JP2006039160A - 記録媒体及び記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
精細なマスクの複製が不要で、かつ、マスクと記録媒体との間での精密な位置合わせも不要で、しかも高NAで大口径のレンズなども不要とすることができる記録媒体及び記録媒体の製造方法を提供すること。
【解決手段】
記録媒体10は、前面カバーガラス11、ランダムパターン層12、中間カバーガラス13、ホログラム記録層14及び後面カバーガラス15を順番に積層した構造を有する。ランダムパターン層12には、光波をランダムに位相変調するための例えば透過型格子のランダム位相パターンが記録されている。また、ホログラム記録層14には、記録情報としてのホログラムが記録される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ホログラム記録を行うための記録媒体及びこのような記録媒体の製造方法に関する。
光源としてレーザを用いたホログラム記録再生方式において、位相相関多重化方式が非常に注目を集めている。この位相相関多重化方式では、光波にランダムな位相パターン又はある一定の規則性を持った位相パターンを与える素子を入れた参照光と、空間光変調器を経由した信号光とによって信号を記録し、参照光と同様の位相パターンをもった再生光によって再生するときには、上記の記録と再生のランダムパターンがほぼ一致した時にしかホログラムは再生されないため、ホログラムをランダムパターンに応じたシフトで多重することが可能となる(例えば特許文献1参照)。
より具体的には、液晶やGLVなどの空間光変調器によって変調された光(信号光)と、デフューザ、すりガラス等の位相板によって空間的にランダムな位相変調された光(参照光)とをホログラム記録媒体に入射させ、2つの光の干渉によってホログラムが形成される。ここで、再生時には参照光と同じ位相板を用いて同様の位相変調された光(再生光)を入射させることによって信号光と同じ変調パターンを持った光(回折光)が回折され信号が読み出される。
そして、ホログラム記録媒体や位相板を所定の方向にシフトさせると参照光の位相パターンが変化することによって回折効率が減少し、数μmのシフトで回折効率がほぼ0となる。数μmのシフトで信号が再生されなくなることから、記録時にこの程度のピッチのシフト量で記録すれば隣に記録されたホログラムからは回折されなくなるため、ほぼ同じ場所にいくつものホログラムを記録することが可能となる。
この位相相関多重化方式の特徴としては、従来の角度多重方式などとは異なり入射光波の角度を変えたりするなどのメカニカルな構造が必要ないという点を挙げることができる。これにより、記録媒体の回転のみで多重記録が可能となるため、従来の記録媒体の構造とよく似たものとなるという利点を有する。
特開平11−242424号公報
しかしながら、こうした位相相関多重化方式では、以下のような様々な課題がある。
(1)光波を変調するマスクは非常に細かくランダム性の高いものを用いる必要があるため、その複製が困難である。
(2)マスクと記録媒体との間で非常に精密な位置合わせを必要とするため、リムーバブルなディスクメディアにおいて着脱の際の再現性を確保することは非常に困難である
った。
(3)振幅又は位相マスクのパターンをメディア面上に結像させるには非常に高NAで大口径のレンズが必要とされる。
本発明は、かかる課題に対処するもので、精細なマスクの複製が不要で、かつ、マスクと記録媒体との間での精密な位置合わせも不要で、しかも高NAで大口径のレンズなども不要とすることができる記録媒体及び記録媒体の製造方法を提供することを目的としている。
1. かかる課題を解決するため、本発明に係る記録媒体は、ホログラム記録層と、前記ホログラム記録層と積層するように設けられ、光波をランダムに又は規則性をもって位相及び/又は振幅変調することが可能な変調層とを具備することを特徴とする。
本発明では、ホログラム記録層と積層するように例えば位相変調層が設けられているので、デフューザパターンは当該記録媒体固有のものとなり、全く同じものを複製する必要がなくなり、また例えばリムーバブルな記録媒体においてもホログラム記録層と位相変調層との間で高精度な位置合わせをする必要はなくなる。しかも、本発明では、ホログラム記録層と位相変調層とが近接して配置することが可能となるので、従来のように高NAのレンズで結像する必要もなくなる。
