JP5286926B2 - 異種材料部品の接合品の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

異種材料部品の接合品の製造方法及びその製造装置 Download PDF

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    • B21K1/56Making machine elements screw-threaded elements

Description

本発明は、内外周に接合する各部品を硬度が互いに異なる材料から構成した異種材料部品の接合品製造方法及びその製造装置に関する。
例えば、自動車に用いる自動変速機等においては、ギヤ部分等の強度が必要な部位は、焼入れを行った鋼材料から構成する一方、ドラム部分等の強度がそれほど必要ない部位はアルミニウム材料から構成することが行われている。
例えば、特許文献1においては、回転部材である第1の部材と、かしめによって第1の部材と接合された回転部材である第2の部材とからなり、第2の部材の接合部分にローレット加工を施してなるかしめ構造体が開示されている。このかしめ構造体は、かしめローラによって第2の部材においてローレット加工を施した接合部分を押し潰し、ローレット加工を施した接合部分を第1の部材に食い込ませることによって製造している。
しかしながら、上記第1の部材と第2の部材とのかしめ固定を行う際に、かしめ変形をさせる接合部分を有する第2の部材を、焼入れを行った鋼材料等の硬度が高い材料から構成したときには、接合部分にかしめ割れが発生するおそれがあり、上記かしめローラによる接合を行うことができない。なお、この場合、例えば、焼入れ時に防炭処理を施すことにより、かしめ割れの発生を防ぐこともできるが、製造工程が増加し、かしめ構造体の製造コストが高くなってしまう。
また、特許文献2においては、ステータシャフトを構造用炭素鋼材から構成する一方、トランスミッションケースに固定される固定支持部材をアルミニウム材から構成し、ステータシャフトを固定支持部材の突出筒部に、セレーション噛み合いにより固定した自動変速機が開示されている。
しかしながら、セレーションを設けた圧入を行う際には、圧入荷重を大きくする必要があり、圧入を行うプレス機が大型化し、部品の製造コストが高くなってしまう。
特許第3648984号公報 特開2001−221300号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、内周側部品と外周側部品との接合が容易であると共に、内周側部品と外周側部品との接合強度を高く維持することができる異種材料部品の接合品製造方法及びその製造装置を提供しようとするものである。
第1の参考発明は、外周側に円形状の外周端部を有する内周側部品と、内周側に設けた円形穴の縁部に上記外周端部と軸方向に重なる内周端部を有する外周側部品とを、上記外周端部と上記内周端部とにおいて接合してなり、上記内周側部品と上記外周側部品とは、いずれか一方の部品を高硬度材料から構成すると共に、他方の部品を上記高硬度材料よりも硬度が低い低硬度材料から構成してなる異種材料部品の接合品において、
上記高硬度材料から構成した一方の部品における上記外周端部又は上記内周端部を固定用端部とし、上記低硬度材料から構成した他方の部品における上記内周端部又は上記外周端部を変形用端部としたとき、
上記固定用端部の全周には、上記変形用端部に対して径方向に隣接して配置された部位に、該変形用端部を当該固定用端部に重ねた軸方向の一方側へ突出する円環状段部が形成してあり、
該円環状段部は、上記変形用端部に対向する面に、軸方向に対して凹凸を形成する抜止用凹凸と、周方向に対して凹凸を形成する回止用凹凸とを有しており、
上記変形用端部における素材部分が、上記抜止用凹凸及び上記回止用凹凸における各凹部内に塑性流動していることにより、上記内周側部品と上記外周側部品とを接合してなることを特徴とする異種材料部品の接合品にある
本発明の異種材料部品の接合品は、硬度が互いに異なる材料から構成した内周側部品と外周側部品とを接合する際の工夫を行っている。
本発明の内周側部品と外周側部品とは、いずれか一方の部品を高硬度材料から構成し、他方の部品を高硬度材料よりも硬度が低い低硬度材料から構成している。また、一方の部品における外周端部又は内周端部を固定用端部とし、他方の部品における内周端部又は外周端部を変形用端部としたとき、固定用端部の全周には、抜止用凹凸と回止用凹凸とを設けた円環状段部が形成してある。
また、異種材料部品の接合品は、変形用端部における素材部分が、固定用端部の抜止用凹凸及び回止用凹凸における各凹部内に塑性流動していることにより、内周側部品と外周側部品とが、軸方向への抜止め及び周方向への回止めを行った状態で接合されている。そして、上記塑性流動による接合は、低硬度材料を軟化させて行うことができる。これにより、互いに硬度が異なる内周側部品と外周側部品との接合を容易に行うことができ、異種材料部品の接合品の製造コストを低下させることができる。
また、上記軸方向への抜止め及び周方向への回止めを行ったことにより、内周側部品と外周側部品との接合強度を高く維持することができる。
それ故、本発明の異種材料部品の接合品によれば、内周側部品と外周側部品との接合が容易であると共に、内周側部品と外周側部品との接合強度を高く維持することができる。
