JP4991872B2 - モノキュラーホログラフィックデータ記憶システムの構成 - Google Patents

モノキュラーホログラフィックデータ記憶システムの構成 Download PDF

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Description

本発明は、ホログラフィックデータを記録し(記憶し)および/または読み取る(復元する)ためのホログラフィックデータ記録装置、システム、物品および方法に関する。
関連出願の相互参照
本出願は、以下の同時係属中の米国特許出願を参照する。第1の出願は、2006年11月1日に出願された米国特許仮出願第60/855,754号明細書、表題「モノキュラーホログラフィックデータ記憶システムの構成」(MONOCULAR HOLOGRAPHIC DATA STORAGE SYSTEM ARCHITECTURE)である。第2の出願は、2006年12月4日に出願された米国特許仮出願第60/872,472号明細書、表題「ホログラフィックデータ記憶用の位相共役読み出しジオメトリ」(PHASE CONJUGATE READOUT GEOMETRIES FOR HOLOGRAPHIC DATA STORAGE)である。上記出願の開示および内容全体が参照により本明細書に援用される。
共同研究の同意に関する宣誓
ここで、37C.F.R.§1.71(g)(1)に従い、本明細書に記載しかつそこで請求する本発明が、35U.S.C.103(c)(3)に規定されているような共同研究の同意に従って作成されたことと、本発明を作成した日付よりも前から効力を有していることと、株式会社日立製作所(Hitachi Co.,Ltd.)およびインフェイズテクノロジーズ社(InPhase Technologies,Inc.)によってまたはそれらの会社の代理として、共同研究の同意の範囲内で保証された活動により得られたものであることを開示する。
ホログラフィックデータ記憶において、多重化されたデータページをホログラフィック記憶媒体の同じ位置に記録するために用いられる多くの方法が存在する。同じ位置への多数の情報ページの多重化は、このような可能な大きな実際のビット密度(1.6Tb/in2以上)をホログラフィックデータ記憶に与えるものである。多重ジオメトリを選択した場合、非常に複雑になり、サイズ、コスト、複雑さ、温度等の外部環境に対する堅牢性等といった多くのことを考慮しなければならない。
米国特許第6,103,454号明細書 米国特許第6,482,551号明細書 米国特許第6,650,447号明細書 米国特許第6,743,552号明細書 米国特許第6,765,061号明細書 米国特許第6,780,546号明細書 米国特許出願第2003/0206320号明細書 米国特許出願第2004/0027625号明細書 米国特許第6,721,076号明細書 米国特許第7,092,133号明細書 米国特許第6,909,529号明細書 米国特許第6,995,882号明細書 米国特許仮出願第60/907,445号明細書、表題「非FT面のポリトピックフィルタ」(NON−FT PLANE POLYTOPIC FILTERS) 米国特許第6,348,983号明細書 米国特許出願公開第2006/0279823号明細書 米国特許出願公開第2007/0127100号明細書 米国特許出願公開第2006/0281021号明細書
「500Gb/in2の高速ホログラフィックデータ記憶」(High Speed Holographic Data Storage at 500Gb/in2)の200〜20ページ 「ホログラフィックデータ記憶用の離軸球面波による多重方法」(Multiplexing Method with Non−Coaxial Spherical Waves for Holographic Data Storage)Th−I−28 「ホログラフィック記憶用の温度補償方式」(Temperature Compensation Strategy for Holographic Storage)
民生用製品では、安価なシステムを製造する際に、サイズが非常に重要な要因であり得る。さらに、ホログラフィックシステムのレンズ素子の数を低減することがサイズの縮小に重要であり得る。その上、空間光変調器およびカメラを小型化することがサイズの縮小に重要であり得る。なおさらに、システムの全高/サイズを決定する際に、ホログラフィック記憶媒体からの読み取りおよびそこへの書き込みを行うために使用されるレンズのサイズが重要であり得る。
本発明の広範な態様によれば、信号光および参照光がホログラフィック記憶媒体に入射する前に通過する単一の対物レンズ(モノキュラー構成)を利用し、角度多重とポリトピック多重とを組み合わせることが可能であり、そして位相共役再構成と複数のホログラムの読み出しとを利用するホログラフィックデータ記録装置またはシステムが提供される。これらの装置またはシステムのモノキュラー構成により、データページをホログラフィック記憶媒体により密に記録しまたそこからデータページを読み取ることが提供される。さらに、本発明の他の広範な態様によれば、上記装置またはシステムを使用して、データ記憶および/またはデータ復元を行うための方法が提供される。その上、本発明の他の広範な態様によれば、上記装置またはシステムを使用して、データを記録するための、または記録されたデータを読み取るためのホログラフィック記憶媒体を備える物品が提供される。
添付図面を参照して本発明を説明する。
移動する参照光用レンズを使用して角度多重ビームを生成するモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステムによるデータ記憶を示した概略図である。 図1の装置またはシステムの参照光のディザリングを示した概略図である。 図1の装置またはシステムに使用可能なSLMの矩形断面図である。 図1の装置またはシステムに使用可能な代替のSLMの円形断面図である。 移動する対物レンズを使用して角度多重ビームを生成するモノキュラーホログラフィック記録装置およびシステムにおけるデータ記憶を示した概略図である。 図5の装置またはシステムの対物レンズを移動させることによる参照光のディザリングを示した概略図である。 図5の装置およびシステムに使用可能なSLMの円形断面図である。 参照光と信号光との最小の重なりを有するホログラフィック記録装置またはシステムによるデータ記憶を示した概略図である。 同じ幅を有する参照光と信号光との重なりを示すホログラフィック記録装置またはシステムによるデータ記憶を示した概略図である。 参照光が信号光よりも広い場合の参照光と信号光との重なりを示すホログラフィック記録装置またはシステムによるデータ記憶を示した概略図である。 より広い参照光と信号光の内側部分および外側部分との重複領域を示す本発明の一実施形態によるホログラフィック記録装置またはシステムによるデータ記憶を示した概略図である。 対物レンズが末端位置にある場合の信号光および参照光の角度空間図である。 信号光、および格子ベクトルを示す参照光の角度空間図である。 信号光、および図13の格子ベクトルとは異なる角度の格子ベクトルを示す参照光の角度空間図である。 入射光ビームに対するコーナーキューブの効果の概略図である。 図15のコーナーキューブの位相共役ジオメトリを用いる本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置およびシステムによるデータ復元を示した概略図である。 図15のコーナーキューブの異なる位相共役ジオメトリを用いる本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置およびシステムによるデータ復元を示した概略図である。 コーナーキューブアレイの位相共役ジオメトリを用いる本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置およびシステムによるデータ復元を示した概略図である。 他の位相共役ジオメトリを用いる本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステムによるデータ復元を示した概略図である。 図19の装置またはシステムに使用される空間光変調器(SLM)の平面図である。 本発明の一実施形態による電気光学(EO)結晶装置または結晶系の概略図である。 図21のEO結晶装置または結晶系を使用する本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステムによるデータ復元を示した概略図である。 本発明の一実施形態による回折装置またはシステムの概略図である。 図23の回折装置またはシステムを使用する本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステムによるデータ復元を示した概略図である。 本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステムによるデータ記憶を示した概略図である。 図25と同じまたは同様の装置またはシステムによるデータ復元を示した概略図である。 本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステムによるデータ記憶を示した概略図である。 図27と同じまたは同様の装置またはシステムによるデータ復元を示した概略図である。 本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステムによるデータ記憶およびデータ復元の両方を示した概略図である。 本発明の一実施形態による種々の構成要素を概略的に示したモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステムの実施形態の記録(書き込み)形態の構成図である。 図30の装置またはシステムの読み取り(復元)形態の構成図である。 図30の装置またはシステムについて、標準的な理論的ブラッグ角度選択性と比較したホログラムのブラッグ選択性の走査図である。 図30の装置またはシステムの参照光用レンズを移動させることによって多重化された13個のホログラムの信号対雑音比(SNR)および相対強度のグラフである。 復元データページの画像図である。 図34の復元データページのSNRマップである。
本発明を説明する前に複数の用語を規定することが有利であるのでそのようにする。以下の規定が本出願全体にわたって用いられることを理解されたい。
用語の規定
用語の規定が、一般に用いられる用語の意味から逸脱した場合、本出願人は、具体的に指示しない限り、以下に示す規定を用いることを意図する。
本発明では、「コヒーレント光ビーム」という用語は、特定の(例えば一定の)位相関係を有する波を含む例えばレーザビーム等の光ビームを指す。コヒーレント光ビームは、光ビームの方向に対して垂直なラインの各ポイントにおける全ての電磁波の位相が同じである光とも呼ばれ得る。
本発明では、「コーナーキューブ」または「コーナーリフレクタ」という用語は、互いに垂直な3つの反射面を有するキューブ状の部分を有する光学装置を指す。このような光学装置は、例えば図15に示したように、任意の入射角度のビームをコーナーキューブの内部で3回反射した後に入射ビームに対して平行方向に反射する。
本発明では、「信号光」という用語は、データ信号を含むビームを指す。例えば、信号光は、ホログラフィック記憶媒体に対する参照光の衝突に応じて生成されたビーム(この場合、その生成されたビームはデータを含む)に加えて、空間光変調器(SLM)等の変調器によって変調されているビームを含むことが可能である。信号光の変調は、振幅、位相、または振幅と位相とのある組み合わせであり得る。SLMは反射性または透過性であり得る。信号光を2値状態にまたは複数の状態に変調することが可能である。
本発明では、「データ変調ビーム」という用語は、空間光変調器(SLM)等の変調器によって変調されている信号光を指す。信号光の変調は、振幅、位相、または振幅と位相とのある組み合わせであり得る。SLMは反射性または透過性であり得る。信号光を2値状態にまたは複数の状態に変調することが可能である。
本発明では、「データ変調器」という用語は、信号ビームからデータを1次元または2次元で光学的に表示できる任意の装置を指す。
本発明では、「データページ」または「ページ」という用語は、ホログラフィに関連して使用されるようなデータページという従来の意味を指す。例えば、データページは、ホログラフィック記憶媒体に記録すべきであるかまたはそれに記録される1つ以上の画像等のデータ(すなわち2次元組立データ)のページであり得る。
本発明では、「検出器」という用語は、あるものを検出できる任意の種類の装置を指す。例えば、模範的な検出器は、光の存在または強度を検出できる装置、例えば、カメラまたはクワッドセルの相補型金属酸化膜半導体(CMOS)イメージセンサまたはアレイ、電荷結合素子(CCD)アレイ等を含むことが可能である。
本発明の目的では、「ディスク」という用語は、ディスク状のホログラフィック記憶媒体を指す。
本発明では、「ディザリング」という用語は、例えばレンズ、ミラー、反射層等の物体を前後に移動させることを指す。
本発明では、「ホログラフィック格子」、「ホログラフ」または「ホログラム」(集合的かつ交換可能に「ホログラム」と以後呼ぶことにする)という用語は、信号ビームと参照光とが互いに干渉した場合に形成される干渉縞を指す従来の意味に用いられる。デジタルデータがページで記録された場合、例えば空間光変調器等のデータ変調器によって、信号ビームを符号化することが可能である。
本発明では、「記憶媒体」という用語は、情報を記憶できる任意の構成要素、材料等、例えばホログラフィック記憶媒体等を指す。
本発明では、「ホログラフィック記憶媒体」という用語は、媒体に刻まれる屈折率を変化させる1つ以上のパターンとして1つ以上のホログラムを(例えばビットで、線形アレイでまたはページで)記録および記憶できる少なくとも1つの構成要素、材料、層等を有する媒体を指す。本明細書に有用なホログラフィック媒体の例は、2000年8月15日に交付された(特許文献1)(ダール(Dhar)ら)、2002年11月19日に交付された(特許文献2)(ダール(Dhar)ら)、2003年11月18日に交付された(特許文献3)(カーティス(Curtis)ら)、2004年6月1日に交付された(特許文献4)(セッハチャヤノン(Setthachayanon)ら)、2004年7月20日に交付された(特許文献5)(ダール(Dhar)ら)、2004年8月24日に交付された(特許文献6)(トレントラー(Trentler)ら)、2003年11月6日に公開された(特許文献7)(コール(Cole)ら)、および2004年2月12日に公開された(特許文献8)(トレントラー(Trentler)ら)に記載されているホログラフィック媒体を含むが、それらに限定されない。これらの内容および開示全体が参照により本明細書に援用される。本発明のホログラフィック記憶媒体は、透明ホログラフィック記憶媒体、反射層等の複数の構成要素または層を含むホログラフィック記憶媒体、偏光によって反射を制御し得るような反射層および偏光層を含むホログラフィック記憶媒体、光ビームを通過させ、吸収し、反射し、それらに対して透過性であり得る等の可変ビーム透過層、光ビームを反射するための格子層、基板、サーボマークを有する基板等を含むホログラフィック記憶媒体を含む任意の種類のホログラフィック記憶媒体であり得る。
本発明では、「上面」という用語は、空気とホログラフィック記憶媒体との界面として作用するホログラフィック記憶媒体の表面を指す。