(1)変調層としては、光波をランダムに又は規則性をもって位相変調するためのランダム位相パターンが記録されていることが好ましい。これにより、変調層の形成が容易になる。
そして、ホログラム記録層が第1の波長領域で感光し、変調層が第1の波長領域とは異なる第2の波長領域で感光するように構成することで、ホログラム記録層と変調層とを積層した後であっても変調層にランダム位相パターンを記録することが容易となり、製造の自由度が高まる。
変調層としては、光波をランダムに又は規則性をもって位相及び/又は振幅変調するための凹凸が表面に設けられていてもよい。
(2)本発明では、光を反射する反射層を更に具備するように構成しても構わない。
反射層を具備することで、記録媒体の表側に受光系を設けることが可能となり、装置の小型化に寄与することになる。
2. 本発明の別の観点に係る記録媒体の製造方法は、光波をランダムに又は規則性をもって位相及び/又は振幅変調する変調層を形成する工程と、変調層とホログラム記録層とを積層する工程とを具備することを特徴とする。
これにより、精細なマスクの複製が不要で、かつ、マスクと記録媒体との間での精密な位置合わせも不要で、しかも高NAで大口径のレンズなども不要とすることができる記録媒体の製造が可能となる。
(1)光を反射する反射層を積層する工程をさらに具備していてもよい。
これにより、装置の小型化に寄与する記録媒体の製造が可能になる。
(2)変調層を形成する工程としては、光波をランダムに又は規則性をもって位相変調するように、前記変調層を感光することが好ましい。
ここで、前記ホログラム記録層は、第1の波長領域で感光し、前記変調層は、前記第1の波長領域とは異なる第2の波長領域で感光するものであってもよい。
これにより、積層後に変調層を感光するのが容易である。
また、前記変調層を形成する工程としては、前記変調層の表面に光波をランダムに又は規則性をもって位相及び/又は振幅変調する凹凸を設けるものであってもよい。
以上のように、本発明によれば、ホログラム記録層と積層するように位相変調層が設けられているので、精細なマスクの複製が不要で、かつ、マスクと記録媒体との間での精密な位置合わせも不要で、しかも高NAで大口径のレンズなども不要とすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
(記録媒体の構造)
図1は本発明の一実施形態に係るホログラム記録媒体の構成を示す図である。
この記録媒体10は、前面カバーガラス11、ランダムパターン層12、中間カバーガラス13、ホログラム記録層14及び後面カバーガラス15を順番に積層した構造を有する。
ランダムパターン層12には、光波をランダムに位相変調するための例えば透過型格子のランダム位相パターンが記録されている。
また、ホログラム記録層14には、記録情報としてのホログラムが記録される。
ランダムパターン層12は、例えば干渉縞を屈折率(あるいは、透過率)の変化として記録するものであり、光の強度に応じて屈折率(あるいは、透過率)の変化が行われる材料であれば、有機材料、無機材料の別を問うことなく利用可能である。無機材料として、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO)のような電気光学効果によって露光量に応じ屈折率が変化するフォトリフラクティブ材料を用いることができる。有機材料として、例えば、光重合型フォトポリマを用いることができる。光重合型フォトポリマは、その初期状態では、モノマがマトリクスポリマに均一に分散している。これに光が照射されると、露光部でモノマが重合する。そして、ポリマ化するにつれて周囲からモノマが移動してモノマの濃度が場所によって変化する。
なお、例えば後面カバーガラス15の表面に反射膜とグルーブが設けることにより、反射型方式に対応することが可能となる。
(ランダムパターン層12の作成方法)
図2はランダムパターン層12の作成方法を説明するための図である。