第2の発明は、外周側に円形状の外周端部を有する内周側部品と、内周側に設けた円形穴の縁部に上記外周端部と軸方向に重なる内周端部を有する外周側部品とを、上記外周端部と上記内周端部とにおいて接合してなり、上記内周側部品と上記外周側部品とは、いずれか一方の部品を高硬度材料から構成すると共に、他方の部品を上記高硬度材料よりも硬度が低い低硬度材料から構成してなる異種材料部品の接合品を製造する方法において、
上記高硬度材料から構成した一方の部品における上記外周端部又は上記内周端部を固定用端部とし、上記低硬度材料から構成した他方の部品における上記内周端部又は上記外周端部を変形用端部としたとき、
上記固定用端部の全周には、上記変形用端部に対して径方向に隣接して配置される部位に、当該固定用端部に上記変形用端部を重ねる側である軸方向の一方側へ突出する円環状段部を形成しておき、
該円環状段部には、上記変形用端部に対向する面に、軸方向に対して凹凸を形成する抜止用凹凸と、周方向に対して凹凸を形成する回止用凹凸とを設けておき、
上記変形用端部の全周に上記軸方向の一方側から接触する円環状接触加工部を備えた接触加工工具を用い、
上記固定用端部における上記軸方向の一方側に上記変形用端部を重ねて互いに組み合わせた状態の上記内周側部品及び上記外周側部品と、上記変形用端部に対して上記円環状接触加工部を接触させた上記接触加工工具とを、上記円環状段部の円中心の回りに相対的に回転させながら互いに接近させることにより、
上記変形用端部に対して上記円環状接触加工部が回転接触する際の摩擦熱によって、当該変形用端部を軟化させ、該変形用端部における素材部分を、上記抜止用凹凸及び上記回止用凹凸における各凹部内に塑性流動させることにより、上記内周側部品と上記外周側部品とを接合することを特徴とする異種材料部品の接合品の製造方法にある(請求項)。
本発明の異種材料部品の接合品の製造方法は、上記異種材料部品の接合品の製造に適した方法である。
本発明においては、互いに硬度が異なる内周側部品と外周側部品との接合を行う前には、高硬度材料から構成した内周側部品又は外周側部品である一方の部品における固定用端部の全周に、抜止用凹凸と回止用凹凸とを設けた円環状段部を予め形成しておく。
そして、内周側部品と外周側部品との接合を行う際には、円環状接触加工部を備えた接触加工工具を用い、内周側部品及び外周側部品と接触加工工具とを、円環状段部の円中心の回りに相対的に回転させながら互いに接近させる。このとき、固定用端部における円環状段部の全周の径方向に隣接する変形用端部に円環状接触加工部が接触し、上記相対的な回転によって、変形用端部に摩擦熱が発生し変形用端部が軟化する。
そして、軟化した変形用端部における素材部分は、円環状接触加工部によって押圧されながら、円環状段部の抜止用凹凸及び回止用凹凸における各凹部内に塑性流動する。こうして、内周側部品と外周側部品とを、軸方向への抜止め及び周方向への回止めを行った状態で接合することができる。これにより、互いに硬度が異なる内周側部品と外周側部品との接合を容易に行うことができ、異種材料部品の接合品の製造コストを低下させることができる。
また、上記軸方向への抜止め及び周方向への回止めを行ったことにより、内周側部品と外周側部品との接合強度を高く維持することができる。
それ故、本発明の製造方法によれば、内周側部品と外周側部品との接合が容易であると共に、内周側部品と外周側部品との接合強度を高く維持することができる異種材料部品の接合品を容易に得ることができる。
第3の発明は、外周側に円形状の外周端部を有する内周側部品と、内周側に設けた円形穴の縁部に上記外周端部と軸方向に重なる内周端部を有する外周側部品とを、上記外周端部と上記内周端部とにおいて接合してなり、上記内周側部品を高硬度材料から構成すると共に、上記外周側部品を上記高硬度材料よりも硬度が低い低硬度材料から構成してなる異種材料部品の接合品を製造する装置において、
上記外周端部の全周には、上記内周端部に対して径方向に隣接して配置される部位に、当該外周端部に上記内周端部を重ねる側である軸方向の一方側へ突出する円環状段部を形成しておき、
該円環状段部には、上記内周端部に対向する面に、軸方向に対して凹凸を形成する抜止用凹凸と、周方向に対して凹凸を形成する回止用凹凸とを設けておき、
上記内周端部の先端部の全周には、上記円環状段部の上記軸方向の一方側の端面よりも該軸方向の一方側へ突出する高さで押潰用円環状突起を形成しておき、
上記製造装置は、上記内周端部の全周に上記軸方向の一方側から接触する円環状接触加工部を備えた接触加工工具と、該接触加工工具を回転させる駆動源と、上記外周端部における上記軸方向の一方側に上記内周端部を重ねて互いに組み合わせた状態の上記内周側部品及び上記外周側部品を保持する保持具とを備えており、
上記円環状接触加工部における軸方向の他方側の端面には、当該接触加工工具の回転方向に向かって径方向外方へ拡がる向きで加工用渦巻状溝が形成してあり、
該加工用渦巻状溝の形成部位に対する径方向外方の部位の全周には、上記軸方向の他方側へ突出する加工用円環状壁部が形成してあり、