本発明では、「ホログラフィック記録」という用語は、ホログラムをホログラフィック記憶媒体に記録する動作を指す。ホログラフィック記録は、ビット記憶(すなわち1ビットのデータの記録)を行うことが可能であるか、1次元線形アレイのデータ(すなわち、1xNアレイ、ここで、Nは複数の線形データビットである)の記憶を行うことが可能であるか、またはページデータの2次元記憶を行うことが可能である。
本発明では、「多重」という用語は、パラメータの組み合わせ、例えばポリトピック角度多重を含む角度、波長、位相コード、シフト、相関、ペリストロフィック等を含むが、それらに限定されない1つまたは複数の記録パラメータを変化させることによって、同じ容量またはほぼ同じ容量のホログラフィック記憶媒体に複数のホログラムを記録、記憶すること等を指す。例えば、角度多重は、複数のホログラムを同じ容量で記憶するために、記録中に参照光の平面波またはほぼ平面波の角度を変化させることを含む。それぞれのホログラムを記録、記憶する等のために用いられる1つまたは複数の同じ記録パラメータを用いることによって、記録、記憶等される多重ホログラムを読み取り、読み出し、再構成し、復元すること等が可能である。
本発明では、「光源」という用語は、単一波長または複数の波長を有する電磁放射源を指す。光源は、レーザ、1つ以上の発光ダイオード(LED)等からのものであり得る。
本発明では、「モード」という用語は、光源によって生成される波長光を指す。
本発明では、「シングルモード」という用語は、光源によって生成される単一波長の光を指す。例えば、シングルモードレーザは主要単一波長を生成する。
本発明では、「マルチモード」という用語は、光源によって生成される複数の波長の光を指す。例えば、マルチモードレーザは、大きなパワーを有する複数の波長の光を生成する。
本発明では、「光学的操作サブシステム」という用語は、光を特定の方向に導くことができる任意の装置、または装置の組み合わせを指す。模範的な光学的操作サブシステムは、ミラー(例えばガルボミラー)、ミラー、レンズおよび/または他の装置の組み合わせ等を含むことが可能である。
本発明では、「部分反射面」という用語は、光の一部を反射できると同時に他の部分が表面を通過することを可能にする物体の任意の表面を指す。
本発明では、「平面波」という用語は、一定の周波数の波の波面(一定の位相面)が、実質的にまたはほぼ平行な一定の振幅面であり、波の方向に対して垂直であり、そして局所空間領域に存在する一定の周波数の波を指す。模範的な平面波は、レーザポインタ等用のレーザビームに関連するような平行光を含むことが可能である。
本発明では、「プロセッサ」という用語は、例えば、命令を実行でき、ロジックを実装でき、値を算出して記憶等できる装置を指す。模範的なプロセッサは、特定用途向け集積回路(ASIC)、中央処理装置、マイクロプロセッサ、例えば、インテル社およびAMD社等から商業的に入手可能なマイクロプロセッサ等を含むことが可能である。
本発明では、「データの読み取り」という用語は、ホログラフィック記憶媒体に記憶されたホログラフィックデータを読み出すか、復元するかまたは再構成することを指す。
本発明では、「データの記録」という用語は、ホログラフィックデータをホログラフィック記憶媒体に記憶するかまたは書き込むことを指す。
本発明では、「記録光」という用語は、情報、データ等をホログラフィック記憶媒体に記録するために使用される光源を指す。
本発明では、光ビームを指す場合の「位相共役」という用語は、第2の光ビームの正確なまたは非常に類似するレプリカであるが、第2の光ビームの逆方向に正確にまたは非常に類似して伝播する光ビームを指す。
本発明では、「位相共役光学系」という用語は、ホログラフィック記録装置またはシステムの参照光(データ復元のために用いられる場合には「再生時参照光」とも呼ばれる)を参照(再構成)ビーム経路に沿って後方に逆方向に反射する(導く)任意の装置を指す。位相共役光学系の例は、例えば図28と図29等に示したように、コーナーキューブ、コーナーキューブアレイ、制御される電気光学(EO)結晶、制御されるブレーズ格子、ホログラフィック格子、表面リリーフ構造、および可変層と格子(ホログラフィック格子または表面リリーフ構造)との組み合わせを含むことが可能である。
本発明では、「復元ビーム再生光」という用語は、位相共役光学系によって提供される参照(再構成)ビームにより生成されるビームを指す。参照(再構成)ビームの位相共役により、検出器(例えばカメラ)によってデータページとして復元されるように元のデータビームの光路に沿って後方に伝播するデータビームの位相共役が再構成される。復元ビーム再生光は、ホログラフィック記憶媒体に記憶されたデータページのホログラムから回折する位相共役参照(再構成)ビームによって生成される。例えば、角度多重ホログラムにより、所定の角度では、あるデータページがブラッグ整合され、位相共役参照(再構成)ビームが回折して復元ビーム再生光を生成する。位相共役参照(再構成)ビームは、正確な当該角度および波長(ブラッグ状態)で用いられるので、所望のデータページは、データビームが生成された場合に後方に伝播する位相共役ビームとして再構成される。位相共役特性により、ホログラムの記録中に復元ビーム再生光が導入されていることが可能である収差を元に戻すことと、より高品質のデータページを検出器で生成することが可能になる。このことは、ホログラムおよび参照(再構成)ビームが、元の参照ビーム参照光の位相共役、および同様の光学系に対する相対位置の誤差内にある場合に行われる。いくつかの光学設計では、これらの誤差は、位相共役参照(再構成)平面波において複数の波の収差であり、ホログラムおよび光学系の相対位置において数十ミクロンであり得る。さらに、参照(再構成)ビームは、従来のホログラムからブラッグ整合し得るが、光学系から伝播する(すなわち検出器/SLMには戻らない)。
本発明では、「参照光」という用語は、データによって変調されない光ビームを指す。模範的な参照光は、データをホログラフィック記憶媒体に記録するかまたはそこからデータを読み取る間に用いられる、データなしのレーザビームを含む。いくつかの実施形態では、参照光は、ホログラムを記録するために用いられる元の参照光、ホログラフィック記憶媒体からデータを復元するために用いられる場合の再生時参照光、または元の参照(再構成)ビームの位相共役を指し得る。
本発明では、「屈折率プロファイル」という用語は、ホログラフィック記憶媒体に記録された屈折率パターンの3次元(X、Y、Z)マッピングを指す。
本発明では、材料の「ダイナミックレンジ」または「M#」という用語は、材料(例えば、記録材料層、ホログラフィック記憶媒体等)の所定の位置において、特定の回折効率のホログラムをいくつ多重化できるかという従来の基準を指し、材料の屈折率変化、材料の厚さ、波長光、光学的ジオメトリ等に関連する。
本発明では、「空間光変調器」(SLM)という用語は、例えば、光ビームの空間強度および/または位相プロファイルを変調することによって情報を光ビームに記憶する装置を指す。
本発明では、「空間光強度」という用語は、所定の容積の空間内の変化する光強度の光強度分布または光強度パターンを指す。
本発明では、「ブック」または「スタック」という用語は、特定の角度範囲にわたる一群の角度多重ホログラムを指す。ブックは一群の角度多重ホログラムであり、これらの一群の角度多重ホログラムは、全てがホログラフィック記憶媒体の1つの位置にあるか、または互いに僅かにシフトするか、または他の群のホログラムからシフトすることが可能である。
本発明では、「ショートスタック」という用語は、ブックのアドレス領域内のサブ群のホログラムを指す。例えば、ブックは、角度1〜500を含む一組のアドレスと考えることが可能である。さらに、この角度範囲は、ショートスタック#1が角度1〜100を含み、ショートスタック#2が角度101〜200を含む等のように、「ショートスタック」に分割することが可能である。
本発明では、「合成ブック」という用語は、ブックのショートスタックの少なくともいくつかが同じ空間位置を占めないブックを指す。実際に、そのブックは、ショートスタックを異なる空間位置に配置することによって、光学的に生じた歪みを「消す」のに有用であり得る。合成ブックにおいて、ショートスタックの空間位置は、互いに部分的に重なることが可能であるが、同じ位置における複数の記録による非理想的な媒体形成を軽減する程度に空間的に十分に異なり得る。
本発明では、「ビームブロック」という用語は、例えば入射光ビーム等の光を吸収できる任意の装置を指す。
本発明では、「波長板」という用語は、光の偏光を変化させるために使用可能な任意の装置を指す。波長板は時にリターダとも呼ばれ、本明細書では、用語を交換可能に用いることが可能である。模範的な波長板は、例えば、線形に偏光された光を円形に、また円形に偏光された光を線形に変化させ得る光ビームに、1/4波長位相シフトを生じさせるために使用可能なλ/4波長板(QWP)を含む。さらに、例えば、λ/4波長板を2回通過する光ビームは光の直線偏光で90度回転することが可能である。
本発明では、「装置」という用語は、器具、機構、機器、機械等を指し得る。
本発明では、「ホログラフィック記録装置またはシステム」という用語は、ホログラフィックデータを記録し得るか(記憶し得るか)、ホログラフィックデータを読み取り得るか(復元し得るか)、またはホログラフィックデータを記録し(記憶し)および読み取り得る(復元し得る)装置またはシステムを指す。
発明の詳細な説明
ホログラフィックデータ記憶では、多重化されたデータページをホログラフィック記憶媒体の同じ位置に記録するために用い得る多くの方法が存在する。例えば、2004年4月13日に交付された(特許文献9)(キング(King)ら)(角度多重)を参照されたい。この開示および内容全体が参照により本明細書に援用される。これらの方法では、より高い容量、それと同時に、より速い転送速度を実現するために、データを読み出すための位相共役ジオメトリを用いたポリトピック角度多重を用いることが可能である。例えば、2006年8月15日に交付された(特許文献10)(アンダーソン(Anderson)ら)、SMPTEモーションイメージングジャーナル(SMPTE Motion Imaging Journal)のケン・アンダーソン(Ken Anderson)らによる(非特許文献1)(2006年5月/6月)を参照されたい。これらの文献の内容および開示全体が参照により本明細書に援用される。ポリトピック角度多重等の多くの多重化技術では、2つのビーム経路、すなわち、物体(信号)ビーム経路と参照光経路とを用いることが可能である。しかし、レンズが縮小したときに、これらの光学系の動作距離は非常に短くなり、これらのビームをホログラフィック記憶媒体に中継することが困難になる場合がある。レンズが小さくなったときに、焦点距離が縮小したとき等に、種々の構成要素がホログラフィック記憶媒体にできるだけ近接したときに、信号光経路レンズおよび参照光経路レンズの両方が、空間的に干渉する。
ホログラフィック記憶構成のこの動作距離の問題に対処する1つの方法は、2つの記録ビーム、すなわち信号光および参照光に対して、単一レンズを使用することである。このことにより、単一レンズをホログラフィック記憶媒体に対して平行に配置することが可能になり、これにより、動作距離の問題が著しく改善され、したがって、レンズのサイズがなおさらに縮小することが可能になる。データ光(記録対象)と参照光を取り入れて、単一レンズを介して、それらの組み合わせを、ホログラフィック記憶媒体上または媒体中に合焦させるためのホログラフィック記憶構成が提案されている。これらのシステムの大部分には、相関多重(複雑な参照光)またはシフト多重(球面参照光)が用いられる。例えば、2005年6月21日に交付された(特許文献11)(カーティス(Curtis))(相関多重)、ISOMのナガサカ・ユキコ(Yukiko Nagasaka)らによる(非特許文献2)(2006年)(シフト多重)、および2006年2月7日に交付された(特許文献12)(ホリマイ(Horimai))(シフト多重)を参照されたい。相関多重およびシフト多重は、転送速度、散乱、雑音、および環境効果(例えば温度によるホログラフィック記憶媒体の膨張)においていくつかの欠点を有する可能性がある。さらに、これらの方法のいくつかには、平面波でないおよび/または角度多重に不適切な参照光が用いられる。
また、多重時においてページとページの記録中にホログラフィック記憶媒体を動かすため適度な転送速度を実現しようとしても、しばしば過度に速度が遅くなる。さらに、信号光が用い得る実現可能な開口数(NA)が制限され、したがって、実現可能な密度が、より低い値に制限される。その上、角度多重ホログラムによって、温度補償および装置間互換を行うことが可能である一方で、シフト多重方式では、温度補償および装置間互換が非常に困難で有り、さらには実現した報告も無い。
角度多重は、ページ間の高速書き込みおよび読み取りを実現するために、高速機構を利用できる、例えば、ミラーを機械的に回転できるかまたはレンズをシフトできる利点および利益を有する。しかし、1つの対物レンズを介した両方のビームの透過による角度多重を用いる従来の試みには、高密度・高速転送のために必要な大容量の2次元データページを用いておらず、また該大容量の2次元データページを扱うための高い開口数(NA)の光学系も用いてなかった。つまり高密度・高速転送を実現しうる角度多重およびポリトピック多重と単一レンズ設計とを組み合わせる技術、ならびに位相共役光を用いた再生機構をも組み合わせる技術に関しては明らかでない。
本発明は、角度多重、または従来の角度多重の利点および利益をなお保持しつつ、単一レンズ設計の利点および利益を提供する記録密度を増加させるための組み合わされた角度多重およびポリトピック多重、またはポリトピック角度多重の新規かつ明らかでない方法を提供する。本発明には、より小さな光学系およびより簡単かつより速い機械的機構を使用して多重を実現する極めて簡単な構成の角度多重またはポリトピック角度多重を実現するために用い得る技術が用いられる。この構成には、信号光および参照光の両方をホログラフィック記憶媒体に集光するために、ホログラフィック記憶媒体により近接する単一の対物レンズが利用され、例えば、レンズの焦点距離は約1〜約7mm、例えば約1〜約4mmの範囲であり、レンズからホログラフィック記憶媒体の表面までの動作距離は約500〜約3000ミクロンの範囲である。このようにして、角度多重の利益と単一レンズ構成の簡単さとを組み合わせることが可能である。この構成技術は以後「モノキュラー構成」と呼ぶことにする。位相共役を用いることによって、より高NAのレンズを使用することが可能であり、したがって、はるかに高い記録密度を実現することが可能である。モノキュラー構成では、参照光は、対物レンズ(「物体レンズ」または「記憶レンズ」とも交換可能に呼ばれる)の部分を信号光と共有する。対物レンズを介した参照光の入射角度は、対物レンズの光軸からの集光ビームの距離hに関連する。
モノキュラー構成では、距離hは、異なる複数の経路に変化させることが可能であり、したがって、ホログラフィック記憶媒体の内部で参照光の角度が変化する。hを変化させるために用いられる1つの方法は、例えば、以下により詳細に説明する図1と図2の装置またはシステムに示したように、所望の角度変化面の方向に前後にディザリングする参照光用レンズによって、hを形成することである。このディザリングは、例えば、DVDまたはCDの対物レンズ用アクチュエータによって非常に速く行うことが可能である。このことにより焦点位置が変化し、一方、光軸は固定されたままである。この角度を変化させ得る第2の方法は、対物レンズの光軸をディザリングしつつ焦点を固定したままにすることによってhを変化させることである(例えば、以下により詳細に説明する図5と図6参照)。このことは、対物レンズのディザリングにより信号光の角度も変化するが、このことは、問題とならず、そして信号光が常時移動しているので、信号光の相関雑音の発生を軽減するという観点から、ある利点および利益を実際に提供し得ることが確認された。さらに、ガルボミラーまたはマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)のミラーを使用して、参照光用レンズに入射する参照光の角度を変化させることが可能であり得る。