ランダムパターン層の記録には、例えば実際のホログラム記録と同じ波長域の光源を用いる。具体的には、例えば波長532nmのグリーンレーザーを用いることができる。
ここでランダムな振幅又は位相パターンを持ったマスク21を透過した物体光22はレンズ23によって結像されランダムパターン層12である媒体24上において参照光25と重ね合わされる。
これら2つの光22、25の干渉によってホログラムとしてマスク21上のパターンが媒体24上に形成される。
ここでは、参照光の入射角度θは一様に設定しておく必要がある。ここで等距離であるマスク21とレンズ23の距離とレンズ23と媒体24との距離26について、この距離をレンズ21の焦点距離としたときには、媒体24上に形成されるパターンはマスク21のフーリエパターンとなり、また距離26を焦点距離の2倍とした時には媒体24に記録されるパターンはマスク21の実像パターンとなる。
これらの距離26はこの2つに限ったことではなく、任意の距離に調節することによりに任意のフレネルパターンを形成することが可能となる。
また、媒体24については、これらのパターンを記録した後には何らかの後処理、例えばインヒーレントでありかつメディアに感光する波長域の光たとえばLEDなどの光をメディアのダイナミックレンジを十分に使いきるような時間たとえば数分間照射することによって更にこの媒体24に他のホログラムが書き込まれることのないようにしておく必要がある。
媒体24の媒質としては、フォトポリマ、フォトレジスト、耐熱プラスチック材料、光屈折材料、光互変性材料などを用いることができる。
(記録媒体10の記録再生)
図3は記録媒体10における記録再生の原理を説明するための図である。
図示を省略したレーザ光源から出て、2つに分けられた2つのレーザ光である信号光31及び参照光32が記録媒体10に入射する。
ここで、参照光32は上記した特定の角度θで入射することによりランダムパターン層12でランダムパターンが回折され、ホログラム記録層14に入射する。信号光31は上述した特定の角度θとは異なる角度であるため、ブラックの回折条件よりランダムパターン層12から回折することはない。
そして、ホログラム記録層14に入射した2つの光31、32によって信号光31の強度変調された情報がホログラムとして記録される。ここで、ホログラム記録層14に入射した参照光32には前述したランダムパターンを持っているので、そのパターンに応じたシフト量で多重記録することが可能である。
一方、再生時には、参照光32を記録したときと同じ角度θで記録媒体10に照射することによってホログラム記録層14に記録されたホログラムからの回折光が発生する。
なお、図3に示したように透過型の記録再生光学系の場合には、回折光は後面のカバーグラス15を透過して記録媒体10の入射面とは反対の面(後面)に出力されが、反射型の記録再生光学系の場合には、回折光は記録媒体10の後面にある反射膜によって反射され、記録媒体10の前面から出力される。
記録再生時において重要なことは、参照光32のランダムパターン層12に入射する角度θである。この角度θはランダムパターン層12に対して常に一定の角度でなければ再生されない。つまりこのランダムパターン層12を作成したときと全く同じ角度θで参照光32を入射させなければならない。
なお、この入射角の幅については、カバーグラス15の表面が反射膜になっていないとき(透過型の場合)には問題にならないが、カバーグラス15の表面が反射膜の場合には、参照光32で回折されずに透過した分が反射膜によって反射し、信号光31と干渉するのを避ける角度である必要がある。つまり、この透過成分の反射がホログラム記録層14の中で信号光31と交わることのない角度に設定する必要がある。
(記録媒体10の製造方法(円形ディスク型))
次に、図1に示した記録媒体10の製造方法を図4に基づいて説明する。
(1)ポリカーボネートまたはガラスの基板である中間カバー層13を保持台(図示せず)にセットし、実際の記録再生と同じ波長帯域に感光性を持つホログラム材料を溶媒に溶かした状態で塗布する(ランダムパターン層12)。
(2)その後、前面カバーガラス11をランダムパターン層12の上に乗せ、押し板(図示を省略)で押さえ、ランダムパターン層12の厚さを溶媒に溶かした状態でランダムパターン層12が所望の厚みになるようにする(例えば、1mmや0.3mm)。