上記保持具に保持した上記外周側部品における上記内周端部の上記押潰用円環状突起に対して、上記接触加工工具の上記円環状接触加工部の上記加工用渦巻状溝を回転接触させ、当該押潰用円環状突起を含む内周端部を軟化させる際に、上記加工用渦巻状溝によって上記押潰用円環状突起における素材部分が径方向外方へ塑性流動しようとする力を上記加工用円環状壁部によって受け止め、該加工用円環状壁部によって受け止めるときに生ずる反力によって、上記内周端部の先端部における素材部分を、径方向内方へ向けて上記抜止用凹凸及び上記回止用凹凸における各凹部内に塑性流動させることにより、上記内周側部品と上記外周側部品とを接合するよう構成したことを特徴とする異種材料部品の接合品の製造装置にある(請求項)。
本発明の異種材料部品の接合品の製造装置は、上記異種材料部品の接合品の製造に適した装置である。
本発明においても、互いに硬度が異なる内周側部品と外周側部品との接合を行う前には、高硬度材料から構成した内周側部品における外周端部(上記固定用端部となる。)の全周に、抜止用凹凸と回止用凹凸とを設けた円環状段部を予め形成しておく。
本発明の製造装置は、互いに硬度が異なる内周側部品と外周側部品との接合を行うのに適した接触加工工具を備えており、保持具によって内周側部品及び外周側部品を保持し、駆動源によって接触加工工具を回転させて上記接合を行うものである。また、接触加工工具は、上記加工用渦巻状溝及び加工用円環状壁部を形成した特殊な形状の円環状接触加工部を備えている。
そして、内周側部品と外周側部品との接合を行う際には、外周端部と内周端部とを互いに重ねて内周側部品及び外周側部品を保持具に保持し、この保持具に保持した内周側部品及び外周側部品に対して、接触加工工具を駆動源によって回転させながら接近させる。また、接触加工工具は、駆動源によって円環状接触加工部の円中心の回りに回転させ、円環状接触加工部の円中心と、内周側部品の外周端部における円環状段部の円中心とが合わさる状態で接近させる。
そして、外周端部における円環状段部の全周の径方向外方に隣接配置された内周端部(上記変形用端部となる。)の押潰用円環状突起に円環状接触加工部の加工用渦巻状溝が接触するときには、押潰用円環状突起に摩擦熱が発生してこの押潰用円環状突起を含む内周端部が軟化すると共に、押潰用円環状突起における素材部分は、円環状接触加工部によって押圧されながら加工用渦巻状溝によって径方向外方へ塑性流動しようとする。このとき、押潰用円環状突起における素材部分が径方向外方へ塑性流動しようとする力が加工用円環状壁部によって受け止められ、加工用円環状壁部によって受け止められるときに生ずる反力によって、内周端部の先端部における素材部分を、径方向内方へ向けて抜止用凹凸及び回止用凹凸における各凹部内に効果的に塑性流動させることができる。これにより、内周側部品と外周側部品との接合強度をより向上させることができる。
こうして、内周側部品と外周側部品とを、抜止用凹凸によって軸方向への抜止めを行うと共に、回止用凹凸によって周方向への回止めを行った状態で接合することができる。これにより、互いに硬度が異なる内周側部品と外周側部品との接合を容易に行うことができ、異種材料部品の接合品の製造コストを低下させることができる。
また、上記軸方向への抜止め及び周方向への回止めを行ったことにより、内周側部品と外周側部品との接合強度を高く維持することができる。
それ故、本発明の製造装置によれば、内周側部品と外周側部品との接合が容易であると共に、内周側部品と外周側部品との接合強度を高く維持することができる異種材料部品の接合品を容易に得ることができる。
上述した第2、第3の発明における好ましい実施の形態につき説明する。
上記第2、第3の発明において、上記高硬度材料は、焼入れを行った鋼材料とし、上記低硬度材料は、アルミニウム材料とし、上記内周側部品は、上記高硬度材料から構成すると共に、外周面に歯面を有する筒状のギヤ部品とし、上記外周側部品は、上記低硬度材料から構成すると共に、上記ギヤ部品よりも大きな外径を有する筒状のドラム部品とすることが好ましい(請求項)。
この場合には、ドラム部品をアルミニウム材料から構成することにより、異種材料部品の接合品の軽量化を図ることができる。また、アルミニウム材料の融点が鋼材料の融点よりも低いことより、低硬度材料としてのアルミニウム材料を摩擦熱によって容易に軟化させることができる。なお、焼入れは、例えば、浸炭焼入れにより行うことができる。
また、異種材料部品の接合品は、内周側部品を低硬度材料から構成すると共に外周側部品を高硬度材料から構成した種々の部品とすることもできる。
上記第2の発明において、上記変形用端部の先端部の全周には、上記円環状段部の上記軸方向の一方側の端面よりも該軸方向の一方側へ突出する高さで押潰用円環状突起を形成しておき、該押潰用円環状突起に対して上記円環状接触加工部を回転接触させ、当該押潰用円環状突起を押し潰す際に生ずる摩擦熱によって、該押潰用円環状突起を形成した上記変形用端部を軟化させ、該変形用端部の先端部における素材部分を、上記抜止用凹凸及び上記回止用凹凸における各凹部内に塑性流動させることが好ましい(請求項)。
この場合には、押潰用円環状突起に対して重点的に摩擦熱を発生させることができ、押潰用円環状突起から優先して変形用端部を軟化させることができる。これにより、変形用端部を軟化させ易くすることができ、変形用端部の先端部における素材部分を、抜止用凹凸及び回止用凹凸における各凹部内に塑性流動させ易くすることができる。
