpが、前記情報記録層への再生用のレーザビームの照射時における前記干渉縞での回折効率が最大となる最適干渉縞間隔をDpmaxとしたとき、Dp≧Dpmaxとなるようにされていることを特徴とする光記録媒体。
(2)前記ホログラム記録材料の記録収縮率をαとしたとき、前記Dpは、記録時の干渉縞間隔Λ×(1−α)≧Dpmaxとなるようにされていることを特徴とする(1)に記載の光
記録媒体。
(3)前記干渉縞は、反射型ホログラムであることを特徴とする(1)又は(2)に記載の光記録媒体。
本発明によれば、局所加熱により体積収縮が生じるフォトポリマーをホログラム記録材料とした光記録媒体においても、局所加熱個所の両側での反射率増大を抑制できるとともに、記録時と同一波長の再生用レーザ光によって大きな再生出力を得ることができるという効果を有する。
光記録媒体の反射型ホログラム層に記録収縮が生じた場合の、反射率の減少度合と記録収縮率との関係を示す線図 反射型ホログラムの入射レーザビームの光ベクトルと入射角との関係を示すベクトル図 本発明の実施例1に係る光記録媒体を形成するための、反射型ホログラム形成光学系を示すブロック図 図3の反射型ホログラム形成光学系により反射型ホログラム層が形成された光記録媒体の概略を模式的に示す断面図 図3に示される反射型ホログラム形成光学系により形成された反射型ホログラムを確認するためのホログラム測定光学系を示すブロック図 反射型ホログラム形成光学系によって反射型ホログラムが形成された光記録媒体に記録再生をするための記録再生光学系を示すブロック図 反射型ホログラム層が形成された光記録媒体でのホログラム再生用レーザビームの入射角と反射光の反射率との関係を示す線図 同反射型ホログラム層の一点に形成された記録マークの近傍における位置と反射変化率との関係を示す線図 反射型ホログラム形成光学系の他の実施例を示すブロック図 従来の反射型ホログラム層を有する光記録媒体の一点に形成された記録マークの近傍における位置と反射変化率との関係を示す線図
この発明の実施形態においては、反射型ホログラム層に記録用レーザビームを照射して生じた記録収縮後に、その干渉縞の間隔が再生用レーザビームを照射して情報を再生する際の再生出力が最大なる間隔である最適干渉縞間隔となるように、反射型ホログラム層の形成時に、露光干渉間隔を予め広げておく。
反射型ホログラム層を形成する場合、干渉可能な2光束の偏光レーザビームを媒体の両側から対向して照射するとき、入射光軸を媒体法線から同一角度(露光角度)に傾けて干渉露光を行う。この場合、露光角度θは、ホログラム記録材料の記録収縮率から予め計算しておく。
図1に、光記録媒体の深さ方向10μmにわたって一様に形成された反射型ホログラム層に、記録収縮が生じた場合の反射率の減少度合いをシミュレーションした結果を示す。
例えば、0.5%の記録収縮で、反射率は60%程度に低下する。従って、記録収縮が0.5%のホログラム記録材料を用いる場合は、反射型ホログラム層における干渉縞の間隔が0.5%広がるように形成しておけば、記録時に、記録用レーザビームの照射によって記録収縮が発生したとしても、記録用レーザビームと同一波長の再生用レーザビームによって再生しても良好な反射率変化が得られる。
図1において、一点鎖線は、記録収縮率と回折効率の絶対値との関係を示す、実線は、記録収縮率が0.00%の時の回折効率とこれより大きい記録収縮率の時の回折効率との比を示す。
上記のような、干渉縞間隔を広げる割合と、ホログラム形成時における2光束のレーザビームの媒体法線からの傾き角度θの関係は次のように求めることが出来る。
図2は、反射型ホログラム形成部の入射レーザビームのベクトルの関係を示したものであり、k1、k2は媒体法線方向に対して交差角θで入射するレーザビームの光波ベクトルを表わす。
ここで、Kは干渉ベクトル、λは入射するレーザビームの波長、Λは干渉縞の間隔をそれぞれ示すものとすると、これらの関係及びθとの関係は、次の(1)式〜(4)式によって表わされる。
Figure 0005287337