本発明の一実施形態によれば、ホログラフィック記録装置またはシステムであって、
参照光を生成するための参照光源と、
信号光を生成するための信号光源と、
信号光および参照光がホログラフィック記憶媒体に入射する前に通過する対物レンズと、
対物レンズを移動させ、これにより、ホログラフィック記憶媒体に対して参照光の角度を変化させるための対物レンズ移動手段であって、参照光および信号光が、対物レンズを通過した後に、1つ以上のデータページをホログラフィック記憶媒体に記録するように干渉する対物レンズ移動手段と、
を備えるホログラフィック記録装置またはシステムが提供される。
本発明の他の実施形態によれば、ホログラフィック記録装置またはシステムであって、
参照光を生成するための参照光源と、
信号光を生成するための信号光源と、
信号光および参照光がホログラフィック記憶媒体に入射する前に通過する対物レンズと、
参照光が通過する参照光用レンズと、
参照光用レンズを移動させ、これにより、ホログラフィック記憶媒体に対して参照光の角度を変化させるための参照光用レンズ移動手段であって、参照光および信号光が、対物レンズを通過した後に、1つ以上のデータページをホログラフィック記憶媒体に記録するように干渉する参照光用レンズ移動手段と、
を備えるホログラフィック記録装置またはシステムが提供される。
本発明の他の実施形態によれば、方法であって、
(a)参照光用レンズを介して参照光を透過するステップと、
(b)参照光および信号光が同じ対物レンズを通過した後に、集光された参照光と信号光とを干渉させることによって、1つ以上のデータページをホログラフィック記憶媒体に記録するステップと、
(c)対物レンズに対して参照光用レンズを移動させ、これにより、ホログラフィック記憶媒体に対して参照光の入射角度を変化させるステップと、
を含む方法が提供される。
本発明の他の実施形態によれば、ホログラフィック記録装置またはシステムであって、
ホログラフィック記憶媒体の一方の側に配置された対物レンズと、
ホログラフィック記憶媒体の反対側に配置された反射装置と、
位相共役光学系と、
再生時参照光がホログラフィック記憶媒体に入射する前に通過する対物レンズと、
再生時参照光を生成するための再生時参照光源であって、再生時参照光が、ホログラフィック記憶媒体を介して、対物レンズを通過する再生時参照光経路に沿って導かれ、そして反射装置により、ホログラフィック記憶媒体を介して後方に位相共役光学系に導かれ、位相共役光学系が再生時参照光から位相共役ビームを生成し、位相共役ビームが、ホログラフィック記憶媒体に記憶された1つ以上のデータページから再生光を生成するために、ホログラフィック記憶媒体を介して導かれる再生時参照光源と、
を備えるホログラフィック記録装置またはシステムが提供される。
本発明の他の実施形態によれば、方法であって、
(a)再生時参照光経路に沿って再生時参照光を透過するステップであって、その再生時参照光が、(i)1つ以上のデータページを記憶したホログラフィック記憶媒体の第1の側に入射する前に対物レンズを通過し、(ii)ホログラフィック記憶媒体を通過し、(iii)位相共役ビームを生成するために、ホログラフィック記憶媒体の反対側にある反射装置により、ホログラフィック記憶媒体を介して後方に、ホログラフィック記憶媒体の第1の側の反対側に配置された位相共役光学系に向かって導かれるステップと、
(b)ホログラフィック記憶媒体を介して位相共役ビームを導き、これにより、ホログラフィック記憶媒体に記憶された1つ以上のデータページの選択されたデータページを復元するように、位相共役光学系を制御するステップと、
を含む方法が提供される。
本発明の他の実施形態によれば、ホログラフィック記録装置またはシステムであって、
ホログラフィック記憶媒体の記録材料層の一方の側に配置された対物レンズと、
記録材料層の反対側に配置された位相共役光学系と、
再生時参照光がホログラフィック記憶媒体に入射する前に通過する対物レンズと、
再生時参照光を生成するための再生時参照光源であって、再生時参照光が、位相共役光学系に向かって対物レンズを通過して記録材料層を通過する再生時参照光経路に沿って導かれ、位相共役光学系が再生時参照光から位相共役ビームを生成し、位相共役ビームが、記録材料層に記憶された1つ以上のデータページから再生光を生成するために、ホログラフィック記憶媒体を介して導かれる再生時参照光源と、
を備えるホログラフィック記録装置またはシステムが提供される。
本発明の他の実施形態によれば、方法であって、
(a)再生時参照光経路に沿って再生時参照光を透過するステップであって、その再生時参照光が、(i)1つ以上のデータページを記憶したホログラフィック記憶媒体の記録材料層の第1の側に入射し、(ii)記録材料層の第1の側の反対側に配置された位相共役光学系に向かって記録材料層を通過するステップと、
(b)位相共役ビームを生成して記録材料層に向かって導き、これにより、記録材料層に記憶された1つ以上のデータページの選択されたデータページを復元するように、位相共役光学系を制御するステップと、
を含む方法が提供される。
本発明の他の実施形態によれば、ホログラフィック記憶媒体を備える物品であって、前記ホログラフィック記憶媒体が、
1つ以上のデータページを記録するための記録材料層と、
1つ以上のデータページが記録材料層に記録されている場合に光を吸収し、そして記録材料層に記録された1つ以上のデータページが記録材料層から復元されている場合に光ビームが通過することを可能にする、記録材料層の下にある可変ビーム透過層と、
可変層を通過した光ビームを反射し、これにより位相共役ビームを生成するための、可変層の下にある反射層と、
を備える物品が提供される。
本発明の他の実施形態によれば、ホログラフィック記憶媒体を備える物品であって、前記ホログラフィック記憶媒体が、
1つ以上のデータページを記録するための記録材料層と、
1つ以上のデータページが記録材料層に記録されている場合に光ビームを通過させ、そして記録材料層に記録された1つ以上のデータページが記録材料層から復元されている場合に光ビームを反射し、これにより位相共役ビームを生成する、記録材料層の下にある可変ビーム反射層と、
を備える物品が提供される。
例えば、図1と図2は、本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステム102を示している(データ記憶を例示しているが、データ復元のために使用することも可能である)。装置またはシステム102は、参照光104と、内側画素波面106(内側信号光部106と以後呼ぶことにする)および外側画素波面107(外側信号光部107と以後呼ぶことにする)によって示した信号光と、対物レンズ108(「物体レンズ」または「記憶レンズ」とも交換可能に呼ばれ得る)と、ホログラフィック記憶媒体110とを含む。対物レンズ108とホログラフィック記憶媒体110との間には空隙114がある。参照光用レンズ122は対物レンズ108の後側焦点面で参照光104を集光する。参照光用レンズ122は光軸124を有する。参照光用レンズ122は、ホログラフィック記憶媒体110の上面128に対して平行に、双頭矢印126で示した方向に移動する。内側信号光部106と外側信号光部107とが対物レンズ108により曲げられて、曲げられた内側信号光部132と曲げられた外側信号光部134とをそれぞれ生成し、これらの信号光部132と134が、平面波としてホログラフィック記憶媒体110に中継され、略菱形の領域136で重なる。さらに、ホログラフィック記憶システム102は、SLM142と、カメラ144と、偏光ビームスプリッタ(PBS)146と、PBS146にあるポリトピックフィルタコーティング148とを含む。SLM142およびPBS146は、参照光用レンズ122と対物レンズ108との間に配置されるものとして図1に示されている。ホログラフィック記憶媒体110は下側基板152と記録材料154と上側基板156とを含む。対物レンズ108はSLM142から信号光部106と107のフーリエ変換を受ける。ポリトピックフィルタコーティング148はPBS146にあるものとして図1に示されているが、コーティング148は、対物レンズ108にまたはその部分に、あるいはカメラ144および/またはSLM142にあってもよい。さらに、標準的なリレーレンズおよび開口を使用しないコーティング148用のまたはポリトピックフィルタ用の適切な材料については、2007年4月2日に出願された(特許文献13)を参照されたい。この開示および内容全体が参照により本明細書に援用される。矢印126で示したように参照光用レンズ122を移動させることによって、参照光104がディザリングされて、ディザリング参照光162を生成し、この参照光162は、対物レンズ108を通過した後に、曲げられたディザリング参照光164(破線で図示)になり、データの多重記憶(および復元)のために用いることが可能である。曲げられたディザリングビーム164は、平面波としてホログラフィック記憶媒体110に中継され、より大きな領域166(重複領域136を含む)において、曲げられた信号光部132と134に重なって干渉して、ホログラム(例えばデータページ)を生成し、これらのホログラムがホログラフィック記憶媒体110の記録材料154に記録される。曲げられた内側信号光部132はホログラフィック記憶媒体110で入射角度174を有する。曲げられたディザリング参照光164はホログラフィック記憶媒体110で入射角度184を有する。参照光用レンズ122の光軸124は対物レンズ108の光軸178からの距離188である(すなわち、距離188は上記距離hに対応する)。矢印196は光ビームの方向を示しており、この光ビームは、PBS146に入射し、SLM142全体を照射して、106と107によって示した部分を含む信号光を生成する。
図1と図2に示したモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステムにより、信号光および参照光が同じ対物レンズを共有することが可能になることによって、ホログラフィック光学ヘッドのサイズを最小化することが可能になる。図1と図2の装置またはシステムでは、参照光は、SLMと同じ面に参照光を集光することによって生成されるが、SLM画素の所定の位置から僅かにずれる。集光された参照光は、ホログラフィック記憶媒体で、より大きな対物レンズによって平面波に変換される。1次元で同様の機構により、DVDレンズアクチュエータに対して対物レンズをディザリングすることによって、焦点位置のシフトがホログラフィック記憶媒体で角度変化に変換される。高い開口数(NA)の対物レンズ(例えば、4mmの焦点距離を有する少なくとも約0.85の開口数)を使用すると、参照光の約25度の角度変化まで、約1mmの範囲のレンズシフトが生じ得る。非常に高い開口数を用いることによって、より高い密度およびより速い転送速度にすることが可能である(すなわち画素が多くなる)。ホログラフィック記憶媒体の参照光のサイズは、ディザリングレンズの開口数によって決定されることが可能であり、異なるビームサイズを提供するように容易に修正されることが可能である。この技術の追加の利益は、ページへのまたはそこからのレンズの僅かなずれによって、ブラッグ劣化補正を容易に行い得ることである。
このモノキュラー構成により、ホログラフィック記録装置またはシステムの配置または構成を著しく簡略化することが可能であるが、優れた位相共役のために、対物レンズがその外縁で、高品質の平面波を生成できるようにすることが必要となり得る。さらに、参照光と信号光とが完全に重ならない場合があり、このことにより、ホログラムの信号対雑音比(SNR)に、ある劣化を生じさせる可能性がある。ホログラフィック記憶媒体の最良の重なりおよび最小限の無駄に対して、参照光のサイズを最適化する必要があり得る。そのサイズは、参照光の焦点(参照光用レンズに関連する)の参照光のNAによって決定される。
図3は、図1の装置またはシステムに使用可能なSLM302の矩形断面図を示している。SLM302は、参照光の焦点を通過させるためのチャネル304を有する吸収性または不透過性の(例えば反射する)表面308を含み、306は、データを表示するために使用されるSLM302の部分を示している。図4は、対物レンズを十分に通過し得る部分(すなわち円形視野)のみが用いられる代替のSLM402の円形断面図を示している。SLM402は、参照光の焦点を通過させるためのチャネル404を有する吸収性または不透過性の(例えば反射する)表面408を含み、406は、データを表示するために使用されるSLM402の部分を示している。
図5と図6に示したように、参照光の焦点を同じ位置に維持し、対物レンズをディザリングすることによって、第2のモノキュラー法を実現し得る。このことにより、例えば図1と図2の実施形態に示したような先の構成と同じ参照光の角度偏差が形成される。しかし、図5と図6の実施形態の場合、対物レンズの位置に基づいて信号光の角度も変化する。全体の結果は同じまたは同様であり、したがって、多重動作を対物レンズに完全に与える。この動作は、CDまたはDVDの対物レンズに必要な動作と同じまたは同様である。
図5と図6は、本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステム502を示している(データ記憶を例示しているが、データ復元のために使用することも可能である)。装置またはシステム502は、参照光504と、内側画素波面506(内側信号光部506と以後呼ぶことにする)および外側画素波面507(外側信号光部507と以後呼ぶことにする)によって示した信号光と、対物レンズ508と、ホログラフィック記憶媒体510とを含む。対物レンズ508とホログラフィック記憶媒体510との間には空隙514がある。参照光用レンズ522は対物レンズ508の後側焦点面で参照光504を集光する。参照光用レンズ522は光軸524を有する。対物レンズ508は、双頭矢印526で示したように、ホログラフィック記憶媒体510の上面528に対して平行方向に移動する。内側信号光部506と外側信号光部507とが対物レンズ108により曲げられて、曲げられた内側信号光部532と曲げられた外側信号光部534とをそれぞれ生成し、これらの信号光部532と534が、平面波としてホログラフィック記憶媒体510に中継され、略菱形の領域536で重なる。さらに、ホログラフィック記憶システム502は、SLM542と、カメラ544と、偏光ビームスプリッタ(PBS)546と、PBS542にあるポリトピックフィルタコーティング548とを含む。SLM542およびPBS546は、参照光用レンズ522と対物レンズ508との間に配置されるものとして図1に示されている。ホログラフィック記憶媒体510は下側基板552と記録材料554と上側基板556とを含む。対物レンズ508はSLM542から信号光部506と507のフーリエ変換を受ける。ポリトピックフィルタコーティング548はPBS546にあるものとして図5に示されているが、コーティング543は、対物レンズ508にまたはその部分に、あるいはカメラ544および/またはSLM542にあってもよい。さらに、標準的なリレーレンズおよび開口を使用しないコーティング548用のまたはポリトピックフィルタ用の適切な材料については、2007年4月2日に出願された(特許文献13)を参照されたい。この開示および内容全体が参照により本明細書に援用される。矢印526で示したように対物レンズ508を移動させることによって、参照光504がディザリングされて、ディザリング参照光562を生成し、この参照光562は、対物レンズ508を通過した後に、曲げられたディザリング参照光564(破線で図示)になり、データの多重記憶(および復元)のために用いられる。曲げられたディザリング参照光564は、平面波としてホログラフィック記憶媒体510に中継され、より大きな領域566(重複領域536を含む)において、曲げられた信号光部532と534に重なって干渉する。曲げられたディザリング参照光564はホログラフィック記憶媒体510で入射角度574を有する。参照光用レンズ522の光軸524は対物レンズ508の光軸578からの距離588である(すなわち、距離588は上記距離hに対応する)。矢印596は光ビームの方向を示しており、この光ビームは、PBS546に入射し、SLM542全体を照射して、506と507によって示した部分を含む信号光を生成する。