また、上記内周側部品を上記高硬度材料から構成した一方の部品とすると共に、上記外周側部品を上記低硬度材料から構成した他方の部品とし、上記円環状接触加工部における軸方向の他方側の端面には、当該接触加工工具の相対的な回転方向に向かって径方向外方へ拡がる向きで加工用渦巻状溝を形成しておき、該加工用渦巻状溝の形成部位に対する径方向外方の部位の全周には、上記軸方向の他方側へ突出する加工用円環状壁部を形成しておき、上記押潰用円環状突起に対して上記円環状接触加工部における上記加工用渦巻状溝を回転接触させ、当該押潰用円環状突起を軟化させながら押し潰す際に、上記加工用渦巻状溝によって上記押潰用円環状突起における素材部分が径方向外方へ塑性流動しようとする力を上記加工用円環状壁部によって受け止め、該加工用円環状壁部によって受け止めるときに生ずる反力によって、上記変形用端部の先端部における素材部分を、径方向内方へ向けて上記抜止用凹凸及び上記回止用凹凸における各凹部内に塑性流動させることが好ましい(請求項)。
この場合には、上記第3の発明の場合と同様に、内周側部品と外周側部品との接合を行う際に、外周端部(固定用端部)における円環状段部の全周の径方向外方に隣接配置された押潰用円環状突起に円環状接触加工部の加工用渦巻状溝が接触するときには、押潰用円環状突起に摩擦熱が発生して押潰用円環状突起を含む内周端部が軟化すると共に、内周端部における素材部分は、円環状接触加工部によって押圧されながら加工用渦巻状溝によって径方向外方へ塑性流動しようとする。このとき、内周端部における素材部分が径方向外方へ塑性流動しようとする力が加工用円環状壁部によって受け止められ、加工用円環状壁部によって受け止められるときに生ずる反力によって、内周端部の先端部における素材部分を、径方向内方へ向けて抜止用凹凸及び回止用凹凸における各凹部内に効果的に塑性流動させることができる。これにより、内周側部品と外周側部品との接合強度をより向上させることができる。
こうして、内周側部品と外周側部品とを、抜止用凹凸によって軸方向への抜止めを行うと共に、回止用凹凸によって周方向への回止めを行った状態で接合することができる。これにより、互いに硬度が異なる内周側部品と外周側部品との接合を容易に行うことができ、異種材料部品の接合品の製造コストを低下させることができる。
また、上記軸方向への抜止め及び周方向への回止めを行ったことにより、内周側部品と外周側部品との接合強度を高く維持することができる。
また、上記第2の発明においては、上記加工用円環状壁部における内周面には、上記内周側部品及び上記外周側部品と上記接触加工工具とが互いに接近する際に、これらの相対的な回転方向とは逆方向へ向けた螺旋を形成する逆ねじ部を設けておき、該逆ねじ部によって、当該加工用円環状壁部に接触する素材部分を上記固定用端部に向けた上記軸方向の他方側へ塑性流動させることが好ましい(請求項)。
また、上記第3の発明においては、上記加工用円環状壁部における内周面には、上記内周側部品及び上記外周側部品に対して上記接触加工工具を接近させる際に、該接触加工工具の回転方向とは逆方向へ向けた螺旋を形成する逆ねじ部を設けておき、該逆ねじ部によって、当該加工用円環状壁部に接触する素材部分を上記外周端部に向けた上記軸方向の他方側へ塑性流動させるよう構成することが好ましい(請求項)。
これらの場合には、内周側部品と外周側部品との接合を行う際に、内周端部(変形用端部)の押潰用円環状突起に円環状接触加工部の加工用渦巻状溝が接触するときには、押潰用円環状突起に摩擦熱が発生して押潰用円環状突起を含む内周端部が軟化し、円環状接触加工部によって押圧されながら加工用渦巻状溝によって径方向外方へ塑性流動しようとする。このとき、押潰用円環状突起における素材部分が、径方向外方へ塑性流動しようとする力が加工用円環状壁部によって受け止められ、逆ねじ部によって、加工用円環状壁部に接触する素材部分を、外周端部(固定用端部)に向けた軸方向の他方側へ塑性流動させることができる。
これにより、内周端部(変形用端部)において外周端部(固定用端部)に隣接して配置された素材部分を径方向内方であって軸方向の一方側へ塑性流動させることができ、内周端部の先端部における素材部分を、抜止用凹凸及び回止用凹凸における各凹部内に効果的に塑性流動させることができる。そのため、特に外周端部における円環状段部の角部に素材部分を到達し易くすることができ、内周側部品と外周側部品との接合強度をより向上させることができる。
以下に、本発明の異種材料部品の接合品製造方法及びその製造装置にかかる実施例につき、図面を参照して説明する。
(実施例1)
本例の異種材料部品の接合品1は、図1に示すごとく、外周側に円形状の外周端部21を有する内周側部品2と、内周側に設けた円形穴300の縁部に外周端部21と軸方向Lに重なる内周端部31を有する外周側部品3とを、外周端部21と内周端部31とにおいて接合してなる。また、本例の内周側部品2は、高硬度材料としての浸炭焼入れを行った鋼材料から構成してあり、本例の外周側部品3は、高硬度材料よりも硬度が低い低硬度材料としてのアルミニウム材料から構成してある。
本例においては、外周端部21が塑性変形(塑性流動)をさせないで形状が固定される固定用端部となり、内周端部31が、塑性流動させるための変形用端部となる。
図2、図6に示すごとく、外周端部(固定用端部)21の全周には、内周端部(変形用端部)31に対して径方向内方R2に隣接して配置された部位に、内周端部31を外周端部21に重ねた軸方向一方側L1へ突出する円環状段部22が形成してある。