これにより、ランダムパターン層12が、前面カバーガラス11と中間カバーガラス13との間にサンドイッチされた状態で形成される。
(3)図2でも説明したように、ホログラム記録と同じ波長帯の光源(図示せず)でマスク21を透過してきたレーザ光をランダムパターン層12に照射し、同様にある一定の角度θを持った参照光25を同一箇所に照射する。このとき参照光25はランダムパターン層12に対してある一定の角度θを保つ必要があるため、この角度θでこれらの媒体(ランダムパターン層12が、前面カバーガラス11と中間カバーガラス13との間にサンドイッチされた状態)を回転し、ランダムパターンを持った信号光22との干渉によってランダム位相パターンを記録する。
このときの参照光25の幅は媒体の中心から放射線上に垂直な必要があり、このサイズはディスク幅と同等又はそれより広ければ一度の回転で媒体上の全面に記録することが可能となる。このようにしてランダムパターンを記録した媒体を作成する。
(4)後面カバーガラス15上に溶媒に溶かしたホログラム材料(上記と同様の波長域に感光性)を塗布し、(3)で作成したランダムパターンが記録された媒体を載せ、押し板(図示を省略)で押さえ、溶媒が蒸発した時点でホログラム記録層14が所望の厚みになるようにする。
なお、ランダムパターンを記録した媒体上にホログラム材料(ホログラム記録層14)を塗布してから後面カバーガラス15で押し付けても良い。
(記録媒体10の製造方法(カード型))
次に、記録媒体10の形状がカード型である場合の製造法を図5に基づき説明する。
(1)ポリカーボネートまたはガラスの基板である中間カバー層13を保持台(図示せず)にセットし、実際の記録再生と同じ波長帯域に感光性を持つホログラム材料を溶媒に溶かした状態で塗布する(ランダムパターン層12)。
(2)その後、前面カバーガラス11をランダムパターン層12の上に乗せ、押し板(図示を省略)で押さえ、ランダムパターン層12の厚さを溶媒に溶かした状態でランダムパターン層12が所望の厚みになるようにする(例えば、1mmや0.3mm)。
(3)ホログラム記録と同じ波長帯の光源(図示せず)でマスク21を透過してきたレーザ光をランダムパターン層12に照射し、同様にある一定の角度θを持った参照光25を同一箇所に照射する。このとき参照光25はランダムパターン層12に対してある一定の角度θを保つ必要がある。ランダムパターンを持った信号光22との干渉によってランダム位相パターンを記録する。
このときの参照光25のサイズはカードメディアと同等又はそれより広ければ一度でカード面上すべてに記録することが可能となる。
(4)後面カバーガラス15上に溶媒に溶かしたホログラム材料(上記と同様の波長域に感光性)を塗布し、(3)で作成したランダムパターンが記録された媒体を載せ、押し板(図示を省略)で押さえ、溶媒が蒸発した時点でホログラム記録層14が所望の厚みになるようにする。
このように2枚のカードを重ね合わせるようにして記録媒体を作成することができる。
(記録媒体10の製造方法の他の例)
次に、記録媒体10の製造方法の他の例を図6に基づき説明する。
上記で示した製造方法では、ランダムパターン記録層12と実際のホログラム記録層14とが同じ波長帯域に感度を持つホログラム記録材料を用いたが、これをランダムパターン記録層12と実際のホログラム記録層14とで異なる波長帯域に対して感度をもつホログラム記録材料を用いて記録媒体10を製造すればより簡便な製造方法が実現可能である。
構成自体は前述した記録媒体10と変わらないが、ホログラム記録層14の感度を持つ波長域がランダムパターン記録層12のそれと異なる。
(1)まず、後面カバーガラス15上に溶媒に溶かした実際に記録に用いる波長帯域に感度を持つホログラム材料(例えばブルーの領域)を塗布し、その上に中間カバーガラス13を載せ、押し板(図示せず)で押さえ、溶媒が蒸発した時点でホログラム記録層14が所望の厚みになるようにする。
(2)その後、上記ホログラム記録層14とは異なる波長領域に感度(例えばグリーンの領域)を持ったメディアを溶媒に溶かしたものを、中間カバーガラス13上に塗布し、前面カバーガラス11を乗せて押し板(図示を省略)で押さえ込む。