さらに、図5と図6に示した実施形態により、ホログラフィック装置またはシステムの配置または構成が簡略化される一方で、対物レンズの複雑さが僅かに増大する。この場合、再構成された画像(データ)が、記録された部分とは異なるレンズの部分を介した伝播によって異常にならないように、最小量の位置感度が対物レンズに存在すべく、対物レンズを構成することが必要となり得る。
図7は、対物レンズを十分に通過し得る部分(すなわち円形視野)のみが用いられる、図5の装置またはシステムに使用可能なSLM702の円形断面図である。SLM702は、参照光の焦点を通過させるためのチャネル704を有する吸収性または不透過性の(例えば反射する)表面708を含み、706は、データを表示するために使用されるSLM702の部分を示している。
データと参照光との重なりは、ホログラフィックデータ記憶システムの性能にとって重要であり得る。不適切な重なりは、回折効率および広範囲のブラッグ選択性の損失、したがって密度/容量の損失を生じさせる場合がある。図8は、信号光(外側画素)および参照光のサイズが同じである場合のこのビームの重なりを示している。図8は、参照光804と、信号光806(SLM842の最も外側の画素波面として図示)と、対物レンズ808と、ホログラフィック記憶媒体810とを含むモノキュラーホログラフィック記憶システム802(データ記憶を例示)の一部を示している。対物レンズ808とホログラフィック記憶媒体810との間には空隙814がある。参照光804および信号光806は、平面波830と832としてホログラフィック記憶媒体810に中継され、領域834で重なって干渉して、ホログラム(例えばデータページ)を生成し、これらのホログラムがホログラフィック記憶媒体810の記録材料854に記録される。さらに、ホログラフィック記憶システム802はSLM842と偏光ビームスプリッタ(PBS)846とを含む。ホログラフィック記憶媒体810は下側基板852と記録材料854と上側基板856とを含む。対物レンズ808は光軸878を有する。対物レンズ808はSLM842から信号光806のフーリエ変換を受ける。ポリトピックフィルタは対物レンズ808に、カメラ844および/またはSLM842に、あるいはPBS846にあってもよい。
図8において、参照光は、信号光を構成する最も遠い画素に完全に重ねようとしても、過度に小さくなっている可能性がある。この画素は、信号光の画素と参照光との最悪の場合の重なりを示すために用いられる。参照光により近接する信号光の画素はより良い重なりを有する。より良いビームの重なりは、参照光を広くすることによって実現することが可能であるが、このことは、SLMのサイズ、参照光の位置、レンズの性能等の多くのシステムパラメータに影響を与える場合がある。参照光サイズを最適化し、結果として得られる効果を向上させるには、完全なビームの重なりを起点として、そこから後方に作用させることが最も容易である。
例えば、図9は、信号光と参照光とのより小さな重なりを有する図8と同様のホログラフィック記録装置またはシステムによるデータ記憶を概略的に示している。図9は、参照光904と信号光906とホログラフィック記憶媒体910とを示している。参照光904および信号光906は同じ直径を有するものとして示されている。ホログラフィック記憶媒体910は下側基板922と記録材料924と上側基板926と上面928とを含む。参照光904および信号光906は記録材料924の記録領域932で重なって互いに干渉する。参照光904は光軸934を有し、信号光906は光軸936を有する。
これに対して、図10は、より広範囲の(より広い)参照光とのより大きなビームの重なりを有するホログラフィック記録装置またはシステムによるデータ記憶を示している。図10は、参照光1004と信号光1006とホログラフィック記憶媒体1010とを示している。参照光1004は、信号光906よりも大きな直径を有する。(参照光1004の直径に影響を与える要因は、参照レンズの開口数、対物レンズの焦点距離、または参照光経路のビーム発散等を含み得る。)ホログラフィック記憶媒体1010は下側基板1022と記録材料1024と上側基板1026と上面1028とを含む。参照光1004および信号光1006は記録材料1024の重複記録領域1032で重なって互いに干渉する。参照光1004は光軸1034を有し、信号光1006は光軸1036を有する。
図9と図10において、Dは、ホログラフィック記録媒体の上面における参照光および信号光の光軸間の距離であり、Rは、記録材料の上面に平行な面における参照光の光軸から参照光の縁部までの距離であり、そしてαは、記録材料の頂部から、参照光および信号光の光軸が交差する面までの距離である。図10と図9とを比較することによって理解できるように、参照光1004は参照光904よりも広いので、重複記録領域1032は重複記録領域932よりも大きい。さらに、図10から理解できるように、参照光1004および信号光1006は、下側基板1022および上側基板1026の重複非記録領域1042と1044でそれぞれさらに重なる。
参照光の必要な半径が確認されたら、このより大きなサイズが、SLMのサイズと、SLMに対する参照光の位置とにどのような影響を与えるかを決定することが重要である。主な効果は、焦点位置が、常に、平面波である参照光用のSLM面にあるときに、参照光の角度帯域幅(角度帯域幅がどのくらい速く拡大したか)を決定する場合に、参照光サイズを考慮する必要があり得ることに由来するものである。この効果は図11に示してある。
図11は、本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステム1102によるデータ記憶を示している。装置またはシステム1102は、内側画素波面1104(内側信号光部1104と以後呼ぶことにする)および外側画素波面1106(外側信号光部1106と以後呼ぶことにする)によって示した信号光と、対物レンズ1108と、ホログラフィック記憶媒体1110と、広い参照光1112とを含む。対物レンズ1108とホログラフィック記憶媒体1110との間には空隙1114がある。ホログラフィック記憶媒体は上面1128を含む。内側信号光部1104と外側信号光部1106とが対物レンズ1108により曲げられて、曲げられた内側信号光部1132と曲げられた外側信号光部1134とをそれぞれ生成し、これらの信号光部1132と1134が、平面波としてホログラフィック記憶媒体1110に中継され、略菱形の領域1136で重なる。広い参照光1112が対物レンズ1108により曲げられて、曲げられた広い参照光1138を生成し、このビーム1138が、平面波としてホログラフィック記憶媒体1110に中継され、略X字状の領域1140において、曲げられた信号光部1132と1134に重なって干渉する。さらに、ホログラフィック記録装置またはシステム1102はSLM1142と偏光ビームスプリッタ(PBS)1146とを含む。ホログラフィック記憶媒体1110は下側基板1152と記録材料1154と上側基板1156とを含む。対物レンズ1108はSLM1142から信号光部1104と1106のフーリエ変換を受ける。ポリトピックフィルタは対物レンズ1108に、カメラ1144および/またはSLM1142に、あるいはPBS1146にあってもよい。双頭矢印1172は対物レンズ1108の幅を示している。双頭矢印1174は、上面1128に対して平行な面における対物レンズ1102の縁部から、広い参照光1112が対物レンズ1110に入射する点までの距離を示している。対物レンズ1102は光軸1178を有する。
本発明の一実施形態では、対物レンズ(例えば図11のレンズ1108)の幅は、約5mmであり、例えば、約1〜約20mmの範囲であり得る。参照光サイズ、角度多重領域および信号光サイズ(画素数)にはトレードオフが存在し得る。このことは、約0.65以上の開口数等の非常に高いNAのレンズ、例えば、参照光について、非常に大きなデータページ(例えば、256x256画素よりも大きなデータページサイズ、例を挙げると1200x600画素のデータページサイズ)および大きな角度掃引を可能にするので有利な約0.85以上の開口数を有するNAのレンズでも、対物レンズの帯域幅が制限されることによるものである。さらに、これらの非常に高いNAのレンズは、システム間のより高い互換性を可能にし得るブルーレイ(商標)ディスク製品(以下に説明する)に用いられるのと同じNAを有する。
図12、図13および図14は、対物レンズまたはその上流の参照光用レンズのモノキュラーディザリングにより、あるいは例えばミラーの傾きを変化させて参照光用レンズへの入射角度を変化させることにより、ホログラフィック記憶媒体における信号光および参照光の角度がどのように変化するかを示している。図12は、対物レンズが末端位置にある場合の信号光および参照光の角度空間図である。ホログラフィック記憶媒体の表面1218に対して、領域1212には参照光の角度が示されており、領域1214には信号光の角度が示されている。領域1222はデッドスペースを示している。角度1232は、ホログラフィック記憶媒体の表面1218の面に対して垂直な軸1240に対する信号光の最小角度を示している。
図13は、信号光、および格子ベクトルを示す参照光の角度空間図である。参照光ベクトルは矢印1312で示されており、領域1314には、ホログラフィック記憶媒体の表面1318に対する種々の信号光の格子角度が示されている。ホログラフィック格子ベクトルは、信号光1314において、参照光1312と全ての平面波成分(画素毎に1つ)との間の矢印1320で示されている。さらに、ホログラフィック記憶媒体の表面1318の面に対して垂直な軸1340が示されている。
図14は、信号光、および図13の格子ベクトルとは異なる角度の格子ベクトルを示す参照光の角度空間図である。参照光ベクトルは矢印1412で示されており、領域1414には、ホログラフィック記憶媒体の表面1418に対する種々の信号光の格子角度が示されている。ホログラフィック格子ベクトルは、信号光1414において、参照光1412と全ての平面波成分(画素毎に1つ)との間の矢印1420で示されている。格子ベクトル1420のこれらのスペクトルが、異なる参照角度位置について、図13に示されているスペクトルとは異なることに留意されたい。したがって、ブラッグ選択性はこれらの2つのホログラムを区別する。参照光の角度範囲は角度掃引1424によって示されている。
本発明のいくつかの実施形態では、レンズ(すなわち、参照光用レンズ、対物レンズ、またはそれらの両方)をディザリングすることに加えて、参照光用レンズまたは対物レンズを対物レンズの光軸に対して平行方向(一般に「集光方向」と呼ばれる)に移動させることが可能であり、これにより、ページの焦点、倍率、シフト、他のシステムまたは媒体の変化等を補正するために使用可能なホログラフィック記憶媒体において、発散または収束する参照光が生成される。
他の実施形態では、半径方向または接線方向へのホログラフィック記憶媒体の傾きを補正するように、ホログラフィック記憶媒体の上面で参照光の角度を変化させ得る。参照光用レンズおよび/または対物レンズの移動は、ホログラフィック記憶媒体に対して平行方向に、また対物レンズの光軸と多重方向とに対して直交する方向にあり得る。さらに、参照光用レンズまたは対物レンズを一方向に移動させることが可能であり、ホログラフィック記憶媒体を異なる方向に移動させることが可能である。対物レンズの光軸に対して平行なまたはそれに対して垂直な面の参照光の角度変化を用いて、ホログラフィック記憶媒体の傾き、ホログラフィック記憶媒体への傾き、またはホログラフィック記憶媒体に対するホログラフィックドライブ装置の傾き誤差を補正することが可能である。
本発明のさらに他の実施形態では、参照光の角度および波長の変化を用いて、温度変化を補償することが可能である。2002年2月19日に交付された(特許文献14)(カーティス(Curtis)ら)と、ODS2006のアラン・ホスキンズ(Alan Hoskins)らによる論文(非特許文献3)(2006年4月23日〜36日)とを参照されたい。これらの特許文献および論文の内容および開示全体が参照により本明細書に援用される。
さらに、本発明の一実施形態では、上記のように、データが記憶されるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステムからデータを読み取る(復元する)ための1つ以上の方法が提供される。
消費者製品では、サイズは、市場において、ならびに安価なデータ記録装置またはシステム、および/またはデータ復元装置またはシステムの製造において非常に重要な要因であり得る。したがって、コンパクトな光学系を実現するために、例えば、データ復元用の位相共役読み出しジオメトリを用いることにより、ホログラフィックドライブコンポーネントおよびエレクトロニクスの大部分がホログラフィック記憶媒体の同じ側に共に保持されることが望ましいかもしれない。位相共役読み出しジオメトリは、ホログラフィック記憶媒体の裏面にガルボミラーを使用して、データ復元用の参照(再構成)ビームを折り曲げることを必要とし得る。例えば、2006年12月14日に公開された(特許文献15)(ライリー(Riley)ら)を参照されたい。この内容および開示全体が参照により本明細書に援用される。このガルボミラーは回転するので、ホログラムを角度多重化するために用いられる異なる平面波を再帰反射(位相共役)することが可能である。
本発明のホログラフィック記録装置またはシステムの実施形態には、2006年12月14日に公開された(特許文献15)(ライリー(Riley)ら)に記載されているようなデータ復元用の参照光を折り曲げるためのホログラフィック記憶媒体の裏面のガルボミラーを必要とする位相共役ジオメトリが用いられ得る。しかし、位相共役ガルボミラーを必要とするこれらの位相共役ジオメトリは、コンパクトな光学系の実現の妨げとなるかまたはそのことを困難にする場合がある。このため、本発明のいくつかの実施形態は、装置またはシステムの光学系をよりコンパクトにする他の位相共役読み出しジオメトリに関する。
よりコンパクトな光学系を提供し得るデータ復元用の位相共役ジオメトリを必要とする本発明のモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステムの実施形態が図16〜図29に示されており、またそれらを以下に説明する。これらの種々の実施形態の対物レンズは、ホログラフィック記憶媒体に入射する参照光の角度を変化させるために、例えば、図1〜図7のデータ記録装置またはシステムにおいて、上記の種々の方法で移動させる(例えばディザリングする)ことが可能である。さらに、図16〜図29には図示していないが、以下に説明するように、これらの装置またはシステムの各々は、ホログラフィック記憶媒体に入射する参照光の角度を変化させるように移動させ得る(例えばディザリングし得る)参照光用レンズを含むことが可能である。その上、図面を簡略化するために、空間光変調器、ビームスプリッタ、検出器アレイ、参照光生成システム、信号光生成システム、保存/消去システム、追加のレンズ、追加のミラー、レーザ源、コリメータ等のような従来の多くのデータ記録装置/システムおよびデータ復元装置/システムの形状は、図16〜図28の装置またはシステムには示されていないが、例えば図29の装置またはシステムに示されているように、これらの装置またはシステムの部分であり得る。さらに、参照光用レンズへの参照光の入射角度を変化させることによって、あるいはミラーまたはMEMのリフレクタ等を回転または移動させることによって、参照光の角度を変化させることが可能である。