円環状段部22は、内周端部31に対向する面に、軸方向Lに対して凹凸を形成する抜止用凹凸23と、周方向Cに対して凹凸を形成する回止用凹凸24とを有している。異種材料部品の接合品1は、内周端部31における素材部分が、抜止用凹凸23及び回止用凹凸24における各各凹部231、241内に塑性流動していることにより、内周側部品2と外周側部品3とを接合してなる。
なお、本例において、軸方向Lは鉛直方向を向いており、軸方向一方側L1は鉛直方向の上側であり、軸方向他方側L2は鉛直方向の下側である。
以下に、本例の異種材料部品の接合品1、その製造方法及びその製造装置4にかかる実施例につき、図1〜図7を参照して詳説する。
図1に示すごとく、本例の異種材料部品の接合品1は、自動車の自動変速機に用いる遊星歯車機構のサンギヤを構成する。浸炭焼入れ後の鋼材料からなる内周側部品2は、外周面に歯面201を有する筒状のギヤ部品であり、アルミニウム材料からなる外周側部品3は、ギヤ部品よりも大きな外径を有する筒状のドラム部品である。ドラム部分をアルミニウム材料から構成することにより、上記サンギヤの軽量化を図っている。
本例の内周側部品2は、その本体部20における軸方向一方側L1の端部の全周において、径方向外方R1へ突出するフランジ形状の外周端部21を有している。また、内周側部品2は、その本体部20における軸方向他方側L2の部分の外周面において歯面201を有している。
円環状段部22は、外周端部21の内周側部分において、軸方向一方側L1へ突出する円環状突出部の外周面(内周端部31に対向する面)に形成されている。
図2に示すごとく、本例の円環状段部22の外周面に形成された抜止用凹凸23は、軸方向一方側L1の最端部の全周において径方向外方R1へ突出する先端側凸部232Aと、この先端側凸部232Aよりも軸方向他方側L2の全周において径方向外方R1へ突出する基端側凸部232Bとを形成し、先端側凸部232Aと基端側凸部232Bとの間、及び基端側凸部232Bと外周端部21との間に、それぞれ凹部231を形成してなる。
また、本例の円環状段部22の外周面に形成された回止用凹凸24は、外周面の全周において、軸方向Lに平行に形成した山部242及び谷部(凹部)241を繰り返し形成してなるスプライン形状によって形成されている。
図1、図6に示すごとく、本例の外周側部品3は、その本体部30における軸方向他方側L2の端部の全周において、径方向内方R2へ突出する底部301の中心部に円形穴300を形成してなり、この円形穴300の全周の縁部に内周端部31を形成してなる。内周端部31における軸方向他方側L2には、外周端部21を嵌合するための円環状の段差状凹部311が形成されている。
本例の内周端部31の先端部の全周には、円環状段部22の軸方向一方側L1の端面よりも軸方向一方側L1へ突出する高さで押潰用円環状突起32が形成してある。
また、本例の押潰用円環状突起32は、内周側部品2と外周側部品3とを組み合わせたときに、円環状段部22の外周面に当接しない状態で形成してある。
本例においては、内周側部品2と外周側部品3との接合を行うために、異種材料部品の接合品1の製造装置4を用いる。
この製造装置4は、図3に示すごとく、内周端部31の全周に軸方向一方側L1から接触する円環状接触加工部51を備えた接触加工工具5と、接触加工工具5を回転させる駆動源(モータ)と、外周端部21における軸方向一方側L1に内周端部31を重ねて互いに組み合わせた状態の内周側部品2及び外周側部品3を保持する保持具6とを備えている。
図3〜図5に示すごとく、円環状接触加工部51における軸方向他方側L2の端面には、接触加工工具5の回転方向Dに向かって径方向外方R1へ拡がる向きで加工用渦巻状溝52が形成してある。ここで、図4は、接触加工工具5の軸方向他方側L2の端面501を示す図であり、図5は、接触加工工具5の軸方向他方側L2の端面501における加工用渦巻状溝52の形成状態を模式的にわかり易く示す図である。
また、図4、図6に示すごとく、加工用渦巻状溝52の形成部位に対する径方向外方R1の部位の全周には、軸方向他方側L2へ突出する加工用円環状壁部53が形成してある。また、保持具6は、軸方向Lに重ね合わせた外周端部21及び内周端部31を受ける上端面が平坦な円環状の立設部61を有している。
そして、製造装置4は、駆動源によって回転させる接触加工工具5を、保持具6に保持した内周側部品2及び外周側部品3に対して接近させるよう構成してあり、加工用渦巻状溝52を内周端部31に形成した押潰用円環状突起32に当接させて、この押潰用円環状突起32を押し潰す際に生じる摩擦熱によって内周端部31を軟化させて塑性加工(塑性流動)させるよう構成してある。
次に、上記製造装置4を用いて内周側部品2と外周側部品3との接合を行って、異種材料部品の接合品1の製造を行う方法につき説明する。
図3、図6に示すごとく、内周側部品2と外周側部品3との接合を行う際には、外周端部21と内周端部31とを互いに重ねて内周側部品2及び外周側部品3を保持具6に保持し、この保持具6に保持した内周側部品2及び外周側部品3に対して、接触加工工具5を駆動源によって回転させながら接近させる。また、接触加工工具5は、駆動源によって円環状接触加工部51の円中心の回りに回転させ、円環状接触加工部51の円中心と、内周側部品2の外周端部21における円環状段部22の円中心とが合わさる状態で接近させる。