(3)この媒体を作成した後、図4や図5に示した方法でランダムパターン作成をこの媒体全体に対して行う。このとき、ランダムパターン記録層12に対応した波長域(例えばグリーンの領域)で行うので、ホログラム記録層14は感光されない。よってこの記録媒体10の場合には媒体を2層作成した後にランダムパターン記録を行うので、より簡単に記録媒体の製造が可能である。
なお、この記録媒体10を用いた時に注意すべき点は、実際に情報を記録する際にランダムパターン記録層12から再生することになるが、ランダムパターンを記録した波長と、再生する波長が異なるため、その波長ズレに対応するように角度を変えなければならない。
(記録媒体の他の構成例)
図7は本発明に係る記録媒体の他の構成例を示す図である。
この記録媒体70は、前面カバーガラス71、ホログラム記録層72、ランダムパターン層73及び後面カバーガラス74を順番に積層した構造を有する。
ここでホログラム記録方式として、信号の入出力が逆の面である透過型の記録再生装置を想定した場合には後面カバーガラス74は単なるカバーガラスであり、また信号の入出力がメディアの同じ方向で行われる反射型の記録再生装置では後面カバーガラス74の表面に反射膜とグルーブがつけられることとなる。従って、この記録媒体70においてもこれら透過型、反射型どちらの方式を用いたときでも用いることは可能である。
(ランダムパターン層73の作成方法)
次に、記録媒体70におけるランダムパターン層73の作成方法を図8に基づき説明する。
ランダムな振幅又は位相パターンを持ったマスク81を透過した物体光82はレンズ83によって結像され、ランダムパターン層73上においてランダムパターン層73の反対面から照射された参照光84との干渉によってホログラムとしてマスク81のパターンがランダムパターン層73に反射型格子が形成される。
参照光84の入射角度θは任意に設定しておく必要がある。
等距離であるマスク81とレンズ83の距離85との間の距離とレンズ83とランダムパターン層73との間の距離85について、この距離85をレンズ83の焦点距離としたときはランダムパターン層73に形成されるパターンはマスク81のフーリエパターンとなり、また距離85をレンズ83の焦点距離の2倍としたときにはランダムパターン層73に記録されるパターンはマスク81の実像パターンとなる。
また、これらの距離85はこの2つに限ったことではなく、任意の距離に調節することによりに任意のフレネルパターンを形成することが可能となる。またこれらのパターンを記録した後には何らかの後処理、例えばインヒーレントでありかつメディアに感光する波長域の光たとえばLEDなどの光をメディアのダイナミックレンジを十分に使いきるような時間たとえば数分間照射することによって、更にこの記録面に他のホログラムが書き込まれることのないようにしておく必要がある。
(記録媒体70の記録再生)
図9は図7に示した記録媒体70における記録再生の原理を説明するための図である。
図示を省略したレーザ光源から出射され、2つに分けられた2つのレーザ光である信号光91と参照光92が記録媒体70に入射する。
参照光92はホログラム記録層72を透過し、ランダムパターン層73に特定の角度θで入射することにより、ランダムパターン層73に記録されたランダムパターンが回折され、後面カバーガラス74表面で反射し、ホログラム記録層72に入射する。
そして、信号光91とランダムパターンを持った参照光92との干渉によってホログラム記録層72にホログラムが形成される。ここで、入射した参照光92には前述ランダムパターンを持っているので、そのパターンに応じたシフト量で多重記録することが可能である。
一方、再生時には参照光92を記録と同じ角度θで記録媒体70に照射することによってホログラム記録層72に記録されたホログラムからの回折光が発生する。ここで発生したホログラム記録層72の下のランダムパターン層73に入射されるが、信号光91は上述した特定の角度θとは異なる角度であるため、ブラックの回折条件よりホログラム記録層72から回折することはない。
記録再生時において重要なことは、参照光92のランダムパターン層73に入射する角度である。この角度はランダムパターン層73に対して常に一定の角度でなければ再生されない。つまりこのランダムパターン層73を作成したときと全く同じ角度θで参照光92を入射させなければならない。