以上は一般式であるが、目標とする干渉縞間隔をDpとしたとき、このDpが、ホログラム記録材料に記録収縮を生じた後で、最適干渉縞間隔Dpmax、すなわち、記録収縮率をαとしたときΛ×(1−α)=Dpmaxとなるようにするのが最も好ましい。実際には、材料の特性にばらつきがあり、且つ、Dp<Dpmaxでは記録信号の両側に反射率増加が生じ好ましくないため、Dp≧Dpmaxとしてばらつきを吸収する。
以下本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
この実施例は、図3に示される反射型ホログラム形成光学系10によってホログラム記録材料に反射型ホログラム層を形成して、光記録媒体12(図4参照)とするものであり、これは図5に示される反射型ホログラム測定光学系30によってホログラム反射率(回折効率)を確認され、更に、図6に示される記録再生光学系40により光記録媒体12に記録再生をする。
実施例に係る光記録媒体12は、図4に示されるように、ホログラム記録材料層に、反射型ホログラム層12Hとなる干渉縞のパターンを深さ方向に形成してなる情報記録層12Fを有している。
まず、図3を参照して本発明の実施例に係る光記録媒体12を製造するための反射型ホログラム形成光学系10について説明する。
この反射型ホログラム形成光学系10は、レーザビームを出射する外部共振型LD(以下ECLD)13と、このECLD13から出射されたレーザビームを略円形にビーム整形するアナモリフィックプリズム14と、光アイソレータ15と、光シャッター16と、光シャッター16を通過したレーザビームのビームプロファイルを改良すると共にビーム径を絞るための、レンズ対17A、17B、その間のピンホール17Cからなる空間フィルタ17と、ミラー18と、このミラー18によって反射されたレーザビームの位相をシフトして、s偏光とする1/2波長板19と、このs偏光ビームを2光束に分割するビームスプリッタ20と、ビームスプリッタ20を透過したs偏光ビームをサンプルホルダー21に保持された光記録媒体(以下、ホログラム形成前の光記録媒体をサンプルと称する)12に向けて反射するミラー22Aと、ビームスプリッタ20における反射光を、サンプルホルダー21の光記録媒体12に向けて前記と反対方向から入射するように反射するミラー22Bと、サンプルホルダー21とミラー22A及び22Bそれぞれの間に配置された2つのアパーチャ23A、23Bと、を備えて構成されている。
前記ビームスプリッタ20とミラー22A、22Bとは、ビームスプリッタ20から分割された2つの偏光ビームの、サンプルホルダー21までの光路長が等しく、且つ、2つの偏光ビームが情報記録層12F内を相互に反対方向から貫通するように設定されている。又、2つの偏光ビームの光路は、情報記録層12Fの表面及び裏面の両面(図3において上下の両面)、又は、サンプル12の上下両面と直交する媒体法線VLに対して、相互に上下対称となる角度θで交わるようにされている。
次に、図5に示される、反射型ホログラム測定光学系30について説明する。
この反射型ホログラム測定光学系30は、前記図3に示される反射型ホログラム形成光学系10に、一対の光検出器31A、31B、一対の偏光ビームスプリッタ32A、32B、一対の1/4波長板33A、33B、及び、遮蔽板34を加え、且つ、ミラー22Aを除外したものと同等である。なお、ミラー22Bの反射角度は、その反射レーザビームが光記録媒体12及び情報記録層12Fに対してその下面と垂直な媒体法線VLに沿って入射されるようになっている。
他の構成は反射型ホログラム形成光学系10の構成と同一であるので、同一構成部分には図3におけると同一符号を付することにより説明を省略するものとする。
この反射型ホログラム測定光学系30においては、ミラー22Aとアパーチャ23Aとの間に、偏光ビームスプリッタ32A、1/4波長板33Aがこの順で配置され、又、ミラー22Bとアパーチャ23Bとの間に、偏光ビームスプリッタ32B、1/4波長板33Bがこの順で配置され、光検出器31Aは、サンプルホルダー21方向からアパーチャ23Aを通って偏光ビームスプリッタ32Aに入射し、ここで反射されたレーザビームを受光するようにされている。