そして、図7に示すごとく、外周端部21における円環状段部22の全周の径方向外方R1に隣接配置された内周端部31の押潰用円環状突起32に円環状接触加工部51の加工用渦巻状溝52が接触するときには、押潰用円環状突起32に摩擦熱が発生して押潰用円環状突起32を含む内周端部31が軟化すると共に、内周端部31における素材部分は、円環状接触加工部51の加工用渦巻状溝52によって押圧されながら加工用渦巻状溝52によって径方向外方R1へ塑性流動する。
このとき、内周端部31における素材部分が径方向外方R1へ塑性流動しようとする力が加工用円環状壁部53によって受け止められ、加工用円環状壁部53によって受け止められるときに生ずる反力によって、内周端部31の先端部における素材部分を、径方向内方R2へ向けて抜止用凹凸23及び回止用凹凸24における各各凹部231、241内に効果的に塑性流動させることができる。なお、図7において、内周端部31における素材部分が塑性流動する状態を矢印によって示す。これにより、内周側部品2と外周側部品3との接合強度をより向上させることができる。
こうして、内周側部品2と外周側部品3とを、抜止用凹凸23によって軸方向Lへの抜止めを行うと共に、回止用凹凸24によって周方向Cへの回止めを行った状態で接合することができる。これにより、互いに硬度が異なる内周側部品2と外周側部品3との接合を容易に行うことができ、異種材料部品の接合品1の製造コストを低下させることができる。また、上記軸方向Lへの抜止め及び周方向Cへの回止めを行ったことにより、内周側部品2と外周側部品3との接合強度を高く維持することができる。
それ故、本例の製造方法及び製造装置4によれば、内周側部品2と外周側部品3との接合が容易であると共に、内周側部品2と外周側部品3との接合強度を高く維持することができる異種材料部品の接合品1を容易に得ることができる。
(実施例2)
本例は、図8に示すごとく、上記実施例1に示した接触加工工具5の加工用円環状壁部53における内周面に、内周側部品2及び外周側部品3に対して接触加工工具5を接近させる際にこの接触加工工具5の回転方向Dとは逆方向へ向けた螺旋を形成する逆ねじ部531を設けた例である。また、本例の接触加工工具5は、加工用円環状壁部53に接触する素材部分を、逆ねじ部531によって外周端部21に向けた軸方向他方側L2へ塑性流動させるよう構成してある。
本例の押潰用円環状突起32の外径は、押潰用円環状突起32が逆ねじ部531に接触し易くするように、逆ねじ部531の内径よりも大きくしてある。
本例において、図9に示すごとく、内周側部品2と外周側部品3との接合を行う際に、内周端部31の押潰用円環状突起32に円環状接触加工部51の加工用渦巻状溝52が接触するときには、押潰用円環状突起32に摩擦熱が発生して押潰用円環状突起32を含む内周端部31が軟化し、押潰用円環状突起32における素材部分が円環状接触加工部51によって押圧されながら加工用渦巻状溝52によって径方向外方R1へ塑性流動しようとする。このとき、押潰用円環状突起32における素材部分が、径方向外方R1へ塑性流動しようとする力が加工用円環状壁部53によって受け止められ、逆ねじ部531によって、加工用円環状壁部53に接触する素材部分を、外周端部21に向けた軸方向他方側L2へ塑性流動させることができる。
これにより、内周端部31において外周端部21に隣接して配置された素材部分を径方向内方R2であって軸方向一方側L1へ塑性流動させることができ、内周端部31の先端部における素材部分を、抜止用凹凸23及び回止用凹凸24における各各凹部231、241内に効果的に塑性流動させることができる。そのため、特に外周端部21における円環状段部22の角部に素材部分を到達し易くすることができ、内周側部品2と外周側部品3との接合強度をより向上させることができる。
なお、図9において、内周端部31における素材部分が塑性流動する状態を矢印によって示す。内周端部31においては、軸方向一方側L1における素材部分(押潰用円環状突起32における素材部分)が径方向外方R1へ流動しようとし、加工用円環状壁部53に隣接する素材部分が軸方向他方側L2へ流動し(押し下げられ)、軸方向他方側L2における素材部分(外周端部21に隣接する素材部分)が径方向内方R2へ流動して、抜止用凹凸23及び回止用凹凸24における各各凹部231、241内に塑性流動する。
本例においても、その他の内周側部品2及び外周側部品3の形状、製造装置4、製造方法については上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例3)
本例は、上記実施例1、2で示した構成以外にも考えられる種々の実施のバリエーションを示す例である。
例えば、図10に示すごとく、上記外周側部品3の内周端部31には上記押潰用円環状突起32を形成し、上記接触加工工具5の円環状接触加工部51は、押潰用円環状突起32に接触する部分の全体を、加工用円環状平坦凸部54として軸方向他方側L2へ突出させて形成することができる。この場合には、押潰用円環状突起32の外周面321を先端側(軸方向一方側L1)に向かって縮径するテーパ形状に形成しておくことにより、加工用円環状平坦凸部54によって押潰用円環状突起32を押し潰しながら摩擦熱を生じさせ、軟化した押潰用円環状突起32を含む内周端部31を径方向内方R2へ流動させることができると考える。