参照光92の入射角の幅については、参照光92が角度はランダムパターン層73で回折されずに透過した分が反射膜によって反射し、ホログラム記録層72と干渉するのを避ける角度である必要がある。つまりこの透過成分の反射がホログラム記録層72の中で信号光91と交わることのない角度に設定する必要がある。
(記録再生装置)
本発明に係る記録媒体を記録再生する装置の構成例を図10に示す。
記録再生に用いるレーザ光源2020、例えば405[nm]のLDや532のNd-YAGレーザーから照射された光線がコリーメートレンズ2021によって平行光になり偏光ビームスプリッタ2022によってs波の信号光ライン(実線)とp波の参照光ライン(点線)とに分割される。
前記信号光ラインはミラー2024によって反射され、ピンホール2025によってビームを所望の径にする。空間光変調器2026によって空間的に強度変調された光になる。ここで示した空間光変調器は透過型のものとして透過型液晶素子を想定しているが、空間光変調器として、MEMS素子であるDMD(Digital micro mirror)や反射型液晶、GLV (Grating Light Value)素子を用いてもよい。ここで前記光変調された光はファラデー素子2029で偏光面が45°回転され、次のファラデー素子では元のs偏光に戻される。この間に通過する偏光ビームスプリッタ2228は100パーセント完全に透過し、再生時には100パーセント反射するように置かれている。ここでミラー2030によって反射され、前記参照光と同一の光路になる。また前記偏光ビームスプリッタ2022によって透過した前記参照光ライン遮蔽板2032によって所望のビーム系にされ、ミラー2031によって反射され更にレンズ2033を透過する。ここでミラー2030の影響は受けずに信号光と同一のラインをたどる。続いて前述した信号光・参照光はダイクロイックビームスプリッタ2010を通過するが、これはサーボに用いる光と記録再生に用いる光を同一の行路にするためのものであり、このビームスプリッタの表面は記録再生用の光は全透過し、サーボ用に用いる光は全反射するような薄膜処理がなされている。
ここで、信号光2012と参照光2013は同軸で対物レンズ2011によってメディアに入射する。信号光は対物レンズ2011によって集光されてメディアに入射するが、参照光はレンズ2033とレンズ2011の距離は各々の焦点距離の和となっているので、対物レンズ2011によって平行ビームとなってメディアに入射する。ここでこの参照光の入射角度は前述したようにメディア内のランダムパターン記録層(図示せず)のホログラムが再生される角度に調整されている必要があるが、その角度はピンホール2032によって調節される。
記録時には後述するサーボ信号を検出し、それによってアクチュエータ2014の磁界による動作によって面ブレなどによるフォーカスのずれを解消する。ここで前述した位相相関多重方式においては前記参照光の位相パターンによって非常に少ないシフト量での多重記録が可能となるため、2015の本発明に係る記録媒体または光学系全体を記録媒体表面方向にシフトさせることによって多重記録を行う。
[再生系]
再生系では前記信号光を遮断し、前記参照光と同じ光(再生光)を本発明に係る記録媒体に入射させる。レーザ光源2020から出た光を前記ビームスプリッタ2022によって透過した再生光ラインは、ピンホール2032によってビームの中心部分のみが遮断され参照光と同様のビームの形にされる。続いて前記再生光は前記ミラー2031によって反射されレンズ2033、2011を透過する。ここで記録時の参照光パターンと同じパターンを持った再生光の入射により、対応するホログラムから回折光が発生する。ここで前記本発明に係る記録媒体または光学系全体を本発明に係る記録媒体2015表面上をシフトさせ、再生したい場所に再生光を入射させることによって所望のデータが再生される。ここで再生された回折光は信号光と全く逆の光路をたどり、前記ビームスプリッタ2010を透過し前記ミラー2030で反射される。ここでファラデー素子2029によって偏光方向が回転される。ここで偏光ビームスプリッタ2028はこの偏光方向の光を全反射されるようなに設置されているため、前記回折光はここで全反射されCCD2027で信号を取り出す。その空間的な2次元データを信号処理によって2値化して時系列2値化データにする。