又、光検出器31Bは、ミラー22Bにおいて、サンプルホルダー21方向に反射されたレーザビームの、偏光ビームスプリッタ32Bにおける反射光を受光するようにされている。
次に、図6に示される、光記録媒体12のための記録再生光学系40について説明する。
この記録再生光学系40は、波長405nmのブルーレーザを出射するレーザダイオード42と、前記反射型ホログラムが形成された光記録媒体12との間に、コリメータレンズ43、1/2波長板44、偏光ビームスプリッタ45、1/4波長板46、対物レンズ48をこの順で配置すると共に、偏光ビームスプリッタ45に戻った光記録媒体12からの反射光を集光させる集光レンズ50、集光レンズ50からの光ビームの直径を0.2mmに絞るピンホール52、及び、該ビーム径が絞られたレーザビームを受光する光検出器54、を備えて構成されている。
この記録再生光学系40において、前記レーザダイオード42から出射した拡散光であるレーザビームは、コリメータレンズ43により平行光とされ、更に1/2波長板44によりp偏光とされる。
このp偏光であるレーザビームは、偏光ビームスプリッタ45を通過し、1/4波長板46によって円偏光にされ、対物レンズ48により、光記録媒体12中に集光される。その集束光は、光記録媒体12中に形成された反射型ホログラムを局所的に変性させる。
再生は、記録波長と同一波長の再生用レーザビームを用いる。再生用レーザビームは、記録の場合と同様に、円偏光が対物レンズ48により光記録媒体12中に集光され、その集束光は、フォーカス点近傍で平行光となり、反射型ホログラムと干渉して、反射光(回折光)を生成する。
この反射光は、対物レンズ48、1/4波長板46を前記と逆方向に通過し、s偏光となって、偏光ビームスプリッタ45において90°反射され、集光レンズ50に集光されてから、ピンホール52を通過してビーム径が絞られてから、光検出器54において検出される。
ここで、光記録媒体12中で、入射レーザビームがフォーカス点近傍で平行光となる領域は、波長λ、対物レンズの開口数NA、ホログラム媒体の屈折率nから、集光幅w=λ/NA、集光深さL=4λn/NAで表わされる。
従って、λ=405nm、NA=0.85、ホログラム媒体の屈折率n=1.62としたとき、集光幅はw=0.48μm、集光深さはL=3.6μmとなり、この領域の反射型ホログラム層からの反射光が検出可能である。なお、光検出器54の直前に設けられたピンホール52は、フォーカス位置にある反射型ホログラム層以外からの反射光(迷光)を遮断するためである。
次に、図3に示される反射型ホログラム形成光学系10によってサンプル12に干渉縞パターンである反射型ホログラム層を形成し、この反射型ホログラム層を、図5に示される反射型ホログラム測定光学系30によってホログラム反射率(回折効率)を確認する過程について説明する。
実施例1では、ホログラム記録材料を次のように作成した。
有機金属微粒子材料の合成;
テトラ−n−ブトキシチタン、Ti(OC;(株)高純度化学研究所製)3.65gと、2−エチル−1.3−へキサンジオール(東京化学工業(株)製)3.1gとを、n−ブタノール溶媒1ml中で室温にて混合し、10分間攪拌した。Ti(OC)4/2−エチル−1.3−へキサンオール=1/2(モル比)の反応液に、ジフェニルジメトキシシラン(信越化学工業(株)製、LS−5300)2.6gを加え、金属アルコキシド溶液とした。Ti/Si=1/2(モル比)である。
水0.2ml、2N塩酸水溶液0.08ml、及び、ブタノール溶媒1mlからなる溶液を、前記金属アコキシド溶液に攪拌しながら、室温で滴下し、1時間攪拌を続けて加水分解反応及び縮合反応を行なった。これによって、ゲル溶液を得た。
光重合性モノマー;
光重合性化合物として、ポリエチレングリコールジアクリルレート(東亜合成(株)製、アロニックスM−245)100重量部に、光重合開始剤としてイルガキュア907(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)3重量部と、光増感剤としてチオキサンテン−9−オン0.2重量部とを加え、光重合性化合物を含む混合物とした。