データ復元用の位相共役ジオメトリを用いる本発明のホログラフィック記録装置またはシステムの一実施形態では、位相共役のためにコーナーキューブを使用し得る。コーナーキューブは、互いに垂直な3つの反射面を有するキューブ状の部分を有する光学装置である。このような光学装置は、図15に示したように、任意の入射角度のビームをコーナーキューブの内部で3回反射した後に入射ビームに対して平行方向に反射する(導く)能力を有する。図15は、入射ビーム1512に対して平行な反射された(導かれた)ビーム1522としてコーナーキューブ1520から出射する前に、コーナーキューブ1520の3つの壁部1514、1516および1518から反射する入射ビーム1512を示している。コーナーキューブ1520は中心点1532と光軸1534とを有する。
図16は、コーナーキューブ(図15のコーナーキューブのような)の位相共役ジオメトリを用いる本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステム1602によるデータ復元を示している(しかし、ここで、装置またはシステム1602は、復元されるデータを記憶するために使用することも可能である)。ホログラフィック記録装置またはシステム1602は、参照光1612(データ復元のために用いられる場合には再生時参照光とも呼ばれる)、代表的な部分の再生光1614(再生光全体が、記憶されたデータの全てを再構成できる)、対物レンズ1616、ホログラフィック記憶媒体1618、反射層1620およびコーナーキューブ1622を含む。対物レンズ1616とホログラフィック記憶媒体1618との間には空隙1632がある。ホログラフィック記憶媒体1618は下側基板1634と記録材料1636と上側基板1638と上面1640とを含む。ホログラフィック記録装置またはシステム1602により、記録材料1636に記憶されたデータページ1652が再生光1614として復元される(読み取られる)ことが可能になる。コーナーキューブ1622は中心1662と光軸1664とを有する。図16には、単一のデータページ1652のみが復元されるものとして示されているが、図16のホログラフィック記録装置またはシステム1602を使用して、ホログラフィック記憶媒体1618の記録材料1636に記憶されたデータページの全てを復元してもよい。
図16のホログラフィック記録装置またはシステムでは、ホログラフィック記憶媒体1618の前面に、そしてそこに配置されたコーナーキューブ1622に向かって、参照(再構成)ビーム1612を反射する(導く)ために、ミラーまたは反射層(反射層1620)を記憶媒体の裏面に、記憶媒体の内部に、あるいはホログラフィックドライブ装置の記憶媒体の裏面の下に配置し得る。この位相共役ジオメトリにおいて、反射層1620とコーナーキューブ1622とによって反射された(導かれた)参照(再構成)ビームにより、読み出しが行われる。角度多重のために参照(再構成)ビームの角度を変化させた際に参照(再構成)ビーム1612の旋回点は、コーナーキューブ1622の中心に設置される。反射層1620から導かれた参照(再構成)ビームがコーナーキューブ1622の中心を照射することによって、参照(再構成)ビームが任意の変位なしに後方に逆方向に反射される(導かれる)。すなわち、図16に示されているこの光学配置または光学構成は位相共役を実現し得る。図16は、単一画素の再構成を示しているが、一度に複数のビットをページで記憶しまた読み出すことを網羅することが可能である。図16に示したコーナーキューブ1622等を使用する位相共役読み出しジオメトリを提供するために、一度に130〜140万ビットを記録および復元するホログラフィックデータ記録装置またはシステム(上記文献に記載されているような)を適合させるかまたは変更することが可能である。
図17は、コーナーキューブ(図15のコーナーキューブのような)の異なる位相共役ジオメトリを用いる本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステム1702によるデータ復元を示している(しかし、ここで、装置またはシステム1702は、復元されるデータを記憶するために使用することも可能である)。ホログラフィック記録装置またはシステム1702は、参照光1712(データ復元のために用いられる場合には再生時参照光とも呼ばれる)、代表的な部分の再生光1714、対物レンズ1716、ホログラフィック記憶媒体1718、反射層1720およびコーナーキューブ1722を含む。対物レンズ1716とホログラフィック記憶媒体1718との間には空隙1732がある。ホログラフィック記憶媒体1718は下側基板1734と記録材料1736と上側基板1738と上面1740とを含む。ホログラフィック記録装置またはシステム1702により、記録材料1736に記憶されたデータページ1752が再生光1714として復元される(読み取られる)ことが可能になる。コーナーキューブ1722は中心1762を有する。コーナーキューブ1722の移動は双頭矢印1772と破線1774とで示されている。図16には、単一のデータページ1752のみが復元されるものとして示されているが、図17のホログラフィック記録装置またはシステムを使用して、ホログラフィック記憶媒体1718の記録材料1736に記憶されたデータページの全てを復元してもよい。
図16の装置またはシステムと同様に、図17の装置またはシステムにおいて、ミラーまたは反射層およびコーナーキューブ1762によって反射された(導かれた)参照(再構成)ビームにより、読み出しを行い得る。しかし、角度多重のために参照(再構成)ビームの角度を変化させた場合に参照(再構成)ビームの旋回点は、必ずしもコーナーキューブ1762の中心にあるとは限らない。この場合、コーナーキューブ1762によって反射された(導かれた)参照(再構成)ビームの角度は変化しない。また、参照光の角度が変化するとその位置が移動する。参照(再構成)ビームのこのような移動を回避するために、ミラーまたは反射層によって反射された(導かれた)参照(再構成)ビームがコーナーキューブ1762の中心を常に照射するように、コーナーキューブ1762の位置を(破線1774で示した位置への移動によって示したように)制御することが可能である。
図18は、コーナーキューブアレイの位相共役ジオメトリを用いる本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステム1802によるデータ復元を示している(しかし、ここで、装置またはシステム1802は、復元されるデータを記憶するために使用することも可能である)。ホログラフィック記録装置またはシステム1802は、参照光1812(データ復元のために用いられる場合には再生時参照光とも呼ばれる)、代表的な部分の再生光1814、対物レンズ1816、ホログラフィック記憶媒体1818、反射層1820およびコーナーキューブアレイ1822を含む。対物レンズ1816とホログラフィック記憶媒体1818との間には空隙1832がある。ホログラフィック記憶媒体1818は下側基板1834と記録材料1836と上側基板1838と上面1840とを含む。ホログラフィック記録装置またはシステム1802により、記録材料1836に記憶されたデータページ1852が再生光1814として復元される(読み取られる)ことが可能になる。例えば、コーナーキューブアレイ1822は3つのコーナーキューブ1854、1856および1858を含むことが可能であり、それらの各々がそれぞれの中心1862、1864および1866を有する。図18には、単一のデータページ1852のみが復元されるものとして示されているが、図18のホログラフィック記録装置またはシステム1802を使用して、ホログラフィック記憶媒体1818の記録材料1836に記憶されたデータページの全てを復元してもよい。図18に示した1822のようなアレイに、追加のより小さなコーナーキューブを使用することも可能である。複数のより小さなコーナーキューブを有する1822のようなコーナーキューブアレイにより、1つの大きなコーナーキューブに対してコーナーキューブシステムのサイズが小さくなる。
図17の装置またはシステムと同様に、図18の装置またはシステムにおいて、ミラーまたは反射層およびコーナーキューブアレイ1822によって反射された(導かれた)参照(再構成)ビームにより、読み出しが行われる。さらに、角度多重のために参照(再構成)ビームの角度を変化させた際に参照(再構成)ビームの旋回点は、必ずしもコーナーキューブアレイ1822の中心にあるとは限らない。その上、コーナーキューブによる参照(再構成)ビームの反射(案内)によるビームシフト量はコーナーキューブのサイズに比例する。コーナーキューブアレイ1822は、複数のより小さなキューブアレイ(例えば1854、1856および1858)(それらの各々は、再構成されたビームサイズよりも小さくてもよい)を備えるので、位相共役を実現し得るように、参照(再構成)ビームのこのビームシフトを抑制することが可能であり得る。さらに、このビームシフトは、アレイの移動(図17に示した1762のようなより大きなコーナーキューブでは必要とされ得るような)なしに、1822のようなマイクロコーナーキューブアレイによって抑制することが可能である。
さらに、図16、図17および図18の装置またはシステムでは、光学構成要素を、ホログラフィック記憶媒体の対物レンズと同じ側に配置することが可能である。光学構成要素のこの配置または構成によれば、光学系およびエレクトロニクスの大部分がホログラフィック記憶媒体の同じ側に存在し得るので、ホログラフィックドライブ装置の高さを低くすることが可能であり得る。代わりに、上記の位相共役光学構成要素を媒体の反対側に配置してもよい。この代替構成では、図16、図17および図18に示したように、ミラーまたは反射層を媒体の裏面に配置する必要がない。
図19は、他の位相共役ジオメトリを用いる本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステム1902によるデータ復元を示している(しかし、ここで、装置またはシステム1902は、復元されるデータを記憶するために使用することも可能である)。ホログラフィック記録装置またはシステム1902は、参照光1912(データ復元のために用いられる場合には再生時参照光とも呼ばれる)、代表的な部分の再生光1914、対物レンズ1916、ホログラフィック記憶媒体1918、反射層1920、SLM1922およびミラー1924を含む。対物レンズ1916とホログラフィック記憶媒体1918との間には空隙1932がある。ホログラフィック記憶媒体1918は下側基板1934と記録材料1936と上側基板1938と上面1940とを含む。ホログラフィック記録装置またはシステム1902により、記録材料1936に記憶されたデータページ1952が再生光1914として復元される(読み取られる)ことが可能になる。反射層1920は下側基板1934に取り付けられる。ミラー1924は、透明な空間1926の上方のSLM1922に取り付けられ、このSLM1922は、参照(再構成)ビーム1912の通過を可能にするために他の透明な空間を有する。対物レンズ1916は光軸1962を有する。図19には、単一のデータページ1952のみが復元されるものとして示されているが、図19のホログラフィック記録装置またはシステム1902を使用して、ホログラフィック記憶媒体1918の記録材料1936に記憶されたデータページの全てを復元してもよい。さらに、ホログラフィック記憶媒体1918には、反射層1920からの反射効果の記録および除去または低減中にホログラムの透過に対するホログラムの記録を制限し得る吸収層、偏光層または可変ビーム透過層を含む他の層が含まれ得る。さらに、反射層1920は記録層1936の背面にあるだけで済む。
図20は、装置またはシステム1902に使用可能な図19に示したSLM1922の平面図である。SLM1902は、略H字状の領域として示されているデータ画素の部分2012を含む。参照(再構成)ビーム1912を導入するために用いられる透明な空間1928は、矩形領域としてSLM1922の一方の側に示されている。ミラー1924は、SLM1922の反対側に矩形領域として示されている透明な空間1926の上方にありそれに隣接するより小さな形態の(黒色の)矩形領域として示されている。
図19の装置またはシステム1902によるデータ復元中、参照(再構成)ビーム1912は、SLM1922に設けられた透明な空間1928を介してSLM1922と同じ面に集光される。参照(再構成)ビーム1912は、透明な空間1928を通過した後に、対物レンズ1916を通過して曲げられて、ホログラフィック記憶媒体1918に入り(入射し)、ここで、媒体1918の裏面の反射層1920によって反射された(導かれた)後に対物レンズ1916を再び通過する。反射された(導かれた)参照(再構成)ビーム1912は、図19に示したように、対物レンズ1916により、透明な空間1926に向かって後方にSLM1922と同じ面に集光される。ミラー1924は、この焦点面の透明な空間1926の上方に配置される。次に、参照(再構成)ビーム1912は、ミラー1924により後方に反射され(導かれ)、同じ経路に沿って、しかし逆方向に移動する。再生光1914を提供するために、ミラー1924から、次に、反射層1920から位相共役波として反射された(導かれた)この参照(再構成)ビーム1912により、ホログラフィック記憶媒体1918の記録材料1936からのデータページ1952の読み出しが行われる。
本発明のホログラフィック記録装置またはシステムの他の実施形態では、電気光学結晶(EO結晶)を位相共役光学装置または光学系として使用し得る。EO結晶を通過する光ビームは、EO結晶への電圧印加によって偏光される(導かれる)が、この理由は、注入された電子がEO結晶の内部で屈折率のグラデーションを形成するからである。EO結晶への印加電圧を制御することによって、復元プロセス中に参照(再構成)ビームの角度が変化したとしても、EO結晶に入射する各参照(再構成)ビームの入射角度は、以下の図21に示したように、EO結晶の一端に取り付けられたミラーに対して常に垂直であるべきである。EO結晶の使用は、ガルボミラーと同様の概念であるが、EO結晶を使用する代わりに、音響光学(AO)セルを使用すれば、ガルボミラーよりもコンパクトな光学構成要素を提供することが可能である。
図21は、本発明のホログラフィック記録装置またはシステムの実施形態に有用なEO結晶装置または結晶系2102を示している。EO結晶系2102は、EO結晶2116の端部2114に配置されたミラー2112を含む。双頭矢印2126で示した異なる角度を有する参照(再構成)ビーム2122と2124がEO結晶2116に入射することが示されている。参照(再構成)ビーム2122と2124が、矢印2142で示したように表面2132に入射した場合に、参照(再構成)ビーム2122と2124の各々がミラー2112の表面2132に対して垂直であるように、外部電圧源2128がEO結晶2116に印加される。各参照(再構成)ビーム(すなわち2122または2124)は、ミラー2112によって反射された後、同じ経路を介して、しかし逆方向に入射するように移動する。すなわち、EO結晶装置または結晶系2102は位相共役光学系として機能する。説明目的のために、2つの参照(再構成)ビーム2122と2124が図21のEO結晶装置または結晶系2102に入射することが示されている。動作時、一般に、1つのみの参照(再構成)ビームがEO結晶装置または結晶系2102に一度入射する。