[サーボ系]
光学系の中でサーボに関連する部分を記述する。ホログラム記録も従来の光ディスクのように記録、再生時には精度よくレーザービームの位置決めをする必要があるため、サーボ技術が必要とされ、そのためにサーボ信号検出用のサーボ光学系を付加する。2001はレーザーダイオードで、発振波長は本発明に係る記録媒体2015に対して感度がないようなもので、例えば650nmのものを使用する。
レーザーダイオード2001から出射したレーザービームは、コリメーターレンズ2002で平行光とされ、その後ビームを複数本に分ける為の2枚で構成されたグレーティング2003を通りビームスプリッター2005に入射する。サーボ用ビームは図で示すようにここは通過し、次のダイクロイックビームスプリッター2010で反射する。このビームスプリッター2010は波長によって透過又は反射するものであり、ホログラム記録用のレーザー波長より長いサーボ用レーザービームは反射するようにされている。ビームスプリッター2010で反射されたサーボ用ビームは次の対物レンズ2014で絞られて本発明に係る記録媒体2015のグルーブ部2016に照射される。
これら本発明に係る記録媒体2015上では、本発明に係る記録媒体2015からのサーボ信号検出用ビームの反射光は対物レンズ2011を通り、ビームスプリッター2010で再び反射され次のビームスプリッター2006に入射する。今度はここで反射され、レンズ7で絞られた後にシリンドリカルレンズ2008で非点収差を発生させてフォトディテクタ2009に入射する。
このフォトディテクタ2009は4分割ディテクタになっており、従来の光ディスクと同様に3スポットでのトラッキングサーボと非点収差を利用したフォーカスサーボがかけられている。このサーボ情報をアクチュエータ2014と連動させることにより精度よく情報の記録再生が可能となる。
(その他の実施形態)
これまでの実施形態では、デフューザパターンをホログラムとして記録し、その回折光を利用してホログラム記録を行うものであった。その理由としては参照光のみにパターンを与えて、信号光にはその影響が及ばないようにするためである。
図11はホログラムとしてランダムパターンを記録するのではなく、実際のランダムマスクを直接媒体に貼り付けたホログラム記録媒体の一例を示す図である。
この記録媒体90は、ランダム位相パターンを持ったマスク91、ホログラム記録層92、反射膜93及び保護層94を順番に積層して構成される。
実際の記録としては、図示を省略したレーザ光源から出て2つに分けられた2つのレーザ光である信号光95と参照光96が記録媒体90に入射する。信号光95、参照光96共に表面に張られたランダム位相パターンを持つマスク91によって一定のランダムパターンを持つ。このランダムパターンを持った2つの光の干渉によって信号光95に与えられた情報をホログラムとして記録する。ここで、入射した参照光96には前述ランダムパターンを持っているので、そのパターンに応じたシフト量で多重記録することが可能である。
再生時には、参照光96の入射によりホログラム記録層92からホログラムからの回折光が発生し、それが反射膜93によって反射される。
マスク91の作成方法としては、図12に示すように、記録媒体90の保護膜としてのカバーガラスをプラスチック基板(マスク91に相当)とし、通常の半導体製造過程における位相シフトマスクを作成する過程と同じように、光リソグラフィ光源からの光97でプラスチック基板(マスク91に相当)上にランダム又は一定の規則性を持ったパターンを転写するという作成方法が考えられる。
その後この転写された位相パターンを保護する膜(図示せず)を貼り付けることによって作成することが可能である。
ここで作成するマスク91の形状は例えば図13(A)〜(E)に示したような位相マスク形状が考えられる。