ホログラム記録材料溶液;
有機金属マトリックス材料(不揮発分としての)の割合が80重量部、光重合性化合物の割合が20重量部となるように、前記ゾル溶液と光重合性化合物の混合物とを室温にて混合し、遮光した状態で更に1時間、加水分解及び縮合反応を十分に進行させて、フォトポリマーであるホログラム記録材料溶液を得た。
ホログラム基板の構成;
直径120mm、厚さ1mmのガラスディスク基板12A上に、図4に示されるように、2P工法により、トラックピッチ0.74μmのグルーブ12Bを形成した。この上に、スパッタリングにより、ダイクロイック膜12Cを成膜した。
ダイクロイック膜12Cは、窒化ケイ素80nm/酸化ケイ素110nm/窒化ケイ素80nm/酸化ケイ素110nm/窒化ケイ素80nmで積層した。
サンプルの構成;
上記の、グルーブ12Bを形成し、ダイクロイック膜12Cを成膜してなるガラスディスク基板12Aに、厚み450μmのガラス基板12EをUV接着剤(接着層12D)を用いて貼り合わせ、上記ホログラム記録材料溶液をスピンコート法により塗布して、80℃で24時間乾燥し溶媒を揮発させて、乾燥膜厚20μmのホログラム記録材料層(情報記録層12F)を得た。
この上に、厚さ100μmのポリカーボネートシートからなるカバー層12Gで被覆し、反射型ホログラム層の形成前の光記録媒体(サンプル)を得た。
反射型ホログラム層の形成;
図3に示される反射型ホログラム形成光学系10におけるサンプルホルダー21に上記サンプル12をセットして、反射型ホログラムの形成を行なう。
反射型ホログラム形成光学系10において、ECLD13は、波長405nmのp偏光のレーザビームを出射し、空間フィルタ17において、レーザビームはビームプロファイルが改良されると共にビーム径が約10mmに拡大される。レーザビームはミラー18によって反射され、1/2波長板19においてs偏光とされ、次いでビームスプリッタ20により透過光及び反射光の2つの光束に分割される。これらの2光束は、それぞれミラー22A及び22Bにおいて反射されて、アパーチャ23A及び23Bにより直径4mmのビーム径に絞られて、サンプルホルダー21にセットされたサンプル12の情報記録層12F中でお互いに干渉することによって、干渉縞のパターンからなる反射型ホログラム層を形成する。
ここでは、ホログラム形成用のレーザパワーは、ホログラム媒体前面上でそれぞれ600μWで、60秒間の露光をした。その後に、中心波長400nmのLED光を照射して、ポストキュアを行ない、ホログラム記録材料の重合反応を完了させて、光記録媒体12を完成した。
なお、サンプル12に上下から入射するs偏光ビームの媒体法線VLに対する角度θを0°から8°まで1°ずつ変化させた9種類の光記録媒体12を形成した。
これらの反射型ホログラム層を有する光記録媒体12を、反射型ホログラム測定光学系30におけるサンプルホルダー21に順次セットして、波長405nmのレーザビームにより反射型ホログラムの再生をしたところ、図7に示されるように、θ=0°〜8°での反射率を観測した。
図7から、θ=5°のとき最大反射率を示していることが分かる。この最大反射率を示す角度θでホログラムを形成すると、干渉縞の間隔Dpは、最適干渉縞間隔となる。
これは、記録収縮により干渉縞間隔が記録時の最適干渉縞間隔よりも小さくなってしまうので、予めΛ>Dpmaxとしておいて、記録収縮が生じた後に干渉縞間隔がDpmaxとなるようにするのがよい。(4)式からθが大きいほど干渉縞間隔が大きくなるので、θ≧5°とする必要があり、記録収縮率をαとしたときΛ×(1−α)=Dpmaxとするの
が好ましい。実施例ではθ≧5°の範囲で、θ=6°とした。θ=5°でも記録マーク隣接部の反射率増加が抑制されるが、干渉縞分布としては約半分がDp<Dpmaxとなることから、Dp<Dpmaxとなる分布を減らし且つ反射率を確保するために、媒体法線からの傾き角度θ=6°でレーザビームをホログラム記録材料に照射して反射型ホログラムを形成した光記録媒体12を選んで次のように記録再生をした。