図22は、図21のEO結晶系2102を含む本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステム2202によるデータ復元を示している(しかし、ここで、装置またはシステム2202は、復元されるデータを記憶するために使用することも可能である)。さらに、ホログラフィック記録装置またはシステム2202は、参照光2212(データ復元のために用いられる場合には再生時参照光とも呼ばれる)、代表的な部分の再生光2214、対物レンズ2216、ホログラフィック記憶媒体2218および反射層2220を含む。対物レンズ2216とホログラフィック記憶媒体2218との間には空隙2232がある。ホログラフィック記憶媒体2218は下側基板2234と記録材料2236と上側基板2238と上面2240とを含む。ホログラフィック記録装置またはシステム2202により、記録材料2236に記憶されたデータページ2252が再生光2214として復元される(読み取られる)ことが可能になる。破線矢印2292は、ホログラフィック記憶媒体2218に取り付けられる反射層2220の代替位置を示している。図22には、単一のデータページ1652のみが復元されるものとして示されているが、図22のホログラフィック記録装置またはシステム2202を使用して、ホログラフィック記憶媒体2218の記録材料2236に記憶されたデータページの全てを復元してもよい。
図22では、位相共役EO結晶装置または結晶系2102は、ホログラフィック記憶媒体2218の他の光学構成要素(例えば対物レンズ2216)と同じ側に配置される。この配置または構成を用いて、ホログラフィックドライブ装置の高さを低くすることが可能であるが、この理由は、ほとんど全ての光学系およびエレクトロニクスが媒体2218の同じ側に存在し得るからである。代わりに、位相共役光学EO結晶装置または結晶系2102を、ホログラフィック記憶媒体2218の対物レンズ2216の反対側に配置してもよい。この場合、参照(再構成)ビーム経路を媒体2218に向かって折り曲げるために、反射層2220は媒体2218の背面になくてもよい。
格子による光の回折角度は光の波長と格子周期とによって決定される。したがって、本発明のホログラフィック記録装置またはシステムの一実施形態では、ブレーズ格子等の回折素子を位相共役光学装置または光学系として使用することが可能である。図23は、本発明の一実施形態による回折装置またはシステム2302を示している。回折装置またはシステム2302は、調整可能なブレーズ格子2312と、その側面2316に取り付けられたミラー2314とを含む。回折装置またはシステム2302は、2つの状態2322と2324に示されている。状態2322では、ブレーズ格子2312は、参照(再構成)ビーム2334をミラー2314の表面2336に対して垂直にする第1の周期(鋸歯形状2332として概略的に図示)を有する。状態2324では、ブレーズ格子2312は、参照(再構成)ビーム2344をミラー2314の鏡面2336に対して垂直にする第2の周期(鋸歯形状としてまた矢印2342で図示)を有する。矢印2346は、参照(再構成)ビーム2334と参照(再構成)ビーム2344との間の角度の変化を示している。矢印2352と2354は、参照(再構成)ビーム2334と2344がブレーズ格子2312に入射した場合に異なる角度を有する参照(再構成)ビーム2334と2344の両方が、ブレーズ格子2312により鏡面2336に対してどのように垂直になるかを示している。
一実施形態では、ブレーズ格子2312は液晶素子であり得る。電圧印加によって、液晶分子の配列を制御することが可能である。結果として、格子周期を変化させ得る。参照(再構成)ビームの角度がデータ復元プロセス中に変化したとしても、入射する参照(再構成)ビームが常に再帰反射されるように、格子周期を制御することが可能である。ここで、参照(再構成)ビームは、ミラー2314によって反射された(導かれた)後に、同じ経路に沿って、しかし逆方向に移動する。すなわち、図23の回折システム2302は位相共役光学装置または光学系として機能する。
図24は、図23の回折装置またはシステム2302を含む本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステム2402によるデータ復元を示している(しかし、ここで、装置またはシステム2402は、復元されるデータを記憶するために使用することも可能である)。さらに、ホログラフィック記録装置またはシステム2402は、参照光2412(データ復元のために用いられる場合には再生時参照光とも呼ばれる)、代表的な部分の再生光2414、対物レンズ2416、ホログラフィック記憶媒体2418および反射層2420を含む。対物レンズ2416とホログラフィック記憶媒体2418との間には空隙2432がある。ホログラフィック記憶媒体2418は下側基板2434と記録材料2436と上側基板2438と上面2440とを含む。ホログラフィック記録装置またはシステム2402により、記録材料2436に記憶されたデータページ2452が再生光2414として復元される(読み取られる)ことが可能になる。破線矢印2492は、ホログラフィック記憶媒体2418に取り付けられる反射層2420の代替位置を示している。図24には、単一のデータページ2452のみが復元されるものとして示されているが、図24のホログラフィック記録装置またはシステム2402を使用して、ホログラフィック記憶媒体2418の記録材料2436に記憶されたデータページの全てを復元してもよい。
図24では、回折装置またはシステム2302は、ホログラフィック記憶媒体2418の他の光学構成要素(例えば対物レンズ2416)と同じ側に配置される。この配置または構成を用いて、ホログラフィックドライブ装置の高さを低くすることが可能であるが、この理由は、ほとんど全ての光学系およびエレクトロニクスがホログラフィック記憶媒体2418の同じ側に存在し得るからである。代わりに、回折装置またはシステム2302を、媒体2418の対物レンズ2416の反対側に配置してもよい。この場合、参照(再構成)ビーム経路を媒体2418に向かって折り曲げるために、反射層2420は媒体2418の背面になくてもよい。さらに、ホログラフィック記憶媒体2418には、調整可能な格子が存在し得る。
本発明のいくつかの実施形態では、データ情報の記録中に反射層の反射率をできるだけ低くすることが望ましいかもしれない。データ記憶中に参照光の反射を抑制することが望ましいかもしれないが、この理由は、反射層によって反射された参照光がホログラフィック記憶媒体を介して再び移動し、これにより、媒体で「無駄なホログラム」が生じるからである。さらに、この反射によって生じる可能性があるこの「無駄なホログラム」により、媒体のダイナミックレンジの損失が生じる場合がある。他方、ホログラフィック記憶媒体からのデータの復元中、位相共役読み出しを効果的に実現する程度に反射層の反射率を十分に高くすることが望ましい。図25は、データ記憶中に反射層の反射率を低く維持する効果を示している。図26は、データ復元中に反射層の反射率を高くする効果を示している。図25と図26のホログラフィック記録装置またはシステムは、データ記憶およびデータ復元用の単一のホログラフィック記録装置またはシステムとして認識することが可能であるが、この理由は、図25と図26のホログラフィック記録装置またはシステムが、同じ可変反射層を含み、多くの同じ特徴を共有するからである。
図25は、本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィックデータ記録装置またはシステム2502によるデータ記憶を示している。ホログラフィックデータ記録装置またはシステム2502は、参照光2512、代表的な部分の信号光2514、対物レンズ2516、ホログラフィック記憶媒体2518および反射層2520を含む。対物レンズ2516とホログラフィック記憶媒体2518との間には空隙2532がある。ホログラフィック記憶媒体2518は下側基板2534と記録材料2536と上側基板2538と上面2540とを含む。参照光2512と信号光2514とが重なって干渉した場合にデータページ2552を記録材料2536に記憶するホログラフィックデータ記録装置またはシステム2502が示されている。データ記憶中、反射層2520は、低い反射率を有し、したがって、参照光2512が反射層2520を通過することを可能にする。破線矢印2592は、ホログラフィック記憶媒体2518に取り付けられる反射層2520の代替位置を示している。
図26は、図25のモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステムと同じまたは同様であるが、本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステム2602によるデータ復元を示している。ホログラフィック記録装置またはシステム2602は、参照光2612(データ復元のために用いられる場合には再生時参照光とも呼ばれる)、代表的な部分の再生光2614、対物レンズ2616、ホログラフィック記憶媒体2618、反射層2620および位相共役光学系2622を含む。ホログラフィック記録装置またはシステム2602により、記録材料2636に記憶されたデータページ2652が再生光2614として復元される(読み取られる)ことが可能になる。データ復元中、反射層2620は、より高い反射率に修正、変更、変化等されており、これにより、参照光2612が位相共役光学系2622に向かって反射される(導かれる)。位相共役光学系2622は、参照(再構成)ビーム2612をその経路に沿って後方に逆方向に反射する(導く)。図26には、単一のデータページ2652のみが復元されるものとして示されているが、図26のホログラフィック記録装置またはシステム2602を使用して、ホログラフィック記憶媒体2518の記録材料2636に記憶されたデータページの全てを復元してもよい。破線矢印2592は、ホログラフィック記憶媒体2218に取り付けられる反射層2520の代替位置を示している。
図26のホログラフィック記録装置またはシステム2602に使用される位相共役光学系2622は、例えば図15〜図24の上記位相共役光学系を含む任意の適切な位相共役光学系であり得る。反射層2620の反射率を制御するために、エレクトロクロミック媒体またはフォトクロミック媒体が反射層2620として使用されることが可能であり、そして反射層2620の反射率が、電圧印加または露光等の外部要因によって制御されることが可能である。
図25と図26のホログラフィック記録装置またはシステムの一形態では、偏光ビームスプリッタ(PBS)層を反射層として使用し得る。参照光の偏光状態が、記録(書き込み)プロセス中にp偏光状態に切り換えられた場合、参照光の大部分は反射層を通過し、ほとんど反射しない。参照(再構成)ビームの偏光状態が、読み取り(復元)プロセス中にs偏光状態に切り換えられた場合、参照(再構成)ビームの大部分は、PBS層によって反射されることが可能であり、このようにして、位相共役読み出しを効果的に実現することが可能である。
反射層を使用する上記全ての実施形態では、反射層は、ホログラフィック記憶媒体の一部であり得るか(例えば図19に図示)、または媒体とは別個であり得る(例えば図25と図26に図示)。反射層は、ホログラフィック記憶媒体の一部であっても媒体とは別個であっても、全ての場合において、上記のように反射性(データ復元中)であるかまたは透過性(データ記憶中)であり得る固定反射層または可変ビーム反射層であることが可能である。
図27と図28には、ホログラフィックデータ記録装置またはシステムの他の実施形態が示されている。図27は、本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステム2702によるデータ記憶を示している。ホログラフィック記録装置またはシステム2702は、参照光2712と、代表的な部分の信号光2714と、対物レンズ2716と、ホログラフィック記憶媒体2718とを含む。対物レンズ2716とホログラフィック記憶媒体2718との間には空隙2732がある。ホログラフィック記憶媒体2718は、下側基板2734、記録材料2736、その上に配置された上側基板2738、上面2740、記録材料2736の下に配置された可変ビーム透過層2742、および可変層2740の下に配置された格子層2744を含む。格子層2744の下には下側基板2734が配置される。上側基板2740は下側基板2734よりもはるかに薄くてもよい。例えば、下側基板2734の厚さは約1mmであってもよく、一方、上側基板2740の厚さは約100〜約500ミクロンの範囲であってもよい。参照光2712と信号光2714とが重なって干渉した場合にデータページ2752を記録材料2736に記憶するホログラフィック記録装置またはシステム2702が示されている。データ記憶中、可変層2742は参照光2712および/または信号光2714を部分的にまたは完全に吸収する。さらに、可変層2742および格子層2744は、記録(データ復元)中に透明になり得る。双頭矢印2788は、対物レンズ2716をどのように移動させ得るかを示している。対物レンズ2716は光軸2790を有する。また、装置またはシステム2702は、対物レンズ2716、参照光用レンズ(図示せず)を移動させることによって、あるいはミラーを使用して参照光を回転または移動させて、参照光用レンズへの参照光の入射角度を変化させることによって、多重化を行うことが可能である。
図28は、図27のモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステムと同じまたは同様であるが、本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステム2802によるデータ復元を示している。ホログラフィック記録装置またはシステム2802は、参照光2812(データ復元のために用いられる場合には再生時参照光とも呼ばれる)と、代表的な部分の再生光2814と、対物レンズ2816と、ホログラフィック記憶媒体2818とを含む。ホログラフィック記憶媒体2818は、下側基板2634、記録材料2836、その上に配置された上側基板2838、上面2840、記録材料2836の下に配置された可変ビーム透過層2842、および可変層2840の下に配置された格子層2844を含む。格子層2844の下には下側基板2834が配置される。上側基板2840は下側基板2834よりもはるかに薄くてもよい。例えば、下側基板2834の厚さは約1mmであってもよく、一方、上側基板2840の厚さは約100〜約500ミクロンの範囲であってもよい。ホログラフィック記録装置またはシステム2802により、記録材料2836に記憶されたデータページ2852が再生光2814として復元される(読み取られる)ことが可能になる。データ復元中、可変層2842は修正、変更等されており、参照(再構成)ビーム2812が、可変層2842を通過し、格子層2844により参照(再構成)ビーム2812の元の経路に沿って後方に逆方向に反射される(導かれる)ことを可能にする。対物レンズ2816は光軸2890を有する。図28には、単一のデータページ2852のみが復元されるものとして示されているが、図28のホログラフィック装置またはシステム2802を使用して、ホログラフィック記憶媒体2818の記録材料2836に記憶されたデータページの全てを復元してもよい。