また、例えば、図11に示すごとく、接触加工工具5の円環状接触加工部51は、内周端部31の軸方向一方側L1の端面(上端面)に接触する加工用円環状凸部55とし、この加工用円環状凸部55の先端部(軸方向他方側L2の端面)を曲面状に突出させておく。この場合には、加工用円環状凸部55を内周端部31の軸方向一方側L1の端面(上端面)に陥没させながらこの内周端部31に摩擦熱を生じさせ、この内周端部31を軟化させて、内周端部31の先端部における素材部分を、抜止用凹凸23及び回止用凹凸24における各各凹部231、241内に塑性流動させることができると考える。
また、この場合には、図12に示すごとく、加工用円環状凸部55の内周面には、上記実施例2に示した構成と同様の逆ねじ部551を形成し、内周端部31における素材部分を外周端部21に向けた軸方向他方側L2に効果的に塑性流動させることができると考える。
また、上記実施例1、2、及び本例においては、いずれも内周側部品2を高硬度材料から構成し、外周側部品3を低硬度材料から構成した場合について示した。
これに対し、図13に示すごとく、外周側部品3Aを高硬度材料から構成し、内周側部品2Aを低硬度材料から構成した場合には、外周側部品3Aの内周端部31Aに円環状段部22Aを形成し、内周側部品2Aの外周端部21Aに押潰用円環状突起32Aを形成することができる。この場合には、接触加工工具5の円環状接触加工部51の形状は、径方向Rに逆転させて実施例1、2に示したものと同様にすることができる。
本例においても、その他の内周側部品2及び外周側部品3の形状、製造装置4、製造方法については上記実施例1、2と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
実施例1における、異種材料部品の結合品を示す断面図。 実施例1における、内周側部品における外周端部(固定用端部)の周辺を示す斜視断面図。 実施例1における、保持具に内周側部品及び外周側部品を保持し、接触加工工具を近づけた状態を示す断面図。 実施例1における、接触加工工具の軸方向他方側の端面を示す平面図。 実施例1における、接触加工工具の軸方向他方側の端面における加工用渦巻状溝の形成状態を模式的に示す説明図。 実施例1における、内周側部品と外周側部品との接合を行う前の状態を拡大して示す断面図。 実施例1における、内周側部品と外周側部品との接合を行った状態を拡大して示す断面図。 実施例2における、内周側部品と外周側部品との接合を行う前の状態を拡大して示す断面図。 実施例2における、内周側部品と外周側部品との接合を行った状態を拡大して示す断面図。 実施例3における、内周側部品と外周側部品との接合を行う前の状態を拡大して示す断面図。 実施例3における、他の内周側部品と外周側部品との接合を行う前の状態を拡大して示す断面図。 実施例3における、他の内周側部品と外周側部品との接合を行う前の状態を拡大して示す断面図。 実施例3における、他の内周側部品と外周側部品との接合を行う前の状態を拡大して示す断面図。
符号の説明
1 異種材料部品の接合品
2 内周側部品
21 外周端部
22 円環状段部
23 抜止用凹凸
231 凹部
24 回止用凹凸
241 凹部
3 外周側部品
30 本体部
300 円形穴
31 内周端部
32 押潰用円環状突起
4 製造装置
5 接触加工工具
51 円環状接触加工部
52 加工用渦巻状溝
53 加工用円環状壁部
531 逆ねじ部
6 保持具
L1 軸方向一方側
L2 軸方向他方側
R1 径方向外方
R2 径方向内方

Claims (7)

  1. 外周側に円形状の外周端部を有する内周側部品と、内周側に設けた円形穴の縁部に上記外周端部と軸方向に重なる内周端部を有する外周側部品とを、上記外周端部と上記内周端部とにおいて接合してなり、上記内周側部品と上記外周側部品とは、いずれか一方の部品を高硬度材料から構成すると共に、他方の部品を上記高硬度材料よりも硬度が低い低硬度材料から構成してなる異種材料部品の接合品を製造する方法において、
    上記高硬度材料から構成した一方の部品における上記外周端部又は上記内周端部を固定用端部とし、上記低硬度材料から構成した他方の部品における上記内周端部又は上記外周端部を変形用端部としたとき、
    上記固定用端部の全周には、上記変形用端部に対して径方向に隣接して配置される部位に、当該固定用端部に上記変形用端部を重ねる側である軸方向の一方側へ突出する円環状段部を形成しておき、
    該円環状段部には、上記変形用端部に対向する面に、軸方向に対して凹凸を形成する抜止用凹凸と、周方向に対して凹凸を形成する回止用凹凸とを設けておき、
    上記変形用端部の全周に上記軸方向の一方側から接触する円環状接触加工部を備えた接触加工工具を用い、
    上記固定用端部における上記軸方向の一方側に上記変形用端部を重ねて互いに組み合わせた状態の上記内周側部品及び上記外周側部品と、上記変形用端部に対して上記円環状接触加工部を接触させた上記接触加工工具とを、上記円環状段部の円中心の回りに相対的に回転させながら互いに接近させることにより、
    上記変形用端部に対して上記円環状接触加工部が回転接触する際の摩擦熱によって、当該変形用端部を軟化させ、該変形用端部における素材部分を、上記抜止用凹凸及び上記回止用凹凸における各凹部内に塑性流動させることにより、上記内周側部品と上記外周側部品とを接合することを特徴とする異種材料部品の接合品の製造方法。
  2. 請求項1において、上記変形用端部の先端部の全周には、上記円環状段部の上記軸方向の一方側の端面よりも該軸方向の一方側へ突出する高さで押潰用円環状突起を形成しておき、