上記の光記録媒体12を、図6に示される記録再生光学系40において、符号12で示される光記録媒体の位置に設置し、光記録媒体12を停止した状態でレーザダイオード42からブルーレーザを照射した。
次に、上記照射した位置を中心に光記録媒体12を回転させて反射率の変動を観測した。図8は、図10と同様のグラフであり、記録再生光学系40により記録再生した場合の再生信号における反射率変動プロファイルを示す。
図8から、Dp≧Dpmaxを満たす媒体は、照射中心の両側に隣接する位置での反射率増加が無く、良好な記録信号プロファイルが得られたことが分かる。
なお、上記実施例1においては、共にs偏光の2光束のレーザビームの干渉によって反射ホログラムを形成しているが、本発明はこれに限定されるものでなく、2光束を共にp偏光としても良く、又、円偏光としても良い。p偏光の場合は、図3における1/2波長板19によるビーム偏光方向をp偏光にすれば良い。またθは6°に限定されるものでなく、図7からも分かるように、反射率が0.16以上となる角度から記録収縮を考慮して5°≦θ≦7.5°としてもよい。
図9に、2光束を共に円偏光ビームとした場合の反射型ホログラム形成光学系70を示す。
この反射型ホログラム形成光学系70は、図5に示される反射型ホログラム測定光学系30の一部を変えて用いるものであり、図5の構成要素と同一構成要素については、図5と同一符号を付することで説明を省略する。
この反射型ホログラム形成光学系70は、図5に示される反射型ホログラム測定光学系30における、遮蔽版34を省略すると共に、ビームスプリッタ20を透過したレーザビームを反射して、偏光ビームスプリッタ32Aを透過してサンプルホルダー21内の光記録媒体12に、ミラー22Bと反対側から入射するようにした点において構成上異なる。
又、ミラー22A及び22Bからの反射光が光記録媒体12に入射する際に、媒体法線VLに対して角度θで入射する点においても、反射型ホログラム測定光学系30と相違する。
上記反射型ホログラム形成光学系70においては、ECLD13から出射されたレーザビームが、1/2波長板19においてp偏光レーザビームとされ、このp偏光レーザビームは、ビームスプリッタ20において反射光と透過光の2光束に分割される。
この2光束の偏光レーザビームは、それぞれミラー22A、22Bで反射された後、偏光ビームスプリッタ32A、32Bをそれぞれ透過して、1/4波長板33A、33Bにおいて円偏光とされる。
次に、円偏光となったレーザビームは、図において上下から光記録媒体12に入射し、ホログラム記録材料層内で相互に干渉して反射型ホログラム層を形成する。
本発明の光記録媒体は、記録収縮を生じるホログラム記録材料層に、記録レーザビームと同一波長の再生レーザビームによって再生しても、再生効率が低下しないように形成された干渉縞を有する。
10、70…反射型ホログラム形成光学系
12…光記録媒体
12A…ガラスディスク基板
12B…グルーブ
12C…ダイクロイック膜
12E…ガラス基板
12F…情報記録層
12G…カバー層
12H…反射型ホログラム層
13…外部共振型LD(ECLD)
30…反射型ホログラム測定光学系
40…記録再生光学系

Claims (3)

  1. ホログラム記録材料への2光束のレーザビーム照射による干渉縞のパターンが形成された情報記録層を有する光記録媒体であって、
    前記パターンにおける干渉縞間隔Dpが、前記情報記録層への再生用のレーザビームの照射時における前記干渉縞での回折効率が最大となる最適干渉縞間隔をDpmaxとしたと
    き、Dp≧Dpmaxとなるようにされていることを特徴とする光記録媒体。
  2. 請求項1において、
    前記ホログラム記録材料の記録収縮率をαとしたとき、前記Dpは、記録時の干渉縞間隔Λ×(1−α)≧Dpmaxとなるようにされていることを特徴とする光記録媒体。
  3. 請求項1又は2において、
    前記干渉縞は、反射型ホログラムであることを特徴とする光記録媒体。
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