図27と図28の装置またはシステムによるデータ記憶中に、参照光から光を吸収するように、可変ビーム透過層を制御することが可能である。データ復元中、参照(再構成)ビームがホログラフィック記憶媒体に導入され、可変層が参照(再構成)ビームを許容し、例えば、可変層が透明になり得る。次に、参照(再構成)ビームは、ホログラフィック記憶媒体内に形成される格子層、例えば薄い回折格子に当たる。所定の角度のこの格子が参照(再構成)ビームを再帰反射し、このようにして、検出器(例えばカメラ)によって最終的に検出されるホログラフィック記憶媒体からデータページを復元するための参照(再構成)ビームの位相共役が生成される。位相変化媒体は、可変ビーム透過層のために使用可能なものの一例である。任意のエレクトロクロミック材料またはフォトクロミック材料を可変層用の位相変化媒体として使用することが可能であり、このことには、上記偏光技術を用いて、可変層および/または格子層(あるいは図19に示した反射層1920等の反射層)に応じてそれらのビーム透過特性を変化させることが含まれる。例えば、データ書き込み(記録)中、可変層によって吸収されるかあるいは格子層(または反射層)からのより低い反射率を有する参照光の1つの偏光を用いることが可能であり、データは、可変層に対してより透過性であるかあるいは格子層(または反射層)からのより高い反射率を有する参照(再構成)ビームの異なる偏光を用いて読み出される(復元される)。さらに、可変層および/または格子層(あるいは反射層)は、それらの中に存在する1つ以上の構成要素の重合または他の化学変化を用いて、可変層の屈折率特性または透過特性、あるいは格子層(または反射層)の反射特性を変化させることが可能である。
図27と図28のホログラフィック記録装置またはシステムでは、上記のように、信号光および参照光は、同じ対物レンズを介して導入され、ホログラムは、対物レンズをディザリングするかまたは参照光の角度を変化させることによってホログラフィック記憶媒体に多重化される。例えば、振幅または位相またはそれらの両方を変調してデータを符号化する空間光変調器(SLM)(図27と図28には図示せず)を使用して、信号ビームがデータにより変調され、このようにして信号光が生成される。参照光は、対物レンズによって準平面波に生成され、ホログラフィック記憶媒体で信号光に干渉して、角度多重により当該特定のデータページ(ホログラム)を記録する。ホログラフィック記憶媒体において、追加のホログラムが記録されないか、または迷光が材料の記録能力(M#)を無駄にしないように、可変層は記録中に光を吸収することが好ましい。いくつかの実施形態では、可変層を省略することが可能であるが、実現可能な容量のある損失を伴う。代わりに、記録中に格子層および可変層を透明にしてもよい。
図27と図28のホログラフィック記録装置またはシステムに使用されるホログラフィック記憶媒体の格子層の格子は、参照(再構成)ビームによって用いられる掃引角度の中心角度を再帰反射するように構成される。記録(データ記憶)中、可変ビーム透過層により格子が隠蔽される。格子が基板(例えば下側基板)に形成されることが可能であり、例えば、刻印可能な形状がホログラフィック記憶媒体の基板に形成される。ディスク状のホログラフィック記憶媒体が格子の下に達したときに、格子がホログラフィックドライブ装置の光学ヘッドに対して正確に整列されるように、格子は、ディスク状のホログラフィック記憶媒体を中心に変化する回折構造であり得る。このような格子構造の製造はより簡単であり、コストを低減することが可能である。さらに、屈折率コントラストは、カバー層(可変層であり得る)によって十分に大きくなっており、このようにして、高い回折効率が維持される。その上、薄いポリマー層に格子を記録し得る。格子は、1つまたは複数のホログラフィック格子、あるいは金属被覆された表面リリーフ格子であり得る。さらに、格子は、回折次数を最小限に抑えるために、上記のようなブレーズ格子であり得る。格子は、ホログラフィック記憶媒体上に連続して配設されるか、またはブック位置、例えば、ブック位置毎に角度を別個に変化させる、ディスクを中心とするブックサイズの周囲の断片状の格子にほぼ対応する特定の領域のために形成されることが可能である。
固定格子には、再帰反射を行う1つのみの角度が存在する。しかし、多重ホログラムの中心角度が例えば35度である場合、ホログラムは法線から30度、31度、32度、33度、34度、35度、36度、37度、38度、39度および40度で記録される。例えば、35度で再帰反射するように、格子を形成してもよい。次に、34度で記録されるホログラムを読み取るために、入射角度が36度になるように、参照(再構成)ビームを変化させる(すなわちレンズを移動させる)ことが可能である。このことにより、格子からの反射が34度になり、このようにして、34度で記録されたホログラムが読み取られる。したがって、参照(再構成)ビームの入射角度を変化させることによって、記録された全てのホログラムを読み取ることが可能である。再帰反射角度は波長によって変化するが、温度補償のために生じやすい波長変化は比較的小さいので、角度走査範囲を比較的ほんの小さく増大させるだけで、このような波長/温度変化の効果に対応することが可能である。
格子の厚さが走査範囲を制限する場合、広いスイープ範囲のために複数の格子を用い得る。さらに、上記のように、可変格子は常に再帰反射されるべく用いられ得る。ブレーズ格子が同様に用いられ得る。ディスク状のホログラフィック記憶媒体全体を構成するように、格子を小さな直線部分に分割することが可能である。このことにより、データページのブック毎に、より高い波面品質が提供され得る。これらの部分はブックの位置にも関連し得る。この方法の利点は、はるかに簡単かつより安価な固定格子を用いることである。さらに、電圧または光を用いることによって反射しないように隠蔽され得る格子を有することが可能であり得る。このことにより、可変層の除去または格子への可変層の組み込みが可能になる。ブックスタックを記憶して位置決めするための方法のより詳細な説明については、2007年6月7日に公開された(特許文献16)(ウィルソン(Wilson)ら)を参照されたい。この内容および開示全体が参照により本明細書に援用される。
格子は、上記装置およびシステムにおいて、ある変位が可能であるので望ましい記録材料層に近接するものとして示されている。変位が生じても、格子は、記録材料層から遠方側の(すなわち光学系から離れた)ホログラフィック記憶媒体の基板または他の箇所に存在し得る。さらに、格子は、ホログラフィック記憶媒体ではなく、ホログラフィックドライブ装置に存在し得ることが可能である。媒体がディスクである場合、再帰反射角度を光学ヘッドに整合させ得るように、格子がディスクの半径を移動するので、格子方向が変化し得る。多重方向がディスクの半径方向(すなわちディスクの半径に沿った方向)またはディスクのθ方向(すなわちディスク中心の方向)であるように、再帰反射角度を整合させることが可能である。個別のミラーが、角度多重ホログラムのスタック(ブック)のサイズであるかそれよりも小さい場合、格子を傾斜ミラーアレイに置き換え得る。さらに、格子をチャープして(すなわち周期を頻繁に変化させることによって)、より高次の回折を最小限に抑えることが可能である。ミラーを傾斜させて、上記格子と同じ再帰反射を行うことも可能である。
図29は、データ記憶またはデータ復元のために使用可能な本発明の一実施形態によるモノキュラーホログラフィック記録装置またはシステム2902を示している。ホログラフィック記録装置またはシステム2902は、参照光2912(データ復元のために用いられる場合には再生時参照光とも呼ばれる)、信号光2914、対物レンズ2916およびホログラフィック記憶媒体2918、薄膜ポリトピックフィルタ+偏光フィルム2920(PBS、検出器アレイまたはSLMに存在するかあるいは対物レンズ2916に組み込み得る)、SLM2922、PBS2924、検出器アレイ2926、参照(再構成)ビーム生成システム2928、信号光生成システム2930、および保存/消去システム2931を含む。対物レンズ2916とホログラフィック記憶媒体2918との間には空隙2932がある。ホログラフィック記憶媒体2918は、下側基板2934、記録材料2936、上側基板2938、上面2940、可変層2942および格子2944を含む。参照光2912と信号光2914とが重なって干渉した場合にデータページ2952を記録材料2936に記憶するホログラフィック記録装置またはシステム2902が示されている。データ記憶中、可変層2942は参照光2912および/または信号光2914を部分的にまたは完全に吸収する。データ復元中、可変層2920を修正し、変更し、変化させること等が可能であり、参照(再構成)ビーム2912が、可変層2920を通過し、格子2944により参照(再構成)ビーム2912の元の経路に沿って後方に逆方向に反射される(導かれる)ことを可能にする。参照(再構成)ビーム生成システム2928は、参照(再構成)ビーム源2962、PBS(またはミラー)2964、参照(再構成)ビームレンズ2966、および参照(再構成)ビーム2912の経路にある参照(再構成)ビームレンズ2966と対物レンズ2916との間に配置されたミラー2968を含む。信号光生成システム2930は信号光源2972と、コリメータ2974と、可変リターダ2976と、PBS2978とを含む。双頭矢印2988は、参照(再構成)ビーム2912と信号光2914とをディザリングするために、対物レンズ2916をどのように移動させ得るかを示している。対物レンズ2916は光軸2990を有する。さらに図29に示したように、参照(再構成)ビームレンズ2966を、破線の楕円枠2992で示した位置に代わりに配置してもよく、ミラー2968は回転または旋回されて、参照(再構成)ビーム2912が参照(再構成)ビームレンズ2992と対物レンズ2916とを通過する任意の位置に変化し、したがって、参照(再構成)ビーム2912が対物レンズ2916からホログラフィック記憶媒体2918に中継される角度を変化させる。
図29では、レーザ(図示せず)はコリメートされ、潜在的にシャッタを有するか、または情報(データ)をホログラフィック記憶媒体2918に記録するためにパルス化される。参照(再構成)ビーム2912および信号光2914はPBS2924によって生成される。可変リターダ2976は、ビーム2912と2914の各々に入射するエネルギー量を変化させる。記録について、ホログラフィック記憶媒体2918の内部における信号光2914の強度と参照光2912の強度との適切な比率は約1:1であり得る。値は約1:1〜約1:10の範囲であることが可能であり、参照光2912の強度は、典型的に、平均信号光2914の強度よりも高く保持される。読み出し(データ復元)のために、エネルギーの全てが参照(再構成)ビーム2912に入射し得る。赤色レーザサーボシステムは、図示したような参照(再構成)ビーム経路にまたは信号光経路に設けることが可能である。赤色レーザは、1つまたは複数の基板2934/2940のトラックに集光し、サーボシステムに後方に反射して、集光および位置情報を導出することを可能にする。このことは、CDおよびDVDで行われることと同様のことである。赤色レーザは、ブルーセンシティブホログラフィック記憶媒体に影響を与えないので用いることが可能である。他の波長を用いてもよいが、ホログラフィック記憶媒体が影響を受けない波長が望ましい。トラック形状は媒体の記録ブックの縁部に存在し得る。トラック形状は通常のCDのマークよりもはるかに大きくてもよいが、この理由は、本発明の位置誤差および焦点誤差がはるかに大きくてもよいからである。ホログラフィック記憶媒体の例は、インフェイズ社から商業的に入手可能な材料(例えば、インフェイズ社のTapestry(商標)ホログラフィック媒体)等のフォトポリマー、あるいはフォトクロマティック材料またはフォトリフラクティブ材料を含み得る。本発明のデータ記録装置またはシステムおよびデータ復元装置またはシステムに使用するための適切なレーザおよびサーボシステムは、従来のCDプレーヤおよびDVDプレーヤ等にあるレーザおよびサーボシステムを含んでもよい。
保存または消去システム(例えば図29に示したシステム2931)を使用し、照明を用いてホログラフィック記憶媒体をプリキュア、ポストキュアまたは消去することが可能である。この照明はシステムによって投射されるものとして図29に示されているが、2006年12月14日に公開された(特許文献17)(ライリー(Riley)ら)に記載されているように、同時により大きな範囲を網羅するために、別個の保存/消去経路を設けてもよい。この開示および内容全体が参照により本明細書に援用される。
検出器アレイを使用して、書き込みまたは保存中に(例えば漏れ光を用いて)電力使用を監視することが可能である。
入力偏光の対応する変化と共に、SLMおよびカメラの位置を切り換え得る。多重のために、対物レンズを移動させ得るか、または参照(再構成)ビーム経路のレンズを移動させ得る。さらに、参照(再構成)ビームミラーを使用して、参照光の光軸に対してミラーの傾きを変化させることにより、角度多重を実現することが可能である。
本明細書に記載した全てのホログラフィック記憶媒体は、ディスク、カード、フレキシブルテープ媒体等の形態であり得る。ブックを用いて、媒体の円形トラックまたは円形ラインに沿って、ホログラムのブックの記録および読み取りを行うことが可能である。ホログラムの発見を容易にすることを補助するために、サーボマークを媒体の基板に配置して、ディスクの位置の特定を補助することが可能である。使用される媒体構造および光学系は、潜在的に、下位互換装置を形成し得るように構成することが可能である。このことは、ホログラフィックドライブ装置が、CD、DVD、HD−DVDまたはブルーレイディスク等の他のフォーマットで読み取りおよび書き込みを行うことを意味する。さらに理想的には、ホログラフィックドライブ装置に使用される対物レンズは、CD、DVD、高密度光ディスクのフォーマット(例えばブルーレイ(商標)ディスク)等を読み取り得る。標準的な光学媒体のタイプの従来の光学的読み出しのために、ホログラフィックドライブ装置の他の部分を共有でき得る。モノキュラー構成を用いて記録された従来の光ディスクおよびホログラフィック光ディスクの読み取りおよび書き込みを行う単一のドライブ装置を可能にすることは、顧客に有利である。
上記で説明および例示した実施形態の反射層は、例示した反射層と同様に光を反射する(導く)ミラーまたは他の反射装置に置き換えることが可能である。
実施例
実施例I
ホログラフィックデータを記憶または記録する(書き込む)形態で図30に概略的に示されているモノキュラーホログラフィック光学データ装置またはシステム3002の実施形態である。装置またはシステム3002は、ミラー3008によりシャッタ3010を介して他のミラー3012に導かれるコヒーレント光ビーム3006を提供するレーザ3004を含む。ミラー3012は、光ビーム3006を空間的にフィルタリングするピンホール3016およびレンズ3018を含む主な拡大器組立体3014と、フィルタリングされた光ビーム3006を固定直径に拡大してコリメートするレンズ組立体3020とに光ビーム3006を導く。フィルタリングされて拡大された光ビーム3006は半波長板(HWP)3022を通過し、偏光ビームスプリッタ(PBS)3024に入射する。PBS3024は、光ビーム3006を、参照光経路3028を有する参照光3026と、信号光経路3032を有する照明信号光3030とに分割する。参照光3026は、ミラー3034によりアイリス3036を介して他のミラー3038に導かれる。ミラー3038は参照光3026を他のミラー3040に導き、ミラー3040は参照光3026を参照光用レンズ3042に導く。参照光3026は、参照光用レンズ3042を通過し、ミラー3044によって対物レンズ3046に導かれる。