    該押潰用円環状突起に対して上記円環状接触加工部を回転接触させ、当該押潰用円環状突起を押し潰す際に生ずる摩擦熱によって、該押潰用円環状突起を形成した上記変形用端部を軟化させ、該変形用端部の先端部における素材部分を、上記抜止用凹凸及び上記回止用凹凸における各凹部内に塑性流動させることを特徴とする異種材料部品の接合品の製造方法。
  3. 請求項1又は2において、上記内周側部品を上記高硬度材料から構成した一方の部品とすると共に、上記外周側部品を上記低硬度材料から構成した他方の部品とし、
    上記円環状接触加工部における軸方向の他方側の端面には、当該接触加工工具の相対的な回転方向に向かって径方向外方へ拡がる向きで加工用渦巻状溝を形成しておき、
    該加工用渦巻状溝の形成部位に対する径方向外方の部位の全周には、上記軸方向の他方側へ突出する加工用円環状壁部を形成しておき、
    上記押潰用円環状突起に対して上記円環状接触加工部における上記加工用渦巻状溝を回転接触させ、当該押潰用円環状突起を軟化させながら押し潰す際に、上記加工用渦巻状溝によって上記押潰用円環状突起における素材部分が径方向外方へ塑性流動しようとする力を上記加工用円環状壁部によって受け止め、該加工用円環状壁部によって受け止めるときに生ずる反力によって、上記変形用端部の先端部における素材部分を、径方向内方へ向けて上記抜止用凹凸及び上記回止用凹凸における各凹部内に塑性流動させることを特徴とする異種材料部品の接合品の製造方法。
  4. 請求項3において、上記加工用円環状壁部における内周面には、上記内周側部品及び上記外周側部品と上記接触加工工具とが互いに接近する際に、これらの相対的な回転方向とは逆方向へ向けた螺旋を形成する逆ねじ部を設けておき、
    該逆ねじ部によって、当該加工用円環状壁部に接触する素材部分を上記固定用端部に向けた上記軸方向の他方側へ塑性流動させることを特徴とする異種材料部品の接合品の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、上記高硬度材料は、焼入れを行った鋼材料であり、上記低硬度材料は、アルミニウム材料であり、
    上記内周側部品は、上記高硬度材料からなると共に、外周面に歯面を有する筒状のギヤ部品であり、
    上記外周側部品は、上記低硬度材料からなると共に、上記ギヤ部品よりも大きな外径を有する筒状のドラム部品であることを特徴とする異種材料部品の接合品の製造方法。
  6. 外周側に円形状の外周端部を有する内周側部品と、内周側に設けた円形穴の縁部に上記外周端部と軸方向に重なる内周端部を有する外周側部品とを、上記外周端部と上記内周端部とにおいて接合してなり、上記内周側部品を高硬度材料から構成すると共に、上記外周側部品を上記高硬度材料よりも硬度が低い低硬度材料から構成してなる異種材料部品の接合品を製造する装置において、
    上記外周端部の全周には、上記内周端部に対して径方向に隣接して配置される部位に、当該外周端部に上記内周端部を重ねる側である軸方向の一方側へ突出する円環状段部を形成しておき、
    該円環状段部には、上記内周端部に対向する面に、軸方向に対して凹凸を形成する抜止用凹凸と、周方向に対して凹凸を形成する回止用凹凸とを設けておき、
    上記内周端部の先端部の全周には、上記円環状段部の上記軸方向の一方側の端面よりも該軸方向の一方側へ突出する高さで押潰用円環状突起を形成しておき、
    上記製造装置は、上記内周端部の全周に上記軸方向の一方側から接触する円環状接触加工部を備えた接触加工工具と、該接触加工工具を回転させる駆動源と、上記外周端部における上記軸方向の一方側に上記内周端部を重ねて互いに組み合わせた状態の上記内周側部品及び上記外周側部品を保持する保持具とを備えており、
    上記円環状接触加工部における軸方向の他方側の端面には、当該接触加工工具の回転方向に向かって径方向外方へ拡がる向きで加工用渦巻状溝が形成してあり、
    該加工用渦巻状溝の形成部位に対する径方向外方の部位の全周には、上記軸方向の他方側へ突出する加工用円環状壁部が形成してあり、
    上記保持具に保持した上記外周側部品における上記内周端部の上記押潰用円環状突起に対して、上記接触加工工具の上記円環状接触加工部の上記加工用渦巻状溝を回転接触させ、当該押潰用円環状突起を含む内周端部を軟化させる際に、上記加工用渦巻状溝によって上記押潰用円環状突起における素材部分が径方向外方へ塑性流動しようとする力を上記加工用円環状壁部によって受け止め、該加工用円環状壁部によって受け止めるときに生ずる反力によって、上記内周端部の先端部における素材部分を、径方向内方へ向けて上記抜止用凹凸及び上記回止用凹凸における各凹部内に塑性流動させることにより、上記内周側部品と上記外周側部品とを接合するよう構成したことを特徴とする異種材料部品の接合品の製造装置。
  7. 請求項6において、上記加工用円環状壁部における内周面には、上記内周側部品及び上記外周側部品に対して上記接触加工工具を接近させる際に、該接触加工工具の回転方向とは逆方向へ向けた螺旋を形成する逆ねじ部を設けておき、
    該逆ねじ部によって、当該加工用円環状壁部に接触する素材部分を上記外周端部に向けた上記軸方向の他方側へ塑性流動させるよう構成したことを特徴とする異種材料部品の接合品の製造装置。
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