また以上に示した作成法だけではなく、例えばランダムパターンを記録する時にはある一定の角度でのみ回折光を発生し、更にランダムな情報を記録するというホログラムを計算機ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram)によってコンピュータ上で作成し、そのパターンをCDやDVDと同様に原版転写プロセスによって転写するという方法も考えら。この方法の場合には非常に低コストでの記録媒体の作成が可能となる。
本発明の一実施形態に係るホログラム記録媒体の構成を示す図である。 図1に示したランダムパターン層の作成方法を説明するための図である。 図1に示した記録媒体における記録再生の原理を説明するための図である。 図1に示した記録媒体の製造方法を説明するための図である(その1)。 図1に示した記録媒体の製造方法を説明するための図である(その2)。 図1に示した記録媒体の製造方法を説明するための図である(その3)。 本発明に係る記録媒体の他の構成例を示す図である。 図7に示したランダムパターン層の作成方法を説明するための図である。 図7に示した記録媒体における記録再生の原理を説明するための図である。 本発明に係る記録媒体を記録再生する装置の構成例を示す図である。 本発明に係る記録媒体の更に別の構成例を示す図である。 図11に示したマスクの作成方法を説明するための図である。 図11に示したマスクの形状の例を示す図である。
符号の説明
10、70 記録媒体
12、73 ランダムパターン層
14、72、92 ホログラム記録層
91 マスク

Claims (10)

  1. ホログラム記録層と、
    前記ホログラム記録層と積層するように設けられ、光波をランダムに又は規則性をもって位相及び/又は振幅変調することが可能な変調層と
    を具備することを特徴とする記録媒体。
  2. 請求項1に記載の記録媒体であって、
    前記変調層は、光波をランダムに又は規則性をもって位相変調するためのランダム位相パターンが記録されていることを特徴とする記録媒体。
  3. 請求項2に記載の記録媒体であって、
    前記ホログラム記録層は、第1の波長領域で感光し、
    前記変調層は、前記第1の波長領域とは異なる第2の波長領域で感光する
    ことを特徴とする記録媒体。
  4. 請求項1に記載の記録媒体であって、
    前記ホログラム記録層との間で前記変調層を挟むように配置され、前記ホログラム記録層、前記位相変調層の順番で通過した光を反射する反射層を更に具備することを特徴とする記録媒体。
  5. 請求項1に記載の記録媒体であって、
    前記変調層は、光波をランダムに又は規則性をもって位相及び/又は振幅変調するための凹凸が表面に設けられていることを特徴とする記録媒体。
  6. 光波をランダムに又は規則性をもって位相及び/又は振幅変調する変調層を形成する工程と、
    変調層とホログラム記録層とを積層する工程と
    を具備することを特徴とする記録媒体の製造方法。
  7. 請求項6に記載の記録媒体の製造方法であって、
    光を反射する反射層を積層する工程をさらに具備することを特徴とする記録媒体の製造方法。
  8. 請求項6に記載の記録媒体の製造方法であって、
    前記変調層を形成する工程は、光波をランダムに又は規則性をもって位相変調するように、前記変調層を感光することを特徴とする記録媒体の製造方法。
  9. 請求項8に記載の記録媒体の製造方法であって、
    前記ホログラム記録層は、第1の波長領域で感光し、
    前記変調層は、前記第1の波長領域とは異なる第2の波長領域で感光する
    ことを特徴とする記録媒体の製造方法。
  10. 請求項6に記載の記録媒体の製造方法であって、
    前記変調層を形成する工程は、前記変調層の表面に光波をランダムに又は規則性をもって位相及び/又は振幅変調する凹凸を設けることを特徴とする記録媒体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009015328A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Thomson Licensing 統合位相マスクを有するホログラフィ記憶媒体およびそのシステム
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