照明信号光3030は、シャッタ3052を通過し、ミラー3054によって他のミラー3056に導かれる。ミラー3056は、照明信号光3030を位相マスク3058に導いて、SLMのフーリエ変換強度分布の均一性を向上させる。次に、位相マスク3058の照明信号光3030は、1:1のリレーレンズ組立体3062と他のPBS3064とを介してSLM3060に結像される。SLM3060は信号光3030を変調して、情報を信号光に符号化する。SLM3060は、信号光3030を変調するために、ドライブエレクトロニクス(図示せず)から符号化情報を受信する。変調された信号光3030はSLM3060から反射されて(導かれて)、PBS3064を再び通過し、このPBSにより、変調された信号光3030が、ポリトピックフィルタ3068を含む1:1の他のリレーレンズ組立体3066を通過するように導かれる。次に、フィルタリングされた信号光3030はリレーレンズ組立体3066から対物レンズ3046に中継される。
参照光3026および信号光3030は対物レンズ3046を通過して曲げられて、ホログラフィック記憶媒体3070に入射する。曲げられた参照光3026および信号光3030が重なって干渉し、ホログラフィックデータを生成し、このホログラフィックデータがホログラフィック記憶媒体3070に記憶される(記録される)。媒体3070を通過する曲げられた参照光3026および信号光3030の残りは位相共役光学組立体3074の前方のビームブロック3072に達する。ビームブロック3072は、ホログラフィック記憶媒体3070を通過する曲げられた参照光3026および信号光3030のいくらかを吸収する。
システム3002が読み取り(ホログラフィックデータ復元)形態である場合、図31に示したように、PBS3024はコヒーレント光ビーム3006を、再生時参照光と呼ばれる1つの別個の光ビーム3027に集合するように再び導く。再生時参照光3027は、元の参照光3026(書き込み動作中の図30にある)が移動する同じ経路3028(ここでは、再生時参照光経路3029と呼ばれる)に沿って移動して、対物レンズ3046に達する。この再生時参照光3027は、対物レンズ3046により曲げられてホログラフィック記憶媒体3070に入射し、位相共役光学組立体3074と位相共役ミラー3076とに向かって媒体3070を通過する。図31に示した読み取り動作中、再生時参照光3027が、位相共役光学組立体3074を通過し、次に、1/4波長で再生時参照光3027の偏光を回転させる1/4波長板(QWP)3078を通過することが可能であり、そしてミラー3076によって後方に反射される(導かれる)ように、ビームブロック3072が経路から移動する。ミラー3078から反射された(導かれた)再生時参照光3027は1/4波長板3078を再び通過し、このようにして、再生時参照光3027(再生光3080のような)がPBS3064を通過した場合にカメラ3084によって検出されるように、他の1/4波長で偏光が変化する。再生時参照光3027は、1/4波長板3076を通過した後、位相共役光学組立体3074を再び通過して媒体3070に再び入射する。
この再生時参照光3027は、位相共役光学組立体3074を2回通過した後、今や、ホログラフィックデータを媒体3070に記録する(書き込む)ために用いられる元の参照光3026(図30にある)の位相共役として媒体3070に入射する。この位相共役再生時参照光3027は、その元の経路に沿って逆伝播し、当該角度において、媒体3070に記録されたホログラムの位相共役(または準位相共役)再構成を生成し、すなわち、再生時参照光3027(参照光3026の位相共役のような)は、それが媒体3070を最初に通過したのと同じ位置でホログラフィック記憶媒体3070を介して後方に通過し、再生時参照光3027が媒体3070を再び通過したときに元の信号光3030の位相共役(または準位相共役)を再構成し、そして媒体3070に記憶されたデータページのホログラムから回折することによって再生光3080を生成する。次に、媒体3070からのこの再生光3080は、元の信号光経路3032に沿って(1:1のリレーレンズ組立体3066を介して)後方に逆伝播し、経路3082で示したように、PBS3064によりカメラ3084に向かって導かれる。再生光3089からの光は、カメラ3084によって検出され、信号に変換されて、ドライブエレクトロニクス(図示せず)に伝送される。
装置またはシステム3002において、使用される対物(記憶)レンズ3046は、信号光3030と参照光3026との間が15度の状態で〜1−2度のスイープを許容するハッセルブラッド社のレンズ(F#2.0、焦点距離110.8mm)である。レンズ3046は角度を変化させるように移動する。実験結果は、12μmの画素ピッチを有するSLM3060の1280x1000のデータページを用いて得られ、一方、復元されたホログラムは、7μmで2200x1726画素のカメラ3084を使用して結像される。検出には、インフェイズ社のオーバーサンプリング検出処理が用いられる。位相マスク3058は、リレーレンズ組立体3062によってSLM3060に結像され、多重化中に移動して、位相関数を変化させることにより高周波数の増加を軽減する。位相マスク3058により、データページのフーリエ変換がホログラフィック記憶媒体3070の内部で行われることが可能になる。リレーレンズ組立体3066(f=80mm)はSLM3060を対物レンズ3046の後側焦点面に結像する。リレーレンズ組立体3066のレンズ間には、〜5mmの正方形のポリトピックフィルタ3068が配置される。ホログラフィック記憶媒体3070は、インフェイズ社のHDS−3000という厚さ1.5mmのグリーンセンシティブな標準的透明ディスクである。媒体3070の記録層の厚さは1.5mmである。用いられるレーザ3004は100mWの電力を有する532nmのコヒーレントレーザである。インコヒーレント緑色ダイオードアレイは、ホログラフィック露光が記録された後に媒体3070をポストキュアするために使用される。媒体3070(ディスクのような)は、スピンドルモータによって回転し、ステッパモータによって半径方向に移動して、ディスクの異なる位置へのアクセスを可能にする。参照光3026は、それを媒体3070で平面波にすることを可能にする参照光用レンズ3042によって対物レンズ3046に導入される。ホログラムを多重化するために(参照光の角度を変化させることによって)、対物レンズ3046または参照光用レンズ3042を移動させ得る。媒体3070における参照光3026の平面波の大きさは約5mmである。信号光3030の中心線は媒体3070の法線から約27度であり、参照光3026は媒体3070の法線から約8.5〜19.5度である。媒体3070とレンズとからの直接反射を除去するように、媒体3070が傾斜されるが、改良されたコーティングによって、レンズ系の中心線用の媒体3070に対する垂直入射が可能であり得る。
実験設備において、位相共役光学組立体3074およびミラー3076のようなレンズおよびミラーを使用することによって、または媒体3070の後方に格子を配置することによって、位相共役が実現される。用いられる格子は1mm当たり3600本のライン対を有する。このことにより、再帰反射に必要な非常に大きな角度と、媒体3070からのより長い距離とが得られる。媒体3070のフォトポリマー層からの距離により、読み出しビーム3080の望ましくない移動が生じる場合がある。理想的には、格子は、用いられる波長と再生時参照光3027の中心角度とに合わせて構成することが可能である。この格子は、移動を最小限に抑えるように媒体3070のフォトポリマー層にできるだけ近接して配置することが可能である。さらに、中心角度でない参照光の角度で記憶された他のホログラムを読み出すことが可能である。実施例は、多重ホログラムの中心角度が20度であり、ホログラムが法線から18度、19度、20度、21度および22度で記録される場合のものである。20度で再帰反射するように格子を形成し得る。19度で記録されるホログラムを読み取るために、入射角度が21度になるように、再生時参照光3027の角度が変化する(例えば、反射ビームレンズ3042を移動させることによって)。このことにより、格子からの反射が19度になり、このようにして、19度で記録されたホログラムを読み出すことが可能になる。格子が薄い(例えば表面リリーフホログラムである)限り、運動量は保存され、角度は変化する。このようにして、再生時参照光の入射角度を変化させることにより、この単一固定格子または位相共役レンズミラー対を用いて、ホログラムの全てを読み出すことが可能である。
実験結果:図32は、このジオメトリおよび波長について、標準的な理論的ブラッグ角度選択性と比較したホログラムのブラッグ選択性の走査を示している。その関係は、以下の方程式によって算出される。
Figure 0004991872

ここで、ηは回折効率であり、Δθはブラッグ角度であり、Lは記録層の厚さであり、nは材料の屈折率であり、λはレーザの波長であり、そして他のθは媒体それぞれの内部の参照と信号との間の角度である。実験結果と理論との一致は非常に優れたものである。
図33は、参照光用レンズ3042を移動させることによって多重化された13個のホログラムの信号対雑音比(SNR)および相対強度のグラフを示している(ここで、SNRは20log_10(u1−u0/(s1+s2)である)。u1は1つ1つの平均値であり、s1は1つ1つのシグマである(シグマの2乗が分散である)。平均SNRは4dBである。このSNRは、同じレンズ、媒体およびフィルタを使用した標準的な角度多重によって実現されるものに匹敵する。さらに、対物レンズ3046を移動させることによって実験が行われ、同様の結果が得られた。これらの実験は、位相共役光学組立体3074およびミラー3076の代わりに、格子を用いて繰り返され、軸外位相共役用の格子を用いる基本的な実現可能性を示す非常に類似した結果をもたらした。図34は、再構成されたデータページを示しており、一方、図35は、この復元データページのSNRマップを示している。このホログラムは、格子を用いて読み出され、4.3dBの平均SNRを有した。
本出願に引用した全ての文献、特許、刊行論文および他の材料は参照により本明細書に援用される。
添付図面を参照して、本発明の複数の実施形態を完全に説明してきたが、種々の変更および修正が当業者には明らかであり得ることを理解されたい。このような変更および修正は、本発明の範囲から逸脱しない限り、添付された特許請求の範囲によって規定されるような本発明の範囲内に含まれると理解されたい。

Claims (16)

  1. ホログラフィック装置であって、
    参照光を生成する参照光光源と、
    信号光を生成する信号光光源と、
    前記信号光光源により生成された信号光をホログラフィック記憶媒体に集光させる対物レンズと、を備えており、
    前記参照光光源により生成される参照光が前記対物レンズを通過後、平行光として前記ホログラフィック記憶媒体に入射し、
    前記ホログラフィック記憶媒体に対して前記参照光の角度を変化させることで、前記対物レンズを通過した前記参照光および前記信号光が複数のデータページを前記ホログラフィック記憶媒体に記録する、
    ホログラフィック装置。
  2. 請求項1記載のホログラフィック装置であって、
    前記対物レンズを前記ホログラフィック記憶媒体に対して平行方向に移動させるアクチュエータを備えており、
    前記アクチュエータにより、前記対物レンズを前記ホログラフィック記憶媒体に対して平行方向に移動させ、前記ホログラフィック記憶媒体に対して前記参照光の角度を変化させ、角度多重方式により複数のデータページを記録する、
    ホログラフィック装置。
  3. 請求項1記載のホログラフィック装置であって、
    前記参照光が前記対物レンズに入射する前に前記参照光の光軸の角度を変化させるためのミラーと、
    前記ミラーの角度を変化させるためのミラー駆動手段と、
    を備えており、
    前記ミラー駆動手段が前記ミラーを駆動させ、前記ホログラフィック記憶媒体に対して前記参照光の角度を変化させ、角度多重方式により複数のデータページを記録する、
    ホログラフィック装置。
  4. 前記対物レンズは、前記対物レンズの光軸方向に機械的に移動され、これにより前記対物レンズの焦点を合わせることができる請求項1に記載のホログラフィック装置。
  5. 前記参照光光源と前記信号光光源は、同一の光源である、請求項1に記載のホログラフィック装置。
  6. ホログラフィック記録媒体にデータを記録する記録方法であって、
    参照光および信号光を生成し、
    対物レンズにより、前記生成された信号光をホログラフィック記憶媒体に集光し、
    前記対物レンズにより、前記生成された参照光を平行光として前記ホログラフィック記憶媒体に入射し、
    前記ホログラフィック記録媒体に対して前記参照光の角度を変化させ、
    前記対物レンズを通過した前記参照光および前記信号光が複数のデータページを前記ホログラフィック記憶媒体に記録する、
    記録方法。
  7. 請求項6記載の記録方法であって、
    前記対物レンズを前記ホログラフィック記憶媒体に対して平行方向に移動させ、前記ホログラフィック記憶媒体に対して前記参照光の角度を変化させ、角度多重方式により複数のデータページを記録する、
    記録方法。
  8. 請求項6記載の記録方法であって、
    前記参照光が前記対物レンズに入射する前に参照光の光軸の角度をミラーにより変化させ、前記ホログラフィック記憶媒体に対して前記参照光の角度を変化させ、角度多重方式により複数のデータページを記録する、
    記録方法。
  9. 請求項6記載の記録方法であって、前記ホログラフィック記憶媒体と前記参照光の相対傾きを補償する記録方法。
  10. 請求項6記載の記録方法であって、前記ホログラフィック記憶媒体の温度変化を補償する記録方法。
  11. 請求項10記載の記録方法は、さらに波長を変化させるステップを含む記録方法。
  12. ホログラフィック記録媒体に記録されているデータを再生する再生方法であって、
    参照光を生成し、
    対物レンズにより、前記生成された参照光を平行光として前記ホログラフィック記憶媒体に入射し、
    前記ホログラフィック記録媒体に対して前記参照光の角度を変化させ、
    前記対物レンズを通過した前記参照光を用いて、複数のデータページを前記ホログラフィック記憶媒体から再生し、再生された信号光が前記対物レンズを通過する、
    再生方法。
  13. 請求項12記載の再生方法であって、
    前記対物レンズを前記ホログラフィック記憶媒体に対して平行方向に移動させ、前記ホログラフィック記憶媒体に対して前記参照光の角度を変化させ、複数のデータページを再生する、
    再生方法。
  14. 請求項12記載の再生方法であって、
    前記参照光が前記対物レンズに入射する前に参照光の光軸の角度をミラーにより変化させ、前記ホログラフィック記憶媒体に対して前記参照光の角度を変化させ、複数のデータページを再生する、
    再生方法。
  15. 請求項12記載の再生方法であって、前記ホログラフィック記憶媒体と前記参照光の相対傾きを補償する再生方法。
  16. 請求項1記載の前記ホログラフィック記憶媒体は、記録材料層と、格子層と、記録中に光を吸収するための、吸収層とを備え、該吸収層は再生中に請求項1記載の前記参照光を透過し、前記格子層によって前記参照光の位相共役光を生成する媒体。
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